JP2019041634A - 焼き餃子羽用組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
前記澱粉が、澱粉A、澱粉Aの加工澱粉、および、アセチル化小麦澱粉から選ばれる一種又は二種以上であり、
前記澱粉Aのアミロース含有量が35%以上であり、
前記澱粉の含有量が4質量%以上18質量%以下であり、
前記油脂組成物の含有量が12質量%以上45質量%以下であり、
前記油脂組成物の前記レシチンの含有量が0.8質量%以上7質量%以下である、前記焼き餃子羽用組成物である。
生もしくは蒸した餃子を焼成するに際し、前記焼き餃子羽用組成物を添加することを特徴とする、前記製造方法である。
澱粉A、澱粉Aの加工澱粉、および、アセチル化小麦澱粉から選ばれる一種又は二種以上であり、
前記澱粉Aのアミロース含有量が35%以上である、前記澱粉である。
レシチンの含有量が0.8質量%以上7質量%以下である、前記油脂組成物である。
また、前記澱粉Aのアミロース含有量は、35%以上90%以下であり、40%以上85%以下が好ましく、45%以上80%以下がより好ましく、55%以上80%以下がさらに好ましく、60%以上75%以下がさらにより好ましく、65%以上75%以下が特に好ましい。
澱粉Aの前記加工澱粉は、好ましくはα化澱粉および酸処理澱粉から選ばれる一種または二種であり、より好ましくはα化澱粉である。
なお、α化澱粉および酸処理澱粉は、当業者に公知の方法で処理することで得ることができる。
また、スラリーの広がり具合の点から、好ましくは12質量%以上32質量%以下であり、より好ましくは15質量%以上32質量%以下であり、さらに好ましくは18質量%以上30質量%以下である。またさらに、羽の硬さ・パリパリ感の点で、好ましくは12質量%以上37質量%以下であり、より好ましくは15質量%以上35質量%以下であり、さらに好ましくは18質量%以上32質量%以下である。
アセトン不溶物(質量%)=(1−B/A)×100
また、前記油脂の上昇融点は、好ましくは5℃以下であり、より好ましくは0℃以下である。所定の上昇融点とすることで、作業性が良好となる。なお、上昇融点は、基準油脂分析試験法2.2.4.2−1996に準じ、測定することができる。
また、その形状、保存、流通等には、特に制限はない。
なお、加熱した鉄板等の例として、フライパン、鉄板鍋、餃子焼き器、ホットプレート等が挙げられ、テフロン(登録商標)コーティング等の施されているものでも良い。
HS−7:ハイアミロースコーンスターチ(製品名:J−オイルミルズHS−7、株式会社J−オイルミルズ社製)、アミロース含有量70%
AHF:α化ハイアミロースコーンスターチ(製品名:ジェルコールAH−F、株式会社J−オイルミルズ社製)、アミロース含有量70%
AF(アミロファイバーSH):酸処理ハイアミロースコーンスターチ(製品名:アミロファイバーSH、株式会社J−オイルミルズ社製)、アミロース含有量70%
R−コンス:レギュラーコーンスターチ(製品名:J−オイルミルズコーンスターチY、株式会社J−オイルミルズ社製)、アミロース含有量27%
ワキシー:ワキシーコーンスターチ(製品名:J−オイルミルズワキシーコーンスターチY、株式会社J−オイルミルズ社製)、アミロース含有量20%未満
BP−200:馬鈴薯澱粉(製品名:ジェルコールBP−200、株式会社J−オイルミルズ社製)、アミロース含有量20%未満
KPS−200:リン酸架橋馬鈴薯澱粉(製品名:ジェルコールKPS−200、株式会社J−オイルミルズ社製)、アミロース含有量20%未満
WA−20:アセチル化小麦澱粉(製品名:ジェルコールWA−20、株式会社J−オイルミルズ社製)、アミロース含有量30%
ATP−27:アセチル化リン酸架橋タピオカ澱粉(製品名:アクトボディATP−27(NR)、株式会社J−オイルミルズ社製)、アミロース含有量20%未満
POT−05:ヒドロキシプロピル化タピオカ澱粉(製品名:ジェルコールPOT−05、株式会社J−オイルミルズ社製)、アミロース含有量20%未満
A−10:ヒドロキシプロピル化リン酸架橋ワキシーコーンスターチ(製品名:ジェルコールA−10、株式会社J−オイルミルズ社製)、アミロース含有量20%未満
