以下、本発明に係る画像処理装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。尚、本実施形態では、画像処理装置として複合機を例に説明するが、これに限定する趣旨ではなく、画像処理装置は、例えば、ファクシミリ装置、コピー機、スキャナー、又はプリンター等であってもよい。
図1は、本発明に係る画像処理装置の一実施形態に係る複合機1の電気的構成を示すブロック図である。図1に示すように、複合機1は、画像読取部21と、画像形成部22と、操作部23と、第一記憶部24と、第二記憶部25と、通信部26と、制御部10と、を備えている。また、複合機1は、スマートフォンやタブレット等の複数の遠隔操作装置9のそれぞれにより、遠隔操作可能に構成されている。
画像読取部21は、CCD(Charge Coupled Device)ラインセンサーや露光ランプ等を有する不図示の光学系ユニットを備えている。画像読取部21は、制御部10による制御の下、光学系ユニットに原稿の画像を読み取らせ、原稿の画像を表す画像データを生成し、当該画像データを制御部10へ出力する。
画像形成部22は、制御部10による制御の下、制御部10が生成した加工画像を用紙に形成する。尚、制御部10には、上述の画像読取部21により生成された画像データや、後述の通信部26が外部装置から受信した画像データ等が入力される。また、制御部10には、操作部23により入力された加工条件や、後述の通信部26が外部装置から受信した加工条件等が入力される。制御部10は、当該入力された画像データを、当該入力された加工条件で加工して、加工画像を生成する。
画像形成部22は、具体的には、感光体ドラム、感光体ドラムの周面に対向して配設された帯電部、帯電部の下流側であって感光体ドラムの周面に対向して配設された露光部、露光部の下流側であって感光体ドラムの周面に対向して配設された現像部、現像部の下流側であって感光体ドラムの周面に対向して配設されたクリーニング部等を備えた周知の構成を有する。画像形成部22による、用紙に画像を形成する画像形成動作については、周知であるので、説明を省略する。
操作部23は、情報を表示するための表示部231と、ユーザーに各種操作を行わせるための操作キー部232と、を備えている。表示部231は、例えばタッチパネル機能を有する液晶ディスプレイ等であり、各種情報を表示する。操作キー部232は、例えば、数値や記号を入力するためのテンキーや、表示部231に表示されたポインター(カーソル)を移動させるための方向キー等の各種キーを含む。
第一記憶部24及び第二記憶部25は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶装置である。第一記憶部24には、制御部10による制御の下、画像データが記憶される。第二記憶部25には、各遠隔操作装置9を識別するための識別情報と、当該各遠隔操作装置9が所属するグループを識別するための識別情報と、が対応付けて記憶されている。第一記憶部24に記憶される情報及び第二記憶部25に記憶されている情報の詳細については後述する。
通信部26は、遠隔操作装置9や不図示のパソコン等の外部装置と制御部10との間でLAN(Local Area Network)等を介して通信を行うための通信インターフェイス回路である。
制御部10は、複合機1の各部の動作を制御する。具体的には、制御部10は、所定の演算処理を実行する不図示のCPU(Central Processing Unit)と、所定の制御プログラムが記憶されたEEPROM等の不図示の不揮発性メモリーと、データを一時的に記憶するための不図示のRAM(Random Access Memory)と、これらの周辺回路等を備えている。
制御部10は、不揮発性メモリー等に記憶された制御プログラムをCPUに実行させることにより、例えば、画像出力部11、記憶制御部12及び表示制御部13として動作する。画像出力部11、記憶制御部12及び表示制御部13の詳細については後述する。
遠隔操作装置9は、タッチパネル機能を有する液晶ディスプレイ等で構成された表示部91を備えている。遠隔操作装置9は、複合機1を操作するための操作画面や、操作画面に各種情報を入力するためのソフトウェアキーボード等を表示部91に表示する。また、遠隔操作装置9は、EEPROM等の不揮発性メモリーやRAM等の不図示の記憶部を備えている。
つまり、遠隔操作装置9のユーザーは、表示部91に表示された操作画面をタッチ操作することにより、操作画面内のボタンを押下したり、操作画面内のラジオボタンを選択する。また、遠隔操作装置9のユーザーは、表示部91に表示されたソフトウェアキーボードをタッチ操作することにより、操作画面内の入力欄(テキストボックス)に各種情報を入力する。このようにして、遠隔操作装置9のユーザーは、表示部91に表示された操作画面を用いて、複合機1に実行させる機能の実行指示を入力する。
遠隔操作装置9は、ユーザーにより入力された機能の実行指示を通信部26を介して制御部10へ送信する。制御部10は、遠隔操作装置9から受信した機能の実行指示に従って機能を実行する。このように、遠隔操作装置9は、ユーザーにより入力された機能の実行指示を通信部26を介して制御部10へ送信することにより、複合機1を遠隔操作する。
一方、制御部10は、機能を実行後、当該機能の実行結果に応じて遠隔操作装置9に実行させるべき機能の実行指示を、通信部26を用いて遠隔操作装置9へ返信する。遠隔操作装置9は、複合機1から返信された機能の実行指示に従って機能を実行する。このように、制御部10は、通信部26を用いて、複合機1を遠隔操作した遠隔操作装置9へ機能の実行指示を返信することにより、遠隔操作装置9により行われた遠隔操作の結果に応じて、遠隔操作装置9を動作させる。
以下、遠隔操作装置9において画像出力操作が行われたときの動作について説明する。画像出力操作とは、複合機1に出力対象の画像(以下、出力対象画像と記載する)を取得させ、当該取得させた出力対象画像を遠隔操作装置9で設定された加工条件で加工した加工画像を複合機1に出力させる操作である。当該説明の中で、画像出力部11、記憶制御部12、及び表示制御部13の詳細、及び第一記憶部24に記憶される情報の詳細について説明する。
先ず、遠隔操作装置9のユーザー(以下、遠隔ユーザーと記載する)が、表示部91に表示された複合機1を遠隔操作するアプリケーションソフトウェアを起動するためのアイコンをタッチ操作したとする。この場合、遠隔操作装置9は、メニュー画面を表示部91に表示する。メニュー画面には、複合機1で実行可能な各種機能の名称を示すボタンが選択可能に一覧表示される。
そして、遠隔ユーザーが印刷機能や送信機能等の画像を出力する機能の名称を示すボタンを押下すると、遠隔操作装置9は、タッチ操作された機能の名称を通信部26を介して制御部10へ送信後、画像取得指示画面を表示部91に表示する。尚、制御部10は、受信した機能の名称をRAMに記憶する。
