JP2019054277A - 発光装置及び発光装置の製造方法 - Google Patents

発光装置及び発光装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光取り出しの高い発光装置を容易に作製する。【解決手段】第1主面及び第2主面を有する基板と、前記第1主面上に設けられた半導体層と、前記半導体層と電気的に接続される電極と、を有する発光素子を準備する第1の工程と、前記第1主面側よりも前記第2主面側の外側面が外側に位置するように、前記基板の側面側に被覆部材を形成する第2の工程と、前記被覆部材の前記外側面を光反射部材で被覆する第3の工程と、前記半導体層から前記基板を除去する第4の工程と、を有する発光装置の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、発光装置及び発光装置の製造方法に関する。
発光ダイオード(LED)は、各種照明やバックライト用光源など様々な用途で広く利用されている。
特許文献1には、CSP(Chip Size Package)タイプの半導体発光装置が開示されている。特許文献1の半導体発光装置は、透明絶縁基板と半導体層とを有する半導体発光素子の側面が、白色反射部材で覆われ、蛍光体シートが、接着部材により透明絶縁基板及び白色反射部材上に設けられている。このような構成とすることで、小型で、容易に製造可能な半導体発光装置を作製することができる。
特開2012−227470号公報
しかしながら、特許文献1に開示される半導体発光装置は、半導体発光素子が透明絶縁基板を有しているため、半導体層からの出射光の一部が吸収されてしまい、光の取り出しが低下する恐れがある。
そこで、本発明の実施形態は、光取り出しの高い発光装置を提供することを目的とする。また、光取り出しの高い発光装置を容易に作製できる製造方法を提供することを目的とする。
実施形態に係る発光装置の実装方法は、第1主面及び第2主面を有する基板と、前記第1主面上に設けられた半導体層と、前記半導体層と電気的に接続される電極と、を有する発光素子を準備する第1の工程と、前記第1主面側よりも前記第2主面側の外側面が外側に位置するように、前記基板の側面側に被覆部材を形成する第2の工程と、前記被覆部材の前記外側面を光反射部材で被覆する第3の工程と、前記半導体層から前記基板を除去する第4の工程と、を有する。
本発明の実施形態によれば、光取り出しの高い発光装置を提供することができる。また、光取り出しの高い発光装置を容易に作製できる製造方法を提供することができる。
実施形態1に係る発光装置の断面図である。 実施形態1に係る発光装置の製造方法の第1の工程について示す断面図である。 実施形態1に係る発光装置の製造方法の第2の工程について示す側面図である。 実施形態1に係る発光装置の製造方法の第2の工程について示す平面図である。 実施形態1に係る発光装置の製造方法の第2の工程について示す側面図である。 実施形態1に係る発光装置の製造方法の第2の工程について示す側面図である。 実施形態1に係る発光装置の製造方法の第2の工程について示す側面図である。 実施形態1に係る発光装置の製造方法の第2の工程について示す側面図である。 実施形態1に係る発光装置の製造方法の第3の工程について示す側面透過図である。 実施形態1に係る発光装置の製造方法の第3の工程について示す側面透過図である。 実施形態1に係る発光装置の製造方法の第4の工程について示す側面透過図である。 実施形態1に係る発光装置の製造方法の第4の工程について示す断面図である。 実施形態1に係る発光装置の製造方法の透光部材形成工程について示す断面図である。 実施形態1に係る発光装置の製造方法の封止部材形成工程について示す断面図である。 実施形態1に係る発光装置の製造方法の反射層形成工程について示す断面図である。 実施形態2に係る発光装置の断面図である。 実施形態2に係る発光装置の平面図である。 実施形態2に係る発光装置の製造方法の第2の工程について示す側面図である。 実施形態2に係る発光装置の製造方法の第3の工程について示す側面透過図である。 実施形態2に係る発光装置の製造方法の第4の工程について示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について適宜図面を参照して説明する。ただし、以下に説明する発光装置は、実施形態の技術的思想を具現化するためのものであって、以下に限定するものではない。特に、構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、実施形態の技術的範囲を限定するものではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするために誇張していることがある。以下に記載される実施形態は、各構成等を適宜組み合わせて適用できる。
<実施形態1>
(発光装置)
図1は、本実施形態に係る発光装置1000の断面図である。
本実施形態の発光装置1000は、発光素子10のn側電極3n及びp側電極3pが露出する面を実装面とし、実装面の反対側の面を光出射面とする上面発光型(トップビュー型)の発光装置である。なお、これに限らず、側面発光型(サイドビュー型)の発光装置としてもかまわない。また、発光装置1000が、例えば他の配線基板等に実装された形態でもかまわない。
発光装置1000は、半導体層2と、半導体層2と電気的に接続される正負一対の電極3n,3pとを有する発光素子10を備える。また、半導体層2の光出射面側を露出するように、電極3n,3pと半導体層2の電極を有する側の面及び側面とを被覆する光反射部材5を有する。光反射部材5は、半導体層2を囲むように形成され、半導体層2よりも高い側壁5aを有する。光反射部材5の側壁5aと半導体層2の露出面とによって、発光装置1000の凹部5cが形成される。光反射部材5の側壁5aの内側面5bは、半導体層2側よりも発光装置1000の光出射面側が外側に位置するように形成される。
本実施形態では、光反射部材5の側壁5aの内側面5bは、半導体層2側から発光装置1000の光出射面側に向かって外側に傾斜する傾斜面を有する。光反射部材5の外側面は、実装面に対して略垂直に形成することができる。すなわち、光反射部材5の側壁5aは、半導体層2側から発光装置1000の光出射面側へ厚みが薄くなるテーパー形状である。なお、光反射部材5の側壁5aの内側面5bは、略平面の傾斜面であると、半導体層2からの光を効率的に光出射面側へ反射できるため好ましいが、傾斜面は平面でなくてもよい。例えば、傾斜面は、曲面、凹面、凸面、凹凸面(段差面)であってもよい。また、本実施形態では、凹部5cに透光部材6が設けられる。
