JP2018150947A - 駆動力伝達ギア装置 - Google Patents

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光久 坂本
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Abstract

【課題】ケース内の油溜りに貯留されている油の流動やこれに伴う油面の傾斜を抑制することができるようにした駆動力伝達ギア装置を提供する。【解決手段】ギア17aと、ケース3と、ギア17aとケース3との間でギアの回転中心O4よりも鉛直下方を含む部分的領域に配置されたバッフルプレート20と、ケースとバッフルプレート20との間に形成されたバッフルプレート外部空間20aと、を有し、ケース3とバッフルプレート20とが対向する対向面の何れかに、バッフルプレート外部空間20aに向かって突出したリブ31〜34を有し、リブ31〜34は、ギア17aの回転中心O4から下方に向かう鉛直線のギア17a回転方向下流で、且つ、ギア17aの回転中心O4から上方に向かう鉛直線のギア17a回転方向上流に配置され、リブ31〜34は、その長手方向がバッフルプレート外部空間20aにおける外周側から内周側に向かって配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、車両のデファレンシャル装置に適用するのに適した駆動力伝達ギア装置に関するものである。
車両の駆動力伝達ギアのケース内のギアの近辺にバッフルプレートを設ける構造が開示されている(例えば特許文献1)。ケース内のギアの近辺をバッフルプレートで覆うことにより、ケース内の潤滑油等の油を貯留する油溜りがバッフルプレートの内外に二分され、ギアの回転による油の攪拌抵抗が低減される。
つまり、ギアの近辺ではギアで攪拌される油がバッフルプレートの内側の空間に限定されて攪拌抵抗を下げることができ、トランスミッションケース内でバッフルプレートの外側の空間の油溜りに溜まる油は攪拌されず、抵抗にならない。
なお、特許文献1には、デファレンシャル装置において、トランスミッションケースとデフケースとの間の左右の内部空間にバッフルプレートをそれぞれ備えた構造が開示されている。
特許5844019号公報
ところで、ギアのケース内の油溜りに貯留されている油は、例えば、車両の発進時や停車時等の加減速を伴う車両の走行状態や、登板路や降板路等の路面傾斜を伴う走行路状態によって、ケース内で油が流動し、油面が傾く。このような油の流動は油の攪拌抵抗を抑制する上で好ましくなく、油面の傾きはギアの摺動部等へ油を供給する上で好ましくなく、油の流動や油面の変動は少ない方が好ましい。
本発明は、このような課題に着目して創案されたもので、ケース内の油溜りに貯留されている油の流動やこれに伴う油面の傾斜を抑制することができるようにした駆動力伝達ギア装置を提供することを目的としている。
(1)上記の目的を達成するために、本発明の駆動力伝達ギア装置は、駆動力を伝達するギアと、前記ギアを収納して支持するケースと、前記ギアと前記ケースとの間の、前記ギアの回転中心よりも鉛直下方を含む部分的領域に配置されたバッフルプレートと、前記ケースと前記バッフルプレートとの間に形成されたバッフルプレート外部空間と、を有し、前記ケースの前記バッフルプレートと対向する第1対向面、及び、前記バッフルプレートの前記ケースと対向する第2対向面の少なくとも何れか一方の対向面に、前記バッフルプレート外部空間に向かって突出したリブを有し、前記リブは、前記ギアの回転中心から下方に向かう鉛直線の前記ギアの回転方向下流で、且つ、前記ギアの回転中心から上方に向かう鉛直線の前記ギアの回転方向上流に配置され、前記リブは、当該リブの長手方向が前記バッフルプレート外部空間における外周側から内周側に向かう方向に沿うように配置されていることを特徴としている。
(2)前記バッフルプレート外部空間は、前記第1対向面と、前記第2対向面と、前記ケースの外周壁の内周面と、前記ケースの前記ギアを軸支するボスの外周面とで囲繞され、前記リブは、当該リブの長手方向が前記外周壁の内周面から前記ボスの外周面に向かう方向に沿うように配置されていることが好ましい。
(3)前記リブの前記長手方向の何れか一方の端部と、前記外周壁の内周面又は前記ボスの外周面との間に、隙間が形成されていることが好ましい。
(4)前記隙間が形成されている前記リブは、前記一方の端部が鉛直方向最下端になるように、前記長手方向を傾斜させて配置されていることが好ましい。
