JP2005121003A - 空燃比センサの異常検出装置 - Google Patents

空燃比センサの異常検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】空燃比センサの応答性異常を好適に検出すること。
【解決手段】エンジン10の排気管24には空燃比センサ32が配設されている。ECU40は、空燃比センサ信号から検出された空燃比検出値を目標値に一致させるための空燃比補正量を算出する。また、空燃比検出値のリッチ側、リーン側への変化量データをそれぞれ算出すると共に、空燃比補正量のリッチ側、リーン側への変化量データをそれぞれ算出し、前記算出した空燃比検出値のリッチ側、リーン側への変化量データと前記算出した空燃比補正量のリッチ側、リーン側への変化量データとに基づいて、リッチ側への変化時、リーン側への変化時のそれぞれについてセンサ応答性を検出する。そして、前記検出したセンサ応答性に基づいて空燃比センサ32の異常を検出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、空燃比センサの異常検出装置に関するものである。
従来より、内燃機関の排気管に空燃比センサを配設し、この空燃比センサの検出信号により内燃機関から排出される排ガスの空燃比(排気空燃比)を検出するようにした空燃比検出装置が実用化されている。空燃比センサとしては近年、空燃比をリニアに検出可能なリニアA/Fセンサ等が用いられている。そして、この空燃比検出装置を用いた空燃比制御システムでは、その検出空燃比が目標値で安定するよう空燃比フィードバック制御が実施され、結果として排気エミッションを改善することに成功している。
かかる場合、良好なる空燃比制御を実現するには空燃比センサが正常に機能していることが前提であり、空燃比センサの異常の有無を検出するための異常検出装置が各種提案されている。例えば、特許文献1(特開平4−237851号公報)では、理論空燃比の近傍で空燃比フィードバック係数を変化させ、その時の空燃比センサ出力応答特性により、空燃比センサの劣化診断を行うこととしていた。また、特許文献2(特開平10−169501号公報)では、空燃比センサにより検出された空燃比が変動する際の速度変化量と、空燃比補正係数が変動する際の速度変化量とを演算すると共に、それら速度変化量を比較し、その比較結果に基づいて空燃比センサの異常を診断することとしていた。
上記各特許文献では、空燃比センサの出力応答性に着目しその応答性の状態に基づいてセンサ異常を検出するようにしているが、空燃比センサでは、リッチ側に変化する時のセンサ応答性とリーン側に変化する時のセンサ応答性とのうち、片側にだけ偏って応答性異常が現れることも考えられる。つまり、一般に知られているように空燃比センサはジルコニア等の固体電解質体とそれを挟むように配される一対の電極とを有しており、電極間を伝導する酸素イオン量に応じて排ガス中の酸素濃度(すなわち空燃比)が検出される。この場合、センサ個体差や経時変化等の要因により前記各電極において反応速度が相違すると、空燃比がリッチ側に変化する時の応答性とリーン側に変化する時の応答性とに差異が生じる。かかる実状において、上記各特許文献では、リッチ側変化とリーン側変化との両方を同時に判断するため、片側だけ応答性が悪化する場合にその異常が正しく検出できないおそれがあった。
一方、空燃比センサの出力応答性を検出する場合、仮に空燃比センサが異常状態(例えば応答遅れの状態)にあっても、空燃比が目標空燃比(例えば目標空燃比=理論空燃比)に制御されている状態ではその状況がセンサ検出値や空燃比補正係数等に反映されにくい。そのため、応答性検出を実施する上で問題となっていた。
特開平4−237851号公報 特開平10−169501号公報
本発明は、空燃比センサの応答性異常を好適に検出することができる空燃比センサの異常検出装置を提供することを第1の目的とし、応答性変化の状況を確実に検出することができる空燃比センサの応答性検出装置を提供することを第2の目的とするものである。
請求項1に記載の発明では、空燃比センサ信号から検出された空燃比検出値のリッチ側
、リーン側への変化量データがそれぞれ算出されると共に、空燃比補正量のリッチ側、リーン側への変化量データがそれぞれ算出される。また、前記算出された空燃比検出値のリッチ側、リーン側への変化量データと前記算出された空燃比補正量のリッチ側、リーン側への変化量データとに基づいて、リッチ側への変化時、リーン側への変化時のそれぞれについて空燃比センサの応答性が検出される。そして、前記検出された空燃比センサの応答性に基づいて当該空燃比センサの異常が検出される。
空燃比センサの経時変化等によりその動特性が変化する場合、空燃比センサのリッチ側への応答性又はリーン側への応答性の何れかのみが大きく変化して異常の状態に至ることがあると考えられる。本発明によれば、空燃比センサのリッチ側への応答性とリーン側への応答性とが個別に検出されるため、空燃比センサの応答性異常を好適に検出することが可能となる。
なおここで言う、リッチ側への変化、リーン側への変化とは、空燃比検出値や空燃比補正量の変化の方向を表現したものであり、リッチ向きの変化又はリーン向きの変化と解釈されるものである。故に、理論空燃比を跨いでリッチ側又はリーン側に変化する場合に限定されるものではない。空燃比補正量のリッチ側、リーン側の変化は空燃比検出値の変化に合わせて例えば燃料増量、燃料減量させるための変化を言う。
請求項2に記載の発明では、リッチ側への変化時、リーン側への変化時のそれぞれについて前記空燃比検出値の変化量データと前記空燃比補正量の変化量データとの比からセンサ応答性が算出され、該算出された空燃比検出値の変化量データと空燃比補正量の変化量データとの比に基づいて空燃比センサの異常が検出される。この場合、空燃比検出値の変化と空燃比補正量の変化とを対比させてセンサ応答性が求められるため、その信頼性が増す。よって、空燃比センサの異常検出がより好適に実施できるようになる。
請求項3に記載の発明では、リッチ側への変化時、リーン側への変化時のそれぞれについての空燃比検出値の変化量データと空燃比補正量の変化量データとの比が所定の基準値と比較され、その結果に応じて空燃比センサの異常が検出される。この場合、基準値との比較により例えば経時変化を要因とする応答性変化が監視できる。なお、所定の基準値を、センサ初期状態における初期値に基づき設定することも考えられる。
請求項4に記載の発明では、空燃比補正量のリッチ側変化に対して空燃比検出値のリッチ側変化が大きいとされる場合にリッチ側応答性異常であると判定され、空燃比補正量のリーン側変化に対して空燃比検出値のリーン側変化が大きいとされる場合にリーン側応答性異常であると判定される。
請求項5に記載したように、前記空燃比検出値の変化量データや前記空燃比補正量の変化量データとしては、それらの変化速度又は変化加速度が算出されると良い。特にこの場合、変化速度又は変化加速度がなまし演算により算出されると良い(後述する請求項15も同様)。
応答性異常が生じている空燃比センサであっても、空燃比が目標空燃比付近に制御されている状態等では応答性異常の状況が空燃比検出値の変化量データや空燃比補正量の変化量データに反映されにくく、正確な異常検出が実施できないという問題が生じる。これに対し請求項6の発明によれば、空燃比検出値及び空燃比補正量の各変化量データの算出が空燃比補正量の変化挙動に基づいて許可又は禁止されるため、応答性異常の状況を確実に検出することが可能となる。従って、応答性異常の誤検出が防止できる。
請求項7に記載の発明では、所定時間内における空燃比補正量のリッチ側又はリーン側
への変化幅が規定値を超える場合にのみ空燃比検出値、空燃比補正量の各変化量データの算出が許可される。所定時間内における空燃比補正量のリッチ側又はリーン側への変化幅が規定値を超える場合には、空燃比偏差が大きく空燃比センサの応答性異常の状況が明確に現れると考えられる。それ故、センサ応答性異常が良好に検出できる。
空燃比センサの応答性異常の一形態として、空燃比センサ周囲のガス雰囲気変化からセンサ出力が変化し始めるまでの応答が遅れるものがある。かかる応答性異常の場合、センサ出力が反応し始めてからの空燃比検出値の挙動は正常時と変わらないために単に空燃比検出値の変化量データだけでは応答性異常は正確に把握できない。これに対し請求項8に記載の発明では、空燃比補正量の変化量データ算出を開始した後に空燃比検出値の変化量データ算出を開始するまでの遅延時間が設定され、該遅延時間が経過したタイミングで空燃比検出値の変化量データ算出が許可される。従って、センサ出力が変化し始めるまでの応答遅れが生じる場合であってもセンサ応答性異常が正確に検出できる。
前記請求項8の場合、請求項9に記載したように、内燃機関への燃料供給量の変化からそれに伴う空燃比センサ周囲のガス雰囲気変化までの輸送遅れ時間に基づいて前記遅延時間を設定すると良い。なおこの場合、その都度の機関運転状態に基づいて遅延時間を設定すると良い。
