JP2019044466A - 壁構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構造で確実に腹起し工を壁材に取り付ける。【解決手段】本発明のある観点による壁構造体1は、壁構造体1の高さ方向に延びる壁材10と、壁構造体1の幅方向に延びる腹起し工30と、第1の隆条部212を有し、該第1の隆条部212が上記幅方向に延びるように壁材に接合される第1の連結部材21と、第2の隆条部222を有し、該第2の隆条部222が上記幅方向に延びるように腹起し工30に接合される第2の連結部材22と、第1の連結部材21および第2の連結部材22のそれぞれに対向して配置され、第1の隆条部212に係合する第3の隆条部232A,232B、および第2の隆条部222に係合する第4の隆条部232C,232Dを有する第3の連結部材23とを備える。【選択図】図3
Description
本発明は、腹起し工を含む壁構造体に関する。
腹起し工は、例えば複数の壁材を幅方向に配列した壁構造体において、壁構造体の幅方向に架け渡される形鋼などの鋼材である。腹起し工を取り付けることによって複数の壁材が一体化され、例えばこれらを一括して切梁などに連結することができる。
このような腹起し工は、従来は現場溶接によって壁材に取り付けられていたが、特許文献1ではブラケットを用いた機械的な取り付け構造が提案されている。この取り付け構造では、現場溶接を不要としたことによって工程が天候の影響を受けなくなり、また工程自体の期間も短縮される。さらに、仮設後の撤去およびブラケットの再利用も容易になる。
しかしながら、特許文献1に記載されたような取り付け構造では、腹起し工およびブラケットに加えて定着金具やタイバックアンカーといった部品が用いられるため、部品数が多くなるという点で工程が複雑化する。また、ブラケットは壁面に設けられた掛止部に掛止されるが、掛止されたブラケットの脱落を防止する機構は特に設けられていない。
そこで、本発明は、簡単な構造で確実に腹起し工を壁材に取り付けることが可能な、新規かつ改良された壁構造体を提供することを目的とする。
本発明のある観点による壁構造体は、壁構造体の高さ方向に延びる壁材と、壁構造体の幅方向に延びる腹起し工と、第1の隆条部を有し、該第1の隆条部が上記幅方向に延びるように壁材に接合される第1の連結部材と、第2の隆条部を有し、該第2の隆条部が上記幅方向に延びるように腹起し工に接合される第2の連結部材と、第1の連結部材および第2の連結部材のそれぞれに対向して配置され、第1の隆条部に係合する第3の隆条部、および第2の隆条部に係合する第4の隆条部を有する第3の連結部材とを備える。
上記の構成によれば、予め壁材に接合された第1の連結部材と、予め腹起し工に接合された第2の連結部材とが、第1および第2の隆条部が互いに平行になるように配置されたところで、隆条部が延びる方向、すなわち壁構造体の幅方向から第3の連結部材を挿嵌することによって腹起し工を壁材に取り付けることができる。
上記の構成によれば、予め壁材に接合された第1の連結部材と、予め腹起し工に接合された第2の連結部材とが、第1および第2の隆条部が互いに平行になるように配置されたところで、隆条部が延びる方向、すなわち壁構造体の幅方向から第3の連結部材を挿嵌することによって腹起し工を壁材に取り付けることができる。
上記の壁構造体において、腹起し工は、フランジが壁材に対向するように配置されるH形鋼であり、第2の連結部材は、上記フランジの壁材に対向しない面に接合されてもよい。この場合、第3の連結部材の高さ方向の一方の端部は、H形鋼のウェブに接触してもよい。
また、上記の壁構造体において、第1の隆条部または第2の隆条部の少なくともいずれかに含まれる隆条は、基部から鉤状に突出した部分を含む断面形状を有してもよい。あるいは、第1の隆条部または第2の隆条部の少なくともいずれかに含まれる隆条は、基部から斜めに突出した部分を含む断面形状を有してもよい。
また、上記の壁構造体において、第1の連結部材には、壁材に螺合するボルトが挿通される貫通孔が形成され、貫通孔は、高さ方向に延びた形状を有してもよい。
また、上記の壁構造体において、腹起し工は、幅方向に連結された第1および第2の腹起し工を含んでもよい。この場合、壁構造体は、隆条部を有し、該隆条部が幅方向に対して垂直な方向に延びるように第1の腹起し工の端部に接合される第4の連結部材と、隆条部を有し、該隆条部が幅方向に対して垂直な方向に延びるように第2の腹起し工の端部に接合される第5の連結部材と、第4の連結部材および第5の連結部材のそれぞれに対向して配置され、第4の連結部材の隆条部に係合する隆条部、および第5の連結部材の隆条部に係合する隆条部を有する第6の連結部材とをさらに備えてもよい。
また、上記の壁構造体は、腹起し工に連結され、壁構造体の壁厚方向に延びる梁部材を備えてもよい。この場合、壁構造体は、隆条部を有し、該隆条部が幅方向に延びるように梁部材の端面に接合される第7の連結部材と、第7の連結部材の隆条部に係合する隆条部を有し、該隆条部が幅方向に延びるように腹起し工の側面に接合される第8の連結部材とをさらに備えてもよい。
