JP2019041629A - 防草シート - Google Patents
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Description
植物の生育を抑制するための防草シートであって、
遮光性を有する不織布と、
少なくとも一面に難燃性の合成樹脂層を有する無機系繊維からなる織物と、
が一体として接合された、
ことを特徴とする。
前記不織布が、ポリエステル短繊維からなるニードルパンチフェルトシート体である、
ことを特徴とする。
前記無機系繊維が、ガラス繊維、炭素繊維およびバサルト繊維からなる群より選択される少なくとも一種のロービング糸である、
ことを特徴とする。
前記織物が、平織組織または綾織組織または朱子織組織を有する、
ことを特徴とする。
前記合成樹脂層は、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、熱可塑性ポリウレタン及びそれらの混合物を含む群から選択されたポリマーが塗布されて形成されている、
ことを特徴とする。
前記合成樹脂層は、つや消しの表面処理が施されている、
ことを特徴とする。
前記防草シートは、透水性である、
ことを特徴とする。
前記不織布と前記織物は、ニードルパンチ加工により接合されて一体に積層されている、
ことを特徴とする。
前記防草シートは、遮水性である、
ことを特徴とする。
前記不織布と前記織物は、接着剤により接合されて一体に積層されている、
ことを特徴とする。
前記不織布と前記織物はフレームラミネート加工により接合されて一体に積層されている、
ことを特徴とする。
また、以下の図面を使用した説明において、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図1は本実施形態に係る防草シート1の構成を説明するための断面模式図、図2は不織布10と織物30とをフレームラミネート加工で熱接着して接合する加工工程を説明するための模式図である。
防草シート1は、遮光性を有する不織布10と、一面に難燃性の合成樹脂層20を有する無機系繊維からなる織物30を貼り合わせて一体としたシートとして構成されている。
不織布10はポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン、綿等により形成され、特に、耐候(耐紫外線)処方を施したポリエステル、ナイロン等合成繊維により形成されるのが好ましく、本実施形態においてはポリエステル短繊維の中に加熱により他の繊維と接着する融着糸を少量混ぜて、ヒートセット加工したシートをニードルパンチ加工したニードルマットを使用している。ポリエステル短繊維からなる不織布10は、繊維が連続フィラメントで構成されている長繊維不織布に比べて柔軟性を有し、シート折れ等を防ぐことができる。また、起伏のある土地に対してもシートが追従し、施工前に整地等の必要がない。
また、不織布10は黒色、緑色、茶色、灰色等の光を透過し難く、遮光性を有するように着色されたものが好ましいが、後述する合成樹脂層20を有する無機系繊維からなる織物30により遮光することから、無色のものを用いてもよい。
無機系繊維からなる織物30に用いる無機系繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、バサルト繊維などが挙げられるが、繊維強度、価格、廃棄時に焼却処理が可能な玄武岩から製造されるバサルト繊維がより好ましい。
本実施形態においては、バサルト繊維は、撚りのないロービング糸(不撚糸)を使用している。そのために、遮光性に優れるとともに、一面に塗布される合成樹脂が含浸し易く塗布後の合成樹脂層20の接着性に優れる。
高強度のバサルト繊維は、防草シート1に高い強度を付与するために、施工時の伸びを抑制し、施工後の防草シート1に乗る行為に対してもその破損を抑制することができる。
織物30の目付け(単位面積あたりの質量)は、軽い方が好ましいが、強度の観点から、好ましくは100g/m2〜1000g/m2、より好ましくは200g/m2〜600g/m2である。
合成樹脂層20は、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、熱可塑性ポリウレタン及びそれらの混合物を含む群から選択されたポリマーからなり、特に、コスト、耐久性、難燃性の観点から、ポリ塩化ビニルが好ましい。
合成樹脂層20は、ディップコートにより塗工することで、織物30が有する目開きを塞ぐことなく塗工可能であり、織物30が有する透水性を保つことができる。
防草シート1は、このように構成される不織布10、一面に合成樹脂層20が形成された織物30を貼り合せることにより形成される。
具体的には、不織布10に合成樹脂層20が形成された織物30を重ね合せてニードルパンチ加工により一体に接合することができる。
