以下、本発明の一実施形態に係る遊技機について、添付図面を参照しつつ説明する。なお、本発明に係る遊技機としては、封入式のパチンコ遊技機を含めパチンコ遊技機全般及びパチスロ遊技機全般を対象とするが、本実施形態ではそれぞれ図に示す形態のパチンコ遊技機を想定する。まず、本発明の第1実施形態に係る遊技機について以下に説明する。
「第1実施形態」
<遊技機の特徴的構成>
図1〜図5に示すように、本実施形態に係るパチンコ遊技機は、表枠3に特徴的な構成要素を備えている。表枠3の構成要素としては、表枠ベース板を構成する右側ベース板3aa、左側ベース板3ab及び全体ベース板3acのほか、透明板ユニット7、皿ユニット8、トップ飾り14、右側装飾部材15、左側装飾部材16がある。皿ユニット8は、全体ベース板3acの下部に取り付けられる。トップ飾り14は、右側ベース板3aa及び左側ベース板3abの上部に取り付けられる。右側装飾部材15は、右側ベース板3aaの下部に取り付けられ、左側装飾部材16は、左側ベース板3abの下部に取り付けられる。以下に主たる特徴的な構成要素について図面を参照して説明する。
<皿ユニット8について>
図6〜図14に示すように、皿ユニット8は、上皿上部カバー8a、下皿カバー8b、アンダーカバー8c、支持部材8d、第1操作ユニット9A、第2操作ユニット9B、スピーカユニット10、送風機構110、発光ユニット12、上皿17、下皿18等を有する。上皿17は、支持部材8dの上部左寄りの位置に設けられ、第1操作ユニット9Aは、上皿17の右隣りとなる支持部材8dの上部中央の位置に設けられ、第2操作ユニット9Bは、第1操作ユニット9Aの右隣りとなる支持部材8dの上部右寄りの位置に設けられる。下皿18は、上皿17の下方となる支持部材8dの下部左寄りの位置に設けられ、スピーカユニット10は、下皿18の右隣りとなる支持部材8dの下部中央の位置に設けられ、送風機構110は、スピーカユニット10の右隣りとなる支持部材8dの下部右寄りの位置に設けられ、発光ユニット12は、送風機構110の右隣りで発射装置26の左隣りとなる支持部材8dの下部右寄りの位置に設けられる。第1操作ユニット9A、第2操作ユニット9B、スピーカユニット10、送風機構110、発光ユニット12、上皿17、及び下皿18は、第1操作ユニット9A及び第2操作ユニット9Bの後述する操作部材(操作ボタン)や上皿17及び下皿18の上面を露出させるように上皿上部カバー8a、下皿カバー8b、アンダーカバー8cにより覆われる。上皿上部カバー8a、下皿カバー8bの一部、アンダーカバー8cは、着脱自在となっている。
[上皿17及び下皿18]
上皿17は、遊技球を貯留可能な上皿本体17p等のほか、上皿本体17pに遊技球を払い出すための払出口170を有する。下皿18は、遊技球を貯留可能な下皿本体18p等のほか、下皿本体18pに遊技球を排出するための排出口180や、下皿本体18pの下方外部に遊技球を落下させるための球抜き部181を有する。
[第1操作ユニット9A]
第1操作ユニット9Aは、遊技者が操作可能な操作部材(操作ボタン)2000のほか、押下検出センサ2035(図示略)や電飾基板2183(図示略)等を有する。第1操作ユニット9Aの操作部材2000は、上皿上部カバー8aの中央に設けられた開口から露出し、操作部材2000の押圧操作面が円形状に形成されている。この操作部材2000は、後述する演出抽選テーブル(図22参照)から明らかなように、比較的使用頻度が高い操作演出用のボタンとして設けられている。押下検出センサ2035及び電飾基板2183は、専用の図示しないハーネス等の配線を介して後述するサブ制御基板33(図21参照)に接続されている。これにより、操作部材2000の押下操作に際しては、押下検出センサ2035による操作信号がサブ制御基板33に供給される。
[第2操作ユニット9B]
第2操作ユニット9Bは、球貸ボタン23や返却ボタン24とともに、遊技者が操作演出に際して操作するための押圧ボタン3000や遊技者が選択操作するための十字ボタン3100を共通基板3200に実装して構成されたものである。球貸ボタン23、返却ボタン24、押圧ボタン3000、及び十字ボタン3100は、それぞれに対応して共通基板3200に設けられた押下検出センサにより変位動作が検出される。共通基板3200は、図示しないハーネス等の配線を介して後述するサブ制御基板33やカードユニット装置CU(図21参照)に接続されている。これにより、球貸ボタン23や返却ボタン24の押下操作に際しては、共通基板3200から押下検出センサによる球貸操作信号や返却操作信号がカードユニット装置CUに供給される一方、押圧ボタン3000や十字ボタン3100の押下操作に際しては、共通基板3200から押下検出センサによる演出操作信号や選択操作信号がサブ制御基板33に供給される。このような第2操作ユニット9Bの押圧ボタン3000は、上皿上部カバー8aの右寄りの位置に設けられた開口から露出し、押圧ボタン3000の押圧操作面が四角形状に形成されている。この押圧ボタン3000は、後述する演出抽選テーブル(図22参照)から明らかなように、比較的使用頻度が低い操作演出用のボタンとして設けられている。ここで、十字ボタン3100と押圧ボタン3000とは、共に直線状の辺を備えた略四角形状で構成され、直線状の辺が互いに対向して配置されている。
[スピーカユニット10]
スピーカユニット10は、低音域の音を増幅するバスレフ型のものであり、スピーカ10c及びエンクロージャ10eを有する。スピーカ10cは、エンクロージャ10eの前面に設けられており、下皿カバー8bの前面中央部に設けられたスピーカカバー10kによってスピーカ10cの前部が覆われる。スピーカ10cの前部で発生した音は、スピーカカバー10kを通って遊技者に直接伝わる一方、スピーカ10cの後部で発生した音は、エンクロージャ10eの内部に一旦籠る。
エンクロージャ10eは、スピーカ10cの後部から発生した音をその前部から発生した音と干渉させないように封じ込めるものであり、比較的大きな容積をもつように形成されている。図14に示すように、エンクロージャ10eの左上部10eaは、下皿18の右側上方まで迫り出すように形成されている。また、エンクロージャ10eの左上部10eaは、上皿本体17pの底部と接触するように配置される。さらに、エンクロージャ10eの左下部10ebは、下皿本体18pの右端部と接触するように配置される。
図16に示すように、エンクロージャ10eの右下端部には、内部に設けられた導管(図示略)へと通じる開口10ecが設けられている。このような導管及び開口10ecは、いわゆるヘルムホルツ共鳴の原理により、スピーカ10cの後部からエンクロージャ10eの内部に発せられた音を共振・増強しつつ外部へと伝播する。開口10ecから外部へと伝播する音は、スピーカ10cの前部から発せられた音と重なることにより、豊かで力強い低音として感じられる。また、スピーカ10cから音が発生する際には、その音の発生に連動して開口10ecから外部へと空気が流出する。スピーカ10cから音が発生していない状態では、開口10ecから外部へと空気が流出しない。
このようなスピーカユニット10によれば、エンクロージャ10eの左上部10eaが部分的に膨出した形状であるので、例えば直方体状のエンクロージャよりも容積を十分確保することができ、スピーカ10cから十分な音圧で迫力のある低音を発生させることができる。
また、スピーカ10cから音を発生させる際には、それと同時にエンクロージャ10eの開口10ecから外部へと十分な風圧で風を送出することができる。
さらに、スピーカ10cで音を発生させる際には、エンクロージャ10e全体が音圧に応じて振動するが、エンクロージャ10eの左上部10ea及び左下部10ebが上皿本体17p及び下皿本体18pの一部と接触しているので、その振動が上皿本体17pや下皿本体18p全体にも伝わる。これにより、上皿本体17pや下皿本体18pに多くの遊技球が貯留されている場合にあっても、払出口170や排出口180から出てくる遊技球の球詰まりを振動によって効果的に防ぐことができる。
[送風機構110]
送風機構110は、エンクロージャ10eの開口10ecから送出される風の方向を切り替えるものであり、エンクロージャ10eの右側面に隣接して配置される。図17及び図19に示すように、送風機構110は、左右に2分割可能なカバー部材110A,110B、ソレノイド111、スライド部材112、リンク部材113、バネ114、開閉部材115、及び開閉検知センサ116を有する。ソレノイド111、スライド部材112、リンク部材113、バネ114、開閉部材115、及び開閉検知センサ116は、カバー部材110A,110Bの内部に収容される。
図19及び図20に示すように、カバー部材110Aには、エンクロージャ10eの開口10ecからまっすぐ向かう方面を開閉部材115が閉鎖・開放可能な空間部110aが設けられている。空間部110aの下方は、開閉部材115の閉鎖・開放に関係なく常に開放されており、アンダーカバー8cに設けられた通気口8caが位置する(図16参照)。図17及び図19に示すように、カバー部材110Bには、空間部110aと対向する位置に開口部110bが設けられている。開口部110bの右側には、下皿カバー8bの一部として着脱自在の右下側面カバー8baに設けられた送風口80が位置する(図12、図15、図16参照)。これにより、開閉部材115が空間部110aを閉鎖した状態の場合、開口10ecから送出された風は、開閉部材115に当って遮られ、開口部110bを抜けることなく空間部110aの下方へと導かれる。空間部110aの下方へと導かれた風は、アンダーカバー8cの通気口8caを通って外部へと送出される。一方、開閉部材115が空間部110aを開放した状態の場合、開口10ecから送出された風は、開閉部材115に遮られることなく概ねまっすぐ流れ、空間部110a及び開口部110bを抜けた後、右下側面カバー8baの送風口80を通って外部へと送出される。送風口80と概ねまっすぐ対向する位置には、発射装置26の発射ハンドル26bが配置されており、送風口80から出た風は、発射ハンドル26bを把持する遊技者の手に当たる。すなわち、開口10ecから空間部110a及び開口部110b並びに送風口80を経て発射ハンドル26bへと風が流れる流路は、概ねまっすぐ形成されるので、発射ハンドル26bを握る遊技者の手まで風圧をできる限り弱めることなく風を到達させることができ、遊技者に対して確実に風を感じさせることができる。また、開閉部材115の閉鎖・開放状態のいずれにしても、開口10ecから風と共に送出される音は、送風口80あるいは通気口8caのいずれかを通って外部に放出されるので、ヘルムホルツ共鳴による音響効果を低減させることなく重低音を十分体感させることができる。
図17〜図20に示すように、ソレノイド111は、オン・オフ動作に連動して突出・退避可能なプランジャ111aを有する。プランジャ111aの先端部は、スライド部材112と連結されている。スライド部材112は、水平方向に沿って移動可能にカバー部材110Aに支持されている。スライド部材112には、垂直方向に沿って長く伸びるように長孔112aが形成されている。この長孔112aには、リンク部材113の連結部113aが移動自在に係止される。リンク部材113の基端部113bは、回転可能にカバー部材110Aに支持され、リンク部材113の先端部寄りの部位には、バネ114の一端が係止される。バネ114の他端は、カバー部材110Aの適部に係止されている。リンク部材113の先端部には、長孔113cが形成されている。この長孔113cには、開閉部材115に設けられた連結ピン115aが移動自在に係止される。開閉部材115は、空間部110aに留まる閉鎖位置と空間部110aからずれた開放位置との間を移動可能にカバー部材110Aに案内されている。開閉検知センサ116は、例えばタッチセンサあるいは近接センサにより構成され、開閉部材115が開放位置にあるとき、リンク部材113の一部が当接あるいは近接することにより、空間部110aが開放状態にあることを検知する。開閉部材115が閉鎖位置にあるとき、リンク部材113が開閉検知センサ116から離間することにより、空間部110aが閉鎖状態にあることを検知する。開閉検知センサ116は、サブ制御基板33と電気的に接続されている。
図17及び図18に示すように、ソレノイド111がオフ状態でプランジャ111aが突出位置にあるとき、スライド部材112が図中左寄りに位置し、リンク部材113の先端部側がバネ114によって引っ張られる結果、その先端部の長孔113cに連結ピン115aを介して連結された開閉部材115は、空間部110aの閉鎖位置に留まり、空間部110aを閉鎖状態とする。このとき、リンク部材113は、開閉検知センサ116から離間した位置にあるため、開閉検知センサ116からは、閉鎖状態を示す検知信号がサブ制御基板33に供給される。
一方、図19及び図20に示すように、ソレノイド111がオン状態となると、プランジャ111aが突出位置から退避位置へと移動する。プランジャ111aが退避位置へと移動すると、スライド部材112が図中右側へと移動し、それに伴いリンク部材113の先端部側がバネ114の引っ張り力に抗して基端部113bを軸に反時計回りの方向に回動する。その結果、リンク部材113の長孔113cに連結ピン115aを介して連結された開閉部材115は、空間部110aから図中右側の退避した位置へと移動し、これにより空間部110aが開放状態となる。このとき、リンク部材113は、開閉検知センサ116と当接あるいは近接するため、開閉検知センサ116からは、開放状態を示す検知信号がサブ制御基板33に供給される。
このような送風機構110によれば、開口10ecから送風口80を経て発射ハンドル26bへと至る風の流路が概ね直線状となり、この開口10ecと送風口80との間に位置する空間部110aが閉鎖・開放状態に制御され、空間部110aを閉鎖状態とした場合、開口10ecからの風の流れを空間部110aの下方に位置する通気口8caへと導くことができる一方、空間部110aを開放状態とした場合、開口10ecからの風の流れを空間部110aから開口部110bを通ってまっすぐ送風口80へと直線的に導くことができる。送風口80を出た風は、さらにまっすぐ直線的に発射ハンドル26bの方へと流れ、発射ハンドル26bを把持する遊技者の手に当たることとなる。これにより、重低音を聞く聴覚とともに皮膚感覚によって風を感じさせることができる。開口10ecからの風が通気口8caへと導かれる場合、通気口8ca付近に遊技者の手が添えられることはないため、例えば風を感じさせずに聴覚によって重低音のみを感じさせることができる。
[発光ユニット12]
発光ユニット12は、発射ハンドル26bを把持する遊技者の手に照射光を当てるものであり、発射ハンドル26bの左斜め上方に配置される。発光ユニット12は、その詳細について図示説明を省略するが、発光手段としての複数のLED、複数のLEDを搭載した発光基板、複数のLEDからの光を所定方向に導くための導光板等を有して構成される。図13及び図14に示すように、発光ユニット12からの光が導かれる所定方向には、下皿カバー8bの一部として着脱自在の右上側面カバー8bbに設けられた照射窓81が設けられている。発光ユニット12からの光は、照射窓81を通って発射ハンドル26bの方に照射され、発射ハンドル26bを把持する遊技者の手にスポットライトとして映る。これにより、皮膚感覚に訴える風や聴覚に訴える重低音とは別に、照射光によっても視覚を刺激して感じさせることができる。
[遊技機の電気的構成]
次に、図21を用いて、本実施形態に係る遊技機の制御回路について説明する。なお、図21においては、「スイッチ」を「SW」と略記し、「ソレノイド」を「SOL」と略記する。
図21に示すように、遊技機は、遊技の制御を行う主制御手段としての主制御基板28と、遊技の進行に応じた演出の制御を行う副制御手段としてのサブ制御基板33とを有する。
主制御基板28は、メインCPU280、読み出し専用メモリであるメインROM281、読み書き可能メモリであるメインRAM282、初期リセット回路283、I/Oポート284、コマンド送信手段としてのコマンド出カポート285、リセット用クロックパルス発生回路286、及び遊技情報出力回路287を備えている。主制御基板28は、各種のデバイス(機器やスイッチ等)と接続されている。
メインCPU280は、メインROM281及びメインRAM282と接続されており、メインROM281に記憶されたプログラムにしたがって、各種の処理を実行する機能を有する。
主制御基板28には、遊技盤1における第1始動口(図示略)の後方に配置された第1始動口スイッチ311が接続されている。第1始動口スイッチ311によって遊技球が検出されると、当り抽選が行われる。
主制御基板28には、遊技盤1における第2始動口(図示略)の後方に配置された第2始動口スイッチ312が接続されている。第2始動口スイッチ312によって遊技球が検出されると、当り抽選が行われる。
これらの第1始動口スイッチ311及び第2始動口スイッチ312は、第1始動口及び第2始動口に遊技球が入球したことを検出した場合に入賞したとして、所定の検出信号を主制御基板28に供給する。
主制御基板28には、遊技盤1における通過ゲート(図示略)の後方に配置された通過ゲートスイッチ314が接続されている。通過ゲートスイッチ314によって遊技球が検出された場合、通過ゲートに遊技球が入賞したとして、普通図柄抽選が行われる。この普通図柄抽選の結果は、遊技盤1に設けられた普通図柄表示部5Aにおいて表示される。なお、普通図柄表示部5Aにおいて特定の図柄が停止表示された場合には、普通図柄抽選の結果が当選であることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置4の画面上に表示されるようにしてもよい。
通過ゲートスイッチ314は、通過ゲートを遊技球が通過したことを検出した場合に入賞したとして、所定の検出信号を主制御基板28に供給する。これにより、通過ゲートスイッチ314は、第2始動口を開放する契機を与える。
主制御基板28には、遊技盤1に設けられた一般入賞口(図示略)の後方に配置された一般入賞口スイッチ310が接続されている。一般入賞口スイッチ310によって遊技球が検出されると、払出装置35により予め設定されている数の賞球が行われる。
主制御基板28には、遊技盤1における第1大入賞口(図示略)の奥方に配置された第1大入賞口カウントスイッチ315が接続されている。第1大入賞口カウントスイッチ315は、第1大入賞口への遊技球の入賞数をカウントするためのものである。第1大入賞口カウントスイッチ315により遊技球の入賞が検出されると、払出装置35は、予め設定されている数の遊技球を賞球として払出口170又は排出口180を通じて上皿17又は下皿18に払い出しを行う。
主制御基板28には、遊技盤1における第2大入賞口(図示略)の奥方に配置された第2大入賞口カウントスイッチ316が接続されている。第2大入賞口カウントスイッチ316は、第2大入賞口への遊技球の入賞数をカウントするためのものである。第2大入賞口カウントスイッチ316により遊技球の入賞が検出されると、払出装置35は、予め設定されている数の遊技球を賞球として払出口170又は排出口180を介して上皿17又は下皿18に払い出しを行う。
これらの第1大入賞口カウントスイッチ315及び第2大入賞口カウントスイッチ316は、第1大入賞口及び第2大入賞口を遊技球が通過した場合に、所定の検出信号を主制御基板28に供給する。
主制御基板28には、第2大入賞口の内部にある特定領域及び非特定領域(図示略)に配置された特定領域スイッチ317A及び非特定領域スイッチ317Bが接続されている。特定領域スイッチ317Aは、大当り遊技状態において特定領域を遊技球が通過したことを検出した場合にV入賞として、所定の検出信号を主制御基板28に供給する。非特定領域スイッチ317Bは、大当り遊技状態において非特定領域を遊技球が通過したことを検出した場合に非V入賞として、所定の検出信号を主制御基板28に供給する。
主制御基板28は、第1大入賞口を開閉する第1大入賞口シャッタ(図示略)を駆動する第1大入賞口ソレノイド315Aと、第2大入賞口を開閉する第2大入賞口シャッタ(図示略)を駆動する第2大入賞口ソレノイド316Aとを排他的に制御する。これにより、第1大入賞口シャッタは、第1大入賞口への遊技球の入賞が容易な開放状態(第1態様)と、遊技球の入賞が不可能又は困難な閉鎖状態(第2態様)とに変動するように駆動され、第1大入賞口が少なくとも閉鎖状態とされる状況において、第2大入賞口シャッタは、第2大入賞口への遊技球の入賞が可能な開放状態と、遊技球の入賞が不可能又は困難な閉鎖状態とに変動するように駆動される。このような第1大入賞口シャッタ及び第2大入賞口シャッタによる第1大入賞口及び第2大入賞口の開放駆動は、遊技盤1に設けられた第1特別図柄表示部5C又は第2特別図柄表示部5Dにおいて特別図柄が特定の停止表示態様となって、大当り遊技状態に移行された場合に行われる。
主制御基板28は、第2始動口に設けられた羽根部材(図示略)を開閉する羽根部材ソレノイド313を制御する。これにより、普通図柄表示部5Aにおいて所定の発光態様で普通図柄が停止表示されたときに、羽根部材が所定の時間、所定の回数だけ開放状態となり、第2始動口に遊技球を入りや易くなる。
例えば、本実施形態の普通図柄ゲームにおいて、時短遊技状態ではない遊技状態(非確変・非時短遊技状態)における普通図柄の当り確率は、1/256であり、羽根部材が開放されることはない。一方、高確率状態(時短遊技状態)における普通図柄の当り確率は、例えば255/256であり、これに当選した場合に、羽根部材が例えば1.3秒間、3回開放される。また、普通図柄ゲームにおいて当り図柄となる普通図柄の数は1個であり、第2始動口の開放時に上限となる入賞カウント数は10カウント(10個)である。
主制御基板28は、第2大入賞口内の特定領域の変位部材(図示略)を開閉するように動作させる変位部材ソレノイド318を制御する。これにより、大当り遊技状態のラウンドゲームを実行中にある場合に、変位部材が所定の時間、所定の回数だけ開放状態となり、特定領域に対して遊技球が通過し易くなる。一方、大当り遊技状態であっても変位部材が閉鎖状態となる場合は、特定領域を遊技球が通過不可能又は困難となり、非特定領域を遊技球が通過し易くなる。
第1特別図柄保留表示部5Eは、第1特別図柄表示部5C又は第2特別図柄表示部5Dが変動表示しているときに、第1始動口スイッチ311によって遊技球が検出された場合、第1特別図柄表示部5C又は第2特別図柄表示部5Dにおいて変動表示中の第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示されるまで、第1始動口への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される数、すなわち第1特別図柄に係る保留数を表示する。変動表示していた第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示された場合には、第1特別図柄に係る保留数として保留されていた第1特別図柄の変動表示が開始される。
第2特別図柄保留表示部5Fは、第1特別図柄表示部5C又は第2特別図柄表示部5Dが変動表示しているときに、第2始動口スイッチ312によって遊技球が検出された場合、第1特別図柄表示部5C又は第2特別図柄表示部5Dにおいて変動表示中の第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示されるまで、第2始動口への遊技球の入賞に基づく第2特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される数、すなわち第2特別図柄に係る保留数を表示する。変動表示していた第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示された場合には、第2特別図柄に係る保留数として保留されていた第2特別図柄の変動表示が開始される。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機において、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示の優先順位は、第2特別図柄の方が第1特別図柄よりも優先するように設定されているが、第1始動口及び第2始動口への入賞順にしたがって、対応する第1特別図柄及び第2特別図柄を入賞順通りに変動表示させるようにしてもよい。
また、特別図柄の変動表示の実行が保留される保留数には、上限数が設定されており、本実施形態において、メインCPU280は、第1始動口及び第2始動口に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ311及び第2始動口スイッチ312によって遊技球が検出されたときの第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示の保留数を、それぞれ最大で4個(すなわち、4検出回数)まで記憶させており、5個目以降は保留数として記憶させないようになっている。この際、特別図柄の変動表示の終了により保留数が減った時には、再び保留数が4個を上限として加算される。
第1特別図柄表示部5Cにおける第1特別図柄ゲームの保留数が例えば4個まで保留される場合、変動中の第1特別図柄表示部5Cに対応する特別図柄ゲームの情報は、メインRAM282の第1特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、以降、保留数が4個分の特別図柄ゲームの情報は、メインRAM282の第1特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に始動記憶として順次記憶される。
第2特別図柄表示部5Dにおける第2特別図柄ゲームについても同様に、第2特別図柄ゲームの保留数が例えば4個まで保留される場合、変動中の第2特別図柄表示部5Dに対応する第2特別図柄ゲームの情報は、メインRAM282の第2特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、以降、保留数が4個分の第2特別図柄ゲームの情報は、メインRAM282の第2特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に始動記憶として順次記憶される。
したがって、第1始動口及び第2始動口への入賞に伴う特別図柄ゲームに係る遊技球の保留数は、合計で最大8個となり、第1特別図柄保留表示部5E及び第2特別図柄保留表示部5Fによる保留表示数もそれぞれ4個となる。
第1大入賞口シャッタによる第1大入賞口の開放状態は、第1大入賞口カウントスイッチ315によるカウント値(遊技球の入賞数)が所定数(例えば、入賞数10個)となるか、あるいは予め規定された後述の開放時間を経過するといったいずれか一方の条件を満たすまで維持される。遊技球の入賞数が所定数となった場合、又は第1大入賞口シャッタの開放時間が経過した場合は、第1大入賞口シャッタが第1大入賞口を閉鎖するように駆動される。
第2大入賞口シャッタによる第2大入賞口の開放状態も同様に、第2大入賞口カウントスイッチ316によるカウント値(遊技球の入賞数)が所定数(例えば、入賞数10個)となるか、あるいは予め規定された後述の開放時間を経過するといったいずれか一方の条件を満たすまで維持される。遊技球の入賞数が所定数となった場合、又は第2大入賞口シャッタの開放時間が経過した場合は、第2大入賞口シャッタが第2大入賞口を閉鎖するように駆動される。
大当り遊技状態では、予め設定された大入賞口開閉パターン(当り開閉パターン)に基づき、第1大入賞口及び第2大入賞口の開放状態と閉鎖状態とが繰り返される。大当り遊技状態において、第1大入賞口及び第2大入賞口のそれぞれが大入賞口開閉パターン(当り開閉パターン)に基づいて所定回数にわたり開放状態及び閉鎖状態となる遊技は、「ラウンドゲーム(ラウンド遊技)」という。ラウンドゲーム(ラウンド遊技)は、単にラウンドという場合もある。1回のラウンドゲームにより第1大入賞口又は第2大入賞口が閉鎖状態とされてから、次回のラウンドゲームとして第1大入賞口又は第2大入賞口が開放状態となるまでの状態については、「ラウンド間ゲーム」又は「ラウンド間インターバル」あるいは単に「インターバル」ともいう。1回のラウンドゲームにおいては、第1大入賞口及び第2大入賞口のそれぞれが複数回にわたり開放状態及び閉鎖状態となる場合がある。また、1回のラウンドゲームでは、第1大入賞口及び第2大入賞口の開閉状態が排他的に制御される。すなわち、1回のラウンドゲームにおいては、一方の大入賞口が所定回数繰り返し開放状態となる間、他方の大入賞口が継続して閉鎖状態とされる。
なお、本実施形態の遊技機には、大当り遊技状態とは異なる性質の遊技状態として、いわゆる小当り遊技状態が設けられている。小当り遊技状態は、大当り遊技状態とは異なりラウンドゲームという概念によって規定されず、本実施形態の小当り遊技状態では、第2大入賞口が所定回数繰り返し開放状態とされるように規定されている。もちろん、小当り遊技状態においては、任意あるいは特定の大入賞口を1回あるいは複数回数にわたり繰り返し開放状態となるように制御してもよい。この小当り遊技状態とは、特別図柄抽選による小当りの当選を契機に移行する遊技状態である。小当り遊技状態に移行する前とその終了後においては、基本的に遊技状態が変化しない。例えば、非確変遊技状態において小当り当選となって小当り遊技状態に移行した場合、この小当り遊技状態の終了後の遊技状態は、小当り遊技状態に移行する前の非確変遊技状態のままであり、確変遊技状態に移行することはない。同様に、確変遊技状態において小当り当選となって小当り遊技状態に移行した場合、この小当り遊技状態の終了後の遊技状態は、確変遊技状態のゲーム数が残存する限り、小当り遊技状態に移行する前の確変遊技状態のままであり、非確変遊技状態に移行することもない。
ラウンドゲームは、1ラウンド、2ラウンドのようにラウンド数(回数)として計数される。1回のラウンドゲームにおいて、第1大入賞口又は第2大入賞口が所定回数開放状態となる前に、1ラウンドあたりの上限入賞数に到達した場合は、第1大入賞口及び第2大入賞口が閉鎖状態となり、残りの開放回数分について第1大入賞口及び第2大入賞口が開放状態とされることなく、当該ラウンドゲームが終了させられる。
また、大当り遊技状態において第2大入賞口が開放状態となる特定のラウンドゲームでは、予め設定された作動パターン(変位部材作動パターン)に基づき、変位部材が制御される。これにより、特定領域は、大当り遊技状態の特定のラウンドゲームにおいて、開放状態及び閉鎖状態となる。すなわち、特定のラウンドゲームにおいては、特定領域を遊技球が通過してV入賞となる可能がある一方、特定のラウンドゲーム以外のラウンドゲームでは、仮に第2大入賞口に遊技球が入賞したとしても、特定領域を遊技球が通過不可能又は困難な状態となる。すなわち、大当り遊技状態の種類には、特定のラウンドゲームを含む大当り遊技状態と、特定のラウンドゲームを含まない大当り遊技状態とがある。
液晶表示装置4の画面上には、第1特別図柄表示部5C及び第2特別図柄表示部5Dにおいて表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。例えば、第1特別図柄表示部5C及び第2特別図柄表示部5Dで表示される特別図柄の変動表示中において、特定の場合を除いて、液晶表示装置4の画面上には、数字からなる図柄(装飾図柄)、例えば、「0」、「1」、「2」・・・「7」のような数字が3列変動表示される。
一方、第1特別図柄表示部5C及び第2特別図柄表示部5Dにおいて変動表示されていた特別図柄が停止表示されると、液晶表示装置4の画面上においても装飾図柄が停止表示される。
また、第1特別図柄表示部5C及び第2特別図柄表示部5Dにおいて、変動、停止された特別図柄が特定の停止表示態様である場合には、「大当り」であることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置4の画面上に表示される。
具体的には、第1特別図柄表示部5C及び第2特別図柄表示部5Dのいずれか一方において特別図柄が、例えば「大当り」に対応する特定の表示態様で停止表示された場合には、液晶表示装置4の画面上に表示される演出用の装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに同一の図柄がすべて揃った状態で停止表示される態様)となり、さらに、大当り用の演出画像が液晶表示装置4の画面上に表示される。
このような主制御基板28のメインCPU280は、遊技領域1pにおける所定の領域(第1始動口、第2始動口)を遊技球が通過した場合に、遊技者に有利な特別遊技(大当り遊技状態)を実行するか否かを抽選可能な抽選手段を実現している。
メインROM281は、大当り抽選や図柄抽選等といった各種の処理をメインCPU280に実行させるためのプログラムや、各種テーブルを記憶している。
例えば、図22に示すように、メインROM281に記憶されたテーブルとしては、大当り抽選テーブルや図柄抽選テーブルがある。大当り抽選テーブルは、大当り抽選を乱数抽選により行う際に用いられ、例えば乱数範囲0〜255のうち、0〜254の乱数値が抽出されるとハズレで、255の乱数値が抽出されると大当りの当選となる旨を規定している。図柄抽選テーブルは、大当り当選の際、第1特別図柄(特図1)及び第2特別図柄(特図2)を乱数抽選により決定付けるために用いられる。このような図柄抽選テーブルは、例えば、第1特別図柄(特図1)に関し、乱数範囲0〜99のうち、0〜35の乱数値が抽出されると4R通常大当りに対応する4R通常図柄を決定し、36〜65の乱数値が抽出されると16R通常大当りに対応する16R通常図柄を決定し、66〜85の乱数値が抽出されると4R確変大当りに対応する4R確変図柄を決定し、86〜99の乱数値が抽出されると16R確変大当りに対応する16R確変図柄を決定する旨を規定している。また、図柄抽選テーブルは、例えば、第2特別図柄(特図1)に関し、乱数範囲0〜99のうち、0〜33の乱数値が抽出されると4R確変大当りに対応する4R確変図柄を決定し、34〜99の乱数値が抽出されると16R確変大当りに対応する16R確変図柄を決定する旨を規定している。
メインRAM282は、メインCPU280の一時記憶領域として、種々のデータ(フラグ、カウンタ、タイマ、及び変数の値等)を記憶する機能を有する。メインCPU280の一時記憶領域としては、メインRAM282に代えて、他の読み書き可能な記憶媒体を用いることもできる。
初期リセット回路283は、電源投入時においてリセット信号を生成するものであり、メインCPU280に接続されている。
I/Oポート284は、各種のデバイスからの入力信号をメインCPU280に、メインCPU280からの出力信号を各種のデバイスに送信するものである。
コマンド出カポート285は、メインCPU280からの各種コマンドをサブ制御基板33に送信するものである。
リセット用クロックパルス発生回路286は、タイマ割込処理を実行するためのクロックパルスを所定の周期(たとえば2msec)毎に発生するものである。
遊技情報出力回路287は、外部接続されたホールコンピュータHPや外部情報表示装置EDに各種の情報を出力するためのものである。
主制御基板28に接続される各種のデバイスには、第1大入賞口ソレノイド315A、第2大入賞口ソレノイド316A、羽根部材ソレノイド313、変位部材ソレノイド318、及び外部端子板320が含まれる。
外部端子板320は、略して外端板と称され、ホール係員を呼び出す機能や大当り回数を表示するといった機能を有する外部情報表示装置ED、あるいはホールに設置された複数の遊技機を管理するホールコンピュータHP等の外部機器との間でデータ通信するためのものである。
主制御基板28に接続される各種のスイッチには、一般入賞口スイッチ310、第1始動口スイッチ311、第2始動口スイッチ312、通過ゲートスイッチ314、第1大入賞口カウントスイッチ315、第2大入賞口カウントスイッチ316、特定領域スイッチ317A、非特定領域スイッチ317B、及びバックアップクリアスイッチ319が含まれる。
バックアップクリアスイッチ319は、電断時等における主制御基板28及び後述する払出・発射制御基板34のバックアップデータを、ホール管理者の操作に応じてクリアするものである。
また、主制御基板28には、払出・発射制御基板34を介して、発射装置26、払出装置35、及びカードユニット装置CUが接続されている。
主制御基板28は、払出・発射制御基板34に賞球制御コマンドを送信する。払出・発射制御基板34は、主として発射装置26及び払出装置35を制御するものであり、発射装置26、払出装置35、及びカードユニット装置CUが接続されている。
カードユニット装置CUは、遊技者の操作に応じて遊技球の貸し出しを要求する信号を出力する第2操作ユニット9Bと接続されており、この第2操作ユニット9Bとの間で信号を送受信可能である。
払出・発射制御基板34は、主制御基板28から供給される賞球制御コマンドと、カードユニット装置CUから供給される貸し球制御信号とを受け取り、払出装置35に対して所定の信号を送信することにより、払出装置35に遊技球を払い出させる。払出装置35は、例えば、第1始動口又は第2始動口への入賞1個あたり賞球数として3個の遊技球を払い出し、一般入賞口や第1大入賞口又は第2大入賞口への入賞1個あたり賞球数として10個の遊技球を払い出す。
払出・発射制御基板34は、発射装置26の発射ハンドル26bが遊技者によって把持され、かつ、時計回りの方向へ回動操作された場合に、その回動量に応じて発射ソレノイド(図示略)に電力を供給し、遊技球を遊技領域1pに向けて発射させる制御を行う。
サブ制御基板33は、主制御基板28に接続されており、主制御基板28から各種のコマンドが供給されるように構成されている。
サブ制御基板33は、主制御基板28から供給される各種のコマンドに応じて、各種の制御、主として演出動作に係る制御を行うものであり、サブCPU330、プログラムROM331、ワークRAM332、コマンド入力ポート333、リアルタイムクロック(以下、「RTC:Real−Time Clock」という)334、表示制御回路335、音響制御回路336、発光制御回路337、及び演出装置制御回路338を有する。表示制御回路335には、液晶表示装置4が接続されている。音響制御回路336には、スピーカ10a,10b,10cが接続されている。発光制御回路337には、ランプや各種のLED(図21においては、まとめてランプ・LED260と表記)が接続されている。演出装置制御回路338は、各種の可動演出役物や可動部材の可動機構(図21においては、まとめて可動演出装置270と表記)が接続されている。
また、サブ制御基板33は、第1操作ユニット9Aと接続され、当該第1操作ユニット9Aに設けられたセンサ類(図示略)からの信号が入力可能とされる。例えば、操作部材(操作ボタン)2000が押下された状態を押下検出センサが検出すると、この押下検出センサからサブ制御基板33に操作部材2000の操作に応じた操作信号が入力される。サブ制御基板33はまた、第2操作ユニット9Bと接続され、当該第2操作ユニット9Bに設けられたセンサ類(図示略)からの信号が入力可能とされる。例えば、押圧ボタン3000が押下された状態を押下検出センサが検出すると、この押下検出センサからサブ制御基板33に押圧ボタン3000の操作に応じた操作信号が入力される。
サブCPU330は、プログラムROM331に記憶されたプログラムにしたがって、各種の処理、主として演出動作に係る処理を実行するものである。液晶表示装置4は、表示手段として機能する。特に、サブCPU330は、主制御基板28から供給される各種のコマンドにしたがって、サブ制御基板33全体の制御を行う。
プログラムROM331は、サブCPU330が主として各種演出を制御するためのプログラムや各種のテーブルを記憶している。
例えば、図22に示すように、プログラムROM331に記憶されたテーブルとしては、演出抽選テーブルがある。演出抽選テーブルは、例えば、スピーカユニット10及び送風機構110を用いた送風に係る演出(送風演出)、発光ユニット12を用いた光照射に係る演出(光照射演出)、操作部材2000あるいは押圧ボタン3000を用いた操作演出(第1操作演出、第2操作演出)といった各種演出の実行有無を決定するための演出抽選を乱数抽選により行う際に用いられる。なお、送風演出が実行される際は、それと同時にスピーカ10cを用いて低音を発生させる音響演出も実行される。第1操作演出は、第1操作ユニット9Aの操作部材2000を用いた演出であり、第2操作演出は、第2操作ユニット9Bの押圧ボタン3000を用いた演出である。
具体的に、演出抽選テーブルは、大当り抽選によるハズレ、4R通常大当りの当選、16R通常大当りの当選、4R確変大当りの当選、16R確変大当りの当選といった場合に、送風演出、光照射演出、操作演出の各演出を実行させるか否かを乱数抽選(乱数範囲0〜99による抽選)により決定するための抽籤値を規定している。
このような演出抽選テーブルによれば、送風演出については、大当り抽選結果がハズレの場合、必ず0〜99の乱数値が抽出されることで「演出なし」が決定され、4R通常大当りの場合、0〜30の乱数値が抽出されると「演出なし」が決定される一方、31〜99の乱数値が抽出されると「演出あり」が決定され、16R通常大当りの場合、0〜95の乱数値が抽出されると「演出なし」が決定される一方、96〜99の乱数値が抽出されると「演出あり」が決定され、4R確変大当りの場合、0〜50の乱数値が抽出されると「演出なし」が決定される一方、51〜99の乱数値が抽出されると「演出あり」が決定され、16R確変大当りの場合、0〜50の乱数値が抽出されると「演出なし」が決定される一方、51〜99の乱数値が抽出されると「演出あり」が決定される。
光照射演出については、大当り抽選結果がハズレの場合、0〜90の乱数値が抽出されると「演出なし」が決定される一方、91〜99の乱数値が抽出されると「演出あり」が決定され、4R通常大当りの場合、0〜90の乱数値が抽出されると「演出なし」が決定される一方、91〜99の乱数値が抽出されると「演出あり」が決定され、16R通常大当りの場合、必ず0〜99の乱数値が抽出されることで「演出あり」が決定され、4R確変大当りの場合、0〜90の乱数値が抽出されると「演出なし」が決定される一方、91〜99の乱数値が抽出されると「演出あり」が決定され、16R確変大当りの場合、必ず0〜99の乱数値が抽出されることで「演出あり」が決定される。
第1操作演出については、大当り抽選結果がハズレの場合、0〜95の乱数値が抽出されると「演出なし」が決定される一方、96〜99の乱数値が抽出されると「演出あり」が決定され、4R通常大当りの場合、0〜50の乱数値が抽出されると「演出なし」が決定される一方、51〜99の乱数値が抽出されると「演出あり」が決定され、16R通常大当りの場合、0〜50の乱数値が抽出されると「演出なし」が決定される一方、51〜99の乱数値が抽出されると「演出あり」が決定され、4R確変大当りの場合、0〜85の乱数値が抽出されると「演出なし」が決定される一方、86〜99の乱数値が抽出されると「演出あり」が決定され、16R確変大当りの場合、0〜95の乱数値が抽出されると「演出なし」が決定される一方、96〜99の乱数値が抽出されると「演出あり」が決定される。