請求項10に記載の発明では、空燃比補正量の変化量データ算出が許可された後、算出許可の期間が所定の規定時間で制限される。つまり、空燃比補正量の変化量データ算出を開始した後、時間制限無く当該算出を継続すると、応答性異常の状況が次第に不明確になる場合があると考えられる。例えば、ガス雰囲気変化からセンサ出力が変化し始めるまでの応答が遅れるが反応開始後の出力挙動は正常時と変わらないような形態の応答性異常の場合、時間の経過と共に応答性異常の検出が次第に困難になると考えられる。これに対し、上記のとおり時間制限を持たせることにより、センサ応答性異常が確実に検出できる。
請求項11に記載の発明では、空燃比補正量のリッチ側への変化幅が規定値を超えた場合において空燃比検出値がリーン側に変化した時、又は空燃比補正量のリーン側への変化幅が規定値を超えた場合において空燃比検出値がリッチ側に変化した時、空燃比検出値の変化量データ算出が禁止される。この場合、センサ応答性の異常検出に際し、ノイズや一時的な燃焼変動による空燃比検出値のばらつき分を排除することが低減できる。
また、請求項12に記載の発明では、空燃比センサ信号から検出された空燃比検出値のリッチ側、リーン側への変化量データがそれぞれ算出され、該算出された空燃比検出値のリッチ側、リーン側への変化量データに基づいて、リッチ側への変化時、リーン側への変化時のそれぞれについて空燃比センサの応答性が検出される。そして、該検出された空燃比センサの応答性に基づいて当該空燃比センサの異常が検出される。
前述の通り空燃比センサの経時変化等によりその動特性が変化する場合、空燃比センサのリッチ側への応答性又はリーン側への応答性の何れかのみが大きく変化して異常の状態に至ることがあると考えられる。本請求項12の発明によれば、空燃比センサのリッチ側への応答性とリーン側への応答性とが個別に検出されるため、空燃比センサの応答性異常を好適に検出することが可能となる。
請求項13に記載の発明では、リッチ側への変化時、リーン側への変化時のそれぞれについてのセンサ応答性が所定の基準値と比較され、その結果に応じて空燃比センサの異常が検出される。この場合、基準値との比較により例えば経時変化を要因とする応答性変化が監視できる。なお、所定の基準値を、センサ初期状態における初期値に基づき設定することも考えられる。
請求項14に記載の発明では、リッチ側変化時の変化量データとリーン側変化時の変化量データとが対比され、それらの大小関係に基づいてリッチ側応答性異常かリーン側応答性異常かが判定される。
請求項15に記載したように、前記空燃比検出値の変化量データとしてはその変化速度又は変化加速度が算出されると良い。
請求項16に記載の発明では、リッチ側への変化時、リーン側への変化時のそれぞれについて空燃比センサの応答性を等しくするような応答性パラメータが算出され、該応答性パラメータに基づいて空燃比センサの異常が検出される。この場合、リッチ側変化時とリーン側変化時とで応答性に差異が生じると、前記応答性パラメータが大きく変化する。このことから、センサ異常の検出が可能となる。
請求項17に記載の発明では、空燃比がリッチ側及びリーン側に強制変動される構成にあって、その空燃比変動に伴い前記空燃比検出値がリッチ側に変化する時、又は前記空燃比検出値がリーン側に変化する時の変化量データを基にセンサ異常の検出が実施される。この場合、空燃比がリッチ側又はリーン側に変化した時の変化量データを十分に得ることができ、信頼性の高いセンサ異常検出が実現できる。なお、こうして空燃比を強制変動させる場合、空燃比変動の周期や振幅を予め規定しておくと良い。かかる構成では空燃比の変動量が予め分かるため、請求項12に記載したように、空燃比検出値の変化量データだけを用いてセンサ異常の検出が可能となる(すなわちこの場合、空燃比補正量の変化量データを必ずしも用いなくても良い)。
空燃比を強制変動させる際、空燃比変動の周期や振幅を固定設定してもよいが、以下のように可変設定することも可能である。請求項18に記載の発明では、その都度の内燃機関の運転状態に基づいて、空燃比変動の周期又は振幅の少なくとも何れかが設定される。この場合、内燃機関の運転状態は逐次変化するが、その変化に追従した状態での空燃比変動制御が可能となる。
空燃比を強制的に変動させる場合、例えば低回転・低負荷領域では、排ガス流量が少なく且つ排ガス流速も小さいために燃料噴射量の変化から空燃比検出値が変化するまでに時間がかかる。これに対して、高回転・高負荷領域では、排ガス流量が多く且つ排ガス流速も速いために燃料噴射量の変化から空燃比検出値が変化するまでに時間がかからない。そこで、請求項19に記載したように、内燃機関の低回転・低負荷領域では空燃比変動の周期を長く又は振幅を大きくし、同内燃機関の高回転・高負荷領域では空燃比変動の周期を短く又は振幅を小さくすると良い。これにより、機関運転状態が変化しても、ほぼ同様の期間にてリッチ側/リーン側の空燃比変動を行わせることができ、センサ応答性の異常検出の信頼性が向上する。
また、請求項20に記載の発明では、空燃比検出値が目標空燃比に到達する都度、当該目標空燃比がリッチ側目標空燃比とリーン側目標空燃比とで交互に切替設定される。これにより、リッチ側及びリーン側で所望とする空燃比変動を実現しつつ、リッチ側目標空燃比とリーン側目標空燃比との間での空燃比変動が最短時間で実現できる。
請求項21に記載の発明では、空燃比センサ信号から検出された空燃比検出値のリッチ側又はリーン側への変化量データが算出されると共に、空燃比補正量のリッチ側又はリーン側への変化量データが算出され、空燃比検出値の変化量データと空燃比補正量の変化量データとに基づいて空燃比センサの応答性が検出される。また特に、空燃比補正量の変化挙動に基づいて、空燃比検出値の変化量データ及び空燃比補正量の変化量データの算出が
許可又は禁止される。
要するに、空燃比センサの応答性は経時変化等により変化し、その応答性の変化は、空燃比検出値の変化量データや空燃比補正量の変化量データに基づいて検出が可能である。しかしながら、応答性変化が生じている空燃比センサであっても、空燃比が目標空燃比付近に制御されている状態等では応答性変化の状況が空燃比検出値の変化量データや空燃比補正量の変化量データに反映されにくく、正確な応答性検出が実施できないという問題が生じる。これに対し本請求項21の発明によれば、空燃比検出値及び空燃比補正量の各変化量データの算出が空燃比補正量の変化挙動に基づいて許可又は禁止されるため、応答性変化の状況を確実に検出することが可能となる。応答性の誤検出も防止できる。
請求項22に記載の発明では、所定時間内における空燃比補正量のリッチ側又はリーン側への変化幅が規定値を超える場合にのみ空燃比検出値、空燃比補正量の各変化量データの算出が許可される。所定時間内における空燃比補正量のリッチ側又はリーン側への変化幅が規定値を超える場合には、空燃比偏差が大きく空燃比センサの応答性変化の状況が明確に現れると考えられる。それ故、センサ応答性が良好に検出できる。
空燃比センサの応答性変化の一形態として、空燃比センサ周囲のガス雰囲気変化からセンサ出力が変化し始めるまでの応答時間が変化するものがある。かかる応答性変化の場合、センサ出力が反応し始めてからの空燃比検出値の挙動は正常時と変わらないために単に空燃比検出値の変化量データだけでは応答性変化は正確に把握できない。これに対し請求項23に記載の発明では、空燃比補正量の変化量データ算出を開始した後に空燃比検出値の変化量データ算出を開始するまでの遅延時間が設定され、該遅延時間が経過したタイミングで空燃比検出値の変化量データ算出が許可される。従って、センサ出力が変化し始めるまでの応答時間が変化する場合であってもセンサ応答性変化が正確に検出できる。
前記請求項23の場合、請求項24に記載したように、内燃機関への燃料供給量の変化からそれに伴う空燃比センサ周囲のガス雰囲気変化までの輸送遅れ時間に基づいて前記遅延時間が設定されると良い。なおこの場合、その都度の機関運転状態に基づいて遅延時間を設定すると良い。
請求項25に記載の発明では、空燃比補正量の変化量データ算出が許可された後、算出許可の期間が所定の規定時間で制限される。つまり、空燃比補正量の変化量データ算出を開始した後、時間制限無く当該算出を継続すると、応答性変化の状況が次第に不明確になる場合があると考えられる。例えば、ガス雰囲気変化からセンサ出力が変化し始めるまでの応答が遅れるが反応開始後の出力挙動は正常時と変わらないような形態の応答性異常の場合、時間の経過と共に応答性変化の検出が次第に困難になると考えられる。これに対し、上記のとおり時間制限を持たせることにより、センサ応答性変化が確実に検出できる。
請求項26に記載の発明では、空燃比補正量のリッチ側への変化幅が規定値を超えた場合において空燃比検出値がリーン側に変化した時、又は空燃比補正量のリーン側への変化幅が規定値を超えた場合において空燃比検出値がリッチ側に変化した時、空燃比検出値の変化量データ算出が禁止される。この場合、センサ応答性検出に際し、ノイズや一時的な燃焼変動による空燃比検出値のばらつき分を排除することが低減できる。
