JP2019048771A - バイオサーファクタント、塩基性アミノ酸、及びアルファ−ヒドロキシ酸を含む、ケラチン物質を処置するための組成物 - Google Patents
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(a)少なくとも1種のバイオサーファクタントと、
(b)少なくとも1種の塩基性アミノ酸と、
(c)少なくとも1種のα-ヒドロキシ酸と、
を含む組成物により達成できる。
(a)少なくとも1種のバイオサーファクタントと、
(b)少なくとも1種の塩基性アミノ酸と、
(c)少なくとも1種のα-ヒドロキシ酸と、
の組み合わせの使用であって、
ケラチン物質、好ましくは皮膚を処置するため、好ましくは皮膚を角質除去し、皮膚のコンディションを改善するため、より好ましくは、皮膚を滑らかにし、皮膚の色合いを良くして明るくし、傷、毛穴、及び毛穴の黒ずみを減少させるための、使用にも関する。
(a)少なくとも1種のバイオサーファクタントと、
(b)少なくとも1種の塩基性アミノ酸と、
(c)少なくとも1種のα-ヒドロキシ酸と、
を含む。
本発明による組成物は、少なくとも1種のバイオサーファクタントを含む。2種以上のバイオサーファクタントが使用される場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。
- アンモニア水、
- アルカノールアミン、例えばモノ-、ジ-及びトリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、並びに2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、
- オキシエチレン化及び/又はオキシプロピレン化エチレンジアミン、
- 無機又は有機水酸化物。
- アルカリ金属ケイ酸塩、例えばメタケイ酸ナトリウム、
- アミノ酸、好ましくは塩基性アミノ酸、例えばアルギニン、リジン、オルニチン、シトルリン及びヒスチジン、
- 炭酸塩及び重炭酸塩、特に、第一級アミン、第二級アミン、若しくは第三級アミンの炭酸塩及び重炭酸塩、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の炭酸塩及び重炭酸塩、又はアンモニウムの炭酸塩及び重炭酸塩、並びに
- 次式:
Wは、ヒドロキシル基又はC1〜C6アルキル基で任意選択で置換されているC1〜C6アルキレン残基であり、
Rx、Ry、Rz及びRtは、同一であっても異なっていてもよく、水素原子又はC1〜C6アルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキル又はC1〜C6アミノアルキル基を表す)
の化合物。
1,3-ジアミノプロパン、1,3-ジアミノ-2-プロパノール、スペルミン、及びスペルミジンを特に挙げることができる。
R1は、水素原子、又は1〜21個の炭素原子を有する非置換のアルキル基、若しくは1〜21個の炭素原子及び1つ若しくは複数のヒドロキシル基を有するアルキル基を表し、
R2は、1〜21個の炭素原子、及び1つ若しくは複数のヒドロキシル基又は1つ若しくは複数のカルボキシル基のいずれかを有するアルキル基を表し、
R3は、1〜21個の炭素原子を有するアルキル基を表す)。
Rは、1〜21個の炭素原子を有する飽和又は不飽和の炭化水素基を表し、
Mは、水素原子又はアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン若しくはアルカノールアンモニウムイオンを表す)。
本発明による組成物は、(b)少なくとも1種の塩基性アミノ酸を含む。2種以上の塩基性アミノ酸を組み合わせて使用してもよい。したがって、単一種の塩基性アミノ酸、又は異なる種類の塩基性アミノ酸の組み合わせを使用してもよい。
本発明による組成物は、少なくとも1種の(c)α-ヒドロキシ酸を含む。2以上の(c)α-ヒドロキシ酸が使用される場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。
また、本発明による組成物は、化粧品の分野で通常使用される、少なくとも1種の他の任意選択又は追加の成分を含んでもよく、この成分は、好ましくは、洗浄剤、スキンケア又はメイクアップ除去製品において従来使用されているものから選択されるが、但しそれは、これらの添加剤及びその量が、本発明による組成物に所望される品質を害さない限りにおいてである。
本発明の組成物は、上記の(a)バイオサーファクタント以外の1種又は複数の界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤は、非イオン性、アニオン性、両性、双性イオン性又はカチオン性であってもよい。
本発明による組成物は、1種又は複数のポリオールを含んでもよい。ポリオールは、天然又は合成のポリオールであってもよく、直鎖状、分枝状又は環状の分子構造を有してもよい。
