<装置構成>
図1に示すように、本実施形態のパーソナルコンピューター1は、LANなどのネットワークを介して、複合機2に通信可能に接続される。そして、パーソナルコンピューター1と複合機2とで画像形成システムISが構成される。パーソナルコンピューター1は「指示受付装置」に相当し、複合機2は「画像形成装置」に相当する。以下の説明では、パーソナルコンピューター1をPC1と称する。
たとえば、PC1から複合機2へは、印刷命令が送信される。印刷命令には、PC1を用いてユーザーが作成したファイル(PDLデータなど)が含まれる。また、印刷命令には、PC1を用いてユーザーが設定した印刷条件(印刷に関する設定項目の設定値)を示す設定情報が含まれる。
PC1は、ユーザーにより使用されるユーザー端末である。PC1は、デスクトップ型であってもよいしノート型であってもよい。また、PC1に代えて、スマートフォンやタブレットコンピューターなどの携帯情報端末を「指示受付装置」として機能させることもできる。
PC1は、PC制御部11、PC操作表示部12、PC記憶部13およびPC通信部14を備える。PC制御部11は「制御部」に相当し、PC操作表示部12は「操作表示部」に相当し、PC記憶部13は「記憶部」に相当する。
PC制御部11は、CPU111およびメモリー112を備える。CPU111は、制御用プログラムおよび制御用データに基づき動作し、PC1の制御を行う。メモリー112は、不揮発性メモリー(ROM)および揮発性メモリー(RAM)を含む。メモリー112は、CPU111を動作させるための制御用プログラムおよび制御用データを記憶する。
PC操作表示部12は、画面を表示し、ユーザーから入力操作を受け付ける。PC操作表示部12の表示動作はPC制御部11によって制御される。また、PC操作表示部12に対して行われた入力操作はPC制御部11によって検知される。
PC操作表示部12は、画面を表示する表示装置121および入力操作を受け付ける入力装置122を備える。特に限定されないが、表示装置121は、LCDである。入力装置122は、ハードウェアキーボードやポインティングデバイスなどである。なお、PC1にタッチスクリーンが設置されている場合には、タッチスクリーンが「操作表示部」として機能する。
PC記憶部13は、ROM(たとえば、EEPROM)のような不揮発性の記憶デバイスを含む。PC制御部11は、PC記憶部13からのデータの読み出しや、PC記憶部13へのデータの書き込みを行う。
たとえば、PC記憶部13は、PC1にインストールされたドキュメント作成ソフトウェア110(以下、DS110と称する)を記憶する。また、PC1にはプリンタードライバー120(以下、PD120と称する)がインストールされ、PC記憶部13はPD120を記憶する。
DS110およびPD120をPC1にインストールすることにより、ユーザーはPC1を用いてドキュメントファイルを作成し、当該作成したドキュメントファイルの印刷命令をPC1から複合機2に送信することができる。また、PC1から複合機2に印刷命令を送信するときに、ユーザーはPC1を用いて印刷に関する設定項目の設定値を設定し、当該設定した設定内容を示す設定情報を印刷命令に含めることができる。
PC1は、ユーザーから送信指示を受け付けると、複合機2に印刷命令を送信する。複合機2は、印刷命令を受信すると、印刷命令に含まれる設定情報で示される設定内容を認識し、当該認識した設定内容に基づき、印刷命令に含まれるドキュメントファイルの印刷を行う。
PC通信部14は、PC1を複合機2に通信可能に接続するための通信用インターフェイスであり、通信用回路や通信用メモリーを含む。PC制御部11は、PC通信部14を用いて、複合機2との間で通信(複合機2への印刷命令の送信)を行う。
複合機2は、たとえば、レーザー方式の画像形成装置である。ただし、複合機2がインクジェット方式の画像形成装置であってもよい。また、複合機2に代えて、印刷機能のみを有するプリンターが用いられてもよい。
複合機2は、複合機制御部21、画像読取部22、印刷部23、複合機通信部24およびUSBインターフェイス部25を備える。また、複合機2には、操作パネル3が設置される。
複合機制御部21は、CPU211およびメモリー212を備える。CPU211は、制御用プログラムおよび制御用データに基づき動作し、複合機2の制御を行う。メモリー212は、不揮発性メモリーおよび揮発性メモリーを含む。メモリー212は、CPU211を動作させるための制御用プログラムおよび制御用データを記憶する。
画像読取部22は、原稿を光学的に読み取る。画像読取部22は、原稿に光を照射する光源や、原稿からの反射光を受光し原稿の画像データを生成するイメージセンサーなどを備える。
印刷部23は、印刷データ(画像読取部22が読み取った原稿の画像データやPC1から複合機2に送信されたPDLデータなど)に基づき画像を形成し、当該形成した画像を用紙に印刷する。印刷部23は、感光体ドラム、感光体ドラムの周面上に静電潜像を形成する露光装置、感光体ドラムの周面上に形成された静電潜像をトナー像に現像する現像装置、および、感光体ドラムの周面に圧接して感光体ドラムとの間で転写ニップを形成する転写ローラーなどを備える。
また、印刷部23は、用紙搬送路に沿って用紙を搬送する搬送ローラーを備える。用紙搬送路に沿って搬送される用紙は転写ニップを通過する。そして、このときに、感光体ドラムの周面上のトナー像が用紙に転写(印刷)される。
複合機通信部24は、複合機2をPC1に通信可能に接続するための通信用インターフェイスであり、通信用回路や通信用メモリーを含む。複合機制御部21は、複合機通信部24を用いて、PC1との間で通信を行う。PC1からの印刷命令は複合機通信部24が受信する。
USBインターフェイス部25は、USBメモリーなどのUSBデバイスを複合機2に装着するためのインターフェイスである。USBインターフェイス部25は、USBデバイスの端子が差し込まれるソケットや、当該ソケットに差し込まれたUSBデバイスとの間で通信を行うためのUSB通信用回路などを含む。複合機制御部21は、USBインターフェイス部25に装着されたUSBデバイスと通信し、USBデバイスにデータを記憶させたり、USBデバイスからデータを読み出したりする。
操作パネル3は、パネル制御部31、パネル操作表示部32およびパネル記憶部33を備える。
パネル制御部31は、パネルCPUおよびパネルメモリーを備える。パネルCPUは、制御用プログラムおよび制御用データに基づき動作し、操作パネル3の制御を行う。パネルメモリーは、不揮発性メモリーおよび揮発性メモリーを含む。パネルメモリーは、パネルCPUを動作させるための制御用プログラムおよび制御用データを記憶する。
パネル操作表示部32は、タッチスクリーン(タッチパネルを有するディスプレイ)を含む。パネル操作表示部32は、タッチスクリーンに画面を表示し、表示画面に対するタッチ操作を受け付ける。パネル操作表示部32は、パネル制御部31により制御される。