以上のような構成とすると、小型の発光装置1000を形成することができる。また、発光素子10が半導体層2の成長用基板等を有さないので、半導体層2からの出射光の無駄な吸収を防ぐことができる。さらに、光反射部材5の側壁5aの内側面5bが、半導体層2側よりも発光装置1000の光出射面側において外側に位置するように形成されるので、半導体層2からの光を効率的に発光装置1000から出射させることができる。
以下、発光装置1000の製造方法について詳述する。
(発光装置の製造方法)
・第1の工程
図2Aは、本実施形態に係る発光装置1000の製造方法の第1の工程について示す概略図である。第1の工程では、まず発光素子10を準備する。
準備する発光素子10は、基板1と、半導体層2と、半導体層2と電気的に接続する正負一対の電極3n,3pとを有する。本実施形態では、n側電極3n及びp側電極3pが同一面上に設けられた発光素子10を用いることができる。これにより、実装面に電極3n,3pが露出する発光装置1000を容易に形成することができる。
本実施形態の基板1は、半導体層2を成長させるための成長用基板を用いることができる。例えば、半導体層2をGaN(窒化ガリウム)等の窒化物半導体を用いて形成する場合、基板1としては、Al、MgAl等の絶縁性基板、SiC、ZnS、ZnO、Si、GaAs、ダイヤモンド、窒化物半導体と格子整合するニオブ酸リチウム、ガリウム酸ネオジム等の酸化物基板等が挙げられる。なお、基板1は、後述する第4の工程において除去される。
基板1は、第1主面1aと第1主面の反対側(すなわち、第1主面と対向する裏面側)の第2主面1bとを有する。半導体層2は、基板1の第1主面1a上に設けられる。半導体層2は、n型半導体層2n、発光層2a、p型半導体層2pを含む積層体である。本実施形態では、例えば、基板1の第1主面1aからn型半導体層2n、発光層2a、p型半導体層2pが順次積層され、p型半導体層2p及び発光層2aの一部が除去されることにより、n型半導体層2nの一部を露出させる段差を有する半導体層2を形成することができる。また、n型半導体層2n上にはn型半導体層2nと電気的に接続するn側電極3n、p型半導体層2p上にはp型半導体層2pと電気的に接続されるp側電極3pを設けることができる。n側電極3n及びp側電極3pとしては、金属材料を用いることができ、金属材料としては、例えばAg、Al、Ni、Rh、Au、Cu、Ti、Pt、Pd、Mo、Cr、W等、又はこれらの合金等を好適に用いることができる。n側電極3n及びp側電極3pは、これらの金属材料を単層で、又は積層したものを用いることができる。
また、段差以外のp型半導体層2pの表面の略全面に、導電性及び反射性を有する全面電極3aが設けられ、その上面にp側電極3pが設けられると好ましい。そうすることで、p側電極3pから供給される電流をp型半導体層2pに均一に拡散させることができる。さらに、発光層2aからの光を、発光装置1000の光出射面側へ効率的に反射させることができる。全面電極3aとしては、可視光領域で良好な反射性を有する金属材料であるAg、Al、又はこれらの金属を主成分とする合金を好適に用いることができる。全面電極3aは、これらの金属材料を単層で、又は積層したものを用いることができる。
また、全面電極3aの上面及び側面を被覆するカバー電極3bが設けられていてもよい。そうすることで、全面電極3aのマイグレーションを防止することができる。カバー電極3bは、導電性及びバリア性を有する金属材料を用いることができ、材料としては、例えばAl、Ti、W、Au等を用いることができる。カバー電極3bは、これらの金属材料を単層で、又は積層したものを用いることができる。
さらに、絶縁性及び透光性を有し、基板1と、n側電極3n及びp側電極3pの外部との接続部を除き、発光素子10の表面全体を被覆する保護層Hが設けられていると好ましい。これにより、発光素子10を保護することができ、さらに帯電を防止することができる。保護層Hとしては、金属酸化物や金属窒化物を用いることができ、金属酸化物や金属窒化物の材料としては、例えばSi、Ti、Zr、Nb、Ta、Alからなる群より選択された少なくとも一種の酸化物又は窒化物を好適に用いることができる。DBR(Distributed Bragg Reflector)を用いてもよい。
n側電極3n及びp側電極3pは、発光素子10を安定的に配置するために、高さが同じであると好ましい。n側電極3n及びp側電極3p上には金属バンプ等を設けてもかまわない。なお、発光素子10の構成は前述のものに限られず、適宜所望の構成を有する発光素子を用いることができる。
次に、準備した発光素子10を、基体200上に配置する。発光素子10は、基板1の第2主面1b、すなわち、基板1において半導体層2及び電極3n,3pが設けられる面と反対側の面が基体200と接するように、基体200上に配置する。なお、基体200は、第4の工程の前に除去される。
基体200は、後述する第2の工程で、被覆部材4の硬化の際に加熱されるので、耐熱性を有する材料からなると好ましい。基体200は、例えばアクリル、シリコーン、ゴム系の材料で形成されると好ましく、特にアクリル系の樹脂で形成されると好ましい。基体200は、厚み約25〜100μm程度のシート状であると、後に光反射部材5で被覆された発光素子10から剥離しやすいため好ましい。
発光素子10を基体200上に配置する際には、接着剤を用いてもかまわない。接着剤の材料としては、アクリル系の樹脂等を好適に用いることができる。発光素子10と基体200との密着強度は、第3の工程において、例えば圧縮成形等で光反射部材5を形成する際に、発光素子10が基体200から剥離しない程度であることが好ましい。例えば、基体200の粘着力は、2〜5N/25mm程度とすることができる。
(第2の工程)
図2B〜図2Gは、発光装置1000の製造方法の第2の工程について示す概略図である。第2の工程では、発光素子10の基板1の側面1cの外側に被覆部材4を形成する。基板1の側面1cは、基板1の第1主面1aと第2主面1bとを接続する面である。被覆部材4(詳述すると、被覆部材4の外側面)は、後述の光反射部材5の側壁5aの内側面5bを形成するために設けられる。
