本発明に係る遊技機の一例である遊技機を実施するための形態を、各実施形態及び変形例に分けて以下に説明する。各実施形態及び変形例において、共通する事項については説明を省略することがある。また、各実施形態及び変形例で説明した各要素は、各実施形態及び変形例の間で適宜入れ替えてもよい。なお、以下の実施形態において、各図面の寸法、比率等については、実際の寸法、比率等と異なることがある。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態について説明する。図1は、スロットマシンの正面図、図2は、スロットマシンの斜視図、図3(A)は、メダル受皿を下から見た斜視図、(B)は、その分解斜視図である。なお、以下の実施形態において、「上」「下」「左」「右」「奥」「手前」の各方向について、スロットマシン1を正面から見た状態に基づいて説明する。図中のX方向が左右方向、Y方向が上下方向、Z方向が前後方向を意味する。
図1及び図2に示すように、スロットマシン100は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。前面扉1bは、筐体1aに対して回動することによって、筐体1aの開口された前面側を開閉することができる。
スロットマシン100の筐体1aの内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール102L、102C、102Rが水平方向に並設されたリール装置を備えている。これらリール102L、102C、102Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓から見えるように配置されている。
また、前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、クレジットを用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール102L、102C、102Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いられる演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。また、前面扉1bの表面板の下方における前面扉下部104の中央にはメダル払出口9が設けられ、前面扉下部104の左側には左スピーカ(スピーカ)53が設けられ、右側には右スピーカ(スピーカ)54が設けられている。スピーカ53、54の表面は、パンチングメタルで形成されており、その形状は、横長の楕円形とされている。また、スピーカ53、54の高さ位置は、メダルの直径よりも高い位置にあり、底板部201に収容されたメダルが前面扉下部104に沿って起立したときには、スピーカ53、54の高さ位置には届かないようにされている。
また、メダル払出口9及びスピーカ54、55の下方には、メダル受皿200が設けられている。このため、スピーカ54、55から音が出力される場合など、エアが吹き出されるときに、吹出されたエアがメダル受皿200に供給される。メダル受皿200は、前面扉下部104よりも手前側に張り出して設けられている。筐体1aの内側には、メダルを払い出す図示しないホッパーユニットが設けられており、メダル受皿200は、メダル払出口9を介してホッパーユニットから払い出されたメダルを貯留する。
前面扉1bにの前面扉下部104の直上位置には、パネル保持部105が設けられており、パネル保持部105には下パネル106が取り付けられている。下パネル106には、キャラクタや機種名などが描かれており、スロットマシン100の装飾性を高めている。パネル保持部105は、前面扉下部104よりも手前側に張り出しており、下パネル106が目立ちやすくされている。パネル保持部105の張り出し長さは、メダル受皿200の張り出し長さよりも短くされている。このため、メダル受皿200からメダルを取り出す際に、パネル保持部105が邪魔になりにくくされている。なお、下パネル106の底面は、滑らかである方がよい。下パネル106の底面は、滑らかであることにより、遊技者の手が下パネルにすれた場合の痛さを小さくできる。
図1及び図2に示すように、前面扉下部104に設けられたメダル受皿200は、図3(A)(B)に示すように、底板部201、前壁部202、右壁部203、左壁部204を備えている。これらの底板部201、前壁部202、右壁部203、及び前面扉下部104に囲まれた領域にメダル収容部205が形成されている。なお、底板部201を射出成型で製造する場合などには、成型時に生じるエジェクタピン跡などは、裏側などの遊技者から視認し難い位置に配置されている。
底板部201は、略水平面に沿って配置されており、左右方向の長さが前後方向(手前と奥との間の方向)の長さよりも長い横長の略長方形における手前側の両端部が面取りされた形状をなしている。前壁部202、右壁部203、及び左壁部204は、底板部201の縁部から上方を向いて立設されている。前壁部202は、左右方向に長い壁部であり、右壁部203及び左壁部204は、前後方向に長い壁部である、前壁部202と右壁部203との接続部分及び前壁部202と左壁部204の接続部分となる両角部は、いずれも湾曲形状とされている。このため、手前側の両端部に遊技者等がぶつかるなどした場合でも、遊技者に与える痛みなどを小さくすることができる。
底板部201と前壁部202との接続部分には、手前側から奥側に向けて下降する傾斜が付されている。底板部201と右壁部203との接続部分には、右側から左側に向けて下降する傾斜が付されており、底板部201と左壁部204との接続部分には、左側から右側に向けて下降する傾斜が付されている。このように、底板部201と前壁部202、右壁部203、及び左壁部204の接続部分には、いずれも外側から内側に向けて下降する傾斜が付されている。このため、メダル受皿200内のメダルが傾斜に沿って移動するので、メダル受皿200からメダルを容易に掬い出すことができる。また、底板部201と前壁部202、右壁部203、及び左壁部204との間に、メダルが滞留しないようにすることができる。