パネル記憶部33は、ROM(たとえば、EEPROM)などの不揮発性の記憶デバイスを含む。パネル制御部31は、パネル記憶部33からのデータの読み出しや、パネル記憶部33へのデータの書き込みを行う。
<ファイルの印刷>
PC制御部11は、PC操作表示部12がDS110の起動指示をユーザーから受け付けると、DS110を起動し、ファイル作成画面(図示せず)の表示指示をPC操作表示部12に与える。当該表示指示を受けたPC操作表示部12は、ファイル作成画面を表示し、ドキュメントファイルの作成をユーザーから受け付ける。すなわち、PC操作表示部12にファイル作成画面が表示されることにより、ユーザーはドキュメントファイルを作成することができる。
PC操作表示部12は、ファイル作成画面の表示中、ドキュメントファイルの印刷指示をユーザーから受け付ける。たとえば、ファイル作成画面には印刷アイコンが配される。PC操作表示部12は、印刷アイコンに対する操作を印刷指示として受け付ける。
PC制御部11は、PC操作表示部12が印刷指示を受け付けたことを検知すると、印刷対象のドキュメントファイル(ユーザーが印刷しようとしているドキュメントファイル)を認識する。たとえば、ユーザーが印刷指示を行った時点で開かれていたドキュメントファイルが印刷対象となる。
また、PC制御部11は、PC操作表示部12が印刷指示を受け付けたことを検知すると、基本印刷画面(図示せず)をPC操作表示部12に表示させる。基本印刷画面は、複合機2への印刷命令の送信指示をユーザーから受け付けるための画面である。たとえば、基本印刷画面には、送信ボタンが配される。なお、印刷対象のドキュメントファイルをプレビューするためのプレビュー領域が基本印刷画面に配されてもよい。
PC制御部11は、送信ボタンに対する操作を送信指示として検知する。PC制御部11は、PC操作表示部12が送信指示を受け付けた(送信ボタンが操作された)ことを検知すると、印刷対象のドキュメントファイルの印刷命令を複合機2に送信する。
<順次受付処理>
(プロパティ画面)
PC操作表示部12は、印刷に関する設定(以下、印刷設定と称する)をユーザーから受け付ける画面として、図2に示すようなプロパティ画面PSを表示する。プロパティ画面PSは、基本印刷画面上にポップアップ表示される。プロパティ画面PSは、複数の設定項目のそれぞれの設定をユーザーから受け付けるための画面である。
プロパティ画面PSには、複数のタブキーTKが配される。たとえば、「基本設定」というタブキーTKを操作すると、プロパティ画面PSで基本設定を行うことができる(プロパティ画面PSが図2に示す状態になる)。また、たとえば、「印刷品質」というタブキーTKを操作すると、図示しないが、印刷品質に関する設定項目の設定を行うことができる。一例を挙げると、エコプリントモード、光沢モードおよび色再現モード(グラフィックや写真を鮮やかに印刷するモード)など特殊モードの設定を行うことができる。
プロパティ画面PSには「OK」ボタンB1が配される。PC制御部11は、「OK」ボタンB1に対する操作が行われると、当該操作を印刷設定の完了指示として検知する。この場合、PC制御部11は、PC操作表示部12に指示し、プロパティ画面PSの表示を停止させる(基本印刷画面の全面をPC操作表示部12に表示させる)。プロパティ画面PSの表示が停止されると、送信ボタンに対する操作が有効となり、印刷対象のドキュメントファイルの印刷命令を複合機2に送信することができるようになる。
また、プロパティ画面PSにはキャンセルボタンB2が配される。PC制御部11は、キャンセルボタンB2に対する操作が行われると、当該操作をキャンセル指示として検知する。この場合、PC制御部11は、PC操作表示部12がキャンセル指示を受け付けるまでに行われた印刷設定での設定内容をデフォルトに戻す(全ての設定項目の設定値がデフォルト値になる)。そして、PC制御部11は、PC操作表示部12に指示し、プロパティ画面PSの表示を停止させる。
基本設定とは異なる設定(エコプリントモードの設定など)を行いたい場合には、PC1にプロパティ画面PSを表示し、複数のタブキーTKから所望の設定項目(設定を行いたい設定項目)に対応するタブキーTKを検索して選択的に操作する必要がある。したがって、ユーザーにとっては煩わしい。
このような不都合を解消するため、PC制御部11は、PC操作表示部12に順次受付処理を行わせる。以下に、順次受付処理について詳細に説明する。
(順次受付処理で参照する情報)
PC制御部11は、PC操作表示部12に順次受付処理を行わせるとき、回数情報100(図1参照)を参照する。そして、PC制御部11は、回数情報100に基づき、PC操作表示部12による順次受付処理を制御する。回数情報100は、PC記憶部13に記憶される。
回数情報100は、図3および図4に示すように、印刷に関する複数の設定項目のそれぞれの設定回数(印刷設定により設定内容がデフォルトから変更された回数)を示す情報である。回数情報100の更新はPC制御部11が行う。
PC制御部11は、PC操作表示部12による印刷設定の受け付けが完了すると(印刷設定が完了したと判断すると)、回数情報100を更新する回数情報更新処理を行う。回数情報更新処理を行うとき、PC制御部11は、複数の設定項目のうち印刷設定により設定内容がデフォルトから変更された設定項目を対象項目として認識する。そして、PC制御部11は、対象項目に対応する設定回数の値を1カウントアップする。
なお、PC記憶部13は、ドキュメントファイルのファイル形式(ドキュメントファイルのファイル名に含まれる拡張子)ごとに回数情報100を記憶する。言い換えると、複数種のファイル形式にそれぞれ対応する複数の回数情報100がPC記憶部13に記憶される。以下の説明では、ファイル形式ごとの回数情報100を第1回数情報101と称する。第1回数情報101の概念図を図3に示す。
PC制御部13は、PC操作表示部12が印刷指示を受け付けて以降、PC操作表示部12による印刷設定の受け付けが完了したとき(回数情報100を更新すべきタイミングになったとき)、対象項目を認識するのに加えて、現在印刷の対象となっているドキュメントファイル、すなわち、印刷指示を今回受け付けたドキュメントファイル(以下、今回印刷ファイルと称する)のファイル形式を認識する。そして、PC制御部11は、複数の第1回数情報101のうち、今回印刷ファイルのファイル形式に対応する第1回数情報101については更新するが、他のファイル形式に対応する第1回数情報101については更新しない。なお、今回印刷ファイルのファイル形式に対応する第1回数情報101がPC記憶部13に記憶されていない場合(今回印刷ファイルとファイル形式が同じドキュメントファイルの印刷指示を従前に受け付けたことがない場合)には、今回印刷ファイルのファイル形式に対応する第1回数情報101が新たに追加される。
