JP2019051950A - 発泡断熱紙容器用紙基材、発泡断熱紙容器用シートおよび発泡断熱紙容器 - Google Patents

発泡断熱紙容器用紙基材、発泡断熱紙容器用シートおよび発泡断熱紙容器 Download PDF

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Abstract

【課題】断熱性と表面の美麗性に優れた発泡断熱紙容器およびその製造に用いる発泡断熱紙容器用紙基材と発泡断熱紙容器用シートを提供する。【解決手段】発泡断熱紙容器用紙基材3は、紙基材1の少なくとも片面に、片面あたり、形成量0.05〜0.5g/m2および紙基材1への浸透厚さが5〜35μmであるポリビニルアルコール層2を有する。発泡断熱紙容器用シート5は、紙基材1の少なくとも片面に熱可塑性樹脂層4を有し、紙基材1と熱可塑性樹脂層4との間に、前記した形成量と紙基材1への浸透厚さのポリビニルアルコール層2を有する。発泡断熱紙容器8は、胴部材6および底板部材7の少なくとも一方に発泡断熱紙を用いたものであり、前記発泡断熱紙は、紙基材1の少なくとも片面に熱可塑性樹脂からなる発泡樹脂層9を有し、紙基材1と発泡樹脂層9との間に、前記した形成量と紙基材1への浸透厚さのポリビニルアルコール層2を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、発泡断熱紙容器およびその製造に用いる発泡断熱紙容器用紙基材と発泡断熱紙容器用シートに関する。
ファーストフード店、列車内、自動販売機などにおいて、コーヒーなどの温飲料やスープなどの温食品を購入者に提供するための容器として、あるいはカップ入り即席ラーメンの容器などとして、断熱性容器が広く使用されている。
従来、このような用途に使用される断熱性容器としては、発泡ポリスチレン製容器が知られている。発泡ポリスチレン製容器は、ポリスチレンに発泡剤を加えた原料をモールド内に注入し、原料に熱と圧力を加えて発泡させ、成形することによって製造される。このようにして得られた発泡ポリスチレン製容器は、容器全体を発泡させているため、嵩高であり、断熱性の点では非常に優れているものの、使用後のゴミの量が多くなるという問題がある。また、発泡ポリスチレン製容器は、焼却処分する際に高熱を発するため、焼却炉への影響が懸念される。さらに、石油資源の節約という観点からもその使用の見直しが求められている。
また、発泡ポリスチレン製容器の外表面には微小な凹凸が多数存在するため、容器の外表面に模様、文字、記号などを印刷しても鮮明に表現されにくいという問題がある。さらに、紙製の断熱性容器と比べると、強度が弱いため、カップ入り即席ラーメン用などの比較的大きな容器の場合には、輸送中に割れたりするなどの問題があった。
これらの問題に対して、次のような先行技術が開示されている。例えば、特許文献1には、紙基材の少なくとも片面にポリエチレン等の熱可塑性樹脂層を積層した発泡断熱紙製容器用シートにおいて、該紙基材の表面がカレンダーサイズプレスによって処理されている発泡断熱紙製容器用シートが開示されている。
また、この特許文献1には、前記した発泡断熱紙製容器用シートを胴部材および/または底板部材に用いることを特徴とすると共に、前記発泡断熱紙製容器用シートの前記紙基材が含有する水分を加熱蒸発させ、前記熱可塑性樹脂層を発泡させて得られる発泡断熱紙製容器が開示されている。
特開2012−214038号公報
特許文献1に記載の発泡断熱紙製容器では、基材の主体は紙であるため、全体が発泡ポリスチレンからなる容器に比べて石油の使用量が少なく、環境負荷が小さい。しかし、特許文献1に記載の発泡断熱紙製容器は、加熱発泡時に紙基材から発生する水蒸気の透過量が場所によって均一ではないため、熱可塑性樹脂層の発泡が不均一となり、表面の美麗性において改善の余地を有するものであった。
また、発泡断熱紙製容器には断熱性を有することが要求される。
本発明は、上記のような状況に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明は、断熱性と表面の美麗性に優れた発泡断熱紙容器を提供することを課題とする。また、本発明は、当該発泡断熱紙容器の製造に用いる発泡断熱紙容器用紙基材と発泡断熱紙容器用シートを提供することを課題とする。
本発明者らは、発泡樹脂層となる熱可塑性樹脂層を積層する前の紙基材の表面処理方法について検討を加えた。その結果、紙基材の表面に所定のポリビニルアルコール層を予め設けると、紙基材から発生する水蒸気の透過を適度にバリアして、水蒸気が特定の場所から噴出することを抑制し、水蒸気の透過量の場所によるばらつきを小さくできることを見出した。そして、本発明者らは、そのことによって発泡断熱紙容器の断熱性や美麗性を改善できることを見出して、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下のような構成を有している。
(1)紙基材の少なくとも片面に、片面あたり、形成量0.05〜0.5g/mおよび前記紙基材への浸透厚さが5〜35μmであるポリビニルアルコール層を有する発泡断熱紙容器用紙基材。
(2)前記紙基材が、パルプ層と、澱粉層とを交互に重ねた多層材であることを特徴とする(1)に記載の発泡断熱紙容器用紙基材。
(3)前記多層材の両側の最外層が前記パルプ層であることを特徴とする(2)に記載の発泡断熱紙容器用紙基材。
(4)前記パルプ層が、カチオン化澱粉を含んでいることを特徴とする(2)または(3)に記載の発泡断熱紙容器用紙基材。
(5)紙基材の少なくとも片面に熱可塑性樹脂層を有する発泡断熱紙容器用シートであって、前記紙基材と前記熱可塑性樹脂層との間に、形成量0.05〜0.5g/mおよび前記紙基材への浸透厚さが5〜35μmであるポリビニルアルコール層を有することを特徴とする発泡断熱紙容器用シート。
(6)前記熱可塑性樹脂層の厚さが30〜80μmであることを特徴とする(5)に記載の発泡断熱紙容器用シート。
(7)前記熱可塑性樹脂層がポリエチレン層であることを特徴とする(5)または(6)に記載の発泡断熱紙容器用シート。
(8)胴部材および底板部材の少なくとも一方に発泡断熱紙を用いた発泡断熱紙容器であって、前記発泡断熱紙は、紙基材の少なくとも片面に熱可塑性樹脂からなる発泡樹脂層を有し、前記紙基材と前記発泡樹脂層との間に、形成量0.05〜0.5g/mおよび前記紙基材への浸透厚さが5〜35μmであるポリビニルアルコール層を有することを特徴とする発泡断熱紙容器。
本発明に係る発泡断熱紙容器は、紙基材から発生する水蒸気の透過量の場所によるばらつきが小さいため、熱可塑性樹脂層が均一に発泡し、断熱性と表面の美麗性に優れている。また、本発明に係る発泡断熱紙容器用紙基材および発泡断熱紙容器用シートは、紙基材から発生する水蒸気の透過量の場所によるばらつきが小さいため、熱可塑性樹脂層が均一に発泡し、断熱性と表面の美麗性に優れた発泡断熱紙容器を製造することができる。
本実施形態に係る発泡断熱紙容器の模式的断面図である。 図1のAで示された部分の拡大断面図である。 本実施形態に係る発泡断熱紙容器用シートの模式的断面図である。 本実施形態に係る発泡断熱紙容器用紙基材の模式的断面図である。 本実施形態に係る発泡断熱紙容器用紙基材の好ましい一態様を示した模式的断面図である。 本実施形態に係る発泡断熱紙容器用シートの好ましい一態様を示した模式的断面図である。
