JP4941325B2 - ガス濃度検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンから排出される排ガス中の特定ガス成分の濃度を検出するガス濃度検出装置に係り、特に酸素ポンプセル又はガス濃度検知セルの劣化判定に関する。
ポンプセルの素子抵抗が目標素子抵抗に一致するようにヒータ通電制御を行う装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この装置によれば、ヒータ通電制御の際、センサセルの素子抵抗が所定範囲外となった場合に、センサが劣化していると判定される。
また、酸素分圧変更前後のポンプセル電流値の比率に基づいて、センサの劣化判定を行う装置が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2003−166967号公報 特開2007−147383号公報 特開2007−147386号公報 特開2004−177179号公報
しかしながら、上記特許文献1でセンサの劣化判定に用いられる素子抵抗(インピーダンス)のほか、ヒータへの供給電力やヒータ抵抗は、それぞれセンサ個体差を有している。よって、センサ個体差の影響を考慮する必要があるため、センサの劣化判定を精度良く行うことができない可能性がある。
また、センサを活性化させるためにはヒータ通電制御を行う必要があるが、センサ個体差の影響を考慮して素子温度を過度に上昇させて保持する必要がある。その結果、センサの劣化判定を早期に行うことができない可能性がある。さらに、素子温度を過度に上昇させると、インピーダンスが変化するため、劣化判定の精度を更に低下させてしまう可能性がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、酸素ポンプセル又はNOxセンサセルの劣化判定を早期かつ高精度に実行することが可能なガス濃度検出装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、電圧印加に伴って被測定ガス中の余剰酸素を排出する酸素ポンプセルと、
前記酸素ポンプセルにより余剰酸素が排出された後のガスから特定ガス成分の濃度を検知し、該濃度に応じた電流値を出力するガス濃度検知セルと、
前記酸素ポンプセル及び前記ガス濃度検知セルの暖機中、かつ、余剰酸素の排出中に、前記ガス濃度検知セルの出力に変曲点が現れる時期を取得する変曲点取得手段と、
前記変曲点が現れる時期を、前記ガス濃度検知セルの活性時期と判定する活性判定手段とを備えたガス濃度検出装置であって、
前記酸素ポンプセル又は前記ガス濃度検知セルの素子温度を取得する素子温度取得手段と、
前記変曲点が現れる時期に取得された前記素子温度に基づいて、前記酸素ポンプセル又は前記ガス濃度検知セルが劣化していると判定する劣化判定手段とを備えたことを特徴とする。
また、第2の発明は、電圧印加に伴って被測定ガス中の余剰酸素を排出する酸素ポンプセルと、
前記酸素ポンプセルにより余剰酸素が排出された後のガスから特定ガス成分の濃度を検知し、該濃度に応じた電流値を出力するガス濃度検知セルと、
前記酸素ポンプセル及び前記ガス濃度検知セルの暖機中、かつ、余剰酸素の排出中に、前記ガス濃度検知セルの出力に変曲点が現れる時期を取得する変曲点取得手段と、
前記変曲点が現れる時期を、前記ガス濃度検知セルの活性時期と判定する活性判定手段とを備えたガス濃度検出装置であって、
暖機開始時期から前記変曲点が現れる時期までの時間が基準値よりも長い場合に、前記酸素ポンプセルが劣化していると判定する劣化判定手段を備えたことを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明において、
前記酸素ポンプセルは、排出する余剰酸素量に応じた電流値を出力し、
前記変曲点取得手段は、前記酸素ポンプセルの出力と前記ガス濃度検知セルの出力との相関関係を考慮して、前記酸素ポンプセルの出力の変化に基づいて、前記ガス濃度検知セルの出力に変曲点が現れる時期を推定し、
前記劣化判定手段は、前記暖機開始時期から前記変曲点取得手段により推定された変曲点が現れる時期までの時間が基準値よりも長い場合に、前記酸素ポンプセルが劣化していると判定することを特徴とする。
また、第4の発明は、第2の発明において、
前記被測定ガスの空燃比に応じた電流値を出力する空燃比検知セルを更に備え、
前記変曲点取得手段は、前記空燃比検知セルの出力と前記ガス濃度検知セルの出力との相関関係を考慮して、前記空燃比検知セルの出力の変化に基づいて、前記ガス濃度検知セルの出力に変曲点が現れる時期を推定し、
前記劣化判定手段は、前記暖機開始時期から前記変曲点取得手段により推定された変曲点が現れる時期までの時間が基準値よりも長い場合に、前記酸素ポンプセルが劣化していると判定することを特徴とする。
また、第5の発明は、第2から第4の何れか1の発明において、
前記劣化判定手段は、前記変曲点が現れる時期から所定時間経過後の前記ガス濃度検知セルの出力が基準値以上である場合に、前記ガス濃度検知セルが劣化していると判定することを特徴とする。
本発明では、酸素ポンプセルとガス濃度検知セルの暖機中、かつ、余剰酸素排出中に、ガス濃度検知セルの出力に変曲点が現れる時期が、ガス濃度検知セルの活性時期と判定される。ここで、暖機前から存在する酸素が除去されたときに、ガス濃度検知セルの出力に変曲点が現れる。本発明によれば、一般的なセンサ活性(本活性)の判定と異なり、残存酸素の影響を受けることなく特定ガス成分の濃度をガス濃度検知セルにより検出し始める時期をもって、ガス濃度検知セルが活性状態であると判定される。
さらに、第1の発明では、変曲点が現れる時期に取得された素子温度に基づいて、ガス濃度検知セル又はガス濃度検知セルが劣化していると判定される。かかる変曲点が現れる時期は、残存酸素の影響を受けずにガス濃度検知セルが特定ガス成分の濃度を検出し始める時期であり、センサ個体差の影響が小さい。よって、第1の発明によれば、センサ個体差の影響を低減した状態でセルの劣化判定を行うことができるため、酸素ポンプセル又はガス濃度検知セルの劣化判定を精度良く行うことができる。また、センサ個体差を考慮して素子温度を過度に上昇させる必要がないため、酸素ポンプセル又はガス濃度検知セルの劣化判定を早期に行うことができる。
また、第2の発明では、暖機開始時期から変曲点が現れる時期までの時間が基準値よりも長い場合に、酸素ポンプセルが劣化していると判定される。変曲点が現れる時期は、残存酸素の影響を受けることなく特定ガス成分の濃度をガス濃度検知セルにより検出し始める時期であり、センサ個体差の影響が小さい。よって、第2の発明によれば、センサ個体差の影響を低減した状態で、酸素ポンプセルの劣化判定を精度良く行うことができる。また、センサ個体差を考慮してヒータ通電制御を実施して素子温度を過度に上昇させる必要がないため、酸素ポンプセルの劣化判定を早期に行うことができる。
