JP2004244729A - 繊維構造物及び包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】フッ素化合物以外の樹脂を用い、埃を混入させず、折り曲げた状態でも耐水性と耐油性に優れ、且つ結露の発生を阻止する。
【解決手段】耐油性をもつポリビニルアルコール樹脂に架橋剤を混合して耐水性を持たせた混合樹脂を塗工又は含浸し、この混合樹脂からなる混合樹脂層を繊維構造基材に備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐水性と耐油性に優れ、且つ結露の発生を阻止し得る繊維構造物及び包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば食品を包装する分野では、フッ泰化合物を繊維構造物の表層に配し、撥油性と搬水性を持たせた耐油紙が一般的に使用されている。この種のフッ素化合物は、撥油性と搬水性による優れた耐油性と耐水性を持つことに加え、これらの性質を繊維構造物の目を埋めずに発現させるため、繊維構造物の風合いや通気性を損なうことがない。
【0003】
しかしながら、フッ素化合物は、100℃以上での高温の使用に関して衛生的に曖昧な部分があるので、高温食品の包装には使用を自粛するように市場の動きがある。
【0004】
一方、フッ素化合物以外の樹脂系では、耐油性を繊維構造物に付与させる観点から、一般的にはアクリル系樹脂などの塗工液を塗膜化して繊維構造物に耐油層を形成させ、油の浸透を防ぐ耐油紙が知られている。
【0005】
しかしながら、アクリル系樹脂を塗膜化した耐油紙の場合、耐油性と耐水性を付与するものの、水蒸気の透過も阻止してしまうため、水蒸気の結露を起こしてしまう。ここで、このような結露の発生を阻止するには、例えば水蒸気の発生を阻止するか、発生した水蒸気を逃がすかのいずれかを必要とする。但し、水蒸気の発生源が食品の場合、高温にて食品中の水分により水蒸気が発生するのを阻止することは困難である。
【0006】
従って、結露を気にしない場合を除き、結露の発生を阻止するには、耐油紙(以下、包装体ともいう)自体が水蒸気を逃がすような機構を持つことが好ましい。係る機構は、例えば包装体に孔を空ける穴空け加工により実現可能である。
【0007】
しかしながら、孔空け加工をすると、孔から埃が混入する可能性があるので、不衛生であり好ましくない。
また、前述したアクリル系樹脂の塗膜化は、一般的に罫線を折り曲げた時に塗膜が割れることにより、この割れた部分の耐油性と耐水性を格段に劣化させてしまうので、好ましくない。
【0008】
なお、本出願の発明に関係する先行技術文献情報としては次のものがある。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−295199号公報
【0010】
【特許文献2】
特許第3008317号明細書
【0011】
【特許文献3】
特公平7−593392号公報
【0012】
【特許文献4】
登録実用新案第2508165号公報
【0013】
【特許文献5】
特開平6−219444号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、フッ素化合物を用いた繊維構造物は、衛生的に曖昧な部分がある。
【0015】
一方、フッ素化合物以外の樹脂を用いた繊維構造物及び包装体は、水蒸気の結露を生じさせてしまう。また、結露の発生を阻止するために孔空け加工をすると、埃が混入する可能性を生じさせる。
【0016】
また一方、結露の発生を阻止するためにアクリル系樹脂を塗膜化すると、折り曲げた部分の耐油性と耐水性を劣化させてしまう。
【0017】
本発明は上記実情を考慮してなされたもので、フッ素化合物以外の樹脂を用い、孔空け加工をせず、折り曲げた状態でも耐水性と耐油性に優れ、且つ結露の発生を阻止し得る繊維構造物及び包装体を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1に対応する発明は、平面状の繊維構造基材を有する繊維構造物であって、下記A樹脂と、下記B架橋剤との混合樹脂を塗工することにより、前記繊維構造基材の片面もしくは両面に浸透して形成された混合樹脂層を備えた繊維構造物である。
【0019】
A:ポリビニルアルコール樹脂、
B:イソシアネート系樹脂、アミノアルデヒド系樹脂、グリオキザール系樹脂、エポキシ系樹脂、カルボジイミド系樹脂又は無機金属塩からなる架橋剤。
【0020】
また、請求項2に対応する発明は、請求項1に対応する繊維構造物において、前記A樹脂のけん化度が94.5モル%以上であり、前記混合樹脂の塗工量が6g/m以下である繊維構造物である。
【0021】
さらに、請求項3に対応する発明は、請求項1に対応する繊維構造物において、前記混合樹脂層としては、前記混合樹脂の塗工に代えて、前記混合樹脂の含浸により前記繊維構造基材の片面もしくは両面に形成された繊維構造物である。
【0022】
また、請求項4に対応する発明は、請求項3に対応する繊維構造物において、前記A樹脂のけん化度が94.5モル%以上であり、前記混合樹脂の含浸量が6g/m以下である繊維構造物である。
【0023】
さらに、請求項5に対応する発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに対応する繊維構造物において、ガーレ通気度(JIS P8117)が10万秒以下である繊維構造物である。
【0024】
また、請求項6に対応する発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに対応する繊維構造物において、コッブ吸水度(JIS 8140)が2分間当り35g/m未満である繊維構造物である。
【0025】
さらに、請求項7に対応する発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに対応する繊維構造物において、前記A樹脂及び/又は下記D樹脂からなる樹脂と、下記E無機顔料又はプラスチック顔料との混合物を塗工することにより、前記繊維構造基材の外側の片面及び/又は前記混合樹脂層の外側の片面に塗工層を備えた繊維構造物である。
【0026】
D:スチレンブタジエンラバー樹脂、
E:カオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、アルミノ珪酸ソーダ、微粉末シリカ、二酸化チタン、サチンホワイト、酸化亜鉛又は硫酸バリウムからなる無機顔料。
