JP2019052017A - カール矯正装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

カール矯正装置及びこれを備えた画像形成装置 Download PDF

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宏篤 玉井
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博之 上田
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進 廣島
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範晃 小澤
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Toyotsune Inoue
豊常 井上
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Abstract

【課題】シートの適切な搬送を確保しつつ、シートに対するカール矯正力を変更可能なカール矯正装置、及びこれを備えた画像形成装置を提供する。【解決手段】カール矯正装置50は、無端ベルト52との間にシートが通過するニップ部NPを形成するローラーとして、ローラー径が異なる複数のカール矯正ローラー55が備えられる。ニップ部NPは、無端ベルト52に圧接されるカール矯正ローラー55の外周面に沿って湾曲した形状を有する。画像が形成されたシートは、周回走行する無端ベルト52によって搬送されつつ湾曲形状のニップ部NPを通過することにより、カールが矯正される。ここで、切換機構56は、無端ベルト52に圧接させるカール矯正ローラー55を選択的に切り換える。そして、ベルト張力調整機構57は、切換機構56によるカール矯正ローラー55の切り換えに応じて、無端ベルト52の張力が一定となるように調整する。【選択図】図2

Description

本発明は、画像が形成されたシートのカールを矯正するカール矯正装置、及びこれを備えた画像形成装置に関する。
プリンター等の画像形成装置として、画像が形成されたシートのカールを矯正するカール矯正装置を備えたものが知られている。この種のカール矯正装置が、例えば特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示されるカール矯正装置は、一対の支持ローラーに架け渡された無端ベルトと、無端ベルトの外周面に圧接される押圧ローラーと、無端ベルトに対する押圧ローラーの押圧力を調整する押圧力調整部と、を備える。特許文献1に開示されるカール矯正装置では、押圧力調整部が押圧ローラーを移動させることにより、無端ベルトに対する押圧ローラーの押圧力を調整し、シートに対するカール矯正力を変化させている。
しかしながら、例えば、無端ベルトに対する押圧ローラーの押圧力を減少させると、無端ベルトと押圧ローラーとの間に形成され、シートが通過するニップ部におけるニップ幅も狭くなる。ニップ幅が狭くなると、ニップ部におけるシートの挟持力が低下するため、シートの適切な搬送ができなくなる虞がある。一方、無端ベルトに対する押圧ローラーの押圧力を増加させると、押圧ローラーへの無端ベルトの巻付け幅が大きくなり、ニップ部におけるニップ幅が広くなるが、場合によっては必要以上のカール矯正がなされてしまい、シートの搬送性に悪影響を及ぼしてしまう虞がある。
特開平4−338060号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シートの適切な搬送を確保しつつ、シートに対するカール矯正力を変更可能なカール矯正装置、及びこれを備えた画像形成装置を提供することにある。
本発明の一の局面に係るカール矯正装置は、画像が形成されたシートのカールを矯正する装置である。このカール矯正装置は、軸回りに回転可能に設けられる一対の支持ローラーに架け渡され、周回走行する無端ベルトと、前記一対の支持ローラー間において前記無端ベルトの外周面を圧接し、前記無端ベルトが外周面に沿って湾曲した形状のニップ部を形成し、前記ニップ部を通過する前記シートのカールを矯正する、ローラー径が異なる複数のカール矯正ローラーと、前記複数のカール矯正ローラーを軸回りに回転可能に支持するとともに、前記無端ベルトの外周面に圧接させるカール矯正ローラーを選択的に切り換える切換機構と、前記切換機構による前記カール矯正ローラーの切り換えに応じて、前記無端ベルトの張力を変化させるベルト張力調整機構と、を備える。
このカール矯正装置によれば、無端ベルトとの間にシートが通過するニップ部を形成するローラーとして、ローラー径が異なる複数のカール矯正ローラーが備えられる。ニップ部は、無端ベルトの外周面を圧接するカール矯正ローラーの外周面に沿って湾曲した形状を有する。画像が形成されたシートは、周回走行する無端ベルトによって搬送されつつ湾曲形状のニップ部を通過することにより、カールが矯正される。
ここで、切換機構は、無端ベルトの外周面に圧接させるカール矯正ローラーを選択的に切り換える。これにより、無端ベルトに圧接させるカール矯正ローラーのローラー径に応じて、湾曲形状のニップ部における曲率半径を変化させることができる。このため、ニップ部を通過するシートに対するカール矯正力が変更可能となる。そして、カール矯正装置は、ベルト張力調整機構を備えている。このベルト張力調整機構は、切換機構によるカール矯正ローラーの切り換えに応じて、無端ベルトの張力を変化させる。このように無端ベルトの張力を変化させることによって、ニップ部を通過する際にシートに付与される搬送力が、ニップ部における曲率半径の変化に応じて同じになるように一定に保たれる。このため、ニップ部を通過するシートの適切な搬送を確保することができる。
上記のカール矯正装置において、前記切換機構は、前記複数のカール矯正ローラーを支持する支持部材と、前記支持部材を切換軸回りに回転させる駆動部と、を含む。前記複数のカール矯正ローラーの各々は、外周面から前記切換軸までの距離がそれぞれ等しくなるように、前記支持部材に支持される。
この態様では、駆動部が、複数のカール矯正ローラーを支持する支持部材を切換軸回りに回転させることにより、無端ベルトに圧接させるカール矯正ローラーを切り換えることができる。また、複数のカール矯正ローラーの各々は、ローラー外周面から切換軸までの距離がそれぞれ等しくなるように、支持部材に支持される。これにより、無端ベルトに圧接するカール矯正ローラーの切り換えに応じて、カール矯正ローラーが無端ベルトに与える押圧力(張力)を変化させて、ニップ部を通過する際にシートに付与される搬送力を一定に保つことができる。
