JP2019052853A - 排気情報処理装置、排気情報処理システム及び排気情報処理プログラム - Google Patents

排気情報処理装置、排気情報処理システム及び排気情報処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】補正に用いる情報が少なくても、劣化状態にある検出部の検出特性が精度良く特定可能な排気情報処理装置等の提供。【解決手段】制御ユニット100は、NOxセンサ50,60の出力を処理する排気情報処理装置として機能する。NOxセンサ50,60は、NOxを検出するNOx検出部53及び酸素排出部51を有している。制御ユニット100は、排気ガスに含まれるNOx濃度に関連するNOx検出部53の検出特性であって、酸素排出部51から離脱した阻害物質のNOx検出部53への付着によって変化する検出特性の基準特性データを記憶している。制御ユニット100は、検出NOx濃度と推定NOx濃度との関係を用いて基準特性データを補正し、劣化状態でのNOx検出部53の検出特性を算出する。【選択図】図2

Description

本開示は、窒素酸化物を検出する排気センサの出力を処理する技術に関する。
従来、例えば特許文献1には、排気ガスに含まれる窒素酸化物をNOxセンサによって検出し、排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度を計測するエンジン制御装置が開示されている。こうしたNOxセンサの出力は、継続的な使用によって変化することが知られている。そのため、エンジン制御装置は、NOxセンサの出力を補正する機能を備えている。
詳記すると、特許文献1のエンジン制御装置は、NOxセンサにて検出されたNOx濃度(以下、「検出濃度」)を取得すると共に、エンジンの運転状態から排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度(以下、「推定濃度」)を推定する。エンジン制御装置は、推定濃度の比較的高い特定状態であるときに、検出濃度を推定濃度と対応づけて、劣化状態におけるNOxセンサの出力特性を算出する。
特開2002−47979号公報
さて、特許文献1では、NOxセンサにて生じる劣化のメカニズムは、何ら特定されていない。そのためエンジン制御装置は、推定濃度と検出濃度との対応関係から、例えば直線補間等の数学的な処理によって劣化状態でのNOxセンサの出力を単に補正しているだけとなる。故に、補正後における検出濃度は、NOxセンサにおける検出部の劣化状態を正しく反映した内容とはなり難い。そのため、補正に用いる情報が少ない場合では、劣化状態にある検出部の検出特性が特定困難であり、ひいては補正後の検出濃度の精度も確保困難となり得た。
本開示は、補正に用いる情報が少なくても、劣化状態にある検出部の検出特性が精度良く特定できる排気情報の処理技術の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、開示された一つの態様は、機関(1)の排気ガスに含まれる窒素酸化物を検出する検出部(53)と、窒素酸化物の還元を阻害する阻害物質(68)を含有し検出部に向かう排気ガスに含まれる酸素を取り除く排出部(51)と、を有する排気センサ(50,60)の出力を処理する排気情報処理装置であって、窒素酸化物の濃度を示す濃度信号を検出部から取得する信号取得部(31)と、機関の作動状態を示す作動情報に基づき排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度を推定する濃度推定部(32)と、排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度に関連する検出部の検出特性であって、排出部から離脱した阻害物質の検出部への付着によって変化する検出特性の基準データを記憶する特性記憶部(33)と、濃度信号が示す検出濃度と濃度推定部にて推定された推定濃度との関係を用いて特性記憶部に記憶された基準データを補正し、阻害物質の付着による劣化状態での検出部の検出特性を算出する特性算出部(34)と、を備える排気情報処理装置とされる。
また一つの態様は、機関(1)の排気ガスに含まれる窒素酸化物を検出する検出部(53)、及び窒素酸化物の還元を阻害する阻害物質(68)を含有し検出部に向かう排気ガスに含まれる酸素を取り除く排出部(51)、を有する排気センサ(50,60)と、窒素酸化物の濃度を示す濃度信号を検出部から取得する信号取得部(31)、機関の作動状態を示す作動情報に基づき排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度を推定する濃度推定部(32)、排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度に関連する検出部の検出特性であって、排出部から離脱した阻害物質の検出部への付着によって変化する検出特性の基準データを記憶する特性記憶部(33)、及び濃度信号が示す検出濃度と濃度推定部にて推定された推定濃度との関係を用いて特性記憶部に記憶された基準データを補正し、阻害物質の付着による劣化状態での検出部の検出特性を算出する特性算出部(34)、を有し、排気センサの出力を処理する排気情報処理装置と、を備える排気情報処理システムとされる。
