JP2019051665A - 防振ゴム部材およびその製法 - Google Patents

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弘毅 宇野
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弘毅 宇野
英亮 浅野
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英亮 浅野
正巳 遠藤
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正巳 遠藤
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祐樹 八幡
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智博 宮崎
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Abstract

【課題】金具とゴム材との界面における接着信頼性に優れるとともに防錆性等にも優れる防振ゴム部材、およびその製法を提供する。【解決手段】ゴム材1と、金具2とが、上記金具2表面に形成された亜鉛系めっき皮膜5と、上記亜鉛系めっき皮膜5表面に積層形成された三価クロメート皮膜4と、接着剤層(下塗り接着剤層3aおよび上塗り接着剤層3b)を介し、上記金具2に絞り加工が施された状態で一体的に接着させてなる防振ゴム部材であって、上記亜鉛系めっき皮膜5が、ニッケル共析率が7〜9%で厚み3μm以上の亜鉛系めっき皮膜であり、上記三価クロメート皮膜4が、クロムピーク値が23重量%以上で厚み0.2μm以上の三価クロメート皮膜である。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用のブッシュ,エンジンマウント、産業機械用の防振部材等に広く利用できる防振ゴム部材、およびその製法に関するものである。
一般に、自動車用のブッシュ,エンジンマウント、産業機械用の防振部材等に用いられる防振ゴム部材は、金具とゴム材とが一体化して形成された部材であり、フレーム,エンジン等の各種構成品同士の連結部材として用いられている。
上記防振ゴム部材では、その金具とゴム材との界面を接着させるために、通常、接着剤が用いられる。また、上記金具に接着剤を塗布する前に、接着性を良くするため、金具表面に対し、リン酸亜鉛等からなる化成皮膜を形成するといったことも、従来から行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−118292号公報 特許第2910549号公報
ところで、リン酸亜鉛等からなる化成皮膜は、結晶性の皮膜であって、拡大して観察すると、その結晶間に隙間(孔)を有している。そのため、外部からの水分が、上記化成皮膜の結晶間の隙間を通って、金具を錆び付かせるといった問題がある。このような問題を解消するため、上記防振ゴム部材において、ゴム材が接着されていない箇所の化成皮膜表面には、通常、防錆塗装を施して防錆性の付与が行われている。
しかしながら、上記のような防錆塗装を行うに際し、ゴム材に塗料が付着するのを防ぐためのマスキングの工程や、塗装後の乾燥工程等の手間が余計にかかるといった問題がある。また、自動車用のブッシュ等のように、絞り加工が施された防振ゴム部材の場合、その絞り加工の際に上記防錆塗装による塗膜が破壊され、所望の防錆性能が発現されないといった懸念もある。
そこで、本出願人は、防振ゴム部材の金具表面に形成されるリン酸亜鉛皮膜に代えて、亜鉛合金めっきを施し、さらにそのめっきの上からクロム酸クロメート処理による皮膜を形成したうえで、ゴム材と接着することにより、絞り加工の際の変形追随性と防錆性との両立を図ることを、既に検討している(特許文献2)。
しかしながら、このような皮膜の形成を行った場合であっても、酸性雨,融雪塩,塩水等による腐食が懸念される環境下においては、長期にわたる接着信頼性が得にくく、さらに、先に述べたような絞り加工の際の皮膜破壊による防錆性能の低下に関しても、未だ充分に解決できたとは言えず、改善の余地がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、金具とゴム材との界面における接着信頼性に優れるとともに防錆性等にも優れる防振ゴム部材およびその製法の提供を、その目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、ゴム材と、金具とが、上記金具表面に形成された亜鉛系めっき皮膜と、上記亜鉛系めっき皮膜表面に積層形成されたクロメート皮膜と、接着剤層を介し、上記金具に絞り加工が施された状態で一体的に接着されてなる防振ゴム部材であって、上記亜鉛系めっき皮膜が、ニッケル共析率が7〜9%で厚み3μm以上の亜鉛系めっき皮膜であり、上記クロメート皮膜が、クロムピーク値が23重量%以上で厚み0.2μm以上の三価クロメート皮膜であることを特徴とする防振ゴム部材を、第一の要旨とする。