上記のカール矯正装置において、前記ベルト張力調整機構は、前記無端ベルトの内周面側に設けられ、前記無端ベルトに張力を付与するテンションローラーと、前記テンションローラーを、軸方向と交差する方向に移動させることにより、前記無端ベルトの張力を変化させるローラー移動機構と、を含む。前記ベルト張力調整機構は、選択された前記カール矯正ローラーの前記ローラー径に比例して、前記無端ベルトの張力を大きくする。
この態様では、ローラー移動機構が、一対の支持ローラーと協働して無端ベルトを支持するテンションローラーを移動させることにより、無端ベルトの張力を変化させることができる。そして、ベルト張力調整機構は、選択された前記カール矯正ローラーのローラー径に比例して、無端ベルトの張力を大きくする。これにより、ニップ部を通過する際にシートに付与される搬送力が、選択されたカール矯正ローラーのローラー径に応じて同じになるように、一定に保たれる。このため、ニップ部を通過するシートの適切な搬送を確保することができる。
上記のカール矯正装置は、前記シートの厚みに関するシート厚情報を取得する第1情報取得部と、前記切換機構による前記カール矯正ローラーの切換動作を制御する切換制御部と、を更に備える構成としてもよい。前記複数のカール矯正ローラーは、基準の第1ローラー径の第1矯正ローラーと、前記第1ローラー径よりも小径の第2ローラー径の第2矯正ローラーとを含む。前記切換制御部は、前記第1情報取得部により取得された前記シート厚情報が、基準の第1シート厚よりも厚い第2シート厚を表す情報である場合、前記第1矯正ローラーが前記無端ベルトの外周面を圧接するように、前記切換機構を制御する。
画像が形成されたシートに発生するカールのカール量(曲率)は、シート厚に依存する。シート厚が厚いほど、シートのカール量は小さくなる。また、シート厚が厚いシートは、過度なカール矯正力が付与されると、画像形成時とは逆向きのカールが発生し易い。そこで、切換制御部は、切換機構を制御し、第1情報取得部により取得されたシート厚情報に応じて無端ベルトに圧接させるカール矯正ローラーを切り換え、ニップ部を通過するシートに対するカール矯正力を変化させる。切換制御部は、第1情報取得部により取得されたシート厚情報が基準の第1シート厚よりも厚い第2シート厚を表す情報である場合、過度なカール矯正力が付与されることがないように、大径の第1ローラー径を有する第1矯正ローラーが無端ベルトの外周面を圧接するように、切換機構を制御する。これにより、基準の第1シート厚よりも厚い第2シート厚を有するシートに対して適切なカール矯正力を付与することができる。このため、当該シートにおいて画像形成時に発生したカールを、適切に矯正することができる。
上記のカール矯正装置は、前記シートにおいて画像が占める面積率を表す画像面積率に関する画像面積率情報を取得する第2情報取得部を、更に備える構成としてもよい。前記切換制御部は、前記第1情報取得部により取得された前記シート厚情報が前記第1シート厚を表す情報である場合、前記第2情報取得部により所定の面積率以下の第1画像面積率を表す前記画像面積率情報が取得されると、前記第1矯正ローラーが前記無端ベルトの外周面を圧接するように、前記切換機構を制御し、前記第2情報取得部により前記所定の面積率を超えた第2画像面積率を表す前記画像面積率情報が取得されると、前記第2矯正ローラーが前記無端ベルトの外周面を圧接するように、前記切換機構を制御する。
シートに発生するカールのカール量は、シートに形成された画像の面積率に依存する。画像面積率が高いほど、シートのカール量は大きくなる。基準の第1シート厚よりも厚い第2シート厚のシートのカール量は画像面積率の影響を受け難く、一方、第1シート厚のシートのカール量は画像面積率の影響を受け易い。そこで、切換制御部は、第1情報取得部により取得されたシート厚情報が第1シート厚を表す情報である場合、第2情報取得部により取得された画像面積率情報に応じて無端ベルトに圧接させるカール矯正ローラーを切り換え、ニップ部を通過するシートに対するカール矯正力を変化させる。切換制御部は、第2情報取得部により所定の面積率以下の第1画像面積率を表す画像面積率情報が取得されると、基準の第1ローラー径を有する第1矯正ローラーが無端ベルトの外周面を圧接するように、切換機構を制御する。一方、切換制御部は、第2情報取得部により所定の面積率を超えた第2画像面積率を表す画像面積率情報が取得されると、基準の第1ローラー径よりも小径の第2ローラー径を有する第2矯正ローラーが無端ベルトの外周面を圧接するように、切換機構を制御する。これにより、画像面積率の影響を受け易い基準の第1シート厚を有するシートに対して、画像面積率に応じた適切なカール矯正力を付与することができる。このため、当該シートにおいて画像形成時に発生したカールを、適切に矯正することができる。
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部により画像が形成されたシートのカールを矯正する、上記のカール矯正装置と、を備える。
この画像形成装置によれば、シートの適切な搬送を確保しつつ、シートに対するカール矯正力を変更可能なカール矯正装置を備えている。これにより、シートのカールに起因したシート詰まり等のシート搬送不良の発生を防止することができる。
本発明によれば、シートの適切な搬送を確保しつつ、シートに対するカール矯正力を変更可能なカール矯正装置、及びこれを備えた画像形成装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の内部構造を示す図である。 画像形成装置に備えられるカール矯正装置の断面図である。 カール矯正装置の断面図である。 カール矯正装置の動作を説明するための図である。 カール矯正装置に備えられる矯正ローラーユニットを示す斜視図である。 画像形成装置の制御系を示すブロック図である。
以下、本発明の一実施形態に係るカール矯正装置及び画像形成装置について図面に基づいて説明する。なお、以下では、方向関係についてはXYZ直交座標軸を用いて説明する。X方向が左右方向(+Xが右、−Xが左)、Y方向が前後方向(+Yが前、−Yが後)、Z方向が上下方向(+Zが上、−Zが下)に各々相当する。また、以下の説明において、「シート」との用語は、普通紙、厚紙、葉書、トレーシングペーパーや画像形成処理を受ける他のシート材料を意味する。
