JP2019049614A - 正帯電性トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】十分なトナーの耐熱保存性及び帯電性を確保し、トナーを用いて連続印刷を行った場合において、継続的に高画質の画像を形成し続ける。【解決手段】正帯電性トナーが、トナー母粒子と、トナー母粒子の表面に付着した外添剤とを備えるトナー粒子を、複数含む。外添剤は、シリカ粉体とチタニア粉体とアルミナ粉体とを含む。シリカ粉体は、正帯電化処理及び疎水化処理の両方が表面に施されたシリカ粒子の粉体である。チタニア粉体は、正帯電化処理及び疎水化処理のうち疎水化処理のみが表面に施されたチタニア粒子の粉体である。アルミナ粉体は、正帯電化処理及び疎水化処理のうち少なくとも疎水化処理が表面に施されたアルミナ粒子の粉体である。外添剤全体の被覆率は50%以上70%以下であり、チタニア粒子の被覆率は4%以上10%以下であり、アルミナ粒子の被覆率は2%以上10%以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、外添剤を含む正帯電性トナーに関する。
特許文献1には、疎水化処理された2種類のシリカ粉体(正帯電性シリカ粉体及び負帯電性シリカ粉体)を外添剤として含む非磁性1成分現像用トナーが開示されている。
特開平11−231571号公報
しかしながら、特許文献1に開示される技術だけでは、トナーを用いて画像を形成する場合に、かぶりの発生を十分に抑制することは困難である。特に、トナーの帯電量分布及び帯電立ち上がり性について、改善の余地がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、十分なトナーの耐熱保存性及び帯電性を確保し、トナーを用いて連続印刷を行った場合において、継続的に高画質の画像を形成し続けることを目的とする。
本発明に係る正帯電性トナーは、トナー母粒子と、前記トナー母粒子の表面に付着した外添剤とを備えるトナー粒子を、複数含む。前記外添剤は、シリカ粉体とチタニア粉体とアルミナ粉体とを含む。シリカ粉体は、正帯電化処理及び疎水化処理の両方が表面に施されたシリカ粒子の粉体である。チタニア粉体は、正帯電化処理及び疎水化処理のうち疎水化処理のみが表面に施されたチタニア粒子の粉体である。アルミナ粉体は、正帯電化処理及び疎水化処理のうち少なくとも疎水化処理が表面に施されたアルミナ粒子の粉体である。前記トナー母粒子の表面領域のうち、前記外添剤が覆っている領域の面積割合は、50%以上70%以下である。前記トナー母粒子の表面領域のうち、前記チタニア粒子が覆っている領域の面積割合は、4%以上10%以下である。前記トナー母粒子の表面領域のうち、前記アルミナ粒子が覆っている領域の面積割合は、2%以上10%以下である。
本発明によれば、十分なトナーの耐熱保存性及び帯電性を確保し、トナーを用いて連続印刷を行った場合において、継続的に高画質の画像を形成し続けることが可能になる。
本発明の実施形態について説明する。なお、粉体(より具体的には、トナー母粒子、外添剤、トナー、又はキャリア等)に関する評価結果(形状又は物性などを示す値)は、何ら規定していなければ、その粉体に含まれる相当数の粒子について測定した値の個数平均である。
粉体の個数平均粒子径は、何ら規定していなければ、顕微鏡を用いて測定された1次粒子の円相当径(ヘイウッド径:粒子の投影面積と同じ面積を有する円の直径)の個数平均値である。また、粉体の体積中位径(D50)の測定値は、何ら規定していなければ、ベックマン・コールター株式会社製の「コールターカウンターマルチサイザー3」を用いてコールター原理(細孔電気抵抗法)に基づき測定した値である。
材料の「主成分」は、何ら規定していなければ、質量基準で、その材料に最も多く含まれる成分を意味する。また、帯電性は、何ら規定していなければ、摩擦帯電における帯電性を意味する。摩擦帯電における正帯電性の強さ(又は負帯電性の強さ)は、周知の帯電列などで確認できる。
以下、化合物名の後に「系」を付けて、化合物及びその誘導体を包括的に総称する場合がある。化合物名の後に「系」を付けて重合体名を表す場合には、重合体の繰返し単位が化合物又はその誘導体に由来することを意味する。また、アクリル及びメタクリルを包括的に「(メタ)アクリル」と総称する場合がある。また、アクリロイル(CH2=CH−CO−)及びメタクリロイル(CH2=C(CH3)−CO−)を包括的に「(メタ)アクリロイル」と総称する場合がある。また、結晶性ポリエステル樹脂は「結晶性ポリエステル樹脂」と記載し、非結晶性ポリエステル樹脂は、単に「ポリエステル樹脂」と記載する。「アミノ基」は、無置換アミノ基(−NH2)と、無置換アミノ基中の水素が置換された置換アミノ基との両方を含む。「シリル基」は、無置換シリル基(−SiH3)と、無置換シリル基中の水素が置換された置換シリル基との両方を含む。
本願明細書中では、未処理のシリカ粒子(以下、「シリカ基体」と記載する)も、シリカ基体に表面処理を施して得たシリカ粒子(表面処理されたシリカ粒子)も、「シリカ粒子」と記載する。表面処理剤で疎水化されたシリカ粒子を「疎水性シリカ粒子」と、表面処理剤で正帯電化されたシリカ粒子を「正帯電性シリカ粒子」と、正帯電化処理及び疎水化処理の両方が表面に施されたシリカ粒子を「正帯電性疎水性シリカ粒子」と、それぞれ記載する場合がある。また、疎水性シリカ粒子の粉体を「疎水性シリカ粉体」と、正帯電性シリカ粒子の粉体を「正帯電性シリカ粉体」と、正帯電性疎水性シリカ粒子の粉体を「正帯電性疎水性シリカ粉体」と、それぞれ記載する場合がある。チタニア粒子及びアルミナ粒子の各々についても、上記シリカ粒子と同様に記載する。
本実施形態に係るトナーは、正帯電性トナーであり、静電潜像の現像に好適に用いることができる。本実施形態のトナーは、複数のトナー粒子(それぞれ後述する構成を有する粒子)を含む粉体である。トナーは、1成分現像剤として使用してもよい。また、混合装置(例えば、ボールミル)を用いてトナーとキャリアとを混合して2成分現像剤を調製してもよい。画像形成に適したキャリアの例としては、フェライトキャリア(詳しくは、フェライト粒子の粉体)が挙げられる。また、長期にわたって高画質の画像を形成するためには、キャリアコアと、キャリアコアを被覆する樹脂層とを備える磁性キャリア粒子を使用することが好ましい。長期にわたってトナーに対するキャリアの十分な帯電付与性を確保するためには、樹脂層がキャリアコアの表面を完全に覆っていること(すなわち、樹脂層から露出するキャリアコアの表面領域がないこと)が好ましい。キャリア粒子に磁性を付与するためには、磁性材料(例えば、フェライトのような強磁性物質)でキャリアコアを形成してもよいし、磁性粒子を分散させた樹脂でキャリアコアを形成してもよい。また、キャリアコアを被覆する樹脂層中に磁性粒子を分散させてもよい。樹脂層を構成する樹脂の例としては、フッ素樹脂(より具体的には、PFA又はFEP等)、ポリアミドイミド樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、及びフェノール樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂が挙げられる。高画質の画像を形成するためには、2成分現像剤におけるトナーの量は、キャリア100質量部に対して、5質量部以上15質量部以下であることが好ましい。キャリアの個数平均1次粒子径は、20μm以上120μm以下であることが好ましい。なお、2成分現像剤に含まれる正帯電性トナーは、キャリアとの摩擦により正に帯電する。
本実施形態に係るトナーは、例えば電子写真装置(画像形成装置)において画像の形成に用いることができる。以下、電子写真装置による画像形成方法の一例について説明する。
まず、電子写真装置の像形成部(例えば、帯電装置及び露光装置)が、画像データに基づいて感光体(例えば、感光体ドラムの表層部)に静電潜像を形成する。続けて、電子写真装置の現像装置(詳しくは、トナーを含む現像剤が充填された現像装置)が、トナーを感光体に供給して、感光体に形成された静電潜像を現像する。トナーは、感光体に供給される前に、現像装置内で、キャリア、現像スリーブ、又はブレードとの摩擦により帯電する。正帯電性トナーは正に帯電する。現像工程では、感光体の近傍に配置された現像スリーブ(例えば、現像装置内の現像ローラーの表層部)上のトナー(詳しくは、帯電したトナー)が感光体に供給され、供給されたトナーが感光体の静電潜像に付着することで、感光体上にトナー像が形成される。現像工程で消費されたトナーの量に対応する量のトナーが、補給用トナーを収容するトナーコンテナから現像装置へ補給される。