本発明の実施形態について以下説明する。ただし、本発明の実施形態は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る発泡断熱紙容器の模式的断面図である。また、図2は、図1のAで示された部分の拡大断面図である。図1に示すように、本実施形態において、発泡断熱紙容器8は、胴部材6および底板部材7の少なくとも一方に発泡断熱紙が用いられている。当該発泡断熱紙は、図2に示すように、紙基材1の少なくとも片面に熱可塑性樹脂からなる発泡樹脂層9を有している。本実施形態に係る発泡断熱紙容器8は、当該紙基材1と当該発泡樹脂層9との間に、所定のポリビニルアルコール層2を有している。図2において、所定のポリビニルアルコール層2は、紙基材1の両方の面に形成されている。さらに、発泡断熱紙容器8は、その外壁面側に前記した発泡樹脂層9を有し、その内壁面側に後記する高融点熱可塑性樹脂層10を有している。
図3は、本実施形態に係る発泡断熱紙容器用シートの模式的断面図である。本実施形態に係る発泡断熱紙容器用シート5は、上記の発泡断熱紙容器8を製造するために用いられるものである。本実施形態に係る発泡断熱紙容器用シート5は、紙基材1の少なくとも片面に熱可塑性樹脂層4を有し、当該紙基材1と当該熱可塑性樹脂層4との間に、所定のポリビニルアルコール層2を有している。当該熱可塑性樹脂層4は、加熱処理によって発泡して、発泡樹脂層9となる。
図4は、本実施形態に係る発泡断熱紙容器用紙基材の模式的断面図である。本実施形態に係る発泡断熱紙容器用紙基材3は、上記の発泡断熱紙容器用シート5を製造するために用いられるものである。本実施形態に係る発泡断熱紙容器用紙基材3は、紙基材1の少なくとも片面に所定のポリビニルアルコール層2を有している。所定のポリビニルアルコール層2上に熱可塑性樹脂層4を設けることによって、上記の発泡断熱紙容器用シート5が形成される。
発泡断熱紙容器用シート5を胴部材6や底板部材7に用いて、紙容器を成形する。その後、当該紙容器を加熱することによって、紙基材1や所定のポリビニルアルコール層2中に含まれる水分が気化して水蒸気となる。発生した水蒸気は、所定のポリビニルアルコール層2を透過して、加熱された熱可塑性樹脂層4中に浸透し、熱可塑性樹脂を発泡させて、熱可塑性樹脂層4は発泡樹脂層9へと変わる。その結果、前記紙容器は断熱性を有した発泡断熱紙容器8となる。
本発明者らの検討によると、紙基材1の表面に樹脂等による皮膜(層)が形成されていないと、加熱したときに、水蒸気が紙基材1から直接放出されるため、水蒸気の透過量が紙基材1の場所によって不均一となり、熱可塑性樹脂層4の発泡において部分的に過発泡が発生し易い傾向にある。過発泡部分が存在すると、発泡形態が不均一となり、表面に凹凸が生じるため、断熱性と表面の美麗性が共に低下する。
本発明者らは、紙基材1の表面に形成する皮膜の材料について検討を重ねた結果、ポリビニルアルコールを用いて所定の形成量および紙基材1への浸透厚さを所定の範囲とした層を形成することで断熱性と表面の美麗性とを共に満足できることを見出した。
以下、本実施形態を構成する各部材について説明する。
(ポリビニルアルコール)
ポリビニルアルコールは、化学式[−CHCH(OH)−][−CHCH(OCOCH)−]で表され、PVOHやPVA、ポバールなどと呼称されている。ポリビニルアルコールは、一般的には、酢酸ビニルモノマーを重合して得られたポリ酢酸ビニル樹脂をけん化することで製造される。なお、前記化学式において、nはけん化部分を示し、mは未けん化部分を示す。
本実施形態では、部分けん化ポリビニルアルコールまたは完全けん化ポリビニルアルコール(本実施形態では、けん化度90モル%以上のものをいう)を用いることができる。なお、n+mで平均重合度が表され、{n/(n+m)}×100でけん化度(モル%)が表される。平均重合度は、酢酸ビニルモノマーを重合させる工程で酢酸ビニルモノマーをどれだけ結合するかによって任意に調節できる。けん化度は、ポリ酢酸ビニル樹脂をけん化する工程で酢酸ビニル単位をどれだけ水酸基へ変換するかによって任意に調節できる。平均重合度およびけん化度は、JIS K 6726−1994に準じて測定できる。
また、本実施形態では、ポリビニルアルコールとして、水酸基(OH基)や酢酸基(OCOCH基)以外の官能基を導入していない未変性ポリビニルアルコールを用いることができる。さらに、本実施形態では、水酸基や酢酸基以外の官能基を導入した変性ポリビニルアルコールを用いることもできる。変性ポリビニルアルコールに導入される官能基としては、例えば、カルボキシル基やカルボニル基、スルホン酸基などが挙げられる。ポリビニルアルコールが紙基材上に形成させる皮膜の材料として優れている理由について、以下のように考えている。
ポリビニルアルコールは、ポリマー分子中に親水性の官能基(水酸基)と疎水性の官能基(酢酸基)が適度に共存していることから、紙基材上に強固に密着した皮膜を形成すると同時に、水蒸気を適度にバリアすることができる。そのため、紙基材上に強固に密着したポリビニルアルコール層が形成されると、水蒸気の透過量を適度に制御して、水蒸気の透過量が場所によってばらつくことを抑制することができる。その結果、熱可塑性樹脂層の発泡状態を均一にさせることができ、断熱性を向上させることができる。
ポリビニルアルコールは、市販されているものの中から適宜選択して用いることができる。
ポリビニルアルコールの平均重合度は、JIS K 6726−1994に準拠して測定した場合には、300〜4000が好ましく、500〜3000がより好ましく、1000〜2000がさらに好ましい。平均重合度を300以上とすることによって、成膜性が向上する。また、平均重合度を4000以下とすることによって、水への溶解性が向上し、溶液粘度が高くならず、塗工することが容易となる。
ポリビニルアルコールのけん化度は、80モル%以上が好ましく、90モル%以上がより好ましく、95モル%以上がさらに好ましい。けん化度を80モル%以上とすると、水溶性が高まり、成膜性が向上する。
[所定のポリビニルアルコール層]
紙基材上に強固に密着した所定のポリビニルアルコール層が形成されると、水蒸気の透過量を適度に制御して、水蒸気の透過量の場所によるばらつきを小さくすることができる。その結果、熱可塑性樹脂層の発泡状態を均一にさせることができ、断熱性を向上させることができる。
また、後記するように、発泡樹脂層となる熱可塑性樹脂としてはポリエチレンが使用されることが多い。紙基材の表面に所定のポリビニルアルコール層が存在することによって、後工程で積層されるポリエチレンが紙基材に強固に密着する。その結果、発泡時の紙基材からの水蒸気の透過量がより一層均一となり、過発泡が抑えられ、発泡形態が均一となる。
所定のポリビニルアルコール層は、ポリビニルアルコールを主成分とする層であるが、必要に応じて、発明の効果を妨げない範囲で適宜他の樹脂成分を含有させてもよい。
(所定のポリビニルアルコール層の形成方法)
所定のポリビニルアルコール層を形成する方法については、特に限定されない。塗布法、転写法、含浸法、噴射法等の種々の公知の方法を用いることができる。所定のポリビニルアルコール層は、例えば、紙基材の少なくとも片面にポリビニルアルコールを含有する塗工液を塗布または含浸し、乾燥させることによって形成することができる。塗工液は、例えば水を媒体とし、ポリビニルアルコールを水溶液として用いることができる。
塗工液を紙基材に塗布または含浸する装置としては、特に限定されず、一般に公知の装置を用いることができる。塗布または含浸する装置としては、例えば、ロッドコーター、バーコーター、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、カーテンコーター、スロットダイコーター、グラビアコーター、チャンプレックスコーター、ブラシコーター、スライドビードコーター、カレンダーサイズプレス、ゲートロールサイズプレス、ツーロールあるいはメータリングブレード方式のサイズプレスコーター、ビルブレードコーター、ショートドウェルコーター、ゲートロールコーター、キャレンダーによるニップコーター等が挙げられる。
