JP2019039711A - 嗅覚受容体の応答測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】嗅覚受容体を発現かつ機能させることができる組換え細胞の探索。【解決手段】嗅覚受容体ポリペプチドの応答の測定方法であって、外来嗅覚受容体ポリペプチドを発現するように遺伝的に改変された組換えLNCaP細胞上に発現された該外来嗅覚受容体ポリペプチドの応答を測定することを含む、方法。外来嗅覚受容体ポリペプチドを発現する組換えLNCaP細胞。【選択図】なし

Description

本発明は嗅覚受容体の応答を測定する方法に関する。
候補物質に対する嗅覚受容体の応答を指標にした香料物質又は臭い抑制剤の探索方法が開発されている(例えば特許文献1、2)。当該方法においては、嗅覚受容体の応答の測定の際、嗅覚受容体を発現させた組換え細胞を用いることがしばしば行われる。前述の特許文献1、2では、組換えHEK(Human Embryo Kidney)293細胞が用いられている。
嗅覚受容体には多くの種類があり、ヒトの場合約400種類が存在する。各嗅覚受容体の活性化又はそれらの組み合わせが、個別の匂いの認識を生じさせ、様々な匂いを識別可能にしていると考えられている。その一方で、リガンドが解明されている嗅覚受容体の数は多くない。実際、これまでに前述のような嗅覚受容体を発現させた組換えHEK293細胞を用いた方法で何らかの匂い応答性が見つかっているヒト嗅覚受容体の種類は、50種類程度に過ぎない。
LNCaP(Lymph Node Carcinoma of the Prostate)細胞は、ヒト前立腺癌由来細胞株である。LNCaP細胞が生来的にいくつかの嗅覚受容体を発現し得ることが報告されている(特許文献3、非特許文献1)。
国際公開公報第2015/020158号 国際公開公報第2012/029922号 国際公開公報第01/025434号
J Bio Chem, 2009, 284(24):16218-16225
多くの嗅覚受容体のリガンドは未だ解明されていない。それらの嗅覚受容体のリガンド又は匂い応答性の解明が求められている。
本発明者らは、組換えHEK293細胞を用いた従来の研究で未だ多くの嗅覚受容体の匂い応答性が見つかっていない理由として、それらの嗅覚受容体タンパク質がHEK293細胞上で充分に発現していないか又は受容体として充分に機能していないためであるという仮説を立てた。そしてこの仮説に基づいて、本発明者らは、従来匂い応答性が解明されていない嗅覚受容体を発現かつ機能させることができる実験系の構築を試みた。
その結果、本発明者は、LNCaP細胞が、これまでHEK293細胞で応答性がみられなかった嗅覚受容体を発現かつ機能させることができることを見出した。
したがって、本発明は、嗅覚受容体ポリペプチドの応答の測定方法であって、
該嗅覚受容体ポリペプチドを発現するように遺伝的に改変された組換えLNCaP細胞上に発現された該嗅覚受容体ポリペプチドの応答を測定することを含む、
方法を提供する。
また本発明は、外来嗅覚受容体ポリペプチドを発現する組換えLNCaP細胞を提供する。
本発明は、嗅覚受容体を高度に発現かつ機能させることができる組換え細胞を提供する。本発明によれば、これまでにリガンド又は匂い応答性が確認されていない嗅覚受容体の機能や性質を調べることができる。本発明は、嗅覚受容体に関する、又はそれを用いた研究開発にとって有用である。
OR1A1遺伝子又はOR51T1遺伝子を導入した組換えHEK293細胞及び組換えLNCaP細胞の受容体リガンド(香料mixture)に対する応答。A:OR1A1遺伝子を導入した組換え細胞の応答、B:OR51T1遺伝子を導入した組換え細胞の応答。n=3、エラーバー=標準誤差。 OR51T1遺伝子を導入した組換えHEK293細胞及び組換えLNCaP細胞のl−carvoneに対する応答。n=3、エラーバー=標準誤差。
本明細書において、「嗅覚受容体ポリペプチド」とは、嗅覚受容体又はそれと同等の機能を有するポリペプチドをいい、嗅覚受容体と同等の機能を有するポリペプチドとは、嗅覚受容体と同様に、細胞膜上に発現することができ、匂い分子の結合によって活性化し、かつ活性化されると、細胞内のGs系Gタンパク質(Stimulatory G-protein、例えばGαs、Gαolf等)と共役してアデニル酸シクラーゼを活性化することで細胞内cAMP量を増加させる機能を有するポリペプチドをいう(Nat.Neurosci,2004,5:263−278)。