本実施形態において、被覆部材4は、発光素子10の基板1の第2主面1b側の外側面が、基板1の第1主面1a側の外側面よりも外側に位置するように形成する。より詳細には、被覆部材4は、内側面が発光素子10の基板1の側面1cを被覆するように形成され、外側面は基板1の第1主面1a側から第2主面1b側へ外側に傾斜する傾斜面4aとなるように形成される。
なお、被覆部材4の外側面は略平面の傾斜面であると、半導体層2からの光をより効率的に発光装置1000の光出射面側へ反射可能な光反射部材5の内側面5bを形成することができるが、被覆部材4の外側面の傾斜面は平面でなくてもよい。例えば、傾斜面は、曲面、凹面、凸面、凹凸面(段差面)であってもよい。
また、本実施形態では、被覆部材4は、発光素子10の基板1の側面1cの略全面を被覆するように形成されるが、少なくとも側面1cの一部を被覆していればよい。例えば、図2Eに示されるように、基板1の側面1cの一部に、第1主面側から第2主面側に外側に傾斜する傾斜面を有するような場合、被覆部材4はその傾斜面を被覆しないように形成してもかまわない。これにより、被覆部材4の量を少なくすることができる。したがって、コスト及びタクトを削減しつつ、半導体層2からの光をより効率的に発光装置1000の光出射面側へ反射可能な光反射部材5を形成することができる。
被覆部材4の被覆領域によって、後述する光反射部材5の被覆領域が確定される。例えば、被覆部材4が基体200の上面及び発光素子10の基板1の側面1cのみを被覆する場合、後述する光反射部材5は半導体層2及び電極3n,3pの側面を被覆するように形成される。これにより、半導体層2からの光が、光出射面以外から漏れ出すことを抑制可能な発光装置1000を形成することができる。しかし、被覆部材4は、半導体層2や電極3n,3pを被覆してもよい。また、本実施形態の被覆部材4は、発光素子10の基板1の側面1cに接するように形成されるが、基板1の側面1cから離間して、又は他の部材を介して形成されていてもかまわない。被覆部材が、他の部材を介して基板の側面の外側に形成される形態については、実施形態2で詳述する。
以下、第2の工程における被覆部材4の形成方法について、いくつか例示する。まず、発光素子10を基体200へ配置後に、被覆部材4を配置する形態について説明する。
本実施形態では、例えば、基体200上に配置された発光素子10の周囲を囲むように、ディスペンスD等で樹脂等からなる被覆部材4を配置することで、所望の形状の被覆部材4を形成することができる。具体的には、図2B及び図2Cに示されるように、略矩形の発光素子10を用いる場合、基体200上に配置された各々の発光素子10の周囲を、被覆部材4で略矩形環状に囲む。なお、被覆部材4は、矩形環状の他、円環状等に設けてもよい。平面視で約1.0×1.0mm、厚み約0.15mm程度の基板1を有する発光素子10を用いる場合、ディスペンスDの吐出口の径は、例えば、約0.1mm程度のものを用いることができる。被覆部材4は、発光素子10から約10〜100μm程度離間して配置してもよい。これにより、発光素子10とディスペンスDとが接触することを防ぐことができる。ディスペンスDから吐出された被覆部材4は、この時点では上下において略一定の幅である。
発光素子10の周囲を囲むように基体200上に配置された矩形環状の被覆部材4は、未硬化の樹脂等である場合、時間の経過とともに形状が変化する。具体的には、被覆部材4は徐々に濡れ広がり、被覆部材4の内側面は、発光素子10の側面(詳述すると、基板1の側面1c)を被覆するように変形する。さらに、図2Dに示されるように、被覆部材4の外側面の少なくとも一部は、基板1の第1主面側から第2主面側へ外側に傾斜する傾斜面4aへと変形する。すなわち、被覆部材4は、矩形の孔を有する矩形環状に形成することができ、基板1の第1主面側(基体200の上面側)から第2主面1b側へ厚みが薄くなるテーパー形状に形成することができる。ここで、被覆部材4を硬化することが好ましい。例えば、約150°で約4時間加熱することにより、被覆部材4を硬化することができる。これにより、基板1の第2主面側の外側面が、基板1の第1主面側の外側面よりも外側に位置する被覆部材4を形成することができる。被覆部材4は、発光素子10と基体200とを接着する機能も有する。なお、被覆部材4は、基板1の第1主面側の角部付近の一部を被覆していなくてもよい。
基板1の第2主面側の被覆部材4の外縁の形状、すなわち平面視における被覆部材4の外縁の形状は、例えば略円形や略楕円形とすることができるが、これに限らない。基板1の第2主面側の被覆部材4の外縁の形状は、発光装置1000の発光部の形状となる。したがって、この被覆部材4の外縁の形状を適宜調整することで、発光装置1000の発光部の大きさや形状を調整することが可能である。本実施形態では、平面視で、基板1の第2主面の外縁から被覆部材4の外縁までの幅は、約100〜500μm程度とすることができる。
断面視で、被覆部材4の外側面(傾斜面4a)と基板1の側面1cとがなす角度が大きいほど、半導体層2からの光を発光装置1000の光出射面側へ効率的に反射可能な光反射部材5の内側面5bを形成することができる。例えば、断面視で、被覆部材4の傾斜面4aと基板1の側面1cとがなす角度が約25°〜65°、より好ましくは約40°〜50°程度となるように、被覆部材4の傾斜面4aを形成することが好ましい。
被覆部材4の材料としては、樹脂等であると好ましい。これにより、発光素子10の基板1の第2主面側の外側面が、基板1の第1主面側の外側面よりも外側に位置する被覆部材4(すなわち、被覆部材4の傾斜面4a)を容易に形成することができる。本実施形態では、後述する第4の工程において、被覆部材4も除去する。したがって、被覆部材4の材料は透光性であっても、不透光性であっても、どちらでもかまわない。樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、これらの変性樹脂又はこれらの樹脂を1種以上含むハイブリッド樹脂等などが挙げられる。具体的には、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂(シリコーン変性エポキシ樹脂等)、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂(エポキシ変性シリコーン樹脂等)、ハイブリッドシリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、変性ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリシクロヘキサンテレフタレート樹脂、ポリフタルアミド(PPA)、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ABS樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、PBT樹脂、ユリア樹脂、BTレジン、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。特に、透光性、耐熱性、耐光性の観点から、シリコーン樹脂が好ましい。前述の樹脂には、フィラー、反射材、拡散材、波長変換部材、着色材等が含有されていてもかまわない。