[画像形成装置の全体構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の内部構造を示す図である。図1に示す画像形成装置1は、インク滴を吐出してシートSに画像を形成(記録)するインクジェット記録装置である。画像形成装置1は、装置本体10と、給紙部20と、シート搬送部30と、画像形成部40と、カール矯正装置50と、を備える。
装置本体10は、シートSに画像を形成するための各種の装置を収容する箱形の筐体である。この装置本体10には、シートSの搬送通路となるシート搬送路11が形成されている。
給紙部20は、シートSをシート搬送路11へ給紙する。給紙部20は、給紙カセット21とピックアップローラー22と、給紙ローラー23とを備える。給紙カセット21は、装置本体10に対して着脱自在であり、内部にシートSを収容する。ピックアップローラー22は、給紙カセット21の+X側(右側)であり且つ+Z側(上側)の端部に配置される。ピックアップローラー22は、給紙カセット21に収容されたシート束の最上層のシートSを1枚ずつ繰り出すローラーである。給紙ローラー23は、ピックアップローラー22により繰り出されたシートSを、シート搬送路11の下流端に配置されたレジストローラー対112まで搬送するローラーである。レジストローラー対112は、シートSのスキュー補正を行うと共に、画像形成部40による画像形成処理のタイミングに合わせてシートSを、シート導入ガイド部12を介してシート搬送部30に送り出す。なお、シート搬送路11には、給紙ローラー23とレジストローラー対112との間において、複数の搬送ローラー111が配置されている。
シート導入ガイド部12は、レジストローラー対112により送出されたシートSを、シート搬送部30における搬送ベルト31の外周面311に向けてガイドする。
シート導入ガイド部12によりガイドされたシートSは、その先端部が搬送ベルト31の外周面311に接すると、搬送ベルト31の駆動により外周面311上に保持された状態でシート搬送方向A1に搬送される。なお、シート搬送方向A1は、X方向(左右方向)において+X側(右側)から−X側(左側)に向かう方向である。
シート搬送部30は、画像形成部40の−Z側(下側)において、ラインヘッド41と対向するように配置されている。シート搬送部30は、レジストローラー対112により送出され、シート導入ガイド部12によりガイドされて導入されたシートSを、画像形成部40に向けてシート搬送方向A1に搬送する。シート搬送部30は、搬送ベルト31と、吸引部33とを備える。
搬送ベルト31は、Y方向(前後方向)に幅を有してX方向(左右方向)に延びる無端状のベルトである。搬送ベルト31は、画像形成部40と対向して配置され、外周面311上にてシートSをシート搬送方向A1に搬送する。より具体的には、搬送ベルト31は、画像形成部40のラインヘッド41と対向した所定の搬送領域内において外周面311上にシートSを保持して、シート搬送方向A1に搬送する。
搬送ベルト31は、第1ローラー321、第2ローラー322、第3ローラー323、及び一対の第4ローラー324に張架される。この張架された搬送ベルト31の内側において、内周面312に対向して吸引部33が配置されている。第1ローラー321は、搬送ベルト31の幅方向となるY方向(前後方向)に沿って延びる駆動ローラーであり、シート搬送方向A1において吸引部33よりも下流側に配置される。第1ローラー321は、不図示の駆動モーターによって回転駆動され、所定の周回方向に搬送ベルト31を周回させる。搬送ベルト31が周回することにより、その外周面311上に保持されたシートSがシート搬送方向A1に搬送される。
第2ローラー322は、Y方向(前後方向)に沿って延びるベルト速度検知ローラーであり、シート搬送方向A1において吸引部33よりも上流側に配置される。第2ローラー322は、第1ローラー321と協働し、搬送ベルト31の外周面311におけるラインヘッド41と対向する領域と、搬送ベルト31の内周面312における吸引部33と対向する領域との平面性が維持されるように、配置される。ここで、搬送ベルト31の外周面311において、ラインヘッド41と対向する領域であって、第1ローラー321と第2ローラー322との間の領域が、シートSを保持して搬送するための前記所定の搬送領域となる。第2ローラー322は、搬送ベルト31の周回に連動して従動回転する。第2ローラー322には不図示のパルス板が取り付けられ、このパルス板は、第2ローラー322と一体になって回転する。パルス板の回転速度を測定することにより、搬送ベルト31の回転速度が検知される。
第3ローラー323は、Y方向(前後方向)に沿って延びるテンションローラーであり、搬送ベルト31が撓まないように、搬送ベルト31に張力を与える。第3ローラー323は、搬送ベルト31の周回に連動して従動回転する。一対の第4ローラー324はそれぞれ、Y方向(前後方向)に沿って延びるガイドローラーであり、搬送ベルト31が吸引部33の−Z側(下側)を通過するように、搬送ベルト31を案内する。一対の第4ローラー324は、搬送ベルト31の周回に連動して従動回転する。
また、搬送ベルト31は、外周面311から内周面312にわたって厚み方向に貫通した複数の吸引孔を有している。
吸引部33は、画像形成部40と搬送ベルト31を介して対向して配置されている。より詳しくは、吸引部33は、第1ローラー321、第2ローラー322、第3ローラー323、及び一対の第4ローラー324によって張架された搬送ベルト31の内側において、内周面312に対向して配置されている。吸引部33は、搬送ベルト31の外周面311に保持されたシートSと搬送ベルト31との間に負圧を発生させることにより、シートSを搬送ベルト31の外周面311に密着させる。吸引部33は、ベルト案内部材331と、吸引筐体332と、吸引装置333と、排気ダクト334とを備える。
吸引部33において、ベルト案内部材331は、搬送ベルト31の内周面312における、第1ローラー321と第2ローラー322との間の領域に対向して配置され、搬送ベルト31の幅方向(Y方向)の長さと略同一の幅寸法を有する板状の部材である。ベルト案内部材331は、吸引筐体332の上面部を構成し、+Z側(上側)から見たときに、吸引筐体332と略同一の形状を有している。ベルト案内部材331は、第1ローラー321と第2ローラー322との間において、第1ローラー321の回転に連動した搬送ベルト31の周回移動を案内する。