(5)前記隙間が形成され且つ前記長手方向を傾斜させて配置されている前記リブが、前記ギアの回転方向回転方向最上流且つ鉛直方向最下部に配置されていることが好ましい。なお、リブが1つのみ設けられている場合は、この1つのリブが最上流側に配置されているリブとなる。
(6)前記リブを複数有し、複数の前記リブによりラビリンス構造が構成されていることが好ましい。
(7)前記ギアの回転中心を通る水平線よりも上方にガイドリブを有し、前記ガイドリブは、前記ガイドリブよりも上方から落下してくる油を、前記バッフルプレート外部空間に誘導するように配置されていることが好ましい。
本発明によれば、ケースとバッフルプレートとの間に形成されたバッフルプレート外部空間内で上方に移動しようとする油の移動を、リブによって抑制することができる。
本発明の第1実施形態にかかる駆動力伝達ギア装置を有する自動変速機を説明する横断面図である。 本発明の各実施形態にかかる自動変速機の構成図である。 本発明の各実施形態にかかる自動変速機の要部図である。 本発明の各実施形態にかかる自動変速機に装備されたバッフルプレートを示す自動変速機のケース内部の斜視図(第2ケース部材側から見た斜視図)である。 本発明の各実施形態にかかる自動変速機に装備されたバッフルプレートを示す自動変速機のケース内部の斜視図(第1ケース部材側から見た斜視図)である。 本発明の第1実施形態にかかる自動変速機のリブの配置を示すケースの内壁面の正面図である。 本発明の第1実施形態にかかる自動変速機のリブによる効果を説明する図であって、(a)はリブを装備した本実施形態の場合を示し、(b)はリブを装備しない比較例の場合を示す。 本発明の第2実施形態にかかる自動変速機のリブの配置を示すケースの内壁面の正面図である。 本発明の第3実施形態にかかる自動変速機のリブの配置を示すケースの内壁面の正面図である。 本発明の第4実施形態にかかる自動変速機のリブの配置を示すケースの内壁面の正面図である。 各実施形態にかかる自動変速機のリブの断面図であり、(a)は第1〜3実施形態を示し、(b)は第4実施形態を示し、(c)は第1変形例を示し、(d)は第2変形例を示す。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。以下の実施形態の構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
〔各実施形態にかかる自動変速機の構成〕
図2は、各実施形態にかかる駆動力伝達ギア装置を有し、ベルト式無段変速機として構成された自動変速機2を示す構成図である。図2に示すように、この自動変速機2は、第1軸Oと、第2軸Oと、第3軸Oと、第4軸Oとを有し、各軸O〜Oにそれぞれ動力伝達要素が装備されている。
第1軸O上には、エンジン1と、エンジン1に連結されたロックアップ式トルクコンバータ11と、このトルクコンバータ11に連結された前後進切換機構12と、この前後進切換機構12に連結されたプライマリプーリ13とがこの順に配置されている。
第2軸O上には、プライマリプーリ13とベルト14を介して連結されたセカンダリプーリ15が配置されている。第3軸O上には、セカンダリプーリ15に駆動連結されるアイドラギア16が配置されている。第4軸O上には、アイドラギア16に噛合するファイナルギア17aを有する差動機構17が配置されている。
このような4軸から構成された自動変速機2は、コンバータハウジング(第1ケース部材)4と、トランスミッションケース(第2ケース部材)5からなるケース3内に各動力伝達要素が収納、支持される。
コンバータハウジング4内には、トルクコンバータ11が収容され、コンバータハウジング4とトランスミッションケース5とが結合して形成される空間内には、軸方向でトルクコンバータ11側に、前後進切換機構12が収納された第1ケース部3aと、アイドラギア16及び差動機構17が収納された第3ケース部3cと、軸方向でトルクコンバータ11と反対側に、プライマリプーリ13及びセカンダリプーリ15が収納された第2ケース部3bとが備えられる。
各実施形態にかかる駆動力伝達ギア装置10は、このような自動変速機2のケース3内に装備される差動機構17のファイナルギア17aとその周辺の構造要素とから構成されている。
差動機構17は、図2,図3に示すように、アイドラギア16の出力ギア16cと噛合するファイナルギア17aと、ファイナルギア17aが結合されデファレンシャルケース17bと、デファレンシャルケース(以下、デフケース)17b内に装備されデファレンシャルケース17bと一体に公転するピニオンギア17cと、左右の駆動輪6,6の回転軸6a,6aに連結されたサイドギア17dとを備えている。