続く転写工程では、電子写真装置の転写装置が、感光体上のトナー像を中間転写体(例えば、転写ベルト)に転写した後、さらに中間転写体上のトナー像を記録媒体(例えば、紙)に転写する。その後、電子写真装置の定着装置(定着方式:加熱ローラー及び加圧ローラーによるニップ定着)がトナーを加熱及び加圧して、記録媒体にトナーを定着させる。その結果、記録媒体に画像が形成される。例えば、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの4色のトナー像を重ね合わせることで、フルカラー画像を形成することができる。転写工程の後、感光体上に残ったトナーは、クリーニング部材(例えば、クリーニングブレード)により除去される。なお、転写方式は、感光体上のトナー像を、中間転写体を介さず、記録媒体に直接転写する直接転写方式であってもよい。また、定着方式は、ベルト定着方式であってもよい。
本実施形態に係るトナーは、複数のトナー粒子を含む。トナー粒子は、結着樹脂を含有するトナー母粒子と、外添剤とを備える。外添剤はトナー母粒子の表面に付着する。トナー母粒子は、必要に応じて、結着樹脂以外に、内添剤(例えば、離型剤、着色剤、電荷制御剤、及び磁性粉の少なくとも1つ)を含有してもよい。
本実施形態に係るトナーに含まれるトナー粒子は、シェル層を備えないトナー粒子(以下、非カプセルトナー粒子と記載する)であってもよいし、シェル層を備えるトナー粒子(以下、カプセルトナー粒子と記載する)であってもよい。カプセルトナー粒子では、トナー母粒子が、結着樹脂を含有するコアと、コアの表面を覆うシェル層とを備える。シェル層は、実質的に樹脂から構成される。例えば、低温で溶融するコアを、耐熱性に優れるシェル層で覆うことで、トナーの耐熱保存性及び低温定着性の両立を図ることが可能になる。シェル層を構成する樹脂中に添加剤が分散していてもよい。シェル層は、コアの表面全体を覆っていてもよいし、コアの表面を部分的に覆っていてもよい。カプセルトナー粒子においては、後述する非カプセルトナー粒子におけるトナー母粒子をコアとして使用できる。
本実施形態に係るトナーは、次に示す構成(以下、基本構成と記載する)を有する正帯電性トナーである。
(トナーの基本構成)
トナーが、トナー母粒子と、トナー母粒子の表面に付着した外添剤とを備えるトナー粒子を、複数含む。外添剤は、次に示すシリカ粉体、チタニア粉体、アルミナ粉体を含む。
シリカ粉体は、正帯電化処理及び疎水化処理の両方が表面に施されたシリカ粒子の粉体である。
チタニア粉体は、正帯電化処理及び疎水化処理のうち疎水化処理のみが表面に施されたチタニア粒子の粉体である。
アルミナ粉体は、正帯電化処理及び疎水化処理のうち少なくとも疎水化処理が表面に施されたアルミナ粒子の粉体である。
トナー母粒子の表面領域のうち、外添剤が覆っている領域の面積割合は、50%以上70%以下である。トナー母粒子の表面領域のうち、チタニア粒子が覆っている領域の面積割合は、4%以上10%以下である。トナー母粒子の表面領域のうち、アルミナ粒子が覆っている領域の面積割合は、2%以上10%以下である。
以下、トナー母粒子の表面領域のうち、外添剤が覆っている領域の面積割合を「外添剤被覆率」と、トナー母粒子の表面領域のうち、チタニア粒子が覆っている領域の面積割合を「Ti被覆率」と、トナー母粒子の表面領域のうち、アルミナ粒子が覆っている領域の面積割合を「Al被覆率」と、それぞれ記載する場合がある。外添剤被覆率、Ti被覆率、及びAl被覆率の各々の測定方法は、後述する実施例と同じ方法又はその代替方法である。なお、トナー母粒子の表面において複数種の外添剤粒子が重なって存在する部位に関しては、最外の外添剤粒子(詳しくは、トナー母粒子の表面に対して最も高い位置に存在する外添剤粒子)が、その部位を覆っているとする。例えば、トナー母粒子の表面において、シリカ粒子と樹脂粒子とが、この順で重なっている部位は、樹脂粒子によって覆われているとする。
2成分現像剤(キャリア及びトナー)においては、キャリアとトナーとの摩擦により、トナーが帯電する。正帯電性トナーは、正に帯電する。トナーに十分な正帯電性を持たせるためには、トナー母粒子の表面に正帯電性シリカ粒子(外添剤)を付着させることが好ましい。しかし、親水性のシリカ粒子では、長期にわたって電荷を保持することが難しい。湿度の高い環境下では、水分の影響でシリカ粒子の帯電量が低下し易い。
前述の基本構成を有するトナーでは、正帯電性疎水性シリカ粉体(詳しくは、正帯電化処理及び疎水化処理の両方が表面に施されたシリカ粒子の粉体)を使用することで、トナーの帯電安定性を向上させている。詳しくは、正帯電性疎水性シリカ粉体を使用することで、連続印刷におけるトナーの帯電量の変動を抑制できる。
一般に、無機粒子の電気抵抗は、表面処理されることで高くなる傾向がある。表面処理されていない状態において、シリカ基体の体積抵抗率は約1.0×1016Ω・cmであり、チタニア基体の体積抵抗率は約1.0×106Ω・cmであり、アルミナ基体の体積抵抗率は約1.0×1014Ω・cmである。また、表面処理されていない状態においては、正帯電性の弱い方から順に記載すると、シリカ基体、チタニア基体、アルミナ基体となる。ただし、表面処理剤(例えば、アミノシラン化合物)を用いてシリカ粒子の表面を処理することで、強い正帯電性を有する正帯電性シリカ粒子が得られる。電気抵抗の高いシリカ粒子は、摩擦帯電により電荷を発生させ易い。トナー母粒子の表面にシリカ粒子(外添剤)を付着させることで、トナー粒子を摩擦帯電させ易くなる。しかし、トナー粒子の外添剤としてシリカ粒子のみを使用した場合には、トナー粒子の表面のうち、シリカ粒子が存在する部位が局所的に帯電し、トナー粒子の表面全域が均一に帯電しない傾向がある。また、トナーを帯電させる場合には、トナー母粒子の表面にある全てのシリカ粒子が必ずしも同じように摩擦帯電せず、摩擦頻度の多いシリカ粒子が過剰に帯電し易くなる。
前述の基本構成を有するトナーでは、トナー母粒子の表面に、シリカ粒子の粉体(外添剤)に加えて、チタニア粒子の粉体(外添剤)が存在する。また、本願発明者は、実験等により、チタニア粒子の表面に正帯電化処理を施すとチタニア粒子の電気抵抗が高くなり過ぎてしまうとの知見を得た。このため、前述の基本構成を有するトナーでは、チタニア粒子の表面に疎水化処理のみを施している。こうしたトナーでは、チタニア粒子が、シリカ粒子が発生させた電荷を受け取って、シリカ粒子の過剰な帯電(チャージアップ)を抑制する。チタニア粒子の電気抵抗は適度に低い。このため、チタニア粒子同士の間では、電荷が移動し易い。シリカ粒子が発生させた電荷は、速やかに各チタニア粒子へ拡散すると考えられる。シリカ粒子が必要な量の電荷を発生させて、発生した電荷がチタニア粒子によってトナー粒子の表面全域に運ばれることで、トナー粒子の表面全域が均一に帯電し易くなる。チタニア粒子によって上記のような帯電均一化が図られることで、トナーの帯電量分布が狭小化し、トナーの帯電不良が抑制される。
上記のように、チタニア粒子は、トナーの過剰な帯電(チャージアップ)を抑制するため、あるいはトナーの帯電量分布を狭小化するために、有効である。しかし、チタニア粒子の電気抵抗は低いため、トナー母粒子の表面に存在するチタニア粒子は、トナーの帯電立ち上がり性を悪化させる傾向がある。本願発明者は、こうした課題に鑑みて、外添剤としてシリカ粉体及びチタニア粉体に加えて、アルミナ粉体も使用し、これらの外添剤によってトナー母粒子の表面を適切な被覆率で覆うことにより、トナーの帯電性だけでなく、トナーの耐熱保存性も向上させることに成功した。詳しくは、前述の基本構成を有するトナーでは、外添剤被覆率が50%以上70%以下である。外添剤被覆率が大きくなるほど、トナーの耐熱保存性は向上するが、トナーの低温定着性は悪くなる傾向がある。外添剤被覆率を適切な大きさにすることで、トナーの耐熱保存性及び低温定着性の両立を図ることができる。チタニア粒子及びアルミナ粒子の各々は、あくまで帯電調整のために使用される外添剤であるため、多過ぎないことが好ましい。しかし、これらの粒子が少な過ぎると、十分な帯電調整の効果が奏されない。本願発明者は、外添剤被覆率が50%以上70%以下である条件下において、Ti被覆率が4%以上10%以下であり、Al被覆率が2%以上10%以下であるトナーによって、連続印刷において継続的に高画質の画像を形成し続けることに成功した。
以上説明したように、前述のトナーの基本構成によれば、十分なトナーの耐熱保存性及び帯電性を確保し、トナーを用いて連続印刷を行った場合でも、継続的に高画質の画像を形成し続けることが可能になる。