底板部201の裏側には、補強構造206が設けられている。補強構造206は、図3(A)に示すように、縦リブ206A、横リブ206B、及び手前リブ206Cを備えている。縦リブ206A、横リブ206B、及び手前リブ206Cは、いずれも底板部201の裏面から下方に延設されており、縦リブ206Aは、複数本設けられており、横リブ206B及び手前リブ206Cはそれぞれ1本設けられている。
縦リブ206Aは、手前側と奥側との間で直線状に形成されており、横リブ206B及び手前リブ206Cは、いずれも左右間で直線状に形成されている。手前リブ206Cは、横リブ206Bの手前に配置されており、縦リブ206Aと横リブ206B、縦リブ206Aと手前リブ206Cは、いずれも互いに略直交して配設されている。また、手前リブ206Cは、前壁部202が底板部201を超えて底板部201の下方まで延びて形成されている。このため、前壁部202が手前リブ206Cとして、補強構造206の一部を構成している。メダル受皿200における底板部201、前壁部202、右壁部203、左壁部204、及び補強構造206は、例えば樹脂によって一体的に成形されている。このため、メダル受皿200における底板部201、前壁部202、右壁部203、左壁部204、及び補強構造206を容易に製造することができる。
メダル受皿200の底板部201には、補強板207が敷設されている。補強板207は、左右方向に長い薄板状をなしており、底板部201を一回り小さくした形状をなしている。このため、補強板207は、底板部201と同様、左右方向の長さが前後方向の長さよりも長い横長の略長方形における手前側の両端部が面取りされた形状をなしている。この補強板207が設けられていることにより、メダル受皿200の強度が向上し、メダル受皿200の破壊を防止することができる。
また、底板部201には、補強板207の形状に沿った形状のくぼみ部201Aが形成されている。くぼみ部201Aは、底板部201における奥端部に沿って形成されており、くぼみ部201Aの手前には、底板部201と前壁部202の接続部分が配置され、くぼみ部201Aの右側及び左側には、それぞれ底板部201と右壁部203の接続部分及び底板部201と左壁部204の接続部分が配置されている。くぼみ部201Aの表面は平坦状とされている。くぼみ部201Aが形成されていることにより、補強板207を底板部201に容易に取り付けることができる。
補強板207は、例えば金属製である。補強板207が金属製であることにより、静電気の発生を防止することができる補強板207の厚さは、例えば1mm程度である。くぼみ部201Aの深さは、補強板207の厚さと略同一である。このため、くぼみ部201Aに補強板207を取り付けることにより、底板部201と前壁部202、右壁部203、及び左壁部204の接続部分は、いずれも補強板207と滑らかに接続されている。このため、メダル受皿200からのメダルの掬い出しがスムーズとなるようにすることができる。底板部201と前壁部202、右壁部203、及び左壁部204の接続部分と補強板309の間には、僅かな隙間が形成されている。前壁部202、右壁部203、及び左壁部204の接続部分と補強板309の隙間の幅は、スロットマシン1の遊技に用いられるメダルの厚さよりも狭くなっている。このため、前壁部202、右壁部203、及び左壁部204の接続部分と補強板309との隙間でメダルが立ち上がってしまうことを防止できる。
補強板207における奥側には、補強板207に対して略直交して垂下する取付片207Aが設けられている。この取付片207Aが底板部201の奥面にねじ止め等されることにより、補強板207が底板部201に固定される。このため、補強板207と底板部201との固定部分を遊技者からは見えないようにすることができ、スロットマシン1の外観を損なわないようにすることができる。メダル受皿200が前面扉1bに取り付けられた際には、取付片207Aは、底板部201の奥面と前面扉1bの前面の間に挟まれて配置されることになる。このため、ねじ止めが外れにくくなるとともに、ねじ止めが外れたとときにも、補強板207と底板部201が離れにくくなるようにすることができる。
右壁部203側には、右壁部203の上端と高さ位置が略同一の平面部203Aが形成されている。同様に、左壁部204側には、左壁部204の上端と高さ位置が略同一の平面部204Aが形成されている。このように、右壁部203と左壁部204の側方に平面部203A、204Aが形成されていることにより、メダル収容部205から溢れだしたメダルを平面部203A、204Aで受け止めることができるので、メダルが床に落ちにくくなるようにすることができる。なお、底板部201を含む板材は、平面視して略台形状をなしている。
以上の構成を有する第1実施形態に係るスロットマシン100では、メダル受皿200の底板部201の裏側に底板部201を補強する補強構造206が形成されている。このため、補強構造206によってメダル受皿200が補強されるので、メダル受皿200に大量のメダルが貯留されたときにも、メダル受皿200の破壊を防止することができる。
また、メダル受皿200における底板部201の裏面には、下方に延設された縦リブ206A及び横リブ206Bを備える補強構造206が設けられている。このため、補強構造206の縦リブ206A及び横リブ206Bによってメダル受皿200が補強されるので、メダル受皿200に大量のメダルが貯留されたときにも、メダル受皿200の破壊を防止することができる。
また、前壁部202が底板部201を超えて底板部201の下方まで延びて手前リブ206Cとされている。このため、手前リブ206Cによってメダル受皿200が補強されるので、メダル受皿200に大量のメダルが貯留されたときにも、メダル受皿200の破壊を防止することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態として、スロットマシンにおけるメダル受皿の構造が主に異なっている。以下、第1実施形態との主な相違点であるメダル受皿の構造を中心として、第2実施形態に係るスロットマシンについて説明し、第1実施形態と重複する説明等は省略する。
