[第1実施例]
図1はこの発明の情報処理システム10の構成の一例を示す図である。
図1を参照して、この発明の第1実施例である情報処理システム10は画像形成装置12を含み、この画像形成装置12は、ローカルエリアネットワーク(LAN)のようなネットワーク16を介して、複数のユーザ端末14と通信可能に接続される。ただし、画像形成装置12およびユーザ端末14は直接通信することも可能である。
画像形成装置12は、複写機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能などを備えるMFP(Multifunction Peripheral)である。ただし、この第1実施例では、画像形成装置12は、少なくともプリンタ機能を備えていればよい。
画像形成装置12は、画像読取部および画像形成部を備える。画像読取部は、光源、複数のミラー、結像レンズおよびラインセンサ等を備える。この画像読取部は、原稿表面を光源によって露光し、原稿表面から反射した反射光を複数のミラーによって結像レンズに導く。そして、結像レンズによって反射光をラインセンサの受光素子に結像させる。ラインセンサでは、受光素子に結像した反射光の輝度や色度が検出され、原稿表面の画像に基づく読取画像データが生成される。
また、画像形成部は、汎用のレーザプリンタであり、感光体、帯電器、露光装置、現像装置、転写装置、定着装置などを備え、画像処理回路で処理された画像データ(印刷用画像データ)に対応する画像を記録紙(用紙)などに印刷する。簡単に説明すると、レーザプリンタでは、帯電された感光体ドラムに静電潜像が形成され、この静電潜像にトナーが現像される。つまり、トナー像が形成される。そして、感光体ドラムに形成されたトナー像が転写ローラによって用紙に転写され、転写されたトナー像が溶融および圧接されることにより、用紙に定着される。したがって、印刷用画像データに対応する画像が紙面に印刷される。ただし、カラーで印刷する場合には、黒、マゼンタ、シアン、イエローの各色について設けられた感光体ドラムに、各色についての静電潜像が形成され、各色のトナー像が形成され、各色のトナー像が中間転写ローラに一次転写され、その後、用紙に転写(二次転写)される。ただし、上記の印刷用画像データとしては、主として、ユーザ端末14から送信された(読み込んだ)画像データが用いられる。なお、画像データとしては、画像読取部で原稿を読み取った画像データ(読取画像データ)または画像形成装置12に装着された外部メモリから読み込んだ画像データ等が用いられても良い。
また、図1に示したユーザ端末14は、ユーザが使用する汎用のコンピュータ(端末)
であり、具体的には、デスクトップPC、ノート(ラップトップ)PCおよびタブレットPCなどが該当する。
図2は図1に示すユーザ端末14の電気的な構成を示すブロック図である。ただし、図2に示すユーザ端末14の電気的な構成は単なる一例であり、これに限定される必要はない。
図2を参照して、第1実施例のユーザ端末14はCPU40を含む。CPU40には、バス42を介して、RAM44、入力制御回路46、表示制御回路48、HDD54および通信回路56が接続される。また、入力制御回路46には入力装置50が接続され、表示制御回路48にはディスプレイ52が接続される。ディスプレイ52は、たとえばLCDである。なお、ディスプレイ52としては、有機ELを用いることもできる。
入力装置50は、たとえばキーボードまたは/およびコンピュータマウスであり、入力装置50がキーボードである場合には、ハードウェアの操作ボタンないし操作キーが含まれる。入力装置50は、ユーザによる操作ボタンないし操作キーの操作に応じて、操作信号(操作データ)をCPU40に入力する。また、入力装置50としては、タッチパネルが用いられても良い。この場合、静電容量方式などの任意の方式のタッチパネルが用いられる。この場合、タッチパネルは、ディスプレイ52の表示面上に設けられても良いし、ディスプレイ52とは別に設けられてもよい。ただし、タッチパネルがディスプレイ52と一体的に形成されたタッチディスプレイが設けられてもよい。
CPU40は、ユーザ端末14の全体的な制御を司る。RAM44は、CPU40のワーク領域およびバッファ領域として用いられる。通信回路56は、有線通信回路または無線通信回路であり、CPU40からの指示に従って、ネットワーク16を介して、他のユーザ端末14などの外部のコンピュータと通信する。また、通信回路56は、ネットワーク16を介して、画像形成装置12と通信する。ただし、通信回路56は、近距離無線などによって、ネットワーク16を介さずに、他のユーザ端末14または画像形成装置12と直接通信することが可能である。
入力制御回路46は、上述した入力装置50の操作に応じた操作信号ないし操作データをCPU40に出力する。たとえば、入力制御回路46は、入力装置50がキーボードである場合は、操作ボタンないし操作キーの操作に応じた操作信号ないし操作データをCPU40に出力する。また、入力制御回路46は、入力装置50がタッチパネルである場合は、タッチパネルに必要な電圧などを付与するとともに、タッチパネルのタッチ有効範囲内でのタッチ操作(タッチ入力)を検出されると、そのタッチ入力の位置を示すタッチ座標データをCPU40に出力する。
表示制御回路48は、GPUおよびVRAMなどを含んでおり、CPU40の指示の下、GPUは、RAM44に記憶された画像生成データ74a(図7参照)を用いて、各種の画面を表示するための画面データをVRAMに生成し、生成した画面データをディスプレイ52に出力する。
HDD54は、不揮発性のメモリであり、ユーザ端末14のオペレーティングシステムや各種のアプリケーションソフトを記憶したり、各種のデータを記憶したりする。また、HDD54に代えて、または、HDD54とともに、EEPROMまたはフラッシュメモリのような他の不揮発性の記憶媒体を用いることもできる。
このような構成の情報処理システム10では、たとえば、ユーザ端末14において画像形成装置12における印刷についての種々の詳細設定(以下、「印刷設定」という)が行われる際に、ディスプレイ52に印刷設定についてのGUIが表示される。プリンタドライバのGUIでは、画面を切り替えるための複数のタブが用いられる。それぞれのタブには、画像形成装置12の印刷設定項目が機能別に割り当てられる。
従来の情報処理システムでは、タブに含まれる印刷設定項目の利用頻度によって、タブの並び順を変化させることがある。また、従来の情報処理システムでは、利用頻度が低い設定項目が非表示にされることがある。さらに、タブの利用頻度が低い場合には、そのタブを最後尾に移動させ、さらにそのタブが長期間利用されなかった場合には、タブ自体が非表示にされる場合がある。
