JP2019055172A - 引き出し箪笥による事故を防止するための安全システム - Google Patents
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Abstract
【課題】設計及び製作が簡便であり、引き出し箪笥への設置が便利な安全システム及びこれを備えた引き出し箪笥を提供する。【解決手段】本発明の引き出し箪笥のための安全システムは、センサーとモーターの作動によってホイールを移動させることで、引き出しが開けられた場合に自動で質量中心によるバランスを取るので、幼児や子供が引き出しを開けた場合にも倒れずに均衡を維持することができるので、安全である。【選択図】図1
Description
本発明は引き出し箪笥による事故を防止するための安全システムに関するものである。
一般に、引き出し箪笥は衣類などを収納して保管するための引き出しを有するもので、2段以上の多段型引き出し構造を有する。多段型引き出し構造の引き出し箪笥は引き出し内に衣類又は家庭雑物などを手軽く収納して保管するとか取り出して使えるので、幼児や子供を育てる家庭で多く使われている。
家庭で多く使われている多段型引き出し構造の引き出し箪笥は幼児や子供が引き出しを手軽に開けることができる構造のもので、引き出しが開いている状態で好奇心の多い幼児や子供が引き出しに掛けるとか懸垂するように引き出しにぶら下がる場合が多い。この時、引き出しに加わる力の作用によって引き出し箪笥が前方に倒れる問題が発生する。よって、このように前方に倒れる引き出し箪笥に幼児や子供が下敷きになってけがをするなどの安全事故が頻繁に発生する問題がある。
本出願人はこのような欠点を解消するために、韓国登録特許第1694922号公報で、引き出し箪笥の引き出しを開けば引き出し箪笥の下部のスライドバーが前進して引き出し箪笥に対する支持点を提供することによって引き出し箪笥が倒れないようにした安全装置を備えた引き出し箪笥を提案した。
しかし、この技術は解決策が新しいにもかかわらず、機械的機構の結合と動作伝達によって設計、製作及び組立が難しく、スライドバーの前進距離が精密に制御できない欠点があった。
したがって、本発明は設計及び製作が簡便であり、引き出し箪笥への設置が便利な安全システム及びこれを備えた引き出し箪笥を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の一実施例による引き出し箪笥用安全システムは、引き出しが前方に引き出される場合に信号を検出するセンシング部;駆動源及び駆動源の作動によって線形移動するスライド部を含む駆動部;及びセンシング部の信号に応じて、引き出しが引き出された距離に対応して前記駆動部が作動するように制御する制御部;を含む。
センシング部は、引き出し箪笥の引き出しに隣接して取り付けられる一つ以上のセンサーを含むことができ、センサーは引き出しの移動距離による移動信号を制御部に伝送することができる。
制御部は、CPU、メモリ、通信モジュール及び駆動ドライバーを含むことができ、前記メモリにはセンシング部が感知した移動信号に対応する移動距離を示すデータが記憶されることができ、制御部は前記データを判読し、駆動ドライバーを介して駆動部を作動させることができる。
前記駆動源はモーターであってもよく、前記スライド部の前方には移動可能なホイールが付着されることができる。
制御部は、複数のセンサーのうち一つのセンサーから移動信号を受信する場合、駆動部を作動させることができ、複数のセンサーから移動信号を受信する場合には最大移動距離を基準に駆動部を作動させることができる。
駆動部は引き出し箪笥の下部板の下部の左右側に沿って取り付けられた長いハウジングに収容されることができ、駆動部は、モーター、モーターの回転軸に連結された駆動ギア、駆動ギアの回転によって回転し、外周にネジ部が形成された線形ロッド、及びガイド孔が長く穿設され、ガイド孔の内周には前記ネジ部と噛み合う第2ネジ部が形成されたスライド部を含むことができる。
駆動部は、前記ホイールのケーシング内に取り付けられる回転子、回転子から突出したベアリングに結合されるコイル、インバーター部及び固定子を含むインホイール駆動機構からなることができる。
ホイールがスライド部の中央又は後方にさらに設けられることができる。
前記スライド部には物体感知センサーがさらに装着され、スライド部の移動距離内に物体が検知される場合、制御部に信号を送出して駆動部の作動を中止させることができる。
本発明は、引き出し箪笥の下部に、安全システムにおいて大きな重量を占める駆動部が取り付けられるので、引き出し箪笥を安定的に支持する効果がある。
