JP2019051512A - 硬化塗膜の形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、基板にスルーホールやブラインドビアホールが設けられていても、スルーホールやブラインドビアホールを十分に埋めつつ、塗膜の厚さを均一化できる硬化塗膜の形成方法を提供することである。【解決手段】ジェットディスペンサーを用いたインクジェット法により、基板に、25℃における粘度が120〜3300mPa・sである第1の感光性樹脂組成物を塗工する工程と、前記塗工した第1の感光性樹脂組成物から、第1の硬化処理にて第1の硬化塗膜を形成する工程と、前記第1の硬化塗膜上に、第2の感光性樹脂組成物を塗工する工程と、前記塗工した第2の感光性樹脂組成物から、第2の硬化処理にて第2の硬化塗膜を形成する工程と、を有することを特徴とする硬化塗膜の形成方法。【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット法を用いて基板上に感光性樹脂組成物を吐出して塗膜を形成する硬化塗膜の形成方法に関するものである。
従来、基板、例えば、プリント配線板に所望の回路パターンを有する絶縁被覆を形成するにあたり、スクリーン印刷法を用いて、感光性樹脂組成物を塗布後、予備乾燥し、回路パターンのランド以外を透光性にしたパターンを有するネガフィルムを感光性樹脂組成物の塗膜上に密着させ、その上から活性エネルギー線を照射し、ランドに対応する非露光領域を希アルカリ水溶液で除去して、塗膜を現像し、ポストキュアを行っていた(特許文献1)。
しかし、プリント配線板には、ブラインドビアホールが設けられている場合がある。この場合、スクリーン印刷法を用いると、ブラインドビアホールを十分に埋めることができず、ブラインドビアホールの周縁部では塗布した感光性樹脂組成物が退けてしまうという問題があった。
また、プリント配線板にブラインドビアホールが設けられていると、ブラインドビアホールは感光性樹脂組成物によって十分には埋められず、その周縁部では、塗布した感光性樹脂組成物が退けてしまうので、プリント配線板に形成する硬化塗膜の厚さが不均一となってしまうという問題があった。
また、プリント配線板にスルーホールが設けられている場合、スクリーン印刷法を用いると、塗布した感光性樹脂組成物が、スルーホールを介してプリント配線板の裏側へ抜けてしまい、スルーホールを埋めることができず、また、スルーホールの周縁部では塗布した感光性樹脂組成物が退けてしまうので、基板の使用条件等によっては、このような問題を防止することが要求される場合もある。
特開2002−293882号公報
上記事情に鑑み、本発明の目的は、基板にスルーホールやブラインドビアホールが設けられていても、スルーホールやブラインドビアホールを十分に埋めつつ、塗膜の厚さを均一化できる硬化塗膜の形成方法を提供することである。
本発明の態様は、インクジェット法により、基板に、25℃における粘度が120〜3300mPa・sである第1の感光性樹脂組成物を塗工する工程と、前記塗工した第1の感光性樹脂組成物から、第1の硬化処理にて第1の硬化塗膜を形成する工程と、前記第1の硬化塗膜上に、第2の感光性樹脂組成物を塗工する工程と、前記塗工した第2の感光性樹脂組成物から、第2の硬化処理にて第2の硬化塗膜を形成する工程と、を有することを特徴とする硬化塗膜の形成方法である。
上記態様では、インクジェット法により塗工した第1の感光性樹脂組成物を、第1の硬化処理にて第1の硬化塗膜とし、第1の硬化塗膜上に、さらに、インクジェット法も含む所望の塗工方法にて第2の感光性樹脂組成物を塗工し、第1の硬化塗膜と塗工した第2の感光性樹脂組成物とに対し、第2の硬化処理を行っている。
本発明の態様は、前記第2の感光性樹脂組成物の塗工方法が、スクリーン印刷法、インクジェット法、ロールコータ法、バーコータ法、スプレーコータ法、カーテンフローコータ法、スキージ法、アプリケータ法、ブレードコータ法、ナイフコータ法またはグラビアコータ法であることを特徴とする硬化塗膜の形成方法である。
本発明の態様は、前記第1の硬化塗膜上に、インクジェット法以外の他の塗工方法にて、前記第2の感光性樹脂組成物を塗工することを特徴とする硬化塗膜の形成方法である。
本発明の態様は、前記他の塗工方法が、スクリーン印刷法、ロールコータ法、バーコータ法、スプレーコータ法、カーテンフローコータ法、スキージ法、アプリケータ法、ブレードコータ法、ナイフコータ法またはグラビアコータ法であることを特徴とする硬化塗膜の形成方法である。
本発明の態様は、前記第1の感光性樹脂組成物の25℃における粘度が、200〜1000mPa・sであることを特徴とする硬化塗膜の形成方法である。
本発明の態様は、前記第2の感光性樹脂組成物の25℃における粘度が、120〜60000mPa・sであることを特徴とする硬化塗膜の形成方法である。
本発明の態様は、前記第1の感光性樹脂組成物が、前記第2の感光性樹脂組成物と同じ組成物であることを特徴とする硬化塗膜の形成方法である。