第3の発明では、酸素ポンプセル出力とガス濃度検知セル出力との相関関係を考慮して、酸素ポンプセル出力の変化に基づいてガス濃度検知セル出力に変曲点が現れる時期が推定される。そして、暖機開始時期から変曲点取得手段により推定された変曲点が現れる時期までの時間が基準値よりも長い場合に、酸素ポンプセルが劣化していると判定される。従って、第3の発明によれば、第2の発明と同様に、センサ個体差の影響を低減した状態で、酸素ポンプセルの劣化判定を精度良く行うことができる。
第4の発明では、空燃比検知セル出力とガス濃度検知セル出力との相関関係を考慮して、空燃比検知セル出力の変化に基づいてガス濃度検知セル出力に変曲点が現れる時期が推定される。そして、暖機開始時期から変曲点取得手段により推定された変曲点が現れる時期までの時間が基準値よりも長い場合に、ガス濃度検知セルが劣化していると判定される。従って、第4の発明によれば、第2の発明と同様に、センサ個体差の影響を低減した状態で、酸素ポンプセルの劣化判定を精度良く行うことができる。
第5の発明では、変曲点が現れる時期から所定時間経過後のガス濃度検知セル出力が基準値以上である場合に、ガス濃度検知セルが劣化していると判定される。よって、センサ個体差の影響を低減した状態で、NOxセンサセルの劣化判定を精度良く行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるガス濃度検出装置10の構成を説明するための図である。図1に示すガス濃度検出装置10は、例えば、エンジンから排出された排ガス中の窒素酸化物(以下「NOx」という。)の濃度を検出するNOx濃度検出装置である。
ガス濃度検出装置10は、NOxセンサ1を有している。NOxセンサ1は、酸素ポンプセル2の下方に、スペーサ3、NOxセンサセル4、スペーサ5、ヒータ6を順次積層することにより形成されている。
酸素ポンプセル2は、被測定ガス中の余剰酸素を除去する機能のみを有し、固体電解質体21と一対のポンプ電極22,23とを有している。素子である固体電解質体21は、酸素イオン導電性を有しており、例えば、シート状に成形されたZrO,HfO,ThO,BiO等である。この固体電解質体21を上下から挟むポンプ電極22,23は、例えば、スクリーン印刷等の方法により形成することができる。
固体電解質体21表面に形成された第1ポンプ電極22は、被測定ガスである排ガスが存在する空間、すなわち、エンジンの排気通路内に露出している。該第1ポンプ電極22として、例えば、Pt等の貴金属を含む多孔質サーメット電極を用いることができる。
一方、第1ポンプ電極22と対向するように固体電解質体21裏面に形成された第2ポンプ電極23は、後述する第1内部空間31に露出している。該第2ポンプ電極23として、NOxガスに対して不活性な電極、例えば、Pt−Au合金とジルコニアやアルミナ等のセラミックスとを含む多孔質サーメット電極を用いることができる。
酸素ポンプセル2には、固体電解質体21とポンプ電極22,23を貫通する導入孔としてのピンホール24が形成されている。ピンホール24の孔径は、ピンホール24を介して第1内部空間31(後述)に導入される排ガスの拡散速度が所定速度となるように設計されている。第1内部空間31は、ピンホール24と保護層7とを介して、被測定ガスが存在する空間に連通している。
また、ピンホール24を含む第1ポンプ電極22表面とその周辺の固体電解質体21とを覆うように、多孔質保護層7が形成されている。多孔質保護層7は、例えば、多孔質アルミナ等により形成することができる。この多孔質保護層7により、第1ポンプ電極22の被毒を防止することができると共に、排ガスに含まれるスス等によるピンホール24の目詰まりを防止することができる。
スペーサ3には、上述した第1内部空間31と、第2内部空間32とが形成されている。スペーサ3は、例えば、アルミナ等により形成することができる。2つの内部空間31,32は、連通孔33を介して連通している。これらの内部空間31,32及び連通孔33は、スペーサ3に抜き穴を設けることにより形成することができる。
NOxセンサセル4は、NOxの還元分解により生じる酸素量からNOx濃度を検出するものである。NOxセンサセル4は、固体電解質体41と、該固体電解質体41を上下から挟む一対の検出電極42,43とを有している。これらの検出電極42,43は、例えば、スクリーン印刷等の方法により形成することができる。
固体電解質体41表面に形成された第1検出電極42は、第2内部空間32に露出している。この第1検出電極42として、例えば、Pt−Rh合金とジルコニアやアルミナ等のセラミックスとを含む多孔質サーメット電極を用いることができる。
一方、第1検出電極42と対向するように、固体電解質体41裏面に形成された第2検出電極43は、スペーサ5に形成された大気ダクト51に露出している。大気ダクト51には、大気が導入される。この第2検出電極43として、例えば、Pt等の貴金属を含む多孔質サーメット電極を用いることができる。大気ダクト51は、スペーサ5に切り欠きを設けることにより形成することができる。
ヒータ6は、シート状の絶縁層62,63と、これらの絶縁層62,63間に埋設されたヒータ電極61とを有している。絶縁層62,63は、例えば、アルミナ等のセラミックスにより形成される。ヒータ電極61は、例えば、Ptとアルミナ等のセラミックスとのサーメットにより形成される。
本実施の形態1のガス濃度検出装置10は、制御装置としてのECU(Electronic Control Unit)8を備えている。ECU8は、ポンプセル制御手段81と、センサセル制御手段82と、ヒータ制御手段83とを有している。このECU8は、エンジン制御用ECUと別個に構成されてもよく、エンジン制御用ECUの一部として構成されてもよい。
ポンプセル制御手段81は、酸素ポンプセル2の第1及び第2ポンプ電極22,23に接続されている。ポンプセル制御手段81は、第1及び第2ポンプ電極22,23に電圧を印加すると共に、酸素ポンプセル2に流れる電流値を「酸素ポンプセル出力」として検出するものである。
センサセル制御手段82は、NOxセンサセル4の第1及び第2検出電極42,43に接続されている。センサセル制御手段82は、第1及び第2検出電極42,43に電圧を印加すると共に、NOxセンサセル4に流れる電流値を「NOxセンサセル出力」として検出するものである。
ヒータ制御手段83は、ヒータ電極61に接続されている。ヒータ制御手段83は、ヒータ電極61に電力を供給するものである。
次に、上記ガス濃度検出装置10の動作について説明する。