以上で説明したように、本発明によれば、簡単な構造で確実に腹起し工を壁材に取り付けることができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る壁構造体を示す斜視図である。図1に示されるように、本実施形態に係る鋼矢板壁1は、高さ方向(図中のz方向)に延びる複数のハット形鋼矢板10(以下、単に鋼矢板10ともいう)を両側部の継手11で幅方向(図中のx方向)に連結したものである。なお、本実施形態において、鋼矢板壁1は壁構造体の一例であり、鋼矢板10は壁材の一例である。以下の説明では、鋼矢板10のフランジ12、ウェブ13、およびアーム14の表面を、鋼矢板10の側面ともいう。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る壁構造体を示す斜視図である。図1に示されるように、本実施形態に係る鋼矢板壁1は、高さ方向(図中のz方向)に延びる複数のハット形鋼矢板10(以下、単に鋼矢板10ともいう)を両側部の継手11で幅方向(図中のx方向)に連結したものである。なお、本実施形態において、鋼矢板壁1は壁構造体の一例であり、鋼矢板10は壁材の一例である。以下の説明では、鋼矢板10のフランジ12、ウェブ13、およびアーム14の表面を、鋼矢板10の側面ともいう。
本実施形態において、鋼矢板壁1は、鋼矢板10のそれぞれに取り付けられる腹起し工30を含む。既に説明したように、腹起し工30は、複数の鋼矢板10を一体化するために取り付けられる。腹起し工30は、フランジ31およびウェブ32からなるH形鋼であり、鋼矢板壁1の幅方向(図中のx方向)に延びる。また、腹起し工30は、フランジ31が鋼矢板10のフランジ12に対向するように配置され、取り付け構造20によって鋼矢板10に取り付けられる。
取り付け構造20は、鋼矢板10のフランジ12に接合される第1の連結部材21と、腹起し工30のフランジ31の鋼矢板10に対向しない面に接合される第2の連結部材22と、第1の連結部材21を第2の連結部材22に連結する第3の連結部材23とを含む。後述するように、第1および第2の連結部材21,22ならびに第3の連結部材23には、鋼矢板壁1の幅方向(図中のx方向)に延びる隆条部が形成される。第1および第2の連結部材21,22の隆条部が第3の連結部材23の隆条部に係合することによって、第3の連結部材23が第1の連結部材21に連結され、また第2の連結部材22が第3の連結部材23に連結される。
なお、鋼矢板壁1が擁壁や止水壁として施工される場合、図示されているように、壁厚方向(図中のy方向)に土圧または水圧などの圧力Pが作用する。本実施形態において、鋼矢板10に作用する圧力Pによる荷重は、鋼矢板10のフランジ12と腹起し工30のフランジ31との面接触を介して腹起し工30に伝達される。従って、取り付け構造20は、腹起し工30の自重を支持できる耐荷重性をもって設計されればよく、圧力Pを考慮した耐荷重性は必ずしも必要ではない。
図2および図3は、図1に示された壁構造体における腹起し工の取り付け手順を示す図である。なお、簡単のため、図2および図3では、図1に示された複数の鋼矢板10のうちの1つと、腹起し工30の当該鋼矢板10に対応する区間とを抽出して図示している。
図2に示されるように、第1および第2の連結部材21,22は、予め溶接などによって鋼矢板10および腹起し工30にそれぞれ接合されている。第1の連結部材21は、鋼矢板10に接合される基部211と、基部211から突出する隆条部212(第1の隆条部)とを含む。図示された例において、第1の連結部材21の隆条部212は、並行する2つの隆条212A,212Bを含む。鋼矢板10のフランジ12への接合にあたり、第1の連結部材21は、隆条部212が鋼矢板壁1の幅方向(図中のx方向)に延びるように配置される。一方、第2の連結部材22は、腹起し工30に接合される基部221と、基部221から突出する隆条部222とを含む。図示された例において、第2の連結部材22の隆条部222(第2の隆条部)は、並行する2つの隆条222A,222Bを含む。フランジ31の鋼矢板10に対向しない面への接合にあたり、第2の連結部材22は、腹起し工30が鋼矢板10に取り付けられたときに隆条部222が鋼矢板壁1の幅方向(図中のx方向)に延びるように配置される。
図3に示されるように、鋼矢板10に接合された第1の連結部材21と腹起し工30に接合された第2の連結部材22とが隆条部212,222が互いに平行になるように配置されたところで、第3の連結部材23が鋼矢板壁1の幅方向(y方向)、すなわち隆条部212,222が延びる方向から挿嵌される。第3の連結部材23は、基部231と、基部231から突出する隆条部232とを含む。図示された例において、第3の連結部材23の隆条部232は、並行する4つの隆条232A〜232Dを含む。第3の連結部材23が第1の連結部材21および第2の連結部材22のそれぞれに対向して配置されたときに、隆条232A,232B(第3の隆条部)は第1の連結部材21の隆条部212に係合し、隆条232C,232D(第4の隆条部)は第2の連結部材22の隆条部222に係合する。
ここで、第3の連結部材23を取り付けたときに、高さ方向(図中のz方向)の一方の端部、具体的には隆条232D側の端部が腹起し工30のウェブ32に接触するように第3の連結部材23の寸法を設定しておけば、第3の連結部材23を第1および第2の連結部材21,22に挿嵌するときの位置決めにウェブ32を利用でき、第3の連結部材23の取り付けが容易になる。