印刷機能とは、画像形成部22により画像を用紙に形成させ、当該画像が形成された用紙を出力する機能である。送信機能とは、画像を表す画像データを電子ファイル化し、当該電子ファイルを指定された送信先へ送信する機能である。
画像取得指示画面は、画像取得指示操作を行うための操作画面である。画像取得指示操作とは、出力対象画像を複合機1に取得させる画像取得指示を入力し、当該入力した画像取得指示を通信部26を介して制御部10へ送信する操作を示す。
図2は、画像取得指示画面W1の一例を示す図である。例えば図2に示すように、画像取得指示画面W1には、二個のラジオボタンR11、R12と、電子ファイル名が入力可能なファイル名入力欄(テキストボックス)A1と、OKボタンK11と、キャンセルボタンK12と、が設けられている。
二個のラジオボタンR11、R12は、何れか一のラジオボタンだけを選択可能になっている。ラジオボタンR11は、スキャン画像取得指示を入力するために設けられている。ラジオボタンR12は、ファイル名入力欄A1に入力された電子ファイル名に対応する電子ファイルを構成する画像データを含む送信画像取得指示を入力するために設けられている。
OKボタンK11は、ラジオボタンR11又はラジオボタンR12及びファイル名入力欄A1の操作による指示の入力を確定するために設けられている。つまり、遠隔ユーザーによって、ラジオボタンR11が選択された後、OKボタンK11が押下されると、スキャン画像取得指示の入力が確定される。この場合、遠隔操作装置9は、スキャン画像取得指示を通信部26を介して制御部10へ送信する。
一方、ラジオボタンR12が選択された場合、遠隔操作装置9は、ソフトウェアキーボードを表示部91に表示する。そして、遠隔ユーザーによる当該ソフトウェアキーボードのタッチ操作によってファイル名入力欄A1に上記電子ファイル名が入力された後、OKボタンK11が押下されたとする。この場合、ファイル名入力欄A1に入力された電子ファイル名の電子ファイルが示す画像データを含む送信画像取得指示の入力が確定される。この場合、遠隔操作装置9は、当該画像データを上記不図示の記憶部から取得し、当該取得した画像データを含む送信画像取得指示を通信部26を介して制御部10へ送信する。
キャンセルボタンK12は、キャンセル操作を行うために設けられている。キャンセル操作とは、表示部91に表示されている操作画面を非表示にし、当該非表示にした操作画面の前に表示部91に表示されていた操作画面を再表示する操作を示す。つまり、キャンセルボタンボタンK12が押下されると、遠隔操作装置9は、画像取得指示画面W1を非表示にし、メニュー画面を表示部91に再表示する。
このように、画像取得指示操作は、ラジオボタンR11を選択後、OKボタンK11を押下する操作、又は、ラジオボタンR12を選択後、ファイル名入力欄A1に電子ファイル名を入力し、その後OKボタンK11を押下する操作によって行われる。
図3は、遠隔操作装置9において画像出力操作が行われたときの動作を示すフローチャートである。図3に示すように、遠隔ユーザーにより、画像取得指示画面W1を用いた画像取得指示操作が行われると(S1)、遠隔操作装置9は、スキャン画像取得指示又は送信画像取得指示の送信後、画像出力操作画面を表示部91に表示する。
画像出力操作画面は、出力条件設定操作が可能に構成されている。出力条件設定操作とは、出力対象画像を複合機1に出力させるときの出力条件を設定する操作を示す。具体的には、出力条件には、印刷機能による出力対象画像の出力時に用いる印刷条件や、送信機能による出力対象画像の出力時に用いる送信条件や、印刷機能及び送信機能による出力対象画像の出力時に共に用いる、出力対象画像を加工するための加工条件等が含まれる。
例えば、印刷条件には、画像を形成する対象の用紙枚数を指定する部数条件や、用紙の大きさを指定する用紙サイズ条件等が含まれる。送信条件には、出力した電子ファイルの送信先を指定する送信先条件等が含まれる。加工条件には、画像の濃度を調整する濃度調整条件(例えば「濃くする」、「普通」、「薄くする」等)や、画像を出力するときのカラーを指定するカラー指定条件(例えば、「フルカラー」、「グレースケール」、「白黒」等)等が含まれる。
以下の説明では、説明を簡略化するために、加工条件には、濃度調整条件とカラー指定条件の二つの条件のみが含まれるものとする。また、以下の説明では、説明を簡略化するために、画像出力操作画面を用いた出力条件設定操作のうち、加工条件を設定する操作である加工条件設定操作に関連する操作についてのみ詳述する。
図4は、画像出力操作画面W2の一例を示す図である。例えば、図4に示すように、画像出力操作画面W2には、二個のドロップダウンリストD21、D22と、適用ボタンK21と、実行ボタンK22と、キャンセルボタンK23と、プレビューボタンK24と、が設けられている。
ドロップダウンリストD21は、濃度調整条件を設定するために設けられている。具体的には、ドロップダウンリストD21の右部のボタンD211がタッチ操作されると、濃度調整条件として設定可能な複数の候補値(例えば、「濃くする」、「普通」、「薄くする」等)が選択可能に表示される。そして、当該表示された複数の候補値のうちの一つが選択されると、当該選択された候補値が入力欄D212に入力される。これにより、濃度調整条件が当該選択された候補値に設定される。例えば、図4に示す具体例では、濃度調整条件が「濃くする」に設定される。
尚、遠隔操作装置9は、画像取得指示操作が行われた直後に(S1)、画像出力操作画面W2を表示部91に表示するときには、入力欄D212に、当該遠隔操作装置9の不図示の記憶部に記憶されている濃度調整条件を入力する。つまり、画像出力操作画面W2の表示当初は、濃度調整条件が、不図示の記憶部に記憶されている濃度調整条件に設定される。
ドロップダウンリストD22は、カラー指定条件を設定するために設けられている。具体的には、ドロップダウンリストD22の右部のボタンD221がタッチ操作されると、カラー指定条件として設定可能な複数の候補値(例えば、「フルカラー」、「グレースケール」、「白黒」等)が選択可能に表示される。そして、当該表示された複数の候補値のうちの一つが選択されると、当該選択された候補値がカラー指定条件の入力欄D222に入力される。これにより、カラー指定条件が当該選択された候補値に設定される。例えば、図4に示す具体例では、カラー指定条件が「フルカラー」に設定される。
尚、遠隔操作装置9は、画像取得指示操作が行われた直後に(S1)、画像出力操作画面W2を表示部91に表示するときには、入力欄D222に、当該遠隔操作装置9の不図示の記憶部に記憶されているカラー指定条件を入力する。つまり、画像出力操作画面W2の表示当初は、カラー指定条件が、不図示の記憶部に記憶されているカラー指定条件に設定される。
このように、加工条件設定操作は、ドロップダウンリストD21及びドロップダウンリストD22の操作によって行われる。また、加工条件設定操作は、ドロップダウンリストD21及びドロップダウンリストD22を操作せず、画像出力操作画面W2の表示当初に入力欄D212、D222に入力された当該遠隔操作装置9の不図示の記憶部に記憶されている当該遠隔操作装置9固有の加工条件をそのまま変更しないことによって行われる。