請求項27に記載の発明では、空燃比をリッチ側及びリーン側に強制変動させる構成とし、空燃比変動に伴い空燃比検出値がリッチ側に変化する時、又は空燃比検出値がリーン側に変化する時の変化量データを基に空燃比センサの応答性を検出する。この場合、空燃比がリッチ側又はリーン側に変化した時の変化量データを十分に得ることができ、信頼性の高いセンサ応答性検出が実現できる。
空燃比を強制変動させる際、空燃比変動の周期や振幅を固定設定してもよいが、以下のように可変設定することも可能である。請求項28に記載の発明では、その都度の内燃機関の運転状態に基づいて、空燃比変動の周期又は振幅の少なくとも何れかが設定される。この場合、内燃機関の運転状態は逐次変化するが、その変化に追従した状態での空燃比変動制御が可能となる。
空燃比を強制的に変動させる場合、例えば低回転・低負荷領域では、排ガス流量が少なく且つ排ガス流速も小さいために燃料噴射量の変化から空燃比検出値が変化するまでに時間がかかる。これに対して、高回転・高負荷領域では、排ガス流量が多く且つ排ガス流速も速いために燃料噴射量の変化から空燃比検出値が変化するまでに時間がかからない。そこで、請求項29に記載したように、内燃機関の低回転・低負荷領域では空燃比変動の周期を長く又は振幅を大きくし、同内燃機関の高回転・高負荷領域では空燃比変動の周期を短く又は振幅を小さくすると良い。これにより、機関運転状態が変化しても、ほぼ同様の期間にてリッチ側/リーン側の空燃比変動を行わせることができ、センサ応答性検出の信頼性が向上する。
また、請求項30に記載の発明では、空燃比検出値が目標空燃比に到達する都度、当該目標空燃比がリッチ側目標空燃比とリーン側目標空燃比とで交互に切替設定される。これにより、リッチ側及びリーン側で所望とする空燃比変動を実現しつつ、リッチ側目標空燃比とリーン側目標空燃比との間での空燃比変動が最短時間で実現できる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態は、内燃機関である車載多気筒ガソリンエンジンを対象にエンジン制御システムを構築するものとしており、当該制御システムにおいては電子制御ユニット(以下、ECUという)を中枢として燃料噴射量の制御や点火時期の制御等を実施することとしている。先ずは、図1を用いてエンジン制御システムの全体概略構成図を説明する。
図1に示すエンジン10において、吸気管11の最上流部にはエアクリーナ12が設けられ、このエアクリーナ12の下流側には吸入空気量を検出するためのエアフローメータ13が設けられている。エアフローメータ13の下流側には、DCモータ等のアクチュエータによって開度調節されるスロットルバルブ14と、スロットル開度を検出するためのスロットル開度センサ15とが設けられている。スロットルバルブ14の下流側にはサージタンク16が設けられ、このサージタンク16には吸気管圧力を検出するための吸気管圧力センサ17が設けられている。また、サージタンク16には、エンジン10の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド18が接続されており、吸気マニホールド18において各気筒の吸気ポート近傍には燃料を噴射供給する電磁駆動式の燃料噴射弁19が取り付けられている。
エンジン10の吸気ポート及び排気ポートにはそれぞれ吸気バルブ21及び排気バルブ22が設けられており、吸気バルブ21の開動作により空気と燃料との混合気が燃焼室23内に導入され、排気バルブ22の開動作により燃焼後の排ガスが排気管24に排出される。エンジン10のシリンダヘッドには各気筒毎に点火プラグ27が取り付けられており、点火プラグ27には、点火コイル等よりなる図示しない点火装置を通じて、所望とする点火時期において高電圧が印加される。この高電圧の印加により、各点火プラグ27の対向電極間に火花放電が発生し、燃焼室23内に導入した混合気が着火され燃焼に供される。
排気管24には、排出ガス中のCO,HC,NOx等を浄化するための三元触媒等の触媒31が設けられ、この触媒31の上流側には排ガスを検出対象として混合気の空燃比を検出するための空燃比センサ32(リニアA/Fセンサ等)が設けられている。また、エンジン10のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ33や、エンジンの所定クランク角毎に(例えば30°CA周期で)矩形状のクランク角信号を出力するクランク角度センサ34が取り付けられている。
上述した各種センサの出力は、エンジン制御を司るECU40に入力される。ECU40は、CPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁19の燃料噴射量や点火プラグ27による点火時期を制御する。特に燃料噴射量制御では、空燃比センサ32により検出された空燃比(検出空燃比)と目標空燃比との偏差に基づいて空燃比補正量としての空燃比補正係数FAFを算出し、この空燃比補正係数FAFを用いた空燃比F/B制御を実施することとしている。
ここで、空燃比センサ32の構成を図9を用いて説明する。本空燃比センサ32は積層型構造のセンサ素子50を有し、図9にはセンサ素子50の断面構成を示す。実際には当該センサ素子50は図9の紙面直交方向に延びる長尺状をなし、素子全体がハウジングや素子カバー内に収容される構成となっている。
センサ素子50は、固体電解質層51、拡散抵抗層52、遮蔽層53及び絶縁層54を有し、これらが図の上下に積層されて構成されている。同素子50の周囲には図示しない保護層が設けられている。長方形板状の固体電解質層51は部分安定化ジルコニア製のシートよりなり、その固体電解質層51を挟んで上下一対の電極55,56が対向配置されている。電極55,56は白金Pt等により形成されている。拡散抵抗層52は電極55へ排ガスを導入するための多孔質シートからなり、遮蔽層53は排ガスの透過を抑制するための緻密層からなる。これら各層52,53は何れも、アルミナ、ジルコニア等のセラミックスをシート成形法等により成形したものであるが、ポロシティの平均孔径及び気孔率の違いによりガス透過率が相違するものとなっている。
絶縁層54はアルミナ、ジルコニア等のセラミックスからなり、電極56に対面する部位には大気ダクト57が形成されている。また、同絶縁層54には白金Pt等により形成されたヒータ58が埋設されている。ヒータ58はバッテリ電源からの通電により発熱する発熱体よりなり、その発熱により素子全体が加熱される。なお以下の説明では、電極55を拡散層側電極、電極56を大気側電極とも言う。
上記センサ素子50において、その周囲の排ガスは拡散抵抗層52の側方部位から導入されて拡散層側電極55に達する。排ガスがリーンの場合、排ガス中の酸素は電極55,56間の電圧印加により拡散層側電極55で分解され、イオン化されて固体電解質層51を通過した後、大気側電極56より大気ダクト57に排出される。このとき、大気側電極56→拡散層側電極55の向きに電流が流れ、その電流レベルに応じたセンサ信号が出力される。また、排ガスがリッチの場合、逆に大気ダクト57内の酸素が大気側電極56で分解され、イオン化されて固体電解質層51を通過した後、拡散層側電極55より排出される。そして、排ガス中のHCやCO等の未燃成分と触媒反応する。このとき、拡散層側電極55→大気側電極56の向きに電流が流れ、その電流レベルに応じたセンサ信号が出力される。
上記の如く空燃比センサ32(センサ素子50)では、拡散層側電極55及び大気側電極56で酸素の分解反応等が行われるが、各電極55,56で反応速度が異なると、リッチ時、リーン時の各々でセンサ応答性が相違する。この応答性の相違はセンサ個体差や経
時変化を要因とし、センサ応答性が相違すると、空燃比制御に悪影響が及ぶことが考えられる。そこで本実施の形態の空燃比検出装置では、リッチ側への変化時におけるセンサ応答性とリーン側への変化時におけるセンサ応答性とに基づいて空燃比センサ32の応答性異常を検出することとし、その詳細を以下に説明する。
図2は、空燃比検出装置の構成を機能別に示す機能ブロック図であり、それら各機能を簡単に説明する。空燃比調整部M1では、後述する空燃比センサ信号処理部M5より取り込まれる修正空燃比φmと目標空燃比との偏差に基づいて空燃比補正係数FAFが算出される。空燃比補正係数記憶部M2では、少なくとも空燃比補正係数FAFの今回値と前回値とが記憶され、修正空燃比記憶部M3では、少なくとも修正空燃比φmの今回値と前回値とが記憶される。応答性検出部M4では、空燃比補正係数FAFと修正空燃比φmとに基づいて、空燃比センサ32のリッチ側、リーン側への応答性を表す応答性パラメータ(パラメータα)が算出される。空燃比センサ信号処理部M5では、空燃比センサ信号から算出された検出空燃比φsigと前記パラメータαとに基づいて修正空燃比φmが算出される。また、センサ異常検出部M6では、応答性検出部M4から出力されるパラメータα等に基づいて空燃比センサ32の異常が検出される。なおここでは、空燃比を燃料過剰率(燃料量/空気量)で説明するが、これに代えて空気過剰率を用いる構成であっても何ら差し支えはない。