第2実施形態のメダル受皿300は、図4(A)〜(C)に示すように、底板部301、前壁部302、右壁部303、左壁部304、及び仕切壁部305を備えている。メダル受皿300の奥方には、図1及び図2に示す前面扉1bの表面板の下方に配置される前面扉下部104が配置されている。これらの底板部301、前壁部302、右壁部303、仕切壁部305、及び前面扉下部104に囲まれた領域にメダル収容部306Aが形成され、底板部301、前壁部302、左壁部304、仕切壁部305、及び前面扉下部104に囲まれた領域に小物置部306Bが形成されている。小物置部306Bは、図4(C)に示すように、上方が開口しており、小物置部306Bの開口は蓋部材307によって塞がれている。小物置部306Bの開口が蓋部材307によって塞がれていることにより、小物置部306Bの上にドリンクや灰皿、携帯電話などの小物を置くことができ、快適な遊技環境を提供することができる。また、小物置部306Bがメダル収容部306Aの左側に設けられていることにより、メダル収容部306Aに貯留されたメダルが左側から溢れ出して床に落下することを抑制できる。また、小物置部306Bの開口は、蓋部材によってで塞ぐことができるので、メダルが小物置部材408の開口から中に入り込んでしまうことを抑制できる。
また、底板部301の裏面には、補強構造308が設けられている。補強構造308は、図4(B)に示すように、複数の縦リブ308A、2本の横リブ308B、及び手前リブ308Cを備えている。縦リブ308A、横リブ308B、及び手前リブ308Cは、いずれも底板部301の裏面から下方に延設されている。
縦リブ308Aは、手前側と奥側との間で直線状に形成されており、横リブ308Bは、左右間で直線状に形成されている。縦リブ308Aと横リブ308Bは、互いに略直交して配設されている。手前リブ308Cは、横リブ308Bよりも手前側に配置されており、左右方向に延在し、その中央位置が手前側に張り出すように湾曲している。メダル受皿300における底板部301、前壁部302、右壁部303、左壁部304、仕切壁部305、及び補強構造308は、例えば樹脂によって一体的に成形されている。
メダル受皿300の底板部301には、補強板309が敷設されている。補強板309は、左右方向に長い薄板状をなしており、手前側の中央部が手前方向に張り出した湾曲形状をなしている。底板部301には、補強板309の形状に沿った形状のくぼみ部301Aが形成されている。くぼみ部301Aは、底板部301における奥方に形成されており、くぼみ部301Aの手前位置には、平坦部301Bが形成されている。補強板309及びくぼみ部301Aの手前側の境目は湾曲形状をなしている。このため、補強板309と底板部301との境目を分かりやすくできるとともに、補強板309及びくぼみ部301Aの手前側の境目にメダルが挟み込まれにくくすることができる。くぼみ部301Aと平坦部301Bの境目は、底板部301の裏面に設けられた手前リブ308Cに沿っている。このため、補強板309及びくぼみ部301Aの手前側の境目を補強することができ、メダル受皿300の破壊を防止することができる。なお、くぼみ部301Aの表面も平坦状とされている。
補強板309は、例えば金属製であり、補強板309の厚さは、例えば1mm程度である。くぼみ部301Aの深さは、補強板309の厚さと略同一である。このため、くぼみ部301Aに補強板309を取り付けることにより、底板部301の平坦部301Bの表面と補強板309の表面が略面一となる。このため、メダル収容部306Aにメダルを整然と収容することができる。また、底板部301の平坦部301Bと補強板309の間には、僅かな隙間が形成されている。底板部301の平坦部301Bと補強板309の隙間の幅は、スロットマシン1の遊技に用いられるメダルの厚さよりも狭くなっている。このため、補強板309及びくぼみ部301Aの手前側の境目にメダルが挟み込まれにくくすることができる。
以上の構成を有する第2実施形態のスロットマシンは、第1実施形態同様、メダル受皿300の底板部301の裏側に底板部301を補強する補強構造308が形成されている。このため、補強構造308によってメダル受皿300が補強されるので、メダル受皿300に大量のメダルが貯留されたときにも、メダル受皿300の破壊を防止することができる。
また、メダル受皿300における底板部301の裏面には、下方に延設された縦リブ308A及び横リブ308Bを備える補強構造308が設けられている。このため、補強構造308の縦リブ308A及び横リブ308Bによってメダル受皿300が補強されるので、メダル受皿300に大量のメダルが貯留されたときにも、メダル受皿300の破壊を防止することができる。
また、メダル受皿300の裏面には、複数の縦リブ308A横リブ308Bが設けられている。このため、複数の縦リブ308A及び横リブ308Bによってメダル受皿300が補強されるので、メダル受皿300に大量のメダルが貯留されたときにも、メダル受皿300の破壊を防止することができる。
次に、本発明の変形例について説明する。以下の変形例においては、第1実施形態に係るメダル受皿200との相違点を中心として説明を行う。また、第1実施形態に係るメダル受皿200と共通の機能を有する部材については、同一の符号をふしてその説明を省略することがある。
[第1変形例]
まず、第1変形例について説明する。第1変形例は、上記の実施形態における前壁部の態様が上記第1実施形態と主に異なっている。図5(A)に示すように、第1変形例に係るメダル受皿410の前壁部411は、肉厚が均一で平面視した形状が直線状をなしている。前壁部411における手前側の面及び奥側の面は、いずれも平面をなしている。前壁部411における手前側の面の左右方向略中央位置に、L字形状をなすL型補強部材412が設けられている。