【0027】
また、請求項8に対応する発明は、請求項7に対応する繊維構造物において、前記塗工層における混合物としては、前記B架橋剤が混合されている繊維構造物である。
【0028】
さらに、請求項9に対応する発明は、請求項1乃至請求項8のいずれかに対応する繊維構造物からなる包装体において、前記繊維構造物が折り曲げ部を含んでいる包装体である。
【0029】
(作用)
請求項1に対応する発明は、耐油性をもつポリビニルアルコール樹脂に架橋剤を混合して耐水性を持たせた混合樹脂を塗工し、この混合樹脂からなる混合樹脂層を繊維構造基材に備えた構成により、フッ素化合物以外の樹脂を用い、孔空け加工をせず、折り曲げた状態でも耐水性と耐油性に優れ、且つ結露の発生を阻止することができる繊維構造物を提供することができる。
【0030】
また、請求項2に対応する発明は、A樹脂のけん化度及び混合樹脂の塗工量を規定したので、請求項1に対応する作用のうち、特に、優れた耐油性を維持しつつ、折り曲げた状態で割れを生じにくくすることができる。
【0031】
さらに、請求項3に対応する発明は、混合樹脂の塗工に代えて、混合樹脂を含浸したものであり、請求項1と同様の作用を奏することができる。
【0032】
また、請求項4に対応する発明は、A樹脂のけん化度及び混合樹脂の含浸量を規定したので、請求項3に対応する作用のうち、特に、耐油性を維持しつつ、折り曲げた状態で割れを生じにくくすることができる。
【0033】
さらに、請求項5に対応する発明は、ガーレ通気度を規定したので、請求項1〜4に対応する作用のうち、特に、結露の発生を阻止し易くすることができる。
【0034】
また、請求項6に対応する発明は、コッブ吸水度を規定したので、請求項1〜5に対応する作用のうち、特に、優れた耐水性を維持することができる。
【0035】
さらに、請求項7に対応する発明は、A樹脂及び/又はD樹脂からなる樹脂と、E無機顔料又はプラスチック顔料との混合物を塗工し、この混合物からなる塗工層を備えた構成により、請求項1〜6に対応する作用に加え、印刷のし易さを示す被印刷適性を向上させることができる。
【0036】
また、請求項8に対応する発明は、塗工層にB架橋剤が混合されているので、請求項7に対応する作用に加え、特に、優れた耐水性を維持することができる。
【0037】
さらに、請求項9に対応する発明は、上述した繊維構造物からなり、折り曲げ部を含む包装体であるので、請求項1〜8に対応する作用を奏する包装体を提供することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態及びその変形例は、折り曲げ部を有する包装体に用いる繊維構造物に対し、結露を生じさせずに耐油性・耐水性の向上を図る観点から、ポリビニルアルコール樹脂(以下、PVA樹脂ともいう)とその架橋剤との混合樹脂を繊維構造基材に浸透させた構成をもつ点で互いに共通している。但し、各実施形態及びその変形例は、混合樹脂層の備え方(片面・両面・全域など)や、被印刷適性を向上させるための塗工層の有/無といった付加的な構成が異なる点で互いに相違している。以下、順に説明する。
【0039】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る繊維構造物の断面構成を示す模式図である。この繊維構造物Ts1は、繊維構造基材Tの片面に混合樹脂が塗工又は含浸されることにより、この混合樹脂が繊維構造基材Tの片面に浸透して形成されてなる混合樹脂層Rを備えている。
【0040】
なお、本実施形態は、混合樹脂層Rを繊維構造基材Tの片面に形成した繊維構造物Ts1に代えて、図2に示すように、混合樹脂層Rを繊維構造基材Tの両面に形成した繊維構造物Ts2に変形してもよく、あるいは図3に示すように、混合樹脂層Rを繊維構造基材Tの全領域に形成した繊維構造物Ts3に変形してもよい。
【0041】
ここで、繊維構造基材Tは、広葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプ等の化学パルプ、GP(ground pulp: 砕木パルプ)、RGP(refiner ground pulp: リファイナー砕木パルプ)、TMP(thermomechanical pulp: サーモメカニカルパルプ)等の機械パルプ、又はこれらを原料とした原紙である。この原紙の定義は、公知の長網多筒型抄紙機、長網ヤンキー型抄紙機、円網抄紙機等で抄造される上質紙中質紙、片艶紙及びクラフト紙等の酸性紙、中性紙、アルカリ性紙を包含している。これらの原紙は、紙力増強剤、サイズ剤、填料、歩留向上剤等の抄紙補助薬品が含まれていてもよい。
【0042】
具体的には繊維構造基材Tとしては、上質紙、模造紙、クラフト紙などの薄紙や、板紙、段ボール、不織布、パルプモールド等の繊維を主体とし、平面形状を有する構造基材を意味している。繊維構造基材Tの坪量は特に制限されない。
【0043】
繊維構造基材Tの平滑性は、本実施形態では被印刷適性(印刷のし易さ)を求められないことから、例えばベック平滑度(JIS−P−8119)が100秒未満であればよく、一般には10〜50秒程度であれば使用される。なお、ベック平滑度を100秒程度にするには、例えばカレンダーがけ、熱プレス等を行えばよい。
【0044】
一方、混合樹脂層Rは、衛生的で耐油性をもつポリビニルアルコール(PVA)樹脂と、このPVA樹脂を緻密にして耐水性を持たせるための架橋剤とが互いに混合された混合樹脂が繊維構造基材Tに浸透されて形成される。
【0045】
ここで、耐油性とは、油の浸透を完全に防止することまでは求めず、包装体表面への油の浸み出し時問を遅くすることを意味している。浸み出し時間としては、例えば買い物時の食品の包装から帰宅しての包装体からの取出しまでの3時間以上もつことを目安としている。
【0046】
なお、耐油性は通気性に関係して設定される。通気性の目安としてのガーレ通気度(JIS P8117)は、3万秒以下が望ましく、1万秒以下であればより望ましい。一方、耐油性は、包装体表面への油の浸み出し時間を長くする観点から、ガーレ通気度が1万秒以上ある方が望ましい。このような耐油性と通気性は、包装される物品の油分との兼ね合いにより調整される。
【0047】
耐水性とは、水の浸透を防止する、もしくは水の浸透速度を遅らせることを意味している。耐水性を持つことは、コッブ吸水度(JIS 8140)を試験し、弱撥水である50g/m以下(2分当り)が得られることを目安とするが、余裕をみて35g/m以下(2分当り)が好ましい。なお、本明細書中、コッブ吸水度は、吸水量ともいい、全て2分間当りの値である。
