JP2019045375A - 樹脂製フィルム材の扇度測定装置及び扇度測定方法 - Google Patents

樹脂製フィルム材の扇度測定装置及び扇度測定方法 Download PDF

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Toshikazu Kotaka
敏和 小高
須黒 雅博
Masahiro Suguro
雅博 須黒
金子 志奈子
Shinako Kaneko
志奈子 金子
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Abstract

【課題】長尺の樹脂製フィルム材の扇度を簡便で精度よく測定する測定装置及び測定方法を提供する。【解決手段】樹脂製フィルム材5の扇度測定装置1は、樹脂製フィルム材5を載置する測定台20と、樹脂製フィルム材5の側端部6を撮像する撮像手段11、12、13と、撮像した画像を解析して樹脂製フィルム材5の扇度を算出する解析演算手段30と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂製フィルム材の扇度測定装置及び扇度測定方法に関する。
リチウムイオン二次電池などの電解質を用いる二次電池は、正極と負極とがセパレータで絶縁されている。セパレータは、電解質を透過させる細孔を有しつつ、高い絶縁性能が要求されるとともに、耐熱性、化学的安定性、機械的強度等も合わせて要求される。このような要求を満たす材料として、例えばポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂が挙げられる。
セパレータは、幅広で長尺の樹脂製のフィルム材から必要な大きさに切り出して製造される。製造直後の幅広で長尺のフィルム材は、ロール状に巻いた状態で出荷され、その状態で購入者の元に届けられる。フィルム材の厚さ等にばらつきがあると、ロール状に積層されたフィルム材の最外層に近づくにつれ歪みが大きくなる。そのため購入者がフィルム材をロールから巻き出したとき、フィルム材が長さ方向に垂直な方向に湾曲している場合がある。この湾曲が大きいとその後のセパレータ製造工程に悪影響を与える可能性があるため、その湾曲の程度(以下「扇度」という。)はできるだけ小さいほうがよい。
そのため、ロール状に積層する長尺のフィルム材の扇度をできるだけ小さくする製造方法が検討されている。例えば特許文献1には、キュア炉内の加熱温度を調整することにより、幅広で長尺のポリイミドフィルムの扇度を小さく抑制する方法が開示されている。
特開2006−335875号公報
通常、扇度は、台上に載置した所定の長さのフィルム材の長さ方向の側端部が直線に対して最大どの程度湾曲しているかによって定義される。特許文献1においては、ポリイミドフィルムの扇度の定義として、基線からフィルム端部までの長さを扇度(フィルム長さ6m当たりの基線からの湾曲の最大値をmm単位で表示したもの)として表示している。
この扇度を測定する方法として、たとえば所定の長さの樹脂製フィルム材をロールから引き出して測定台に載置し、フィルム材の湾曲の程度(フィルム材の両端部を所定の直線に合わせ、当該直線からフィルム材の側端部が離間する距離)を、ノギスなどを用いて複数点測定し、その最大値を扇度として記録するという方法がある。しかしこのような測定方法では時間がかかり効率的ではない。
本発明は、上記の状況に鑑み、長尺の樹脂製フィルム材の扇度を簡便で精度よく測定する測定装置及び測定方法を提供することを目的とする。
本発明に係る樹脂製フィルム材の扇度測定装置は、
樹脂製フィルム材を載置する測定台と、
前記樹脂製フィルム材の側端部を撮像する撮像手段と、
撮像した画像を解析して前記樹脂製フィルム材の扇度を算出する解析演算手段と、
を備える。
本発明に係る樹脂製フィルム材の扇度測定方法は、
樹脂製フィルム材を測定台に載置する工程と、
前記樹脂製フィルム材の側端部を撮像する工程と、
撮像した画像を解析して前記樹脂製フィルム材の扇度を算出する工程と、
を備える。
本発明によれば、長尺の樹脂製フィルム材の扇度を簡便で精度よく測定する測定装置及び測定方法を提供することができる。