L型補強部材412は、略長方形状の立上り部412Aと、やはり略長方形状の平板部412Bとを備えており、立ち上がり部412Aが前壁部411に沿って配置され、平板部412Bが底板部201に沿って配置されている。L型補強部材412は、平板部412Bが底板部201に対してねじ止めされることによって、底板部201及び前壁部411に対して固定されている。
L型補強部材412は、例えば樹脂製であり、前壁部411と同様の材料で構成されている。また、L型補強部材412の平板部412Bは、底面側において、底板部201にねじ止めによって固定されており、ねじ止め部分は上方からは見えないようになっているので、ねじ止め部分が目立たず、スロットマシンの外観を損ねないようにすることができる。また、前壁部411におけるL型補強部材412が設けられている位置の側方にスペースが残されている。このため、証紙などを貼り付けるスペースをL型補強部材412の側方に残しておくことができる。
なお、前壁部411には、L型補強部材412の立上り部412Aを嵌め込むことができる凹部が設けられていてもよい。このL型補強部材412が設けられていることにより、組付け性を高めることができるとともに、メダル受皿410の強度をさらに高めることができる。
また、L型補強部材412の形状は他の形状でもよい。例えば、前壁部411における手前側の面の形状は長方形状でなく、下辺が上辺より長い台形状であってもよい。前壁部411における手前側の面の形状が台形状であると、特徴的な形状となるため、前壁部411における意匠性を高めることができる。また、L型補強部材412の色が、前壁部411の色と異なる色であってもよい。この場合、前壁部411における意匠性をより高めることができる。また、L型補強部材412は前壁部411において目立つ状態で設けられているので、例えば機種名やメーカ名を入れることにより、機種名やメーカ名を遊技者に認識させやすくすることができる。
また、前壁部411の手前側の面は平面とされている。このため、例えば前壁部411の手前にメダル収容箱(ドル箱)を配置する際に、前壁部411に沿ってメダル収容箱を配置しやすくできる。したがって、前壁部411とメダル収容箱との間に隙間が生じにくくすることができ、メダル受皿410からメダルをメダル収容箱に移動させるときに、メダルが落下しにくくなるようにすることができる。
また、前壁部411におけるL型補強部材412が設けられている位置の側方には、ある程度の幅のスペースが残されている。このため、L型補強部材412の側方に証紙などを貼り付けることができる。
なお、L型補強部材412は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。L型補強部材412が透明である場合。前壁部411に証紙等を貼り付け、この証紙をL型補強部材412によって覆って保護できるとともに、証紙等を外側から視認できるようにすることができる。
[第2変形例]
次に、第2変形例について説明する。第2変形例は、上記の実施形態における前壁部の態様が上記第1実施形態と主に異なっている。図5(B)に示すように、第2変形例に係るメダル受皿420の前壁部421は、肉厚が略均一であり、平面視した形状は、中央部が手前に位置するように湾曲する湾曲形状をなしている。このため、前壁部421の手前側の面及び奥側の面は、いずれも湾曲面とされている。
前壁部421の奥側の面が湾曲していることにより、メダル受皿420の左右方向中央部にメダルを集めて、前壁部421の左右方向中央部からメダルを掻き出しやすくすることができる。また、前壁部421の奥面が湾曲していることにより、メダル払出口9から払い出されるメダルをメダル受皿420の中央部に集まりやすくすることができる。
この点について、図8(A)を参照して説明すると、メダル払出口9Aから払い出されるメダルは、四方に散らばり、その一部は底板部201の上にとどまり、他の一部は前壁部421の奥側の面に衝突して跳ね返される。このとき、前壁部421の奥側の面は、中央が手前側に位置するように湾曲しているので、前壁部421の奥側の面に衝突して跳ね返されメダルは、底板部201における左右方向中央部に向けて跳ね返される。したがって、メダル払出口9Aから払い出されるメダルをメダル受皿420の中央部に集まりやすくすることができる。
また、前壁部421における右側には透明の保護板を備える小窓422、422が設けられている。このような小窓422、422が設けられていることにより、前壁部421に証紙などを添付した領域を保護することができる。また、前壁部421における上面は、断面半円形状とされている。このため、メダル収容部423からメダルを掻き出す際に、メダルをスムーズに移動させることができるとともに、前壁部421の上端に手などを押し付けてしまった場合などでも、手などの痛みを小さくすることができる。
[第3変形例]
次に、第3変形例について説明する。第3変形例は、上記の実施形態における前壁部の態様が上記第1実施形態と主に異なっている。図5(C)に示すように、第3変形例に係るメダル受皿430の前壁部431は、平面視して手前側は、直線状であり、奥側は、中央部が手前に位置するように湾曲する形状をなしている。このため、前壁部431の手前側の面431Aは平面をなし、奥側の面431Bは湾曲面をなしている。
本変形例に係るメダル受皿430では、前壁部431の奥側の面431Bが湾曲していることにより、メダル受皿420の左右方向中央部にメダルを集めて、前壁部431の左右方向中央部からメダルを掻き出しやすくすることができる。また、前壁部431の手前側の面431Aが直線状であることにより前壁部431の手前側の面431Aに沿ってメダル収容箱を配置しやすくできる。したがって、前壁部431とメダル収容箱との間に隙間が生じにくくすることができ、メダル受皿430からメダルをメダル収容箱に移動させるときに、メダルが落下しにくくなるようにできるすることができる。