保護層7上方の空間には、エンジン排気通路を流れる被測定ガスとしての排ガスが存在している。この排ガス中には、酸素、NOx、CO、HO等が含まれている。排ガスは、保護層7とピンホール24を介して、第1内部空間31に導入される。この第1内部空間31に導入される排ガス量は、保護層7とピンホール24の拡散抵抗により決まる。
そして、ポンプセル制御手段81から第1及び第2ポンプ電極22,23にそれぞれ正電圧及び負電圧が印加されると、第1内部空間31に露出する第2ポンプ電極23上で、残存酸素と排ガス中の酸素が酸素イオンO2−に還元される。この酸素イオン2−は、ポンピング作用により固体電解質体21を透過して第1ポンプ電極22側に排出される。このとき、酸素ポンプセル2を流れる電流値が、酸素ポンプセル出力としてポンプセル制御手段81により検出される。酸素ポンプセル2により余剰酸素が排出されることで、排ガス中の酸素濃度がNOxセンサセル4によるNOx濃度検出に影響しない程度にまで低くされる。
余剰酸素が除去され低酸素濃度にされた排ガスは、連通孔33を介して第2内部空間32に導入される。そして、センサセル制御手段82から第1検出電極42と第2検出電極43の間に所定電圧が印加されると、残存酸素と排ガス中の特定成分であるNOxが第1検出電極42上で分解され酸素イオンO2−が発生する。NOxは一旦NOに分解(単ガス化)された後、さらに酸素イオンO2−に分解される。酸素イオンO2−は、固体電解質体41を透過して、第2検出電極43から大気ダクト51に排出される。このとき、NOxセンサセル4を流れる電流値が、NOxセンサセル出力としてセンサセル制御手段82により検出される。
また、固体電解質体21,41を活性温度に加熱するために、ヒータ制御手段83からヒータ電極61に電力が供給されている。酸素ポンプセル2の温度は、ポンプセル制御手段81によって検出される。一方、NOxセンサセル4の温度は、センサセル制御手段82によって検出される。
[実施の形態1の特徴]
上記NOxセンサ1のように、固体電解質体からなる素子を用いたNOxセンサでは、正常な特性を得るために、ヒータへ通電することにより素子温度を所定の活性温度に加熱する必要がある。さらに、エミッションを低減するため、NOxセンサ1を早期に活性化させる要求がある。すなわち、早期にNOxセンサ1のNOxセンサセル4を活性判定し、NOxセンサセル出力を各種制御に用いるという要求がある。NOxセンサ1の早期活性化を実現するためには、NOxセンサ1の状態を迅速かつ高精度に把握することが重要である。
上記特許文献4の装置によれば、素子インピーダンスに基づいて活性判定が行われる。その他に、ヒータへの供給電力やヒータ抵抗等に基づき、ガス濃度センサの活性判定を行う装置が知られている。
しかしながら、素子インピーダンスやヒータ供給電力やヒータ抵抗等は、センサ個体間でのバラツキ(以下「センサ個体差」という。)がある。このため、素子インピーダンス等に基づき、センサの状態を迅速かつ高精度に把握することは難しい。素子インピーダンス等に基づきセンサの活性判定を早期に行うと、活性判定後にNOxセンサセルが残存酸素の影響を受けながらNOx濃度を検知する事態が生じ得る。すなわち、活性判定後にも関わらず、NOxセンサセル出力の精度が低いという事態が生じ得る。そうすると、エミッション低減効果が不十分となってしまう可能性がある。さらに、素子インピーダンス等に基づきガス濃度センサの活性判定を行う手法では、センサ個体差の影響を受けるため、各センサで早期活性化を最大限に実現することは困難である。
そこで、本実施の形態1では、以下に説明するように、NOxセンサ1の状態を精度良く把握し、NOxセンサ1の活性判定を早期かつ高精度に行うようにする。
図2は、NOxセンサ暖機時の酸素ポンプセル出力の変化とNOxセンサセル出力の変化を示す図である。図2における破線Lpは酸素ポンプセル出力の変化を、実線LsはNOxセンサセル出力の変化を、それぞれ示している。
図2における時刻t0において、エンジン始動に伴い、NOxセンサ1の暖機が開始される。すなわち、ヒータ制御手段83からヒータ電極61への通電が開始される。かかる通電により、酸素ポンプセル2及びNOxセンサセル4の温度、すなわち、固体電解質体21,41の温度が徐々に上昇する。この時刻t0において、酸素ポンプセル2近傍の第1内部空間31と、NOxセンサセル4近傍の第2内部空間32には、大気中の酸素が残存している。
NOxセンサ1の暖機は、エンジン始動時以外にも、所定時間以上(長時間)の燃料カットからの復帰時に行われる場合がある。なお、長時間の燃料カットからの復帰時であっても、NOxセンサ1の暖機が行われない場合もある。
その後、時刻t1において、NOxセンサセル4の固体電解質体41の温度が所定温度に達すると、NOxセンサセル出力が得られる。この時刻t1以降、NOxセンサセル4(固体電解質体41)の活性度が上がるに連れ、NOxセンサセル出力は上昇する。これは、NOxセンサセル4近傍の第2内部空間32に導入されたNOxが第1検出電極42上で分解されるのではなく、第2内部空間32に残存する酸素が第1検出電極42上で分解されるためである。その後、時刻t3において、NOxセンサセル出力が上限値に達する。すなわち、NOxセンサセル4により検出可能な酸素濃度の上限値に達する。
また、時刻t1より後の時刻t2において、酸素ポンプセル2の固体電解質体21の温度が所定温度に達すると、酸素ポンプセル出力が得られる。この時刻t2以降、酸素ポンプセル2(固体電解質体21)の活性度が上がるに連れて、酸素ポンプセル2近傍の第1内部空間31に残存する酸素の排出量が増加する。このため、酸素ポンプセル出力は上昇する。
酸素ポンプセル2の活性度が上がるに連れ、第1内部空間31からの酸素の排出量が多くなる。さらに、第1内部空間31に導入される排ガス量が多くなる。そうすると、第1内部空間31における残存酸素濃度が低くなり、第1内部空間31から第2内部空間32に供給される酸素量も少なくなる。よって、酸素ポンプセル2の活性度が上がるに連れ、第2内部空間32における残存酸素濃度が徐々に低くなる。その結果、時刻t4以降、NOxセンサセル出力が低下する。
その後、第2内部空間32における残存酸素が除去される時刻t5において、NOxセンサ出力に変曲点が現れる。すなわち、時刻t5の前後において、NOxセンサセル出力のカーブが大きく変わる。この変曲点が現れる前のNOxセンサ出力は、第2内部空間32に残存する酸素濃度の影響、すなわち、酸素ポンプセル2の活性度の影響が支配的である。一方、変曲点が現れた後のNOxセンサ出力は、第2内部空間32のNOx濃度及びNOxセンサセル4の第1検出電極42に吸着された酸素濃度、すなわち、NOxセンサセル4の活性度の影響を受ける。これより、変曲点が現れる時刻t5において、NOxセンサ1の暖機前に第1及び第2内部空間31,32に残存していた酸素が除去されたことを把握することができる。従って、変曲点が現れた時刻t5以降は、残存酸素の影響を受けることなく、NOxセンサセル4によりNOx濃度を精度良く検出することができる。