また、本発明は、上記第一の要旨の防振ゴム部材の製法であって、上記金具表面の亜鉛系めっき皮膜を、亜鉛/ニッケル比(重量比)を14〜18に調整した亜鉛ニッケル処理液によって析出形成し、上記亜鉛系めっき皮膜表面の三価クロメート皮膜を、クロム濃度を5.2〜7.8g/l、pHを3.6〜4.0に調整した三価クロメート処理液によって120〜180秒の処理時間で析出形成することを特徴とする防振ゴム部材の製法を、第二の要旨とする。
すなわち、本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究を重ねた。その研究の過程で、従来の防振ゴム部材の金具表面に形成されるリン酸亜鉛皮膜に代えて、ニッケルを含有する亜鉛系めっき皮膜を形成し、さらにその皮膜の上から三価クロメート皮膜を積層形成することにより、ゴム材との接着信頼性、防錆性、絞り加工性等の改善を試みた。そして、上記の亜鉛系めっき皮膜を、ニッケル共析率が7〜9%で厚み3μm以上の皮膜とし、上記の三価クロメート皮膜を、クロムピーク値が23重量%以上で厚み0.2μm以上の皮膜としたところ、過酷環境下におけるゴム材との接着信頼性が向上し、さらに、強い絞り加工を施しても上記皮膜が破壊されずに、防錆性の更なる向上効果が得られるようになることを見いだし、本発明に到達した。
本発明の防振ゴム部材は、ゴム材と、金具とが、上記金具表面に形成された亜鉛系めっき皮膜と、上記亜鉛系めっき皮膜表面に積層形成されたクロメート皮膜と、接着剤層を介し、上記金具に絞り加工が施された状態で一体的に接着されてなるものであって、上記亜鉛系めっき皮膜が、ニッケル共析率が7〜9%で厚み3μm以上の亜鉛系めっき皮膜であり、上記クロメート皮膜が、クロムピーク値が23重量%以上で厚み0.2μm以上の三価クロメート皮膜である。そのため、酸性雨,融雪塩,塩水等による過酷環境下における上記ゴム材と金具との界面における接着信頼性に優れ、さらに、上記皮膜が絞り加工で破壊される問題を解消することができ、良好な防錆性能を得ることができる。そして、本発明の防振ゴム部材は、上記のような過酷環境下でも錆が生じにくく、耐久年数が長いことから、自動車用等の絞りブッシュとして、好ましく用いることができる。
なお、上記三価クロメート皮膜の表面に、部分的に、ゴム材が接着されていない露出部を有していても、上記亜鉛系めっき皮膜および三価クロメート皮膜によって良好な防錆効果を得ることができる。
そして、上記のような特徴的構成を示す本発明の防振ゴム部材を製造するに際し、上記金具表面の亜鉛系めっき皮膜を、亜鉛/ニッケル比(重量比)を14〜18に調整した亜鉛ニッケル処理液で析出形成し、上記亜鉛系めっき皮膜表面の三価クロメート皮膜を、クロム濃度を5.2〜7.8g/l、pHを3.6〜4.0に調整した三価クロメート処理液によって120〜180秒の処理時間で析出形成すると、絞り加工性等に優れ、上記のような特徴的構成を示す本発明の防振ゴム部材を、容易に製造することができる。
また、上記亜鉛系めっき皮膜および三価クロメート皮膜が積層形成された金具と、未加硫ゴムとを、加硫接着剤を介して接着し、上記未加硫ゴムを加熱加硫してゴム材にした後、上記金具に絞り加工を施すと、本発明の防振ゴム部材における接着信頼性を、より高めることができる。
本発明の防振ゴム部材の要部(金具とゴム材との接着界面)を示す拡大断面図である。 本発明の防振ゴム部材の一実施の形態である円筒状ブッシュを示す断面図である。
つぎに、本発明の実施の形態について詳しく説明する。
本発明の防振ゴム部材は、先に述べたように、ゴム材と、金具とが、上記金具表面に形成された亜鉛系めっき皮膜と、上記亜鉛系めっき皮膜表面に積層形成されたクロメート皮膜と、接着剤層を介し、上記金具に絞り加工が施された状態で一体的に接着されてなるものである。そして、上記亜鉛系めっき皮膜が、ニッケル共析率が7〜9%で厚み3μm以上の亜鉛系めっき皮膜であり、上記クロメート皮膜が、クロムピーク値が23重量%以上で厚み0.2μm以上の三価クロメート皮膜である。