また一つの態様は、機関(1)の排気ガスに含まれる窒素酸化物を検出する検出部(53)と、窒素酸化物の還元を阻害する阻害物質(68)を含有し検出部に向かう排気ガスに含まれる酸素を取り除く排出部(51)と、を有する排気センサ(50,60)の出力を処理する排気情報処理プログラムであって、少なくとも一つの制御部(30)を、窒素酸化物の濃度を示す濃度信号を検出部から取得する信号取得部(31)、機関の作動状態を示す作動情報に基づき排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度を推定する濃度推定部(32)、排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度に関連する検出部の検出特性であって、排出部から離脱した阻害物質の検出部への付着によって変化する検出特性の基準データを記憶する特性記憶部(33)、及び濃度信号が示す検出濃度と濃度推定部にて推定された推定濃度との関係を用いて特性記憶部に記憶された基準データを補正し、阻害物質の付着による劣化状態での検出部の検出特性を算出する特性算出部(34)、として機能させる排気情報処理プログラムとされる。
本開示の発明者らは、検出部の劣化の主な要因が、排気ガスの酸素を取り除く排出部から離脱した阻害物質の検出物への付着であることを見出した。このように検出部に付着した阻害物質は、排気ガスと検出部との接触面積を実質的に低減させ、窒素酸化物の濃度に関連した検出部の検出特性に変化を引き起こすのである。
以上のように、検出部の劣化のメカニズムが特定できたことにより、検出部の検出特性の変化が予め推定可能となる。故に、本開示の各態様では、阻害物質の付着によって変化する検出特性の基準データが特性記憶部に記憶される。加えて、検出部の劣化の進み具合が、検出濃度と推定濃度との関係から、特性算出部によって把握され得る。そして、特性算出部は、現在の検出部の劣化状態を反映した検出特性を、基準データの補正によって算出する。以上によれば、算出された検出特性は、検出部の劣化状態を正しく反映した内容となり得る。したがって、補正に用いる情報が少なくても、劣化状態にある検出部の検出特性が精度良く特定可能になる。
尚、上記括弧内の参照番号は、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
第一実施形態による機関制御システムが適用されるエンジン及び排気系の全体構成を示す全体図である。 機関制御システムの電気的構成を示すブロック図である。 NOxセンサにおける酸素排出部及びNOx検出部の機械的な構成を示す断面図である。 NOx検出部の検出特性を示す図である。 NOx検出部の劣化のメカニズムを説明するための模式図である。 実NOx濃度とNOx検出率との対応関係を示す図であって、NOx検出部の基準特性データ及び補正特性データを示す図である。 基準補正データ及び濃度補正データを示す図である。 制御回路にて実施される劣化検出処理の詳細を示すフローチャートである。 制御回路にて実施されるNOx計測処理の詳細を示すフローチャートである。 劣化検出処理の実施タイミングを説明するための図である。 補正処理が実施されない比較例にて想定される誤差と、許容上限値に対する余裕の大きさの関係を示す図である。 補正処理が実施される第一実施形態での誤差と、許容上限値に対する余裕の大きさの関係を示す図である。 補正処理による効果を説明するため図である。 補正処理の効果として、後処理装置の構成を簡素化した場合の排気ガスの状態を模式的に示す図である。 補正処理の効果として、燃費の向上を図った場合の排気ガスの状態を模式的に示す図である。 基準特性データから補正特性データを算出する第二実施形態の演算方法を説明する図である。 第二実施形態の基準補正データ及び濃度補正データを示す図である。 第三実施形態にて用いられる検出率マップを示す図である。 変形例1の機関制御システムを示す図である。 変形例2の機関制御システムを示す図である。
以下、複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。そして、複数の実施形態及び変形例に記述された構成同士の明示されていない組み合わせも、以下の説明によって開示されているものとする。
(第一実施形態)
図1及び図2に示す第一実施形態による機関制御システム10は、内燃機関と共に車両に搭載されている。内燃機関は、圧縮自着火式のディーゼルエンジン(以下、「エンジン1」)であり、車両を走行させるための動力源である。エンジン1は、軽油を燃焼させることにより、動力を発生させる。エンジン1に接続された排気管3には、酸化触媒2及びSCR(Selective Catalytic Reduction)触媒4の等の後処理装置が設けられている。
機関制御システム10は、エンジン1を制御するシステムである。機関制御システム10は、排気管3を流れる排気ガスに含まれる窒素酸化物(以下、「NOx」)の濃度の計測機能を有している。機関制御システム10は、二つのNOxセンサ50,60と、制御ユニット100とを備えている。