第2操作演出については、大当り抽選結果がハズレの場合、必ず0〜99の乱数値が抽出されることで「演出なし」が決定され、4R通常大当りの場合、0〜97の乱数値が抽出されると「演出なし」が決定される一方、98〜99の乱数値が抽出されると「演出あり」が決定され、16R通常大当りの場合、必ず0〜99の乱数値が抽出されることで「演出なし」が決定され、4R確変大当りの場合、0〜90の乱数値が抽出されると「演出なし」が決定される一方、91〜99の乱数値が抽出されると「演出あり」が決定され、16R確変大当りの場合、0〜60の乱数値が抽出されると「演出なし」が決定される一方、61〜99の乱数値が抽出されると「演出あり」が決定される。
このような演出抽選テーブルによれば、送風演出、光照射演出、第1操作演出、第2操作演出といった演出が同時に発生する組み合わせパターンが、ハズレあるいは大当りの種類に応じて確率的に異なる。すなわち、発生する演出の組み合わせパターンに応じてハズレや大当りの種類について見当をつけやすくすることができる。
また、操作演出についての規定内容からも明らかなように、第2操作ユニット9Bの押圧ボタン3000を用いた第2操作演出よりも、第1操作ユニット9Aの操作部材2000を用いた第1操作演出の方が出現頻度が高くなっている。すなわち、第1操作演出において用いられる操作部材2000よりも第2操作演出において用いられる押圧ボタン3000の方が使用頻度が低いので、押圧ボタン3000の近隣に配置される操作演出とは関係ない十字ボタン3100といったボタンの誤操作を未然に防ぐとともに、使用頻度の高い操作部材2000を独立した操作ユニットに備えることで配線や基板を簡易に専用設計することができる。
ワークRAM332は、サブCPU330の一時記憶領域として種々のデータ(フラグ、カウンタ、タイマ、及び変数の値等)を記憶するものである。
コマンド入力ポート333は、主制御基板28のメインCPU280から送信された各種コマンドを受信し、サブCPU330へと伝えるものである。
RTC334は、現在の日付を示す日付信号や現在の時刻を示す時刻信号をサブCPU330に入力する。RTC334は、通常、遊技機本体に電源が供給されているときには遊技機本体からの電源によって動作し、遊技機本体の電源が切られているときには、電源基板(図示略)に搭載されたバックアップ電源から供給される電源によって動作する。これにより、RTC334は、遊技機本体の電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。なお、RTCは、サブ制御基板上に設けた電池によって動作するようにしてもよい。また、RTCに代わるものとしては、バックアップRAMとしての機能を有するワークRAMに設けたカウンタを、所定時間ごと(例えば2ms毎)にカウントアップすることによって時間を計時する手段として用いてもよい。
表示制御回路335は、サブCPU330から供給されるデータに応じて、液晶表示装置4における表示制御を行うためのものであり、例えば画像データプロセッサ(VDP)と、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROMと、画像データを一時記憶するフレームバッファと、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータとから構成されている。なお、表示制御回路335の構成は、あくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
表示制御回路335は、サブCPU330から供給される画像表示命令に応じて、液晶表示装置4の画面上に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。画像データとしては、例えば装飾図柄画像データ、背景画像データ、各種演出用画像データ、各種不正報知画像データ等が含まれる。
また、表示制御回路335は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータ(図示略)に供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングで、この画像信号を液晶表示装置4に供給する。液晶表示装置4の画面上には、D/Aコンバータからの画像信号に基づいて画像が表示される。
音響制御回路336は、スピーカ10a,10b,10cから発生させる音楽や音声などのサウンドに関する制御を行うためのものであり、サウンド出力に関する制御を行う音源IC、各種のサウンドデータを記憶するサウンドデータROM、サウンド信号を増幅するための増幅器(AMP)を含んでいる。なお、音響制御回路336の構成も、あくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
音源ICは、スピーカ10a,10b,10cから発生させるサウンドの制御を行うものであり、サブCPU330から供給されるサウンド発生命令に応じて、サウンドデータROMに記憶されている複数のサウンドデータから一つのサウンドデータを選択することができる。
また、音源ICは、選択されたサウンドデータをサウンドデータROMから読み出し、サウンドデータを所定のサウンド信号に変換し、そのサウンド信号を増幅器に供給する。なお、この増幅器は、サウンド信号を増幅させ、スピーカ10a,10b,10cから音を発生させる。
発光制御回路337は、装飾ランプ等を含むランプ・LED260の制御を行うためのものであり、発光制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターンが記憶されている装飾データROM等から構成されている。なお、発光制御回路337の構成も、あくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
演出装置制御回路338は、例えば、大当り遊技状態において可動演出役物等を作動させる等の演出動作を制御する。
<右側装飾部材15及び左側装飾部材16について>
右側装飾部材15及び左側装飾部材16は、互いに概ね左右対称の形状に形成されており、共に同様の部材を備えて構成される。以下の説明においては、便宜上、右側装飾部材15について説明する。
右側装飾部材15及び左側装飾部材16は、所定の遊技条件が成立した場合に光の演出を行うものである。図23〜図28に示すように、右側装飾部材15は、支持部材150、発光基板(図示略)、外側導光部材151、内側導光部材152、及び装飾カバー153を有する。支持部材150、発光基板、外側導光部材151、及び内側導光部材152は、装飾カバー153により覆われる。装飾カバー153の主な前面部は、半透明あるいは透明で光透過性を有する。
支持部材150及び発光基板は、右側ベース板3aaに取り付けられる。支持部材150の裏面側には、発光基板が配置される。支持部材150には、複数のスリット150aが形成されており、これら複数のスリット150aに臨むように発光基板に設けられた複数のLED(図示略)が位置する。支持部材150の前部には、複数のスリット150aに沿うように外側導光部材151及び内側導光部材152が取り付けられる。LEDは、光量の確保とコスト面とを考慮し、所定の間隔(例えば、20mmから30mmの間隔)で配置されている。
外側導光部材151及び内側導光部材152は、各々板状部材で構成され、外側導光部材151よりも内側導光部材152が大きくなるように形成されている。外側導光部材151及び内側導光部材152は、互いに左右に所定間隔離れるように位置する。これら外側導光部材151及び内側導光部材152は、大きさや配置が異なる以外は同様の構成からなるため、以下の説明においては、便宜上、内側導光部材152について説明する。
図24〜図28に示すように、内側導光部材152は、光入射面となる入射後端面152aと、光出射面となる出射前端面152bとを有する。入射後端面152aは、支持部材150の複数のスリット150aに臨むように配置される。これにより、複数のLEDは、入射後端面152aの長手方向に沿って並ぶように位置する。出射前端面152bは、装飾カバー153の内面に沿うように配置され、全体的に湾曲状に形成されている。
図25及び図26に示すように、入射後端面152aは、長手方向に沿って凹凸をなすように鋸歯状のレンズカットが形成されている。これにより、スリット150aを通って入射後端面152aに入射したLEDからの光は、内側導光部材152の内部を概ね長手方向に拡散しながら進む。出射前端面152bは、いわゆるダイヤカット状のレンズカットが形成されている。これにより、入射後端面152aから内側導光部材152の内部へと進行してきた光は、ある程度広がりをもって前方へと照射される。なお、内側導光部材152の出射前端面152bは、外側導光部材151の出射前端面よりも遊技者が位置する手前側に配置されている。
このような右側装飾部材15によれば、その内部を進行する光を側方に漏らすことなく出射前端面152bから効率よく拡散することができ、視覚を効果的に刺激するように光の演出を実行することができる。左側装飾部材16も、右側装飾部材15と同様の構成されていることから、右側装飾部材15による光の演出と同時に、あるいは右側装飾部材15による光の演出とは異なるタイミングで視覚を効果的に刺激するように光の演出を実行することができる。
<トップ飾り14について>
図4に示すように、トップ飾り14は、中央装飾ユニット14a、右側装飾ユニット14b、左側装飾ユニット14cを有する。右側装飾ユニット14b及び左側装飾ユニット14cは、互いに概ね左右対称の形状に形成されており、共に同様の部材を備えて構成される。以下の説明においては、便宜上、中央装飾ユニット14a及び右側装飾ユニット14bについて説明する。
[中央装飾ユニット14a]
中央装飾ユニット14aは、例えば大当り開始時に発光することによって光の演出を行う正面視逆三角形状のものである。図29〜図33に示すように、中央装飾ユニット14aは、本体カバー140、前面カバー141、上部カバー142、支持部材143、発光基板144、遮光部材145、複数の導光部材146a〜146cを有する。支持部材143、発光基板144、遮光部材145、及び複数の導光部材146a〜146cは、本体カバー140、前面カバー141、及び上部カバー142により覆われる。前面カバー141の前面部141aは、半透明あるいは透明で光透過性を有する。この前面部141aは、下部より上部に至るほど前方に位置するようなせり出す面であって、鉛直方向に対して傾斜した透光面をなすように配置される。
本体カバー140の内側には、支持部材143が取り付けられる。支持部材143の前部には、発光基板144が取り付けられるとともに、発光基板144の前方に位置するように遮光部材145が取り付けられる。遮光部材145の下部には、複数の導光部材146a〜146cが互いに所定間隔離れて取り付けられる。
発光基板144の前面下部には、複数の導光部材146a〜146cに対応する複数のLED144aが設けられており、発光基板144の前面上部には、後述する遮光部材145の上部に設けられた複数の開口145cに対応する複数のLED144bが設けられている。
遮光部材145には、その上部と下部とを仕切るように隔壁145aが形成されている。遮光部材145の下部には、複数の導光部材146a〜146cに対応するように複数のスリット145ba,145bb,145bcが形成されている。遮光部材145の上部には、後述する発光基板144のLED144bが露出するように複数の開口145cが形成されている。遮光部材145の隔壁145aの上面は、LED144bからの光を前方に向けて反射しやすい表面加工が施され、開口145cの周縁部も、LED144bからの光を前方に向けて反射しやすいように凹面状に形成されている。
複数の導光部材146a〜146cは、各々板状部材で構成され、正面視略U字状あるいは略V字状に形成されている。複数の導光部材146a〜146cは、下方より上方に位置するものほど小さくなるように形成されており、導光部材146aよりも導光部材146bの方が小さく、導光部材146bよりも導光部材146cの方が小さくなっている。複数の導光部材146a〜146cは、互いに所定間隔離れるように位置する。
図33に示すように、複数の導光部材146a〜146cは、光入射面となる入射後端面146aa,146ba,146caと、光出射面となる出射前端面146ab,146bb,146cbとを有する。入射後端面146aa,146ba,146caは、遮光部材145のスリット145ba,145bb,145bcに臨むように配置される。出射前端面146ab,146bb,146cbは、鉛直方向に対して傾斜した前面カバー141の前面部141aに沿うように配置される。
入射後端面146aa,146ba,146caは、先述した右側装飾部材15の内側導光部材152の入射後端面152aと同様に、長手方向に沿って凹凸をなすように鋸歯状に形成されている。これにより、入射後端面146aa,146ba,146caに入射したLED144aからの光は、導光部材146a〜146cの内部を概ね長手方向に拡散しながら進む。出射前端面146ab,146bb,146cbは、先述した右側装飾部材15の内側導光部材152の出射前端面15bと同様に、いわゆるダイヤカット状に形成されている。これにより、入射後端面146aa,146ba,146caから導光部材146a〜146cの内部へと進行してきた光は、ある程度広がりをもって前方へと照射される。
このような中央装飾ユニット14aによれば、複数の導光部材146a〜146cの出射前端面146ab,146bb,146cbから照射された光は、前面カバー141の前面部141aを通って外方に導かれるが、出射前端面146ab,146bb,146cbが前面部141aに対して比較的近くに位置し、この出射前端面146ab,146bb,146cbに沿って光強度が比較的強い細長い領域が形成されるので、前面カバー141の下部の領域においては、出射前端面146ab,146bb,146cbからの光が複数のライン状に見える。一方、前面カバー141の上部の領域においては、複数のLED144bからの光が遮光部材145の開口145cの周縁部等によって乱反射しつつ前面カバー141の前面部141aを通って外方に放射されるが、導光部材146a〜146cの出射前端面146ab,146bb,146cbよりも前面部141aに対して遠い奥方から反射光として前面部141aへと導かれるので、前面カバー141の上部の領域においては、平均的に光が広がった広配光として見える。すなわち、遊技者の目線となる前面カバー141の斜め下方からは、上方からの万遍なくぼんやりとした光の中に下方においてライン状の光が立体的に浮かび上がるように見える。
[右側装飾ユニット14b]
右側装飾ユニット14bは、例えば大当り開始時に音の発生や発光により演出を行うものである。図34〜図39に示すように、右側装飾ユニット14bは、スピーカユニット10A、本体支持部材147A、本体カバー147B、前面カバー147C、発光基板148、導光部材149を有する。スピーカユニット10A及び発光基板148は、本体支持部材147Aの後部に取り付けられ、発光基板148は、スピーカユニット10Aの前部に取り付けられる。導光部材149は、本体支持部材147Aの前側内部に取り付けられ、前面カバー147Cによって覆われる。前面カバー147Cの前面147Caは、網目状に形成されており、隙間からスピーカ10bの振動面や導光部材149が視認可能とされる。
スピーカユニット10Aは、スピーカ10bの振動面(出音部)を前方に向けて露出させる開口(図示略)を有し、この開口の周縁部に沿うように発光基板148が取り付けられる。発光基板148には、スピーカ10bの周縁に沿って環状に並ぶように複数のLED148aが設けられている。
本体支持部材147Aには、スピーカ10bの振動面及び発光基板148の複数のLED148aを露出させて周縁に導光部材149を取り付け可能な開口部147Aaが形成されている。
導光部材149は、スピーカ10bの振動面で発生した音を前方に導くための筒部149a、筒部149aの周縁後側にあって光入射面となる入射後端面149b、筒部149aの周縁前側にあって光出射面となる出射前端面149c、出射前端面149cの周縁から前方へと広がりつつ延出する突出部149dを有する。
筒部149aの後部には、スピーカ10bの振動面が配置され、振動面で発生した音は、筒部149aを通って前方へと導かれる。入射後端面1449bは、発光基板148のLED148aと対向するように配置される。入射後端面149bは、先述した右側装飾部材15の内側導光部材152の入射後端面152aと同様に、周方向に沿って凹凸をなすように鋸歯状に形成されている。これにより、入射後端面149bに入射したLED148aからの光は、筒部149aを概ね周方向に拡散しながら進む。
出射前端面149cは、前面カバー147Cの前面147Caから所定距離後方に離れて位置する。この出射前端面149cも、入射後端面149bと同様に、周方向に沿って凹凸をなすように鋸歯状に形成されている。これにより、入射後端面149bから筒部149aへと進行してきた光は、正面から見て主として周方向に広がりつつリング状に見えるように前方へと照射される。
突出部149dは、左右両側の一部が部分的に前方へと延出するように形成されており、その先端が前面カバー147Cの前面147Caの裏側に当接するように配置される。なお、突出部149dは、前面147Caの裏側に接触させることなく近接するように配置してもよい。また、突出部149dに代えて出射前端面149cを前面147Caの裏側に当接するように配置したり、あるいは近接するように配置してもよい。
このような右側装飾ユニット14bによれば、スピーカ10bから発生する音に合わせてスピーカ10bの周りがリング状に光って見える演出を行うことができる。また、前面カバー147Cの前面147Caは、網目状に形成されているため、それだけでは外部からの衝撃や押圧によって破損しやすいが、導光部材149の突出部149dが当接することで補強支持された状態にあるため、外部からの衝撃や押圧による破損を効果的に防ぐことができる。すなわち、網目状(格子状)の前面カバー147Cは、導光部材149に沿ってスピーカ10bからの音が前面カバー147Cの裏面まで導かれるので、美観を損ねることなくスピーカ10bからの音を支障なく外方に伝えることができる。また、導光部材149が前面カバー147Cの支持部材としての機能を果たすため、前面カバー147Cの剛性を高めることができる。
以上説明した第1実施形態に係る遊技機によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
スピーカユニット10やその周辺の構成によれば、スピーカ10cから音が出力されるのに伴いエンクロージャ10eの開口10ecから空気流が流出する。このとき、送風機構110の開閉部材115が空間部110aを開放した状態にあると、開口10ecからの空気流が送風口80へとまっすぐ向かう方向に導かれ、送風口80から発射ハンドル26bの方へと十分な風圧をもって風が流れる。その結果、遊技者は、発射ハンドル26bを把持する手に風を感じるとともに、スピーカ10cからの音も送風口80から風と共に出力される音とのヘルムホルツ共鳴によって重低音に感じることができる。
その一方、送風機構110の開閉部材115が空間部110aを閉鎖した状態にあり、開口10ecからの空気流が空間部110aの下方へと略直角に曲がって流れるような方向に導かれると、アンダーカバー8cの通気口8caから風が排出されることとなり、発射ハンドル26bへと風が導かれなくなる。これにより、遊技者は、発射ハンドル26bを把持する手に風を感じることなく、スピーカ10cからの音のみを通気口8caから風と共に出力される音とのヘルムホルツ共鳴によって重低音に感じることができる。
すなわち、スピーカユニット10の開口10ecから流出する風の方向を送風機構110により切り替えるだけで低音と風を感じさせたり、あるいは低音のみを感じさせることができるので、スピーカユニット10の小型化及び簡素化を図りつつ音と風による演出を臨機応変に行うことができる。
また、スピーカユニット10の開口10ecから出る風の方向を送風機構110により切り替えるだけで音と風を感じさせたり、あるいは音のみを感じさせることができ、着脱自在の右下側面カバー8baやアンダーカバー8cに送風口80や通気口8caを形成し、これらとスピーカユニット10との間に送風機構110配置するように各々個別に設計すればよいので、スピーカユニット10及びその周辺の構成について、製造コストや設計自由度、メンテナンス性に優れたものとすることができる。
また、バスレフ型でエンクロージャ10eの容積が比較的大きいスピーカユニット10でも、上皿17や下皿18に貯留された遊技球を取り扱う遊技者の手の支障とならならないスペースに配置することができるので、スピーカユニット10の配置スペースを確保しつつスピーカ装置を効率よくレイアウトすることができる。
また、エンクロージャ10eの左上部10eaが上皿本体17pの底部に当接するとともに左下部10eb下皿本体18pに当接するので、上皿17pを支持するとともに、スピーカ10cの作動に応じてエンクロージャ10eからの振動が上皿17や下皿18に伝えられ、この振動により上皿17や下皿18における遊技球の詰まりを効果的に解消することができる。
また、押圧ボタン3000を用いた第2操作演出よりも操作部材2000を用いた第1操作演出の方が発生頻度が高くなるように設定されており、すなわち、使用頻度が高い操作部材2000が操作ユニット9Aに単独で設けられる一方、使用頻度が低い押圧ボタン3000が球貸ボタン23や返却ボタン24と兼用の共通基板3200に設けられるので、使用頻度に応じて使いやすい位置に操作部材2000及び押圧ボタン3000を各々配置して各基板への配線を簡素化することができ、ひいては製造コスト及び配置スペースの節減化を図ることができる。
また、使用頻度が高い操作部材2000が円形状として覚えられる一方、使用頻度が低い押圧ボタン3000が円形状とは異なる四角形状として覚えやすくなるので、使用頻度に応じて操作部材2000及び押圧ボタン3000を区別しやすい外形形状として設けることができ、ひいては複数の操作手段を使いやすくすることができる。また、四角形状の押圧ボタン3000と十字状の十字ボタン3100については、互いに直線部分となる一部の端部が対向するように隣接して配置されるので、狭いスペースにあってもこれらの複数のボタンを配置することができる。
また、16R通常大当りあるいは16R確変大当りといった遊技者にとって有利な遊技状態に移行する条件を満たす場合には、必ず光照射演出が実行され、それと同時に送風演出が実行される場合があるので、遊技者は、発射ハンドル26bを把持する手に視覚及び触覚のいずれかによって光照射演出あるいは送風演出が実行されていることを感知することができ、そのような演出を見逃すことなく有利な遊技状態に移行することを察知することができる。また、送風演出が実行される際は、スピーカ10cからの重低音による音響演出も同時に実行されることとなり、重低音による振動も感じさせることができる。
また、例えば右側装飾部材15において、外側導光部材151及び内側導光部材152の入射後端面152aでは、鋸歯状のレンズカットによりLEDが並ぶ長手方向へと光を拡散しながら入射することにより、導光体内を光が効率よく進行する一方、外側導光部材151及び内側導光部材152の出射前端面152bでは、入射後端面152aから導光体内へと導かれた光をダイヤカット状のレンズカットにより外方へと効率よく散乱させることができるので、色ムラを解消して光を効率よく照射することができる。
また、例えば右側装飾ユニット14bにおいて、前面カバー147Cの網目状の前面147Caの裏面に当接するように導光部材149の突出部149dが配置され、出射前端面149cが前面147Caから所定間隔離れつつ、スピーカ10bの振動面を遮らないようにその周縁に沿って環状に配置されるので、入射後端面149b側に位置するLED148aを前面カバー147Cの正面から見えなくすることができ、美観を損ねることなくスピーカ10bからの音を支障なく外方に放出することができる。
また、例えば中央装飾ユニット14aにおいて、複数の導光部材146a〜146cの出射前端面146ab,146bb,146cbは、LED144bが露出する遮光部材145の開口145cの周縁部よりも発光基板144から遠い距離にあり、前面カバー141の前面部141a付近に配置されるので、開口145cの周縁部で乱反射して前方へと導かれるLED144bの光と、導光部材146a〜146cの体内を通って出射前端面146ab,146bb,146cbから照射されるLED144aの光とは、平均的に拡散したような光とライン状の光となり、これらの光の視認性に明瞭な差を生じせしめることができ、ひいては斬新な光の演出を実現することができる。
なお、送風機構110の変形例としては、図40に示すようなものを適用してもよい。図40に示す送風機構110では、空間部110aの下方及び開口部110bを排他的に開閉可能な回動自在のシャッタ部材117が設けられる。図40(a)に示すように、シャッタ部材117は、図外の開口10ecからの風の流れを開口部110bへと導く場合は、水平姿勢をなすように位置する。このとき、空間部110aの下方へと完全に風が導かれなくなる。一方、図40(b)に示すように、シャッタ部材117は、図外の開口10ecからの風の流れを空間部110aの下方へと導く場合は、図40(a)に示す水平姿勢から回動して起立姿勢をなすように位置する。このとき、空間部110aの側方へとまっすぐ進もうとする風の流れが阻害され、空間部110aの下方へと略直角に曲がるように風が導かれる。このような送風機構110によれば、図外の送風口80へと風を導く際には、空間部110aの下方へと風を漏らさずに充分な風圧をもって送風口80へと風を導くことができる。
「第2実施形態」
図41〜図84は、第2実施形態に係るパチンコ遊技機Yを説明する図である。
第2実施形態に係るパチンコ遊技機Yは、表枠3(図1参照)とは異なる構成の本体枠を有し、上下方向に配列された2台のプロジェクタユニットを備える。なお、第2実施形態に係るパチンコ遊技機Yは、矛盾の無い限り、第1実施形態のパチンコ遊技機の構成を備え、同様の作用効果を得ることができる。
図41は、パチンコ遊技機Yの外観斜視図、図42は、パチンコ遊技機Yの分解斜視図である。パチンコ遊技機Yは、本体枠(外枠)2と、本体枠2に回動自在に軸支された本体ユニット400と、本体ユニット400の前面側に取り付けられた遊技盤1Aと、遊技盤1Aの前面側において本体ユニット400に取り付けられたガラスドア5と、を備える。
[本体及びガラスドア]
外枠としての本体枠2は、第2実施形態と同様の構成であり、本体ユニット400を、一方の側縁近傍において、上下方向に延びる回転軸としての本体枠ヒンジ2bを中心に回動可能に軸支する。ガラスドア5は、第2実施形態のガラスドア30と同様の構成であり、下部に、後述する皿ユニット900が設けられている。
[本体枠]
図43は、本体ユニット400の分解斜視図である。本体ユニット400は、前面側に配置される取付枠410と、取付枠410の背面側に取り付けられ、遊技機構成部品を収容可能であるカバー部材430と、取付枠410とカバー部材430との間に設けられる取付ベース420と、を備える。
[取付枠]
図44は、取付枠410の分解斜視図である。取付枠410は、1対の縦枠411と、1対の横枠412と、を有し、略長方形形状の外観を形成する。取付枠410は、貯留タンク415を有し、後述するプロジェクタユニットbによる照射光が投影されるスクリーン部b4及び遊技盤1A、発射装置26等が取り付けられている。また、取付枠410は、背面側において、遊技盤1Aのアウト口55(図42参照)に対応する位置に、後述する球検知ユニット800(図43参照)が設けられている。また、1対の縦枠411は、背面側にそれぞれ取付ベース420及びカバー部材430を別々に固定可能な固定部411a(図43参照)を有する。
1対の縦枠411の内側面には、遊技盤1Aを着脱自在に固定する遊技盤可動止め具413が、それぞれ取り付けられている。遊技盤可動止め具413は、縦枠411に沿って、上下方向の任意の位置で固定されている。遊技盤可動止め具413は、遊技盤1Aの側縁を、着脱自在に挟持する。このような遊技盤可動止め具413により、例えば、遊技盤1Aの下辺を、取付枠410の下部に配置されている溝等の係止部に係止させ、上辺の両端近傍を、遊技盤可動止め具413により挟持することで、遊技盤1Aを、取付枠410に固定することが可能となる。
また、1対の縦枠411の内側面には、スクリーン部b4を着脱自在に固定するスクリーン止め具414が、それぞれ取り付けられている。スクリーン止め具414は、縦枠411に沿って、上下方向の任意の位置で固定されている。取付枠410の背面には、遊技盤可動止め具413及びスクリーン止め具414を覆うようにカバー部材430が取り付けられている。なお、遊技盤可動止め具413やスクリーン止め具414は、縦枠411上を移動可能なように構成し、任意の位置で固定できるように構成してもよい。縦枠411に、遊技盤1A等の遊技部材や、スクリーン部b4等の演出装置を、固定する治具を、上下方向に移動可能に取り付けることで、遊技部材や演出装置の大きさや種類に応じて、治具種類や位置を変更することが可能となるので、遊技機の多様なレイアウトが可能となる。
[遊技盤]
図45は、遊技盤1Aの上面図である。遊技盤1Aは、一般的な遊技盤1と同様の構成を備え、更に、以下の構成を有する。遊技盤1Aは、遊技領域1pを備え、遊技盤1Aの裏面側(背面側)に設けられた第1大入賞口ソレノイド53b等と、第1大入賞口ソレノイド53b等の配線部が接続される遊技盤中継基板101と、を有する。また、遊技盤1Aは、透過性を有する素材で形成され、背面側にスクリーンシートが貼付され、後述するプロジェクタユニットbから照射された投影光が投影されるスクリーンとしても機能する。
遊技盤中継基板101は、裏面側(背面側)において、遊技盤1Aの遊技領域1pが形成された面に対して、略直角に背面側に延びる垂直ベース101Aに取り付けられることで、遊技盤1Aに対し、略直角に立設する。遊技盤中継基板101は、他の基板に電気的に接続するためのコネクタが接続されるコネクタ接続部101aが設けられている。
また、遊技盤中継基板101は、後述する後述するカバー部材430の開口部432eを介して、カバー部材430の外部からコネクタ接続部101aに対する接続操作が可能な位置まで延設され、かつ、少なくとも遊技盤中継基板101の外側部分がカバー部材430で覆われている状態で、コネクタ接続部101aは、配線差込口101bが、後述するカバー部材430の開口部432eの方向に向くように配置されている。コネクタ接続部101aは、遊技盤コネクタ接続部の一例として機能し、後述する中継基板100(図51参照)の特定部品コネクタ接続部の一例である中継基板コネクタ接続部100a(図51参照)と配線部材(ケーブル)により接続される。
図46は、遊技盤1Aの変形例の上面図である。図46では、遊技盤1Aの垂直ベース101Aが設けられた部分を拡大して示している。変形例の遊技盤中継基板101は、遊技盤1Aに対し、略直角に立設した状態から、遊技盤1Aと平行な状態となるように折り畳み可能である。詳細には、変形例の垂直ベース101Aは、遊技盤1Aに対し、略直角に立設したベース部材101Aaと、遊技盤1Aの遊技領域1pと並行して延びる回転軸となるヒンジ101Bにより回動自在に、ベース部材101Aaに連結され、遊技盤中継基板101が取り付けられた回動部材101Abと、を備える。また、変形例の垂直ベース101Aは、ベース部材101Aaと回動部材101Abとの接合面において、ベース部材101Aaと回動部材101Abとのいずれか一方に、突起101aが形成され、他方に、突起101aが挿入可能なボス穴101bが形成されている。回動部材101Abが遊技盤1Aに対し、略直角に立設され、突起101aがボス穴101bに挿入されることで、遊技盤中継基板101が、遊技盤1Aに対し、略直角に立設した状態で固定される。また、この状態から回動部材101Abが、ヒンジ101Bを中心に回動されることで、突起101aがボス穴101bから引き抜かれ、遊技盤中継基板101が、遊技盤1Aと平行な状態となるように折り畳まれる。
[取付ベース]
図47は取付ベース420の斜視図、図48は取付ベース420の正面図、図49は本体ユニット400の断面図である。取付ベース420は、遊技に関連する制御を実行可能な遊技装置としてのプロジェクタユニットb及びミラー部材b3が取り付けられる。取付ベース420は、プロジェクタユニットbが取り付けられる遊技装置取付部421と、遊技装置取付部421の下に形成され、プロジェクタユニットbから照射された投影光が通過可能な投影光用孔422と、投影光用孔422の下に配置され、ミラー部材b3が取り付けられるミラー部材ベース423と、遊技盤1Aの遊技盤中継基板101(図46参照)が挿通する基板用孔424と、を有する。取付ベース420は、遊技装置取付部421、投影光用孔422及びミラー部材ベース423から成る構成を2つ有し、これらの構成が上下方向に配列されている。このような上の構成は、プロジェクタユニットbから照射された投影光を、スクリーン部b4の背面に投影する。また、下の構成は、プロジェクタユニットbから照射された投影光を、遊技盤1Aの背面に投影する。基板用孔424は、遊技盤1Aが取り付けられた取付枠410に、取付ベース420を取り付けた状態において、遊技盤中継基板101の背面側に配置され、遊技盤中継基板101(図46参照)が挿通する孔である。
遊技装置取付部421は、背面側から前面側に向かって下り傾斜した板状体であり、背面側に、プロジェクタユニットbが、前面側斜め下方に向けて投影光を照射するように取り付けられる。投影光用孔422は、プロジェクタユニットbから照射された投影光を遮らない範囲で形成された孔である。ミラー部材ベース423は、背面側から前面側に向かって下り傾斜した板状体である。また、ミラー部材ベース423は、プロジェクタユニットbから照射された投影光を反射するのに必要な範囲で形成されている。具体的には、ミラー部材ベース423は、背面側から前面側に向かって下り傾斜しているため、上方に取り付けられたプロジェクタユニットbからの距離が、背面側から前面側に行くほど遠くなる。このため、プロジェクタユニットbから照射された投影光を反射するのに必要な範囲の幅は、前面側より背面側の方が狭くなる。すなわち、ミラー部材ベース423におけるプロジェクタユニットbから照射された投影光を反射するのに必要な範囲は、上面視で、背面側の辺の幅が、前面側の辺の幅より狭い台形形状となる。このため、ミラー部材ベース423は、図48に示すように、上面視で、背面側の辺の幅が、前面側の辺の幅より狭い台形形状に形成されている。
また、このミラー部材ベース423の上面に取り付けられたミラー部材b3も、上面視で、背面側の辺の幅が、前面側の辺の幅より狭い台形形状に形成されている。また、ミラー部材ベース423は背面側から前面側に向かって下り傾斜しているので、図48に示すように、ミラー部材ベース423及びミラー部材b3は、正面視で、上方の辺の幅が、下方の辺の幅より狭い台形形状に形成されている。また、ミラー部材b3は、ミラー部材ベース423に、台形形状の4隅近傍にそれぞれ設けられた調整部材423aにより取り付けられている。調整部材423aは、例えば、ミラー部材ベース423とミラー部材b3とを締結する締結部材と、ミラー部材ベース423とミラー部材b3との間に配置された弾性部材とにより構成され、締結部材を緩めることでミラー部材ベース423とミラー部材b3とが離間し、締結部材を締めることでミラー部材ベース423とミラー部材b3とが近接する。このような調整部材423aにより、ミラミラー部材b3のミラー部材ベース423に対する取り付け角度を調整することで、プロジェクタユニットbから照射された投影光の、スクリーン部b4又は遊技盤1Aに投影される位置や角度を調整することができる。
このような遊技装置取付部421にプロジェクタユニットbを取り付けることで、後述するプロジェクタ装置本体b2からの投影光を出射する投射レンズb2aが設けられたプロジェクタカバーb1の一方の端部側をパチンコ遊技機Y(図42参照)の前面側に、一方の端部側の反対の端部を背面側に配置し、かつ一方の端部側を反対の端部側より低くなるように設けることが可能となる。そして、プロジェクタユニットbは、カバー部材430に覆われる。これにより、投射レンズb2aから出射される投影光を遮らない位置であって、カバー部材430とプロジェクタカバーb1の下部とカバー部材430との間に所定の空間405が形成され、この所定の空間405に、後述するカバー部材430の凹部431aを配置し、この凹部431aに主制御基板70Aを収容することが可能となる。
なお、取付ベース420には、プロジェクタユニットbに限らず、液晶表示装置等のその他の遊技装置を取付可能な形状に形成してもよい。すなわち、取付ベース420は、取付枠410とカバー部材430との間に形成された空間内に収容可能な範囲で、遊技装置の種類に応じて、形状を変更可能である。
[プロジェクタユニット]
図49に示すように、プロジェクタユニットbは、投影光を生成可能な投影画像生成装置としてのプロジェクタ装置本体b2と、プロジェクタ装置本体b2を収容可能な収容ケースとしてのプロジェクタカバーb1と、プロジェクタ装置本体b2からの投影光を出射する照射部としての投射レンズb2aと、を含む。プロジェクタ装置本体b2は、副制御回路200(図84参照)に接続され、副制御回路200により、プロジェクタ制御回路90(図84参照)が制御され、光学機構(図示略)による投射光を、投射レンズb2aにより拡大して出射し、この照射光をミラー部材b3に反射させ、遊技盤1Aやスクリーン部b4の背面に向けて照射光を投影することにより、視覚的な演出として映像を表示する。このようなスクリーン部b4は、プロジェクタユニットbから照射される投影光を反射可能な反射部の一例として機能する。また、スクリーン部b4は、ミラー部材b3により反射される投影光により所定の画像を映し出すスクリーン部の一例として機能する。また、上述した空間405に対応する位置において、カバー部材430の一部が凹形状に形成されており、凹部内に主基板70Aを収容可能となっている。
図50は、プロジェクタユニットbから出射された投影光の光軸を説明する図である。これらの照射光は、図50に示すように、上部に設けられたプロジェクタユニットbの投射レンズb2aからの投影光L1が、点線で示すような投影範囲を形成しつつ、下方に向かって出射され、上部のミラー部材b3により、前面側斜め上方に向かって反射してスクリーン部b4の背面側に投影される。本実施形態の投射レンズb2aは、レンズ部材で構成され、またレンズ部材の上半分側(前面側)は遮光された状態となっており、レンズ部材の下半分側(背面側)から出射される投影光でもって投影画像を生成している。よって、投射レンズb2aから出射される投影光はレンズ部材の下半分側から広がるように形成される。同様に、下部に設けられたプロジェクタユニットbの投射レンズb2aからの投影光L2が、点線で示すような投影範囲を形成しつつ、下方に向かって出射され、下部のミラー部材b3により、前面側斜め上方に向かって反射して、遊技盤1Aの背面側に投影される。
このように、プロジェクタユニットbまたはミラ一部材b3を一定の設置角度にて配置し、それらの背後に生じるスペースにプロジェクタユニットbや基盤ケースなどを収容することで複数の遊技装置を配しつつも他の遊技機構成部品を効率よく配置でき、省スペース化を実現できる。
[カバー部材]
図51はカバー部材430の背面側から視た斜視図、図52はカバー部材430の前面側から視た斜視図である。図51に示すように、カバー部材430は、背面部431及び互いに対向する2つの側面432から形成され、取付ベース420(図49参照)との間に形成される空間の内部に、遊技機構成部品の少なくとも一部を収容可能である。また、カバー部材430は、最も背面側に設けられることにより、遊技盤の背面側に設けられ、電気部品を覆うカバー部材の一例として機能する。
図51に示すように、背面部431の幅は、取付ベース420の幅よりも狭く形成されている。背面部431は、主制御基板70Aを収容可能な凹部431aと、凹部431aを覆う蓋部431bと、プロジェクタユニットb(図49参照)の廃熱口に対応する位置に形成された開口部431cと、払出制御基板123Aを収容可能な払出制御基板収容部431dと、を有する。また、図52に示すように、背面部431には、後述する第2誘導樋434の受入部434a(図56参照)が配置される第2誘導樋用開口432fが形成されている。図49に示すように、凹部431a及び払出制御基板収容部431dは、カバー部材430の表面からパチンコ遊技機Y内部側に突出するように形成され、主制御基板70Aや払出制御基板123Aをカバー部材430の表面よりパチンコ遊技機Y背面側に突出しないように収容可能である。凹部431aは、カバー部材430が取付ベース420(図49参照)の背面側に取り付けられた状態で、プロジェクタカバーb1の下部に形成される所定の空間405に配置され、主制御基板70Aが収容され、蓋部431bで覆われる。主制御基板70Aは、例えば、中継基板100(図51参照)と配線部材(ケーブル)により接続される一般部品コネクタ接続部の一例である主制御基板コネクタ接続部70Aaを備える。主制御基板コネクタ接続部70Aaは、主制御基板70Aの側縁近傍に設けられ、凹部431aに蓋部431bを取り付けた状態でも、蓋部431bに覆われず、露出しており、配線部材(ケーブル)の着脱が可能に構成されている。これにより、背面部431の表面が略面一の状態となる。このように、カバー部材430は、背面部431及び少なくとも2つの側面部432から形成される空間の内部に、第1の遊技機構成部品の一例である主制御基板70Aを収容可能である。また、開口部431cは、2つのプロジェクタユニットbの廃熱口に対応する位置にそれぞれ形成されている。払出制御基板収容部431dは、取付ベース420の背面側に取り付けられた状態で、下のミラー部材ベース423の下部に形成された空間に配置される。また、凹部431aは、カバー部材430において、後述する球通路ユニット730(図58参照)の配置位置より中央寄りに配置されている。
