JP2019049432A - 超音波センサシステム及び超音波センサを使用した検出対象の検出方法 - Google Patents

超音波センサシステム及び超音波センサを使用した検出対象の検出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019049432A
JP2019049432A JP2017172897A JP2017172897A JP2019049432A JP 2019049432 A JP2019049432 A JP 2019049432A JP 2017172897 A JP2017172897 A JP 2017172897A JP 2017172897 A JP2017172897 A JP 2017172897A JP 2019049432 A JP2019049432 A JP 2019049432A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic sensor
reflector
sub
main reflector
ultrasonic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017172897A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6619782B2 (ja
Inventor
武浩 織田
Takehiro Oda
武浩 織田
剛 應後
Takeshi Ogo
剛 應後
純一 根口
Junichi Neguchi
純一 根口
勝敏 佐伯
Katsutoshi Saeki
勝敏 佐伯
拓矢 上田
Takuya Ueda
拓矢 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON DENSHI KOGAKU KK
Nihon University
Original Assignee
NIPPON DENSHI KOGAKU KK
Nihon University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON DENSHI KOGAKU KK, Nihon University filed Critical NIPPON DENSHI KOGAKU KK
Priority to JP2017172897A priority Critical patent/JP6619782B2/ja
Publication of JP2019049432A publication Critical patent/JP2019049432A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6619782B2 publication Critical patent/JP6619782B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)