以下では、加工条件設定操作により設定された加工条件(本具体例では、濃度調整条件及びカラー指定条件)を第一加工条件と記載する。
適用ボタンK21は、不図示の記憶部に記憶されている加工条件を更新するために設けられている。具体的には、適用ボタンK21が押下されると、遠隔操作装置9は、不図示の記憶部に記憶されている濃度調整条件及びカラー指定条件を、入力欄D212に入力された濃度調整条件及び入力欄D222に入力されたカラー指定条件によって更新する。このようにして、遠隔操作装置9の不図示の記憶部には、当該遠隔操作装置9固有の加工条件が記憶される。
実行ボタンK22は、出力実行操作を行うために設けられている。出力実行操作とは、出力実行指示を通信部26を介して制御部10へ送信する操作を示す。出力実行指示とは、複合機1に、第一加工条件で出力対象画像を加工させ、当該加工後の加工画像である第一加工画像を複合機1に出力させる指示を示す。
つまり、実行ボタンK22が押下されると、遠隔操作装置9は、第一加工条件を含む出力実行指示を通信部26を介して制御部10へ送信する。
キャンセルボタンK23は、画像取得指示画面W1のキャンセルボタンK12と同様に、キャンセル操作を行うために設けられている。つまり、キャンセルボタンK23が押下されると、遠隔操作装置9は、画像出力操作画面W2を非表示にし、画像取得指示画面W1を表示部91に再表示する。
プレビューボタンK24は、出力前プレビュー操作を行うために設けられている。出力前プレビュー操作とは、出力前プレビュー実行指示を通信部26を介して制御部10へ送信する操作を示す。出力前プレビュー実行指示とは、複合機1に、第一加工条件で出力対象画像を加工させた後、当該加工後の第一加工画像を含む出力前プレビュー表示指示を返信させる指示を示す。出力前プレビュー表示指示とは、当該出力前プレビュー表示指示に含まれる第一加工画像を遠隔操作装置9の表示部91に表示させる指示を示す。
つまり、プレビューボタンK24が押下されると、遠隔操作装置9は、第一加工条件を含む出力前プレビュー実行指示を、通信部26を介して制御部10へ送信する。その結果、遠隔操作装置9に第一加工画像を含む出力前プレビュー表示指示が返信されると、遠隔操作装置9は、第一加工画像を表示部91に表示する。
尚、画像出力操作画面W2には、印刷条件や送信条件等の出力条件を設定するための不図示のドロップダウンリストが設けられている。つまり、上記加工条件設定操作と同様にして、当該ドロップダウンリストの操作によって印刷条件や送信条件等の出力条件が設定される。実行ボタンK22の押下時には、遠隔操作装置9は、上記出力実行指示に当該ドロップダウンリストの操作により設定された印刷条件や送信条件等の出力条件も含めて、通信部26を介して制御部10へ送信する。
図3に参照を戻す。表示部91に画像出力操作画面W2が表示され、遠隔ユーザーにより、加工条件設定操作が行われたとする(S2)。更に、遠隔ユーザーにより、出力前プレビュー操作が行われたとする(S3;YES)。
この場合、表示制御部13は、ステップS1の画像取得指示操作が行われた場合に受信した画像取得指示に従って出力対象画像を取得する。また、表示制御部13は、ステップS3の出力前プレビュー操作が行われた場合に受信した出力前プレビュー実行指示に含まれる第一加工条件を取得する(S4)。
ステップS4において、表示制御部13は、以下のようにして、画像取得指示に従って出力対象画像を取得する。表示制御部13は、受信した画像取得指示がスキャン画像取得指示である場合、画像読取部21に原稿の画像を読み取らせ、画像読取部21により生成された画像データが表す画像を出力対象画像として取得する。一方、表示制御部13は、受信した画像取得指示が送信画像取得指示である場合、当該送信画像取得指示に含まれる画像データが表す画像を出力対象画像として取得する。
そして、表示制御部13は、ステップS4において取得した出力対象画像を、ステップS4において取得した第一加工条件で加工した第一加工画像を生成する(S5)。
そして、表示制御部13は、ステップS3の出力前プレビュー操作が行われた場合に受信した出力前プレビュー実行指示に従って、ステップS5で生成した第一加工画像を表す画像データを含む出力前プレビュー表示指示を返信する(S6)。
遠隔操作装置9は、出力前プレビュー表示指示を受信すると、当該出力前プレビュー表示指示に含まれる画像データが表す第一加工画像を、画像出力操作画面W2に重ねるようにして表示部91に表示する。尚、遠隔操作装置9は、第一加工画像を表示部91に表示する場合に、当該第一加工画像を非表示にするための閉じるボタンを合わせて表示する。
そして、遠隔ユーザーが、表示部91に表示された第一加工画像を視認した結果、意図した通りに出力対象画像が加工されていないと判断し、当該第一加工画像と合わせて表示された閉じるボタンを押下したとする(S7;閉じるボタン押下)。この場合、ステップS2に戻り、遠隔ユーザーによって画像出力操作画面W2を用いた加工条件設定操作が行われる。
一方、遠隔ユーザーが、表示部91に表示された第一加工画像を視認した結果、意図した通りの出力対象画像が加工されていないと判断し、キャンセルボタンK23を押下してキャンセル操作を行ったとする(S7;キャンセル操作)。この場合、遠隔操作装置9は、画像出力操作画面W2を非表示にさせ、画像取得指示画面W1を表示部91に再表示させる。つまり、ステップS1に戻り、遠隔ユーザーによって画像取得指示画面W1を用いた画像取得指示操作が行われる。
また、遠隔ユーザーが、表示部91に表示された第一加工画像を視認した結果、意図した通りに出力対象画像が加工されていると判断し、実行ボタンK22を押下して出力実行操作を行ったとする(S7;出力実行操作)。又は、遠隔ユーザーが、画像出力操作画面W2において出力前プレビュー操作を行わずに(S3;NO)、実行ボタンK22を押下して出力実行操作を行ったとする(S7;出力実行操作)。
これらの場合、画像出力部11は、ステップS4と同様にして、ステップS1の画像取得指示操作が行われた場合に受信した画像取得指示に従って出力対象画像を取得する。また、画像出力部11は、ステップS7の出力実行操作が行われた場合に受信した出力実行指示に含まれる第一加工条件を取得する(S8)。
そして、画像出力部11は、ステップS8において取得した出力対象画像を、ステップS8において取得した第一加工条件で加工した第一加工画像を生成する(S9)。
そして、画像出力部11は、第一加工画像を出力する(S10)。
具体的には、RAMに記憶されている、遠隔ユーザーによりメニュー画面においてタッチ操作された機能の名称が印刷機能であるとする。この場合、ステップS10において、画像出力部11は、ステップS7の出力実行操作が行われた場合に受信した出力実行指示に含まれる印刷条件を取得する。そして、画像出力部11は、画像形成部22を制御して、当該取得した印刷条件を用いて第一加工画像を用紙に形成させる。