図51に示すように、互いに対向する側面432は、互いの幅が、前面側から背面側にいくにつれて狭くなっている。側面432は、背面部431と隣接しない端部側に取付ベース420に装着可能な取付部433を備えるとともに、少なくとも1つの側面432が、取付部433が設けられた端部から背面部431と隣接する端部へ傾斜するように形成されている。傾斜した側面432には、特定収容部である側面第1凹部432aと、側面第1凹部432aを覆う側面第1蓋部432bと、一般収容部である側面第2凹部432cと、側面第2凹部432cを覆う側面第2蓋部432dと、側面第1凹部432aに形成された開口部432eと、を有する。また、凹部431a及び側面第2凹部432cは、少なくとも2つ以上の収容部より構成される一般収容部の一例であり、特定収容部の一例である側面第1凹部432aに隣接している。
側面第1凹部432aは、カバー部材430の外側面に設けられ、背面部431の凹部431aや払出制御基板収容部431dと隣接する位置に形成され、特定の遊技機構成部品又は第2の遊技機構成部品としての中継基板100を収容可能である。側面第2凹部432cは、カバー部材430の外側面に設けられ、側面第1凹部432aに隣接する位置に形成され、その他の複数種類の遊技機構成部品としての副制御基板80A(サブ制御基板33に相当)を収容可能である。側面第1凹部432a及び側面第2凹部432cは、カバー部材430の表面からパチンコ遊技機Y内部側に突出するように形成され、中継基板100や副制御基板80Aをカバー部材430の表面よりパチンコ遊技機Y背面側に突出しないように収容可能である。中継基板100は、例えば、主制御基板70A(主制御基板28に相当)、副制御基板80A、遊技盤中継基板101(図45参照)等と配線部材(ケーブル)により接続される特定部品コネクタ接続部の一例である中継基板コネクタ接続部100aを備える。副制御基板80Aは、例えば、中継基板100等と配線部材(ケーブル)により接続される一般部品コネクタ接続部の一例である副制御基板コネクタ接続部80Aaを備える。すなわち、中継基板コネクタ接続部100aと、主制御基板コネクタ接続部70Aaや副制御基板コネクタ接続部80Aaと、は配線部材(ケーブル)により接続される。開口部432eは、背面部431及び2つの側面部432から形成される空間の内部に収容された遊技盤1Aの遊技盤中継基板101(図45参照)からの配線をカバー部材430の外側に設けられた中継基板100と接続可能なように設けられ、カバー部材430が取付枠410に取り付けられた状態で、遊技盤1Aの背面側から立設する遊技盤中継基板101に対応する位置に形成されている。このような開口部432eが形成された側面第1凹部432aは、側面部の外側面に設けられ、開口部を介して配線と接続される特定の遊技機構成部品を収容可能な特定収容部の一例として機能する。また、側面第2凹部432cは、カバー部材の外側の傾斜した側面部に、カバー部材の表面から遊技機内部側に突出するように形成され、第1の遊技機構成部品とは異なる第2の遊技機構成部品を収容可能な収容部の一例である。これにより、開口部432eから、遊技盤中継基板101のコネクタ接続部101aに接続したコネクタを介して、遊技盤中継基板101と、例えば、側面第1凹部432aに隣接する凹部431aに収容された主制御基板70Aと、を電気的に接続することが可能となる。このように、中継基板100が収容可能な側面第1凹部432aは、その他の基板が収容可能な凹部の中心に配置されている。
図53は、遊技盤中継基板101と、取付ベース420の基板用孔424及びカバー部材430の開口部432eとの位置関係を説明する図である。図53は、遊技盤中継基板101が取り付けられている部分の拡大斜視図であり、(a)は取付枠410の背面側に取付ベース420が取り付けられた状態を示し、(b)は更に取付ベース420の背面側にカバー部材430が取り付けられた状態を示している。図53(a)に示すように、遊技盤1A(図43参照)が取り付けられた取付枠410に、取付ベース420を取り付けた状態では、遊技盤中継基板101のコネクタ接続部101aが、取付ベース420基板用孔424から背面側に突出している。そして、図53(b)に示すように、図53(a)に示す状態から、更に取付ベース420の背面側にカバー部材430を取り付けることで、遊技盤中継基板101の側面がカバー部材430に覆われる。この状態において、コネクタ接続部101aの配線差込口101bは、カバー部材430の開口部432eの方向に向いている。なお、図53では、遊技盤中継基板101の全体をカバー部材430及び側面第2蓋部432dによって覆っているが、遊技盤中継基板101の一部分のみを覆うようにしてもよい。また、遊技盤中継基板101の外側面や内側面等1つの面のみを覆うようにしてもよい。いずれにせよ、遊技盤中継基板101に加わる外力の少なくとも一部を防ぐことができれば本発明の効果を奏することができる。なお、その場合、コネクタ接続部101aをカバー部材430に覆われていない部分に設けることが望ましい(例えば、遊技盤中継基板101の外側面をカバー部材430で覆うのであれば、遊技盤中継基板101の内側面にコネクタ接続部101aを設ける等)。
また、図53(a)に示すように、取付ベース420は、ビス等で構成される固定部材425により、取付枠410の背面の固定部411aにビス止めさる。その後、図53(b)に示すように、カバー部材430は、取付ベース420の背面側に配置され、取付部433で固定部材425を覆い、取付ベース420を貫通するビス等で構成される固定部材435により、取付枠410の背面の固定部411aにビス止めさる。よって、カバー部材430のビス止めを外した後でないと取付ベース420のビス止めを外すことができない。
図54は、パチンコ遊技機Yの上面図である。図54は、本体枠2から本体ユニット400を開いた状態(本体枠2の内側に本体ユニット400が配置された状態から、本体枠ヒンジ2bを中心に90度回動させた状態)を示している。カバー部材430は、本体枠ヒンジ2bに軸支された方と反対側の側面432が、回転軸としての本体枠ヒンジ2bを中心とし、本体枠2の内側側縁を通る仮想円VCの内側に形成され、少なくとも一部が仮想円に沿った形状に形成されている。
[樋の接続部分]
図55は、本体ユニット400の分解斜視図、図56及び図57は、第1誘導樋416及び第2誘導樋434の分解斜視図である。図56及び図57は、図55に示す第1誘導樋416及び第2誘導樋434のみを示した図である。図56は、取付枠410から視た図であり、図57は、カバー部材430から視た図である。図55に示すように、取付枠410には、図示しない貯留ユニットから供給された遊技球を貯留可能な貯留タンク415と、貯留タンク415から遊技球を下流に導く第1誘導樋416と、を有する。カバー部材430は、遊技球を払出可能な払出装置700と、払出装置700に遊技球を導く第2誘導樋434と、を有する。
第1誘導樋416と第2誘導樋434は、取付枠410にカバー部材430を装着した際に、一方の開口部に他方の開口部が挿入するように接続されることで遊技球が流下可能な状態となる。第1誘導樋416及び第2誘導樋434のいずれか一方(図56及び図57に示す例では第2誘導樋434)には、他方(図56及び図57に示す例では第1誘導樋416)の開口部の開口面積より広い開口面積にて形成された受入部434aが設けられている。受入部434aは、受入部434aに挿入される開口部を接続位置まで案内する接続位置案内手段としてのリブ434bを有する。リブ434bは、開口を中心とする放射方向に延び、受入部434aの外縁から内縁に向かって、側縁が下り傾斜している板状体であり、開口を囲むように、複数配置されている。第1誘導樋416及び第2誘導樋434のいずれか他方(図56及び図57に示す例では第1誘導樋416)には、開口の外縁に設けられ、リブ434bにより囲まれた部分の形状と略同一形状の外形で形成され、接続位置において、リブ434bと係合する係合手段としての係合部416aを有する。
また、図43に示すように、取付枠410は、皿ユニット900の払出口901(図41参照)に遊技球を導く第3誘導樋418を有する。また、カバー部材430は、後述する払出装置700から遊技球を下流に導く第4誘導樋としての第4誘導樋(図59参照)を有する。
第3誘導樋418と第1誘導路730C及び第2誘導路730D(図60参照)は、取付枠410にカバー部材430を装着した際に、一方の開口部に他方の開口部が挿入するように接続されることで遊技球が流下可能な状態となる。第3誘導樋418と、第1誘導路730C及び第2誘導路730Dとのいずれか一方(図43に示す例では第3誘導樋418)には、受入部418aが設けられている。受入部418aは、受入部434aと同様に、複数のリブを有する。第1誘導路730C及び第2誘導路730Dの排出口730B(図59参照)は、第1誘導樋416と同様に、受入部418aの複数のリブと係合する係合部を有する。
[払出装置]
図58は、払出装置700を示す全体斜視図、図59は、払出装置700に含まれる球通路ユニット730を示す斜視図である。払出装置700は、球供給路710、球送出機構720、及び球通路ユニット730を有して構成される。球供給路710は、上部に設けられた貯留タンク415(図55参照)から球送出機構720へと遊技球を導く配管部品である。球送出機構720は、入賞に応じた賞球数を計数しながら当該賞球数分の遊技球を繰り出すものである。球通路ユニット730は、カバー部材430(図55参照)の背面側の端部に配置され、球送出機構720から繰り出された遊技球を後述する皿ユニット900の払出口901へ導くためのものである。
球供給路710は、貯留タンク415(図55参照)から、互いに接続された第1誘導樋416及び第2誘導樋434(図57参照)を介して、球送出機構720へと遊技球を1つずつ自然に流下させることが可能に鉛直状に設けられている。球供給路710の下端出口(図示略)は、球送出機構720の上部入口(図示略)に連接される。
球送出機構720は、球供給路710から流下してきた遊技球を上部入口(図示略)から内部に導きつつ下部出口(図示略)から1つずつ繰り出し可能に構成されている。球送出機構720は、遊技球を1ずつ繰り出し可能な内部機構やこれを動作させるためのソレノイド、繰り出した遊技球を計数するためのカウントセンサ(図示略)を有する。球送出機構720は、入賞がないとき、遊技球を繰り出さないように内部機構及びソレノイドを非作動状態とする一方、入賞があると、当該入賞に応じた賞球数の遊技球を繰り出すまで内部機構及びソレノイドを作動状態としつつ遊技球をカウントセンサにより計数し、賞球数分の遊技球を繰り出すと、再び内部機構及びソレノイドを非作動状態とする。これにより、球送出機構720は、入賞時に賞球数分の遊技球を1つずつ繰り出すことができる。球送出機構720の下部出口は、球通路ユニット730の上部に設けられた導入口730Aに連接され、球送出機構720から繰り出された遊技球が1つずつ球通路ユニット730の導入口730Aへと流下する。なお、球送出機構720から繰り出された遊技球は、基本的に導入口730Aへと導かれるが、導入口730Aに隣接する後述の球抜き口730aへと導かれる場合がある。
球通路ユニット730は、球送出機構720から繰り出された多数の遊技球を数珠状に並べて通過させることが可能な誘導路を有し、この誘導路を通じて後述する皿ユニット900の払出口901へと遊技球を導くように構成されている。図60は、球通路ユニット730を示す分解斜視図、図61は、図60とは異なる向きで球通路ユニット730を示す分解斜視図である。球通路ユニット730は、通路隔壁部材731、満タン検知レバー732、満タン検知センサ733、第1カバー部材734、第2カバー部材735、及び球抜き部材736を有して構成される。球通路ユニット730の誘導路としては、パチンコ遊技機Yの正面側からみて通路隔壁部材731の左側部と第1カバー部材734との間に第1誘導路730Cが形成され、パチンコ遊技機Yの正面側からみて通路隔壁部材731の右側部と第2カバー部材735との間に第2誘導路730Dが形成される。第1誘導路730C及び第2誘導路730Dは、それぞれ多数の遊技球を並べることが可能な十分な経路長を有する。
通路隔壁部材731の左側部には、第1誘導路730Cの路側壁が前後に蛇行しつつ上部の導入口730Aから下部の排出口730Bへと延びるように形成されている。この通路隔壁部材731の左側部に形成された路側壁は、第1誘導路730Cの右半分を溝状に形成している(図61参照)。通路隔壁部材731の右側部には、第2誘導路730Dの路側壁が上部の導入口730Aから下部の排出口730Bへと延びるように形成されている。この通路隔壁部材731の右側部に形成された路側壁は、第2誘導路730Dの左半分を溝状に形成している(図60参照)。このような第2誘導路730Dは、第1誘導路730Cと隔壁を挟んで隣接している。すなわち、第1誘導路730Cと第2誘導路730Dとは、互いに並んで同方向に遊技球を導くように並設されている。
一方、通路隔壁部材731の左側部に対向する第1カバー部材734の対向面にも、第1誘導路730Cの路側壁が前後に蛇行しつつ導入口730Aから排出口730Bへと延びるように形成されている。これら通路隔壁部材731の左側部と第1カバー部材734の対向面にある路側壁どうしが合わさることにより第1誘導路730Cが形成されるとともに、導入口730A及び排出口730Bが形成される。また、通路隔壁部材731の右側部に対向する第2カバー部材735の対向面にも、第2誘導路730Dの路側壁が排出口730Bへと延びるように形成されている。これら通路隔壁部材731の右側部と第2カバー部材735の対向面にある路側壁どうしが合わさることにより第2誘導路730Dが形成される。第1誘導路730Cは、横方向に比較的大きな第1の幅でもって形成される一方、第2誘導路730Dは、第1誘導路730Cの横幅(第1の幅)よりも横方向に小さい第2の幅でもって形成され、排出口730Bより上流側において第1誘導路730Cと合流するようになっている。また、排出口730Bは、横方向に第1誘導路730Cの横幅(第1の幅)と同じ第1の幅でもって形成される。なお、導入口730Aは、第1誘導路730Cのみに導通しており、基本的に球送出機構720から繰り出された遊技球は、導入口730Aへと入るようになっている。ただし、導入口730Aに隣接する部位には、通路隔壁部材731の右側部と第2カバー部材735とが合わされることによって球抜き部材736へと通じる球抜き口730aが形成される。これにより、第1誘導路730Cが詰まって導入口730Aに入りきれない遊技球は、球抜き口730aへと導かれる。第2誘導路730Dの下端部は、排出口730Bの近傍で第1誘導路730Cと合流するように形成されている。これにより、排出口730B付近における遊技球の詰まりが解消されると、第1誘導路730Cと第2誘導路730Dとに貯まった遊技球がまとまって一気に排出口730Bから排出される。
図62は、球通路ユニット730の第1誘導路730Cを示す平面図、図63は、球通路ユニット730の第2誘導路730Dを示す平面図である。通路隔壁部材731の上部には、その右側部から左側部へと遊技球を案内するための貫通口731Aが形成されている。通路隔壁部材731の右側部において第1誘導路730Cの上部途中には、貫通口731Aへと遊技球を案内可能な分岐路730Eが形成されている。貫通口731Aの反対側は、第2誘導路730Dの上端部に連通している。これにより、第1誘導路730Cの遊技球が上部まで詰まって下方へと流れない状態になると、導入口730Aから第1誘導路730Cの上部へと流下してきた遊技球がこの第1誘導路730Cを迂回して分岐路730Eへと導かれ、さらに分岐路730Eへと導かれてきた遊技球は、貫通口731Aを通って第2誘導路730Dの上端部へと導かれ、第1誘導路730Cのみならず第2誘導路730Dまでもが遊技球で満タン状態となるまで球通路ユニット730の内部に賞球として払い出される遊技球が一時的に貯留される。
また、通路隔壁部材731の右側部においては、第2誘導路730Dの途中部分に先端部が突き出た姿勢で揺動可能な満タン検知レバー732と、満タン検知レバー732の先端部が突き出た姿勢から奥方に変位した状態を検知する満タン検知センサ733とが、設けられている。満タン検知レバー732は、第2誘導路730Dの略鉛直部分に設けられており、この部分まで詰まって流下できない遊技球に圧接されると、奥方に変位した状態となる。満タン検知センサ733は、奥方に変位した満タン検知レバー732が所定時間にわたり接した状態になると、第2誘導路730Dに遊技球が詰まって満タンになった状態と検知し、それに応じた信号を払出・発射制御回路123(図84参照)に出力する。これにより、第1誘導路730Cにおける遊技球の流下が停滞しても第2誘導路730Dが満タン状態となるまで球送出機構720の遊技球繰り出し動作を継続させることができる。
さらに、パチンコ遊技機Yの正面側からみて第2カバー部材735の右側部には、球抜き部材736が付設される。球抜き部材736は、球抜き口730aから導かれてきた遊技球を下端口736Aから排出する。球抜き部材736の下端口736Aから排出された遊技球は、図外の球抜き管路へと導かれ、最終的にはパチンコ遊技機Yの外部に置かれたドル箱に放出される。
[球検知ユニット]
図64は、遊技盤1Aのアウト口55を示す斜視図、図65は、遊技盤1Aを取り外した状態でアウト口55の背後に位置する球検知ユニット800を示す斜視図である。図64に示すように、遊技盤1Aの遊技領域1pにおける中央下部には、入賞せずに流下してきた遊技球を背後に導くためのアウト口55が設けられている。図65に示すように、アウト口55の背後には、アウト口55から導かれてきた複数の遊技球を受けるとともに、アウト口55と対向する箇所に遊技球を集めてさらに背後へと遊技球を導くための開口801Aを有するアウト球受け部材801が設けられている。球検知ユニット800は、取付枠410において、アウト球受け部材801の開口801Aの直後に設けられている。
図66は、球検知ユニット800の全体を示す斜視図、図67は、球検知ユニット800を示す分解斜視図、図68は、図67とは異なる向きで球検知ユニット800を示す分解斜視図である。球検知ユニット800は、左側構成部材810、右側構成部材820、突片部材830、第1検知センサ840、第2検知センサ850を有して構成される。球検知ユニット800は、流入口としてのアウト口55を通過して排出される遊技球をアウト球として検知するためのものである。左側構成部材810には、第1検知センサ840が設けられ、右側構成部材820には、第2検知センサ850が設けられており、これらの第1検知センサ840及び第2検知センサ850と一体に突片部材830を中央に挟み込んだ状態で左側構成部材810と右側構成部材820とが接合される。第1検知センサ840及び第2検知センサ850は、複数の遊技球が流入可能な流入口と、流入口より下流において、流入した遊技球を検知可能な複数の検知手段の一例として機能する。
図69は、球検知ユニット800を構成する左側構成部材810の内部側面図、図70は、球検知ユニット800を構成する右側構成部材820の内部側面図、図71は、球検知ユニット800を構成する突片部材830の上面図である。左側構成部材810及び右側構成部材820は、概ね左右対称形に形成されており、それぞれ前面開口部810A,820A、導入空間部810B,820B、センサ配置部810C,820C、遊動空間部810D,820Dを有する。
前面開口部810A,820Aは、互いに一体となってアウト球受け部材801の開口801Aの直ぐ背後に位置し、開口801Aを通過した遊技球を受け入れる受入口(流入口)を形成する。前面開口部810A,820Aは、それぞれ1個の遊技球が余裕をもって通過可能な開口面積を有する。これにより、一体となった受入口には、少なくとも2個の遊技球が同時に進入することができる。
導入空間部810B,820Bは、基本的にそれぞれ前面開口部810A,820Aからセンサ配置部810C,820Cへと遊技球を導く通路であり、それぞれ1個の遊技球が余裕をもって通過可能である。導入空間部810B,820Bの底面810Ba,820Baは、水平面より若干傾斜しており、奥側に進むほど下降するように形成されている。
センサ配置部810C,820Cは、それぞれ第1検知センサ840、第2検知センサ850が配置される箇所である。センサ配置部810C,820Cには、導入空間部810B,820Bの底面810Ba,820Baよりも第1検知センサ840、第2検知センサ850それぞれの前端が若干低位となるように配置される。第1検知センサ840、第2検知センサ850は、それぞれ前端から後端にいくほど上位となるように傾斜姿勢で配置される。第1検知センサ840、第2検知センサ850には、1個の遊技球が通過可能な通過孔が設けられており、この通過孔を遊技球が通過するとアウト球として検知され、下方に排出された後に収集される。これにより、導入空間部810B,820Bからセンサ配置部810C,820Cへと導かれてきた遊技球は、第1検知センサ840、第2検知センサ850の通過孔へと導かれやすくなっている。
遊動空間部810D,820Dは、アウト口55より下流において、センサ配置部810C,820Cより奥側上方に設けられ、センサ配置部810C,820Cよりも狭小な空間を形成している。遊動空間部810D,820Dは、互いに一体となった状態で概ね1個の遊技球が十分遊動し得るだけの広さを有する。遊動空間部810D,820Dの底面810Da,820Daは、水平面より若干傾斜しており、奥側に進むにつれて上昇(隆起)するように形成されている。底面810Da,820Daの前端は、第1検知センサ840、第2検知センサ850の後端よりも上位に位置するように形成されている。これにより、第1検知センサ840、第2検知センサ850を越えて奥方の遊動空間部810D,820Dへと1個の遊技球が導かれることがあり、この遊動空間部810D,820Dへと導かれた遊技球にあっても、第1検知センサ840、第2検知センサ850へと転落しやすくなっている。なお、遊動空間部810D,820Dは、互いに一体となった状態で2個以上の遊技球が遊動し得るだけの広さを有する部分としてもよい。
突片部材830は、センサ配置部810C,820C(第1検知センサ840,第2検知センサ850)のほか、導入空間部810B,820Bや遊動空間部810D,820Dを分け隔てるように設けられる。図69及び図70に示すように、突片部材830は、流入した遊技球の少なくとも一部が乗り上げ可能なように流入口となる前面開口部810A,820Aの底部から奥方へと延設するように配置され、前面開口部810A,820Aの底部から遊動空間部810D,820Dへと進むにつれて上昇(隆起)した傾斜状の上端830Aを有する。この上端830Aは、導入空間部810B,820Bや遊動空間部810D,820Dを完全に仕切ることなく、これらの底面810Ba,820Ba,810Da,820Daよりも若干上方に突出している。また、図71に示すように、突片部材830の上端830Aは、遊技球進入方向に沿って左右に波打つように形成されているとともに、流入した遊技球が乗り上げても滑りやすいように峰状に形成されている。これにより、センサ配置部810C,820Cの遊技球は、突片部材830の上端830Aを左右方向に越えて第1検知センサ840及び第2検知センサ850のいずれかに落下しやすい。また、センサ配置部810C,820Cより奥方の遊動空間部810D,820Dへと進んだ遊技球は、突片部材830の上端830Aに不安定に接した状態となり、第1検知センサ840及び第2検知センサ850のいずれかの方へと振り落とされる。
[皿ユニット]
図72は、皿ユニット900が設けられたガラスドア5を示す全体斜視図、図73は、ガラスドア5の正面を示す全体正面図である。ガラスドア5の正面に向かって左下部には、皿ユニット900が設けられる。なお、本実施形態の遊技機においては、一つの皿ユニット900しか存在しないが、例えば上皿ユニットと下皿ユニットとを設け、いずれか一方を本実施形態の皿ユニット900として適用してもよい。皿ユニット900は、入賞に応じて払い出される遊技球を貯留し、貯留した遊技球を発射装置26へと順次誘導するとともに、遊技者の球抜き操作に応じて下方に配置したいわゆるドル箱(図示略)へと遊技球を排出可能とするものである。皿ユニット900の後方には、遊技球を払い出す払出口901が設けられ、この払出口901から複数の遊技球が皿ユニット900へと払い出される。払出口901の背後には、発射装置26からの遊技球を受けつつ払出口901へと送り出すための球送出受け部材902が設けられる(図74参照)。
図74は、皿ユニット900の全体を示す拡大斜視図、図75は、皿ユニット900の分解斜視図、図76は、皿ユニット900の上面図、図77は、皿ユニット900の受け皿カバー部材930を取り外した状態の上面図である。皿ユニット900は、装飾カバー910、本体部920、受け皿カバー部材930、球抜き通路部材940、蓋開閉部950などを有して構成される。装飾カバー910は、本体部920の下部に配置される球抜き通路部材940などを覆うように皿ユニット900の前面及び側面に取り付けられる。図75に示すように、本体部920には、パチンコ遊技機Y内部の発射装置26へと複数の遊技球を順序よく列状に整列させる整列部920Aと、遊技者による蓋開閉部950の操作により、球抜き通路部材940へと遊技球を導くための第1開閉蓋920B及び第2開閉蓋953Bが設けられる。受け皿カバー部材930は、本体部920の上部に配置されるものであり、払出口901から払い出された遊技球を最初に受けて貯留するとともに、貯留した遊技球を下方の整列部920Aへと導くものである。受け皿カバー部材930には、本体部920の整列部920Aを上方から覆うカバー部930Aと、カバー部930Aの外側壁930Aaとの間に遊技球が通過し得る間隔をあけて周壁を形成する外周部930Bと、この外側壁930Aaと外周部930Bとの間に形成され、下方の整列部920Aへと遊技球を導く整流部930Cと、払出口901から払い出された複数の遊技球を滑り落とすことが可能なスロープ部930Dと、スロープ部930Dから滑り落ちてきた複数の遊技球を貯留しつつ整流部930Cへと流動させることが可能な貯留部930Eと、貯留部930Eの底面にあって第1開閉蓋920Bの上方に設けられる第1開口部930Fとが設けられる。なお、図74においては、払出口901の図示を省略している。図75においては、装飾カバー910の図示を省略している。
本体部920の整列部920Aは、皿ユニット900の後端側において払出口901(球送出受け部材902)が配置される側とは反対側の右寄りの箇所において左右にまっすぐ延びるように設けられる。整列部920Aは、複数の遊技球が一列に並んで流動するように、右側から左側へと下降傾斜しつつガイド片920Aaにより直線的な溝状に形成されている。すなわち、整列部920Aにおいて遊技球が整列する方向の上流側(整列方向上流側)は、払出口901から離間した整列部920Aの右端部に相当し、この整列部920Aの右端部にカバー部930Aの整流部930Cから遊技球が流下してくる。整列部920Aの整列下流側となる左端部には、内部の発射装置26へと遊技球を導くための導入口920Abが設けられ、整列部920Aの底面にあって第2開閉蓋953Bの上方に設けられる第2開口部930Gが設けられる。整列部920Aに並んだ遊技球は、1つずつ導入口920Abへと直線的に導かれる。このような整列部920Aは、右端部が一部露出しつつその余の部分が受け皿カバー部材930のカバー部930Aによって覆われる。また、本体部920において受け皿カバー部材930が配置される部分は、概ね受け皿カバー部材930の外周部930Bや整流部930C、スロープ部930Dや貯留部930E、第1開口部930Fと整合する形状に形成されている。また、整列部920Aの整流部930C側には、カバー部930Aが装着されなかった場合でも整列部920Aに整列している遊技球に流下してくる遊技球が乗り上げないような壁部920Acが設けられている。遊技者による第1蓋開閉部950Aの操作により、本体部920の第1開閉蓋920Bが開放されると、受け皿カバー部材930の貯留部930Eにある遊技球が第1開口部930Fを通じて下方へと排出される。排出された遊技球は、球抜き通路部材940を通じてドル箱の直上に位置する落下口940Aへと導かれ、落下口940Aからドル箱へと遊技球が排出される。一方、第1開閉蓋920Bが閉鎖状態にある場合、貯留部930Eの遊技球が第1開口部930Fから落下せずにそのままとどまり、整流部930Cへと導かれる。また、遊技者による第2蓋開閉部950Bの操作により、本体部920の第2開閉蓋953Bが開放されると、整列部920Aに並んだ遊技球が第2開口部930Gを通じて下方へと排出される。排出された遊技球は、球抜き通路部材940を通じてドル箱の直上に位置する落下口940Aへと導かれ、落下口940Aからドル箱へと遊技球が排出される。一方、第2開閉蓋953Bが閉鎖状態にある場合、整列部920Aに並んだ遊技球が第2開口部930Gから落下せずに導入口920Abから内部の発射装置26へと導かれる。
受け皿カバー部材930のカバー部930Aは、皿ユニット900の後端側において払出口901(球送出受け部材902)が配置される側とは反対側の右寄りの箇所に位置する。カバー部930Aの外側壁930Aaは、湾曲状に形成されており、整列部920Aの右端部と対応する部位に開口930Abが形成されている。また、外周部930Bは、外側壁930Aaとの間に整流部930Cを形成するように、外側壁930Aaに概ね沿うような湾曲状に形成されている。これにより、整流部930Cは、貯留部930Eの遊技球を開口930Abへと湾曲状に曲げつつ導くような通路として形成される。また、貯留部930Eの外壁部930Eaと整流部930Cの外周部930Bは、払出口901から放出された遊技球が接触しつつ転動して整流部930Cまで辿り着けるように連続した一つの面を形成している。これにより、貯留部930Eに遊技球が貯留されていない状態では、放出された遊技球が外壁部930Eaまで転動し、連続面(外壁部930Ea、外周部930B)にて方向を変えられつつ整流部930Cへと導かれる。ここで、遊技球を貯留部930Eの外部に排出可能な第1開口部930F及び遊技球を貯留可能な閉鎖状態と遊技球を外部へと排出可能な開放状態とに切替可能な第1開閉蓋920Bは、遊技球が連続面(外壁部930Ea、外周部930B)に接触しつつ転動可能なように、貯留部930Eの内部側(遊技盤1A側)に連続面から所定の間隔をあけて設けられている。この所定の間隔としては、少なくとも遊技球の直径以上の距離となることが望ましい。これは、払出口901から放出された遊技球が全て第1開口部930Fから外部へと排出されてしまうことを防止するためであり、例えば、貯留している遊技球が少ない場合、払出口901から放出された遊技球は、連続面(外壁部930Ea、外周部930B)に接触しながら転動し、第1開口部930Fに至ることなく第1開口部930Fから落下せずに整流部930Cへと導かれるので、仮に第1開閉蓋920Bが開放状態であっても、遊技球が第1開口部930Fからほとんど落下してしまって発射装置26へと供給される遊技球が途切れてしまうようなことがない。
整流部930Cは、貯留部930Eから開口930Abの方へと若干下降傾斜するように形成されている。また、整流部930Cは、外側壁930Aaと外周部930Bとにより開口930Abの方へと進むに従って徐々に幅狭くなるように形成されている。これにより、貯留部930Eにおいて乱雑に山積した遊技球は、整流部930Cによって徐々に曲がった列をなして開口930Abへと流れるようになる。また、払出口901から勢いよく払い出されることにより、スロープ部930D及び貯留部930Eを越えて整流部930Cにまで達する遊技球があっても、遊技球は、湾曲した外周部930Bの内面に当たることで推進力が弱められつつ整流部930Cを経て開口930Abへと導かれる。
図78は、本体部920、球抜き通路部材940及び蓋開閉部950を背面側から視た斜視図、図79は、図78に示す図の分解図である。本体部920の下には、蓋開閉部950が設けられ、蓋開閉部950の下には、球抜き通路部材940が設けられている。
図80は、球抜き通路部材940の斜視図、図81は、図80中のAA’断面図、図82は、図80中のBB’断面図である。図80に示すように、球抜き通路部材940は、上面視で略L字形状に形成され、前面側から視て左右方向に延び、中空形状に形成され、内部を遊技球が流下する第1通路941と、第1通路941の下流側端部に接続され、第1通路941と直交する方向(前面背面方向)に延び、中空形状に形成され、内部を遊技球が流下し、下流側端部において下方が開放した落下口940Aが形成された第2通路942と、を備える。第1通路941及び第2通路942は、上流側から下流側に向かって、底面が下り傾斜して配置されることで、内部を遊技球が上流から下流に向かって流下する。
第1通路941は、球抜き通路部材940内に遊技球を導くための第1受け口941a及び第2受け口941bを備える。第1受け口941aは、上流側端部において、本体部920の第1開口部930F(図79参照)及び第1蓋開閉部950Aの第1開閉蓋953A(図79参照)の下に形成され、上方が開放されている。第1受け口941aは、第1通路941の側面から突出し、湾曲して上方が開放されている。これにより、第1開口部930Fから落下した遊技球をスムーズに第1通路941の内部に導くことができる。第2受け口941bは、上流側端部と下流側端部との間において、本体部920の第2開口部930G(図79参照)及び第2蓋開閉部950Bの第2開閉蓋953B(図79参照)の下に形成され、上方が開放されている。第2受け口941bは、第1通路941の側面から突出し、湾曲して上方が開放されている。これにより、第2開口部930Gから落下した遊技球をスムーズに第1通路941の内部に導くことができる。
また、図81に示すように、第1通路941は、上流下流方向に延びる2つの側面の少なくとも一方の側面が、底面に向かって下り傾斜する傾斜壁941cを形成している。また、傾斜壁941cは、図82に示すように、中間から下流側端部に向かって、他方の側面側にせり出している。すなわち、傾斜壁941cは、底面に向かって下り傾斜しつつ、他方の側面側にせり出している。これにより、第1通路941内部の幅は、中間から下流側端部に向かって、また、底面に向かって、徐々に狭くなっている(例えば、遊技球2個分の幅から遊技球1個分の幅になっている)。これにより、例えば、第1通路941内に多量の遊技球が流入しても、遊技球を1列に整流して、第2通路942に流下させることが可能となる。また、第1通路941は、上流下流方向に延びる側面において、第1受け口941a(図80参照)と対面する部分に、第1受け口941aが設けられた側の側面側から他方の側面側に斜めに延びるガイド壁941dが形成されている。これにより、第1受け口941aから流入した遊技球をスムーズに第1通路941の内部に導くことができる。
第2通路942は、第1通路941の接続部分において、外側のコーナーを形成するコーナー壁942aを備える。コーナー壁942aは、第1通路941の下流側端部から第2通路942の上流側端部に連なる部分であり、遊技球が流下する方向に膨出した湾曲形状に形成されている。
図83は、球抜き通路部材940の分解斜視図である。球抜き通路部材940は、第1部材940aと、第2部材940bと、が互いに組み合わされることで、内部を遊技球が流下可能な中空形状に形成される。第1部材940aは、第1通路941の天面、底面及び一方の側面と、第2通路942の天面及び2つの側面を構成する。第2部材940bは、第1通路941の他方の側面と、第2通路942のコーナー壁942a及び底面を構成する。第1部材940aには、第2通路942の2つの側面を構成する部分の下端に、それぞれ下端から斜め上方に向かって欠き込まれた欠き込み940a’が形成されている。第2部材940bには、第2通路942の底面を構成する部分の2つの側縁に、それぞれ斜め上方に向かって突出する突起940b’が形成されている。欠き込み940a’と突起940b’は、第1部材940a及び第2部材940bが互いに組み合わされるときに、互いに係合され、図82に示す状態となる。よって、第1部材940a及び第2部材940bをネジ止めしなくとも、2つの部材を組み合わせた状態に維持できる。
図79に示すように、蓋開閉部950は、本体部920の第1開口部930Fを開閉するための第1蓋開閉部950Aと、本体部920の第2開口部930Gを開閉するための第2蓋開閉部950Bと、を備える。第1蓋開閉部950Aは、本体部920の下に配置された基端から前面側に延び、先端が本体部920より前面方向に突出し、遊技者が操作可能な第1把持部951Aと、第1把持部951Aの基端側をスライド自在に保持する第1蓋開閉部本体952Aと、第1把持部951Aに固定され、第1蓋開閉部本体952Aにスライド自在に取り付けられ、第1開口部930Fを塞ぐ閉状態と、第1開口部930Fを開放する開状態とに変位可能な第1開閉蓋953Aと、を備える。これにより、遊技者は、第1把持部951Aをスライド移動させることで、第1開閉蓋953Aを開状態と開状態との間で変位させ、第1開口部930Fを開閉させることができる。第2蓋開閉部950Bは、本体部920の下に配置された基端から前面側に延び、先端が本体部920より前面方向に突出し、遊技者が操作可能な第2把持部951Bと、第2把持部951Bの基端側をスライド自在に保持する第2蓋開閉部本体952Bと、第2蓋開閉部本体952Bにスライド自在に取り付けられ、第2開口部930Gを塞ぐ閉状態と、第2開口部930Gを開放する開状態とに変位可能な第2開閉蓋953Bと、第2把持部951Bと第2開閉蓋953Bとに連結され、第2把持部951Bのスライド移動により、第2開閉蓋953Bを開状態と開状態との間で変位させるリンク部954と、を備える。これにより、遊技者は、第2把持部951Bをスライド移動させることで、第2開閉蓋953Bを開状態と開状態との間で変位させ、第2開口部930Gを開閉させることができる。
[第2実施形態に係る遊技機の電気的構成]
図84は、本発明の第2実施形態に係る遊技機の回路構成を示すブロック図である。第2実施形態に係るパチンコ遊技機Yの電気的構成は、主制御回路70に第1検知センサ840及び第2検知センサ850が接続されている点と、払出・発射制御回路123に満タン検知センサ733が接続されている点と、副制御回路200に2つのプロジェクタ装置本体b2が接続されている点と、第2実施形態のパチンコ遊技機1と異なる。
第1検知センサ840及び第2検知センサ850は、アウト口55(図64参照)を通過した遊技球をそれぞれアウト球として検知し、所定の出力信号を主制御回路70に出力する。満タン検知センサ733は、奥方に変位した満タン検知レバー732(図63参照)が所定時間にわたり接した状態になると、第2誘導路730D(図63参照)に遊技球が詰まって満タンになった状態と検知し、所定の出力信号を払出・発射制御回路123に出力する。払出・発射制御回路123は、この所定の出力信号を受信した場合、賞球ケースユニット170による遊技球の払い出しを一旦停止する。また、満タン検知センサ733は、満タン検知レバー732が前面側に変位し、満タン検知センサ733から離間した状態になると、第2誘導路730Dに遊技球が詰まっていない状態と検知し、所定の出力信号を払出・発射制御回路123に出力する。払出・発射制御回路123は、この所定の出力信号を受信した場合、一旦停止していた賞球ケースユニット170による遊技球の払い出しを再開する。
副制御回路200は、第1実施形態のパチンコ遊技機と同様に、他の遊技装置等の演出動作に応じて、プロジェクタ制御回路90を制御し、2つのプロジェクタ装置本体b2をそれぞれ又は連動させて、照射光を投影させ、遊技盤1Aやスクリーン部b4の背面に向けて照射光を投影することにより、視覚的な演出として映像を表示する。
また、主制御回路70に接続されている各種センサ、各種装置、他の回路等の遊技機構成部品は、カバー部材430(図51参照)に収容されている中継基板100(図51参照)や、遊技盤1A(図45参照)の遊技盤中継基板101(図45参照)を介して、主制御回路70に接続されている。
上記実施形態でのパチンコ遊技機では、貯留皿に貯留されている遊技球を遊技盤に発射し、入賞が発生した場合に払出装置から遊技球を貯留皿に払い出す構成であったが、これに限定されるものではない。
例えば、遊技者によって遊技に必要な遊技球やメダルなどの遊技媒体が投入され、それに基づいて遊技が行われ、例えばパチスロ機やカジノマシンなど、その遊技の結果に基づいて特典が付与される形態全てについて、本発明を適用することができる。すなわち、物理的な遊技者の動作によって遊技媒体を使用し、遊技結果に応じて遊技媒体が払い出される形態のみならず、主制御回路(主制御基板)自体が、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理し、遊技媒体を遊技者が触れることなく遊技が可能とするものであってもよい。また、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理するのは、主制御回路(主制御基板)に装着され(接続され)、遊技媒体を管理する遊技媒体管理装置であってもよい。またその場合、遊技盤に発射される遊技球は遊技者が触れることのない封入式遊技機であることが望ましい。
遊技媒体管理装置は、ROM及びRWM(あるいは、RAM)を有して、遊技機に設けられる装置であって、図示しない外部の遊技媒体取扱装置と所定のインターフェイスを介して双方向通信可能に接続されるものであり、遊技媒体の貸出動作や遊技媒体の払出動作によって生じる遊技の用に供する遊技媒体を電磁的に記録する動作を行い得るものとすればよい。また、遊技媒体管理装置は、これら実際の遊技媒体数の管理のみならず、例えば、その遊技媒体数の管理結果に基づいて、パチンコ機1又は1Aの前面に、保有する遊技媒体数を表示する保有遊技媒体数表示装置(不図示)を設けることとし、この保有遊技媒体数表示装置に表示される遊技媒体数を管理するものであってもよい。すなわち、遊技媒体管理装置は、遊技者が遊技の用に供することができる遊技媒体の総数を電磁的方法により記録し、表示することができるものとすればよい。
また、この場合、遊技媒体管理装置は、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を、外部の遊技媒体取扱装置に対して自由に送信させることできる性能を有し、また、遊技者が直接操作する場合のほか、記録された遊技媒体数を減ずることができない性能を有し、また、外部の遊技媒体取扱装置との間に外部接続端子板(不図示)が設けられる場合には、その外部接続端子板を介してでなければ、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を送信できない性能を有することが望ましい。