本明細書において、細胞で嗅覚受容体ポリペプチドが「機能的に発現する」とは、発現された該嗅覚受容体ポリペプチドが、該細胞において匂い物質受容体として機能することをいう。
本明細書において、ヌクレオチド配列及びアミノ酸配列の同一性は、リップマン−パーソン法(Lipman−Pearson法;Science,1985,227:1435−41)によって計算される。具体的には、遺伝情報処理ソフトウェアGenetyx−Win(Ver.5.1.1;ソフトウェア開発)のホモロジー解析(Search homology)プログラムを用いて、Unit size to compare(ktup)を2として解析を行うことにより算出される。
本明細書において、アミノ酸配列又はヌクレオチド配列の同一性に関する「少なくとも80%」とは、80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、さらに好ましくは96%以上、さらに好ましくは97%以上、さらに好ましくは98%以上、さらに好ましくは99%以上、なお好ましくは100%をいう。
本明細書において、宿主細胞の構造、機能、性状又は形質に対して使用する用語「生来」とは、当該構造、機能、性状又は形質が当該宿主細胞に存在していることを表すために使用される。対照的に、用語「外来」とは、当該宿主細胞に元から存在するのではなく、外部から導入された構造、機能、性状又は形質を表すために使用される。例えば、「外来」遺伝子又はポリヌクレオチドとは、宿主細胞に外部から導入された遺伝子又はポリヌクレオチドである。外来遺伝子又はポリヌクレオチドは、それが導入された宿主細胞と同種の生物由来であっても、異種の生物由来(すなわち異種遺伝子又はポリヌクレオチド)であってもよい。
本明細書において、制御領域と遺伝子との「作動可能な連結」とは、遺伝子と制御領域とが、該遺伝子が該制御領域の制御の下で発現し得るように連結されていることをいう。遺伝子と制御領域との「作動可能な連結」の手順は当業者に周知である。
本発明は、新規な嗅覚受容体ポリペプチドの応答の測定方法を提供する。当該方法は、特定の嗅覚受容体ポリペプチドを発現するように遺伝的に改変された組換えLNCaP細胞上に発現された該特定の嗅覚受容体ポリペプチドの応答を測定することを含む。当該本発明の方法は、in vitro又はex vivoで行われ得る。
本発明の方法において使用される嗅覚受容体ポリペプチドの種類、又はそれが由来する生物種は、特に限定されない。好ましくは、本発明の方法において使用される嗅覚受容体ポリペプチドは、哺乳動物由来の嗅覚受容体ポリペプチドである。哺乳動物由来の嗅覚受容体ポリペプチドの好ましい例としては、ヒト、チンパンジー、サルなどの霊長類の嗅覚受容体、マウス、ラットなどのげっ歯類の嗅覚受容体、ならびにそれらと同等の嗅覚受容体ポリペプチドが挙げられる。より好ましい例としては、ヒト、マウス及びラットの嗅覚受容体、ならびにそれらと同等の嗅覚受容体ポリペプチドが挙げられる。
ある嗅覚受容体と「同等の嗅覚受容体ポリペプチド」としては、当該嗅覚受容体とアミノ酸配列において少なくとも80%同一な嗅覚受容体ポリペプチドが挙げられる。
したがって、本発明の方法において使用される嗅覚受容体ポリペプチドは、好ましくは、ヒト、マウス又はラットの嗅覚受容体、あるいはそれとアミノ酸配列において少なくとも80%同一な嗅覚受容体ポリペプチドである。より好ましくは、ヒト嗅覚受容体、又はそれとアミノ酸配列において少なくとも80%同一な嗅覚受容体ポリペプチドである。ヒト、マウス及びラットの嗅覚受容体の情報は、GenBank[www.ncbi.nlm.nih.gov]より取得することができる。例えば、ヒト嗅覚受容体OR51T1は、GenBankにGI:52317272として、ヒト嗅覚受容体OR1A1は、GenBankにGI:289547622として登録されている。OR51T1は、配列番号1で示されるヌクレオチド配列を有する遺伝子にコードされる、配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質である。OR1A1は、配列番号3で示されるヌクレオチド配列を有する遺伝子にコードされる、配列番号4で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質である。よって本発明の方法において使用される嗅覚受容体ポリペプチドの好ましい例として、配列番号2又は配列番号4で示されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列からなる嗅覚受容体ポリペプチドが挙げられる。