以上のように、従来の情報処理システムでは、印刷設定のGUIにおけるタブの配置(並び順)が変更されてしまうため、利用頻度の少ない印刷設定項目の表示位置がわかり難くなってしまう。また、利用頻度の少ない印刷設定項目またはタブが非表示にされた場合、変更できない印刷設定項目が生じることになり、不便である。
そこで、この第1実施例の情報処理システム10は、このような不都合を回避するために、設定項目の表示位置がわかり難くなることを防止するとともに、変更された設定項目を容易に確認することができるようにした。
図3はメインタブ102が選択されたメインの設定画面100の一例を示す図解図である。図4はサブタブ104が選択されたサブの設定画面100の一例を示す図解図である。
以下、メインタブ102が選択された状態の設定画面100をメイン画面と呼び、サブタブ104が選択された状態の設定画面100をサブ画面と呼ぶことがある。ただし、印刷設定モードが設定された場合に最初に表示されるのはメイン画面である。
ユーザ端末14において印刷を実行する(印刷用画像データを画像形成装置12に送信する)ときに、ユーザ端末14のディスプレイ52には、印刷指示画面(不図示)が表示される。印刷指示画面は、画像形成装置12に印刷を実行させる指示を行う画面である。この印刷指示画面には、プリンタ選択部、印刷範囲選択部、印刷部数選択部、印刷実行ボタン、印刷中止ボタンおよび印刷設定ボタンが表示される。
プリンタ選択部は、印刷を実行させる画像形成装置12を選択するために設けられる。たとえば、プリンタ選択部では、ユーザ端末14に接続された画像形成装置12がプルダウンメニュー形式で表示される。ユーザは、印刷を実行させる画像形成装置12をプルダウンメニューから選択する。
印刷範囲選択部は、印刷用画像データが複数の頁(画像)を含む場合に、印刷する画像を選択するために設けられ、たとえば、頁番号を入力するテキストボックスなどである。ユーザは、頁番号などをテキスト入力することによって、印刷する画像を選択する。
印刷部数選択部は、印刷部数を設定するために設けられ、たとえば、印刷部数を入力するテキストボックスなどである。ユーザは、印刷したい部数の数字をテキスト入力することによって、印刷する画像を選択する。
印刷実行ボタンは、印刷を実行させる指示を行うためのボタンである。この印刷実行ボタンが選択されると、印刷用画像データが画像形成装置12に送信され、印刷(印刷処理)が開始される。印刷中止ボタンは、印刷を実行しない場合に印刷指示画面を閉じるためのボタンである。印刷中止ボタンが選択されると、印刷用画像データが画像形成装置12に送信されずに(印刷が実行されずに)、印刷指示画面が閉じられる。
印刷設定ボタンは、印刷設定を行う印刷設定モードを設定するためのボタンである。たとえば、印刷される用紙のサイズを選択したり、ページの集約の設定を変更したり、ステープルまたはパンチなどの後処理の設定を変更したりする場合などに、印刷設定モードが設定される。印刷設定モードが設定されると、図3および図4に示すように、ユーザ端末14のディスプレイ52には、設定画面100が表示される。設定画面100は、上述した印刷指示画面とは別の画面であり、印刷指示画面の前面側(手前側)に重ねて表示される。この設定画面100には、タブ領域110、設定項目領域120および指示領域130が含まれる。
タブ領域110は、設定画面100の上側に配置され、複数のタブを含む。第1実施例では、タブ領域110には、メインタブ102および複数のサブタブ104が配置される。詳細は後述するが、メインタブ102には、画像形成装置12において印刷が行われる際の基本的な設定項目が割り当てられる。また、複数のサブタブ104の各々には、画像形成装置12で印刷が行われる際の印刷設定についての設定項目が機能別に割り当てられる。
第1実施例では、サブタブ104として、給紙タブ1042、仕上げタブ1044、レイアウトタブ1046およびスタンプタブ1048がタブ領域110に配置される。給紙タブ1042は、給紙トレイの選択や出力用紙サイズなどの給紙についての設定項目をサブ画面に表示するためのタブである。仕上げタブ1044は、ステープルやパンチなどの仕上げについての設定項目をサブ画面に表示するためのタブである。レイアウトタブ1046は、両面印刷やページ集約などの印刷画像のレイアウトについての設定項目をサブ画面に表示するためのタブである。スタンプタブ1048は、スタンプの有無などについての設定項目をサブ画面に表示するためのタブである。また、図示は省略するが、サブタブ104には、スタンプについての設定項目が含まれるスタンプタブまたは画質についての設定項目が含まれる画質タブなどが含まれる。さらに、ユーザが所定の操作を行うことによって、タブ領域110に表示されるサブタブ104を切り替えることができる。
設定項目領域120は、設定画面100の上下方向の中央部(タブ領域110の下側)に配置される。設定項目領域120には、メインタブ102および複数のサブタブ104毎に分類された設定項目を変更するための、プルダウンメニューなどの項目画像が表示される。
図3に示すように、メイン画面における設定項目領域120は、固定領域140および追加領域150を含む。固定領域140および追加領域150は、メイン画面における設定項目領域120に予め設定されている。設定項目領域120において、固定領域140は左側に設けられ、追加領域150は右側に設けられる。
固定領域140には、画像形成装置12において印刷が行われる際の基本的な設定項目である第1設定項目に対応する第1項目画像142が表示される。第1設定項目には、印刷部数、原稿用紙サイズ、出力用紙サイズ、原稿の向きおよびカラーモードについての選択ないし設定を行うための項目が含まれる。固定領域140には、これらの第1設定項目に対応する複数の第1項目画像142が表示される。
追加領域150は、後述する第2設定項目に対応する第2項目画像144(図5参照)が追加(表示)される領域である。ただし、追加領域150には、初期状態では、第2項目画像144は表示されない(配置されない)。
サブ画面における設定項目領域120には、第1設定項目よりも詳細な設定を行うための設定項目である第2設定項目に対応する第2項目画像144が表示される。たとえば、図4に示すように、レイアウトタブ1046に割り当てられた第2設定項目には、ページの集約、両面印刷、ポスター印刷および印刷位置についての選択ないし設定を行うための項目が含まれる。レイアウトタブ1046が選択された状態では、設定項目領域120には、上記の項目に対応する複数の第2項目画像144が表示される。