また、ベルト案内部材331は、搬送ベルト31の内周面312に対向したベルト案内面に形成された、複数の溝部を有している。各溝部は、搬送ベルト31の吸引孔に対応して形成される。更にベルト案内部材331は、各溝部に対応して設けられた貫通孔を有している。貫通孔は、各溝部内においてベルト案内部材331の厚み方向に貫通した孔部であり、各溝部を介して、搬送ベルト31の吸引孔と連通する。
以上のように構成されたベルト案内部材331を備えた吸引部33は、ベルト案内部材331の溝部並びに貫通孔と、搬送ベルト31の吸引孔とを介して、搬送ベルト31の+Z側(上側)の空間から空気を吸引することにより吸引力を発生させる。この吸引力により、搬送ベルト31の上方の空間に吸引部33へ向かう気流(吸引風)が発生する。シートSがシート導入ガイド部12により搬送ベルト31上にガイドされて搬送ベルト31の外周面311の一部を覆うと、シートSに吸引力(負圧)が作用して、シートSが搬送ベルト31の外周面311に密着される。
吸引部33において、吸引筐体332は、+Z側(上側)が開口した箱形の筐体であり、当該+Z側(上側)の開口が、吸引筐体332の上面部を構成するベルト案内部材331によって覆われるように、搬送ベルト31の−Z側(下側)に配置される。吸引筐体332は、その上面部を構成するベルト案内部材331と協働して吸引空間332Aを画定する。すなわち、吸引筐体332とベルト案内部材331とで囲まれた空間が、吸引空間332Aとなる。この吸引空間332Aは、ベルト案内部材331の溝部並びに貫通孔を介して、搬送ベルト31の吸引孔に連通する。
吸引筐体332の底壁部には開口部332Bが形成され、この開口部332Bに対応して吸引装置333が配置されている。この吸引装置333には、排気ダクト334が接続されている。この排気ダクト334は、装置本体10に設けられた不図示の排気口と連結されている。
シート搬送部30の+Z側(上側)には、画像形成部40が配置されている。具体的には、画像形成部40は、シート搬送部30の+Z側(上側)において、搬送ベルト31の外周面311と対向するように配置されている。画像形成部40は、搬送ベルト31の外周面311上に保持された状態でシート搬送方向A1に搬送されるシートSに、画像形成処理を施して画像を形成する。本実施形態では、画像形成部40は、画像形成方式がインクジェット式であり、インク滴を吐出してシートSに画像を形成する。
画像形成部40は、ラインヘッド41Bk、41C、41M、41Yを備える。ラインヘッド41Bkはブラック色のインク滴を吐出し、ラインヘッド41Cはシアン色のインク滴を吐出し、ラインヘッド41Mはマゼンタ色のインク滴を吐出し、ラインヘッド41Yはイエロー色のインク滴を吐出する。ラインヘッド41Bk、41C、41M、41Yは、シート搬送方向A1の上流側から下流側に向かって並設される。ラインヘッド41Bk、41C、41M、41Yは、吐出するインク滴の色が異なる以外は同一の構成を有するため、ラインヘッド41と総称することもある。
ラインヘッド41は、搬送ベルト31の外周面311上に保持された状態でシート搬送方向A1に搬送されるシートSにインク滴を吐出して、シートSに画像を形成する。詳しくは、ラインヘッド41は、搬送ベルト31により搬送されてラインヘッド41に対向する位置を通過するシートSへ向けて、インク滴を吐出する。これにより、シートSに画像が形成される。
ラインヘッド41からインク滴が吐出され、画像が形成されたシートSは、搬送ベルト31により搬送され、シート送出ガイド部13によりガイドされつつカール矯正装置50に向けて送出される。カール矯正装置50は、シート送出ガイド部13を挟んで搬送ベルト31のシート搬送方向A1下流側に配置される。カール矯正装置50は、画像が形成されたシートSを下流側へ搬送しつつ、当該シートSのカールを矯正する装置である。このカール矯正装置50の詳細については、後述する。
カール矯正装置50によりカールが矯正されたシートSは、カール矯正装置50の下流側において装置本体10に設けられた排出搬送路14を通過し、排出搬送路14の下流端に設けられた排出ローラー対141によって、装置本体10の上面に形成された排紙トレイ15上に排出される。
インクジェット式の画像形成装置1では、水分を含む水性のインクが用いられることが多くなっている。紙製のシートSが水分を吸収すると、シートSを構成するセルロースの水素結合が分離され、当該シートSは膨張する。このため、シートSは、インクの着弾面(画像形成面)側が凸形状となるようにカール(湾曲)する。そこで、画像形成装置1は、シートSのカールを矯正するカール矯正装置50を備えている。
[カール矯正装置の構成]
図2及び図3は、画像形成装置1に備えられるカール矯正装置50の断面図である。図4は、カール矯正装置50の動作を説明するための図である。図5は、カール矯正装置50に備えられる矯正ローラーユニット55Aを示す斜視図である。カール矯正装置50は、本体フレーム51と、無端ベルト52と、複数のカール矯正ローラー55及び切換機構56を含む矯正ローラーユニット55Aと、ベルト張力調整機構57と、を備える。
本体フレーム51は、カール矯正装置50を構成する各種の部材を支持するためのフレームであり、装置本体10においてシート送出ガイド部13と排出搬送路14との間に固定されている。また、本体フレーム51における+X側(右側)であり且つ−Z側(下側)の端部には、シートガイド片511が設けられている。シート送出ガイド部13によりガイドされつつ搬送ベルト31から送出されたシートSは、シートガイド片511からカール矯正装置50に受け入れられる。シートガイド片511は、シートSを無端ベルト52に向けてガイドする。
無端ベルト52は、Y方向(前後方向)に幅を有した無端状のベルトである。無端ベルト52は、一対の支持ローラーである第1支持ローラー53及び第2支持ローラー54に架け渡されている。第1支持ローラー53は、無端ベルト52の幅方向となるY方向(前後方向)に沿って延び、本体フレーム51に支持される駆動ローラーである。第1支持ローラー53は、不図示の駆動モーターによって回転軸531を中心に回転駆動され、無端ベルト52を周回走行させる。無端ベルト52が周回走行することにより、その外周面521に沿ってシートSがシート搬送方向A2に搬送される。第2支持ローラー54は、Y方向(前後方向)に沿って延び、本体フレーム51に回転可能に支持される従動ローラーである。第2支持ローラー54は、無端ベルト52の周回走行に連動して、回転軸541を中心に従動回転する。第2支持ローラー54は、第1支持ローラー53に対して+X側(右側)の斜め下方に配置され、シートガイド片511に近設されている。
