JP2019045947A - 薬液の濃度を管理する役務の料金算出方法 - Google Patents

薬液の濃度を管理する役務の料金算出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】薬液使用者が、濃度の管理された薬液を使用することができ、かつ、薬液使用者に、薬液の濃度を管理する役務の料金を合理的に算出できる料金算出方法を提供する。【解決手段】エッチング処理部Aで繰り返し使用される薬液の濃度を管理しながら、エッチング処理部Aで処理された基板6について、基板計測装置36で基板6の処理枚数の計測、及び、仕上がり検査装置37で基板6の検査の少なくともいずれかを行うことで、所定期間ごとに、基板6の処理枚数及び検査結果の少なくともいずれかに基づいて、役務の料金を算出する。【選択図】図1

Description

本発明は、半導体又は液晶ディスプレイ基板の製造プロセスで繰り返し用いられる各種の薬液の濃度を管理する役務の提供に係る料金の算出方法に関する。
半導体又は液晶ディスプレイ基板の製造プロセスでは、例えば、現像液、エッチング液、剥離液、帯電防止剤、洗浄液など、各種の薬液(以下、これらの薬液の具体的な区別を必要としない場合にはこれらをまとめて「薬液」という。)が使用されている。薬液は、その性能が最大限に発揮されるように、必要に応じた所定の濃度に維持管理されて使用される。
従来は、薬液を使用する者(以下「薬液使用者」ということがある。)は、薬液の濃度を維持管理するために、薬液の濃度管理装置を購入して使用していた。
例えば、薬液の濃度を管理する薬液管理装置として次の特許文献が開示されている。特許文献1では、現像液のアルカリ濃度と溶解樹脂濃度とを管理する現像液濃度管理装置が開示されている。また、特許文献2では、酸濃度と溶解インジウム濃度とを管理するエッチング液管理装置が開示されている。
特許第2561578号公報 特許第2747647号公報
しかし、従来のように薬液管理装置を購入して使用する態様では、薬液使用者が、薬液管理装置を購入し、これらを運転し維持管理することが必要であった。また、従来の態様では、薬液管理装置を製造販売する者(以下「装置販売者」ということがある。)にとっても、装置販売時点しか薬液管理装置の販売の対価を得る機会がなかった。
そのため、薬液使用者は、薬液管理装置を購入するための一時的に多額の費用負担と、購入後の運転及び維持管理に係る数々の手間や負担と、を背負わなければならなかった。また、装置販売者は、限られた市場の中で、装置の購入を希望する薬液使用者を次々に探して装置を販売しなければ、充分な利益を上げることが難しい、という問題を抱えていた。
本発明は、上記の諸課題に鑑みてなされたものである。発明者らは、薬液管理装置を用いて薬液の濃度を管理する役務を提供することを発案した。すなわち、本発明は、薬液使用者が上記のような負担を背負うことなく濃度の管理された薬液を使用することができ、かつ、装置販売者が継続して収益を上げることのできる、上記発案の新規なビジネス方法、における薬液の濃度を管理する役務の提供の料金を算出する料金算出方法、を提供することを目的とする。
本発明の目的を達成するために、本発明の薬液の濃度を管理する役務の料金の算出方法は、薬液で基板を処理する基板処理装置を用いて基板の製造を行う顧客に対し、基板処理装置に接続された薬液管理装置を用いて補充液を補給することにより、基板処理装置で繰り返し使用される薬液の濃度を管理する役務を提供する業務における薬液の濃度を管理する役務の料金算出方法であって、基板処理装置で繰り返し使用される薬液の濃度を管理しながら、基板処理装置で処理された基板の処理枚数を計測し、所定期間ごとに、計測された基板の処理枚数に基づいて、役務の提供の料金を算出すること、を含む。
薬液の濃度を管理する役務を提供することにより、最新の設備を用いて、薬液の濃度を所望の濃度に精度良く管理することができる。精度良く管理された薬液を用いて基板の処理を行うことで、基板の処理枚数の増加が見込める。本発明の薬液の濃度を管理する役務の料金算出方法によれば、基板の処理枚数を測定し、処理枚数に基づいて、薬液の濃度を管理する役務の料金を算出することで、基板の製造による利益を役務提供の料金として算出することができる。
本発明の目的を達成するために、本発明の薬液の濃度を管理する役務の料金算出方法は、薬液で基板を処理する基板処理装置を用いて基板の製造を行う顧客に対し、基板処理装置に接続された薬液管理装置を用いて補充液を補給することにより、基板処理装置で繰り返し使用される薬液の濃度を管理する役務を提供する業務における薬液の濃度を管理する役務の料金算出方法であって、基板処理装置で繰り返し使用される薬液の濃度を管理しながら、基板処理装置で処理された基板を仕上がり検査装置で検査し、所定期間ごとに、仕上がり検査装置で検査された基板の検査結果に基づいて、役務の提供の料金を算出すること、を含む。
薬液の濃度を管理する役務を提供することにより、最新の設備を用いて、薬液の濃度を所望の濃度に精度良く管理することができる。精度良く管理された薬液を用いて基板の処理を行うことで、仕上がり検査装置による検査での基板の品質が向上し、処理された基板の合格率を向上させることができる。本発明の薬液の濃度を管理する役務の料金算出方法によれば、仕上がり検査装置で処理された基板の検査結果に基づいて、薬液の濃度を管理する役務の料金を算出することで、この向上した合格率による利益分を役務提供の料金として算出することができる。
本発明の目的を達成するために、本発明の薬液の濃度を管理する役務の料金算出方法は、薬液で基板を処理する基板処理装置を用いて基板の製造を行う顧客に対し、基板処理装置に接続された薬液管理装置を用いて補充液を補給することにより、基板処理装置で繰り返し使用される薬液の濃度を管理する役務を提供する業務における薬液の濃度を管理する役務の料金算出方法であって、基板処理装置で繰り返し使用される薬液の濃度を管理しながら、基板処理装置で処理された基板の処理枚数を計測し、基板処理装置で処理された基板を仕上がり検査装置で検査し、所定期間ごとに、計測された基板の処理枚数と、仕上がり検査装置で検査された基板の検査結果と、に基づいて、役務の提供の料金を算出すること、を含む。
薬液の濃度を管理する役務を提供することにより顧客が生産できる基板の処理枚数の増加、及び、仕上がり検査装置による検査での品質の向上が見込める。本発明の薬液の濃度を管理する役務の料金算出方法によれば、この基板の処理枚数、及び、仕上がり検査装置での検査結果に基づいて、役務提供の料金を算出することができる。
本発明の別の態様においては、役務の料金の算出を下記の式(1)又は式(2)により行うことが好ましい。
(料金)=(基板1枚当たりの単価)×(処理枚数)×(歩留り) (1)
(料金)=(基板1枚当たりの単価)×(処理枚数)×(向上分) (2)
(なお、(歩留り)=(合格枚数/処理枚数)、(向上分)={(役務提供後の合格枚数/役務提供前の合格枚数)−1}、により求める)
上記は、役務の料金の計算の具体例を示したものであり、式(1)によれば、薬液の濃度を管理する役務を提供することにより、処理枚数、及び、製造された基板の仕上がり検査装置による検査の合格枚数を向上させることができた利益を薬液の濃度を管理する役務の料金として請求することができる。また、式(2)によれば、薬液の濃度を管理する役務を提供する前後の製造された基板の仕上がり検査装置による検査の合格枚数の差、すなわち、向上させた合格枚数の利益を薬液の濃度を管理する役務の料金として請求することができる。
本発明の別の態様においては、仕上がり検査装置により検査される検査項目が、線幅検査装置により検査される基板上に製膜されたパターンの線幅の値、テーパ角検査装置により検査される基板上に製膜されたパターンのテーパ角の値、顕微鏡により検査される基板上に製膜されたパターンの断面形状、及び、顕微鏡により検査される基板上に製膜されたパターンの側面の表面状態、から選ばれる1つ以上の項目を含むことが好ましい。
薬液の濃度を管理する役務を提供することにより顧客が生産する基板の品質が向上し、安定化する。薬液の濃度が常時最適な濃度に管理されることにより薬液の性能が安定し、特に、薬液により処理された基板のパターンの線幅、テーパ角、断面形状、及び、側面の表面形状が向上し、又は、改善される。本発明の料金算出方法によれば、製造された基板について、仕上がり検査装置により得られる検査結果、特に、線幅検査装置により得られる線幅の値、テーパ角検査装置により得られるテーパ角の値、顕微鏡により得られる断面形状及び側面の表面状態の向上、又は、改善の程度に応じた役務の提供の料金を算出することができる。
本発明の別の態様においては、役務の提供の料金を算出する際に、役務の提供前に製造された基板の検査結果を含めて計算することが好ましい。
この態様によれば、役務提供の料金を、役務を提供する前の基板の検査結果を含めて計算することで、役務を提供することにより、向上した処理枚数、及び、向上した品質に応じた役務提供の料金を算出することができる。
本発明によれば、基板の処理に使われる薬液の濃度を管理するという役務を提供することにより、その役務の提供を受けた顧客のもとに生じさせたメリット、すなわち、基板の製造枚数の増加や、製造された基板の品質の向上、特に、線幅、テーパ角、断面形状、及び側面の表面状態の向上、に基づく合理的な役務の提供に係る料金の算出が可能となる。そのため、薬液の濃度を管理する役務を提供するという、この業界に今までなかった新しいビジネスの方法を実現することができる。
薬液の濃度を管理する役務の提供という、この新規のビジネス方法によれば、役務提供者は、装置を販売していた従来の方法に比べ、継続的に安定な収益を確保することができる。薬液の濃度を管理する役務の提供という、この新規のビジネス方法によれば、薬液使用者は、薬液の濃度管理装置を購入したり運転したり維持管理したりする負担を背負わずに済む。薬液使用者は、役務の提供に基づいて計算された合理的な役務の料金を支払うだけで、常時所定の濃度に管理された薬液を使用することができる。
第1実施形態の基板処理装置の模式図である。 第2実施形態の基板処理装置の模式図である。 第3実施形態の基板処理装置の模式図である。 第4実施形態の基板処理装置の模式図である。
