JP2019039479A - 駆動力伝達ギア装置及びその製造方法並びに自動変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動力伝達ギア装置において、一対のバッフルプレートを用いてギアの回転による油の攪拌抵抗を低減する効果を高める。【解決手段】駆動力を伝達するギア17aと、ギア17aを収納して支持すると共に油が内蔵されたケース3と、ケース3内に設置され、ギアを挟む一対のバッフルプレート21,22と、を有し、一対のバッフルプレート21,22の間に液密構造30が備えられる。【選択図】図3

Description

本発明は、駆動力伝達ギア装置及びその製造方法並びに自動変速機に関するものである。
車両に装備される駆動力伝達ギアに関し、潤滑油等の油が内蔵されたケース内にギアが収容され、一対のバッフルプレートで両側からこのギアを挟む構造が開示されている(特許文献1参照)。
ギアの周囲をバッフルプレートで覆うことにより、ケース内の油を貯留する油溜りがバッフルプレートの内外に二分して、バッフルプレート内のギアの周囲空間への油の浸入を抑制し、ギアの回転による油の攪拌抵抗を低減しようとするものである。
特許5844019号公報
しかし、上記の一対のバッフルプレートはそれぞれ個別にケースに固定するため、製造誤差や組み付け誤差を許容できるように、一対のバッフルプレート間には隙間を設けなくてはならない。
このため、当該隙間からバッフルプレートの内部のギアの周囲空間に油が浸入してしまい、ギアによる撹拌抵抗の低減を達成できないおそれがある。
本発明はこのような課題に鑑み創案されたもので、一対のバッフルプレートを用いてギアの回転による油の攪拌抵抗を低減する効果を高めることができるようにした、駆動力伝達ギア装置及びその製造方法並びに自動変速機を提供することを目的としている。
(1)上記の目的を達成するために、本発明の駆動力伝達ギア装置は、駆動力を伝達するギアと、前記ギアを収納して支持すると共に油が内蔵されたケースと、前記ケース内に設置され、前記ギアを挟む一対のバッフルプレートと、を有し、前記一対のバッフルプレートの間に液密構造が備えられていることを特徴としている。
(2)前記液密構造は、前記一対のバッフルプレート間の隙間を塞ぐシール部材を有する構造であることが好ましい。
(3)前記液密構造は、前記一対のバッフルプレート同士が接触し、且つ、留め具により固定された構造であることが好ましい。
(4)前記液密構造は、前記一対のバッフルプレートにより構成されたラビリンス構造であることが好ましい。
(5)前記液密構造は、前記一対のバッフルプレートの一方に湾曲形成された屈曲部と、前記一対のバッフルプレートの他方の面に前記屈曲部が当接された構造であることが好ましい。
(6)前記シール部材は、前記一対のバッフルプレートの一方に接着されており、前記シール部材は、前記一対のバッフルプレートの他方に当接していることが好ましい。
(7)前記シール部材はリップシールであることが好ましい。
(8)前記一対のバッフルプレートの一方に凹部を有し、前記シール部材は前記凹部内に収容されていることが好ましい。
(9)前記留め具は、一方向に挿入可能な咬合部材であることが好ましい。
(10)前記咬合部材は、前記一対のバッフルプレートの一方と一体化されていることが好ましい。
(11)前記留め具は、フック状部材であることが好ましい。
(12)前記留め具は、ボルト又はナットであることが好ましい。
(13)前記一対のバッフルプレートの一方は、凹部を有し、前記一対のバッフルプレートの他方の一部が前記凹部に挿入されることにより前記ラビリンス構造が形成されていることが好ましい。
(14)本発明の自動変速機は、上記の駆動力伝達ギア装置を装備していることを特徴としている。
(15)本発明の第1の駆動力伝達ギア装置の製造方法は、駆動力を伝達するギアと、前記ギアを収納して支持すると共に油が内蔵されたケースと、前記ケース内に設置され、前記ギアを挟む一対のバッフルプレートと、前記一対のバッフルプレートの一方の先端部に接着されて前記一対のバッフルプレートの他方の先端部に当接して前記一対のバッフルプレート間の隙間を塞ぐリップシールと、を備えた駆動力伝達ギア装置の製造方法であって、前記一対のバッフルプレートのうちの組み付け方向の奥側に配置されるバッフルプレートを前記ケースに組み付ける工程と、前記ギアを前記ケースに組み付ける工程と、前記一対のバッフルプレ―トのうちの組み付け方向の手前側に配置されるバッフルプレートを前記ケースに組み付ける工程と、をこの順に実施することを特徴としている。
(16)本発明の第2の駆動力伝達ギア装置の製造方法は、駆動力を伝達するギアと、前記ギアを収納して支持すると共に油が内蔵されたケースと、前記ケース内に設置され、前記ギアを挟む一対のバッフルプレートと、前記一対のバッフルプレートの一方の先端部に設けられた凹部と、前記凹部内に収容され前記一対のバッフルプレートの他方の先端部に当接するシール部材と、を備えた駆動力伝達ギア装置の製造方法であって、前記一対のバッフルプレートのうちの組み付け方向の奥側に配置されるバッフルプレートを前記ケースに組み付ける工程と、前記ギアを前記ケースに組み付ける工程と、前記凹部に前記シール部材を収容する工程と、前記一対のバッフルプレートのうちの組み付け方向の手前に配置されるバッフルプレートを前記ケースに組み付ける工程と、をこの順に実施することを特徴としている。