本発明の態様は、前記第1の感光性樹脂組成物が、前記基板のスルーホール及び/またはブラインドビアホールに塗工される硬化塗膜の形成方法である。
本発明の態様は、前記第1の硬化処理が、活性エネルギー線による露光処理または熱処理である硬化塗膜の形成方法である。
本発明の態様は、前記活性エネルギー線による露光処理の露光量が、30〜500mJ/cm2である硬化塗膜の形成方法である。
本発明の態様は、前記第2の硬化処理が、活性エネルギー線による露光処理または熱処理である硬化塗膜の形成方法である。
本発明の態様によれば、所望の塗工方法にて感光性樹脂組成物を塗工する前に、まず、インクジェット法にて25℃における粘度が120〜3300mPa・sである第1の感光性樹脂組成物を塗工して第1の硬化塗膜を形成することにより、塗工対象である基板に、スルーホールやブラインドビアホールが設けられていても、スルーホールやブラインドビアホールを十分に埋めることができ、また、スルーホールやブラインドビアホールの周縁部で塗布した感光性樹脂組成物が退けてしまうことを防止できる。さらに、スルーホールやブラインドビアホールを十分に埋め、感光性樹脂組成物が退けてしまうことを防止できるだけでなく、第1の感光性樹脂組成物が凸状に塗工されるのも防止できるので、硬化塗膜の厚さを均一化できる。
本発明の態様によれば、第1の感光性樹脂組成物の25℃における粘度が、200〜1000mPa・sであることにより、スルーホールやブラインドビアホールを確実に埋めつつ、硬化塗膜の厚さをさらに均一化できる。
本発明の態様によれば、活性エネルギー線による露光処理の露光量が30〜500mJ/cm2であることにより、露光時間を短縮し、且つブラインドビアホールだけではなく、スルーホールもより確実に埋めることができる。よって、生産性を向上させつつ、スルーホールの周縁部で塗布した感光性樹脂組成物が退けてしまうこともより確実に防止できる。
(a)図は、本発明の実施形態例に係る硬化塗膜の形成方法における、インクジェット法による塗工の説明図、同(b)図は、本発明の実施形態例に係る硬化塗膜の形成方法における、第1の硬化処理の説明図、同(c)図は、本発明の実施形態例に係る硬化塗膜の形成方法にて得られた硬化塗膜の説明図である。 実施例における塗膜均一性の評価方法の説明図である。
次に、本発明の硬化塗膜の形成方法の実施形態例について、図面を用いながら説明する。本発明の硬化塗膜の形成方法は、ブラインドビアホールが設けられた基板でも適用できるが、ここでは、スルーホールが設けられた基板(例えば、プリント配線板やフレキシブルプリント配線板等の回路基板)に硬化塗膜を形成する場合を例にとって説明する。
図1(a)に示すように、本発明の実施形態例に係る硬化塗膜の形成方法では、まず、インクジェット法(図1では、例として、ジェットディスペンサー4を用いたインクジェット法)により、基板3に、第1の感光性樹脂組成物1を所定量塗工する。図1では、基板3にスルーホール31が設けられ、スルーホール31部に第1の感光性樹脂組成物1を塗工している。
第1の感光性樹脂組成物1の25℃における粘度は、希釈剤によって120〜3300mPa・sに調整されている。25℃における粘度の下限値が120mPa・sであることにより、第1の感光性樹脂組成物1をインクジェット法にてスルーホール31に塗工するにあたり、塗工時に、第1の感光性樹脂組成物1が、スルーホール31を介して基板3の裏側へ抜けてしまうことを防止でき、ひいては、第1の感光性樹脂組成物1でスルーホール31を充填できる。また、25℃における粘度の上限値が3300mPa・sであることにより、第1の感光性樹脂組成物1をインクジェット法にて塗工するにあたり、第1の感光性樹脂組成物1が凸状に塗工されるのを防止でき、ひいては、硬化塗膜の厚さを均一化できる。
第1の感光性樹脂組成物1の25℃における粘度は、120〜3300mPa・sの範囲であれば、特に限定されないが、その下限値は、スルーホール31をより確実に充填する点から200mPa・sが好ましく、250mPa・sが特に好ましい。また、25℃における粘度の上限値は、硬化塗膜の厚さをさらに均一化する点から1000mPa・sが好ましく、800mPa・sがより好ましく、600mPa・sが特に好ましい。なお、スルーホール31のサイズは、特に限定されず、例えば、内径は50〜200μm、深さは50〜200μmである。
次に、図1(b)に示すように、塗工した第1の感光性樹脂組成物1に対して第1の硬化処理5を行って、第1の硬化塗膜11を形成する。第1の硬化処理5としては、活性エネルギー線を用いた露光処理、加熱装置を用いた熱処理等を挙げることができる。