上記で図2および図3を参照して説明したような手順によって、第1の連結部材21、第2の連結部材22、および第3の連結部材23を含む取り付け構造20が完成し、腹起し工30が鋼矢板10に取り付けられる。それぞれの連結部材に形成される隆条は、いずれも鉤状に突出した部分を含む断面形状、すなわち基部211、基部221または基部231から鋼矢板10の側面に垂直な方向(図中のy方向)に突出する第1の部分と、第1の部分の先端から鋼矢板10の側面に沿う方向(図中のz方向)に突出する第2の部分とを含む断面形状を有する。従って、図1に示されるように隆条部が互いに係合した状態では、第1および第2の連結部材21,22と第3の連結部材23との間は確実に連結されており、腹起し工30が鋼矢板10に取り付けられた状態が安定して維持される。
なお、第1の連結部材21、第2の連結部材22、および第3の連結部材23は、例えば鋼材を切断加工、または切削加工することによって一体的に成形されるが、この例には限られず、例えば熱間押出、圧延加工、または鋳造によって第1の連結部材21、第2の連結部材22、および第3の連結部材23を一体的に成形してもよい。
以上で説明したような本発明の第1の実施形態に係る鋼矢板壁1では、第1の連結部材21、第2の連結部材22、および第3の連結部材23のそれぞれに形成される、鋼矢板壁1の幅方向に延びる隆条部の係合によって、鋼矢板10に腹起し工30が取り付けられる。第1および第2の連結部材21,22は、予め溶接などによって鋼矢板10および腹起し工30にそれぞれ接合されるため、現場溶接は必要とされない。また、第3の連結部材23を、第1および第2の連結部材21,22を所定の位置に配置したところで鋼矢板壁1の幅方向(y方向)から挿嵌することで、それぞれの部材の隆条部を係合させることができ、この係合によって腹起し工30が鋼矢板10に取り付けられた状態が維持される。従って、本実施形態では、現場溶接によらず、簡単な構造で確実に腹起し工を壁材に取り付けることができる。
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係る壁構造体における腹起し工の取り付け手順を示す図である。図4(B)に示されるように、本実施形態では、取り付け構造20Aに含まれる第1の連結部材21Aが、基部211が延長された延長部214を有する。なお、第1の連結部材21A以外の構成について、本実施形態の構成は上記の第1の実施形態と同様である。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る壁構造体における腹起し工の取り付け手順を示す図である。図4(B)に示されるように、本実施形態では、取り付け構造20Aに含まれる第1の連結部材21Aが、基部211が延長された延長部214を有する。なお、第1の連結部材21A以外の構成について、本実施形態の構成は上記の第1の実施形態と同様である。
延長部214は、第1の連結部材21Aが鋼矢板10のフランジ12に接合されたときに、鋼矢板10の側面に沿う方向(図中のz方向)に、かつ鋼矢板10に取り付けられた腹起し工30のフランジ31とは反対側に、基部211から延出する。延長部214には貫通孔215が設けられ、貫通孔215にはボルト216が挿通される。図4(A)に示されるように、本実施形態において鋼矢板10のフランジ12にはボルト孔213が形成されており、ボルト216はボルト孔213に挿通される。ボルト216は、ねじ加工されたボルト孔213自体に螺合されてもよいし、鋼矢板10の裏側に予め溶接などによって接合されたナット(図示せず)に螺合されてもよい。あるいは、ボルト216の向きは図示された例とは逆でもよい。この場合、例えば、ボルト216は予め溶接などによって鋼矢板10の裏側からボルト孔213に挿通された状態で固定され、第1の連結部材21Aの取り付け時に貫通孔215に挿通されたボルト216のねじ部分の端部にナットを螺合させることによって第1の連結部材21Aと鋼矢板10とが締結される。
本実施形態において、第1の連結部材21Aは、上記の第1の実施形態で第1の連結部材21が溶接などによって鋼矢板10に接合されたのとは異なり、ボルト216を用いて鋼矢板10に接合される。それゆえ、本実施形態では、図4(A)および図4(B)に示されるように、現場で鋼矢板10に腹起し工30を取り付けるときに、第1の連結部材21Aを鋼矢板10に接合することができる。図4(B)に示されるように、第1の連結部材21Aに設けられる貫通孔215を、鋼矢板壁1の高さ方向(図中のz方向)に延びた長円形状にすることによって、第1の連結部材21Aの鋼矢板10に対する高さ方向位置を調節することが可能になる。これによって、複数の鋼矢板10の高さ方向位置が揃っていないような場合にも、容易に腹起し工30を取り付けることができる。