(17)本発明の第3の駆動力伝達ギア装置の製造方法は、駆動力を伝達するギアと、前記ギアを収納して支持すると共に油が内蔵されたケースと、前記ケース内に設置され、前記ギアを挟む一対のバッフルプレートと、前記一対のバッフルプレートの一方の先端部の側壁よりも外側に、前記一対のバッフルプレートの他方の先端部がオーバラップ状態に配置されてなるラビリンス構造と、を備えた駆動力伝達ギア装置の製造方法であって、前記一対のバッフルプレートのうちの組み付け方向の奥側に配置されるバッフルプレートを前記ケースに組み付ける工程と、前記ギアを前記ケースに組み付ける工程と、前記一対方のバッフルプレートのうちの組み付け方向の手前側に配置されるバッフルプレートを先に組み付けた前記バッフルプレートの外側又は内側に位置するように前記ケースに組み付けて前記ラビリンス構造を形成する工程と、をこの順に実施することを特徴としている。
本発明によれば、液密構造によって、一対のバッフルプレートの間から一対のバッフルプレートの外部の潤滑油の浸入が抑制されるため、撹拌抵抗を抑制する効果を高めることができる。
本発明の各実施形態にかかる駆動力伝達ギア装置を有する自動変速機を説明する横断面図である。 本発明の各実施形態にかかる自動変速機の構成図である。 本発明の各実施形態にかかる自動変速機の要部断面図である。 バッフルプレート間の隙間に関する課題を説明する自動変速機の要部断面図である。 本発明の第1実施形態に自動変速機の要部を示す図であり、(a)は要部断面図、(b)は(a)のA部拡大図である。 本発明の第1実施形態の変形例にかかる自動変速機の要部断面図であり、(a)は第1変形例を示し、(b)は第2変形例を示し、(c)は第3変形例を示す。 本発明の第2実施形態及びその変形例にかかる自動変速機の要部断面図であり、(a)は第2実施形態を示し、(b)はその第1変形例を示す。 本発明の第2実施形態の変形例にかかる自動変速機の要部を示す図であり、(a)はその第2変形例にかかる要部断面図であり、(b)はその第3変形例にかかる要部断面図であり、(c1)はその第4変形例にかかる要部断面図〔図8(c2)のB−B矢視断面図〕であり、(c2)はその第4変形例にかかる要部断面図〔図8(c1)のC−C矢視断面図〕である。 本発明の第3実施形態及びその変形例にかかる自動変速機の要部断面図であり、(a),(b)は第3実施形態を示し、(c),(d)はその第1変形例を示し、(e)はその第2変形例を示す。 本発明の第4実施形態及びその変形例にかかる自動変速機の要部を示す図であり、(a)は第4実施形態を示し、(b)はその第1変形例を示す。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。以下の実施形態の構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
〔各実施形態にかかる自動変速機の構成〕
図2は、各実施形態にかかる駆動力伝達ギア装置を有し、ベルト式無段変速機として構成された自動変速機2を示す構成図である。図2に示すように、この自動変速機2は、第1軸Oと、第2軸Oと、第3軸Oと、第4軸Oとを有し、各軸O〜Oにそれぞれ動力伝達要素が装備されている。
第1軸O上には、エンジン1と、エンジン1に連結されたロックアップ式トルクコンバータ11と、このトルクコンバータ11に連結された前後進切換機構12と、この前後進切換機構12に連結されたプライマリプーリ13とがこの順に配置されている。
第2軸O上には、プライマリプーリ13とベルト14を介して連結されたセカンダリプーリ15が配置されている。第3軸O上には、セカンダリプーリ15に駆動連結されるアイドラギア16が配置されている。第4軸O上には、アイドラギア16に噛合するファイナルギア17aを有する差動機構17が配置されている。
このような4軸から構成された自動変速機2は、コンバータハウジング(第1ケース部材)4と、トランスミッションケース(第2ケース部材)5からなるケース3内に各動力伝達要素が収納、支持される。
コンバータハウジング4内には、トルクコンバータ11が収容され、コンバータハウジング4とトランスミッションケース5とが結合して形成される空間内には、軸方向でトルクコンバータ11側に、前後進切換機構12が収納された第1ケース部3aと、アイドラギア16及び差動機構17が収納された第3ケース部3cとが備えられ、軸方向でトルクコンバータ11と反対側に、プライマリプーリ13及びセカンダリプーリ15が収納された第2ケース部3bが備えられる。
各実施形態にかかる駆動力伝達ギア装置10は、このような自動変速機2のケース3内に装備される差動機構17のファイナルギア17aとその周辺の構造要素とから構成されている。
差動機構17は、図2,図3に示すように、アイドラギア16の出力ギア16cと噛合するファイナルギア17aと、ファイナルギア17aが結合されたデファレンシャルケース17bと、デファレンシャルケース(以下、デフケース)17b内に装備されデフケース17bと一体に公転するピニオンギア17cと、左右の駆動輪6,6の回転軸6a,6aに連結されたサイドギア17dとを備えている。
左右のサイドギア17dの軸(デフ軸)17eは、それぞれデフケース17bを介してベアリング18a,18bによりケース3に支持されている。したがって、デフケース17bに結合されたファイナルギア17aもベアリング18a,18bを介してケース3に支持されている。
ベアリング18a,18bには、テーパローラベアリングが適用され、図3中、右側のサイドギア17dはコンバータハウジング4に第1テーパローラベアリング18aによって支持されて、左側のサイドギア17dはトランスミッションケース5に第2テーパローラベアリング18bによって支持されている。