本実施の形態では、空燃比調整部M1が「補正量算出手段」に相当し、応答性検出部M4が「空燃比検出値変化算出手段」、「補正量変化算出手段」、「応答性検出手段」及び「パラメータ算出手段」に相当し、センサ異常検出部M6が「異常検出手段」に相当する。
上記の各機能はECU40が実行する制御プログラムにより実現されるようになっており、空燃比調整部M1、応答性検出部M4、空燃比センサ信号処理部M5及びセンサ異常検出部M6についてその処理手順を説明する。
図3は、空燃比調整部M1におけるFAF算出処理を示すフローチャートである。図3において、先ずステップS101では、空燃比F/B条件が成立しているか否かを判別する。空燃比F/B条件には、例えば冷却水温が所定温度以上であること、高回転・高負荷状態でないこと、空燃比センサ32が活性状態にあることなどが含まれる。条件成立の場合ステップS102に進み、目標空燃比φrefと修正空燃比φmとから空燃比偏差errを算出する(err=φref−φm)。その後、ステップS103では、周知のPI制御手法に基づいて次式により空燃比補正係数FAFを算出する。
FAF=KFp・err+KFi・Σerr
KFpは比例定数、KFiは積分定数である。なお、空燃比補正係数FAFの算出手法について限定はなく、過去のFAF値を反映させてFAF値の今回値を算出するもの、エンジン10の動的挙動を表したモデルを用いてFAF値を算出するものなどが任意に適用できる。
空燃比F/B条件が不成立の場合にはステップS104に進み、空燃比補正係数FAFを1とする。
次に、図4〜図6は、応答性検出部M4における演算処理を示すフローチャートであり、そのうち図4は空燃比補正係数FAFの変化速度を算出するためのFAF変化速度算出処理を示すフローチャート、図5は修正空燃比φmの変化速度を算出するためのφm変化速度算出処理を示すフローチャート、図6はパラメータα算出処理を示すフローチャートである。
先ず図4のFAF変化速度算出処理において、ステップS201では、今現在、空燃比補正係数FAFの演算中であるか否かを判別し、FAF演算中であることを条件にステップS202に進む。ステップS202では、空燃比補正係数の今回値FAF(k)と前回値FAF(k−1)との差からその変化量ΔFAFを算出する。その後、ステップS203では、空燃比補正係数の変化量ΔFAFが0よりも大きいか否かを判別する。ここで、ΔFAF>0であることは、燃料噴射弁19による燃料噴射量が増量側に補正され、それに伴い空燃比がリッチ側に変化することを意味する。
ΔFAF>0の場合ステップS204に進み、リッチ側に変化する時の空燃比補正係数の変化速度ΔFAFRを次式により算出する。
ΔFAFR(k)=ΔFAFR(k-1)+ksm1(ΔFAF(k)−ΔFAF(k-1))
上式中、ksm1はなまし率である。
また、ΔFAF≦0の場合ステップS205に進み、リーン側に変化する時の空燃比補正係数の変化速度ΔFAFLを次式により算出する。
ΔFAFL(k)=ΔFAFL(k-1)+ksm1(ΔFAF(k)−ΔFAF(k-1))
以上により、リッチ変化時及びリーン変化時における空燃比補正量の変化量データとして空燃比補正係数の変化速度ΔFAFR,ΔFAFLが算出される。
次に、図5のφm変化速度算出処理において、ステップS301では、今現在、修正空燃比φmの演算中であるか否かを判別し、φm演算中であることを条件にステップS302に進む。ステップS302では、修正空燃比の今回値φm(k)と前回値φm(k−1)との差からその変化量Δφmを算出する。その後、ステップS303では、修正空燃比の変化量Δφmが0よりも大きいか否かを判別する。ここで、Δφm>0であることは、燃料過剰率が増加しており空燃比がリッチ側に変化することを意味する。
Δφm>0の場合ステップS304に進み、リッチ側に変化する時の修正空燃比の変化速度ΔφmRを次式により算出する。
ΔφmR(k)=ΔφmR(k-1)+ksm2(Δφm(k)−Δφm(k-1))
上式中、ksm2はなまし率である。
また、Δφm≦0の場合ステップS305に進み、リーン側に変化する時の修正空燃比の変化速度ΔφmLを次式により算出する。
ΔφmL(k)=ΔφmL(k-1)+ksm2(Δφm(k)−Δφm(k-1))
以上により、リッチ変化時及びリーン変化時における空燃比検出値の変化量データとして修正空燃比の変化速度ΔφmR,ΔφmLが算出される。
また、図6のパラメータα算出処理において、ステップS401では、リッチ側への空燃比変化時における修正空燃比の変化速度ΔφmRと空燃比補正係数の変化速度ΔFAFRとの比compR(=ΔφmR(k)/ΔFAFR(k))を算出すると共に、リーン側への空燃比変化時における修正空燃比の変化速度ΔφmLと空燃比補正係数の変化速度ΔFAFLとの比compL(=ΔφmL(k)/ΔFAFL(k))を算出する。
その後、ステップS402では、前記算出したcompRとcompLとの比compRLを算出し、続くステップS403では、compRLを目標値(=1)にするためのPI補償器を使ってパラメータαを算出する。すなわち、
e=compRL−1
α=1+kp・e+ki(Σe)
としてパラメータαを算出する。なお、kpは比例定数、kiは積分定数である。
以上により、リッチ変化時及びリーン変化時における空燃比センサ32の応答性データとしてcompR,compLが算出されると共に、応答性パラメータとしてパラメータαが算出される。
ところで本実施の形態では、位相進みフィルタを用いて空燃比センサ信号処理を実施することとしており、その伝達関数は次の(1)式のように表される。Aはセンサ時定数の中央値である。
Figure 2005121003
また、連続時間を離散時間に変換するための双一次s−z変換は次の(2)式で表される。(2)式において、h=2/T(Tはサンプル周期)である。
Figure 2005121003
上記(2)式により、上記(1)式は次の(3)式となる。
Figure 2005121003
上記(3)式を差分方程式に展開すると、次の(4)式が得られる。
Figure 2005121003
Yはフィルタ出力、Uはフィルタ入力である。上記(4)式により、フィルタ入力である検出空燃比φsigに対して位相進み処理が実施され、その結果、修正空燃比φmが算出できる。
図7は、空燃比センサ信号処理部M5におけるセンサ信号処理を示すフローチャートである。
図7において、ステップS501では、センサ信号処理の実行条件が成立しているか否かを判別する。その実行条件には、例えば空燃比センサ32がフェイルしていないこと、同センサ32が活性状態にあることなどが含まれる。また、ステップS502では、空燃比がリッチ向きに変化しているか否かを判別する。具体的には、検出空燃比φsigの前回値と今回値との差を求め、その「今回値−前回値」が正であればリッチ向きに空燃比が変化している旨判定する。
実行条件成立の下でリッチ向き変化時である場合(すなわちステップS502がYES
の場合)、ステップS503に進んでパラメータαを1に初期化する。また、リーン向き変化時である場合(ステップS502がNOの場合)、そのままステップS504に進んで前記(4)式を用いて位相進み処理を実施する。これにより、リーン側への空燃比変化時において検出空燃比φsigがパラメータαに応じて補正され、修正空燃比φmが算出される。
また、図8は、センサ異常検出部M6におけるセンサ異常検出処理を示すフローチャートである。
図8において、ステップS601では、前記図6の演算処理にて算出したcompR,compL,compRL,パラメータαを読み込み、続くステップS602〜S605では、前記読み込んだcompR,compL,compRL,パラメータαからセンサ異常の有無を判定する。すなわち、ステップS602では、compR>K1であるか否かを判別し、ステップS603では、compL>K2あるか否かを判別する(但し、K1=K2も可)。ステップS604では、K3<compRL<K4であるか否かを判別する。ステップS605では、α>K5であるか否かを判別する。このとき、K1〜K5は応答性異常判定値であり、特にK3<1、K4>1である。
ここで、空燃比補正係数FAFのリッチ側変化又はリーン側変化に対して修正空燃比φmのリッチ側変化又はリーン側変化が過剰に大きいとされる場合にステップS602,S603がYESとなり、リッチ側・リーン側のセンサ応答性が大きく相違する場合にステップS604,S605がYESとなる。