無端ベルト52の外周面521において、後述のカール矯正ローラー55と対向する領域であって、第1支持ローラー53と第2支持ローラー54との間の領域が、シートSを搬送するための搬送領域となる。つまり、第1支持ローラー53は、カール矯正装置50におけるシート搬送方向A2の下流端を画定し、第2支持ローラー54は、カール矯正装置50におけるシート搬送方向A2の上流端を画定する。
矯正ローラーユニット55Aは、複数のカール矯正ローラー55と、切換機構56とを含む。複数のカール矯正ローラー55の各々は、Y方向(前後方向)に沿って延び、後述の切換機構56の支持部材561に回転可能に支持されるローラーであり、それぞれローラー径(直径)が異なる。本実施形態では、支持部材561には、基準の第1ローラー径R1の第1矯正ローラー551と、第1ローラー径R1よりも小径の第2ローラー径R2の第2矯正ローラー552との、2本のカール矯正ローラー55が支持されている。第1矯正ローラー551は、切換機構56によって切り換えられることにより、第1支持ローラー53と第2支持ローラー54との間において無端ベルト52の外周面521を圧接し、無端ベルト52の周回走行に連動して、回転軸5511を中心に従動回転する。一方、第2矯正ローラー552も、切換機構56によって切り換えられることにより、第1支持ローラー53と第2支持ローラー54との間において無端ベルト52の外周面521を圧接し、無端ベルト52の周回走行に連動して、回転軸5521を中心に従動回転する。
無端ベルト52は、第1矯正ローラー551又は第2矯正ローラー552との間に、シートSが通過するニップ部NPを形成する。ニップ部NPは、第1矯正ローラー551又は第2矯正ローラー552のローラー外周面に沿って湾曲した形状を有する。換言すると、湾曲形状のニップ部NPにおける曲率半径は、無端ベルト52の外周面521に圧接された第1矯正ローラー551又は第2矯正ローラー552の半径と等しい。画像が形成されたシートSは、周回走行する無端ベルト52によってシート搬送方向A2に搬送されつつ湾曲形状のニップ部NPを通過することにより、カールが矯正される。
切換機構56は、複数のカール矯正ローラー55である第1矯正ローラー551及び第2矯正ローラー552を軸回り回転可能に支持するとともに、無端ベルト52の外周面521に圧接させるカール矯正ローラー55を選択的に切り換える。第1矯正ローラー551が無端ベルト52の外周面521に圧接するように切り換えられた状態が、図2及び図4の実線で示されている。一方、第2矯正ローラー552が無端ベルト52の外周面521に圧接するように切り換えられた状態が、図3及び図4の二点鎖線で示されている。図4に示すように、ニップ部NPにおける曲率半径は、基準の第1ローラー径R1の第1矯正ローラー551が無端ベルト52に圧接されたときの曲率半径r1よりも、第1ローラー径R1よりも小径の第2ローラー径R2の第2矯正ローラー552が無端ベルト52に圧接されたときの曲率半径r2が、小さい。
切換機構56が、無端ベルト52の外周面521に圧接させるカール矯正ローラー55を選択的に切り換える。これにより、無端ベルト52に圧接させるカール矯正ローラー55のローラー径に応じて、湾曲形状のニップ部NPにおける曲率半径を変化させることができる。このため、ニップ部NPを通過するシートSに対するカール矯正力が変更可能となる。なお、ニップ部NPを通過するシートSに対するカール矯正力は、ニップ部NPにおける曲率半径が小さいほど、大きくなる。つまり、切換機構56によるカール矯正ローラー55の切り換えによって、第2ローラー径R2の第2矯正ローラー552が無端ベルト52の外周面521に圧接された状態(図3及び図4の二点鎖線で示された状態)が、基準の第1ローラー径R1の第1矯正ローラー551が無端ベルト52の外周面521に圧接された状態(図2及び図4の実線で示された状態)よりも、ニップ部NPを通過するシートSに対するカール矯正力が大きい。画像が形成されたシートSに発生するカールのカール量(曲率)が標準的なカール量よりも大きい場合には、ニップ部NPにおける曲率半径が小さくなるように、小径の第2ローラー径R2を有する第2矯正ローラー552を無端ベルト52の外周面521に圧接させるようにすればよい。これにより、カール量の大きいシートSがニップ部NPを通過する際に、当該シートSに対してより大きなカール矯正力を付与することができる。このため、当該シートSにおいて画像形成時に発生したカールを、適切に矯正することができる。
切換機構56の具体的な構成は、以下の通りである。切換機構56は、図5に示すように、一対の支持部材561と、駆動部562とを含む。
切換機構56において、一対の支持部材561は、Y方向(前後方向)に間隔をおいて互いに対向するように配置された支持プレートである。一対の支持部材561は、第1矯正ローラー551及び第2矯正ローラー552の各々の軸方向両端を支持している。換言すると、第1矯正ローラー551と第2矯正ローラー552とは、互いに平行となるように、一対の支持部材561の間に支持されている。第1矯正ローラー551は、回転軸5511を中心に回転可能に一対の支持部材561に支持されている。また、第2矯正ローラー552は、回転軸5521を中心に回転可能に一対の支持部材561に支持されている。なお、図2及び図3では、一対の支持部材561のうちの一方の支持部材のみが示されており、他方の支持部材については省略されている。一対の支持部材561は、Y方向(前後方向)に沿って延びる切換軸5611を中心に回転可能となるように、本体フレーム51に支持されている。
切換機構56において、駆動部562は、一対の支持部材561を、切換軸5611を中心に回転させる。図5に示す駆動部562は、不図示の駆動モーターによって回転駆動される駆動ギアである。駆動部562は、切換軸5611の軸方向一端部に、切換軸5611と回転一体に取り付けられている。駆動部562が、第1矯正ローラー551及び第2矯正ローラー552の各々を支持する一対の支持部材561を、切換軸5611を中心に回転させることにより、無端ベルト52に圧接させるカール矯正ローラー55を切り換えることができる。