本発明によれば、上側引き出しを引き出して引き出し箪笥の質量中心が上方に移動して偏向した場合、引き出し箪笥の質量中心が再び下方に復帰してバランスを取るので、子供や幼児が引き出しにぶら下がるとかかけても引き出し箪笥が倒れることを確かに防止することができる。
本発明によれば、引き出しを開閉する動作によって駆動部が自動で前進又は後進するので、安全システムの運営が便利である。
以下、本発明の幾つかの実施例を例示図面に基づいて詳細に説明する。各図の構成要素に参照符号を付け加えるに際して、同じ構成要素に対しては、たとえ相異なる図面上に表示されてもできるだけ同じ符号を付けることに留意しなければならない。また、本実施例の説明において、関連の公知構成又は機能についての具体的な説明が本実施例の要旨をあいまいにすることができると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
本実施例の構成要素を説明において、第1、第2、i)、a)、b)などの符号を使うことができる。このような符号はその構成要素を他の構成要素と区別するためのものであるだけ、その符号によって該当構成要素の本質又は順番又は手順などが限定されない。また、明細書においてある部分がある構成要素を‘含む’又は‘備える’というとき、これは、他の明示的な反対の記載がない限り、他の構成要素を排除するものではなくて他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。また、明細書において、‘連結する’、‘設置する’又は‘付着する’というとき、これは構成要素間の直接的な連結又は直接的な設置又は付着のみを意味するものではなく、間接的なもの又は他の構成要素を介した連結、設置又は付着を含むものとして最大限広義に解釈されなければならない。
図1は本発明の一実施例による引き出し箪笥10のための安全システム1の全体構成図である。
安全システム1は、制御部C、センシング部S及び駆動部Mを含む。センシング部Sは、引き出し箪笥10から引き出し20が前方に引き出されるとか後方に回帰する場合に信号を検出する。制御部Cは、センシング部Sの信号に応じて、引き出し20が引き出された距離の分だけ駆動部Mによってスライド部2を移動させる。制御部Cは、CPU100、メモリ102、通信モジュール104及び駆動ドライバー106を含む。通信モジュール104はセンシング部S及び駆動部Mと無線通信するためのものである。ただ、制御部Cは、例えばケーブルを介してセンシング部S及び駆動部Mと有線で連結されることができる。駆動ドライバー106は、駆動部Mに動作信号を送信して駆動部Mを制御する。
図2に示すように、センシング部Sは、それぞれの引き出し20の背面に対向して位置する複数のセンサーS1、S2、...、Snを含む。センシング部Sの設置位置は限定されないが、引き出しが垂直方向に3個あれば、3個のセンサーS1、S2、S3が配置されることができる。それぞれのセンサーS1、S2、...、Snは、引き出し20の前方又は後方移動及び移動距離に対応する信号を生成して制御部Cに伝達する。センサーS1、S2、...、Snは、引き出しの移動距離を検出するように、超音波センサーからなることができる。また、移動距離に比例してパラメーター、例えば電流値を増幅して送信するように増幅器を含むことができる。
制御部Cは、センシング部Sの信号に応じて引き出しの移動距離を計算し、これに対応する距離だけ駆動部Mを作動させる。制御部Cのメモリ102にはセンシング部Sの信号値、例えば電流量に対応する距離値のテーブルが記憶されている。
駆動部Mは、引き出し箪笥10の左右下部にそれぞれ配置された駆動源としての一対のモーターM1、M2と、それぞれのモーターM1、M2に連結され、線形移動するスライド部2とを含む。スライド部2の先端にはホイール4が装着され、スライド部2の前進又は後進によってホイール4が移動する。一対のスライド部2はロッド状のブリッジ2aによって連結されることによって、同時に同一距離だけ移動することが好ましい。
駆動部Mは、引き出し箪笥の下部に配置されて引き出し箪笥を支持するフレームに設置されることができる。例えば、図3は本発明の一実施例による安全システム1を備えた引き出し箪笥10の縦断面図である。
引き出し箪笥10の全体フレームは、正面部12、上面板14、背面板16及び下部板18からなる。フレームは全体的に方形の空間を提供する。引き出し箪笥10には垂直方向に引き出し20が取り付けられる。引き出し20は前方又は後方にスライド可能である。図示の例では3段引き出しを示している。