また、RAMに記憶されている、上記機能の名称が送信機能であるとする。この場合、ステップS10において、画像出力部11は、ステップS7の出力実行操作が行われた場合に受信した出力実行指示に含まれる送信条件を取得する。そして、画像出力部11は、第一加工画像を表す画像データを電子ファイル化し、当該取得した送信条件によって指定された送信先へ当該電子ファイルを送信する。
画像出力部11により第一加工画像が出力されると(S10)、記憶制御部12は、ステップS8において画像出力部11により取得された出力対象画像と、ステップS8において画像出力部11により取得された第一加工条件と、遠隔操作装置9の識別情報と、を対応付けて、第一記憶部24に記憶する(S11)。
尚、ステップS11において、記憶制御部12は、出力対象画像を表す画像データを電子ファイル化し、当該電子ファイル(以下、出力対象画像ファイルと記載する)のファイル名(以下、出力対象画像ファイル名と記載する)と、当該電子ファイルが示す出力対象画像を表す画像データ(バイナリデータ)と、を対応付けて第一記憶部24に記憶することによって、出力対象画像を第一記憶部24に記憶する。
つまり、ステップS11において、記憶制御部12は、出力対象画像ファイル名と、出力対象画像を表す画像データ(バイナリデータ)と、第一加工条件と、遠隔操作装置9の識別情報と、を対応付けて、第一記憶部24に記憶する。
遠隔操作装置9の識別情報は、遠隔操作装置9を識別するための情報であり、例えば遠隔操作装置9から受信した各指示を示すデータパケットに含まれている、当該データパケットの送信元のIPアドレスである。
ただし、これに限らず、遠隔操作装置9が、各指示を通信部26を介して制御部10へ出力する場合に、当該各指示に当該遠隔操作装置9のマシン名やIPアドレス等の当該遠隔操作装置9の識別情報を含めて送信してもよい。この場合、記憶制御部12は、ステップS7の出力実行操作が行われた場合に受信した出力実行指示に含まれる当該識別情報を取得し、当該取得した識別情報を、出力対象画像ファイル名等に対応付けて第一記憶部24に記憶する。
図5は、第一記憶部24に記憶された情報の一例を示す図である。例えば、IPアドレスが「xxx.xxx.xxx.xx1」の遠隔操作装置9において画像取得指示操作が行われ(S1)、電子ファイル名「Image1.bmp」の電子ファイルが示す画像データを含む送信画像取得指示が制御部10へ送信されたとする。また、当該遠隔操作装置9において加工条件設定操作が行われた後(S2)、出力実行操作が行われ(S7;出力実行操作)、第一加工条件「濃くする、フルカラー」を含む画像取得指示が制御部10へ送信されたとする。
この場合、ステップS11において、記憶制御部12は、図5に示すように、出力対象画像ファイル名「Image1.bmp」と、当該出力対象画像ファイル名「Image1.bmp」の出力対象画像ファイルが示す出力対象画像の画像データと、第一加工条件「濃くする、フルカラー」と、遠隔操作装置9の識別情報としてのIPアドレス「xxx.xxx.xxx.xx1」と、を対応付けて第一記憶部24に記憶する。
次に、遠隔操作装置9において画像再出力操作が行われたときの動作について説明する。画像再出力操作とは、複合機1に、第一記憶部24に記憶されている出力対象画像ファイル名に対応付けられた出力対象画像の画像データを取得させ、当該画像データが表す出力対象画像(以下、再出力画像と記載する)を、当該再出力画像と対応付けて第一記憶部24に記憶されている第一加工条件、又は、遠隔操作装置9で再設定された加工条件で加工した加工画像を複合機1に出力させる操作である。当該説明の中で、第二記憶部25に記憶されている情報の詳細について説明する。図6及び図7は、遠隔操作装置9において画像再出力操作が行われたときの動作を示すフローチャートである。
上述のように、遠隔ユーザーが、表示部91に表示された複合機1を遠隔操作するアプリケーションソフトウェアを起動するためのアイコンをタッチ操作した場合、遠隔操作装置9は、メニュー画面を表示部91に表示する。
そして、図6に示すように、遠隔ユーザーが、メニュー画面に選択可能に表示された再印刷機能や再送信機能等、画像を再出力する機能の名称を示すボタンを押下したとする(S21)。
この場合、遠隔操作装置9は、ステップS21で押下された機能の名称を含む再出力画像取得指示を通信部26を介して制御部10へ送信する。表示制御部13は、当該再出力画像取得指示を受信すると、当該再出力画像取得指示に含まれる機能の名称をRAMに記憶する。また、表示制御部13は、当該再出力画像取得指示を示すデータパケットに含まれる、当該データパケットの送信元のIPアドレス情報を遠隔操作装置9の識別情報として取得する。そして、表示制御部13は、当該取得した識別情報により識別される遠隔操作装置9がグループに所属しているか否かを判定する(S22)。
具体的には、表示制御部13は、第二記憶部25に記憶されている情報を用いてステップS22の判定を行う。上述のように、第二記憶部25には、遠隔操作装置9の識別情報と、当該遠隔操作装置9が所属するグループの識別情報とが対応付けて記憶されている。図8は、第二記憶部25に記憶されている情報の一例を示す図である。
例えば、図8に示すように、遠隔操作装置9の識別情報「xxx.xxx.xxx.xx1」と、当該遠隔操作装置9が所属するグループの識別情報G1とが対応付けて記憶されている。また、遠隔操作装置9の識別情報「xxx.xxx.xxx.xx2」と、当該遠隔操作装置9が所属するグループの識別情報G1とが対応付けて記憶されている。つまり、識別情報「xxx.xxx.xxx.xx1」及び識別情報「xxx.xxx.xxx.xx2」により識別される二つの遠隔操作装置9は、共に、識別情報G1で識別されるグループに所属する。
また、遠隔操作装置9の識別情報「xxx.xxx.xxx.xx3」と、当該遠隔操作装置9が所属するグループの識別情報G2とが対応付けて記憶されている。つまり、識別情報「xxx.xxx.xxx.xx3」により識別される遠隔操作装置9は、識別情報「xxx.xxx.xxx.xx1」及び識別情報「xxx.xxx.xxx.xx2」により識別される二つの遠隔操作装置9が所属するグループ(識別情報G1で識別されるグループ)とは異なる、識別情報G2で識別されるグループに所属する。
尚、例えば、遠隔操作装置9の識別情報「xxx.xxx.xxx.xx4」は、第二記憶部25に記憶されていない。つまり、識別情報「xxx.xxx.xxx.xx4」により識別される遠隔操作装置9は、どのグループにも所属していない。
つまり、表示制御部13は、ステップS22において、取得した遠隔操作装置9の識別情報が第二記憶部25に記憶されているか否かによって、上記取得した識別情報により識別される遠隔操作装置9が、グループに所属しているか否かを判定する。