本願発明者は、前述の基本構成において、外添剤が、次に示す第1樹脂粉体及び第2樹脂粉体をさらに含み、シリカ粉体とチタニア粉体とアルミナ粉体との各々の個数平均1次粒子径が50nm以上80nm以下であり、第1樹脂粉体の個数平均1次粒子径が100nm以上140nm以下であり、第2樹脂粉体の個数平均1次粒子径が40nm以上60nm以下であることで、顕著に優れた耐熱保存性及び帯電性を有するトナー(例えば、後述するトナーTA−6)が得られることを見出した。
第1樹脂粉体は、表面にアニオン界面活性剤が付着した状態の第1樹脂粒子の粉体である。第2樹脂粉体は、表面にカチオン界面活性剤が付着した状態の第2樹脂粒子の粉体である。本願発明者は、樹脂粒子の表面にカチオン界面活性剤又はアニオン界面活性剤を付着させることで、樹脂粒子の帯電性を容易に調整できることを見出した。樹脂粒子の表面にカチオン界面活性剤を付着させることで、樹脂粒子の正帯電性を強めることができる。また、樹脂粒子の表面にアニオン界面活性剤を付着させることで、樹脂粒子の負帯電性を強めることができる。
例えば、第1樹脂粒子の材料(樹脂原料)とアニオン界面活性剤とを含む液中で、第1樹脂粒子を形成するための重合反応(樹脂原料の重合)を行い、液から第1樹脂粒子を取り出した後に、第1樹脂粒子を洗浄しない(又は、洗浄工程において第1樹脂粒子の表面に存在するアニオン界面活性剤を完全には除去しない)ことで、第1樹脂粒子の表面にアニオン界面活性剤を存在させることができる。アニオン界面活性剤は、第1樹脂粒子の表面に付着する。また、上記方法において、第1樹脂粒子を第2樹脂粒子に、アニオン界面活性剤をカチオン界面活性剤に、それぞれ変更することにより、第2樹脂粒子の表面にカチオン界面活性剤を存在させることができる。
好適な外添剤の例では、シリカ粒子の表面にはアミノ基が存在し、チタニア粒子の表面にはアミノ基が存在せず、第1樹脂粒子の表面に存在するアニオン界面活性剤は、硫酸アニオン基又はスルホン酸アニオン基を有するアニオン界面活性剤であり、第2樹脂粒子の表面に存在するカチオン界面活性剤は、窒素含有カチオン界面活性剤である。カチオン界面活性剤とアニオン界面活性剤との組合せの好適な例では、カチオン界面活性剤が、炭素数10以上25以下のアルキル基を有するアルキルトリメチルアンモニウム塩と、炭素数10以上25以下のアルキル基を有するアルキルアミン酢酸塩とからなる群より選択される1種以上の界面活性剤であり、アニオン界面活性剤が、炭素数10以上25以下のアルキル基を有するアルキル硫酸エステル塩と、炭素数10以上25以下の直鎖アルキル基を有する直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩とからなる群より選択される1種以上の界面活性剤である。
第1樹脂粒子及び第2樹脂粒子の各々に適度な強度及び帯電性を持たせるためには、第1樹脂粒子及び第2樹脂粒子がそれぞれ、架橋スチレン−アクリル酸系樹脂を含有することが好ましい。架橋スチレン−アクリル酸系樹脂は、帯電性に優れ、メラミン樹脂等と比べて、均一な形状及び寸法を有する微粒子を作製し易い。また、架橋スチレン−アクリル酸系樹脂は、良好な耐久性及び帯電安定性を有する。帯電安定性に関しては、特に高温高湿環境における帯電量の低下が抑制される。
第1樹脂粒子と第2樹脂粒子との組合せの好適な一例では、第1樹脂粒子が、エステル部に炭素数1以上4以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(以下、「第1(メタ)アクリル酸アルキルエステル」と記載する)と、スチレン系モノマー(以下、「第1スチレン系モノマー」と記載する)と、2個以上の不飽和結合を有する架橋剤(以下、「第1架橋剤」と記載する)との重合物(以下、「第1架橋スチレン−アクリル酸系樹脂」と記載する)を含有し、第2樹脂粒子が、エステル部に炭素数1以上4以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(以下、「第2(メタ)アクリル酸アルキルエステル」と記載する)と、スチレン系モノマー(以下、「第2スチレン系モノマー」と記載する)と、2個以上の不飽和結合を有する架橋剤(以下、「第2架橋剤」と記載する)との重合物(以下、「第2架橋スチレン−アクリル酸系樹脂」と記載する)を含有する。
長期使用に伴うトナーの帯電性の変動を抑制するためには、第1樹脂粒子に含有される架橋スチレン−アクリル酸系樹脂と、第2樹脂粒子に含有される架橋スチレン−アクリル酸系樹脂とが、互いに同種のモノマー及び同種の架橋剤で構成されることが好ましい。例えば、前述の第1架橋スチレン−アクリル酸系樹脂と第2架橋スチレン−アクリル酸系樹脂との組合せにおいて、第1(メタ)アクリル酸アルキルエステルと第2(メタ)アクリル酸アルキルエステルとがそれぞれメタクリル酸ブチルであり、第1スチレン系モノマーと第2スチレン系モノマーとがそれぞれスチレンであり、第1架橋剤と第2架橋剤とが、それぞれジビニルベンゼンであるか、又は、それぞれエチレングリコールジメタクリレートであることが好ましい。
画像形成に適したトナーを得るためには、トナー母粒子の体積中位径(D50)が4μm以上9μm以下であることが好ましい。
次に、非カプセルトナー粒子の構成について説明する。詳しくは、トナー母粒子(結着樹脂及び内添剤)及び外添剤について、順に説明する。
[トナー母粒子]
トナー母粒子は、結着樹脂を含有する。また、トナー母粒子は、内添剤(例えば、着色剤、離型剤、電荷制御剤、及び磁性粉)を含有してもよい。
(結着樹脂)
一般に、結着樹脂は、トナーの主成分となる。磁性粉を含む磁性トナーの好適な一例では、トナー母粒子の約60質量%を結着樹脂が占める。磁性粉を含まない非磁性トナーの好適な一例では、トナー母粒子の約85質量%を結着樹脂が占める。このため、結着樹脂の性質がトナー母粒子全体の性質に大きな影響を与えると考えられる。結着樹脂として複数種の樹脂を組み合わせて使用することで、結着樹脂の性質(より具体的には、水酸基価、酸価、Tg、又はTm等)を調整することができる。結着樹脂がエステル基、水酸基、エーテル基、酸基、又はメチル基を有する場合には、トナー母粒子はアニオン性になる傾向が強くなり、結着樹脂がアミノ基を有する場合には、トナー母粒子はカチオン性になる傾向が強くなる。
トナーの低温定着性を向上させるためには、トナー母粒子が、結着樹脂として熱可塑性樹脂を含有することが好ましく、結着樹脂全体の85質量%以上の割合で熱可塑性樹脂を含有することがより好ましい。トナー母粒子に含有される熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、アクリル酸系樹脂(より具体的には、アクリル酸エステル重合体、又はメタクリル酸エステル重合体等)、オレフィン系樹脂(より具体的には、ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ビニルエーテル樹脂、N−ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、又はウレタン樹脂が好ましい。また、上記樹脂の共重合体、すなわち上記樹脂中に任意の繰返し単位が導入された共重合体(より具体的には、スチレン−アクリル酸系樹脂又はスチレン−ブタジエン系樹脂等)も、トナー母粒子の結着樹脂として好ましい。トナー母粒子は、熱可塑性樹脂に加えて、熱硬化性樹脂を含有していてもよい。
トナーの低温定着性を向上させるためには、トナー母粒子が、結着樹脂としてポリエステル樹脂又はスチレン−アクリル酸系樹脂を含有することが特に好ましい。また、トナー母粒子は、結着樹脂として結晶性ポリエステル樹脂を含有してもよい。
ポリエステル樹脂は、1種以上の多価アルコール(より具体的には、以下に示すような、脂肪族ジオール、ビスフェノール、又は3価以上のアルコール等)と1種以上の多価カルボン酸(より具体的には、以下に示すような2価カルボン酸又は3価以上のカルボン酸等)とを縮重合させることで得られる。また、ポリエステル樹脂は、他のモノマー(多価アルコール及び多価カルボン酸のいずれでもないモノマー)に由来する繰返し単位を含んでいてもよい。
脂肪族ジオールの好適な例としては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2−プロパンジオール、α,ω−アルカンジオール(より具体的には、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、又は1,12−ドデカンジオール等)、2−ブテン−1,4−ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、又はポリテトラメチレングリコールが挙げられる。