なお、アイドラギア16は、アイドラ軸16aに、入力ギア16bと出力ギア16cとが固設されてなり、入力ギア16bには無段変速機構のセカンダリプーリ15の回転軸15aに固設された出力ギア15bが噛合している。
このような差動機構17は、コンバータハウジング4とトランスミッションケース5からなるケース3の第3ケース部3c内に収容される。また、ケース3の内部には、軸受部やギアの噛み合い部等の各摺動部に潤滑油を供給するために、潤滑油が貯留されている。
図1は自動変速機2を各軸O〜Oに直交する断面で切って示す横断面図である。図1に示すように、軸O〜Oは互いに隣接、集合するようにコンパクトに配置され、ファイナルギア17aの装備された第4軸Oは鉛直方向最も下部に配置されている。
ケース3の下部には、オイルパン7が装備されている。ケース3の下部のオイルパン7の内部上方に油溜り7aが形成され、油溜り7aに潤滑油が貯留されている。この油溜り7a内の潤滑油は、オイル吸い口8から図示しないポンプによって吸引され、ケース3内の上部から各潤滑部に供給される。
最も下部に配置されている第4軸Oに設けられたファイナルギア17aは、その下部が油溜り7a内に浸漬するように配置されており、油溜り7a内の潤滑油の油面が低下しない限り、ファイナルギア17aの下部は油中に没している。
このファイナルギア17aとケース3との間には、図3〜図5に示すように、一対のバッフルプレート21,22から構成されたバッフルプレートセット20(以下、単に、バッフルプレート20ともいう)が配置されている。バッフルプレート20は、ファイナルギア17aの回転中心(第4軸)Oよりも鉛直下方を含む部分的領域であって、回転中心Oから下方に向かう鉛直線Lv1を中心に、ファイナルギア17aの回転方向の上下流の領域に、ファイナルギア17aを囲繞するように配置されている。
〔各実施形態にかかるバッフルプレート〕
バッフルプレート20は、トランスミッションケース5に支持されたミッションケース側バッフルプレート21と、コンバータハウジング4に支持されたハウジング側バッフルプレート22とから構成されている。
ミッションケース側バッフルプレート21は、ファイナルギア17aとトランスミッションケース5との間に配置され、正面視が扇形の平板部21aと、平板部21aの円弧状の外周縁に沿って形成された部分円筒部21bとを有している。
平板部21aは、ファイナルギア17aの一側面17a1を覆うように、一側面17a1とこれと対向するトランスミッションケース5の内壁面5aとの間に配置されている。部分円筒部21bは、ファイナルギア17aの外周ギア面17a3を覆うように、外周ギア面17a3とこれと対向するトランスミッションケース5の外周壁部の内周面5bとの間に配置されている。
平板部21a及び部分円筒部21bは、図1に示すように、鉛直線Lv1よりもファイナルギア17aの回転方向で中心角90度だけ上流側のファイナルギア17aの回転中心Oを通る水平線Lh1付近から、鉛直線Lv1よりもファイナルギア17aの回転方向で中心角90度だけ下流側のファイナルギア17aの回転中心Oを通る水平線Lh2よりも更に下流までに亘って配置されている。
ハウジング側バッフルプレート22は、ファイナルギア17aと、これに対向するコンバータハウジング4の内壁面4aとの間に配置され、正面視が扇形の平板部22aと、平板部22aの内周側に形成された曲面部22bとを有している。
平板部22aは、ファイナルギア17aの他側面17a2を覆うように配置され、曲面部22bは、他側面17a2に隣接するデフケース17bを覆うように配置されている。
平板部22a及び曲面部22bも、鉛直線Lv1よりもファイナルギア17aの回転方向で中心角90度だけ上流側のファイナルギア17aの回転中心Oを通る水平線Lh1付近から、鉛直線Lv1よりもファイナルギア17aの回転方向で中心角90度だけ下流側のファイナルギア17aの回転中心Oを通る水平線Lh2よりも更に下流までに亘って配置されている。
このように、ファイナルギア17aの下部の周囲にバッフルプレート20を配置することによって、ファイナルギア17aの下方に形成されて潤滑油が貯留される油溜り7aがバッフルプレート20の内部空間20bと外部空間20aとに二分される。
これによって、ケース3内でもバッフルプレート20の外側の外部空間(バッフルプレート外部空間)20aの油溜り7a内の潤滑油は攪拌されないため抵抗にならず、ファイナルギア17aの周辺で攪拌される潤滑油がバッフルプレート20の内側の空間に限定されることになる。このように撹拌される油量が減るため、攪拌抵抗が低下することとなる。
なお、バッフルプレート20は、ファイナルギア17aの回転方向(図1の白抜矢印を参照)の下流側では、上流側よりも高い位置まで(ファイナルギア17aの回転中心Oを通る水平線Lh2よりも更に下流まで)配置されているが、これは、ファイナルギア17aの回転に伴って潤滑油がケース3の内壁に沿ってその回転方向に移動し、回転方向の下流側(配置上は鉛直上方)で潤滑油の油面が上昇することに対応するためである。つまり、この部分にバッフルプレート20を設けることによって、ケース3の内壁に沿って上方に移動しようとする潤滑油をバッフルプレート20に当てて上方へ移動させる力を減衰させるようにしている。