TP−1:リン酸架橋タピオカ澱粉(製品名:アクトボディTP−1(NR)、株式会社J−オイルミルズ社製)、アミロース含有量20%未満
CT−2:アセチル化アジピン酸架橋ワキシーコーンスターチ(製品名:ジェルコールCT−2、株式会社J−オイルミルズ社製)、アミロース含有量20%未満
生タピオカ:タピオカ澱粉(社内調製品)、アミロース含有量20%未満
生小麦:小麦澱粉、アミロース含有量30%
菜種油(製品名:さらさらキャノーラ油、株式会社J−オイルミルズ社製)
容器に、所定量の澱粉、油脂組成物(いずれも、水の含有量は1質量%未満)、水を加え、焼き餃子羽用組成物(以下、「羽用組成物」ともいう。)を調製した。該羽用組成物をスプーンで撹拌し、スラリーを得た。この際、得られたスラリーの均一感を以下の基準で評価した。
<均一感>
5:撹拌後、均一である
4:撹拌後、ほぼ均一である
3:撹拌後、しばらく均一である
2:撹拌後、少しの間均一である
1:撹拌後、油脂がすぐに分離する
電磁調理器(東芝IH調理器(MR20DE)、東芝ホームアプライアンス社製)のメモリを5として、ステンレスフライパン(22cm)を置いて、30秒後(フライパン表面温度:約85℃)に、スラリーを20g加えた。素早く蓋をして、メモリを3にして、2分間加熱した。蓋をあけて、水分が飛ぶまで加熱した(ただし、最大3分まで)。この際、蓋を開けてからの水分がなくなるまでの時間(水抜け時間)を10秒単位で記録した。
<広がり具合>
5:フライパンに対し、一面に広がる
4:フライパンに対し、ほぼ一面に広がる
3:フライパンに対し、2/3程度広がる
2:フライパンに対し、1/2程度広がる
1:フライパンに対し、ほとんど広がらない
<水抜け>
5:水抜け時間が50秒以下
4:水抜け時間が1分以上1分30秒以下
3:水抜け時間が1分40秒以上2分以下
2:水抜け時間が2分10秒以上2分40秒以下
1:水抜け時間が2分50秒以上、あるいは、水が抜けない
<羽の形状>
5:良好で、均一な膜状になる
4:ほぼ均一な膜状になる
3:膜状になる
2:やや膜状になる
1:膜状にならない
<硬さ・パリパリ感>
5:硬くて、非常にパリパリしている
4:硬くて、パリパリしている
3:やや硬くて、パリパリしている
2:ややパリパリしている
1:パリパリしていない
表1に記載の羽用組成物の配合でスラリーを調製し、評価をおこない、また、評価方法Aに従って、羽用組成物の評価をおこなった。その結果を表1に示す。
表2に記載の羽用組成物の配合でスラリーを調製し、評価をおこない、また、評価方法Aに従って、羽用組成物の評価をおこなった。その結果を表2に示す。
また、羽用組成物中の油脂組成物の含有量を20質量%以上40質量%以下とすることで良好な羽を得ることができた。羽用組成物中の油脂組成物の含有量は、スラリーの広がり具合の点で、20質量%以上30質量%以下が好ましいことがわかり、また、得られた羽を食したときの硬さ・パリパリ感の点で、20質量%以上35質量%以下が好ましく、20質量%以上30質量%以下がより好ましいことがわかった。
一方、羽用組成物中の油脂組成物の含有量を0質量%とした場合には、水抜けが充分でなく、また、得られた羽を食したときの硬さ・パリパリ感が充分ではなかった。
表3に記載の羽用組成物の配合でスラリーを調製した。以下のようにして、餃子を焼き、焼成時のスラリー状況と焼成直後の羽の評価をおこなった。
フライパンに冷蔵状態の蒸した餃子6個(14g/個)を置き、スラリーを30g添加し、焼き餃子を得た。
実施例3−2:
スラリーを30g添加したトレイに蒸した餃子6個(14g/個)を入れ、冷凍後、冷凍のままフライパンに置き、焼き餃子を得た。
<広がり具合>
5:非常によく広がる
4:よく広がる
3:広がる
2:やや広がる
1:ほとんど広がらない
<水抜け>
5:水抜け時間が2分以下
4:水抜け時間が2分10秒以上2分30秒以下
3:水抜け時間が2分40秒以上3分以下
2:水抜け時間が3分10秒以上3分30秒以下
1:水抜け時間が3分40秒以上、あるいは、水が抜けない
<羽の形状>
5:良好で、均一な膜状になる
4:ほぼ均一な膜状になる
3:膜状になる
2:やや膜状になる
1:膜状にならない
<硬さ・パリパリ感>
5:硬くて、非常にパリパリしている
4:硬くて、パリパリしている
3:やや硬くて、パリパリしている
