JP2015143559A - 動力伝達装置 - Google Patents

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武史 鳥居
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健太郎 南
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Abstract

【課題】変速機やデファレンシャルギヤを収容するケース内を区画部材によりデフ室と作動油貯留室とに区画する動力伝達装置において、作動油貯留室に貯留される作動油を吸引するための吸引口が油面から露出するのをより良好に抑制する。
【解決手段】トランスミッションケース22内をデフリングギヤ45およびデファレンシャルギヤ50が配置されるデフ室60と作動油を貯留する作動油貯留室65とに区画するリザーバプレート70は、デファレンシャルギヤ50の一部を覆うようにデフリングギヤ45の軸方向に延在する筒状部71と、筒状部71からデフリングギヤ45の側面45aと対向するように当該デフリングギ45ヤの径方向外側に延出されたフランジ部72と、作動油貯留室65側で筒状部71およびフランジ部72とトランスミッションケース22との間に画成される空間を充塞する充塞部100とを含む。
【選択図】図3

Description

本発明は、変速機やデファレンシャルギヤを収容するケースと、ケース内をデファレンシャルギヤが配置されるデフ室と作動油を貯留する作動油貯留室とに区画する区画部材とを備えた動力伝達装置に関する。
従来、この種の動力伝達装置として、変速機構や差動装置(デファレンシャルギヤ)を収納するケース部材内を当該差動装置が配置されるデフ室と作動油が貯留される作動油貯留室とに区画するリザーバプレートを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この動力伝達装置のリザーバプレートは、ケース部材内で差動装置を覆うと共に当該ケース部材から差動装置のリングギヤ(デフリングギヤ)の外周面に沿って延設されたリブ部材の内周面に密着するように配置される。これにより、この動力伝達装置では、差動装置のリングギヤ(デフリングギヤ)の周囲にオイル(作動油)が流入しないようにして、当該リングギヤの回転抵抗が増加するのを抑制している。
国際公開第2011/121861号
上述のような動力伝達装置では、その軽量化やコスト低減化を図るために、作動油貯留室に貯留される作動油の油量を減らすことが好ましい。しかしながら、作動油の油量を減らすと、動力伝達装置が搭載される車両の発進等に伴って作動油貯留室内の作動油が移動した際に、当該作動油貯留室から作動油を吸引するための吸引口が油面から露出し、オイルポンプが空気を吸引してしまうおそれがある。
そこで、本発明は、変速機やデファレンシャルギヤを収容するケース内を区画部材によりデフ室と作動油貯留室とに区画する動力伝達装置において、作動油貯留室に貯留される作動油を吸引するための吸引口が油面から露出するのをより良好に抑制することを主目的とする。
本発明による動力伝達装置は、上記主目的を達成するために以下の手段を採っている。
本発明による動力伝達装置は、
変速機と、前記変速機からの動力が伝達されるドライブピニオンギヤと、前記ドライブピニオンギヤに噛合するデフリングギヤと、前記デフリングギヤに連結されるデファレンシャルギヤと、前記変速機、前記ドライブピニオンギヤ、前記デフリングギヤおよび前記デファレンシャルギヤを収容するケースと、前記ケース内を前記デフリングギヤおよび前記デファレンシャルギヤが配置されるデフ室と作動油を貯留する作動油貯留室とに区画する区画部材とを備え、車両に搭載される動力伝達装置において、
前記区画部材は、前記デファレンシャルギヤの一部を覆うように前記デフリングギヤの軸方向に延在する覆い部と、前記覆い部から前記デフリングギヤの側面と対向するように該デフリングギヤの径方向外側に延出されたフランジ部と、
前記覆い部および前記フランジ部と前記ケースとの間に画成される空間を充塞するように、該覆い部および該フランジ部から前記作動油貯留室側に延びる充塞部とを含むことを特徴とする。