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態に係る壁構造体を示す斜視図である。図示された例では、鋼矢板壁1Aの幅方向(図中のx方向)に延びる腹起し工30A,30B(第1および第2の腹起し工)が鋼矢板10に取り付けられる。腹起し工30A,30Bは、それぞれの長手方向の端面を突合させて、連結構造40を用いて互いに連結される。連結構造40は、腹起し工30Aの端部に接合される第4の連結部材41と、腹起し工30Bの端部に接合される第5の連結部材42と、第4および第5の連結部材41,42を互いに連結する第6の連結部材43とを含む。なお、本明細書では、取り付け構造20に含まれる第1〜第3の連結部材21〜23と区別するために、連結構造40に含まれる部材を第4〜第6の連結部材41〜43として説明する。
図5は、本発明の第3の実施形態に係る壁構造体を示す斜視図である。図示された例では、鋼矢板壁1Aの幅方向(図中のx方向)に延びる腹起し工30A,30B(第1および第2の腹起し工)が鋼矢板10に取り付けられる。腹起し工30A,30Bは、それぞれの長手方向の端面を突合させて、連結構造40を用いて互いに連結される。連結構造40は、腹起し工30Aの端部に接合される第4の連結部材41と、腹起し工30Bの端部に接合される第5の連結部材42と、第4および第5の連結部材41,42を互いに連結する第6の連結部材43とを含む。なお、本明細書では、取り付け構造20に含まれる第1〜第3の連結部材21〜23と区別するために、連結構造40に含まれる部材を第4〜第6の連結部材41〜43として説明する。
本実施形態において、連結構造40の第4および第5の連結部材41,42は、予め溶接などによって腹起し工30A,30Bに接合されている。第4の連結部材41は、腹起し工30Aに接合される基部411と、基部411から突出する隆条部412とを含む。図示された例において、第4の連結部材41の隆条部412は、並行する2つの隆条412A,412Bを含む。フランジ31の鋼矢板10に対向しない面への接合にあたり、第4の連結部材41は、腹起し工30Aが鋼矢板10に取り付けられたときに隆条部412が鋼矢板壁1Aの幅方向に対して垂直な方向(図中のz方向)に延びるように配置される。一方、第5の連結部材42は、腹起し工30Bに接合される基部421と、基部421から突出する隆条部422とを含む。第5の連結部材42の隆条部422は、並行する2つの隆条422A,422Bを含む。上記の第4の連結部材41と同様に、第5の連結部材42は、腹起し工30Bが鋼矢板10に取り付けられたときに隆条部422が鋼矢板壁1Aの幅方向に対して垂直な方向(図中のz方向)に延びるように配置される。
第6の連結部材43は、腹起し工30Aの端部に接合された第4の連結部材41と、腹起し工30Bの端部に接合された第5の連結部材42とが、隆条部412,422が互いに平行になるように配置されたところで、隆条部412,422が延びる方向から挿嵌される。第6の連結部材43は、基部431と、基部431から突出する隆条部とを含む。図示された例において、第6の連結部材43の隆条部は、並行する4つの隆条432A〜432Dを含む。第6の連結部材43が第4の連結部材41および第5の連結部材42のそれぞれに対向して配置されたときに、隆条432A,432Bは第4の連結部材41の隆条部412に係合する。一方、隆条432C,432Dは、第5の連結部材42の隆条部422に係合する。
ここで、腹起し工30A,30Bが鋼矢板10に取り付けられた状態において、第4および第5の連結部材41,42の隆条部412,422が延びる方向は鋼矢板壁1Aの高さ方向(図中のz方向)であるが、腹起し工30A,30Bは鋼矢板10への取り付け前に互いに連結されてもよく、その場合、隆条部412,422が延びる方向は必ずしも鋼矢板壁1Aとの関係によっては定義されない。この場合、隆条部412,422が延びる方向は、例えば腹起し工30A,30Bの長手方向に対して垂直な方向として定義される。上記のように、第6の連結部材43は、この方向から第4および第5の連結部材41,42に挿嵌される。
上述のように、腹起し工30A,30Bの連結後の状態では、第4の連結部材41の隆条412A,412Bと第6の連結部材43の隆条432A,432Bが係合し、第5の連結部材42の隆条422A,422Bと第6の連結部材43の隆条432C,432Dとが係合する。これらの隆条は、いずれも鉤状に突出した部分を含む断面形状、すなわち基部411、基部421または基部431から腹起し工30A,30Bのフランジ31の面に垂直な方向(図中のy方向)に突出する第1の部分と、第1の部分の先端からフランジ31の面に沿う方向(図中のx方向)に突出する第2の部分とを含む断面形状を有する。従って、図5に示されるように互いに隆条部が係合した状態では、第4および第5の連結部材41,42と第6の連結部材43との間は確実に連結されており、腹起し工30A,30Bが互いに連結された状態が安定して維持される。
一方、図5に示された第3の実施形態において、取り付け構造20Bに含まれる第1の連結部材21Bは、基部211Bと鋼矢板10との間に挿入されるスペーサ217を有する。第1の連結部材21Bでは、基部211Bが、スペーサ217を介して鋼矢板10に接合される。より具体的には、基部211Bにスペーサ217が溶接などによって接合され、スペーサ217が溶接などによって鋼矢板10に接合される。
上記で説明したような連結構造40の構成では、例えば、連結構造40の第6の連結部材43と、取り付け構造20Bの第3の連結部材23とが共通の断面形状を有するように各部材を設計することが可能である。この場合、第3の連結部材23と第6の連結部材43とが実質的に同じ部材であってもよいし、共通の断面形状を有する長尺の部材から適切な長さの部材を切り出すことによって第3の連結部材23および第6の連結部材43が成形されてもよい。