活性エネルギー線を用いた露光処理の条件としては、第1の感光性樹脂組成物1が光硬化する条件であれば、特に限定されず、例えば、紫外線(例えば、波長240〜420nm)の露光の下限値は、スルーホールやブラインドビアホールを確実に埋めつつ硬化塗膜の厚さをより均一化する点から10mJ/cm2が好ましく、スルーホールをより確実に埋めることができる点から25mJ/cm2がより好ましく、30mJ/cm2が特に好ましい。一方で、紫外線の露光量の上限値は、光硬化の点からは特に限定されないが、露光時間を短縮化して生産性を向上させる点から2000mJ/cm2が好ましく、500mJ/cm2が特に好ましい。紫外線の光源としては、特に限定されないが、例えば、メタルハライドランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、UV−LED等を挙げることができる。また、熱処理条件としては、第1の感光性樹脂組成物1が熱硬化する条件であれば、特に限定されず、例えば、60〜170℃、15〜80分等を挙げることができる。
次に、図1(c)に示すように、得られた第1の硬化塗膜11上に、所望の塗工方法にて、第2の感光性樹脂組成物2を塗工する。図1(c)では、基板3の表面全体に第2の感光性樹脂組成物2を塗工している。第1の硬化処理5の終了時から第2の感光性樹脂組成物2の塗工を開始するまでの時間間隔は、特に限定されないが、基板3表面や第1の硬化塗膜11の表面の酸化を防止する点から72時間以下が好ましい。
第2の感光性樹脂組成物2の塗工方法としては、特に限定されず、従来使用されている公知の方法をいずれも使用でき、例えば、スクリーン印刷法、インクジェット法(例えば、ジェットディスペンサーを用いたインクジェット法など)、ロールコータ法、バーコータ法、スプレーコータ法、カーテンフローコータ法、スキージ法、アプリケータ法、ブレードコータ法、ナイフコータ法、グラビアコータ法等を挙げることができる。第2の感光性樹脂組成物2の塗工方法は、第1の感光性樹脂組成物1の塗工方法(すなわち、インクジェット法)と同じ塗工方法でもよく、インクジェット法以外の塗工方法でもよい。このうち、基板全面に対する塗工の容易性の点から、スクリーン印刷法が好ましい。
第2の感光性樹脂組成物2は、第1の感光性樹脂組成物1と同じ組成物でもよく、相違する組成物でもよい。また、第2の感光性樹脂組成物2の25℃における粘度は、第1の感光性樹脂組成物1の25℃における粘度と同じでもよく、相違していてもよい。第2の感光性樹脂組成物2の25℃における粘度は、採用する塗工方法によるが、例えば、その下限値は、所定の膜厚に塗工する点から120mPa・sが好ましく、塗工方法としてスクリーン印刷法を用いる場合には、所定の膜厚に確実に塗工する点から10000mPa・sがより好ましく、12000mPa・sが特に好ましい。また、25℃における粘度の上限値は、例えば、塗工性の点から60000mPa・sが好ましく、塗工方法としてスクリーン印刷法を用いる場合には、50000mPa・sがより好ましく、レベリング性の点から30000mPa・sが特に好ましい。
第2の感光性樹脂組成物2の塗工時の膜厚は、基板の使用状況に応じて適宜選択可能であり、例えば、回路基板に塗工する場合には、10〜100μmが挙げられる。
次に、塗工した第2の感光性樹脂組成物2に対して、第2の硬化処理を行って第2の硬化塗膜12を形成する。第2の硬化処理としては、第1の硬化処理5と同じく、活性エネルギー線を用いた露光処理、加熱装置を用いた熱処理等を挙げることができる。また、第2の硬化処理の処理条件としては、第1の硬化処理5と同じ処理条件を挙げることができる。また、生産性等の点から、第1の硬化処理5は、第2の硬化処理よりも少ない露光量でもよく、第2の硬化処理よりも低い加熱温度、短い加熱時間でもよい。
第2の硬化処理を行うことにより、基板表面全体に第2の感光性樹脂組成物2からなる第2の硬化塗膜12を形成できる。
なお、第2の感光性樹脂組成物2に有機溶剤が含まれている場合には、第2の感光性樹脂組成物2の塗工後、有機溶剤を揮散させてタックフリーの塗膜とするために、乾燥機等で予備乾燥を行ってから、第2の硬化処理を実施してもよい。予備乾燥の条件としては、例えば、60〜80℃程度の温度で15〜60分間程度の加熱時間を挙げることができる。また、第2の感光性樹脂組成物2の塗膜を現像する場合には、(予備乾燥後に行う)第2の硬化処理は、露光処理とすることが好ましい。この場合、露光処理は、第2の感光性樹脂組成物2の塗膜上に、回路パターンのランド以外を透光性にしたパターンを有するネガフィルムを密着させ、その上から活性エネルギー線を照射して第2の感光性樹脂組成物2の塗膜を光硬化させる。
第2の感光性樹脂組成物2の光硬化後、前記ランドに対応する非露光領域を希アルカリ水溶液で除去することにより塗膜を現像させる。上記現像方法には、例えば、スプレー法、シャワー法等が用いられ、使用される希アルカリ水溶液としては、特に限定されず、例えば、0.5〜5質量%の炭酸ナトリウム水溶液が挙げられる。現像後、130〜170℃の熱風循環式の乾燥機等で20〜80分間ポストキュアを行うことにより、基板3上に目的とする硬化被膜を形成させることができる。
次に、第1の感光性樹脂組成物及び第2の感光性樹脂組成物(以下、第1の感光性樹脂組成物と第2の感光性樹脂組成物を総称して「感光性樹脂組成物」ということがある。)について説明する。
感光性樹脂組成物の硬化膜としては、例えば、プリント配線板等の回路基板に形成されるソルダーレジスト膜等の絶縁被膜を挙げることができる。