Abstract

【課題】 反射した超音波の受信感度を向上させつつ、超音波センサの指向性を必要とされる所望の範囲に制御する。【解決手段】 超音波センサシステム10は、検出対象に照射すべき超音波を送信すると共にこの超音波の照射を受けた検出対象が反射した超音波を受信することができる送受信一体型の超音波センサ12と、この超音波センサ12が送信した超音波を反射して検出対象に照射する反射体14とを備えている。この反射体14は、超音波センサ12から送信された超音波を最初に反射する副反射体14Bと、この副反射体14Bにより反射された超音波を検出対象に向けて反射する主反射体14Aとから成り、これらの副反射体14Bと主反射体14Aとの間の距離が、超音波センサ12の指向性が所望の指向性に設定されるように調整されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、重機等が人と接触するのを防止するために、重機等に取り付けられて検出対象を検出する超音波センサシステム、及び、そのような超音波センサを使用した検出対象の検出方法の改良に関し、特に、反射波受信の損失を抑制しつつ、指向性を制御することに関するものである。
例えば、ショベルカーやフォークリフト等の工事現場等で使用される重機については、重機の稼動時に同時に周囲で作業員が作業を行う必要等があり、特に、重機と人、あるいは、他の重機との接触を防止して安全性を確保することが望まれる。この場合、車両や重機に超音波センサシステムを搭載して、人等の検出対象を検出することが考えられる(例えば、特許文献1、2等参照)。
これらの超音波センサを重機等に搭載する場合には、設置スペースや受信感度の問題から、超音波の発信器と検出対象に反射した超音波の受信器とが一体に形成された送受信一体型の超音波センサを使用することが望ましい。しかし、送受信一体型の超音波センサは、指向性が鋭く(即ち、狭い範囲で直線的な指向性を示し)、検出範囲が狭小となる問題がある。
一方、送受信一体型の超音波センサを使用しつつ、検出範囲を拡げるために超音波センサにホーンを装着することも考えられるが(例えば、特許文献3参照)、ホーンの側方側において検出範囲に死角が生じる問題がある。また、超音波センサにホーンを装着すると、同時に、受信時にホーンが反射波を遮蔽するため、受信損失が大きくなる問題も生じる。
特開2009−264872号公報 特開2014−95622号公報 特開2015−194392号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記の問題点に鑑み、反射した超音波の受信感度を向上させつつ、超音波センサの指向性を必要とされる所望の範囲に制御することができる超音波センサシステム及びそのような超音波センサを使用した検出対象の検出方法を提供することにある。
(1.超音波センサシステム)
本発明は、上記の課題を解決するための第1の手段として、検出対象に照射すべき超音波を送信すると共にこの超音波の照射を受けた検出対象が反射した超音波を受信することができる送受信一体型の超音波センサと、この超音波センサが送信した超音波を反射して検出対象に照射する反射体とを備えた超音波システムであって、この反射体は、超音波センサから送信された超音波を最初に反射する副反射体と、この副反射体により反射された超音波を検出対象に向けて反射する主反射体とから成り、これらの副反射体と主反射体との間の距離が、超音波センサの指向性が所望の指向性に設定されるように調整されていることを特徴とする超音波センサシステムを提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第2の手段として、上記第1の解決手段において、副反射体は、主反射体の焦点距離よりも主反射体から遠い位置に設置されていることを特徴とする超音波センサシステムを提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第3の手段として、上記第1又は第2のいずれかの解決手段において、主反射体は、階段状の段差式の反射面を有していることを特徴とする超音波センサシステムを提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第4の手段として、上記第1乃至第3のいずれかの解決手段において、主反射体は凹面状の反射面を有し、副反射体の反射面は、主反射体の反射面の凹面に対応するように膨らむ凸面状の曲面部と、凸面状の曲面部が描く円弧と交差する方向にわたって凹む凹面状の曲面部とを複合した曲面を有することを特徴とする超音波センサシステムを提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第5の手段として、上記第1乃至第4のいずれかの解決手段において、超音波センサは、副反射体の焦点距離に設置されていることを特徴とする超音波センサシステムを提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第6の手段として、上記第1乃至第5のいずれかの解決手段において、副反射体と超音波センサと主反射体とは、上方又は側方から見て相