また、連結構造40の第4および第5の連結部材41,42と、取り付け構造20Bの第2の連結部材22とが共通の断面形状を有するように各部材を設計してもよい。さらに、上記のように第1の連結部材21Bが有するスペーサ217の厚さをフランジ31の厚さに対応させることによって、第1の連結部材21Bの基部211Bおよび隆条部212からなる部分と、上記の3つの部材とが共通の断面形状を有するように各部材を設計することも可能になる。
なお、必ずしも上記のすべての部材について断面形状が共通化されなくてもよい。例えば、図6に示した例において、第1の実施形態と同様の第1の連結部材21を含む取り付け構造20を配置してもよい。あるいは、第2の実施形態と同様の第2の連結部材22を含む取り付け構造20Aを配置してもよい。また、連結構造40が設けられない場合に、図5に示した例と同様の第1の連結部材21Bを含む取り付け構造20Bを配置し、第1の連結部材21Bの基部211Bおよび隆条部212からなる部分と第2の連結部材22との断面形状を共通化してもよい。
(第4の実施形態)
図6は、本発明の第4の実施形態に係る壁構造体を示す斜視図である。図示された例では、鋼矢板壁1Bの幅方向(図中のx方向)に延びる腹起し工30が鋼矢板10に取り付けられるのに加えて、腹起し工30に連結され、鋼矢板壁1Bの壁厚方向(図中のy方向)に延びる切梁50が設けられる。本実施形態において、切梁50は、梁部材の一例である。切梁50は、連結構造60を介して、腹起し工30の鋼矢板10側のフランジ31Aとは反対側のフランジ31Bに連結される。図示された例では、フランジ31Aおよびフランジ31Bが腹起し工30の側面を構成し、切梁50の長手方向の端面が腹起し工30の側面に連結される。なお、切梁50および連結構造60以外の構成について、本実施形態の構成は上記の第1の実施形態と同様である。
図6は、本発明の第4の実施形態に係る壁構造体を示す斜視図である。図示された例では、鋼矢板壁1Bの幅方向(図中のx方向)に延びる腹起し工30が鋼矢板10に取り付けられるのに加えて、腹起し工30に連結され、鋼矢板壁1Bの壁厚方向(図中のy方向)に延びる切梁50が設けられる。本実施形態において、切梁50は、梁部材の一例である。切梁50は、連結構造60を介して、腹起し工30の鋼矢板10側のフランジ31Aとは反対側のフランジ31Bに連結される。図示された例では、フランジ31Aおよびフランジ31Bが腹起し工30の側面を構成し、切梁50の長手方向の端面が腹起し工30の側面に連結される。なお、切梁50および連結構造60以外の構成について、本実施形態の構成は上記の第1の実施形態と同様である。
図7は、図6のI−I線断面図である。図7の断面図には、連結構造60に含まれる第7の連結部材61および第8の連結部材62が示されている。なお、本明細書では、取り付け構造20に含まれる第1〜第3の連結部材21〜23、および連結構造40に含まれる第4〜第6の連結部材41〜43と区別するために、連結構造60に含まれる部材を第7および第8の連結部材61,62として説明する。
本実施形態において、連結構造60の第7および第8の連結部材61,62は、予め溶接などによって腹起し工30および切梁50にそれぞれ接合されている。第7の連結部材61は、腹起し工30のフランジ31Bに接合される基部611と、基部611から突出する隆条部612とを含む。一方、第8の連結部材62は、切梁50の端面にエンドプレート51を介して接合される基部621と、基部621から突出する隆条部622とを含む。第7の連結部材61と第8の連結部材62とが互いに対向するように配置されたときに、隆条部612と隆条部622とは互いに係合する。これらの隆条部に含まれる隆条は、いずれも鉤状に突出した部分を含む断面形状、すなわち基部611または基部621から腹起し工30の側面および切梁50の端面に垂直な方向(図中のy方向)に突出する第1の部分と、第1の部分の先端から腹起し工30の側面および切梁50の端面に沿う方向(図中のz方向)に突出する第2の部分とを含む断面形状を有する。従って、図7に示されるように隆条部が互いに係合した状態では、第7の連結部材61と第8の連結部材62との間は確実に連結されており、腹起し工30と切梁50とが互いに連結された状態が安定して維持される。
上記で説明したような連結構造60の構成では、例えば、連結構造60の第8の連結部材62と、取り付け構造20Cの第3の連結部材23とが共通の断面形状を有するように各部材を設計することが可能である。この場合、第3の連結部材23と第8の連結部材62とが実質的に同じ部材であってもよいし、共通の断面形状を有する長尺の部材から適切な長さの部材を切り出すことによって第3の連結部材23および第8の連結部材62が成形されてもよい。また、腹起し工30に接合される第7の連結部材61と、切梁50に接合される第8の連結部材62とは互換的であるため、第7の連結部材61が第3の連結部材23と共通の断面形状を有するように各部材を設計することも可能である。