なお、前壁部431の手前側の面が平面状でなく、曲率が奥側の面よりも小さい湾曲面であってもよい。前壁部431の手前側の面における湾曲面の曲率が小さいほど、メダル収容箱を前壁部431の手前側の面に沿って配置しやすくなる。したがって、前壁部431とメダル収容箱との間に隙間が生じにくくすることができ、メダル受皿430からメダルをメダル収容箱に移動させるときに、メダルが落下しにくくなるようにできるすることができる。
[第4変形例]
次に、第4変形例について説明する。第4変形例は、上記の実施形態における前壁部の態様が上記第1実施形態と主に異なっている。図6(A)に示すように、第4変形例に係るメダル受皿440の前壁部441の左右方向中央部には、上辺に幅広の切欠き部442が形成されている。
前壁部441及び切欠き部442の上辺はそれぞれ一定の高さをなしており、切欠き部442は、前壁部441よりも下方に数mm程度切り欠かれている。切欠き部442は、前壁部451から下方に切り欠かれていることにより、主にメダルを掻き出すメダル収容部443の左右方向中央位置において、パネル保持部105とメダル収容部443との間の幅を広くすることができる。したがって、メダル収容部443からメダルを容易に掻き出すことができる。
[第5変形例]
次に、第5変形例について説明する。第5変形例は、上記の実施形態における前壁部の態様が上記第1実施形態と主に異なっている。図6(B)に示すように、第5変形例に係るメダル受皿450の前壁部451の左右方向中央位置には、突出部452が形成されている。突出部452は、上方にも張り出している。なお、突出部452は、前壁部451から手前側に張り出し、正面視して略台形状をなしており、その底辺が前壁部451と重なって配置されていてもよい。
前壁部451及び突出部452の上辺はそれぞれ一定の高さをなしており、突出部452は、前壁部451よりも上方に数mm程度張り出している。突出部452は、前壁部451から上方に突出することにより、メダル払出口9から払い出されるメダルが前壁部451を乗り越えて床に落下することを抑制できる。また、前壁部451から上方に突出する突出部452に、メダル収容箱の端部をひっかけることができる。このため、遊技者がメダル収容箱を容易に保持することができるので、メダルの掻き出しを容易に行うことができる。
突出部452は、その周囲に沿って面取りされていてもよい。この場合、突出部452の角に遊技者等がぶつかるなどした場合でも、遊技者に与える痛みなどを小さくすることができる。また、突出部452の幅は、前壁部451の幅よりも狭く、前壁部451における突出部452が設けられている位置の側方にスペースが残されている。このため、証紙などを貼り付けるスペースを突出部452の側方に残しておくことができる。
[第6変形例]
次に、第6変形例について説明する。第2変形例は、上記の実施形態における前壁部の態様が上記第1実施形態と主に異なっている。第2実施形態に示す前壁部421の断面は、図6(C−1)に示すように、上側の面及び前側の面はいずれも平面状となっている。これに対して、第6変形例では、図6(C−2)、(C−3)に示すように、第2実施形態に示す前壁部421の上側の面にリップ片425が設けられ、前壁部421の前側の面にフック部材426が取り付けられた態様をなしている。
リップ片425は、前壁部421及び前壁部421の左右に接続される右壁部203(図2参照)及び左壁部204の上辺に連続的に形成されている。リップ片425は、前壁部421、右壁部203、及び左壁部24よりも薄肉であり、左壁部204における前面扉下部104側の端部から左壁部204、前壁部421、右壁部203を経て、右壁部203における前面扉下部104側の端部まで延在している。
また、フック部材426は、前壁部425における中央部において、数cmの幅をもって取り付けられている。フック部材426は、上方に向けたフック部を備えており、メダル収容箱の縁部などを引っ掛けることができるようになっている。フック部材426は、ある程度(例えば数cm程度)の幅を有するものでもよいし、数cm程度離間して配置された複数の部材であってもよい。
リップ片425が設けられていることにより、前壁部425をメダル払出口9(図1参照)から払い出されるメダルが前壁部451を乗り越えて床に落下することを抑制できる。また、リップ片425にメダル収容箱を引っ掛けることができるので、メダル収容箱を容易に保持することができ、メダルの掻き出しを容易に行うことができる。
また、フック部材426が設けられていることにより、フック部材426にメダル収容箱の端部をひっかけることができる。このため、遊技者によるメダル収容箱の保持を補助できるので、遊技者は容易にメダル収容箱を保持できるようになり、メダルの掻き出しを容易に行うことができる。
[第7変形例]
次に、第7変形例について説明する。第7変形例は、上記の実施形態における右壁部及び左壁部の態様が上記第1実施形態と主に異なっている。図7(A)に示すように、第7変形例に係るメダル受皿510の右壁部511及び左壁部512は、前面扉下部104との接続部分が手前側から奥側にいくにしたがって上昇する曲面形状、具体的には円弧状となっている。このため、右壁部511及び左壁部512における奥方部分を滑らかな形状とすることができる。
メダル受皿510の右壁部511及び左壁部512と前面扉下部104との接続部分が角ばっていると、この部分に遊技者が手を差し入れてしまったときに、違和感(不快感)を覚える可能性がある。この点、接続部分が曲面形状であることにより、接続部分に触れた遊技者に与える違和感(不快感)を軽減できる。
[第8変形例]
次に、第8変形例について説明する。第8変形例は、上記の実施形態における右壁部及び左壁部の態様が上記第1実施形態と主に異なっている。図7(B)に示すように、第8変形例に係るメダル受皿520の右壁部521及び左壁部522は、右側が高く、左側が低い形状となっている。このため、メダル収容部523に貯留されたメダルが前面扉下部104の右側から溢れ出して床に落下することを抑制できる。
