JP2019046659A - 膜電極接合体の製造方法 - Google Patents

膜電極接合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電解質膜の少なくとも一方側に電極用構成層が積層された膜電極接合体において、電解質膜の他方側から、膜電極接合体の表面を観察することにより、膜電極接合体の不良の有無を判別することができる膜電極接合体の製造方法を提供する。【解決手段】膜電極接合体1の製造方法では、第1層3および第2層4が積層されたカーボンペーパー33の部分を切り出す切り出し工程S4後、膜電極接合体に形成された貫通孔の存在の有無を検査する検査工程S6までの間において、電解質膜10の一方側から、膜電極接合体1を加湿し、検査工程S6において、加湿した膜電極接合体1を、電解質膜10の他方側から、膜電極接合体1の表面を観察することにより、貫通孔36の存在の有無を検査する。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池に用いられる膜電極接合体の製造方法に関する。
従来から、燃料電池に用いられる膜電極接合体を製造する際には、固体高分子電解質膜(以下、「電解質膜」という)の両面に、電極となる触媒層が積層され、その両面に必要に応じて、ガス拡散層が形成される。ここで、ガス拡散層と触媒層からなる電極用構成層は、ロールツーロール方式を利用して、積層されることがある。
たとえば、特許文献1には、電解質膜に電極用構成層が積層された膜電極接合体を製造する方法が開示されている。この製造方法では、ロールツーロール方式により、電極用構成層の上に電解質膜が積層された積層体シートから、膜電極接合体を切り出されている。
特開2017−111999号公報
一般的に、特許文献1に示す膜電極接合体を、ロールツーロール方式で製造する際には、搬送された帯状のシート材に、電極用構成層が搬送方向に沿って順次積層され、その上に、電解質膜がさらに順次積層される。
しかしながら、シート材に電極用構成層の一部が上手く積層できなかった場合、電極用構成層にマーク等を付したとしても、その電極用構成層の上にさらに電解質膜が積層されるため、電解質膜の一方側の電極用構成層に付されたマークを、その他方側から認識することは難しく、切り出した膜電極接合体が不良であることを検査することは難しい。
本発明は上記点に鑑みてなされたものであり、本発明は、電解質膜の少なくとも一方側に電極用構成層が積層された膜電極接合体において、電解質膜の他方側から、膜電極接合体の表面を観察することにより、膜電極接合体の不良の有無を簡単に検査することができる膜電極接合体の製造方法を提供する。
発明者らは、前記課題を鑑みて、鋭意検討を重ねた結果、含水すると膨潤する電解質膜の性質に着目し、膜電極接合体を構成している電解質膜の少なくとも一方側に積層された電極用構成層に貫通孔を形成し、電解質膜を膨潤させると、電解質膜の他方側から膜電極接合体の不良の存在を検査できると考えた。
本発明は、このような考えに基づいてなされたものであり、本発明に係る膜電極接合体の製造方法は、燃料電池に用いられ、電解質膜の少なくとも一方側に電極用構成層が積層された膜電極接合体の製造方法であって、前記製造方法は、搬送された帯状のシート材に、前記電極用構成層の少なくとも一部を含む第1層を、搬送方向に沿って順次積層する第1積層工程と、前記第1積層工程で積層された前記第1層の不良を判定し、不良があると判定した場合には、前記シート材とともに前記第1層に貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、前記電解質膜の前記一方側に前記電極用構成層が形成されるように、前記各第1層の上に、少なくとも前記電解質膜を含む第2層をさらに積層する第2積層工程と、前記第1層および前記第2層が積層された前記シート材の部分を切り出して、前記膜電極接合体を得る切り出し工程と、前記膜電極接合体に形成された前記貫通孔の存在の有無を検査する検査工程と、を少なくとも含み、前記第1積層工程から前記切り出し工程までは、ロールツーロール方式によって行われるものであり、前記切り出し工程から前記検査工程までの間において、前記電解質膜の前記一方側から、前記膜電極接合体を加湿し、前記検査工程において、加湿した前記膜電極接合体を、前記電解質膜の他方側から、前記膜電極接合体の表面を観察することにより、前記貫通孔の存在の有無を検査することを特徴とする。