遊技機には上記の他、遊技者が操作可能な貸出操作手段、返却(精算)操作手段、外部接続端子板が設けられ、遊技媒体取扱装置には紙幣等の有価価値の投入口、記録媒体(例えば、ICカード)の挿入口、携帯端末から電子マネー等の入金を行うための非接触通信アンテナ等、その他貸出操作手段、返却操作手段等の各種操作手段、遊技媒体取扱装置側外部接続端子板が設けられるようにしてもよい(いずれも不図示)。
その際の遊技の流れとしては、例えば、遊技者が遊技媒体取扱装置に対しいずれかの方法で有価価値を入金し、上記いずれかの貸出操作手段の操作に基づいて所定数の有価価値を減算し、遊技媒体取扱装置から遊技媒体管理装置に対し減算した有価価値に対応する遊技媒体を増加させる。そして遊技者は遊技を行い、さらに遊技媒体が必要な場合には上記操作を繰り返し行う。その後、遊技の結果、所定数の遊技媒体を獲得し、遊技を終了する際には、いずれかの返却操作手段を操作することにより、遊技媒体管理装置から遊技媒体取扱装置に対し遊技媒体数を送信し、遊技媒体取扱装置はその遊技媒体数を記録した記録媒体を排出する。遊技媒体管理装置は遊技媒体数を送信したときに自身が記憶する遊技媒体数をクリアする。遊技者は排出された記録媒体を景品交換するために景品カウンター等に持っていくか、又は他の台で記録された遊技媒体に基づいて遊技を行うために遊技台を移動する。
このように、上述した遊技媒体管理装置を設けることにより、遊技媒体が物理的に遊技に供される場合と比べて、遊技機内部の払出装置等を減らすことができ、遊技機の原価及び製造コストを削減できるのみならず、遊技者が直接遊技媒体に接触しないようにすることもでき、遊技環境が改善し、騒音も減らすことができるとともに、装置を減らしたことにより遊技機の消費電力を減らすことにもなる。また、遊技媒体や遊技媒体の投入口や払出口を介した不正行為を防止することができる。すなわち、遊技機をとりまく種々の環境を改善することができる遊技機を提供することが可能となる。
第2実施形態に係るパチンコ遊技機Yによれば、以下の作用効果を奏する。パチンコ遊技機Yによれば、プロジェクタユニットbを、前面側から背面側方向の投射レンズb2aから出射される投影光を遮らない位置において、傾斜させた状態で配置できるので、プロジェクタユニットbの前面側から背面側方向の設置スペースを抑えることができる。さらに、このように配置したプロジェクタユニットbの下部とカバー部材との間に形成された所定の空間405に、主制御基板70Aを収容できるので、所定の空間405を利用せずに、別の場所の主制御基板70Aを設けた場合に比べ、省スペース化が可能となる。したがって、裏機構を省スペース化することが可能な遊技機を提供できる。
また、プロジェクタユニットbを、投射レンズb2aを設けた一方の端部側をパチンコ遊技機Yの前面側に配置し、反対の端部を背面側に配置し、一方の端部側を反対の端部側より低くなるように設けたことで、プロジェクタユニットbからの廃熱を、パチンコ遊技機Yの裏機構内にこもらせることなく、斜め上方に逃がすことが可能となり、この廃熱が他の精密部品に悪影響を及ぼすことを防止可能となる。
これにより、カバー部材430の凹部431aに、主制御基板70Aを収容できるので、主制御基板70Aをプロジェクタユニットbの下部の所定の空間405に納めつつ、プロジェクタユニットbの廃熱から主制御基板70Aを保護し、この廃熱による主制御基板70Aへの悪影響を防止することが可能となる。また、主制御基板70Aを、外側に配置されているカバー部材430に収容することで、構成部品のメンテナンスが容易になる。
また、取付枠410とカバー部材430との間に設けられた取付ベース420に、プロジェクタユニットb及びミラー部材b3を取り付けることができるので、取付枠410の前方から飛び出すようにミラー部材b3を設ける必要がないので、パチンコ遊技機Yの美観を損ねることなく、照射光を適切に、スクリーンに投影することが可能な遊技機を提供できる。
また、取付ベース420の幅を、前面側から背面側にいくにつれて狭くし、カバー部材430の背面部431に主基板70Aを収容可能とし、カバー部材430の側面432に、主基板70Aとは異なる中継基板100を収容可能としたので、遊技機内部の限られたスペースを有効に利用することが可能となる。また、カバー部材430が、カバー部材430の表面からパチンコ遊技機Y内部側に突出するように形成され、主制御基板70Aをカバー部材430の表面よりパチンコ遊技機Y背面側に突出しないように収容可能な凹部431aを備えた。これにより、主制御基板70Aを、凹部431aに収容することで、取付ベース420とカバー部材430の表面との間において、パチンコ遊技機Y背面側に突出しないように設けることができるので、遊技機内部の限られたスペースを有効に利用することが可能となる。
また、前面側に配置される取付枠410に取り付けられた可動止め具により、遊技盤1Aを着脱自在に固定し、取付枠410の背面側に取付ベース420及びカバー部材430を取り付けたので、カバー部材430を外さないと、取付枠410に設けられた遊技盤可動止め具413へのアクセスを困難とすることで、不正行為を防止することができる。また、遊技盤1Aの背面側に設ける各種部品を、遊技盤1Aの背面側に設けられた取付ベース420やカバー部材430に、取り付けることができるので、例えば、各種部品を変えずに、遊技盤1Aだけ変更することも可能となり遊技機の設計が容易になる。また、遊技機の組み立てる際には、遊技盤1Aに関連する遊技盤可動止め具413を取付枠410の側面に、主制御基板70Aが収容されているカバー部材430を取付枠410の背面に取り付けるようにして、遊技盤1Aに関わる部材、主制御基板70A等の裏機構に関わる部材、というように、部材の大きなカテゴリ毎に取り付ける面を異なるように構成した。したがって、遊技機の設計変更や組み立て作業を容易にし、また組み立て作業における作業水を低減することが可能な遊技機を提供できる。
また、取付枠410のどの面に、どの部材を取り付けるかを分けることで、取付枠410に取り付ける部材の配置関係(内周か背面か)にしたがって組み立てることで、組み立て作業における誤作業を防止できる。
また、取付枠410と、主制御基板70Aを収容可能なカバー部材430との間に取付ベース420を設け、この取付ベース420にプロジェクタユニットbが取り付け、カバー部材に遊技装置を制御可能な制御基板を取り付け、取付枠410に、取付ベース420及びカバー部材430を別々に固定可能な固定部411aを備えることで、遊技装置の種類に応じて、取付ベース420の形状を変更可能とすることができる。よって、裏機構を覆う部材を、カバー部材430と取付ベース420との2つの部材で構成することで、共通した部材であるカバー部材430を使用しつつ、取付ベース420をパチンコ遊技機Yの演出特性に合わせた遊技装置の種類に応じた形状に変更することで、柔軟な機種開発を行うことが可能となる。したがって、裏機構を覆う部材の汎用性を向上可能な遊技機を提供できる。
また、カバー部材430を外さないと、遊技装置が取り付けられた取付ベース420を操作できないので、いたずら等で外部から遊技装置を取り外されることを防止できる。
また、カバー部材430を取付枠410に取り付けることで、遊技機全体の剛性を向上することが可能となる。また、裏機構を覆う部材を、カバー部材430と取付ベース420との二重構造とすることで、さらに、遊技機全体の剛性を向上することが可能となる。
パチンコ遊技機Yによれば、カバー部材430の側面部432の少なくとも1つを傾斜させたので、奥行き寸法が同じ場合に、側面部432を傾斜させない場合に比べ、副制御基板80A等の遊技機構成部品の設置可能面積が大きくなるので、より多様な遊技機構成部品を取り付けることが可能となる。また、背面部431及び少なくとも2つの側面部432から形成される空間の内部に収容される主制御基板70Aとは別に、この傾斜した側面部432に、副制御基板80Aを収容可能としたので、副制御基板80Aを背面部431に集約した場合に比べ、副制御基板80Aがパチンコ遊技機Yの背面部431に突出するのを抑えることが可能となる。したがって、奥行き寸法を抑えることが可能な遊技機を提供できる。
また、カバー部材430の背面部431に凹部431aを設けることで、カバー部材430の背面部431の折曲がり強度を高めることが可能となる。したがって、遊技機の背面側を覆うカバー部材の強度を向上可能な遊技機を提供できる。
また、例えば、主制御基板70Aが背面部431から突出していた場合、パチンコ遊技機Yの移動時等において、この突出した部分に外力が加わり、破損する可能性が高くなる。本発明によれば、凹部431aに主制御基板70Aを収容し、背面部431の表面を略面一の状態とすることで、遊技機の移動時等において、遊技機構成部品に外力が加わり破損する可能性を低減できる。
また、カバー部材430の側面部432の少なくとも1つを傾斜させたので、奥行き寸法が同じ場合に、側面部432を傾斜させない場合に比べ、副制御基板80A等の遊技機構成部品の設置可能面積が大きくなるので、より多様な遊技機構成部品を取り付けることが可能となる。また、本体枠2に軸支された側と反対側の側面部432の少なくとも一部を、本体ユニット400の本体枠ヒンジ2bを中心とし、本体ユニット400の内側側縁を通る仮想円VCの内側に形成したので、本体枠2の内側を回動可能な範囲で、カバー部材430内部の空間をより広くし、より多くの遊技機構成部品を配置することが可能となる。したがって、奥行き寸法を抑えることが可能な遊技機を提供できる。
また、カバー部材430の側面部432の少なくとも一部を仮想円VCに沿った形状に形成したので、本体枠2の内側を回動可能な範囲で、カバー部材430内部の空間を更に広くし、更に多くの遊技機構成部品を配置することが可能となる。
また、カバー部材430の側面部432の少なくとも1つを傾斜させたので、奥行き寸法が同じ場合に、側面部432を傾斜させない場合に比べ、副制御基板80A等の遊技機構成部品の設置可能面積が大きくなるので、より多様な遊技機構成部品を取り付けることが可能となる。また、カバー部材430において、開口部432eを、背面部431及び少なくとも2つの側面部432から形成される空間の内部に収容された遊技盤1Aの遊技盤中継基板101からの配線をカバー部材430の外側に設けられた中継基板100と接続可能なように設け、側面第1凹部432aに開口部432eを介して配線と接続される中継基板100を収容可能とし、この側面第1凹部432aに、主制御基板70Aや副制御基板80Aをそれぞれ収容可能な凹部431aや側面第2凹部432cを隣接させた。これにより、より多彩な主制御基板70Aを取り付けることが可能であっても、多様な遊技機構成部品を集約して配置可能となり、これらを接続するケーブルを短くすることが可能となる。よって、多様な遊技機構成部品の確認作業やケーブル等の取り回しが容易になる。したがって、遊技機の組み立て作業やメンテナンスを簡素にすることが可能な遊技機を提供できる。
パチンコ遊技機Yによれば、仮に貯留皿の払出口が塞がれることなどにより、払出装置700の内部において球送出機構720から排出口730Bへと通じる第1誘導路730Cで賞球となる遊技球の流れが停滞して詰まりが生じても、この第1誘導路730Cの上部途中から分岐した分岐路730E及び貫通口731Aを通じて球送出機構720からの遊技球が第2誘導路730Dへと迂回して導かれ、第2誘導路730Dが遊技球で満タン状態となっても、払出口(排出口730B)付近の閉塞状態が解消されると、第1誘導路730C及び第2誘導路730Dにおいて満タン状態となった多数の遊技球を直ちにまとめて排出口730Bから排出することができる。すなわち、払出装置700の内部における遊技球の球詰まりを第2誘導路730Dが満タン状態となるまで可及的に遅らせて防ぐことができる。
また、払出装置700の内部に第1誘導路730C及び第2誘導路730Dが設けられるので、遊技者の手に誘導路内の遊技球が直接触れられるおそれもなく、外的な要因によって遊技球の球詰まりが発生してしまうことを防ぐことができる。
また、カバー部材430において、球通路ユニット730と基板の収容部を一体的なユニットとして形成でき、また、カバー部材430の中央よりに制御基板を配置することで、配線回しに柔軟性を持たせることが可能となり、また、制御基板に不正が行われているかも確認しやすくなる。
また、第2誘導路730Dが満タン状態となって満タン検知レバー732及び満タン検知センサ733により遊技球の停滞が検知されるまでは、球送出機構720により入賞に応じた賞球としての遊技球を継続して繰り出すことができる。したがって、満タン状態となっても払い出し動作をすぐに中断させずに継続することができ、払出装置700の内部により多くの遊技球を貯留することができる。また、第1誘導路730Cと第2誘導路730Dとの横方向の幅を変えることで、第1誘導部と第2誘導部とにおける遊技球の貯留量や流量を変えることが可能となり、より適切な払い出し動作を行えるように調整することが可能となる。
また、第2誘導路730Dは、第1誘導路730Cに平面的に重なるように併設されることにより、別途設けられる第2誘導路730Dの占有スペースを大きく拡張せずとも有効にスペースを確保して利用することができる。これにより、球通路ユニット730と共に払出装置700全体の小型化に貢献することができる。
また、第2誘導路730Dに満タン状態となって貯留された遊技球も排出口730Bへと合流するように導くことができる。これにより、第1誘導路730Cの遊技球もまとめて多数の遊技球を1箇所の排出口730Bから排出することができ、払出装置700の内部における遊技球の球詰まりを可及的かつ速やかに解消することができる。
パチンコ遊技機Yによれば、突片部材830が第1検知センサ840,第2検知センサ850を分け隔てつつも奥方の遊動空間部810D,820Dまで遊技球の進入を可能としており、遊動空間部810D,820Dの遊技球を突片部材830の上端830Aに接しながら底面810Da,820Daに沿って第1検知センサ840及び第2検知センサ850のいずれか一方に振り落とすことができるので、球検知ユニット800の内部において遊技球どうしで球噛みを生じることがなく、ひいてはアウト口55付近における遊技球の球詰まりを効果的に防ぐことができる。
また、突片部材830は、遊技球が進入する方向に沿って手前から奥方へと遊技球を左右に振り分けるように導くことができるので、遊技球どうしで球噛みを生じるおそれもなく、第1検知センサ840及び第2検知センサ850のいずれかへとスムーズに遊技球を導くことができる。
また、突片部材830の上端830Aは、奥側にいくほど上昇(隆起)するように形成されているので、遊動空間部810D,820Dへの遊技球の進入を許容しつつも可及的に第1検知センサ840及び第2検知センサ850のいずれかへと徐々に遊技球を落下させやすくすることができるとともに、上端830Aの前側部分では、遊技球の進行方向を規制せずに第1検知センサ840及び第2検知センサ850のいずれにも誘導することができる。
また、突片部材830は、第1検知センサ840及び第2検知センサ850を分け隔てつつも完全にこれらを仕切ることなく、上端830Aが峰状になっているので、進入した遊技球を引っ掛かりなく第1検知センサ840及び第2検知センサ850のいずれかへとスムーズに誘導することができる。
パチンコ遊技機Yによれば、遊技盤中継基板101を、遊技盤1Aに対し略直角に立設させたので、遊技盤1Aに面で取り付けた場合に比べ、遊技盤1Aの裏面側における遊技盤中継基板101の設置スペースを抑えことが可能となる。また、カバー部材430により第1大入賞口ソレノイド53bを覆うことで、第1大入賞口ソレノイド53bと遊技盤中継基板101との接続部分を保護することが可能となる。したがって、遊技盤の裏面側における基板の設置スペースを抑えつつ、基板を外部の衝撃から保護することが可能な遊技機を提供できる。
また、カバー部材430に、遊技盤中継基板101に対応する位置に開口を設け、遊技盤中継基板101を、この開口を介してカバー部材430の外部からコネクタ接続部101aに対する接続操作が可能な位置まで延設し、かつ、少なくとも遊技盤中継基板101の外側部分をカバー部材で覆った。このため、遊技盤中継基板101を外部の衝撃から保護しつつ、遊技盤中継基板101に接続されたコネクタをカバー部材430の外に引き出したり、カバー部材430を取り付けた状態で、遊技盤中継基板101にコネクタを着脱することが可能となるので、遊技機の組み立てや、メンテナンスの作業性を向上することが可能となる。
また、遊技盤中継基板101を、遊技盤1Aに対し略直角に立設させたので、遊技盤1Aに面で取り付けた場合に比べ、遊技盤1Aの裏面側における遊技盤中継基板101の設置スペースを抑えことが可能となる。また、遊技盤中継基板101を遊技盤1Aと平行な状態となるように折り畳み可能とすることで、必要に応じて(例えば、遊技盤中継基板101を取り付けた遊技盤1Aを搬送したり、重ねて保管したりする場合等)、遊技盤中継基板101を折り畳めるので、遊技盤1Aから垂直に突出させたままの状態にしておく場合に比べ、遊技盤中継基板101に外力がかかる可能性が低くなり、遊技盤中継基板101が破損してしまうリスクを低減できる。したがって、遊技盤の裏面側における基板の設置スペースを抑えつつ、基板が損傷するリスクを低減することが可能な遊技機を提供できる。
また、カバー部材430に、遊技盤中継基板101に対応する位置に開口部432eを設け、遊技盤中継基板101が、この開口部432eを介してカバー部材430の外部からコネクタ接続部101aに対する接続操作が可能な位置まで延設し、かつ、少なくとも遊技盤中継基板101の外側部分をカバー部材430で覆った状態でコネクタ接続部101aの配線差込口101bが開口部432eの方向に向くように配置した。このため、遊技盤中継基板101を外部の衝撃から保護しつつ、遊技盤中継基板101に接続されたコネクタをカバー部材430の外に引き出したり、カバー部材430を取り付けた状態で、遊技盤中継基板101にコネクタを着脱することが可能となるので、遊技機の組み立てや、メンテナンスの作業性を向上することが可能となる。
また、カバー部材430の側面部432の少なくとも1つを傾斜させたので、奥行き寸法が同じ場合に、側面部432を傾斜させない場合に比べ、副制御基板80A等の遊技機構成部品の設置可能面積が大きくなるので、より多様な遊技機構成部品を取り付けることが可能となる。また、この傾斜した側面部432に、遊技機構成部品を収容可能としたので、遊技機構成部品を背面部431に集約した場合に比べ、遊技機構成部品が遊技機の背面部431に突出するのを抑えることが可能となる。また、傾斜した側面部432において、遊技盤中継基板101に対応する位置に開口部432eを設けることで、遊技盤1Aの裏面側における遊技盤中継基板101の設置スペースを抑えつつ、カバー部材430の側面部432における遊技機構成部品の設置可能面積をより大きくすることが可能となる。
また、遊技盤中継基板101を、遊技盤1Aに対し略直角に立設させたので、遊技盤1Aに面で取り付けた場合に比べ、遊技盤1Aの裏面側における遊技盤中継基板101の設置スペースを抑えことが可能となる。また、カバー部材430により第1大入賞口ソレノイド53bを覆うことで、第1大入賞口ソレノイド53bと遊技盤中継基板101との接続部分を保護することが可能となる。したがって、遊技盤の裏面側における基板の設置スペースを抑えつつ、基板を外部の衝撃から保護することが可能な遊技機を提供できる。
また、中継基板100を収容可能な側面第1凹部432aに、主制御基板70A、副制御基板80Aをそれぞれ収容可能な側面第2凹部432c、凹部431aを隣接して配置し、かつ側面第1凹部432aには遊技盤1Aからの配線と接続可能な開口部432eを設けたので、遊技盤1Aに設けられた部品と側面第2凹部432cや凹部431aに収容された主制御基板70Aや副制御基板80Aのそれぞれとの配線長さを短くすることができる。よって、多様な遊技機構成部品の確認作業やケーブル等の取り回しが容易になる。
パチンコ遊技機Yによれば、パチンコ遊技機Yの組み立て作業において、取付枠410にカバー部材430を取り付ける場合、大まかな位置を合わせて重ねることで、取付枠410の第1誘導樋416及びカバー部材430の第2誘導樋434のいずれか他方の開口部が、一方の開口部の受入部434aのリブ434bに導かれ、一方の開口部に他方の開口部が挿入するように接続されることで遊技球が流下可能な状態となる。このように、取付枠410の第1誘導樋416及びカバー部材430の第2誘導樋434のいずれか一方の開口部と他方の開口部を、厳密に位置合わせしなくとも、大まかな位置を合わせ、重ねるだけで、一方の開口部に他方の開口部が挿入するように接続され、遊技球が流下可能な状態となるので、組み立ての作業効率を向上可能となる。したがって、組み立ての作業効率を向上可能な遊技機を提供できる。
また、パチンコ遊技機Yの組み立て作業において、取付枠410にカバー部材430を取り付ける場合、大まかな位置を合わせて重ねることで、取付枠410の第1誘導樋416及びカバー部材430の第2誘導樋434のいずれか他方の開口部が、一方の開口部の受入部434aのリブ434bに導かれ、他方の開口部が一方の開口部に挿入するように接続されることで遊技球が流下可能な状態となる。また、取付枠410の第3誘導樋418及びカバー部材430の第4誘導樋のいずれか一方の開口部が、一方の開口部の受入部434aのリブ434bに導かれ、他方の開口部が一方の開口部に挿入するように接続されることで遊技球が流下可能な状態となる。このように、取付枠410の第1誘導樋416及びカバー部材430の第2誘導樋434のいずれか一方の開口部と他方の開口部や、取付枠410の第3誘導樋418及びカバー部材430の第4誘導樋のいずれか一方の開口部と他方の開口部を、厳密に位置合わせしなくとも、大まかな位置を合わせ、重ねるだけで、一方の開口部に他方の開口部が挿入するように接続され、遊技球が流下可能な状態となるので、組み立ての作業効率を向上可能となる。さらに、第1誘導樋416及び第2誘導樋434と、第3誘導樋418及び第4誘導樋と、の2ヶ所の連結部分で、取付枠410にカバー部材430を取り付ける際の位置決めが可能となるので、大まかな位置を合わせで、より正確な位置決めが可能となる。したがって、組み立ての作業効率を向上可能な遊技機を提供できる。
また、パチンコ遊技機Yの組み立て作業において、取付枠410にカバー部材430を取り付ける場合、大まかな位置を合わせて重ねることで、取付枠410の第1誘導樋416及びカバー部材430の第2誘導樋434のいずれか他方の開口部が、一方の開口部の受入部のリブ434bに導かれ、他方の開口部が一方の開口部に挿入するように接続されることで遊技球が流下可能な状態となる。また、取付枠410の第3誘導樋418及びカバー部材430の第4誘導樋のいずれか一方の開口部が、一方の開口部の受入部のリブ434bに導かれ、他方の開口部が一方の開口部に挿入するように接続されることで遊技球が流下可能な状態となる。このように、取付枠410の第1誘導樋416及びカバー部材430の第2誘導樋434のいずれか一方の開口部と他方の開口部や、取付枠410の第3誘導樋418及びカバー部材430の第4誘導樋のいずれか一方の開口部と他方の開口部を、厳密に位置合わせしなくとも、大まかな位置を合わせ、重ねるだけで、一方の開口部に他方の開口部が挿入するように接続され、遊技球が流下可能な状態となるので、組み立ての作業効率を向上可能となる。さらに、第1誘導樋416及び第2誘導樋434と、第3誘導樋418及び第4誘導樋と、の2ヶ所の連結部分で、取付枠410にカバー部材430を取り付ける際の位置決めが可能となるので、大まかな位置を合わせで、より正確な位置決めが可能となる。したがって、組み立ての作業効率を向上可能な遊技機を提供できる。
また、パチンコ遊技機Yの組み立て作業において、取付枠410にカバー部材430を取り付ける場合、大まかな位置を合わせて重ねる。このとき、互いの開口部の位置が多少ずれていても、カバー部材430を押し込むことで、他方の開口部は、一方の開口部のリブ434bの傾斜に導かれ、リブ434bの外縁から内縁側に移動し、内縁に囲まれた部分に嵌まり、一方の開口部に他方の開口部が挿入するように接続され、遊技球が流下可能な状態となる。このように、取付枠410の第1誘導樋416及びカバー部材430の第2誘導樋434のいずれか一方の開口部と他方の開口部を、厳密に位置合わせしなくとも、大まかな位置を合わせ、重ねるだけで、一方の開口部に他方の開口部が挿入するように接続され、遊技球が流下可能な状態となるので、組み立ての作業効率を向上可能となる。したがって、組み立ての作業効率を向上可能な遊技機を提供できる。
また、パチンコ遊技機Yの組み立て作業において、取付枠410にカバー部材430を取り付ける場合、大まかな位置を合わせて重ねることで、取付枠410の第1誘導樋416及びカバー部材430の第2誘導樋434のいずれか他方の開口部の係合部416aが、一方の開口部の受入部434aのリブ434bに導かれ、接続位置において、リブ434bにより囲まれた部分に嵌まり、一方の開口部に他方の開口部が挿入するように接続されることで遊技球が流下可能な状態となる。このように、取付枠410の第1誘導樋416及びカバー部材430の第2誘導樋434のいずれか一方の開口部と他方の開口部を、厳密に位置合わせしなくとも、大まかな位置を合わせ、重ねるだけで、一方の開口部に他方の開口部が挿入するように接続され、遊技球が流下可能な状態となるので、組み立ての作業効率を向上可能となる。したがって、組み立ての作業効率を向上可能な遊技機を提供できる。
また、他方の開口部を、一方の開口部のリブ434bで案内する場合、他方の開口部の開口の外縁が、リブ434bに当接するが、このとき、開口の外縁に力が加わり、開口を変形させてしまい、接続後に、遊技球の流下に支障をきたすおそれがある。本発明によれば、他方の開口部の開口の外縁に係合部416aを設けることで、係合部416aをリブ434bに当接させ、開口の外縁に加わる力を低減し、接続後に、遊技球の流下に支障をきたすことを防止可能となる。
パチンコ遊技機Yによれば、払出口901から放出された遊技球は、外壁部930Eaに接触しつつこれに沿って転動し、さらに連続する湾曲状の外周部930Bに沿って転動しながら整列部920Aの整列方向上流側へと導かれ、整列部920Aにおいては、複数の遊技球が直線的な列をなすように整列して導入口920Abまで誘導される。その際、第1開口部930Fに設けられた第1開閉蓋953Aが開放状態にあっても、払出口901から放出された遊技球が第1開口部930Fに落下することなく外壁部930Eaから外周部930Bに沿って転動しつつ整流部930Cから整列部920Aへと導かれる。したがって、整流部930Cによって払出口901から整列部920Aに至るまでの経路長を比較的長く確保しつつも、第1開口部930Fから落下しないように、貯留部930Eの外壁部930Eaや整列部920Aの外周部930Bが第1開口部930Fから所定の間隔をあけて形成されるとともに、その外周部930Bが湾曲状に形成されているので、整流部930Cから整列部920Aへと円滑に落下・排出させることなく遊技球を導くことができる。
また、払出口901から放出された遊技球は、直接整列部920Aに達することなく整流部930Cへと迂回するように導かれ、その後、この整流部930Cから整列部920Aへと導かれ、整列部においてまっすぐ整列した状態で導入口920Abへと導かれる。これによっても、整流部930Cから整列部920Aへと円滑に球詰まりさせることなく遊技球を導くことができる。
また、整流部930Cと整列部920Aとは、カバー部930Aの外側と内側とに形成されるので、これによっても、払出口901から整列部920Aに至るまでの経路長を比較的長く確保し、皿ユニット900全体の幅寸法や設置スペースを抑えることができる。
また、整列部920Aに整列している遊技球に、更に放出された遊技球が乗り上げ、整列が乱れ球詰まりが発生したり、遊技球が皿ユニット900から飛び出したりすることを防止できる。
また、湾曲状の整流部930Cを形成することによっても、払出口901から整列部920Aに至るまでの経路長を比較的長く確保することができるので、皿ユニット900全体の幅寸法や設置スペースを抑えることができ、整流部930Cから整列部920Aへと円滑に遊技球を導くことができる。
なお、本実施形態においては、受け皿カバー部材930自体のカバー部930Aの外側壁930Aaと外周部930Bとの間に整列部930Cが形成されるが、単に整列部を覆うだけのカバー部材を設け、このカバー部材の外側と皿ユニット本体部の湾曲した内周部との間に整列部のほか、スロープ部や貯留部を設けるようにしてもよい。
「第3実施形態」
次に、第3実施形態に係るパチンコ遊技機について図面を参照して説明する。なお、先述した第1〜第2実施形態に係るものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。図85〜図135は、第3実施形態に係るパチンコ遊技機を説明するための図である。
第3実施形態に係るパチンコ遊技機は、主として、主制御基板28を収容する基板ケース2800の組付け構造、当該基板ケース2800の基板ユニット34における取付構造、前面ドア(表枠)3の形状・構造、発射ハンドル26bの内部構造、送風機構110の可動構造に特徴を有する。これらの特徴的な構造について図面を参照して以下に順に説明する。
[基板ケースの組付け構造]
図85及び図86は基板ユニット34の斜視図、図87は基板ユニット34の正面図、図88及び図89は基板ケース2800の斜視図、図90及び図91は基板ケース2800の分解斜視図、図92は基板ケース2800の正面図、図93は基板ケース2800の背面図、図94及び図95は基板ケース2800における上側部材2810の側面図、図96は上側部材2810の一部拡大側面図、図97は基板ケース2800における下側部材2820の内部正面図、図98は上側部材2810及び下側部材2820の組付け前の状態を示す斜視図、図99は上側部材2810及び下側部材2820の組付け後の状態を示す斜視図である。
図85〜図87に示すように、主制御基板28を収容する基板ケース2800は、サブ制御基板33を収容するサブ制御基板収容部材33aや中継基板32と共に基板ユニット34のベース部材340に取り付けられる。中継基板32は、ベース部材340の下側部分に取り付けられ、サブ制御基板収容部材33aは、中継基板32の左寄り上方に位置し、ベース部材340の左上側部分に取り付けられ、基板ケース2800は、中継基板32の右寄り上方に位置し、サブ制御基板収容部材33aに近接しつつベース部材340の右上側部分に取り付けられる。
図88〜図91に示すように、基板ケース2800は、主たる部材要素として、上側部材2810、下側部材2820、及びカバー部材2830を有する。上側部材2810、下側部材2820、及びカバー部材2830は、内部を視認可能な透明素材で形成される。図91に示すように、上側部材2810の裏面には、ネジ2840を介して主制御基板28が固定される。主制御基板28は、図示されないメインCPU280等の電子部品が実装された主面を上側部材2810の表面2810aに向けた姿勢で固定される。主制御基板28が裏面に固定された上側部材2810は、上下方向にスライドさせることで下側部材2820に組み付けられ、さらに上側部材2810と下側部材2820とは、互いに封止されることで一体化される。図90及び図91に示すように、カバー部材2830は、互いに封止された上側部材2810及び下側部材2820の上端部2811,2821を覆うように取り付けられる。
図92〜図96に示すように、上側部材2810は、概ね上下方向を長手方向として蓋状に形成されており、上端部2811、端子露出部2812、封止部2813、周縁部2814を有する。
上端部2811と下側部材2820の上端部2821には、封印シール2830Aが貼着され、その上からシールストッパ2830Bが嵌め合わされ、さらにその上からカバー部材2830が被せられる(図90〜図92参照)。
端子露出部2812は、主制御基板28に設けられた各種の接続端子28a〜28cを露出させるための開口2812a〜2812cを有する(図92参照)。主制御基板28の接続端子28a〜28cは、端子露出部2812の開口2812a〜2812cから外方に露出され、図示しない外部の端子と接続される。
封止部2813は、上側部材2810の左端部に一体形成されている。封止部2813は、下側部材2820の封止固定部2823とネジ2850等を介して結合・封止される(図90及び図91参照)。図92及び図93に示すように、封止部2813は、ネジ2850に対応する2つのネジ孔2813aを有し、複数のブリッジ2813bを介して上側部材2810の左端部に連接されている。このような封止部2813は、一つのネジ孔2813aにネジ2850を介して下側部材2820の封止固定部2823に結合される。ネジ2850が締結された封止部2813には、封止蓋2853が嵌め合わされる。その後、封止部2813の結合を解除する際には、複数のブリッジ2813bのうち、ネジ2850が残存する方のブリッジ2813bを切断して封止部2813の半分を分離・破壊し(図92参照)、封止固定部2823にネジ2850を残存させた状態で結合が解除される。残存するネジ2850は、封止固定部2823に取り残される。さらにその後、封止部2813は、半分破壊後に残った部分のネジ孔2813aにネジ2850を介して再び封止固定部2823に固定することができる。すなわち、上側部材2810は、封止部2813を介して2回まで下側部材2820と結合・封止することができる。
周縁部2814は、上側部材2810の周縁から後方に延出するように形成されている。図93〜図95に示すように、左右両側の周縁部2814には、複数の係合爪2814A,2814Bが形成されている。複数の係合爪2814A,2814Bのうち、封止部2813に最も近接する係合爪2814Bは、他の係合爪2814Aと一部異なる。以下においては、係合爪2814Bについて説明するが、他の係合爪2814Aについて係合爪2814Bと同様の部分については、特に断らない限りその説明を省略する。
図96に示すように、係合爪2814Bは、L字状に形成されており、基端部2814Ba、屈曲部2814Bb、先端部2814Bcを有する。さらに、係合爪2814Bは、他の係合爪2814Aと異なる点として切り欠き部2814Bdを有する。
基端部2814Baは、周縁部2814から後方向に突出するように形成されている。屈曲部2814Bbは、基端部2814Baから先端部2814Bcへと直角に曲がってつながるように形成されている。先端部2814Bcは、屈曲部2814Bbから下方向に延びるように形成されている。特に係合爪2814Bにおいては、封止部2813の方へと延びるように形成されている。基端部2814Baから屈曲部2814Bbまでの部分は、相対的に太い幅である一方、屈曲部2814Bbから先端部2814Bcまでの部分は、相対的に細い幅になっている。これにより、基端部2814Baは、比較的堅牢であり、先端部2814Bcは、比較的脆弱である。切り欠き部2814Bdは、屈曲部2814Bbと先端部2814Bcとの間の細い幅の部分、より具体的には先端部2814Bcよりも屈曲部2814Bbの内側に近い部分に形成されている。このような切り欠き部2814Bdは、屈曲部2814Bbから先端部2814Bcまでの細い幅の部分に前後方向の力が加わると、その細い部分が欠損しやすくなるように設けられている。
図97に示すように、下側部材2820は、概ね上下方向を長手方向として上側部材2810と対応する形状に形成されており、上端部2821、封止固定部2823、周縁部2824を有するほか、後述する基板ユニット34のベース部材340に対して連結するための一対の軸部2825を有する。
上端部2821は、上側部材2810の上端部2811と図示しないカシメピン等を用いて結合・封止される。結合・封止された上端部2811,2821は、封印シール2830Aが貼着され、その上からシールストッパ2830Bが嵌め合わされ、さらにその上からカバー部材2830が被せられる(図90〜図92参照)。
封止固定部2823は、上側部材2810の封止部2813と対応するように下側部材2820の左端部に一体形成されている。封止固定部2823には、上側部材2810の封止部2813を結合・封止する際にネジ2850を固定するための封止カバー2851及び封止プレート2852が収容される(図90及び図91参照)。封止固定部2823は、封止部2813のネジ孔2813aを通じて封止カバー2851及び封止プレート2852にネジ2850が締結されることにより、封止部2813が固定される。
周縁部2824は、係合爪2814A,2814Bと対応する複数の箇所に係合孔2824Aを有する。係合孔2824Aは、係合爪2814A,2814Bの屈曲部2814Bbから先端部2814Bcまでの部分を挿入可能に上下方向に沿った長孔状に形成されている。このような係合孔2824Aに対して係合爪2814A,2814Bが当初挿入された状態では、図98に示すように、上側部材2810が下側部材2820に対して若干上方向にずれた姿勢で組み合う。その後、上側部材2810全体を下方向に沿ってスライドさせることにより、係合孔2824Aに対して係合爪2814A,2814Bが係合される。これにより、図99に示すように、上側部材2810は、係合爪2814A,2814Bを介して下側部材2820に完全に組み付けられる。こうして組み付けられ、封止部2813及び封止固定部2823等で封止された上側部材2810及び下側部材2820は、封止部2813付近を前後方向に無理にこじ開けようとすると、封止部2813に最も近い係合爪2814Bに対して前後方向に過度な力が作用することとなる。その結果、係合爪2814Bの切り欠き部2814Bdが形成された付近が欠損しやすくなる。
軸部2825は、基板ケース2800全体をベース部材340に対して回転可能に取り付けるための部分であり、下側部材2820の左端部に一体形成されている。軸部2825には、下方向に突出するように回転軸2825Aが形成されている。このような軸部2825を介して基板ケース2800がベース部材340に取り付けられるが、これについては後述する。
このような基板ケース2800の組付け構造によれば、互いに組み付けられた上側部材2810及び下側部材2820に対し、係合爪2814A,2814B及び係合孔2824Aをスライド係合させる際の上下方向に対して垂直な前後方向に外力を加えてこじ開けようとした場合には、係合爪2814Bの切り欠き部2814Bd付近が欠損しやすいので、不正な方法で基板ケース2800をこじ開けようとした場合にその痕跡として欠損した係合爪2814Bを確実に残すことができる。
また、係合爪2814Bは、屈曲部2814Bbから先端部2814Bcへと延びる細い部分に大きなせん断力が作用し、その部分の切り欠き部2814Bd付近が欠損しやすくなるので、不正な方法で基板ケースをこじ開けようとした場合にその痕跡として欠損した係合爪2814Bを確実に残すことができる。
また、封止部2813及び封止固定部2823付近を無理にこじ開けようとした場合は、その封止部2813に最も近い係合爪2814Bの細い部分に大きなせん断力が作用し、切り欠き部2814Bd付近が欠損しやすくなるので、不正な方法で基板ケースをこじ開けようとした場合にその痕跡として欠損した係合爪2814Bを確実に残すことができる。
[基板ケースの基板ユニットにおける取付構造]
図100及び図101は、基板ユニット34における基板ケース2800の回転状態を示す斜視図、図102〜図104は、基板ユニット34のベース部材340に対する基板ケース2800の取付状態を示す斜視図、図105〜図107は、基板ユニット34のベース部材340に対する基板ケース2800の取付前の状態を示す分解斜視図、図108は、基板ユニット34における基板ケース2800の回転状態を示す斜視図、図109は、基板ユニット34のベース部材340に取り付けられる封止部材3410を示す分解斜視図、図110は、基板ユニット34における基板ケース2800の回転状態を示す上面図である。
図100及び図101並びに図108に示すように、基板ケース2800は、基板ユニット34のベース部材340に対して回転可能に取り付けられる。具体的には、図106及び図107に示すように、ベース部材340においてサブ制御基板収容部材33aの配置箇所に近接する右側の箇所には、封止部材3410を固定・封止可能な封止固定部340Aと、基板ケース2800の軸部2825を軸支可能な一対の軸受部340B,340Cとが形成されている。上側の軸受部340Bは、封止固定部340Aの直下に設けられている。基板ケース2800は、軸部2825の回転軸2825Aを軸受部340B,340Cに対して上方から挿入されることでベース部材340に組み付けられる。また、図100及び図102に示すように、ベース部材340の右端部には、係合フック340aが設けられているとともに、基板ケース2800の右端部には、凹部2800aが設けられており、この凹部2800aに係合フック340aが係止されることで基板ケース2800がベース部材340に対して回転不能に配置される。さらに、軸部2825を介して基板ケース2800がベース部材340に組み付けられた後、封止部材3410が封止固定部340Aに固定される。この封止部材3410の下端部は、上側の軸受部340Bに挿入された軸部2825に近接あるいは当接する。これにより、封止部材3410は、軸受部340Bにおける軸部2825の上下方向の摺動を規制し、軸部2825を回転可能としつつも軸受部340Bから抜けないようにストッパとしての役割を果たす。
図109に示すように、封止部材3410は、ネジ3420に対応する2つのネジ孔3411を有する。2つのネジ孔3411の間には、封止部材3410を半壊しやすくするための縦溝3412が形成されている。一方、図107に示すように、封止固定部340Aには、封止部材3410を固定・封止する際にネジ3420を固定するための封止カバー3440及び封止プレート3450が収容される。封止固定部340Aには、封止部材3410のネジ孔3411を通じて封止カバー3440及び封止プレート3450にネジ3420が締結されることにより、封止部材3410が固定される。このような封止部材3410は、一つのネジ孔3411(具体的には上側のネジ孔3411)にネジ3420を介して封止固定部340Aに固定される。ネジ3420が締結された封止部材3410のネジ孔3411には、封止蓋3430が嵌め合わされる(図107参照)。その後、封止部材3410の固定を解除する際には、縦溝3412に沿って封止部材3410を切断して封止部材3410の上半分を分離・破壊し、封止固定部340Aにネジ3420を残存させた状態で固定が解除される。残存するネジ3420は、封止固定部340Aに取り残される。さらにその後、封止部材3410は、半分破壊後に残った下半分のネジ孔3411にネジ3420を介して再び封止固定部340Aに固定することができる。すなわち、封止部材3410は、2回まで封止固定部340Aに対して固定・封止することができる。また、封止部材3410は、上半分が破壊されても、その下半分の下端部に対して上側の軸受部340Bに挿入された軸部2825が近接あるいは当接するので、軸部2825の上下方向の摺動を規制することができ、軸部2825が軸受部340Bから抜けないようにストッパとしての役割を果たすことができる。