上記感光性樹脂組成物としては、例えば、カルボキシル基含有感光性樹脂と、光重合開始剤と、ウレタン(メタ)アクリレートと、エポキシ化合物と、希釈剤と、を含有する感光性樹脂組成物を挙げることができる。
カルボキシル基含有感光性樹脂
カルボキシル基含有感光性樹脂は、特に限定されず、例えば、感光性の不飽和二重結合を1個以上有する樹脂が挙げられる。カルボキシル基含有感光性樹脂として、例えば、1分子中にエポキシ基を2個以上有する多官能エポキシ樹脂のエポキシ基の少なくとも一部に、アクリル酸やメタクリル酸(以下、「(メタ)アクリル酸」ということがある。)等のラジカル重合性不飽和モノカルボン酸を反応させて、エポキシ(メタ)アクリレート等のラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂を得て、生成した水酸基に多塩基酸又はその無水物を反応させて得られる、多塩基酸変性エポキシ(メタ)アクリレート等の多塩基酸変性ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂を挙げることができる。
前記多官能性エポキシ樹脂は、2官能以上のエポキシ樹脂であればいずれでも使用可能である。多官能性エポキシ樹脂のエポキシ当量は特に限定されないが、1000以下が好ましく、100〜500が特に好ましい。多官能性エポキシ樹脂には、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、シリコーン変性エポキシ樹脂等のゴム変性エポキシ樹脂、ε−カプロラクトン変性エポキシ樹脂、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールAD型等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂、о−クレゾールノボラック型等のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族多官能エポキシ樹脂、グリシジルエステル型多官能エポキシ樹脂、グリシジルアミン型多官能エポキシ樹脂、複素環式多官能エポキシ樹脂、ビスフェノール変性ノボラック型エポキシ樹脂、多官能変性ノボラック型エポキシ樹脂、フェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物型エポキシ樹脂等を挙げることができる。また、これらの樹脂にBr、Cl等のハロゲン原子を導入したものも使用可能である。これらのエポキシ樹脂は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
ラジカル重合性不飽和モノカルボン酸は、特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸などを挙げることができ、アクリル酸、メタクリル酸が好ましい。これらのラジカル重合性不飽和モノカルボン酸は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応方法に特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸とを適当な希釈剤中で加熱することにより反応させることができる。
多塩基酸又は多塩基酸無水物は、前記エポキシ樹脂とラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応により生成した水酸基に反応し、樹脂に遊離のカルボキシル基を導入するためのものである。多塩基酸又はその無水物は特に限定されず、飽和、不飽和のいずれも使用可能である。多塩基酸には、例えば、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、クエン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、3−メチルテトラヒドロフタル酸、4−メチルテトラヒドロフタル酸、3−エチルテトラヒドロフタル酸、4−エチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、3−メチルヘキサヒドロフタル酸、4−メチルヘキサヒドロフタル酸、3−エチルヘキサヒドロフタル酸、4−エチルヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸及びジグリコール酸等が挙げられ、多塩基酸無水物としてはこれらの無水物が挙げられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
上記した多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂もカルボキシル基含有感光性樹脂として使用できるが、必要に応じて、上記した多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂のカルボキシル基に、1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有するグリシジル化合物を反応させることにより、ラジカル重合性不飽和基を更に導入し、感光性をより向上させたカルボキシル基含有感光性樹脂としてもよい。