互に重ならない位置に配置され、超音波センサは、主反射体よりも副反射体側に寄って設置されていることを特徴とする超音波センサシステムを提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第7の手段として、上記第1乃至第6のいずれかの解決手段において、副反射体は、主反射体よりも幅狭であって、超音波センサは、主反射体とは反対側から見てこの副反射体の死角に入る位置に設置されていることを特徴とする超音波センサシステムを提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第8の手段として、上記第1乃至第7のいずれかの解決手段において、反射体の少なくとも反射面は、ステンレス、アルミニウム、銅その他の金属から形成されていることを特徴とする超音波センサシステムを提供するものである。
(2.超音波センサを使用した検出対象の検出方法)
本発明は、また、上記の超音波センサシステムを用いた下記の超音波センサを使用した検出対象の検出方法をも提供するものである。即ち、本発明は、上記の課題を解決するための第9の手段として、送受信一体型の超音波センサにより検出対象に照射すべき超音波を送信すると共にこの超音波の照射を受けた検出対象が反射した超音波を超音波センサにより受信して検出対象を検出する超音波センサを使用した検出対象の検出方法であって、超音波センサが送信した超音波を副反射体により主反射体に向けて反射して、この主反射体により反射させた超音波を検出対象に照射し、検出対象が反射した超音波を主反射体により副反射体に向けて反射させてこの副反射体が反射した超音波を超音波センサにより受信することにより検出対象を検出する場合において、副反射体と主反射体との間の距離を調整することにより、超音波センサの指向性を設定された所望の指向性に制御することを特徴とする超音波センサを使用した検出対象の検出方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第10の手段として、上記第9の解決手段において、副反射体を、主反射体の焦点距離よりも主反射体から遠い位置に設置することを特徴とする超音波センサを使用した検出対象の検出方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第11の手段として、上記第9又は第10のいずれかの解決手段において、主反射体として、階段状の段差式の反射面を有している主反射体を使用することを特徴とする超音波センサを使用した検出対象の検出方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第12の手段として、上記第9乃至第11のいずれかの解決手段において、主反射体の反射面が凹面状に形成され、副反射体の反射面は、主反射体の反射面の凹面に対応するように膨らむ凸面状の曲面部と、凸面状の曲面部が描く円弧と交差する方向にわたって凹む凹面状の曲面部とを複合した曲面に形成されていることを特徴とする超音波センサを使用した検出対象の検出方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第13の手段として、上記第9乃至第12のいずれかの解決手段において、超音波センサを、副反射体の焦点距離に設置することを特徴とする超音波センサを使用した検出対象の検出方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第14の手段として、上記第9乃至第13のいずれかの解決手段において、副反射体と超音波センサと主反射体とを、上方又は側方から見て相互に重ならない位置に配置し、超音波センサを、主反射体よりも副反射体側に寄せて設置することを特徴とする超音波センサを使用した検出対象の検出方法システムを提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第15の手段として、上記第9乃至第14のいずれかの解決手段において、副反射体を、主反射体よりも幅狭とし、超音波センサを、主反射体とは反対側から見て副反射体の死角に入る位置に設置することを特徴とする超音波センサを使用した検出対象の検出方法を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第16の手段として、上記第9乃至第15のいずれかの解決手段において、反射体の少なくとも反射面を、ステンレス、アルミニウム、銅その他の金属から形成することを特徴とする超音波センサを使用した検出対象の検出方法を提供するものである。
本発明によれば、上記のように、超音波センサが送信した超音波を、まずは、副反射体により主反射体に向けて反射し、この主反射体から検出対象へ向けて超音波を放射しているため、超音波センサにホーンを装着する場合と異なり超音波センサの左右を塞ぐ障害がなく、広範囲の検出が可能となると同時に超音波センサの受信感度を向上させることができる一方、この副反射体と主反射体との間の距離を調整することによって変化する検出範囲を所望の範囲に設定することができる実益がある。