表示制御部13は、ステップS22において、遠隔操作装置9がグループに所属していると判定した場合(S22;YES)、当該遠隔操作装置9が所属するグループと同じグループに所属する遠隔操作装置9の識別情報と対応付けて第一記憶部24に記憶されている出力対象画像ファイル名を取得する。そして、表示制御部13は、選択画面表示指示に、当該取得した出力対象画像ファイル名を含めて、当該遠隔操作装置9へ返信する(S23)。
選択画面表示指示とは、当該選択画面表示指示に含まれる出力対象画像ファイル名が選択可能に表示された再出力画像選択画面を遠隔操作装置9の表示部91に表示させる指示を示す。つまり、ステップS23が行われた場合、遠隔操作装置9は、受信した選択画面表示指示に含まれる出力対象画像ファイル名が選択可能に表示された再出力画像選択画面を表示部91に表示する。
一方、表示制御部13は、ステップS22において、遠隔操作装置9がグループに所属していないと判定した場合(S22;NO)、当該遠隔操作装置9の識別情報と対応付けて第一記憶部24に記憶されている出力対象画像ファイル名を取得する。そして、表示制御部13は、選択画面表示指示に、当該取得した出力対象画像ファイル名を含めて、遠隔操作装置9へ返信する(S24)。
つまり、ステップS24が行われた場合も、遠隔操作装置9は、受信した選択画面表示指示に含まれる出力対象画像ファイル名が選択可能に表示された再出力画像選択画面を表示部91に表示する。
以下、ステップS22、ステップS23及びステップS24の具体例について説明する。例えば、表示制御部13が、ステップS22において取得した遠隔操作装置9の識別情報が、第二記憶部25に記憶されている遠隔操作装置9の識別情報「xxx.xxx.xxx.xx1」(図8)であったとする。また、第一記憶部24には、図5に示すように情報が記憶されているものとする。
この場合、ステップS22において、表示制御部13は、取得した遠隔操作装置9の識別情報「xxx.xxx.xxx.xx1」が第二記憶部25に記憶されているので、当該遠隔操作装置9がグループに所属していると判定する(S22;YES)。
この場合、ステップS23において、表示制御部13は、当該遠隔操作装置9が所属するグループの識別情報G1と対応付けて第二記憶部25に記憶されている二つの遠隔操作装置9の識別情報「xxx.xxx.xxx.xx1」「xxx.xxx.xxx.xx2」(図8)を取得する。このようにして、表示制御部13は、当該遠隔操作装置9が所属するグループに所属する二つの遠隔操作装置9の識別情報を取得する。
表示制御部13は、上記取得した二つの遠隔操作装置9の識別情報のそれぞれに対応付けて第一記憶部24に記憶されている二つの出力対象画像ファイル名「Image1.bmp」「Image2.bmp」(図5)を取得する。そして、表示制御部13は、選択画面表示指示に、当該取得した二つの出力対象画像ファイル名「Image1.bmp」「Image2.bmp」を含めて、遠隔操作装置9へ返信する。
図9は、再出力画像選択画面W3の一例を示す図である。ステップS23が行われると、遠隔操作装置9は、図9に示すように、受信した選択画面表示指示に含まれる二つの出力対象画像ファイル名「Image1.bmp」「Image2.bmp」が選択可能に表示された再出力画像選択画面W3を表示部91に表示する。尚、再出力画像選択画面W3の詳細については後述する。
一方、表示制御部13が、ステップS22において取得した遠隔操作装置9の識別情報が、第二記憶部25に記憶されていない識別情報「xxx.xxx.xxx.xx4」であったとする。また、第一記憶部24には、図5に示すように情報が記憶されているものとする。
この場合、ステップS22において、表示制御部13は、取得した遠隔操作装置9の識別情報「xxx.xxx.xxx.xx4」が第二記憶部25に記憶されていないので、当該遠隔操作装置9がグループに所属していないと判定する(S22;NO)。
この場合、ステップS24において、表示制御部13は、ステップS22において取得した遠隔操作装置9の識別情報と対応付けて第一記憶部24に記憶されている出力対象画像ファイル名「Image4.bmp」(図5)を取得する。そして、表示制御部13は、選択画面表示指示に、当該取得した出力対象画像ファイル名「Image4.bmp」を含めて、遠隔操作装置9へ返信する。
その結果、遠隔操作装置9は、図9に示す再出力画像選択画面W3と同様の、受信した選択画面表示指示に含まれる出力対象画像ファイル名「Image4.bmp」のみが選択可能に表示された再出力画像選択画面を表示部91に表示する。
図6に参照を戻す。遠隔ユーザーは、ステップS23又はステップS24が実行された後に、表示部91に表示された再出力画像選択画面を用いて再出力画像取得指示操作を行う(S25)。
再出力画像取得指示操作とは、再出力画像選択画面に表示された出力対象画像ファイル名の中から、複合機1に再出力させる対象の出力対象画像に対応する出力対象画像ファイル名を選択し、当該選択した出力対象画像ファイル名に対応する出力対象画像を複合機1に取得させる再出力画像取得指示を通信部26を介して制御部10へ送信する操作を示す。
以下、ステップS25における再出力画像取得指示操作の詳細について、上述の再出力画像選択画面W3(図9)を用いて説明する。
図9に示すように、再出力画像選択画面W3には、二個のラジオボタンR31、R32と、選択画面表示指示に含まれていた二つの出力対象画像ファイル名をそれぞれ表示するファイル名表示欄(テキストラベル)F1、F2と、OKボタンK31と、キャンセルボタンK32と、が設けられている。
二個のラジオボタンR31、R32は、何れか一のラジオボタンだけを選択可能になっている。ラジオボタンR31は、当該ラジオボタンR31に隣接するファイル名表示欄F1に表示されている出力対象画像ファイル名「Image1.bmp」を選択するために設けられている。同様に、ラジオボタンR32は、当該ラジオボタンR32に隣接するファイル名表示欄F2に表示されている出力対象画像ファイル名「Image2.bmp」を選択するために設けられている。
OKボタンK31は、ラジオボタンR31又はラジオボタンR32の操作により選択された出力対象画像ファイル名に対応する出力対象画像を複合機1に取得させる再出力画像取得指示を、通信部26を介して制御部10へ送信する操作を行うために設けられている。
例えば、遠隔ユーザーによるタッチ操作によって、ラジオボタンR31が選択された後、OKボタンK31が押下されたとする。この場合、遠隔操作装置9は、ファイル名表示欄F1に表示されている出力対象画像ファイル名「Image1.bmp」に対応する出力対象画像を複合機1に取得させる再出力画像取得指示を通信部26を介して制御部10へ送信する。
キャンセルボタンK32は、画像取得指示画面W1のキャンセルボタンK12と同様に、キャンセル操作を行うために設けられている。つまり、キャンセルボタンK32が押下されると、遠隔操作装置9は、再出力画像選択画面W3を非表示にし、メニュー画面を表示部91に再表示する。
このように、再出力画像取得指示操作は、ラジオボタンR31を選択後、OKボタンK31を押下する操作、又は、ラジオボタンR32を選択後、OKボタンK31を押下する操作によって行われる。