塗工液には、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、染料、顔料、サイズ剤、耐水化剤、紙力増強剤、分散剤、可塑剤、pH調整剤、消泡剤、保水剤、防腐剤、着色染料、着色顔料、紫外線防止剤等の各種公知の助剤を併用してもよい。
塗工液を塗布した後に、塗工層を乾燥させる方法は、特に限定されず、公知の抄紙工程または乾燥工程において用いられる方法の中から適宜選択すればよい。また、所定のポリビニルアルコール層を形成した後に、必要に応じて平滑化処理を行うことができる。平滑化処理は、通常のスーパーカレンダー、グロスカレンダー、ソフトカレンダー等の平滑化処理装置を用いて、オンマシンまたはオフマシンで行われる。
(ポリビニルアルコール層の形成量および紙基材への浸透厚さ)
本実施形態における所定のポリビニルアルコール層は、形成量と、紙基材への浸透厚さとを、それぞれ特定の範囲としている。特定の範囲とするためには、例えばポリビニルアルコールを含有する塗工液を塗布または含浸する装置の例えばコーターヘッドの押し込み圧、ニップ圧等によって調節してもよく、塗工液の固形分濃度または粘度を調節してもよい。
本実施形態に係る所定のポリビニルアルコール層は、形成量を紙基材の片面あたり、固形分で0.05〜0.5g/mの範囲としている。
ポリビニルアルコール層の形成量がこの範囲にあると、熱可塑性樹脂層を均一に発泡させることができ、また、発泡後の厚さを厚くできる。従って、断熱性が高まる。また、ポリビニルアルコール層の形成量がこの範囲にあると、形成量が適量であるので熱可塑性樹脂層を発泡させた場合に表面に大きな凹凸などが生じ難く、美麗性を高めることができる。さらに、ポリビニルアルコール層の形成量がこの範囲にあると、塗工液を塗布するときに抄紙工程または乾燥工程における設備汚れを軽減でき、汚れが脱落して発泡断熱紙容器に異物となって混入することを防ぐことができる。
ポリビニルアルコール層の形成量が0.05g/m未満であると、成膜性(バリア性)が不十分であり、紙基材から発生する水蒸気の透過量が不均一となる。そのため、熱可塑性樹脂層を発泡させると表面に大きな凹凸などが発生し、表面の美麗性が損なわれる。また、ポリビニルアルコール層の形成量が0.5g/mを超えると、塗工液を塗布するときに抄紙工程または乾燥工程で設備汚れが発生し、汚れが脱落して発泡断熱紙容器に異物となって混入するおそれがある。また、この場合、紙基材から発生する水蒸気の透過量を過度にバリアしてしまい、熱可塑性樹脂層を十分に発泡させることができない。そのため、発泡倍率が低くなり、断熱性が不十分となる。
ポリビニルアルコール層の形成量は、断熱性と表面の美麗性をより高める観点から、0.06g/m以上であるのが好ましい。また、ポリビニルアルコール層の形成量は、同様の観点から、0.1g/m以下であるのが好ましい。
ポリビニルアルコール層の形成量は、乾燥前後の重量変化、光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡などで確認できる。
ポリビニルアルコールを紙基材に塗工すると、ポリビニルアルコールは紙基材の表面から内部に向けて浸透する。そして、ポリビニルアルコールを乾燥させることによって固化し、ポリビニルアルコール層が形成される。本実施形態では、紙基材に浸透して固化したポリビニルアルコールもポリビニルアルコール層の一部とみなす。
そして、本実施形態では、所定のポリビニルアルコール層について、ポリビニルアルコール層の紙基材への浸透厚さを5〜35μmの範囲としている。
ポリビニルアルコール層の紙基材への浸透厚さがこの範囲にあると、熱可塑性樹脂層を均一に発泡させることができ、また、発泡後の厚さを厚くできる。従って、断熱性が高まる。また、所定のポリビニルアルコール層の紙基材への浸透厚さがこの範囲にあると、紙基材から発生する水蒸気の透過を適度にバリアできるため、水蒸気の透過量の場所によるばらつきを小さくできる。その結果、発泡セルを小さく均質に形成でき、表面の平坦性や美麗性が高まる。
ポリビニルアルコール層の紙基材への浸透厚さが5μm未満であると、紙基材への浸透厚さが薄過ぎるため、ポリビニルアルコール層が密になり、紙基材から発生する水蒸気の透過を過度にバリアしてしまう。そのため、熱可塑性樹脂層を十分に発泡させることができない。そのため、熱可塑性樹脂層が均一に発泡しないだけでなく、発泡後の厚さも薄くなり、断熱性に劣ることになる。
また、ポリビニルアルコール層の紙基材への浸透厚さが35μmを超えると、紙基材への浸透厚さが厚過ぎるため、ポリビニルアルコール層の成膜性(バリア性)が不十分となる。そのため、紙基材から発生する水蒸気の透過量の場所によるばらつきが大きくなり、過発泡が発生して表面に大きな凹凸が生じる。従って、表面の美麗性が損なわれる。
ポリビニルアルコール層の紙基材への浸透厚さは、断熱性と表面の美麗性をより高める観点から、10μm以上であることが好ましく、15μm以上であるのがより好ましい。また、ポリビニルアルコール層の紙基材への浸透厚さは、同様の観点から、30μm以下であることが好ましく、25μm以下であるのがより好ましい。
以上に説明した所定のポリビニルアルコール層は、紙基材の少なくとも片面に設けることができる。つまり、所定のポリビニルアルコール層は、紙基材の両面に設けることもできる。
ポリビニルアルコール層の形成量および紙基材への浸透厚さは、平均形成量および平均浸透厚さを表し、乾燥前後の重量変化、光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡などで確認できる。
[紙基材]
(パルプ)
本実施形態において、紙基材を構成するパルプの種類は特に限定されない。パルプの種類としては、例えば、針葉樹材の晒クラフトパルプ(NBKP)、針葉樹クラフトパルプ(NKP)、広葉樹材の晒クラフトパルプ(LBKP)、広葉樹クラフトパルプ(LKP)、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、脱墨パルプ(DIP)等の木材系パルプ、靭皮パルプ、リンターパルプ、麻パルプ等の非木材パルプ等の天然パルプが挙げられる。これらのパルプは、1種単独、または2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、品質やコストの面から木材パルプを使用することが好ましい。
紙基材を構成するパルプのJIS P 8121−2012に準じて測定したろ水度(カナダ標準ろ水度、C.S.F.)は、300〜600mlに調整することが好ましい。パルプのろ水度は、前記した少なくとも1種のパルプを叩解して上記範囲に調整すればよい。2種類以上のパルプを使用する場合には、別々に叩解したパルプを混合して上記範囲にしてもよいし、予め混合したパルプを叩解して上記範囲に調整してもよい。パルプのろ水度が300ml以上であると、抄紙工程での脱水が遅くなるおそれがなく、操業性が向上する。また、パルプのろ水度が600ml以下であると、紙力が低下するおそれがない。パルプのろ水度は、より好ましくは300〜450mlである。
(多層材)
ここで、図5は、本実施形態に係る発泡断熱紙容器用紙基材の好ましい一態様を示した模式的断面図である。なお、図5は、多層材13である紙基材1の一方の面に所定のポリビニルアルコール層2を有している様子を例示している。また、多層材13である紙基材1の他方の面にも所定のポリビニルアルコール層(図5において図示せず)を設けることができる。多層材13である紙基材1の厚さは、特に限定されるものではないが、例えば、100〜650μmとすることができる。