本発明の実施形態における扇度測定・判定装置の概略構成図である。 図1の扇度測定・判定装置の概略側面図である。 本発明の実施形態に係るカメラによって撮像される画像の範囲(画角)とその解析、計算方法を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る解析演算装置の構成図である。 本発明の実施形態に係る扇度測定・判定方法の概略フローチャートである。 本発明の実施形態に係る扇度を計算する方法の概略フローチャートである。 実施例に係る扇度計算方法を説明するための模式図である。
以下に本発明の実施の形態1について図面を参照して説明する。なお図1、3、7においては、図の左右方向をx方向、図の上下方向をy方向とする。図2においては、図の左右方向がx方向、図の上下方向がz方向(高さ方向)となる。
図1に本実施形態に係るフィルム材の扇度測定・判定装置1の概略構成図を示す。扇度測定・判定装置1は、第1カメラ11、第2カメラ12、第3カメラ13(いずれも撮像手段)と、測定台20と、解析演算装置(解析演算手段、判定手段)30と、モニタ(出力装置)50と、イオナイザ(除電手段)60と、を有する。
なお、図1では、測定台20とその上に載置された被測定物である樹脂製フィルム材5のみを平面的に(上方から)見た図を示している。それ以外の要素はわかりやすくするため、平面図ではなくその構成のみを示している。図示したx軸、y軸は、測定台20の上に載置された樹脂製フィルム材5を平面的に見たときのその長手方向の座標軸とそれに直交する座標軸である。
測定台20は、その上に樹脂製フィルム材5を載置する載置台である。測定台20は、樹脂製フィルム材5を長手方向に載置するため、x方向に細長い形状としている。本実施形態の樹脂製フィルム材5は、例えば数十メートルのロール状に巻き取られたフィルムから、最初の巻き出し部を測定サンプルとして切り出したものである。
測定台20と樹脂製フィルム材5のうちの少なくとも一方はイオナイザ60等を用いて予め除電されていることが好ましい。セパレータ等のフィルム材は実際に使用する時には無負荷であるため、使用時の条件に近い条件とするため引張力などを受けていない状態で扇度を測定することが好ましい。そのため、除電することにより、静電的な吸引力や反発力による試料の歪みをなくすことが好ましい。
測定台20の上面の端部に、第1基準ブロック21、第2基準ブロック22、第3基準ブロック23がx方向にこの順で配列されている。各基準ブロック21、22、23は同形の二等辺三角形であり、その三角形の頂点が基準点である。基準ブロックは、基準点が識別できればその大きさや形状は限定されない。これらの基準ブロック21、22、23はx方向に距離Lずつ離間して等間隔に配列されている。また各基準ブロックの基準点はy方向の位置(座標)が同じになるように配置されていることが好ましい。
樹脂製フィルム材5は、基準ブロック21、22、23の配列方向とできるだけ平行になるように載置する。具体的には、樹脂製フィルム材5の側端部6の左端部7と右端部8のy方向座標ができるだけ近くなるように載置することが好ましい。これにより、測定精度を向上させることができる。図1では、樹脂製フィルム材5は、湾曲した扇形の内側の方向に基準ブロック21、22、23がくるように配置している。しかし扇形の外側の方向に基準ブロックがくるように配置してもよい。
樹脂製フィルム材5は、例えばリチウムイオン二次電池のセパレータの材料であり、具体的には例えばポリオレフィンの一軸延伸フィルムである。ポリオレフィンとは、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、へキセンなどのα−オレフィンを重合または共重合させて得られる化合物のことであり、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン、ポリヘキセンのほか、これらの共重合体を挙げることができる。
一軸延伸フィルムとは、ポリオレフィンを縦一方向に延伸することにより得たフィルムである。一軸延伸フィルムは延伸した方向の強度が高く、捩りに対する抵抗が高く、熱収縮する性質を有する。またフィルム上に耐熱性微粒子層を有していてもよい。電池の過熱を防止するために設けられた耐熱性微粒子層は、耐熱温度が150℃以上の耐熱性を有し、電気化学反応に安定な無機微粒子から構成される。