なお、アイドラギア16は、アイドラ軸16aに、入力ギア16bと出力ギア16cとが固設されてなり、入力ギア16bには無段変速機構のセカンダリプーリ15の回転軸15aに固設された出力ギア15bが噛合している。
このような差動機構17は、コンバータハウジング4とトランスミッションケース5からなるケース3の第3ケース部3c内に収容される。また、ケース3の内部には、軸受部やギアの噛み合い部等の各摺動部に潤滑油を供給するために、潤滑油が貯留されている。
図1は自動変速機2を各軸O〜Oに直交する断面で切って示す横断面図である。図1に示すように、軸O〜Oは互いに隣接し、集合するようにコンパクトに配置され、ファイナルギア17aの装備された第4軸Oは鉛直方向最も下部に配置されている。
ケース3の下部には、オイルパン7が装備されている。ケース3の下部のオイルパン7の内部上方に油溜り7aが形成され、油溜り7aに潤滑油が貯留されている。この油溜り7a内の潤滑油は、オイル吸い口8から図示しないポンプによって吸引され、ケース3内の上部から各潤滑部に供給される。
最も下部に配置されている第4軸Oに設けられたファイナルギア17aは、その下部が油溜り7a内に浸漬するように配置されており、油溜り7a内の潤滑油の油面が低下しない限り、ファイナルギア17aの下部は油中に没している。
このファイナルギア17aとケース3との間には、図3〜図5に示すように、バッフルプレート20が配置されている。バッフルプレート20は、ファイナルギア17aの回転中心(第4軸)Oよりも鉛直下方を含む部分的領域であって、回転中心Oから下方に向かう鉛直線Lv1を中心に、ファイナルギア17aの回転方向の上下流の領域に配置されている。
バッフルプレート20は、トランスミッションケース5に支持されたミッションケース側バッフルプレート21と、コンバータハウジング4に支持されたハウジング側バッフルプレート22とから構成されている。
ミッションケース側バッフルプレート21は、ファイナルギア17aとトランスミッションケース5との間に配置され、正面視が扇形の平板部21aと、平板部21aの円弧状の外周縁に沿って形成された部分円筒部21bとを有している。
平板部21aは、ファイナルギア17aの一側面17a1を覆うように、一側面17a1とこれと対向するトランスミッションケース5の内壁面5aとの間に配置されている。部分円筒部21bは、ファイナルギア17aの外周ギア面17a3を覆うように、外周ギア面17a3とこれと対向するトランスミッションケース5の外周壁部の内周面5bとの間に配置されている。
平板部21a及び部分円筒部21bは、鉛直線Lv1よりもファイナルギア17aの回転方向で中心角90度だけ上流側のファイナルギア17aの回転中心Oを通る水平線Lh1付近から、鉛直線Lv1よりもファイナルギア17aの回転方向で中心角90度だけ下流側のファイナルギア17aの回転中心Oを通る水平線Lh2よりも更に下流までに亘って配置されている。
ハウジング側バッフルプレート22は、ファイナルギア17aと、これに対向するコンバータハウジング4の内壁面4aとの間に配置され、正面視が扇形の平板部22aと、平板部22aの内周側に形成された曲面部22bとを有している。
平板部22aは、ファイナルギア17aの他側面17a2を覆うように配置され、曲面部22bは、他側面17a2に隣接するデフケース17bを覆うように配置されている。
平板部22a及び曲面部22bも、鉛直線Lv1よりもファイナルギア17aの回転方向で中心角90度だけ上流側のファイナルギア17aの回転中心Oを通る水平線Lh1付近から、鉛直線Lv1よりもファイナルギア17aの回転方向で中心角90度だけ下流側のファイナルギア17aの回転中心Oを通る水平線Lh2よりも更に下流までに亘って配置されている。
このように、ファイナルギア17aの下部の周囲にバッフルプレート20を配置することによって、ファイナルギア17aの下方に形成されて潤滑油が貯留される油溜り7aがバッフルプレート20の内外に二分される。
これによって、ケース3内でもバッフルプレート20の外側の空間(バッフルプレート外部空間)20aの油溜り7a内の潤滑油は攪拌されないため抵抗にならず、ファイナルギア17aの周辺で攪拌される潤滑油がバッフルプレート20の内側の空間に限定されるため、攪拌抵抗が低下することとなる。