そして、ステップS602〜S605の全てがNOであればステップS606に進み、空燃比センサ32が正常である旨判定する。また、ステップS602〜S605の何れかがYESであればステップS607に進み、空燃比センサ32に応答性異常が発生している旨判定する。因みに、センサ異常が発生していると判定された場合には、異常警告灯が点灯されて運転者等への異常警告が行われる。そして、空燃比センサ32の修理や交換等、適切な処置の実施が促される。また、異常診断データ(ダイアグデータ)がバックアップメモリ等に記憶保持される他、空燃比F/B制御を中断するなどのフェイルセーフ処理が実施される。なお、ステップS602〜S605の全てにより異常検出する構成に限られず、そのうち何れかのみ(例えばステップS604,S605)により異常検出するものであっても良い。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
空燃比センサ32のリッチ側変化時の応答性とリーン側変化時の応答性とを個別に検出するようにしたため、応答性データから空燃比センサ32の動特性を知り得ることができ、その動特性に基づいて空燃比センサ32の応答性異常を好適に検出することができる。
また、リッチ側への変化時、リーン側への変化時のそれぞれについて修正空燃比φmの変化量データ(ΔφmR,ΔφmL)と空燃比補正係数FAFの変化量データ(ΔFAFR,ΔFAFL)との比から応答性データ(compR,compL)を算出する構成としたため、修正空燃比φmの変化と空燃比補正係数FAFの変化とを対比させて応答性データが求められる。それ故、応答性データの信頼性が増し、空燃比センサ32の異常検出がより好適に実施できるようになる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明における第2の実施の形態を、上記第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
応答性異常が生じている空燃比センサであっても、空燃比が目標空燃比付近に制御されている状態等では応答性異常の状況が空燃比検出値の変化量データ(ΔφmR,ΔφmL)や空燃比補正量の変化量データ(ΔFAFR,ΔFAFL)に反映されにくいと考えられる。そこで本実施の形態では、空燃比補正量(空燃比補正係数FAF)の変化挙動に基づいて、空燃比検出値及び空燃比補正量の各変化量データの算出を許可又は禁止し、ひいては、応答性異常の検出精度向上を図ることとする。
図10は、本実施の形態におけるセンサ異常検出処理の全体の流れを示すフローチャートであり、同フローチャートに基づいて空燃比センサ32の異常検出が実施される。図10の処理は例えば所定の時間周期でECU40により実行される。
図10において、先ずステップS710では、異常検出の実行条件を判別する。具体的には、例えばエンジン回転数、負荷、水温、空燃比センサ32の活性状態などをモニタし、エンジン10の暖機完了後であって中回転・中負荷運転時であれば実行条件が成立している旨判別する。実行条件の成立時には後続のステップS720に進み、実行条件の不成立時にはそのまま本処理を終了する。
異常検出の実行条件成立時には、空燃比強制変動処理(ステップS720)、FAF変化速度算出処理(ステップS730)、φm変化速度算出処理(ステップS740)、パラメータα算出処理(ステップS750)、センサ信号処理(ステップS760)、センサ異常検出処理(ステップS770)を順次実施する。
上記各処理のうち、空燃比強制変動処理(ステップS720)を図11に、FAF変化速度算出処理(ステップS730)を図12に、φm変化速度算出処理(ステップS740)を図15にそれぞれ示しており、以下にはこれら各処理を順次説明する。なお、パラメータα算出処理(ステップS750)、センサ信号処理(ステップS760)、センサ異常検出処理(ステップS770)については、前記図6〜図8を準用できるためここでは説明を省略する。
先ずは図11の空燃比強制変動処理において、ステップS801では、空燃比変動の周期及び振幅の算出タイミングであるか否かを判別する。例えば、空燃比の反転タイミング(後述する変動周期の1/2)になったか否かを判別する。そして、算出タイミングでなければそのまま本処理を終了する。また、算出タイミングであれば、ステップS802,S803で空燃比変動の周期と振幅とを算出する。このとき、エンジン運転状態に応じて変動周期と振幅を可変設定すると良く、例えば図16に示す特性のマップを用い、その時々のエンジン回転数と負荷に応じて変動周期と振幅を算出する。図16の特性によれば、低回転・低負荷の運転領域では変動周期が長く、振幅が大きく設定され、高回転・高負荷の運転領域では変動周期が短く、振幅が小さく設定される。つまり、低回転・低負荷状態と高回転・高負荷状態とを比較すると、前者は排ガス流量が少なく且つ流速が小さいため実空燃比の応答が遅く、後者は排ガス流量が多く且つ流速が大きいため実空燃比の応答が速い。かかる実状において図16のように変動周期と振幅を設定すれば、何れの運転状態下においてもリッチ側及びリーン側の実空燃比の応答をほぼ同様にすることができる。但し、マップによる変動周期、振幅の設定に代えて数式による設定手法を用いることも可能である。空燃比変動の周期又は振幅の何れか一方のみを可変設定する構成とすることも可能である。
その後、ステップS804では、リッチ化フラグの状態に基づいて今現在の空燃比変動がリッチ変動であるかリーン変動であるかを判別する。リッチ変動(リッチ化フラグ=1)の場合、ステップS805に進み、ベース目標空燃比から強制変動振幅を減算した値を
目標空燃比とすると共にリッチ化フラグをクリアする。また、リーン変動(リッチ化フラグ=0)の場合、ステップS806に進み、ベース目標空燃比に強制変動振幅を加算した値を目標空燃比とすると共にリッチ化フラグをセットする。
なお、リッチ化しているか否かの判別は、上述したリッチ化フラグによる判別以外に、その時々の目標空燃比による判別であっても良い。また、反転周期をカウントする周期カウンタを持たせ、そのカウンタ値から判別しても良い。同カウンタはリッチ/リーン各々に設定しても良いし、リッチ/リーン共用としても良い。
次に、図12のFAF変化速度算出処理において、ステップS901では、今現在、空燃比補正係数FAFの演算中であるか否かを判別し、FAF演算中であることを条件にステップS902に進む。ステップS902では、空燃比補正係数の今回値FAF(k)と前回値FAF(k−1)との差からその変化量ΔFAF1を算出すると共に、続くステップS903では、空燃比補正係数の今回値FAF(k)と3回前の値FAF(k−3)との差からその変化量ΔFAF2を算出する。なお以下の記載では、ΔFAF1,ΔFAF2を区別するため、前者を第1変化量ΔFAF1、後者を第2変化量ΔFAF2とも言う。第2変化量ΔFAF2は、空燃比補正係数の今回値FAF(k)と3回前の値FAF(k−3)との差から算出する以外に、今回値FAF(k)と2回前の値FAF(k−2)との差から算出したり、今回値FAF(k)と4回前の値FAF(k−4)との差から算出したりする等しても良い。この場合、エンジン毎に最適な時間間隔を設定すれば良い。
その後、ステップS904では、前記算出した空燃比補正係数の第2変化量ΔFAF2が予め規定したリッチ側判定値krich以上であるか否かを判別する。そして、ΔFAF2<krichであれば、ステップS905でΔFAFR算出許可フラグをクリアする。また、ステップS906では、前記算出した空燃比補正係数の第2変化量ΔFAF2が予め規定したリーン側判定値klean以下であるか否かを判別する。そして、ΔFAF2>kleanであれば、ステップS907でΔFAFL算出許可フラグをクリアした後本処理を終了する。ここで、ΔFAFR算出許可フラグは空燃比補正係数のリッチ側変化速度ΔFAFRの算出を許可するためのフラグ、ΔFAFL算出許可フラグは空燃比補正係数のリーン側変化速度ΔFAFLの算出を許可するためのフラグであり、それぞれ1が算出許可を、0が算出不許可を表す。すなわち、所定期間内における空燃比補正係数FAFの変化幅が規定値を超えない場合(klean<ΔFAF2<krichの場合)、空燃比補正係数のリッチ側変化速度ΔFAFR、リーン側変化速度ΔFAFLは何れも算出されないようになっている。
ΔFAF2≧krichであればステップS910に進み、空燃比補正係数のリッチ側変化速度ΔFAFRの算出処理を実施する。また、ΔFAF2≦kleanであればステップS920に進み、空燃比補正係数のリーン側変化速度ΔFAFLの算出処理を実施する。
ΔFAFR算出処理を図13に基づいて説明する。ステップS911ではΔFAFR算出許可フラグが0であるか否かを判別し、同フラグ=0であればステップS912でΔFAFR算出許可フラグに1をセットすると共にΔFAFR算出期間フラグに1をセットする。続くステップS913では、ΔFAFR算出期間タイマに所定値をセットする。すなわち、ΔFAF2≧krichの成立後において、ΔFAFR算出許可フラグがクリア状態である初回時のみ各フラグやタイマの設定処理が行われる。ΔFAFR算出期間タイマは、所定値のセット後において図示しない別処理にて所定時間毎にデクリメントされる計時手段である。