この場合、本発明によれば、上記のように、副反射体を、主反射体の焦点距離よりも主反射体から遠い位置に設置しているため、超音波センサの指向性を左右に拡げることができ、検出範囲の死角を低減することができる実益がある。
また、本発明によれば、上記のように、主反射体は、階段状の段差式の反射面を有しているため、この各段差面の向きを各段差面毎に任意の方向に設定することにより、超音波の放射方向及び受信方向を反射面の細分化により細かく設定して検出範囲を調整することにより、超音波センサの指向性を設定された所望の指向性に制御することができる実益がある。
同様に、本発明によれば、上記のように、副反射体の反射面は、主反射体の反射面の凹面に対応するように膨らむ凸面状の曲面部を有するため、主反射体に向けて超音波を効率良く拡散することができると同時に主反射体が反射した超音波を効率良く受信することができる一方(副反射体の幅方向における送受信)、この凸面状の曲面部が描く円弧と交差する方向にわたって凹む凹面状の曲面部をも有するため、超音波が副反射体の当該円弧と交差する方向において無駄に放出されることがないと同時に超音波センサへ向けて効率良く超音波を反射させることができるため(副反射体の高さ方向における送受信)、受信損失を低減することができる実益がある。
本発明によれば、上記のように、超音波センサは、副反射体の焦点距離に設置されているため、超音波センサから放出された超音波が無駄なく副反射体によって反射されると共に、副反射体が受信した反射波を超音波センサに効率良く受信させることができる実益がある。
更に、本発明によれば、上記のように、副反射体と超音波センサと主反射体とは、側方から見て相互に重ならない位置に配置されているため、相互に超音波の送信及び受信の障害となることがなく、特に、超音波センサは、主反射体よりも副反射体側に寄って設置されているため、主反射体の送信波及び受信波の反射に際して、超音波センサが障害となることがなく、検出範囲を広げることができると同時に反射波の受信損失を抑制して超音波センサの受信感度を向上させることができる実益がある。
加えて、本発明によれば、上記のように、副反射体は、主反射体よりも幅狭であるため、主反射体が反射波を受信する際に副反射体が障害となることがないため、検出範囲を広げることができると共に受信感度を向上させることができると同時に、超音波センサは、主反射体とは反対側、即ち、検出対象側(検出対象が反射した超音波側)から見て、この副反射体の死角に入る位置に設置されているため、超音波センサ自体が反射波の受信の障害となることがなく、受信感度を向上させることができる実益がある。
本発明によれば、上記のように、反射体の少なくとも反射面は、ステンレス、アルミニウム、銅その他の金属から形成されているため、反射体の反射効率が高まり、より一層、超音波の反射による損失を低減して、超音波センサの受信感度を向上させることができる実益がある。
本発明の超音波センサシステムの概略斜視図である。 本発明の超音波センサシステムの概略上面図である。 本発明に用いられる主反射体と副反射体との間の距離と指向性との関係を示す図である。
本発明を実施するための形態を図面を参照しながら詳細に説明すると、図1及び図2は、本発明の超音波センサシステム10を示し、この超音波センサシステム10は、例えば、ショベルカーやブルドーザー、フォークリフト等の重機や、トラクター等の耕耘機、また、一般の車両等の車体に取り付けられて、人や他の車両、構造物等の検出対象との衝突を回避するために、これらの検出対象を検出するものである。
この超音波センサシステム10は、フレームや筺体等に収納されて、重機等の車両の車体に内蔵させることもできるし、後付けで車両の外面に取り付けることもできる。また、検出対象の検出した後の情報処理としては、単に所定の距離範囲内に検出対象が存在することを検知したとして警告を発する処理とすることもできるし、存在のみならず、検出対象との距離をも測定して、その距離に応じて警告を発する等の処理とすることもでき、必要に応じて、任意に設定することができる。この超音波センサシステム10は、図1及び図2に示すように、超音波センサ12と、超音波を反射させる反射体14とを備えている。これらの超音波センサ12や反射体14は、図示しない支柱等により支持して設置することができる。
(1.超音波センサ)
超音波センサ12としては、図1に示すように、図示しない検出対象に照射すべき超音波を送信(放射)すると共に、この超音波の照射を受けた検出対象が反射した超音波を受信することができる送受信一体型の超音波センサを使用する。即ち、超音波の発信器をも備えたセンサであって、これは、超音波の発信器と受信器とが分離された形態とすると、重機等に取り付ける場合に、必要以上に設置スペースを要すると共に、一般に、送受信分離型のセンサよりも、反射効率との関係で受信感度が向上するからである。
(2.反射体)
一方、反射体14は、この超音波センサ12が送信した超音波を反射して検出対象に照射する一方、逆に、検出対象が反射した超音波を超音波センサ12に向けて反射して、超音波センサ12に反射波を受信させる役割を有する。本発明においては、この反射体14は、図1及び図2に示すように、超音波センサ12から送信された超音波を最初に反射する副反射体14Bと、この副反射体14Bにより反射された超音波を検出対象に向けて反射する主反射体14Aとから成っている。