なお、バッフルプレート20は、ファイナルギア17aの回転方向(図1の白抜矢印を参照)の下流側では、上流側よりも高い位置まで(ファイナルギア17aの回転中心Oを通る水平線Lh2よりも更に下流まで)配置されているが、これは、ファイナルギア17aの回転に伴って回転方向の下流側で潤滑油の油面が上昇することに対応するためである。
このようなバッフルプレート20の外側の潤滑油は、ファイナルギア17aの回転の影響は受けないが、車両の発進時や停車時等の加減速を伴う車両の走行状態や、登板路や降板路等の路面傾斜を伴う走行路状態によって、例えば図1に細い白抜矢印で示すように、ケース3内で潤滑油が流動し、油面が傾くことがある。
油面が大きく傾いて、オイル吸い口8よりも下方まで低下すると、オイル吸い口8に空気が入り込んで、ポンプによってオイルを吸い上げることができなくなり、潤滑油の供給に支障を来すおそれがある。
特に、ファイナルギア17aの回転方向の下流側では、ファイナルギア17aの回転に伴って潤滑油の油面LSが上昇するのに加えて、この液面LSの傾斜に応じた液面LSの上昇が生じるため、液面LSがバッフルプレート20よりも上方まで到達すると、攪拌抵抗が増加することになる。
そこで、このような車両の走行状態や走行路状態に応じて発生するケース3内の潤滑油の液面LSの変動を抑制するために、本装置では、バッフルプレート外部空間20aに向かって突出したリブを装備している。以下、リブが形成される態様に応じて、各実施形態を説明する。
〔第1実施形態〕
(構成)
本実施形態では、図6に示すように、ケース3のバッフルプレート20と対向する(第1対向面)であるトランスミッションケース5の内壁面5aに、ケース3とバッフルプレート20との間のバッフルプレート外部空間20aに向かって突出したリブ31,32,33,34を形成している。
これらのリブ31〜34は、ファイナルギア17aの回転中心Oから下方に向かう鉛直線Lv1よりもファイナルギア17aの回転方向下流で、且つ、ファイナルギア17aの回転中心Oから上方に向かう鉛直線Lv2よりも回転方向上流の領域に配置されている。換言すると、水平線Lh2の近傍の領域に集中して配置されている。
リブ31〜34は何れも、その長手方向が、バッフルプレート外部空間20aにおける外周側から内周側に向かう方向に沿うように配置されている。リブ31〜34は、いずれも長手方向の一方の端部が、トランスミッションケース5の外周壁部の内周面5b及び内周壁部(ファイナルギア17aを軸支するボス5C)の外周面5dの何れか一方との間に隙間36a〜36dを形成され、他方とは接続されている。
つまり、ファイナルギア17aの回転方向最上流のリブ31は、内周側端部31aは内周部(ボス5C)の外周面5dに対して隙間36aを形成され、外周側端部31bは外周壁部の内周面5bと接続されている。
リブ31の直下流側に隣接するリブ32は、外周側端部32bは外周壁部の内周面5bに対して隙間36bを形成され、内周側端部32aは内周壁部(ボス5C)の外周面5dと接続されている。
さらに、リブ32の直下流側に隣接するリブ33は、内周側端部33aは内周部(ボス5C)の外周面5dに対して隙間36cを形成され、外周側端部33bは外周壁部の内周面5bと接続されている。
さらに、リブ33の直下流側に隣接するリブ34は、外周側端部34bは外周壁部の内周面5bに対して隙間36dを形成され、内周側端部34aは内周部(ボス5C)の外周面5dと接続されている。
このように、リブ31〜34は,トランスミッションケース5の外周壁部の内周面5b及び内周壁側の外周面5dに対して、交互に隙間36a〜36dを形成されることにより、潤滑油が図6に矢印f1で示すように迷路状に流動するラビリンス構造40が構成されている。
また、ここでは、回転方向最上流のリブ31は、鉛直線Lv1よりもファイナルギア17aの回転方向で中心角90度だけ下流側のファイナルギア17aの回転中心Oを通る水平線Lh2よりもやや上流側(やや鉛直下方)に配置されている。さらに、リブ32は、水平線Lh2に略沿うように配置され、リブ33は水平線Lh2よりもやや下流側(やや鉛直上方)に配置され、リブ34は水平線Lh2よりもさらに下流側(鉛直上方)に配置されている。
また、リブ31〜34は、鉛直方向に下方から上方に並んでいるが、回転方向最上流且つ鉛直方向最下部のリブ31は、隙間36aに臨んだ内周側端部31aが、鉛直方向最下端になるように、長手方向を傾斜させて配置されている。
なお、図11(a)に示すように、リブ31〜34の突出頂部31t,32t,33t,34tは、ここでは、バッフルプレート20に接触しない範囲で接近しており、リブ31〜34の突出頂部31t〜34tとバッフルプレート20の対向面との間の潤滑油の流動は規制されている。