2:ややパリパリしている
1:パリパリしていない
表4に記載の羽用組成物の配合でスラリーを調製した。以下のようにして、餃子を焼き、焼成時のスラリー状況と焼成直後の羽の評価を試験例3と同じ方法でおこなった。
直径14cmの鍋に、スラリー100g、水30gを加え、電磁調理器(東芝IH調理器(MR20DE)、東芝ホームアプライアンス社製)を用いてメモリ2で加熱し、水30g減少したところで、冷却し、澱粉がα化したスラリー(α化スラリー)を得た。
フライパンに冷蔵状態の蒸した餃子6個(14g/個)を置き、α化スラリーを30g添加し、焼き餃子を得た。
実施例4−2:
α化スラリーを30g添加したトレイに蒸した餃子6個(14g/個)を入れ、冷凍後、冷凍のままフライパンに置き、焼き餃子を得た。
表5および表6に記載の羽用組成物の配合でスラリーを調製し、評価をおこない、また、評価方法Aに従って、羽用組成物の評価をおこなった。その結果を表5および表6に示す。
一方、アミロース含量が30%以下である生小麦やR−コンス等では、羽の形状が充分ではなかった。しかしながら、小麦澱粉をアセチル化したWA−20は、羽の形状及び焼成後の硬さ・パリパリ感が良好であった。
これらの結果から、羽の形状の点で、アミロース含有量が70%であるHS−7およびそのα化澱粉であるAHFが好ましいこともわかった。
表7に記載の羽用組成物の配合でスラリーを調製し、評価をおこない、また、評価方法Aに従って、羽用組成物の評価をおこなった。その結果を表7に示す。
また、硬さ・パリパリ感の点で、澱粉に含まれるHS−7は50質量%以上が好ましいことがわかった。
Claims (11)
- 澱粉、レシチンを含む油脂組成物、及び水を含む焼き餃子羽用組成物であって、
前記澱粉が、澱粉A、澱粉Aの加工澱粉、および、アセチル化小麦澱粉から選ばれる一種又は二種以上であり、
前記澱粉Aのアミロース含有量が35%以上であり、
前記澱粉の含有量が4質量%以上18質量%以下であり、
前記油脂組成物の含有量が12質量%以上45質量%以下であり、
前記油脂組成物の前記レシチンの含有量が0.8質量%以上7質量%以下である、前記焼き餃子羽用組成物。 - 前記澱粉Aがハイアミロースコーンスターチを含む、請求項1に記載の焼き餃子羽用組成物。
- 澱粉Aの前記加工澱粉が、α化澱粉および酸処理澱粉から選ばれる一種又は二種である、請求項1又は2に記載の焼き餃子羽用組成物。
- 前記レシチンのアセトン不溶物含量が50質量%以上100質量%以下である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の焼き餃子羽用組成物。
- 前記レシチンが大豆由来である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の焼き餃子羽用組成物。
- 焼き餃子の製造方法であって、
生もしくは蒸した餃子を焼成するに際し、請求項1乃至5に記載の焼き餃子羽用組成物を添加することを特徴とする、前記製造方法。 - 生もしくは蒸した前記餃子100質量部に対し、前記焼き餃子羽用組成物を20質量部以上80質量部以下添加する、請求項6に記載の製造方法。
- 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の焼き餃子羽用組成物に使用するための澱粉であって、
澱粉A、澱粉Aの加工澱粉、および、アセチル化小麦澱粉から選ばれる一種又は二種以上であり、
前記澱粉Aのアミロース含有量が35%以上である、前記澱粉。 - 前記澱粉Aがハイアミロースコーンスターチを含む、請求項8に記載の澱粉。
- 澱粉Aの前記加工澱粉が、α化澱粉および酸処理澱粉から選ばれる一種又は二種である、請求項8又は9に記載の澱粉。
- 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の焼き餃子羽用組成物に使用するための油脂組成物であって、
レシチンの含有量が0.8質量%以上7質量%以下である、前記油脂組成物。
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2017
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