また、第1矯正ローラー551及び第2矯正ローラー552の各々は、ローラー外周面から切換軸5611までの距離がそれぞれ等しくなるように、一対の支持部材561に支持されている。具体的には、一対の支持部材561に支持された状態において、第1矯正ローラー551のローラー外周面から切換軸5611までの距離K1(図2参照)と、第2矯正ローラー552のローラー外周面から切換軸5611までの距離K2(図3参照)とは、等しい。換言すると、第1矯正ローラー551が無端ベルト52に圧接することにより形成されるニップ部NPの中心から切換軸5611までの距離と、第2矯正ローラー552が無端ベルト52に圧接することにより形成されるニップ部NPの中心から切換軸5611までの距離とは、等しい。これにより、無端ベルト52に圧接するカール矯正ローラー55の切り換えに応じて、カール矯正ローラー55が無端ベルト52に与える押圧力(張力)を変化させて、ニップ部NPを通過する際にシートSに付与される搬送力を一定に保つことができる。
次に、ベルト張力調整機構57は、切換機構56によるカール矯正ローラー55の切り換えに応じて、無端ベルト52の張力を変化させる。このように無端ベルト52の張力を変化させることによって、ニップ部NPを通過する際にシートSに付与される搬送力が、ニップ部NPにおける曲率半径の変化に応じて同じになるように一定に保たれる。このため、ニップ部NPを通過するシートSの適切な搬送を確保することができる。
本実施形態では、ベルト張力調整機構57は、切換機構56により選択的に切り換えられたカール矯正ローラー55のローラー径に比例して、無端ベルト52の張力を大きくする。より詳しく説明すると、ベルト張力調整機構57は、小径の第2ローラー径R2の第2矯正ローラー552が無端ベルト52の外周面521に圧接された状態(図3及び図4の二点鎖線で示された状態)に対応した張力よりも、基準の第1ローラー径R1の第1矯正ローラー551が無端ベルト52の外周面521に圧接された状態(図2及び図4の実線で示された状態)に対応した張力が大きくなるように、無端ベルト52の張力を変化させる。これにより、ニップ部NPを通過する際にシートSに付与される搬送力が、選択されたカール矯正ローラー55のローラー径に応じて同じになるように、一定に保たれる。このため、ニップ部NPを通過するシートSの適切な搬送を確保することができる。
ベルト張力調整機構57の具体的な構成は、以下の通りである。図2に示すように、ベルト張力調整機構57は、テンションローラー571と、ローラー移動機構572とを含む。
ベルト張力調整機構57において、テンションローラー571は、無端ベルト52の内周面522側に設けられ、無端ベルト52を周回可能に支持しつつ当該無端ベルト52に張力を付与するローラーである。テンションローラー571は、Y方向(前後方向)に沿って延び、後述のローラー移動機構572におけるローラー支持ホルダ573に回転可能に支持されている。テンションローラー571は、無端ベルト52の周回走行に連動して、回転軸5711を中心に従動回転する。
ベルト張力調整機構57において、ローラー移動機構572は、テンションローラー571を、回転軸5711の軸方向(Y方向)と交差する方向に移動させることにより、無端ベルト52の張力を変化させる。ローラー移動機構572は、無端ベルト52を支持する第1支持ローラー53と第2支持ローラー54との位置を変化させることなく、テンションローラー571を移動させる。ここで、前述の如く、第1支持ローラー53は、カール矯正装置50におけるシート搬送方向A2の下流端を画定し、第2支持ローラー54は、カール矯正装置50におけるシート搬送方向A2の上流端を画定している。ローラー移動機構572は、テンションローラー571を移動させるに際し、第1支持ローラー53と第2支持ローラー54との位置を変化させない。このため、カール矯正装置50におけるシート搬送方向A2の上流端と下流端とを、固定的に位置決めすることができる。
ベルト張力調整機構57におけるローラー移動機構572の具体的な構成は、以下の通りである。ローラー移動機構572は、テンションローラー571を支持するローラー支持ホルダ573と、ベルト張力調整カム574と、カム当接部材575と、連結ばね部材576とを含む。
ローラー移動機構572において、ローラー支持ホルダ573は、Y方向(前後方向)に間隔をおいて互いに対向するように配置された一対の支持プレート573Aからなる。テンションローラー571は、一対の支持プレート573Aの間に支持されている。ローラー支持ホルダ573を構成する一対の支持プレート573Aは、Y方向(前後方向)において、カール矯正ローラー55を支持する一対の支持部材561よりも外側で、且つ、第1支持ローラー53よりも外側に配置されている。なお、図2では、一対の支持プレート573Aのうちの一方の支持プレートのみが示されており、他方の支持プレートについては省略されている。
ローラー支持ホルダ573は、一対の支持プレート573Aを貫通して設けられた回動軸5731を中心に回動可能となるように、本体フレーム51に支持されている。ローラー支持ホルダ573の回動軸5731は、第1支持ローラー53の回転軸531と同軸上である。
ローラー移動機構572において、カム当接部材575は、ベルト張力調整カム574が当接する部材である。カム当接部材575は、ローラー支持ホルダ573の−X側(左側)において、回動軸5753を中心に回動可能に本体フレーム51に支持されている。カム当接部材575は、幅方向(Y方向)に延びる板状のカム当接部5751と、カム当接部5751の幅方向両端縁から+X側(右側)に延設される一対の延設部5752と、を含む。カム当接部材575においてカム当接部5751は、ベルト張力調整カム574が当接する部分である。カム当接部材575において一対の延設部5752には、回動軸5753が貫通して設けられている。また、カム当接部材575の一対の延設部5752と、ローラー支持ホルダ573の一対の支持プレート573Aとは、連結ばね部材576によって連結されている。つまり、カム当接部材575とローラー支持ホルダ573とは、連結ばね部材576によって連結されている。