さらに、ファイナルギア17aの回転中心Oを通る水平線Lh2よりも上方にガイドリブ35が設けられている。このガイドリブ35は、ガイドリブ35よりも上方から落下してくる潤滑油を、バッフルプレート外部空間20a内に誘導するように配置されている。
ここでは、ガイドリブ35の内周側端部35aは内周壁部(ボス5C)の外周面5dと接続され、外周側端部35bは外周壁部の内周面5bと接続されている。また、内周側端部35aが鉛直方向最下端になるように、長手方向を傾斜させて配置されている。
さらに、内周側端部35aの鉛直方向位置は、ボス5Cの外周面5dの最上部付近に配置されており、ケース3の外周側の潤滑油が、図6に矢印f2で示すように、ボス5Cの外周面5dからリブ31〜34の形成箇所とは回転中心Oに対して反対側のバッフルプレート外部空間20a内に戻すようになっている。
なお、トランスミッションケース5の内壁面5a及びこれと対向するバッフルプレート21の対向面には、トランスミッションケース5にバッフルプレート21をボルト結合するための突起5d,21c(図4,図6参照)がそれぞれ複数設けられており、リブ31〜34はこれらと干渉しない範囲で形成されている。
(作用及び効果)
本実施形態にかかる駆動力伝達ギア装置は、上述のように構成されているので、以下のような作用及び効果を得ることができる。
ケース3とバッフルプレート20との間のバッフルプレート外部空間20aに向かって突出して形成されたリブ31〜34が、バッフルプレート外部空間20a内で上方に移動しようとする潤滑油の移動を抑制する。
特に、リブ31〜34は、下向きの鉛直線Lv1よりもファイナルギア17aの回転方向下流で、且つ、上向きの鉛直線Lv2よりも回転方向上流の領域に配置されているので、液面LSが上昇しやすいファイナルギア17aの回転方向下流側の液面LSの上昇を効果的に抑制することができる。
図7はこれらのリブ31〜34による効果を説明する図であり、(a)はリブ31〜34を装備した本実施形態の場合を示し、(b)はリブを装備しない比較例の場合を示す。
リブを装備しないと、図7(b)に矢印で示すように移動させる力が潤滑油に加わると、バッフルプレート外部空間20a内のファイナルギア17aの回転方向下流域で潤滑油が大きく上方へ移動し、撹拌抵抗が増大する。また、液面LSが、大きく傾くため、オイル吸い口8よりも下方まで低下することがあり、ポンプによってオイルを吸い上げることができなくなり、潤滑油の供給に支障を来すおそれもある。
一方、本装置ではリブ31〜34が装備されるので、図7(a)に矢印で示すように移動させる力が潤滑油に加わっても、バッフルプレート外部空間20a内の回転方向下流域で潤滑油の上方への移動が抑制され、撹拌抵抗の増大を抑えることができる。また、潤滑油の液面LSをオイル吸い口8よりも上方に保持し易くなり、ポンプにより支障なくオイルを吸い上げることができ、潤滑油供給性を確保することができる。
また、リブ31〜34の一方の端部と対応する周壁面との間に隙間が形成されているので、潤滑油がリブ31〜34よりも鉛直上方に進入した場合にも、隙間36a〜36dを通じて潤滑油は落下し、下方のオイル溜り7aに戻る。
特に、回転方向最上流且つ鉛直方向最下部のリブ31は、隙間36aに臨んだ内周側端部31aが、鉛直方向最下端になるように、長手方向を傾斜させて配置されているので、隙間36aを通じた潤滑油の落下が促進され、潤滑油が下方のオイル溜り7aに戻り易くなる。
そして、本実施形態では、リブ31〜34によってラビリンス構造40が構成されているので、ファイナルギア17aの回転方向の下流側の液面上昇をより一層抑制することができ、また、潤滑油がリブ31〜34よりも鉛直上方に進入した場合にも、隙間36a〜36dを通じて潤滑油は落下し、下方のオイル溜り7aに戻る。
さらに、リブ31〜34よりも上方に飛散した潤滑油は、ガイドリブ35によって、リブ31〜34の形成箇所とは回転中心Oに対して反対側のバッフルプレート外部空間20a内に円滑に戻る。
〔第2実施形態〕
(構成)
本実施形態では、図8,図11(a)に示すように、第1実施形態の回転方向最上流且つ鉛直方向最下部のリブ31に相当するリブ131が1つだけ形成されている。リブ131は、隙間136aに臨んだ内周側端部131aが、鉛直方向最下端になるように、長手方向を傾斜させて配置されている。この点を除いて、第1実施形態と同様に構成される。