樹脂の粘度は、約1〜30Pa・s程度であることが好ましい。そうすることで、発光素子10の周囲を囲むように基体200上に配置した被覆部材4を、所望の形状に濡れ広がらせることができる。すなわち、被覆部材4の内側面を、容易に発光素子10の基板1の側面1cを被覆するように変形させやすい。さらに、被覆部材4の外側面を、基板1の第1主面側よりも第2主面側において外側に位置するように容易に変形させやすい。
例えば、吐出口の径が約0.1mm程度のディスペンスDを用い、粘度約1〜5Pa・s程度のシリコーン樹脂を含有する被覆部材4を、アクリル系の材料からなる基体200上に配置する場合、被覆部材4を配置してから、約10〜100秒程度放置することで、被覆部材4を所望の形状へと変形させることができる。
以上のように被覆部材4を形成すると、基体200上に配置された各発光素子10に対してそれぞれ被覆部材4を配置するので、発光素子1の配置に高い精度を必要としない。また、被覆部材4の被覆領域を調整しやすい。具体的には、各発光素子10の半導体層2や電極3n,3pを被覆することなく、基板1の側面1cを被覆することができる。さらに、被覆部材4の形状は、樹脂等の濡れ広がりによって形成することができるので、容易に所望の被覆部材4を形成することができる。
次に、発光素子10を基体200へ配置する前に、被覆部材4を配置する形態について説明する。この形態では、被覆部材4を、発光素子10の基板1の第2主面上及び/又は基体200の上面上に予め配置しておき、発光素子10を基体200に配置することで、被覆部材4を形成する。
図2F及び図2Gは、本実施形態に係る発光装置1000の製造方法の第2の工程について示す概略図である。この方法では、発光素子10を基体200に配置する前に、予め被覆部材4を発光素子10の基板1の第2主面上及び/又は基体200の上面上に配置しておき、発光素子10を配置する際の応力によって、被覆部材4を発光素子10の側面(詳述すると、発光素子10の基板1の側面)に這い上がらせて形成する。
まず、図2Fに示されるように、基体200上において、発光素子10を配置する各々の領域に、被覆部材4を配置する。被覆部材4は、滴下法、印刷、スプレー等で配置することができる。発光素子10を配置する際の速度は、約1〜3mm/s程度、より好ましくは約2mm/s程度が好ましい。そうすることで、発光素子10が基体200上に配置される際の圧力によって、被覆部材4を発光素子10の側面に這い上がらせることができ、基板1の上面側の外側面よりも基板1の下面側の外側面が外側に位置する被覆部材4を形成することができる。
なお、発光素子10を配置する前に予め基体200上に被覆部材4を配置する場合、前述のように、配置される発光素子10の基板1の外縁よりも大きい径の孔を有する環状の被覆部材4を形成してもよい。この場合、被覆部材4が濡れ広がる前に、発光素子10を孔内の基体200上に配置することが好ましい。これにより、配置した発光素子10の側面を被覆するように被覆部材4が濡れ広がることで、所望の被覆部材4を形成することができる。
また、予め発光素子10の基板1の第2主面1b上に被覆部材4を配置し、被覆部材4側を基体200上に対向させるように発光素子10を基体200上に配置することで、被覆部材4を形成することができる。例えば、基体200とは別に支持体300を準備し、支持体300上に複数の発光素子10をフリップチップ実装で保持させ、各発光素子10の基板1の第2主面1b上に被覆部材4を配置する。支持体300の材料は、基体200と同じでもよいし、異なる材料を用いてもかまわない。例えば、支持体300の材料は、耐熱性を有し、熱により伸縮しにくい材料であると好ましく、アクリル等が好適に用いられる。被覆部材4は基板1の第2主面1b上に滴下法等で配置することができる。そして、図2Gに示されるように、被覆部材4側を基体200上に対向させるように支持体300を反転させ、発光素子10を基体200上に配置する。これにより、発光素子10が基体200上に配置される際の圧力によって、被覆部材4を発光素子10の側面に這い上がらせることができ、基板1の第1主面側の外側面よりも第2主面側の外側面が外側に位置する被覆部材4を形成することができる。なお、被覆部材4は、反転させても基板1上に保持される程度の粘度であることが好ましい。
支持体300は、発光素子10と基体200とが被覆部材4で接着された後、発光素子10から剥離される。したがって、発光素子10と支持体300との密着強度は、発光素子10の基板1上に配置された被覆部材4と基体200との密着強度よりも弱いことが好ましい。なお、支持体300を剥離せずに、発光装置の一部として用いてもかまわない。
これにより、複数の発光素子10を一括で基体200上に配置でき、さらに複数の被覆部材4を一括で形成することができるので、量産性を向上させることができる。なお、被覆部材4は、基体200上及び発光素子10の基板1の第2主面上の両方に設けてもよい。
以上のように、発光素子10を基体200上に配置する前に、基体200上及び/又は発光素子10の基板1の第2主面上に被覆部材4を配置する場合、前述の接着剤を被覆部材4として用いることができるため効率的である。
なお、発光素子10の基板1の第2主面上、すなわち発光素子10の基板1と基体200との間に被覆部材4が形成される場合は、第4の工程の前に、基板1の第2主面上の被覆部材4を除去することが好ましい。
配置する被覆部材4の量は、例えば平面視で約1.0×1.0mm、厚み約0.15mm程度の基板1を有する発光素子10を用いる場合、それぞれ約0.05mg程度とすることができる。