指示領域130は、設定画面100の下側(設定項目領域120の下側)に配置され、この指示領域130には、複数の指示ボタン132が表示される。第1実施例では、指示領域130には、OKボタン132a、キャンセルボタン132b、適用ボタン132cおよびヘルプボタン132dが表示される。OKボタン132aは、設定の変更を適用(確定)させて印刷設定の終了を指示する(設定画面100を閉じる)機能が割り当てられたボタンである。キャンセルボタン132bは、設定の変更を確定させずに印刷設定の終了を指示する(設定画面100を閉じる)機能が割り当てられたボタンである。適用ボタン132cは、印刷設定を終了させずに(設定画面100を閉じずに)、設定の変更を確定させる機能が割り当てられたボタンである。ヘルプボタン132dは、ヘルプモードの実行を指示する機能が割り当てられたボタンである。なお、OKボタン132aまたはキャンセルボタン132bが選択された場合には、設定画面100が閉じられ、印刷指示画面が表示される。また、適用ボタン132cが、選択された後に、キャンセルボタン132bが選択された場合には、適用ボタン132cが選択される前に変更された設定内容は確定され、適用ボタン132cが選択されてからキャンセルボタン132bが選択されるまでの間に変更された設定内容は確定されない。
この第1実施例では、サブタブ104に含まれる第2設定項目の設定が変更されると、設定が変更された第2設定項目に対応する第2項目画像144が、メイン画面の追加領域150に表示(追加)される。
或る第2設定項目の設定が変更された場合、ユーザがメインタブ102を選択して、メイン画面が表示されると、その第2設定項目に対応する第2項目画像144がメイン画面の追加領域150に表示される。したがって、これ以降では、追加領域150に表示された第2項目画像144に対応する第2設定項目の設定をメイン画面で変更することができる。
また、第2設定項目の設定が変更された後に、ユーザがメインタブ102を選択しなければ、サブ画面が表示されたままである。また、上記のように、メイン画面の追加領域150に第2設定項目に対応する第2項目画像144が表示(追加)された場合であっても、その第2項目画像144は、サブ画面から消去されることは無く、設定が変更される前と同じ位置にも表示される。このため、追加領域150に表示された第2項目画像144に対応する第2設定項目については、メイン画面およびサブ画面のいずれにおいても設定を変更することができる。
ただし、サブタブ104に含まれる第2設定項目の設定が変更されると、変更後設定データ74c(図7参照)が作成される。メイン画面の追加領域150に表示される第2項目画像144に対応する第2設定項目についてのデータは、変更後設定データ74cに応じて、後述する追加項目データ74d(図7参照)として記憶される。このため、メイン画面の追加領域150に第2項目画像144が表示されることとは、追加項目データ74dに第2項目画像144に対応する第2設定項目についてのデータが追加されることを意味する。
たとえば、図4に示すように、レイアウトタブ1046に割り当てられた“ページ集約”の初期設定は“なし”である。図5に示すように、この“ページ集約”の設定が“なし”から“4ページ”に変更された場合、図6に示すように、メイン画面の追加領域150に“ページ集約”の項目画像(第2項目画像144)が表示される。この場合、追加項目データ74dに“ページ集約”の項目についてのデータが追加される。
ただし、追加領域150の表示内容(追加項目データ74d)は、印刷設定で変更された内容を適用(確定)させる指示がある場合に変更後設定データ74cに応じて更新される。このため、印刷設定で変更された内容が確定した場合、次に印刷設定モードが設定されたときに、今回の印刷設定でメイン画面の追加領域150に表示された第2項目画像144が表示される。
また、印刷設定で変更された内容を確定させる指示がない場合(印刷設定の変更がキャンセルされた場合)には、追加領域150の表示内容は更新されず、設定画面100が表示される前の状態に戻る。ただし、設定画面100が表示される前の状態に戻るとは、今回の印刷設定で変更された内容が確定されないだけであり、追加領域150の表示内容(追加項目データ74d)が初期化されるわけではない。したがって、設定画面100が表示される前に、メイン画面の追加領域150に1または複数の第2項目画像144が既に表示されている場合には、設定画面100が表示される前の状態に戻ったとしても、今回更新された内容(第2項目画像144)が追加領域150に表示されないだけであり、既に表示されていた1または複数の第2項目画像144が追加領域150から消去されることはない。
たとえば、サブ画面に含まれる第2設定項目の設定が変更された場合、OKボタン132aが選択されて設定画面100が閉じられると、今回の印刷設定で変更された内容(変更後設定データ74c)が確定する。
一方、サブ画面に含まれる第2設定項目の設定が変更されない場合、OKボタン132aが選択されて設定画面100が閉じられると、印刷設定の内容は変更されない。
また、適用ボタン132cが選択されると、今回の印刷設定において、適用ボタン132cが選択される前に変更された内容が確定する。ただし、適用ボタン132cが選択された場合は、設定画面100が閉じられないので、引き続き印刷設定が行われる場合がある。
たとえば、適用ボタン132cが選択された後に、更にサブ画面に含まれる第2設定項目の設定が変更され、その後に適用ボタン132cが選択される場合がある。この場合、今回の印刷設定が開始されてから、最後に適用ボタン132cが選択されるまでに変更された内容が確定する。
また、適用ボタン132cが選択された後に、OKボタン132aが選択される場合がある。この場合、今回の印刷設定が開始されてから、OKボタン132aが選択されるまでに変更された内容が確定する。
さらに、適用ボタン132cが選択された後に、キャンセルボタン132bが選択されて設定画面100が閉じられる場合がある。たとえば、サブ画面に含まれる第2設定項目の設定が変更された後に、適用ボタン132cが選択された場合には、その第2設定項目の設定が変更された内容が確定する。つまり、キャンセルボタン132bが選択されて設定画面100が閉じられる場合、適用ボタン132cが選択される前に変更された内容は確定する。一方、キャンセルボタン132bが選択されて設定画面100が閉じられる場合、適用ボタン132cが選択された後に変更された内容は確定しない。