図104に示すように、基板ケース2800がベース部材340に取り付けられ、封止部材3410が封止固定部340Aに固定された状態においては、上側の軸部2825が封止部材3410と軸受部340Bとの間において上下方向の移動が規制される。これにより、基板ケース2800は、基板ユニット34のベース部材340から取り外し不可とされる。一方、封止部材3410が封止固定部340Aに固定された状態を解除すれば、軸受部340Bから上方に軸部2825を抜き出し可能となり、基板ケース2800をベース部材340から取り外すことができる。
また、図108及び図110に示すように、基板ケース2800の凹部2800aに対して係合フック340aの係合状態を解除すると、基板ケース2800は、軸部2825を回転中心としつつベース部材340に対して回転した姿勢をとることができる。これにより、基板ケース2800の表側だけでなく裏側からも内部に収容された主制御基板28の状態を目視で確認することができる。
このとき、図110に示すように、基板ケース2800をある程度の角度(例えば30度あるいは45度)まで回転させると、基板ケース2800の左端部が封止部材3410に当接する。これにより、基板ケース2800は、その左側に近接するサブ制御基板収容部材33aと干渉させずに裏側から内部を視認可能な回転姿勢まで回転させることができる。
このような基板ケース2800の基板ユニット34における取付構造によれば、基板ユニット34のベース部材340に対して封止部材3410で基板ケース2800の上下方向への移動を規制することができる一方、基板ケース2800を回転可能としつつもその回転角度を規制することができるので、基板ケース2800をベース部材340から取り外すことなくある程度の回転角度まで回転させた姿勢とし、基板ケース2800の背面側からケース内の主制御基板28を容易に確認することができる。
また、基板ケース2800をサブ制御基板収容部材33aの方へと回転させても、基板ケース2800の左端部が封止部材3410に当接するまでの回転角度、すなわちサブ制御基板収容部材33aに当接しない回転角度まで基板ケース2800を回転させることができるので、基板ケース2800をサブ制御基板収容部材33aとは別にベース部材340から取り外すことなくある程度の回転角度まで回転させた姿勢とし、基板ケース2800の背面側からケース内の主制御基板28を容易に確認することができる。
[前面ドアの形状・構造]
図111は、前面ドア3を示す斜視図、図112は、前面ドア3を示す側面図、図113は、前面ドア3を示す分解斜視図、図114及び図115は、前面ドア3における透明板ユニット7’を示す分解斜視図、図116は、前面ドア3における透明板ユニット7’を示す正面図、図117は、前面ドア3における透明板ユニット7’を示す背面図、図118は、前面ドア3における透明板ユニット7’を示す側面図、図119及び図120は、前面ドア3の組み付け状態を示す分解斜視図である。なお、本実施形態においては、先述した第1実施形態の表枠3に相当するものを前面ドア3と称する。
図111〜図113に示すように、本実施形態の前面ドア3は、図1等に示す第1実施形態の表枠3と異なる構成要素として、透明板ユニット7’を有する。右側ベース板3aa及び左側ベース板3abは、全体ベース板3acの前面に取り付けられる。全体ベース板3acには、開口部3hが形成されており、透明板ユニット7’は、主たる前面部分が開口部3hから前方に張り出すように全体ベース板3acの背面に取り付けられる。
図114及び図115に示すように、透明板ユニット7’は、背面側に位置ずる第1透明部材7A、前面側に位置する第2透明部材7B、及び装飾シート7Cを有する。第1透明部材7A及び第2透明部材7Bは、例えばアクリル樹脂といった透明性を有して成形容易な素材で形成される。装飾シート7Cは、透明あるいは半透明のシート素材で形成される。
図115及び図117に示すように、第1透明部材7Aは、概ね平板状に形成されており、開口部7Aa、一対の凹部7Ab、一対の回転係止片7Acを有する。開口部7Aaは、遊技盤1の転動領域(遊技領域1p)以外となる中央領域(液晶表示装置4の表示領域4dを含む領域)を前方に露出させるように形成されている。すなわち、第1透明部材7Aは、転動領域(遊技領域1p)における遊技球の前方への移動を規制しつつ、転動する遊技球を前方から視認可能とする一方、例えば可動演出役物1321を開口部7Aaより前方に移動可能としている(図119及び図120参照)。一対の凹部7Abは、第1透明部材7Aの下端部に設けられており、一対の回転係止片7Acは、第1透明部材7Aの上端部に設けられている。第1透明部材7Aは、凹部7Abに第2透明部材7Bの後述する係合爪7Bdが掛けられた後、回転係止片7Acを回転させて第2透明部材7Bの上端部に係止させることにより第2透明部材7Bに組み付けられる。
図114〜図116及び図118に示すように、第2透明部材7Bは、主たる部分が前方に膨出するように形成されており、前面部7Ba、側面部7Bb、周縁部7Bc、一対の係合爪7Bd、一対の凸部7Beを有する。前面部7Ba及び側面部7Bbは、第2透明部材7Bの主たる部分として形成されている。
図118に示すように、前面部7Baは、下部から上部へといくにつれて次第に前方に突き出るように傾斜面状に形成されている。このような前面部7Baの奥方には、第1透明部材7Aの開口部7Aaが配置される(図114、図115、及び図117参照)。これにより、前面部7Baは、遊技盤1と対向するように配置される(図119参照)。図118〜図120に示すように、前面部7Baの上部は、その下部よりも遊技盤1との間に可動演出役物1321が動作可能な十分なスペースを形成している。図116及び図118に示すように、側面部7Bbは、前面部7Baの外周部から後方へと向かうにつれて若干外側に広がるように傾斜面状に形成されており、前面部7Baから周縁部7Bcへと連続するように形成されている。側面部7Bbは、前後方向に垂直な面内において弧を描くように前面部7Baの周囲に曲面状に形成されている。側面部7Bbには、装飾シート7Cが貼着される。図114及び図115に示すように、周縁部7Bcは、その裏面に対して第1透明部材7Aが当接させられる。図116及び図117に示すように、周縁部7Bcの下端部には、後方に突出するように係合爪7Bdが形成されているとともに、下方に突出するように凸部7Beが形成されている。第2透明部材7Bは、第1透明部材7Aの凹部7Abに係合爪7Bdが掛けられ、その後、周縁部7Bcの上端部に第1透明部材7Aの回転係止片7Acが係止されることにより、第1透明部材7Aと一体化される。図113に示すように、第1透明部材7A及び第2透明部材7Bが一体的に組み付けられた透明板ユニット7’は、全体ベース板3acの開口部hから前面部7Ba及び側面部7Bbが前方に突き出る姿勢で全体ベース板3acの裏面に凸部7Be等を介して組み付けられる。
遊技者は、透明板ユニット7’の前面部7Ba及び開口部7Aaを通して液晶表示装置4の表示領域4dや可動演出役物1321を視認することができる。また、図118〜図120に示すように、可動演出役物1321は、前後方向に大きく動作可能であり、可動演出役物1321によるダイナミックな動きを遊技者に対して見せることができる。また、遊技者は、前面部7Baや側面部7Bbから第1透明部材7Aの開口部7Aaの外縁部分を通して転動領域(遊技領域1p)にて転動する遊技球を視認することができる。なお、第1透明部材7A及び第2透明部材7Bは、一体成形してもよい。
このような透明板ユニット7’を備えた前面ドア3によれば、第2透明部材7Bの前面部7Baにおいて前方にせり出した上部や前面部7Baと曲面状に連なって一体的に形成された側面部7Bbが前面ドア3の飾り部分として構成され、これら前面部7Baや側面部7Bbを通して境目なく電飾等が設けられた遊技盤1を視認することができるので、複数の部材を用いることなく前面ドア3を容易に組み付けることができるとともに、軽量化を図りつつ部品コストを抑えることができ、視覚的効果を高めることができる。
[発射ハンドルの内部構造]
図121は、発射ハンドル26bを示す斜視図、図122及び図123は、発射ハンドル26bを示す分解斜視図、図124は、発射ハンドル26bを示す分解側面図、図125は、発射ハンドル26bにおけるハンドルグリップ26dを示す正面図、図126は、発射ハンドル26bにおけるハンドルグリップ26dを示す背面図、図127は、発射ハンドル26bにおけるベース部材26kを示す正面図、図128は、発射ハンドル26bにおけるベース部材26kを示す背面図である。
図122〜図124に示すように、本実施形態の発射ハンドル26bは、図1等に示す第1実施形態の発射ハンドル26bと異なる構成要素として、ベース部材26kを有する。ベース部材26kは、非導電性の素材で形成されており、ハンドルキャップ26h及びハンドルグリップ26dの背面側に位置し、収容ケース26cの内部に収容される。
図122、図123、図125、及び図126に示すように、ハンドルグリップ26dは、2つの貫通部26daと、発射ボリューム26mから前方に突き出たハンドル軸26iを挿入・固定可能なボス部26dbとを有する。貫通部26daは、回転軸方向(前後方向)に貫通するとともに、円周方向(回転方向)に沿って半円弧状に形成されている。ハンドルグリップ26dの周縁部は、導電性を有する素材で形成され、遊技者の手がハンドルグリップ26dの周縁部に接触すると、タッチセンサ26pによって接触が検知される。タッチセンサ26pは、ハンドルグリップ26dの背面側に設けられている(図123及び図126参照)。
図123に示すように、収容ケース26cには、複数のネジ孔26caが設けられている。ハンドルキャップ26hには、収容ケース26cのネジ孔26caと対応する箇所にボス部26haが設けられている。ベース部材26kには、収容ケース26cのネジ孔26ca及びハンドルキャップ26hのボス部26haと対応する箇所にネジ孔kbが設けられている。ハンドルキャップ26h及びベース部材26kは、ネジ孔26caに挿通されたネジ26cbがボス部26ha及びネジ孔kbに螺着されることで収容ケース26cに固定される。一方、ハンドルグリップ26dは、ボス部26ha及びネジ孔kbに螺着されたネジ26cbが貫通部26daを貫通しつつも回転方向に相対移動可能である。これにより、ハンドルグリップ26dは、ハンドル軸26iを回転中心として回転可能である。
図122、図123、図127、及び図128に示すように、ベース部材26kは、周縁部から外方に露出するように発射停止ボタン26eが設けられ、前面側に凹部26kaを有するとともに、背面側に発射停止スイッチ26g及び発射ボリューム26mが設けられる。ハンドルグリップ26dの背面側に設けられたタッチセンサ26pは、凹部26kaの内部空間に位置し、この内部空間においてハンドルグリップ26dと一体に回転可能である。発射停止ボタン26eは、押圧されると発射停止スイッチ26gによって押圧が検知される。発射ボリューム26mは、ハンドルグリップ26dの回動角度に応じて抵抗値を変化させ、その抵抗値に応じた電力を図示しない発射装置のソレノイドアクチュエータに供給する。このようなベース部材26kによれば、電子部品としての発射停止スイッチ26gや発射ボリューム26mがベース部材26kの背面側に設けられるので、ベース部材26kの前面側に配置される導電性のハンドルグリップ26dからの沿面距離が比較的大きく(図124に示す点線部参照)、ハンドルグリップ26d等との電気的絶縁が十分確保されることとなり、発射停止スイッチ26gや発射ボリューム26mの誤作動を効果的に防ぐことができる。また、ベース部材26kは、外装として傷や汚れがつきやすい収容ケース26cやハンドルキャップ26h、ハンドルグリップ26dとは異なり、収容ケース26cの内部に収容されるので、リサイクル品として有効に再利用することができる。
このような発射ハンドル26bによれば、発射ハンドル26bをリサイクル品として再利用する際には、収容ケース26cやハンドルキャップ26h、ハンドルグリップ26dを取り替えるだけで発射停止スイッチ26gや発射ボリューム26mが設けられたベース部材26kをそのまま再利用することができるので、リサイクル品として再利用する際に電子部品の取り外しといった煩雑な作業を要することなく、リサイクル性を高めることができる。
また、ベース部材26kの背面側に発射停止スイッチ26gや発射ボリューム26mが設けられているので、ベース部材26kの前面側に配置されたハンドルキャップ26hの導電性を有する周縁部までの沿面距離を大きく確保することができ、発射停止スイッチ26gや発射ボリューム26mの誤作動を有効に防ぐことができる。
[送風機構の可動構造]
図129は、送風機構110を示す斜視図、図130は、送風機構110を示す分解斜視図、図131は、送風機構110の内部を示す内部平面図、図132は、送風機構110の動作を説明するための内部平面図、図133は、送風機構110の動作を説明するための左側面図、図134は、送風機構110の動作を説明するための内部平面図、図135は、送風機構110の動作を説明するための左側面図である。
図130に示すように、本実施形態の送風機構110は、図17等に示す第1実施形態の送風機構110と異なる構成要素として、第1リンク部材120、第2リンク部材121、可変フラップ130を有する。また、カバー部材110A,110Bには、風を導くための楕円状の開口部110c,110bが形成されている。
図130及び図134に示すように、カバー部材110Aには、先述したエンクロージャ10eの開口10ec(図16参照)からまっすぐ向かう方面に開口部110cが形成されており、開口部110cの内側に空間部110aが設けられている。空間部110aにおいては、可変フラップ130が傾斜姿勢・水平姿勢に変動可能である。空間部110aの下方は、可変フラップ130の傾斜姿勢・水平姿勢に関係なく常に開放されており、先述した通気口8caが位置する(図16参照)。図130に示すように、カバー部材110Bには、カバー部材110Aの開口部110cから左右方向にまっすぐ向かう方面に開口部110bが形成されている。
図132及び図134に示すように、ソレノイド111は、オン・オフ動作に連動して退避・突出可能なプランジャ111aを有し、プランジャ111aの先端部は、第1リンク部材120の基端部120aと連結されている。第1リンク部材120は、中間部120bが回転可能にカバー部材110Aに軸支されている。第1リンク部材120の先端部120cは、第2リンク部材121の基端部121aに連結されている。第2リンク部材121は、長穴状の開口121bを有し、この開口121bにカバー部材110Aの裏面に突設されたピン110dが相対的に遊動可能となるように配置される。これにより、第2リンク部材121は、ピン110dを介して上下動可能に支持される。第2リンク部材121の先端部121cは、可変フラップ130の一端部を左右移動可能としつつこの一端部に連結されている。図132に示すように、ソレノイド111のプランジャ111aが下方に突き出た状態では、第1リンク部材120を介して第2リンク部材121が相対的に上位に位置し、これに伴い可変フラップ130が上端部を持ち上げられた姿勢(傾斜姿勢)となる。一方、図134に示すように、ソレノイド111のプランジャ111aが退避した状態になると、第1リンク部材120を介して第2リンク部材121が相対的に下位に位置し、これに伴い可変フラップ130が上端部を引き下げられた姿勢(水平姿勢)となる。
図130に示すように、可変フラップ130は、空間部110aにおいて下端部が回転軸131を介して回転可能に支持されており、通常時は上端部が下端部よりも開口部110cに近づくような傾斜姿勢に保たれる(図130において実線で示す姿勢)。一方、上述したようにソレノイド111のプランジャ111aが退避した状態になると、可変フラップ130は、空間部110aの下方を塞ぐような水平姿勢になる(図130において仮想線で示す姿勢)。図131に示すように、カバー部材110Bの内側部分において開口部110bの上縁付近には、弾力性を有する緩衝部材132が貼着されている。可変フラップ130が傾斜姿勢の状態では、風の流れが可変フラップ130を緩衝部材132の方方向へと押し出す力として作用し、可変フラップ130の上端部分が緩衝部材132に密接する。これにより、開口部110bと可変フラップ130との隙間から風が漏れることを効果的に防ぐことができる。開口部110bの右側には、先述した図13、図15、図16に示すような送風口80が位置する。
可変フラップ130が傾斜姿勢の場合、開口10ec(図16参照)から送出された風は、可変フラップ130に当って遮られ、開口部110bを抜けることなく空間部110aの下方へと導かれる(図133参照)。空間部110aの下方へと導かれた風は、アンダーカバー8cの通気口8ca(図16参照)を通って外部へと送出される。一方、可変フラップ130が水平姿勢の場合、開口10ec(図16参照)から送出された風は、可変フラップ130に遮られることなく概ねまっすぐ流れ、空間部110aを通って開口部110bへとまっすぐ抜ける(図135参照)。開口部110bを抜けた風は、右下側面カバー8baの送風口80(図15、図16参照)を通って外部へと送出される。送風口80と概ねまっすぐ対向する位置には、発射装置26の発射ハンドル26bが配置されており、送風口80から出た風は、発射ハンドル26bを把持する遊技者の手に当たる。このように、通常時は発射ハンドル26bの方へと風が漏れることなく下方へと導かれる一方、演出音等に応じて発射ハンドル26bの方へと風を導く際には、開口10ecから空間部110a及び開口部110c,110b並びに送風口80へと至る風の流路が概ねまっすぐ形成されるので、発射ハンドル26bを握る遊技者の手まで風圧をできる限り弱めることなく風を到達させることができる。
このような送風機構110によれば、スピーカ10cから音が出力されるのに伴いエンクロージャ10eの開口10ecから流出する空気流が、可変フラップ130の水平姿勢によって直線的に案内されると発射ハンドル26bの方へと導かれる一方、可変フラップ130の傾斜姿勢によって曲折して下方へと案内されると発射ハンドル26bの方へと導かれなくなるので、送風機構110の小型化を図りつつも発射ハンドル26bの方には抵抗なく十分な風量をもって空気流を導くことができ、スピーカユニット10の小型化及び簡素化を図ることができる。
また、可変フラップ130が傾斜姿勢にあるときでも、可変フラップ130の上端部と相対する接触面との間から緩衝部材132によって空気流が漏れないようにすることができるので、発射ハンドル26bの方には抵抗なく十分な風量をもって空気流を導く一方、下方へと空気流を導く際には発射ハンドル26bの方に風が漏れないようにすることができる。
「第4実施形態」
次に、第4実施形態に係るパチンコ遊技機について図面を参照して説明する。なお、先述した第1〜第3実施形態に係るものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。図136〜図180は、第4実施形態に係るパチンコ遊技機を説明するための図である。なお、図136〜図180においては、便宜上、適宜部品の図示を省略している。
第4実施形態に係るパチンコ遊技機は、主として、本体サブユニット440における第1演出ユニット4000の動作及び構造、本体サブユニット440における第2演出ユニット5000の動作及び構造、遊技盤1の球通路構造に特徴を有する。これらの特徴的な構造について図面を参照して以下に順に説明する。
[本体サブユニットの構造]
図136及び図137は、本体サブユニット440を示す斜視図、図138は、本体サブユニット440を示す正面図、図139及び図140は、本体サブユニット440を示す分解斜視図である。
本実施形態の本体サブユニット440は、図示しない本体ユニット400の取付枠410(図43及び図44参照)に対して遊技盤1や液晶表示装置4等を一体的に装着するためのものである。図139及び図140に示すように、本体サブユニット440は、本体ケース441、遊技盤1、液晶表示装置4、第1演出ユニット4000、第2演出ユニット5000、及び装飾ユニット6000を有して構成される。
本体ケース441は、液晶表示装置4の表示領域4dを前方に露出させる開口部442を有し、矩形箱状に形成されている。本体ケース441の背面には、液晶表示装置4が表示領域4dを開口部442に対向させるように取り付けられる。本体ケース441の前面奥側の左右側部から下部には、第1演出ユニット4000が配置される。本体ケース441の前方内部における左右側部から下部には、第1演出ユニット4000が配置される。本体ケース441の前方内部における上部には、第2演出ユニット5000が取り付けられる。本体ケース441の前方内部における下部には、第1演出ユニット4000よりも前方に位置するように装飾ユニット6000が取り付けられる。本体ケース441の前面には、遊技盤1が取り付けられる。遊技盤1には、液晶表示装置4の表示領域4dを前方に露出させるための開口領域1dが形成されており、この開口領域1dの外周に遊技球が転動可能な遊技領域1pが形成される。開口領域1dは、液晶表示装置4の表示領域4dを前方に臨ませるだけでなく、表示領域4dと重なって出現した状態の第1演出ユニット4000や第2演出ユニット5000を遊技者に対して視認可能とする。このような開口領域1dは、第1演出ユニット4000等の出現を見ることが可能な視野面となる。装飾ユニット6000は、遊技盤1の透明な下部分を通して遊技者に視認可能となるように配置される。第1演出ユニット4000及び第2演出ユニット5000については後述する。また、遊技盤1に設けられた球通路カバー7000等についても後述する。
[第1演出ユニット]
図141は、第1演出ユニット4000を示す斜視図、図142は、第1演出ユニット4000を示す正面図、図143は、第1演出ユニット4000を示す背面図、図144は、第1演出ユニット4000を示す側面図、図145は、第1演出ユニット4000の一部を示す上面図、図146は、第1演出ユニット4000における下ユニット4100の動作を説明するための正面図、図147は、第1演出ユニット4000における下ユニット4100の動作を説明するための背面図、図148は、第1演出ユニット4000における左ユニット4200の動作を説明するための正面図、図149は、第1演出ユニット4000における左ユニット4200の動作を説明するための背面図、図150は、第1演出ユニット4000における左ユニット4200の動作を説明するための斜視図、図151は、第1演出ユニット4000における右ユニット4300の動作を説明するための正面図、図152は、第1演出ユニット4000における右ユニット4300の動作を説明するための背面図、図153は、第1演出ユニット4000における右ユニット4300の動作を説明するための側面図、図154は、第1演出ユニット4000における右ユニット4300の動作を説明するための斜視図、図155は、第1演出ユニット4000における直立ユニット4400の動作を説明するための正面図、図156は、第1演出ユニット4000における直立ユニット4400の動作を説明するための背面図、図157は、第1演出ユニット4000における直立ユニット4400の動作を説明するための側面図、図158は、第1演出ユニット4000における直立ユニット4400の動作を説明するための上面図、図159は、第1演出ユニット4000における直立ユニット4400の動作を説明するための斜視図である。
図141〜図145に示すように、第1演出ユニット4000は、下ユニット4100、左ユニット4200、右ユニット4300、及び直立ユニット4400を有して構成される。下ユニット4100は、第1演出ユニット4000の下方において上下方向に移動可能に設けられる。左ユニット4200は、第1演出ユニット4000の左側において開口領域1d(視野面)に垂直な水平軸周りに回転可能に設けられる。右ユニット4300は、第1演出ユニット4000の右側において開口領域1dに垂直な水平軸周りに回転可能に設けられる。直立ユニット4400は、右ユニット4300よりも前方に配置され、開口領域1dに沿う鉛直軸周りに反転可能に設けられる。
図142及び図143に示すように、下ユニット4100は、主として、下可動体4110、ベース部材4120、一対のリンク部材4130,4140、ラック部材4150、複数の歯車4160〜4162、及びモータ4170を有して構成される。左ユニット4200は、主として、左可動体4210、ベース部材4220、アーム部材4230、複数の歯車4240〜4242、及びモータ4250を有して構成される。右ユニット4300は、主として、右可動体4310、ベース部材4320、アーム部材4330、複数の歯車4340〜4343、及びモータ4350を有して構成される。図141〜図145に示すように、直立ユニット4400は、主として、直立可動体4410、ベース部材4420、複数の歯車4430〜4433、及びモータ4440を有して構成される。
[下ユニット]
下ユニット4100において、下可動体4110は、遊技者から見えない開口領域1dより下方の退避位置から開口領域1dの下縁付近の出現位置へと上下方向にスライド移動可能な部材である。下可動体4110は、内部に発光手段を有しており、出現の際に発光する。下可動体4110の構造については後述する。図143及び図147に示すように、下可動体4110の裏面には、左右一対の支持部4111,4112が設けられており、ベース部材4120に形成された上下縦長状の案内溝4121,4122に支持部4111,4112が摺動可能に支持されている。また、下可動体4110の下部は、リンク部材4130,4140の先端部4132、4142に当接しており、リンク部材4130,4140が所定方向に回転して先端部4132、4142が上方に移動すると、先端部4132、4142に持ち上げられるようにして下可動体4110が上方に移動して出現位置へと現れる。その逆に、リンク部材4130,4140が所定方向とは逆方向に回転して先端部4132、4142が下方に移動すると、先端部4132、4142に持ち下げられるようにして下可動体4110が下方に移動して退避位置へと戻る。
図143、図146、及び図147に示すように、下ユニット4100において、ベース部材4120には、上記した案内溝4121,4122のほか、リンク部材4130,4140の先端部4132、4142を摺動可能に案内するための円弧状の湾曲溝4123,4124が形成されている。リンク部材4130,4140の基端部には、ピニオン4131,4141が設けられており、これらのピニオン4131,4141が回転すると、リンク部材4130,4140の先端部4132、4142が湾曲溝4123,4124に沿って回転移動する。ベース部材4120の背後には、左右方向に移動可能にラック部材4150が配置されている。ラック部材4150には、上向きのラック4151と下向きのラック4152とが形成されている。上向きのラック4151は、左側のリンク部材4130のピニオン4131と噛合されており、下向きのラック4152は、右側のリンク部材4140のピニオン4141と噛合されている。
図147を参照して説明すると、図中右側のピニオン4131が図中で反時計回りに回転すると、リンク部材4130の先端部4132が下方から上方へと湾曲溝4123に沿って回転移動する。その際、ピニオン4131と噛合された上向きのラック4151が図中右方向へと転移することとなり、ラック部材4150全体も図中右方向へと移動する。すると、図中左側に配置された下向きのラック4152も図中右方向へと転移する。その結果、下向きのラック4152と噛合されたピニオン4141が図中で時計回りに回転し、リンク部材4140の先端部4142が下方から上方へと湾曲溝4124に沿って回転移動する。図中右側のピニオン4131を図中で時計回りに回転させた場合は、上記とは逆の挙動となる。これにより、一方のピニオン4131を回転させるだけで左右一対のリンク部材4130,4140を連動させ、それらの先端部4132,4142を同時に上下変位させることができ、ひいては下可動体4110を上下方向に容易にスライド移動させることができる。
リンク部材4130,4140、ラック部材4150、複数の歯車4160〜4162、及びモータ4170は、下可動体4110を上下移動させるための駆動手段としてベース部材4120に設けられている。リンク部材4130のピニオン4131は、複数の歯車4160〜4162を介してモータ4170の駆動力が伝えられ、モータ4170の回転方向に応じて正逆両方向に回転可能である。
[左ユニット]
左ユニット4200において、左可動体4210は、遊技者から見えない開口領域1dより左側の退避位置から開口領域1dに出現した下可動体4110の上端部左側に接する開口領域1dの左側の出現位置へと前後方向に沿う水平軸周りに回転可能な部材である。左可動体4210は、内部に発光手段を有しており、出現の際に発光する。左可動体4210の構造については、下可動体4110の構造と同様であるため省略する。図147及び図149に示すように、左可動体4210は、端部に支持部4211が設けられており、この支持部4211が同図において省略されたベース部材4220に回転可能に支持されている。支持部4211から離間した左可動体4210の端部には、アーム部材4230の一端が回動自在に連結されている。アーム部材4230の他端は、歯車4242の側部に回動自在に連結されている。
図149を参照して説明すると、歯車4242が図中で反時計回りに回転すると、アーム部材4230が左可動体4210の端部に回転モーメントを付与する。これにより、左可動体4210は、支持部4211を中心に下方に向けて回転し、下可動体4110の上端部左側と合体するように出現位置へと現れる。その逆に、歯車4242が図中で時計回りに回転すると、アーム部材4230が左可動体4210の端部に逆方向の回転モーメントを付与する。これにより、左可動体4210は、支持部4211を中心に上方に向けて回転し、下可動体4110の左側上端部から離れるように退避位置へと戻る。
アーム部材4230、複数の歯車4240〜4242、及びモータ4250は、左可動体4210を回転移動させるための駆動手段としてベース部材4220に設けられている。アーム部材4230は、複数の歯車4240〜4242を介してモータ4250の駆動力が伝えられ、モータ4250の回転方向に応じて正逆両方向に回転可能である。
[右ユニット]
右ユニット4300において、右可動体4310は、遊技者から見えない開口領域1dより右側の退避位置から開口領域1dに出現した下可動体4110の上端部右側に接する出現位置へと前後方向に沿う水平軸周りに回転可能な部材である。右可動体4310は、退避位置にある状態において、直立可動体4410の背後に位置する。右可動体4310は、内部に発光手段を備えておらず、出現の際には下可動体4110からの光を受けて自ら発光しているように見える。これについては、右可動体4310の構造とともに後述する。図149及び図152に示すように、右可動体4310は、図示省略するが、左可動体4210と同様に、端部に支持部が設けられており、この支持部が同図において省略されたベース部材4320に回転可能に支持されている。支持部から離間した右可動体4310の端部には、アーム部材4330の一端が回動自在に連結されている。アーム部材4330の他端は、歯車4343の側部に回動自在に連結されている。
図152を参照して説明すると、歯車4343が図中で時計回りに回転すると、アーム部材4330が右可動体4310の端部に回転モーメントを付与する。これにより、右可動体4310は、支持部を中心に下方に向けて回転し、下可動体4110の上端部右側と合体するように出現位置へと現れる。その逆に、歯車4343が図中で反時計回りに回転すると、アーム部材4330が右可動体4310の端部に逆方向の回転モーメントを付与する。これにより、右可動体4310は、支持部を中心に上方に向けて回転し、下可動体4110の右側上端部から離れるように退避位置へと戻る。
アーム部材4330、複数の歯車4340〜4343、及びモータ4350は、右可動体4310を回転移動させるための駆動手段としてベース部材4320に設けられている。アーム部材4330は、複数の歯車4340〜4343を介してモータ4350の駆動力が伝えられ、モータ4350の回転方向に応じて正逆両方向に回転可能である。
[直立ユニット]
直立ユニット4400において、直立可動体4410は、開口領域1dの右側に一部視認し得る状態に配置されている(図138参照)。直立可動体4410は、前面部4410Aと背面部4410Bとを有し、これらのうち背面部4410Bが下可動体4110、左可動体4210、及び右可動体4310と統一したモチーフのデザインで装飾が施されている。直立可動体4410は、背面部4410Bが裏向き状態となる退避位置から開口領域1dの右側に背面部4410Bの一部が見える出現位置へと上下方向に沿う鉛直軸(回転軸S)周りに回転可能な部材である。図153に示すように、直立可動体4410は、背面部4410Bが退避位置にある状態(裏向き状態)において、前面部4410Aが回転軸Sよりも前方に位置するように側面視略コ字状に形成されている。これにより、背面部4410Bが退避位置にある状態では、直立可動体4410の背後に大きな空間が形成され、この空間を退避スペースとして右可動体4310が退避される。図157に示すように、右可動体4310が出現位置へと回転移動すると、右可動体4310の退避スペースを占有しつつ背面部4410Bが反転可能となる。すなわち、直立可動体4410の背面部4410Bが退避位置から反転して出現位置にある状態(表向き状態)になる。直立可動体4410は、内部に発光手段を有しており、背面部4410Bが反転して表向き状態となった際に発光する。なお、直立ユニット4400の前方には、開口領域1dに露出することなく直立可動体4410と重ならない位置において上下方向に延びるように球回収通路部材9000が設けられる。
図159に示すように、直立可動体4410は、縦長フレーム状のベース部材4420に回転可能に支持されている。図145に示すように、直立可動体4410の上部には、歯車4433が設けられており、この歯車4433に連動して直立可動体4410が回転軸S周りに回転する。
図145、図151〜図153、図155〜図157を参照して説明すると、図151〜図153に示すように、直立可動体4410の前面部4410Aが表向きの状態(背面部4410Bが裏向きの状態)において、歯車4443が図145で時計回りに回転すると、図155〜図157に示すように、直立可動体4410が180度反転して前面部4410Aが裏向きの状態となる。すなわち、背面部4410Bが表向きの状態となって出現位置に現れる。その逆に、図155〜図157に示すように、直立可動体4410の前面部4410Aが裏向きの状態(背面部4410Bが表向きの状態)において、歯車4443が図145で反時計回りに回転すると、直立可動体4410が逆向きに反転し、図151〜図153に示すように、直立可動体4410の前面部4410Aが表向きの状態となり、背面部4410Bが裏向きの状態となって退避位置に戻る。
複数の歯車4440〜4443、及びモータ4440は、直立可動体4410を回転軸S周りに反転させるための駆動手段としてベース部材4420に設けられている。直立可動体4410は、複数の歯車4440〜4443を介してモータ4450の駆動力が伝えられ、モータ4450の回転方向に応じて正逆両方向に180度反転可能である。
[第1演出ユニットの動作]
次に、図146〜図159を参照して第1演出ユニット4000の動作について説明する。
まず、下可動体4110、左可動体4210、右可動体4310、及び直立可動体4410は、当初において退避位置にある状態とする。この状態から、図146〜図147に示すように、下可動体4110が下方の退避位置から上方の出現位置へと移動する。すると、特に図示しないが、遊技盤1の開口領域1dの下縁に沿って下可動体4110が出現する。
次に、下可動体4110が出現位置にある状態において、図148〜図150に示すように、左可動体4210が左側の退避位置から下方の出現位置へと回転移動する。これにより、左可動体4210は、下可動体4110の上端部左側に合体した状態となる。
次に、下可動体4110及び左可動体4210が出現位置にある状態において、図151〜図154に示すように、右可動体4310が右側の退避位置から下方の出現位置へと回転移動する。これにより、右可動体4310は、下可動体4110の上端部左側から上端部中央にわたって合体した状態となる。
次に、最終的には、下可動体4110、左可動体4210、及び右可動体4310が出現位置にある状態において、図155〜図159に示すように、直立可動体4310の背面部4410Bが裏向きとなった退避位置から表向きの出現位置へと反転する。これにより、直立可動体4310の背面部4410Bは、下可動体4110、左可動体4210、及び右可動体4310と一体になって統一したモチーフの立体的な装飾が施された演出物の全体像が完全に出現した状態となる。
このような第1演出ユニット4000によれば、上下移動する下可動体4110、水平軸周りに回転移動する左可動体4210及び右可動体4310、並びに鉛直軸周りに反転する直立可動体4410を各々異なる動作態様によって遊技盤1の開口領域1dに順次出現させ、最終的に演出物の全体像を遊技者に視認させることができるので、動作態様が多様となり、多彩な演出効果として合体時のダイナミックさを高め、ひいては面白味や興趣を高めることができる。なお、下可動体4110、左可動体4210及び右可動体4310、並びに直立可動体4410の動作態様は、互いに異なっていればよく、上記した上下移動や水平軸周りの回転、鉛直軸周りの回転に限定されず、斜め方向や奥行き方向(前後方向)の動きでもよいことはいうまでもない。
また、下可動体4110、左可動体4210、及び右可動体4310を遊技盤1の開口領域1dに出現させた後、部分的に前面部4410Aが見える直立可動体4410を反転させることで背面部4410Bを出現させることにより、連続的な異なる動作によって演出物の全体像を視認させることができるので、動作態様が多彩で連動性のある演出効果として面白味や興趣を高めることができる。なお、上記実施形態では、上下移動する下可動体4110、水平軸周りに回転移動する左可動体4210及び右可動体4310、並びに鉛直軸周りに反転する直立可動体4410でもって1つの構成物を形成したが、上記実施形態よりも可動体の数を少なくしてもよいし、多くしてもよいことは言うまでもない。例えば、可動体の数を少なくして、上下移動する可動体と、水平軸周りに回転移動する可動体と、鉛直軸周りに反転する可動体の3つの可動体で1つの構成物を構成してもよい。
[第1演出ユニットの導光構造]
図160は、下可動体4110、左可動体4210、及び右可動体4310を示す斜視図、図161は、下可動体4110、左可動体4210、及び右可動体4310を示す分解斜視図、図162は、右可動体4310を示す分解斜視図、図163は、下可動体4110及び右可動体4310の一部を示す斜視図、図164は、下可動体4110、左可動体4210、及び右可動体4310を示す一部切り欠き側面図である。なお、第1演出ユニット4000においては、下可動体4110と右可動体4310との導光構造に特徴を有するため、これらの導光構造を主として説明する。
図161に示すように、下可動体4110は、ベース板4113、発光基板4114、中間フレーム部材4115、複数の導光部材4116、前面装飾部材4117、及び上縁レンズ部材4118を有して構成される。左可動体4210は、上部装飾部材4212、前面装飾部材4213、及び上縁レンズ部材4214を有して構成される。右可動体4310は、上部装飾部材4311、支持部材4312、上縁レンズ部材4313、及び上縁装飾部材4314を有して構成される。
下可動体4110において、ベース板4113の前面には、発光基板4114が取り付けられる。図164に示すように、発光基板4114の前面には、複数のLED4114Aが設けられており、LED4114Aの光が概ね前方に向けて照射される。発光基板4114の前面には、LED4114Aを前方に露出させるように中間フレーム部材4115が設けられる。中間フレーム部材4115の前面には、LED4114Aからの光を前方に導くように複数の導光部材4116が設けられる。導光部材4116は、LED4114Aからの光を前方だけでなく側方にも導く。また、中間フレーム部材4115の前面には、複数の導光部材4116を覆うように前面装飾部材4117が取り付けられる。前面装飾部材4117は、モチーフに応じたデザインで透光性を有する装飾レンズとして形成されている。図164に示すように、LED4114Aからの光は、導光部材4116を通って前面装飾部材4117へと導かれ、さらに前面装飾部材4117を透過して前方へと照射される。図163に示すように、前面装飾部材4117の上部中央には、右可動体4310が合体時に近接する後述の上縁レンズ部材4313を位置決めするための凹部4117Aが形成されている。また、中間フレーム部材4115の右上部分には、前面装飾部材4117の右上端部に近接するように上縁レンズ部材4118が取り付けられる。上縁レンズ部材4118は、モチーフに応じた横長波状のデザインで透光性を有する装飾レンズとして形成されている。特に図示しないが、LED4114Aからの光は、導光部材4116を通って上縁レンズ部材4118へと導かれ、さらに上縁レンズ部材4118を透過して前方へと照射される。なお、上縁レンズ部材4118は、後述する右可動体4310の上縁レンズ部材4313と同様の形状に形成されている。
左可動体4210は、特に細部について図示しないが、下可動体4110と同様に発光基板や導光部材を内蔵しており、発光基板のLEDからの光が導光部材を通って前面装飾部材4213や上縁レンズ部材4214へと導かれ、これら前面装飾部材4213及び上縁レンズ部材4214を透過して前方へと照射される。