本実施形態のリブ131は、第1実施形態のリブ31のように水平線Lh2よりもやや上流側(やや鉛直下方)に配置してもよく、また、リブ32のように略水平線Lh2上に配置してもよく、リブ33のように水平線Lh2よりもやや下流側(やや鉛直上方)に配置してもよく、1つだけでも効果的な位置に配置すればよい。
(作用及び効果)
本実施形態にかかる駆動力伝達ギア装置は、上述のように構成されているので、ラビリンス効果は得られないものの、これを除いて、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔第3実施形態〕
(構成)
本実施形態では、図9,図11(a)に示すように、第2実施形態のリブ131に相当するリブ231が1つだけ形成されている。
リブ231は、長手方向の内周側端部231aも外周側端部231bも対応する周面(トランスミッションケース5の外周壁部の内周面5bまたは内周壁部(ボス5C)の外周面5d)との間に何れも隙間は形成されておらず、対応する周面に結合されている。
この点を除いて、第2実施形態と同様に構成される。
(作用及び効果)
本実施形態にかかる駆動力伝達ギア装置は、上述のように構成されているので、長手方向の両端部を対応する周面に対して隙間なく結合されたリブ231は、各端部から上方への潤滑油の上昇をも抑制する効果を得ることができる。
〔第4実施形態〕
(構成)
本実施形態では、図10,図11(b)に示すように、ケース3のバッフルプレート20と対向するコンバータハウジング4の内壁面(第1対向面)4aに、ケース3とバッフルプレート20との間のバッフルプレート外部空間20aに向かって突出したリブ331が形成されている。
このリブ331は、第2実施形態のリブ131と同様に、内周側端部331aがコンバータハウジング4の内周部(ボス4C)の外周面4dに対して隙間336aを形成され、外周側端部331bはコンバータハウジング4の外周壁部の内周面4bと接続されている。
ただし、第3実施形態のリブ231と同様に長手方向の両端部が何れも対応する周面に結合され、隙間は形成されていなくてもよく、第1実施形態のリブ31〜34と同様に、複数のリブを回転方向に並んで設けてもよく、さらに、複数のリブをラビリンス構造に形成してもよい。
なお、コンバータハウジング4の内壁面4a及びこれと対向するバッフルプレート22の対向面には、コンバータハウジング4にバッフルプレート22をボルト結合するための突起4e,22c(図5,図6参照)がそれぞれ複数設けられており、リブ331はこれらと干渉しない範囲で形成されている。
(作用及び効果)
本実施形態にかかる駆動力伝達ギア装置は、上述のようにコンバータハウジング4の内壁面4aにリブ331が形成されるが、これによっても、第1〜3実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔その他〕
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、第1実施形態では、4本のリブ31〜34を、第2〜4実施形態では、1本のリブ131,231,331を例示したが、リブの数はこれに限定されない。
また、第3,4実施形態に例示するように長手方向両端に隙間が形成されていないリブと、長手方向一端に隙間が形成されているリブとを適宜組み合わせて形成してもよい。ラビリンス構造に、長手方向両端に隙間が形成されていないリブを組み合わせてもよい。
また、リブは、ケース3のバッフルプレート20と対向する対向面(第1対向面、具体的には、トランスミッションケース5の内壁面5a又はコンバータハウジング4の内壁面4a)、及び、バッフルプレート20のケース3と対向する対向面(第2対向面)の少なくとも何れか一方の対向面に、形成すればよい。
例えば図11(c)に示すように、バッフルプレート20の側にリブ431を形成したり、図11(d)に示すように、バッフルプレート20の側とケース3の側との双方にリブ531〜534を形成したりしてもよい。
図11(d)に示す例では、バッフルプレート20の側とケース3の側との双方にリブ531〜534を交互に形成し、この断面から見てもラビリンス構造が構成されている。
なお、図11(a)〜(d)に示す例では、各リブ31〜34,131,231,331,431,531〜534の突出頂部31t〜34t,131t,231t,331t,431t,531〜534tは、何れも対向面(バッフルプレート21又は22或いはコンバータハウジング4又はトランスミッションケース5等の突出頂部に対向する壁面)に接触しない範囲で接近しているが、突出頂部は対向面と接触していてもよい。