本発明によれば、電極用構成層の少なくとも一部を含む第1層に不良がある場合、第1層に貫通孔が形成される。貫通孔が形成された第1層が、膜電極接合体の電解質膜の一方側に積層されることにより、膜電極接合体を加湿することで貫通孔を介して電解質膜を膨潤することができる。これにより、膜電極接合体の表面では貫通孔がある部分のみにシワができるため、電解質膜の他方側から、このシワの存在の有無を観察することにより、膜電極接合体の不良の存在を簡単に判定することができる。
第1および第2実施形態に係る膜電極接合体の製造方法の工程を説明するフロー図である。 ロールツーロール方式で搬送されるカーボンペーパー上で、図1に示す第1積層工程から切り出し工程までの各工程が行われる箇所の一例を説明する模式的概念図である。 (a)〜(d)は、それぞれ、図2に示すA部〜D部で行われる第1積層工程、貫通孔形成工程、第2積層工程、および切り出し工程を説明する模式的概念図である。 (a)および(b)は、それぞれ、図1に示す加湿工程および検査工程を説明する模式的概念図である。 図4(a)に示すコンベアベルト上に配置された膜電極接合体をカソード触媒層側から見た模式的な上面図である。 図4(b)に示すコンベアベルト上に配置された膜電極接合体をカソード触媒層側から見た模式的な上面図である。 (a)〜(e)は、第2実施形態の第1積層工程から切り出し工程までの各工程を説明する模式的概念図である。
以下に、図面を参照しながら本発明に係る実施形態について説明する。
<第1実施形態>
以下に、図1〜図6を参照しながら、第1実施形態について説明する。
図1は、第1および第2実施形態に係る膜電極接合体1の製造方法の工程を説明するフロー図である。図2は、ロールツーロール方式で搬送されるカーボンペーパー33上で、図1に示す第1積層工程S1から切り出し工程S4までの各工程が行われる箇所の一例を説明する模式的概念図である。図3(a)〜(d)は、それぞれ、図2に示すA部〜D部で行われる第1積層工程S1、貫通孔形成工程S2、第2積層工程S3、および切り出し工程S4を説明する模式的概念図である。
まず、図3(d)を用いて本実施形態で製造される膜電極接合体1の概略的な構成について説明する。膜電極接合体1は、燃料電池に用いられるものであって、カーボン層33’、マイクロポーラス層34、アノード触媒層21、電解質膜10、およびカソード触媒層22が、この順に積層されている。電解質膜10は、固体高分子材料で形成されたプロトン伝導性を有したイオン交換膜であり、アノード触媒層21およびカソード触媒層22は、白金などの触媒を担持した例えば多孔質のカーボン層である。
本実施形態では、カーボン層33’、マイクロポーラス層34、およびアノード触媒層21が、電極用構成層6を構成しており、電極用構成層6は、電解質膜10の少なくとも一方側に積層された層である。
また、カーボン層33’はカーボンペーパー33の一部を切り出して構成される層であり、カーボン層33’とマイクロポーラス層34とから、アノード触媒層21のガス拡散層5が形成される。また、本実施形態では、電解質膜10の他方側には、カソード触媒層22が形成されているが、このカソード触媒層22に、さらにガス拡散層が積層されていてもよい。以下に、膜電極接合体1の製造方法を、図1に示す各工程に沿って説明する。
なお、後述する、第1積層工程S1、貫通孔形成工程S2、第2積層工程S3、および切り出し工程S4は、図2に示すロールツーロール方式で行われる。具体的には、図2に示すように、ロールツーロール方式で、搬送された帯状のカーボンペーパー33(シート材)に対して、A部では第1積層工程S1が行われ、B部では貫通孔形成工程S2が行われ、C部では第2積層工程S3が行われ、D部では切り出し工程S4が行われる。
カーボンペーパー33は、これをロール状に巻回した送り出しロール31から、これを巻き解くことにより送り出され、図2に示すA部からD部まで搬送され、これをロール状に巻回した巻き取りロール32に巻き取られる。
<第1積層工程S1>
この工程では、ロールツーロール方式によって、搬送された帯状のカーボンペーパー33(シート材)に、電極用構成層6の少なくとも一部を含む第1層3を、搬送方向に沿って順次積層する。