本発明の方法において使用される嗅覚受容体ポリペプチドは、該嗅覚受容体ポリペプチドを発現するように遺伝的に改変された組換えLNCaP細胞上に発現されている。当該組換えLNCaP細胞は、該嗅覚受容体ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド(以下、嗅覚受容体遺伝子ともいう)を含有するDNA断片又はベクターを宿主LNCaP細胞内に導入することによって作製することができる。宿主となるLNCaP細胞は、ATCC(American Type Culture Collection)などから入手することができる。
好ましくは、当該組換えLNCaP細胞は、該嗅覚受容体遺伝子を含有するベクターを宿主LNCaP細胞内に導入することによって作製される。好ましくは、当該ベクターは発現ベクターである。また好ましくは、該ベクターは、嗅覚受容体遺伝子を宿主に導入することができ、かつ宿主内で該遺伝子を発現することができる発現ベクターである。好ましくは、該ベクターは、プラスミド等の染色体外で自立増殖及び複製可能なベクターであってもよく、又は染色体内に組み込まれるベクターであってもよい。具体的なベクターの例としては、pME18Sが挙げられるが、これに限定されない。
該ベクターは、好ましくは、該嗅覚受容体遺伝子、及びこれと作動可能に連結された制御領域を含む。該制御領域は、該ベクターが導入された宿主内で、導入された嗅覚受容体遺伝子を発現させるための配列であり、例えば、プロモーターやターミネーター等の発現調節領域、転写開始点などが挙げられる。該制御領域の種類は、ベクターの種類に応じて適宜選択することができる。必要に応じて、該ベクター又はDNA断片はさらに、アンピシリン等の薬剤耐性遺伝子を選択マーカーとして有していてもよい。該制御領域及び選択マーカー遺伝子は、該ベクターに元々含まれているものを使用してもよく、又は該嗅覚受容体遺伝子と一緒に又は別々に該ベクターに組み込まれてもよい。
嗅覚受容体遺伝子を含有するDNA断片の例としては、PCR増幅DNA断片及び制限酵素切断DNA断片が挙げられる。好ましくは、該DNA断片は、該遺伝子、及びこれと作動可能に連結された制御領域を含む発現カセットであり得る。使用できる制御領域の例は、ベクターの場合と同様である。
好適には、嗅覚受容体ポリペプチドの細胞膜発現を促進するために、嗅覚受容体遺伝子とともに、RTP(receptor−transporting protein)をコードするポリヌクレオチド(本明細書において、RTP遺伝子ともいう)を細胞に導入する。例えば、RTP遺伝子と嗅覚受容体遺伝子とを含むベクターを構築し、それを宿主細胞に導入してもよく、又はRTP遺伝子を含むベクターと嗅覚受容体遺伝子を含むベクターをそれぞれ宿主細胞に導入してもよい。RTPの例としてはRTP1Sが挙げられ、RTP1Sの例としては、ヒトRTP1Sが挙げられる。ヒトRTP1Sは、GenBankにGI:50234917として登録されているタンパク質である。
また好適には、組換え細胞における嗅覚受容体ポリペプチドの応答を増強するために、嗅覚受容体遺伝子とともに、Gタンパク質をコードするポリヌクレオチド(本明細書において、Gタンパク質遺伝子ともいう)を細胞に導入する。例えば、Gタンパク質遺伝子と嗅覚受容体遺伝子とを含むベクターを構築し、それを宿主細胞に導入してもよく、又はGタンパク質遺伝子を含むベクターと嗅覚受容体遺伝子を含むベクターをそれぞれ宿主細胞に導入してもよい。該Gタンパク質の例としては、Gs系Gタンパク質(例えば、Gαs、Gαolf等)、Gq系Gタンパク質(例えば、Gα15等)などが挙げられ、好ましくはGαs、Gαolf及びGα15が、より好ましくはGαolfが挙げられる。該Gαs、Gαolf及びGα15は、好ましくはヒトGαs、Gαolf及びGα15である。ヒトGαolfとしては、GenBankにGI:387598057として登録されているタンパク質が挙げられる。ヒトGαsとしては、GenBankにGI:834400519として登録されているタンパク質が挙げられる。ヒトGα15としては、GenBankにGI:597709770として登録されているタンパク質が挙げられる。細胞内で活性化された嗅覚受容体ポリペプチドは、該Gs系Gタンパク質と共役してアデニル酸シクラーゼを活性化し、細胞内cAMP量を増加させる。あるいは、細胞内で活性化された嗅覚受容体ポリペプチドは、該Gq系Gタンパク質と共役して、ホスホリパーゼCを活性化し、細胞内にカルシウムイオンを放出する。