以下、適宜図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。ただし、これらの実施の形態に記載されている装置等の形状、大きさ、寸法比、その相対配置等は、特に特定的な記載がない限り、本発明の範囲に図示されているもののみに限定するものではない。単なる説明例として、模式的に図示しているに過ぎない。
また、以下の説明では、半導体又は液晶ディスプレイの製造プロセスで用いられる薬液の具体例として、エッチング工程でエッチング液として主に使われるITO、IZO、IGO、IGZO等の金属酸化膜の一種である透明導電膜や酸化物半導体膜をエッチングするために用いられている3.4%シュウ酸水溶液を、適宜用いて説明する。また、現像工程で現像液として主に使われる2.38%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(以下、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドをTMAHという)についても説明する。
ただし、本発明が適用される薬液はこれに限定されるものではない。本発明が適用できる他の薬剤の例としては、エッチング液、及び、現像液のほかに、剥離液、帯電防止剤、又は、洗浄液等を挙げることができる。
これらの薬液は、それぞれ、さらに多様な種類や組成の薬液が存在する。例えば、エッチング液としては、他に、硫酸と過酸化水素の混合水溶液、硫酸銅溶液、燐酸と酢酸と硝酸の混合水溶液、熱燐酸、硝酸第二セリウムアンモニウム水溶液、塩化第二鉄溶液などを挙げることができる。例えば、現像液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウムなどの無機化合物の水溶液や、トリメチルモノエタノールアンモニウムハイドロオキサイド(コリン)などの有機化合物の水溶液などを挙げることができる。例えば、剥離液としては、ジメチルスルホキシド系原液と純水との溶液、N−メチルピロリドン系原液と純水との溶液、アルカノールアミンとグライコールエーテルと純水との溶液などの水系レジスト剥離液や、モノエタノールアミンとブチルジグリコールと添加剤との混合溶液などの非水系レジスト剥離液などを挙げることができる。
従来、上記の各種の薬液の薬液使用者は、薬液管理装置を製造販売する企業等から装置を購入し、これをエッチング設備や現像設備等の薬液を使用する設備に接続し、これらの装置を運転して、薬液の濃度管理を行っていた。そのため、薬液使用者は、薬液管理装置を購入する際の一時的に多額の費用負担、装置の運転の際の補充液や必要材料の調達の負担、装置の運転や維持管理に関連するその他の数々の手間や負担を負わなければならなかった。
また、装置販売者側から見ると、従来の装置を販売するビジネスでは、装置販売時点にしか装置の対価回収の機会がなく、装置購入希望者を次々探して装置を売らなければ十分な利益を上げることが難しかった。
本発明者は、これらの諸点に鑑み、新規なビジネスの方法を発案した。すなわち、薬液管理装置を用いて薬液使用者の繰り返し使用する薬液の濃度を所定の濃度に管理する役務を提供するビジネスである。この新規なビジネスの方法について説明する。
濃度を管理する役務の提供者は、薬液管理装置を用いて薬液使用者が繰り返し使用している薬液を薬液使用者の望む所定の濃度又は所定の濃度範囲に管理する。濃度管理は、繰り返し使用されている薬液に補充液を補給することにより行われる。薬液管理装置は、繰り返し使用されている薬液の濃度を繰り返し測定して常時監視し、適切な補充液が必要量補給されるように補充液を補給する配管に備えられた制御弁を制御する。
基板処理装置には、処理した基板の枚数をカウントする処理枚数カウンター(基板枚数計測装置)を備える。役務提供者は、処理した基板の枚数を監視することで、所定期間ごと(例えば、一週間ごととか一か月ごととか)の処理枚数に基づいて、薬液の濃度を管理する役務の提供に係る料金を算出し、これを当該所定期間ごとに薬液使用者に請求する。また、基板処理装置は、仕上がり検査装置を備え、処理した基板の仕上がりを確認し、この仕上がり具合についても、薬液の濃度を管理する役務の提供に係る料金の算出に用いることもできる。これが、薬液の濃度を管理する役務を提供するビジネスの概要である。
薬液の濃度を管理する役務に使用する薬液管理装置は、役務提供者の所有物件として、役務提供者が運転及び維持管理を行い、濃度管理に使用する。したがって、薬液使用者は、薬液管理装置を購入する必要がないし、その運転や維持管理をする必要もない。ただ単に、役務提供者に薬液の濃度を管理してもらうだけである。
役務提供者は、自らの所有する薬液管理装置を薬液使用者の工場に置かせてもらい、薬液使用者の運用する基板処理装置に接続する。ここで、基板処理装置とは、薬液がエッチング液であればエッチング装置、現像液であれば現像装置、剥離液であれば剥離装置、等のことである。
薬液の管理は、薬液濃度測定と、測定された薬液の濃度に基づく補充液の補給と、により実現される。ただし、これに限定されない。例えば、使用された薬液の再生処理を組み合わせる等して、濃度管理してもよい。
例えば、エッチング工程で用いられる3.4%シュウ酸水溶液を3.4%の濃度に管理する場合には、次のような濃度管理がなされる。すなわち、薬液管理装置は、エッチング液の酸濃度と溶解金属濃度を繰り返し測定して常時監視し、酸濃度が3.4%の濃度になるように、及び、溶解金属濃度が所定の設定濃度を超えないように、補充液を補給して濃度管理する。なお、エッチング液に用いられる酸としては、特に限定されないが、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、フッ化水素酸、過塩素酸、及び、有機酸のうち少なくとも一つを含むことが好ましい。また、有機酸としては、特に限定されないが、シュウ酸、酢酸、クエン酸、及び、マロン酸の少なくとも一つであることが好ましい。
補充液としては、エッチング原液、エッチング新液、エッチング再生液、酸原液、純水などが補給される。エッチング原液とは、濃度の濃いエッチング液であり、例えば、純水で5倍から10倍に薄めることでエッチング新液として使用できる液である。エッチング液の新液とは、未使用のエッチング液、つまり溶解金属等の不要物を含まない新鮮なエッチング液である。エッチング再生液とは、使用されたエッチング液から溶解金属等の不要物を除去したエッチング液である。
濃度測定は、基板処理装置で繰り返し使用されているエッチング液をサンプリングし、薬液管理装置の測定部で行われる。酸濃度は、導電率計を用いて測定されたエッチング液の導電率値、又は、超音波濃度計を用いて測定されたエッチング液の超音波伝播速度を測定することで行われる。また、溶解金属濃度は、密度計を用いて測定されたエッチング液の密度、又は、吸光光度計を用いて測定されたエッチング液の特定波長における吸光度値を測定することで行われる。これらの成分濃度と対応するエッチング液の物性値との間には、良好な相関関係があることが知られている。このような相関関係を用いれば、測定された物性値から、エッチング液の酸濃度及び溶解金属濃度を導き出すことができる。
濃度測定の結果、酸濃度が3.4%より低い時には、薬液管理装置は、補充液としてエッチング液の原液、又は、酸原液を補給する。逆に、3.4%より高い時には、薬液管理装置は、補充液として純水又は現像液の新液を補給する。同様に、溶解金属濃度が所定の設定濃度を超えたときには、薬液管理装置は、補充液として、エッチング液の新液を補給する。また、溶解金属回収除去部を動作させて、エッチング液中の溶解金属を除去し、エッチング再生液として戻すことで、エッチング液中の溶解金属濃度を所定の設定濃度以下とする。
補充液は、配管を介して、補充液を貯留している貯留容器や補充液を供給する設備から基板処理装置へ送液される。補充液が補給される配管には、薬液管理装置により制御される制御弁が設置されている。制御弁が開の時に単位時間あたりに流れる流量が制御弁ごとに予め設定されていれば、薬液管理装置は、補給すべき補充液の流れる配管に設けられた制御弁を所定時間開にすることで、適量の補充液を補給することができる。
このように、役務提供者が、エッチング液の濃度管理を行うことで、薬液使用者は、エッチング液の管理、及び、薬液管理装置の維持管理等、数々の手間や負担を背負うことなく、薬液の濃度管理を行うことができる。また、薬液の濃度管理を精度良く行うことで、処理枚数の増加、製造された基板の品質を向上させることができる。
役務提供者は、例えば一か月ごとなどの所定期間ごとに、処理された基板の枚数に基づいて、薬液の濃度を管理する役務の料金を算出する。また、薬液の濃度を管理する役務の料金を算出する際に、基板の仕上がりを検査し、その検査結果に基づいて料金を算出してもよい。役務提供者は、薬液の濃度を管理する役務の提供の対価として、算出した濃度管理料金を薬液使用者に請求する。
薬液使用者は、所定期間ごとに薬液の濃度管理料金を支払うことで、濃度管理装置の購入や運転及び維持管理をすることなく、濃度管理された薬液を使用し続けることができる。一方、役務提供者は、装置を販売していた時と比べて、継続して安定な収益を上げることが可能となる。
同様に、現像処理工程で用いられているTMAH水溶液を2.38%の濃度に管理する場合には、次のような濃度管理がなされる。現像液管理装置はアルカリ成分濃度と溶解樹脂濃度を繰り返し測定して常時監視し、アルカリ成分濃度がおよそ2.38%の濃度になるように、及び、溶解樹脂濃度が所定の設定濃度を越えないように、補充液を補給して濃度管理する。
この場合、補充液としては、現像液の原液、現像液の新液、純水、などが補給される。現像液の原液とは、濃度の濃い現像液、例えば、20%ないし25%程度のTMAH水溶液である。現像液の新液とは、未使用の現像液、つまり溶解樹脂等の不要物を含まない新鮮な現像液である。例えば、未使用の2.38%TMAH水溶液である。使用された現像液から溶解樹脂などの不要物を除去した現像液の再生液を補充液として使用してもよい。また、現像液の新液として、現像液調製装置(薬液調製手段)により調製されたものを用いてもよい。