その後、ステップS914では、タイマ値が0よりも大きいか否かを判別し、タイマ値
>0であれば、ステップS915において空燃比補正係数のリッチ側変化速度ΔFAFRを次式により算出する。
ΔFAFR(k)=ΔFAFR(k-1)+ksm1(ΔFAF1(k)−ΔFAF1(k-1))
上式中、ksm1はなまし率である。
また、タイマ値≦0になると、ステップS916においてΔFAFR算出期間フラグをクリアする。つまり、タイマ値が0に到達した後は、リッチ側変化速度ΔFAFRが算出されないようになっている。
次に、ΔFAFL算出処理を図14に基づいて説明する。ステップS921ではΔFAFL算出許可フラグが0であるか否かを判別し、同フラグ=0であればステップS922でΔFAFL算出許可フラグに1をセットすると共にΔFAFL算出期間フラグに1をセットする。続くステップS923では、ΔFAFL算出期間タイマに所定値をセットする。すなわち、ΔFAF2≦kleanの成立後において、ΔFAFL算出許可フラグがクリア状態である初回時のみ各フラグやタイマの設定処理が行われる。ΔFAFL算出期間タイマは、所定値のセット後において図示しない別処理にて所定時間毎にデクリメントされる計時手段である。
その後、ステップS924では、タイマ値が0よりも大きいか否かを判別し、タイマ値>0であれば、ステップS925において空燃比補正係数のリーン側変化速度ΔFAFLを次式により算出する。
ΔFAFL(k)=ΔFAFL(k-1)+ksm1(ΔFAF1(k)−ΔFAF1(k-1))
また、タイマ値≦0になると、ステップS926においてΔFAFL算出期間フラグをクリアする。つまり、タイマ値が0に到達した後は、リーン側変化速度ΔFAFLが算出されないようになっている。
上記図12〜図14によるFAF変化速度の算出手順を図17のタイムチャートに基づいてより具体的に説明する。但し図17では、リーン側への変化時のみについて説明する。
タイミングt1では、第2変化量ΔFAF2(=FAF(k)−FAF(k-3))がリーン側判定値klean以下となり、それに伴いΔFAFL算出許可フラグとΔFAFL算出期間フラグとに1がセットされると共に、ΔFAFL算出期間タイマに所定値(図のkleantm)がセットされる。このt1以降、空燃比補正係数のリーン側変化速度ΔFAFLが算出される。そしてその後、ΔFAFL算出期間タイマの値が0になると、ΔFAFL算出期間フラグがクリアされる(タイミングt2)。これにより、リーン側変化速度ΔFAFLの算出が終了される。つまり、空燃比補正量FAFが規定の変化をした後にΔFAFLの算出が開始されるが、その算出期間はタイマ値により制限されるようになっている。算出期間の時間制限により、例えば、ガス雰囲気変化からセンサ出力が変化し始めるまでの応答が遅れるが反応開始後の出力挙動は正常時と変わらないような形態の応答性異常であっても、センサ応答性が確実に検出できる。また、空燃比の変動周期と異なる周期で空燃比補正係数FAFが変動した場合(ハンチング発生時)でも精度良く応答性が検出できる。
次に、図15のφm変化速度算出処理において、ステップS1001では、今現在、修正空燃比φmの演算中であるか否かを判別し、φm演算中であることを条件にステップS1002に進む。ステップS1002では、修正空燃比の今回値φm(k)と前回値φm(k−1)との差からその変化量Δφmを算出する。その後、ステップS1003では、ΔφmR算出期間フラグが1であるか否かを判別し、同フラグ=1であることを条件にステップS1004に進む。なお、ΔφmR算出期間フラグは、前記ΔFAFR算出期間フ
ラグのセット/クリアのタイミングに基づいて設定されるフラグであり、その詳細については後述する(後記ΔφmL算出期間フラグも同様)。
ステップS1004では、修正空燃比の変化量Δφmが0よりも大きいか否かを判別する。Δφm>0であることは、燃料過剰率が増加しており空燃比がリッチ側に変化することを意味する。Δφm>0の場合ステップS1005に進み、修正空燃比のリッチ側変化速度ΔφmRを次式により算出する。
ΔφmR(k)=ΔφmR(k-1)+ksm2(Δφm(k)−Δφm(k-1))
上式中、ksm2はなまし率である。
ステップS1004でΔφm≦0の場合にはステップS1006に進み、ΔφmR(k)
=ΔφmR(k-1)とする。すなわち、ΔφmR算出期間フラグ=1であるのに修正空燃比
φmの変化がリーン向きである場合、ノイズや一時的な燃焼変動によりφmがばらついている可能性があり、そのばらつき分を排除すべく修正空燃比のリッチ側変化速度ΔφmRの算出をキャンセルする。
また、ステップS1003がNOの場合にはステップS1007に進み、ΔφmL算出期間フラグが1であるか否かを判別し、同フラグ=1であることを条件にステップS1008に進む。ステップS1008では、修正空燃比の変化量Δφmが0よりも小さいか否かを判別する。Δφm<0であることは、燃料過剰率が減少しており空燃比がリーン側に変化することを意味する。Δφm<0の場合ステップS1009に進み、修正空燃比のリーン側変化速度ΔφmLを次式により算出する。
ΔφmL(k)=ΔφmL(k-1)+ksm2(Δφm(k)−Δφm(k-1))
ステップS1008でΔφm≧0の場合にはステップS1010に進み、ΔφmL(k)
=ΔφmL(k-1)とする。すなわち、ΔφmL算出期間フラグ=1であるのに修正空燃比
φmの変化がリッチ向きである場合、ノイズや一時的な燃焼変動によりφmがばらついている可能性があり、そのばらつき分を排除すべく修正空燃比のリーン側変化速度ΔφmLの算出をキャンセルする。
なお、ステップS1003,S1007が共にNOの場合には、修正空燃比のリッチ側変化速度ΔφmR、リーン側変化速度ΔφmLが何れも算出されることなく本処理が終了される。
以下、ΔφmL算出期間フラグの設定手順を図18のタイムチャートを用いて説明する。なお、説明は省略するが、ΔφmL算出期間フラグも同様の手順により設定される。
図18では、例えばt11〜t13、t15〜t17の各期間でΔFAFL算出期間フラグがセットされている。図18の1回目のΔFAF算出期間では、ΔFAFL算出期間フラグのセット時にΔφmL算出開始タイマ1に所定値がセットされ(t11)、同フラグのクリア時にΔφmL算出終了タイマ1に所定値がセットされる(t13)。そして、ΔφmL算出開始タイマ1が0になったタイミングでΔφmL算出期間フラグがセットされ(t12)、ΔφmL算出終了タイマ1が0になったタイミングでΔφmL算出期間フラグがクリアされる(t14)。この場合、ΔφmL算出期間フラグがセットされている期間(t12〜t14)がΔφmL算出期間になり、当該期間にてΔφmLが算出される。ΔFAFL算出期間に対してみると、ΔφmL算出期間は所定時間遅延されて設けられることとなる。
2回目のΔFAF算出期間では、ΔφmL算出開始タイマ2及びΔφmL算出終了タイマ2が用いられること以外同様の処理が行われ、結果としてt16〜t18の期間にてΔφmL算出期間フラグがセットされる。そして、ΔφmL算出期間(t16〜t18)に
てΔφmLが算出される。この場合、ΔφmL算出開始タイマ及びΔφmL算出終了タイマを2組用いることにより、各タイマ値が0になる前にΔFAFL算出期間フラグが判定されることがあっても(図のt19以降参照)、何ら支障なくΔφmL算出期間フラグの設定が可能となる。但し、ΔφmL算出開始タイマ及びΔφmL算出終了タイマを1組だけ用いる構成とすることも可能である。
ΔφmL算出開始タイマ1,2及びΔφmL算出終了タイマ1,2のセット時間は、空燃比補正係数FAFの変化量データ算出から修正空燃比φmの変化量データ算出までの遅延時間に相当する。この場合、タイマセット時間を、燃料噴射量の変化からそれに伴う空燃比センサ周囲のガス雰囲気変化までの輸送遅れ時間に基づいて設定すると良い。具体的には、実験等により予め規定したマップ又は数式を用い、エンジンの運転状態パラメータ(エンジン回転数、負荷など)からタイマセット時間を適宜算出する。但し、実行条件としてエンジン運転域を規定すれば、前記セット時間を固定値とすることも可能である。
以上第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態の効果に加えて次の効果が新たに得られる。
空燃比補正係数FAFのリッチ側又はリーン側への変化幅(ΔFAF2)が規定値を超える場合にのみ、修正空燃比φmの変化量データ(ΔφmR,ΔφmL)、空燃比補正係数FAFの変化量データ(ΔFAFR,ΔFAFL)の算出を許可するようにしたため、空燃比センサ32の応答性異常の状況が明確に現れる状態でのみ前記変化量データの算出を行い、ひいてはセンサ応答性異常の検出精度を高めることができる。