そこで、本実施の形態1では、NOxセンサセル出力に変曲点が現れる時刻t5において、NOxセンサ1の活性判定を行う。ここで、本発明におけるNOxセンサ1の活性判定は、一般的なセンサ活性(本活性)とは異なるものである。本発明では、残存酸素の影響がないNOxセンサ出力を検出し始めた時点、すなわち、残存酸素の影響を受けることなくNOxセンサセル出力を各種制御に用いることができるようになった時点をもって「活性状態」とする(以下同様)。このように、NOxセンサセル4が残存酸素の影響を受けることなくNOx濃度を検出し始める時刻t5に、NOxセンサ1の活性判定を行うことで、NOxセンサ1の早期活性化の要求を最大限満たすことができる。
次に、図3を参照して、上記変曲点を特定する方法について説明する。
図3は、NOxセンサセル出力の変曲点を特定する方法を説明するための図である。
先ず、所定間隔毎にNOxセンサセル出力Nを取得すると共に、各時刻においてNOxセンサセル出力の変化量ΔNを算出する。ここで、時刻tにおける変化量ΔN(t)は、次式(1)に従って算出される。そして、この算出された変化量ΔN(t)が所定の基準値ΔNthよりも小さくなったとき、その時刻tでのNOxセンサセル出力N(t)を変曲点と特定する。
ΔN(t)=N(t-1)-N(t)・・・(1)
図3に示す例では、時刻t10から時刻t14までの間、NOxセンサセル出力Nは減少している。このため、各時刻t11〜時刻t14において上式(1)により算出された変化量ΔN(t11)〜ΔN(t14)は、全て正の値をとる。変化量ΔN(t11)〜ΔN(t13)は予め定められた基準値ΔNth以上であるが、変化量ΔN(t14)は基準値ΔNthよりも小さい。このため、時刻t14でのNOxセンサセル出力N(t14)が、変曲点と特定される。よって、NOxセンサセル出力に変曲点が現れた時刻t14に、NOxセンサ1の活性判定が行われる。
ところで、被毒や経年使用変化によって、NOxセンサ1が劣化することが知られている。詳細には、酸素ポンプセル2のポンプ電極22,23やNOxセンサセル4の検出電極42,43が劣化してしまう。NOxセンサ1が劣化した場合には、出力補正や被毒回復制御等を行う必要がある。よって、NOxセンサ1の劣化判定を早期かつ精度良く行う必要がある。
上記特許文献1の装置によれば、ポンプセル素子抵抗が目標素子抵抗に一致するようにヒータ通電制御を行う際、センサセル素子抵抗が所定範囲外となった場合に、センサが劣化していると判定される。図4は、センサ劣化時とセンサ非劣化時における素子温度とインピーダンスの相関を示す図である。図4に示すように、センサの劣化に伴って素子温度とインピーダンスの相関が変化する。
しかしながら、かかる素子抵抗(インピーダンス)のほか、ヒータ供給電力やヒータ抵抗は、上述したように、それぞれセンサ個体差を有している。よって、センサ個体差の影響を考慮して劣化判定を行う必要がある。その結果、素子抵抗等だけでは、センサの劣化判定を精度良く行うことができない可能性がある。さらに、センサを活性化させるためのヒータ通電制御を行う際にも、センサ個体差の影響を考慮して素子温度を過度に上昇させて保持する必要がある。このため、センサの劣化判定を早期に行うことができない可能性がある。さらに、素子温度の過度上昇に伴いインピーダンスが変化するため、劣化判定の精度を更に低下させてしまう可能性がある。
そこで、本実施の形態1では、NOxセンサセル出力に変曲点が現れる時刻の素子温度を取得し、取得した素子温度に基づいてNOxセンサ1の劣化判定を行う。具体的には、変曲点が現れる時刻の素子温度が基準値よりも高い場合に、NOxセンサ1が劣化していると判定する。
ここで、上述したように、NOxセンサセル出力に変曲点が現れる時刻は、NOxセンサセル4が残存酸素の影響を受けることなくNOx濃度を検知し始めた時刻であり、素子温度に対するセンサ個体差の影響が小さい。よって、この変曲点での素子温度に基づいてNOxセンサ1の劣化判定を精度良く行うことができる。
[実施の形態1における具体的処理]
図5は、本実施の形態1において、ECU8が実行するルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンは、所定間隔毎に起動するものである。この所定間隔は、例えば、図3に示す時刻t10〜時刻t11の間隔,時刻t11〜時刻t12の間隔等に対応する。
図5に示すルーチンによれば、先ず、NOxセンサ1が暖機中であるか否かを判別する(ステップ100)。このステップ100では、NOxセンサ1の暖機が行われるエンジン始動時若しくは長時間の燃料カットからの復帰時であるか否かが判別される。このステップ100でNOxセンサ1が暖機中ではないと判別された場合には、図2に示すようなNOxセンサセル出力が得られないため、本ルーチンを一旦終了する。
上記ステップ100でNOxセンサ1が暖機中であると判別された場合には、NOxセンサセル出力N(t)を取得する(ステップ102)。そして、上記ステップ102で取得されたNOxセンサセル出力N(t)を用いて、上式(1)に従って変化量ΔN(t)を算出する(ステップ104)。その後、上記ステップ104で算出された変化量ΔN(t)がゼロよりも大きいか(すなわち、変化量ΔN(t)が正の値であるか)否かを判別する(ステップ106)。このステップ106では、今回のNOxセンサセル出力N(t)が、前回のNOxセンサセル出力N(t−1)よりも小さいか否かが判別される。
上記ステップ106で変化量ΔN(t)がゼロ以下であると判別された場合には、今回のNOxセンサセル出力N(t)が、前回のNOxセンサセル出力N(t−1)以上であると判断される。すなわち、NOxセンサ出力が下がっていないと判断される。この場合、本ルーチンを一旦終了する。
一方、上記ステップ106で変化量ΔN(t)がゼロよりも大きいと判別された場合には、今回のNOxセンサセル出力N(t)が、前回のNOxセンサセル出力N(t−1)よりも小さいと判断される。この場合、変化量ΔN(t)が基準値ΔNthよりも小さいか否かを続いて判別する(ステップ108)。このステップ108で変化量ΔN(t)が基準値ΔNth以上であると判別された場合には、NOxセンサセル出力Nに未だ変曲点が現れていないと判断して、本ルーチンを一旦終了する。
上記ステップ108で変化量ΔN(t)が基準値ΔNthよりも小さいと判別された場合には、NOxセンサセル出力N(t)を変曲点と特定する(ステップ110)。図3に示す例では、変化量ΔN(t14)が基準値ΔNthよりも小さいため、時刻t14でのNOxセンサセル出力N(t14)が変曲点と特定される。そして、変曲点が現れた時期(例えば、図3の時刻t14)を、NOxセンサセル4の活性時期であると判定する(ステップ112)。このステップ112では、NOxセンサ1の活性判定が行われる。