濃度測定は、現像設備で繰り返し使用されている現像液をサンプリングし、現像液管理装置の測定部で行われる。アルカリ成分濃度は現像液の導電率を測定することで、また、溶解樹脂濃度は現像液の特定波長における吸光度を測定することで、行われる。これらの成分濃度と対応する現像液の物性値との間には、良好な相関関係があることが知られている。このような相関関係を用いれば、測定された導電率値からアルカリ成分濃度が、測定された吸光度値から溶解樹脂濃度が、導き出される。
濃度測定の結果、アルカリ成分濃度が2.38%より低い時には、現像液管理装置は、補充液として現像液の原液を補給する。逆に、2.38%より高い時には、現像液管理装置は、補充液として純水又は現像液の新液を補給する。同様に、溶解樹脂濃度が所定の設定濃度を越えたときには、現像液管理装置は、補充液として現像液の新液を補給する。
補充液は、配管を介して、補充液を貯留している貯留容器や補充液を供給する設備から基板処理設備へ送液される。補充液が補給される配管には、薬液管理装置により制御される制御弁が設置されている。制御弁が開の時に単位時間あたりに流れる流量が制御弁ごとに予め設定されていれば、薬液管理装置は、補給すべき補充液の流れる配管に設けられた制御弁を所定時間開にすることで、適量の補充液を補給することができる。
ここで、薬液の濃度を管理する役務の料金(以下、「薬液の濃度管理料金」ともいう)としては、種々の態様があり得る。以下に、薬液の濃度管理料金の具体例を、いくつか例示する。ただし、薬液の濃度を管理する役務の料金の算出の仕方は、これらに限定されない。本発明の薬液の濃度を管理する役務の料金の算出の仕方は、処理した基板の枚数及び処理した基板の検査結果の少なくともいずれか一方に基づいて料金を算出する方法を、含むものである。
第一に、薬液の濃度管理料金として、所定期間に処理された基板の処理枚数を基準に料金を計算するものがある。
例えば、所定期間をひと月ごととする。ひと月に処理した基板の処理枚数をQ(枚/月)とする。基板1枚当たりの単価をA(円/枚)とする。そうすると、今月の薬液の濃度管理料金として、Q×A(円/月)が求められ、これを、今月の薬液の濃度管理料金として、薬液使用者に請求する。
この変形例として、上記のように計算した基板の処理枚数に基づいて計算した料金に、処理後の基板を検査し、この検査結果に基づいて料金を算出する方法がある。検査項目としては、薬液がエッチング液である場合、基板上に製膜されたパターンの線幅の値、パターンのテーパ角の値、パターンの断面形状及びパターンの側面の表面状態、などが挙げられる。また、薬液が現像液である場合、基板上に製膜されたパターンの線幅の値、パターンの断面形状及びパターンの側面の表面状態、などが挙げられる。例えば、パターンの線幅の値を2μm±0.2μm以内を合格として、製品とする。この値から外れた場合は、不合格とする。この処理枚数Q(枚/月)に対する合格枚数R(枚/月)を歩留りSとして算出し(S=R/Q)、Q×A×S(円/月)を所定の基準をクリアした合格品質の基板の製造に用いられたとして、薬液の濃度を管理する役務の料金として請求することができる。
また、歩留りSの代わりに、薬液の濃度を管理する役務を提供する前後の合格枚数の比率を、薬液の濃度を管理する役務を提供することにより生じた合格枚数の向上分による利益として、薬液の濃度を管理する役務の料金として請求することができる、向上分Tは、合格枚数R(枚/月)[役務提供後]、合格枚数U(枚/月)[役務提供前]とした時、T={(R/U)−1}により求めることができる。
線幅の検査方法としては、線幅検査装置を用いることができる。処理後の基板をCCDカメラ等の撮像装置で撮像した後、線幅を測定することで、線幅の検査を行うことができる。
基板1枚当たりの単価Aは、薬液使用者と役務提供者との合意の上で決定することができる。例えば、パターンの線幅において、合格となる基板のパターンの線幅の精度が求められるため、薬液の濃度管理をより厳しい条件で行う必要がある場合等、基板1枚当たりの単価を上げることで、薬液の濃度を管理する役務の料金を上げることができる。
また、役務提供者が薬液の濃度管理を行い、薬液使用者が補充液の準備を行う場合、薬液の濃度管理を効果的に行うことで、補充液の供給量を減らすことができ、薬液使用者の補充液の経費を削減することができる。したがって、薬液使用者が、現在使用している薬液管理装置の改良点を役務提供者に情報として提供し、この改良点を薬液管理装置に反映させることで、より少ない補充液で濃度管理を行うことができる薬液管理装置を提供することができる。本実施形態のビジネスモデルによれば、薬液使用者、及び、役務提供者は、より性能のよい薬液管理装置を開発するための情報を共有することができる。
薬液の濃度を管理する役務を提供する料金の算出方法としては、上記の、基板1枚当たりの単価と、基板の処理枚数と、をかけた金額に、各種の料金を加算して得た料金を、月々の薬液の濃度を管理する役務の料金とするものがある。加算する各種の料金の代表的なものとして、基本料金がある。濃度を管理する役務提供に係る契約時に、月々の基本料金を定め、これを薬液の濃度を管理する管理の料金に含めて請求するものである。もちろん、基本料金という名目いかんに関わらず、設備維持管理費や装置運転員の人権費、原料調達費、その他の諸経費等を、加算する料金に含めても良い。加算される料金(例えば基本料金)をZ(円/月)とすれば、月々の薬液の濃度を管理する役務の料金は、Q×A+Z(円/月)となる。また、歩留りS、向上分Tを用いて、料金を算出する場合は、それぞれ、Q×A×S+Z(円/月)、Q×A×T+Z(円/月)となる。
また、他の検査方法としては、エッチング工程でエッチングされた基板の凸部のテーパ角により合否の判定を行うことができる。テーパ角を、例えば、25°以上50°以下を合格とし、25°未満及び50°を超えるテーパ角を不合格とする。なお、凸部のテーパ角とは、凸部の立ち上がりの面と平面とのなす角で、凸部側の角度のことをいう。
テーパ角の検査は、テーパ角検査装置により行うことができる。テーパ角検査装置としては、電子ビームを用いた検査装置を用いることができる。
さらに、他の検査方法として、製膜されたパターンの凸部の断面形状、例えば、オーバーエッチングによりパターンが削られ過ぎた場合、又は、アンダーエッチングによりパターンが残ってしまいエッチングが不十分である場合は、不合格となる。また、凸部のパターンの側面の平滑度により合否の判断を行うこともできる。凸部の形状を良好な形状とすることで、その後の工程において、例えば、凸部に絶縁膜等の膜を成膜する際に、均一に膜を形成することができる。
凸部の合否は、顕微鏡、例えばSEM(Scanning Electron Microscope)検査装置により凸部を撮影し、確認することができる。また、平滑度については、一般的な平滑度測定装置により測定することができる。
凸部のテーパ角により合否を判定した後、又は、凸部の断面形状又は側面の表面状態により合否を判断した後、線幅で合否を判断した場合と同様に、歩留りS、又は、向上分Tを求め、歩留りS及び向上分Tを用いて、薬液の濃度を管理する役務の料金を算出することができる。
次に、本発明に係る薬液の濃度を管理する役務に用いられる薬液管理装置について説明する。本発明の薬液の濃度を管理する役務を提供するビジネスを実現するには、基板の処理枚数を数える処理枚数カウンターを、薬液使用者の所持する基板処理装置に有することが必要である。また、処理した基板の歩留りを求めることが可能な仕上がり検査装置を基板処理装置に設けてもよい。以下、図面を参照しながら薬液管理装置による薬液の濃度を管理する役務について説明する。
また、上記では、基板1枚当たりの単価と基板の処理枚数を用いて料金の算出を行っているが、処理後の基板の検査結果に基づいて料金を算出することもできる。処理後の基板の検査結果に基づいて料金を算出する方法としては、例えば、処理後の基板の検査結果が向上することで、基板製造者にもたらされた経済的な利益に所定の割合をかけて得た額を、基板製造者に請求するというものである。薬液管理の役務の提供により基板製造者に生じさせた経済的な利益を、基板製造者と役務提供者で分け合いましょう、という考え方によるものである。
薬液管理を行うことで、処理後の基板の品質を向上させることができる。そして、品質が向上することで、基板の販売価格を高くすることができれば、その価格の上昇分を利益とすることができる。
[第1実施形態]
〔薬液管理装置〕
図1は、第1実施形態の基板処理装置として、エッチング処理装置を説明するための模式図である。本実施形態の説明においては、薬液として、エッチング液である3.4%シュウ酸水溶液を例に、補充液として、エッチング原液、エッチング新液、酸原液、純水を補給して濃度管理をする薬液の濃度管理装置を説明する。
本実施形態の薬液管理装置は、主として、金属膜又は金属化合物膜をエッチングするエッチング処理において、エッチング液が酸を含む水溶液であり、エッチング液の酸濃度及び溶解金属濃度の管理が重要な場合などに適用されるものである。図1は、薬液管理装置と接続され、所定の成分濃度に維持管理されるエッチング液が貯留されるエッチング処理槽1を含むエッチング処理部(基板処理装置)Aと、エッチング処理槽1に貯留されたエッチング液を循環し撹拌するエッチング液循環部B、エッチング液中に溶存する金属成分をエッチング液から回収し除去する溶解金属回収除去部C、各種補充液を貯留する補充液供給缶21、22、23と補充液供給管路に取り付けられ開閉制御される流量調節弁25、26、27、28とを含む補充液供給部D、エッチング液の酸濃度や溶解金属濃度に相関するエッチング液の物性値を測る測定部E、様々な演算や制御を行うコンピューター30、などを備えている。
<エッチング処理部A>
エッチング処理部Aは、搬送される基板表面にエッチング液を噴射し、これにより基板表面をエッチングするためのものである。
図1に示すように、エッチング処理部Aは、エッチング液が貯留されるエッチング処理槽1、エッチング処理槽1からオーバーフローしたエッチング液を受けるためのオーバーフロー槽2、エッチング処理槽1内のエッチング液の液面を測定する液面レベル計3、エッチング室フード4、エッチング処理槽1上方に配置された基板6を搬送するためのローラーコンベア5、及び、エッチング液スプレー7等を備えている。