空燃比補正係数FAFの変化量データ算出を許可した後に修正空燃比φmの変化量データ算出を許可するまでの遅延時間を設定し、該遅延時間が経過したタイミングで修正空燃比φmの変化量データ算出を許可するようにしたため、センサ出力が変化し始めるまでの応答遅れが生じる場合であってもセンサ応答性異常が正確に検出できる。
なお、本発明は上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施しても良い。
上記実施の形態では、リッチ側及びリーン側への応答性を無くすように設定したパラメータαを算出することを実施要件としたが、このパラメータαを算出しない構成としても良い。パラメータαを算出しなくとも、変化量データたるcompR,compL等からセンサ応答性を検出し、その結果を基に空燃比センサ32の異常検出を実施する構成としても良い。
リッチ側応答性異常とリーン側応答性異常とを分けて判定する構成としても良い。例えば、前記図8のセンサ異常検出処理において、ステップS602がYESであればリッチ側応答性異常とし、ステップS603がYESであればリーン側応答性異常とする。また、ステップS604では、compRLが大小何れの判定値外となるかによってリッチ側応答性異常かリーン側応答性異常かを判定する。
上記実施の形態では、空燃比検出値、空燃比補正量のリッチ側又はリーン側への変化量データとして、修正空燃比の変化速度ΔφmR,ΔφmL、空燃比補正係数の変化速度ΔFAFR,ΔFAFLを用いたが、これに代えて、修正空燃比の変化加速度、空燃比補正係数の変化加速度を用いる構成としても良い。
上記実施の形態では、応答性検出部M4において修正空燃比φmを用いて空燃比検出値の変化量データを算出する構成としたが、これに代えて、検出空燃比φsigを用いて空
燃比検出値の変化量データを算出する構成としても良い。
上記実施の形態では、リーン側への空燃比変化時において検出空燃比φsigに対して位相進み処理を施すことにより修正空燃比φmを算出したが、これに代えて、リッチ側への空燃比変化時において検出空燃比φsigに対して位相遅れ処理を施すことにより修正空燃比φmを算出するようにしても良い。また、検出空燃比φsigの補正手法は位相進み・位相遅れ処理に限定されず、他の補正手法であっても良い。例えば、検出空燃比φsigに対して所定の補正係数を掛け合わせて補正しても良い。
上記実施の形態では、前記図8のセンサ異常検出に際し、応答性異常判定値K1〜K5を用いたが、この応答性異常判定値K1〜K5をセンサ初期状態における応答性初期値に基づき設定しておく構成としても良い。これにより、センサ初期状態からの応答性変化が監視できる。
上記第1の実施の形態において、所定周期で空燃比を強制変動させる空燃比変動手段を設け、その空燃比変動を実施した状態下で空燃比センサ32の応答性検出、並びにセンサ異常検出を実施するようにしても良い。この空燃比変動は、第2の実施の形態における図11の空燃比強制変動処理により実現できる。また、例えばエンジンの冷間始動時における触媒コンバータの早期活性化や通常運転時における触媒浄化効率の向上(機能再生)を目的に実施される空燃比ディザ制御を用い、空燃比変動を行うようにしても良い。具体的には数Hz程度の周期でリッチ側、リーン側それぞれに向けて空燃比が変動される。かかる場合、空燃比変動に伴い空燃比がリッチ側又はリーン側に変化する時の空燃比検出値及び空燃比補正量の変化量データを用いて空燃比センサ32の異常検出を実施する。これにより、空燃比がリッチ側又はリーン側に変化した時の変化量データを十分に得ることができ、信頼性の高いセンサ異常検出が実現できる。
空燃比を強制変動させる際において、空燃比検出値が目標空燃比に到達する都度、当該目標空燃比をリッチ側目標空燃比とリーン側目標空燃比とで交互に切替設定するようにしても良い。具体的には、図19に示すようにして目標空燃比を反転させる。図19では、実空燃比を実線で、空燃比検出値を点線(但し実空燃比との共通部分は実線)で、目標空燃比を二点鎖線で示している。図19の(a)はセンサ出力をなましたような応答性異常の事例であり、(b)はガス雰囲気変化からセンサ出力変化までの遅れ時間(無駄時間)が増加する異常の事例である。何れもリーン側のみ応答性異常が生じた場合の事例を示す。
(a),(b)において、a1,b1は共に応答性異常が生じている期間に相当し、a2,b2は共に応答性正常な期間に相当する。この場合、期間a1,b1と期間a2,b2でのパラメータ比較により応答性異常の検出が可能となる。空燃比検出値と目標空燃比との一致時に空燃比反転させる構成では、リッチ側及びリーン側で所望とする空燃比変動を実現しつつ、最短周期で空燃比変動を行わせることができる。
センサ異常検出に際し、空燃比補正量の変化量データを使わずに空燃比検出値の変化量データだけを使うようにしても良い。本構成によっても、空燃比センサ32の動特性に基づくセンサ異常検出が可能である。特に上述したように空燃比を強制変動させる場合には、空燃比の変動量が予め分かるため、空燃比検出値の変化量データだけを用いてのセンサ異常検出がより有効となる。空燃比検出値の変化量データとしてはその変化速度又は変化加速度を用いると良い。
上記第2の実施の形態において、図12〜図14のFAF変化速度算出処理では、FAF変化量として第1変化量ΔFAF1,第2変化量ΔFAF2を算出したが、何れか一方
のみを算出するようにしても良い。この場合、図12のFAF変化量判定(ステップS904,S906)、図13のΔFAFR算出(ステップS915)及び図14のΔFAFL算出(ステップS925)において、第1変化量ΔFAF1又は第2変化量ΔFAF2の何れか一方のデータを用いて演算処理等が実施される。
上記第2の実施の形態では、例えば空燃比補正係数のリーン側変化速度ΔFAFLの算出に際して2つのフラグ(ΔFAFL算出許可フラグ、ΔFAFL算出期間フラグ)をセットしたが(図17等参照)、該2つのフラグを1つに統合し構成の簡素化を図ることも可能である。リッチ側変化速度ΔFAFRの算出に関しても同様である。
空燃比検出値の変化量データや空燃比補正量の変化量データ等の各種パラメータは逐次算出する他、異常検出の実施直前タイミングでのみ算出する構成であっても良い。
空燃比センサ23の異常検出装置としての実現に代えて、空燃比センサ32の応答性検出装置としての実現も可能である。つまり後者の場合、異常検出部分は実施要件でない。応答性検出結果を、空燃比検出値の補正や空燃比制御等に用いることが可能である。
発明の実施の形態におけるエンジン制御システムの概略を示す構成図である。 空燃比検出装置の構成を示す機能ブロック図である。 FAF算出処理を示すフローチャートである。 FAF変化速度の算出処理を示すフローチャートである。 φm変化速度の算出処理を示すフローチャートである。 パラメータαの算出処理を示すフローチャートである。 センサ信号処理を示すフローチャートである。 センサ異常検出処理を示すフローチャートである。 センサ素子の構成を示す断面図である。 センサ異常検出処理の全体の流れを示すフローチャートである。 空燃比強制変動処理を示すフローチャートである。 FAF変化速度の算出処理を示すフローチャートである。 ΔFAFRの算出処理を示すフローチャートである。 ΔFAFLの算出処理を示すフローチャートである。 φm変化速度の算出処理を示すフローチャートである。 空燃比強制変動時の変動周期と振幅を設定するための特性図である。 FAF変化速度の算出期間を設定する手順を説明するためのタイムチャートである。 φm変化速度の算出期間を設定する手順を説明するためのタイムチャートである。 空燃比強制変動の別形態を説明するためのタイムチャートである。
符号の説明
10…エンジン、24…排気管、32…空燃比センサ、40…ECU、M1…空燃比調整部、M5…空燃比センサ信号処理部、M6…センサ異常検出部。

Claims (30)

  1. 内燃機関の排気通路に設置された空燃比センサと、
    空燃比センサ信号から検出された空燃比検出値を目標値に一致させるための空燃比補正量を算出する補正量算出手段と、
    前記空燃比検出値のリッチ側、リーン側への変化量データをそれぞれ算出する空燃比検出値変化算出手段と、
    前記空燃比補正量のリッチ側、リーン側への変化量データをそれぞれ算出する補正量変化算出手段と、
    前記算出した空燃比検出値のリッチ側、リーン側への変化量データと前記算出した空燃比補正量のリッチ側、リーン側への変化量データとに基づいて、リッチ側への変化時、リーン側への変化時のそれぞれについて空燃比センサの応答性を検出する応答性検出手段と、
    前記検出した空燃比センサの応答性に基づいて当該空燃比センサの異常を検出する異常検出手段と、
    を備えたことを特徴とする空燃比センサの異常検出装置。
  2. 前記応答性検出手段は、リッチ側への変化時、リーン側への変化時のそれぞれについて前記空燃比検出値の変化量データと前記空燃比補正量の変化量データとの比からセンサ応答性を算出し、前記異常検出手段は、前記算出した空燃比検出値の変化量データと空燃比補正量の変化量データとの比に基づいて空燃比センサの異常を検出する請求項1記載の空燃比センサの異常検出装置。