【0048】
PVA樹脂は、耐水性が弱いためにけん化度が94.5%以上必要であり、好ましくは98%以上である方が望ましい。なお、けん化度が高いと、架橋させない場合の耐水性も高く、架橋させた場合の耐水性もより高いが、ゲル化しやすい傾向がある。このため、けん化度は、実際の生産状態により適宜決めればよい。
【0049】
なお、PVA樹脂は、低分子の分子量分布を持つと水による溶出量が増大して、特に食品分野での衛生的な観点から使用が困難になるため、4%/at20℃の温度にて、7(mPa・s)以上の粘度である必要がある。なお、PVA樹脂としては、変性PVA樹脂であってもよい。
【0050】
架橋剤は、PVA樹脂の官能基を架橋してPVA樹脂の耐油性と耐水性を向上させるものであり、水酸基と反応する一般的なものが使用できる。但し、架橋剤を用いた包装体を食品用途向けに使用する場合、架橋剤にも衛生性が要求される。このため、用途と性能を考慮して架橋剤を決める必要がある。
【0051】
架橋剤の基としては、カルボキシル基、アルデヒド基、水酸基、フェノール性水酸基、エポキシ基、金属塩、イソシアネート基、N−メチロール基、などをもつもの、ホウ砂などが使用できる。なお、図4〜図6にPVA樹脂に対する架橋剤の例とその反応後の示性式を示す。また、図7(a)にホウ砂のイオンにおける加水分解の機構を示し、図7(b)に加水分解後のホウ砂のイオンにより架橋結合(水素結合)した場合のPVA樹脂の構造式を示す。ここで、図4〜6は、文献“奥田 平・稲垣 寛 編、「合成樹脂エマルジョン」、高分子刊行会、1978年、pp.123−143”に基づく。また、図7は、インターネットにより検索した電子的技術情報“榊原郁子、「スライムの化学」、1999年1月(最終更新2001年12月)、北海道教育大学教育学部岩見沢校、<URL:http://wchem.iwa.hokkyodai.ac.jp/ ̄u5095/suraimu/index j.html>(なお、「index j」の箇所は、「index j」、「index」、「index2」、「index3」、「index4」の5通りを用いる)”に基づく。
【0052】
架橋剤は、具体的には、イソシアネート系樹脂、アミノアルデヒド系樹脂、グリオキザール系樹脂、エポキシ系樹脂、カルボジイミド系樹脂、無機金属塩、フェノール樹脂、メラミン樹脂のいずれか単体もしくは複数が使用可能となっている。幾つかの例として、図8及び図9にフェノール樹脂又はメラミン樹脂を架橋剤に使用した場合のPVA樹脂の構造式を示す。なお、図8及び図9は、カタログ“「エスレックK」、積水化学工業(株)ケミカリティスペシャリティ事業部CS企画部、1995年5月、pp.1−8”におけるPVB(ポリビニルブチラール)のOHとの反応式に基づく。
【0053】
各架橋剤のうち、無機金属塩からなる架橋剤は、取り扱いの容易さと衛生的な観点から最も好ましいものであり、例えば炭酸ジルコニウムアンモニウム、硫酸亜鉛、サチンホワイト又はホウ砂などが適用可能となっている。
【0054】
アミノアルデヒド系の架橋剤としては、尿素・ホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ポリアミド・ポリ尿素樹脂、ポリアミド・エピクロルヒドリン等が好ましく使用可能である。
【0055】
グリオキザール系の架橋剤としては、グリオキザール、尿素・グリオキザール樹脂、ジアルデヒド澱粉などが挙げられる。
【0056】
エポキシ系の架橋剤としては、ポリアミド・エポキシ樹脂などが挙げられる。
【0057】
カルボジイミド系の架橋剤としては、次に示す如き、モノカルボジイミド化合物又はポリカルボジイミド化合物が使用可能である。
ここで、モノカルボジイミド化合物としては、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジメチルカルボジイミド、ジイソブチルカルボジイミド、ジオクチルカルボジイミド、t−ブチルイソプロピルカルボジイミド、ドデシルイソプロピルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミド、ジo−トリルカルボジイミド、ジp−トリルカルボジイミド、シアナミド、ジt−ブチルカルボジイミド、1,3−ビス(トリメチルシリル)カルボジイミド、ジ−β−ナフチルカルボジイミド、ベンジルイソプロピルカルボジイミドなどが使用可能となっている。なお、モノカルボジイミド化合物のうち、ジシクロヘキシルカルボジイミド及びジイソプロピルカルボジイミドは、工業的に容易に入手可能な観点から好ましい。
【0058】
一方、ポリカルボジイミド化合物は、特開昭59−187029号公報に記載されている公知の方法、例えばモノ,ジ,トリイソシアネート化合物を非反応性の有機溶剤中で適切な触媒、例えば3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレートオキサイドの存在下で加熱し脱炭酸により、イソシアネート基をカルボジイミド基に転化して製造される。
【0059】
なお、以上のカルボジイミド化合物は、1種、または2種以上の組合せで使用可能である。
【0060】
イソシアネート系の架橋剤としては、例えばフェニレンジイソシアネート(PDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、4,4’ジイソシアネートジフェニルメタン(MDI)等の芳香族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)等の芳香族脂肪族ジイソシアネート、水添TDI、水添XDI、水添MDI、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等の脂肪族若しくは脂環族ジイソシアネート及びこれらの誘導体であるポリオール付加物、ビュレット体、3量体である3官能以上のポリイソシアネート、リジントリイソシアネート(LTI)等の3官能イソシアネートの他、イソシアネートを含む各種のオリゴマー、ポリマーが使用可能である。
【0061】
なお、架橋剤の添加量は、PVA樹脂の固形分に対し、コンマ数%〜数%(0.1〜3%)添加すればよいが、架橋剤の種類等、反応するための基の数、反応率にもよるので、一概には言えない。
【0062】
次に、架橋剤添加後の混合樹脂の塗布量について述べる。
【0063】