この動力伝達装置において、変速機、ドライブピニオンギヤ、デフリングギヤおよびデファレンシャルギヤを収容するケース内をデフリングギヤおよびデファレンシャルギヤが配置されるデフ室と作動油を貯留する作動油貯留室とに区画する区画部材は、デファレンシャルギヤの一部を覆うようにデフリングギヤの軸方向に延在する覆い部と、覆い部からデフリングギヤの側面と対向するように当該デフリングギヤの径方向外側に延出されたフランジ部と、作動油貯留室側で覆い部およびフランジ部とケースとの間に画成される空間を充塞するように、当該覆い部およびフランジ部から作動油貯留室側に延びる充塞部とを含む。このように、区画部材に充塞部を設けることで、当該充塞部によって覆い部およびフランジ部とケースとの間における作動油の流入スペースを減らす(余剰空間を潰す)ことができる。これにより、動力伝達装置を搭載した車両の発進時や旋回時等に作動油貯留室から覆い部およびフランジ部とケースとの間に流入する作動油の量を減らして、作動油貯留室に貯留される作動油を吸引するための吸引口が油面から露出するのをより良好に抑制することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る動力伝達装置の概略構成図である。 図1の動力伝達装置に含まれる自動変速機の各変速段とクラッチおよびブレーキの作動状態との関係を示す作動表である。 図1の動力伝達装置に含まれるリザーバプレートを示す正面図である。 図1の動力伝達装置に含まれるリザーバプレートを示す側面図である。 図1の動力伝達装置に含まれるリザーバプレートを示す側面図である。 図1の動力伝達装置に含まれるリザーバプレートを示す上面図である。 図1の動力伝達装置に含まれるリザーバプレートを示す斜視図である。 図1の動力伝達装置に含まれるリザーバプレートを示す斜視図である。 他の実施形態に係るリザーバプレートを示す斜視図である。 他の実施形態に係るリザーバプレートを示す斜視図である。
次に、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る動力伝達装置20の概略構成図である。同図に示す動力伝達装置20は、前輪駆動式の車両に搭載される図示しないエンジンのクランクシャフトに接続されると共にエンジンからの動力を左右の駆動輪(前輪)DWに伝達可能なものである。図示するように、動力伝達装置20は、コンバータハウジング221や当該コンバータハウジング221に連結されるトランスアクスルケース222を含むトランスミッションケース22や、コンバータハウジング221内に収容される流体伝動装置(発進装置)23、オイルポンプ24、トランスアクスルケース222内に収容される自動変速機25、ギヤ機構(ギヤ列)40、デファレンシャルギヤ(差動機構)50等を含む。
流体伝動装置23は、エンジンのクランクシャフトに接続される入力側のポンプインペラ23pや、自動変速機25の入力軸26に接続された出力側のタービンランナ23t、ポンプインペラ23pおよびタービンランナ23tの内側に配置されてタービンランナ23tからポンプインペラ23pへの作動油の流れを整流するステータ23s、ステータ23sの回転方向を一方向に制限するワンウェイクラッチ23o、ロックアップクラッチ23c等を有するトルクコンバータとして構成される。ただし、流体伝動装置23は、ステータ23sを有さない流体継手として構成されてもよい。
オイルポンプ24は、ポンプボディとポンプカバーとからなるポンプアッセンブリと、ハブを介して流体伝動装置23のポンプインペラ23pに接続された外歯ギヤとを備えるギヤポンプとして構成されている。オイルポンプ24は、エンジンからの動力により駆動され、トランスミッションケース22内に画成される作動油貯留室65(図3から図5参照)に貯留されている作動油(ATF)を図示しないストレーナを介して吸引して図示しない油圧制御装置へと圧送する。
自動変速機25は、8段変速式の変速機として構成されており、図1に示すように、ダブルピニオン式の第1遊星歯車機構30と、ラビニヨ式の第2遊星歯車機構35と、入力側から出力側までの動力伝達経路を変更するための4つのクラッチC1,C2,C3およびC4、2つのブレーキB1およびB2、並びにワンウェイクラッチF1とを含む。
第1遊星歯車機構30は、外歯歯車であるサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置される内歯歯車であるリングギヤ32と、互いに噛合すると共に一方がサンギヤ31に、他方がリングギヤ32に噛合する2つのピニオンギヤ33a,33bの組を自転かつ公転自在に複数保持するプラネタリキャリア34とを有する。図示するように、第1遊星歯車機構30のサンギヤ31は、トランスミッションケース22に固定されており、第1遊星歯車機構30のプラネタリキャリア34は、入力軸26に一体回転可能に接続されている。また、第1遊星歯車機構30は、いわゆる減速ギヤとして構成されており、入力要素であるプラネタリキャリア34に伝達された動力を減速して出力要素であるリングギヤ32から出力する。