その後、変曲点が特定された時刻tでの素子温度を検出する(ステップ114)。このステップ114では、ポンプセル制御手段81により酸素ポンプセル2の素子温度が検出されるか、センサセル制御手段82によりNOxセンサセル4の素子温度が検出される。そして、上記ステップ114で検出された素子温度が基準値よりも大きいか否かを判別する(ステップ116)。この基準値は、NOxセンサ1が劣化しているか否かを判別するための閾値であり、ECU8内に予め記憶させておくことができる。
上記ステップ116で素子温度が基準値よりも大きいと判別された場合には、NOxセンサ1が劣化していると判定される(ステップ118)。その後、本ルーチンを終了すると共に、別ルーチンによりNOxセンサセル出力の補正制御や被毒回復制御が実施される。一方、上記ステップ116で素子温度が基準値以下であると判別された場合には、NOxセンサ1は劣化してないと判断され、そのまま本ルーチンを終了する。
以上説明したように、本実施の形態1のNOxセンサ1は、酸素ポンプセル2により残存酸素を排出した後にNOxセンサセル4によりNOx濃度を検出する構成を有している。このため、NOxセンサ1の暖機中は、図2に示すようなNOxセンサセル出力の変化が得られる。換言すれば、酸素ポンプセル2とNOxセンサセル4の活性度の差(活性差)により、図2に示すようなNOxセンサセル出力の変化が得られる。このNOxセンサセル出力に現れる変曲点は、NOxセンサセル4が残存酸素の影響を受けることなくNOx濃度を検出可能となったことを示している。本実施の形態1では、一般的なセンサ活性(本活性)判定とは異なり、この変曲点が現れる時期に、NOxセンサ1が活性状態であると判定される。すなわち、センサ個体差を有する素子インピーダンス等ではなく、センサ個体差とは無関係にNOxセンサセル出力に現れる変曲点に基づいてNOxセンサ1の活性判定が精度良く行われる。このため、NOxセンサ1の早期活性を最大限に実現することができると共に、高精度のNOxセンサセル出力を各種制御に用いることでエミッション低減の要求を十分に満たすことができる。
さらに、本実施の形態1では、NOxセンサセル出力に変曲点が現れた時刻の素子温度を取得し、この取得した素子温度が基準値よりも高い場合にはNOxセンサ1が劣化していると判定される。NOxセンサ出力に変曲点が現れた時刻、すなわち、NOxセンサセル4が残存酸素の影響を受けることなくNOx濃度を検出可能となった時刻は、素子温度のセンサ個体差が小さい。よって、センサ個体差の影響を低減した状態でNOxセンサ1の劣化判定を行うことができるため、劣化判定を精度良く行うことができる。また、センサ個体差を考慮してヒータ通電制御を実施して素子温度を過度に上昇させる必要がないため、NOxセンサ1の劣化判定を早期に行うことができる。その結果、NOxセンサ出力補正や被毒回復制御等を早期に行うことができる。
(変形例)
ところで、上記実施の形態1においては、変曲点での素子温度に基づいて劣化判定を行ったが、素子温度と相関を有する物性値を変曲点時に取得し、この物性値に基づいて劣化判定を行ってもよい。
図6は、本実施の形態1の変形例において、ECU8が実行するルーチンを示すフローチャートである。図6に示すルーチンによれば、図5に示すルーチンと同様に、ステップ112の処理まで実行する。
その後、変曲点での物性値を取得する(ステップ115)。このステップ115では、素子温度と相関を有する物性値であるインピーダンス、ヒータ抵抗またはヒータ電力が取得される。このインピーダンスは、ポンプセル制御手段81又はセンサセル制御手段82により取得することができる。
その後、上記ステップ115で取得された物性値が基準値よりも大きいか否かを判別する(ステップ117)。このステップ117で物性値が基準値よりも大きいと判別された場合には、NOxセンサ1が劣化していると判定される(ステップ118)。その後、本ルーチンを終了すると共に、別ルーチンによりNOxセンサセル出力の補正制御や被毒回復制御が実施される。
一方、上記ステップ117で物性値が基準値以下であると判別された場合には、NOxセンサ1は劣化していないと判定され、そのまま本ルーチンを終了する。
尚、上記実施の形態1においては、酸素ポンプセル2が第1及び第2の発明における「酸素ポンプセル」に、NOxセンサセル4が第1及び第2の発明における「ガス濃度検知セル」に、ポンプセル制御手段81及びセンサセル制御手段82が第1の発明における「素子温度取得手段」に、それぞれ相当する。また、上記実施の形態1においては、ECU8が、ステップ110の処理を実行することにより第1の発明における「変曲点取得手段」が、ステップ112の処理を実行することにより第1の発明における「活性判定手段」が、ステップ114の処理を実行することにより第1の発明における「素子温度取得手段」が、ステップ116,118の処理を実行することにより第1の発明における「劣化判定手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態2.
次に、図7〜図9を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
本実施の形態2のガス濃度検出装置は、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU8に、後述する図9に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
[実施の形態2の特徴]
NOxセンサ1の劣化には、酸素ポンプセル2が劣化する場合と、NOxセンサセル4が劣化する場合と、酸素ポンプセル2とNOxセンサセル4の両方が劣化する場合とがある。
例えば、酸素ポンプセル2が劣化すると、図7に示すように、NOxセンサセル出力の波形が変化する。図7は、本実施の形態2において、酸素ポンプセル2の劣化に伴うNOxセンサセル出力波形の変化を示す図である。詳細には、図7は、酸素ポンプセル2のポンプ電極22,23が被毒もしくは経年使用変化により劣化した場合のNOxセンサ出力波形の変化を示す図である。図7における実線Ls1は、酸素ポンプセル2が劣化していないときのNOxセンサセル出力を示している。図7における破線Ls2は、酸素ポンプセル2が劣化したときのNOxセンサ出力を示している。
酸素ポンプセル2が劣化した場合には、酸素ポンプセル2による酸素除去能が低下する。このため、酸素ポンプセル2が劣化した場合には、図7に示すように、劣化していない場合に比して、変曲点前のNOxセンサセル出力の立ち下がりが緩やかになる。よって、酸素ポンプセル2が劣化した場合には、劣化していない場合に比して、変曲点が現れる時刻が遅くなる。