NOxセンサ50,60は、排気管3において互いに異なる位置に設けられている。NOxセンサ50は、NOxセンサ60よりも上流(エンジン1)側であって、酸化触媒2とSCR触媒4との間に配置されている。NOxセンサ50は、SCR触媒4よりも酸化触媒2の近くに位置しており、酸化触媒2を通過した排気ガスに含まれるNOxを検出する。NOxセンサ60は、NOxセンサ50及びSCR触媒4よりも下流側であって、SCR触媒4と排気管3の出口との間に配置されている。NOxセンサ60は、SCR触媒4を通過した排気ガスに含まれるNOxを検出する。
図2及び図3に示すNOxセンサ50,60には、NOxを検出するためのセンサ素子が設けられている。センサ素子は、固体電解質61、スペーサ62、基準電極63、ポンプ電極64及びセンサ電極65等によって構成されている。
固体電解質61は、例えばイットリア安定化ジルコニア(YSZ)等の固体電解質材料によって矩形の板状に形成されている。固体電解質61は、高温下、具体的にYSZの場合では略600℃以上の温度下にて、酸素イオンの伝導性を発現する。固体電解質61の第一面には、ポンプ電極64及びセンサ電極65が設けられている。固体電解質61にて第一面とは反対側となる第二面には、基準電極63が設けられている。
スペーサ62は、例えばアルミナ(Al)等の電気絶縁材料から形成されている。スペーサ62は、固体電解質61の第一面側に積層されている。スペーサ62と固体電解質61との間には、ガス室57及び導入口59が区画されている。ガス室57には、導入口59を通じて、排気管3(図1参照)を流通する排気ガスが導入される。
基準電極63は、Ptを含む導電材料により、例えば10μm程度の矩形薄膜状に形成されている。基準電極63は、固体電解質61の第二面に配置されている。基準電極63は、固体電解質61を挟んだ状態で、ポンプ電極64及びセンサ電極65の両方と重なっている。
ポンプ電極64は、Au及びPtを含む導電材料により、例えば10μm程度の矩形薄膜状に形成されている。ポンプ電極64に含有されるAuは、ポンプ電極64によるNOxの還元作用を阻害する阻害物質68(図5参照)である。ポンプ電極64は、Auの含有により、NOx分子に対する分解活性能力を下げられている。一方で、ポンプ電極64は、酸素分子に対して還元作用を発現する。ポンプ電極64は、ガス流れ方向Fにおいて、導入口59よりも下流側且つセンサ電極65よりも上流側に位置している。ポンプ電極64は、固体電解質61及び基準電極63等と共に酸素排出部51を形成している。
酸素排出部51は、被測定ガスとなる排気ガスに含まれる酸素濃度を調整する機能を発揮する。詳記すると、ポンプ電極64及び基準電極63の間には、制御ユニット100によって所定の電圧が印加される。電圧が印加された状態下、ガス室57に導入された被測定ガス中の酸素分子は、ポンプ電極64の貴金属表面である吸着面64aに吸着され、還元作用を受けて酸素イオンに分解される。酸素イオンは、ポンプ電極64から固体電解質61に伝導して基準電極63へと移動する。以上のポンピング作用により、酸素排出部51は、被測定ガスに含まれる酸素分子の少なくとも一部、望ましくは全てを取り除き、被測定ガス中の酸素濃度を調整する。
センサ電極65は、PtとRh(ロジウム)とを含むことでNOx分子に対する分解活性能力の高められた導電材料により、例えば10μm程度の矩形薄膜状に形成されている。センサ電極65は、NOx分子に対して触媒作用を発現する。センサ電極65は、固体電解質61にてガス室57に臨む面に設けられている。センサ電極65は、ガス流れ方向Fにおいてポンプ電極64よりも下流側に位置している。センサ電極65は、固体電解質61及び基準電極63等と共にNOx検出部53を形成している。
NOx検出部53は、被測定ガスとなる排気ガスに含まれるNOxを検出する機能を発揮する。詳記すると、センサ電極65及び基準電極63の間には、制御ユニット100によって所定の電圧が印加される。電圧が印加された状態下、ガス室57に導入された被測定ガス中のNOx分子は、センサ電極65の貴金属表面である検出面65aに吸着され、触媒作用を受けて窒素イオンと酸素イオンとに分解される。酸素イオンは、センサ電極65から固体電解質61に伝導して基準電極63へと移動し、センサ電流を生じさせる。NOx検出部53は、酸素イオンの量に従って増減するセンサ電流の大きさを、被測定ガスに含まれるNOxの濃度を示す濃度信号として、制御ユニット100に出力する。
ここで、NOx検出部53にて検出されるNOx濃度を被計測ガス中の実NOx濃度で除算した値を、NOx検出率とする。NOx検出率は、図4に示すように、被計測ガス中のNOx濃度と検出面65aの実効面積との比率(NOx濃度/実効面積)により、実質的に一意に決定される値となる。NOx検出率は、NOx濃度と実効面積との比率が所定値よりも低い領域では実質的に「1」となり、NOx濃度と実効面積との比率が所定値を超えると、当該比率の上昇に伴って漸減する。