第2遊星歯車機構35は、外歯歯車である第1サンギヤ36aおよび第2サンギヤ36bと、第1および第2サンギヤ36a,36bと同心円上に配置される内歯歯車であるリングギヤ37と、第1サンギヤ36aに噛合する複数のショートピニオンギヤ38aと、第2サンギヤ36bおよび複数のショートピニオンギヤ38aに噛合すると共にリングギヤ37に噛合する複数のロングピニオンギヤ38bと、複数のショートピニオンギヤ38aおよび複数のロングピニオンギヤ38bを自転自在(回転自在)かつ公転自在に保持するプラネタリキャリア39とを有する。第2遊星歯車機構35のリングギヤ37は、自動変速機25の出力部材として機能し、入力軸26からリングギヤ37に伝達された動力は、ギヤ機構40、デファレンシャルギヤ50およびドライブシャフト28を介して左右の駆動輪に伝達される。また、プラネタリキャリア39は、ワンウェイクラッチF1を介してトランスミッションケース22により支持され、当該プラネタリキャリア39の回転方向は、ワンウェイクラッチF1により一方向に制限される。
クラッチC1は、ピストン、複数の摩擦プレートやセパレータプレート、作動油が供給される油室等により構成される油圧サーボを有し、第1遊星歯車機構30のリングギヤ32と第2遊星歯車機構35の第1サンギヤ36aとを互いに接続すると共に両者の接続を解除することができる多板摩擦式油圧クラッチである。クラッチC2は、ピストン、複数の摩擦プレートやセパレータプレート、作動油が供給される油室等により構成される油圧サーボを有し、入力軸26と第2遊星歯車機構35のプラネタリキャリア39とを互いに接続すると共に両者の接続を解除することができる多板摩擦式油圧クラッチである。クラッチC3は、ピストン、複数の摩擦プレートやセパレータプレート、作動油が供給される油室等により構成される油圧サーボを有し、第1遊星歯車機構30のリングギヤ32と第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bとを互いに接続すると共に両者の接続を解除することができる多板摩擦式油圧クラッチである。クラッチC4は、ピストン、複数の摩擦プレートやセパレータプレート、作動油が供給される油室等により構成される油圧サーボを有し、第1遊星歯車機構30のプラネタリキャリア34と第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bとを互いに接続すると共に両者の接続を解除することができる多板摩擦式油圧クラッチである。
ブレーキB1は、複数の摩擦プレートやセパレータプレート、作動油が供給される油室等により構成される油圧サーボを有し、第2遊星歯車機構35の第2サンギヤ36bをトランスミッションケース22に回転不能に固定すると共に第2サンギヤ36bのトランスミッションケース22に対する固定を解除することができる多板摩擦式油圧ブレーキである。ブレーキB2は、複数の摩擦プレートやセパレータプレート、作動油が供給される油室等により構成される油圧サーボを有し、第2遊星歯車機構35のプラネタリキャリア39をトランスミッションケース22に回転不能に固定すると共にプラネタリキャリア39のトランスミッションケース22に対する固定を解除することができる多板摩擦式油圧ブレーキである。
また、ワンウェイクラッチF1は、第2遊星歯車機構35のプラネタリキャリア39に連結(固定)されるインナーレースや、アウターレース、複数のスプラグ、複数のスプリング(板バネ)、保持器等を含み、インナーレースに対してアウターレースが一方向に回転した際に各スプラグを介してトルクを伝達すると共に、インナーレースに対してアウターレースが他方向に回転した際に両者を相対回転させるものである。ただし、ワンウェイクラッチF1は、ローラ式といったようなスプラグ式以外の構成を有するものであってもよい。
これらのクラッチC1〜C4、ブレーキB1およびB2は、図示しない油圧制御装置による作動油の給排を受けて動作する。図2に、自動変速機25の各変速段とクラッチC1〜C4、ブレーキB1およびB2、並びにワンウェイクラッチF1の作動状態との関係を表した作動表を示す。自動変速機25は、クラッチC1〜C4、ブレーキB1およびB2を図2の作動表に示す状態とすることで前進1〜8速の変速段と後進1速および2速の変速段とを提供する。なお、クラッチC1〜C4、ブレーキB1およびB2の少なくとも何れかは、ドグクラッチといった噛み合い係合要素とされてもよい。
ギヤ機構40は、自動変速機25の第2遊星歯車機構35のリングギヤ37に連結されるカウンタドライブギヤ41と、自動変速機25の入力軸26と平行に延在するカウンタシャフト42に固定されると共にカウンタドライブギヤ41に噛合するカウンタドリブンギヤ43と、カウンタシャフト42に形成(あるいは固定)されると共にカウンタドライブギヤ41,カウンタドリブンギヤ43および当該カウンタシャフト42を介して自動変速機25からの動力が伝達されるドライブピニオンギヤ44と、ドライブピニオンギヤ44に噛合するデフリングギヤ45とを有する。