センシング部SのセンサーS1、S2、S3はフレームの背面板16においてそれぞれの引き出し20の背面と対向する位置に取り付けられる。最上側の引き出し20が移動する場合、引き出し20の移動距離Lに対応する信号がセンサーS1によって検出される。センサーS1が、例えば超音波センサーの場合、引き出し20が移動しなかった最短距離で送出した送信波が背面で反射されて回帰する往復時間に基づいて現在の往復時間を測定して時間遅延差を検出し、これに対応する信号が制御部Cに伝送される。引き出し20の移動有無と移動距離はセンサーS1によって実時間で測定される。センシング部Sは、開けられた引き出しが閉まる場合、すなわち移動距離Lが小さくなる場合にも、これに対応する信号を制御部Cに伝送する。
制御部Cは下部板18の下面に配置されることができる。しかし、制御部Cの設置位置は、センシング部S及び駆動部Mと交信することができる限り、限定されない。
制御部Cは、センサーS1、S2、S3の伝送信号を受信し、メモリ102に記憶された移動距離Lを判読する。制御部Cは、センサーS1、S2、S3のうち一つのセンサーから移動信号を受信する場合にも動作する。また、制御部Cは、複数のセンサーS1、S2、S3から移動信号を受信する場合には、最大移動距離Lを判読する。すなわち、一つの引き出しのみが引き出される場合にもスライド部2が前進し、多くの引き出しが同時に引き出された場合には、最も移動距離が大きな引き出しに対応する距離だけ前進する。これは、子供や幼児が引き出しを引き出すとかぶら下げる場合、幅広い安全性を確保するのに有利である。
駆動部Mは引き出し箪笥10の下部板18の下側に取り付けられた長いハウジング200に収容される。ハウジング200は引き出し箪笥10の左右側下部に一対が取り付けられる。ハウジング200には、図面の左側から、モーターM1、モーターM1の回転軸に連結された駆動ギア32、及び駆動ギア32の回転によって回転する線形ロッド34が収容される。線形ロッド34の外周にはネジ部36が形成されている。
スライド部2の内部にはガイド孔24が長く穿設され、ガイド孔24の内周にはネジ部36と螺合するネジ部22が形成されている。スライド部2の先端には、カバー44を介して回転可能なホイール4が付着される。
ハウジング200に隣接して、引き出し箪笥10の後側には支柱300が形成される。支柱300は床面と接触するようにホイール4と同一の高さに取り付けられるので、スライド部2の前後進にかかわらず、引き出し箪笥10は均衡を維持することができる。支柱300はハウジング200と一体に形成されても良い。
ホイール4は引き出しの前方に一対が取り付けられるが、モーターM1に隣接したハウジング200の下面又は中央にもっと取り付けられることができる。
モーターM1が一方向に回転すれば、線形ロッド34が回転し、ネジ部36と噛み合うネジ部22を備えたスライド部2が前進する。反対に、モーターM1が反対方向に回転すれば、スライド部2は後進する。ハウジング200の前面202と下面の一部が開放することにより、スライド部2の前進とホイール4の転動が周囲の部材との干渉を受けないようになっている。
駆動源としてモーターM1、M2を使う場合、制御部Cのメモリ102に記憶された移動距離Lは実際にはモーターM1、M2の回転方向及び回転量又は駆動時間を示すデータとなるであろう。制御部Cはこのデータを判読して駆動ドライバー106を制御し、駆動ドライバー106の信号に応じてモーターM1、M2が所定方向に所定角度(又は所定駆動時間)回転する。
図3は安全システム1を備えた引き出し箪笥10の一例を示すもので、多様な変更が可能である。
例えば、スライド部2にラックを設けてモーターのピニオンと結合させることで、モーターの回転によってスライド部2が前進又は後進するようにすることができる。
制御部Cは無線通信方式を取るが、有線のケーブルを介してセンシング部S及び駆動部Mと連結されることができる。また、引き出しの移動距離Lがとても小さい場合には、スライド部2が動作しなく、一定距離(例えば5cm)以上の場合にだけ制御部Cが信号を伝送するように閾値を設定しても良い。また、メモリ102の移動距離Lに対応するデータには一定の比例係数を置くことで、引き出しの移動距離に比例してスライド部2が移動するように制御することも可能である。
また、スライド部2の前方に物体感知センサーをさらに装着することで、スライド部2の移動距離内で身体、例えば子供の脚又は障害物のような物体が検知される場合には、制御部Cに信号を送出してモーターM1の駆動を中止させることによって動作安全性を確保することができる。
図4は本発明の他の実施例による駆動部Mを示すもので、駆動部Mはホイール4の内部に装着されるインホイール(In−wheel)システムで構成される。