そして、NOx検出率は、NOxセンサ50,60の劣化によって低下する。その主な要因は、図5に示す阻害物質68である。阻害物質68は、ポンプ電極64の吸着面64aから離脱し、ガス流れ方向Fの下流側に位置するセンサ電極65に付着して検出面65aに被膜を生じさせる。阻害物質68による被膜は、センサ電極65におけるNOxの還元反応を阻害する。こうしたメカニズムにより、阻害物質68による検出面65aの実効面積の実質的な減少が引き起こされる。その結果、図4に示すように、NOx濃度と実効面積との比率が初期状態から劣化状態への遷移によって増加し、NOx検出率の低下が引き起こされる。
図1及び図2に示す制御ユニット100は、NOxセンサ50,60の出力を処理する機能の一部として、劣化に伴うNOx検出率の低下を補正可能である。制御ユニット100は、マイクロコンピュータ又はマイクロコントローラを主体に構成された制御回路30を備えている。制御回路30には、プロセッサ、RAM、及び書き換え可能な不揮発性のメモリ装置が設けられている。制御ユニット100は、NOxセンサ50,60と直接的又は間接的に電気接続されている。制御ユニット100は、メモリ装置に格納された排気情報処理プログラムをプロセッサによって実行することで、NOxセンサ50,60の出力を処理する複数の機能ブロックを構築する。具体的に、制御ユニット100には、信号取得部31、濃度推定部32、特性記憶部33、特性算出部34、濃度算出部35及び更新制御部36等が構築される。
信号取得部31は、NOxセンサ50,60の各NOx検出部53及び各酸素排出部51に電圧を印加する制御を行う。信号取得部31は、各NOx検出部53のセンサ電流の値を濃度信号として取得する。
濃度推定部32は、エンジン1の作動状態を示す機関作動情報として、燃料噴射量、噴射タイミング、噴射パターン、吸気量、EGR率、吸気温度及び水温等の情報を取得する。濃度推定部32は、これらの機関作動情報に基づき、排気ガスに含まれるNOx濃度(以下、「推定NOx濃度」)を推定する。例えば燃料噴射量は、インジェクタに設けられた圧力センサの値、及びインジェクタに印加される駆動信号の波形等から高精度に推定可能である。さらに濃度推定部32は、酸化触媒2及びSCR触媒4によるNOxの浄化率を推定可能であり、各NOxセンサ50,60に到達する排気ガスの推定NOx濃度を個別に算出する。こうして算出される推定NOx濃度は、NOxセンサ50,60の各出力に基づかない値となる。
特性記憶部33は、NOx検出部53の検出特性を示す基準特性データ(図6 実線参照)と、濃度信号を補正して実NOx濃度を演算するための基準補正データ(図7 実線参照)とを記憶している。基準特性データは、NOx濃度に関連した検出特性を示すデータであって、具体的には排気ガスに含まれるNOx濃度とNOx検出率との対応関係を示したデータである。基準補正データは、信号取得部31にて取得される濃度信号の示すNOx濃度(以下、「検出NOx濃度」)と、実NOx濃度との対応関係を示したデータである。各データは、NOx検出部53に劣化が生じていない初期状態での相関を示している。各データの示すNOx検出部53の特性は、吸着面64aから離脱した阻害物質68の検出面65aへの付着によって変化する。各データの形式は、マップであってもよく、近似曲線を示すモデル式であってもよい。
特性算出部34は、NOxセンサ50,60の劣化の進み具合を推定し、特性記憶部33に記憶された基準特性データ及び基準補正データを共に補正する劣化判定処理を実行する(図8参照)。まず特性算出部34は、検出NOx濃度のゼロ点補正を行う(図8 S11参照)。詳記すると、特性算出部34は、実NOx濃度が実質的にゼロになる条件にて、NOx検出率が「1」となるように、又は検出NOx濃度がセロとなるように、濃度信号の値をオフセットさせる(図6及び図7 一点鎖線参照)。
特性算出部34は、特定の条件下にて、濃度信号の示す検出NOx濃度D1及び特性記憶部33にて推定された推定NOx濃度E1を取得する(図8 S12,S13参照)。特性算出部34は、これら一組の検出NOx濃度D1及び推定NOx濃度E1に基づき、現在のNOx検出率R1(=D1/E1)を算出する(図8 S14参照)。特性算出部34は、推定NOx濃度E1及びNOx検出率R1の交差ポイントを通過するように、基準特性データを変形させる。こうして得られた検出特性が、現在の(劣化状態での)NOx検出部53の検出特性を示す補正特性データとなる(図6 破線参照)。
さらに特性算出部34は、補正特性データに基づいて基準補正データを補正する。具体的に、特性算出部34は、基準特性データにてNOx検出率R1を取るNOx濃度E2の算出(図8 S15参照)と、劣化に伴った変化割合を示す劣化補正係数K(=E1/E2)の算出(図8 S16参照)とを順に実施する。特性算出部34は、初期特性を示す基準補正データの横軸(検出NOx濃度軸)に劣化補正係数Kを乗算する(図8 S17参照)。その結果、現在の劣化状態での検出NOx濃度と実NOx濃度との対応関係を示した濃度補正データ(図7 破線参照)が生成される(図8 S18参照)。特性算出部34は、NOxセンサ50,60の各NOx検出部53に紐付けられる濃度補正データを個別に生成する。尚、第一実施形態では、濃度補正データは、マップ形式の情報としてメモリ装置に格納される。故に、以下の説明では、濃度補正データを「補正マップ」と記載する。濃度補正データは、上述の基準補正データ等と同等に、モデル式等であってもよい。