より好適には、上述したRTP遺伝子とGタンパク質遺伝子の両方を、嗅覚受容体遺伝子とともに細胞に導入する。嗅覚受容体遺伝子と、ヒトRTP1Sをコードする遺伝子と、ヒトGαolf、Gαs、又はGα15をコードする遺伝子とを細胞に導入することがさらに好ましい。好ましくは、該RTP遺伝子と、該Gタンパク質遺伝子と、該嗅覚受容体遺伝子は、それらのいずれか1つ以上を含有する1つ以上のベクターを用いて細胞に導入することができる。例えば、RTP遺伝子と、Gタンパク質遺伝子と、嗅覚受容体遺伝子とを含むベクターを構築し、それを宿主細胞に導入してもよく、又は、RTP遺伝子を含むベクターと、Gタンパク質遺伝子を含むベクターと、嗅覚受容体遺伝子を含むベクターを、それぞれ宿主細胞に導入してもよい。
宿主細胞へのベクター又はDNA断片の導入には、哺乳動物細胞に関して一般的な形質転換法、例えばエレクトロポレーション法、リポフェクション法、パーティクル・ガン法などを用いることができる。目的のベクター又はDNA断片が導入された組換え細胞は、選択マーカーを利用して選択することができる。あるいは、細胞のDNAの配列を調べることで目的のベクター又はDNA断片の導入を確認することもできる。
以上の手順で得られた組換えLNCaP細胞は、導入された遺伝子にコードされる外来嗅覚受容体ポリペプチドを機能的に発現する。すなわち、該組換えLNCaP細胞に発現される外来嗅覚受容体ポリペプチドは、匂い物質に対する応答性を維持している。後述する実施例に示すとおり、該組換えLNCaP細胞においては、従来組換えHEK293細胞で応答を検出できなかった受容体が応答性を示した。したがって、該組換えLNCaP細胞を用いた本発明の嗅覚受容体ポリペプチドの応答の測定方法は、HEK293細胞を用いた従来の手法では応答が測定できなかった嗅覚受容体ポリペプチドの応答の測定を可能にする。
本発明の方法において、嗅覚受容体ポリペプチドの応答の測定には、嗅覚受容体の応答を測定する方法として当該分野で知られている任意の方法を用いることができる。そのような方法としては、例えば、細胞内cAMP量測定が挙げられる。嗅覚受容体は、匂い物質によって活性化されると、細胞内のGs系Gタンパク質と共役してアデニル酸シクラーゼを活性化することで細胞内cAMP量を増加させる(Nat Neurosci,2004,5:263−278)。したがって、細胞内cAMP量を指標にすることで、嗅覚受容体ポリペプチドの応答を測定することができる。cAMP量を測定する方法としては、例えば、ELISA、レポータージーンアッセイなどが挙げられる。一方で、細胞内で活性化された嗅覚受容体ポリペプチドは、該Gq系Gタンパク質と共役して、ホスホリパーゼCを活性化し、細胞内にカルシウムイオンを放出する。したがって、細胞内カルシウムイオン濃度変化を指標にすることで、嗅覚受容体ポリペプチドの応答を測定することもできる。細胞内カルシウムイオン濃度変化を測定する方法としては、カルシウムイメージング法が挙げられる。
本発明の一応用例として、目的の匂いを有する物質の探索方法が挙げられる。当該方法は、基本的には、試験物質存在下で嗅覚受容体ポリペプチドの応答を測定することを含み、該嗅覚受容体ポリペプチドは、該嗅覚受容体ポリペプチドを発現するように遺伝的に改変された組換えLNCaP細胞上に発現されている。該嗅覚受容体ポリペプチドには、該目的の匂いに対して応答性を有することが確認されている嗅覚受容体ポリペプチドが用いられる。したがって、該嗅覚受容体ポリペプチドが応答した試験物質は、該目的の匂いを有する物質の候補として選択される。
本発明の例示的実施形態として、さらに以下の物質、製造方法、用途、方法等を本明細書に開示する。ただし、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
〔1〕嗅覚受容体ポリペプチドの応答の測定方法であって、