エッチング処理槽1とエッチング液スプレー7とは、途中に送液ポンプ8及びエッチング液の微細粒子等を除去するためのフィルター9が設けられた循環管路10により接続されている。
送液ポンプ8を作動させると、エッチング処理槽1に貯留されたエッチング液は、循環管路10を介してエッチング液スプレー7に供給され、このエッチング液スプレー7から噴射させられる。これにより、ローラーコンベア5により搬送される基板6表面がエッチングされる。なお、基板6の表面は、金属膜又は金属化合物膜とレジスト膜で覆われている。
エッチング後のエッチング液は、エッチング処理槽1に落下し再び貯留され、上記と同様、循環管路10を介してエッチング液スプレー7に供給され、このエッチング液スプレー7から噴射させられる。
エッチング処理部Aは、基板枚数計測装置36と仕上がり検査装置37を備える。エッチング液を噴霧することによりエッチングされた基板6は、基板枚数計測装置36により計測される。基板枚数計測装置36により所定期間ごと(例えば、1週間ごと、又は、一か月ごと等)に処理した基板6の枚数を計測する。また、処理された基板6を仕上がり検査装置37で検査し、処理された基板6の合否を判定する。仕上がり検査装置37としては、パターンの線幅を測定する線幅検査装置、パターンの凸部のテーパ角を測定するテーパ角検査装置、パターンの凸部の形状を観察する顕微鏡などが挙げられる。また、基板枚数計測装置36及び仕上がり検査装置37はそれぞれ信号線38、39によりコンピューター35に接続されている。
<エッチング液循環部B>
エッチング液循環部Bは、主として、エッチング処理槽1内に貯留されたエッチング液を循環し、攪拌するためのものである。
エッチング処理槽1の底部は、途中に循環ポンプ11が設けられた循環管路12によりエッチング処理槽1の側部と接続されている。循環ポンプ11を作動させると、エッチング処理槽1に貯留されたエッチング液は、循環管路12を介して循環する。エッチング液は、循環管路12を介してエッチング処理槽1の側部からエッチング処理槽1に戻され、貯留されたエッチング液を攪拌する。
また、合流管路29を介して循環管路12に補充液が流入した場合、この流入した補充液は、循環管路12内において循環するエッチング液と混合されながら、エッチング処理槽1内に供給される。
<溶解金属回収除去部C>
溶解金属回収除去手段である溶解金属回収除去部Cは、エッチング処理により被エッチング膜からエッチング液中に溶出した金属成分を回収してエッチング液から分離除去するためのものである。金属成分をエッチング液から回収・除去することにより、エッチング液中の溶解金属濃度を低下させることができる。
溶解金属回収除去部Cは、溶解金属回収除去装置13と、エッチング処理槽1に貯留されたエッチングを溶解金属回収除去装置13に送液する送液配管14aと、送液配管14aに設けられエッチング液を循環させる循環ポンプ15と、溶解金属回収除去装置13で処理されたエッチング液をエッチング処理槽1に戻すための戻り配管14bとからなる。エッチング処理槽1と溶解金属回収除去装置13は、送液配管14aと戻り配管14bとで、接続されている。溶解金属回収除去装置13は、コンピューター30と接続され、コンピューター30からの指令に基づいて適宜作動したり停止したりする。
溶解金属回収除去装置13が作動しているときは、循環ポンプ15を作動させて、エッチング処理槽1中のエッチング液を、送液配管14aを介して溶解金属回収除去装置13に送液する。溶解金属回収除去装置13に送液されたエッチング液は、溶解金属回収除去装置13でエッチング液に溶存する金属成分が回収除去され、エッチング液の溶解金属濃度が低下する。溶解金属回収除去装置13は、エッチング液の溶解金属濃度の測定値に基づいて、コンピューター30により、エッチング液中の溶解金属濃度が所定の管理値される濃度のしきい値以下となるように作動される。なお、溶解金属回収除去装置13の動作制御には、コンピューター30の代わりにシーケンサなどのコントローラを使用することもできる。
<補充液供給部D>
補充液供給部Dは、エッチング処理槽1内に補充液を供給するためのものである。補充液としては、エッチング原液、エッチング新液、酸原液、純水及びエッチング再生液がある。これらは必ずしも全て必要というのではなく、エッチング液の組成、濃度変化の程度、設備条件、運転条件、補充液の入手状況などにより、最適な補充液及び供給装置が選択される。
補充液供給部Dは、各補充液を貯留するための、エッチング原液供給缶21、エッチング新液供給缶22、酸原液供給缶23、及び、純水供給用の既設の配管等を備えている。ただし、供給缶21〜23は、一例として図示しているに過ぎず、供給缶の設置数やその内容物である補充液の種類は、エッチング液の条件により適宜選択すればよい。
各供給缶21、22、23から補充液を送る送液配管及び純水供給用の既設の配管は、コンピューター30により開閉制御される流量調節弁25、26、27、28が設けられ、流量調節弁より先で合流管路29に集約されて循環管路12と接続する。なお、本実施形態においては、コンピューター30及び流量調節弁25、26、27、28が補充液送液制御手段に該当する。各供給缶21、22、23にはNガス供給用の配管24が接続されており、この配管24から供給されるNガスにより各供給缶21、22、23は加圧されている。このため、コンピューター30により流量調節弁25、26、27、28のうちの少なくとも一つを開くように制御すると、その制御された流量調節弁に対応する補充液が送液管路、合流管路29、及び循環管路12を介してエッチング処理槽1内に圧送される。なお、流量調節弁25、26、27、28の開閉制御には、コンピューター30の代わりにシーケンサなどのコントローラを使用することもできる。
例えば、コンピューター30により流量調節弁25(エッチング原液補給弁)を開くように制御すると、エッチング原液供給缶21に貯留されているエッチング原液が、送液管路、合流管路29、及び循環管路12を介してエッチング処理槽1に圧送される。同様にコンピューター30により流量調節弁28(純水補給弁)を開くように制御すると、既設配管から純水が送液管路、合流管路29、及び循環管路12を介してエッチング処理槽1内に供給される。
各流量調節弁はそれが開時に所定量の液体が流れるように流量調節されているので、コンピューター30が各流量調節弁を開ける時間を制御することにより、必要な補充液が必要量だけ補充される。
図1においては、各補充液は、各送液配管及び合流管路29を介して循環管路12に流入し、循環管路12内において循環するエッチング液と混合されながら、エッチング処理槽1内に供給される。補充液の補給の仕方は、これに限定されず、合流管路29を介することなく各送液配管を循環管路12又はエッチング処理槽1に直接接続することで、補充液を補給することも可能である。
なお、エッチング処理槽1内に貯留されたエッチング液を排出するための液排出ポンプ20が設けられている。これはエッチング処理槽1内の初期洗浄や液交換の際に使用される。
補充液供給部Dでは、以下に記載する測定部Eの第1物性値測定装置(第1物性値測定手段)17で測定された物性値から得られたエッチング液の酸濃度に基づいて、補充液の補給を行う。得られたエッチング液の酸濃度の値と、管理される酸濃度の値を比較し、酸濃度が不足していれば酸濃度を高めるように、酸濃度が過剰であれば酸濃度を低くするように、エッチング原液、エッチング新液、エッチング再生液、酸原液、水のうち、少なくとも一つを補充液として補給し、酸濃度を管理される濃度範囲内、ほぼ一定の値に制御する。なお、本実施形態において「補充液」とは、エッチング液の成分を調整するために用いられる液であり、エッチング原液、エッチング新液、エッチング再生液、酸原液、水などの液の総称である。補充液は、複数の液体を補給前に混合しても良いし、複数の液体のそれぞれを別々に補給してもよい。
また、エッチング液の酸濃度の制御は、酸濃度を管理値と比較することによる制御に限定されず、第1物性値測定装置17により常時監視されるエッチング液の酸濃度値に基づいて得られる酸濃度の経時変化の積分値や微分値を用いるものでもよく、又は、これらを適宜組み合わせた制御とすることもできる。このような制御を実現できる制御装置を第1物性値測定装置17及び補充液送液制御手段と連動させることで、エッチング液の酸濃度に基づいて、エッチング液の酸濃度を所定範囲内となるように制御することができる。
<測定部E>
測定部Eは、サンプリングしたエッチング液の酸濃度及び溶解金属濃度を測定するためのものである。
測定部Eは、循環管路10からエッチング液をサンプリングするためのサンプリングポンプ32とサンプリング配管31が接続されており、サンプリングされたエッチング液の酸濃度に相関するエッチング液の第1物性値を測定するための第1物性値測定装置(第1物性値測定手段)17、エッチング液の溶解金属濃度に相関するエッチング液の第2物性値を測定するための第2物性値測定装置(第2物性値測定手段)18、サンプリングされたエッチング液を戻す戻り配管33とを備えている。なお、サンプリング配管31と戻り配管33は、エッチング処理槽1に直接接続してもよい。
第1物性値測定装置17は、エッチング液中の酸の濃度に相関する第1物性値を測定する。予め得ていたエッチング液の酸濃度と第1物性値との間の相関関係を利用すれば、測定された第1物性値からエッチング液の酸濃度を得ることができる。また、第2物性値測定装置18は、エッチング液中の溶解金属濃度に相関する第2物性値を測定する。予め得ていたエッチング液の溶解金属濃度と第2物性値との間の相関関係を利用すれば、測定された第2物性値からエッチング液の溶解金属濃度を得ることができる。
第1物性値測定手段17及び第2物性値測定手段18はコンピューター30に接続されており、測定結果などが通信される。
エッチング液の酸濃度と第1物性値測定装置17により測定される物性値との間の相関関係は、エッチング液の酸濃度と第1物性値測定装置17によって測定される物性値とが、一義的に対応付けられる関係であればよく、好ましくは多項式、指数関数、対数関数などの簡単な関数で近似的に表現できる関係であり、より好ましくは直線関係である。