ここで、図2は、本発明の防振ゴム部材の一実施の形態を示している。この実施の形態では、本発明の防振ゴム部材の一例である、自動車用の絞りブッシュ(円筒状ブッシュ)について説明する。この絞りブッシュは、円筒状のゴム材21の内周面に、円筒状の内筒金具(金具)22aが同軸的に接着一体化されているとともに、上記円筒状のゴム材21の外周面に、円筒状の外筒金具(金具)22bが同軸的に接着一体化されている。そして、上記内筒金具(金具)22aおよび外筒金具(金具)22bの少なくとも一方に絞り加工が施されることにより、ゴム材21と金具との接着一体化がなされている。
上記金具とゴム材との界面部分、すなわち、内筒金具22aとゴム材21との界面部分や、外筒金具22bとゴム材21との界面部分は、模式的に表すと、例えば図1に示すようになっている。図1において、1はゴム材、2は金具、3aは下塗り接着剤層、3bは上塗り接着剤層、4は三価クロメート皮膜、5は亜鉛系めっき皮膜、Xはゴム材接着部、Yはゴム材非接着部である。そして、上記亜鉛系めっき皮膜5が、ニッケル共析率が7〜9%で厚み3μm以上の亜鉛系めっき皮膜であり、上記三価クロメート皮膜4が、クロムピーク値が23重量%以上で厚み0.2μm以上の三価クロメート皮膜である。なお、上記三価クロメート皮膜4上に形成された接着剤層は、図1に示すような二層(下塗り接着剤層3aおよび上塗り接着剤層3b)にすることにより、接着性はより高くなるが、必要に応じ、一層にすることも可能である。また、図1に示されるゴム材非接着部Yのように、三価クロメート皮膜4表面に、部分的に、ゴム材1が接着されていない露出部を有していても、上記亜鉛系めっき皮膜5および三価クロメート皮膜4によって良好な防錆効果を得ることができる。
図1に示すように、亜鉛系めっき皮膜5は、金具2表面に形成されている。そして、本発明において、上記亜鉛系めっき皮膜5は、先に述べたように、ニッケル共析率が7〜9%で厚み3μm以上の皮膜であり、好ましくは、ニッケル共析率が7〜9%で厚み3〜15μmの皮膜である。すなわち、上記のように亜鉛系めっき皮膜5のニッケル共析率および厚みを設定することにより、所望の防錆性能、接着信頼性を得ることができるとともに、絞り加工の際の皮膜破壊の抑制効果も得られるからである。ここで、上記亜鉛系めっき皮膜5のニッケル共析率および膜厚は、例えば、フィッシャー・インストルメンツ社製のFISCHERSCOPE X−RAY(型式:XDL−B XYmZ)を用いて測定することができる。
そして、上記のように特殊な亜鉛系めっき皮膜5は、金具2表面に対し、例えば、亜鉛/ニッケル比(重量比)を13〜18(好ましくは14〜18)に調整した亜鉛ニッケル処理液で浸漬処理等して析出させることにより、形成することができる。
また、図1に示すように、三価クロメート皮膜4は、亜鉛系めっき皮膜5上に積層形成されている。そして、本発明において、上記三価クロメート皮膜4は、先に述べたように、クロムピーク値が23重量%以上で厚み0.2μm以上の皮膜であり、好ましくは、クロムピーク値が25重量%以上で厚み0.2〜0.5μmの皮膜であり、より好ましくは、クロムピーク値が26〜30重量%で厚み0.2〜0.3μmの皮膜である。すなわち、上記のように三価クロメート皮膜4のクロムピーク値および厚みを設定することにより、所望の防錆性能、接着信頼性を得ることができるとともに、絞り加工の際の皮膜破壊の抑制効果も得られるからである。ここで、上記三価クロメート皮膜4のクロムピーク値とは、上記三価クロメート皮膜4中のクロム元素(Cr)の最大濃度を測定した測定値のことであり、例えば、マーカス型高周波グロー放電発光表面分析装置(堀場製作所社製、GD−PROFILER2型 GD−OES)を用いて測定することができる。また、上記三価クロメート皮膜3の膜厚は、例えば、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて皮膜断面から測定することができる。
そして、上記のように特殊な三価クロメート皮膜4は、先に述べたようにして金具2表面に形成された亜鉛系めっき皮膜5上に、例えば、クロム濃度を5.2〜7.8g/l、pHを3.6〜4.0に調整した三価クロメート処理液で浸漬処理等して120〜180秒(好ましくは120〜160秒)の処理時間で析出させることにより、積層形成することができる。
上記三価クロメート処理液としては、三価のクロムイオンを有効成分とするものであり、例えば、酢酸クロム(III),硝酸クロム(III),塩化クロム(III),硫酸クロム(III),亜クロム(III)酸等を主成分とするものがあげられる。なかでも、ZT−444(ディップソール社製)やTR−173(日本表面化学社製)は、耐食性の高い皮膜を形成することができるため、好適に用いられる。