外来嗅覚受容体ポリペプチドを発現するように遺伝的に改変された組換えLNCaP細胞上に発現された該外来嗅覚受容体ポリペプチドの応答を測定することを含む、
方法。
〔2〕前記外来嗅覚受容体ポリペプチドが
好ましくは、ヒト嗅覚受容体、マウス嗅覚受容体、ラット嗅覚受容体、又はそれとアミノ酸配列において少なくとも80%同一な嗅覚受容体ポリペプチドであり、
より好ましくは、配列番号2又は配列番号4で示されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列からなる嗅覚受容体ポリペプチドであり、
さらに好ましくは、配列番号2で示されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列からなる嗅覚受容体ポリペプチドである、
〔1〕記載の方法。
〔3〕好ましくは、前記外来嗅覚受容体ポリペプチドが、配列番号2で示されるアミノ酸配列からなる嗅覚受容体OR51T1である、〔1〕又は〔2〕記載の方法。
〔4〕好ましくは、前記外来嗅覚受容体ポリペプチドの応答の測定が、ELISAもしくはレポータージーンアッセイによる細胞内cAMP量測定、又はカルシウムイメージングによって行われる、〔1〕〜〔3〕のいずれか1項記載の方法。
〔5〕好ましくは、前記組換えLNCaP細胞が、前記外来嗅覚受容体ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含有するDNA断片又はベクターを導入されたLNCaP細胞である、〔1〕〜〔4〕のいずれか1項記載の方法。
〔6〕前記組換えLNCaP細胞が、
好ましくは、RTPをコードするポリヌクレオチド又はGタンパク質をコードするポリヌクレオチドをさらに導入されたLNCaP細胞であり、
より好ましくは、RTPをコードするポリヌクレオチドとGタンパク質をコードするポリヌクレオチドをさらに導入されたLNCaP細胞である、
〔5〕記載の方法。
〔7〕好ましくは、前記組換えLNCaP細胞が、前記外来嗅覚受容体ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドと、前記RTPをコードするポリヌクレオチドと、前記Gタンパク質をコードするポリヌクレオチドのいずれか1つ以上を含有する1つ以上のベクターを導入されたLNCaP細胞である、〔6〕記載の方法。
〔8〕前記Gタンパク質が、
好ましくは、Gs系Gタンパク質又はGq系Gタンパク質であり、
より好ましくはGαs、Gαolf又はGα15であり、
さらに好ましくはヒトGαs、Gαolf又はGα15である、
〔6〕又は〔7〕記載の方法。
〔8〕外来嗅覚受容体ポリペプチドを発現する組換えLNCaP細胞。
〔9〕前記外来嗅覚受容体ポリペプチドが、
好ましくは、ヒト嗅覚受容体、マウス嗅覚受容体、ラット嗅覚受容体、又はそれとアミノ酸配列において少なくとも80%同一な嗅覚受容体ポリペプチドであり、
より好ましくは、配列番号2又は配列番号4で示されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列からなる嗅覚受容体ポリペプチドであり、
さらに好ましくは、配列番号2で示されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列からなる嗅覚受容体ポリペプチドである、
〔8〕記載の組換えLNCaP細胞。
〔10〕好ましくは、前記外来嗅覚受容体ポリペプチドが、配列番号2で示されるアミノ酸配列からなる嗅覚受容体OR51T1である、〔8〕又は〔9〕記載の組換えLNCaP細胞。
〔11〕好ましくは、前記外来嗅覚受容体ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含有する外来DNA断片又はベクターを含む、〔8〕〜〔10〕のいずれか1項記載の組換えLNCaP細胞。
〔12〕好ましくは、外来のRTPをコードするポリヌクレオチド又は外来のGタンパク質をコードするポリヌクレオチドをさらに導入されたLNCaP細胞であり、
より好ましくは、外来のRTPをコードするポリヌクレオチドと、外来のGタンパク質をコードするポリヌクレオチドをさらに導入されたLNCaP細胞である、
〔11〕記載の組換えLNCaP細胞。
〔13〕好ましくは、前記外来嗅覚受容体ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドと、前記外来のRTPをコードするポリヌクレオチドと、前記外来のGタンパク質をコードするポリヌクレオチドのいずれか1つ以上を含有する1つ以上のベクターを含む、〔12〕記載の組換えLNCaP細胞。