即ち、本発明においては、超音波センサ12は、検出対象や主反射体14Aに直接超音波を照射するのではなく、一度、副反射体14Bに反射させてから、主反射体14Aに照射する。従って、超音波センサ12は、図1及び図2に示すように、主反射体14Aに向けてではなく、主反射体14Aを背にして検出対象の方向を向くように設置され、主反射体14Aの反射面14aと同方向を向いている。一方、副反射体14Bは、逆に、超音波センサ12が送信した超音波を受け止めるように、超音波センサ12よりも検出対象側に配置され、主反射体14Aと向かい合うように設置される。
このため、本発明においては、図1及び図2に示すように、検出対象側から、副反射体14B、超音波センサ12、主反射体14Aの順に配置され、超音波センサ12の送受信面と主反射体14Aの反射面14aは検出対象側を向き、副反射体14Bはその反射面14bが検出対象とは反対側を向くように設置される。この状態で、超音波センサ12は、副反射体14B(副反射体14Bの後方に存在する検出対象)に向けて超音波を放射し、この超音波センサ12から送信された超音波は、副反射体14B、主反射体14Aの順に反射して、副反射体14Bの後方の検出対象に照射され、逆に、この検出対象が反射した超音波(反射波)は、主反射体14A、副反射体14Bの順に反射されて、超音波センサ12に受信される。これにより、超音波センサ12にホーンを装着する場合と異なり超音波センサ12の左右を塞ぐ障害がなく、広範囲の検出が可能となると同時に超音波センサ12の受信感度を向上させることができる。
また、この場合、図1及び図2に示すように、副反射体14Bと超音波センサ12と主反射体14Aとは、上方又は側方から見て相互に重ならない位置に配置されている。このため、副反射体14Bと超音波センサ12と主反射体14Aは、相互に超音波の送信及び受信の障害となることがなく、受信損失を低減させることができる。更に、図1及び図2に示すように、超音波センサ12は、主反射体14Aよりも副反射体14B側に寄って設置される。このため、主反射体14Aの送信波及び受信波の反射に際して、超音波センサ12が障害となることがなく、検出範囲を広げることができると同時に反射波の受信損失を抑制して超音波センサ12の受信感度を向上させることができる。
(2−1.副反射体)
副反射体14Bは、図1及び図2に示すように、主反射体14Aよりも幅狭に形成されている。これは、副反射体14B自体が、できるだけ超音波の送受信の障害となることを防止するためである一方、副反射体14Bは、超音波センサ12から放射された超音波を最初にダイレクトに反射する役割を有するため、超音波センサ12に近づけて設置すれば、超音波を効率良く反射することができるために小さく設定することも可能だからである。これにより、主反射体14Aが反射波を受信する際に副反射体14Bが障害となることがないため、検出範囲を広げることができると共に受信感度を向上させることができる。
加えて、超音波センサ12は、図1及び図2に示すように、主反射体14Aとは反対側、即ち、検出対象側(検出対象が反射した超音波側)から見て、この副反射体14Bの死角に入る位置に設置されている。このため、超音波センサ12自体が反射波の受信の障害となることもなく、受信感度を向上させることができる。
また、本発明においては、後述するように、主反射体14Aの反射面14aは凹面状に形成され、副反射体14Bの反射面14bは、図1及び図2に示すように、主反射体の反射面の凹面に対応するように膨らむ凸面状の曲面部と、凸面状の曲面部が描く円弧と交差する方向にわたって凹む凹面状の曲面部とを複合した曲面に形成されている。即ち、副反射体14Bの反射面14bは、副反射体14Bの幅方向(図1における左右方向)においては、主反射体14Aの反射面14aが凹む方向に向けて膨らむ凸面状に形成される一方、副反射体の高さ方向(図1における上下方向)においては、双曲線状に凹む凹面状に形成されている。より具体的には、副反射体14Bは、図1における副反射体14Bの上面及び側面から解るように、副反射体14Bを横方向に輪切りにした横断面図(図1の上方から見た場合)が凸面状となり、縦方向に輪切りをした縦断面図(図1の側方から見た場合)が主反射体14Aとは反対側へ凹む凹面状となる。
このため、この副反射体14Bの幅方向に広がる凸面状の曲面部により、超音波センサ12から放射された超音波を、拡散して主反射体14Aに向けて反射して、より広い検出範囲を確保することができる一方、逆の経路を辿る反射波を効率的に超音波センサ12に受信させて受信効率を高めることができる。一方、副反射体14Bの高さ方向にわたる凹面状の曲面部により、超音波が副反射体14Bの高さ方向(図1の上下方向)において無駄に放出されることがないと同時に超音波センサ12へ向けて効率良く超音波を反射させることができるため、受信損失を低減することができる(副反射体14Bが、例えば、半球状の形状とした場合には、上下方向へ放射された超音波は、主反射体14A以外の方向へ無駄に反射される)。