また、図3に示すように、ミッションケース側バッフルプレート21の部分円筒部21bの先端縁部21cと、ハウジング側バッフルプレート22の平板部22aの外周側縁部22cは、互いに近接しているものの隙間Gが形成されている。
ミッションケース側バッフルプレート21はミッションケース5に、ハウジング側バッフルプレート22はコンバータハウジング4に、それぞれ個別に固定する。このため、各部材の製造誤差に加えて組み付け誤差が発生してしまい、これらの誤差を許容できるように隙間Gを設けている。
上記のように、バッフルプレート20によって、油溜り7aをバッフルプレート20の内外に二分することで、バッフルプレート外部空間20aの油の撹拌は防止することができるが、バッフルプレート内部空間20b内の油はファイナルギア17aの回転によって撹拌されるため、この分の撹拌抵抗が生じる。
バッフルプレート内部空間20bの油の量が多いと、ファイナルギア17aの回転による油の撹拌によって生じる撹拌抵抗も大きくなるので、バッフルプレート内部空間20b内への油の浸入を抑制すれば撹拌抵抗も減少させることができる。
ケース3の下部の油溜り7aには、油溜り7aからケース3内の上部に供給された油が各部を潤滑しながら各部の表面や、ケース3内の壁面(コンバータハウジング4の内壁面4aやトランスミッションケース5の内壁面5a)を伝って流下してくる。
特に、ケース3内の壁面を伝って流下してくる油は、バッフルプレート外部空間20aに滴下し、その後、隙間Gから、バッフルプレート内部空間20b内へ浸入し、図4に示すように、バッフルプレート内部空間20b内の油量が増大する。
この結果、ファイナルギア17aの回転による油の撹拌によって生じる撹拌抵抗も大きくなるので、このような隙間Gからバッフルプレート内部空間20b内への油の浸入を抑えれば、バッフルプレート内部空間20bの油の量を抑えて撹拌抵抗も減少させることができる。
そこで、本装置では、一対のバッフルプレート21,22間の隙間Gに、即ち、ケース側バッフルプレート21の先端縁部21cとハウジング側バッフルプレート22の外周側縁部22cとの間の隙間Gに液密構造30を装備して、バッフルプレート外部空間20aからバッフルプレート内部空間20b内への油の浸入を抑えるようにしている。
なお、前記のように、ケース側バッフルプレート21及びハウジング側バッフルプレート22は、回転中心Oを通る鉛直線Lv1よりも中心角90度だけ上流側の水平線Lh1付近から、鉛直線Lv1よりも中心角90度だけ下流側のファイナルギア17aの回転中心Oを通る水平線Lh2よりも更に下流までに亘って配置されており、先端縁部21c及び外周側縁部22cのこれに対応する範囲で形成されている。
液密構造30は、先端縁部21c及び外周側縁部22cの全長にわたって設けることが好ましいが、先端縁部21c及び外周側縁部22cの鉛直下方領域の油が存在しやすい箇所に限定的に設けてもよい。
以下、液密構造30の具体的構成を第1〜4実施形態を例示して説明する。
なお、各実施形態では、ケース側バッフルプレート21及びハウジング側バッフルプレート22の材料を限定しないが、バッフルプレート21,22には、金属(板金)や樹脂やこれらの複合体を用いることができる。
〔第1実施形態〕
図5(a),(b)及び図6(a)〜(c)を参照して、第1実施形態を説明する。図5(a),(b)及び図6(a)〜(c)において、既述の符号は同様のものを示しているので、説明を省略する。
本実施形態では、液密構造30として、一対のバッフルプレート21,22間を塞ぐシール部材が適用され、具体的には、図5(a),(b)に示すように、シール部材の1つであるリップシール31が適用されている。
この例では、リップシール31の基部31aがハウジング側バッフルプレート22の外周側縁部22cに接着されて、リップシール31の先端のリップ部31bがケース側バッフルプレート21の先端縁部21cに弾性的に密着している。
なお、図5(a),(b)とは逆に、リップシール31の基部31aがケース側バッフルプレート21の先端縁部21cに接着されて、リップシール31の先端のリップ部31bがハウジング側バッフルプレート22の外周側縁部22cに弾性的に密着している構成にしてもよい。
また、リップシール31をはじめとするシール部材には、通常、種々のゴム材が適用されるが、リップ部31bがシール面に弾性的に密着しうるものであればシール部材の材料は限定されない。
なお、このように液密構造30としてリップシール31を装備した駆動力伝達ギア装置の製造方法としては、まず、一対のバッフルプレート21,22の一方の先端部21c又は22cにリップシール31の基部31aを接着してから、以下のように行うことができる。ここでは、図3,図5における右側のコンバータハウジング4側から各部を組み付けるものとする。
一対のバッフルプレート21,22のうちの組み付け方向の奥側に配置されるバッフルプレートであるケース側バッフルプレート21をケース3に組み付ける工程(第1工程)を実施し、次に、ファイナルギア17aをケース3に組み付ける工程(第2工程)を実施し、次に、一対のバッフルプレ―ト21,22のうちの組み付け方向の手前側に配置されるバッフルプレートであるハウジング側バッフルプレート22をケース3に組み付ける工程(第3工程)を実施する。
本実施形態にかかる駆動力伝達ギア装置は、上述のように、一対のバッフルプレート21,22間の隙間Gにリップシール31が介装されて液密構造30が構成されているので、バッフルプレート外部空間20aから隙間Gを通じてバッフルプレート内部空間20b内へ油が浸入することが抑制され、バッフルプレート内部空間20bでのファイナルギア17aの回転による撹拌抵抗が低減される。