さらにまた、キャンセル”ボタン132bが選択されて設定画面100が閉じられる場合であって、今回の印刷設定が開始されてから、キャンセルボタン132bが選択されるまでに、適用ボタン132cが選択されない場合がある。この場合、サブ画面に含まれる第2設定項目の設定が変更されたとしても、今回の印刷設定で変更された内容は確定しない。
上記のように、印刷設定で変更された内容が確定された場合、印刷指示画面で印刷実行ボタンが選択されると、印刷設定で変更された内容に応じて印刷が実行される。また、印刷設定で変更された内容が確定されない場合、印刷指示画面において印刷実行ボタンが選択されると、初期設定で印刷が実行される。
情報処理システム10の上記のような動作は、ユーザ端末14のCPU40がRAM44に記憶された印刷設定表示制御プログラムを実行することによって実現される。具体的な処理については、後でフロー図を用いて説明する。
図7は図2に示すユーザ端末14のRAM44のメモリマップ70の一例を示す図解図である。図7に示すように、RAM44は、プログラム記憶領域72およびデータ記憶領域74を含む。プログラム記憶領域72には、上述したように、印刷設定表示制御プログラムを含む情報処理プログラムが記憶される。この情報処理プログラムは、通信プログラム72a、表示プログラム72b、操作検出プログラム72c、印刷設定プログラム72dおよび設定項目管理プログラム72eを含む。また、印刷設定表示制御プログラムは、表示プログラム72b、印刷設定プログラム72dおよび設定項目管理プログラム72eを含む。
通信プログラム72aは、ネットワーク16を介して、または、ネットワーク16を介さずに直接、画像形成装置12または他のユーザ端末14等の外部のコンピュータと通信するためのプログラムである。
表示プログラム72bは、後述する画像生成データ74aを用いて、画像形成装置12に印刷を実行させる指示を行う印刷指示画面、設定画面100などのディスプレイ52に表示する各種の画面に対応する表示画像データを生成し、ディスプレイ52に出力するためのプログラムである。
操作検出プログラム72cは、入力装置50が操作されたことに応じて入力制御回路46から出力される操作信号(操作データ)を取得するためのプログラムである。また、入力装置50としてタッチパネルが設けられる場合には、入力制御回路46から出力されるタッチ座標データを取得するためのプログラムでもある。CPU40は、操作検出プログラム72cによって取得された操作データまたはタッチ座標データに応じて、ディスプレイ52に表示される各種の画面に含まれる各種のボタンやアイコンなどが操作されたかどうかを判断する。
印刷設定プログラム72dは、ユーザの指示に従って、画像形成装置12で印刷を行う際の印刷設定を行うためのプログラムである。印刷設定を行う場合には、表示プログラム72bに従ってディスプレイ52に設定画面100が表示される。具体的には、印刷設定が変更された場合、後述する基準設定データ74bを用いて(コピーして)、その一部または全部を変更したデータである変更後設定データ74cが作成される。ただし、既に確定された変更後設定データ74cが存在する場合には、直前に確定された変更後設定データ74cを用いて、その一部または全部を変更したデータである新たな変更後設定データ74cが作成される。また、印刷処理が実行された場合には、印刷処理が終了したときに変更後設定データ74cが消去される。さらに、印刷設定の変更がキャンセルされた場合には、印刷設定の変更がキャンセルされたときに変更後設定データ74cが消去される。
設定項目管理プログラム72eは、メイン画面の追加領域150に追加(表示)される第2設定項目についての追加項目データ74dを更新(上書き)するためのプログラムである。具体的には、設定項目管理プログラム72eは、設定が変更された第2設定項目が存在する場合に、その第2設定項目のデータを変更後追加項目データ74eに追加し、印刷設定で変更された内容を確定させる指示があった場合に、変更後追加項目データ74eで追加項目データ74dを更新するためのプログラムである。
なお、図示は省略するが、プログラム記憶領域72には、他のアプリケーションプログラムおよび音出力プログラムなどのプログラムも記憶される。
また、RAM44のデータ記憶領域74には、画像生成データ74a、基準設定データ74b、変更後設定データ74cおよび追加項目データ74dなどが記憶される。
画像生成データ74aは、ディスプレイ52に表示する各種の画面に対応する表示画像データを生成するためのポリゴンデータまたはテクスチャデータ等のデータである。また、画像生成データ74aには、印刷指示画面に対応する印刷指示画面データ、メイン画面に対応するメイン画面データ、第1項目画像142に対応する第1項目画像データ、各サブ画面に対応するサブ画面データおよび第2項目画像144に対応する第2項目画像データ(追加画像データ)が含まれる。ただし、メイン画面データは、初期状態のメイン画面(図3に相当)に対応するデータである。メイン画面が表示される場合には、メイン画面データ、第1項目画像データおよび第2項目画像データが読み出され、追加領域150を除く部分においてはメイン画面データおよび第1項目画像データに対応する画面(画像)が表示され、追加領域150においては第2項目画像データに対応する画面(画像)が表示される。ただし、追加項目データ74dが記憶されていない場合は、メイン画面が表示される場合に第2項目画像データが読み出されない。
基準設定データ74bは、画像形成装置12で印刷を行う際のデフォルトの印刷設定についてのデータである。具体的には、基準設定データ74bは、複数の第1設定項目および複数の第2設定項目のそれぞれの初期設定を示すデータである。印刷設定を変更しないで初期設定で印刷が実行される場合には、基準設定データ74bが読み出され、基準設定データ74bに従って印刷が実行される。
変更後設定データ74cは、複数の第1設定項目および複数の第2設定項目のいずれか一つでも設定内容が変更された場合に、基準設定データ74bをコピーして用いて、その変更された設定内容を反映したデータである。また、変更後の設定で印刷が実行される場合には、変更後設定データ74cが読み出され、変更後設定データ74cに従って印刷が実行される。
追加項目データ74dは、追加領域150に追加(表示)される第2項目画像144に対応する第2設定項目についてデータである。ただし、追加項目データ74dは、追加領域150に表示される第2項目画像144が存在しない場合には記憶(登録)されておらず、追加領域150に最初に第2項目画像144が表示される場合に、後述する変更後追加項目データ74eを用いて登録される。