一方、図7に示された例では、取り付け構造20Cが、腹起し工30の上側に配置される取り付け構造20Uと、腹起し工30の下側に配置される取り付け構造20Lとを含む。取り付け構造20Uは、上記の第1の実施形態として説明した取り付け構造20と同様の構成であり、第1の連結部材21U、第2の連結部材22U、および第3の連結部材23Uを含む。下側の取り付け構造20Lは、第1の連結部材21L、第2の連結部材22L、および第3の連結部材23Lを含み、上側の取り付け構造20Uと対称に構成される。下側の取り付け構造20Lが予め鋼矢板10のフランジ12に接合されていることによって、腹起し工30を取り付けるときの位置決めに取り付け構造20Lの第1の連結部材21Lを利用でき、腹起し工30の取り付けが容易になる。なお、上記の第1〜第3実施形態でも、取り付け構造20Cと同様に、腹起し工30の上下両方に取り付け構造を配置してもよい。
図8は、図6のII−II線断面図を拡張した図である。図8の断面図において、鋼矢板壁1Bは、連結構造40A,40Bを用いて互いに連結される腹起し工30A,30Bを含む。連結構造40A,40Bは、それぞれ、上記で図5を参照して説明した連結構造40と同様の第4〜第6の連結部材41〜43を含む。連結構造40Aは腹起し工30A,30Bの鋼矢板10側のフランジ31Aに取り付けられ、連結構造40Bは腹起し工30A,30Bの鋼矢板10とは反対側のフランジ31Bに取り付けられる。また、切梁50は、腹起し工30Bのフランジ31Bに連結される。
図示された例のように、鋼矢板壁1Bにおいて、腹起し工30A,30Bの間の連結構造40A,40B、および腹起し工30Bと切梁50との間の連結構造60の両方が設けられてもよい。この場合、例えば、取り付け構造20に含まれる第3の連結部材23と、連結構造40A,40Bに含まれる第6の連結部材43と、連結構造60に含まれる第8の連結部材62とが共通の断面形状を有するように各部材を設計することが可能である。このように部材の断面形状を共通化することによって、各部材の製造工程や管理工程を簡略化することができる。
(第5の実施形態)
図9は、本発明の第5の実施形態に係る腹起し工の取り付け構造の断面図である。図9に示されるように、本実施形態に係る取り付け構造70は、鋼矢板10のフランジ12に接合される第1の連結部材71と、腹起し工30のフランジ31の鋼矢板10とは反対側の面に接合される第2の連結部材72と、第1および第2の連結部材71,72のそれぞれに係合する第3の連結部材73とを含む。なお、取り付け構造70以外の構成について、本実施形態の構成は上記の第1の実施形態と同様である。
図9は、本発明の第5の実施形態に係る腹起し工の取り付け構造の断面図である。図9に示されるように、本実施形態に係る取り付け構造70は、鋼矢板10のフランジ12に接合される第1の連結部材71と、腹起し工30のフランジ31の鋼矢板10とは反対側の面に接合される第2の連結部材72と、第1および第2の連結部材71,72のそれぞれに係合する第3の連結部材73とを含む。なお、取り付け構造70以外の構成について、本実施形態の構成は上記の第1の実施形態と同様である。
第1の連結部材71は、フランジ12に接合される基部711と、基部711から突出する隆条部(第1の隆条部)とを含む。図示された例において、第1の連結部材71の隆条部は、並行する3つの隆条712A,712B,712Cを含む。フランジ12への接合にあたり、第1の連結部材71は、隆条部が鋼矢板壁1の幅方向(図中のx方向)に延びるように配置される。
第2の連結部材72は、フランジ31に接合される基部721と、基部721から突出する隆条部(第2の隆条部)とを含む。図示された例において、第2の連結部材72の隆条部は、並行する3つの隆条722A,722B,722Cを含む。フランジ31の鋼矢板10に対向しない面への接合にあたり、第2の連結部材72は、腹起し工30が鋼矢板10に取り付けられたときに隆条部が鋼矢板壁1の幅方向(図中のx方向)に延びるように配置される。
第3の連結部材73は、基部731と、基部731から突出する隆条部とを含む。図示された例において、第3の連結部材73の隆条部は、並行する6つの隆条732A〜732Fを含む。第3の連結部材73が第1の連結部材71および第2の連結部材72のそれぞれに対向するように配置されたときに、隆条732A〜732C(第3の隆条部)は第1の連結部材71の隆条部に係合し、隆条732D〜732F(第4の隆条部)は第2の連結部材72の隆条部に係合する。
本実施形態において、第1の連結部材71、第2の連結部材72、および第3の連結部材73のそれぞれに形成される隆条部は、いずれも基部711,721,731から斜め方向、すなわち鋼矢板10の側面に垂直な方向(図中のy方向)と鋼矢板10の側面に沿う方向(図中のz方向)とを合成した方向に向かって突出した断面形状を有する。従って、図9に示されるように隆条部が互いに係合した状態では、第1および第2の連結部材71,72と第3の連結部材73との間は確実に連結されており、腹起し工30が鋼矢板10に取り付けられた状態が安定して維持される。