ビスフェノールの好適な例としては、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、又はビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物が挙げられる。
3価以上のアルコールの好適な例としては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、又は1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンが挙げられる。
2価カルボン酸の好適な例としては、芳香族ジカルボン酸(より具体的には、フタル酸、テレフタル酸、又はイソフタル酸等)、α,ω−アルカンジカルボン酸(より具体的には、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、又は1,10−デカンジカルボン酸等)、不飽和ジカルボン酸(より具体的には、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、又はグルタコン酸等)、又はシクロアルカンジカルボン酸(より具体的には、シクロヘキサンジカルボン酸等)が挙げられる。
3価以上のカルボン酸の好適な例としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、又はエンポール三量体酸が挙げられる。
スチレン−アクリル酸系樹脂は、1種以上のスチレン系モノマーと1種以上のアクリル酸系モノマーとの共重合体である。スチレン−アクリル酸系樹脂を合成するためには、例えば以下に示すような、スチレン系モノマー及びアクリル酸系モノマーを好適に使用できる。
スチレン系モノマーの好適な例としては、スチレン、アルキルスチレン(より具体的には、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、又は4−tert−ブチルスチレン等)、又はハロゲン化スチレン(より具体的には、α−クロロスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、又はp−クロロスチレン等)が挙げられる。
アクリル酸系モノマーの好適な例としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロニトリル、又は(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルの好適な例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸iso−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、又は(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルが挙げられる。
トナーの耐熱保存性及び低温定着性の両立を図るためには、結着樹脂(トナー母粒子が複数種の結着樹脂を含有する場合には、質量基準で最も多い結着樹脂)のガラス転移点(Tg)が50℃以上65℃以下であることが好ましい。
画像形成に適したトナーを得るためには、結着樹脂(トナー母粒子が複数種の結着樹脂を含有する場合には、質量基準で最も多い結着樹脂)の軟化点(Tm)が80℃以上150℃以下であることが好ましい。
十分なトナーの強度及び定着性を確保するためには、結着樹脂(トナー母粒子が複数種の結着樹脂を含有する場合には、質量基準で最も多い結着樹脂)の、数平均分子量(Mn)が1000以上2000以下であり、かつ、分子量分布(数平均分子量(Mn)に対する質量平均分子量(Mw)の比率Mw/Mn)が20以上40以下であることが好ましい。
画像形成に適したトナーを得るためには、結着樹脂(トナー母粒子が複数種の結着樹脂を含有する場合には、質量基準で最も多い結着樹脂)の酸価が3.0mgKOH/g以上8.5mgKOH/g以下であることが好ましい。
(着色剤)
トナー母粒子は、着色剤を含有していてもよい。着色剤としては、トナーの色に合わせて公知の顔料又は染料を用いることができる。画像形成に適したトナーを得るためには、着色剤の量が、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
トナー母粒子は、黒色着色剤を含有していてもよい。黒色着色剤の例としては、カーボンブラックが挙げられる。また、黒色着色剤は、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、及びシアン着色剤を用いて黒色に調色された着色剤であってもよい。
トナー母粒子は、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、又はシアン着色剤のようなカラー着色剤を含有していてもよい。
イエロー着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、及びアリールアミド化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を使用できる。イエロー着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー(3、12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、191、又は194)、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、又はC.I.バットイエローを好適に使用できる。
マゼンタ着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、及びペリレン化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を使用できる。マゼンタ着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントレッド(2、3、5、6、7、19、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、又は254)を好適に使用できる。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン化合物、アントラキノン化合物、及び塩基染料レーキ化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を使用できる。シアン着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントブルー(1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、又は66)、フタロシアニンブルー、C.I.バットブルー、又はC.I.アシッドブルーを好適に使用できる。
(離型剤)
トナー母粒子は、離型剤を含有していてもよい。離型剤は、例えば、トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させる目的で使用される。トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させるためには、離型剤の量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下であることが好ましい。
離型剤としては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、又はフィッシャートロプシュワックスのような脂肪族炭化水素ワックス;酸化ポリエチレンワックス又はそのブロック共重合体のような脂肪族炭化水素ワックスの酸化物;キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう、又はライスワックスのような植物性ワックス;みつろう、ラノリン、又は鯨ろうのような動物性ワックス;オゾケライト、セレシン、又はペトロラタムのような鉱物ワックス;モンタン酸エステルワックス又はカスターワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスのような、脂肪酸エステルの一部又は全部が脱酸化したワックスを好適に使用できる。1種類の離型剤を単独で使用してもよいし、複数種の離型剤を併用してもよい。
(電荷制御剤)