また、右壁部521は、全体的に右側の方が左側より高くなっており、右壁部521の右端辺では、手前側の方が奥側より低くなっている。このため、メダル貸出機におけるノズルを載置する位置を確保することができる。また、右壁部521は、前壁部202よりも厚肉である。このため、右側からのメダルの溢れ出しをより確実に防止している。
また、スロットマシンの右側方には、メダル貸出機が設置されることが多く、スロットマシンの右壁部403には、メダル貸出機のノズルが載置される。このとき、右壁部521が厚肉であることにより、メダル貸出機のノズルを容易に載置することができる。左壁部522の肉厚も、右壁部521の肉厚と同程度とされている。このため、前面扉下部104の左側からのメダルの溢れ出しをより確実に防止できるとともに、スロットマシン全体としてもバランスが保たれ、外観が損なわれないようにすることができる。
また、左壁部522の前面扉下部104との接続部分は、左側が高く、右側が低い形状となっている。このため、メダル収容部523の左側から溢れ出したメダルが前面扉下部104の左側から床に落下することを抑制できる。また、左壁部522は、全体的に左側の方が右側より高くなっており、左壁部522の左端辺では、手前側の方が奥側より低くなっている。
[その他の変形例]
上記第1実施形態及び第2実施形態では、補強部は補強リブによって構成されているが、補強リブ以外の補強部であってもよい。例えば、底板部を構成する部材よりも硬固な部材、例えば底板部が樹脂であるときに補強部として金属板または金属塊等を埋め込んでもよいし、底板部を壊れにくく組み立てるようにしてもよい。
また、メダル受皿を構成する底板部は水平に配置されていなくてもよいし、前壁部、右壁部、左壁部、前面扉下部は、鉛直に立設されていなくてもよい。例えば、図8(B)に示すように、メダル受皿600が、底板部601と前壁部602と前面扉下部104を備えて構成され、底板部601が手前側から奥方に向けて下降するように傾斜し、前壁部602の下端部に湾曲部が形成され、前面扉下部104の上方が前側に傾いていてもよい。
この場合、前壁部602の下端部にに湾曲部が形成されていることにより、メダル収容部603からメダルを掻き出す際に、傾斜に沿ってメダルを移動させることができるので、メダルの掻き出しを容易に行うことができる。また、前面扉下部104の上方が前側に傾いているので、前面扉下部104の表面にはりつこうとするメダルは、上方が前方に向いたいわば前のめりの状態となる。このため、メダルが前面扉下部にはりついて取りにくくなることを抑制できる。
このように、底板部は水平に配置されていなくてもよいし、前壁部、右壁部、左壁部、及び前面扉下部の角度が鉛直方向から傾いていてもよい。このとき、水平部は、例えば手前側が高くなるように傾いてもよいし、手前が引くなるように傾いていてもよい。また、右側または左側が低くなるように傾いていてもよい。また、例えば前壁部は上側が手前側に来るように傾いてもよいし、上側が奥側に行くように傾いてもよい。また、各壁部の上側と下側の厚みを変えることにより、それぞれの内側面が傾くようにしてもよい。この場合にも各壁部はどちらの方向に傾いていてもよい。また、底板部、前壁部、右壁部、左壁部、及び前面扉下部の各接続部には、湾曲形状や面取り形状が形成されていてもよい。
上記各実施形態において、メダル受皿は、前面扉下部に固定的に取り付けられているが、前面扉下部に対して移動可能となるように設けられていてもよい。例えば、メダル受皿を引き出し式として、前面扉下部や筐体に引き出し式メダル受皿の収容部を形成しておき、この収容部にメダル受皿を収容して、引き出し可能とするようにしてもよい。メダル受皿が引き出し可能とされていると、メダル受皿を引き出すことで、メダル受皿に収容されたメダルの取出しがより容易となる。
また、メダル受皿のメダル収容部の内側に、摩擦係数の高い部材を貼り付けたり、塗布したりしてもよい。メダル受皿のメダル収容部の摩擦係数を高くすることにより、メダルの取出しが容易となるようにすることができる。また、メダル受皿のメダル収容部の内側、具体的には、底板部、前壁部、右壁部、左壁部、前面扉下部の一部または全部に凹凸を設けてもよい。また、各部分に設ける凹凸形状は、同一の形状でもよいし異なる形状でもよい。底板部、前壁部、右壁部、左壁部、前面扉下部の一部または全部に凹凸が設けられていることにより、メダルと底板部等との間に隙間ができるので、メダルが底板部等にはりついて取りにくくなることを抑制できる。また、メダルと底板部等との間の隙間から指を挿入しやすくなるので、メダルを容易に掴むことができる。
あるいは、このような凹凸に代えて、波状部を形成するようにしてもよい。これらの凹凸や波状部を設けることにより、メダル収容部の内側面にメダルが張りつかないようにでき、メダル収容部とメダルとの間に指などを差し込みやすくなる。したがって、メダルの取出しが容易となるようにすることができる。なお、波状部を形成する場合の波の向きはどのような向きでもよく、前後方向でもよいし左右方向でもよい。あるいは、斜め方向でもよい。また、これらの摩擦係数を高める部位、凹凸を形成する部位、波状部を形成する部位は、一か所にまとめて形成されていてもよいし、2か所以上に離間して形成されていてもよい。
また、メダル収容部の外枠を構成する部材(前壁部、右壁部、左壁部等)に、メダル収容部の内側に張り出す庇(ひさし)を設けるようにしてもよい。このような庇を設けることにより、メダル収容部からのメダルの飛出しを防止することができる。また、上記の変形例等では、前壁部に傾斜を設ける例を示しているが、右壁部や左壁部等のメダル収容部の側方の下部に傾斜を設けるようにしてもよい。
また、パネル保持部にはパネルが保持されているが、パネル保持部にスピーカが設けられていてもよい。このスピーカは、パネル保持部から突出していてもよいし、パネル保持部から内側に埋め込まれているようにしてもよい。また、パネル保持部と面一に形成されていてもよい。また、パネル保持部からスピーカが突出している場合には、メダル受皿は、スピーカよりも手前側まで突出していてよいし、スピーカよりも奥方までしか突出していないようにしてもよい。なお、スピーカが前面扉下部に設けられている場合でも、スピーカは、前面扉下部から手前側に突出していてもよいし、前面扉下部から内側に埋め込まれているようにしてもよい。