濃度算出部35は、エンジン1の作動している期間にて、排ガスに含まれるNOx濃度(以下、「補正後NOx濃度」)を算出するNOx計測処理(図9参照)を実施する。濃度算出部35は、各NOx検出部53の濃度信号に基づき検出NOx濃度を取得し(図9 S21参照)、各検出NOx濃度を各補正マップに適用して補正後NOx濃度を算出する(図9 S22参照)。以上の処理の繰り返しにより、各NOxセンサ50,60の配置された各計測点におけるNOx濃度が継続的に算出される。尚、検出NOx濃度は、上述したゼロ点位置の補正を適用された値である。
更新制御部36は、特性算出部34等による劣化補正の実施タイミング、即ち、基準補正データ及び補正マップ(濃度補正データ)を更新するタイミングを制御する。更新制御部36は、エンジン1の暖気が十分に行われた状態であって、エンジン1が例えば定常運転された状態下で、基準補正データ及び補正マップ(濃度補正データ)を更新する劣化検出処理を実行させる。劣化検出処理の実施間隔は、予め設定された運転情報に基づいて決定される。運転情報として運転時間を用いる場合、更新制御部36は、図10に示すように、前回の劣化検出処理の実施時からカウントした積算運転時間が実行判定閾値thを超えた場合に、劣化検出処理を実施させる。尚、劣化検出処理の実施間隔は、一定でなくてもよく、実行判定閾値thの増減によって不等間隔とされてもよい。
ここまで説明したように、NOx検出部53の劣化のメカニズムが特定できたことにより、NOx検出部53の検出特性の変化が予め推定可能となる。具体的に第一実施形態では、阻害物質68の付着によって変化する検出特性の基準特性データが特性記憶部33に記憶されている。加えて、NOx検出部53の劣化の進み具合が、検出NOx濃度と推定NOx濃度との関係から、特性算出部34によって把握される。そして、特性算出部34は、現在のNOx検出部53の劣化状態を反映した検出特性を示す補正特性データを、基準特性データの補正によって算出する。以上によれば、補正特性データは、NOx検出部53の劣化状態を正しく反映した内容となり得る。したがって、補正に用いる情報が少なくても、劣化状態にあるNOx検出部53の検出特性が精度良く特定可能になる。
加えて第一実施形態では、NOx検出部53の検出特性を示すデータとして、実NOx濃度とNOx検出率との対応関係を示した基準特性データが記憶されている。上述したように、阻害物質68の付着による実効面積の減少は、実NOx濃度に対するNOx検出率の値に直接的に影響する。そのため、新たに見出した阻害物質68の付着による劣化のメカニズムを反映させつつ、NOx検出部53の検出特性の変化を特定する処理には、実NOx濃度とNOx検出率との対応関係を示す上記の基準特性データの使用が好適となる。
また第一実施形態の濃度算出部35は、補正特性データを用いて生成した補正マップを用いて検出NOx濃度を補正し、補正後NOx濃度を算出する。以上のように、劣化状態での検出特性を反映した補正マップを用いて検出NOx濃度を補正すれば、補正後NOx濃度と実NOx濃度との誤差は、低減され得る。このように、NOxセンサ50,60の劣化を精度良く補正できることの利点を、図11〜図15に基づいて説明する。
図11に示す従来技術となる比較例では、検出特性の変化を反映した補正処理が実施されていない。故に、実NOx濃度に対する検出NOx濃度の誤差が、NOxセンサの使用時間の累積に伴って増加していく。そのため、実NOx濃度が許容上限値(例えば、法規的な規制値)を下回るよう、後処理装置の目標制御値は、余裕分と誤差分とを含めて検出NOx濃度が許容上限値を下回るよう、許容上限値に対して相当に低い値に設定せざるを得なかった。
しかし、図12に示すように、補正マップに基づく補正処理によれば、補正後NOx濃度と実NOx濃度との誤差は、縮小可能となる。その結果、実NOx濃度は、許容上限値を大きく下回る値にて推移可能となる。故に、図13に示すように、処理装置の目標制御値を比較例(図11参照)よりも許容上限値に近い値に設定したとしても、比較例と同等の余裕分の確保が可能になる。こうした目標制御値の緩和分は、後処理装置の簡素化及び燃費の向上に寄与し得る。
詳記すると、図14に示すように、補正処理の実施によってNOx排出量が緩和可能となれば、後処理装置の性能を下げることができる。具体的には、酸化触媒2及びSCR触媒4の触媒サイズの小型化が実現できる。さらに、SCR触媒4に供給される尿素水、及びNOxを吸蔵するLNT触媒に供給される燃料等の還元剤の消費量が低減可能となる。以上の結果、後処理装置に関連する初期コスト及びランニングコストの抑制効果が獲得できる。
一方で、後処理装置の浄化性能を維持した場合、図15に示すように、精度向上による効果分をエンジン1の出力向上に用いることが可能になる。具体的には、インジェクタの噴射タイミングを進角側に適合させる制御により、NOxの増加を許容しつつ、燃費を改善することが可能になる。