右可動体4310は、下可動体4110や左可動体4210とは異なり、発光基板を備えておらず、下可動体4110のLED4114Aからの光を利用してあたかも自ら発光して見えるように構成されている。図161に示すように、右可動体4310において、上部装飾部材4311は、モチーフ(砲台及び甲板)に応じたデザインの装飾形状に形成されている。上部装飾部材4311の左前上端部には、支持部材4312が取り付けられる。支持部材4312の前面には、合体時に下可動体4110の上縁レンズ部材4118や左可動体4210の上縁レンズ部材4214と横方向に連続するように上縁レンズ部材4313が設けられている。上縁レンズ部材4313は、下可動体4110との合体時に凹部4117Aに対応する凸部(図示略)を有し、この凸部が凹部4117Aに嵌合することで下可動体4110の上端部中央に位置決めされる。上縁レンズ部材4313は、上縁レンズ部材4118等と統一したモチーフ(甲板の端部に設けられた手摺)に基づく横長波状のデザインで透光性を有する装飾レンズとして形成されている。図164に示すように、上縁レンズ部材4313は、下方から上方へと前方にせり出すように屈曲状に形成されている。このような上縁レンズ部材4313は、合体時に下可動体4110のLED4114Aからの光を凹部4117Aに対応する凸部を含む下端部から受け、その光を内部において屈折・反射させつつ上縁レンズ部材4313において前方に突出した部分(手摺部分)のみ前方へと光が照射するようになっている。ただし、下可動体4110が出現位置にあっても右可動体4310が退避位置にある状態では、下可動体4110のLED4114Aからの光が上縁レンズ部材4313に入射することはない。上縁レンズ部材4313の下部には、上縁装飾部材4314が取り付けられる。上縁装飾部材4314は、下可動体4110の前面装飾部材4117と統一したデザインの装飾形状に形成されている。
このような右可動体4310によれば、発光基板を備えずに下可動体4110と合体するように出現させても、下可動体4110のLED4114Aからの光を受け、この光が上縁レンズ部材4313を通って前方に照射されるので、発光演出による演出効果を高めつつも部品のコストダウンを図ることができる。
また、下可動体4110のLED4114Aからの光は、下可動体4110の上縁レンズ部材4118を通じて屈折・反射しつつ前方に照射されるだけでなく、右可動体4310の上縁レンズ部材4313によっても屈折・反射しつつ前方に照射されるので、同様の統一感のある発光演出を行い、そのような発光演出による発光効率を高めることができる。さらに、上縁レンズ部材4313は、合体時に下可動体4110の上縁レンズ部材4118や左可動体4210の上縁レンズ部材4214と横方向に連続するように設けられているので、それぞれの上縁レンズ部材の端部から入光してくる光によって光量が補填され、さらに鮮やかな発光を実現できる。
なお、本実施形態においては、左可動体4210が下可動体4110と同様に発光基板を有して自ら発光するように構成されるが、左可動体4210を右可動体4310と同様に発光基板を備えないものとし、左可動体4210においても下可動体4110のLED4114Aからの光を受けて前方に導くように構成してもよい。
[第2演出ユニット]
図165は、第2演出ユニット5000を示す斜視図、図166は、第2演出ユニット5000を示す正面図、図167は、第2演出ユニット5000を示す上面図、図168は、第2演出ユニット5000を示す背面図、図169は、第2演出ユニット5000における上下動ユニット5200の動作を説明するための斜視図、図170は、第2演出ユニット5000における上下動ユニット5200の動作を説明するための正面図、図171は、第2演出ユニット5000における上下動ユニット5200の動作を説明するための背面図である。
図165〜図168に示すように、第2演出ユニット5000は、揺動ユニット5100及び上下動ユニット5200を有して構成される。揺動ユニット5100は、第2演出ユニット5000の上方の所定位置において左右方向の水平軸周りに揺動可能に設けられている。揺動ユニット5100は、開口領域1dの上端側に視認し得る状態に配置されている(図138参照)。上下動ユニット5200は、第2演出ユニット5000の上方において揺動ユニット5100の背後となる遊技者から見えない退避位置から揺動ユニット5100の下方の出現位置へと移動可能に設けられる。本実施形態においては、上下動ユニット5200に主な特徴を有するため、以下においては、上下動ユニット5200について説明する。
[上下動ユニットの構造・動作]
図166〜図168、図170、及び図171に示すように、上下動ユニット5200は、前面装飾部材5210、背面部材5211、連結支持部材5220、ガイド部材5230、ばね部材5240、滑車部材5241、左右一対のアーム部材5250,5251、歯車5260、モータ5270、揺動機構5280を有して構成される。なお、図166に示すように、ガイド部材5230、滑車部材5341、ばね部材5240の他端5240B等は、本体ケース441の内部面(図139参照)に固定されている。
上下動ユニット5200において、前面装飾部材5210は、モチーフに応じたデザインで透光性を有する装飾レンズとして形成されており、背面部材5211に設けられた揺動機構5280を介して背面部材5211に支持されている(図168及び図171参照)。前面装飾部材5210の背面側には、図示しない発光基板や導光部材が設けられる。前面装飾部材5210及び背面部材5211は、互いに一体となって連結支持部材5220に支持されており、遊技者から見えない揺動ユニット5100の背後の退避位置から揺動ユニット5100より下方の出現位置へと上下方向に移動可能である。
図168及び図171に示すように、連結支持部材5220は、背面部材5211を片持ち支持するように背面部材5211の片側部分(左側部分)に連結されている。連結支持部材5220の先端部5221は、摺動部分としてガイド部材5230に沿って上下方向に移動可能に支持されている。ガイド部材5230は、本体ケース441に固定されている。ばね部材5240は、その一端5240Aが連結支持部材5220の適部に係止されるとともに、他端5240Bが本体ケース441の適部に係止される。ばね部材5240は、連結支持部材5220が下方から上方へと移動する際に弾性収縮力によって移動を補助する役割を果たす。ばね部材5240は、その中間部分の側部が本体ケース441に固定された滑車部材5241に当接することで略直角に曲げられており、一端5240Aから滑車部材5241に接するまでの部分がガイド部材5230によって移動案内される方向、すなわち概ね上下方向に沿うように配置される一方、滑車部材5241から他端5240Aまでの部分が概ね左右方向に沿うように配置される。これにより、ばね部材5240は、弾性限界が比較的大きくて長いものが用いられる。その結果、連結支持部材5220とともに前面装飾部材5210及び背面部材5211は、上下方向に移動するストロークが相当大きくなっている。
図171に示すように、左右一対のアーム部材5250,5251は、それらの先端部が背面部材5211に設けられた案内溝5211A,5211Bに摺動可能に連結されている。アーム部材5250,5251の基端部は、前後方向に沿う水平軸周りに回転可能に支持されている。一方のアーム部材5250の基端部は、図示しないリンク部材を介して歯車5260と連結されており、この歯車5260に連動してアーム部材5250が回転することにより背面部材5211と一体となって前面装飾部材5210が上下方向に移動する。アーム部材5250は、歯車5260を介してモータ5270の駆動力が伝えられ、モータ5270の回転方向に応じて正逆両方向に回転可能である。歯車5260やモータ5270は、ベース部材に取り付けられている。
具体的には、図168に示すように、前面装飾部材5210及び背面部材5211が揺動ユニット5100背後の退避位置にある状態において、歯車5260が図168で反時計回りに回転すると、図171に示すように、アーム部材5250,5251が下方向に回転し、前面装飾部材5210及び背面部材5211が連結支持部材5220を介してガイド部材5230に案内されつつ下方の出現位置へと移動する。その際、ばね部材5240は、連結支持部材5220に対して下方に変位するほど上向きの弾性収縮力を強める。ただし、前面装飾部材5210及び背面部材5211が所定の出現位置にあって連結支持部材5220が最下位に位置しても、ばね部材5240のみの弾性収縮力によってはこれらを引き上げるほどの力が発生せず、あくまでも上方に移動する際の補助的な弾性収縮力が作用するにすぎない。そのため、図171に示す状態から図168に示す状態へとアーム部材5250,5251を介して前面装飾部材5210及び背面部材5211が上方へと移動させられる際には、これらを上方へと引き戻そうとする適度な弾性収縮力がばね部材5240によって補助的に付与される。このようなばね部材5240は、左右方向に沿う部分がガイド部材5230から離れて邪魔にならない上下動ユニット5200の上方の空きスペースに配置される。
このような上下動ユニット5200によれば、ばね部材5240の一端5240Aから滑車部材5241までの部分については、前面装飾部材5210及び背面部材5211を上下移動させる上下方向に伸長するように配置される一方、ばね部材5240の他端5240Bから滑車部材5241までの部分については、上下移動の方向とは異なる左右方向に伸長するように配置することができる。これにより、上下移動を補助するためのばね部材5240の長さに応じて上下動ユニット5200の移動ストロークをより大きくすることができる。
また、上下動ユニット5200において、構成部品等に邪魔されない空きスペースにばね部材5240を曲げた姿勢で配置することができるので、比較的長いばね部材5240でも支障なく上下動ユニット5200に配置することができる。
なお、本実施形態において、ばね部材5240は、滑車部材5241によって概ね上下方向に沿う部分と左右方向に沿う部分とに屈曲変形する姿勢で配置されるが、配置スペースによっては、滑車部材5241を介してばね部材5240を例えば上下方向から前後方向に屈曲変形する姿勢で配置するようにしてもよい。また、上記したばね部材5240以外にも、ゴム等の弾性部材を用いてもよく、伸縮して付勢力が生じる部材であれば本発明に適用できることはいうまでもない。
[遊技盤]
図172は、遊技盤1を示す正面図、図173及び図174は、遊技盤1の要部を示す分解斜視図、図174は、遊技盤1の要部を示す分解斜視図、図175は、遊技盤1における球通路カバー7000を示す斜視図、図176は、遊技盤1における球通路カバー7000を示す背面図、図177は、遊技盤1における開閉ユニット8000を示す斜視図、図178は、遊技盤1における開閉ユニット8000の動作を説明するための斜視図、図179は、遊技盤1における開閉ユニット8000の動作を説明するための一部切り欠き斜視図、図180は、遊技盤1における開閉ユニット8000の動作を説明するための一部切り欠き上面図である。
図138及び図172に示すように、遊技盤1は、球発射通路40、ステージ41、第1始動口42、第2始動口43、第2始動口43を開閉する開閉ユニット8000、通過ゲート44、第1大入賞口45、第1大入賞口45を開閉する第1大入賞口シャッタ45A、第2大入賞口46、第2大入賞口46を開閉する大入賞口シャッタ46A、複数の一般入賞口47、アウト口48、球通路カバー7000(図172において図示略)等を備える。なお、本実施形態のパチンコ遊技機では、第1始動口42、第2始動口43、通過ゲート44、第1大入賞口45、第2大入賞口46、及び一般入賞口47により遊技球が通過により入賞可能な入賞領域が形成される。図172は、球通路カバー7000を取り外した状態を示している。
球発射通路40は、遊技盤1に向かって左側から概ね中央上部へと延びるように配設され、一対の外レールと内レールとによって形成される。外レールは、遊技領域1p全体を囲むように配置されている。内レールは、外レールとともに遊技球を遊技盤1の上部に案内するためのものであり、遊技盤1の左側において外レールの内側に配設されている。
ステージ41は、遊技領域1pにおける遊技球の流化領域を振り分けるものであり、開口領域1dの下縁部に沿って配置されている。
図外の発射装置26によって発射された遊技球は、遊技盤1に打ち込まれた遊技釘(符号略)やステージ41等との衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤1の下方に向かって流下する。この過程において、遊技球は、第1始動口42、第2始動口43、大入賞口46、一般入賞口47のいずれかに入賞することで回収され、また、入賞しなかった場合や、通過ゲート44を通過してその後入賞しなかった場合にアウト口48から排出されることで回収される。
第1始動口42及び第2始動口43は、遊技球が入賞(通過)することを条件に抽選の契機を与えるとともに、抽選の結果を図外の液晶表示装置4等に表示させる契機を与えるものである。
第1始動口42は、遊技盤1の中央で概ね下方位置に設けられている。第1始動口42に遊技球が入賞すると、予め設定されている数の遊技球が図外の上皿17又は下皿18に払い出される。第1始動口42への遊技球の入賞は、第1始動口スイッチ311(図21参照)により検出される。
第2始動口43は、遊技盤1の右側で第1始動口42より上方位置に設けられている。第2始動口43に遊技球が入賞すると、予め設定されている数の遊技球が図外の上皿17又は下皿18に払い出される。第2始動口43は、普通電動役物としての後述する開閉ユニット8000の動作により開閉される。第2始動口43への遊技球の入賞は、第2始動口スイッチ312(図21、図172、図173参照)により検出される。
通過ゲート44は、第2始動口43を開放する契機を与えるものである。通過ゲート44への遊技球の入賞は、通過ゲートスイッチ314(図21、図172、図173参照)により検出される。なお、この通過ゲート44に遊技球が入賞しても、賞球は発生しない。
第1大入賞口45は、遊技者に有利な遊技状態である当り遊技状態(大当り遊技状態など)のときに開放されるものである。第1大入賞口45は、遊技領域1pの右側上部に設けられている。
第1大入賞口45には、これを開閉するための第1大入賞口シャッタ45Aが設けられている。第1大入賞口シャッタ45Aは、棒部材が前後方向に移動することで第1大入賞口45に遊技球を導く状態と、導かない状態とに切替可能となるように構成されている。このような第1大入賞口45は、遊技者に有利な遊技状態である大当り遊技状態のときに開放される。第1大入賞口シャッタ45Aは、第1大入賞口ソレノイド315A(図21参照)により開閉可能に駆動される。第1大入賞口45への遊技球の入賞は、第1大入賞口カウントスイッチ315(図21参照)により検出される。
第2大入賞口46も、遊技者に有利な遊技状態である当り遊技状態(大当り遊技状態など)のときに開放されるものである。第2大入賞口46は、遊技領域1pの右側下部にあって、第1始動口42の右側上方で第2始動口43の概ね左側下方に設けられている。
第2大入賞口46は、複数の遊技球が同時に入賞し得るように比較的左右方向の寸法が大きい開口からなる。第2大入賞口46は、第2大入賞口シャッタ46A及び後述する球通路カバー7000により形成される。第2大入賞口46は、遊技領域1pの右側下部に設けられている。第2大入賞口46は、第2大入賞口シャッタ46Aが開放状態にある時、遊技盤1の前面と球通路カバー7000との間に開放口として形成され、第2大入賞口シャッタ46Aが閉鎖状態にある時に閉鎖口となる。
第2大入賞口シャッタ46Aは、第2大入賞口46を覆うように左右方向に沿う長手方向寸法が比較的大きい板状部材である。第2大入賞口シャッタ46Aの短手方向寸法は、遊技球の直径程度である。第2大入賞口シャッタ46Aは、遊技盤1の前後方向に突出・退避可能に設けられている。第2大入賞口シャッタ46Aは、遊技盤1の前方に突出した状態が第2大入賞口46を閉鎖する閉鎖状態となり、遊技盤1の後方へと退避した状態が第2大入賞口46を開放する開放状態となる。第2大入賞口シャッタ46Aの上面は、閉鎖状態において比較的緩やかな左下がり傾向の傾斜面になっている。第2大入賞口シャッタ46Aは、第2大入賞口ソレノイド316A(図21参照)により開閉可能に駆動される。第2大入賞口46への遊技球の入賞は、第2大入賞口カウントスイッチ316(図21、図172、図173参照)により検出される。
一般入賞口47は、遊技盤1の適宜位置に一つ以上設けられている。この一般入賞口47に遊技球が入賞すると、抽選が行われないものの、所定数の賞球が払い出される。一般入賞口47への遊技球の入賞は、一般入賞口スイッチ310(図21参照)により検出される。
[球通路カバー]
図173〜図176に示すように、球通路カバー7000は、通過ゲート44の付近から第2始動口43を経て第2大入賞口46へと遊技球を導く球通路T1〜T5を形成するものであり、遊技領域1pの前面に所定の間隔をあけて対向するように取り付けられる。球通路カバー7000の前面は、透明な素材で形成されており、球通路T1〜T5を通る遊技球を前方から視認可能となっている。球通路カバー7000の裏面には、複数のリブ7100,7110,7120,7130,7140、複数の凸部7200、第1減速部7300、及び第2減速部7310が形成されている。
図175及び図176に示すように、球通路カバー7000において、球通路T1は、通過ゲート44を通過した遊技球あるいは通過ゲート44から逸れた遊技球を下方へと落下するように導く縦長状の通路(縦通路)であり、遊技盤1の前面や開口領域1dの周縁壁とリブ7100により形成される。球通路T1の下方には、リブ7110が形成されている。球通路T1を通って落下してきた遊技球は、リブ7110において略水平状に形成された当接部7110Aに突き当たる。当接部7110Aの左側は、その先の第2始動口43へと遊技球を放出するように開放状の放出部7110Bが形成されている。また、当接部7110Aには、球通路T1を通って落下してきた遊技球を遊技領域1pの後面に向けて一旦跳ね返らせるように、遊技領域1pの後面に向けて傾斜した姿勢の第1減速部7300が形成され、跳ね返った遊技球は、遊技盤1の壁部によって転動を阻止され、転動速度が大幅に減速される。球通路T1を通って落下してきた遊技球は、第1減速部7300に当たることにより、直ぐに放出部7110Bの方へと跳ね返ることなく放出部7110Bへと向かう転動速度が低下させられる。これにより、球通路T1を経て放出部7110Bから放出された遊技球は、比較的緩慢な転動速度でゆっくりと第2始動口43へと向かう。なお、第1減速部7300は、当たった遊技球が遊技領域1pの前面に跳ね返るように形成してもよい。要するに、放出部7110B以外の方向に壁部が存在し、第1減速部7300に当たった遊技球がその壁部に転動を阻止されることで遊技球の転動速度が減速されればよい。
次に、球通路カバー7000において、球通路T2は、後述する開閉ユニット8000が第2始動口43を閉状態としている場合に、放出部7110Bから放出された遊技球を第2始動口43の上から開閉ユニット8000の内部を通過させつつさらに左側へと導く若干左下がりの通路であり、主として開閉ユニット8000により形成される。この球通路T2については、開閉ユニット8000の説明とあわせて後述する。
次に、球通路カバー7000において、球通路T3は、球通路T2を通過してきた遊技球をさらにその左側で落下させる通路であり、遊技盤1の前面とリブ7120,7130により形成される。リブ7120は、第2始動口43の左側に近接している。リブ7130は、リブ7120より下方に形成されており、リブ7120と高低差のある段差部7130Aを有する。段差部7130Aのさらに左側には、第2大入賞口46が位置する。球通路T3を経て落下した遊技球は、リブ7130の段差部7130Aに突き当たる。この段差部7130Aにおいても、球通路T3を経て落下してきた遊技球を遊技領域1pの前面に向けて一旦跳ね返らせるように、遊技領域1pの前面に向けて傾斜した姿勢の第2減速部7310が形成されている。球通路T3を経て落下してきた遊技球は、第2減速部7310に当たることにより、直ぐに第2大入賞口46の方へと跳ね返ることなく第2大入賞口46へと向かう転動速度が低下させられる。これにより、球通路T3を経て第2大入賞口46へと向かう遊技球についても、比較的遅い転動速度で転動させることができる。また、球通路T3に沿う球通路カバー7000の裏面部分には、凸部7200が形成されている。球通路T3を通過する際の遊技球は、凸部7200に当たることによっても転動速度が低下させられる。したがって、第2大入賞口46へと向かう遊技球は、比較的遅い転動速度で第2大入賞口46へと誘導される。
次に、球通路カバー7000において、球通路T4は、第2大入賞口46を図外の第2大入賞口シャッタ46Aにより閉状態としている場合に、その第2大入賞口シャッタ46Aの上面に沿って遊技球をさらに左側へと導く若干左下がりの通路であり、第2大入賞口シャッタ46Aと球通路カバー7000の裏面により形成される。球通路T4に沿う球通路カバー7000の裏面部分にも、凸部7200が形成されている。これにより、球通路T4を通過する際の遊技球は、凸部7200に当たることによって転動速度が低下させられる。その結果、複数の遊技球が停滞しながら第2大入賞口シャッタ46A上を転動することとなり、その際に第2大入賞口シャッタ46Aが開状態となると、一度に複数の遊技球が第2大入賞口46から同時に落下することで多くの入賞球数が期待される。
次に、球通路T5は、球通路T4を通過してきた遊技球をさらにその左側で落下させる通路であり、遊技盤1の前面とリブ7140により形成される。リブ7140は、第2大入賞口46の左側に近接している。球通路T5を経て落下した遊技球は、主として図外のアウト口48へと導かれる。
[開閉ユニット]
図177〜図180に示すように、開閉ユニット8000は、基本的な構成部品として、本体部材8100、後カバー部材8200、羽根部材8300、及び羽根部材ソレノイド313(図示略)を有して構成される。
本体部材8100及び後カバー部材8200の内部には、球通路T2がU字状に形成される(図179、図180参照)。本体部材8100の前面右側には、放出部7110B(図175、図176参照)から転動してきた遊技球を内部に誘導するための入口部8110が形成されているとともに、本体部材8100の前面左側には、内部において転動する遊技球を外部に誘導するための出口部8120が形成されている。本体部材8100の内部には、入口部8110及び出口部8120を仕切ってU字状の球通路T2を形成するための仕切り部8130が形成されている。
後カバー部材8200は、本体部材8100の後部に取り付けられ、本体部材8100の仕切り部8130との間に遊技球が通過可能な内部空間を形成している。後カバー部材8200の内壁には、U字状の球通路T2に沿って転動する遊技球をスムーズに曲げるための凹湾曲部8210,8211が設けられている。
羽根部材8300は、第2始動口43から本体部材8100及び後カバー部材8200の内部にわたって球通路T2の底面を形成する可動部品である。羽根部材8300は、図示しない羽根部材ソレノイド313(図21参照)によって遊技盤1の前後方向に突出・退避するように駆動させられる。羽根部材8300は、前方に突出した状態において、第2始動口43を閉状態とする一方、後方に退避した状態において、第2始動口43を開状態とする。羽根部材8300は、第2始動口43を閉状態とする前側部分が右側から左側へと低位となるように段差状に形成されている。これにより、羽根部材8300が第2始動口43を閉状態とした場合には、後カバー部材8200の内部に遊技球をスムーズに流入させるための誘導湾曲部7115によって入口部8110から本体部材8100及び後カバー部材8200の内部に入ることで球通路T2に沿って導かれる。羽根部材8300が第2始動口43を閉状態あるいは開状態のいずれの場合にあっても、羽根部材8300の後側部分8320は、本体部材8100及び後カバー部材8200の内部において球通路T2の底面を形成している。この後側部分8320において、入口部8110の後方に続く部分から出口部8120の後方へと続く部分にかけては、球通路T2の進行方向に沿って低位となる傾斜状の連続面となっている。これにより、羽根部材8300が第2始動口43を閉状態としている場合には、入口部8110から出口部8120へと球通路T2に沿って複数の遊技球が比較的緩やかな速度でスムーズに導かれる。また、羽根部材8300が第2始動口43を開状態とした場合には、羽根部材8300の後側部分8320上に滞留している複数の遊技球が出口部8120からスムーズに排出され、第2始動口43の下方へと落下して入賞することとなる。第2始動口43への遊技球の入賞は、第2始動口スイッチ312(図21、図172、図173参照)により検出される。
図175及び図176に示すように、球通路T2に進入する直前の遊技球は、球通路T1を経て落下した後、第1減速部7300に当たることで直ぐに第2始動口43の方へと跳ね返ることなく、第2始動口43へと向かう転動速度が低下させられる。これにより、球通路T2に進入する直前で第2始動口43へと向かう遊技球は、比較的遅い転動速度で転動させることができる。その結果、複数の遊技球が球通路T2に沿って停滞しながら羽根部材8300上を転動することとなり、その際に羽根部材8300が開状態となると、一度に複数の遊技球が第2始動口43から同時に落下することで多くの入賞球数が期待される。
このような遊技盤1によれば、縦通路となる球通路T1に沿って落下してきた遊技球が当接部7110Aに突き当たって放出部7110Bから左方向に放出される際に、第1減速部7300によって遊技球の進行速度が減速されつつ当該遊技球が左方向に位置する第1始動口43及び羽根部材8300へと案内され。さらに、第1始動口43及び羽根部材8300を経て段差部7130Aへと落下してきた遊技球は、第2減速部7310によって進行速度が減速されつつ第2大入賞口46及び第2大入賞口シャッタ46Aへと案内される。これにより、遊技球の跳ね返りを抑えてスムーズに遊技球を放出部7110Bから第1始動口43及び羽根部材8300を経て第2大入賞口46及び第2大入賞口シャッタ46Aへと導くことができ、連続する複数の入賞領域に対しても複数の遊技球を十分減速させて連続的に導くことができ、また、羽根部材8300や第2大入賞口シャッタ46Aの傾斜を緩くしても球通路T1から球通路T5までの通路全体の落下距離を十分に維持することができ、ひいては放出部7110B付近や第2始動口43及び第2大入賞口46の羽根部材8300上や及び第2大入賞口シャッタ46A上における遊技球の球噛みや球詰まりを防ぎつつ多くの入賞球数を期待させることができる。
「第5実施形態」
次に、第5実施形態に係るパチンコ遊技機について図面を参照して説明する。なお、先述した第1〜第4実施形態に係るものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。図181〜図241は、第5実施形態に係るパチンコ遊技機を説明するための図である。
第5実施形態に係るパチンコ遊技機は、主として、本体サブユニット440における第1演出ユニット4000の動作及び構造並びに発光態様、第1演出ユニット4000のベース部材4500の配線接続構造、本体ケース441の配線収容構造、透明板ユニット7’における導光板ユニット700’の構造及び発光動作に特徴を有する。これらの特徴的な構成について図面を参照して以下に順に説明する。
[本体サブユニットの構成]
図181は、透明板ユニット7’を分解して本体サブユニット440を示す斜視図、図182は、透明板ユニット7’を略して本体サブユニット440を示す斜視図、図183は、遊技盤1を示す正面図、図184は、本体サブユニット440を示す分解斜視図である。
図181及び図184に示すように、本実施形態の本体サブユニット440は、透明板ユニット7’、本体ケース441、遊技盤1、液晶表示装置4、ロゴ装飾部材1000、上部装飾パネル1100、下部装飾部材1200、第1演出ユニット4000、第2演出ユニット5000、及び第3演出ユニット5000’を有して構成される。
透明板ユニット7’は、遊技盤1の前面全体を覆うように配置される。透明板ユニット7’は、図114〜図117に示すものと概ね同様の構成を備えるほか、開口部7Aaに対応するように設けられた導光板ユニット700’(図181において図示略、図219、図220等参照)を備える。本体ケース441の内部奥方の上部には、第1演出ユニット4000が配置される。本体ケース441の内部奥方の下部には、第3演出ユニット5000’が配置される。本体ケース441の内部において第1演出ユニット4000の前方上部には、第2演出ユニット5000が配置される。本体ケース441の内部において第1演出ユニット4000の前方下部には、下部装飾部材1200が配置される。本体ケース441の内部において遊技盤1と第2演出ユニット5000との間には、上部装飾パネル1100が配置される。遊技盤1の開口領域1dの上部において上部装飾パネル1100の前方には、ロゴ装飾部材1000が配置される。上部装飾パネル1100及び下部装飾部材1200は、透過性素材で形成された遊技盤1を通して前方から視認可能である。一方、第1演出ユニット4000、第2演出ユニット5000、及び第3演出ユニット5000’は、夫々待機状態にある場合、上部装飾パネル1100及び下部装飾部材1200の背後に位置し、遊技盤1を通しても前方から視認することができない。第1演出ユニット4000、第2演出ユニット5000、及び第3演出ユニット5000’は、各々出現状態になると、液晶表示装置4の表示領域4dの前方にあって開口領域1dに出現した状態となり、遊技盤1の前方から視認可能となる。第1演出ユニット4000、第2演出ユニット5000、第3演出ユニット5000’、本体ケース441、及び導光板ユニット700’については後述する。また、遊技盤1に設けられたステージ41及び大入賞口ユニット450等についても後述する。
[第1演出ユニット]
次に、第1演出ユニット4000の構成について、図185〜図205を参照して説明する。図185〜図193は、第1演出ユニット4000を示す図である。図194〜図205は、左可動ユニット4600Aの駆動伝達機構4610Aを示す図である。なお、図185〜図187は、第1演出ユニット4000の可動体が待機位置にある状態を示し、図188〜図190は、第1演出ユニット4000の可動体が中間位置にある状態を示し、図191〜図193は、第1演出ユニット4000の可動体が出現位置にある状態を示している。また、図194〜図205は、基本的に駆動伝達機構4610Aが待機位置にある状態を示しているが、図200〜図205は、待機位置から中間位置へと移動する直前の状態を示している。
図185〜図193に示すように、第1演出ユニット4000は、主なアセンブリパーツとして、ベース部材4500、左可動ユニット4600A、及び右可動ユニット4600Bを有して構成される。左可動ユニット4600A及び右可動ユニット4600Bは、互いに左右対称な動作を行うものであり、それぞれの可動体4620A、4620Bがベース部材4500の左右両端の待機位置から中央の出現位置へと移動し、その後、再び出現位置から待機位置へと移動可能である。なお、左可動ユニット4600A及び右可動ユニット4600Bは、互いに左右対称の動作を行うもので左右反対の動きを実現する以外は同様の構成であるため、以下の説明においては、左可動ユニット4600A及び右可動ユニット4600Bに対応する構成パーツを末尾の符号「A」及び「B」で分け、特に断らない限り左可動ユニット4600Aの構成について説明する。右可動ユニット4600Bの構成要素の一部については、図中において適宜符号を省略する。
ベース部材4500は、左可動ユニット4600A及び右可動ユニット4600Bを保持し、可動体4620A,4620Bを左右方向に沿って往復移動可能に支持するものである。ベース部材4500の上部には、左可動ユニット4600A及び右可動ユニット4600Bの可動体4620A,4620Bを懸架しつつ左右方向に案内するためのガイドロッド4510A,4510Bが設けられている。ベース部材4500の上部には、可動体4620A,4620Bの左右方向の移動に伴って上下方向の動作を発生させるためのカム溝4511A,4511Bが設けられている。図187等に示すように、カム溝4511A,4511Bは、概ね左右方向に延伸し、左右両端から中央へと進むに従って次第に低位となるように形成されている。ベース部材4500の下部には、可動体4620A,4620Bのそれぞれ下端部を支持しつつ左右方向に案内するためのガイドレール4520A,4520Bが設けられている。図191〜図193によく示すように、ベース部材4500の内側下部には、可動体4620A、4620Bが中央から左右両端へと進むと可動体4620A,4620Bの一部に突き当たる突出部4530A,4530Bが設けられている。ベース部材4500の下部中央には、左可動ユニット4600A及び右可動ユニット4600Bの電子部品等と外部との電気的な接続を図るための配線接続部4540が設けられている。配線接続部4540は、遊技機の組み立て時に保護カバー4541で閉鎖される。配線接続部4540の構成については後述する。
左可動ユニット4600Aは、駆動伝達機構4610A及び可動体4620Aを有して構成される。駆動伝達機構4610Aは、主として可動体4620Aを主として左右方向に移動させる駆動力を発生・伝達するためのものであり、ベース部材4500の上部に設けられる。可動体4620Aは、駆動伝達機構4610Aの駆動力によりベース部材4500の左側で主として左右方向に移動するものである。また、可動体4620Aは、移動位置に応じて動作態様・発光態様が変化するものである。可動体4620Aの動作態様・発光態様については後述する。
次に、駆動伝達機構4610Aについて、図194〜図205を参照して説明する。図194によく示すように、駆動伝達機構4610Aは、駆動手段としてのモータ4611、駆動ギヤ4612、回転体4613、及びラック部材4614を有して構成される。
モータ4611は、可動体4620Aを移動させる駆動力を発生するものであり、正逆両方向に回転制御される。駆動ギヤ4612は、モータ4611の駆動軸に回転可能に固定されている。
図196に示すように、回転体4613は、ピニオン4613a、押出片4613b、ロック片4613cを一体化して構成される。ピニオン4613aは、駆動ギヤ4612に常時噛み合わされ、駆動ギヤ4612の回転に伴って回転する。押出片4613bは、ピニオン4613aの一側面側にロック片4613cを介して固定され、ピニオン4613aと一体になって回転する。図197等に示すように、押出片4613bは、全体的な外径がピニオン4613aの外径よりも小さい一方、ピニオン4613aの外径よりも部分的に大きく外方に突き出た突出部4613baを有する。ロック片4613cは、ピニオン4613aの一側面に一体形成され、ピニオン4613aと一体になって回転する。図198に示すように、ロック片4613cは、正面視小判形状に形成されており、押出片4613bの外径より若干小さい外径を有する一対の湾曲部4613caと、これらの湾曲部4613caよりも小径となり、湾曲部4613caに直線状に連なる一対の直線部4613cbとを有する。
図194に示すように、ラック部材4614は、その左端部が可動体4620A(ベース部材4630)の上部に固定されており、可動体4620Aと一体になって左右方向に移動する。図196に示すように、ラック部材4614は、ラック4614a、案内部4614b、及び壁部4614cを有して構成される。
ラック4614aは、左右方向に沿って歯を形成したものであり、回転体4613のピニオン4613aと噛み合わされる。ただし、可動体4620Aが基本的に待機位置にある場合、ラック4614aは、ピニオン4613aと噛み合わない状態となる。このような駆動伝達機構4610Aの動作については後述する。
案内部4614bは、壁部4614cに対してラック4614aの反対側に形成されたものであり、主としてラック4614aよりも低い平坦面をなすようにラック4614aに平行して形成される。図197に示すように、案内部4614bの右端部には、回転体4613の押出片4613bの突出部4613baが入り込んで側壁部分に当接するように凹部4614baが形成されている。凹部4614baを含めて案内部4614bの底面は、押出片4613bの突出部4613baが回転しつつも接触しない程度に形成されている。可動体4620Aが基本的に待機位置にある場合、案内部4614bの凹部4614baには、押出片4613bの突出部4613baが入り込んだ状態となる。このような駆動伝達機構4610Aの動作については後述する。
壁部4614cは、ラック4614aと案内部4614bとを仕切るように形成されたものであり、主としてラック4614aよりも高い平坦面をなすようにラック4614aに平行して形成される。図194及び図198に示すように、壁部4614cの右端部には、回転体4613のロック片4613cの湾曲部4613caが摺接するように窪み部4614caが形成されている。窪み部4614caの内面は、ロック片4613cの湾曲部4613caが摺動しながら概ね接触可能である一方、ロック片4613cの直線部4613cbが接触することなく回転可能となるように形成されている(図201及び図204参照)。可動体4620Aが基本的に待機位置にある場合、壁部4614cの窪み部4614caには、その内面にちょうど添う姿勢でロック片4613cの湾曲部4613caが接触した状態となる。このような駆動伝達機構4610Aの動作については後述する。
図192及び図193によく示すように、可動体4620Aは、ベース部材4630、上可動部4640、中可動部4650、下可動部4660、連接部材4670、及び揺動部材4680を有して構成される。上可動部4640、中可動部4650、下可動部4660は、右可動ユニット4600Bの可動体4620Bと一体になって演出役物を構成するものである。
図192及び図194等に示すように、ベース部材4630は、その上端部がラック部材4614と一体になってベース部材4500のガイドロッド4510Aに懸架されており、ガイドロッド4510Aに沿って左右方向に移動可能である。ベース部材4630の下端部は、ベース部材4500のガイドレール4520Aに案内された状態で左右方向に移動可能である。このようなベース部材4630は、基本的に上下動することなく左右方向に水平移動する。図193等に示すように、ベース部材4630には、連接部材4670を介して上可動部4640が揺動可能に支持されるとともに、揺動部材4680を介して中可動部4650及び下可動部4660が揺動可能に支持される。
図190及び図193等に示すように、上可動部4640は、支点Xを軸として揺動可能にベース部材4630に支持されている。上可動部4640は、支点Xから所定距離の部位に案内ピン4640Aを有する。案内ピン4640Aは、ベース部材4630に形成された上下方向に対して傾斜状の第1案内溝4630A及び連接部材4670に形成されたくの字状の案内溝4670Aに挿通された状態で移動可能に係合されている。連接部材4670の上端部には、上側案内ピン4670Bが設けられており、この上側案内ピン4670Bがベース部材4500のカム溝4511Aに挿通された状態で移動可能に係合されている。連接部材4670は、上下方向に長手状の案内溝4670Cを有し、この案内溝4670Cにベース部材4630に設けられた一対の案内ピン4630Bが挿通された状態で係合されることにより、ベース部材4630に対して上下方向に移動可能に支持されている。連接部材4670の下端部は、バネ4671を介してベース部材4630に支持されており、このバネ4671の弾性力によって常に下向きに付勢されている。これにより、ベース部材4630の左右方向の移動に伴って連接部材4670が上下方向に変位し、連接部材4670の上下動に連動して第1案内溝4630Aを案内ピン4640Aが移動することにより、上可動部4640が支点X周りに揺動する。ベース部材4630の移動に連動する上可動部4640の揺動動作については後述する。
図190及び図193等に示すように、中可動部4650は、支点Yを軸として揺動可能にベース部材4630に支持されている。中可動部4650は、支点Yから所定距離の部位に案内ピン4650Aを有する。案内ピン4650Aは、ベース部材4630に形成された第2案内溝4630Cに挿通された状態で揺動部材4680の一端部に連結されている。揺動部材4680は、支点Yを軸として回転可能にベース部材4630に支持されている。揺動部材4680の支点Yから他端部に至るまでの中間部には、案内溝4680Aが形成されており、この案内溝4680Aに対して連接部材4670に設けられた下側案内ピン4670Dが挿通された状態で移動可能に係合されている。これにより、揺動部材4680は、ベース部材4630の左右方向の移動に伴う連接部材4670の上下動に連動して第2案内溝4630Cを案内ピン4650Aが移動することにより支点Y周りに揺動し、それに連動して中可動部4650も支点Y周りに揺動する。ベース部材4630の移動に連動する中可動部4650の揺動動作については後述する。
図190及び図193等に示すように、下可動部4660は、支点Zを軸として揺動可能にベース部材4630に支持されている。具体的に、下可動部4660は、支点Zとなる揺動部材4680の他端部に回転可能に軸支されている。支点Z(揺動部材4680の他端部)は、ベース部材4630に形成された弧状の第4案内溝4630Eに挿通された状態で移動可能に係合されている。下可動部4660は、支点Zから所定距離の部位に案内ピン4660Aを有する。案内ピン4660Aは、ベース部材4630に形成されたくの字状の第3案内溝4630Dに挿通された状態で移動可能に係合されている。図190及び図193に示すように、案内ピン4660Aは、揺動部材4680の他端部(支点Z)が支点Y周りに揺動する際、第3案内溝4630Dの下側部分に沿うことで支点Zと同心円状に支点Y周りに移動する。一方、図187に示すように、可動体4620Aが待機位置へと移動してくると、下可動部4660の背面適部に突出部4530Aが突き当たる状態となり、その結果、案内ピン4660Aは、第3案内溝4630Dの上側部分に進入し、揺動部材4680の他端部(支点Z)周りに移動することとなる。すなわち、下可動部4660は、可動体4620A(ベース部材4630)の左右移動に伴う上可動部4640や中可動部4650の一定の支点X,Y周りの揺動動作とは異なり、揺動中心となる支点Y,Zが左右移動の途中で切り替えられることで逆方向に揺動するような挙動を示す。このようなベース部材4630の移動に連動する下可動部4660の揺動動作については後述する。
[可動部の構成]
次に、特に上可動部4640に着目し、この上可動部4640の構成について、図206〜図208を参照して説明する。図206〜図208は、左可動ユニット4600Aの可動体4620Aを示している。なお、図206及び図207は、可動体4620Aが待機位置にある状態を示し、図208は、可動体4620Aが出現位置にある状態を示している。
図206に示すように、上可動部4640は、前面装飾カバー4641、前面レンズ4642、赤色レンズ4643、白色レンズ4644、可動ベース部材4645、導光板4646、及び発光基板4647を有して構成される。
前面装飾カバー4641は、可動ベース部材4645の前面全体を覆うように可動ベース部材4645に装着される。前面装飾カバー4641は、可動ベース部材4645と一体になって支点X周りに揺動する。