そこで、本実施の形態2では、図7に示すように、NOxセンサ1の暖機開始時刻t0から変曲点が現れる時刻ta,tbまでの時間Ta,Tbを算出する。そして、算出された時間Ta,Tbが基準値Tthよりも長い場合に、酸素ポンプセル2が劣化していると判定する。なお、この基準値Tthは、実験等により予め求めておくことができる。
一方、NOxセンサセル4が劣化すると、図8に示すように、NOxセンサセル出力の波形が変化する。図8は、本実施の形態2において、NOxセンサセル4の劣化に伴うNOxセンサ出力波形の変化を示す図である。詳細には、図8は、NOxセンサセル4の検出電極42,43が被毒もしくは経年使用変化により劣化した場合のNOxセンサ出力波形の変化を示す図である。図8における実線Ls1は、NOxセンサセル4が劣化していないときのNOxセンサセル出力を示している。図8における破線Ls3は、NOxセンサセル4が劣化したときのNOxセンサ出力を示している。
NOxセンサセル4が劣化した場合には、NOxセンサセル4によるNOx分解能が低下する。このため、NOxセンサセル4が劣化した場合には、図8に示すように、劣化していない場合に比して、変曲点以降のNOxセンサセル出力の立ち下がりが緩やかになる。よって、NOxセンサセル4が劣化した場合には、劣化していない場合に比して、変曲点以降のNOxセンサセル出力が高くなる。
そこで、本実施の形態3では、図8に示すように、変曲点が現れる時刻ta,tcから所定時間ΔT経過後のNOxセンサセル出力N(ta+ΔT),N(tc+ΔT)を取得する。そして、取得されたNOxセンサセル出力N(ta+ΔT),N(tc+ΔT)が基準値Nthよりも大きい場合に、NOxセンサセル4が劣化していると判定する。なお、この基準値Nthは、実験等により予め求めておくことができる。
[実施の形態2における具体的処理]
図9は、本実施の形態2において、ECU8が実行するルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンは、所定間隔毎に起動するものである。
図9に示すルーチンによれば、先ず、図5に示すルーチンと同様に、ステップ112の処理まで実行する。
その後、暖機開始から変曲点までの時間Tを算出する(ステップ120)。図7に示す例では、時刻t0から時刻taまでの時間Ta、もしくは、時刻t0から時刻tbまでの時間Tbが算出される。
そして、上記ステップ120で算出された時間Tが基準値Tthよりも長いか否かを判別する(ステップ122)。この基準値Tthは、酸素ポンプセル2の劣化判定に用いられる閾値であり、実験等により予め求めておき、ECU8内に記憶させておくことができる。
上記ステップ122で時間Tが基準値Tthよりも長いと判別された場合には、酸素ポンプセル2が劣化していると判定される(ステップ124)。その後、本ルーチンを終了すると共に、別ルーチンによりNOxセンサセル出力の補正制御や被毒回復制御が実施される。
一方、上記ステップ122で時間Tが基準値Tthよりも短いと判別された場合には、酸素ポンプセル2は劣化していないと判定される。この場合、変曲点が現れた時刻tから所定時間ΔT経過後のNOxセンサセル出力N(t+ΔT)が取得される(ステップ126)。
その後、上記ステップ126で取得されたNOxセンサセル出力N(t+ΔT)が基準値Nthよりも大きいか否かを判別する(ステップ128)。この基準値Nthは、NOxセンサセル4の劣化判定に用いられる閾値であり、実験等により予め求めておき、ECU8内に記憶させておくことができる。
上記ステップ128でセンサセル出力N(t+ΔT)が基準値Nthよりも大きいと判別された場合には、NOxセンサセル4が劣化していると判定される(ステップ130)。その後、本ルーチンを終了すると共に、別ルーチンによりNOxセンサセル出力の補正制御や被毒回復制御が実施される。
一方、上記ステップ128でセンサセル出力N(t+ΔT)が基準値Nth以下であると判別された場合には、NOxセンサセル4は劣化していないと判定される。この場合、そのまま本ルーチンを終了する。
以上説明したように、本実施の形態2では、NOxセンサ出力Nの波形に基づいて、酸素ポンプセル2とNOxセンサセル4の劣化判定が行われる。これにより、酸素ポンプセル2の劣化とNOxセンサセル4の劣化とを、精度良く区別することができる。
詳細には、変曲点前のNOxセンサ出力Nの波形に基づき、酸素ポンプセル2の劣化判定が行われる。暖機開始から変曲点までの時間Tが基準値Tthよりも長い場合には、酸素ポンプセル2の酸素排出能が低下していると判断できるため、酸素ポンプセル2が劣化していると判定することができる。変曲点が現れる時刻では、センサ個体差の影響が小さい。よって、センサ個体差の影響を低減した状態で、酸素ポンプセル2の劣化判定を精度良く行うことができる。さらに、センサ個体差を考慮してヒータ通電制御を実施して素子温度を過度に上昇させる必要がないため、酸素ポンプセル2の劣化判定を早期に行うことができる。
また、変曲点後のNOxセンサ出力Nの波形に基づき、NOxセンサセル4の劣化判定が行われる。変曲点が現れる時刻tから所定時間ΔT経過後のNOxセンサ出力が基準値Nthよりも大きい場合には、NOxセンサセル4のNOx分解能が低下していると判断できるため、NOxセンサセル4が劣化していると判定することができる。上述したように、変曲点が現れる時刻では、センサ個体差の影響が小さい。よって、センサ個体差の影響を低減した状態で、NOxセンサセル4の劣化判定を精度良く行うことができる。さらに、センサ個体差を考慮してヒータ通電制御を実施して素子温度を過度に上昇させる必要がないため、NOxセンサセル4の劣化判定を早期に行うことができる。
ところで、上記実施の形態2では、酸素ポンプセル2の劣化判定に基準値Tthを用いているが、この基準値Tthをエンジン水温、吸気温、吸入空気量等をパラメータとして補正してもよい。すなわち、NOxセンサ1の暖機条件を考慮して、基準値Tthを補正してもよい。また、これらのパラメータとの関係で基準値Tthが規定されたマップを参照して、基準値Tthを導出してもよい。
尚、本実施の形態2においては、ECU8が、ステップ110の処理を実行することにより第2の発明における「変曲点取得手段」が、ステップ112の処理を実行することにより第2の発明における「活性判定手段」が、ステップ120,122,124の処理を実行することにより第2の発明における「劣化判定手段」が、ステップ126,128,130の処理を実行することにより第5の発明における「劣化判定手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態3.