図5に示すように、本実施形態における紙基材1は、パルプ層11と、澱粉層12とを交互に重ねた多層材13であることが好ましい。紙基材1を多層材13とすると、地合い(紙を構成している繊維組織の均整の程度)を均一にできるため、発泡時の紙基材1からの水蒸気の透過量がより一層均一となり、過発泡が抑えられ、発泡形態が均一となる。また、澱粉層12は、バリア性を過度に上げることなく、水蒸気の透過を妨げることがない。
(澱粉層)
澱粉層12は、パルプ層11とパルプ層11の間に設けられることによって、パルプ層11とパルプ層11を強固に接着するものである。澱粉層12としては、例えば、カチオン化澱粉、ジカルボン酸エステル澱粉、尿素リン酸エステル化澱粉、エーテル化澱粉、アセチル化澱粉、酸化澱粉などを用いることができる。なお、本実施形態においては、カチオン化澱粉を含んでいるのが好ましい。このようにすると、前記したように、地合いを均一にできるため、発泡時の紙基材からの水蒸気の透過量がより一層均一となり、過発泡が抑えられ、発泡形態が均一となる。また、カチオン化澱粉を用いた澱粉層12は、バリア性を過度に上げることなく、水蒸気の透過をより妨げることがない。
澱粉層12の形成量は、0.5〜2.0g/mが好ましい。澱粉層12の形成量が0.5g/m以上であると、パルプ層11とパルプ層11の接着力を高めて、層間強度が向上する。また、澱粉層12の形成量が2.0g/m以下であると、発泡時に澱粉層12がパルプ層11からの水蒸気を効果的に透過させ、熱可塑性樹脂層を十分に発泡させることができる。そのため、発泡倍率が高くなり、断熱性が向上する。
なお、図5では、パルプ層11を5層とし、隣り合うパルプ層11とパルプ層11の間に澱粉層12を4層介在させた多層材13を例示しているが、これに限定されるものではない。多層材13は、例えば、パルプ層11を2層、3層、4層、6層またはそれ以上とすることができ、隣り合うパルプ層11とパルプ層11の間に澱粉層12を介在させることができる。なお、本実施形態においては、紙基材1を多層材13とする場合、多層材13の両側の最外層がパルプ層11であるのが好ましい。このようにすると、多層材13の外側にパルプ層11が配置されるので、後記する熱可塑性樹脂層4がパルプ層11に一部浸透し、熱可塑性樹脂層4とパルプ層11の密着性が高まる。また、多層材13の外側にパルプ層11が配置されるので、澱粉層12が剥がれ落ちるなどの不具合がなくなり、取扱い性と生産性が向上する。
(澱粉層の形成方法)
澱粉層を形成する方法については、特に限定されない。塗布法、転写法、含浸法、噴射法等の種々の公知の方法を用いることができる。澱粉層は、例えば、紙基材の少なくとも片面に接着剤として機能する澱粉を含有する塗工液を塗布または含浸し、乾燥させることによって形成することができる。
澱粉層を形成する装置としては、特に限定されず、一般に公知の装置を用いることができる。澱粉層を形成するする装置としては、例えば、ロッドコーター、バーコーター、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、カーテンコーター、スロットダイコーター、グラビアコーター、チャンプレックスコーター、ブラシコーター、スライドビードコーター、カレンダーサイズプレス、ゲートロールサイズプレス、ツーロールあるいはメータリングブレード方式のサイズプレスコーター、ビルブレードコーター、ショートドウェルコーター、ゲートロールコーター、キャレンダーによるニップコーター等が挙げられる。
(抄紙)
紙基材(パルプ層)の抄紙方法および抄紙機の型式は、特に限定されるものではなく、長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、円網抄紙機、ギャップフォーマー、ハイブリッドフォーマー(オントップフォーマー)等の公知の抄紙方法および抄紙機が選択可能である。
また、抄紙時のpHは酸性領域(酸性抄紙)、疑似中性領域(疑似中性抄紙)、中性領域(中性抄紙)、アルカリ性領域(アルカリ性抄紙)のいずれでもよく、酸性領域で抄紙した後、紙基材の表面にアルカリ性薬剤を塗布してもよい。
(填料)
紙基材(パルプ層)を抄紙する際に配合する填料は、製紙分野で一般に使用されている填料が使用可能であり、特に限定されない。填料の例としては、クレー、焼成カオリン、デラミネートカオリン、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化珪素、非晶質シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛などの無機填料、尿素−ホルマリン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、微小中空粒子などの有機填料が例示できる。これらの填料は単独または2種類以上を適宜組み合わせて使用することができる。前記の酸性抄紙であれば一般に、これらの填料から酸溶解性のものを除いたものが使用される。
紙基材(パルプ層)を抄紙する際に、填料は無配合とすることも可能である。紙基材の填料を無配合とすると、紙基材中に含まれる水分によって熱可塑性樹脂層を発泡させる際に、発泡性が向上する。一方、紙基材に填料を配合すると、得られる断熱紙製容器用シートおよびそれを用いた発泡断熱紙容器の不透明度が向上する。
(内添助剤)
紙基材(パルプ層)を抄紙する際に、各種内添助剤を必要に応じて適宜選択して使用することが可能である。内添助剤の例としては、ロジン、アルキルケテンダイマー(AKD)、アルケニルこはく酸無水物(ASA)等の各種の内添サイズ剤、ノニオン性、カチオン性、両性の各種歩留まり向上剤、ろ水度向上剤、紙力向上剤、カチオン化澱粉などの各種澱粉類、ポリアクリルアミド、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド、ポリアミン樹脂、ポリアミン、ポリエチレンイミン、植物ガム、ポリビニルアルコール、ラテックス、ポリエチレンオキサイド、親水性架橋ポリマー粒子分散物およびこれらの誘導体あるいは変性物等、硫酸バンド、塩化アルミニウム、アルミン酸ソーダ、塩基性塩化アルミニウム、塩基性ポリ水酸化アルミニウム等の塩基性アルミニウム化合物、水に易分解性のアルミナゾル等の水溶性アルミニウム化合物、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄等の多価金属化合物、シリカゾル、消泡剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、pH調整剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等が挙げられる。本実施形態においては、紙基材(パルプ層)は、前記したカチオン化澱粉を含んでいるのが好ましい。このようにすると、図5に示す多層材13とした場合に、パルプ層11中のカチオン化澱粉と澱粉層12とが強固に固着するので、パルプ層11と澱粉層12との接着力が高まる。特に、澱粉層12をカチオン化澱粉を用いて形成するとこの効果が高まるのでより好ましい。また、カチオン化澱粉は、バリア性を過度に上げることなく、水蒸気の透過を妨げることがない。
パルプ層の坪量は、特に限定されるものではないが、例えば、30〜200g/mとすることができる。
[発泡断熱紙容器用紙基材の好ましい態様]
本実施形態に係る発泡断熱紙容器用紙基材は、前記したように、紙基材の少なくとも片面に所定のポリビニルアルコール層を有しているが、これらの構成要素に加えて、以下に説明する特性を有していることが好ましい。
(透気抵抗度)