混合樹脂の主成分であるPVA樹脂は、高い粘性をもつため、塗工適性の観点から、固形分10%以下であることが好ましい。また、繊維構造基材Tとしての原紙に水性溶液を塗布する場合、wet10〜20g/mを保持する必要があり、この塗布量から外れると、水のしみ込みによる繊維構造物Ts1〜Ts3の破損(例、紙切れ)等を生じ易くさせるので塗工速度が抑制される。
【0064】
よって、混合樹脂の塗布量は、6g/m以下であれば使用可能であるが、好ましくは表裏コートによる1回の塗布量2g/m程度で、表裏コート2回通しによる塗布量5g/m以下とすることが望ましい。なお、含浸の場合、混合樹脂の含浸量は、塗布量同様に6g/m以下であればよい。また、塗布量及び含浸量の下限値は、1g/mよりも多い値であると考えられる。
【0065】
続いて、以上のような繊維構造物Ts1〜Ts3からなる包装体の一例について図10を用いて説明する。この包装体Pは、図10(a)に示す如き、展開した状態から繊維構造物Ts1〜Ts3の側部のa〜e面に接する罫線部(折り曲げ部)flを折り曲げた後、側部のb面とe面を接着し、また、底部のa1面とb1・c1面を接着し、側部のd面とa2面を互いに接着し、破線の罫線部flを外部から谷折りすることにより、図10(b)に示すように、折り畳み状態に製造される。この折り畳み状態は、例えば食品販売店への輸送時や保管時に対応しており、使用時には、図10(c)に示す如き、箱型の状態に容易に組み立て可能となっている。
【0066】
なお、包装体Pは、後述する繊維構造物Ts4〜Ts11でも同様に適用可能となっている。また、包装体Pは、罫線部(折り曲げ部)を有するものであれば、図10に示す構成に限らず、例えば他の箱型形状又は袋型形状をもつ構成といった任意の構成が適用可能であることは言うまでもない。
【0067】
例えば包装体Pは、図10(b)に例示したような折り畳み状態をもつ必要はなく、例えば底部が蓋部よりも小さい形状に設計して積み重ね可能に実現してもよい。但し、この種の積み重ね可能な構成も一例であり、包装体Pに必須ではない。すなわち、包装体Pとしては、例示した折り畳み状態や積み重ね可能といった省スペース化を図る構成は必須ではなく、罫線部を有する構成が必須であり、罫線部以外の構成は任意のものが適用可能となっている。
【0068】
次に、以上のような繊維構造物及び包装体の作用について説明する。
(製造時)
始めに、PVA樹脂と架橋剤とを混合した混合樹脂を準備する。また、この混合樹脂を浸透させる繊維構造基材Tを準備する。
【0069】
続いて、図1〜図3のいずれかに示すように、繊維構造基材Tの片面もしくは両面にそれぞれ混合樹脂を塗工もしくは含浸し、混合樹脂を繊維構造基材Tの表層に薄く浸透させる。
【0070】
なお、厚く浸透させると、水蒸気の透過が困難になり、罫線部flでの罫線割れを起こし易くなるため、薄い重ね刷りにより、いわばピンホールがあるような状態の混合樹脂層Rを形成することが好ましい。
【0071】
サイズプレスなどで含浸させる場合は、1回の工程で表裏に混合樹脂層Rを形成できるが、全体の含浸が必要ではなく、中間層が含浸されてなくてもよい。
【0072】
いずれにしても、薄く浸透させた混合樹脂が乾燥すると、繊維構造基材Tの表面に混合樹脂層Rが形成される。これにより、繊維構造物Ts1〜Ts3の製造が完了する。
【0073】
次に、この繊維構造物Ts1〜Ts3は、図10(a)に示す如き、罫線部flが形成された展開状態に裁断される。しかる後、罫線部flが折り曲げられ、側部及び底部の重なる面が接着されることにより、図10(b)に示す如き、折り畳み状態の包装体Pに加工される。
【0074】
(使用時)
包装体Pは、通常、この折り畳み状態で食品販売店に輸送されて保管される。しかる後、販売した食品の包装時に、図10(c)に示す如き、箱型の状態に組み立てられる。
【0075】
そして、包装体Pは、例えば、から揚げ等の油物の食品を収容した状態で、利用者に渡される。
【0076】
このとき、包装体Pの内側では、例えば繊維構造物Ts2の混合樹脂層Rの表層に接触した水もしくは油がまず浸透し難いため、表層に塗れ広がる。次に、この水又は油は、混合樹脂層Rに徐々に浸透していき、繊維構造基材T中に広く拡散する。これにより、油が繊維構造物Ts2中に吸油されて保持された状態になる。
【0077】
このように包装体Pが混合樹脂層Rを両面に有する繊維構造物Ts2の場合、油が繊維構造物Ts2中に吸油されて保持された状態になるので、混合樹脂層Rを片面に有する繊維構造物Ts1に比べ、油が包装体Pの内側の面から外側の面に浸み出す時間を稼ぐことができる。
【0078】
また、浸透した水分は、一旦、繊維構造基材T中に保持されるが、繊維構造物Ts1〜Ts3の通気性が良いために空気中に拡散されるので、問題ない。
【0079】
一方、利用者は、油が包装体Pの外側に浸み出すまでには、包装体Pから食品を取出して食べるので、手を汚すことが無い。
【0080】
なお、仮に食品を取出さずに放置した場合には、さらに時間が経過した後、水又は油は、外側の混合樹脂層Rに徐々に浸透し始め、最後にはこの混合樹脂層Rを突き抜けて包装体Pの外部に浸み出す。但し、この浸み出すまでの時間は、少なくとも3時間以上かかり、帰宅に要する時間よりも十分長いので、実用上、問題ないと考える。
【0081】
(コッブ吸水度)
繊維構造物Ts1〜Ts3のコッブ吸水度(JIS 8140)を測定した所、いずれも2分間当り35g/m以下であった。これにより、繊維構造物Ts1〜Ts3及び包装体Pが耐水性をもつことを確認することができた。
【0082】
(ガーレ通気度)
繊維構造物Ts1〜Ts3のガーレ通気度(JIS P8117)を測定した所、いずれも3万秒以下であった。これにより、繊維構造物Ts1〜Ts3及び包装体Pが通気性をもつことを確認することができた。
【0083】
なお、ガーレ通気度が3万秒以下であることから、繊維構造物Ts1〜Ts3の目が完全には埋まっておらず、通気性があるので、水蒸気の結露が発生しない。この結露が無い旨は、図11及び図12に示す如き、試験装置を用いて確認している。なお、試験装置は、水蒸気Vpを生じる60℃の温水を入れたビーカ20をアクリル容器10に収容し、開口部11h,12hを有する蓋部11,12に1枚の繊維構造物(Ts1〜Ts3の各々)を鋏む構成により、温水から出た水蒸気Vpでアクリル容器内10を満たしつつ、繊維構造物の表面を観察して結露の有無を確認可能なものである。
【0084】