このような無機微粒子として、シリカ、アルミナ(α−アルミナ、β−アルミナ、θ−アルミナ)、酸化鉄、酸化チタン、チタン酸バリウム、酸化ジルコニウムなどの無機酸化物;ベーマイト、ゼオライト、アパタイト、カオリン、スピネル、マイカ、ムライトなどの鉱物を挙げることができる。
図1に戻り、第1カメラ11、第2カメラ12、又は第3カメラ13のそれぞれは、樹脂製フィルム材5と第1基準ブロック21、第2基準ブロック22、又は第3基準ブロック23とを撮像する。図2に示すように、各カメラ11、12、13はそれぞれが各基準ブロック21、22、23の上方(z方向)に配置されている。各カメラ11、12、13は、樹脂製フィルム材5の側端部6をそれぞれ第1基準ブロック21、第2基準ブロック22、第3基準ブロック23とともに撮像することができる。各カメラ11、12、13は光学式カメラであり、デジタルカメラであることが好ましい。前述のように、図1では第1カメラ11、第2カメラ12、第3カメラ13はその位置が各基準ブロック21、22、23の位置に重ならないようにずらして示しているが、実際は図2に示すように上下方向に重なっている。なお図2では、測定台20、各基準ブロック21、22、23、及び各カメラ11、12、13以外は記載を省略している。
図3では、各カメラ11、12、13によって撮像される画像の範囲(画角)を点線で示している。第1カメラ11は、第1基準ブロック21と樹脂製フィルム材5の側端部6の一部を同時に撮像できるように配置されている。つまり、第1カメラ11の画角14は、第1基準ブロック21と樹脂製フィルム材5の側端部6の一部を同時に撮像できる範囲である。「同時に」というのは、「1つの画像内に」ということである。なお、第1基準ブロック21の全体が撮像できなくても、基準点(本実施形態では三角形の頂点)が撮像できればよい。
同様に、第2カメラ12の画角15は、第2基準ブロック22と樹脂製フィルム材5の側端部6の一部を同時に撮像できる範囲である。また第3カメラ13の画角16は、第3基準ブロック23と樹脂製フィルム材5の側端部6の一部を同時に撮像できる範囲である。
解析演算装置30は、各カメラ11、12、13が撮像した画像を解析する。解析演算装置30は、解析結果から扇度を計算し、さらに計算された扇度が規格値に合致するか否かを判定する。画像解析の方法や扇度の計算方法については後述する。
詳しく説明すると、解析演算装置30は、図4に示すように、CPU(Central Processing Unit)31、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)33、解析部34、演算部35、判定部36、カメラ11−13とのインターフェース(IF)37、モニタ50とのインターフェース(IF)38を有する。
CPU31は、解析演算装置30全体を制御する。ROM32は各種プログラムを格納する領域である。RAM33は、必要なデータを格納するとともに、各プログラムを展開して実行する領域である。CPU31は、各カメラ11、12、13を制御し、撮像方向や撮像条件を調整して撮像する。各カメラ11、12、13が撮像した画像は、インターフェース37を介して解析部34に送られる。解析部34は、画像を解析して解析対象の座標を決定する。演算部35は、解析部34が画像解析した結果から所定の寸法を計測し、扇度を計算する。判定部36は、演算部35が計算した扇度を格納している規格値と比較して、扇度が規格値の範囲内であれば良であると判定し、規格値の範囲外であれば不良と判定する。CPU31は、撮像画像、扇度、判定結果等をインターフェース38を介してモニタ50に出力する。解析演算装置30の各部はバス39を介して接続されている。
解析演算装置30には、操作者が指示を入力可能な操作部40が接続されている。操作部40は例えばキーボードやタッチパネルを含む液晶入力部であり、解析演算装置30とは別な部材でもよいし、解析演算装置30に組み込まれていてもよい。解析演算装置30は例えばパソコンを用いることができる。