通常、エッチング液の物性値は酸濃度の変化に伴って連続的に滑らかに変化するものであるため、エッチング液の酸濃度が緩やかな経時変化を示すのに伴い、第1物性値測定装置17により測定される第1物性値も連続的に緩やかな経時変化を示す。そのため、エッチング液の酸濃度の管理範囲を含む酸濃度範囲において、エッチング液の第1物性値と酸濃度との間に前述のような相関関係を得ることができる。そして、この相関関係を用いれば、第1物性値測定装置17が測定したエッチング液の物性値からエッチング液の酸濃度を得ることができる。
また、エッチング液の溶解金属濃度と第2物性値測定装置18により測定される物性値との間の相関関係は、エッチング液の溶解金属濃度と第2物性値測定装置18によって測定される物性値とが、一義的に対応付けられる関係であればよく、好ましくは多項式、指数関数、対数関数などの簡単な関数で近似的に表現できる関係であり、より好ましくは直線関係である。
通常、エッチング液の物性値は溶解金属濃度の変化に伴って連続的に滑らかに変化するものであるため、エッチング液の溶解金属濃度が緩やかな経時変化を示すのに伴い、第2物性値測定装置18により測定される第2物性値も連続的に緩やかな経時変化を示す。そのため、エッチング液の溶解金属濃度の管理範囲を含む溶解金属濃度範囲において、エッチング液の第2物性値と溶解金属濃度との間に前述のような相関関係を得ることができる。そして、この相関関係を用いれば、第2物性値測定装置18が測定したエッチング液の物性値からエッチング液の金属濃度を得ることができる。
このようにして得られた溶解金属濃度値は、その管理値と比較することで、溶解金属回収除去装置13を稼働させるか判断する。溶解金属濃度が管理される濃度のしきい値より高い場合は、溶解金属回収除去装置13により、エッチング液に溶解している金属を回収除去して、溶解金属濃度を管理される濃度のしきい値より低くする。なお、溶解金属回収除去装置13の稼働の有無は、測定された第2物性値から相関関係を利用して得られた溶解金属濃度と、溶解金属濃度の管理値との比較により行ってもよいし、測定された第2物性値と相関関係において溶解金属濃度の管理値に対応する物性値との比較により行うこともできる。
溶解金属濃度が管理される値は、溶解金属濃度が管理される濃度範囲の上限以下の溶解金属濃度値とすることが好ましい。また、溶解金属濃度が管理される値は、予め設定しておくことが好ましいが、装置の稼働中に適宜調整してもよい。
第1物性値測定装置17としては、導電率計、又は、超音波濃度計を用いることができる。酸を含むエッチング液の酸濃度と、エッチング液の導電率値又はエッチング液の超音波伝播速度とは、酸濃度の管理範囲を含む所定の範囲内において、相関関係を有する。したがって、エッチング液の導電率値又は超音波伝播速度を測定することで、エッチング液中の酸濃度を精度良く測定することができる。
第2物性値測定装置18としては、密度計、又は、吸光光度計を用いることができる。金属膜又は金属化合物膜をエッチングするエッチング液の溶解金属濃度と、エッチング液の密度又はエッチング液の特定波長における吸光度値とは、溶解金属濃度の管理範囲を含む所定の範囲内において相関関係を有する。したがって、エッチング液の密度値又は吸光度値を測定することで、エッチング液中の溶解金属濃度を精度良く測定することができる。
なお、第1物性値測定装置17及び第2物性値測定装置18は、図1においては、エッチング処理槽1とは別に設けられ、サンプリング配管31を介してエッチング液のサンプリングを行っているが、第1物性値測定装置17及び第2物性値測定装置18の物性値検出プローブ部をエッチング処理槽1内に設けることで、エッチング液の酸濃度及び溶解金属濃度を得ることができる。
<コンピューター30>
コンピューター30は、第1物性値測定装置17、第2物性値測定装置18、溶解金属回収除去装置13、流量調節弁25、26、27、28などと電気的に接続されている。コンピューター30は、これらの接続機器に対して動作指令を発して制御するほか、酸濃度や溶解金属濃度の測定データを取得するなど、接続機器との情報の送受信を行う。また、入出力機能、演算機能、情報記憶機能など、多様な機能を有している。
図1においては、エッチング液中の酸濃度と溶解金属濃度の制御をコンピューター30により行っているが、溶解金属濃度を制御する制御装置と酸濃度を制御する制御装置とを、別々に設けてもよい。装置の構成をより簡素に省スペースで実現できるという観点から、酸濃度と溶解金属濃度とを一体の制御装置で維持管理することが好ましいが、より好ましくは、種々の演算を行う演算機能、測定データなどの保持を行う記憶機能、設定値の入力と測定データや演算結果などの種々の情報の表示などを行う入力機能などを一括して処理できる内蔵されたコンピューターによりなされることが好ましい。
〔動作例〕
次に、上記構成のエッチング処理装置の動作について説明する。送液ポンプ8を作動させると、エッチング処理槽1に貯留されたエッチング液は、循環管路10を介してエッチング液スプレー7に供給され、このエッチング液スプレー7から噴射させられる。これにより、ローラーコンベア5により搬送される基板6表面がエッチングされる。エッチング液は、所定のエッチング速度を保つために、例えば35℃に維持されている。
エッチング後のエッチング液は、エッチング処理槽1に落下し再び貯留され、上記と同様、循環管路10を介してエッチング液スプレー7に供給され、このエッチング液スプレー7から噴射させられる。
例えば35℃に維持されたエッチング液がスプレーされると水分が優先的に蒸発する。そのため、エッチング液のシュウ酸濃度が上昇する。シュウ酸はインジウムを溶解してシュウ酸イオンとインジウムイオンになり、消費される。それにもかかわらず、水分の蒸発量の方が大きいため、シュウ酸が濃縮され、エッチング速度が大きくなる。また、エッチングが繰り返し行われることにより、基板表面からエッチングにより溶出したインジウムが、エッチング液中に溶解金属として蓄積される。エッチング液中の溶解金属濃度が上昇すると基板表面からの金属成分の溶出が抑えられるため、エッチング液のエッチング性能の低下を招くこととなる。このように、エッチングを行うことにより、エッチング液の酸濃度の上昇と溶解金属濃度の上昇に起因するエッチング性能が変動する。そこで、エッチング液の変動を防止するべく、下記の制御を行う。
まず、測定部Eにおいて、エッチング液の酸濃度に相関する第1物性値、溶解金属濃度に相関する第2物性値が測定される。エッチング処理に繰り返し使用されるエッチング液は、サンプリング配管31、サンプリングポンプ32により常時連続してサンプリングされ、測定部Eに供給される。第1物性値測定装置17としては例えば導電率計が、第2物性値測定装置18としては例えば密度計が用いられ、酸濃度と相関関係を有する導電率値、及び、溶解金属濃度と相関関係を有する密度値が検出される。
第1物性値測定装置17及び第2物性値測定装置18はコンピューター30の指令を受けて所定間隔で繰り返しエッチング液の導電率値及び密度値を検出し、測定データをコンピューター30に返す。コンピューター30には予め取得されたエッチング液の酸濃度と導電率値との相関関係(例えば直線関係)が検量線として保持されており、この相関関係に基づいて検出された導電率値からエッチング液のシュウ酸濃度が算出される。同様に、コンピューター30には予め取得されたエッチング液の溶解金属濃度と密度値との相関関係(例えば直線関係)が検量線として保持されており、この相関関係に基づいて検出された密度値からエッチング液の溶解インジウム濃度が算出される。
コンピューター30では、このようにして常時監視されるエッチング液の酸濃度及び溶解金属濃度が、それらの管理値と比較され、所定の管理値に維持されるように制御がなされる。
制御は、比例制御や積分制御、微分制御など、種々の制御方法を採用し得るが、これらを組み合わせたPID制御とするのが好ましい。コンピューター30には適切なPIDパラメータを設定しておけば、酸濃度及び溶解金属濃度が所定の管理値に適切に維持管理さ
れるよう、制御される。
エッチング液の酸濃度が低下した場合は、コンピューター30が演算した制御指令により、例えば酸原液を補給するために酸原液供給缶23からの配管途中に設けられた流量調節弁27が開き、酸原液が必要量補給される。エッチング液の酸濃度が上昇した場合は、コンピューター30が演算した制御指令により、例えば純水を補給するために既設の純水配管の途中に設けられた流量調節弁28が開き、純水が必要量補給される。このようにして、エッチング液の酸濃度は、常時監視されながら、管理値からずれた場合には管理値に戻すように制御され、所定の管理値に維持されるよう、制御される。
エッチング液の酸濃度が低下することがない場合においては、酸原液供給缶23及び流量調節弁27は不要であり、酸濃度が上昇することがない場合においては、純水を供給するための配管及び流量調節弁28は不要である。
同様に、エッチング液の溶解金属濃度が上昇した場合は、コンピューター30が演算した制御指令により溶解金属回収除去装置13が稼働し、エッチング液に溶存する溶解金属が回収除去される。溶解金属濃度が所定の値まで低下すると、溶解金属回収除去装置13は停止させられる。このようにして、エッチング液の溶解金属濃度は、常時監視されながら、管理値よりも上昇した場合には所定の濃度まで溶解金属濃度を下げるように、溶解金属回収除去装置13が稼働する。
以上のコンピューター30による制御により、エッチング処理槽1内のエッチング液の酸濃度及び溶解金属濃度を一定範囲に管理することが可能となる。例えば、エッチング処理部Aによるエッチング中に酸濃度の上昇や溶解金属濃度の上昇が起こったとしても、エッチング処理槽1内のエッチング液の酸濃度及び溶解金属濃度を一定範囲に管理することが可能となる。
〔溶解金属回収除去装置〕