ローラー移動機構572において、ベルト張力調整カム574は、カム回転軸5741を中心に回転可能に本体フレーム51に支持されたカム部材である。ベルト張力調整カム574は、カム当接部材575のカム当接部5751に対し、幅方向(Y方向)の中央部に配置されるか、又は、幅方向(Y方向)の両側に一対配置されている。ベルト張力調整カム574は、カム当接部材575のカム当接部5751に当接しながら、カム回転軸5741を中心に回転する。ローラー移動機構572では、ベルト張力調整カム574の回転に連動してカム当接部材575が回動軸5753を中心に回動する。カム当接部材575が回動すると、そのカム当接部材575と連結ばね部材576を介して連結されたローラー支持ホルダ573が回動軸5731を中心に回動する。ローラー支持ホルダ573が回動すると、そのローラー支持ホルダ573に支持されたテンションローラー571が移動することになる。これにより、無端ベルト52の張力が変化する。
[カール矯正装置の動作について]
上述のカール矯正装置50は、シートSの厚み(シート厚、坪量)、シートSにおいて画像が占める面積率を表す画像面積率などの情報に応じて、シートSに対するカール矯正力を変更することができるように構成されている。なお、シートSにおける画像面積率は、画像形成部40のラインヘッド41によるシートSに対するインクの吐出動作の最に参照される画像データによって決定される。
以下では、基準の第1シート厚(坪量)を有する普通紙(以下、「第1シートS1」と称する)と、第1シート厚よりも厚い第2シート厚(坪量)を有する厚紙(以下、「第2シートS2」と称する)との間でカール矯正力を変更可能なカール矯正装置50の動作について、画像形成装置1の動作も含めて、図6のブロック図を用いて説明する。
画像形成装置1は、制御部60と操作部70とを備えている。操作部70は、タッチパネル、テンキー、スタートキー及び設定キー等を備え、画像形成装置1に対するユーザーの操作や各種の設定を受け付ける。操作部70に入力される情報には、シートSのシート厚に関するシート厚情報が含まれる。
制御部60は、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)等から構成されている。制御部60は、CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、画像形成装置1の動作を統括的に制御する。制御部60は、図6に示すように、給紙制御部61と、シート搬送制御部62と、画像形成制御部63と、カール矯正制御部64とを含む。
給紙制御部61は、給紙部20の給紙動作を制御する。シート搬送制御部62は、シート搬送部40のシート搬送動作を制御する。画像形成制御部63は、シートSに形成される画像の面積率が画像データに応じた画像面積率となるように、画像形成部40の画像形成動作を制御する。
カール矯正制御部64は、カール矯正装置50の一部を構成し、当該カール矯正装置50の動作を制御する。カール矯正制御部64は、ベルト駆動部520による無端ベルト52の周回走行動作を制御するとともに、切換機構56の切換動作、並びに、ベルト張力調整機構57のベルト張力調整動作を制御する。カール矯正制御部64は、第1情報取得部641と、第2情報取得部642と、切換制御部643と、ベルト張力制御部644とを含む。
第1情報取得部641は、操作部70に入力された、シートSのシート厚に関するシート厚情報を取得する。第2情報取得部642は、シートSにおける画像データに応じた画像面積率に関する画像面積率情報を、画像形成部40から取得する。
切換制御部643は、第1情報取得部641が取得したシート厚情報、及び第2情報取得部642が取得した画像面積率情報に基づき、切換機構56の切換動作を制御する。
ここで、画像が形成されたシートSに発生するカールのカール量(曲率)は、シート厚に依存する。シート厚が厚いほど、シートSのカール量は小さくなる。また、シート厚が厚いシートSは、過度なカール矯正力が付与されると、画像形成時とは逆向きのカールが発生し易い。切換制御部643に制御された切換機構56は、第1情報取得部641により取得されたシート厚情報に応じて無端ベルト52に圧接させるカール矯正ローラー55を切り換え、ニップ部NPを通過するシートSに対するカール矯正力を変化させる。
切換制御部643に制御された切換機構56は、第1情報取得部641により取得されたシート厚情報が基準の第1シート厚よりも厚い第2シート厚を表す情報である場合、すなわち、第2シートS2(厚紙)である場合、過度なカール矯正力が付与されることがないように、大径の第1ローラー径R1を有する第1矯正ローラー551を、無端ベルト52の外周面521に圧接させる。これにより、基準の第1シート厚よりも厚い第2シート厚を有する第2シートS2(厚紙)に対して適切なカール矯正力を付与することができる。このため、当該第2シートS2(厚紙)において画像形成時に発生したカールを、適切に矯正することができる。
また、シートSに発生するカールのカール量は、シートSに形成された画像の面積率に依存する。画像面積率が高いほど、シートSのカール量は大きくなる。基準の第1シート厚よりも厚い第2シート厚を有する第2シートS2(厚紙)のカール量は、画像面積率の影響を受け難い。一方、基準の第1シート厚を有する第1シートS1(普通紙)のカール量は、画像面積率の影響を受け易い。そこで、切換制御部643に制御された切換機構56は、第1情報取得部641により取得されたシート厚情報が第1シート厚を表す情報である場合、すなわち、第1シートS1(普通紙)である場合、第2情報取得部642により取得された画像面積率情報に応じて無端ベルト52に圧接させるカール矯正ローラー55を切り換え、ニップ部NPを通過する第1シートS1(普通紙)に対するカール矯正力を変化させる。
切換制御部643に制御された切換機構56は、第2情報取得部642により所定の面積率以下の第1画像面積率を表す画像面積率情報が取得されると、基準の第1ローラー径R1を有する第1矯正ローラー551を、無端ベルト52の外周面521に圧接させる。一方、切換制御部643に制御された切換機構56は、第2情報取得部642により所定の面積率を超えた第2画像面積率を表す画像面積率情報が取得されると、基準の第1ローラー径R1よりも小径の第2ローラー径R2を有する第2矯正ローラー552を、無端ベルト52の外周面521に圧接させる。これにより、画像面積率の影響を受け易い基準の第1シート厚を有する第1シートS1(普通紙)に対して、画像面積率に応じた適切なカール矯正力を付与することができる。このため、当該第1シートS1(普通紙)において画像形成時に発生したカールを、適切に矯正することができる。