また、本実施形態にかかる駆動力伝達ギア装置の製造方法によれば、リップシール31を予め一対のバッフルプレート21,22のどちらかに接着して組み付けているので、組み付け性が向上する。
リップシール31はケース側バッフルプレート21の先端縁部21cとハウジング側バッフルプレート22の外周側縁部22cとの何れかに接着すればよいが、本実施形態のようにハウジング側バッフルプレート22の外周側縁部22cに接着することが好ましい。
リップシール31をケース側バッフルプレート21の先端縁部21cに予め接着しておくと、ケース側バッフルプレート21を組み付けた後でファイナルギア17aを組み付ける際に、ファイナルギア17aとケース側バッフルプレート21の先端縁部21cとが干渉してリップシール31が傷つくおそれがある。
しかし、ハウジング側バッフルプレート22はファイナルギア17aの組み付け後に組み付けられるため、リップシール31をハウジング側バッフルプレート22の外周側縁部22c側に接着すれば、リップシール31がファイナルギア17aと干渉して傷つくおそれは回避される。
なお、シール部材の構成は、図6(a)〜(c)にそれぞれ示すようなものでもよい。いずれの場合にも、シール部材によって、バッフルプレート内部空間20b内への油の浸入が抑制され、撹拌抵抗が低減される。
図6(a)に示す第1実施形態の第1変形例は、ハウジング側バッフルプレート22の外周側縁部22cに溝状の凹部22dを形成し、この凹部22d内にシール部材としてのOリング32を内装し、Oリング32をケース側バッフルプレート21の先端縁部21cに弾性的に密着させている。
図6(b)に示す第1実施形態の第2変形例は、ケース側バッフルプレート21の先端縁部21cに溝状の凹部21dを形成し、この凹部21d内にシール部材としてのOリング32を内装し、ハウジング側バッフルプレート22の外周側縁部22cにOリング32を弾性的に密着させている。
図6(c)に示す第1実施形態の第3変形例は、ケース側バッフルプレート21の先端縁部21c及びハウジング側バッフルプレート22の外周側縁部22cの何れか一方に、シール部材としてのガスケット33の一面を接着し、このガスケット33の他面を、先端縁部21c及び外周側縁部22cの何れか他方に密着させている。ガスケット33は例えば紙製とする。
なお、図6(a),(b)に示すシール部材としてのOリング32を装備した駆動力伝達ギア装置の製造方法としては、以下のように実施することができる。この場合も、図3,図6における右側のコンバータハウジング4側から各部を組み付けるものとする。
一対のバッフルプレート21,22のうちの組み付け方向の奥側に配置されるバッフルプレートであるケース側バッフルプレート21をケース3に組み付ける工程(第1工程)を実施し、次に、ファイナルギア17aをケース3に組み付ける工程(第2工程)を実施し、次に、凹部21d又は凹部22d内にシール部材のOリング32を収容する工程(第2工程)を実施し、次に、一対のバッフルプレート21,22のうちの組み付け方向の手前側に配置されるバッフルプレートであるハウジング側バッフルプレ―ト22をケース3に組み付ける工程(第4工程)を実施する。
ただし、図6(b)に示すように、本実施形態にかかる製造方法を実施する場合、組み付け方向の奥側に配置されて先に組み付けられるバッフルプレートの凹部内〔本実施形態の場合、図6(b)に示すケース側バッフルプレート21の凹部21d内〕にOリング322等のシール部材を収容する方が好ましい。
組み付け方向の手前側に配置されるバッフルプレートの凹部内〔本実施形態の場合、図6(a)に示すハウジング側バッフルプレート22の凹部22d内〕にOリング32等のシール部材を組み付けておく場合、凹部内にシール部材を収容したバッフルプレートを後から組み付けることになるため、シール部材が脱落し易いが、先に組み付けられるバッフルプレートの凹部内にシール部材を事前に組み付けておくと、シール部材が脱落し難くなる。
〔第2実施形態〕
図7(a),(b)及び図8(a)〜(c2)を参照して、第2実施形態を説明する。図7(a),(b)及び図8(a)〜(c2)において、既述の符号は同様のものを示しているので、説明を省略する。
本実施形態では、液密構造30として、留め具により一対のバッフルプレート21,22同士を接触する状態に固定する構造を適用している。
本実施形態では、留め具としてボルトやナットといった締結部材を用いている。図7(a)に示す例では、留め具としてボルト41を用いており、ボルト41を、ケース側バッフルプレート21の先端縁部21c及びハウジング側バッフルプレート22の外周側縁部22cにそれぞれ同心に形成された孔21e,22eに差し込んで締結することで、先端縁部21c及び外周側縁部22cを接触する状態に固定している。
なお、図7(a)に示す例では、ボルト41を外周側縁部22cの側から先端縁部21cの側に差し込んで、ボルト41を先端縁部21cの孔21eに螺合させているが、これと逆に、ボルト41を先端縁部21cの側から外周側縁部22cの側に差し込んで、ボルト41を外周側縁部22cの孔21eに螺合させてもよい。また、ボルト41の突出端にナットを締結させる構成でもよい。
このように、留め具により一対のバッフルプレート21,22同士を接触する状態に固定する構造によっても、バッフルプレート内部空間20b内への油の浸入が抑制され、撹拌抵抗が低減される。