モニタ50は、撮像した画像、計算した扇度、判定結果等を画面上に出力(表示)する。モニタ50は、画像出力装置(ディスプレイ)を用いることができる。画像出力装置の種類は任意である。しかし出力するのは画像に限定されず、印刷出力装置、音声出力装置、点灯装置等であってもよく、これらを組み合わせたものでもよい。モニタ50は、解析演算装置30とは別な部材でもよいし、解析演算装置30に組み込まれていてもよい。
次に、図1に示す装置を用いて扇度を計算及び判定する方法について、図3と図5を参照して説明する。
まず、樹脂製フィルム材(被測定物)5を測定台20の上に載置する(図5のステップS11)。樹脂製フィルム材5と測定台20は測定精度を向上させるために、イオナイザ等で除電されていることが望ましい。さらに、樹脂製フィルム材5の左端部7と右端部8の基準ブロックに対するy方向位置は、測定精度を向上させるために、できるだけ同じになるよう載置されていることが望ましい。
次に、図3に示すように、樹脂製フィルム材5の側端部6と基準ブロックとが同時に撮像されるように、基準ブロックごとにカメラで撮像する(図5のステップS12)。この実施形態では3台のカメラを用いて撮像するが、これに限らず、1台のカメラで全体を撮像してもよい。基準ブロックはその基準点のみが撮像されてもよいが、画像解析においては基準ブロックの全体像を撮像したほうが画像認識に誤りが生じにくい。
次に、撮像された画像から扇度を計算する(図5のステップS13)。
ここで、ステップS13において解析演算装置30が撮像された画像を解析し扇度を計算する方法について、図3と図6を用いて説明する。まず、図3の画角(画像)14、15、16で示す各画像から3つの基準ブロック21、22、23(の基準点)と樹脂製フィルム材5の側端部6といった対象を特定する(図6のステップS21)。対象の特定(認識)方法は特に限定されず、例えば画像を2値化して直線や曲線を抽出し、所定の形状(例えば二等辺三角形)のものを選択することにより特定することができる。あるいは抽出した図形や形状をあらかじめ記憶した図形や形状と比較して同じ又は類似のものを選択することにより特定することができる。このような処理は公知のソフトウェアを用いて行うことができる。対象を特定すると同時に、対象の位置座標を取得してもよい。位置座標を取得する方法も特に限定されず、任意の公知の画像解析ソフトウェアを用いることができる。位置座標の原点はどこに設定してもよいが、ここでは例えば第1基準ブロック21の基準点である三角形の頂点R(図3参照)を原点(0、0)とする。
次に、画像14の第1基準ブロック21の基準点Rからy軸に平行な方向(y方向)に線分P1を引き、樹脂製フィルム材5の側端部6との交点Aの座標を取得する。測定された交点Aのy座標がL1であったとすると、交点Aの座標は(0、L1)となる。
同様に画像15の第2基準ブロック22の頂点からy方向に線分P2を引き、樹脂製フィルム材5の側端部6との交点Bの座標を求める。第1基準ブロック21と第2基準ブロック22との距離はLに設定しているので、交点Bのx座標はLである。得られた交点Bのy座標をL2とすると、交点Bの座標は(L、L2)となる。さらに、画像16の第3基準ブロック23の頂点からy方向に線分P3を引き、樹脂製フィルム材5の側端部6との交点Cの座標を求める。第2基準ブロック22と第3基準ブロック23との距離はLに設定しているので、交点Cのx座標は2Lである。得られた交点Cのy座標をL3とすると、交点Cの座標は(2L、L3)となる(以上、図6のステップS22)。
上述のように、各基準ブロック21、22、23は、平行な3つの線分P1、P2、P3の配列位置をそれぞれ規定する役割を有する。
次に、3つの交点のうち両端の2交点AとCを通る直線Qを引き(図6のステップS23)、その直線Qの一次式を求める。直線Qの式をy=ax+bとすると、各座標の数値を用いてa=(L3−L1)/2L、b=L1と表せる。
次に、3つの交点のうち2交点AとCの間にある交点Bから直線Qに垂線を引き、直線Qとの交点Dを求める(図6のステップS24)。この垂線BDの式をy=cx+dとすると、c=−2L/(L3−L1)、d=L2−bLと表せる。また交点Dの座標を(x1、y1)とすると、x1=(d−b)/(a−c)、y1=ax1+b=cx1+dと表せる。