さらに、検出面65aの実効面積の縮小を予め想定することによれば、劣化を前提としたNOx検出部53の設計が可能になる。即ち、検出面65aの面積を従来よりも縮小させたNOx検出部53が実現され得る。さらに、劣化の検出と補正が可能であれば、NOxセンサに想定する製品寿命の延長が可能になる。
加えて第一実施形態では、補正特性データを用いて生成した補正マップに検出NOx濃度を適用する処理により、補正後NOx濃度が算出される。こうした処理によれば、制御ユニット100は、濃度信号から高精度な補正後NOx濃度を取得する演算を、低負荷で実施可能となる。
また第一実施形態では、一組の検出NOx及び推定NOx濃度の関係を用いて、基準特性データから補正特性データを算出する。こうした処理によれば、劣化状態でのNOx検出部53の検出特性を、低負荷且つ高速に特定することが可能になる。
さらに第一実施形態では、窒素酸化物の濃度が実質的にゼロになる条件にて、濃度信号の示す検出NOx濃度がゼロを示すように、各NOxセンサ50,60力が補正される。こうしたゼロ点補正が実施されたうえで、特性算出部34は、基準特性データから補正特性データを算出する。以上によれば、補正特性データは、劣化状態にあるNOx検出部53の検出特性をさらに正確に反映した内容となり得る。
尚、第一実施形態において、エンジン1が「機関」に相当し、制御回路30が「制御部」に相当し、濃度算出部35が「濃度補正部」に相当する。また、NOxセンサ50,60がそれぞれ「排気センサ」に相当し、酸素排出部51が「排出部」に相当し、NOx検出部53が「検出部」に相当する。さらに、機関制御システム10が「排気情報処理システム」に相当し、制御ユニット100が「排気情報処理装置」に相当する。そして、基準特性データが「基準データ」に相当し、濃度補正データが「補正データ」に相当し、検出NOx濃度が「検出濃度」に相当し、推定NOx濃度が「推定濃度」に相当する。
(第二実施形態)
第二実施形態の特性算出部34は、劣化検出処理にて、エンジンの運転条件を変更した状態で濃度信号を取得する。その結果、図16に示すように、特性算出部34は、複数組(二組)の検出NOx濃度D1,D2及び推定NOx濃度E21,E22を、補正のための情報として取得する。特性算出部34は、各組の情報について、それぞれのNOx検出率R1(=D1/E21),R2(=D2/E22)を算出し、座標P1(E21,R1)及びP2(E22,R2)を規定する。そして、特性算出部34は、基準特性データを横軸(NOx濃度軸)方向に縮小させ、縮小させたデータ線と各座標P1,P2との二乗誤差が最小となるような縮尺の値を探索する。特性算出部34は、各座標P1,P2との二乗誤差が最小となったデータ線を、現状の検出特性を示す補正特性データとして取得し、且つ、補正特性データの基準特性データに対する縮尺率を劣化補正係数Kとする。
特性算出部34は、図17に示すように、初期状態を示す基準補正データの横軸(検出NOx濃度軸)に劣化補正係数Kを乗算する。その結果、劣化状態にあるNOx検出部53の検出特性を反映した濃度補正データが取得される。以上により、濃度算出部35は、検出NOx濃度D1に対して、初期状態の補正後NOx濃度C1ではなく、劣化状態に見合った補正後NOx濃度DC1を算出できる。
ここまで説明した第二実施形態でも、制御ユニットは、第一実施形態と同様の効果を発揮し、劣化状態にあるNOx検出部53の検出特性を精度良く特定して、実NOx濃度との誤差の少ない補正NOx濃度を算出できる。加えて第二実施形態のように、基準特性データから補正特性データを生成する処理に、複数組(二組)の検出NOx濃度及び推定NOx濃度の情報を用いれば、補正特性データは、劣化状態にあるNOx検出部の検出特性をさらに正確に示すことができる。
(第三実施形態)
第三実施形態の特性算出部34は、検出NOx濃度の補正に用いられる「補正データ」として、図18に示す検出率マップを生成する。検出率マップは、検出NOx濃度とNOx検出率との対応関係を示すデータである。特性算出部34は、初期状態を示す基準補正データの横軸(検出NOx濃度軸)に劣化補正係数Kを乗算する処理により、現状の劣化状態を反映した検出率マップを生成する。
濃度算出部35は、検出NOx濃度D1を検出率マップに適用し、NOx検出率R1を算出する。濃度算出部35は、検出NOx濃度D1をNOx検出率R1で除算する処理により、補正後NOx濃度(=D1/R1)を算出する。以上のように、検出率マップを補正データとして使用して補正後NOx濃度を算出する第三実施形態でも、第一実施形態と同様の効果が発揮される。
(第四実施形態)
第四実施形態の特性算出部34は、検出NOx濃度の補正に用いられる「補正データ」として、劣化補正係数Kを生成する。濃度算出部35は、検出NOx濃度を劣化補正係数Kで除算した値(=D1/K)を、基準補正データ(図7 実線参照)に適用する処理により、補正後NOx濃度を算出する。以上のように、劣化補正係数Kを用いて補正後NOx濃度を算出する第四実施形態でも、第一実施形態と同様の効果が発揮される。さらに、劣化補正係数Kを用いる上記の処理の採用によれば、検出NOx濃度の補正に必要な記憶容量の削減が可能になる。尚、第四実施形態において、劣化補正係数Kが「補正係数」に相当する。