すなわち、繊維構造物Ts1〜Ts3の各々は、食品から抜け出る水蒸気を繊維構造基材Tの目を通過させて大気中に拡散させるので、結露の発生を阻止することができる。
【0085】
上述したように本実施形態によれば、衛生に優れ、水酸基が多数存在する耐油性に優れたポリビニルアルコール樹脂を使用し、架橋材によりポリビニルアルコール樹脂を緻密に架橋させて耐水性・耐油性を向上させ、この架橋したポリビニルアルコール樹脂による緻密な網目構造を繊維構造物Ts1〜Ts3に形成し、油・水の浸透に要する時間を長くしている。
【0086】
これにより、フッ素化合物以外の樹脂を用い、孔空け加工をせず、折り曲げた状態でも耐水性と耐油性に優れ、且つ結露の発生を阻止することができる繊維構造物及び包装体を提供することができる。
【0087】
また、PVA樹脂のけん化度及び混合樹脂の塗工量を規定することにより、特に、優れた耐油性を維持しつつ、折り曲げた状態で割れを生じにくくすることができる。
【0088】
さらに、混合樹脂の塗工に代えて、混合樹脂を含浸しても、同様の効果を得ることができる。また、PVA樹脂のけん化度及び混合樹脂の塗工量を規定することにより、同様に、優れた耐油性を維持しつつ、折り曲げた状態で割れを生じにくくすることができる。
【0089】
さらに、ガーレ通気度を規定することにより、特に、結露の発生を阻止し易くすることができる。また、コッブ吸水度を規定することにより、特に、優れた耐水性を維持することができる。
【0090】
(第2の実施形態)
図13は本発明の第2の実施形態に係る繊維構造物の断面構成を示す模式図であり、図14〜図20はその変形例の断面構成を示す模式図であって、図1と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省略し、ここでは異なる部分について主に述べる。
【0091】
すなわち、本実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、繊維構造物に被印刷適性を持たせる観点から、図13〜図20に示すように、繊維構造基材Tの外側の片面及び/又は混合樹脂層Rの外側の片面に塗工層Cを備えている。
【0092】
ここで、塗工層Cは、被印刷適性を向上させる観点から、インキの受領性・平滑性が向上されたクレー層と呼ばれる層が適用可能である。このクレー層は、カレンダーロールを通すことにより、例えば100〜300秒のベック平滑度(JIS P8119)で表現される平滑性を持たせることが可能である。
【0093】
具体的には、塗工層Cは、ポリビニルアルコール樹脂及び/又はスチレンブタジエンラバー樹脂からなる樹脂と、無機顔料又はプラスチック顔料との混合物を塗工することにより形成される。なお、この混合物には、前述した架橋剤を混ぜても良い。
【0094】
無機顔料としては、カオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、アルミノ珪酸ソーダ、微粉末シリカ、二酸化チタン、サチンホワイト、酸化亜鉛又は硫酸バリウムからなるものが使用可能となっている。
【0095】
なお、ここでは、無機顔料とプラスチック顔料として以下のものを用いた。無機顔料及び樹脂が主な構成物質であり、バインダーに安価なデンプンを用いている。
(無機顔料)
カオリンクレー 50重量部
軽質炭酸カルシウム 50重量部
*共に固形分100%
(分散剤)
ポリアクリル酸ナトリウム(顔料分散剤)0.4重量部。
【0096】
(バインダー)
ヒドロキシエチルエーテル化デンプン 2重量部
SBラテックス 12重量部
*共に樹脂固形分50%程度。
【0097】
(粘度調整剤・保水剤)
CMC 0.4重量部
*固形分100%
(潤滑剤)
ステアリン酸カルシウム 1重量部
*固形分100%
(以上の最終固形分) 65%程度。
【0098】
一方、繊維構造基材Tは、水蒸気の結露を防ぐ機構に関し、前述した水分を空気中に拡散させる機構とは異なり、水分を繊維構造基材Tに保持する機構が用いられる。このため、繊維構造基材Tの厚みに比例して水蒸気を保持する量が増加するので、包装体Pに収容される物体の水蒸気放出量にもよるが、200g/m以上の厚紙が好ましい。なお、包装体Pは、このような繊維構造物Ts4〜Ts11の各々から前述同様に作成可能となっている。
【0099】
次に、以上のように構成された繊維構造物及び包装体の作用について説明する。
(製造時)
始めに、塗工層Cを除いた構成(混合樹脂層Rを有する繊維構造基材T)は、前述した通りに製造される。
【0100】
続いて、予め準備されたポリビニルアルコール樹脂及び/又はスチレンブタジエンラバー樹脂からなる樹脂と、無機顔料又はプラスチック顔料との混合物が、図13〜図20のいずれかに示すように、繊維構造基材Tの外側の片面及び/又は混合樹脂層Rの外側の片面に塗工され、塗工層Cが形成される。
【0101】
なお、塗工層Cは、要求性能に応じてより平滑性を持たせる場合、カレンダーがけ、熱プレス等が行なわれ、更に被印刷適性が向上される。また、塗工層Cは、所望の印刷パターンでインクが印刷される。これにより、繊維構造物Ts4〜Ts11の製造が完了する。
【0102】
次に、この繊維構造物Ts4〜Ts11は、前述した通り、図10(b)に示した如き、包装体Pに加工される。
【0103】
(使用時)
包装体Pは、前述した通り、図10(c)に示したように、組み立てられ、例えば油物の食品を収容した状態で、利用者に渡される。
【0104】
このとき、包装体Pの内側では、例えば繊維構造物Ts5の混合樹脂層Rの表層に接触した水もしくは油がまず浸透し難いため、表層に塗れ広がる。次に、この水又は油は、混合樹脂層Rに徐々に浸透していき、繊維構造基材T中に広く拡散する。これにより、油が繊維構造物Ts5中に吸油されて保持された状態になる。
【0105】
このように包装体Pが塗工層Cを有する繊維構造物Ts4〜Ts11の場合、油が繊維構造物Ts4〜Ts11中に吸油されて保持された状態になるので、塗工層Cを持たない繊維構造物Ts1〜Ts3に比べ、油が包装体Pの内側の面から外側の面に浸み出す時間を稼ぐことができる。
【0106】
また、浸透した水分は、繊維構造基材T中に保持され、前述とは異なり、塗工層Cの無機顔料(炭酸カルシウム等)に吸収される。
【0107】
一方、利用者は、油が包装体Pの外側に浸み出すまでには、包装体Pから食品を取出して食べるので、手を汚すことが無い。
【0108】
また、仮に食品を取出さずに放置した場合には、前述同様に、3時間以上経過した後、油が包装体Pの外部に浸み出す。