たとえば、今回印刷ファイルがファイル形式FAであり、対象項目が設定項目aおよびbであったとする。この場合には、図3に示すように、ファイル形式FAに対応する第1回数情報101が更新され、ファイル形式FBを含む他のファイル形式に対応する第1回数情報101は更新されない。また、ファイル形式FAに対応する第1回数情報101で示される複数の設定項目のうち、設定項目aおよびbの設定回数の値が1カウントアップされ、設定項目cを含む他の設定項目の設定回数の値はカウントアップされない。
また、PC記憶部13は、ドキュメントファイルのファイル名ごとに回数情報100を記憶する。言い換えると、複数種のファイル名にそれぞれ対応する複数の回数情報100がPC記憶部13に記憶される。以下の説明では、ファイル名ごとの回数情報100を第2回数情報102と称する。第2回数情報102の概念図を図4に示す。
PC制御部13は、PC操作表示部12が印刷指示を受け付けて以降、PC操作表示部12による印刷設定の受け付けが完了したとき、対象項目を認識するのに加えて、今回印刷ファイルのファイル名を認識する。そして、PC制御部11は、複数の第2回数情報102のうち、今回印刷ファイルのファイル名に対応する第2回数情報102については更新するが、他のファイル形式に対応する第2回数情報102については更新しない。なお、今回印刷ファイルのファイル名に対応する第2回数情報102がPC記憶部13に記憶されていない場合(今回印刷ファイルとファイル名が同じドキュメントファイルの印刷指示を従前に受け付けたことがない場合)には、今回印刷ファイルのファイル名に対応する第2回数情報102が新たに追加される。
たとえば、今回印刷ファイルがファイル名NAであり、対象項目が設定項目aおよびbであったとする。この場合には、図4に示すように、ファイル名NAに対応する第2回数情報102が更新され、ファイル名NBを含む他のファイル名に対応する第2回数情報102は更新されない。また、ファイル名NAに対応する第2回数情報102で示される複数の設定項目のうち、設定項目aおよびbの設定回数の値が1カウントアップされ、設定項目cを含む他の設定項目の設定回数の値はカウントアップされない。
また、PC制御部11は、PC操作表示部12による順次受付処理を制御するため、ドキュメントファイルの印刷指示を受け付けると、印刷指示を受け付けたドキュメントファイルのファイル形式をPC記憶部13に記憶させる。さらに、PC制御部11は、印刷指示を受け付けたドキュメントファイルごとに、ドキュメントファイルの印刷履歴を示す履歴情報200(図1参照)をPC記憶部13に記憶させる。履歴情報200で示される印刷履歴には、ドキュメントファイルの印刷指示を受け付けた受付日時、ドキュメントファイルのファイル名、キュメントファイルの更新日時、ドキュメントファイルのファイルサイズ、および、印刷に関する設定内容(設定値)などが含まれる。
(順次受付処理で表示する画面)
PC制御部11は、回数情報100と履歴情報200とに基づき、PC操作表示部12による順次受付処理を制御する。PC操作表示部12は、順次受付処理として、印刷に関する複数の設定項目のうち、2つ以上の設定項目にそれぞれ対応する各設定画面10S(図5〜図7参照)を順次表示し、現在表示中の設定画面10Sに対応する設定項目の設定値の設定を受け付ける処理を行う。
設定画面10Sの一例を図5〜図7に示す。設定画面10Sには、「YES」ボタンB11および「NO」ボタンB12が配される。
図5の設定画面10Sはエコプリントモードに関する設定を受け付けるための画面である。エコプリントモードの設定画面10Sにおいて、「YES」ボタンB11を操作するとエコプリントモードを有効に設定することができ、「NO」ボタンB12を操作するとエコプリントモードを無効に設定することができる。
図6の設定画面10Sは光沢モードに関する設定を受け付けるための画面である。光沢モードの設定画面10Sにおいて、「YES」ボタンB11を操作すると光沢モードを有効に設定することができ、「NO」ボタンB12を操作すると光沢モードを無効に設定することができる。
図7の設定画面10Sは色再現モードに関する設定を受け付けるための画面である。色再現モードの設定画面10Sにおいて、「YES」ボタンB11を操作すると色再現モードを有効に設定することができ、「NO」ボタンB12を操作すると色再現モードを無効に設定することができる。
また、設定画面10Sには、設定完了ボタンB13が配される。設定完了ボタンB13は、順次受付処理の完了指示を受け付けるためのボタンであって、印刷設定の完了指示を受け付けるためのボタンではない。言い換えると、設定完了ボタンB13を操作しても、プロパティ画面PSでの印刷設定を引き続き行うことができる。
PC制御部11は、設定完了ボタンB13が操作されたことを検知すると、PC操作表示部12による順次受付処理が完了したと判断する。このとき、PC制御部11は、PC操作表示部12による印刷設定の受け付けが完了したと判断しない。
PC制御部11は、PC操作表示部12による順次受付処理が完了すると、図8に示すような設定確認画面20SをPC操作表示部12に表示させる。設定確認画面20Sは、順次受付処理の完了までに行われた印刷設定での設定内容(設定内容がデフォルトから変更された設定項目の変更後の設定内容)を確認情報として配した画面である。たとえば、光沢モードおよび色再現モードを有効にする設定が行われたとする。この場合、設定確認画面20Sには、光沢モードおよび色再現モードを有効に設定した旨の確認情報が配される。他の設定項目の設定内容もデフォルトから変更されていれば、当該設定項目の変更後の設定内容を示す情報が確認情報として設定確認画面20Sに配される(図8では、便宜上、光沢モードに対応する確認情報および色再現モードに対応する確認情報のみを図示する)。
また、設定確認画面20Sには、「YES」ボタンB21および「NO」ボタンB22が配される。PC制御部11は、「YES」ボタンB21に対する操作が行われると、当該操作を印刷設定の追加指示として検知する。この場合、PC制御部11は、プロパティ画面PSをPC操作表示部12に表示させる。これにより、順次受付処理の完了後、ユーザーは印刷設定を追加的に行うことができる。
また、PC制御部11は、「NO」ボタンB22に対する操作が行われると、当該操作を印刷設定の完了指示として検知する。この場合、PC制御部11は、PC操作表示部12に指示し、設定確認画面20Sの表示を停止させる。たとえば、図5〜図7の設定画面10Sや図8に示す設定確認画面20Sは、基本印刷画面上にポップアップ表示される。したがって、設定確認画面20Sの表示が停止されると、基本印刷画面の全面が表示された状態となる。
設定確認画面20Sには、キャンセルボタンB23が配される。PC制御部11は、キャンセルボタンB23に対する操作が行われると、当該操作をキャンセル指示として検知する。この場合、PC制御部11は、PC操作表示部12がキャンセル指示を受け付けるまでに行われた印刷設定での設定内容をキャンセルする(全ての設定項目の設定値がデフォルト値になる)。そして、PC制御部11は、PC操作表示部12に指示し、PC操作表示部12にプロパティ画面PSを表示させる。