この感光性をより向上させたカルボキシル基含有感光性樹脂は、前記グリシジル化合物の反応によって、ラジカル重合性不飽和基が、多塩基酸変性不飽和モノカルボン酸化エポキシ樹脂骨格の側鎖に結合するため、光重合反応性が高く、優れた感光特性を有することができる。1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有する化合物としては、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、ペンタエリトリトールトリアクリレートモノグリシジルエーテル等が挙げられる。なお、グリシジル基は1分子中に複数有していてもよい。上記した1つ以上のラジカル重合性不飽和基とエポキシ基とを有する化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
光重合開始剤
光重合開始剤は、一般的に使用されるものであれば特に限定されず、例えば、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(0−アセチルオキシム)等のオキシム系開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン‐n‐ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2‐ジメトキシ‐2‐フェニルアセトフェノン、2,2‐ジエトキシ‐2‐フェニルアセトフェノン、2‐ヒドロキシ‐2‐メチル‐1‐フェニルプロパン‐1‐オン、1‐ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2‐メチル‐1‐〔4‐(メチルチオ)フェニル〕‐2‐モルフォリノ‐プロパン‐1‐オン、4‐(2‐ヒドロキシエトキシ)フェニル‐2‐(ヒドロキシ‐2‐プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p‐フェニルベンゾフェノン、4,4′‐ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロルベンゾフェノン、2‐メチルアントラキノン、2‐エチルアントラキノン、2‐ターシャリーブチルアントラキノン、2‐アミノアントラキノン、2‐メチルチオキサントン、2‐エチルチオキサントン、2‐クロルチオキサントン、2,4‐ジメチルチオキサントン、2,4‐ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、P‐ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
光重合開始剤の含配合量は、特に限定されないが、カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、5〜20質量部が好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレート
ウレタン(メタ)アクリレートは、柔軟性を有する硬化塗膜を得ることに寄与する。ウレタン(メタ)アクリレートは、ウレタンにラジカル重合性不飽和モノカルボン酸である(メタ)アクリル酸を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレートであればよく、特定の化合物に限定されない。ウレタンは、1分子中に2つ以上のイソシアネート基を有する化合物と1分子中に2つ以上のヒドロキシル基を有するポリオール化合物を反応させて得られるものである。
1分子中に2つ以上のイソシアネート基を有する化合物としては、特に限定されないが、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネアート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、メチレンジイソシアネート(MDI)、メチレンビスシクロヘキシルイソシアネート、トリメチルヘキサメチルジイソシアネート、ヘキサンジイソシアネート、ヘキサメチルアミンジイソシアネート、メチレンビスシクロヘキシルイソシアネート、トルエンジイソシアネート、1,2−ジフェニルエタンジイソシアネート、1,3−ジフェニルプロパンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメチルジイソシアネートなどのジイソシアネートが挙げられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