パネル保持部やスピーカとメダル受皿との関係において、メダル受皿は、パネル保持部よりも手前側まで延在して出っ張っていてもよいし、パネル保持部よりも奥側に引込んでいてもよい。また、メダル受皿とパネル保持部が前後方向に面一でもよい。同様に、メダル受皿は、スピーカよりも手前側まで延在して出っ張っていてもよいし、スピーカよりも奥側に引込んでいてもよい。また、メダル受皿とスピーカが前後方向に面一でもよい。
また、パネル保持部の下端部中央部分は、下端部側方部分よりも上方に逃げる形状とされていてもよい。この場合、パネル保持部の下側に設けられたメダル収容部において、主にメダルを掻き出すメダル収容部の左右方向中央位置において、パネル保持部とメダル収容部との間の幅を広くすることができる。したがって、メダル収容部からメダルを容易に掻き出すことができる。
また、底板部の形状は、適宜の形状でもよい。例えば、手前側が奥側よりも長い略台形状であってもよい。底板部が、手前側の長さが奥側の長さより長い台形状をなすことにより、メダル収容部の手前側の領域を広くできるので、メダル収容部からメダルを掻き出しやすくすることができる。
また、底板部は、前面扉下部と一体的に成形されている。このため、例えば底板部と前面扉下部の間に湾曲部分を設ける場合に、湾曲部分を容易に設けることができる。なお、底板部と前面扉下部のほか、前壁部、右壁部、左壁部、及び収容端壁部も一体成形されている。このため、メダル受皿を製造する際の工程を少なくすることができる。また、底板部、前壁部、右壁部、左壁部、及び前面扉下部等の一部または全部が一体成形されていてもよい。また、底板部、前壁部、右壁部、左壁部、及び前面扉下部は、共通する素材で形成されていてもよいし、異なる素材で形成されていてもよい。例えば、前面扉下部が金属で形成され、他の部分が樹脂で形成されていてもよい。前面扉下部が、金属で形成されていることにより、前面扉下部の耐久性を高めることができるとともに、メダル収容部を明るくすることができる。
また、底板部の上面に設けられる補強板は、金属製以外のもの、例えば樹脂製のものでもよいし、木製のものでもよい。また、底板部の上面に設けられる補強板の表面の摩擦係数を大きくしたり、補強板の表面に凹凸や波形状を形成するようにしてもよい。また、底板部あるいは底板部の上面に設けられる補強板等に、吸音構造を設けたり、柔軟性を付与したりしてもよい。吸音構造を設けることにより、メダルが接触することによる騒音を小さくすることができる。また、柔軟性を付与することにより、底板部等とメダルまたはメダル同士の接触が和らぎ、騒音を小さくしたり、メダル受皿の破壊防止に寄与したりすることができる。
また、前壁部は、直線状あるいは中央が手前に位置する湾曲状とされているが、中央が奥方に位置する湾曲状に形成されていてもよい。また、前壁部に段差を設けるようにしてもよい。例えば、下段が奥方に位置し、上段が手前側に位置する段差が設けられていてもよい。このような段差が設けられていることにより、メダルの掻き出しを容易にすることができる。特に、中央が手前に位置する湾曲状とされるとともに、下段が奥方に位置し上段が手前に位置する段差が設けられていると、メダル収容箱を前壁部の中央位置に接した状態で配置することで、メダル収容部のメダルを容易にメダル収容箱に移動させることができる。
また、前壁部の奥側近傍における底板部に、前壁部に沿った溝部が形成されていてもよい。このような溝部が設けられていると、メダルが底板部にたまった状態でメダルを上方から押し込むと、メダルの端部が溝部に嵌って起立状態に近くなり、メダル同士が反発しあうようになるので、メダルを掴むやすくすることができる。
また、前壁部における手前側の面に、メダル収容箱を載置できる載置プレートが突出しているようにしてもよい。メダル収容箱を載置できる載置プレートを設けることにより、メダル収容箱を容易に前壁部の手前位置に配置することができる。また、載置プレートとフック部材とを並設してもよい。
また、右壁部には、メダル貸出機のノズルを載置する溝部が設けられていてもよい。右壁部に溝部が設けられていることにより、メダル貸出機のノズルをメダル収容部に確実に案内することができる。また、溝部に代えて、ノズル載置台などを設けるようにしてもよい。また、右壁部にノズルが貫通する貫通孔を形成してもよい。
また、小物置部を設ける場合、第1実施形態において、小物置部はメダル収容部の左側に設けられているが、メダル収容部の右側に設けられていてもよいし、メダル収容部の両側に設けられていてもよい。小物置部をメダル収容部の両側に設けた場合には、多くの小物を置くことができる。あるいは、混在させにくい小物同士、例えば、時計や携帯電話などの精密機械と、ドリンクなどとを分けて置くことができる。
また、メダル収容部の側方に小物置部を設ける場合には、小物置部の外側の壁部を小物置部よりも高い位置まで形成するようにしてもよい。小物置部の外側の壁が小物置部よりも高い位置まで形成されていることにより、メダル収容部から小物置部に溢れたメダルが床などに落ちにくくすることができる。
また、小物置部をメダル受皿の端部、例えば左側端部に設ける場合、前壁部は、小物置部が設けられた位置まで延在していてもよいし、小物置部が設けられた位置を超えて延在していてもよい。また、小物置部が設けられた位置は、前壁部から奥方に引込んでいてもよい。小物置部が設けられた位置まで前壁部が延在し、小物置部には差し掛かっていないようにすることにより、前壁部が小物置部の機能の妨げにならないようにすることができる。
また、小物置部は、箱型の小物置部材の開口を塞いで構成してもよい。小物置部材の開口を塞ぐ蓋部は、取り外し可能とされてもよい。この場合、小物置部材を例えば灰皿として使用することができる。このとき、小物置部材の前面には切欠きを形成してもよい。切欠きが形成されることにより、切欠きをたばこ置き場に利用することができる。また、切欠きは、小物置部材の蓋部材を取り外す際の指の挿入孔として利用してもよい。