図5〜図7に戻って、設定画面10Sには、詳細設定ボタンB14が配される。詳細設定ボタンB14は、順次受付処理の停止指示を受け付けるためのボタンである。PC制御部11は、詳細設定ボタンB14が操作されたことを検知すると、PC操作表示部12による順次受付処理を停止させ、PC操作表示部12にプロパティ画面PSを表示させる。順次受付処理を停止しても、プロパティ画面PSが表示されるので、ユーザーは引き続き印刷設定を行うことができる。
PC操作表示部12による順次受付処理の開始以降、印刷設定が完了したと判断したとき、PC制御部11は、図9に示すような設定完了画面30SをPC操作表示部12に表示させる。設定完了画面30Sは、基本印刷画面上にポップアップ表示される。特に限定されないが、PC操作表示部12は、設定完了画面30Sを表示してから一定時間後に、設定完了画面30Sの表示を停止し、基本印刷画面の全面を表示する。
なお、PC制御部11は、PC操作表示部12による順次受付処理を制御するため、図10に示すようなミス確認画面40SもPC操作表示部12に表示させる。ミス確認画面40Sは、印刷設定を前回間違えたか否かをユーザーから受け付けるための画面である。ミス確認画面40Sには、印刷設定を前回間違えた旨を受け付けるための「YES」ボタンB41および印刷設定を間違えていない旨を受け付けるための「NO」ボタンB42が配される。ミス確認画面40Sの表示タイミングなどについては、後に詳細に説明する。
(第1ファイルであるか第2ファイルであるかの判断)
図示しないが、印刷指示を受けて表示される基本印刷画面には、プロパティボタンが配される。通常では、ユーザーがプロパティボタンを操作すると、プロパティ画面PS(図2参照)が表示される。
しかし、本実施形態では、ユーザーがプロパティボタンを操作すると、プロパティ画面PSは表示されず、図11に示すフローチャートに沿った処理がPC制御部11にて行われる。当該処理を行うことにより、PC制御部11は、PC操作表示部12が印刷指示を今回受け付けた今回印刷ファイルが第1ファイルであるか第2ファイルであるかを判断する。
具体的には、今回印刷ファイルとファイル形式が同じドキュメントファイルの印刷指示を従前に受け付けたことがない場合、PC制御部11は今回印刷ファイルが第1ファイルであると判断する。一方で、今回印刷ファイルとファイル形式が同じドキュメントファイルの印刷指示を従前に受け付けたことがある場合、PC制御部11は今回印刷ファイルが第2ファイルであると判断する。
以下に、図11に示すフローチャートを参照し、PC制御部11により行われる判断処理(今回印刷ファイルが第1ファイルであるか第2ファイルであるかを判断する処理)の流れを説明する。図11に示すフローチャートは、基本印刷画面のプロパティボタンが操作されたことをPC制御部11が検知したときにスタートする。
ステップS1において、PC制御部11は、PC操作表示部12が印刷指示を今回受け付けた今回印刷ファイルのファイル形式を認識する。そして、ステップS2において、PC制御部11は、今回印刷ファイルのファイル形式に対応する回数情報100(第1回数情報101)がPC記憶部13に記憶されているか否かを判断する。その結果、今回印刷ファイルのファイル形式に対応する回数情報100がPC記憶部13に記憶されていないとPC制御部11が判断した場合には、ステップS3に移行する。一方で、今回印刷ファイルのファイル形式に対応する回数情報100がPC記憶部13に記憶されているとPC制御部11が判断した場合には、ステップS4に移行する。
今回印刷ファイルのファイル形式に対応する回数情報100がPC記憶部13に記憶されていないということは、今回印刷ファイルとファイル形式が同じドキュメントファイルの印刷指示を従前に受け付けたことがないということである。一方で、今回印刷ファイルのファイル形式に対応する回数情報100がPC記憶部13に記憶されているということは、今回印刷ファイルとファイル形式が同じドキュメントファイルの印刷指示を従前に受け付けたことがあるということである。
ステップS3に移行した場合、PC制御部11は、今回印刷ファイルが第1ファイルであると判断する。一方で、ステップS4に移行した場合、PC制御部11は、今回印刷ファイルが第2ファイルであると判断する。
(今回印刷ファイルが第1ファイルである場合の処理)
以下に、図12に示すフローチャートを参照し、今回印刷ファイルが第1ファイルであるとPC制御部11が判断した場合にPC制御部11が行う処理(PC操作表示部12による初回用処理を制御する処理を含む)の流れを説明する。
ステップS11において、PC制御部11は、初回用処理で表示する設定画面10Sとして予め定められた2つ以上の設定画面10S(以下、初回用設定画面10Sと称する)を認識する。また、PC制御部11は、2つ以上の初回用設定画面10Sにそれぞれ割り当てられた順番を認識する。初回用設定画面10Sを示す情報や初回用設定画面10Sに割り当てられた順番を示す情報は予めPC記憶部13に記憶される。
ステップS12において、PC制御部11は、順次受付処理としての初回用処理をPC操作表示部12に開始させる。PC操作表示部12は、初回用処理として、1番目から最終番目の各初回用設定画面10Sを順番に1つずつ表示し、現在表示中の初回用設定画面10Sに対応する設定項目の設定(印刷設定)をユーザーから受け付ける処理を行う。
ステップS13において、PC制御部11は、最終番目の初回用設定画面10Sでの設定が完了したか否かを判断する。ここで、図5〜図7に示したように、設定画面10Sには設定完了ボタンB13が配される。しかし、最終番目の初回用設定画面10Sには、設定完了ボタンB13は配されない。たとえば、図7の色再現モードの設定画面10Sが最終番目の初回用設定画面10Sに設定されている場合、PC制御部11は、PC操作表示部12に色再現モードの設定画面10Sを表示させるとき、色再現モードの設定画面10Sから設定完了ボタンB13を省略させる。
そして、PC制御部11は、最終番目の初回用設定画面10Sにおいて「YES」ボタンB11および「NO」ボタンB12のいずれかに対する操作が行われたことを検知すると、最終番目の初回用設定画面10Sでの設定が完了したと判断する。この場合には、ステップS14に移行する。ステップS14に移行すると、PC制御部11は、PC操作表示部12に設定確認画面20S(図8参照)を表示させる。
ステップS13において、最終番目の初回用設定画面10Sでの設定が完了していないとPC制御部11が判断した場合には、ステップS15に移行する。ステップS15に移行すると、PC制御部11は、最終番目の初回用設定画面10Sの表示前に、設定完了ボタンB13に対する操作が行われたか否か(初回用処理の完了指示を受け付けたか否か)を判断する。その結果、設定完了ボタンB13に対する操作が行われたとPC制御部11が判断した場合には、ステップS14に移行する。