(他の実施形態)
以上、複数の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
上記実施形態の機関制御システム10は、複数(二つ)のNOxセンサ50,60を備えていた。しかし、NOxセンサの個数及び配置は、適宜変更可能である。例えば、三つ以上のNOxセンサが排気管に設けられていてもよい。また、図19に示す変形例1の機関制御システム510のように、SCR触媒4の上流側のみにNOxセンサ50が設けられてもよい。或いは、図20に示す変形例2の機関制御システム610のように、SCR触媒4の下流側のみにNOxセンサ60が設けられてもよい。
上記実施形態では、実NOx濃度とNOx検出率との対応関係を示す基準特性データが、NOx検出部53の検出特性を示す「基準データ」として用いられていた。しかし、「基準データ」は、こうした情報に限定されない。また、濃度信号のオフセットを補正するゼロ点補正の実施は、適宜省略されてもよい。
上記実施形態の更新制御部は、運転情報として、運転時間を用いていた。しかし、更新制御部は、運転情報として、温度積算量及び走行距離等を用いることができる。温度積算値は、排気ガスの温度を運転時間で時間積分した値である。こうした処理によっても、補正特性データ及び濃度補正データを適切なタイミングにて、NOx検出部の劣化状態に合わせて更新することが可能である。
上記実施形態では、酸素排出部に含まれる阻害物質として、Auを記載した。しかし、阻害物質は、Auに限定されない。酸素排出部にて、ポンプ電極からのNOxの排出を抑制し、且つ、ポンプ電極からセンサ電極に飛散する虞のある物質が阻害物質に相当し得る。また阻害物質は、ポンプ電極に含有された物質であってもよく、ポンプ電極の表面に被覆された物質であってもよい。
上記実施形態において、制御ユニットの制御回路によって提供されていた機能は、上述のものとは異なるハードウェア及びソフトウェア、或いはこれらの組み合わせによって提供可能である。例えば上記実施形態では、濃度補正データを用いて濃度算出部が検出NOx濃度を補正し、補正後NOx濃度が算出されていた。しかし、補正後NOx濃度を算出するNOx計測処理は、制御ユニットとは異なる構成によって実施されてもよい。さらに、エンジンの稼動を統合制御するECUとは別に設けられた後処理専用の制御回路が、「排気情報処理装置」として、劣化検出処理及びNOx計測処理の一部又は全部を実行してもよい。
排気情報処理プログラムを格納するメモリ装置には、フラッシュメモリ及びハードディスク等の種々の非遷移的実体的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)が採用可能である。加えて、排気情報処理プログラムを記憶する記憶媒体は、車両に搭載された制御ユニットに設けられた記憶媒体に限定されず、当該記憶媒体へのコピー元となる光学ディスク及び汎用コンピュータのハードディスクドライブ等であってもよい。
上記実施形態では、車両に搭載されたディーゼルエンジンに適用される機関制御システム及び制御ユニットに、本開示による補正処理を適用した例を説明した。しかし、車載された機関に限らず、船舶、鉄道車両、及び航空機等に搭載された内燃機関又は外燃機関の機関制御システム及び制御ユニットにも、上記の補正処理は適用可能である。さらに、発電用機関の機関制御システム及び制御ユニットにも、上記の補正処理は適用可能である。
1 エンジン(機関)、10,510,610 機関制御システム(排気情報処理システム)、30 制御回路(制御部)、31 信号取得部、32 濃度推定部、33 特性記憶部、34 特性算出部、35 濃度算出部(濃度補正部)、50,60 NOxセンサ(排気センサ)、51 酸素排出部(排出部)、53 NOx検出部(検出部)、68 阻害物質、100 制御ユニット(排気情報処理装置)、K 劣化補正係数(補正係数)

Claims (11)

  1. 機関(1)の排気ガスに含まれる窒素酸化物を検出する検出部(53)と、窒素酸化物の還元を阻害する阻害物質(68)を含有し前記検出部に向かう排気ガスに含まれる酸素を取り除く排出部(51)と、を有する排気センサ(50,60)の出力を処理する排気情報処理装置であって、
    窒素酸化物の濃度を示す濃度信号を前記検出部から取得する信号取得部(31)と、
    前記機関の作動状態を示す作動情報に基づき排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度を推定する濃度推定部(32)と、
    排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度に関連する前記検出部の検出特性であって、前記排出部から離脱した前記阻害物質の前記検出部への付着によって変化する前記検出特性の基準データを記憶する特性記憶部(33)と、
    前記濃度信号が示す検出濃度と前記濃度推定部にて推定された推定濃度との関係を用いて前記特性記憶部に記憶された前記基準データを補正し、前記阻害物質の付着による劣化状態での前記検出部の前記検出特性を算出する特性算出部(34)と、を備える排気情報処理装置。