発泡断熱紙容器用紙基材の坪量あたりの透気抵抗度(透気抵抗度/坪量)は、1.5〜6.0s/g/mであることが好ましい。坪量あたりの透気抵抗度がこの範囲にあると、得られる発泡断熱紙容器用シートおよびそれを用いた発泡断熱紙容器において、水蒸気の透過量を適度に抑制して、熱可塑性樹脂層の発泡状態が均一となるため、断熱性と美麗性のバランスが良好となる。坪量あたりの透気抵抗度は、より好ましくは2.0〜5.5s/g/m、さらに好ましくは2.7〜5.0s/g/m、特に好ましくは3.0〜4.5s/g/mである。透気抵抗度は、JIS P 8117;2009に記載の王研式試験機法に準じて測定される。
(王研式平滑度)
王研式平滑度は、紙の表面の平滑性を規定するための指標となる単位である。王研式平滑度は、30〜500秒であることが好ましい。王研式平滑度が30秒以上であると、紙基材の表面性が高まり、面質が良好な発泡断熱紙容器用シートが得られる。また、王研式平滑度が500秒以下であると、高平滑度を得るためにキャレンダー等で紙基材を潰すため、紙基材の厚さが薄くなり過ぎることを抑え、発泡断熱紙容器の成形加工適性が向上する。
王研式平滑度は、JIS P 8155:2010に準じて測定される。
(地合い指数)
地合い指数は、紙の均一性(ミクロの坪量の均一性、平滑性)を示す指数であり、数値が大きいほど、地合いが良好であることを意味する。地合い指数は、60以上であるのが好ましく、80以上であるのがより好ましく、85以上であるのがさらに好ましい。地合い指数を所定値以上とすることにより、紙基材中の水分量分布が均一になる。そのため、発泡時の紙基材からの水蒸気の透過量がより一層均一となり、過発泡が抑えられ、発泡形態が均一となる。
地合い指数は、市販されている3Dシートアナライザーで紙基材の透過強度を測定し、厚さのバラつきを数値化することで得られる。3Dシートアナライザーとしては、例えば、M/Kシステム社製のものを用いることができる。
(水分量)
発泡断熱紙容器用紙基材の水分量は、紙基材が含有する水分量と所定のポリビニルアルコール層が含有する水分量の合計となる。紙基材が含有する水分量は、紙基材の坪量および含水率によって決定される。発泡断熱紙容器用紙基材の水分量は、好ましくは15〜32g/mであり、より好ましくは20〜23g/mである。水分量は、調湿後、JIS P 8127;2010に準じて測定される。
(坪量)
発泡断熱紙容器用紙基材の坪量は、好ましくは100〜400g/mであり、より好ましくは200〜400g/mであり、さらに好ましくは220〜400g/mであり、特に好ましくは260〜350g/mである。坪量が100g/m以上であると、水分量の関係から発泡が十分形成され、得られた発泡断熱紙容器を手で把持したときに熱さを感じ難い。また、坪量が400g/m以下であると、発泡断熱紙容器の成形加工適性が向上する傾向がある。
(密度)
発泡断熱紙容器用紙基材の密度は、所望に応じて適宜設定すればよく、特に限定されることはないが、0.60〜0.99g/cmとすることが好ましい。なお、発泡断熱紙容器用紙基材の密度が低くなるほど、熱可塑性樹脂層を発泡させる際に水蒸気が紙基材を通り易くなり、発泡性が向上する傾向が見られる。発泡断熱紙容器用紙基材の密度が0.60g/cm以上であると、発泡断熱紙容器に必要な紙力が得られ易い。また、発泡断熱紙容器用紙基材の密度が0.99g/cm以下であると、熱可塑性樹脂層を発泡させる際に水蒸気が紙基材を通り易くなり、発泡性が向上する傾向がある。
[発泡断熱紙容器用シート]
本実施形態に係る発泡断熱紙容器用シートは、前記したように、紙基材の少なくとも片面に熱可塑性樹脂層を有し、紙基材と熱可塑性樹脂層との間に、所定のポリビニルアルコール層を有している。この発泡断熱紙容器用シートは、上記の発泡断熱紙容器用紙基材の所定のポリビニルアルコール層が形成されている表面上に熱可塑性樹脂層を設けることによって形成される。また、発泡断熱紙容器用シートを加熱処理することによって、紙基材と所定のポリビニルアルコール層に含まれる水分が加熱蒸発し、発生した水蒸気によって熱可塑性樹脂層は発泡樹脂層となる。以下、発泡断熱紙容器用シートについて説明するが、既に説明した構成要素については説明を省略する。
(熱可塑性樹脂層)
熱可塑性樹脂層に使用する熱可塑性樹脂は、所定のポリビニルアルコール層上に形成可能であり、かつ発泡させることが可能であれば特に制限されず、結晶性樹脂および非結晶性樹脂のいずれの熱可塑性樹脂も使用することが可能である。
結晶性樹脂の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂等が挙げられる。
非結晶性樹脂の例としては、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、アクリル樹脂、変性ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリ酢酸ビニル、非結晶性ポリエチレンテレフタレート(PET)等が挙げられる。
これらの熱可塑性樹脂は、単一の樹脂を単層で使用してもよいし、複数の樹脂を混合して使用してもよいし、複層で使用したりしてもよい。
上記の熱可塑性樹脂の中では、押し出しラミネート性および発泡性が優れることからポリエチレンが好ましい。ポリエチレンは、大きくは直鎖状低密度ポリエチレン(密度:910〜930kg/m、融点:102℃〜122℃)、低密度ポリエチレン(密度:910〜930kg/m、融点:102℃〜122℃)、中密度ポリエチレン(密度:930〜942kg/m、融点:110〜133℃)、高密度ポリエチレン(密度:942〜970kg/m、融点:127〜135℃)のように区分される。これらの中では、押し出しラミネート性および発泡性に特に優れることから、低密度ポリエチレンが好ましい。
熱可塑性樹脂層の厚さは、所望する断熱性を有する発泡断熱紙容器が得られればよく特に限定されないが、断熱性や加工性の観点から、発泡前の厚さは30〜80μmであることが好ましい。
(高融点熱可塑性樹脂層、金属層)
本実施形態に係る発泡断熱紙容器用シートは、紙基材の熱可塑性樹脂層を形成した面とは反対側の面に、熱可塑性樹脂層よりも融点の高い高融点熱可塑性樹脂層やアルミニウム箔等の金属層を積層してもよい。このような高融点熱可塑性樹脂層や金属層を有すると、発泡断熱紙容器用シートを加熱して熱可塑性樹脂層を発泡させる際に、紙基材の熱可塑性樹脂層を形成した面と反対側の面から水蒸気が蒸散することが抑制され、熱可塑性樹脂層の発泡性が向上する。
このとき、高融点熱可塑性樹脂層に使用する熱可塑性樹脂の融点は、紙基材中に含まれる水分を加熱蒸発させる際の加熱温度において溶融せず、水蒸気の拡散を防止できればよく、特に制限されないが、125℃以上であることが好ましい。また、紙基材の表面に金属層を形成するためには、金属箔を積層してもよいし、金属層を蒸着法等の気相法で形成してもよい。
さらに、高融点熱可塑性樹脂層や金属層が発泡断熱紙容器の胴部材および底板部材の少なくとも一方の内壁面側に存在すると、容器に充填した液体等が紙基材中へ浸透することを抑制できるため好ましい。
また、発泡断熱紙容器用シートの熱可塑性樹脂層の上に高融点熱可塑性樹脂層を積層してもよい。熱可塑性樹脂層の上に高融点熱可塑性樹脂層を積層すると、発泡断熱紙容器用シートを加熱して熱可塑性樹脂層を発泡させる際に、熱可塑性樹脂層を貫通して水蒸気が蒸散することが抑制されるので、発泡性が向上する。
熱可塑性樹脂層が発泡断熱紙容器の胴部材の外壁面側に存在する場合、一般にその表面は、発泡による凹凸が発生するため平滑ではない。熱可塑性樹脂層の上に高融点熱可塑性樹脂層を積層すると、発泡断熱紙容器の胴部表面を平滑にすることができるため、特に美麗性に優れた発泡断熱紙容器を得ることができる。