また、上記の各実施形態では、トランスミッションケース5の内壁面5aとバッフルプレート20との間、及び、コンバータハウジング4の内壁面4aとバッフルプレート20との間の何れかにリブを形成したが、双方にリブを形成してもよい。
さらに、差動機構17のファイナルギア17aを例示したが、本発明はファイナルギア17aに限らずバッフルプレートを用いた種々のギアに適用しうる。
1 エンジン
2 自動変速機(ベルト式無段変速機)
3 ケース
4 コンバータハウジング(第1ケース部材)
5 トランスミッションケース(第2ケース部材)
6 駆動輪
7 オイルパン
7a 油溜り
8 オイル吸い口
10 駆動力伝達ギア装置
11 ロックアップ式トルクコンバータ
12 前後進切換機構
13 プライマリプーリ
14 ベルト
15 セカンダリプーリ
16 アイドラギア
17 差動機構
17a ファイナルギア
17b デファレンシャルケース
20 バッフルプレート
20a バッフルプレート外部空間
21 ミッションケース側バッフルプレート
22 ハウジング側バッフルプレート
31〜34,131,231,331,431,531〜534 リブ
35 ガイドリブ
40 ラビリンス構造
Lv1,Lv2 鉛直線
Lh1,Lh2 水平線
第4軸(ファイナルギア17aの回転中心)

Claims (7)

  1. 駆動力を伝達するギアと、
    前記ギアを収納して支持するケースと、
    前記ギアと前記ケースとの間の、前記ギアの回転中心よりも鉛直下方を含む部分的領域に配置されたバッフルプレートと、
    前記ケースと前記バッフルプレートとの間に形成されたバッフルプレート外部空間と、を有し、
    前記ケースの前記バッフルプレートと対向する第1対向面、及び、前記バッフルプレートの前記ケースと対向する第2対向面の少なくとも何れか一方の対向面に、前記バッフルプレート外部空間に向かって突出したリブを有し、
    前記リブは、前記ギアの回転中心から下方に向かう鉛直線の前記ギアの回転方向下流で、且つ、前記ギアの回転中心から上方に向かう鉛直線の前記ギアの回転方向上流に配置され、
    前記リブは、当該リブの長手方向が前記バッフルプレート外部空間における外周側から内周側に向かう方向に沿うように配置されている
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置。
  2. 請求項1において、
    前記バッフルプレート外部空間は、前記第1対向面と、前記第2対向面と、前記ケースの外周壁の内周面と、前記ケースの前記ギアを軸支するボスの外周面とで囲繞され、
    前記リブは、当該リブの長手方向が前記外周壁の内周面から前記ボスの外周面に向かう方向に沿うように配置されている
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置。
  3. 請求項2において、
    前記リブの前記長手方向の何れか一方の端部と、前記外周壁の内周面又は前記ボスの外周面との間に、隙間が形成されている
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置。
  4. 請求項3において、
    前記隙間が形成されている前記リブは、前記一方の端部が鉛直方向最下端になるように、前記長手方向を傾斜させて配置されている
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置。
  5. 請求項4において、
    前記隙間が形成され且つ前記長手方向を傾斜させて配置されている前記リブが、前記ギアの回転方向回転方向最上流且つ鉛直方向最下部に配置されている
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項において、
    前記リブを複数有し、
    複数の前記リブによりラビリンス構造が構成されている
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置。
  7. 請求項1〜6の何れか1項において、
    前記ギアの回転中心を通る水平線よりも上方にガイドリブを有し、
    前記ガイドリブは、前記ガイドリブよりも上方から落下してくる油を、前記バッフルプレート外部空間に誘導するように配置されている
    ことを特徴とする駆動力伝達ギア装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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