溶解金属回収除去装置13としては、スクリューコンベア型晶析装置を用いることができる。スクリューコンベア型晶析装置は、水平面に対して所定の角度で傾けられて設置された晶析管の上部及び下部に開口部を有し、下部の開口部が送液配管14a及び上部の開口部が戻り配管14bに接続され、それぞれがエッチング処理槽1に接続されることで、エッチング処理槽1からのエッチング液を循環させることができる。
晶析管の外周面には熱交換ユニットを有し、この熱交換ユニットにより晶析管及び内部のエッチング液が冷却される。エッチング液が冷却されることで、エッチング液中の溶解金属、例えば、シュウ酸水溶液中の溶解インジウムがシュウ酸インジウムの結晶として晶析する。
このようにして晶析管内で晶析された晶析物は、搬送スクリューにより自動的に晶析管内をかき上げられ、晶析物回収容器へと除去される。晶析管内で溶解金属が析出され、溶解金属濃度が低下したエッチング液は、戻り配管14bを通り、エッチング処理槽1に循環される。溶解金属濃度が低下したエッチング液を戻すことにより、エッチング処理槽1内のエッチング液の溶解金属濃度を下げることができる。
溶解金属除去装置としては、スクリューコンベア型晶析装置の他に電解装置を用いることができる。電解装置は、電源から電流を流すことにより、陽極では、エッチング液中の陰イオンが集まり電子を放出し(酸化)、陰極では、陽イオン(インジウムイオンなど)が集まり電子を受け取る(還元)。陰極で電子を受け取った陽イオンは金属となり陰極に析出し、エッチング液中に溶解された金属の除去を行うことができる。エッチング液は、送液配管14aから電解装置に送液される。電解装置内で所定時間電解処理に供された陰極は、電解処理槽から引き上げられ、スクレーパーの中に挿入される。陰極をスクレーパーに挿入する操作により、陰極の表面に所定の厚さ以上に堆積した金属を、スクレーパーにより削ぎ落とすことができ、析出した金属の回収を行うことができる。
溶解された金属が除去されたエッチング液は、戻り配管14bからエッチング処理槽に戻される。
このようにして、エッチング液の濃度管理を行うことで、エッチング液の濃度管理を従来より精度良く行うことができる。また、エッチングにより生じた不純物の除去を行うことで、エッチング性能を向上させることができる。したがって、所定期間における基板の処理枚数を増やすことができ、また、各検査による基板の合格枚数を増やすことができる。エッチング液の濃度を精度良く管理することで、処理される基板の枚数及び品質が向上し、この利益分を薬液の濃度を管理する役務の料金とすることで、利益に基づいた合理的な料金の算出が可能となる。基板枚数計測装置36で計測された基板6の処理枚数が信号線38を介してコンピューター35に送られ、仕上がり検査装置37での検査結果が信号線39を介してコンピューター35に送られる。コンピューター35において、送られてきた処理枚数、及び、検査結果に基づいて、薬液の濃度を管理する役務の料金が算出される。
なお、上記では、第1物性値測定装置を用いて測定された第1物性値、及び、第2物性値測定装置を用いて測定された第2物性値を用いて、第1物性値とエッチング液の酸濃度との相関関係、及び、第2物性値とエッチング液の溶解金属濃度との相関関係を用いて、エッチング液の酸濃度及び溶解金属濃度を求めているが、これに限定されない。さらに、第3物性値測定装置を設け、エッチング液中の酸化剤の濃度に相関する第3物性値を測定し、酸化剤の濃度が所定の範囲となるように、濃度管理をすることもできる。
第3物性値測定装置としては、吸光光度計、超音波濃度計、密度計、又は酸化還元電位計を用いることができる。
酸化剤としては、例えば、過酸化水素水、オゾン、硝酸、過硫酸、硝酸第二セリウムアンモニウム、塩化第二鉄、及び、塩化第二銅のうち少なくとも一つを含む水溶液を用いることができる。
また、測定した第1物性値及び第2物性値を用いて、多変量解析法(例えば、重回帰分析法)によりエッチング液の酸濃度及び溶解金属濃度を算出することができる。また、第3物性値を測定した場合は第3物性値も用いることで、エッチング液の酸化剤の濃度を算出することができる。エッチング液として、例えば、シュウ酸水溶液にインジウムが溶存する場合、このシュウ酸水溶液の導電率及び密度の測定値は、シュウ酸濃度及び溶解インジウム濃度のうちのそれぞれ一つの成分だけに感応するわけでなく、相互に相関するので、重回帰分析(多変量解析法)により、さらに正確に濃度を求めることができる。
[第2実施形態]
図2は、第2実施形態の基板処理装置として、エッチング処理装置を説明するための模式図である。第2実施形態の基板処理装置は、コンピューター35に基板枚数計測装置36が信号線38により接続されており、仕上がり検査装置37を有さない点が第1実施形態と異なっている。上述した、基板の処理枚数と、基板1枚当たりの単価により薬液の濃度管理料金を算出する場合は、仕上がり検査装置37を設けず、基板枚数計測装置36のみとすることもできる。なお、構成や動作については、第1実施形態と同様であるので、その重複する説明を省略する。
[第3実施形態]
図3は、第3実施形態の基板処理装置として、エッチング処理装置を説明するための模式図である。第3実施形態の基板処理装置は、コンピューター35に仕上がり検査装置37が信号線39により接続されており、基板枚数計測装置36を有さない点が第1実施形態と異なっている。上述した、処理された基板の品質を向上させることができる場合は、仕上がり検査装置37で検査するのみでよく、基板枚数計測装置36は設けなくてもよい。なお、構成や動作については、第1実施形態と同様であるので、その重複する説明を省略する。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態の基板処理装置として、2.38%濃度のTMAH溶液(現像液)を用いた現像処理装置を例に説明する。図4は、基板処理手段と薬液管理手段と薬液調製手段と薬液再生手段とを備える現像処理装置を説明するための模式図である。
図4では、薬液管理手段200は、制御弁41、43、44、45が設けられた配管81、83、84、85の制御弁41、43、44、45に信号線251、253、254、255で接続されている。配管81、83、84、85は基板処理手段100と接続されており、薬液管理手段200により制御弁41、43、44、45を制御することで、補充液の供給を行うことができる。なお、図4に示す現像処理装置は、配管81、83、84、85及び制御弁41、43、44、45を薬液管理手段200と別体で設けているが、配管81、83、84、85及び制御弁41、43、44、45を薬液管理手段200の内部部品として設けてもよい。また、基板処理手段100に補給される補充液は、配管81、83、84、85を介して、現像液原液貯留容器91、薬液調製手段300、薬液再生手段400、純水に接続されている。
〔基板処理手段〕
基板処理手段100は、主に、現像液貯留槽161、オーバーフロー槽162、現像室フード164、ローラーコンベア165、現像液シャワーノズル167などからなる。現像液貯留槽161には、現像処理に繰り返し使用されている現像液(薬液)が貯留されている。現像液貯留槽161は、液面計163とオーバーフロー槽162を備え、補充液を補給することによる液量の増加を管理している。現像液貯留槽161と現像液シャワーノズル167とは、現像液管路180により接続される。現像液貯留槽161内に貯留された現像液は、現像液管路180に設けられた循環ポンプ172により、フィルター173を介して、現像液シャワーノズル167に送液される。ローラーコンベア165は、現像液貯留槽161の上方に備えられ、フォトレジスト膜の製膜された基板166を搬送する。現像液は現像液シャワーノズル167から滴下される。ローラーコンベア165により搬送される基板166は、滴下される現像液の中を通過することで、現像液に浸される。その後、現像液は、現像液貯留槽161に回収され、再び貯留される。現像液貯留槽161に貯留されている現像液は、循環ポンプ174により抜き取られ、フィルター175を備えた循環管路185を介して、再び現像液貯留槽161に戻される。循環管路185を介した現像液の循環により、現像液貯留槽161内の現像液は、常に攪拌される。なお、劣化した現像液は、廃液ポンプ171を作動することにより廃液(ドレン)される。
また、基板処理手段100は、基板枚数計測装置136と仕上がり検査装置137を備える。滴下される現像液の中を通過することで、現像処理された基板166は、基板枚数計測装置136により計測される。基板枚数計測装置136により所定期間ごと(例えば、1週間ごと、又は、一か月ごと等)に処理した基板166の枚数を計測する。また、処理された基板166を仕上がり検査装置137で検査し、処理された基板166の合否を判定する。仕上がり検査装置37としては、パターンの線幅を測定する線幅検査装置、パターンの凸部の形状を観察する顕微鏡などが挙げられる。また、基板枚数計測装置136及び仕上がり検査装置137はそれぞれ信号線138、139によりコンピューター135に接続されている。
〔薬液管理手段〕
薬液管理手段200は、主に、測定部210、演算部220、及び、制御部230を備えている。
測定部210は、サンプリング配管215及び戻り配管216により現像液貯留槽16
1と接続されている。測定部210は、測定データ用の信号線256、257により、演算部220と接続されている。
測定部210は、サンプリングポンプ214と、測定手段211、212を備えている。測定手段211、212は、例えば、現像液のアルカリ成分の濃度を測定するための導電率計とか、現像液の溶解樹脂濃度を測定するための吸光光度計などである。測定手段211、212は、サンプリングポンプ214の後に直列に接続される。サンプリング配管215は、サンプリングポンプ214に接続され、戻り配管216は、測定手段末端の配管と接続されている。
測定部210は、測定精度を高めるために、さらに、サンプリングした現像液を所定の温度に安定させる温度調節手段(図示せず)を備えていることが望ましい。この際、温度調節手段は、測定手段の直前に設けられていることが好ましい。
演算部220は、測定部210で測定された測定データから現像液の成分濃度(例えば、アルカリ成分濃度や溶解樹脂濃度など)を算出するための演算ブロック221を含んでいる。演算ブロック221では、測定部210で測定された測定データから現像液の成分濃度が算出される。