高融点熱可塑性樹脂層に使用する熱可塑性樹脂は、熱可塑性樹脂層に使用する熱可塑性樹脂と同じ種類であってもよいし、異なる種類であってもよい。例えば、熱可塑性樹脂層に使用する熱可塑性樹脂と高融点熱可塑性樹脂層に使用する熱可塑性樹脂の両方にポリエチレンを選択する場合、熱可塑性樹脂層は低密度ポリエチレンを、高融点熱可塑性樹脂層は中密度ポリエチレンまたは高密度ポリエチレンを選択することで、高融点熱可塑性樹脂層の融点を熱可塑性樹脂層より高くすることが可能となる。
熱可塑性樹脂層と高融点熱可塑性樹脂層の融点の差、すなわち、熱可塑性樹脂層に使用する熱可塑性樹脂と高融点熱可塑性樹脂層に使用する熱可塑性樹脂の融点の差は5℃以上あることが好ましい。熱可塑性樹脂層または高融点熱可塑性樹脂層において複数の種類の樹脂を積層して使用した場合は、熱可塑性樹脂層に使用した樹脂のうち最も高い融点を有する樹脂と、高融点熱可塑性樹脂層に使用した樹脂のうち最も低い融点を有する樹脂について、融点の差が5℃以上あることが好ましい。
高融点熱可塑性樹脂層の厚さは、紙基材の熱可塑性樹脂層を積層した面と反対側の面から水蒸気が蒸散することを抑制したり、熱可塑性樹脂層を貫通して水蒸気が蒸散することを抑制したりできればよく、特に限定されないが、20〜50μm程度である。特に、高融点熱可塑性樹脂層が発泡断熱紙容器の胴部材および底板部材の少なくとも一方の内壁面側に存在する場合、高融点熱可塑性樹脂層の厚さが20μm以上であると、容器に充填した液体等が紙基材中へ浸透することを効果的に抑制することが可能である。
(多層材)
ここで、図6は、本実施形態に係る発泡断熱紙容器用シートの好ましい一態様を示した模式的断面図である。なお、図6は、多層材13である紙基材1の一方の面に所定のポリビニルアルコール層2および熱可塑性樹脂層4を有している様子を例示している。また、多層材13である紙基材1の他方の面にも所定のポリビニルアルコール層および熱可塑性樹脂層(いずれも図6において図示せず)を設けることができる。この態様では、紙基材1を多層材13としているので、地合いが均一になる。そのため、発泡時の紙基材からの水蒸気の透過量がより一層均一となり、過発泡が抑えられ、発泡形態が均一となる。
[熱可塑性樹脂層の形成方法]
熱可塑性樹脂層および高融点熱可塑性樹脂層の形成方法は特に制限されず、押し出しラミネート法、ウェットラミネート法、ドライラミネート法等の各種方法を適宜使用して紙基材上に積層すればよい。押し出しラミネート法とは、紙基材の表面に、熱可塑性樹脂をTダイから溶融樹脂膜の状態で押し出し、クーリングロールとこれに対向するニップロールとの間で冷却しつつ押圧・圧着する方法である。紙基材と熱可塑性樹脂層との密着性、および熱可塑性樹脂層の発泡性が良好となるため、押し出しラミネート法が好ましい。
押し出しラミネート法の操業条件、すなわち、熱可塑性樹脂の溶融温度、積層速度等は、使用する熱可塑性樹脂の種類や装置により適宜設定すればよく特に制限されない。一般的に、溶融温度は200〜370℃程度、積層速度は30〜200m/分程度である。
熱可塑性樹脂層上に高融点熱可塑性樹脂層を積層する場合や、熱可塑性樹脂層を複数の熱可塑性樹脂層で形成する場合には、複数の熱可塑性樹脂層が積層される。複数の熱可塑性樹脂層を積層する場合は、各熱可塑性樹脂層間の密着性や生産効率の観点から、いわゆる共押し出しラミネート法が好ましい。共押し出しラミネート法は、複数台の押出機を用いて各熱可塑性樹脂を溶融状態でそれぞれのTダイに導き、各Tダイから各熱可塑性樹脂を同時に押し出して積層する方法である。
さらに、熱可塑性樹脂層同士の接着性を向上させるために、熱可塑性樹脂層同士の間に接着性樹脂層を挟んでもよい。また、紙基材と熱可塑性樹脂層との接着性を向上させるために、予め紙基材に対して、コロナ放電処理、オゾン処理等を行うなどしてもよい。
[発泡断熱紙容器の成形]
発泡断熱紙容器用シートを用いて発泡断熱紙容器を成形する方法は特に限定されるものではなく、公知の方法を用いて製造することができる。具体例としては、以下に説明する一般的なカップ成形機によって成形する方法がある。
まず、発泡断熱紙容器用シートの所定箇所に、各種絵柄やバーコード等の胴部材ブランクに必要な印刷を施した後、胴部材ブランクを所定の形状に打ち抜く。印刷部分の位置決めなどは常用の方法によって行うことができる。
次に、胴部材ブランクとは別に、底板部材ブランクを用意する。底板部材ブランクは、胴部材ブランクと同様に、発泡断熱紙容器用シートを打ち抜いて製造することができる。また、容器に充填した液体等が紙基材中へ浸透することを防止するため、底板部材ブランクを本実施形態の発泡断熱紙容器用シートとは異なる構成にすることもできる。底板部材ブランクに用いるシートとして、例えば、紙基材上に熱可塑性樹脂を積層したシートやアルミ箔等で被覆したシートなどを用いることができる。
底板部材ブランクに用いる熱可塑性樹脂は、胴部材ブランクに用いる熱可塑性樹脂と同じ種類の樹脂であってもよいし、異なる樹脂であってもよい。両者の熱可塑性樹脂として同種の樹脂を用いたり、両者を同一の発泡断熱紙容器用シートから作製して用いたりすると、胴部材と底板部材とが同時に発泡するため、発泡断熱紙容器の断熱性が一層良好となる。特に、屋外や冬場、寒冷地で発泡断熱紙容器を使用する場合、あるいはカップ麺など湯を注入後しばらく放置するものに発泡断熱紙容器を使用する場合に、前記の構成の発泡断熱紙容器は有効である。
次に、カップ成形機で胴部材ブランクと底板部材ブランクとを組み立てて容器の形とする。カップ成形機で胴部材ブランクと底板部材ブランクを組み立てて容器の形とする際に、熱可塑性樹脂層は、胴部材の外側および内側のどちらか一方あるいは両方に存在すればよく、所望する断熱性、美麗性、手触り等に応じて適宜決定すればよい。
[加熱処理による発泡]
本実施形態では、胴部材ブランクと底板部材ブランクを組み立てて容器の形とした後、加熱処理を行う。加熱処理を行うと、胴部材ブランクや底板部材ブランクの紙基材等に含まれる水分が気化し、発生した水蒸気によって熱可塑性樹脂層が発泡されて、発泡断熱紙容器となる。発泡断熱紙容器は、胴部材および底板部材の少なくとも一方に発泡断熱紙を用いており、当該発泡断熱紙は、紙基材の少なくとも片面に熱可塑性樹脂からなる発泡樹脂層を有している。
加熱処理の条件(加熱温度、加熱時間)は、紙基材および熱可塑性樹脂の種類に応じて適宜設定すればよく、特に制限されない。加熱温度は熱可塑性樹脂の融点よりもやや高い温度(融点+5℃〜融点+10℃程度)が好ましく、高融点熱可塑性樹脂層に使用する熱可塑性樹脂の融点よりも低い温度がより好ましい。一般的に、加熱温度は100〜200℃程度、加熱時間は1〜6分間程度である。
加熱処理には、熱風、電熱、電子線など任意の手段を使用することが可能である。コンベヤによる搬送手段を備えたトンネル内で、連続的に加熱処理すると、発泡断熱紙容器を安価かつ高い生産性で製造することができる。
このようにして発泡された発泡樹脂層の厚さとしては、特に限定されるものではないが、例えば、800〜1500μmとすることができる。発泡樹脂層の厚さが800μm以上であると、十分な断熱性が得られる。また、発泡樹脂層の厚さが1500μm以下であると、過発泡により表面に凹凸が生じ難く、美麗性が損なわれるおそれがない。
本実施形態に係る発泡断熱紙容器では、必要に応じて、所望の効果を損なわない範囲で紙製容器の分野で公知の技術を適用することができる。例えば、胴部材の外側の一部に合成樹脂成分を5〜40質量%含有する塗料を塗布し、部分的に発泡を抑制する技術(特許第3014629号公報)、胴部材の外側、すなわち、発泡断熱紙容器の外壁面に発泡と同調して滑らかな印刷面を形成する同調インキを塗布する技術(特許第3408156号公報)、胴部材の開口上縁に断面角型に強制加工した上部フランジ部を設け、その内側巻き込み端をフランジ部の上部に重合させて二重構造にする技術(特開2001−354226号公報)等が挙げられるが、これらに制限されるものではない。また、美麗性を高めるために、発泡断熱紙容器の外壁面となる胴部材の最表層に、顔料とバインダーを主成分とするインキ受理層を設けてもよい。