トナー母粒子は、電荷制御剤を含有していてもよい。電荷制御剤は、例えば、トナーの帯電安定性又は帯電立ち上がり性を向上させる目的で使用される。トナーの帯電立ち上がり性は、短時間で所定の帯電レベルにトナーを帯電可能か否かの指標になる。
トナー母粒子に負帯電性の電荷制御剤(より具体的には、有機金属錯体又はキレート化合物等)を含有させることで、トナー母粒子のアニオン性を強めることができる。また、トナー母粒子に正帯電性の電荷制御剤(より具体的には、ピリジン、ニグロシン、又は4級アンモニウム塩等)を含有させることで、トナー母粒子のカチオン性を強めることができる。ただし、トナーにおいて十分な帯電性が確保される場合には、トナー母粒子に電荷制御剤を含有させる必要はない。
(磁性粉)
トナー母粒子は、磁性粉を含有していてもよい。磁性粉の材料としては、例えば、強磁性金属(より具体的には、鉄、コバルト、ニッケル、又はこれら金属の1種以上を含む合金等)、強磁性金属酸化物(より具体的には、フェライト、マグネタイト、又は二酸化クロム等)、又は強磁性化処理が施された材料(より具体的には、熱処理により強磁性が付与された炭素材料等)を好適に使用できる。1種類の磁性粉を単独で使用してもよいし、複数種の磁性粉を併用してもよい。
[外添剤]
外添剤(詳しくは、複数の外添剤粒子を含む粉体)は、内添剤とは異なり、トナー母粒子の内部には存在せず、トナー母粒子の表面(トナー粒子の表層部)のみに選択的に存在する。例えば、トナー母粒子(粉体)と外添剤(粉体)とを一緒に攪拌することで、トナー母粒子の表面に外添剤粒子を付着させることができる。トナー母粒子と外添剤粒子とは、互いに化学反応せず、化学的ではなく物理的に結合する。トナー母粒子と外添剤粒子との結合の強さは、攪拌条件(より具体的には、攪拌時間、及び攪拌の回転速度等)、外添剤粒子の粒子径、外添剤粒子の形状、及び外添剤粒子の表面状態などによって調整できる。前述の基本構成を有するトナーは、外添剤として、シリカ粉体、チタニア粉体、及びアルミナ粉体を含む。
前述の基本構成におけるシリカ粉体は、正帯電化処理及び疎水化処理の両方が表面に施されたシリカ粒子の粉体である。シリカ基体は、乾式法(より具体的には、燃焼法又は爆燃法等)で作製されたシリカ粒子であってもよいし、湿式法(より具体的には、沈降法、ゲル法、又はゾルゲル法等)で作製されたシリカ粒子であってもよい。
前述の基本構成におけるチタニア粉体は、正帯電化処理及び疎水化処理のうち疎水化処理のみが表面に施されたチタニア粒子の粉体である。チタニア基体は、アナターゼ型酸化チタン粒子であってもよいし、ルチル型酸化チタン粒子であってもよい。
前述の基本構成におけるアルミナ粉体は、正帯電化処理及び疎水化処理のうち少なくとも疎水化処理が表面に施されたアルミナ粒子の粉体である。アルミナ基体は、α−アルミナ粒子であってもよいし、γ−アルミナ粒子であってもよい。
次に、シリカ基体、チタニア基体、及びアルミナ基体の各々の表面を処理するための表面処理剤について説明する。
正帯電化処理剤としては、アミノシラン化合物、アミノアルキルシラン化合物、及びアミノ変性シリコーンオイルからなる群より選択される1種以上の化合物が好ましい。こうした化合物を表面処理剤として使用した場合には、端部にアミノ基を有するシリル基(より具体的には、アミノシリル基、又はアミノアルキルシリル基等)を、基体の表面に付与することができる。基体を表面処理するためのアミノアルキルシラン化合物(詳しくは、アミノシランカップリング剤)としては、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン(より具体的には、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、又は3−アミノプロピルトリエトキシシラン等)、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリアルコキシシラン(より具体的には、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、又は3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリエトキシシラン等)、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルジアルコキシメチルシラン(より具体的には、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルジメトキシメチルシラン等)、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン(より具体的には、3−アミノプロピルトリメトキシシラン等)、N−フェニル−3−アミノプロピルトリアルコキシシラン(より具体的には、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、又はN−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン等)、又は3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミンが特に好ましい。
例えば、アミノ基を有するシランカップリング剤を用いて基体(詳しくは、シリカ基体又はアルミナ基体)の表面を処理した場合、シランカップリング剤の水酸基(例えば、水分によりシランカップリング剤のアルコキシ基が加水分解されて生成する水酸基)が基体の表面に存在する水酸基と脱水縮合反応(「A(基体)−OH」+「B(カップリング剤)−OH」→「A−O−B」+H2O)する。こうした反応により、アミノ基を有するシランカップリング剤と基体とが化学結合することで、基体の表面にアミノ基が付与される。より詳しくは、基体の表面に存在する水酸基が、端部にアミノ基を有する官能基(より具体的には、−O−Si−(CH23−NH2等)に置換される。
疎水化剤としては、シラン化合物、又はシリコーンオイルが好ましい。
疎水化剤として好適なシラン化合物の例としては、アルキルハロシラン(より具体的には、トリクロロ(メチル)シラン、ジクロロジメチルシラン、クロロトリメチルシラン、又はtert−ブチルジメチルクロロシラン等)、フェニルハロシラン(より具体的には、フェニルトリクロロシラン、又はジクロロジフェニルシラン等)、ビニルハロシラン(より具体的には、ビニルトリクロロシラン等)、テトラアルコキシシラン(より具体的には、テトラメトキシシラン、又はテトラエトキシシラン等)、アルキルアルコキシシラン(より具体的には、トリメトキシ(メチル)シラン、ジメトキシジメチルシラン、トリエトキシメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、イソブチルトリメトキシシラン、又はデシルトリメトキシシラン等)、ハロゲン化アルキルアルコキシシラン(より具体的には、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等)、フェニルアルコキシシラン(より具体的には、トリメトキシフェニルシラン、ジメトキシジフェニルシラン、トリエトキシフェニルシラン、又はジフェニルジエトキシシラン等)、ビニルアルコキシシラン(より具体的には、ビニルトリメトキシシラン、又はビニルトリエトキシシラン等)、(メタ)アクリロイル基を有するシランカップリング剤(より具体的には、メタクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピル等)、エポキシ基を有するシランカップリング剤(より具体的には、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、又は3−グリシジルオキシプロピルメチルジエトキシシラン等)、又はメルカプト基を有するシランカップリング剤(より具体的には、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等)が挙げられる。
疎水化剤として好適なシリコーンオイルの例としては、ストレートシリコーンオイル(より具体的には、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、又はメチルハイドロジェンシリコーンオイル等)、反応性の変性シリコーンオイル(より具体的には、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、メタクリル酸変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、又はアルコール変性シリコーンオイル等)、又は非反応性の変性シリコーンオイル(より具体的には、アルキル変性シリコーンオイル、高級脂肪酸変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、又はメチルスチリル変性シリコーンオイル等)が挙げられる。