ステップS15において、設定完了ボタンB13に対する操作が行われていないとPC制御部11が判断した場合には、ステップS16に移行する。ステップS16に移行すると、PC制御部11は、詳細設定ボタンB14に対する操作が行われたか否か(初回用処理の停止指示を受け付けたか否か)を判断する。その結果、詳細設定ボタンB14に対する操作が行われたとPC制御部11が判断した場合には、ステップS17に移行する。ステップS17に移行した場合、PC制御部11は、PC操作表示部12にプロパティ画面PSを表示させる(プロパティ画面PSでの設定の受け付けをPC操作表示部12に行わせる)。
一方で、詳細設定ボタンB14に対する操作が行われていないとPC制御部11が判断した場合には、ステップS13に移行する。この場合には、初回用処理が続行される。
(今回印刷ファイルが第2ファイルである場合の処理)
以下に、図13に示すフローチャートを参照し、今回印刷ファイルが第2ファイルであるとPC制御部11が判断した場合にPC制御部11が行う処理(ミス判定処理を含む)の流れを説明する。
ステップS21において、PC制御部11は、今回印刷ファイルのファイル名を認識する。そして、ステップS22において、PC制御部11は、今回印刷ファイルと同じファイル名を含む履歴情報200がPC記憶部13に記憶されているか否かを判断する。その結果、今回印刷ファイルと同じファイル名を含む履歴情報200がPC記憶部13に記憶されていないとPC制御部11が判断した場合には、ステップS23に移行する。ステップS23に移行すると、PC制御部11は、PC操作表示部12に行わせる順次受付処理として通常処理を選択する。なお、通常処理については後述する。
なお、今回印刷ファイルと同じファイル名を含む履歴情報200が記憶されていないということは、今回印刷ファイルと同じファイル形式に対応する第1回数情報101は存在する一方で、今回印刷ファイルと同じファイル名に対応する第2回数情報102は存在しないということである。
ステップS22において、今回印刷ファイルと同じファイル名を含む履歴情報200がPC記憶部13に記憶されているとPC制御部11が判断した場合には、ステップS24に移行する。なお、今回印刷ファイルと同じファイル名を含む履歴情報200が記憶されているということは、今回印刷ファイルと同じファイル名に対応する第2回数情報102が存在するということである。
ステップS24に移行すると、PC制御部11は、今回印刷ファイルの履歴情報200に基づき、今回印刷ファイルの更新日時、ファイルサイズおよび受付日時を認識する。また、PC制御部11は、今回印刷ファイルとファイル名が同じであって印刷指示を前回受け付けたドキュメントファイル(以下、前回印刷ファイルと称する)の履歴情報200に基づき、前回印刷ファイルの更新日時、ファイルサイズおよび受付日時を認識する。
その後、ステップS25において、PC制御部11は、今回印刷ファイルの更新日時と前回印刷ファイルの更新日時とが同じである否かを判断する。その結果、今回印刷ファイルの更新日時と前回印刷ファイルの更新日時とが異なるとPC制御部11が判断した場合には、ステップS26に移行する。
ステップS26に移行すると、PC制御部11は、前回印刷ファイルのファイルサイズに対して今回印刷ファイルのファイルサイズが予め定められた閾値サイズ以上増減しているか否かを判断する。たとえば、前回印刷ファイルのファイルサイズの1/3サイズが閾値サイズとされる。
ステップS26において、前回印刷ファイルのファイルサイズに対して今回印刷ファイルのファイルサイズが閾値サイズ以上増減しているとPC制御部11が判断した場合には、ステップS23に移行する。この場合、PC制御部11は、PC操作表示部12に行わせる順次受付処理として通常処理を選択する。
ステップS26において、前回印刷ファイルのファイルサイズに対して今回印刷ファイルのファイルサイズが閾値サイズ以上増減していない(増減幅が小さい)とPC制御部11が判断した場合には、ステップS27に移行する。ステップS27に移行すると、PC制御部11は、PC操作制御部12に行わせる順次受付処理としてファイル名優先処理を選択する。なお、ファイル名優先処理については後述する。
ステップS25において、今回印刷ファイルの更新日時と前回印刷ファイルの更新日時とが同じであるとPC制御部11が判断した場合には、PC制御部11によりミス判定処理が行われる。PC制御部11によるミス判定処理では、前回印刷ファイルの印刷に際し行われた印刷設定(以下、前回印刷設定と称する場合がある)において設定ミスが発生した可能性があるか否かの判定が行われる。
PC制御部11がミス判定処理を行う場合には、ステップS28に移行する。ステップS28に移行すると、PC制御部11は、今回印刷ファイルの受付日時から前回印刷ファイルの受付日時までの期間(以下、対象期間と称する場合がある)が予め定められた閾値期間以下であるか否かを判断する。たとえば、閾値期間は十数分〜数十分(たとえば、10分〜30分)である。その結果、対象期間が閾値期間を超えるとPC制御部11が判断した場合には、ステップS29に移行する。
ステップS29に移行すると、PC制御部11は、設定ミスが発生していないと判定する。その後、ステップS30において、PC制御部11は、設定復元処理を行う。なお、設定復元処理については後述する。
ステップS28において、対象期間が閾値期間以下であるとPC制御部11が判断すると、ステップS31に移行する。ステップS31に移行した場合、PC制御部11は、設定ミスが発生した可能性があると判定する。そして、ステップS32に移行する。
ステップS32に移行すると、PC制御部11は、PC操作表示部12にミス確認画面40S(図10参照)を表示させる。すなわち、PC操作表示部12は、印刷設定を前回間違えたか否かをユーザーから受け付ける。なお、図10に示すミス確認画面40Sの「・・・」には、前回印刷ファイルのファイル名が挿入される。
ミス確認画面40Sの表示後、ステップS33において、PC制御部11は、印刷設定を前回間違えた旨をPC操作表示部12が受け付けたか否か(ミス確認画面40Sの「YES」ボタンB41が操作されたか否か)を判断する。その結果、印刷設定を前回間違えた旨をPC操作表示部12が受け付けた(「YES」ボタンB41が操作された)とPC制御部11が判断した場合には、ステップS34に移行する。ステップS34に移行すると、PC制御部11は、回数情報修正処理を行う。なお、回数情報修正処理については後述する。
ステップS33において、印刷設定を前回間違えていない旨をPC操作表示部12が受け付けた(「No」ボタンB42が操作された)とPC制御部11が判断した場合には、ステップS23に移行する。この場合、PC制御部11は、PC操作表示部12に行わせる順次受付処理として通常処理を選択する。
(通常処理)
以下に、図14に示すフローチャートを参照し、PC制御部11が通常処理を選択した場合にPC制御部11が行う処理(PC操作表示部12による通常処理を制御する処理を含む)の流れを説明する。