上記で図9に示した取り付け構造70において、第1の連結部材71、第2の連結部材72、および第3の連結部材73のそれぞれに形成される隆条部は、例えば高さ(図中のy方向の寸法d1)が5mm〜25mm、長さ(図中のz方向の寸法d2)が15mm〜40mmで形成される。一例として、隆条部は、高さd1が15mm、長さd2が20mmで形成されてもよい。第1〜第4の実施形態で第1の連結部材21、第2の連結部材22、および第3の連結部材23のそれぞれに形成された隆条部212,222,232も、同様の寸法で形成されうる。なお、これらの寸法は一例であり、鋼矢板10や腹起し工30の形状および寸法、ならびに材質に応じて、隆条部の断面形状は適宜変更される。
(第6の実施形態)
図10は、本発明の第6の実施形態に係る腹起し工の取り付け構造の断面図である。図10に示されるように、本実施形態に係る取り付け構造80は、鋼矢板10のフランジ12に接合される第1の連結部材81と、腹起し工30のフランジ31の鋼矢板10とは反対側の面に接合される第2の連結部材82と、第1および第2の連結部材81,82のそれぞれに係合する第3の連結部材83とを含む。なお、取り付け構造80以外の構成について、本実施形態の構成は上記の第1の実施形態と同様である。
図10は、本発明の第6の実施形態に係る腹起し工の取り付け構造の断面図である。図10に示されるように、本実施形態に係る取り付け構造80は、鋼矢板10のフランジ12に接合される第1の連結部材81と、腹起し工30のフランジ31の鋼矢板10とは反対側の面に接合される第2の連結部材82と、第1および第2の連結部材81,82のそれぞれに係合する第3の連結部材83とを含む。なお、取り付け構造80以外の構成について、本実施形態の構成は上記の第1の実施形態と同様である。
第1の連結部材81は、鋼矢板10のフランジ12に接合される基部811と、基部811から突出する隆条部812(第1の隆条部)とを含む。図示された例において、第1の連結部材81の隆条部812は、単一の隆条からなる。フランジ12への接合にあたり、第1の連結部材81は、隆条部812が鋼矢板壁1の幅方向(図中のx方向)に延びるように配置される。
第2の連結部材82は、腹起し工30のフランジ31に接合される基部821と、基部821から突出する隆条部822(第2の隆条部)とを含む。図示された例において、第2の連結部材82の822は、単一の隆条からなる。フランジ31の鋼矢板10に対向しない面への接合にあたり、第2の連結部材82は、腹起し工30が鋼矢板10に取り付けられたときに隆条部822が鋼矢板壁1の幅方向(図中のx方向)に延びるように配置される。
第3の連結部材83は、基部831と、基部831から突出する隆条部とを含む。図示された例において、第3の連結部材83の隆条部は、並行する2つの隆条832A,832Bを含む。図10に示されるように、第3の連結部材83が第1の連結部材81および第2の連結部材82にそれぞれ対向するように配置されたときに、隆条832A(第3の隆条部)は第1の連結部材81の隆条部812に係合する。一方、隆条832B(第4の隆条部)は第2の連結部材82の隆条部822に係合する。
上記の第1の連結部材81、第2の連結部材82、および第3の連結部材83のそれぞれに形成される隆条部は、上記の第5の実施形態と同様に、いずれも基部811,821,831から斜め方向に突出した断面形状を有する。従って、図10に示されるように隆条部が互いに係合した状態では、第1および第2の連結部材81,82と第3の連結部材83との間は確実に連結されており、腹起し工30が鋼矢板10に取り付けられた状態が安定して維持される。
以上の第5および第6の実施形態の説明からわかるように、本発明の実施形態において、連結部材の隆条部は、説明された例に限られず任意の数の隆条を含みうる。また、それぞれの隆条の断面形状は、例えば、第1〜第4の実施形態で説明されたような鉤状に突出した部分を含む形状であってもよい。この場合、断面形状は、必ずしもL字形のように直線状の部分の組み合わせによって構成されなくてもよく、J字形のように曲線状の部分を含んでもよい。また、断面形状は、T字形のように複数の鉤状に突出した部分を含んでもよい。あるいは、隆条の断面形状は、第5および第6の実施形態で説明されたような基部から斜めに突出した部分を含む形状であってもよい。いずれの場合も、隆条が、基部から鋼矢板10の側面に垂直な第1の方向だけに向かって突出するのではなく、鋼矢板10の側面に沿う第2の方向に向かっても突出した断面形状を有することによって、連結部材の間を確実に連結することができる。
なお、隆条の断面形状は、必ずしも第1の連結部材と第2の連結部材とで共通でなくてもよい。具体的には、例えば、第1の連結部材の隆条が第1の部分および第2の部分を含む断面形状を有し、第2の連結部材の隆条が斜めに突出した断面形状を有してもよく、その逆でもよい。この場合、第3の連結部材には、第1および第2の連結部材のそれぞれの隆条に対応した断面形状を有する隆条が形成される。また、隆条の断面形状は、同じ連結部材の隆条部の中で異なっていてもよい。例えば、第1の連結部材の隆条部に、第1の部分および第2の部分を含む断面形状を有する隆条と、斜めに突出した断面形状を有する隆条とが含まれてもよい。