次に、線分BDの長さ(垂線距離)を求める(図6のステップS25)。この長さBDが、フィルムの長さ2L(第1基準ブロック21と第3基準ブロック23との間の距離)あたりの扇度となる。ピタゴラスの定理によりこの長さを計算すると、線分BDの長さ=扇度(長さ2Lあたり)=((x1−L)+(y1−L2)1/2となる。これをフィルムの長さMあたりの扇度に変換する場合は、扇度(長さMあたり)=扇度(長さ2Lあたり)×M/2Lとすればよい。
図5に戻り、解析演算装置(判定手段)30は、計算された扇度を予め記憶しておいた規格値と比較し、規格を満たす場合は樹脂製フィルム材5の扇度は良とし、規格を満たさない場合は不良と判定する(図5のステップS14)。解析演算装置30は、これらの扇度の計算値及び判定をモニタ50に表示させる。規格値は樹脂製フィルム材の材料や組成、寸法、用途等により異なるため、これらの条件を考慮して予め設定し、RAM33に記憶させておく。
なお、セパレータ等に用いられる長尺の樹脂製フィルム材は、通常はロール状に巻かれている。ロール状に巻かれた樹脂製フィルム材は、ロールの最外層が最も扇度が大きくなる性質がある。そのため、ロールの最外層、即ちロールから巻き出した最初の部分の扇度が合格となれば、1つのロール状の樹脂製フィルム材全体の扇度が合格であると判断することができる。したがって、ロールから最初に巻き出した部分の扇度を測定して良否判定を行うことが効率的である。
上記の計算方法は、3つの直線P1、P2、P3のうち、中間にある直線P2と側端部6との交点Bが直線Qと最も離間している点と想定して計算する方法である。フィルム材は切り出したフィルム材の中央からx方向(長手方向)両側に概ね対称的に湾曲するため、この想定が成立する。仮に非対称であっても、その違いはわずかであるため、上記の計算方法で最大離間距離を求めてもほとんど誤差は生じず、実用的な問題はない。このような解析方法を用いることにより、簡易な装置と解析手法により、短時間で扇度を計算することができる。
以上のように、本実施形態により、樹脂製フィルム材の扇度を簡便(短時間)で精度よく測定することができ、さらに良否を判定することができる。
(他の実施形態)
上記の実施形態1では、カメラを3台配置して樹脂製フィルム材の側端部の3箇所をそれぞれ撮像した。これは画像の精度、即ち測定精度を上げるためであるが、カメラの台数はこれに限られない。例えば、1台のカメラで撮像方向を変えて3箇所を撮像するように構成してもよい。あるいは、所定の長さの樹脂製フィルム材全体を撮像可能な広い画角を有するカメラであれば、1台のカメラで撮像した1つの全体画像の画像解析を行ってもよい。この場合、基準ブロックを用いる必要はなく、画像上でx方向に等間隔となるように配列したy方向に平行な線分(P1、P2、P3)を3本引き、樹脂製フィルム材の側端部との交点A、B、Cを求めて上述の方法で扇度を計算することができる。この場合、原点は例えば左端の線分P1とフィルム材の側端部との交点Aとすることができる。この方法は、カメラの台数を減らすことができ、また基準ブロックを配置する必要がないという利点がある。
上記の実施形態1では、3つの基準ブロックの基準点(頂点)のy座標を同じ位置に配置した。しかしy座標が同じ位置でなくともよい。y座標が同じでない場合は、あらかじめ各基準ブロックの基準点のy座標を測定して記憶させておき、交点A、B、Cの座標計算に用いればよい。
上記の実施形態1では、解析演算装置30は計算された扇度の良否判定まで行ったが、判定は行なわずに扇度を計算するだけでもよい。この場合、操作者がモニタ50に表示された扇度を見て良否を判定すればよい。
図7を用いて、本発明の実施例を説明する。なお、図7では分かりやすくするため、y方向の寸法の縮尺を変えている。また図7は画像そのものではなく、樹脂製フィルム材の側端部と画像から計算された仮想線の位置関係を示した模式図である。