基体(詳しくは、シリカ基体、チタニア基体、及びアルミナ基体)を表面処理する方法の例としては、基体を高速で攪拌しながらその基体に向けて表面処理剤を滴下又は噴霧する第1の方法、又は表面処理剤の溶液を攪拌しながらその溶液中に基体を添加する第2の方法が挙げられる。表面処理剤は、有機溶剤に溶解させてもよい。また、市販の表面処理剤を有機溶剤で希釈して使用してもよい。
シリカ粒子、チタニア粒子、及びアルミナ粒子に加えて、他の外添剤粒子を、外添剤として使用してもよい。他の外添剤粒子としては、金属酸化物(より具体的には、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、又はチタン酸バリウム等)の粒子、又は樹脂粒子が好ましく、前述した第1樹脂粒子及び第2樹脂粒子が特に好ましい。
[トナーの製造方法]
以下、本実施形態に係るトナーを製造する方法の一例について説明する。トナー母粒子の作製方法の好適な例としては、粉砕法又は凝集法が挙げられる。これらの方法は、結着樹脂中に内添剤を良好に分散させ易い。一般に、トナーは、粉砕トナーと重合トナー(ケミカルトナーとも呼ばれる)とに大別される。粉砕法で得られたトナーは粉砕トナーに属し、凝集法で得られたトナーは重合トナーに属する。
粉砕法の一例では、まず、結着樹脂、着色剤、電荷制御剤、及び離型剤を混合する。続けて、得られた混合物を、溶融混練装置(例えば、1軸又は2軸の押出機)を用いて溶融混練する。続けて、得られた溶融混練物を粉砕し、得られた粉砕物を分級する。これにより、所望の粒子径を有するトナー母粒子が得られる。
凝集法の一例では、まず、結着樹脂、離型剤、及び着色剤の各々の微粒子を含む水性媒体中で、これらの微粒子を所望の粒子径になるまで凝集させる。これにより、結着樹脂、離型剤、及び着色剤を含有する凝集粒子が形成される。続けて、得られた凝集粒子を加熱して、凝集粒子に含有される成分を合一化させる。これにより、所望の粒子径を有するトナー母粒子が得られる。
(外添工程)
上記のようにして得られたトナー母粒子の表面に、外添剤を付着させる。外添剤として、前述の基本構成で規定されるシリカ粉体、チタニア粉体、及びアルミナ粉体のみを使用してもよいし、シリカ粉体、チタニア粉体、及びアルミナ粉体と一緒に他の外添剤(例えば、樹脂粉体)を使用してもよい。ただし、シリカ粉体、チタニア粉体、及びアルミナ粉体と同時に、他の外添剤を、トナー母粒子の表面に付着させようとすると、シリカ粉体、チタニア粉体、及びアルミナ粉体の各々の被覆率が不十分になり易くなる。このため、混合装置を用いて、シリカ粉体とチタニア粉体とアルミナ粉体とトナー母粒子との混合処理(第1混合処理)を行ってから、他の外添剤を混合装置に投入し、その混合装置を用いて、さらなる混合処理(第2混合処理)を行うことが好ましい。混合装置を用いて、トナー母粒子に外添剤が埋め込まれないような条件でトナー母粒子と外添剤とを混合することで、トナー母粒子の表面に外添剤を付着させることができる。混合装置としては、例えば、V型混合機、Q型ミキサー、FMミキサー、レディゲミキサー、マルチパーパスミキサー、スーパーミキサー、ハイブリダイゼーションシステム(登録商標)を使用できる。
上記工程により、トナー粒子を多数含むトナーを製造することができる。なお、必要のない工程は割愛してもよい。例えば、市販品をそのまま材料として用いることができる場合には、市販品を用いることで、その材料を調製する工程を割愛できる。効率的にトナーを製造するためには、多数のトナー粒子を同時に製造することが好ましい。同時に製造されたトナー粒子は、互いに略同一の構成を有すると考えられる。
本発明の実施例について説明する。表1に、実施例又は比較例に係るトナーTA−1〜TA−8及びTB−1〜TB−7(それぞれ正帯電性トナー)を示す。
Figure 2019049614
表1中、「SiO2」は、各トナーが外添剤として含むシリカ粉体(詳しくは、表2に示すシリカ粉体S−1〜S−5のいずれか)を示している。表1中、「TiO2」は、各トナーが外添剤として含むチタニア粉体(詳しくは、表3に示すチタニア粉体T−1〜T−3のいずれか)を示している。ただし、トナーTB−5及びTB−7はそれぞれ、チタニア粉体を含んでいない。表1中、「Al23」は、各トナーが外添剤として含むアルミナ粉体(詳しくは、表4に示すアルミナ粉体A−1〜A−4のいずれか)を示している。ただし、トナーTB−6及びTB−7はそれぞれ、アルミナ粉体を含んでいない。表1中、「R−1」及び「R−2」はそれぞれ、表5に示す樹脂粉体R−1及びR−2を示している。
表1中の「被覆率」に関して、「全体」は外添剤被覆率(詳しくは、トナー母粒子の表面領域のうち、外添剤が覆っている領域の面積割合)を、「TiO2」はTi被覆率(詳しくは、トナー母粒子の表面領域のうち、チタニア粒子が覆っている領域の面積割合)を、「Al23」はAl被覆率(詳しくは、トナー母粒子の表面領域のうち、アルミナ粒子が覆っている領域の面積割合)を、それぞれ示している。
Figure 2019049614
表2に示すシリカ粉体S−1〜S−5は、以下のとおりであった。
シリカ粉体S−1は、正帯電性疎水性シリカ粒子(日本アエロジル株式会社製「AEROSIL(登録商標)NA200Y」、表面処理剤:シリコーンオイル及びアミノシラン、個数平均1次粒子径:約12nm)であった。
シリカ粉体S−2は、正帯電性疎水性シリカ粉体(日本アエロジル株式会社製「AEROSIL(登録商標)NA50Y」、表面処理剤:シリコーンオイル及びアミノシラン)であった。
シリカ粉体S−3は、疎水性シリカ粉体(日本アエロジル株式会社製「AEROSIL(登録商標)NY50」、表面処理剤:シリコーンオイル)であった。
シリカ粉体S−4は、正帯電性疎水性シリカ粒子(日本アエロジル株式会社製「AEROSIL(登録商標)RA−200H」、内容:トリメチルシリル基とアミノ基とで表面修飾された乾式シリカ粒子、個数平均1次粒子径:約12nm)であった。
シリカ粉体S−5は、正帯電性疎水性シリカ粉体(日本アエロジル株式会社製「AEROSIL(登録商標)REA200」、内容:表面処理により正帯電性が付与された疎水性乾式シリカ粒子、個数平均1次粒子径:約12nm)であった。
表2に示される「粒子径」は、個数平均1次粒子径(単位:nm)である。
Figure 2019049614
表3に示すチタニア粉体T−1〜T−3は、以下のとおりであった。
チタニア粉体T−1は、疎水性チタニア粉体(日本アエロジル株式会社製「AEROXIDE(登録商標)T805」、表面処理剤:オルガノシラン)であった。
チタニア粉体T−2は、疎水性チタニア粉体(チタン工業株式会社製「JMT−150IB」、表面処理剤:アルキルシラン)であった。
チタニア粉体T−3は、疎水性チタニア粉体(チタン工業株式会社製「JMT−150IB」)に3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製「KBM−903」)で表面処理を施した正帯電性疎水性チタニア粉体であった。
表3に示される「粒子径」は、個数平均1次粒子径(単位:nm)である。
Figure 2019049614
表4に示すアルミナ粉体A−1〜A−4は、以下のとおりであった。
アルミナ粉体A−1は、親水性フュームド酸化アルミニウム粉体(日本アエロジル株式会社製「AEROXIDE(登録商標)Alu65」、表面処理:なし)にメチルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製)で表面処理を施した疎水性アルミナ粉体であった。
アルミナ粉体A−2は、親水性フュームド酸化アルミニウム粉体(日本アエロジル株式会社製「AEROXIDE Alu65」)にメチルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製)と3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製「KBM−903」)とで表面処理を施した正帯電性疎水性アルミナ粉体であった。
アルミナ粉体A−3は、親水性フュームド酸化アルミニウム粉体(日本アエロジル株式会社製「AEROXIDE Alu130」)にメチルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製)と3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製「KBM−903」)とで表面処理を施した正帯電性疎水性アルミナ粉体であった。