次に、図10から図12を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
本実施の形態3のガス濃度検出装置は、図1に示すハードウェア構成を用いて、ECU8に、後述する図12に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
[実施の形態3の特徴]
上記実施の形態1,2では、NOxセンサセル出力の変化量ΔN(t)と基準値ΔNthとの比較結果等に基づいて変曲点を特定し、該変曲点が現れる時期にNOxセンサ1の活性判定を行った。
ところで、酸素ポンプセル2とNOxセンサセル4とは同様の構成を有しており、共にセル内を酸素イオンO2−が流れるときの電流値を出力している。よって、酸素ポンプセル出力とNOxセンサセル出力との間には、相関関係がある。
そこで、本実施の形態3では、NOxセンサセル出力の変曲点を特定するために、かかる相関関係を利用する。
図10は、NOxセンサ暖機時の酸素ポンプセル出力とNOxセンサセル出力との相関関係を示す図である。図10における破線Lpは酸素ポンプセル出力の変化を示し、実線LsはNOxセンサセル出力の変化を示している。
図10に示すように、NOxセンサセル出力の変曲点だけでなく、酸素ポンプセル出力にも変曲点が現れる。この酸素ポンプセル出力の変曲点は、第1内部空間31に残存する酸素が排出されたときに現れる。本発明者は、酸素ポンプセル出力の変化と、NOxセンサセル出力の変化との間には相関関係があることを見いだした。換言すれば、酸素ポンプセル出力の変曲点が現れる時刻21と、NOxセンサセル出力の変曲点が現れる時刻t22との間には、相関関係があることを見いだした。
ここで、両時刻t21,t22の差Δtnは、実験等により予め求めておき、ECU8内に記憶させておくことができる。よって、後述する方法により酸素ポンプセル出力に変曲点が現れる時期を特定することができれば、その特定された変曲点の時期に予め求めた差Δtnを加算することで、NOxセンサセル出力に変曲点が現れる時期を推定することができる。
次に、図11を参照して、酸素ポンプセル出力の変曲点を特定する方法について説明する。図11は、酸素ポンプセル出力の変曲点を特定する方法を説明するための図である。酸素ポンプセル出力の変曲点を特定する方法は、上記実施の形態1で説明したNOxセンサセル出力の変曲点を特定する方法の一部を適用することができる。
先ず、所定間隔毎に、酸素ポンプセル出力Pを取得すると共に、各時刻において酸素ポンプセル出力の変化量ΔPを算出する。ここで、時刻tにおける変化量ΔP(t)は、次式(2)に従って算出される。そして、この算出された変化量ΔP(t)が所定の基準値ΔPthよりも小さくなったとき、その時刻tでの酸素ポンプセル出力P(t)を変曲点と特定する。なお、変化量ΔP(t)が正の値をとるように、次式(2)では、時刻tの出力P(t)から時刻(t−1)の出力P(t−1)を減算している。
ΔP(t)=P(t)-P(t-1)・・・(2)
図11に示す例では、時刻t30から時刻t34までの間、酸素ポンプセル出力Pは増加している。このため、各時刻t31〜時刻t34において上式(2)により算出された変化量ΔP(t31)〜ΔP(t34)は、全て正の値をとる。変化量ΔP(t31)〜ΔP(t33)は予め定められた基準値ΔPth以上であるが、ΔP(t34)は基準値ΔPthよりも小さい。このため、時刻t34での酸素ポンプセル出力P(t34)が変曲点と特定される。
従って、酸素ポンプセル出力に変曲点が現れる時刻t34に上記のΔtnを加えた時刻(t34+Δtn)において、NOxセンサセル出力Nに変曲点が現れると推定することができる。よって、時刻(t34+Δtn)においてNOxセンサ1の活性判定を行うことができる。
その後、上記実施の形態1と同様に、推定された変曲点での素子温度を取得し、取得した素子温度に基づいてNOxセンサ1の劣化判定を行うことができる。また、上記実施の形態1の変形例と同様に、推定された変曲点での物性値を取得し、取得した物性値に基づいてNOxセンサ1の劣化判定を行うことができる。
また、以下に図12を参照して説明するように、推定された変曲点を用いて、酸素ポンプセル2及びNOxセンサセル4の劣化判定を行うことができる。
[実施の形態3における具体的処理]
図12は、本実施の形態3において、ECU8が実行するルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンは、所定間隔毎に起動するものである。この所定間隔は、例えば、図11における時刻t30と時刻t31の間隔に対応する。
図12に示すルーチンによれば、先ず、図5に示すルーチンと同様に、NOxセンサ1が暖機中であるか否かを判別する(ステップ100)。このステップ100でNOxセンサ1が暖機中ではないと判別された場合には、図11に示すような酸素ポンプセル出力の変化が得られないため、本ルーチンを一旦終了する。
上記ステップ100でNOxセンサ1が暖機中であると判別された場合には、酸素ポンプセル出力P(t)を取得する(ステップ140)。そして、上記ステップ140で取得された酸素ポンプセル出力P(t)を用いて、上式(2)に従って変化量ΔP(t)を算出する(ステップ142)。
その後、上記ステップ142で算出された変化量ΔP(t)が基準値ΔPthよりも小さいか否かを判別する(ステップ144)。このステップ144で変化量ΔP(t)が基準値ΔPth以上であると判別された場合には、酸素ポンプセル出力Pに未だ変曲点が現れていないと判断して、本ルーチンを一旦終了する。一方、上記ステップ144で変化量ΔP(t)が基準値ΔPthよりも小さいと判別された場合には、時刻tでの酸素ポンプセル出力P(t)を変曲点と特定する(ステップ146)。
次に、上記ステップ146で特定された変曲点を用い、酸素ポンプセル出力PとNOxセンサセル出力Nとの相関関係を考慮して、NOxセンサセル出力の変曲点を推定する(ステップ148)。ここで、図10に示すように、酸素ポンプセル出力に変曲点が現れる時期t21と、NOxセンサセル出力に変曲点が現れる時期t22との時間差Δtnが予め求められ、ECU8内に記憶されている。上記ステップ148では、酸素ポンプセル出力に変曲点が現れる時期tに時間差Δtnを加えた時刻(t+Δtn)に、NOxセンサセル出力に変曲点が現れると推定される。すなわち、時刻(t+Δtn)でのNOxセンサセル出力N(t+Δtn)が変曲点であると推定される。
その後、現在の時刻が、NOxセンサセル出力に変曲点が現れる時刻(t+Δtn)に達したか否かを判別する(ステップ150)。このステップ150の処理は、時刻(t+Δtn)に達するまで繰り返される。そして、上記ステップ150で時刻(t+Δtn)に達したと判別された場合には、NOxセンサセル出力に変曲点が現れたと推定される。この場合、図5に示すルーチンと同様に、NOxセンサ1の活性判定が行われる(ステップ112)。
その後、図9に示すルーチンと同様に、ステップ120〜130の処理を実行する。ここで、ステップ126,128の「t」は「t+Δtn」に置き換えられる。
以上説明したように、本実施の形態3では、酸素ポンプセル出力Pに変曲点が現れる時期が特定され、酸素ポンプセル出力PとNOxセンサセル出力Nとの相関関係を考慮して、NOxセンサセル出力Nに変曲点が現れる時期が推定される。よって、NOxセンサセル4がNOx濃度を精度良く検知し始める時期を的確に推定することができる。従って、上記実施の形態1,2と同様に、NOxセンサ1の早期活性を最大限に実現することができると共に、エミッション低減の要求を十分に満たすことができる。
さらに、本実施の形態3では、推定された変曲点の時期を用いて、NOxセンサ1の劣化判定をすることができる。よって、本実施の形態3によれば、上記実施の形態1,2と同様の効果を得ることができる。
(変形例)