変更後追加項目データ74eは、設定内容が変更された第2設定項目が存在する場合に、今回変更された第2設定項目についてのデータである。ただし、追加項目データ74dが登録されている場合は、追加項目データ74dをコピーしたデータを用いて、今回変更された第2設定項目についてのデータを追加したデータである。また、今回変更された第2設定項目についてのデータが追加項目データ74dに含まれる場合(既に追加領域150にその第2設定項目に対応する第2項目画像144が表示されている場合)は、変更後追加項目データ74eは作成されない。さらに、変更後追加項目データ74eが作成された状態で、印刷設定で変更された内容を確定させる指示があった場合に、変更後追加項目データ74eで追加項目データ74dが上書きされる。一方、変更後追加項目データ74eが作成された状態で、印刷設定で変更された内容が確定されずに、印刷設定を終了させる指示があった場合(キャンセルボタン132bが選択された場合)には、追加項目データ74dが上書きされずに、変更後追加項目データ74eが消去される。
なお、図示は省略するが、データ記憶領域74には、入力装置50からの操作データなど、情報処理プログラムの実行に必要な他のデータが記憶されたり、情報処理プログラムの実行に必要なタイマ(カウンタ)やレジスタが設けられたりする。
図8および図9は図2に示したユーザ端末14のCPU40の印刷設定表示処理の一例を示すフロー図である。この印刷設定表示処理は、ユーザの指示によって、印刷設定モードが選択された場合に開始される。
図8に示すように、印刷設定表示処理が開始されると、CPU40は、ステップS1で、メイン画面を表示する。ここでは、CPU40の指示の下、表示制御回路に設けられるGPUが、画像生成データ74aを用いて、メイン画面(設定画面100)に対応する画像のデータを生成し、ディスプレイ52に出力する。以下、画面を表示する場合について同様である。ただし、メイン画面を表示する場合には、CPU40は、追加項目データ74dがRAM44に記憶されている場合には、追加項目の表示もGPUに指示する。したがって、追加項目データ74dがRAM44に記憶されている場合には、当該追加項目データ74dが示す1または複数の第2設定項目に対応する第2項目画像144がメイン画面の追加領域150に表示される。
次のステップS3では、サブ画面を表示するかどうかを判断する。ここでは、サブタブ104が選択されたかどうかを判断する。ステップS3で“YES”であれば、つまり、サブタブ104が選択された場合は、ステップS5で、選択されたサブタブ104に対応するサブ画面を表示し、ステップS7で、第2設定項目の設定が変更されたかどうかを判断する。ステップS7で“NO”であれば、つまり、第2設定項目の設定が変更されない場合は、図9に示すステップS15に進む。
一方、ステップS7で“YES”であれば、つまり、第2設定項目の設定が変更された場合は、ステップS8で、変更後設定データ74cが存在するかどうかを判断する。ここでは、後述するステップS17で確定された変更後設定データ74cが存在するかどうかを判断する。ステップS8で“NO”であれば、つまり、変更後設定データ74cが存在しない場合は、ステップS9に進む。一方、ステップS8で“YES”であれば、つまり、変更後設定データ74cが存在する場合は、ステップS10で、変更後設定データ74cを変更し、ステップS11に進む。ただし、ステップS10で変更後設定データ74cを変更することとは、直前のステップS17で確定された変更後設定データ74cを用いて、その一部または全部を変更した新たな変更後設定データ74cを作成することを意味する。
ステップS9では、変更後設定データ74cを作成する。続くステップS11では、変更後追加項目データ74eを作成して、ステップS15に進む。
また、ステップS3で“NO”であれば、つまり、サブタブ104が選択されていない場合は、ステップS13で、その他の処理を実行し、ステップS15に進む。その他の処理としては、メイン画面に含まれる第1設定項目の設定が変更されたり、ヘルプモードが実行されたりすることなどが該当する。ただし、第1設定項目の設定が変更される場合、変更後設定データ74cを作成する。
図9に示すように、ステップS15では、適用ボタン132cが選択されたかどうかを判断する。ステップS15で“YES”であれば、つまり、適用ボタン132cが選択された場合は、ステップS17で、ステップS9で作成した変更後設定データ74cを確定させ、ステップS19で、ステップS11で作成した変更後追加項目データ74eで追加項目データ74dを登録(更新)して、ステップS29に進む。ただし、ステップS7で第2設定項目の設定が変更されず、かつ、ステップS13で第1設定項目の設定が変更されない場合、変更後設定データ74cが作成されていないので、ステップS17の処理は実行されない。また、ステップS7で第2設定項目の設定が変更されない場合、ステップS19の処理は実行されない。
また、ステップS15で“NO”であれば、つまり、適用ボタン132cが選択されない場合は、ステップS21でキャンセルボタン132bが選択されたかどうかを判断する。ステップS21で“NO”であれば、つまり、キャンセルボタン132bが選択されない場合は、ステップS23で、OKボタン132aが選択されたかどうかを判断する。ステップS23で“YES”であれば、つまり、OKボタン132aが選択された場合は、ステップS25で、ステップS9で作成した変更後設定データ74cを確定させ、ステップS27で、ステップS11で作成した変更後追加項目データ74eで追加項目データ74dを登録(更新)して、印刷設定表示処理を終了する。
一方、ステップS23で“NO”であれば、つまり、OKボタン132aが選択されない場合は、ステップS29で、メイン画面を表示するかどうかを判断する。ここでは、メインタブ102が選択されたかどうかを判断する。ステップS29で“YES”であれば、つまり、メインタブ102が選択された場合は、ステップS1に戻る。一方、ステップS29で“NO”であれば、つまり、サブタブ104が選択された場合は、ステップS5に戻る。
また、ステップS21で“YES”であれば、つまり、キャンセルボタン132bが選択された場合は、ステップS31で、ステップS9で作成した変更後設定データ74cを消去する。ただし、ステップS31では、直前のステップS9で作成した変更後設定データ74cまたは直前のステップS10で変更した変更後設定データ74cを消去する(確定しない)だけである。このため、ステップS17で確定された変更後設定データ74cまたはステップS25で確定された変更後設定データ74cが存在する場合は、ステップS17またはステップS25で確定された印刷設定の内容に戻される。つまり、ステップS31以降では、確定された変更後設定データ74cが存在する場合は、直前に確定された変更後設定データ74cが最新のデータとして扱われる。