つぎに、上記三価クロメート皮膜4および亜鉛系めっき皮膜5以外の、本発明の防振ゴム部材の形成材料について、図1をもとに詳しく説明する。
図1に示すゴム材1の形成材料としては、例えば、天然ゴム(NR),ブタジエンゴム(BR),スチレンブタジエンゴム(SBR),イソプレンゴム(IR),アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR),カルボキシル変性NBR,クロロプレンゴム(CR),エチレンプロピレンゴム(EPM、EPDM),マレイン酸変性EPM,ブチルゴム(IIR),ハロゲン化IIR,クロロスルホン化ポリエチレン(CSM),フッ素ゴム(FKM),アクリルゴム,エピクロロヒドリンゴム等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。なかでも、防振性が良好である観点から、天然ゴムが好ましい。また、必要性能に応じて、上記材料に、カーボンブラック等の補強剤,加硫剤,加硫促進剤,滑剤,助剤,可塑剤,老化防止剤等が適宜に添加される。
また、図1に示す金具2としては、金属製のものであればよく、例えば、鉄、銅、アルミニウム、マグネシウム、鉛、錫、あるいはこれらの合金、ステンレス等の従来公知の金属によって形成されたものが用いられる。なお、図2に示す内筒金具22aと外筒金具22bとは、同じ種類の金属からなるものであっても、異なる種類の金属からなるものであってもよい。
また、上記三価クロメート皮膜4上に形成された接着剤層は、一液型でも二液型のいずれでもよいが、図1に示すように、下塗り接着剤層3aおよびその下塗り接着剤層3a上に接して形成された上塗り接着剤層3bの二層からなる(二液型)と、より優れた接着性を得ることができる。
上記接着剤層の材料としては、高分子成分として、ハロゲン化エラストマー、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等を含む加硫接着剤が特に有用である。ハロゲン化エラストマーの例としては、塩化ゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、臭素化塩素化ポリブタジエン等があげられる。フェノール樹脂としては、ノボラック型、レゾール型及び各種の変性フェノール樹脂が含まれる。高分子成分は、通常、接着剤中の基本成分の10〜70重量%である。10重量%未満であると充分な接着効果が得られず、70重量%を超えて用いても他の成分との協働による充分な作用が得られない。なお、ここで基本成分とは、溶媒成分を除く固形分の全体を意味している。上記溶媒成分としては、水,キシレン,エチルベンゼン,メチルイソブチルケトン等が用いられる。
また、上記接着剤は、各種の副成分、充填剤、増粘剤、架橋剤、その他の添加剤・副成分を含むことができる。充填剤の例としては、炭酸カルシウム、ジークライト、シリカ、カオリンクレー、硫酸バリウム等が挙げられる。増粘剤の例としてはポリアクリル酸、シリカ、ベントナイト等があげられる。架橋剤の例としては、多価金属塩、ポリイソシアナート化合物、ポリエポキシ化合物、ポリアミド化合物、ニトロソ化合物等があげられる。副成分の例としては、酸化チタン、酸化鉛、酸化亜鉛等の金属酸化物、カーボンブラック、ポリイミド化合物、イソシアナート等があげられる。
そして、上記接着剤層を、図1に示すように、下塗り接着剤層3aおよび上塗り接着剤層3bの二層からなるものとする際、その接着剤に市販品を用いる場合、上記下塗り接着剤層3aには、例えば、ロード・ファー・イースト社製のケムロック205,XPJ−113,XPJ−77,XPJ−106等の市販品を用いることができる。また、上塗り接着剤層3bには、例えば、ロード・ファー・イースト社製のケムロック6125,XJ−370,XJ−371,XJ−380,XJ−381等の市販品を用いることができる。
ここで、図2に示す円筒状ブッシュは、先にも述べたように、本発明の防振ゴム部材の一実施の形態を示すものであり、図1に示すようなゴム材1と金具2との接着構造を有している。上記のような円筒状ブッシュは、例えば、つぎのようにして作製することができる。なお、本発明の防振ゴム部材の製法は、以下に示すような手順に特に限定されるものではない。