1分子中に2つ以上のヒドロキシル基を有するポリオール化合物は、特に限定されないが、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,18−オクタデカンジオールなどのC2−C22アルカンジオールや、2−ブテン−1,4−ジオール、2,6−ジメチル−1−オクテン−3,8−ジオールなどのアルケンジオール等の脂肪族ジオール;1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族ジオール;グリセリン、2−メチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルペンタン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、2−メチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)ペンタン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−3−ブタノール等の脂肪族トリオール;テトラメチロールメタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、キシリトール等の水酸基を4つ以上有するポリオールなどが挙げられる。これらの化合物は単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
ウレタン(メタ)アクリレートの配合量は、特に限定されないが、カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、その下限値は、柔軟性を向上させる点から5質量部が好ましく、10質量部が特に好ましい。一方、その上限値は、感光性の点から50質量部が好ましい。
エポキシ化合物
エポキシ化合物は、硬化塗膜の架橋密度を上げて十分な強度の硬化塗膜を得るためのものであり、例えば、エポキシ樹脂を添加する。エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂(フェノールノボラック型エポキシ樹脂、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、p−tert−ブチルフェノールノボラック型など)、ビスフェノールFやビスフェノールSにエピクロルヒドリンを反応させて得られたビスフェノールF型やビスフェノールS型エポキシ樹脂、さらにシクロヘキセンオキシド基、トリシクロデカンオキシド基、シクロペンテンオキシド基などを有する脂環式エポキシ樹脂、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等のトリアジン環を有するトリグリシジルイソシアヌレート、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂を挙げることができる。これらの化合物は単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
エポキシ化合物の配合量は、特に限定されないが、硬化後に十分な強度の塗膜を得る点から、カルボキシル基含有感光性樹脂100質量部に対して、10〜50質量部が好ましく、20〜40質量部が特に好ましい。
希釈剤
希釈剤は、感光性樹脂組成物の粘度や乾燥性を調節するためのものである。希釈剤には、例えば、非反応性希釈剤である有機溶剤が挙げられる。有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メタノール、イソプロパノール、シクロヘキサノール等のアルコール類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、石油エーテル、石油ナフサ等の石油系溶剤類、セロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、カルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、エチルジグリコールアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエステル類等を挙げることができる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
また、感光性樹脂組成物には、必要に応じて、着色剤、体質顔料、各種添加剤、消泡剤、難燃剤等を配合してもよい。
次に、本発明の硬化塗膜の形成方法について、他の実施形態例を説明する。上記本発明の硬化塗膜の形成方法の実施形態例では、スルーホールが設けられた基板を用いたが、これに代えて、ブラインドビアホールが設けられた基板でもよく、スルーホールもブラインドビアホールも設けられていない基板でもよい。また、スルーホールとブラインドビアホールとが設けられた基板にも適用可能である。また、本発明の硬化塗膜の形成方法では、塗工領域は特に限定されず、例えば、インクジェット法により塗工された第1の硬化塗膜を、基板全面または基板の所定領域の全面に形成し、該第1の硬化塗膜上に、インクジェット法も含めた所望の塗工方法にて第2の硬化塗膜を形成してもよい。また、必要に応じて、第2の硬化塗膜上に、さらなる硬化塗膜を形成してもよい。