このような留め具には、図7(b)や図8(a),(b),(c1),(c2)に示すようなものを用いてもよい。いずれの場合にも、留め具により一対のバッフルプレート21,22同士を接触する状態に固定するので、バッフルプレート内部空間20b内への油の浸入が抑制され、撹拌抵抗が低減される。
図7(b)に示す第2実施形態の第1変形例では、スタッドボルト42とこれに螺合するナット43とを用いている。つまり、先端縁部21c及び外周側縁部22cの一方(この例では、先端縁部21c)に形成された孔(ここでは、孔21e)にスタッドボルト42を差し込んでその基部を固定し、先端縁部21c及び外周側縁部22cの他方(この例では、外周側縁部22c)に形成された孔(ここでは、孔22e)にスタッドボルト42を差し込んでナット43を螺合締結する。
図8(a)に示す第2実施形態の第2変形例は、第2実施形態のボルト41に替えて係止爪を有する咬合部材(いわゆる、ファスナークリップ)44を用いている。咬合部材44は、孔21e,22eの内径よりも拡径していて弾性変形によって孔21e,22eの内径よりも縮径可能なテーパ状の先端部44aと、軸状の中間部44bと、孔21e,22eの内径よりも拡径した基端部44cとを有している。
咬合部材44を、その先端部44aから、ケース側バッフルプレート21の先端縁部21c及びハウジング側バッフルプレート22の外周側縁部22cの孔21e,22eに差し込むと、先端部44aが孔21e,22eの内壁で圧縮され縮径して孔21e,22e内を通過して、先端部44aが通過完了し孔21e,22eから突出したら孔21e,22eの内径よりも拡径する。これによって、一対のバッフルプレート21,22同士を接触する状態に固定する。
図8(b)に示す第2実施形態の第3変形例は、第2変形例の咬合部材44に相当する咬合部45(テーパ状の先端部45a及び軸状の中間部45bを有する)を、ケース側バッフルプレート21の先端縁部21c及びハウジング側バッフルプレート22の外周側縁部22cの何れか一方(この例では、先端縁部21c)に一体化して形成している。
テーパ状の先端部45aを、先端縁部21c及び外周側縁部22cの他方(この例では、外周側縁部22c)の孔21e,22e(この例では、孔22e)に差し込んで孔21e,22eから突出させると、先端部45aと基部に相当する先端縁部21c又は外周側縁部22cの壁部とで先端縁部21c及び外周側縁部22c同士を接触する状態に固定する。
図8(c1),(c2)に示す第2実施形態の第4変形例では、フック部(フック状部材)46を用いている。フック部46は、ケース側バッフルプレート21の先端縁部21c及びハウジング側バッフルプレート22の外周側縁部22cの何れか一方(この例では、外周側縁部22c)から他方(この例では、先端縁部21c)に向けてプレート状のアーム部46bを介して一体形成された楔状の先端部46aを有している。
アーム部46bは厚み方向に弾性変形可能である。先端部46aには、その厚み方向一方〔図8(c1),(c2)では上方〕に傾斜面46cが形成され、この傾斜面46cによって先端部46aは基部に行くにしたがって厚みを増しており、先端部46aとアーム部46bとの間には段部46dが形成されている。
また、先端縁部21c及び外周側縁部22cの他方(この例では、先端縁部21c)には、段部46dを係止する係止壁21fが形成されている。
ケース側バッフルプレート21の先端縁部21cとハウジング側バッフルプレート22の外周側縁部とを互いに接近させていくと、傾斜面46cが係止壁21fの縁に摺接し、アーム部46bを厚み方向に弾性変形させつつ先端部46aが係止壁21fを進みやがて、アーム部46bの弾性力によって段部46dが係止壁21fに係止される。この係止によって、先端縁部21c及び外周側縁部22c同士を接触する状態に固定する。
〔第3実施形態〕
図9(a)〜(e)を参照して、第3実施形態を説明する。図9(a)〜(e)において、既述の符号は同様のものを示しているので、説明を省略する。
本実施形態では、液密構造30として、ラビリンス構造を適用している。
図9(a),(b)に示すように、本実施形態では、ケース側バッフルプレート21の先端縁部21c及びハウジング側バッフルプレート22の外周側縁部22cが何れも平坦なプレート形状21g,22gに形成され、且つ、互いに僅かな隙間を持って接近して重なり合うように配置され、ラビリンス構造51を形成している。
また、図9(c),(d)に示すように、ケース側バッフルプレート21の先端縁部21c及びハウジング側バッフルプレート22の外周側縁部22cの一方を二重構造21h又は22hとして、先端縁部21c及び外周側縁部22cの他方を、二重構造21h又は22hの内部に、互いに僅かな隙間を持って接近して重なり合うように挿入させて、ラビリンス構造52を形成してもよい。
さらに、図9(e)に示すように、ケース側バッフルプレート21の先端縁部21c及びハウジング側バッフルプレート22の外周側縁部22cの一方(この場合は、外周側縁部22g)を屈曲させて溝部22iを形成して、先端縁部21c及び外周側縁部22cの他方を、溝部22iの内部に、互いに平行又は略平行で僅かな隙間を持って接近するように挿入させて、ラビリンス構造53を形成してもよい。
このように、隙間Gが形成される箇所にラビリンス構造51,52,53を設けることによって、隙間Gからバッフルプレート内部空間20b内への油の浸入が抑制される。
なお、図9(a)〜(e)に示すラビリンス構造51,52,53を装備した駆動力伝達ギア装置の製造方法は、以下のように実施することができる。この場合も、図3,図9における右側のコンバータハウジング4側から各部を組み付けるものとする。