図6に参照を戻す。遠隔ユーザーにより、再出力画像選択画面W3を用いた再出力画像取得指示操作が行われると(S25)、遠隔操作装置9は、再出力画像取得指示の送信後、画像再出力操作画面を表示部91に表示する。
画像再出力操作画面は、加工条件強制設定操作及び加工条件再設定操作が可能に構成されている。加工条件強制設定操作とは、加工条件強制設定情報を遠隔操作装置9内の不図示の記憶部に記憶する操作を示す。加工条件強制設定情報とは、再出力画像を複合機1に再出力させるときの加工条件を当該再出力画像と対応付けて第一記憶部24に記憶されている第一加工条件に設定させることを示す情報である。加工条件再設定操作とは、再出力画像を複合機1に出力させるときの加工条件を再設定する操作を示す。
尚、以下の説明では、説明を簡略化するために、加工条件には、濃度調整条件とカラー指定条件の二つの条件のみが含まれるものとする。
図10は、画像再出力操作画面W4の一例を示す図である。例えば、図10に示すように、画像再出力操作画面W4には、二個のラジオボタンR41、R42と、二個のドロップダウンリストD41、D42と、適用ボタンK41と、実行ボタンK42と、キャンセルボタンK43と、プレビューボタンK44と、が設けられている。
二個のラジオボタンR41、R42は、何れか一のラジオボタンだけを選択可能になっている。ラジオボタンR41は、二個のドロップダウンリストD41、D42及び適用ボタンK41の遠隔ユーザーによる操作を不可能にして、上記の加工条件強制設定操作を行うために設けられている。
つまり、遠隔ユーザーは、ラジオボタンR41を選択すると、二個のドロップダウンリストD41、D42及び適用ボタンK41を操作できなくなる。また、遠隔ユーザーがラジオボタンR41を選択すると、上記の加工条件強制設定操作が行われたこととなり、加工条件強制設定情報が遠隔操作装置9内の不図示の記憶部に記憶される。
ラジオボタンR42は、二個のドロップダウンリストD41、D42及び適用ボタンK41の遠隔ユーザーによる操作を可能にし、不図示の記憶部に記憶されている加工条件強制設定情報を削除するために設けられている。つまり、遠隔ユーザーは、ラジオボタンR42を選択することによって、二個のドロップダウンリストD41、D42及び適用ボタンK41を操作可能となる。また、遠隔ユーザーがラジオボタンR42を選択すると、遠隔操作装置9は、不図示の記憶部に記憶されている加工条件強制設定情報を削除する。
ドロップダウンリストD41は、画像出力操作画面W2のドロップダウンリストD21と同様にして、再出力画像を出力するときの濃度調整条件を再設定するために設けられている。具体的には、ドロップダウンリストD41の右部のボタンD411がタッチ操作されると、濃度調整条件として設定可能な複数の候補値(例えば、「濃くする」、「普通」、「薄くする」等)が選択可能に表示される。そして、当該表示された複数の候補値のうちの一つが選択されると、当該選択された候補値が入力欄D412に入力される。これにより、再出力画像を出力するときの濃度調整条件が当該選択された候補値に再設定される。例えば、図10では、濃度調整条件が「薄くする」に再設定されている。
尚、遠隔操作装置9は、再出力画像取得操作が行われた直後に(S25)、画像再出力操作画面W4を表示部91に表示した後、最初にラジオボタンR42が選択されたときには、入力欄D412に、当該遠隔操作装置9の不図示の記憶部に記憶されている濃度調整条件を入力する。つまり、画像再出力操作画面W4の表示当初に、最初にラジオボタンR42が選択されたときには、濃度調整条件が、不図示の記憶部に記憶されている濃度調整条件に再設定される。
ドロップダウンリストD42は、画像出力操作画面W2のドロップダウンリストD22と同様にして、再出力画像を出力するときのカラー指定条件を再設定するために設けられている。具体的には、ドロップダウンリストD42の右部のボタンD421がタッチ操作されると、カラー指定条件として設定可能な複数の候補値(例えば、「フルカラー」、「グレースケール」、「白黒」等)が選択可能に表示される。そして、当該表示された複数の候補値のうちの一つが選択されると、当該選択された候補値がカラー指定条件の入力欄D422に入力される。これにより、再出力画像を出力するときのカラー指定条件が当該選択された候補値に再設定される。例えば、図10では、カラー指定条件が「白黒」に再設定されている。
尚、遠隔操作装置9は、再出力画像取得操作が行われた直後に(S25)、画像再出力操作画面W4を表示部91に表示した後、最初にラジオボタンR42が選択されたときには、入力欄D422に、当該遠隔操作装置9の不図示の記憶部に記憶されているカラー指定条件を入力する。つまり、画像再出力操作画面W4の表示当初に、最初にラジオボタンR42が選択されたときには、カラー指定条件が、不図示の記憶部に記憶されているカラー指定条件に再設定される。
このように、加工条件再設定操作は、ラジオボタンR42を選択し、ドロップダウンリストD41及びドロップダウンリストD42を操作することによって行われる。また、加工条件再設定操作は、画像再出力操作画面W4の表示当初に、最初にラジオボタンR42を選択し、ドロップダウンリストD41及びドロップダウンリストD42を操作せず、入力欄D412、D422に入力された当該遠隔操作装置9の不図示の記憶部に記憶されている当該遠隔操作装置9固有の加工条件をそのまま変更しないことによって行われる。
以下では、加工条件再設定操作により設定された加工条件(本具体例では、濃度調整条件及びカラー指定条件)を第二加工条件と記載する。
適用ボタンK41は、画像出力操作画面W2の適用ボタンK41と同様に、不図示の記憶部に記憶されている加工条件を更新するために設けられている。具体的には、適用ボタンK41が押下されると、遠隔操作装置9は、不図示の記憶部に記憶されている濃度調整条件及びカラー指定条件を、入力欄D412に入力された濃度調整条件及び入力欄D422に入力されたカラー指定条件によって更新する。このようにして、遠隔操作装置9の不図示の記憶部には、当該遠隔操作装置9固有の加工条件が記憶される。
実行ボタンK42は、再出力実行操作を行うために設けられている。再出力実行操作とは、再出力実行指示を通信部26を介して制御部10へ送信する操作を示す。再出力実行指示とは、複合機1に、再出力画像と対応付けて第一記憶部24に記憶されている第一加工条件で当該再出力画像を加工させ、又は、加工条件再設定操作により設定された第二加工条件で、再出力画像を加工させ、当該加工後の加工画像を第二加工画像として、当該第二加工画像を複合機1に出力させる指示を示す。
具体的には、ラジオボタンR41を選択する加工条件強制設定操作が行われた後、実行ボタンK42が押下されると、遠隔操作装置9は、不図示の記憶部に記憶されている加工条件強制設定情報を含む再出力実行指示を通信部26を介して制御部10へ送信する。一方、加工条件再設定操作が行われた後、実行ボタンK42が押下されると、遠隔操作装置9は、加工条件再設定操作により設定された第二加工条件を含む再出力実行指示を通信部26を介して制御部10へ送信する。