以下、図13及び図14を参照して、上記実施の形態3の変形例について説明する。
上記実施の形態3では、酸素ポンプセル出力PとNOxセンサセル出力Nとの相関関係を考慮して、NOxセンサセル出力Pに変曲点が現れる時期を推定した。
図13は、本実施の形態3の変形例によるガス濃度検出装置の要部を説明するためのブロック図である。図13に示すガス濃度検出装置は、NOxセンサ1Aを有している。このNOxセンサ1Aは、図1に示すNOxセンサ1内に空燃比センサセル9を更に備えたものである。この空燃比センサセル9は、図示しない固体電解質体を有し、セル内を酸素イオンO2−が流れるときの電流値を出力している。空燃比センサセル9の出力は、ECU8Aの空燃比センサセル制御手段84により検出される。その他のガス濃度検出装置の構成は、図1に示すガス濃度検出装置10の構成と同様であるため、図示並びに説明を省略する。
空燃比センサセル9とNOxセンサセル4とは、共にセル内を酸素イオンO2−が流れるときの電流値を出力している。よって、空燃比センサセル出力とNOxセンサセル出力との間には、相関関係がある。本変形例では、NOxセンサセル出力の変曲点を特定するために、かかる相関関係を利用する。
図14は、NOxセンサ暖機時の空燃比センサセル出力とNOxセンサセル出力との相関関係を示す図である。図14における一点鎖線Laは空燃比センサセル出力の変化を示し、実線LsはNOxセンサセル出力の変化を示している。さらに、図14には、破線Lpにより、参考用としての酸素ポンプセル出力の変化が示されている。
図14に示すように、上記NOxセンサセル出力の変曲点だけでなく、空燃比センサセル出力にも変曲点が現れる。変曲点は、例えば、空燃比センサセル出力の変化量が正から負に変わるときの空燃比センサセル出力とすることができる。この空燃比センサセル出力に変曲点が現れる時期t20と、NOxセンサセル出力に変曲点が現れる時刻t22との間には、相関関係がある。両時刻t20,22の差Δtaは、実験等により予め求めておき、ECU8内に記憶させておくことができる。よって、空燃比センサセル出力の変曲点を特定することができれば、NOxセンサセル出力の変曲点の時期を推定することができる。従って、本変形例によれば、上記実施の形態2と同様に、NOxセンサセル4が実際のNOx濃度を精度良く検出し始める時期を的確に推定することができ、該時期にNOxセンサ1の活性判定を行うことができる。
尚、本実施の形態3の変形例においては、空燃比センサセル9が第4の発明における「空燃比検知セル」に相当する。また、上記実施の形態3においては、ECU8が、ステップ142〜148の処理を実行することにより第3の発明における「取得手段」が実現されている。
本発明の実施の形態1によるガス濃度検出装置10の構成を説明するための図である。 NOxセンサ暖機時の酸素ポンプセル出力の変化とNOxセンサセル出力の変化を示す図である。 NOxセンサセル出力の変曲点を特定する方法を説明するための図である。 センサ劣化時とセンサ非劣化時における素子温度とインピーダンスの相関を示す図である。 本発明の実施の形態1において、ECU8が実行するルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1の変形例において、ECU8が実行するルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2において、酸素ポンプセル2の劣化に伴うNOxセンサセル出力波形の変化を示す図である。 本発明の実施の形態2において、NOxセンサセル4の劣化に伴うNOxセンサ出力波形の変化を示す図である。 本発明の実施の形態2において、ECU8が実行するルーチンを示すフローチャートである。 NOxセンサ暖機時の酸素ポンプセル出力とNOxセンサセル出力との相関関係を示す図である。 酸素ポンプセル出力の変曲点を特定する方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態3において、ECU8が実行するルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3の変形例によるガス濃度検出装置の要部を説明するためのブロック図である。 NOxセンサ暖機時の空燃比センサセル出力とNOxセンサセル出力との相関関係を示す図である。
符号の説明
1 NOxセンサ
2 酸素ポンプセル
4 NOxセンサセル
6 ヒータ
8 ECU
9 空燃比センサセル
21,41 固体電解質体

Claims (5)

  1. 電圧印加に伴って被測定ガス中の余剰酸素を排出する酸素ポンプセルと、
    前記酸素ポンプセルにより余剰酸素が排出された後のガスから特定ガス成分の濃度を検知し、該濃度に応じた電流値を出力するガス濃度検知セルと、
    前記酸素ポンプセル及び前記ガス濃度検知セルの暖機中、かつ、余剰酸素の排出中に、前記ガス濃度検知セルの出力に変曲点が現れる時期を取得する変曲点取得手段と、
    前記変曲点が現れる時期を、前記ガス濃度検知セルの活性時期と判定する活性判定手段とを備えたガス濃度検出装置であって、
    前記酸素ポンプセル又は前記ガス濃度検知セルの素子温度を取得する素子温度取得手段と、
    前記変曲点が現れる時期に取得された前記素子温度に基づいて、前記酸素ポンプセル又は前記ガス濃度検知セルが劣化していると判定する劣化判定手段とを備えたことを特徴とするガス濃度検出装置。
  2. 電圧印加に伴って被測定ガス中の余剰酸素を排出する酸素ポンプセルと、
    前記酸素ポンプセルにより余剰酸素が排出された後のガスから特定ガス成分の濃度を検知し、該濃度に応じた電流値を出力するガス濃度検知セルと、
    前記酸素ポンプセル及び前記ガス濃度検知セルの暖機中、かつ、余剰酸素の排出中に、前記ガス濃度検知セルの出力に変曲点が現れる時期を取得する変曲点取得手段と、
    前記変曲点が現れる時期を、前記ガス濃度検知セルの活性時期と判定する活性判定手段とを備えたガス濃度検出装置であって、
    暖機開始時期から前記変曲点が現れる時期までの時間が基準値よりも長い場合に、前記酸素ポンプセルが劣化していると判定する劣化判定手段を備えたことを特徴とするガス濃度検出装置。
  3. 請求項2に記載のガス濃度検出装置において、
    前記酸素ポンプセルは、排出する余剰酸素量に応じた電流値を出力し、
    前記変曲点取得手段は、前記酸素ポンプセルの出力と前記ガス濃度検知セルの出力との相関関係を考慮して、前記酸素ポンプセルの出力の変化に基づいて、前記ガス濃度検知セルの出力に変曲点が現れる時期を推定し、
    前記劣化判定手段は、前記暖機開始時期から前記変曲点取得手段により推定された変曲点が現れる時期までの時間が基準値よりも長い場合に、前記酸素ポンプセルが劣化していると判定することを特徴とするガス濃度検出装置。
  4. 請求項2に記載のガス濃度検出装置において、
    前記被測定ガスの空燃比に応じた電流値を出力する空燃比検知セルを更に備え、
    前記変曲点取得手段は、前記空燃比検知セルの出力と前記ガス濃度検知セルの出力との相関関係を考慮して、前記空燃比検知セルの出力の変化に基づいて、前記ガス濃度検知セルの出力に変曲点が現れる時期を推定し、
    前記劣化判定手段は、前記暖機開始時期から前記変曲点取得手段により推定された変曲点が現れる時期までの時間が基準値よりも長い場合に、前記酸素ポンプセルが劣化していると判定することを特徴とするガス濃度検出装置。
  5. 請求項2から4の何れか1項に記載のガス濃度検出装置において、
    前記劣化判定手段は、前記変曲点が現れる時期から所定時間経過後の前記ガス濃度検知セルの出力が基準値以上である場合に、前記ガス濃度検知セルが劣化していると判定することを特徴とするガス濃度検出装置。
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