具体的には、図2に示すように、送り出しロール31から巻き解かれたカーボンペーパー33がA部まで搬送される。ここには、図3(a)に示すように、カーボンペーパー33に対向するようにノズル51が配置されている。本実施形態では、カーボンペーパー33の上面に、マイクロポーラス層34を形成するためのカーボンブラックなどを含有したコーティング剤をノズル51から塗工することにより、カーボンペーパー33の上面にマイクロポーラス層34である第1層3を形成する。
なお、本実施形態では、カーボンペーパー33の上面にマイクロポーラス層34を塗工により形成しているが、予めマイクロポーラス層34が形成された別シートを、カーボンペーパー33を押し付けて、カーボンペーパー33にマイクロポーラス層34を転写してもよい。
このようにして第1層3が形成されたカーボンペーパー33は、図2に示すB部まで搬送され、B部では、次に説明する貫通孔形成工程S2が行われる。
<貫通孔形成工程S2>
この工程では、図3(b)に示すように、第1積層工程S1で積層された第1層3(マイクロポーラス層34)の不良を判定し、これに不良があると判定した場合には、カーボンペーパー33(シート材)とともに第1層3に貫通孔36を形成する。
具体的には、図2に示すB部では、マイクロポーラス層34(第1層3)を、検査カメラ(不図示)等により観察し、不均一な層が構成されているなどマイクロポーラス層34の不良の有無を判定する。
この判定により不良がある場合には、図3(b)に示すように、マイクロポーラス層34の表面に対向するように配置されたレーザー照射装置52から、不良が発生している部分あるいはその周辺に向かってレーザービームLを照射する。これにより、カーボンペーパー33とともにマイクロポーラス層34に貫通孔36が形成される。
一方、マイクロポーラス層34に不良がない場合には、マイクロポーラス層34の表面にレーザービームLが照射されず、カーボンペーパー33上に形成されたマイクロポーラス層34は、そのまま図2に示すC部に搬送される。なお、本実施形態では、マイクロポーラス層34の不良の検査を、検査カメラにより行ったが、この不良の有無を目視で確認できるのであれば、目視で行ってもよい。
このようにして、貫通孔36が形成されたカーボンペーパー33およびマイクロポーラス層34は、図2のC部まで搬送され、C部では、次に説明する第2積層工程S3が行われる。
<第2積層工程S3>
この工程では、図3(c)に示すように、電解質膜10の一方側に電極用構成層6が形成されるように、搬送方向に順次形成された各第1層3(マイクロポーラス層34)の上に、少なくとも電解質膜10を含む第2層4をさらに積層する。
具体的には、本実施形態では、電解質膜10の両面に、アノード触媒層21およびカソード触媒層22を積層した第2層4をあらかじめ作製しておき、アノード触媒層21がマイクロポーラス層34に接するように第2層4を積層する。これにより、次に説明する切り出し工程S4で切り出された場合、電極用構成層6(図3(d)を参照)となる積層構造が電解質膜10の一方側(アノード触媒層21側)に形成される。
上述の第2層4の積層では、あらかじめ第2層4を作製して積層したが、これに限定されず、たとえば、マイクロポーラス層34上に、アノード触媒層21と、電解質膜10と、カソード触媒層22とを、この順で積層してもよい。
このようにして、不良とされて貫通孔36が形成されたカーボンペーパー33およびマイクロポーラス層34に第2層4が形成されたものも、不良とされず貫通孔36が形成されていないものも、図2のD部まで搬送される。D部では、次に説明する切り出し工程S4が行われる。
<切り出し工程S4>
この工程では、図3(d)に示すように、第1層3および第2層4が積層されたカーボンペーパー33(シート材)の部分を切り出して、膜電極接合体1を得る。
切り出しにより所定の大きさの膜電極接合体1が得られれば、その切り出し方法は、特に限定されないが、例えば、第2層4の表面に対向するよう配置された切り抜き刃(不図示)をカソード触媒層22からカーボンペーパー33に向かって下降することにより膜電極接合体1を切り出してよい。膜電極接合体1が切り出されることにより刳り貫き部分が形成されたカーボンペーパー33は、さらに搬送方向に搬送されて巻き取りロール32に巻き取られる(図2参照)。
膜電極接合体1は、マイクロポーラス層34に不良のあるものは貫通孔36を有する状態で、切り出される。一方、マイクロポーラス層34に不良がないものは貫通孔36を有していない状態で切り出される。