次に、本発明の実施例を説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、これらの例に限定されるものではない。
実施例1〜4、比較例1〜3
下記表1に示す各成分を下記表1に示す配合割合にて配合し、3本ロールを用いて室温にて混合分散させて樹脂組成物を作製し、この樹脂組成物に希釈剤を所定量添加して実施例1〜4、比較例1〜3にて使用する感光性樹脂組成物を調製した。そして、調製した感光性樹脂組成物を以下のように塗工して試験片を作製した。
Figure 2019051512
試験片作製工程
基板:内径φ150μm、深さ70μmのスルーホール部の設けられた第1の基板、内径φ100μm、深さ70μmのブラインドビアホールの設けられた第2の基板
表面処理:酸処理(5質量%の硫酸水溶液)
表面処理後、ジェットディスペンサー(ノードソン・アドバンテスト・テクノロジー社製、プラットフォーム本体 Quantum Q−6800、ディスペンスジェットバルブ DJ−9500)を用いて、第1の基板の各スルーホール、第2の基板の各ブラインドビアホールに、実施例1〜4、比較例2〜3の感光性樹脂組成物を、一打点ずつ塗布し、その場で、UV照射機(ウシオ電機社製)で、波長250〜450nmの紫外線(光源:メタルハライドランプ)を250mJ/cm露光した(第1の硬化処理)。メタルハライドランプによる250mJ/cm露光の露光時間は、約5秒であった。露光の後、実施例1〜4、比較例1〜3の感光性樹脂組成物にて、第1の基板及び第2の基板の表面全体について、スクリーン印刷を行った。なお、スクリーン印刷時の実施例1〜4、比較例1〜3の感光性樹脂組成物の粘度は、15000mPa・sに調整した。
スクリーン印刷のDRY膜厚:20〜23μm
予備乾燥:80℃、20分
露光(第2の硬化処理):波長250〜450nm(光源:メタルハライドランプ)、250mJ/cm (オーク社製、「HMW−680GW」)
現像:1質量%の炭酸ナトリウム水溶液、60秒、スプレー圧0.2MPa
ポストキュア:150℃、30分
なお、スクリーン印刷のDRY膜厚は、ジェットディスペンサーによる塗布を行っていない部位にて測定した。また、比較例1では、ジェットディスペンサーによる塗布は行わずに、スクリーン印刷のみを行った。
評価
(1)粘度(mPa・s)
ブルックフィールドB型粘度計を用いて、実施例1〜4及び比較例1〜3の感光性樹脂組成物の温度25℃にて、50rpmの粘度を測定した。
(2)スルーホール埋まり性
試験片のスルーホール部100箇所について、実施例1〜4及び比較例1〜3の感光性樹脂組成物が充填され埋まっているかを、顕微鏡(×40倍)で観察し、埋まっているスルーホール部の数を計測した。
○:100箇所
△:99〜80箇所
×:79箇所以下
(3)ブラインドビアホール埋まり性
試験片のブラインドビアホール部100箇所について、実施例1〜4及び比較例1〜3の感光性樹脂組成物が充填され埋まっているかを、顕微鏡(×40倍)で観察し、埋まっているブラインドビアホール部の数を計測した。
○:100箇所
×:99箇所以下
(4)塗膜均一性
試験片のスルーホール部とブラインドビアホール部の断面を観察して、ジェットディスペンサー塗布部分の膜厚を測定した。図2(図2では、例示として第1の基板のみを示す。)に示すaの部位を測定することで、ジェットディスペンサー塗布部分の膜厚とした。さらに、第1の基板及び第2の基板の塗膜外観を目視で評価した。
○:ジェットディスペンサー塗布部分の膜厚が10μm以下の盛り上がりであり、色ムラもない。
△:ジェットディスペンサー塗布部分の膜厚が10μm以下の盛り上がりだが、色ムラがある。
×:ジェットディスペンサー塗布部分の膜厚が10μm超盛り上がっている。
評価結果を表2に示す。
Figure 2019051512
表2に示すように、25℃の粘度が160〜1200mPa・sである実施例1〜4の感光性樹脂組成物を用いて、インクジェット法により第1の硬化塗膜を形成後にスクリーン印刷法により第2の硬化塗膜を形成すると、スルーホール埋まり性、ブラインドビアホール埋まり性及び塗膜均一性に優れた硬化塗膜を得ることができた。また、実施例2、3から、25℃の粘度が260〜580mPa・sである感光性樹脂組成物を用いると、スルーホール埋まり性と塗膜均一性がさらに向上した。
一方で、25℃の粘度が3400mPa・sである比較例2の感光性樹脂組成物では、塗膜が凸状となり、塗膜均一性が得られなかった。また、25℃の粘度が110mPa・sである比較例3の感光性樹脂組成物では、塗布した感光性樹脂組成物の多くが、スルーホールを介して第1の基板の裏側へ抜けてしまい、スルーホール埋まり性が得られなかった。また、比較例1から、スクリーン印刷法のみでは、スルーホール埋まり性、ブラインドビアホール埋まり性ともに得られなかった。
実施例5〜11、比較例4