ステップS41において、PC制御部11は、PC操作表示部12に表示させるべき設定画面10S(以下、通常処理用設定画面10Sと称する)を選択する選択処理を行う。このとき、PC制御部11は、今回印刷ファイルのファイル形式に対応する回数情報100(第1回数情報101)で示される複数の設定項目のうち、設定回数が最も多い1番目の設定項目からN番目の設定項目までの各設定画面10Sを通常処理用設定画面10Sとして選択する。
通常処理で表示する設定画面10Sの上限数は予め定められ、PC記憶部13に予め記憶される。当該上限数はユーザーが任意に変更することができ、変更の受け付けはPC操作表示部12が行う。なお、設定回数の値が所定値以上(所定値は2以上の値である)の設定項目に対応する設定画面10Sだけが選択処理の対象とされてもよい。このようにすると、ユーザーが頻繁に設定する設定項目(使用頻度の高い設定項目)に対応する設定画面10Sだけが通常処理用選択画面10Sとして選択される。
ステップS42において、PC制御部11は、通常処理をPC操作表示部12に開始させる。PC操作表示部12は、通常処理として、PC制御部11による選択処理で選択された2つ以上の通常処理用設定画面10Sを設定回数が最も多い通常処理用設定画面10Sから順番に1つずつ表示し、現在表示中の通常処理用設定画面10Sに対応する設定項目の設定(印刷設定)をユーザーから受け付ける処理を行う。
ステップS43において、PC制御部11は、最終番目の通常処理用設定画面10S(対応する設定項目の設定回数が最も少ない通常処理用設定画面10S)での設定が完了したか否かを判断する。PC制御部11は、初回用処理と同様、最終番目の通常処理用設定画面10Sにおいて「YES」ボタンB11および「NO」ボタンB12のいずれかに対する操作が行われたことを検知すると、最終番目の通常処理用設定画面10Sでの設定が完了したと判断する。なお、通常処理では、初回用処理と同様、最終番目の通常処理用設定画面10Sには設定完了ボタンB13が配されない。
ステップS43において、最終番目の通常処理用設定画面10Sでの設定が完了したとPC制御部11が判断した場合には、ステップS44に移行する。ステップS44に移行すると、PC制御部11は、PC操作表示部12に設定確認画面20S(図8参照)を表示させる。
ステップS43において、最終番目の通常処理用設定画面10Sでの設定が完了していないとPC制御部11が判断した場合には、ステップS45に移行する。ステップS45に移行すると、PC制御部11は、最終番目の通常処理用設定画面10Sの表示前に、設定完了ボタンB13に対する操作が行われたか否か(通常処理の完了指示を受け付けたか否か)を判断する。その結果、設定完了ボタンB13に対する操作が行われたとPC制御部11が判断した場合には、ステップS44に移行する。
ステップS45において、設定完了ボタンB13に対する操作が行われていないとPC制御部11が判断した場合には、ステップS46に移行する。ステップS46に移行すると、PC制御部11は、詳細設定ボタンB14に対する操作が行われたか否か(通常処理の停止指示を受け付けたか否か)を判断する。その結果、詳細設定ボタンB14に対する操作が行われたとPC制御部11が判断した場合には、ステップS47に移行する。ステップS47に移行した場合、PC制御部11は、PC操作表示部12にプロパティ画面PSを表示させる(プロパティ画面PSでの設定の受け付けをPC操作表示部12に行わせる)。
一方で、詳細設定ボタンB14に対する操作が行われていないとPC制御部11が判断すると、ステップS43に移行する。この場合には、通常処理が続行される。
(ファイル名優先処理)
以下に、図15に示すフローチャートを参照し、PC制御部11がファイル名優先処理を選択した場合にPC制御部11が行う処理(PC操作表示部12によるファイル名優先処理を制御する処理を含む)の流れを説明する。
ステップS51において、PC制御部11は、PC操作表示部12に表示させるべき設定画面10S(以下、優先処理用設定画面10Sと称する)を選択する選択処理を行う。このとき、PC制御部11は、今回印刷ファイルのファイル名に対応する回数情報100(第2回数情報102)で示される複数の設定項目のうち、設定回数が最も多い1番目の設定項目からN番目の設定項目までの各設定画面10Sを優先処理用設定画面10Sとして選択する。
ファイル名優先処理で表示する設定画面10Sの上限数は予め定められ、PC記憶部13に予め記憶される。当該上限数はユーザーが任意に変更することができ、変更の受け付けはPC操作表示部12が行う。なお、設定回数の値が所定値以上(所定値は2以上の値である)の設定項目に対応する設定画面10Sだけが選択処理の対象とされてもよい。このようにすると、ユーザーが頻繁に設定する設定項目(使用頻度の高い設定項目)に対応する設定画面10Sだけが優先処理用選択画面10Sとして選択される。
ステップS52において、PC制御部11は、ファイル名優先処理をPC操作表示部12に開始させる。PC操作表示部12は、ファイル名優先処理として、PC制御部11による選択処理で選択された2つ以上の優先処理用設定画面10Sを設定回数が最も多い優先処理用設定画面10Sから順番に1つずつ表示し、現在表示中の優先処理用設定画面10Sに対応する設定項目の設定(印刷設定)をユーザーから受け付ける処理を行う。
ステップS53において、PC制御部11は、最終番目の優先処理用設定画面10S(対応する設定項目の設定回数が最も少ない優先処理用設定画面10S)での設定が完了したか否かを判断する。PC制御部11は、初回用処理や通常処理と同様、最終番目の優先処理用設定画面10Sにおいて「YES」ボタンB11および「NO」ボタンB12のいずれかに対する操作が行われたことを検知すると、最終番目の優先処理用設定画面10Sでの設定が完了したと判断する。なお、ファイル名優先処理では、初回用処理や通常処理と同様、最終番目の優先処理用設定画面10Sには設定完了ボタンB13が配されない。
ステップS53において、最終番目の優先処理用設定画面10Sでの設定が完了したとPC制御部11が判断した場合には、ステップS54に移行する。ステップS54に移行すると、PC制御部11は、PC操作表示部12に設定確認画面20S(図8参照)を表示させる。
ステップS53において、最終番目の優先処理用設定画面10Sでの設定が完了していないとPC制御部11が判断した場合には、ステップS55に移行する。ステップS55に移行すると、PC制御部11は、最終番目の優先処理用設定画面10Sの表示前に、設定完了ボタンB13に対する操作が行われたか否か(ファイル名優先処理用の完了指示を受け付けたか否か)を判断する。その結果、設定完了ボタンB13に対する操作が行われたとPC制御部11が判断した場合には、ステップS54に移行する。