キャンセルボタンK43は、画像取得指示画面W1のキャンセルボタンK12と同様に、キャンセル操作を行うために設けられている。つまり、キャンセルボタンK43が押下されると、遠隔操作装置9は、画像再出力操作画面W4を非表示にし、再出力画像選択画面W3を表示部91に再表示する。
プレビューボタンK44は、出力後プレビュー操作(プレビュー操作)を行うために設けられている。出力後プレビュー操作とは、出力後プレビュー実行指示を通信部26を介して制御部10へ送信する操作を示す。出力後プレビュー実行指示とは、複合機1に、再出力画像と対応付けて第一記憶部24に記憶されている第一加工条件で当該再出力画像を加工させ、又は、第二加工条件で再出力画像を加工させ、当該加工後の加工画像を第二加工画像として、当該第二加工画像を含む出力後プレビュー表示指示を返信させる指示を示す。出力後プレビュー表示指示とは、当該出力後プレビュー表示指示に含まれる第二加工画像を遠隔操作装置9の表示部91に表示させる指示を示す。
つまり、ラジオボタンR41を選択する加工条件強制設定操作が行われた後、プレビューボタンK44が押下されると、遠隔操作装置9は、不図示の記憶部に記憶されている加工条件強制設定情報を含む出力後プレビュー実行指示を、通信部26を介して制御部10へ送信する。一方、加工条件再設定操作が行われた後、プレビューボタンK44が押下されると、遠隔操作装置9は、加工条件再設定操作により設定された第二加工条件を含む出力後プレビュー実行指示を、通信部26を介して制御部10へ送信する。その結果、遠隔操作装置9に第二加工画像を含む出力後プレビュー表示指示が返信されると、遠隔操作装置9は、第二加工画像を表示部91に表示する。
尚、画像再出力操作画面W4には、再出力画像を出力するときの印刷条件や送信条件等の出力条件を再設定するための不図示のドロップダウンリストが設けられている。当該ドロップダウンリストは、ラジオボタンR41が選択されている場合も操作可能となっている。つまり、当該ドロップダウンリストの操作によって印刷条件や送信条件等の出力条件が再設定される。実行ボタンK42の押下時には、遠隔操作装置9は、上記再出力実行指示に当該ドロップダウンリストの操作により設定された印刷条件や送信条件等の出力条件も含めて、通信部26を介して制御部10へ送信する。
図6に参照を戻す。表示部91に画像再出力操作画面W4が表示され、遠隔ユーザーにより、加工条件強制設定操作又は加工条件再設定操作が行われたとする(S26)。更に、遠隔ユーザーにより出力後プレビュー操作が行われたとする(S27;YES)。
この場合、表示制御部13は、ステップS27の出力後プレビュー操作が行われた場合に受信した出力後プレビュー実行指示に、加工条件強制設定情報が含まれているか否かを判定する(S28)。
表示制御部13は、出力後プレビュー実行指示に加工条件強制設定情報が含まれていないと判定した場合(S28;NO)、ステップS25の再出力画像取得指示操作が行われた場合に受信した再出力画像取得指示に従って再出力画像を取得する。具体的には、表示制御部13は、当該再出力画像取得指示が示す出力対象画像ファイル名(例えば、「Image1.bmp」)と対応付けて第一記憶部24に記憶されている出力対象画像の画像データを取得し、当該取得した画像データが表す画像を再出力画像として取得する。また、表示制御部13は、ステップS27の出力後プレビュー操作が行われた場合に受信した出力後プレビュー実行指示に含まれる第二加工条件を取得する(S29)。
一方、表示制御部13は、出力後プレビュー実行指示に加工条件強制設定情報が含まれていると判定した場合(S28;YES)、ステップS29と同様に、ステップS25の再出力画像取得指示操作が行われた場合に受信した再出力画像取得指示に従って再出力画像を取得する。また、表示制御部13は、当該再出力画像取得指示が示す出力対象画像ファイル名(例えば、「Image1.bmp」)と対応付けて第一記憶部24に記憶されている第一加工条件(例えば、「濃くする、フルカラー」)を取得する(S32)。
そして、表示制御部13は、ステップS29において取得した再出力画像を、ステップS29において取得した第二加工条件で加工した加工画像を第二加工画像として生成する。または、表示制御部13は、ステップS32において取得した再出力画像を、ステップS32において取得した第一加工条件で加工した加工画像を第二加工画像として生成する(S30)。
そして、表示制御部13は、ステップS27の出力後プレビュー操作が行われた場合に受信した出力後プレビュー実行指示に従って、ステップS30で生成した第二加工画像を表す画像データを含む出力後プレビュー表示指示を返信する(S31)。
遠隔操作装置9は、出力後プレビュー表示指示を受信すると、当該出力後プレビュー表示指示に含まれる画像データが表す第二加工画像を、画像再出力操作画面W4に重ねるようにして表示部91に表示する。尚、遠隔操作装置9は、第二加工画像を表示部91に表示する場合に、当該第二加工画像を非表示にするための閉じるボタンを合わせて表示する。
そして、遠隔ユーザーが、表示部91に表示された第二加工画像を視認した結果、意図した通りに再出力画像が加工されていないと判断し、当該第二加工画像と合わせて表示された閉じるボタンを押下したとする(S33;閉じるボタン押下)。この場合、ステップS26に戻り、遠隔ユーザーによって画像再出力操作画面W4を用いた加工条件強制設定操作又は加工条件再設定操作が行われる。
一方、遠隔ユーザーが、表示部91に表示された第二加工画像を視認した結果、意図した通りの再出力画像が加工されていないと判断し、キャンセルボタンK43を押下してキャンセル操作を行ったとする(S33;キャンセル操作)。この場合、遠隔操作装置9は、画像再出力操作画面W4を非表示にさせ、再出力画像選択画面W3を表示部91に再表示させる。つまり、ステップS25に戻り、遠隔ユーザーによって再出力画像選択画面W3を用いた再出力画像取得指示操作が行われる。
また、遠隔ユーザーが、表示部91に表示された第二加工画像を視認した結果、意図した通りに再出力画像が加工されていると判断し、実行ボタンK42を押下して再出力実行操作を行ったとする(S33;再出力実行操作)。又は、遠隔ユーザーが、画像再出力操作画面W4において出力後プレビュー操作を行わずに(S27;NO)、実行ボタンK42を押下して再出力実行操作を行ったとする(S33;再出力実行操作)。
これらの場合、図7に示すように、画像出力部11は、ステップS28と同様にして、ステップS33の再出力実行操作が行われた場合に受信した再出力実行指示に、加工条件強制設定情報が含まれているか否かを判定する(S41)。