その他、被覆部材4は、金型を使った圧縮成形やトランスファー成形で形成することができる。これにより、被覆部材4の形状のばらつきを防ぐことができる。また、被覆部材4の材料の選択性が向上する。さらに、基体200上に配置された発光素子10毎に被覆部材4を形成する場合に比べて、量産性を向上させることができる。
(第3の工程)
図2H及び図2Iは、本実施形態に係る発光装置1000の製造方法の第3の工程について示す概略図である。第3の工程では、被覆部材4の傾斜面4aを光反射部材5で被覆する。具体的には、印刷、金型を用いた圧縮成形やトランスファー成形等によって、半導体層2の電極3n,3pを有する側の面及び側面と、被覆部材4の外側面を被覆するように、一体に又はそれぞれに光反射部材5を形成することができる。複数の発光素子10及び被覆部材4に対して、一体に光反射部材5を形成すると、光反射部材5の形状のばらつきを防ぐことができる。また、量産性を向上させることができるため好ましい。
本実施形態では、光反射部材5は、被覆部材4で被覆された複数の発光素子10毎にそれぞれ形成される。光反射部材5は、形成後、図2Iに示されるように発光素子10の電極3n,3pの一部が露出するように一部除去してもかまわない。除去は、研磨や切削等で行うことができる。これにより、発光装置1000の実装面に外部端子や配線等と接続する接続部を形成することができる。なお、光反射部材5は一部除去しなくてもよい。
光反射部材5の材料としては、樹脂等の母材に光反射性材料が含有されたものが好ましい。例えば、樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、これらの変性樹脂又はこれらの樹脂を1種以上含むハイブリッド樹脂等などが挙げられる。具体的には、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂(シリコーン変性エポキシ樹脂等)、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂(エポキシ変性シリコーン樹脂等)、ハイブリッドシリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、変性ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリシクロヘキサンテレフタレート樹脂、ポリフタルアミド(PPA)、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ABS樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、PBT樹脂、ユリア樹脂、BTレジン、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。特に、耐光性及び柔軟性の観点から、シリコーン樹脂が特に好ましい。
光反射性材料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化ケイ素、二酸化ジルコニウム、チタン酸カリウム、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ムライト、酸化ニオブ、各種希土類酸化物(例えば、酸化イットリウム、酸化ガドリニウム)等が挙げられる。
前述の母材には、フィラー、反射材、拡散材、波長変換部材、着色材等が含有されていてもかまわない。
(第4の工程)
図2J及び図2Kは、本実施形態に係る発光装置1000の製造方法の第4の工程について示す概略図である。第4の工程では、発光素子10の基板1を半導体層2から除去する。本実施形態では、基板1と、第2の工程で形成した被覆部材4も除去する。具体的には、図2Jに示されるように、耐熱性を有し、熱により伸縮しにくいアクリル系の材料からなる厚み約20〜50μm程度、より好ましくは厚み約35μm程度のシート状の支持体400を準備し、光反射部材5から露出された電極3n,3pが支持体400上に対向するように、基体200ごと反転させ、光反射部材5で被覆された発光素子10を支持体400に配置(転写)する。配置する際に、接着剤等を用いてもよい。そして、光反射部材5で被覆された発光素子10から基体200を剥離する。したがって、光反射部材5で被覆された発光素子10と支持体400との密着強度は、光反射部材5で被覆された発光素子10と基体200との密着強度よりも大きいことが好ましい。支持体400の材料としては、耐熱性の観点から、アクリル等が好ましい。支持体400上に配置(転写)された光反射部材5で被覆された発光素子10は、光反射部材5から基板1の第2主面及び被覆部材4が露出する。ここで、基板1の第2主面及び被覆部材4が露出していない場合、例えば前述の接着剤(被覆部材4)が基板1上を覆っているような場合は、基板1が露出するように適宜接着剤(被覆部材4)を除去する等の処理を行う。
そして、図2Kに示されるように、発光素子10の基板1を除去する。基板1の除去は、例えば、レーザ照射によるレーザリフトオフ(LLO)により実施することができる。具体的には、エキシマレーザ等の高出力のレーザ光を基板1側から半導体層2へ照射することで、基板1と半導体層2の境界近傍で半導体物質を分解させ、基板1と半導体層2とを分離して基板1を剥離させる。レーザ光は、基板1を透過し、半導体層2に吸収される波長のものを用いる。例えば、基板1がサファイア基板であり、半導体層2がGaNである場合は、レーザ光として前述のエキシマレーザ(波長約248nm)や、YAGレーザ(波長約266nm)を用いることができる。なお、基板1の一部が除去されずに残っていてもかまわない。
基板1を除去する際、被覆部材4を同時に剥離させることができる。ここで、被覆部材4及び光反射部材5の母材に異なる材料を用いると、同じ材料を用いる場合に比べ、被覆部材4と光反射部材5とが剥離しやすく、被覆部材4を基板1とともに除去しやすい。その他、第2の工程後、第3の工程の前に、被覆部材4の外表面に後述する離型剤を設けることで、基板1とともに被覆部材4を除去しやすくなる。なお、被覆部材4が完全に除去されず、その一部が光反射部材5上に残ってもかまわない。また、基板1と被覆部材4を同時に除去すると効率的であるが、被覆部材4は基板1と別々に除去してもかまわない。