すなわち、まず、内筒金具22aと外筒金具22bとを準備し、その内筒金具22aの外周面および外筒金具22bの内周面に、亜鉛/ニッケル比(重量比)を14〜18に調整した亜鉛ニッケル処理液によって析出形成することにより、ニッケル共析率が7〜9%で厚み3μm以上の亜鉛系めっき皮膜5を形成する。なお、防錆性等の観点から、上記内筒金具22aと外筒金具22bの表面全面に上記亜鉛系めっき皮膜5を形成することが好ましい。続いて、上記のようにして形成された亜鉛系めっき皮膜5の表面に、クロム濃度を5.2〜7.8g/l、pHを3.6〜4.0に調整した三価クロメート処理液によって、120〜180秒の処理時間で析出形成することにより、クロムピーク値が23重量%以上で厚み0.2μm以上の三価クロメート皮膜4を形成する。なお、上記三価クロメート皮膜4および亜鉛系めっき皮膜5の析出形成は、通常、20〜30℃で行われ、また、上記三価クロメート皮膜4および亜鉛系めっき皮膜5は、析出形成された後、必要に応じ、80〜100℃で10〜20分の乾燥が行われる。そして、このような亜鉛系めっき皮膜5および三価クロメート皮膜4が積層形成された内筒金具22aの外周および外筒金具22bの内周に対し、下塗り接着剤をスプレー等により塗布し、その後、自然乾燥させ〔25℃(室温)×60分間程度〕、下塗り接着剤層3a(厚み5〜20μm程度)を形成する。続いて、上記下塗り接着剤層3aの表面に、上塗り接着剤をスプレー等により塗布し、その後、自然乾燥させ〔25℃(室温)×60分間程度〕、上塗り接着剤層3b(厚み5〜20μm程度)を形成する。そして、これら内筒金具22aおよび外筒金具22bを、成形用金型内に同軸的に配設し、内筒金具22aと外筒金具22bと金型とで囲まれる成形空間内に、ゴム材21形成用の未加硫ゴムを充填し、その後、加硫成形する(140〜200℃×5〜60分間程度)。上記加硫成形によりゴム材21の成形を行った後、上記内筒金具22aを拡径するか、あるいは上記外筒金具22bを縮径するよう、金具に絞り加工を施す。このようにして、上記円筒状ブッシュを作製することができる(図1および図2参照)。
上記接着剤層は、先にも述べたように、必要に応じ、一層にすることも可能である。また、内筒金具22aと外筒金具22bとの間の未加硫ゴムは、金型等により別途成形した未加硫ゴムであってもよい。なお、接着性を高めるのであれば、上記のように未加硫ゴムを選択するほうがよいが、必要に応じ、加硫ゴムを用いてもよい。
そして、上記絞り加工による絞り率は、好ましくは、5〜15%の範囲である。すなわち、このような範囲で絞り加工を施すことにより、防振ゴム部材の強固な接着一体化がなされるからである。なお、上記絞り率は、下記の式(1)によって示される値である。
(加硫時のゴム材の厚み−絞り加工後のゴム材の厚み)/加硫時のゴム材の厚み……(1)
そして、本発明の防振ゴム部材では、先に述べたように、その金具上に特殊な亜鉛系めっき皮膜5および三価クロメート皮膜4が積層形成されているため、上記のような絞り率で絞り加工を施しても、各皮膜の柔軟性が高いために皮膜破壊をともなうことなく、高い接着信頼性を確保することができる。そのため、本発明の防振ゴム部材は、従来のリン酸亜鉛皮膜を金具上に備えた防振ゴム部材に比べ、金具に赤錆が発生するまでの時間において約80倍の延命効果がある。
本発明の防振ゴム部材は、上記のように絞り加工が施されたものであれば、円筒状ブッシュ(絞りブッシュ)の他に、自動車や輸送機器(飛行機,フォークリフト,ショベルカー,クレーン等の産業用輸送車両、鉄道車両等)等に用いられる、円筒状以外のブッシュ,エンジンマウント,モータマウント等、または産業機械等の様々な機械に用いられる防振部材等としてもよい。すなわち、上記のように絞り加工が施されたものであれば、金具の形状は、円筒状に限定されず、平板状,波形状等、各種の形状であってもよい。
つぎに、本発明の実施例について比較例と併せて説明する。
[実施例1]
鉄製の内筒金具(外径25mm)と外筒金具(内径38.8mm)とを準備し、その内筒金具の外周面および外筒金具の内周面に、亜鉛/ニッケル比(重量比)を8/0.45に調整した亜鉛ニッケル処理液によって25℃で50分間析出形成することにより、ニッケル共析率が7%で厚み10μmの亜鉛めっき皮膜を形成した。続いて、上記内筒金具および外筒金具に形成された亜鉛めっき皮膜の表面に、クロム濃度を5.2g/l、pHを3.8に調整した三価クロメート処理液によって、25℃で150秒間析出形成することにより、クロムピーク値が27重量%で厚み0.3μmのクロメート皮膜を形成した。
なお、上記亜鉛めっき皮膜のニッケル共析率および厚みは、フィッシャー・インストルメンツ社製のFISCHERSCOPE X−RAY(型式:XDL−B XYmZ)を用いて測定した。