ステップS55において、設定完了ボタンB13に対する操作が行われていないとPC制御部11が判断した場合には、ステップS56に移行する。ステップS56に移行すると、PC制御部11は、詳細設定ボタンB14に対する操作が行われたか否か(ファイル名優先処理の停止指示を受け付けたか否か)を判断する。その結果、詳細設定ボタンB14に対する操作が行われたとPC制御部11が判断した場合には、ステップS57に移行する。ステップS57に移行した場合、PC制御部11は、PC操作表示部12にプロパティ画面PSを表示させる(プロパティ画面PSでの設定の受け付けをPC操作表示部12に行わせる)。
一方で、詳細設定ボタンB14に対する操作が行われていないとPC制御部11が判断すると、ステップS53に移行する。この場合には、ファイル名優先処理が続行される。
(回数情報修正処理)
以下に、図16に示すフローチャートを参照し、PC制御部11が行う回数情報修正処理の流れを説明する。
ステップS61において、PC制御部11は、前回印刷設定(前回印刷ファイルの印刷に際し行われた印刷設定)が行われたことによって設定回数の値をカウントアップした設定項目を修正対象と認識する。
そして、ステップS62において、PC制御部11は、修正対象の設定項目の設定回数の値を修正する処理を回数情報修正処理として行う。このとき、PC制御部11は、今回印刷ファイルのファイル形式(すなわち、前回印刷ファイルのファイル形式)に対応する回数情報100である第1回数情報101で示される設定項目のうち、修正対象の設定項目の設定回数の値を前回印刷設定が行われる直前の値に戻す。また、PC制御部11は、今回印刷ファイルのファイル名(すなわち、前回印刷ファイルのファイル名)に対応する回数情報100である第2回数情報102で示される設定項目のうち、修正対象の設定項目の設定回数の値を前回印刷設定が行われる直前の値に戻す。
PC制御部11による回数情報修正処理の後、図14に示したフローチャートがスタートする。この場合には、PC制御部11による回数情報修正処理によって修正された回数情報100が用いられる。
(設定復元処理)
以下に、図17に示すフローチャートを参照し、PC制御部11が行う設定復元処理の流れを説明する。
ステップS71において、PC制御部11は、前回印刷設定(前回印刷ファイルの印刷に際し行われた印刷設定)が行われたことによって設定内容がデフォルトから変更された設定項目を復元対象と認識する。また、ステップS72において、PC制御部11は、復元対象の設定項目の前回印刷設定時の設定内容(以下、前回設定内容と称する)を認識する。
そして、ステップS73において、PC制御部11は、復元対象の設定項目の設定内容を前回設定内容に復元する。すなわち、復元対象の設定項目の設定内容が前回設定内容と同じ内容に変更される。たとえば、前回印刷設定においてエコプリントモードを有効に設定していた場合には、PC制御部11による設定復元処理によってエコプリントモードが無効(デフォルト)から有効に設定される。その後、ステップS74において、PC制御部11は、PC操作表示部12に設定確認画面20S(図8参照)を表示させる。
(プロパティ画面が表示されて以降の処理)
以下に、図18に示すフローチャートを参照し、プロパティ画面PSが表示されて以降にPC制御部11が行う処理の流れを説明する。設定画面10Sの詳細設定ボタンB14に対する操作をユーザーが行ったときや、設定確認画面20Sの「YES」ボタンB21に対する操作をユーザーが行ったときに、プロパティ画面PSが表示され、図18に示すフローチャートがスタートする。
ステップS81において、PC制御部11は、プロパティ画面PSでの印刷設定の受け付けをPC操作表示部12に行わせる。言い換えると、PC操作表示部12は、ユーザーから詳細設定を受け付ける。
ステップS82において、PC制御部11は、PC操作表示部12が印刷設定の完了指示を受け付けたか否か(プロパティ画面PSの「OK」ボタンB1に対する操作が行われたか否か)を判断する。その結果、印刷設定の完了指示を受け付けた(「OK」ボタンB1に対する操作が行われた)とPC制御部11が判断した場合には、ステップS83に移行する。
ステップS83に移行すると、PC制御部11は、印刷設定が完了したと判断する。その後、PC制御部11は、回数情報更新処理を行う。なお、回数情報更新処理については後述する。
ステップS82において、印刷設定の完了指示を受け付けていないとPC制御部11が判断した場合には、ステップS84に移行する。ステップS84に移行すると、PC制御部11は、PC操作表示部12が印刷設定のキャンセル指示を受け付けたか否か(プロパティ画面PSのキャンセルボタンB2に対する操作が行われたか否か)を判断する。その結果、印刷設定のキャンセル指示を受け付けた(キャンセルボタンB2に対する操作が行われた)とPC制御部11が判断した場合には、本フローは終了する。たとえば、印刷設定をキャンセルした場合には、それまでの印刷設定で設定した設定内容が全てキャンセルされる。一方で、印刷設定のキャンセル指示を受け付けていないとPC制御部11が判断した場合には、ステップS81に移行する(プロパティ画面PSでの印刷設定の受け付けが続行される)。
(回数情報更新処理)
以下に、図19に示すフローチャートを参照し、PC制御部11が行う回数情報更新処理の流れを説明する。
ここで、PC制御部11は、プロパティ画面PSの「OK」ボタンB1に対する操作が行われたとき、当該操作を印刷設定の完了指示として受け付け、印刷設定が完了したと判断する。あるいは、PC制御部11は、設定確認画面20Sの「NO」ボタンB22に対する操作が行われたとき、当該操作を印刷設定の完了指示として受け付け、印刷設定が完了したと判断する。そして、印刷設定が完了したとPC制御部11が判断したとき、図19に示すフローチャートがスタートする。
なお、PC制御部11は、印刷設定が完了したと判断すると、PC操作表示部12に指示し、プロパティ画面PSや設定確認画面20Sの表示を停止させる(基本印刷画面の全面が表示される)。これにより、基本印刷画面の送信ボタンに対する操作が可能となる。
ステップS91において、PC制御部11は、今回印刷ファイルに対応する回数情報100を更新する。今回印刷ファイルに対応する回数情報100が存在しない場合には、今回印刷ファイルに対応する回数情報100が追加される。
ステップS92において、PC制御部11は、今回印刷ファイルの印刷履歴(印刷指示を受け付けた印刷日時、ファイル名、更新日時、および、ファイルサイズなど)を示す履歴情報200をPC記憶部13に記憶させる。以降、今回印刷ファイルとファイル名が同じドキュメントファイルの印刷指示をPC操作表示部12が受け付けた場合には、このときにPC記憶部13に記憶された履歴情報200に基づき、PC制御部11によるミス判定処理が行われる。
ステップS93において、PC制御部11は、PC操作表示部12に設定完了画面30S(図9参照)を表示させる。設定完了画面30Sには、印刷設定が完了した旨のメッセージが配される。