まずポリオレフィンフィルムである樹脂製フィルム材をロールから巻き出し、2m以上の長さとなるように切断して、測定台(図示せず)上に載置した。測定台には、1mの間隔で3つの基準ブロックS1、S2、S3を配置した。次に3台のカメラを用いて、樹脂製フィルム材の側端部6を上方からそれぞれ基準ブロックS1、S2、S3とともに撮像し、画像を解析した。その結果、3つの基準ブロックS1、S2、S3から伸ばしたy軸に平行な線分P1、P2、P3と樹脂製フィルム材の側端部6との交点A、B、Cの座標は、それぞれA(0、68)、B(1000、272)、C(2000、468)であった。座標の原点は基準ブロックS1の頂点とした。数値の単位はmmである。
これから直線ACの式はy=0.2x+68となった。また、交点Bから直線ACに下ろした垂線BDの式はy=−5x+5272となった。これから垂線BDの交点Dのx座標は、0.2x+68=−5x+5272とおいてx=1000.7692と計算された。またy座標はx座標の数値を代入して268.1538と計算された。したがって交点Dの座標はD(1000.7692、268.1538)となる。
これから、交点Bから直線ACに下ろした垂線BDの長さがピタゴラスの定理を用いて3.92と計算された。したがって、2.0m扇度は3.92mmとなる。このように、2mの長さの樹脂製フィルム材の扇度はそれほど大きくなく、作業者が目視でノギスを用いて測定すると作業に時間がかかるが、本方法では簡便で精度よく測定できることがわかった。
1 扇度測定・判定装置
5 樹脂製フィルム材(被測定物)
6 側端部
7 左端部
8 右端部
11、12、13 第1カメラ〜第3カメラ(撮像手段)
14、15、16 第1カメラの画角(画像範囲)〜第3カメラの画角
20 測定台
21、22、23 第1基準ブロック〜第3基準ブロック
30 解析演算装置(解析演算手段、判定手段)
31 CPU
32 ROM
33 RAM
34 解析部
35 演算部
36 判定部
37、38 インターフェース
39 バス
40 操作部
50 モニタ(出力装置)
60 イオナイザ(除電手段)

Claims (10)

  1. 樹脂製フィルム材を載置する測定台と、
    前記樹脂製フィルム材の側端部を撮像する撮像手段と、
    撮像した画像を解析して前記樹脂製フィルム材の扇度を算出する解析演算手段と、
    を備える、樹脂製フィルム材の扇度測定装置。
  2. 前記解析演算手段は、前記樹脂製フィルム材を長手方向に載置する測定台の一方向をx方向として、該x方向と直交するy方向に平行且つx方向に等間隔に配列された3本の線分を前記画像に配置し、該3本の線分と前記側端部との3つの交点の座標を解析する、請求項1に記載の樹脂製フィルム材の扇度測定装置。
  3. 前記解析演算手段は、前記3つの交点のうち両側の2交点を結ぶ直線と、前記両側の2交点の間にある交点との垂線距離を前記扇度として算出する、請求項2に記載の樹脂製フィルム材の扇度測定装置。
  4. 前記測定台は、前記3つの線分の位置を規定するx方向に等間隔に配列された基準ブロックを有し、前記撮像手段は前記基準ブロックと前記側端部を同時に撮像する、請求項2又は3に記載の樹脂製フィルム材の扇度測定装置。
  5. 前記撮像手段は1台以上の光学式カメラである、請求項1から4のいずれか1項に記載の樹脂製フィルム材の扇度測定装置。
  6. 前記測定台と前記樹脂製フィルム材のうち少なくともいずれかを除電する除電手段をさらに備える、請求項1から5のいずれか1項に記載の樹脂製フィルム材の扇度測定装置。
  7. あらかじめ設定した規格値と前記算出した扇度を比較して前記樹脂製フィルム材の良否を判定する判定手段をさらに備える、請求項1から6のいずれか1項に記載の樹脂製フィルム材の扇度測定装置。
  8. 前記判定手段が判定した判定結果を出力する出力装置をさらに備える、請求項7に記載の樹脂製フィルム材の扇度測定装置。
  9. 樹脂製フィルム材を測定台に載置する工程と、
    前記樹脂製フィルム材の側端部を撮像する工程と、
    撮像した画像を解析して前記樹脂製フィルム材の扇度を算出する工程と、
    を含む、樹脂製フィルム材の扇度測定方法。
  10. 前記樹脂製フィルム材は、ロールから巻き出す最初の部分を用いる、請求項9に記載の樹脂製フィルム材の扇度測定方法。
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