【0109】
(コッブ吸水度)
繊維構造物Ts4〜Ts11のコッブ吸水度(JIS 8140)を測定した所、前述同様に、いずれも35g/m以下であった。これにより、繊維構造物Ts4〜Ts11及び包装体Pが耐水性をもつことを確認することができた。
【0110】
(ガーレ通気度)
繊維構造物Ts4〜Ts11のガーレ通気度(JIS P8117)を測定した所、前述とは異なり、いずれも測定不可(無限秒)であった。これにより、繊維構造物Ts4〜Ts11及び包装体Pが通気性を持たないことを確認した。
【0111】
これにより、水蒸気は繊維構造物に含まれて保持されることが分かる。このことは、保持した水分により、繊維構造物Ts4〜Ts11の重量が増加することからも分かる。
【0112】
上述したように本実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加え、塗工層Cを有する構成により、被印刷適性を向上させることができる。
【0113】
なお、本願発明は、上記各実施形態に限定されるものでなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合、組み合わされた効果が得られる。さらに、上記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が省略されることで発明が抽出された場合には、その抽出された発明を実施する場合には省略部分が周知慣用技術で適宜補われるものである。
【0114】
その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0115】
【実施例】
以下、各実施例により説明する。図21及び図22は本発明の実施例1〜11及びその比較例1〜6の構成及び効果を一覧して示す図である。
これら実施例1〜11及びその比較例1〜6は、第1実施形態(塗工層C無し)に対応する実施例1,3〜6,10,11及び比較例1〜5と、第2実施形態(塗工層C有り)に対応する実施例2,7〜9及び比較例6との2通りに大きく分けられる。以下、順次説明する。
【0116】
(第1実施形態の実施例1,3〜6,10,11及び比較例1〜5)
始めに、基準となる実施例1を説明し、その後、実施例3〜6,10,11及び比較例1〜5に関し、実施例1と比較して述べる。
【0117】
[実施例1]
[層構成]PVA層/紙/PVA層の積層構成(図2参照)である。
【0118】
[基材]繊維構造基材Tにノーコートカップ原紙180g/mを使用した。ベック平滑度は20秒である。
【0119】
[PVA樹脂] けん化したPVA系ポリマーを使用し、繊維構造基材Tにグラビア印刷機により目止めを行なった。PVA樹脂は、けん化度98〜99モル%、粘度(4%,20℃)25〜31mPa・sの商品(クラレPVA―117)を固形分5%に調液して使用した。
【0120】
[架橋剤]このPVA樹脂に架橋剤として、無機系の架橋剤である炭酸ジルコニウムアンモニウムを0.6%添加し、混合樹脂を作成した。
【0121】
[混合樹脂の塗布量]塗布量は、1g/m・ドライ・片面であり、表裏両面にそれぞれ2回コートを行うことで、計4g/m塗工を行った。
【0122】
[耐水性] コッブ法によりサイズ性を確認した所、10g/m(2分)以下の吸水量になるまで向上しており、架橋したPVAが緻密な構造を繊維構造物の表裏表層に作ることにより、繊維の表層空隙が繊密に目止めされていることが確認された。
【0123】
[通気性] ガーレ通気を確認したところ、1万秒であり、水蒸気を透過でき、結露の発生は無かった。なお、結露が無いことは、前述した図11及び図12で述べた方法により確認した。
【0124】
[耐油性]テレピン油をハケで繊維構造物の表面に塗ると、6時間後に突き抜けをおこした。突き抜け量は、針の先端程度の少量であり、例えば調理済み食品(スーパーなどのコロッケ、魚フライ、チキン等)を家まで持ち帰るための包装資材としては問題ない量である。
【0125】
[罫線部]実施例1の繊維構造物で箱型の包装体Pを作成した所、罫線部では厚みの減少により、若干の耐油性の劣化(浸透までの時間が短くなること)はあるものの、この劣化は実際上には問題が無い程度のものであった。(一般的に100〜150μmの罫線高さの罫線を厚さ250〜400μmの紙に付けるため、罫線部表面の樹脂塗膜に柔軟性が無いと、割れてしまう。また、罫線割れを起こした部分は、耐油性が格段に劣化してほぼ無くなってしまう。)
[付加的な機能] 実施例1の包装体は、繊維構造物が油や水を吸収するので、フッ素化合物を用いた耐油紙とは異なり、油がいつまでも繊維表面に残って食材がぎとぎとになるような問題が生じない。換言すると、この包装体は、クッキングペーパーのように、余分な油を吸収する機能を持っている。
【0126】
[実施例1のまとめ]例えばファーストフード店やデパート等から購入した揚げ物など、油分の多い食材を包装して、家に持ち帰る際に、油分が浸み出して、購入した他の商品や、服、手などを汚すことの無い包装体を提供することができる。また、冷蔵庫に入れておけば、油分の粘度が下がるので、より長時間、油の浸透を抑制することができる。
【0127】
[実施例3〜6,10,11及び比較例1〜5]
以下は、図21及び図22中の主な内容を述べており、詳しくは図21及び図22中に記載の通りである。
実施例3は、実施例1において、PVA樹脂のけん化度を94.5〜95.5モル%と低めにした構成である。これにより、実施例1に比べ、耐油性が3時間と短めになっている。なお、吸水量は30g/mと増加している。また、ガーレ通気度が2000秒と通気性に優れているので、食品から発生する水蒸気が繊維構造物に取り込まれて外側の大気中に放出され、食材が水っぽくならない。また、食品を収容した状態で包装体を電子レンジにかけても、通気性が優れているので、食材が水っぽくならない。
【0128】
実施例4は、実施例1において、PVA樹脂のけん化度を99.3モル%以上と高めにした構成である。これにより、実施例1に比べ、耐油性が12時間と優れているので、油分の多い食材に良好に使用できるものである。また、ガーレ通気度は3万秒になっている。
【0129】
実施例5は、実施例1において、混合樹脂層Rを形成する混合樹脂の塗布量を6g/mと多めにした構成である。これにより、実施例1に比べ、ガーレ通気度が10万秒と長めになっており、吸水量は7g/mとなっている。また、耐油性が24時間と優れているので、油分の多い食材に良好に使用できるものである。