  2. 前記特性記憶部は、排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度と、前記検出部における窒素酸化物の検出率との対応関係を、前記検出特性の前記基準データとして記憶する請求項1に記載の排気情報処理装置。
  3. 前記特性算出部にて算出された劣化状態での前記検出特性を反映させた補正データを用いて、前記濃度信号が示す前記検出濃度を補正する濃度補正部(35)、をさらに備える請求項1又は2に記載の排気情報処理装置。
  4. 前記特性算出部は、前記検出濃度を補正する補正マップを前記補正データとして生成し、
    前記濃度補正部は、前記検出濃度を前記補正マップに適用する処理により、排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度を算出する請求項3に記載の排気情報処理装置。
  5. 前記特性算出部は、前記検出濃度を補正する補正係数を前記補正データとして生成し、
    前記濃度補正部は、前記補正係数を用いて前記濃度信号を補正する処理により、排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度を算出する請求項3に記載の排気情報処理装置。
  6. 前記特性算出部は、前記検出濃度と窒素酸化物の検出率との対応関係を示す検出率マップを前記補正データとして生成し、
    前記濃度補正部は、前記検出濃度を前記検出率マップに適用する処理により、排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度を算出する請求項3に記載の排気情報処理装置。
  7. 特性算出部は、一組の前記検出濃度と前記推定濃度との関係を用いて前記基準データを補正し、劣化状態での前記検出部の前記検出特性を算出する請求項1〜6のいずれか一項に記載の排気情報処理装置。
  8. 特性算出部は、複数組の前記検出濃度と前記推定濃度との関係を用いて前記基準データを補正し、劣化状態での前記検出部の前記検出特性を算出する請求項1〜6のいずれか一項に記載の排気情報処理装置。
  9. 前記特性算出部は、窒素酸化物の濃度が実質的にゼロになる条件にて前記濃度信号の示す前記検出濃度がゼロを示すように前記排気センサの出力を補正したうえで、劣化状態での前記検出部の前記検出特性を算出する請求項1〜8のいずれか一項に記載の排気情報処理装置。
  10. 機関(1)の排気ガスに含まれる窒素酸化物を検出する検出部(53)、
    及び窒素酸化物の還元を阻害する阻害物質(68)を含有し前記検出部に向かう排気ガスに含まれる酸素を取り除く排出部(51)、を有する排気センサ(50,60)と、
    窒素酸化物の濃度を示す濃度信号を前記検出部から取得する信号取得部(31)、
    前記機関の作動状態を示す作動情報に基づき排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度を推定する濃度推定部(32)、
    排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度に関連する前記検出部の検出特性であって、前記排出部から離脱した前記阻害物質の前記検出部への付着によって変化する前記検出特性の基準データを記憶する特性記憶部(33)、
    及び前記濃度信号が示す検出濃度と前記濃度推定部にて推定された推定濃度との関係を用いて前記特性記憶部に記憶された前記基準データを補正し、前記阻害物質の付着による劣化状態での前記検出部の前記検出特性を算出する特性算出部(34)、を有し、前記排気センサの出力を処理する排気情報処理装置(100)と、
    を備える排気情報処理システム。
  11. 機関(1)の排気ガスに含まれる窒素酸化物を検出する検出部(53)と、窒素酸化物の還元を阻害する阻害物質(68)を含有し前記検出部に向かう排気ガスに含まれる酸素を取り除く排出部(51)と、を有する排気センサ(50,60)の出力を処理する排気情報処理プログラムであって、
    少なくとも一つの制御部(30)を、
    窒素酸化物の濃度を示す濃度信号を前記検出部から取得する信号取得部(31)、
    前記機関の作動状態を示す作動情報に基づき排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度を推定する濃度推定部(32)、
    排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度に関連する前記検出部の検出特性であって、前記排出部から離脱した前記阻害物質の前記検出部への付着によって変化する前記検出特性の基準データを記憶する特性記憶部(33)、
    及び前記濃度信号が示す検出濃度と前記濃度推定部にて推定された推定濃度との関係を用いて前記特性記憶部に記憶された前記基準データを補正し、前記阻害物質の付着による劣化状態での前記検出部の前記検出特性を算出する特性算出部(34)、として機能させる排気情報処理プログラム。
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