演算部220は、信号線258により、制御部230と接続されている。演算部と制御部とは、例えばコンピューターなどにより、一体に構成されていてもよい。
制御部230は、制御ブロック231を含む。制御部230は、補充液供給用の配管81、83、84、85に設けられた制御弁41、43、44、45と、制御用の信号線251、253、254、255により、接続されている。制御ブロック231は、演算部220で算出された現像液の濃度に応じて、どの補充液をどれだけ補充するかを決め、補充液を送液する配管に設けられた制御弁を開閉制御する。
〔薬液管理手段の動作〕
薬液管理手段の動作は次のようになる。
まず、基板処理手段100で繰り返し使用されている現像液をサンプリングポンプ214でサンプリングし、適宜温度調節などの測定条件を整えた後、測定手段211、212で例えばその導電率と吸光度を測定する。測定された現像液の導電率値と吸光度値は、測定データ用の信号線256、257を介して演算部220に送られる。
演算部220は、測定部210の測定手段211、212で測定された現像液の導電率や吸光度などの特性値に基づいて、対応する現像液の成分の濃度を算出する。算出された現像液の成分濃度は信号線258を介して、制御部230に送られる。
制御部230は、演算部220で算出された現像液の成分濃度と予め記憶しておいた成分濃度の管理目標値とを比較する。制御部230は、成分濃度を管理目標値に維持するために補給することが必要な補充液の選択、補充液の供給量の計算又は補充液を送液する配管に設けられた制御弁を開とすべき時間の計算をする。制御部230は、制御用の信号線251、253、254、255を介して、補充液供給用の配管81、83、84、85に設けられた制御弁41、43、44、45のいずれか適切な制御弁に、開閉制御の信号を送る。
制御信号を受けた制御弁は、その制御信号に基づいて、所定時間流路を開にする。制御弁は、予め開時の流量が設定されている。そのため、所定時間流路を開にすることで、所定量の補充液が供給される。
例えば、TMAH水溶液(現像液)のアルカリ成分濃度を2.38%に管理する制御は次のようになる。測定部210と演算部220とにより測定され算出されたアルカリ成分の濃度が2.38%よりも低い時は、配管(現像液原液供給配管)81に設けられた制御弁41を所定時間開けて、現像液原液貯留容器(補充液貯留容器)91に用意しておいた現像液の原液(20%TMAH水溶液)を補給する。アルカリ成分の濃度が2.38%よりも高い時は、配管(純水供給配管)83に設けられた制御弁43を所定時間開けて、純水を補給する。
同様に、溶解樹脂濃度を所定の管理濃度以下に管理する制御は、次のようになる。測定部210と演算部220とにより測定され算出された溶解樹脂の濃度が所定の管理値よりも高い時は、配管84に設けられた制御弁44を所定時間開けて、薬液調製手段300により調製された薬液の新液(現像液の新液:未使用の2.38%TMAH水溶液)を補給する。
配管81には、送液ポンプ71が設けられ、送液ポンプ71を作動し、制御弁41を開けることで、現像液原液は現像液原液貯留容器(補充液貯留容器)91から基板処理手段100に送液される。現像液原液貯留容器91に接続される配管81、86には、バルブ48を備える。バルブ48は、通常、常時開となっているが、現像液原液貯留容器91が空になったときは、バルブ48を閉じ、補充液で充たされた新しい現像液原液貯留容器91に交換する。
補充液として供給される薬液の新液(現像液新液)は、薬液調製手段(現像液調製装置)300により、その原料となる薬液の原液(現像液原液)と純水とから自動的に調製され供給される。薬液調製手段(現像液調製装置)300は、新液用配管84を介して基板処理手段(現像工程設備)100と接続されている。
〔薬液調製手段〕
薬液調製手段(現像液調製装置)300は、主に、現像液の新液を調製する新液調製槽301と、調製された新液を貯留しておく新液貯留槽302と、薬液調製手段(現像液調製装置)300の動作を制御する制御装置(例えばコンピュータ)331を備えている。薬液調製手段(現像液調製装置)300は、現像液原液貯留容器91と、現像液原液供給配管86を介して接続されている。現像液原液貯留容器91は、薬液調製手段(現像液調製装置)300に接続されるものと基板処理手段(現像工程設備)100に接続されるものとを共通の一つの容器として描いたが、別々に用意されていてもよい。また、薬液調製手段(現像液調製装置)300は、純水供給配管87と接続されている。
新液調製槽301は、現像液原液供給配管86を介して現像液原液貯留容器91と接続され、現像液の原液の供給を受けられるようになっている。新液調製槽301は、純水供給配管87と接続され、純水の供給を受けられるようになっている。現像液原液供給配管86及び純水供給配管87には、制御弁341、342が備えられている。制御弁341、342は、制御装置331により動作制御される。また、現像液原液供給配管86には、現像液原液を送液するための送液ポンプ72が備えられている。
新液調製槽301は、濃度計311と液面計312を備える。濃度計311及び液面計312は、それぞれ信号線351、352を介して制御装置331と接続され、測定した新液調製槽301の濃度情報や液面位置情報が制御装置331に送られる。また、新液調製槽301と新液貯留槽302とは、連通管380により接続される。新液貯留槽302は液面計322を備えている。液面計322は、信号線353により制御装置331と接続されており、新液貯留槽302の液面位置情報が制御装置331に送られる。新液貯留槽302は、別途、濃度計を備えていてもよい。
現像液の新液を調製する際は、制御装置331により制御弁341及び342が適宜動作制御されて、新液調製槽301に現像液の原液や純水が供給される。新液調製槽301では、現像液の原液と純水とが混合され、所定濃度の現像液が調製される。濃度計311は、新液調製槽301で調製される現像液の濃度を常時監視する。
新液調製槽301の濃度を監視した結果、例えば、調製された現像液の濃度が薄いときは、制御装置331により純水供給配管87に備えられた制御弁342が閉じられる。そのため、現像液の原液の供給が相対的に増え、新液調製槽301内の現像液の濃度が上昇する。また、例えば、調製された現像液の濃度が濃いときは、制御装置331により現像液原液供給配管86に備えられた制御弁341が閉じられ、純水により新液調製槽301内の現像液の濃度が薄められる。制御装置331は、濃度計311の濃度情報に基づいて新液調製槽301で調製される現像液を所定の濃度にする。
新液調製槽301内の液面位置が所定の下限値より下がったときは、制御装置331は、制御弁341、342を開いて、現像液原液及び純水の供給量を増やし、液面位置の回復を図る。新液調製槽301内の液面位置が所定の上限値より上がったときは、制御装置331は、制御弁341及び342を閉じて、現像液原液及び純水の供給をやめる。新液貯留槽302の液面位置についても同様である。両槽の液面は、調製された新液を基板処理手段(現像工程設備)100に供給することにより減少する。制御装置331は、液面計312、322の液面位置情報に基づいて、両槽の液面位置が所定の範囲内に収まるように調製される現像液の液量を制御する。
新液調製槽301内の現像液は、その一部が循環管路381に備えられた循環ポンプ371により抜き取られ再び戻されることにより、循環攪拌される。新液貯留槽302内の現像液も、同様に、その一部が循環管路382に備えられた循環ポンプ372により抜き取られ再び戻されることにより、循環攪拌される。
新液調製槽301で調製された現像液は、連通管380を通って、新液貯留槽302に送られる。新液貯留槽302内の現像液の液量が減少することにより、新液調製槽301内の現像液は、新液貯留槽302へ自然送液される。連通管380は適度な内径と長さとを備え、新液調製槽301内の濃度変動が新液貯留槽302に及ばないようにする濃度変動の平準化の効果を有する。
新液貯留槽302に貯留された現像液の新液は、送液ポンプ373により、新液用配管84を介して基板処理手段(現像工程設備)100に送液される。新液用配管84の制御弁343は信号線355を介して制御装置331と接続されており、制御弁343は制御装置331により動作制御される。調製した現像液の新液を送液するときは、制御装置331は制御弁343を開にする。
例えば、制御装置331を基板処理手段(現像工程設備)100と接続しておく。この場合、基板処理手段(現像工程設備)100から新液供給リクエスト信号を受けたときに、制御装置331が制御弁343を開にするようにできる。また、薬液管理手段(現像液管理装置)200と制御装置331とを接続しておけば、薬液管理手段(現像液管理装置)200が補充液として新液を補給するタイミングで、薬液調製手段(現像液調製装置)300から基板処理手段(現像工程設備)100に現像液の新液を供給するようにすることもできる。
〔薬液再生手段〕
また、基板処理手段(現像工程設備)100で使用された薬液が薬液再生手段(現像液再生装置)400により再利用可能に再生される。薬液再生手段(現像液再生装置)400により再生された再生液(再生現像液)は、補充液の一つとして基板処理手段(現像工程設備)100に供給される。薬液再生手段(現像液再生装置)400は、再生液用配管85を介して基板処理手段(現像工程設備)100と接続されている。
薬液再生手段(現像液再生装置)400は、主に、使用された現像液から不要物を取り除いて現像液を再生するフィルター461、462、463と、再生液を貯留しておく再生液貯留槽493と、薬液再生手段(現像液再生装置)4の動作を制御する制御装置(例えばコンピュータ)431を備えている。薬液再生手段(現像液再生装置)400は、基板処理手段(現像工程設備)100から廃液(ドレン)された現像液を貯留する使用済み現像液貯留容器99と使用済み現像液送液配管88を介して接続されている。使用済み現像液送液配管88には送液ポンプ73が設けられ、使用済み現像液貯留容器99内の現像液が薬液再生手段(現像液再生装置)400に送液される。