まず、一対のバッフルプレート21,22のうちの組み付け方向の奥側に配置されるバッフルプレートであるケース側バッフルプレート21をケース3に組み付ける工程(第1工程)を実施し、次に、ファイナルギア17aをケース3に組み付ける工程(第2工程)を実施し、次に、一対のバッフルプレート21,22のうちの組み付け方向の手前側に配置されるバッフルプレートであるハウジング側バッフルプレート22を先に組み付けたケース側バッフルプレート21の外側又は内側に位置するようにケース3に組み付けてラビリンス構造51,52,53を形成する工程(第3工程)を実施する。
なお、ラビリンス構造51,52,53を形成するにあたり、ラビリンス構造51,52,53の内側を構成するバッフルプレートを、ファイナルギア17aを組み付けた後に組み付けると、ファイナルギア17aと後から組み付けるバッフルプレートとが干渉してしまい、本実施形態にかかる製造方法による組み付けがし難くなる。
これに対して、図9(a),(d)に示す構成例のように、後から組み付けるバッフルプレートがラビリンス構造の外側を構成する構造や、図9(e)に示す構成例のように、後から組み付けるバッフルプレートがラビリンス構造の内側のファイナルギア17aの組み付け空間側に突出しない構造とすれば、組み付けを容易に行うことができる。
〔第4実施形態〕
図10(a),(b)を参照して、第4実施形態を説明する。図10(a),(b)において、既述の符号は同様のものを示しているので、説明を省略する。
本実施形態では、液密構造30として、一方のバッフルプレート21又は22に湾曲形成された屈曲部と、他方のバッフルプレート22又は21の先端部の面にこの屈曲部が当接された構造を適用している。
図10(a),(b)に示すように、本実施形態では、ケース側バッフルプレート21の先端縁部21c及びハウジング側バッフルプレート22の外周側縁部22cの一方の端部を屈曲させて屈曲部21j又は22jを形成して、先端縁部21c及び外周側縁部22cの他方を平坦なプレート形状21g,22gに形成し、屈曲部21j又は22jをプレート形状21g,22gに当接するように配置している。
屈曲部21j又は22jは弾性変形するため、製造誤差や組み付け誤差を許容しつつ屈曲部21j又は22jをプレート形状21g,22gに当接させることができ、隙間Gが抑制されることによって、隙間Gからバッフルプレート内部空間20b内への油の浸入が抑制される。
〔その他〕
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上記実施形態では、差動機構17のファイナルギア17aを例示したが、本発明はファイナルギア17aに限らずバッフルプレートを用いた種々のギアに適用しうる。
1 エンジン
2 自動変速機(ベルト式無段変速機)
3 ケース
4 コンバータハウジング(第1ケース部材)
5 トランスミッションケース(第2ケース部材)
6 駆動輪
7 オイルパン
7a 油溜り
8 オイル吸い口
10 駆動力伝達ギア装置
11 ロックアップ式トルクコンバータ
12 前後進切換機構
13 プライマリプーリ
14 ベルト
15 セカンダリプーリ
16 アイドラギア
17 差動機構
17a ファイナルギア
17b デファレンシャルケース
18a 第1ベアリング(第1テーパローラベアリング)
18b 第2ベアリング(第2テーパローラベアリング)
20 バッフルプレート
20a バッフルプレート外部空間
20b バッフルプレート内部空間
21 ミッションケース側バッフルプレート
22 ハウジング側バッフルプレート 21d,22d 凹部
21j,22j 屈曲部
21g,22g プレート形状
30 液密構造
31 リップシール
32 Oリング
41 ボルト
42 スタッドボルト
43 ナット
44 咬合部材
45 咬合部(咬合部材)
46 フック部(フック状部材)
51,52,53 ラビリンス構造
Lv1 鉛直線
Lh1,Lh2 水平線
第4軸(ファイナルギア17aの回転中心)

Claims (17)

  1. 駆動力を伝達するギアと、
    前記ギアを収納して支持すると共に油が内蔵されたケースと、
    前記ケース内に設置され、前記ギアを挟む一対のバッフルプレートと、を有し、
    前記一対のバッフルプレートの間に液密構造が備えられている
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置。
  2. 請求項1において、
    前記液密構造は、前記一対のバッフルプレート間の隙間を塞ぐシール部材を有する構造である
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置。
  3. 請求項1において、
    前記液密構造は、前記一対のバッフルプレート同士が接触し、且つ、留め具により固定された構造である
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置。
  4. 請求項1において、
    前記液密構造は、前記一対のバッフルプレートにより構成されたラビリンス構造である
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置。
  5. 請求項1において、
    前記液密構造は、前記一対のバッフルプレートの一方に湾曲形成された屈曲部と、前記一対のバッフルプレートの他方の面に前記屈曲部が当接された構造である