画像出力部11は、再出力実行指示に加工条件強制設定情報が含まれていないと判定した場合(S41;NO)、ステップS29と同様に、ステップS25の再出力画像取得指示操作が行われた場合に受信した再出力画像取得指示に従って再出力画像を取得する。また、画像出力部11は、ステップS33の再出力実行操作が行われた場合に受信した再出力実行指示に含まれる第二加工条件を取得する(S42)。
一方、画像出力部11は、再出力実行指示に加工条件強制設定情報が含まれていると判定した場合(S41;YES)、ステップS29と同様に、ステップS25の再出力画像取得指示操作が行われた場合に受信した再出力画像取得指示に従って再出力画像を取得する。また、画像出力部11は、当該再出力画像取得指示が示す出力対象画像ファイル名(例えば、「Image1.bmp」)と対応付けて第一記憶部24に記憶されている第一加工条件(例えば、「濃くする、フルカラー」)を取得する(S45)。
そして、画像出力部11は、ステップS42において取得した再出力画像を、ステップS42において取得した第二加工条件で加工した加工画像を第二加工画像として生成する。または、画像出力部11は、ステップS45において取得した再出力画像を、ステップS45において取得した第一加工条件で加工した加工画像を第二加工画像として生成する(S43)。
そして、画像出力部11は、第二加工画像を出力する(S44)。
具体的には、RAMに記憶されている遠隔ユーザーによりメニュー画面においてタッチ操作された機能の名称が再印刷機能であるとする。この場合、ステップS44において、画像出力部11は、ステップS33の再出力実行操作が行われた場合に受信した再出力実行指示に含まれる印刷条件を取得する。そして、画像出力部11は、画像形成部22を制御して、当該取得した印刷条件を用いて第二加工画像を用紙に形成させる。
また、RAMに記憶されている上記機能の名称が再送信機能であるとする。この場合、ステップS44において、画像出力部11は、ステップS33の再出力実行操作が行われた場合に受信した再出力実行指示に含まれる送信条件を取得する。そして、画像出力部11は、第二加工画像を表す画像データを電子ファイル化し、当該取得した送信条件によって指定された送信先へ当該電子ファイルを送信する。
つまり、記憶制御部12は、ある一の遠隔操作装置9において、複合機1に取得させた出力対象画像を当該一の遠隔操作装置9で設定された第一加工条件で加工した第一加工画像を複合機1に出力させる画像出力操作が行われた場合に(S1、S2、S7;出力実行操作)、当該出力対象画像と当該第一加工条件とを対応付けて第一記憶部24に記憶する(S8、S11)。
また、表示制御部13は、各遠隔操作装置9において、第一記憶部24に記憶された出力対象画像を表示させる出力後プレビュー操作が行われた場合に(S21〜S26、S27;YES)、当該各遠隔操作装置9で固有に設定された第二加工条件で当該出力対象画像を加工し、第二加工画像として当該各遠隔操作装9置の表示部91に表示させる(S28;NO、S29〜S31)。
このため、遠隔操作装置9のユーザーは、他の一の遠隔操作装置9において設定された第一加工条件とは異なる、当該遠隔操作装置9において固有に設定された第二加工条件で加工された第二加工画像を視認することができる。これにより、遠隔操作装置9のユーザーは、自身が使用する遠隔操作装置9において意図した通りの第二加工条件を設定することにより、他の一の遠隔操作装置9のユーザーが複合機1に出力させた第一加工画像を、意図した通りに再加工して再利用することができる。
このように、本実施形態の構成によれば、ある一の遠隔操作装置9が複合機1に出力させた第一加工画像を、他の遠隔操作装置9において設定された第二加工条件で再加工して、当該他の遠隔操作装置9において再利用させることができる。
また、表示制御部13は、出力対象画像を第一加工条件で加工した第一加工画像を複合機1に出力させる画像出力操作を行った遠隔操作装置9と同じグループに対応付けて第二記憶部25に記憶されている遠隔操作装置9にのみ、第二加工画像を表示させる(S22;YES、S23、S25、S26、S27;YES、S28〜S31)。
このため、ある一の遠隔操作装置9によって出力された第一加工画像を再加工した第二加工画像が、当該一の遠隔操作装置9とは他のグループに所属する遠隔操作装置9や、グループに所属していない遠隔操作装置9において視認される虞を低減することができる。これにより、当該第一加工画像を視認して得られる情報が、他のグループに所属する遠隔操作装置9のユーザーや、グループに所属していない遠隔操作装置9のユーザーに漏洩する虞を低減することができる。
また、表示制御部13は、各遠隔操作装置9において加工条件強制設定操作が行われたときに出力後プレビュー操作が行われた場合、つまり、第二加工条件を用いずに再出力画像を表示させる出力後プレビュー操作が行われた場合(S27;YES、S28;YES)、再出力画像を、当該再出力画像と対応付けて第一記憶部24に記憶されている第一加工条件で加工した画像を、第二加工画像として当該各遠隔操作装置9の表示部91に表示させる(S32、S30、S31)。
このため、遠隔操作装置9のユーザーは、加工条件強制設定操作を行って出力後プレビュー操作を行うことにより、他の遠隔操作装置9で設定された第一加工条件と同じ加工条件を当該遠隔操作装置9において再設定する手間をかけずに、第一加工画像と同じ画像を視認することができる。
また、画像出力部11は、各遠隔操作装置9において、出力後プレビュー操作が行われた結果、表示制御部13により表示部91に表示された第二加工画像を複合機1に再出力させる再出力実行操作が行われた場合に(S21〜S32、S33;再出力実行操作)、当該第二加工画像を出力する(S41〜S45)。
このため、遠隔操作装置9のユーザーは、第二加工画像を視認した結果、意図した通りの加工がされていると判断した場合に再出力実行操作を行うことにより、意図した通りの加工がされた第二加工画像を複合機1に出力させることができる。
尚、上記実施形態は、本発明に係る実施形態の例示に過ぎず、本発明を上記実施形態に限定する趣旨ではない。例えば、以下に示す、変形実施形態であってもよい。
(1)例えば、画像再出力操作画面W4に実行ボタンK42が設けられていず、遠隔操作装置9において再出力実行操作が行われなくてもよい。これに合わせて、ステップS41〜S45を省略してもよい。
(2)また、画像再出力操作画面W4にラジオボタンR41が設けられていず、遠隔操作装置9において加工条件強制設定操作が行われなくてもよい。これに合わせて、ステップS28、ステップS32、ステップS41、及びステップS45を省略してもよい。
(3)また、表示制御部13は、全ての遠隔操作装置9に第一記憶部24に記憶された出力対象画像をプレビュー表示させるようにしてもよい。つまり、第二記憶部25を備えないように簡素化してもよい。そして、メニュー画面に選択可能に表示された画像を再出力する機能の名称を示すボタンが押下された場合に(S21)、表示制御部13は、ステップS22〜S24に代えて、第一記憶部24に記憶されている全ての出力対象画像ファイル名を含む選択画面表示指示を遠隔操作装置9へ返信するようにしてもよい。