次に、第1の硬化処理に使用するUV照射機として、メタルハライドランプを光源とする上記UV照射機に代えて、超高圧水銀ランプを光源とする露光装置(ウシオ電機社製、型番UX−2123SM)を用い、第1の硬化処理の露光量を10〜100mJ/cmとした以外は、実施例3と同様に行った。すなわち、実施例5〜11では、実施例3の感光性樹脂組成物を用いて、硬化塗膜を形成した。超高圧水銀ランプの波長は、365nm、385nm、405nmとした。超高圧水銀ランプによる30mJ/cm露光の露光時間は、1秒未満であった。
実施例5〜11における、超高圧水銀ランプの波長と露光量、上記した評価項目であるスルーホール埋まり性、ブラインドビアホール埋まり性及び塗膜均一性の結果を下記表3に示す。なお、下記表3の比較例4は、実施例3の感光性樹脂組成物を用いたが、第1の硬化処理を行わなかったものである。
Figure 2019051512
表3に示すように、超高圧水銀ランプを光源とする露光装置にて10〜100mJ/cm露光した実施例5〜11では、365nm、385nm、405nmのいずれの波長でも、スルーホール埋まり性、ブラインドビアホール埋まり性及び塗膜均一性に優れた硬化塗膜を得ることができた。また、露光量30〜100mJ/cmの実施例5〜9では、より優れたスルーホール埋まり性が得られた。
また、実施例5から、優れたスルーホール埋まり性、ブラインドビアホール埋まり性及び塗膜均一性が得られる、超高圧水銀ランプを光源とする30mJ/cm露光の露光時間は1秒未満なので、超高圧水銀ランプを光源として使用した第1の硬化処理は、メタルハライドランプを使用した実施例1〜4の第1の硬化処理と比較して、露光に要する時間を短縮できるので、さらに生産性も向上した。
一方で、25℃の粘度が260mPa・sである実施例3の感光性樹脂組成物を用いても、第1の硬化処理(本実施例では、露光処理)を行わなかった比較例4では、スルーホール埋まり性が得られなかった。
本発明の硬化塗膜の形成方法は、基板にスルーホールやブラインドビアホールが設けられていても、スルーホールやブラインドビアホールを十分に埋めつつ、塗膜の厚さを均一化できるので、例えば、回路基板の絶縁被膜の分野で利用価値が高い。
1 第1の感光性樹脂組成物
2 第2の感光性樹脂組成物
3 基板
4 ジェットディスペンサー
5 第1の硬化処理
11 第1の硬化塗膜
12 第2の硬化塗膜

Claims (11)

  1. ジェットディスペンサーを用いたインクジェット法により、基板に、25℃における粘度が120〜3300mPa・sである第1の感光性樹脂組成物を塗工する工程と、
    前記塗工した第1の感光性樹脂組成物から、第1の硬化処理にて第1の硬化塗膜を形成する工程と、
    前記第1の硬化塗膜上に、第2の感光性樹脂組成物を塗工する工程と、
    前記塗工した第2の感光性樹脂組成物から、第2の硬化処理にて第2の硬化塗膜を形成する工程と、
    を有することを特徴とする硬化塗膜の形成方法。
  2. 前記第2の感光性樹脂組成物の塗工方法が、スクリーン印刷法、インクジェット法、ロールコータ法、バーコータ法、スプレーコータ法、カーテンフローコータ法、スキージ法、アプリケータ法、ブレードコータ法、ナイフコータ法またはグラビアコータ法であることを特徴とする請求項1に記載の硬化塗膜の形成方法。
  3. 前記第1の硬化塗膜上に、インクジェット法以外の他の塗工方法にて、前記第2の感光性樹脂組成物を塗工することを特徴とする請求項1に記載の硬化塗膜の形成方法。
  4. 前記他の塗工方法が、スクリーン印刷法、ロールコータ法、バーコータ法、スプレーコータ法、カーテンフローコータ法、スキージ法、アプリケータ法、ブレードコータ法、ナイフコータ法またはグラビアコータ法であることを特徴とする請求項3に記載の硬化塗膜の形成方法。
  5. 前記第1の感光性樹脂組成物の25℃における粘度が、200〜1000mPa・sであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の硬化塗膜の形成方法。
  6. 前記第2の感光性樹脂組成物の25℃における粘度が、120〜60000mPa・sであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の硬化塗膜の形成方法。
  7. 前記第1の感光性樹脂組成物が、前記第2の感光性樹脂組成物と同じ組成物であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の硬化塗膜の形成方法。
  8. 前記第1の感光性樹脂組成物が、前記基板のスルーホール及び/またはブラインドビアホールに塗工される請求項1乃至7のいずれか1項に記載の硬化塗膜の形成方法。
  9. 前記第1の硬化処理が、活性エネルギー線による露光処理または熱処理である請求項1乃至8のいずれか1項に記載の硬化塗膜の形成方法。
  10. 前記活性エネルギー線による露光処理の露光量が、30〜500mJ/cm2である請求項9に記載の硬化塗膜の形成方法。
  11. 前記第2の硬化処理が、活性エネルギー線による露光処理または熱処理である請求項1乃至10のいずれか1項に記載の硬化塗膜の形成方法。
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