この場合、小物置部材は、その上方前端部において、水平軸周りに回転可能とされていてもよい。小物置部材に取り付けられた蓋部材は水平に載置されており、その高さ位置は、収容端壁部の高さ位置と略同一とされていてもよい。小物置部材は固定的にメダル受皿に設けられていてもよい。
また、小物置部を設ける場合、小物置部とメダル収容部の間における壁部の高さは、前壁部の高さより低くしてもよいし、高くしてもよい。この壁の高さが前壁部の高さより低い場合には、メダル収容部からメダルが溢れる際には、前壁部を乗り越えるよりも先にこの壁をメダルが乗り越える。したがって、メダルが前壁部を乗り越えて床に落ちるよりも、メダルがこの壁を乗り越えて小物置部に移動しやすくなるので、メダルが床に落下することを抑制できる。
また、スピーカから音を出力する際に生じる振動をメダル受皿に伝達させる伝達構造が形成されていてもよい。スピーカから音を出力する際に生じる振動をメダル受皿に伝達することにより、例えば前面扉下部にはりついて起立した状態のメダルを点灯させることができる。したがって、メダル収容部におけるメダルを掴みやすくすることができる。
また、メダル受皿に伝達する振動は、スピーカによる振動以外の振動でもよい。例えば、リールの回転に伴う振動でもよいし、演出用スイッチを振動させるバイブレータが設けられている場合には、そのバイブレータによる振動でもよい。あるいは、スタートスイッチやストップスイッチなどの操作部を操作する際に生じる振動でもよい。
また、前面扉下部にスピーカが設けられているときには、スピーカから吹き出されるエアがメダルにあたることにより、メダルがはりついて取りにくくなることを抑制できるが、エアが吹き出される吹出し口は、スピーカ以外のものでもよい。例えば、演出用のエア吹き出し装置が設けられている場合には、このような吹出し装置からメダル収容部に向けてエアを吹き出すようにしてもよい。メダル収容部に向けて吹出されるエアは、スピーカから音が出力されるときや演出によって吹出されるとき以外のときでもよく、例えば、リールの回転及び停止に伴うエアであってもよい。
また、前面扉下部には、スピーカが設けられていなくてもよいし、メダル払出口の右側または左側にのみ設けられていてもよい。前面扉下部におけるスピーカが設けられていない位置は、証紙などを貼り付けるスペースとして利用することができる。したがって、例えばメダル払出口の左側にはスピーカが設けられていないときには、メダル払出口の左側にスペースに証紙などを貼り付けることができる。また、前面扉下部が金属性である時には、スピーカの出力口をパンチングメタルとしてもよい。また、スピーカの出力口となる開口を前面扉下部の広い領域で形成してもよい。この場合、スピーカから吹き出されるエアが前面扉下部の広い範囲にいきわたるので、前面扉下部の広い範囲でメダルがはりついて取りにくくなることを抑制できる。
また、スピーカの高さ位置は、底板部の上面からメダルの直径よりも短い長さとされていてもよい。スピーカからは、音声を発するときや筐体内で発生したときにエアが吹き出されるが、このエアが、前面扉下部にはりついて起立するメダル等にあたることによって、メダルが前面扉下部にはりついて取りにくくなることを抑制できる。
また、前面扉下部に設けられたメダル払出口は、前面扉下部の下方位置に設けられていてもよい。この場合、メダル払出口の上方にスペースを確保することができる。また、メダル払出口は、下側が広い台形状をなしていてもよい。この場合、メダル払出口における流れるメダルの量が多い下側の面積が広くなるので、メダルのつまりを抑制することができる。さらには、メダル収容部の広い範囲ににメダルを行き渡らせることができる。
また、メダル受皿における前壁部、右壁部、左壁部等の一部または全部に、装飾ランプを設けるようにしてもよい。前壁部、右壁部、左壁部等に装飾ランプが設けられていることにより、遊技者から近い位置でランプによる演出を行うことができる。このため、ランプを用いて実行される演出を遊技者にアピールすることができるので、演出効果を高めることができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1)本発明の遊技機は、遊技を行う遊技機(例えば、スロットマシン1等)であって、
払出装置(例えばホッパーユニット等)から払い出された遊技媒体(例えば、メダル等)を貯留する貯留部(例えば、メダル受皿200等)を有し、
前記貯留部は、底部(例えば、メダル受皿200の底板部201等)と、該底部の縁部に立設された側壁(例えば、メダル受皿200の前壁部202、右壁部203、左壁部204等)と、を備え、
前記底部の裏側(例えば、メダル受皿200の底板部201の裏側等)には、前記底部を補強する補強部(例えば、補強構造206等)が設けられていることを特徴とする。
このような構成によれば、下皿の破壊を防止できる。
(12)上記(11)に記載の遊技機において、前記補強部は、前記底部の裏面から下方に延設された補強壁(例えば、底板部201の裏面から下方に延設された縦リブ206A及び横リブ206B等)を備えるようにしてもよい。
このような構成によれば、受皿の破壊が防止される。
(13)上記(11)または(12)に記載の遊技機において、前記補強壁は左右方向に沿って、複数列形成されている(例えば、補強構造308における縦リブ308A及び横リブ308B等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、受皿の破壊が防止される。
(14)上記(11)〜(13)のいずれかの遊技機において、前記側壁は、前記底部の下方まで延びて前記補強部の一部を形成している(例えば、メダル受皿200の前壁部202が底板部201を超えて底板部201の下方まで延びて手前リブ206Cとされている等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、受皿の破壊が防止される。