デファレンシャルギヤ50は、図1に示すように、一対(2個)のピニオンギヤ51と、それぞれドライブシャフト28に固定されると共に一対のピニオンギヤ51に直角に噛合する一対(2個)のサイドギヤ52と、一対のピニオンギヤ51を支持するピニオンシャフト53と、一対のピニオンギヤ51および一対のサイドギヤ52を収容すると共に上述のデフリングギヤ45が連結(固定)されるデフケース54とを有する。本実施形態において、各ピニオンギヤ51および各サイドギヤ52は、すぐばかさ歯車として構成される。デフケース54は、トランスミッションケース22により図示しない軸受を介してドライブシャフト28と同軸に回転自在に支持される。
続いて、図3から図8を参照しながら、動力伝達装置20の要部について説明する。これらの図面は、トランスミッションケース22内をデフリングギヤ45およびデファレンシャルギヤ50が配置されるデフ室60(図4および図5参照)と、作動油が貯留される作動油貯留室65(図3から図5参照)とに区画するリザーバプレート(区画部材)70を示すものである。本実施形態において、図示しないストレーナは、作動油貯留室65内において当該リザーバプレート70よりも車両前部側(図3における右側)に配置される。なお、以下の説明において、「上」、「下」は、動力伝達装置20が車両に搭載された際の「上」、「下」を示す。
リザーバプレート70は、デファレンシャルギヤ50の一部を外側から覆うようにデフリングギヤ45の軸方向(以下、単に「軸方向」という)に延在する筒状部(覆い部)71と、筒状部71からデフリングギヤ45の径方向外側に延出されるフランジ部72と、デフリングギヤ45の外周面の概ね4分の1程度を上方から覆うようにフランジ部72の外周縁部72aから筒状部71とは軸方向反対側に延出されたデフリング覆い部73とを含む。これら筒状部71、フランジ部72およびデフリング覆い部73から構成されるリザーバプレート70は、樹脂により一体に成形される。ただし、リザーバプレート70は、樹脂以外の材料により成形されてもよい。
筒状部71は、図4および図5に示すように、デファレンシャルギヤ50(デフケース54)の外周面の一部に沿って延在するように形成され、主に、デファレンシャルギヤ50のデフリングギヤ45が取り付けられる部分や当該デフリングギヤ45とは反対側の端部を除く部分を囲む。筒状部71の上側の外周面には、コンバータハウジング221に固定される固定部711が設けられている。本実施形態において、コンバータハウジング221は、図3に示すトランスアクスルケース222の端面に複数のボルトにより締結され、トランスアクスルケース222およびリザーバプレート70と共に作動油貯留室65を画成する。また、筒状部71は、当該コンバータハウジング221との干渉を避けるように形成された切欠部71sを有する。
フランジ部72は、図4および図5に示すように、筒状部71のデフリングギヤ45側の端部から当該デフリングギヤ45の作動油貯留室65側の側面45aと対向するように延出され、図3に示すように、ドライブピニオンギヤ44との干渉を避けるように形成された切欠部72sを有する。これにより、フランジ部72は、筒状部71の外周に沿って円弧状(略C字状)に延在する。また、フランジ部72の外周縁部72aには、コンバータハウジング221およびトランスアクスルケース222に固定される第1〜第3固定部721,722,723が形成されている。
本実施形態において、トランスアクスルケース222は、図3に示すように、デフリングギヤ45の外周に沿って円弧状に延びる内周面222nと、当該内周面222nと概ね同一の曲率半径の内周面を有するように形成されてデフリングギヤ45の一部を囲むリブ部222rとを有する。リザーバプレート70は、フランジ部72の外周縁部72aの一部がトランスアクスルケース222の内周面222nとリブ部222rの内周面とに沿って延在するようにトランスミッションケース22内に配置され、筒状部71に形成された固定部711や、フランジ部72の外周縁部72aに形成された第1〜第3固定部721,722,723においてコンバータハウジング221やトランスアクスルケース222に固定される。
そして、フランジ部72の外周縁部72aの一部とトランスアクスルケース222の内周面222nおよびリブ部222rの内周面との間には、図示しないシール部材が介設される。これにより、リザーバプレート70によってトランスミッションケース22内がデフ室60と作動油貯留室65とに区画されると共に、フランジ部72の外周縁部72aとトランスミッションケース22の内周面222nおよびリブ部222rの内周面との間を介して作動油貯留室65に貯留された作動油がデフ室60内に流入するのを良好に抑制することができる。