ベルト張力制御部644は、ベルト張力調整機構57のベルト張力調整動作を制御する。ベルト張力制御部644に制御されたベルト張力調整機構57は、切換機構56によるカール矯正ローラー55の切り換えに応じて、無端ベルト52の張力を変化させる。これにより、ニップ部NPを通過する際にシートSに付与される搬送力が、ニップ部NPにおける曲率半径の変化に応じて同じになるように一定に保たれる。このため、ニップ部NPを通過するシートSの適切な搬送を確保することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変形実施形態を採ることができる。
(1)上記の実施形態では、基準の第1シート厚を有する普通紙(第1シートS1)と、第1シート厚よりも厚い第2シート厚を有する厚紙(第2シートS2)との間でカール矯正力を変更可能なカール矯正装置50について説明した。本発明のカール矯正装置50は、このような構成に限定されるものではない。カール矯正装置50は、シート厚(坪量)が異なる3種以上のシートに対し、当該シートのシート厚に応じて、シートに対するカール矯正力を変更することができるように構成されている。この場合、シート厚が異なるシートの数に対応した数の、ローラー径が異なるカール矯正ローラー55が、切換機構56の一対の支持部材561に支持される。そして、ベルト張力調整機構57は、切換機構56によるカール矯正ローラー55の切り換えに応じて、無端ベルト52の張力が一定となるように調整する。
(2)また、上記の実施形態では、画像形成装置1としてインクジェット記録装置について説明したが、本発明の画像形成装置1はインクジェット記録装置に限定されるものではない。本発明の画像形成装置1は、画像が形成されたシートSのカールを矯正するカール矯正装置50を備えた装置であればよく、インクジェット式以外でも、レーザービーム式、サーマル式、ワイヤドット式等の種々の画像形成方式(記録方式)の装置とすることができる。
1 画像形成装置
40 画像形成部
50 カール矯正装置
52 無端ベルト
53 第1支持ローラー
54 第2支持ローラー
55 カール矯正ローラー
551 第1矯正ローラー
552 第2矯正ローラー
56 切換機構
561 支持部材
5611 切換軸
562 駆動部
57 ベルト張力調整機構
571 テンションローラー
572 ローラー移動機構
60 制御部
64 カール矯正制御部
641 第1情報取得部
642 第2情報取得部
643 切換制御部
644 ベルト張力制御部

Claims (6)

  1. 画像が形成されたシートのカールを矯正するカール矯正装置であって、
    軸回りに回転可能に設けられる一対の支持ローラーに架け渡され、周回走行する無端ベルトと、
    前記一対の支持ローラー間において前記無端ベルトの外周面を圧接し、前記無端ベルトが外周面に沿って湾曲した形状のニップ部を形成し、前記ニップ部を通過する前記シートのカールを矯正する、ローラー径が異なる複数のカール矯正ローラーと、
    前記複数のカール矯正ローラーを軸回りに回転可能に支持するとともに、前記無端ベルトの外周面に圧接させるカール矯正ローラーを選択的に切り換える切換機構と、
    前記切換機構による前記カール矯正ローラーの切り換えに応じて、前記無端ベルトの張力を変化させるベルト張力調整機構と、を備えるカール矯正装置。
  2. 前記切換機構は、前記複数のカール矯正ローラーを支持する支持部材と、前記支持部材を切換軸回りに回転させる駆動部と、を含み、
    前記複数のカール矯正ローラーの各々は、外周面から前記切換軸までの距離がそれぞれ等しくなるように、前記支持部材に支持される、請求項1に記載のカール矯正装置。
  3. 前記ベルト張力調整機構は、
    前記無端ベルトの内周面側に設けられ、前記無端ベルトに張力を付与するテンションローラーと、
    前記テンションローラーを、軸方向と交差する方向に移動させることにより、前記無端ベルトの張力を変化させるローラー移動機構と、を含み、
    前記ベルト張力調整機構は、選択された前記カール矯正ローラーの前記ローラー径に比例して、前記無端ベルトの張力を大きくする、請求項2に記載のカール矯正装置。
  4. 前記シートの厚みに関するシート厚情報を取得する第1情報取得部と、
    前記切換機構による前記カール矯正ローラーの切換動作を制御する切換制御部と、を更に備え、
    前記複数のカール矯正ローラーは、基準の第1ローラー径の第1矯正ローラーと、前記第1ローラー径よりも小径の第2ローラー径の第2矯正ローラーとを含み、
    前記切換制御部は、前記第1情報取得部により取得された前記シート厚情報が、基準の第1シート厚よりも厚い第2シート厚を表す情報である場合、前記第1矯正ローラーが前記無端ベルトの外周面を圧接するように、前記切換機構を制御する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のカール矯正装置。
  5. 前記シートにおいて画像が占める面積率を表す画像面積率に関する画像面積率情報を取得する第2情報取得部を、更に備え、
    前記切換制御部は、前記第1情報取得部により取得された前記シート厚情報が前記第1シート厚を表す情報である場合、
    前記第2情報取得部により所定の面積率以下の第1画像面積率を表す前記画像面積率情報が取得されると、前記第1矯正ローラーが前記無端ベルトの外周面を圧接するように、前記切換機構を制御し、
    前記第2情報取得部により前記所定の面積率を超えた第2画像面積率を表す前記画像面積率情報が取得されると、前記第2矯正ローラーが前記無端ベルトの外周面を圧接するように、前記切換機構を制御する、請求項4に記載のカール矯正装置。
  6. シートに画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部により画像が形成されたシートのカールを矯正する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のカール矯正装置と、を備える画像形成装置。
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