また、上記クロメート皮膜のクロムピーク値は、マーカス型高周波グロー放電発光表面分析装置(堀場製作所社製、GD−PROFILER2型 GD−OES)を用いて、下記の測定条件で、クロメート皮膜中のクロム元素(Cr)の最大濃度を測定した。
・分析モード:パルススパッタ
・アノード径(分析面積):φ4mm
・放電電力:35W
・Arガス圧:600Pa
さらに、上記クロメート皮膜の厚みは、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて皮膜断面から測定した。
そして、上記のようにして亜鉛めっき皮膜およびクロメート皮膜が積層形成された内筒金具の外周および外筒金具の内周に、下塗り接着剤としてケムロック205(ロード・ファー・イースト社製)を塗布し、乾燥させ、下塗り接着剤層(厚み10μm)を形成した。続いて、上記下塗り接着剤層の表面に、上塗り接着剤としてケムロック6125(ロード・ファー・イースト社製)を塗布し、乾燥させ、上塗り接着剤層(厚み10μm)を形成した。
その後、成形用金型内に、これら内筒金具および外筒金具を、成形用金型内に同軸的に配設し、内筒金具と外筒金具と金型とで囲まれる成形空間内に、未加硫ゴムを充填した後、加硫(150℃×20分間)し、さらに、上記外筒金具を縮径するよう、絞り加工を施すことにより、防振ゴム部材(サンプル)を作製した(図1および図2参照)。
なお、上記サンプルは、その絞り加工により、下記の式(1)によって示される絞り率が、5%のものと、10%のものとを、作製した。
(加硫時のゴム材の厚み−絞り加工後のゴム材の厚み)/加硫時のゴム材の厚み……(1)
また、上記未加硫ゴムとしては、天然ゴム100重量部と、カーボンブラック30重量部と、加硫剤(硫黄)2.5重量部と、加硫促進剤(ノクセラーCZ、大内新興化学社製)1重量部と、酸化亜鉛5重量部と、ステアリン酸1重量部と、老化防止剤4.5重量部と、ナフテン系鉱物油5重量部とを、ニーダー等の混練機で混練して得たものを用いた。
[実施例2]
亜鉛めっき皮膜を、亜鉛/ニッケル比(重量比)を8/0.61に調整した亜鉛ニッケル処理液によって25℃で50分間析出形成することにより形成し、その結果、ニッケル共析率が9%、厚み10μmの亜鉛めっき皮膜を形成した。また、クロメート皮膜を、クロム濃度を5.2g/l、pHを3.8に調整した三価クロメート処理液によって、25℃で140秒間析出形成することにより、クロムピーク値が27重量%で厚み0.3μmのクロメート皮膜を形成した。それ以外は、実施例1と同様にして、防振ゴム部材(絞り率が5%のサンプルと、絞り率が10%のサンプル)を作製した。
[実施例3]
亜鉛めっき皮膜を、亜鉛/ニッケル比(重量比)を8/0.53に調整した亜鉛ニッケル処理液によって25℃で15分間析出形成することにより形成し、その結果、ニッケル共析率が8%、厚み3μmの亜鉛めっき皮膜を形成した。また、クロメート皮膜を、クロム濃度を5.2g/l、pHを3.8に調整した三価クロメート処理液によって、25℃で140秒間析出形成することにより、クロムピーク値が27重量%で厚み0.3μmのクロメート皮膜を形成した。それ以外は、実施例1と同様にして、防振ゴム部材(絞り率が5%のサンプルと、絞り率が10%のサンプル)を作製した。
[実施例4]
亜鉛めっき皮膜を、亜鉛/ニッケル比(重量比)を8/0.53に調整した亜鉛ニッケル処理液によって25℃で75分間析出形成することにより形成し、その結果、ニッケル共析率が8%、厚み15μmの亜鉛めっき皮膜を形成した。また、クロメート皮膜を、クロム濃度を5.2g/l、pHを3.8に調整した三価クロメート処理液によって、25℃で140秒間析出形成することにより、クロムピーク値が27重量%で厚み0.3μmのクロメート皮膜を形成した。それ以外は、実施例1と同様にして、防振ゴム部材(絞り率が5%のサンプルと、絞り率が10%のサンプル)を作製した。
[実施例5]
亜鉛めっき皮膜を、亜鉛/ニッケル比(重量比)を8/0.53に調整した亜鉛ニッケル処理液によって25℃で50分間析出形成することにより形成し、その結果、ニッケル共析率が8%、厚み10μmの亜鉛めっき皮膜を形成した。また、クロメート皮膜を、クロム濃度を5.2g/l、pHを3.8に調整した三価クロメート処理液によって、25℃で140秒間析出形成することにより、クロムピーク値が27重量%で厚み0.3μmのクロメート皮膜を形成した。それ以外は、実施例1と同様にして、防振ゴム部材(絞り率が5%のサンプルと、絞り率が10%のサンプル)を作製した。
[実施例6]