前面レンズ4642は、例えば光を透過可能な半透明の黒色に着色された黒色レンズであり、前面装飾カバー4641の前面に装着される。前面レンズ4642は、前面装飾カバー4641と一体になって支点X周りに変位する。
赤色レンズ4643は、例えば光を透過可能な赤色に着色されたレンズであり、前面レンズ4642の背後に対応するように可動ベース部材4645に取り付けられる。赤色レンズ4643は、前面レンズ4642との相対的な位置関係を一定に保ちつつ可動ベース部材4645と一体になって支点X周りに変位する。なお、特に図示しないが、赤色レンズ4643の中心部には、白色レンズ4644を装着するための貫通口が形成されている。
白色レンズ4644は、例えば光を透過可能な白色に着色されたレンズであり、前面レンズ4642の背後に対応するように赤色レンズ4643の中心部に装着される。白色レンズ4644も、赤色レンズ4643と同様に、前面レンズ4642との相対的な位置関係を一定に保ちつつ可動ベース部材4645と一体になって支点X周りに変位する。
可動ベース部材4645は、光を透過可能な部材であり、支点Xを軸として揺動可能にベース部材4630に支持され、支点Xから所定距離の部位に案内ピン4640Aを有する(図207、図208参照)。
導光板4646は、発光基板4647からの光を前方へと導くものであり、可動ベース部材4645の背後に概ね対応するようにベース部材4630に固定される。導光板4646は、ベース部材4630に固定されているため、ベース部材4630の左右方向の移動によっても支点X周りに変位することはない。
発光基板4647は、前面に複数のLED4647a,4647b,4647cを搭載した基板であり、導光板4646の背後に対応するようにベース部材4630に固定される。LED4647aは、前面装飾カバー4641において前面レンズ4642が設けられない領域全体を発光させるように導光板4646を通して光を照射する。LED4647bは、赤色レンズ4643に対応して例えば赤色光を照射するものであり、一例として本実施形態では4個設けられており、発光基板4647の前面に半円弧状に配列されている。以下の説明において、LED4647bは、特に「赤色LED4647b」という。LED4647cは、白色レンズ4644に対応して例えば白色光を照射するものであり、一例として本実施形態では1個設けられており、発光基板4647の前面において複数のLED4647bの中心に配置されている。以下の説明において、LED4647cは、特に「白色LED4647c」という。このような発光基板4647も、ベース部材4630に固定されているため、ベース部材4630の左右方向の移動によっても支点X周りに変位することはない。そのため、赤色レンズ4643及び白色レンズ4644の支点X周りの変位状態によっては、4個全ての赤色LED4647bが赤色レンズ4643に対応するように位置するとともに、1個の白色LED4647cが白色レンズ4644に対応するように位置する状態と(図208参照)、4個のうち1個の赤色LED4647bが白色レンズ4644に対応するように位置するとともに、1個の白色LED4647cと2個の赤色LED4647bとが赤色レンズ4643に対応するように位置する状態がある(図207参照)。赤色レンズ4643及び白色レンズ4644に対する赤色LED4647b及び白色LED4647cの対応位置関係に応じて前面レンズ4642の発光態様が変化する。このような上可動部4640の発光態様の変化については後述する。
なお、中可動部4650及び下可動部4660については、特に詳細な図示説明を省略するが、互いに異なる色の光を発するLEDやレンズを備えておらず、それ以外においては上可動部4640と同様の構成要素を有して構成される。また、右可動ユニット4600Bも、上記した左可動ユニット4600Aと同様の構成要素を有するが、特に詳細な図示説明を省略する。
[ベース部材の配線接続構造]
次に、ベース部材4500の配線接続構造について、図209〜図214を参照して説明する。図209〜図214は、ベース部材4500における配線接続部4540の構成を示している。
図209に示すように、配線接続部4540は、保護カバー4541、ベース部4542、2つの接続端子部4543を備えた中継基板4544、及び接続端子部4543に付設された開閉蓋4545を有して構成される。
図210及び図211に示すように、保護カバー4541は、配線接続部4540の前面とその周囲を覆うものである。保護カバー4541の上部には、いわゆるフレキシブルフラットケーブル(以下、「FFC」という)の先端を内部に案内するための開口部4541aが形成されている。保護カバー4541の背面には、中継基板4544の接続端子部4543に対応して位置するように凸部4541bが形成されている。このような保護カバー4541は、中継基板4544の前面を覆うように配線接続部4540のベース部4542に図示しないネジを介して取り付けられる。
中継基板4544は、第1演出ユニット4000の電子部品等と外部との電気的な接続を中継するためのものであり、電子部品等に接続されたFFCを接続するための接続端子部4543を有する。中継基板4544は、配線接続部4540のベース部4542に固定される。
接続端子部4543は、FFCの先端を電気的に接続する部分である。接続端子部4543の下端には、接続端子部4543にFFCの先端を挿入する際に起立した開状態となり、接続端子部4543にFFCの先端を接続する際に接続端子部4543との間にFFCを介在させた状態で閉状態となる開閉蓋4545が設けられている。このような接続端子部4543には、遊技機の組み立て時にFFCの先端が接続された後に開閉蓋4545が閉状態とされ、さらにそうした後に保護カバー4541がベース部4542に取り付けられる。
図212に示すように、遊技機の組み立て時において、保護カバー4541がベース部4542に取り付けられる前には、接続端子部4543にFFCを接続する前の状態にあり、開閉蓋4545が起立した開状態とされる。
例えば、図213に示すように、接続端子部4543にFFCを接続することなく保護カバー4541をベース部4542に取り付けようとした場合には、起立した開状態の開閉蓋4545の端部に保護カバー4541の凸部4541bが当接する。これにより、FFCの接続を忘れたまま保護カバー4541を取り付けることができないようになっている。これにより、FFCの接続を完了せずに遊技機の組み立てを完成してしまうといった事態を防ぐことができる。
図214に示すように、接続端子部4543にFFCを接続した状態で保護カバー4541をベース部4542に取り付ける場合には、開閉蓋4545を閉状態としてこの開閉蓋4545と接続端子部4543との間にFFCの先端を挟んだ状態で確実に接続することができ、保護カバー4541の凸部4541bに対して開閉蓋4545の表面がほとんど接するか接しない状態で保護カバー4541をベース部4542に取り付けることができる。これにより、接続端子部4543に対してFFCを確実に接続した状態で保護カバー4541を取り付けることができ、FFCの接続を確実に完了した状態で遊技機の組み立てを完成することができる。
[本体ケースの配線収容構造]
次に、本体ケース441の配線収容構造について、図215〜図218を参照して説明する。図215〜図218は、本体ケース441の配線収容部443の構成を示している。
図218に示すように、配線収容部443は、複数の配線を束ねた配線束Sをその先端に設けられたコネクタCと共に配線収容部443の外部から内部へとまとめて引き込むための部分である。図215に示すように、配線収容部443は、一例として本体ケース441の背面部441Aの左側部分から左側部441Bにかけて設けられている。なお、左側部441Bは、前後方向に概ね垂直状の面をなす第1壁部441Baと、第1壁部441Baに連続して屈曲形成され、左右方向に概ね垂直状の面をなす第2壁部441Bbとによって形成される。
図216〜図218に示すように、配線収容部443は、第1の開口領域443A及び第2の開口領域443Bを有して構成される。第1の開口領域443Aは、背面部441Aを貫通するように形成される。第2の開口領域443Bは、左側部441Bの第1壁部441Ba及び第2壁部441Bbを貫通し、第1の開口領域443Aに連続するように形成される。第2の開口領域443Bは、第1壁部441Baに形成された挿通部443Baと、第2壁部441Baに形成された連通部443Bbとを有する。
第1の開口領域443Aは、第2の開口領域443Bの連通部443Bbを介して挿通部443Baへと連続するように形成されている。第1の開口領域443Aには、連通部443Bbとの境目部分に凸部443Aaが形成されている。また、第1の開口領域443Aの内側には、第1の開口領域443Aを囲うように前後方向に沿う配線収容壁443Abが形成されている。凸部443Aaと配線収容壁443Abとの間には、配線束Sを押し入れることができる隙間Gが形成される。このような第1の開口領域443Aは、コネクタCを出し入れ不可能である一方、配線束Sをまとめて収容することが可能な開口部分となる。
第2の開口領域443Bの挿通部443Baは、コネクタCを出し入れ可能な程度の開口面積を有し、第1の開口領域443Aよりも広く形成される。第2の開口領域443Bの連通部443Bbは、挿通部443Baから第1の開口領域443Aへと連続するように前後方向に細長いスリット状の開口部分として形成される。これにより、挿通部443Baには、本体ケース441の背後から前方へとコネクタCと共に配線束Sを挿入することが可能であり、連通部443Bbには、コネクタCに続く配線束Sを内側へと押し入れることが可能となる。
配線収容部443において配線束Sを本体ケース441の背後から前方へと引き回す際には、次のような手順で作業を行う。
図218の(1)に示すように、まず、配線束Sの先端に一体となったコネクタCを挿通部443Baに差し込む。次に、(2)に示すように、コネクタCに続く配線束Sをまとめて連通部443Bbに押し込む。その後、(3)に示すように、連通部443Bbに押し込んだ配線束Sをさらに凸部443Aaを越えて隙間Gから挿通部443Baへと押しやる。これにより、挿通部443Baの内側においては、配線収容壁443Abによって配線束Sがばらつくことなく纏まって収容・保持される。
[導光板ユニットの構成]
次に、導光板ユニット700’の構成について、図219〜図222を参照して説明する。図219〜図221は、導光板ユニット700’の構成を示している。図222は、導光板ユニット700’の変形例を示している。
図219及び図220に示すように、導光板ユニット700’は、透明パネル740、発光基板750、及び2つの傾斜レンズ760,770を有して構成される。
透明パネル740は、全体が光を透過可能な面をなし、図220に示すように、部分的な表面加工により上端部740Aから導入された光を前方へと反射可能な発光領域741,742,743を有する。発光領域741は、透明パネル740の上端部740Aに対して概ね垂直に導入された光を最も強く前方に向けて反射するように形成されている。一方、発光領域742,743は、透明パネル740の上端部740Aに対して若干斜め方向に導入された光を最も強く前方に向けて反射するように形成されている。発光領域742と発光領域743とは、発光領域741の両側に配置され、互いに最も強く反射する光の導入方向が左右対称となるように形成されている。
発光基板750は、透明パネル740の上端部740Aに配置され、その上端部740Aから透明パネル740の内部へと光を入射させるように複数のLED751,752,753を有する。LED751は、透明パネル740の上端部740Aに沿うように配置されており、上端部740Aに対して概ね垂直に光を照射する。一方、LED752,753は、傾斜レンズ760,770を介して透明パネル740の上端部740Aに対して若干斜め方向に光を照射するように配置されている。
傾斜レンズ760,770は、透明パネル740の上端部740Aにおいて、各々の光軸が発光領域742,743を通るように配置される。図221に示すように、傾斜レンズ760は、光入射面760Aが透明パネル740の上端部740Aに対して全体的に傾斜状であり、LED752に対応する部分が凸面状に形成される。傾斜レンズ760の光出射面760Bは、透明パネル740の上端部740Aに対して平行な平坦状に形成される。このような傾斜レンズ760は、LED752からの光を集光しつつ上端部740Aに対して斜め方向に光を出射する役割をはたす。傾斜レンズ770も同様である。このような導光板ユニット700’の発光動作については後述する。
[第2演出ユニットの構成・動作]
次に、第2演出ユニット5000の構成・動作について、図231〜図236を参照して説明する。図231〜図236は、第2演出ユニット5000の構成を示している。なお、図231〜図233は、第2演出ユニット5000の構成要素が待機位置にある状態を示し、図234〜図236は、第2演出ユニット5000の構成要素が出現位置にある状態を示している。
図231〜図236に示すように、第2演出ユニット5000は、主なアセンブリパーツとして、ベース部材5300、左右一対のガイド部5310A,5310B、中央前可動ユニット5320、左可動ユニット5330A、右可動ユニット5330B、中央後可動ユニット5340、及び左右一対の駆動機構5350A,5350Bを有して構成される。中央前可動ユニット5320の左右両側には、左可動ユニット5330A及び右可動ユニット5330Bが位置するように一体化されており、中央前可動ユニット5320の背後には、中央後可動ユニット5340が配置される。中央前可動ユニット5320、左可動ユニット5330A、右可動ユニット5330B、及び中央後可動ユニット5340は、上下方向に沿って待機位置から出現位置まで往復移動可能である。駆動機構5350A,5350Bは、駆動手段としてのモータ5351、駆動ギヤ5352、従動ギヤ5353、揺動アーム5354を有して構成される。なお、第2演出ユニット5000は、互いに左右対称の構成要素を有するが、主として上下方向の動きを実現するように構成されている。そのため、以下の説明においては、左側及び右側の構成パーツを末尾の符号「A」及び「B」で分け、特に断らない限り左側の構成要素について説明する。右側の構成要素については、図中において適宜符号を省略する。
ベース部材5300は、左可動ユニット5330A及び右可動ユニット5330Bを介して中央前可動ユニット5320を上下方向に沿って往復移動可能に支持するものである。
ガイド部5310A,5310Bは、ベース部材5300の左右両端部に設けられる。ガイド部5310A,5310Bには、上下方向に沿ってバネ5311が巻回されたガイドロッド5312と、ガイドロッド5312の上下方向所定位置に固定されたストッパ5313とが設けられる。ガイドロッド5312には、バネ5311によって常に下向きの弾性力が付勢された状態で左可動ユニット5330A及び右可動ユニット5330Bの支持部が上下方向に移動可能に支持される。左可動ユニット5330A及び右可動ユニット5330Bが待機位置にあるとき、これらの支持部の下端がストッパ5313に当接しない一方、左可動ユニット5330A及び右可動ユニット5330Bが所定の出現位置に達すると、これらの支持部の下端がストッパ5313に当接することでそれよりも下方に移動不可能となる。
中央前可動ユニット5320は、その左右両側に左可動ユニット5330A及び右可動ユニット5330Bが固定され、これらと一体になって上下方向に移動する。ただし、中央前可動ユニット5320と中央後可動ユニット5340とは、一体化されておらず、中央前可動ユニット5320は、所定の出現位置まで中央後可動ユニット5340に追従して移動する。中央後可動ユニット5340は、中央前可動ユニット5320が所定の出現位置に達した後にあっても、その所定の出現位置を通り越してさらに下方の最下限の出現位置まで移動する。
図233及び図236に示すように、左可動ユニット5330Aの背部には、上下方向に沿って延伸するようにカム溝5331が形成されている。カム溝5331には、中央後可動ユニット5340の背部に設けられた一対の案内ピン5341が挿通された状態で移動可能に係合されている。右可動ユニット5330Bも、左可動ユニット5330Aと同様の構成からなる。このような左可動ユニット5330A及び右可動ユニット5330Bは、中央後可動ユニット5340が待機位置から最下限の出現位置に達するまでの所定の中間位置まで移動するのに伴い、バネ5311の下向き弾性付勢力によって案内ピン5341がカム溝5331の上端に当接した状態のまま移動し、これらの支持部がストッパ5313に当接する所定の出現位置まで移動する。
図233及び図236に示すように、中央後可動ユニット5340の背部には、左右方向に沿って延伸するようにカム溝5342が形成されている。カム溝5342には、揺動アーム5354の先端部が移動可能に係合されている。このような揺動アーム5354の先端部が回転するのに伴い、カム溝5342を従節として中央後可動ユニット5340が待機位置から最下限の出現位置まで移動する。このとき、揺動アーム5354の先端部がカム溝5342の中間に位置し、中央後可動ユニット5340が待機位置から最下限の出現位置までの間の中間位置に達すると、左可動ユニット5330A及び右可動ユニット5330Bは、ストッパ5313に当接することでそれより下方に移動することなく所定の出現位置に達した状態となる。さらにその後、揺動アーム5354の先端部がカム溝5342の中間から移動すると、左可動ユニット5330A及び右可動ユニット5330Bが所定の出現位置に留まった状態のまま、案内ピン5341がカム溝5331の下方へと移動することで中央後可動ユニット5340が中間位置から最下限の出現位置へと移動する。すなわち、中央後可動ユニット5340が待機位置から中間位置へと移動するまでは、中央前可動ユニット5320が中央後可動ユニット5340の前面全体を覆い隠す状態で所定の出現位置まで移動し、中央前可動ユニット5320が所定の出現位置に止まった状態の後、中央前可動ユニット5320の背後から中央後可動ユニット5340がさらに最下限の出現位置へと現れるように移動する。出現位置から待機位置へと戻る際は、上記した動作とは逆の手順で中央前可動ユニット5320及び中央後可動ユニット5340が移動する。
モータ5351は、主として中央後可動ユニット5340を上下方向に移動させる駆動力を発生するものであり、正逆両方向に回転制御される。駆動ギヤ5352は、モータ5351の駆動軸に回転可能に固定されている。従動ギヤ5353は、駆動ギヤ5352に噛み合わされ、駆動ギヤ5352の回転に伴って回転する。このような従動ギヤ5353は、揺動アーム5354の基端部に固定されており、従動ギヤ5353の回転に伴って揺動アーム5354の先端部が回転する。
このような第2演出ユニット5000によれば、中央前可動ユニット5320と中央後可動ユニット5340との差動動作を簡単な仕組みによって実現することができ、斬新な演出を行うことができる。
[第3演出ユニットの構成・動作]
次に、第3演出ユニット5000’の構成・動作について、図223〜図230を参照して説明する。図223〜図230は、第3演出ユニット5000’の構成を示している。なお、図223〜図226は、第3演出ユニット5000’の構成要素が待機位置にある状態を示し、図227〜図230は、第3演出ユニット5000’の構成要素が出現位置にある状態を示している。
図223〜図230に示すように、第3演出ユニット5000’は、主なアセンブリパーツとして、ベース部材5500、左前可動ユニット5510A、右前可動ユニット5510B、左後可動ユニット5520A、右後可動ユニット5520B、及び左右一対の駆動機構5530A,5530Bを有して構成される。左前可動ユニット5510A及び右前可動ユニット5510Bは、ベース部材5500の前面側に配置されており、左後可動ユニット5520A及び右後可動ユニット5520Bは、ベース部材5500の前面側にあって左前可動ユニット5510A及び右前可動ユニット5510Bの背後に配置される。左前可動ユニット5510A及び右前可動ユニット5510Bは、互いに左右に開いた待機位置の状態から、左後可動ユニット5520A及び右後可動ユニット5520Bと概ね一体になって起立した出現位置の状態まで変動可能である。駆動機構5530A,5530Bは、駆動手段としてのモータ5531、駆動ギヤ5352、従動ギヤ5353、従動カム5534を有して構成される。なお、第3演出ユニット5000’は、互いに左右対称の構成要素を有するが、互いに左右に開いた待機状態から起立した出現状態へと揺動する動きを実現するように構成されている。そのため、以下の説明においては、左側及び右側の構成パーツを末尾の符号「A」及び「B」で分け、特に断らない限り左側の構成要素について説明する。右側の構成要素については、図中において適宜符号を省略する。
ベース部材5500は、回転軸5501A,5501Bを介して左前可動ユニット5510A及び右前可動ユニット5510Bを揺動可能に支持している。また、ベース部材5500には、左前可動ユニット5510A及び右前可動ユニット5510Bが出現状態となる直前に後述する揺動レバー5512の基端部に当接可能な突設ピン5500A,5500B(図223、図225、図229参照)が設けられている。
図225、図226、図229、及び図230に示すように、左前可動ユニット5510Aの基端部には、カム溝5511が形成されている。カム溝5511には、従動カム5534が挿通された状態で移動可能に係合されている。また、左前可動ユニット5510Aの背部には、突設ピン5500Aに当接可能な揺動レバー5512と、揺動レバー5512に連結されたリンク部材5513が支持されている。右前可動ユニット5510Bも、左前可動ユニット5510Aと同様の構成からなる。このような左前可動ユニット5510A及び右前可動ユニット5510Bは、従動カム5534の回転に伴い、回転軸5501A,5501Bを中心として揺動する。そうして待機位置から出現位置に達する直前には、揺動レバー5512の基端部に突設ピン5500A,5500Bが当接することにより、揺動レバー5512及びリンク部材5513の相対的な姿勢が変化する。
図225、図226、図229、及び図230に示すように、左後可動ユニット5520Aの基端部は、回転軸5521を介して回転可能に左前可動ユニット5510Aの背部に支持されている。回転軸5521には、図示しないトーションバネが巻回されており、このトーションバネの弾性力により左後可動ユニット5520Aが常に左側へと開く方向に付勢されている。一方、回転軸5521には、凸片5522が一体となって回転可能に設けられている(図229、図230参照)。左後可動ユニット5520Aが左前可動ユニット5510Aと共に待機位置にある場合、この凸片5522は、揺動レバー5512及びリンク部材5513の連結部に当接する。これにより、凸片5522が当接する位置よりも左後可動ユニット5520Aが左側に揺動することなく、左前可動ユニット5510Aの背後に隠れた状態となる。その一方、左前可動ユニット5510Aが出現位置に達する直前になると、揺動レバー5512の基端部に突設ピン5500Aが当接し、揺動レバー5512及びリンク部材5513の連結部が凸片5522の変位に支障がない姿勢に変化する。これにより、凸片5522によるストッパーの機能が解除され、左後可動ユニット5520Aは、左前可動ユニット5510Aの出現位置よりもさらに左側へと揺動し、左前可動ユニット5510Aの背後から現れるように移動する。右後可動ユニット5520Bも、左後可動ユニット5520Aと同様の構成からなる。出現位置から待機位置へと戻る際は、上記した動作とは逆の手順で左前可動ユニット5510A及び右前可動ユニット5510B、並びに左後可動ユニット5520A及び右後可動ユニット5520Bが揺動する。
モータ5531は、主として左前可動ユニット5510Aを揺動させる駆動力を発生するものであり、正逆両方向に回転制御される。駆動ギヤ5532は、モータ5351の駆動軸に回転可能に固定されている。従動ギヤ5533は、駆動ギヤ5532に噛み合わされ、駆動ギヤ5532の回転に伴って回転する。従動カム5534は、従動ギヤ5533と一体になって回転し、カム溝5511に沿って移動する。
このような第3演出ユニット5000’によれば、左前可動ユニット5510A及び右前可動ユニット5510Bと左後可動ユニット5520A及び右後可動ユニット5520Bとの差動動作を簡単な仕組みによって実現することができ、斬新な演出を行うことができる。
[遊技盤のステージ]
次に、遊技盤1のステージ41について、図237及び図238を参照して説明する。図237及び図238は、ステージ41の構造を示している。
第1始動口42の上方となるステージ41の中央部41Aには、周辺面よりも若干高く隆起した頂面41Aaが形成されており、さらにこの頂面41Aaから窪むように窪み部41Abが形成されている。窪み部41Abには、後方から前方へと延伸し、前端が凹状の開口をなすように凹溝41Acが形成されている。また、中央部41Aの左右両側におけるステージ41の前端部には、ステージ41上を転動する遊技球に当接可能で、ステージ41からの遊技球の落下を防ぐための壁部41Bが形成されている。
窪み部41Abの上縁外径Wは、遊技球の直径よりも大きい寸法に形成されている。これにより、窪み部41Abには、ステージ41上を転動する遊技球が進入しやすい。また、凹溝41Acは、その幅寸法wが遊技球の直径よりも小さく、深さが遊技球の半径よりも小さくなるように形成されている。さらに、凹溝41Acは、後方から前方へと進むほど低位となるように前後方向にスロープ状に形成されている。これにより、窪み部41Abに進入してきた遊技球は、凹溝41Acの左右両側の上縁に当接しながら凹溝41Acに沿って前方へと転がり、中央部41Aの前端から下方へと落下しやすくなる。
このようなステージ41によれば、ステージ41上へと導かれてきた遊技球が中央部41Aから凹溝41Acに沿ってまっすぐ落下しやすくなり、ひいては第1始動口42に対して遊技球が入賞し易くなるので、ステージ41上における遊技球の動きに注目度や関心を高め、遊技の興趣を高めることができる。
[大入賞口ユニット]
次に、大入賞口ユニット450について、図239〜図241を参照して説明する。図239は、大入賞口ユニット450の全体を示し、図240及び図241は、大入賞口ユニット450に含まれるシャッタ部材452を示している。
図183に示すように、大入賞口ユニット450は、遊技盤1の第1大入賞口45を開閉するためのものであり、第1大入賞口45の背後において遊技盤1の背面に取り付けられる。図239に示すように、大入賞口ユニット450は、ユニット本体451及びシャッタ部材452を有して構成される。
図239に示すように、ユニット本体451は、前面開口を開閉可能なシャッタ部材452を有し、シャッタ部材452を第1大入賞口45の後方から前方へと臨ませるように第1大入賞口45の背後に取り付けられる。ユニット本体451には、特に図示しないが、シャッタ部材452を開閉動作させるためのソレノイドや前面開口から内部へと進入した遊技球を検知するためのセンサが設けられる。ユニット本体451の内部に進入した遊技球は、図示しない球通路を通って回収される。なお、本実施形態の第1大入賞口45に対しては、基本的に右側から遊技球が転動してくる。
シャッタ部材452は、ユニット本体451の前面開口に対して前後方向に回転することで第1大入賞口45を開閉するものであり、ユニット本体451の前面下部に回転可能に軸支されている。シャッタ部材452は、図示しないソレノイドによって開閉動作する。シャッタ部材452は、開状態の場合、ユニット本体451の前面開口から内部に複数の遊技球を案内可能であり、閉状態の場合、ユニット本体451の前面開口を閉じた状態で内部に遊技球を案内不可となる。
図240及び図241に示すように、シャッタ部材452は、左右方向に沿って長手状の面をなす前面部452Aを有する。前面部452Aは、開状態の場合、遊技球が進入してくる右側において遊技球をユニット本体451の内部へと案内する右案内部452Aaと、右案内部452Aより左側において右案内部452Aaを通ってきた遊技球をユニット本体451の内部へと案内する左案内部452Abとを有する。右案内部452Aaは、全体の厚みが左案内部452Abの全体の厚みよりも薄くなるように形成されており、右端にいくほど薄くなるように形成されている。これにより、遊技球が進入してくるユニット本体451の前面開口の右半分領域と右案内部452Aaとの隙間が、その前面開口の左半分領域と左案内部452Abとの隙間よりも大きくなる。また、前面部452Aには、閉状態の場合、前面部452Aの外面に沿って転動する遊技球に当接可能な複数の凸部452Acが形成されている。シャッタ部材452が閉状態の場合、前面部452Aの凸部452Acに転動する遊技球が接触することにより、遊技球の転動速度が抑えられる。
このようなシャッタ部材452を備えた大入賞口ユニット450によれば、シャッタ部材452が開状態から閉状態へと変動する直前に、その右側から進入してくる遊技球があっても、ユニット本体451の前面開口の右半分領域と右案内部452Aaとの隙間が左側よりも大きいので、そのような隙間に遊技球を球噛みさせることなくユニット本体451の内部へとスムーズに遊技球を導くことができる。
[可動体の動作態様]
次に、第1演出ユニット4000の左側の可動体4620Aの動作態様について、図185〜図193を参照して説明する。なお、右側の可動体4620Bの動作態様は、左側の可動体4620Aの動作態様と左右対称になるので、可動体4620Bの動作態様の説明については省略する。
図185〜図187に示すように、可動体4620Aが待機位置にある場合、上可動部4640、中可動部4650、及び下可動部4660は、各々に対応する支点X,Y,Zで揺動可能に支持された状態にある。図186に示すように、正面から見た場合、上可動部4640は、支点Xを中心として反時計方向の限度まで回り切った姿勢にあり、中可動部4650は、支点Yを中心として時計方向の限度まで回り切った姿勢にあり、下可動部4660は、支点Zを中心として反時計方向の限度まで回り切った姿勢にある。なお、下可動部4660は、背部の外縁部分に突出部4530Aが当接することで支点Z周りに回転した姿勢を保っている。
次に、図188〜図190に示すように、可動体4620Aが待機位置から中間位置まで移動した場合、連接部材4670が待機位置と同程度の高さ位置にあって上下方向にほとんど変位していないため、上可動部4640及び中可動部4650は、各々に対応する支点X,Yを中心として待機位置と概ね同じ姿勢を保っている。一方、下可動部4660は、突出部4530Aに当接する状態が解除され、案内ピン4660Aが第3案内溝4630Dの上側部分から屈曲部分まで移動することにより、支点Z周りに揺動した姿勢に変化する。具体的には、図189に示すように、正面から見た場合、下可動部4660は、第3案内溝4630Dの上側部分に沿うように支点Zを中心として時計方向に回転した姿勢となる。このとき、支点Z(揺動部材4680の他端部)は、揺動部材4680が待機位置と同程度の姿勢に保たれているため、上下方向にほとんど高さ位置が変化していない。
次に、図191〜図193に示すように、可動体4620Aが中間位置から出現位置まで移動した場合、連接部材4670が待機位置や中間位置よりも低位となり、それに応じて揺動部材4680が支点Y周りに揺動した姿勢になることから、上可動部4640及び中可動部4650は、各々に対応する支点X,Yを中心として揺動した姿勢に変化する。また、下可動部4660は、支点Z(揺動部材4680の他端部)の移動に追従するように変動する。具体的には、図192に示すように、正面から見た場合、上可動部4640は、支点Xを中心として時計方向に回った姿勢に変化し、中可動部4650は、支点Yを中心として反時計方向に回った姿勢に変化する。下可動部4660は、支点Zに追従しつつ支点Yを中心として反時計方向に回った姿勢に変化する。すなわち、下可動部4660は、待機位置から中間位置まで移動する際の回転中心(支点Z)及び回転方向(正面から見て時計回りの方向)が、中間位置から出現位置まで移動する際の回転中心(支点Y)及び回転方向(正面から見て反時計回りの方向)に変転するようになっている。
なお、可動体4620Aが出現位置から中間位置を経て待機位置へと戻る際には、上述した流れとは逆の流れで上可動部4640、中可動部4650、及び下可動部4660の姿勢が変化することとなる。また、右側の可動体4620Bも同様の流れで姿勢が変化する。
このような可動体4620A,4620Bを備えた第1演出ユニット4000によれば、可動体4620A,4620Bが待機位置から中間位置まで移動する際の姿勢変化や変化方向と、中間位置から出現位置まで移動する際の姿勢変化や変化方向とが異なるように切り替えられるので、可動体4620A,4620Bの多彩な動きを実現することができ、役物の演出効果として面白味や興趣を高めることができる。
[可動体の発光態様]
次に、可動体4620Aの発光態様について、図207及び図208を参照して説明する。
まず、図207に示すように、可動体4620Aが待機位置にある場合、赤色レンズ4643は、2個の赤色LED4647bとその間に位置する1個の白色LED4647cとに対応するように位置する。また、白色レンズ4644は、1個の赤色LED4647bのみに対応するように位置する。これにより、2個の赤色LED4647bから発せられた赤色光と1個の白色LED4647cから発せられた白色光とが混合しつつ赤色レンズ4643を透過するとともに、1個の赤色LED4647bから発せられた赤色光が白色レンズ4644を透過する。その結果、図示しない外側の前面レンズ4642を通して比較的低い明度や光量をもって赤色と白色とが混じった不鮮明なピンク色の発光態様が視認される。可動体4620Aが中間位置にある場合も、待機位置と同様に上可動部4640の姿勢に変化がないため、上述したものと同様の発光態様が視認される。
一方、図208に示すように、可動体4620Aが出現位置まで移動した場合、赤色レンズ4643は、4個全ての赤色LED4647bに対応するように位置する。また、白色レンズ4644は、1個の白色LED4647cのみに対応するように位置する。これにより、4個の赤色LED4647bから発せられた赤色光が同色の赤色レンズ4643を透過するとともに、1個の白色LED4647cから発せられた白色光も同色の白色レンズ4644を透過する。その結果、図示しない外側の前面レンズ4642を通して比較的高い明度や光量をもって赤色の中に白色がはっきりと鮮明に光って見えるような発光態様が視認される。
このような可動体4620Aの発光態様によれば、可動体4620Aの移動位置に応じて赤色レンズ4643及び白色レンズ4644に各々対応するLEDの色や個数を変化させ、前面レンズ4642を通して視認し得る発光態様を点灯制御することなく変化させることができるので、簡単な移動の仕組みだけで役物の演出効果として面白味や興趣を高めることができる。なお、本実施形態では、複数のLED又は複数のレンズともに互いに異なる色で構成しているが、LEDとレンズのうちいずれか一方を同色で構成してもよい。例えば、2個のLEDをともに白色で、2個のレンズを赤色と白色で構成したり、2個のLEDを赤色と白色で、2個のレンズをともに赤色で構成してもよい。
[駆動伝達機構の動作]
次に、駆動伝達機構4610Aの動作について、図197〜図205を参照して説明する。なお、図197〜図205は、可動体4620Aと一体になってラック部材4614が待機位置にある状態を示している。
まず、図197〜図199に示すように、ラック部材4614が待機位置にあり、回転体4613の押出片4613bの突出部4613baがラック部材4614の凹部4614baに進入する直前の姿勢にあり、ロック片4613cの湾曲部4613caがラック部材4614の窪み部4614caに対してちょうど添う姿勢にある場合について考察する。この場合、ピニオン4613aがラック4614aと噛み合った状態にないものの、湾曲部4613caが窪み部4614caに添って接した状態にあるため、可動体4620Aと共にラック部材4614を左右方向に揺らすような外力などが生じても、ラック部材4614が左右方向に動くことはない。
次に、図200〜図202に示すように、ラック部材4614が待機位置にある状態において、このラック部材4614を右方向に移動させるように回転体4613が回転し始めた回転開始直後の場合について考察する。この場合、ラック部材4614が依然として待機位置に留まる一方、回転体4613の押出片4613bの突出部4613baがラック部材4614の凹部4614baに進入した姿勢となり、ロック片4613cの湾曲部4613caがラック部材4614の窪み部4614caから脱出する姿勢となる。また、この段階においても、ピニオン4613aがラック4614aと噛み合った状態になく、湾曲部4613caの一部が窪み部4614caに添って接した状態にあるため、ラック部材4614が左右方向に動くことはない。
さらに進んで、図203〜図205に示すように、回転体4613が回転し始めてから概ね45度程度まで回転した場合について考察する。押出片4613bの突出部4613baが凹部4614baの右側壁に当接して押し出す状態となり、ロック片4613cの湾曲部4613caがラック部材4614の窪み部4614caから完全に離脱した姿勢となる。これにより、ピニオン4613aがラック4614aと噛み合った状態となり、ラック部材4614が右方向に移動し、待機位置から少し移動した待機位置直前の位置となる。なお、可動体4620Aと共にラック部材4614が待機位置へと戻るように左方向に移動する際には、上述した流れとは逆の流れで駆動伝達機構4610Aが動作することとなる。
このような駆動伝達機構4610Aを備えた第1演出ユニット4000は、その前面に導光板ユニット700’が設けられ、導光板ユニット700’を容易に取り外すことができないので、遊技機の移送に際してがたつき防止用に可動部品の周囲に緩衝材を詰め込んだり、駆動伝達機構4610Aに対して直接がたつき防止用のピン等を差し込んだりすることができない。一方、本実施形態の駆動伝達機構4610Aによれば、可動体4620Aと共にラック部材4614を待機位置に移動させておくだけで、ラック部材4614を左右方向にがたつかせることなく定位置に留めておくことができるので、遊技機の移送中にあっては、第1演出ユニット4000に含まれる可動部品を外力等による衝撃で想定外の位置へと移動させることなく、可動部品やその周辺部材の破損を確実に防ぐことができる。
[導光板ユニットの発光動作]
次に、導光板ユニット700’の発光動作について、図220及び図222を参照して説明する。
図220に示す導光板ユニット700’の場合、中央のLED751を点灯させると、中央の発光領域741がLED751からの光を受けて最も強く発光する一方、左右の発光領域742,743がLED751からの光を受けるものの入射角度が斜めになっているため、中央の発光領域741よりも弱く発光する。
また、図220に示す導光板ユニット700’の場合、例えば左側のLED752を点灯させると、左の発光領域742がLED752からの光を効率よく受けて最も強く発光する。左側のLED752は、傾斜レンズ760によって光の指向性が強められているので、中央の発光領域741には左側のLED752からの光がほとんど入射せず、中央の発光領域741がほとんど発光しない。右側のLED753を点灯させた場合も同様に、右の発光領域743が最も強く発光する一方、中央の発光領域741がほとんど発光しないこととなる。
図222に示す導光板ユニット700’の変形例の場合、中央のLED751を点灯させると、下側の発光領域741がLED751からの光を受けて強く発光する一方、左右上側左右の発光領域742,743がLED751からの光を受けるものの入射角度が斜めになっているため、若干弱く発光する。
また、図222に示す導光板ユニット700’の変形例の場合、例えば左側のLED752を点灯させると、上側左の発光領域742がLED752からの光を効率よく受けて最も強く発光する。左側のLED752からの光は、下側左の発光領域741にも入射するが、下側左の発光領域741に対する入射角度が斜めになっており、また、上側左の発光領域742よりも遠い位置にあるため、下側左の発光領域741は、上側左の発光領域742よりも弱く発光するか、あるいはほとんど発光しない状態となる。右側のLED753を点灯させた場合も同様に、上側右の発光領域743が最も強く発光する一方、下側左の発光領域741が弱く発光するか、あるいはほとんど発光しない状態となる。なお、本実施形態では、それぞれのLEDから近い発光領域が一番強く発光するように表面加工を施しているが、LEDから近い場所に弱く発光する発光領域を設けてもよい。また、LEDの発光タイミングを、例えば左側から右側に順番に点灯、消灯を繰り返すことにより、発光領域が左側から右側に流れるような発光演出を行うことも可能である。また、本実施形態では、透明パネル740の上端部740Aを直線的に形成しているが、例えば透明パネル740の左端部のように、一定の角度をつけて形成したり、曲線にて形成してもよい。
このような導光板ユニット700’によれば、透明パネル740の一端部となる上端部740Aに複数のLED751,752,753や傾斜レンズ760,770を配置し、中央のLED751から照射した光によって一部の発光領域741を発光させる態様と、左右のLED752,753から照射した光によって他の発光領域742,743を発光させる態様とで発光態様を変化させることができるので、LEDの配置スペースや個数を抑えてコストを抑制しつつも多彩な発光演出を行うことができる。
上述した第1〜第5実施形態の各構成にあっては、それぞれ他の実施形態において本発明の範囲内で適宜援用したり変更したりして、任意の構成での組合せが可能である。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態では、遊技機としてパチンコ遊技機を例に挙げ説明したが、本発明はこれに限定されない。上述した本発明の各種技術は、他の遊技機にも適用可能であり、例えば、弾球遊技機や封入式遊技機にも適用することができる。また、汎用的な技術については、上記に挙げた遊技機のほか、例えばゲーミングマシン、スロットマシン、あるいはパチスロ遊技機等といった各種遊技機にも適用することができる。
また、上記実施形態で示した数値や情報、構成要素などは、あくまでも一例にすぎず、本発明の範囲内において適宜変更することができるのはいうまでもない。
以上の実施形態に基づき、本発明の概要を以下に列挙する。
(付記1)
[背景技術]