続くステップS33では、ステップS11で作成した変更後追加項目データ74eを消去して、印刷設定表示処理を終了する。ただし、ステップS33では、直前のステップS11で作成した変更後追加項目データ74eを消去するだけである。
この第1実施例によれば、サブ画面に含まれる第2設定項目の設定が変更された場合、設定が変更された第2設定項目に対応する第2項目画像144がメイン画面に表示されるようにした。このため、設定が変更された第2設定項目に対応する第2項目画像144はメイン画面でも確認することができるので、変更された第2設定項目を容易に確認することができる。
また、第1実施例によれば、サブ画面に含まれる第2設定項目の設定が変更された場合、その第2設定項目に対応する第2項目画像144がサブ画面から消去されることはない。このため、第2設定項目に対応する第2項目画像144の表示位置がわかり難くなることを防止することができる。
さらに、第1実施例によれば、メイン画面が追加領域150を含み、第2項目画像144がメイン画面の追加領域150に表示されるので、ユーザが、第2項目画像144が表示される場所を認識しやすくなり、変更された第2設定項目の設定内容を容易に確認することができる。
なお、第1実施例では、設定画面100がユーザ端末14のディスプレイ52に表示される場合を例に挙げて説明したが、これに限定される必要は無い。画像形成装置12が表示部を備える場合には、設定画面100が画像形成装置12の表示部に表示されるようにしても良い。
また、第1実施例では、メイン画面における設定項目領域120に、予め追加領域150が設定されるようにしたが、これに限定される必要は無い。たとえば、メイン画面に第2項目画像144が表示されていない場合(追加領域150に表示される第2項目画像144が存在しない場合)には、設定項目領域120に追加領域150が設定されなくても良い。この場合、最初の第2項目画像144がメイン画面の追加領域150に表示されるときに、設定項目領域120の一部が追加領域150として設定される。
さらに、メイン画面の追加領域150に表示された第2項目画像144は、ユーザが所定の操作を行うことによって、消去できるようにしても良い。たとえば、メイン画面の追加領域150に表示された第2項目画像144の表示範囲内において、コンピュータマウスを用いたダブルクリック、タッチパネルにおけるダブルタップなどの操作が行われた場合にその第2項目画像144がメイン画面の追加領域150から消去される。
さらにまた、第1実施例では、第2設定項目の設定が変更されると、その第2設定項目に対応する第2項目画像144が、メイン画面の追加領域150に追加されるようにしたが、これに限定される必要は無い。たとえば、第2設定項目の設定が変更され、印刷設定で変更された内容を確定させる指示がある場合に、その第2設定項目に対応する第2項目画像144が、メイン画面の追加領域150に追加されるようにしても良い。また、第2設定項目の設定が変更されたときに、その第2設定項目に対応する第2項目画像144をメイン画面の追加領域150に追加するかどうかを選択するための選択ウインドウが表示されるようにしても良い。さらに、第2設定項目の設定が変更された場合に、その第2設定項目に対応する第2項目画像144をメイン画面の追加領域150に追加するかどうかについて、予め設定できるようにしても良い。
また、追加領域150に表示された第2項目画像144に対応する第2設定項目の設定が、初期設定(初期値)に変更された場合、その第2項目画像144がメイン画面の追加領域150から消去(削除)されても良いし、消去されなくても良い。さらに、追加領域150に表示された第2項目画像144に対応する第2設定項目の設定が、初期設定に変更された場合、その第2項目画像144をメイン画面の追加領域150から消去するかどうかを選択するための選択ウインドウが表示されるようにしても良い。さらにまた、追加領域150に表示された第2項目画像144に対応する第2設定項目の設定が、初期設定に変更された場合に、その第2項目画像144をメイン画面の追加領域150から消去するかどうかについて、予め設定できるようにしても良い。
[第2実施例]
第2実施例の情報処理システム10は、サブ画面に含まれる第2設定項目の設定が所定期間に変更された回数によって、当該第2設定項目に対応する第2項目画像144が、メイン画面の追加領域150に表示されたり、メイン画面の追加領域150から消去されたりするようにした以外は第1実施例と同じであるため、第1実施例と異なる内容について説明し、重複した説明については省略することにする。
第2実施例では、サブ画面に含まれる第2設定項目の設定が所定期間に変更された回数(変更回数)が所定の回数を超えた場合に、当該第2設定項目に対応する第2項目画像144がメイン画面の追加領域150に表示される。たとえば、所定期間は、30日に設定される。また、所定の回数は、30回に設定される。ただし、第2設定項目の設定が変更されることとは、印刷設定でその第2設定項目の設定が変更された状態で、印刷設定の内容が確定されることを意味する。また、所定期間は、第2設定項目の設定が最初に変更された日を第1日目としてカウントされる。それ以降では、追加領域150に表示されている第2設定項目が変更されると、変更された第2設定項目についての日数がリセットされる。
また、第2実施例では、メイン画面の追加領域150に表示される第2項目画像144に対応する第2設定項目の設定が所定期間に変更されなかった回数(不変更回数)が、所定の回数を超えた場合に、当該第2設定項目に対応する第2項目画像144が、メイン画面の追加領域150から消去される。ただし、第2設定項目の設定が変更されることとは、印刷設定でその第2設定項目の設定が変更されない状態で、印刷設定の内容が確定されることを意味する。
図10は第2実施例における設定項目テーブルの一例を示す図解図である。この設定項目テーブルのデータは、HDD54に記憶され、管理される。図10に示すように、設定項目テーブルには、設定項目名が記述され、設定項目名に対応して、サブタブ名、変更回数、不変更回数およびメイン表示の有無が記述される。
サブタブ名は、数字または/およびアルファベットで示される。図10に示す例では、設定画面100に表示される複数のサブタブ104に対応するサブタブ名が示される。変更回数は、30日の間に、設定が変更された回数が数字で示される。不変更回数は、30日の間に、設定が変更されなかった回数が数字で示される。メイン表示の有無は、“ON”または“OFF”のいずれかが記述される。設定項目が追加領域150に表示された状態であれば、メイン表示の有無に“ON”が記述され、設定項目が追加領域150に表示されない状態であれば、メイン表示の有無に“OFF”が記述される。