具体的に、ホイール4のケーシング42内には、図面の右側から、回転子44、回転子44から突出したベアリング46に結合されるコイル、インバーター部48及び固定子50が収容されている。他側のホイール4も同一の構造であり、二つのホイールは共通シャフトを介して連結されることができる。符号“52”はホイール4の周りのカバー又はシャフトを支持するための懸架部材である。
制御部Cからコイル及びインバーター部48が駆動信号を受信すれば、インバーターが直流電力を交流電力に変換し、回転子44に起動トルクを印加してホイール4が回転する。このようなインホイールシステムは電気自動車のインホイール駆動モーターと類似したものである。インホイールシステムを採用する場合、駆動部Mをよりコンパクトに配置することができ、スライド部2と周辺部材の設計が簡単で便利である。
以上で説明した本発明によれば、引き出し箪笥10の下部に駆動部Mが取り付けられているので、引き出し箪笥10を安定的に支持する効果がある。また、上側の引き出し20を引き出して引き出し箪笥10の質量中心が上方に移動して偏向した場合、スライド部2が前進して引き出し箪笥10の質量中心が再び下方に復帰してバランスを取るので、幼児や子供が引き出し20にぶら下がるとかかけても引き出し箪笥10が倒れることを確かに防止することができる。また、引き出し20を押し込んで再び閉める場合、スライド部2は自動で後進するので、安全システム1の運営が便利である。
以上、本発明を幾つかの実施例に基づいて説明したが、以上は例として説明したものであるだけ、本発明は次のような多様な変形が可能である。
例えば、駆動部Mの駆動源としては油圧アクチュエータのような他の動力源を活用することができ、スライド動作が円滑になるように、スライド部はスプリングのような弾性部材をさらに含むことができる。また、センシング部のセンサーは引き出しの背面に対向する位置だけでなく引き出しの前面、側面又は上面に取り付けられ、引き出しの前面又は後面の移動距離を検出することができる。また、センサーとは別個の補助センサーを引き出しの外面に取り付け、両センサー間の交信によって移動距離を検出することも可能である。
本発明は以下で記述する請求範囲の範囲内で多様な変更又は修正が可能である。
本発明の権利範囲は以下で記述する請求範囲と同一又は均等な領域まで含むという事実は明らかである。
Claims (10)
- 引き出しを備えた引き出し箪笥用安全システムであって、
引き出しが前方に引き出される場合に信号を検出するセンシング部;
駆動源及び駆動源の作動によって線形移動するスライド部を含む駆動部;及び
センシング部の信号に応じて、引き出しが引き出された距離に対応して前記駆動部が作動するように制御する制御部;を含む、安全システム。 - センシング部は、引き出し箪笥の引き出しに隣接して取り付けられる一つ以上のセンサーを含み、センサーは引き出しの移動距離による移動信号を制御部に伝送する、請求項1に記載の安全システム。
- 制御部は、CPU、メモリ、通信モジュール及び駆動ドライバーを含み、前記メモリにはセンシング部が感知した移動信号に対応する移動距離を示すデータが記憶され、制御部は前記データを判読し、駆動ドライバーを介して駆動部を作動させる、請求項2に記載の安全システム。
- 前記駆動源はモーターであり、前記スライド部の前方には移動可能なホイールが付着される、請求項3に記載の安全システム。
- 制御部は、複数のセンサーのうち一つのセンサーから移動信号を受信する場合、駆動部を作動させ、複数のセンサーから移動信号を受信する場合には最大移動距離を基準に駆動部を作動させる、請求項2に記載の安全システム。
- 駆動部は引き出し箪笥の下部板の下部の左右側に沿って取り付けられた長いハウジングに収容され、
駆動部は、モーター、モーターの回転軸に連結された駆動ギア、駆動ギアの回転によって回転し、外周にネジ部が形成された線形ロッド、及びガイド孔が長く穿設され、ガイド孔の内周には前記ネジ部と噛み合う第2ネジ部が形成されたスライド部を含む、請求項5に記載の安全システム。 - 駆動部は、前記ホイールのケーシング内に取り付けられる回転子、回転子から突出したベアリングに結合されるコイル、インバーター部及び固定子を含むインホイール駆動機構からなる、請求項5に記載の安全システム。
- ホイールがスライド部の中央又は後方にさらに設けられる、請求項5に記載の安全システム。
- 前記スライド部には物体感知センサーがさらに装着され、スライド部の移動距離内に物体が検知される場合、制御部に信号を送出して駆動部の作動を中止させる、請求項5に記載の安全システム。
- 請求項5の安全システムを備えた、引き出し箪笥。
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