他の任意選択又は追加の成分は、カチオン性、アニオン性、非イオン性又は両性のポリマーであって、天然又は合成由来であり得るポリマー;洗浄剤;発泡剤;コンディショニング剤;乳化剤;増粘剤、例えばアクリル酸ポリマー、特に架橋アクリル酸ポリマー、例えばポリアクリレートクロスポリマー-6;バインダ;ペプチド及びその誘導体;タンパク質加水分解物;膨潤剤及び浸透剤;懸濁剤;金属イオン封鎖剤;乳泊剤;染料;日焼け止め剤;芳香剤;保存剤、例えばフェノキシエタノール、共保存剤;安定剤;溶媒;美容活性剤、例えばβ-ヒドロキシ酸、例えばサリチル酸及び5-n-オクタノイルサリチル酸、ビタミン又はプロビタミン、保湿剤、皮膚軟化剤及びコラーゲン保護剤;並びにこれらの混合物からなる群から選択してもよい。
本発明による組成物は、水を含んでもよい。
本発明による組成物のpHは、5未満、好ましくは3以上5未満、より好ましくは4以上5未満である。
一実施形態によると、本発明による組成物中に含まれるバイオサーファクタント、塩基性アミノ酸、及びα-ヒドロキシ酸の他に、酸性化剤又は塩基性化剤が添加されない状態で、pHは自然に所望の値に達する。別の実施形態では、バイオサーファクタント、塩基性アミノ酸、及びα-ヒドロキシ酸に加えて、少なくとも1種の酸性化剤及び/又は少なくとも1種の塩基性化剤を添加することにより、pHを所望の値に調節してもよい。
Rは、任意選択でヒドロキシル又はC1〜C4アルキル基で置換されているプロピレン等のアルキレンを表し、R1、R2、R3、及びR4は、独立して、水素原子、アルキル基、又はC1〜C4ヒドロキシアルキル基を表す)
の化合物であってもよく、これは、1,3-プロパンジアミン及びその誘導体によって例示され得る。アルギニン、尿素、及びモノエタノールアミンが好ましい場合がある。
少なくとも1つの実施形態では、本発明による組成物は、
(i)(a)少なくとも1種のバイオサーファクタントと、
(b)少なくとも1種の塩基性アミノ酸と、
(c)少なくとも1種のα-ヒドロキシ酸と、
(d)任意選択で1種又は複数の他の成分と、
を混合する工程、並びに
(ii)任意選択で、少なくとも1種の酸性化剤及び/又は少なくとも1種の塩基性化剤を使用して、溶液のpHを調節する工程
を含む方法によって調製できる。
(i) (a)少なくとも1種のバイオサーファクタントと、
(b)少なくとも1種の塩基性アミノ酸と、
を混合する工程、
(ii) 任意選択で混合物を加熱して、成分を溶解させる工程、
(iii)(c)少なくとも1種のα-ヒドロキシ酸と、
(d)任意選択で1種又は複数の他の成分と、
を添加し、混合する工程、並びに
(iv)任意選択で、少なくとも1種の酸性化剤及び/又は少なくとも1種の塩基性化剤を使用して、溶液のpHを調節する工程
を含む方法によって調製できる。
本発明による組成物は、好ましくは、化粧用組成物として使用することができる。化粧用組成物は、皮膚化粧用組成物、例えば皮膚洗浄組成物であってもよい。皮膚は、本明細書において、顔の皮膚、首の皮膚、及び頭皮を包含する。本発明による組成物は、唇等の粘膜にも使用できる。
α-ヒドロキシ酸透過のin vitro評価
(調製)
実施例1及び2並びに比較例1〜4による次の組成物を、以下のTable 1(表1)に示す成分を混合することにより調製した。Table 1(表1)に示す成分の量についての数値は全て、活性原料としての「質量%」に基づく。実施例1及び2による組成物では、スピクリスポール酸、アルギニン及びグリコール酸の相互作用が、NMRによって確認された(データは示さず)。
実施例1及び2並びに比較例1〜4による組成物を、α-ヒドロキシ酸(グリコール酸)の透過効率について、in vitroで擬似皮膚基材(Strat-M)及び拡散セル(Franz cells)を使用して、次の通り評価した。
Franz拡散垂直セル(Teledyne Hanson Research, Inc.社(米国)によって販売される)において、Strat-M(登録商標)メンブレン(EMD Millipore Corporation社(米国)によって販売される)の実効拡散面積1.77cm2として、透過実験を行った。装置は、ドナー区画及びレセプタ区画、並びにこれらの間のStrat-Mメンブレンから構成される。レセプタ区画内の溶液は、スターラ(Franzセル用V9-CBスターラ、PermeGear, Inc.社(米国)によって販売される)で撹拌した。
- 2.5mlの実施例1及び2並びに比較例1〜4による組成物を別々に、各Franzセルのドナー区画に適用した。
- レセプタ区画を、5.5mlのPBS及び0.25%のTween 80溶液で満たした。
- レセプタ区画内の溶液を、最大5時間、小さな磁気撹拌子を使用して連続的に撹拌した。
- 1時間、2時間及び5時間の時点において、200μlのレセプタ溶液をサンプリングした。
- サンプルのグリコール酸含有量を、HPLCによって分析した。
各実験を3回行った。
結果をTable 2(表2)に「透過グリコール酸(μg/cm2)」として、1時間、2時間及び5時間の時点で示す。
洗浄組成物
(調製)
実施例3による洗浄組成物を、以下のTable 3(表3)に示す成分を混合することによって調製した。Table 3(表3)に示す成分の量についての数値は全て、活性原料としての「質量%」に基づく。