  3. 前記異常検出手段は、リッチ側への変化時、リーン側への変化時のそれぞれについての空燃比検出値の変化量データと空燃比補正量の変化量データとの比を所定の基準値と比較し、その結果に応じて空燃比センサの異常を検出する請求項2記載の空燃比センサの異常検出装置。
  4. 空燃比補正量のリッチ側変化に対して空燃比検出値のリッチ側変化が大きいとされる場合にリッチ側応答性異常と判定し、空燃比補正量のリーン側変化に対して空燃比検出値のリーン側変化が大きいとされる場合にリーン側応答性異常と判定する請求項1乃至3の何れかに記載の空燃比センサの異常検出装置。
  5. 前記空燃比検出値の変化量データとしてその変化速度又は変化加速度を算出し、前記空燃比補正量の変化量データとしてその変化速度又は変化加速度を算出する請求項1乃至4の何れかに記載の空燃比センサの異常検出装置。
  6. 前記空燃比検出値の変化量データ及び前記空燃比補正量の変化量データの算出を前記空燃比補正量の変化挙動に基づいて許可又は禁止するデータ算出許可手段を更に備えた請求項1乃至5の何れかに記載の空燃比センサの異常検出装置。
  7. 前記データ算出許可手段は、所定時間内における空燃比補正量のリッチ側又はリーン側への変化幅が規定値を超える場合にのみ空燃比検出値、空燃比補正量の各変化量データの算出を許可する請求項6記載の空燃比センサの異常検出装置。
  8. 前記データ算出許可手段は、空燃比補正量の変化量データ算出を開始した後に空燃比検出値の変化量データ算出を開始するまでの遅延時間を設定し、該遅延時間が経過したタイミングで空燃比検出値の変化量データ算出を許可する請求項6又は7記載の空燃比センサの異常検出装置。
  9. 内燃機関への燃料供給量の変化からそれに伴う空燃比センサ周囲のガス雰囲気変化までの輸送遅れ時間に基づいて前記遅延時間を設定する手段を備えた請求項8記載の空燃比センサの異常検出装置。
  10. 前記データ算出許可手段は、空燃比補正量の変化量データ算出を許可した後、該算出を許可する期間を所定の規定時間で制限する請求項6乃至9の何れかに記載の空燃比センサの異常検出装置。
  11. 前記データ算出許可手段は、空燃比補正量のリッチ側への変化幅が規定値を超えた場合において空燃比検出値がリーン側に変化した時、又は空燃比補正量のリーン側への変化幅が規定値を超えた場合において空燃比検出値がリッチ側に変化した時、空燃比検出値の変化量データ算出を禁止する請求項6乃至10の何れかに記載の空燃比センサの異常検出装置。
  12. 内燃機関の排気通路に設置された空燃比センサと、
    空燃比センサ信号から検出された空燃比検出値のリッチ側、リーン側への変化量データをそれぞれ算出する空燃比検出値変化算出手段と、
    前記算出した空燃比検出値のリッチ側、リーン側への変化量データに基づいて、リッチ側への変化時、リーン側への変化時のそれぞれについて空燃比センサの応答性を検出する応答性検出手段と、
    前記検出した空燃比センサの応答性に基づいて当該空燃比センサの異常を検出する異常検出手段と、
    を備えたことを特徴とする空燃比センサの異常検出装置。
  13. 前記異常検出手段は、リッチ側への変化時、リーン側への変化時のそれぞれについてのセンサ応答性を所定の基準値と比較し、その結果に応じて空燃比センサの異常を検出する請求項12記載の空燃比センサの異常検出装置。
  14. リッチ側変化時の変化量データとリーン側変化時の変化量データとを対比させ、それらの大小関係に基づいてリッチ側応答性異常かリーン側応答性異常かを判定する請求項12又は13記載の空燃比センサの異常検出装置。
  15. 前記空燃比検出値の変化量データとしてその変化速度又は変化加速度を算出する請求項12乃至14の何れかに記載の空燃比センサの異常検出装置。
  16. リッチ側への変化時、リーン側への変化時のそれぞれについて空燃比センサの応答性を等しくするような応答性パラメータを算出するパラメータ算出手段を更に備え、
    前記異常検出手段は、前記応答性パラメータに基づいて空燃比センサの異常を検出する請求項1乃至15の何れかに記載の空燃比センサの異常検出装置。
  17. 空燃比をリッチ側及びリーン側に強制変動させる空燃比変動手段を備え、該空燃比変動手段による空燃比変動に伴い前記空燃比検出値がリッチ側に変化する時、又は前記空燃比検出値がリーン側に変化する時の変化量データを基にセンサ異常の検出を実施する請求項1乃至16の何れかに記載の空燃比センサの異常検出装置。
  18. 前記空燃比変動手段は、その都度の内燃機関の運転状態に基づいて、空燃比変動の周期又は振幅の少なくとも何れかを設定する請求項17記載の空燃比センサの異常検出装置。
  19. 前記空燃比変動手段は、内燃機関の低回転・低負荷領域では空燃比変動の周期を長く又は振幅を大きくし、同内燃機関の高回転・高負荷領域では空燃比変動の周期を短く又は振
    幅を小さくする請求項18記載の空燃比センサの異常検出装置。
  20. 前記空燃比変動手段は、目標空燃比をリッチ側及びリーン側に振幅させるものであり、前記空燃比検出値が目標空燃比に到達する都度、当該目標空燃比をリッチ側目標空燃比とリーン側目標空燃比とで交互に切替設定する請求項17記載の空燃比センサの異常検出装置。
  21. 内燃機関の排気通路に設置された空燃比センサと、
    空燃比センサ信号から検出された空燃比検出値を目標値に一致させるための空燃比補正量を算出する補正量算出手段と、
    前記空燃比検出値のリッチ側又はリーン側への変化量データを算出する空燃比検出値変化算出手段と、
    前記空燃比補正量のリッチ側又はリーン側への変化量データを算出する補正量変化算出手段と、を備え、
    前記算出した空燃比検出値の変化量データと前記算出した空燃比補正量の変化量データとに基づいて前記空燃比センサの応答性を検出するようにした空燃比センサの応答性検出装置において、
    前記空燃比検出値の変化量データ及び前記空燃比補正量の変化量データの算出を前記空燃比補正量の変化挙動に基づいて許可又は禁止するデータ算出許可手段を備えたことを特徴とする空燃比センサの応答性検出装置。
  22. 前記データ算出許可手段は、所定時間内における空燃比補正量のリッチ側又はリーン側への変化幅が規定値を超える場合にのみ空燃比検出値、空燃比補正量の各変化量データの算出を許可する請求項21記載の空燃比センサの応答性検出装置。
  23. 前記データ算出許可手段は、空燃比補正量の変化量データ算出を開始した後に空燃比検出値の変化量データ算出を開始するまでの遅延時間を設定し、該遅延時間が経過したタイミングで空燃比検出値の変化量データ算出を許可する請求項21又は22記載の空燃比センサの応答性検出装置。
  24. 内燃機関への燃料供給量の変化からそれに伴う空燃比センサ周囲のガス雰囲気変化までの輸送遅れ時間に基づいて前記遅延時間を設定する手段を備えた請求項23記載の空燃比センサの応答性検出装置。
  25. 前記データ算出許可手段は、空燃比補正量の変化量データ算出を許可した後、該算出を許可する期間を所定の規定時間で制限する請求項21乃至24の何れかに記載の空燃比センサの応答性検出装置。
  26. 前記データ算出許可手段は、空燃比補正量のリッチ側への変化幅が規定値を超えた場合において空燃比検出値がリーン側に変化した時、又は空燃比補正量のリーン側への変化幅が規定値を超えた場合において空燃比検出値がリッチ側に変化した時、空燃比検出値の変化量データ算出を禁止する請求項21乃至25の何れかに記載の空燃比センサの応答性検出装置。
  27. 空燃比をリッチ側及びリーン側に強制変動させる空燃比変動手段を備え、該空燃比変動手段による空燃比変動に伴い前記空燃比検出値がリッチ側に変化する時、又は前記空燃比検出値がリーン側に変化する時の変化量データを基に前記空燃比センサの応答性を検出する請求項21乃至26の何れかに記載の空燃比センサの応答性検出装置。
  28. 前記空燃比変動手段は、その都度の内燃機関の運転状態に基づいて、空燃比変動の周期
    又は振幅の少なくとも何れかを設定する請求項27記載の空燃比センサの応答性検出装置。
  29. 前記空燃比変動手段は、内燃機関の低回転・低負荷領域では空燃比変動の周期を長く又は振幅を大きくし、同内燃機関の高回転・高負荷領域では空燃比変動の周期を短く又は振幅を小さくする請求項28記載の空燃比センサの応答性検出装置。
  30. 前記空燃比変動手段は、目標空燃比をリッチ側及びリーン側に振幅させるものであり、前記空燃比検出値が目標空燃比に到達する都度、当該目標空燃比をリッチ側目標空燃比とリーン側目標空燃比とで交互に切替設定する請求項27記載の空燃比センサの応答性検出装置。
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