また、ニードルパンチ加工によって不織布10が織物30に固定されることで、不織布10の拡がりを抑制することできる。また、接着工程を不要にして、不織布10と織物30とを安価に接合することができる。
本実施形態に係る防草シート1は、引張強度が400N/cm以上であることが好ましい。この強度を満たしていれば、土壌の補強効果や防草効果を十分に持続することができる。
また、耐候処理後の保持強度が300N/cm以上であることが好ましい。この範囲であれば、屋外で紫外線に暴露されて長期間使用しても防草シート1の裂け、破れを軽減することができる。本実施形態における保持強度とは、SWOM1500時間後の引張強度のことを示す。
(防草シートの作成)
不織布として、目付け(単位面積あたりの質量)200g/m2、厚み3mmのポリエステル短繊維からなるニードルマットと、繊度400texのバサルトロービング糸を平織した目付け400g/m2の織物に軟質塩化ビニル樹脂を100g/m2でディップコートしたシートを準備した。
このようにして得られた防草シート1Aに対して、引張強度、保持強度、透水係数、遮光率、燃焼特性の各指標について所定の基準に準拠して評価を行った。
保持強度は、得られた防草シート1Aを耐候性促進試験機のサンシャインウェザーメーター(SWOM:スガ試験機社製)中で1500時間保存した後の防草シート1Aについて、JIS L 1096 A法(一般織物の試験方法)に準じて測定し、300N/cm以上であれば、保持強度ありと判断した。
引張強度は初期で850N/cmであり、施工時の破れを防止することができる。保持強度は758N/cmであり、屋外で紫外線に暴露されて長期間使用しても防草シート1Aの裂け、破れを軽減することができる。
実施例1と同様に、不織布として、目付け(単位面積あたりの質量)200g/m2、厚み3mmのポリエステル短繊維からなるニードルマットと、繊度400texのバサルトロービング糸を平織した目付け400g/m2の織物に軟質塩化ビニル樹脂を100g/m2でディップコートしたシートを準備した。
ニードルマットとシートは、ゴム系接着剤をスプレー塗布して、貼り合わせることで一体に接合して防草シート1Bを得た。
このようにして得られた防草シート1Bに対して、引張強度、保持強度、遮光率、燃焼特性の各指標について所定の基準に準拠して評価を行い、図4に示すように、透水係数を除いて、実施例1と同様の評価結果を得た。
10、10A・・・不織布
20・・・合成樹脂層
30、30A・・・織物
Claims (11)
- 植物の生育を抑制するための防草シートであって、
遮光性を有する不織布と、
少なくとも一面に難燃性の合成樹脂層を有する無機系繊維からなる織物と、
が一体として接合された、
ことを特徴とする防草シート。 - 前記不織布が、ポリエステル短繊維からなるニードルパンチフェルトシート体である、
ことを特徴とする請求項1に記載の防草シート。 - 前記無機系繊維が、ガラス繊維、炭素繊維およびバサルト繊維からなる群より選択される少なくとも一種のロービング糸である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の防草シート。 - 前記織物が、平織組織または綾織組織または朱子織組織を有する、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の防草シート。 - 前記合成樹脂層は、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、熱可塑性ポリウレタン及びそれらの混合物を含む群から選択されたポリマーが塗布されて形成されている、
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の防草シート。 - 前記合成樹脂層は、つや消しの表面処理が施されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の防草シート。 - 前記防草シートは、透水性である、
ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の防草シート。 - 前記不織布と前記織物は、ニードルパンチ加工により接合されて一体に積層されている、
ことを特徴とする請求項7に記載の防草シート。 - 前記防草シートは、遮水性である、
ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の防草シート。 - 前記不織布と前記織物は、接着剤により接合されて一体に積層されている、
ことを特徴とする請求項9に記載の防草シート。 - 前記不織布と前記織物はフレームラミネート加工により接合されて一体に積層されている、
ことを特徴とする請求項9に記載の防草シート。
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