実施例3による洗浄組成物を、消費者から選ばれた14人のパネリストによって評価した。パネリストは、組成物を家庭で1日2回、朝と晩に5日間使用した。実施例3による洗浄組成物を使用するとき、パネリストは組成物で泡を作り、その後、皮膚に泡を適用した。組成物は水ですすぎ落とした。5日間の試験使用の後、パネリストに皮膚感触及び皮膚の外見に関するフィードバックを求めた。
Claims (15)
- (a)少なくとも1種のバイオサーファクタントと、
(b)少なくとも1種の塩基性アミノ酸と、
(c)少なくとも1種のα-ヒドロキシ酸と
を含む、組成物。 - (a)バイオサーファクタントが、飽和又は不飽和の直鎖状又は分枝状の炭化水素基、好ましくはC5〜C30アルキル、アルケニル又はアルキニル基、より好ましくはC8〜C20アルキル基、更により好ましくはC10〜C15アルキル基からなる炭化水素基、及び少なくとも1つのカルボキシル基、好ましくは2以上のカルボキシル基、より好ましくは2つのカルボキシル基を含む、請求項1に記載の組成物。
- (a)バイオサーファクタントが、ラクトン環、好ましくはガンマ-ブチロラクトンを有する、請求項1又は2に記載の組成物。
- (a)バイオサーファクタントが、スピクリスポール酸、その誘導体、並びにスピクリスポール酸及びその誘導体の塩から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記組成物中の(a)バイオサーファクタントの量が、前記組成物の総質量に対して、0.01〜20質量%、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは1〜8質量%である、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
- (b)塩基性アミノ酸が、アルギニン、リジン、ヒスチジン、オルニチン及びこれらの混合物、好ましくはアルギニンから選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
- (b)塩基性アミノ酸の量が、前記組成物の総質量に対して、0.1〜30質量%、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは5〜10質量%である、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
- (c)α-ヒドロキシ酸が、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、マンデル酸及びグルコン酸並びにこれらの混合物、好ましくはグリコール酸及びクエン酸並びにこれらの混合物、より好ましくはグリコール酸から選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記組成物中の(c)α-ヒドロキシ酸の量が、組成物の総質量に対して、0.1〜30質量%、好ましくは1〜10質量%、より好ましくは2〜5質量%である、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記組成物のpHが、5未満、好ましくは3以上5未満、より好ましくは4以上5未満である、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
- (a)バイオサーファクタント、(b)塩基性アミノ酸、及び(c)α-ヒドロキシ酸が、イオン結合を介して相互作用する、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
- 化粧用組成物、好ましくは皮膚化粧用組成物、より好ましくは皮膚洗浄組成物である、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
- ケラチン物質、好ましくは皮膚を処置すること、好ましくは皮膚を角質除去し、皮膚のコンディションを改善すること、より好ましくは、皮膚を滑らかにし、皮膚の色合いを良くして明るくし、傷、毛穴、及び毛穴の黒ずみを減少させることを目的とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
- ケラチン物質、好ましくは皮膚を処置するための美容方法であって、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物をケラチン物質に適用する工程と、任意選択で前記組成物をすすぎ落とす工程とを含む、美容方法。
- (a)少なくとも1種のバイオサーファクタントと、
(b)少なくとも1種の塩基性アミノ酸と、
(c)少なくとも1種のα-ヒドロキシ酸と
の組み合わせの使用であって、ケラチン物質、好ましくは皮膚を処置するため、好ましくは皮膚を角質除去し、皮膚のコンディションを改善するため、より好ましくは、皮膚を滑らかにし、皮膚の色合いを良くして明るくし、傷、毛穴、及び毛穴の黒ずみを減少させるための、使用。
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