また、この場合、超音波センサ12を、副反射体14Bの焦点距離に設置する。換言すれば、この副反射体14Bは、その焦点距離を超音波センサ12の送受信面に合わせて設定する。この場合、副反射体14Bの半径等を調整することにより、所定の曲面に設定して、焦点距離を調整することができる。これにより、超音波センサ12から放出された超音波が無駄なく副反射体14Bによって反射されると共に、副反射体14Bが受信した反射波を超音波センサ12に効率良く受信させることができる。
更に、この副反射体14Bの受信感度を向上させることができれば、対となる主反射体14Aのサイズも小さくすることができ、より重機等への搭載に適した態様とすることができる。この場合、本発明においては、副反射体14Bを種々の態様で形成した実験の結果、少なくとも、副反射体14Bの反射面14bは、金属から形成されていることが望ましいことが判明した。具体的には、副反射体14Bの反射面14bを、好ましくはアルミニウム箔で、望ましくは銅箔で被覆するか、より望ましくは、副反射体14B全体を銅又はステンレス、アルミニウム等の金属から形成する。これにより、反射体14の反射効率が高まり、より一層、超音波の反射による損失を低減して、超音波センサ12の受信感度を向上させて、より広い指向性を確保することができる。
(2−2.主反射体)
一方、主反射体14Aは、図1に示すように、超音波を広範囲で反射できるように、副反射体14Bよりも幅広の横長の形状を有し、また、副反射体14Bと相対向する位置に設けられた主反射体14Aの反射面14aは、図1及び図2に示すように、凹面状に形成されている。この主反射体14Aも、少なくとも、その反射面14aは、銅、アルミニウム、ステンレス等の金属から形成することが望ましい。
(2−3.指向性の制御)
この場合、本発明においては、これらの副反射体14Bと主反射体14Aとの間の距離が、超音波センサ12の指向性が所望の指向性に設定されるように調整されている。即ち、本発明では、副反射体14Bと主反射体14Aとの間の距離を調整することにより、超音波センサ12の指向性を設定された所望の指向性に制御することができる。
これは、この副反射体14Bと主反射体14Aとの間の距離に応じて、超音波センサ12の指向性(検出範囲)が変化することに着目したものである。具体的には、反射体14なしで単に超音波センサ12のみを設置した場合と、主反射体14Aと副反射体14Bとを設置した上で、副反射体14Bを主反射体14Aの焦点距離F(図1及び図2参照)に設置した場合と、焦点距離Fよりも遠い距離F1(図1及び図2参照:焦点距離から5cm離れた位置)に設置した場合とで、超音波センサ12の−10dBにおける指向性を測定した結果を示したところ、図3に示すように、副反射体14Bを主反射体14Aの焦点距離F(図1及び図2参照)に設置した場合(図3の点線)には、反射体14なしの場合(図3の一点鎖線)と比べて、より狭く遠い指向性を示し(放射角は約プラスマイナス10°)、焦点距離Fよりも遠い距離F1(図1及び図2参照)に設置した場合(図3の実線)には、より広い範囲での受信感度を示すことが判明した(放射角は約プラスマイナス50°)。
このことから、例えば、特定方向で構わないが、安全な距離を確保するため、比較的遠い位置にある検出対象をも検出したいときは距離を狭め、逆に、広範囲で検出対象を検出したい場合には、図1及び図2に示すように、副反射体14Bを、少なくとも主反射体14Aの焦点距離F(図1及び図2参照)よりも遠ざけることにより対応することができる。とりわけ、指向性が狭小な傾向にある送受信一体型の超音波センサ12の欠点を補うためには、図1及び図2に示すように、副反射体14Bを、少なくとも主反射体14Aの焦点距離F(図1及び図2参照)よりも主反射体14Aから遠い位置に設置することにより、超音波センサ12の指向性を左右に拡げ、検出範囲の死角を低減するように指向性を制御することが、実用レベルでは望ましいということができる。
更に、この指向性の制御に際して、主反射体14Aを、特に図1に示すように、階段状の段差式の反射面14aを有するものとすることが望ましい。これにより、この複数の各段差面の向きを各段差面毎に任意の方向に設定することにより、超音波の放射方向及び受信方向を、反射面14aの細分化により細かく設定して検出範囲を調整することができ、超音波センサ12の指向性を設定された所望の指向性に制御することを容易とすることができる。
この場合、図示の実施の形態では、図1に示すように、中央に正面に反射する反射面を配置し、その左右に4つずつ、計9段階の段差方式としているが、この形態に限定されることはなく、必要に応じて、適宜な設定とすることができる。
本発明は、とりわけ、例えば、ショベルカーやブルドーザー、フォークリフト等の重機や、トラクター等の耕耘機、また、一般の車両等の車体に取り付けられて、人や他の車両、構造物等の検出対象との衝突を回避するために、これらの検出対象を検出することに広く適用することができると共に、医療の分野における画像診断装置等に応用することもできる余地がある。
10 超音波センサシステム
12 超音波センサ
14 反射体
14A 主反射体
14a 主反射体の反射面
14B 副反射体
14b 副反射体の反射面