アルミナ粉体A−4は、親水性フュームド酸化アルミニウム粉体(日本アエロジル株式会社製「AEROXIDE Alu65」)であった。
表4に示される「粒子径」は、個数平均1次粒子径(単位:nm)である。
Figure 2019049614
表5に示す樹脂粉体R−1及びR−2はそれぞれ、後述する方法で作製された樹脂粉体であった。
表5に示される「粒子径」は、個数平均1次粒子径(単位:nm)である。
以下、トナーTA−1〜TA−8及びTB−1〜TB−7の製造方法、評価方法、及び評価結果について、順に説明する。誤差が生じる評価においては、誤差が十分小さくなる相当数の測定値を得て、得られた測定値の算術平均を評価値とした。
[材料の準備]
(外添剤:樹脂粉体R−1の作製)
攪拌装置、冷却管、温度計、及び窒素導入管を備えたガラス製の容器を、温度80℃のウォーターバスにセットした。続けて、容器内に、イオン交換水100質量部と、乳化剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩)1質量部とを入れた。続けて、容器内容物を攪拌しながら、窒素雰囲気かつ温度80℃の条件で、過硫酸アンモニウム0.2質量部と、モノマー混合物(詳しくは、モル比1:1:1のジビニルベンゼンとスチレンとメタクリル酸メチルとの混合物)150質量部とを、それぞれ一定速度で1時間かけて容器内に滴下した。続けて、容器内容物を攪拌しながら、窒素雰囲気で容器内容物の温度を100℃に上昇させて、窒素雰囲気かつ温度100℃の条件で容器内容物を1時間反応させた。その結果、多数のアニオン性樹脂微粒子を含むエマルションが得られた。続けて、得られたエマルションを冷却し、洗浄工程及び脱水工程を経て、樹脂粉体R−1(樹脂粒子の粉体)を得た。
(外添剤:樹脂粉体R−2の作製)
樹脂粉体R−2の作製方法は、乳化剤を、アルキルベンゼンスルホン酸塩1質量部からステアリルトリメチルアンモニウム塩8質量部に変更した以外は、樹脂粉体R−1の作製方法と同じであった。
上記のようにして得たシリカ粉体S−1〜S−5、チタニア粉体T−1〜T−3、アルミナ粉体A−1〜A−4、及び樹脂粉体R−1〜R−2の各々に関して、個数平均1次粒子径を測定した結果は、表2〜表5に示すとおりであった。例えば、シリカ粉体S−1では、個数平均1次粒子径が44nmであった。個数平均1次粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて撮影した粒子投影像から求めた500個以上の測定値(1次粒子の円相当径)の個数平均であった。
[トナーの製造方法]
(トナー母粒子の作製)
結着樹脂として、酸価5.6mgKOH/g、軟化点(Tm)120℃、ガラス転移点(Tg)56℃、数平均分子量(Mn)1500、質量平均分子量(Mw)45000のポリエステル樹脂を準備した。この結着樹脂(ポリエステル樹脂)100質量部と、着色剤(C.I.ピグメントブルー15:3、成分:銅フタロシアニン顔料)4質量部と、4級アンモニウム塩(オリヱント化学工業株式会社製「BONTRON(登録商標)P−51」)1質量部と、カルナバワックス(株式会社加藤洋行製「カルナウバワックス1号」)5質量部とを、FMミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて混合した。
続けて、得られた混合物を、2軸押出機(株式会社池貝製「PCM−30」)を用いて溶融混練した。その後、得られた混練物を冷却した。続けて、冷却された混練物を、粉砕機(フロイント・ターボ株式会社製「ターボミル」)を用いて粉砕した。続けて、得られた粉砕物を、分級機(日鉄鉱業株式会社製「エルボージェット」)を用いて分級した。その結果、体積中位径(D50)6.8μmのトナー母粒子(粉体)が得られた。
(外添工程)
トナー母粒子(前述の手順で作製したトナー母粒子)と、表1に示すシリカ粉体(各トナーに定められたシリカ粉体S−1〜S−5のいずれか)と、表1に示すチタニア粉体(各トナーに定められたチタニア粉体T−1〜T−3のいずれか)と、表1に示すアルミナ粉体(各トナーに定められたアルミナ粉体A−1〜A−4のいずれか)とを、容量10LのFMミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて5分間混合した。シリカ粉体とチタニア粉体とアルミナ粉体との各々の添加量は、外添剤被覆率とTi被覆率とAl被覆率とがそれぞれ、表1に示す値になるように決めた。外添剤の添加量を増やすほど、その外添剤による被覆率が大きくなる傾向がある。ただし、トナーTB−7の製造では、チタニア粉体及びアルミナ粉体を添加せず、トナー母粒子とシリカ粉体S−1とを混合した。また、トナーTB−5の製造では、チタニア粉体を添加せず、トナー母粒子とシリカ粉体S−5とアルミナ粉体A−1とを混合した。また、トナーTB−6の製造では、アルミナ粉体を添加せず、トナー母粒子とシリカ粉体S−1とチタニア粉体T−1とを混合した。
トナーTA−6〜TA−8の各々の製造では、上記混合後、シリカ粉体とチタニア粉体とアルミナ粉体とを含む上記FMミキサーに、表1に示す樹脂粉体(樹脂粉体R−1及び/又は樹脂粉体R−2)をさらに投入し、そのFMミキサーを用いてさらに5分間混合処理を行った。例えば、トナーTA−6の製造では、トナー母粒子100質量部に対して、0.6質量部の樹脂粉体R−1と、0.4質量部の樹脂粉体R−2とを添加した。トナーTA−7の製造では、トナー母粒子100質量部に対して、0.8質量部の樹脂粉体R−1を添加した。トナーTA−8の製造では、トナー母粒子100質量部に対して、0.8質量部の樹脂粉体R−2を添加した。
上記混合により、トナー母粒子の表面に外添剤が付着した。その後、得られた粉体を、200メッシュ(目開き75μm)の篩を用いて篩別した。その結果、多数のトナー粒子を含むトナー(トナーTA−1〜TA−8及びTB−1〜TB−7)が得られた。
上記のようにして得たトナーTA−1〜TA−8及びTB−1〜TB−7の各々に関して、外添剤被覆率と、Ti被覆率と、Al被覆率との各々を測定した結果は、表1に示すとおりであった。例えば、トナーTA−1では、外添剤被覆率が50%であり、Ti被覆率が4%であり、Al被覆率が8%であった。これらの被覆率の測定方法は、以下のとおりであった。
<被覆率の測定方法>
走査型電子顕微鏡(SEM)を用いてトナー粒子の表面を観察することによって、外添剤被覆率とTi被覆率とAl被覆率とを測定した。詳しくは、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いてトナー粒子の反射電子像(表面撮影像)を得て、画像解析ソフトウェア(三谷商事株式会社製「WinROOF」)を用いて画像解析を行うことで、外添剤被覆率とTi被覆率とAl被覆率とを求めた。外添剤被覆率は、トナー母粒子の表面領域のうち、外添剤(すなわち、シリカ粒子、チタニア粒子、アルミナ粒子、及び樹脂粒子のいずれか)が覆っている領域の面積割合に相当する。また、Ti被覆率は、トナー母粒子の表面領域のうち、チタニア粒子が覆っている領域の面積割合に相当する。また、Al被覆率は、トナー母粒子の表面領域のうち、アルミナ粒子が覆っている領域の面積割合に相当する。なお、トナー母粒子の表面において複数種の外添剤粒子が重なって存在する部位に関しては、最外の外添剤粒子(詳しくは、トナー母粒子の表面に対して最も高い位置に存在する外添剤粒子)が、その部位を覆っていると判定した。例えば、トナー母粒子の表面において、シリカ粒子と樹脂粒子とが、この順で重なっている部位は、最外の樹脂粒子によって覆われていると判定した。トナー粒子1つにつき10個の視野で各被覆率を測定し、得られた10個の測定値の算術平均を、そのトナー粒子の評価値(外添剤被覆率、Ti被覆率、及びAl被覆率)とした。さらに、測定対象(トナー)に含まれる10個のトナー粒子についてそれぞれ各被覆率を測定し、得られた10個の測定値の算術平均を、測定対象(トナー)の評価値(外添剤被覆率、Ti被覆率、及びAl被覆率)とした。
[評価方法]
各試料(トナーTA−1〜TA−8及びTB−1〜TB−7)の評価方法は、以下のとおりである。
(耐熱保存性)
トナー(評価対象:トナーTA−1〜TA−8及びTB−1〜TB−7のいずれか)3gを容量20mLのポリエチレン製容器に入れて、その容器を、密閉した状態で、58℃に設定された恒温器内に24時間静置した。その後、恒温器から取り出したトナーを室温(約25℃)まで冷却して、評価用トナー(加熱処理されたトナー)を得た。