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置。
  6. 請求項2において、
    前記シール部材は、前記一対のバッフルプレートの一方に接着されており、
    前記シール部材は、前記一対のバッフルプレートの他方に当接している
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置。
  7. 請求項6において、
    前記シール部材はリップシールである
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置。
  8. 請求項2において、
    前記一対のバッフルプレートの一方に凹部を有し、
    前記シール部材は前記凹部内に収容されている
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置。
  9. 請求項3において、
    前記留め具は、一方向に挿入可能な咬合部材である
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置。
  10. 請求項9において、
    前記咬合部材は、前記一対のバッフルプレートの一方と一体化されている
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置。
  11. 請求項3において、
    前記留め具は、フック状部材である
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置。
  12. 請求項3において、
    前記留め具は、ボルト又はナットである
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置。
  13. 請求項4において、
    前記一対のバッフルプレートの一方は、凹部を有し、
    前記一対のバッフルプレートの他方の一部が前記凹部に挿入されることにより前記ラビリンス構造が形成されている
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置。
  14. 請求項1〜13の何れか1項に記載された駆動力伝達ギア装置を装備した
    ことを特徴とする自動変速機。
  15. 駆動力を伝達するギアと、
    前記ギアを収納して支持すると共に油が内蔵されたケースと、
    前記ケース内に設置され、前記ギアを挟む一対のバッフルプレートと、
    前記一対のバッフルプレートの一方の先端部に接着されて前記一対のバッフルプレートの他方の先端部に当接して前記一対のバッフルプレート間の隙間を塞ぐリップシールと、を備えた駆動力伝達ギア装置の製造方法であって、
    前記一対のバッフルプレートのうちの組み付け方向の奥側に配置されるバッフルプレートを前記ケースに組み付ける工程と、
    前記ギアを前記ケースに組み付ける工程と、
    前記一対のバッフルプレ―トのうちの組み付け方向の手前側に配置されるバッフルプレートを前記ケースに組み付ける工程と、をこの順に実施する
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置の製造方法。
  16. 駆動力を伝達するギアと、
    前記ギアを収納して支持すると共に油が内蔵されたケースと、
    前記ケース内に設置され、前記ギアを挟む一対のバッフルプレートと、
    前記一対のバッフルプレートの一方の先端部に設けられた凹部と、
    前記凹部内に収容され前記一対のバッフルプレートの他方の先端部に当接するシール部材と、を備えた駆動力伝達ギア装置の製造方法であって、
    前記一対のバッフルプレートのうちの組み付け方向の奥側に配置されるバッフルプレートを前記ケースに組み付ける工程と、
    前記ギアを前記ケースに組み付ける工程と、
    前記凹部に前記シール部材を収容する工程と、
    前記一対のバッフルプレートのうちの組み付け方向の手前側に配置されるバッフルプレートを前記ケースに組み付ける工程と、をこの順に実施する
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置の製造方法。
  17. 駆動力を伝達するギアと、
    前記ギアを収納して支持すると共に油が内蔵されたケースと、
    前記ケース内に設置され、前記ギアを挟む一対のバッフルプレートと、
    前記一対のバッフルプレートの一方の先端部の側壁よりも外側に、前記一対のバッフルプレートの他方の先端部がオーバラップ状態に配置されてなるラビリンス構造と、を備えた駆動力伝達ギア装置の製造方法であって、
    前記一対のバッフルプレートのうちの組み付け方向の奥側に配置されるバッフルプレートを前記ケースに組み付ける工程と、
    前記ギアを前記ケースに組み付ける工程と、
    前記一対のバッフルプレートのうちの組み付け方向の手前側に配置されるバッフルプレートを先に組み付けた前記バッフルプレートの外側又は内側に位置するように前記ケースに組み付けて前記ラビリンス構造を形成する工程と、をこの順に実施する
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置の製造方法。
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