【0130】
実施例6は、この実施例5において、架橋剤をイソシアネート系樹脂にし、このイソシアネート系樹脂をPVA樹脂に2%添加した構成であり、実施例5と同様の効果を得ている。
【0131】
実施例10は、混合樹脂層Rを形成する混合樹脂の塗布量が2g/mと少なめにし、また、架橋剤をイソシアネート系樹脂にしてこのイソシアネート系樹脂をPVA樹脂に3%添加した構成である。塗布量を少なめにしたことにより、ガーレ通気度が3000秒と短めになっている。また、耐油性が3時間になっているが、油分がそれほど多くなく、また、水蒸気をそれほど発生しない食材(例、表面にチョコレートなどがコーティングされたドーナツ菓子などや、ケーキ類、コロッケ、チョコレート菓子など)を家に持ち帰るための包装体として問題なく使用できるものである。
【0132】
実施例11は、繊維構造基材Tを30g/mと薄くし、塗工に代えて、混合樹脂を含浸量4g/mで含浸させて混合樹脂層Rを形成した構成である。吸水量は、20g/mと増加している。このようにしても、実施例1と同様の効果を得ている。また、ファーストフード用のポテト袋を作成した所、罫線部において性能劣化は見つけられず、含浸による効果と考えられる。すなわち、混合樹脂を含浸させることにより、罫線部に耐油性の劣化が見られない包装体を作成することができた。この包装体は、油分の多いポテトやチキンなどの食材に好適である。
【0133】
一方、比較例1は、混合樹脂層Rを形成する混合樹脂に代えて、固形分45%のアクリル樹脂の原液を塗布量7g/mと多めに用いた構成である。吸水量は5g/m以下まで減少しており、皮膜化されていることが確認された。また、ガーレ通気度が無限秒と通気性が無く、結露を起こすものであった。結露を確認した際に、繊維構造物の重量を測定した所、水蒸気の吸収による重量増加は確認されなかった。比較例1は、食材と接触する面にアクリル樹脂層を配置して油の浸透を抑えるものであり、水蒸気もアクリル樹脂層でバリアされたため、このような結果になったものと思われる。また、平面部の耐油性は24時間以上と充分であるが、折り曲げた時に罫線割れを起こすことから、罫線部の耐油性は元の原紙なみの性能に劣化することが確認された。
【0134】
比較例2は、比較例1において、固形分45%のアクリル樹脂の原液を固形量10%に薄め、且つこのアクリル樹脂の塗布量を3g/mに減らした構成である。吸水量は100g/m程度であり、皮膜化されていないことが確認された。また、ガーレ通気度が1000秒と通気性があるが、平面部の耐油性が15分に落ちており、さらに、折り曲げた時に罫線割れを起こすものであった。すなわち、耐油性・通気性を両立させることができなかった。
【0135】
比較例3は、架橋剤が無い構成である。吸水量は40g/mになっていた。また、ガーレ通気度が1500秒と通気性があるが、耐油性を確認した所、30分で突き抜けを起こした。この突き抜け量はピンホール程度の突き抜けであるが、30分後には全体的な突き抜けを起こし、使用できるものではなかった。
【0136】
比較例4−1は、PVA樹脂のけん化度が92.5〜94.5モル%と低い構成である。吸水量は60g/mになっていた。また、ガーレ通気度が1000秒と通気性があるが、耐油性を確認した所、15分と短すぎるものになっている。
【0137】
比較例4−2は、PVA樹脂のけん化度が78.5〜81.5モル%と低い構成である。吸水量は70g/mになっていた。、また、ガーレ通気度が1500秒と通気性があるが、耐油性を確認した所、1分未満で突き抜けを起こした。この突き抜け量はピンホール程度の突き抜けであるが、30分後には全体的な突き抜けを起こし、使用できるものではなかった。
【0138】
比較例5は、混合樹脂層Rを形成する混合樹脂の塗布量が8g/mと多い構成である。吸水量は6g/mであり、ガーレ通気度は30万秒である。平面部の耐油性は良く、通気性は悪いものの水蒸気の透過は問題なく行なえた。しかしながら、塗布量が多いため、皮膜が厚く固くなりすぎ、罫線部は折り曲げた時に割れを生じて耐油性の劣化を起こしてしまった。また、罫線部において、油の染み込みがある上にクラックも目立ってしまうため、包装体としてクレームが付き易く、使えるものでなかった。
【0139】
(第2実施形態の実施例2,7〜8及び比較例6)
始めに、基準となる実施例2を説明し、その後、実施例7〜8及び比較例6に関し、実施例2と比較して述べる。
【0140】
[実施例2]
[層構成]クレー層/紙/PVA層の積層構成(図14参照)である。
【0141】
[基材]繊維構造基材Tの片面にクレー層(塗工層C)を形成したコートカップ原紙200g/mを使用した。ベック平滑度は200秒である。クレー層に美称印刷を施した。
【0142】
[PVA樹脂]及び[架橋剤] 実施例1と同じものを用いた。
【0143】
[混合樹脂の塗布量]塗布量は、1g/m・ドライ・片面であり、表裏両面にそれぞれ2回コートを行うことで、計3g/m塗工を行った。
【0144】
[耐水性] 実施例1と同様の結果が得られた。
【0145】
[通気性] ガーレ通気を確認したところ、無限大秒であったが、水蒸気を紙の繊維で吸収するため、結露の発生は無かった。なお、結露の無いことは、前述した図11及び図12で述べた方法により確認した。
【0146】
但し、水蒸気の吸収により、包装体の箱型形状は、シャープさを失ってしまっている。しかし、元々、水蒸気の発生の少ない食材(例、ポテトチップ、チョコレート等)には良好に使用することができた。
【0147】
[耐油性]及び[罫線部] 第1の実施例と同様の効果が得られた。
【0148】
[実施例2のまとめ] 表面にチョコレートなどがコーティングされたドーナツ菓子などや、ケーキ類、コロッケ、チョコレート菓子などの油分がそれほど多くなく、また、水蒸気をそれほど発生しない食材を家に持ち帰るための包装体として問題なく使用できるものであった。他の商材や、服、手などを汚すことのない包装体を提供することができた。また、冷蔵庫に入れておけば、油分の粘度が下がるので、より長時間、油の浸透を抑制することができる。
【0149】
[実施例7〜9及び比較例6]
以下は、図21及び図22中の主な内容を述べており、詳しくは図21及び図22中に記載の通りである。
実施例7は、実施例2において、両面クレーコート原紙200g/mを用い、クレー層/紙/クレー層/PVA層とした構成である。なお、ベック平滑度は200秒(被印刷層)及び80秒(内面層)としている。混合樹脂の塗布量は片面に計3g/mである。このようにしても、実施例2と同様の効果を得ている。