Claims (16)

  1. 検出対象に照射すべき超音波を送信すると共に前記超音波の照射を受けた前記検出対象が反射した前記超音波を受信することができる送受信一体型の超音波センサと、前記超音波センサが送信した前記超音波を反射して前記検出対象に照射する反射体とを備えた超音波システムであって、前記反射体は、前記超音波センサから送信された前記超音波を最初に反射する副反射体と、前記副反射体により反射された前記超音波を前記検出対象に向けて反射する主反射体とから成り、前記副反射体と前記主反射体との間の距離が、前記超音波センサの指向性が所望の指向性に設定されるように調整されていることを特徴とする超音波センサシステム。
  2. 請求項1に記載された超音波センサシステムであって、前記副反射体は、前記主反射体の焦点距離よりも前記主反射体から遠い位置に設置されていることを特徴とする超音波センサシステム。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載された超音波センサシステムであって、前記主反射体は、階段状の段差式の反射面を有していることを特徴とする超音波センサシステム。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された超音波センサシステムであって、前記主反射体は凹面状の反射面を有し、前記副反射体の反射面は、前記主反射体の反射面の前記凹面に対応するように膨らむ凸面状の曲面部と、前記凸面状の曲面部が描く円弧と交差する方向にわたって凹む凹面状の曲面部とを複合した曲面を有することを特徴とする超音波センサシステム。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載された超音波センサシステムであって、前記超音波センサは、前記副反射体の焦点距離に設置されていることを特徴とする超音波センサシステム。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載された超音波センサシステムであって、前記副反射体と前記超音波センサと前記主反射体とは、上方又は側方から見て相互に重ならない位置に配置され、前記超音波センサは、前記主反射体よりも前記副反射体側に寄って設置されていることを特徴とする超音波センサシステム。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載された超音波センサシステムであって、前記副反射体は、前記主反射体よりも幅狭であって、前記超音波センサは、前記主反射体とは反対側から見て前記副反射体の死角に入る位置に設置されていることを特徴とする超音波センサシステム。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載された超音波センサシステムであって、前記反射体の少なくとも反射面は、ステンレス、アルミニウム、銅その他の金属から形成されていることを特徴とする超音波センサシステム。
  9. 送受信一体型の超音波センサにより検出対象に照射すべき超音波を送信すると共に前記超音波の照射を受けた前記検出対象が反射した前記超音波を前記超音波センサにより受信して前記検出対象を検出する超音波センサを使用した検出対象の検出方法であって、前記超音波センサが送信した前記超音波を副反射体により主反射体に向けて反射して、前記主反射体により反射させた前記超音波を前記検出対象に照射し、前記検出対象が反射した前記超音波を前記主反射体により前記副反射体に向けて反射させて前記副反射体が反射した前記超音波を前記超音波センサにより受信することにより前記検出対象を検出する場合において、前記副反射体と前記主反射体との間の距離を調整することにより、前記超音波センサの指向性を設定された所望の指向性に制御することを特徴とする超音波センサを使用した検出対象の検出方法。
  10. 請求項9に記載された超音波センサを使用した検出対象の検出方法であって、前記副反射体を、前記主反射体の焦点距離よりも前記主反射体から遠い位置に設置することを特徴とする超音波センサを使用した検出対象の検出方法。
  11. 請求項9又は請求項10のいずれかに記載された超音波センサを使用した検出対象の検出方法であって、前記主反射体として、階段状の段差式の反射面を有している主反射体を使用することを特徴とする超音波センサを使用した検出対象の検出方法。
  12. 請求項9乃至請求項11のいずれかに記載された超音波センサを使用した検出対象の検出方法であって、前記主反射体の反射面が凹面状に形成され、前記副反射体の反射面が、前記主反射体の反射面の前記凹面に対応するように膨らむ凸面状の曲面部と、前記凸面状の曲面部が描く円弧と交差する方向にわたって凹む凹面状の曲面部とを複合した曲面に形成されていることを特徴とする超音波センサを使用した検出対象の検出方法。
  13. 請求項9乃至請求項12のいずれかに記載された超音波センサを使用した検出対象の検出方法であって、前記超音波センサを、前記副反射体の焦点距離に設置することを特徴とする超音波センサを使用した検出対象の検出方法。
  14. 請求項9乃至請求項13のいずれかに記載された超音波センサを使用した検出対象の検出方法システムであって、前記副反射体と前記超音波センサと前記主反射体とを、上方又は側方から見て相互に重ならない位置に配置し、前記超音波センサを、前記主反射体よりも前記副反射体側に寄せて設置することを特徴とする超音波センサを使用した検出対象の検出方法システム。
  15. 請求項9乃至請求項14のいずれかに記載された超音波センサを使用した検出対象の検出方法であって、前記副反射体を、前記主反射体よりも幅狭とし、前記超音波センサを、前記主反射体とは反対側から見て前記副反射体の死角に入る位置に設置することを特徴とする超音波センサを使用した検出対象の検出方法。
  16. 請求項9乃至請求項15のいずれかに記載された超音波センサを使用した検出対象の検出方法であって、前記反射体の少なくとも反射面を、ステンレス、アルミニウム、銅その他の金属から形成することを特徴とする超音波センサを使用した検出対象の検出方法。
JP2017172897A 2017-09-08 2017-09-08 超音波センサシステム及び超音波センサを使用した検出対象の検出方法 Active JP6619782B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017172897A JP6619782B2 (ja) 2017-09-08 2017-09-08 超音波センサシステム及び超音波センサを使用した検出対象の検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017172897A JP6619782B2 (ja) 2017-09-08 2017-09-08 超音波センサシステム及び超音波センサを使用した検出対象の検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019049432A true JP2019049432A (ja) 2019-03-28
JP6619782B2 JP6619782B2 (ja) 2019-12-11