亜鉛めっき皮膜を、亜鉛/ニッケル比(重量比)を8/0.53に調整した亜鉛ニッケル処理液によって25℃で50分間析出形成することにより形成し、その結果、ニッケル共析率が8%、厚み10μmの亜鉛めっき皮膜を形成した。また、クロメート皮膜を、クロム濃度を2.6g/l、pHを3.8に調整した三価クロメート処理液によって、25℃で180秒間析出形成することにより、クロムピーク値が23重量%で厚み0.3μmのクロメート皮膜を形成した。それ以外は、実施例1と同様にして、防振ゴム部材(絞り率が5%のサンプルと、絞り率が10%のサンプル)を作製した。
[実施例7]
亜鉛めっき皮膜を、亜鉛/ニッケル比(重量比)を8/0.53に調整した亜鉛ニッケル処理液によって25℃で50分間析出形成することにより形成し、その結果、ニッケル共析率が8%、厚み10μmの亜鉛めっき皮膜を形成した。また、クロメート皮膜を、クロム濃度を5.2g/l、pHを3.8に調整した三価クロメート処理液によって、25℃で120秒間析出形成することにより、クロムピーク値が27重量%で厚み0.2μmのクロメート皮膜を形成した。それ以外は、実施例1と同様にして、防振ゴム部材(絞り率が5%のサンプルと、絞り率が10%のサンプル)を作製した。
[実施例8]
亜鉛めっき皮膜を、亜鉛/ニッケル比(重量比)を8/0.53に調整した亜鉛ニッケル処理液によって25℃で50分間析出形成することにより形成し、その結果、ニッケル共析率が8%、厚み10μmの亜鉛めっき皮膜を形成した。また、クロメート皮膜を、クロム濃度を5.2g/l、pHを3.8に調整した三価クロメート処理液によって、25℃で160秒間析出形成することにより、クロムピーク値が27重量%で厚み0.5μmのクロメート皮膜を形成した。それ以外は、実施例1と同様にして、防振ゴム部材(絞り率が5%のサンプルと、絞り率が10%のサンプル)を作製した。
[比較例1]
亜鉛めっき皮膜を、亜鉛/ニッケル比(重量比)を8/0.38に調整した亜鉛ニッケル処理液によって25℃で50分間析出形成することにより形成し、その結果、ニッケル共析率が6%、厚み10μmの亜鉛めっき皮膜を形成した。また、クロメート皮膜を、クロム濃度を5.2g/l、pHを3.8に調整した三価クロメート処理液によって、25℃で140秒間析出形成することにより、クロムピーク値が27重量%で厚み0.3μmのクロメート皮膜を形成した。それ以外は、実施例1と同様にして、防振ゴム部材(絞り率が5%のサンプルと、絞り率が10%のサンプル)を作製した。
[比較例2]
亜鉛めっき皮膜を、亜鉛/ニッケル比(重量比)を8/0.68に調整した亜鉛ニッケル処理液によって25℃で50分間析出形成することにより形成し、その結果、ニッケル共析率が10%、厚み10μmの亜鉛めっき皮膜を形成した。また、クロメート皮膜を、クロム濃度を5.2g/l、pHを3.8に調整した三価クロメート処理液によって、25℃で140秒間析出形成することにより、クロムピーク値が27重量%で厚み0.3μmのクロメート皮膜を形成した。それ以外は、実施例1と同様にして、防振ゴム部材(絞り率が5%のサンプルと、絞り率が10%のサンプル)を作製した。
[比較例3]
亜鉛めっき皮膜を、亜鉛/ニッケル比(重量比)を8/0.53に調整した亜鉛ニッケル処理液によって25℃で10分間析出形成することにより形成し、その結果、ニッケル共析率が8%、厚み2μmの亜鉛めっき皮膜を形成した。また、クロメート皮膜を、クロム濃度を5.2g/l、pHを3.8に調整した三価クロメート処理液によって、25℃で140秒間析出形成することにより、クロムピーク値が27重量%で厚み0.3μmのクロメート皮膜を形成した。それ以外は、実施例1と同様にして、防振ゴム部材(絞り率が5%のサンプルと、絞り率が10%のサンプル)を作製した。
[比較例4]
亜鉛めっき皮膜を、亜鉛/ニッケル比(重量比)を8/0.53に調整した亜鉛ニッケル処理液によって25℃で50分間析出形成することにより形成し、その結果、ニッケル共析率が8%、厚み10μmの亜鉛めっき皮膜を形成した。また、クロメート皮膜を、クロム濃度を1.3g/l、pHを3.8に調整した三価クロメート処理液によって、25℃で180秒間析出形成することにより、クロムピーク値が22重量%で厚み0.3μmのクロメート皮膜を形成した。それ以外は、実施例1と同様にして、防振ゴム部材(絞り率が5%のサンプルと、絞り率が10%のサンプル)を作製した。
[比較例5]
亜鉛めっき皮膜を、亜鉛/ニッケル比(重量比)を8/0.53に調整した亜鉛ニッケル処理液によって25℃で50分間析出形成することにより形成し、その結果、ニッケル共析率が8%、厚み10μmの亜鉛めっき皮膜を形成した。また、クロメート皮膜を、クロム濃度を5.2g/l、pHを3.8に調整した三価クロメート処理液によって、25℃で60秒間析出形成することにより、クロムピーク値が27重量%で厚み0.1μmのクロメート皮膜を形成した。それ以外は、実施例1と同様にして、防振ゴム部材(絞り率が5%のサンプルと、絞り率が10%のサンプル)を作製した。