〔14〕前記Gタンパク質が、
好ましくは、Gs系Gタンパク質又はGq系Gタンパク質であり、
より好ましくはGαs、Gαolf又はGα15であり、
さらに好ましくはヒトGαs、Gαolf又はGα15である、
〔12〕又は〔13〕記載の組換えLNCaP細胞。
以下、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。
参考例1 遺伝子導入用ベクターの作製
1)pME18S−ヒト受容体ベクターの作製
GenBankに登録されている配列情報を基に、ヒト嗅覚受容体をコードする遺伝子をクローニングした。嗅覚受容体遺伝子は、human genomic DNA female(G1521:Promega)を鋳型としたPCR法によりクローニングした。PCR法により増幅した遺伝子をpME18Sベクター上のFlag−Rhoタグ配列の下流に組換えた。
2)pME18S−ヒトRTP1Sベクターの作製
ヒトRTP1Sをコードする遺伝子をpME18SベクターのEcoRI、XhoIサイトへ組み込み、pME18S−ヒトRTP1Sベクターを作製した。
3)pME18S−ヒトGαolfベクターの作製
ヒトGαolfをコードする遺伝子を、Flag−Rhoタグ配列が組み込まれていないpME18SベクターのEcoRV、XhoIサイトへ組み込み、pME18S−ヒトGαolfベクターを作製した。
実施例1 組換えLNCaP細胞と組換えHEK293細胞の作製
1)組換えLNCaP細胞の作製
宿主細胞としては、LNCaP細胞(ATCCより入手)を用いた。細胞に導入するヒト嗅覚受容体遺伝子には、OR1A1遺伝子(配列番号3)又はOR51T1遺伝子(配列番号1)を用いた。表1に示す組成の反応液を調製し、クリーンベンチ内で15分静置した。マルチウェルプレート(96ウェルプレート、BioCoat)の各ウェルに、反応液10μLを添加し、次いでLNCaP細胞の溶液90μLを添加し、細胞を播種した(2×105細胞/cm2)。細胞を37℃、5%CO2を保持したインキュベータ内で24時間培養することで、OR1A1遺伝子又はOR51T1遺伝子を導入した組換えLNCaP細胞を作製した。対照として、嗅覚受容体を導入していない細胞(mock)を用意した。
Figure 2019039711
2)組換えHEK293細胞の作製
宿主細胞としては、HEK293細胞を用いた。表2に示す組成の反応液を用いて、1)と同様の手順で、OR1A1遺伝子又はOR51T1遺伝子を導入した組換えHEK293細胞を作製した。対照として、嗅覚受容体を導入していない細胞(mock)を用意した。
Figure 2019039711
実施例2 組換えLNCaP細胞と組換えHEK293細胞の嗅覚受容体応答の対比
OR1A1遺伝子又はOR51T1遺伝子を導入した組換えLNCaP細胞及び組換えHEK293細胞について、嗅覚受容体応答のリガンド濃度依存性を調べた。
1)リガンド溶液の調製
ストック溶液として、1Mの香料mixture(l−carvone、d−carvone、cis−3−hexenol、及びmethyl−β−naphthyl ketoneを各100mM、ならびにanis aldehyde及びlinaloolを各300mM含む)のエタノール溶液を調製した。この1M香料mixtureのストック溶液を希釈して、0.1、0.3、1、及び3mMのリガンド溶液を調製した。希釈には、組換えLNCaP細胞用には培地(RPMI1640;GIBCO)を、組換えHEK293細胞用にはリンガー液(140mM NaCl、5mM KCl、1mM MgCl2、2mM CaCl2、10mM HEPES、5mM Glucose、pH7.4(NaOH))を用いた。
2)嗅覚受容体応答の測定
実施例1で作製した組換えLNCaP細胞と組換えHEK293細胞における嗅覚受容体のリガンド応答を、ルシフェラーゼアッセイを用いて測定した。嗅覚受容体は、細胞内在性のGs系Gタンパク質もしくは強制発現させたGαolfと共役しアデニル酸シクラーゼを活性化することで、細胞内cAMP量を増加させる。本実施例では、細胞内cAMP量の増加を、細胞に導入したホタルルシフェラーゼ遺伝子(fluc2P−CRE−hygro)由来の発光値としてモニターすることで、細胞の応答を測定した。共に細胞に導入したCMVプロモーター下流に融合したウミシイタケルシフェラーゼ遺伝子(hRluc−CMV)由来の発光値を内部標準として、遺伝子導入効率又は細胞数の誤差を補正した。ルシフェラーゼ活性の測定は、Dual−GloTMluciferase assay system(Promega)を用いて、操作マニュアルに従って行った。