この種の遊技機には、可動体を動作させるための駆動手段として、ラック及び回転体を備え、この回転体に設けられたピンを作動アームの連結部に当接させることで回転体の動きを阻止し、ひいては可動体の動作をロックさせるように構成されたものが提案されている(例えば、特開2001−340557号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、可動体のロック時にあって作動アームの連結部にピンが当接した状態にあっては、外力などによって無理にロックが解除させられると、作動アームやこれを駆動するソレノイドの軸部が曲がってしまう可能性があり、可動体の動作に支障をきたすおそれがあった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、可動体のロック状態を無理に解除しようとしても、可動体を動作させる機構に支障をきたすことがないようにすることができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機は、
可動体(例えば、可動体4620A)と、前記可動体を駆動するための駆動手段(モータ4611)と、前記駆動手段の駆動力を前記可動体に伝達する伝達機構(例えば、駆動伝達機構4610A)と、を備え、
前記可動体は、第1の位置(例えば、待機位置)から第2の位置(例えば、出現位置)へと移動可能であり、
前記伝達機構は、前記駆動手段の駆動力により回転可能な歯車(例えば、ピニオン4613a)を有する回転体(例えば、回転体4613)と、前記歯車と噛合可能なラック(例えば、ラック4614a)を有するラック部材(例えば、ラック部材4614)と、を有し、
前記可動体は、前記ラック部材が一体的に設けられ、前記歯車と前記ラックとが噛合した状態において、前記第1の位置から前記第2の位置に至るまでの移動経路上にある第3の位置(例えば、待機位置直前の位置)から前記第2の位置へと移動可能であり、
前記ラック部材は、前記ラックの一端側に凹部(例えば、凹部4614ba)及び窪み部(例えば、窪み部4614ca)を有し、
前記回転体は、前記歯車とともに回転しつつ前記ラック部材の前記凹部に入り込むことで前記可動体を前記第3の位置から前記第1の位置へと押し出し可能な押出片(例えば、押出片4613b)と、前記歯車とともに回転しつつ前記ラック部材の前記窪み部に摺接することで前記可動体を前記第1の位置に留止可能なロック片(例えば、ロック片4613c)と、を有し、
前記可動体が前記第1の位置にあるとき、前記歯車と前記ラックとが噛合しない状態で前記回転体が回転するのに応じて、前記ロック片が前記窪み部に対して摺接する留止状態と、前記ロック片が前記窪み部に対して摺接しない非留止状態とに切替可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、ラック部材の窪み部に回転体のロック片が摺接した状態で可動体が第1の位置において留止状態にある場合は、その留止状態を無理に解除しようとしても、窪み部に対してロック片が摺接するだけで回転体やラック部材に無理な力が作用しないので、可動体を動作させるための回転体やラック部材に支障をきたすことがないようにすることができる。
[発明の効果]
本発明によれば、可動体のロック状態を無理に解除しようとしても、可動体を動作させる機構に支障をきたすことがないようにすることができる。
(付記1−1)
[背景技術]
この種の遊技機には、可動体を動作させるための駆動手段として、ラック及び回転体を備え、この回転体に設けられたピンを作動アームの連結部に当接させることで回転体の動きを阻止し、ひいては可動体の動作をロックさせるように構成されたものが提案されている(例えば、特開2001−340557号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、可動体のロック時にあって作動アームの連結部にピンが当接した状態にあっては、外力などによって無理にロックが解除させられると、作動アームやこれを駆動するソレノイドの軸部が曲がってしまう可能性があり、可動体の動作に支障をきたすおそれがあった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、可動体のロック状態を無理に解除しようとしても、可動体を動作させる機構に支障をきたすことがないようにすることができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機は、
可動体(例えば、可動体4620A)と、前記可動体を駆動するための駆動手段(モータ4611)と、前記駆動手段の駆動力を前記可動体に伝達する伝達機構(例えば、駆動伝達機構4610A)と、を備え、
前記可動体は、第1の位置(例えば、待機位置)から第2の位置(例えば、出現位置)へと移動可能であり、
前記伝達機構は、前記駆動手段の駆動力により回転可能な歯車(例えば、ピニオン4613a)を有する回転体(例えば、回転体4613)と、前記歯車と噛合可能なラック(例えば、ラック4614a)を有するラック部材(例えば、ラック部材4614)と、を有し、
前記可動体は、前記ラック部材が一体的に設けられ、前記歯車と前記ラックとが噛合した状態において、前記第1の位置から前記第2の位置に至るまでの移動経路上にある第3の位置(例えば、待機位置直前の位置)から前記第2の位置へと移動可能であり、
前記ラック部材は、前記ラックの一端側に凹部(例えば、凹部4614ba)及び窪み部(例えば、窪み部4614ca)を有し、
前記回転体は、前記歯車とともに回転しつつ前記ラック部材の前記凹部に入り込むことで前記可動体を前記第3の位置から前記第1の位置へと押し出し可能な押出片(例えば、押出片4613b)と、前記歯車とともに回転しつつ前記ラック部材の前記窪み部に摺接することで前記可動体を前記第1の位置に留止可能なロック片(例えば、ロック片4613c)と、を有し、
前記可動体が前記第1の位置にあるとき、前記歯車と前記ラックとが噛合しない状態で前記回転体が回転するのに応じて、前記ロック片が前記窪み部に摺接しつつも前記押出片が前記凹部に入り込まない状態から、前記押出片が前記凹部に入り込んで前記ロック片が前記窪み部に摺接しない状態になると、前記可動体が前記第1の位置から前記第3の位置へと押し出されることを特徴とする。
このような構成によれば、ラック部材の窪み部に回転体のロック片が摺接した状態で可動体が第1の位置において留止状態にある場合は、回転体の押出片もラック部材の凹部に入り込まずにラック部材を留止させた状態となり、その留止状態を無理に解除しようとしても、窪み部に対してロック片が摺接するだけで回転体やラック部材に無理な力が作用しないので、可動体を動作させるための回転体やラック部材に支障をきたすことがないようにすることができる。
[発明の効果]
本発明によれば、可動体のロック状態を無理に解除しようとしても、可動体を動作させる機構に支障をきたすことがないようにすることができる。
(付記1−2)
[背景技術]
この種の遊技機には、可動体を動作させるための駆動手段として、ラック及び回転体を備え、この回転体に設けられたピンを作動アームの連結部に当接させることで回転体の動きを阻止し、ひいては可動体の動作をロックさせるように構成されたものが提案されている(例えば、特開2001−340557号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、可動体のロック時にあって作動アームの連結部にピンが当接した状態にあっては、外力などによって無理にロックが解除させられると、作動アームやこれを駆動するソレノイドの軸部が曲がってしまう可能性があり、可動体の動作に支障をきたすおそれがあった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、可動体のロック状態を無理に解除しようとしても、可動体を動作させる機構に支障をきたすことがないようにすることができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機は、
可動体(例えば、可動体4620A)と、前記可動体を駆動するための駆動手段(モータ4611)と、前記駆動手段の駆動力を前記可動体に伝達する伝達機構(例えば、駆動伝達機構4610A)と、を備え、
前記可動体は、第1の位置(例えば、待機位置)から第2の位置(例えば、出現位置)へと移動可能であり、
前記伝達機構は、前記駆動手段の駆動力により回転可能な歯車(例えば、ピニオン4613a)を有する回転体(例えば、回転体4613)と、前記歯車と噛合可能なラック(例えば、ラック4614a)を有するラック部材(例えば、ラック部材4614)と、を有し、
前記可動体は、前記ラック部材が一体的に設けられ、前記歯車と前記ラックとが噛合した状態において、前記第1の位置から前記第2の位置に至るまでの移動経路上にある第3の位置(例えば、待機位置直前の位置)から前記第2の位置へと移動可能であり、
前記ラック部材は、前記ラックの一端側に凹部(例えば、凹部4614ba)及び窪み部(例えば、窪み部4614ca)を有し、
前記回転体は、前記歯車とともに回転しつつ前記ラック部材の前記凹部に入り込むことで前記可動体を前記第3の位置から前記第1の位置へと押し出し可能な押出片(例えば、押出片4613b)と、前記歯車とともに回転しつつ前記ラック部材の前記窪み部に摺接することで前記可動体を前記第1の位置に留止可能なロック片(例えば、ロック片4613c)と、を有し、
前記可動体が前記第1の位置にあるとき、前記歯車と前記ラックとが噛合しない状態で前記回転体が回転し、前記ロック片が前記窪み部に摺接しつつも前記押出片が前記凹部に入り込まない回転角度から、前記押出片が前記凹部に入り込んで前記ロック片が前記窪み部に摺接しない回転角度に回転可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、ラック部材の窪み部に回転体のロック片が摺接した状態で可動体が第1の位置において留止状態にある場合は、回転体の押出片もラック部材の凹部に入り込まない回転角度を保ってラック部材を留止させた状態となり、その留止状態を無理に解除しようとしても、窪み部に対してロック片が摺接するだけで回転体やラック部材に無理な力が作用しないので、可動体を動作させるための回転体やラック部材に支障をきたすことがないようにすることができる。
[発明の効果]
本発明によれば、可動体のロック状態を無理に解除しようとしても、可動体を動作させる機構に支障をきたすことがないようにすることができる。
(付記2)
[背景技術]
この種の遊技機には、駆動源によって所定方向に移動可能なスライドバーに支持された前面可動演出役物と、前面可動演出役物の移動に連動して所定角度回転可能な複数の可動演出役物を備えたものが提案されている(例えば、特開2015−47429号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、可動演出役物の移動に連動して複数の可動演出役物が一方向に回転するのみであり、役物の演出効果として面白味や興趣に欠けるという難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、役物の演出効果として面白味や興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機は、
可動体(例えば、4620A)と、前記可動体を駆動するための駆動手段(例えば、モータ4611)と、を備え、
前記可動体は、
前記駆動手段の駆動力により所定の移動方向(例えば、左右方向)に沿って第1の位置(例えば、待機位置)から第2の位置(例えば、中間位置)を経て第3の位置(例えば、出現位置)へと移動可能であり、
前記所定の移動方向に沿う移動に連動して動作する複数の動作部(例えば、上可動部4640、中可動部4650、下可動部4660)を有し、
前記複数の動作部のうち少なくとも一の動作部(例えば、下可動部4660)は、
前記可動体の前記第1の位置から前記第2の位置までの移動に連動し、前記所定の移動方向とは異なる第1の方向(例えば、支点Zを中心とした時計回りの方向)に動作するための第1の動作機構(例えば、第3案内溝4630D)と、
前記可動体の前記第2の位置から前記第3の位置までの移動に連動し、前記所定の移動方向及び前記第1の方向とは異なる第2の方向(例えば、支点Yを中心とした反時計回りの方向)に動作するための第2の動作機構(例えば、揺動部材4680)と、に連結されていることを特徴とする。
このような構成によれば、動作部について、可動体が第1の位置から第2の位置まで移動するまでは第1の方向に動作する一方、可動体が第第2の位置から第3の位置まで移動するまでは第1の方向から切り替わって第2の方向に動作するので、動作部の多彩な動きを実現することができ、役物の演出効果として面白味や興趣を高めることができる。
本発明の好ましい実施の形態は、
前記第1の動作機構は、前記複数の動作部のうち少なくとも一の動作部と前記可動体とは別に設けられた突出部(例えば、突出部4530A)とが当接した状態で、前記可動体が前記第1の位置から前記第2の位置まで移動することにより、前記複数の動作部のうち少なくとも一の動作部が前記第1の方向に動作することを特徴とする。
このような構成によれば、可動体が第1の位置から第2の位置まで移動する際に一の動作部を突出部に当接させるだけで第1の方向に動作させることができる。
[発明の効果]
本発明によれば、役物の演出効果として面白味や興趣を高めることができる。
(付記2−1)
[背景技術]
この種の遊技機には、駆動源によって所定方向に移動可能なスライドバーに支持された前面可動演出役物と、前面可動演出役物の移動に連動して所定角度回転可能な複数の可動演出役物を備えたものが提案されている(例えば、特開2015−47429号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、可動演出役物の移動に連動して複数の可動演出役物が一方向に回転するのみであり、役物の演出効果として面白味や興趣に欠けるという難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、役物の演出効果として面白味や興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機は、
可動体(例えば、4620A)と、前記可動体を駆動するための駆動手段(例えば、モータ4611)と、を備え、
前記可動体は、
前記駆動手段の駆動力により所定の移動方向(例えば、左右方向)に沿って第1の位置(例えば、待機位置)から第2の位置(例えば、中間位置)を経て第3の位置(例えば、出現位置)へと直線的に移動可能であり、
前記所定の移動方向に沿う移動に連動して動作する複数の動作部(例えば、上可動部4640、中可動部4650、下可動部4660)を有し、
前記複数の動作部のうち少なくとも一の動作部(例えば、下可動部4660)は、
前記可動体の前記第1の位置から前記第2の位置までの移動に伴って第1の支点(例えば、支点Z)を中心に揺動し、
前記可動体の前記第2の位置から前記第3の位置までの移動に伴って前記第1の支点とは異なる第2の支点(例えば、支点Y)を中心に揺動するように軸支されていることを特徴とする。
このような構成によれば、動作部について、可動体が第1の位置から第2の位置まで直線的に移動するまでは第1の支点を中心に揺動する一方、可動体が第第2の位置から第3の位置まで直線的に移動するまでは第1の支点から切り替わって第2の支点を中心に揺動するので、動作部の多彩な動きを実現することができ、役物の演出効果として面白味や興趣を高めることができる。
本発明の好ましい実施の形態は、
前記複数の動作部のうち少なくとも一の動作部は、前記可動体とは別に設けられた突出部(例えば、突出部4530A)に当接した状態で、前記可動体が前記第1の位置から前記第2の位置まで移動することにより、前記第1の支点を中心に揺動することを特徴とする。
このような構成によれば、可動体が第1の位置から第2の位置まで移動する際に一の動作部を突出部に当接させるだけで第1の支点を中心に揺動させることができる。
[発明の効果]
本発明によれば、役物の演出効果として面白味や興趣を高めることができる。
(付記2−2)
[背景技術]
この種の遊技機には、駆動源によって所定方向に移動可能なスライドバーに支持された前面可動演出役物と、前面可動演出役物の移動に連動して所定角度回転可能な複数の可動演出役物を備えたものが提案されている(例えば、特開2015−47429号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、可動演出役物の移動に連動して複数の可動演出役物が一方向に回転するのみであり、役物の演出効果として面白味や興趣に欠けるという難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、役物の演出効果として面白味や興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機は、
可動体(例えば、4620A)と、前記可動体を駆動するための駆動手段(例えば、モータ4611)と、を備え、
前記可動体は、
前記駆動手段の駆動力により所定の移動方向(例えば、左右方向)に沿って第1の位置(例えば、出現位置)から第2の位置(例えば、中間位置)を経て第3の位置(例えば、待機位置)へと直線的に移動可能であり、
前記所定の移動方向に沿う移動に連動して動作する複数の動作部(例えば、上可動部4640、中可動部4650、下可動部4660)と、
前記所定の移動方向に沿う移動に連動して揺動する揺動部材(例えば、揺動部材4680)と、を有し、
前記揺動部材は、前記可動体の前記第1の位置から前記第2の位置までの移動に従って第1の支点(例えば、支点Y)を中心に揺動するように軸支されており、
前記複数の動作部のうち少なくとも一の動作部(例えば、下可動部4660)は、
前記可動体が前記第1の位置から前記第2の位置まで移動する際に前記揺動部材と一体になって前記第1の支点を中心に揺動し、
前記可動体が前記第2の位置から前記第3の位置まで移動する際に前記第1の支点とは異なる第2の支点(例えば、支点Z)を中心に揺動するように前記揺動部材に軸支されていることを特徴とする。
このような構成によれば、動作部について、可動体が第1の位置から第2の位置まで直線的に移動するまでは揺動部材と一体になって第1の支点を中心に揺動する一方、可動体が第第2の位置から第3の位置まで直線的に移動するまでは第1の支点から切り替わって揺動部材に軸支された第2の支点を中心に揺動するので、動作部の多彩な動きを実現することができ、役物の演出効果として面白味や興趣を高めることができる。
本発明の好ましい実施の形態は、
前記複数の動作部のうち少なくとも一の動作部は、前記可動体とは別に設けられた突出部(例えば、突出部4530A)に当接した状態で、前記可動体が前記第2の位置から前記第3の位置まで移動することにより、前記第2の支点を中心に揺動することを特徴とする。
このような構成によれば、可動体が第2の位置から第3の位置まで移動する際に一の動作部を突出部に当接させるだけで第2の支点を中心に揺動させることができる。
[発明の効果]
本発明によれば、役物の演出効果として面白味や興趣を高めることができる。
(付記3)
[背景技術]
この種の遊技機には、可動演出役物の内部に発光基板を備え、可動演出役物の前面として装飾カバーで発光基板を覆うように構成されたものが提案されている(例えば、特開2010−259550号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、可動演出役物が変動するものの、装飾カバーを通じて視認し得る発光態様に変化がないので、役物の演出効果として面白味や興趣に欠けるという難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、役物の演出効果として面白味や興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機は、
基板(例えば、発光基板4647)上に設けられた発光手段(例えば、LED4647a、赤色LED4647b、白色LED4647c)と、前記発光手段から照射された光が透過可能なレンズ部材(例えば、赤色レンズ4643、白色レンズ4644)と、前記レンズ部材を変位させるための変位手段(例えば、上可動部4640、連接部材4670)と、を備えた遊技機であって、
前記発光手段は、前記基板上の所定の位置に固定され、
前記変位手段は、前記レンズ部材について、前記発光手段から照射された光が前記レンズ部材を透過して第1の明度で発光する第1の位置(例えば、待機位置)と、前記発光手段から照射された光が前記レンズ部材を透過して前記第1の明度より明るい第2の明度で発光する第2の位置(例えば、出現位置)と、に変位可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、レンズ部材を第1の位置に変位させると、レンズ部材を通じて第1の明度で発光するような発光態様となる一方、レンズ部材を第1の位置から第2の位置に変位させると、レンズ部材を通じて第2の明度で発光するような発光態様となるので、レンズ部材の変位に応じて発光態様を変化させることができ、役物の演出効果として面白味や興趣を高めることができる。
[発明の効果]
本発明によれば、役物の演出効果として面白味や興趣を高めることができる。
(付記3−1)
[背景技術]
この種の遊技機には、可動演出役物の内部に発光基板を備え、可動演出役物の前面として装飾カバーで発光基板を覆うように構成されたものが提案されている(例えば、特開2010−259550号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、可動演出役物が変動するものの、装飾カバーを通じて視認し得る発光態様に変化がないので、役物の演出効果として面白味や興趣に欠けるという難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、役物の演出効果として面白味や興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機は、
基板(例えば、発光基板4647)上に設けられた複数の発光手段(例えば、LED4647a、赤色LED4647b、白色LED4647c)と、前記複数の発光手段から照射された光が透過可能なレンズ部材(例えば、赤色レンズ4643、白色レンズ4644)と、前記レンズ部材を変位させるための変位手段(例えば、上可動部4640、連接部材4670)と、を備えた遊技機であって、
前記複数の発光手段は、第1の発光手段(例えば、白色LED4647c)と、前記第1の発光手段の周囲に配列された第2の発光手段(例えば、赤色LED4647b)と、を含み、
前記レンズ部材は、第1のレンズ部材(例えば、白色レンズ4644)と、前記第1のレンズ部材の周囲に配置された第2のレンズ部材(例えば、赤色レンズ4643)と、を含み、
前記第1の発光手段が照射する光の色と前記第2の発光手段が照射する光の色との組み合わせ、及び前記第1のレンズ部材に着色された色と前記第2のレンズ部材に着色された色との組み合わせのうち、少なくともいずれか一方の色の組み合わせが異なるように構成され、
前記変位手段は、前記第1の発光手段から照射された光が前記第2のレンズ部材を透過するとともに前記第2の発光手段から照射された光が前記第1のレンズ部材を透過することで発光する第1の位置(例えば、待機位置)と、前記第1の発光手段から照射された光が前記第1のレンズ部材を透過するとともに前記第2の発光手段から照射された光が前記第2のレンズ部材を透過することで発光する第2の位置(例えば、出現位置)と、に移動可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、第1のレンズ部材及び第2のレンズ部材を第1の位置に変位させると、第1の発光手段からの光が第2のレンズ部材を通じて発光しつつ第2の発光手段からの光が第1のレンズ部材を通じて発光するような発光態様となる一方、第1のレンズ部材及び第2のレンズ部材を第1の位置から第2の位置に変位させると、第1の発光手段からの光が第1のレンズ部材を通じて発光しつつ第2の発光手段からの光が第2のレンズ部材を通じて発光するような発光態様となるので、レンズ部材の変位に応じて発光態様を多様に変化させることができ、役物の演出効果として面白味や興趣を高めることができる。
[発明の効果]
本発明によれば、役物の演出効果として面白味や興趣を高めることができる。
(付記3−2)
[背景技術]
この種の遊技機には、可動演出役物の内部に発光基板を備え、可動演出役物の前面として装飾カバーで発光基板を覆うように構成されたものが提案されている(例えば、特開2010−259550号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、可動演出役物が変動するものの、装飾カバーを通じて視認し得る発光態様に変化がないので、役物の演出効果として面白味や興趣に欠けるという難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、役物の演出効果として面白味や興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機は、
基板(例えば、発光基板4647)上に設けられた複数の発光手段(例えば、LED4647a、赤色LED4647b、白色LED4647c)と、前記複数の発光手段から照射された光が透過可能なレンズ部材(例えば、赤色レンズ4643、白色レンズ4644)と、前記レンズ部材を変位させるための変位手段(例えば、上可動部4640、連接部材4670)と、を備えた遊技機であって、
前記複数の発光手段は、
第1の発光手段(例えば、白色LED4647c)と、
前記第1の発光手段の周囲に配列された複数の第2の発光手段(例えば、赤色LED4647b)と、を含み、
前記レンズ部材は、
第1のレンズ部材(例えば、白色レンズ4644)と、
前記第1のレンズ部材の周囲に配置された第2のレンズ部材(例えば、赤色レンズ4643)と、を有し、
前記変位手段は、前記第1の発光手段が前記第2のレンズ部材に対応するとともに前記第2の発光手段が前記第1のレンズ部材に対応する第1の位置(例えば、待機位置)と、前記第1の発光手段が前記第1のレンズ部材に対応するとともに前記第2の発光手段が前記第2のレンズ部材に対応する第2の位置(例えば、出現位置)と、に移動可能であり、
前記第1の位置よりも前記第2の位置の方が前記レンズ部材に対応する前記複数の発光手段の個数が多くなることを特徴とする。
このような構成によれば、第1のレンズ部材及び第2のレンズ部材を第1の位置に変位させると、第1の発光手段からの光が第2のレンズ部材を通じて発光しつつ第2の発光手段からの光が第1のレンズ部材を通じて発光するような発光態様となる一方、第1のレンズ部材及び第2のレンズ部材を第1の位置から第2の位置に変位させると、第1の発光手段からの光が第1のレンズ部材を通じて発光しつつ第2の発光手段からの光が第2のレンズ部材を通じて発光し、レンズ部材に対応する発光手段の個数も多くなるような発光態様となるので、レンズ部材の変位に応じて発光態様を多様に変化させることができ、役物の演出効果として面白味や興趣を高めることができる。
[発明の効果]
本発明によれば、多彩な演出効果として面白味や興趣を高めることができる遊技機を提供することができる。
(付記4)
[背景技術]
この種の遊技機に適用可能な配線接続構造としては、フレキシブルケーブルの先端部をコネクタ接続部の開口に挿入し、アクチュエータを開状態から閉状態へと回転させることにより、フレキシブルケーブルの先端部をコネクタ接続部に固定するように構成されたものが提案されている(例えば、特開2002−124330号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の配線接続構造では、遊技機の組立作業に際してアクチュエータを閉状態とすることを忘れたまま気付かないことがあり、そうした場合にフレキシブルケーブルの先端部がコネクタ接続部から抜けた状態で組み立てられてしまうおそれがあった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、配線接続部に対して配線を確実に接続した状態で組み立てることができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機は、
配線(例えば、FFC)が接続される配線接続部(例えば、接続端子部4543)と、
前記配線が前記配線接続部に接続された状態で、前記配線を固定可能な配線固定手段(例えば、開閉蓋4545)と、
前記配線接続部及び前記配線固定手段を覆う保護カバー(例えば、保護カバー4541)と、
前記保護カバーを取付可能なベース部(例えば、ベース部4542)と、を有し、
前記配線固定手段は、前記配線接続部に対して前記配線の挿入が容易となる開放状態と、前記配線接続部に挿入された配線を固定する閉鎖状態と、に動作可能であり、
前記保護カバーは、前記ベース部に取り付けられた状態において、前記配線接続部及び前記配線固定手段を内側に収容可能であり、
前記保護カバーの内面には、前記配線固定手段が開放状態の場合、当該配線固定手段に当接可能で前記ベース部への取り付けを妨げるための取付阻止部(例えば、凸部4541b)が設けられていることを特徴とする。
このような構成によれば、ベース部に対して保護カバーを取り付ける際には、配線接続部に配線を挿入して配線固定手段を閉鎖状態として固定しておかなければ、取付阻止部が配線固定手段に当接することで保護カバーを取り付けることができないので、配線接続部に対して配線を確実に接続・固定した状態でベース部に保護カバーを取り付けることができる。
[発明の効果]
本発明によれば、配線接続部に対して配線を確実に接続した状態で組み立てることができる。
(付記5)
[背景技術]
この種の遊技機には、枠体(機構板)の取付ベース部に断面略L字状の配線カバーを設け、この配線カバーの内側に複数の配線を束ねた状態で収容可能な配線収容部を形成したものが提案されている(例えば、特開2007−282853号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、配線収容部が枠体の一面側に形成されるのみであり、反対側の面に配線束を案内することができないので、電子部品が収容された枠体の内側から外側へと配線束を纏めて引き回すことができないという難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、電子部品が収容された内側から外側へと配線束を容易に纏めて引き回すことができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機は、
電子部品を収容するための収容部材(例えば、本体ケース441)を備え、
前記収容部材は、
第1の壁部(例えば、背面部441A)と、
前記第1の壁部から立設するように形成される第2の壁部(例えば、左側部441B)と、を有し、
前記第1の壁部には、配線束を挿通するための第1の開口領域(例えば、第1の開口領域443A)が形成され、
前記第2の壁部には、前記配線束を挿通するための第2の開口領域(例えば、第2の開口領域443B)が形成され、
前記第2の開口領域は、
前記第1の開口領域より広い挿通部(例えば、挿通部443Ba)と、
前記挿通部に連続し、当該挿通部に挿通された前記配線束を前記第1の開口領域まで導引可能な連通部(例えば、連通部443Bb)と、を有し、
前記第1の開口領域の周囲には、前記配線束を纏めるための配線収容部(例えば、配線収容部443)が形成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、第2の開口領域の挿通部に配線束の先端を挿入して収容部材の一面側から反対面側へと配線束を案内した後、当該配線束を連通部に押し込んだ状態とし、さらに配線束を第1の開口領域から配線収容部へと纏めて収容しておくことができるので、電子部品が収容された収容部材の内側から外側へと配線束を容易に纏めて引き回すことができる。
[発明の効果]
本発明によれば、電子部品が収容された内側から外側へと配線束を容易に纏めて引き回すことができる。
(付記5−1)
[背景技術]
この種の遊技機には、枠体(機構板)の取付ベース部に断面略L字状の配線カバーを設け、この配線カバーの内側に複数の配線を束ねた状態で収容可能な配線収容部を形成したものが提案されている(例えば、特開2007−282853号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、配線収容部が枠体の一面側に形成されるのみであり、反対側の面に配線束を案内することができないので、電子部品が収容された枠体の内側から外側へと配線束を纏めて引き回すことができないという難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、電子部品が収容された内側から外側へと配線束を容易に纏めて引き回すことができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機は、
電子部品を収容するための収容部材(例えば、本体ケース441)を備え、
前記収容部材は、
第1の壁部(例えば、背面部441A)と、
前記第1の壁部から連続して立設する第2の壁部(例えば、第2壁部441Bb)と、
前記第2の壁部から連続して屈曲する第3の壁部(例えば、第1壁部441Ba)と、を有し、
前記第1の壁部には、配線束を挿通するための第1の開口領域(例えば、第1の開口領域443A)が形成され、
前記第3の壁部には、前記配線束を挿通するための第2の開口領域(例えば、挿通部443Ba)が形成され、
前記第2の壁部には、前記第1の開口領域及び前記第2の開口領域に連続し、当該第2の開口領域に挿通された前記配線束を前記第1の開口領域まで導引可能な連通部(例えば、連通部443Bb)が形成され、
前記連通部は、前記第1の開口領域及び前記第2の開口領域よりも狭幅に形成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、第2の開口領域の挿通部に配線束の先端を挿入して収容部材の一面側から反対面側へと配線束を案内した後、当該配線束を連通部に押し込んだ状態とし、さらに配線束を連通部から第1の開口領域へと纏めて導引しておくことができるので、電子部品が収容された収容部材の内側から外側へと配線束を容易に纏めて引き回すことができる。
[発明の効果]
本発明によれば、電子部品が収容された内側から外側へと配線束を容易に纏めて引き回すことができる。
(付記6)
[背景技術]
この種の遊技機には、遊技盤の前方に導光板を配置し、この導光板の左端面と上端面とに光を入光可能な複数の発光手段(LED)を設け、左端面から入光した光と上端面から入光した光とで異なる発光態様の画像を表示するように構成されたものが提案されている(例えば、特開2016−59483号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、発光手段の配置箇所が導光板の左端面及び上端面といった広範囲に及ぶので、発光手段の配置スペースや個数に応じてコストが増大してしまう難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、発光手段の配置スペースや個数を抑えてコストを抑制しつつも多彩な発光演出を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機は、
発光手段(例えば、LED751,752,753)と、
複数の反射領域(例えば、発光領域741,742,743)を有する導光板(例えば、透明パネル740)と、を備え、
前記発光手段は、前記導光板の周縁部(例えば、上端部740A)から前記導光板の内部に光を入光可能な位置に配置され、
前記周縁部の所定の辺に対して第1の方向(例えば、直角方向)から光を入光させる第1の発光手段(例えば、LED751)と、
前記周縁部の前記所定の辺に対して前記第1の方向とは異なる第2の方向(例えば、斜め方向)から光を入光させる第2の発光手段(例えば、LED752,753)と、を含み、
前記複数の反射領域は、前記周縁部から入光された光を遊技者が視認可能な正面側に反射可能に設けられ、
前記第2の発光手段から照射された光よりも前記第1の発光手段から照射された光を強く反射可能な第1の反射領域(例えば、発光領域741)と、
前記第1の発光手段から照射された光よりも前記第2の発光手段から照射された光を強く反射可能な第2の反射領域(例えば、発光領域742,743)と、を含むことを特徴とする。
このような構成によれば、導光板の周縁部に複数の発光手段を配置し、第1の発光手段から照射した光によって第1の反射領域を発光させる態様と第2の発光手段から照射した光によって第2の反射領域を発光させる態様とで発光態様を変化させることができるので、発光手段の配置スペースや個数を抑えてコストを抑制しつつも多彩な発光演出を行うことができる。
[発明の効果]
本発明によれば、発光手段の配置スペースや個数を抑えてコストを抑制しつつも多彩な発光演出を行うことができる。
(付記6−1)
[背景技術]
この種の遊技機には、遊技盤の前方に導光板を配置し、この導光板の左端面と上端面とに光を入光可能な複数の発光手段(LED)を設け、左端面から入光した光と上端面から入光した光とで異なる発光態様の画像を表示するように構成されたものが提案されている(例えば、特開2016−59483号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、発光手段の配置箇所が導光板の左端面及び上端面といった広範囲に及ぶので、発光手段の配置スペースや個数に応じてコストが増大してしまう難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、発光手段の配置スペースや個数を抑えてコストを抑制しつつも多彩な発光演出を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機は、
複数の発光手段(例えば、LED751,752,753)と、
前記複数の発光手段からの光を正面側に向けて反射可能な複数の反射領域(例えば、発光領域741,742,743)を有する導光板(例えば、透明パネル740)と、を備え、
前記複数の発光手段は、前記導光板の周縁部(例えば、上端部740A)から前記導光板の内部に光を入光可能な位置に配置され、
前記周縁部の所定の辺に対して第1の方向(例えば、直角方向)から光を入光させる第1の発光手段(例えば、LED751)と、
前記周縁部の前記所定の辺に対して前記第1の方向とは異なる第2の方向(例えば、斜め方向)に光を透過可能なレンズ部材(例えば、傾斜レンズ760,770)と、
前記レンズ部材を通して前記周縁部に対して光を入光させる第2の発光手段(例えば、LED752,753)と、を含み、
前記複数の反射領域は、
前記第2の発光手段から前記レンズ部材を透過して照射された光よりも前記第1の発光手段から照射された光を強く反射可能な第1の反射領域(例えば、発光領域741)と、
前記第1の発光手段から照射された光よりも前記第2の発光手段から前記レンズ部材を透過して照射された光を強く反射可能な第2の反射領域(例えば、発光領域742,743)と、を含むことを特徴とする。
このような構成によれば、導光板の周縁部に複数の発光手段を配置し、第1の発光手段から照射した光によって第1の反射領域を発光させる態様と第2の発光手段からレンズ部材を透過して照射した光によって第2の反射領域を発光させる態様とで発光態様を変化させることができるので、発光手段の配置スペースや個数を抑えてコストを抑制しつつも多彩な発光演出を行うことができる。
[発明の効果]
本発明によれば、発光手段の配置スペースや個数を抑えてコストを抑制しつつも多彩な発光演出を行うことができる。
(付記6−2)
[背景技術]
この種の遊技機には、遊技盤の前方に導光板を配置し、この導光板の左端面と上端面とに光を入光可能な複数の発光手段(LED)を設け、左端面から入光した光と上端面から入光した光とで異なる発光態様の画像を表示するように構成されたものが提案されている(例えば、特開2016−59483号公報参照)。
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、上記従来の遊技機では、発光手段の配置箇所が導光板の左端面及び上端面といった広範囲に及ぶので、発光手段の配置スペースや個数に応じてコストが増大してしまう難点があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、発光手段の配置スペースや個数を抑えてコストを抑制しつつも多彩な発光演出を行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明に係る遊技機は、
複数の発光手段(例えば、LED751,752,753)と、
前記複数の発光手段からの光を正面側に向けて反射可能な複数の反射領域(例えば、発光領域741,742,743)を有する導光板(例えば、透明パネル740)と、を備え、
前記複数の発光手段は、前記導光板の周縁部(例えば、上端部740A)から前記導光板の内部に光を入光可能な位置に配置され、
前記周縁部の所定の辺に対して第1の方向(例えば、直角方向)から光を入光させる第1の発光手段(例えば、LED751)と、
前記周縁部の前記所定の辺に対して前記第1の方向とは異なる第2の方向(例えば、右斜め下向き)から光を入光させる第2の発光手段(例えば、LED752)と、
前記周縁部の前記所定の辺に対して前記第1の方向及び前記第2の方向とは異なる第3の方向(例えば、左斜め下向き)から光を入光させる第3の発光手段(例えば、LED753)と、を含み、
前記複数の反射領域は、
前記第2の発光手段及び前記第3の発光手段から照射された光よりも前記第1の発光手段から照射された光を強く反射可能な第1の反射領域(例えば、発光領域741)と、
前記第1の発光手段及び前記第3の発光手段から照射された光よりも前記第2の発光手段から照射された光を強く反射可能な第2の反射領域(例えば、発光領域742)と、
前記第1の発光手段及び前記第2の発光手段から照射された光よりも前記第3の発光手段から照射された光を強く反射可能な第3の反射領域(例えば、発光領域743)と、を含むことを特徴とする。
このような構成によれば、導光板の周縁部に複数の発光手段を配置し、第1の発光手段から照射した光によって第1の反射領域を発光させる態様と第2の発光手段から照射した光によって第2の反射領域を発光させる態様と第3の発光手段から照射した光によって第3の反射領域を発光させる態様とで発光態様を変化させることができるので、発光手段の配置スペースや個数を抑えてコストを抑制しつつも多彩な発光演出を行うことができる。
[発明の効果]
本発明によれば、発光手段の配置スペースや個数を抑えてコストを抑制しつつも多彩な発光演出を行うことができる。