【0150】
実施例8は、実施例2において、クレーコート原紙200g/mを用い、クレー層/PVA層/紙とした構成である。なお、ベック平滑度は200秒(被印刷層)としている。クレー層の形成時には、カオリン等の無機粒子と、バインダーとしてのSBRとを混合した混合物を塗工し、カレンダーロールで平滑度を200秒にした。一方、混合樹脂の塗布量は片面に計3g/mである。吸水量は200g/mであり、表面撥水は存在しなかった。耐油性を調べた所、クレー層に油のしみが浮き上がるまでに6時間かかった。全体としては実施例2と同様の効果を得ている。
【0151】
実施例9は、実施例2において、クレー層/PVA層/紙/PVA層とした構成である。なお、PVA層(混合樹脂層)の形成時には、繊維構造物にサイズプレスで両面に計4g/mの塗布量で混合樹脂を塗工している。クレー層は実施例8と同様に形成した。吸水量は30g/mである。耐油性を調べた所、クレー層に油のしみが浮き上がるまでに24時間かかった。全体的な効果としては実施例2に比べ、耐油性が24時間と長くなっている。
【0152】
一方、比較例6は、実施例2において、PVA層を省略し、クレー層/紙/クレー層とした構成である。これにより、耐油性が無い上に、油が浸透して印刷面に黒ずみを生じさせるため、使用できるものではなかった。
【0153】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、フッ素化合物以外の樹脂を用い、埃を混入させず、折り曲げた状態でも耐水性と耐油性に優れ、且つ結露の発生を阻止できる繊維構造物及び包装体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る繊維構造物の断面構成を示す模式図
【図2】同実施形態における変形例の断面構成を示す模式図
【図3】同実施形態における変形例の断面構成を示す模式図
【図4】同実施形態におけるPVA樹脂に対する架橋剤の例とその反応後の示性式を示す図
【図5】同実施形態におけるPVA樹脂に対する架橋剤の例とその反応後の示性式を示す図
【図6】同実施形態における架橋剤の例とその反応後の示性式を示す図
【図7】同実施形態における架橋剤としてホウ砂を用いた例を示す図
【図8】同実施形態における架橋剤としてフェノール樹脂を用いた例を示す図
【図9】同実施形態における架橋剤としてメラミン樹脂を用いた例を示す図
【図10】同実施形態における包装体の構成を説明するための模式図
【図11】同実施形態における試験装置を説明するための模式図
【図12】図11の12−12線矢視断面図
【図13】本発明の第2の実施形態に係る繊維構造物の断面構成を示す模式図
【図14】同実施形態における変形例の断面構成を示す模式図
【図15】同実施形態における変形例の断面構成を示す模式図
【図16】同実施形態における変形例の断面構成を示す模式図
【図17】同実施形態における変形例の断面構成を示す模式図
【図18】同実施形態における変形例の断面構成を示す模式図
【図19】同実施形態における変形例の断面構成を示す模式図
【図20】同実施形態における変形例の断面構成を示す模式図
【図21】本発明の各実施例及び比較例の構成の一部を一覧して示す図
【図22】本発明の各実施例及び比較例の構成の一部及び効果を一覧して示す図
【符号の説明】
T…繊維構造基材
R…混合樹脂層
C…塗工層
Ts1〜Ts11…繊維構造物
P…包装体
fl…罫線部
10…アクリル容器
11h,12h…開口部
11,12…蓋部
Vp…水蒸気

Claims (9)

  1. 平面状の繊維構造基材を有する繊維構造物であって、
    下記A樹脂と、下記B架橋剤との混合樹脂を塗工することにより、前記繊維構造基材の片面もしくは両面に浸透して形成された混合樹脂層を備えたことを特徴とする繊維構造物。
    A:ポリビニルアルコール樹脂、
    B:イソシアネート系樹脂、アミノアルデヒド系樹脂、グリオキザール系樹脂、エポキシ系樹脂、カルボジイミド系樹脂又は無機金属塩からなる架橋剤。
  2. 請求項1に記載の繊維構造物において、
    前記A樹脂のけん化度が94.5モル%以上であり、前記混合樹脂の塗工量が6g/m以下であることを特徴とする繊維構造物。
  3. 請求項1に記載の繊維構造物において、
    前記混合樹脂層は、前記混合樹脂の塗工に代えて、前記混合樹脂の含浸により前記繊維構造基材の片面もしくは両面に形成されたことを特徴とする繊維構造物。
  4. 請求項3に記載の繊維構造物において、
    前記A樹脂のけん化度が94.5モル%以上であり、前記混合樹脂の含浸量が6g/m以下であることを特徴とする繊維構造物。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の繊維構造物において、
    ガーレ通気度(JIS P8117)が10万秒以下であることを特徴とする繊維構造物。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の繊維構造物において、
    コッブ吸水度(JIS 8140)が2分間当り35g/m未満であることを特徴とする繊維構造物。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の繊維構造物において、
    前記A樹脂及び/又は下記D樹脂からなる樹脂と、下記E無機顔料又はプラスチック顔料との混合物を塗工することにより、前記繊維構造基材の外側の片面及び/又は前記混合樹脂層の外側の片面に塗工層を備えたことを特徴とする繊維構造物。
    D:スチレンブタジエンラバー樹脂、
    E:カオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、アルミノ珪酸ソーダ、微粉末シリカ、二酸化チタン、サチンホワイト、酸化亜鉛又は硫酸バリウムからなる無機顔料。
  8. 請求項7に記載の繊維構造物において、
    前記塗工層における混合物は、前記B架橋剤が混合されていることを特徴とする繊維構造物。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の繊維構造物からなる包装体において、
    前記繊維構造物が折り曲げ部を含んでいることを特徴とする包装体。
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