基板1及び被覆部材4を除去することで、光反射部材5及び半導体層2からなる凹部5cを形成することができる。なお、被覆部材4が完全に除去されず、その一部が光反射部材5上に残る場合、凹部5cは、光反射部材5、被覆部材4、半導体層2によって構成される。
以上の製造方法により発光装置1000を形成することで、半導体層2からの光を光出射面側へ効率的に反射可能な光反射部材5の内側面5bの形状を容易に形成することができる。
なお、第4の工程で基板1及び被覆部材4を除去した後、露出した半導体層2の表面を粗面化すると好ましい。粗面化は、物理的・化学的な方法で行うことができるが、ダメージを低減するため、エッチングで行うことできる。例えば、発光素子10を支持体400ごと、リン酸などの酸性の液や、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリメチルアンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム溶液等のアルカリ性の液につけ、半導体層2の表面をエッチングすることで粗面化できる。これにより、半導体層2からの光を効率的に取り出すことができる。
(透光部材形成工程)
図2Lは、本実施形態に係る発光装置1000の製造方法の透光部材形成工程について示す概略図である。第4の工程で形成された凹部5cには、透光部材6を設けることができる。そうすることで、半導体層2の表面を保護することができる。なお、波長変換部材を含有させた透光部材6を形成することで、発光装置1000の光を所望の発光色とすることができる。透光部材6は、波長変換部材のみで構成されてもよいが、透光性の母材に波長変換部材を含有するものが好ましい。
母材の材料としては、樹脂や、ガラス等の無機物等を用いることができる。特に、前述の樹脂材料」を用いると、凹部5cに容易に設けることができるため好ましい。特に、透光性及び耐熱性及び耐光性の観点から、シリコーン樹脂が好ましい。
波長変換部材としては、例えば当該分野で公知の蛍光体を用いることができる。具体的には、セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系蛍光体、セリウムで賦活されたルテチウム・アルミニウム・ガーネット(LAG)、ユウロピウム及び/又はクロムで賦活された窒素含有アルミノ珪酸カルシウム(CaO−Al−SiO)系蛍光体、ユウロピウムで賦活されたシリケート((Sr,Ba)SiO)系蛍光体、βサイアロン蛍光体、CASN系又はSCASN系蛍光体等の窒化物系蛍光体、KSF系蛍光体(KSiF:Mn)、硫化物系蛍光体などが挙げられる。波長変換部材は、例えば、いわゆるナノクリスタル、量子ドットと称される発光物質でもよい。これらの材料としては、半導体材料を用いることができ、半導体材料としては、例えばII−VI族、III−V族、IV−VI族半導体、具体的には、CdSe、コアシェル型のCdSSe1−x/ZnS、GaP等のナノサイズの高分散粒子が挙げられる。透光部材には、さらに、フィラー、反射材、拡散材、着色材等を含有させてもよい。
本実施形態では、母材である樹脂に波長変換部材が含有された透光部材6を、滴下、スプレー(噴霧)、印刷、圧縮成形、トランスファー成形等で凹部5cに形成することができる。また、樹脂等に波長変換部材が含有された波長変換シートや、ガラス等に波長変換部材が含有された波長変換板等を、露出した半導体層2の表面に接着してもよい。その他、電着等、種々の方法を用いて形成することができる。なお、透光部材6は、波長変換部材を含んでいなくてもよい。
以上のような方法で形成された透光部材6の表面は、略平面であってもよいし、凹凸、段差、傾斜面、曲面を有していてもかまわない。
(封止部材形成工程)
その他、図3に示されるように、透光部材6や光反射部材5の上面をさらに被覆する封止部材7を形成してもかまわない。これにより、透光部材6及び光反射部材5の表面を保護することができる。さらに、所望の配光特性を有する発光装置1000を形成することができる。封止部材7としては、前述の透光部材6の母材と同様の材料を用いることができ、透光性及び耐熱性の観点から、特にシリコーン系樹脂が好ましい。形状は、略半球状、略平板状等、特に限定されない。特に、平板状の薄い封止部材(例えば、約10〜30μm程度)であると、小型の発光装置1000とできるため好ましい。封止部材7の形成方法としては、スプレー、スパッタ、印刷、塗布等、圧縮成形、トランスファー成形等が挙げられる。封止部材7には、フィラー、反射材、拡散材、波長変換部材、着色材等を含有させてもよい。また、封止部材7は複数層形成してもかまわない。
(反射層形成工程)
また、図4に示されるように、透光部材6を形成する前に、光反射部材5よりも高反射率の反射層8を光反射部材5の内側面5bに設けてもよい。これにより、光をより効率的に反射させることができる。
具体的には、例えば、半導体層2の表面にマスクを形成した後、光反射部材5の内側面5bの傾斜面にスプレー、スパッタ、印刷、塗布等の方法で反射層8を形成することができる。反射層8としては、光反射率の高い金属材料又は絶縁性材料等で形成することができる。金属材料としては、例えばAg、Ag合金、Al、Au等が挙げられる。特に、光反射率が高く、耐酸化性に優れたAg合金が好ましい。絶縁性材料としては、樹脂に光反射性材料を添加したもの等を用いることができる。反射層8の厚さは、特に限定されるものではなく、半導体層2からの出射光を効果的に反射することができる厚さ(例えば、約20nm〜約1μm)とすることができる。反射層8は、半導体層2からの光に対する反射率が60%以上、より好ましくは70%、80%又は90%以上であると好ましい。
第4の工程後、適宜、反射層形成工程、透光部材形成工程、封止部材形成工程等を行い、発光装置1000を形成する。本実施形態では、光反射部材5が、被覆部材4で被覆された発光素子10毎にそれぞれ離間して形成されるため、支持体400を除去することで、図1に示される発光装置1000を形成することができる。なお、第3の工程において、光反射部材5が一体に形成される場合は、支持体400を除去し、光反射部材5を切断して各々の発光装置1000に個片化することで、図1に示される発光装置1000を形成することができる。個片化は、ダイシング等によって行うことができる。
<実施形態2>