このようにして得られた実施例および比較例のサンプル(絞り率が5%のサンプルと、絞り率が10%のサンプル)について、下記の基準に従い、各特性の評価を行った。その結果を後記の表1に併せて示した。
〔接着性〕
上記作製のサンプルにおける両金具を引っ張ることにより破断した部位を目視評価し、上記作製のサンプルにおける金具とゴムとの接着性を評価した。すなわち、上記目視評価において、ゴム破壊が認められたものを「○」とし、めっきと接着剤の界面、めっきの層内、めっきと金具素地の界面にて破壊したものを「×」とした。
〔長期信頼性〕
上記作製のサンプルにおけるゴムに伸長をかけた状態で、上記作製のサンプルを35℃の塩水に1000時間浸漬する試験を行った。その後、上記作製のサンプルにおける両金具を引っ張ることにより破断した部位を目視評価し、上記作製のサンプルにおける金具とゴムとの接着性を評価した。すなわち、上記目視評価において、ゴム破壊が認められたものを「○」とし、めっきと接着剤の界面、めっきの層内、めっきと金具素地の界面にて破壊したものを「×」とした。
Figure 2019051665
上記表1の結果から明らかなように、実施例のサンプルは、ニッケル共析率が7〜9%で厚み3μm以上の亜鉛めっき皮膜と、クロムピーク値が23重量%以上で厚み0.2μm以上の三価クロメート皮膜を備えており、絞り率が5%のサンプルと、絞り率が10%のサンプルのいずれにおいても、上記規定にもとづく接着性評価および長期信頼性評価が得られる結果となった。
これに対し、比較例1のサンプルは、亜鉛めっき皮膜のニッケル共析率が低過ぎ、長期信頼性評価に劣る結果となった。比較例2のサンプルは、亜鉛めっき皮膜のニッケル共析率が高過ぎ、接着性および長期信頼性評価に劣る結果となった。比較例3のサンプルは、亜鉛めっき皮膜の厚みが薄く、長期信頼性評価に劣る結果となった。比較例4のサンプルは、クロメート皮膜のクロムピーク値が低過ぎ、長期信頼性評価に劣る結果となった。比較例5のサンプルは、クロメート皮膜の厚みが薄く、長期信頼性評価に劣る結果となった。
本発明の防振ゴム部材は、自動車や輸送機器(飛行機,フォークリフト,ショベルカー,クレーン等の産業用輸送車両、鉄道車両等)等に用いられる、円筒状ブッシュ(絞りブッシュ),エンジンマウント,モータマウント等として有用である。また、本発明の防振ゴム部材は、絞り加工が施されたものであれば、その金具の形状は、円筒状に限定されず、平板状,波形状等、各種の形状のものが用いられる。
1 ゴム材
2 金具
3a 下塗り接着剤層
3b 上塗り接着剤層
4 三価クロメート皮膜
5 亜鉛系めっき皮膜
X ゴム材接着部
Y ゴム材非接着部

Claims (5)

  1. ゴム材と、金具とが、上記金具表面に形成された亜鉛系めっき皮膜と、上記亜鉛系めっき皮膜表面に積層形成されたクロメート皮膜と、接着剤層を介し、上記金具に絞り加工が施された状態で一体的に接着されてなる防振ゴム部材であって、上記亜鉛系めっき皮膜が、ニッケル共析率が7〜9%で厚み3μm以上の亜鉛系めっき皮膜であり、上記クロメート皮膜が、クロムピーク値が23重量%以上で厚み0.2μm以上の三価クロメート皮膜であることを特徴とする防振ゴム部材。
  2. 上記三価クロメート皮膜の表面に、部分的に、ゴム材が接着されていない露出部を有している、請求項1記載の防振ゴム部材。
  3. 上記防振ゴム部材が、絞りブッシュである、請求項1または2記載の防振ゴム部材。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の防振ゴム部材の製法であって、上記金具表面の亜鉛系めっき皮膜を、亜鉛/ニッケル比(重量比)を14〜18に調整した亜鉛ニッケル処理液によって析出形成し、上記亜鉛系めっき皮膜表面の三価クロメート皮膜を、クロム濃度を5.2〜7.8g/l、pHを3.6〜4.0に調整した三価クロメート処理液によって120〜180秒の処理時間で析出形成することを特徴とする防振ゴム部材の製法。
  5. 上記亜鉛系めっき皮膜および三価クロメート皮膜が積層形成された金具と、未加硫ゴムとを、加硫接着剤を介して接着し、上記未加硫ゴムを加熱加硫してゴム材にした後、上記金具に絞り加工を施す、請求項4記載の防振ゴム部材の製法。
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