また、発泡断熱紙容器に使用する蓋材については、前記底板部材ブランクと同様に、発泡断熱紙容器用シートを打ち抜いたものを用いることができる。また、容器に充填した液体等が紙基材中へ浸透することを防止するため、蓋材を本実施形態に係る発泡断熱紙容器用シートとは異なる構成にすることもできる。蓋材に用いるシートとして、例えば、紙基材上に熱可塑性樹脂を積層したシートやアルミ箔等で被覆したシートなどを用いることができる。
本実施形態に係る発泡断熱紙容器は、自動販売機等に利用されるホットコーヒーなどの充填用の発泡断熱紙容器、熱湯を注入するインスタント食品用の発泡断熱紙容器、電子レンジによる調理用の容器等として使用することができる。
以下、実施例により本発明の効果を詳細に説明する。
なお、パルプのろ水度は、JIS P 8121:2012に準じて測定した。
発泡断熱紙容器用紙基材の坪量は、JIS P 8124:2011に準じて測定した。
発泡断熱紙容器用紙基材の密度は、JIS P 8118:1998に準じて測定した。
発泡断熱紙容器用紙基材の王研式平滑度は、JIS P 8155:2010に準じて測定した。
発泡断熱紙容器用紙基材の地合い指数は、3Dシートアナライザー(M/Kシステム社製)で紙基材の透過強度を測定し、厚さのバラつきを数値化したものである。なお、地合い指数は高いほど好ましい。
発泡断熱紙容器用紙基材の水分量は、JIS P 8127:2010に準じて測定した。
発泡断熱紙容器用紙基材の坪量あたりの透気抵抗度は、JIS P 8117:2009に記載の王研式試験機法に準じて測定した。
[実施例1]
(発泡断熱紙容器用紙基材)
パルプとして広葉樹晒クラフトパルプLBKP(ろ水度430ml)を使用し、固形分換算でパルプ原料100質量%に対し、カチオン化澱粉0.5質量%、ポリアクリルアミド系紙力増強剤(PAM系紙力増強剤)0.1質量%、アルキルケテンダイマー系サイズ剤0.30質量%、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン系樹脂(PAE系湿潤紙力増強剤)0.1質量%を添加した紙料スラリーを長網抄紙機で抄紙した。抄紙して得られたパルプ層を5枚用い、各層間にカチオン化澱粉を塗工量1.0g/mで塗工し、パルプ層が5層となる紙基材(原紙)を得た。
次いで、得られた紙基材の両面(両側の最外層)に、ロッドコーターによりポリビニルアルコール(PVA)(日本酢ビ・ポバール株式会社製、製品名:JM17、けん化度96.5モル%)を片面あたり固形分で0.08g/m(両面で0.16g/m)となるように塗工、乾燥して、実施例1の発泡断熱紙容器用紙基材を得た。なお、PVAの紙基材への浸透厚さは18.5μmであった。
実施例1の発泡断熱紙容器用紙基材は、坪量300g/m、密度0.89g/cm、王研式平滑度89秒、地合い指数90、水分量21.0g/m、坪量あたりの透気抵抗度3.66s/g/mであった。
(発泡断熱紙容器用シート)
上記発泡断熱紙容器用紙基材の一方の面に、厚さ40μmとなるように高融点の熱可塑性樹脂(中密度ポリエチレン、密度940kg/m、融点133℃)を溶融温度360℃、積層速度50m/分で押し出した。その後、クーリングロールとニップロール(JIS−A硬度:70)を用いて、線圧2kgf/cmで押圧・圧着し、高融点熱可塑性樹脂層を形成した。
次いで、発泡断熱紙容器用紙基材の他方の面に、厚さ50μmとなるように熱可塑性樹脂(低密度ポリエチレン、密度918kg/m、融点103℃)を溶融温度360℃、積層速度50m/分で押し出した。その後、クーリングロールとニップロール(JIS−A硬度:70)を用いて、線圧2kgf/cmで押圧・圧着し、熱可塑性樹脂層を形成して、実施例1の発泡断熱紙容器用シートを得た。
[実施例2]
実施例2の発泡断熱紙容器用紙基材では、PVAの塗工(表面処理方法)をブレードコーターで行った。なお、PVAの紙基材への浸透厚さは5.0μmであった。それ以外は実施例1と同様である。
実施例2の発泡断熱紙容器用紙基材は、坪量300g/m、密度0.87g/cm、王研式平滑度81秒、地合い指数92、水分量21.5g/m、坪量あたりの透気抵抗度5.33s/g/mであった。
その後、実施例1と同様に高融点熱可塑性樹脂層および熱可塑性樹脂層を形成して、実施例2の発泡断熱紙容器用シートを得た。
[実施例3]
実施例3の発泡断熱紙容器用紙基材では、PVAの紙基材への浸透厚さが10.0μmであった。それ以外は実施例1と同様である。
実施例3の発泡断熱紙容器用紙基材は、坪量300g/m、密度0.87g/cm、王研式平滑度81秒、地合い指数92、水分量22.1g/m、坪量あたりの透気抵抗度4.65s/g/mであった。
その後、実施例1と同様に高融点熱可塑性樹脂層および熱可塑性樹脂層を形成して、実施例3の発泡断熱紙容器用シートを得た。
[実施例4]
実施例4の発泡断熱紙容器用紙基材では、PVAの塗工(表面処理方法)をブレードコーターで行った。なお、PVAの紙基材への浸透厚さは15.0μmであった。それ以外は実施例1と同様である。
実施例4の発泡断熱紙容器用紙基材は、坪量300g/m、密度0.89g/cm、王研式平滑度89秒、地合い指数92、水分量20.5g/m、坪量あたりの透気抵抗度4.03s/g/mであった。
その後、実施例1と同様に高融点熱可塑性樹脂層および熱可塑性樹脂層を形成して、実施例4の発泡断熱紙容器用シートを得た。
[実施例5]
実施例5の発泡断熱紙容器用紙基材では、PVAの塗工(表面処理方法)をブレードコーターで行った。なお、PVAの紙基材への浸透厚さは25.0μmであった。それ以外は実施例1と同様である。
実施例5の発泡断熱紙容器用紙基材は、坪量300g/m、密度0.87g/cm、王研式平滑度81秒、地合い指数92、水分量20.8g/m、坪量あたりの透気抵抗度3.01s/g/mであった。
その後、実施例1と同様に高融点熱可塑性樹脂層および熱可塑性樹脂層を形成して、実施例5の発泡断熱紙容器用シートを得た。
[実施例6]
実施例6の発泡断熱紙容器用紙基材では、PVAの塗工(表面処理方法)をゲートロールサイズプレスで行った。なお、PVAの紙基材への浸透厚さは30.0μmであった。それ以外は実施例1と同様である。
実施例6の発泡断熱紙容器用紙基材は、坪量300g/m、密度0.87g/cm、王研式平滑度81秒、地合い指数92、水分量21.0g/m、坪量あたりの透気抵抗度2.83s/g/mであった。
その後、実施例1と同様に高融点熱可塑性樹脂層および熱可塑性樹脂層を形成して、実施例6の発泡断熱紙容器用シートを得た。
[実施例7]
実施例7の発泡断熱紙容器用紙基材では、PVAの紙基材への浸透厚さが35.0μmであった。それ以外は実施例1と同様である。
実施例7の発泡断熱紙容器用紙基材は、坪量300g/m、密度0.87g/cm、王研式平滑度81秒、地合い指数92、水分量21.1g/m、坪量あたりの透気抵抗度2.51s/g/mであった。
その後、実施例1と同様に高融点熱可塑性樹脂層および熱可塑性樹脂層を形成して、実施例7の発泡断熱紙容器用シートを得た。
[比較例1]
比較例1の発泡断熱紙容器用紙基材では、PVAの塗工(表面処理方法)を2ロールサイズプレスで行った。なお、PVAの紙基材への浸透厚さは40.0μmであった。それ以外は実施例1と同様である。
比較例1の発泡断熱紙容器用紙基材は、坪量300g/m、密度0.88g/cm、王研式平滑度88秒、地合い指数90、水分量20.3g/m、坪量あたりの透気抵抗度1.32s/g/mであった。