フィルター461、462、463は、使用済み現像液送液配管88と接続されており、基板処理手段(現像工程設備)100から廃液(ドレン)された現像液が送液される。フィルター461、462、463は、現像液中の不要物、例えば現像液中に懸濁したレジスト残渣など、を除去する。フィルター461、462、463により再生された現像液は、再生液貯留槽493に貯留される。
再生液貯留槽493に貯留された再生液は、送液ポンプ471により制御弁441を通って、薬液再生手段(現像液再生装置)400と基板処理手段(現像工程設備)100とを接続する再生液用配管85に送液され、再生液用配管85を介して基板処理手段(現像工程設備)100に送液される。
制御弁441及び送液ポンプ471は、それぞれ信号線451、452により制御装置431と接続されている。制御弁441及び送液ポンプ471は、制御装置431により動作制御される。再生液を送液するときは、制御装置431は、送液ポンプ471を駆動し、制御弁441を開にする。
例えば、制御装置431を基板処理手段(現像工程設備)100と接続しておく。この場合、基板処理手段(現像工程設備)100から新液供給リクエスト信号を受けたときに、制御装置431が制御弁441を開にするようにできる。また、薬液管理手段(現像液管理装置)200と制御装置431とを接続しておけば、薬液管理手段(現像液再生装置)400から基板処理手段(現像工程設備)100に再生液を供給するようにすることもできる。
薬液を再生するのに用いられる原理は、フィルターによる濾過に限定されない。例えば、フィルターによる濾過の代わりに、晶析、電析、膜分離など、を用いることができる。薬液や分離すべき不要物の性質などに応じて、適宜ふさわしい原理による設備を用いるのが望ましい。
また、図4では、フィルターが3つ並列に接続された態様を描いたが、フィルターの個数は3つに限定されない。一つでもよい。フィルターは、使用により経時的に目詰まりを起こすことがあるので、その時のメンテナンスの都合を考慮して、複数のフィルターを並列に備えていることが望ましい。
このようにして、TMAH水溶液のアルカリ成分濃度が2.38%に、溶解樹脂濃度が所定の管理値以下に、濃度管理される。濃度管理は、例えば、PID制御などにより行われる。
なお、図4に示した現像処理装置は、あくまでも例示である。基板処理手段100、薬液管理手段200、薬液調製手段300、及び、薬液再生手段400のそれぞれの態様は、この態様に限定されない。
また、図4においては、薬液調製手段300及び薬液再生手段400の両方を含む実施形態で説明したが、本発明はこれに限定されない。他の実施形態として、(1)薬液調製手段300の代わりに現像液の新液を貯留している現像液新液貯留容器を用い、薬液再生手段を設けない実施形態、(2)薬液調製手段を設け、薬液再生手段を設けない実施形態、(3)薬液調製手段300の代わりに現像液の新液を貯留している現像液新液貯留容器を用い、薬液再生手段を設ける実施形態、等の実施形態とすることもできる。
このようにして、現像液の濃度管理を行うことで、現像液の濃度管理を従来より精度良く行うことができる。また、溶解樹脂濃度を所定の管理値以下とし、不要物を取り除くことで、現像処理の性能を向上させることができる。したがって、所定期間における基板の処理枚数を増やすことができ、また、各検査による基板の合格枚数を増やすことができる。現像液の濃度を精度良く管理することで、処理される基板の枚数及び品質が向上し、この利益分を薬液の濃度を管理する役務の料金とすることで、利益に基づいて合理的な料金の算出が可能となる。基板枚数計測装置136で計測された基板166の処理枚数が信号線138を介してコンピューター135に送られ、仕上がり検査装置137での検査結果が信号線139を介してコンピューター135に送られる。コンピューター135において、送られてきた処理枚数、及び、検査結果に基づいて、薬液の濃度を管理する役務の料金が算出される。
なお、第4実施形態に示す現像処理装置としての基板処理装置については、基板枚数計測装置136及び仕上がり検査装置137の両方を示しているが、第2実施形態、第3実施形態のエッチング処理装置としての基板処理装置と同様に、いずれか一方とすることもできる。
1…エッチング処理槽、2…オーバーフロー槽、3…液面レベル計、4…エッチング室フード、5…ローラーコンベア、6…基板、7…エッチング液スプレー、8…送液ポンプ、9…フィルター、10、12…循環管路、11、15…循環ポンプ、13…溶解金属回収除去装置、14a…送液配管、14b…戻り配管、17…第1物性値測定装置、18…第2物性値測定装置、20…液排出ポンプ、21…エッチング原液供給缶、22…エッチング新液供給缶、23…酸原液供給缶、24…配管、25、26、27、161…流量調節弁、28…流量調節弁(純水補給弁)、29…合流管路、30…コンピューター、31…サンプリング配管、32…サンプングポンプ、33…戻り配管、35…コンピューター、36…基板枚数計測装置、37…仕上がり検査装置、38、39…信号線、41、43、44、45…制御弁、48…バルブ、71、72、73…送液ポンプ、81、83…配管、84…新液用配管、85…再生液用配管、86…現像液原液供給配管、87…純水供給配管、88…使用済み現像液送液配管、91…現像液原液貯留容器、99…使用済み現像液貯留容器、100…基板処理手段、135…コンピューター、136…基板枚数計測装置、137…仕上がり検査装置、138、139…信号線、161…現像液貯留槽、162…オーバーフロー槽、163…液面計、164…現像室フード、165…ローラーコンベア、166…基板、167…現像液シャワーノズル、171…廃液ポンプ、172、174…循環ポンプ、173、175…フィルター、180…現像液管路、185…循環管路、200…薬液管理手段、210…測定部、211、212…測定手段、214…サンプリングポンプ、215…サンプリング配管、216…戻り配管、220…演算部、221…演算ブロック、230…制御部、231…制御ブロック、251、253、254、255、256、257、258…信号線、300…薬液調製手段、301…新液調製槽、302…新液貯留槽、311…濃度計、312、322…液面計、331…制御装置(コンピュータ)、341、342、343…制御弁、351、352、353、354、355…信号線、371、372…循環ポンプ、373…送液ポンプ、380…連通管、381、382…循環管路、400…薬液再生手段、431…制御装置(コンピュータ)、441…制御弁、451、452…信号線、461、462、463…フィルター、471…送液ポンプ、493…再生液貯留槽

Claims (6)

  1. 薬液で基板を処理する基板処理装置を用いて基板の製造を行う顧客に対し、前記基板処理装置に接続された薬液管理装置を用いて補充液を補給することにより、前記基板処理装置で繰り返し使用される前記薬液の濃度を管理する役務を提供する業務における薬液の濃度を管理する役務の料金算出方法であって、
    前記基板処理装置で繰り返し使用される薬液の濃度を管理しながら、前記基板処理装置で処理された基板の処理枚数を計測し、
    所定期間ごとに、計測された前記基板の処理枚数に基づいて、前記役務の提供の料金を算出すること、
    を含む薬液の濃度を管理する役務の料金算出方法。
  2. 薬液で基板を処理する基板処理装置を用いて基板の製造を行う顧客に対し、前記基板処理装置に接続された薬液管理装置を用いて補充液を補給することにより、前記基板処理装置で繰り返し使用される前記薬液の濃度を管理する役務を提供する業務における薬液の濃度を管理する役務の料金算出方法であって、
    前記基板処理装置で繰り返し使用される薬液の濃度を管理しながら、前記基板処理装置で処理された基板を仕上がり検査装置で検査し、
    所定期間ごとに、前記仕上がり検査装置で検査された前記基板の検査結果に基づいて、前記役務の提供の料金を算出すること、
    を含む薬液の濃度を管理する役務の料金算出方法。
  3. 薬液で基板を処理する基板処理装置を用いて基板の製造を行う顧客に対し、前記基板処理装置に接続された薬液管理装置を用いて補充液を補給することにより、前記基板処理装置で繰り返し使用される前記薬液の濃度を管理する役務を提供する業務における薬液の濃度を管理する役務の料金算出方法であって、
    前記基板処理装置で繰り返し使用される薬液の濃度を管理しながら、前記基板処理装置で処理された基板の処理枚数を計測し、
    前記基板処理装置で処理された基板を仕上がり検査装置で検査し、
    所定期間ごとに、計測された前記基板の処理枚数と、前記仕上がり検査装置で検査された前記基板の検査結果と、に基づいて、前記役務の提供の料金を算出すること、
    を含む薬液の濃度を管理する役務の料金算出方法。
  4. 前記役務の料金の算出を下記の式(1)又は式(2)により行う請求項3に記載の薬液の濃度を管理する役務の料金算出方法。
    (料金)=(基板1枚当たりの単価)×(処理枚数)×(歩留り) (1)
    (料金)=(基板1枚当たりの単価)×(処理枚数)×(向上分) (2)
    (なお、(歩留り)=(合格枚数/処理枚数)、(向上分)={(役務提供後の合格枚数/役務提供前の合格枚数)−1}、により求める)
  5. 前記仕上がり検査装置により検査される検査項目が、
    線幅検査装置により検査される基板上に製膜されたパターンの線幅の値、
    テーパ角検査装置により検査される基板上に製膜されたパターンのテーパ角の値、
    顕微鏡により検査される基板上に製膜されたパターンの断面形状、及び、
    顕微鏡により検査される基板上に製膜されたパターンの側面の表面状態、
    から選ばれる1つ以上の項目を含む請求項2から4のいずれか1項に記載の薬液の濃度を管理する役務の料金算出方法。
  6. 前記役務の提供の料金を算出する際に、前記役務の提供前に製造された基板の検査結果を含めて計算する請求項1から5のいずれか1項に記載の薬液の濃度を管理する役務の料金算出方法。
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