Family

ID=65905589

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017172897A Active JP6619782B2 (ja) 2017-09-08 2017-09-08 超音波センサシステム及び超音波センサを使用した検出対象の検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6619782B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP6619782B2 (ja) 2019-12-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11637366B2 (en) Cover member having plurality of faces, and radar apparatus provided with the cover member
WO2017033662A1 (ja) レーダ装置
EP1906383B1 (en) Ultrasound transducer apparatus
JP2012118072A (ja) 自動車用レーダシステムおよびその使用方法
WO2016104561A1 (ja) 湾曲面を持つカバー部材およびそのカバー部材を備えたレーダ装置
JP2006184130A (ja) レーダー装置
JP2020060864A (ja) 検知装置、移動体システム、及び検知方法
JP6619782B2 (ja) 超音波センサシステム及び超音波センサを使用した検出対象の検出方法
JP2006242622A (ja) 車載用レーダ装置および車両搭載方法
AU2006276401A1 (en) Safety device and method for emitting a directional acoustic alarm signal
JP2005244362A (ja) ミリ波通信システム、ミリ波送信装置およびミリ波受信装置
KR20110109270A (ko) 차량용 능동적 음향 경고 시스템
JP2004258044A (ja) ミリ波レーダ
JP3800624B2 (ja) 自動車の周囲環境を判定するセンサシステム
JP5733524B2 (ja) 駐車支援装置
JP2009047633A (ja) レーダ装置
JP7346997B2 (ja) ロボットの制御装置、ロボットの制御方法、及びプログラム
JP5396052B2 (ja) レーダ送受信機
JP2018105822A (ja) 障害物検知システムおよび障害物検知方法
JP2005178526A (ja) 車両用障害物検出装置
JP2006162341A5 (ja)
JP2009109381A (ja) 超音波測位装置および超音波受信器
WO2015122228A1 (ja) 超音波送受信器
JP2009236730A (ja) 車載用レーダ装置、及び車載用レーダ制御方法
WO2022044914A1 (ja) 車両用レーダシステム及び車両

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20171005

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180911

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190730

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190820

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191010

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191112

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6619782

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250