実施例1で得られた組換え細胞の培養物を含むウェルから培地を取り除き、各ウェルにリガンド溶液又はリガンドを含まない溶液を75μLずつ添加した。添加の4時間後にルシフェラーゼ活性の測定を行った。ホタルルシフェラーゼ由来の発光値をウミシイタケルシフェラーゼ由来の発光値で除した値fLuc/hRlucを算出した。下記式に従って、リガンド刺激に対する嗅覚受容体の応答性の指標としてFold increaseを算出した。
Fold increase=X/Y
X:リガンド刺激により誘導されたfLuc/hRluc
Y:リガンド刺激なしの場合のfLuc/hRluc
3)結果
リガンドに対する嗅覚受容体応答の測定結果を図1に示す。OR1A1については、HEK293細胞及びLNCaP細胞のいずれにおいてもリガンド濃度依存的な応答が観察された(図1A)。一方、OR51T1においては、HEK293細胞では応答が観察されなかったが、LNCaP細胞ではリガンド濃度依存的な応答が観察された(図1B)。以上の結果から、LNCaP細胞は、従来HEK293細胞で機能的に発現可能であった嗅覚受容体だけでなく、これまでHEK293細胞では機能的な発現が観察されていなかった嗅覚受容体に対しても、機能的に発現させる能力を持つことが示された。したがって、嗅覚受容体をLNCaP細胞に導入することにより、HEK293細胞を用いた従来の手法と同様に受容体応答を測定することができるとともに、HEK293細胞上では応答が検出できなかった受容体の応答が測定可能になることが示された。
実施例3 組換えLNCaP細胞及び組換えHEK293細胞を用いたl−carvoneに対する嗅覚受容体応答性の解析
実施例1で作製したOR51T1遺伝子を導入した組換えLNCaP細胞及び組換えHEK293細胞を用いて、OR51T1のl−carvoneに対する応答性を調べた。l−carvoneは、1Mのエタノール溶液を調製した後、実施例2と同様の手順でRPMI1640又はリンガー液で希釈して0.1、0.3、1、及び3mMの溶液に調製した。嗅覚受容体の応答測定は、実施例2と同様の手順で行った。
結果を図2に示す。OR51T1は従来リガンドが未知であったが、組換えLNCaP細胞を用いた測定においてl−carvoneに対して濃度依存的な応答を示した(図2)。よって、この香料物質がOR51T1のリガンドであることが示された。一方、組換えHEK293細胞を用いた測定では、l−carvoneに対する明確な濃度依存的応答はみられなかった。以上の結果から、組換えLNCaP細胞を用いたアッセイを行うことにより、従来リガンドが未知である受容体の応答性解析が可能になることが示された。

Claims (5)

  1. 嗅覚受容体ポリペプチドの応答の測定方法であって、
    外来嗅覚受容体ポリペプチドを発現するように遺伝的に改変された組換えLNCaP細胞上に発現された該外来嗅覚受容体ポリペプチドの応答を測定することを含む、
    方法。
  2. 前記外来嗅覚受容体ポリペプチドが、配列番号2で示されるアミノ酸配列からなる嗅覚受容体OR51T1であるか、又は当該配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列からなる、請求項1記載の方法。
  3. 前記外来嗅覚受容体ポリペプチドの応答の測定が、ELISAもしくはレポータージーンアッセイによる細胞内cAMP量測定、又はカルシウムイメージングによって行われる、請求項1又は2のいずれか1項記載の方法。
  4. 外来嗅覚受容体ポリペプチドを発現する組換えLNCaP細胞。
  5. 前記外来嗅覚受容体ポリペプチドが、配列番号2で示されるアミノ酸配列からなる嗅覚受容体OR51T1であるか、又は当該配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列からなる、請求項4記載の組換えLNCaP細胞。
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