本実施形態の構成では、上記のように、或るファイルを今回印刷するとき、今回印刷ファイルと同じファイル形式のファイルを従前に印刷したことがあれば、順次受付処理として通常処理が行われる。通常処理では、今回印刷ファイルのファイル形式に対応する回数情報100で示される複数の設定項目のうち、設定回数が最も多い設定項目の設定画面10Sから順番に、2つ以上の設定項目の設定画面10Sが1つずつ表示される。言い換えると、設定回数がより多い設定項目の設定画面10Sが優先的に表示される。このため、今回印刷ファイルと同じファイル形式のファイルの印刷時(従前の印刷時)に設定した設定内容を今回印刷ファイルの印刷にも反映させたい場合には、設定を簡単に行えるようになる。その結果、印刷の設定を行うときの利便性を向上させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、PC制御部11は、ミス判定処理の結果、設定ミスが発生した可能性があると判定したとき、回数情報修正処理を行ってから、PC操作表示部12に通常処理を行わせる。すなわち、ユーザーが設定を間違えた場合、回数情報100が修正される。したがって、回数情報100に基づき行われる通常処理において、ユーザー所望の設定画面10Sとは異なる設定画面10Sが優先的に表示されるのを抑制することができる。
ここで、ユーザーはファイルの印刷を指示してから印刷設定を行うが、当該印刷設定をユーザーが間違えた場合には、それほど時間を空けずに、ユーザーは同じファイルの印刷を指示して印刷設定を再度行う。すなわち、今回印刷ファイルの更新日時と前回印刷ファイルの更新日時とが同じで、かつ、今回印刷ファイルの受付日時から前回印刷ファイルの受付日時までの期間が閾値期間以下である場合には、前回印刷設定において設定ミスが発生した可能性が高いと言える。
そこで、本実施形態では、上記のように、PC制御部11は、今回印刷ファイルの更新日時と前回印刷ファイルの更新日時とが同じで、かつ、今回印刷ファイルの受付日時から前回印刷ファイルの受付日時までの期間が閾値期間以下であるとき、設定ミスが発生した可能性があると判定する。これにより、PC制御部11によるミス判定処理の精度を高くすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、PC制御部11は、設定ミスが発生した可能性があると判定したとき、印刷設定を前回間違えたか否かの受け付けをPC操作表示部12に行わせ、印刷設定を前回間違えた旨を受け付けた場合に、回数情報修正処理を行ってから、PC操作表示部12に通常処理を行わせ、印刷設定を間違えていない旨を受け付けた場合には、回数情報修正処理を行わずに、PC操作表示部に通常処理を行わせる。これにより、ユーザーが印刷設定を前回間違えていないにもかかわらず、PC制御部11による回数情報修正処理が行われるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、PC制御部11は、今回印刷ファイルの更新日時と前回印刷ファイルの更新日時とが同じで、かつ、今回印刷ファイルの受付日時から前回印刷ファイルの受付日時までの期間が閾値期間を超えているとき、設定ミスが発生していないと判定し、前回設定が行われたことによって設定内容が変更された設定項目を認識するとともに、当該認識した設定項目の設定内容を前回設定が行われたときの設定内容に変更する(設定復元処理を行う)。ここで、今回印刷ファイルの受付日時から前回印刷ファイルの受付日時までの期間が閾値期間を超えている場合には、今回印刷ファイルの更新日時と前回印刷ファイルの更新日時とが同じであっても、前回設定において設定ミスが発生した可能性は低い。たとえば、前回印刷ファイルの印刷により得られた印刷物と同じ印刷物(今回印刷ファイルの印刷により得られる印刷物)が新たに必要になった可能性がある。
この場合、前回印刷設定が行われたことによって設定内容が変更された設定項目の設定内容を前回印刷設定が行われたときの設定内容に変更すれば、ユーザーは今回印刷ファイルの印刷に際し印刷設定を行わなくてもよくなる。これにより、ユーザーの利便性が向上する。
また、本実施形態では、上記のように、PC制御部11は、今回印刷ファイルの更新日時と前回印刷ファイルの更新日時とが異なり、かつ、今回印刷ファイルのファイルサイズが前回印刷ファイルのファイルサイズに対して閾値サイズ以上増減しているとき、ミス判定処理を行わず、PC操作表示部12に通常処理を行わせる。ここで、今回印刷ファイルのファイルサイズが前回印刷ファイルのファイルサイズに対して閾値サイズ以上増減しているということは、ファイルに対し大幅な変更が加えられたということであり、今回印刷ファイルは前回印刷ファイルとファイル名が同じであっても前回印刷ファイルとは別物であるということである。この場合には、前回とは異なる設定内容での印刷をユーザーが所望している可能性があるので、設定復元処理を行わず、通常設定を行うのが好ましい。
また、本実施形態では、上記のように、PC制御部11は、今回印刷ファイルの更新日時と前回印刷ファイルの更新日時とが異なり、かつ、今回印刷ファイルのファイルサイズが前回印刷ファイルのファイルサイズに対して閾値サイズ以上増減していないとき、今回印刷ファイルと同じファイル名に対応する回数情報で示される複数の設定項目のうち、設定回数が最も多い設定項目の設定画面から順番に、2つ以上の設定項目の設定画面を1つずつ表示し印刷設定を受け付けるファイル名優先処理を順次受付処理としてPC操作表示部12に行わせる。ここで、今回印刷ファイルのファイルサイズが前回印刷ファイルのファイルサイズに対して閾値サイズ以上増減していないということは、ファイルに対し軽微な修正が行われただけの可能性が高く、今回印刷ファイルが前回印刷ファイルとは別物であるとは言えない。このため、この場合には、順次受付処理としてファイル名優先処理が行われる。これにより、ユーザーの利便性が向上する。
また、本実施形態では、上記のように、PC制御部11は、印刷設定が行われたことによって設定内容を変更した設定項目の変更後の設定内容をPC操作表示部12に表示させる。これにより、変更後の設定内容を確認することができるので、ユーザーによっては利便性が良い。
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、複合機2に通信可能に接続されたPC1(PD110がインストールされたPC1)に本発明を適用する例について説明したが、本発明はこれに限らず、複合機2の操作パネル3に本発明を適用してもよい。
操作パネル3に本発明を適用する場合には、パネル制御部31が「制御部」として機能し、パネル操作表示部32が「操作表示部」として機能し、パネル記憶部33が「記憶部」として機能する。そして、たとえば、パネル制御部31は、USBダイレクト印刷を行うとき(印刷対象のファイルを格納したUSBデバイスが複合機2に装着されたことを検知したとき)、パネル操作表示部32に順次受付処理を行わせる。