ここで、得られた膜電極接合体1の第1層3は、第2層4で覆われているため、カソード触媒層22側から膜電極接合体1の表面を観察して検査を行っても、貫通孔36が見えないため、不良品か否か判別できない。そこで、本実施形態では、上述した切り出し工程S4と後述する検査工程S6の間において次に説明する加湿工程S5を行う。
以下に、図4〜図6を参照して加湿工程S5と検査工程S6について説明する。図4(a)および(b)は、それぞれ、図1に示す加湿工程S5および検査工程S6を説明する模式的概念図である。図5は、図4(a)に示すコンベアベルト61上に配置された膜電極接合体1をカソード触媒層22側から見た模式的な上面図である。図6は、図4(b)に示すコンベアベルト61に配置された膜電極接合体1をカソード触媒層22側から見た模式的な上面図である。
<加湿工程(S5)>
この工程では、図4(a)に示すように、電解質膜10の一方側から、膜電極接合体1を加湿する。
具体的には、図4(a)および図5に示すように、2本のコンベアベルト61上に膜電極接合体1のカーボン層33’の両端部がそれぞれ接するように膜電極接合体1が配置されている。2本のコンベアベルト61の間には、膜電極接合体1を裏面から加湿する加湿器53が配置されている。コンベア60が駆動することにより、コンベアベルト61が作動し、膜電極接合体1が加湿器53に向かって搬送される。搬送により膜電極接合体1が加湿器53の上を覆うと、カーボン層33’の裏面が加湿器53から噴出する蒸気に曝される。
なお、本工程を行う設備内は、加湿により膜電極接合体1表面に水滴が付かないようにファンフィルターユニット54を用いて天井側から下方に空気の流れを作るダウンフロー構造を採用することが好ましい。
貫通孔36を有する膜電極接合体1の場合、貫通孔36を介して加湿器53の湿気が流れ込み、アノード触媒層21側から、貫通孔36の近傍の電解質膜10が、局所的に加湿され膨潤する。一方、貫通孔36を有していない膜電極接合体1の場合、加湿により、電解質膜10は局所的に膨潤しない。このような膜電極接合体1は、次の検査工程S6を行うために、コンベア65で搬送される。
<検査工程S6>
この工程では、図4(b)に示すように、加湿した膜電極接合体1を、電解質膜10の他方側から、膜電極接合体1の表面を観察することにより、貫通孔36の存在の有無を検査する。
具体的には、加湿された膜電極接合体1は、膜電極接合体1(カソード触媒層22)の表面と対向する位置に配置された検査カメラ56まで搬送される。ここで、ライト57でカソード触媒層22の表面に光を照射しながら、カソード触媒層22側から、検査カメラ56でカソード触媒層22の表面を観察する。
貫通孔36を有する膜電極接合体1では、貫通孔36の部分ではマイクロポーラス層34およびカーボン層33’が無いため、膨潤した電解質膜10がこれらの層で拘束されない。これにより、貫通孔36上方のカソード触媒層22の表面にはシワGが形成されるため、検査カメラ56でこのシワGを検出することができる。これにより、シワGが検出された膜電極接合体1を不良品と判定することができる。
一方、貫通孔36を有しない膜電極接合体1では、電解質膜10は膨潤しないためシワGが形成されることはない。したがって、この場合には、検査カメラ56でシワGが検出されることがないので、膜電極接合体1を良品と判定することができる。このようにして、シワGの存在の有無により電解質膜10の他方側から膜電極接合体1の不良の存在の有無を簡単に検査することができる。
<第2実施形態>
図7の(a)〜(e)は、第2実施形態の第1積層工程S1から切り出し工程S4までの各工程を説明する模式的概念図である。図7に示すように、本実施形態に係る製造方法が第1実施形態のものと相違する点は、第1層3がマイクロポーラス層34とアノード触媒層21とで構成され、第2層4が電解質膜10とカソード触媒層22とで構成される点である。よって、以下に相違点について説明し、上述した実施形態と同じ部材および部分に関しては、同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
<第1積層工程S1>
本実施形態では、図7(a)および(b)に示すように、搬送方向に沿って、カーボンペーパー33の上面に対向するように、ノズル51およびノズル58が配置されている。図7(a)に示すように、ノズル51から、第1実施形態と同様にカーボンペーパー33にコーティング剤が塗工されることにより、カーボンペーパー33の上に、マイクロポーラス層34が形成される。