たとえば、第2設定項目の設定が30日の間に変更された回数が、30回以上である場合には、その第2設定項目に対応する第2項目画像144がメイン画面の追加領域150に表示される。つまり、第2設定項目のデータが、追加項目データ74dに追加される。
また、第2設定項目の設定が30日の間に変更された回数が、30回未満である場合には、その第2設定項目に対応する第2項目画像144はメイン画面の追加領域150に表示されない。
さらに、第2項目画像144がメイン画面の追加領域150に表示された場合であっても、その後、その第2項目画像144に対応する第2設定項目の設定が30日の間に変更されなかった回数が、30回以上になった場合には、その第2設定項目に対応する第2項目画像144はメイン画面の追加領域150から消去される。つまり、その第2設定項目のデータが、追加項目データ74dから削除される。
図10に示す例では、“ページ集約”の第2設定項目、“両面印刷”の第2設定項目および“ステープル”の第2設定項目は、30日の間の変更回数が30回以上である。これらの第2設定項目のうち、“ページ集約”の第2設定項目および“両面印刷”の第2設定項目は、30日の間の不変更回数が30回未満である。したがって、“ページ集約”の第2設定項目および“両面印刷”の第2設定項目に対応する第2項目画像144は、メイン画面の追加領域150に表示される。つまり、“ページ集約”の第2設定項目および“両面印刷”の第2設定項目についてのデータが、追加項目データ74dに追加される。
一方、“ステープル”の第2設定項目は、30日の間の不変更回数が30回以上である。したがって、“ステープル”の第2設定項目に対応する第2項目画像144は、メイン画面の追加領域150に表示されない。
また、“パンチ”の第2設定項目、“スタンプ”の第2設定項目および“印刷モード”の第2設定項目は、30日の間の変更回数が30回未満である。これらの第2設定項目に対応する第2項目画像144は、不変更回数に関わらず、メイン画面の追加領域150に表示されない。
この第2実施例によれば、所定期間に設定が変更された回数の多い第2設定項目に対応する第2項目画像144がメイン画面に表示される。このため、設定を変更する頻度が高い第2設定項目の設定をメイン画面で変更することができるようになり、使い勝手が良い。
なお、第2実施例では、サブ画面に含まれる第2設定項目の設定が所定期間に変更された回数が所定の回数を超えた場合に、当該第2設定項目に対応する第2項目画像144がメイン画面の追加領域150に表示されるようにしたが、これに限定される必要は無い。たとえば、サブ画面に含まれる第2設定項目の設定が変更された通算の回数が所定の回数を超えた場合に、当該第2設定項目に対応する第2項目画像144がメイン画面の追加領域150に表示されるようにしても良い。また、サブ画面に含まれる第2設定項目の設定が、所定の期間内(たとえば過去10日)に変更された場合に、当該第2設定項目に対応する第2項目画像144がメイン画面の追加領域150に表示されるようにしても良い。
[第3実施例]
第3実施例の情報処理システム10では、追加領域150に複数の第2項目画像144が表示されている場合、追加領域150における第2項目画像144の表示位置を変更(移動)させることができるようにした以外は第1実施例と同じであるため、第1実施例と異なる内容について説明し、重複した説明については省略することにする。
第3実施例では、追加領域150に複数の第2項目画像144が表示されている。複数の第2項目画像144は、追加領域150において上下方向に並んで配置される。第1実施例では省略したが、追加項目データ74dは、追加領域150に表示される第2項目画像144の表示位置(並び順)についてのデータを含む。したがって、第2項目画像144を追加領域150に表示する場合には、追加項目データ74dに含まれる第2項目画像144の表示位置(並び順)についてのデータが参照される。
たとえば、追加領域150に新たな第2項目画像144が表示される場合は、追加領域150における最上部に表示される。このとき、追加領域150に既に表示されている第2項目画像144は、下側に移動される。また、追加領域150に既に表示されている第2項目画像144は、その第2項目画像144に対応する第2設定項目の設定が変更された場合に、追加領域150における最上部に移動される。
また、第3実施例では、ユーザの指示に応じて、追加領域150に表示された第2項目画像144の表示位置が移動されることがある。たとえば、ユーザがコンピュータマウスまたはタッチパネルを操作して、追加領域150に表示された第2項目画像144を上下方向にドラッグ(スライド)させることによって、第2項目画像144の表示位置が上下方向に移動される。
図11は第3実施例における第2項目画像144が移動される前の設定画面100の一例を示す図解図である。図12は第3実施例における第2項目画像144が移動された後の設定画面100の一例を示す図解図である。
第3実施例では、図11および図12に示すように、追加領域150に複数の第2項目画像144が表示されている。図11に示すように、追加領域150の最上部には、“ページ集約”の第2設定項目に対応する第2項目画像144が表示され、“ページ集約”の第2項目画像144の下側に“ステープル”の第2設定項目に対応する第2項目画像144が表示される。以下、説明の便宜上、“ページ集約”の第2設定項目に対応する第2項目画像144を第2項目画像144aと表記し、“ステープル”の第2設定項目に対応する第2項目画像144を第2項目画像144bと表記する。
図11に示す状態で、ユーザが入力装置50を操作して第2項目画像144aの表示範囲を指示し、第2項目画像144bの表示範囲の下側にスライド(ドラッグ)させると、図12に示すように、第2項目画像144aの表示位置が第2項目画像144bの表示位置の下側に移動する。また、第2項目画像144bは、第2項目画像144aが表示されていた追加領域150の最上部に移動する。つまり、第2項目画像144aの表示位置と第2項目画像144bの表示位置が入れ替わる。この場合、追加項目データ74dに含まれる第2項目画像144aの表示位置についてのデータと、第2項目画像144bの表示位置についてのデータとが更新される。