続けて、得られた評価用トナーを、質量既知の200メッシュの篩に載せた。そして、トナーを含む篩の質量を測定し、篩上のトナーの質量(篩別前のトナーの質量)を求めた。続けて、その篩を粉体特性評価装置(ホソカワミクロン株式会社製「パウダテスタ(登録商標)」)にセットし、粉体特性評価装置(パウダテスタ)のマニュアルに従い、レオスタッド目盛り2の条件で15秒間、篩を振動させ、評価用トナーを篩別した。そして、篩別後に、トナーを含む篩の質量を測定することで、篩上に残留したトナーの質量(篩別後のトナーの質量)を求めた。篩別前のトナーの質量と、篩別後のトナーの質量とから、次の式に基づいてトナー凝集度(単位:質量%)を求めた。
トナー凝集度=100×篩別後のトナーの質量/篩別前のトナーの質量
トナー凝集率が、3質量%以下であれば◎(非常に良い)と評価し、3質量%超15質量%未満であれば○(良い)と評価し、15質量%以上であれば×(良くない)と評価した。
(評価用現像剤の調製)
現像剤用キャリア(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製の「TASKalfa5550ci」用キャリア)100質量部と、トナー(評価対象:トナーTA−1〜TA−8及びTB−1〜TB−7のいずれか)10質量部とを、ボールミルを用いて30分間混合して、評価用現像剤(2成分現像剤)を調製した。
(耐刷試験)
評価機として、プリンター(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「FS−C5100DN」)を用いた。前述の方法で得た評価用現像剤を評価機の現像装置に投入し、補給用トナー(評価対象:トナーTA−1〜TA−8及びTB−1〜TB−7のいずれか)を評価機のトナーコンテナに投入した。
続けて、温度20℃かつ湿度50%RHの環境下、上記評価機を用いて、印字率5%で50000枚の紙(A4サイズの普通紙)に連続印刷を行う耐刷試験を行った。
(帯電性)
上記耐刷試験において、10000枚の連続印刷が終わったタイミングと、50000枚の連続印刷が終わったタイミングとの各々で、評価機から現像装置を取り出し、さらに現像装置から現像剤(2成分現像剤)を取り出して、現像剤に含まれるトナーの帯電量を、Q/mメーターを用いて下記方法で測定した。
<トナーの帯電量の測定方法>
Q/mメーター(トレック社製「MODEL 210HS−1」)の測定セルに現像剤(2成分現像剤:トナー及びキャリア)0.10gを投入し、投入された現像剤のうちトナーのみを篩(金網)を介して10秒間吸引した。そして、式「吸引されたトナーの総電気量(単位:μC)/吸引されたトナーの質量(単位:g)」に基づいて、トナーの帯電量(単位:μC/g)を算出した。
以下、10000枚の連続印刷が終わったタイミングで測定されたトナーの帯電量を、「帯電量QA」、又は、単に「QA」と記載する。また、50000枚の連続印刷が終わったタイミングで測定されたトナーの帯電量を、「帯電量QB」、又は、単に「QB」と記載する。
式「ΔQ=|QA−QB|」に基づいて、帯電変化量ΔQを求めた。帯電変化量ΔQは、帯電量QAと帯電量QBとの差(絶対値)であった。
帯電量QBが、20μC/g超35μC/g未満であれば○(良い)と評価し、20μC/g以下又は35μC/g以上であれば×(良くない)と評価した。
帯電変化量ΔQが、3μC/g以下であれば◎(非常に良い)と評価し、3μC/g超6μC/g未満であれば○(良い)と評価し、6μC/g以上であれば×(良くない)と評価した。
(耐かぶり性)
前述の耐刷試験中、5000枚印刷するごとに、反射濃度計(X−Rite社製「SpectroEye(登録商標)」)を用いて、印刷された紙における空白部の反射濃度を測定した。そして、次の式に基づいて、かぶり濃度(FD)を求めた。
かぶり濃度=空白部の反射濃度−未印刷紙の反射濃度
上記耐刷試験中の各タイミング(5000枚印刷ごとのタイミング)で測定された全てのかぶり濃度(FD)の中で最も高いかぶり濃度(最大かぶり濃度)を求めた。測定された最大かぶり濃度が、0.015未満であれば○(良い)と評価し、0.015以上であれば×(良くない)と評価した。
[評価結果]
トナーTA−1〜TA−8及びTB−1〜TB−7の各々について、耐熱保存性(トナー凝集率)、帯電性(帯電量:帯電量QB、安定性:帯電変化量ΔQ)、及び耐かぶり性(最大かぶり濃度)を評価した結果を、表6に示す。
Figure 2019049614
トナーTA−1〜TA−8(実施例1〜8に係るトナー)はそれぞれ、前述の基本構成を有していた。詳しくは、トナーTA−1〜TA−8はそれぞれ、トナー母粒子と外添剤とを備えるトナー粒子を、複数含んでいた。外添剤は、シリカ粉体と、チタニア粉体と、アルミナ粉体とを含んでいた。シリカ粉体は、正帯電化処理及び疎水化処理の両方が表面に施されたシリカ粒子の粉体であった(表1及び表2参照)。チタニア粉体は、正帯電化処理及び疎水化処理のうち疎水化処理のみが表面に施されたチタニア粒子の粉体であった(表1及び表3参照)。アルミナ粉体は、正帯電化処理及び疎水化処理のうち少なくとも疎水化処理が表面に施されたアルミナ粒子の粉体であった(表1及び表4参照)。トナー母粒子の表面領域のうち、外添剤が覆っている領域の面積割合は、50%以上70%以下であった(表1参照)。トナー母粒子の表面領域のうち、チタニア粒子が覆っている領域の面積割合は、4%以上10%以下であった(表1参照)。トナー母粒子の表面領域のうち、アルミナ粒子が覆っている領域の面積割合は、2%以上10%以下であった(表1参照)。
表6に示すように、トナーTA−1〜TA−8はそれぞれ、優れた耐熱保存性を有していた。また、トナーTA−1〜TA−8の各々を用いて画像を形成する場合には、十分なトナーの正帯電性を確保し、長期にわたって継続的にかぶりの発生を抑制して高画質の画像を形成し続けることができた。
本発明に係る正帯電性トナーは、例えば複写機、プリンター、又は複合機において画像を形成するために用いることができる。

Claims (5)

  1. トナー母粒子と、前記トナー母粒子の表面に付着した外添剤とを備えるトナー粒子を、複数含み、
    前記外添剤は、
    正帯電化処理及び疎水化処理の両方が表面に施されたシリカ粒子の粉体であるシリカ粉体と、
    正帯電化処理及び疎水化処理のうち疎水化処理のみが表面に施されたチタニア粒子の粉体であるチタニア粉体と、
    正帯電化処理及び疎水化処理のうち少なくとも疎水化処理が表面に施されたアルミナ粒子の粉体であるアルミナ粉体と、
    を含み、
    前記トナー母粒子の表面領域のうち、前記外添剤が覆っている領域の面積割合は、50%以上70%以下であり、
    前記トナー母粒子の表面領域のうち、前記チタニア粒子が覆っている領域の面積割合は、4%以上10%以下であり、
    前記トナー母粒子の表面領域のうち、前記アルミナ粒子が覆っている領域の面積割合は、2%以上10%以下である、正帯電性トナー。
  2. 前記シリカ粉体の個数平均1次粒子径が50nm以上80nm以下であり、
    前記チタニア粉体の個数平均1次粒子径が50nm以上80nm以下であり、
    前記アルミナ粉体の個数平均1次粒子径が50nm以上80nm以下であり、
    前記外添剤は、表面にアニオン界面活性剤が付着した状態の第1樹脂粒子の粉体である第1樹脂粉体と、表面にカチオン界面活性剤が付着した状態の第2樹脂粒子の粉体である第2樹脂粉体とをさらに含み、
    前記第1樹脂粉体の個数平均1次粒子径が100nm以上140nm以下であり、
    前記第2樹脂粉体の個数平均1次粒子径が40nm以上60nm以下である、請求項1に記載の正帯電性トナー。
  3. 前記第1樹脂粒子及び前記第2樹脂粒子はそれぞれ、架橋スチレン−アクリル酸系樹脂を含有する、請求項2に記載の正帯電性トナー。
  4. 前記シリカ粒子の表面にはアミノ基が存在し、
    前記チタニア粒子の表面にはアミノ基が存在せず、
    前記アニオン界面活性剤は、硫酸アニオン基又はスルホン酸アニオン基を有するアニオン界面活性剤であり、
    前記カチオン界面活性剤は、窒素含有カチオン界面活性剤である、請求項3に記載の正帯電性トナー。
  5. 前記第1樹脂粒子に含有される前記架橋スチレン−アクリル酸系樹脂と、前記第2樹脂粒子に含有される前記架橋スチレン−アクリル酸系樹脂とは、互いに同種のモノマー及び同種の架橋剤で構成される、請求項3又は4に記載の正帯電性トナー。
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