上記で第1の実施形態に係る取り付け構造20について既に説明したのと同様に、他の実施形態に係る取り付け構造および連結構造に含まれる第1〜第8の連結部材も、例えば鋼材を切断加工、または切削加工することによって一体的に成形される。あるいは、第1〜第8の連結部材は、熱間押出、圧延加工、または鋳造によって一体的に成形されてもよい。また、それぞれの連結部材において、基部と隆条部とは一体的に成形されることが部材強度の点から望ましいが、上記で図6を参照して説明した第1の連結部材21Bのスペーサ217のように、これらとは別に成形されて事後的に接合される他の部分が連結部材に含まれてもよい。
また、上記で説明された実施形態では、壁構造体として鋼矢板壁が例示され、壁材としてハット形鋼矢板が例示されたが、本発明の実施形態はこのような例には限られない。例えば、壁材として、ハット形鋼矢板に替えて、U形鋼矢板、Z形鋼矢板、または直線鋼矢板など、様々な断面形状の鋼矢板が利用可能である。また、本発明は、鋼矢板壁に限らず、高さ方向に延びる壁材を幅方向に並べることによって構成される各種の壁構造体に適用可能である。腹起し工についても、上記で説明された実施形態ではH形鋼が例示されたが、例えば取り付け構造を接合することが可能な面を有する任意の形状の形鋼が利用可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1…鋼矢板壁、10…ハット形鋼矢板、11…継手、12…フランジ、13…ウェブ、14…アーム、20,70,80…取り付け構造、21,71,81…第1の連結部材、211…基部、212…隆条部、214…延長部、215…貫通孔、216…ボルト、217…スペーサ、22…第2の連結部材、221…基部、222…隆条部、23…第3の連結部材、231…基部、232…隆条部、30…腹起し工、31…フランジ、32…ウェブ、40…連結構造、41…第4の連結部材、42…第5の連結部材、43…第6の連結部材、50…切梁、51…エンドプレート、60…連結構造、61…第7の連結部材、62…第8の連結部材。
Claims (8)
- 壁構造体であって、
前記壁構造体の高さ方向に延びる壁材と、
前記壁構造体の幅方向に延びる腹起し工と、
第1の隆条部を有し、該第1の隆条部が前記幅方向に延びるように前記壁材に接合される第1の連結部材と、
第2の隆条部を有し、該第2の隆条部が前記幅方向に延びるように前記腹起し工に接合される第2の連結部材と、
前記第1の連結部材および前記第2の連結部材のそれぞれに対向して配置され、前記第1の隆条部に係合する第3の隆条部、および前記第2の隆条部に係合する第4の隆条部を有する第3の連結部材と
を備える、壁構造体。 - 前記腹起し工は、フランジが前記壁材に対向するように配置されるH形鋼であり、
前記第2の連結部材は、前記フランジの前記壁材に対向しない面に接合される、請求項1に記載の壁構造体。 - 前記第3の連結部材の前記高さ方向の一方の端部は、前記H形鋼のウェブに接触する、請求項2に記載の壁構造体。
- 前記第1の隆条部または前記第2の隆条部の少なくともいずれかに含まれる隆条は、前記基部から鉤状に突出した部分を含む断面形状を有する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の壁構造体。
- 前記第1の隆条部または前記第2の隆条部の少なくともいずれかに含まれる隆条は、前記基部から斜めに突出した部分を含む断面形状を有する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の壁構造体。
- 前記第1の連結部材には、前記壁材に螺合するボルトが挿通される貫通孔が形成され、前記貫通孔は、前記高さ方向に延びた形状を有する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の壁構造体。
- 前記腹起し工は、前記幅方向に連結された第1および第2の腹起し工を含み、
前記壁構造体は、
隆条部を有し、該隆条部が前記幅方向に対して垂直な方向に延びるように前記第1の腹起し工の端部に接合される第4の連結部材と、
隆条部を有し、該隆条部が前記幅方向に対して垂直な方向に延びるように前記第2の腹起し工の端部に接合される第5の連結部材と、
前記第4の連結部材および前記第5の連結部材のそれぞれに対向して配置され、前記第4の連結部材の隆条部に係合する隆条部、および前記第5の連結部材の隆条部に係合する隆条部を有する第6の連結部材と
をさらに備える、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の壁構造体。 - 前記腹起し工に連結され、前記壁構造体の壁厚方向に延びる梁部材と、
隆条部を有し、該隆条部が前記幅方向に延びるように前記梁部材の端面に接合される第7の連結部材と、
前記第7の連結部材の隆条部に係合する隆条部を有し、該隆条部が前記幅方向に延びるように前記腹起し工の側面に接合される第8の連結部材と
をさらに備える、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の壁構造体。
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CN113373945A (zh) * | 2021-07-07 | 2021-09-10 | 中国十七冶集团有限公司 | 一种管道工程钢板桩支护结构及其施工方法 |
-
2017
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