以上のように、第3実施例では、追加領域150に表示される第2項目画像144がドラッグされることによって第2項目画像144の表示位置が移動される。この場合、CPU40は、操作検出プログラム72cによって取得されたタッチ座標データに応じて、第2項目画像144が上方向または下方向に所定の距離以上移動された場合に、追加項目データ74dに含まれる第2項目画像144の表示位置についてのデータを変更(更新)する。
また、追加領域150表示された第2項目画像144の表示位置を変更する方法は、上記の方法に限定されない。図示は省略するが、たとえば、追加領域150に表示された第2項目画像144の表示位置を選択するための複数のラジオボタンを含む選択ウインドウを表示させるようにしても良い。この場合、ユーザが所望の第2項目画像144を選択した状態で所定の操作(たとえば右クリック)を行うことによって、その第2項目画像144の表示位置についての選択ウインドウが表示される。複数のラジオボタンの各々には、その第2項目画像144が現在の表示位置とは異なる表示位置が割り当てられる。たとえば、追加領域150の最上部に表示された第2項目画像144であれば、追加領域150の最上部よりも下側の表示位置に対応するラジオボタンが表示される。そして、表示された選択ウインドウに含まれるラジオボタンが選択されることによって、第2項目画像144の表示位置が移動される。
さらに、追加領域150に所定の個数以上の第2項目画像144が表示される場合には、一部の第2項目画像144が追加領域150に表示されなかったり、第2項目画像144の一部が追加領域150に表示されなかったりする。第1実施例では省略したが、追加領域150に所定の個数以上の第2項目画像144が表示された場合には、図11および図12に示すように、追加領域150の右端にスクロールバー152が設定(表示)される。
たとえば、スクロールバー152に設けられるノブ152aが上下に移動されることによって追加領域150が上下にスクロールされ、すべての第2項目画像144を表示させることができる。
この第3実施例によれば、メイン画面に表示された第2項目画像144の表示位置を変更することができる。このため、ユーザが所望の表示位置に第2項目画像144を移動させることができ、使い勝手が良い。
[第4実施例]
第4実施例の情報処理システム10では、追加領域150に表示された第2設定項目がアイコン146で表示されるようにした以外は第1実施例と同じであるため、第1実施例と異なる内容について説明し、重複した説明については省略することにする。
図13は第4実施例における設定画面100の一例を示す図解図である。図14は第4実施例における設定画面100の他の例を示す図解図である。
第4実施例では、追加領域150に表示された第2設定項目が、当該第2設定項目を示すアイコン146によって表示される。
第4実施例では、画像生成データ74aは、アイコン146の画像に対応する画像データ(アイコン用画像データ)を含む。第2設定項目がアイコン146で表示される場合は、アイコン用画像データが用いられて、追加画像データが生成される。
図13に示す例では、“ステープル”、“パンチ”、“両面印刷”および“ページ集約”の第2設定項目が、それぞれアイコン146で表示される。ただし、アイコン146の表示範囲の面積は、第2項目画像144の表示範囲の面積よりも小さく設定される。また、アイコン146には、そのアイコン146が示す第2設定項目の設定内容を表す画像が表示される。たとえば、“ステープル”の第2設定項目を示すアイコン146には、ステープル処理が施された用紙の画像が表示される。また、“パンチ”の第2設定項目を示すアイコン146には、パンチ処理が施された用紙の画像が表示される。
アイコン146が選択されると、アイコン146が示す第2設定項目に対応する第2項目画像144に切り替えられる。たとえば、“ページ集約”の第2設定項目を示すアイコン146が選択されると、図14に示すように、“ページ集約”の第2設定項目に対応する第2項目画像144が表示され、ページ集約についての設定が変更できるようになる。
また、第2項目画像144が表示された場合、第2項目画像144の左側に表示変更ボタン148が表示される。この表示変更ボタン148が選択されると、第2項目画像144に対応する第2設定項目がアイコン146で表示される状態に戻る。なお、第2項目画像144が表示された状態で、表示変更ボタン148が選択されない場合は、第2項目画像144が表示された状態のままである。
ただし、アイコン146が選択された場合の動作は上述した動作に限定されない。たとえば、アイコン146が選択された場合、アイコン146が示す第2設定項目の設定を変更するための別のウインドウが表示されるようにしてもよい。この場合、別のウインドウは、ディスプレイ52の最前面(設定画面100よりも手前側)に表示される。また、別のウインドウには、第2設定項目に対応する第2項目画像144が表示される。
また、アイコン146が選択された場合、アイコン146が示す第2設定項目が含まれるサブ画面に遷移するようにしてもよい。
さらに、“両面印刷”の設定など、第2設定項目の設定内容が設定値を選択するようなものではなく、或る機能のON/OFFを切り替えるような設定内容であれば、アイコン146を選択することによって、その第2設定項目の機能のON/OFFを切り替えられるようにしても良い。また、このような第2設定項目であれば、その第2設定項目に対応する第2項目画像144が追加領域150に表示されるときからアイコン146で表示されるようにしてもよい。
さらにまた、第2設定項目の設定が所定期間に変更された回数によって、その第2設定項目がアイコン146で表示されるようにしてもよい。たとえば、第2設定項目の設定が所定期間に変更された回数が所定の回数を超えた場合に、その第2設定項目がアイコン146で表示されるようにしてもよい。また、アイコン146で表示された第2設定項目の設定が所定期間に変更されなかった回数が、所定の回数を超えた場合に、その第2設定項目に対応する第2項目画像144に切り替えられるようにしてもよい。
この第4実施例によれば、第2設定項目が第2項目画像144よりも表示範囲の面積が小さいアイコン146で表示されるので、追加領域150に多くのアイコン146を表示させることができる。
なお、第3実施例および第4実施例の変形は、第2実施例にも適用することができる。また、第4実施例の変形は、第3実施例にも適用することができる。
さらに、上述の実施例で挙げた具体的な構成等は一例であり、実際の製品に応じて適宜変更することが可能である。また、上述の実施例で示したフロー図の各ステップは、同じ結果が得られるのであれば、処理される順番は適宜変更することが可能である。