図5Aは、実施形態2に係る発光装置2000の概略断面図である。図5Bは、実施形態2に係る発光装置2000の概略平面図である。実施形態2では、第4の工程において被覆部材24を除去しない。したがって、発光装置2000は、光反射部材25の内側面25bの内側に被覆部材24を有する。具体的には、被覆部材24の外側面は、図5Aに示されるように、光反射部材25の内側面25bを被覆しており、半導体層2側よりも発光装置1000の光出射面側が外側に位置するように形成される。被覆部材24の内側面は、除去された基板1の側面の形状に対応しており、半導体層22に対して略垂直に形成される。図5Bに示されるように、平面視で、被覆部材24の上面(発光装置2000の光出射面側の面)は、略円形の外縁を有する略矩形環状である。すなわち、被覆部材24は、発光装置2000の光出射面側から半導体層22側へ厚みが薄くなるテーパー形状である。また、被覆部材24及び半導体層22からなる凹部25c(すなわち、被覆部材24の内側)には、透光部材26を設けることができる。それ以外は、実施形態1の発光装置1000と略同様に構成されており、適宜説明を省略する。
以下、実施形態2の発光装置2000の製造方法において、実施形態1の発光装置1000の製造方法と異なる部分について主に説明する。
本実施形態では、実施形態1と同様に、発光素子20を準備し、基体200上に配置する。ここで、図6に示されるように、発光素子20の基板21の側面21cに、離型剤9を形成する。離型剤9は、被覆部材24と基板21とを剥離しやすくするものであり、これにより、第4の工程において、基板21のみを除去することができる。離型剤9は、発光素子20を基体200上に配置する前又は配置した後に、塗布等で適宜設けることができる。離型剤9は、発光素子20の基板21の全側面を被覆するように設けられると好ましいが、側面の一部が被覆されなくてもかまわない。また、離型剤9は基体200上に配置してもかまわない。
離型剤9としては、例えば揮発剤等を用いることができる。揮発剤は、所定の熱を加えることで揮発するため、容易に被覆部材24と基板21とを剥離させることができる。揮発剤としては、例えば、種々の溶剤及び樹脂等の有機物質等を利用することができる。
具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン(沸点:150℃以下)、ホロン(沸点:198℃)、シクロヘキサノン(沸点:155℃)、メチルシクロヘキサノン(沸点:170℃)等のケトン系溶剤、 テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル)、酢酸エチル、メチルプロピルジグリコール、ヘキシルカルビトール、ブチルプロピレンジグルコール、ベンジルアルコール、ブチルカルビトール、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロヘキサノン(沸点:150℃以下)、メチルフェニルエーテル(沸点:153℃)、エチルフェニルエーテル(172℃)、メトキシトルエン(沸点:172℃)、ベンジルエチルエーテル(沸点:189℃)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(沸点:160℃)、ジエチレングリコールジエチルエーテル(沸点:188℃)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(沸点:194℃)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(沸点:231℃)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(沸点:247℃)、エチレングリコールモノブチルエーテル(沸点:171℃)、エチレングリコールモノイソアミルエーテル(沸点:181℃)、ブチルカルビトール(沸点:231℃)等のエーテル系溶剤等が挙げられる。
さらに、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール(沸点:150℃以下)、1−ヘキサノール(沸点:157℃)、1−ヘプタノール(沸点:176℃)、2−ヘプタノール(沸点:160℃)、3−ヘプタノール(沸点:156℃)、1−オクタノール(沸点:195℃)、2−オクタノール(沸点:179℃)、2−エチル−1−ヘキサノール(沸点:184℃)、シクロヘキサノール(沸点:161℃)、1−メチルシクロヘキサノール(沸点:155℃)、2−メチルシクロヘキサノール(沸点:165℃)、3−メチルシクロヘキサノール(沸点:173℃)、4−メチルシクロヘキサノール(沸点:174℃)、フルフリルアルコール(沸点:170℃)、ベンジルアルコール((沸点:205℃)、1,2−オクタンジオール(沸点:131℃)、1,8−オクタンジオール(沸点:172℃)、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(沸点:243℃)、エチレングリコール(沸点:198℃)、プロピレングリコール(沸点:187℃)、1,2−ブチレングリコール(沸点:191℃)、ヘキシレングリコール(沸点:197℃)、3−メチル−3−メトキシブタノール(沸点:174℃)、ブチルプロピレンジグルコール(沸点:231℃)等のアルコール系溶剤等が挙げられる。
また、ベンゼン、トルエン、キシレン(沸点:150℃以下)等の芳香族系有機溶剤、
3−メトキシ−3−メチル−1−ブチルアセテート(沸点:188℃)、エチレングリコールモノアセテート(沸点:182℃)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(沸点:247℃)等のアセテート系溶剤、
プロピレンカーボネート(沸点:241℃)等の環状カーボネート系溶剤、 γ−ブチロラクトン(沸点:204℃)等のラクトン系溶剤、N−メチル−2−ピロリドン(沸点:202℃)等のピロリドン系溶剤、α−ピネン(沸点:156℃)、β−ピネン(沸点:161℃)、リモネン(沸点:177℃)、ターピネオール(沸点:217℃)、ジヒドロターピネオール(沸点:207℃)、ジヒドロターピニルアセテート(沸点:220℃)等のテルペン系溶剤等が挙げられる。
その他、ジメチルホルムアミド(沸点:153℃)、ジメチルスルホキシド(沸点:189℃)等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらの揮発剤には、適宜有機バインダ、粘度調整剤等を添加して用いてもかまわない。