次いで、図7(b)に示すように、ノズル58から、マイクロポーラス層34に、アノード触媒層21を形成するためコーティング剤が塗工されることにより、マイクロポーラス層34の上に、アノード触媒層21が積層される。これにより、マイクロポーラス層34とアノード触媒層21とからなる第1層3が形成される。なお、マイクロポーラス層34およびアノード触媒層21の積層を転写により行ってもよい。
<貫通孔形成工程S2>
本実施形態では、図7(c)に示すように、第1積層工程S1で積層された第1層3に不良がある場合には、カーボンペーパー33(シート材)とともに第1層3、すなわち、マイクロポーラス層34およびアノード触媒層21を貫通する貫通孔36を形成する。
<第2積層工程S3>
本実施形態では、図7(d)に示すように、第1層3の上に、第2層4として電解質膜10とカソード触媒層22とをこの順でさらに積層する。
<切り出し工程S4>
本実施形態では、第1実施形態と同様に膜電極接合体1を切り出すが、図7(e)に示すように、切り出された膜電極接合体1には、カーボン層33’およびマイクロポーラス層34に加えてアノード触媒層21も貫通する貫通孔36が形成されている。
本実施形態によれば、本実施形態で得られた膜電極接合体1を用いて第1実施形態と同様の加湿工程S5および検査工程S6を行っても、第1実施形態と同様に、貫通孔36が形成された膜電極接合体1の電解質膜10は、加湿により膨潤する。これにより、貫通孔36の上方のカソード触媒層22側に、シワGが形成される。
その後、検査工程S6において、貫通孔36の上方のカソード触媒層22側から、膜電極接合体1の表面を観察することにより、その表面にシワGが形成されている場合には、貫通孔36が存在すると確認(検査)することができる。これにより、膜電極接合体1の不良の有無を簡単に検査することができる。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
また、本実施形態では、カーボンペーパーが、本発明でいうシート材に相当するが、たとえば、離型シートの上、アノード触媒層を積層し、その上に電解質膜を積層する場合には、この離型シートを、本発明でいうシート材とし、アノード触媒層を、本発明でいう第1層としてもよい。これにより、アノード触媒層が不良である場合には、これらに貫通孔を形成すれば、同様の方法により、カソード触媒層側から、貫通孔の存在の有無を確認することができる。
1:膜電極接合体、3:第1層、4:第2層、6:電極用構成層、10:電解質膜、33:カーボンペーパー(シート材)、33’:カーボン層、36:貫通孔、S1:第1積層工程、S2:貫通孔形成工程、S3:第2積層工程、S4:切り出し工程、S5:加湿工程、S6:検査工程。

Claims (1)

  1. 燃料電池に用いられ、電解質膜の少なくとも一方側に電極用構成層が積層された膜電極接合体の製造方法であって、
    前記製造方法は、
    搬送された帯状のシート材に、前記電極用構成層の少なくとも一部を含む第1層を、搬送方向に沿って順次積層する第1積層工程と、
    前記第1積層工程で積層された前記第1層の不良を判定し、不良があると判定した場合には、前記シート材とともに前記第1層に貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、
    前記電解質膜の前記一方側に前記電極用構成層が形成されるように、前記各第1層の上に、少なくとも前記電解質膜を含む第2層をさらに積層する第2積層工程と、
    前記第1層および前記第2層が積層された前記シート材の部分を切り出して、前記膜電極接合体を得る切り出し工程と、
    前記膜電極接合体に形成された前記貫通孔の存在の有無を検査する検査工程と、を少なくとも含み、
    前記第1積層工程から前記切り出し工程までは、ロールツーロール方式によって行われるものであり、
    前記切り出し工程から前記検査工程までの間において、前記電解質膜の前記一方側から、前記膜電極接合体を加湿し、
    前記検査工程において、加湿した前記膜電極接合体を、前記電解質膜の他方側から、前記膜電極接合体の表面を観察することにより、前記貫通孔の存在の有無を検査することを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
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