その後、実施例1と同様に高融点熱可塑性樹脂層および熱可塑性樹脂層を形成して、比較例1の発泡断熱紙容器用シートを得た。
[比較例2]
比較例2の発泡断熱紙容器用紙基材では、PVAの塗工(表面処理方法)をブレードコーターで行った。なお、PVAの紙基材への浸透厚さは3.0μmであった。それ以外は実施例1と同様である。
比較例2の発泡断熱紙容器用紙基材は、坪量300g/m、密度0.89g/cm、王研式平滑度103秒、地合い指数80、水分量21.0g/m、坪量あたりの透気抵抗度6.32s/g/mであった。
その後、実施例1と同様に高融点熱可塑性樹脂層および熱可塑性樹脂層を形成して、比較例2の発泡断熱紙容器用シートを得た。
[比較例3]
比較例3の発泡断熱紙容器用紙基材では、PVAの塗工(表面処理方法)をカレンダーサイズプレスで行い、PVAを片面あたり固形分で0.30g/m(両面で0.60g/m)となるように塗工、乾燥した。なお、PVAの紙基材への浸透厚さは50.0μmであった。それ以外は実施例1と同様である。
比較例3の発泡断熱紙容器用紙基材は、坪量300g/m、密度0.89g/cm、王研式平滑度103秒、地合い指数75、水分量21.0g/m、坪量あたりの透気抵抗度1.31s/g/mであった。
その後、実施例1と同様に高融点熱可塑性樹脂層および熱可塑性樹脂層を形成して、比較例3の発泡断熱紙容器用シートを得た。
[比較例4]
比較例4の発泡断熱紙容器用紙基材では、PVAの塗工(表面処理方法)をブレードコーターで行い、PVAを片面あたり固形分で0.03g/m(両面で0.06g/m)となるように塗工、乾燥した。なお、PVAの紙基材への浸透厚さは15.0μmであった。それ以外は実施例1と同様である。
比較例4の発泡断熱紙容器用紙基材は、坪量300g/m、密度0.88g/cm、王研式平滑度88秒、地合い指数90、水分量22.5g/m、坪量あたりの透気抵抗度1.28s/g/mであった。
その後、実施例1と同様に高融点熱可塑性樹脂層および熱可塑性樹脂層を形成して、比較例4の発泡断熱紙容器用シートを得た。
[比較例5]
比較例5の発泡断熱紙容器用紙基材では、PVAを片面あたり固形分で0.60g/m(両面で1.20g/m)となるように塗工、乾燥した。なお、PVAの紙基材への浸透厚さは25.0μmであった。それ以外は実施例1と同様である。
比較例5の発泡断熱紙容器用紙基材は、坪量300g/m、密度0.89g/cm、王研式平滑度103秒、地合い指数85、水分量21.0g/m、坪量あたりの透気抵抗度7.00s/g/mであった。
その後、実施例1と同様に高融点熱可塑性樹脂層および熱可塑性樹脂層を形成して、比較例5の発泡断熱紙容器用シートを得た。
以上のようにして得られた発泡断熱紙容器用シートについて以下の評価を行った。評価結果は表1に記載のとおりであった。
(断熱性)
得られた発泡断熱紙容器用シートから、A4サイズのサンプルを切り出した。熱可塑性樹脂層が外側となるようにして、円筒を作製した。その後、熱風を使用して、加熱温度120℃、加熱時間6分間で、円筒の外側の熱可塑性樹脂層を発泡させた。
得られた発泡断熱紙の発泡前後の厚さから、発泡倍率を算出し、以下の基準で評価した。なお、◎、○、△が合格であり、×が不合格である。
◎:発泡倍率21倍以上で、断熱性は十分である。
○:発泡倍率19倍以上、21倍未満で、断熱性が十分である。
△:発泡倍率15倍以上、19倍未満で、断熱性はある。
×:発泡倍率15倍未満で、断熱性が不十分である。
(美麗性)
得られた発泡断熱紙容器用シートから、1辺100mmの正方形の試験片を切り出した。その後、熱風を使用して、加熱温度120℃、加熱時間6分間で、熱可塑性樹脂層を発泡させた。発泡後の熱可塑性樹脂層の表面を目視で観察し、以下の基準で美麗性を評価した。なお、◎、○、△が合格であり、×が不合格である。
◎:過発泡が見られず、形成された発泡セルは小さく均質であり、表面は概ね平坦である。
○:過発泡が見られず、形成された発泡セルは小さく表面も概ね平坦であるが、発泡セルの大きさにばらつきが見られる。
△:形成された発泡セルがやや大きく、大きさにばらつきも見られるが、表面の凹凸は小さく過発泡は見られない。
×:過発泡が発生しているなど、表面に大きな凹凸がある。
Figure 2019051950
表1から分かるように、実施例1〜実施例7の発泡断熱紙容器用シートは、断熱性、美麗性のいずれの性能においても優れていた。なお、PVAの紙基材への浸透厚さが15.0〜25.0μmであると、断熱性および美麗性が特に優れていることが分かった。
比較例1、3の発泡断熱紙容器用シートは、PVAの紙基材への浸透厚さが厚過ぎたので、水蒸気の透過量の場所によるばらつきが大きくなり、過発泡が発生して表面に大きな凹凸が生じた。そのため、比較例1、3の発泡断熱紙容器用シートは、表面の美麗性が劣っていた。
比較例2の発泡断熱紙容器用シートは、PVAの紙基材への浸透厚さが薄過ぎたので、発泡後の厚さが薄くなった。そのため、比較例2の発泡断熱紙容器用シートは、断熱性が劣っていた。
比較例4の発泡断熱紙容器用シートは、PVAの形成量が少な過ぎたので、均質な発泡が得られず、表面に大きな凹凸が発生した。そのため、比較例4の発泡断熱紙容器用シートは、表面の美麗性が劣っていた。
比較例5の発泡断熱紙容器用シートは、PVAの形成量が多過ぎたので、熱可塑性樹脂層を十分に発泡させることができなかった。そのため、比較例5の発泡断熱紙容器用シートは、断熱性が劣っていた。
1 紙基材
2 ポリビニルアルコール層
3 発泡断熱紙容器用紙基材
4 熱可塑性樹脂層
5 発泡断熱紙容器用シート
6 胴部材
7 底板部材
8 発泡断熱紙容器
9 発泡樹脂層
10 高融点熱可塑性樹脂層
11 パルプ層
12 澱粉層
13 多層材

Claims (8)

  1. 紙基材の少なくとも片面に、片面あたり、形成量0.05〜0.5g/mおよび前記紙基材への浸透厚さが5〜35μmであるポリビニルアルコール層を有する発泡断熱紙容器用紙基材。
  2. 前記紙基材が、パルプ層と、澱粉層とを交互に重ねた多層材であることを特徴とする請求項1に記載の発泡断熱紙容器用紙基材。
  3. 前記多層材の両側の最外層が前記パルプ層であることを特徴とする請求項2に記載の発泡断熱紙容器用紙基材。
  4. 前記パルプ層が、カチオン化澱粉を含んでいることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の発泡断熱紙容器用紙基材。
  5. 紙基材の少なくとも片面に熱可塑性樹脂層を有する発泡断熱紙容器用シートであって、
    前記紙基材と前記熱可塑性樹脂層との間に、形成量0.05〜0.5g/mおよび前記紙基材への浸透厚さが5〜35μmであるポリビニルアルコール層を有することを特徴とする発泡断熱紙容器用シート。
  6. 前記熱可塑性樹脂層の厚さが30〜80μmであることを特徴とする請求項5に記載の発泡断熱紙容器用シート。
  7. 前記熱可塑性樹脂層がポリエチレン層であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の発泡断熱紙容器用シート。
  8. 胴部材および底板部材の少なくとも一方に発泡断熱紙を用いた発泡断熱紙容器であって、
    前記発泡断熱紙は、紙基材の少なくとも片面に熱可塑性樹脂からなる発泡樹脂層を有し、
    前記紙基材と前記発泡樹脂層との間に、形成量0.05〜0.5g/mおよび前記紙基材への浸透厚さが5〜35μmであるポリビニルアルコール層を有することを特徴とする発泡断熱紙容器。
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