上記のような有機溶剤等の揮発剤を離型剤9とすると、後の第3の工程で、光反射部材25を形成する際にかかる熱によって離型剤9を除去することができる。これにより、第4の工程において基板21が除去される際、基板21とともに被覆部材24が除去されることを防ぐことができ、光反射部材25側に保持させておくことができる。
次に、第2の工程において、実施形態1と同様の方法で、内側面が発光素子20の側面に設けられた離型剤9を被覆し、外側面が基板21の第1主面側よりも第2主面側において外側に位置する被覆部材24を形成する。そして、第3の工程において、被覆部材24の外側面を被覆するように、光反射部材25を形成する。続いて、発光素子20の電極23n、23pが露出されるように、光反射部材25の一部を適宜除去する。そして、光反射部材25が形成された発光素子20を、基体200から支持体400へ配置(転写)する。図7に示されるように、支持体400に配置(転写)された光反射部材25で被覆された発光素子20は、光反射部材25から基板21の第2主面21b及び被覆部材24が露出する。
そして、図8に示されるように、第4の工程において、LLO等で基板21のみを除去する。なお、基板21の一部が除去されずに残ってもかまわない。また、被覆部材24の一部が除去されてもかまわない。第4の工程の後、適宜、反射層形成工程、透光部材形成工程、封止部材形成工程、個片化を行うことで、発光装置2000を形成する。これにより、実施形態1の発光装置1000に、さらに被覆部材24を有する発光装置2000を形成することができる。
実施形態2では、被覆部材24を除去しないので、被覆部材24の材料は透光性を有していることが好ましい。好ましくは、半導体層2からの光の透過率が60%以上、より好ましくは70%、80%又は90%以上であると好ましい。
被覆部材24には、フィラー、反射材、拡散材、波長変換部材、着色材等が含有されていてもかまわない。例えば、透光部材26と被覆部材24とに異なる波長変換部材を含有させることで、演色性の高い発光装置2000を形成することができる。なお、被覆部材24及び/又は透光部材26は、波長変換部材を含有していなくてもよい。また、被覆部材24及び透光部材26の母材を同じ樹脂等の材料とすることで、両部材の密着性を向上させることができる。さらに、被覆部材24及び光反射部材25の母材を同じ樹脂等の材料とすることで、両部材の密着性を向上させることができ、第4の工程において被覆部材24を光反射部材25側に保持させやすい。
以上、いくつかの実施形態について例示したが、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意のものとすることができることは言うまでもない。
1000,2000…発光装置
10,20…発光素子
1,21…基板
1a…第1主面
1b,21b…第2主面
1c,21c…側面
2,22…半導体層
2n…n型半導体層
2a…発光層
2p…p型半導体層
3n,23n…n側電極
3p,23p…p側電極
3a…全面電極
3b…カバー電極
H…保護膜
4,24…被覆部材
4a…傾斜面
5,25…光反射部材
5a,25a…側壁
5b,25b…内側面
5c,25c…凹部
6,26…透光部材
7…封止部材
8…反射層
9…離型剤
200…基体
300,400…支持体
D…ディスペンス

Claims (13)

  1. 第1主面及び第2主面を有する基板と、前記第1主面上に設けられた半導体層と、前記半導体層と電気的に接続される電極と、を有する発光素子を準備する第1の工程と、
    前記第1主面側よりも前記第2主面側の外側面が外側に位置するように、前記基板の側面側に被覆部材を形成する第2の工程と、
    前記被覆部材の前記外側面を光反射部材で被覆する第3の工程と、
    前記半導体層から前記基板を除去する第4の工程と、を有する発光装置の製造方法。
  2. 第2の工程において、前記被覆部材の前記外側面が傾斜面となるように、前記被覆部材を形成する請求項1に記載の発光装置の製造方法。
  3. 前記第3の工程おいて、前記光反射部材は、前記半導体層の前記電極を有する側の面及び側面を被覆する請求項1又は2に記載の発光装置の製造方法。
  4. 第2の工程の前に、前記基板の第2主面側が接するように、前記発光素子を基体上に配置し、
    前記第4の工程の前に、前記基体を除去する請求項1〜3のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
  5. 前記発光素子を前記基体上に配置した後に、前記被覆部材を形成する請求項4に記載の発光装置の製造方法。
  6. 前記第4の工程において、さらに前記被覆部材を除去する請求項1〜5のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
  7. 前記第2の工程の前に、前記基板の前記側面を離型剤で被覆する請求項1〜6のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
  8. 前記第3の工程において、透光性を有する材料で前記被覆部材を形成する請求項1〜7のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
  9. 前記第4の工程において、レーザリフトオフによって前記基板を除去する請求項1〜8のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
  10. 前記第4の工程の後、前記基板が除去された部分に透光部材を形成する請求項1〜9のいずれか1項に記載の発光装置の製造方法。
  11. 前記透光部材は、波長変換部材を含有する請求項10に記載の発光装置の製造方法。
  12. 半導体層と、前記半導体層と電気的に接続される電極とを有する発光素子と、
    前記半導体層の上面に設けられる透光部材と、
    透光性を有しており、前記透光部材の側面を被覆し、前記半導体層側よりも前記透光部材の上面側の外側面が外側にある被覆部材と、
    前記被覆部材の前記外側面を被覆する光反射部材と、を有することを特徴とする発光装置。
  13. 前記被覆部材の前記外側面は、傾斜面であることを特徴とする請求項12に記載の発光装置。
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