また、リザーバプレート70のフランジ部72およびデフリング覆い部73には、図3から図5に示すように、複数(本実施形態では、2つ)の第1および第2開口部731o,732oがデフリングギヤ45の周方向に沿って配設されている。第1および第2開口部731o,732oは、デフリング覆い部73の軸方向における略中央部からフランジ部72の径方向における略中央部まで達するように形成される。ただし、フランジ部72およびデフリング覆い部73に3つ以上の開口部を形成してもよい。
第1および第2開口部731o,732oは、動力伝達装置20の車載時におけるデフリングギヤ45の最下点からみて当該デフリングギヤ45の主たる回転方向、すなわち動力伝達装置20が搭載された車両が前進走行する際の回転方向(図3における破線矢印参照)の下流側に形成されている。これにより、動力伝達装置20が搭載される車両が前進走行する際に、デフリングギヤ45の回転によって掻き上げられるデフ室60内の作動油を第1および第2開口部731o,732oを介して当該デフ室60外へと排出することができる。
また、図5に示すように、デフリング覆い部73の内周面およびフランジ部72のデフ室60側の表面には、第1および第2開口部731o,732oの上側の縁部に沿って内側に突出する内側突出部731a,732aが形成されている。更に、図3および図4に示すように、デフリング覆い部73の外周面およびフランジ部72の作動油貯留室65側の表面には、第1および第2開口部731o,732oの上側の縁部に沿って外側に突出する外側突出部731b,732bや、第2開口部732oよりも下方でデフリング覆い部73の下側縁部73aに沿って延びる下側突出部732cが形成されている。
これにより、デフリングギヤ45の回転により掻き上げられる作動油を内側突出部731a,732aによって第1および第2開口部731o,732oに良好に導くことができる。また、第1および第2開口部731o,732oから排出された作動油を外側突出部731b,732bや下側突出部732cによって作動油貯留室65側(図4における右側)へと導き、当該作動油がデフ室60内に再び流入するのを良好に抑制することが可能となる。この結果、デフ室60内に作動油が滞留するのを良好に抑制することができるため、デフリングギヤ45の回転抵抗(撹拌抵抗)をより低減させることが可能となる。
上述のように構成されるリザーバプレート70は、図3,図4および図6から図8に示すように、作動油貯留室65側において筒状部71およびフランジ部72とトランスミッションケース22(コンバータハウジング221)との間に画成される空間を充塞するように、筒状部71およびフランジ部72から延びる充塞部100を更に含む。本実施形態において、充塞部100は、樹脂により筒状部71,フランジ部72およびデフリング覆い部73とは別体に成形され、筒状部71およびフランジ部72に溶着等により固定される。ただし、充塞部100を筒状部71,フランジ部72およびデフリング覆い部73と一体に成形してもよい。
充塞部100は、動力伝達装置20の車載時に筒状部71よりも車両後部側(図3における左側)に位置するようにリザーバプレート70に形成される。当該充塞部100は、筒状部71からトランスミッションケース22(コンバータハウジング221)の内周面に向けて延在する底部110と、フランジ部72と対向すると共にトランスミッションケース22(コンバータハウジング221)の内周面に沿って延在するように底部110の周縁部から上方に延出された壁部120とを有し、その上部で開口する。
底部110は、図4、図6および図8に示すように、筒状部71のデフリングギヤ45とは反対側の端部(図4における右端)からフランジ部72の表面まで延在する。当該底部110は、図3に示すように、筒状部71とは反対側の周縁部がフランジ部72に形成された第2開口部732oよりも筒状部71側かつ第1開口部731oの下方に位置するように形成される。また、本実施形態において、底部110は、動力伝達装置20が搭載された車両が平坦路で停車している際の作動油貯留室65に貯留された作動油の油面(例えば、図3に一点鎖線で示す油面)よりも上方に位置するように形成される。そして、底部110には、図6に示すように、貫通孔110oが形成されている。
壁部120は、図3,図4および図7に示すように、筒状部71のデフリングギヤ45とは反対側の端部近傍の部分を除いて、第1および第2開口部731o,732oのうち上方に位置する第1開口部731oの下側縁部と略同一の高さまで延出される。ただし、壁部120は、第1開口部731oの下側縁部よりも高く延出されてもよい。また、壁部120には、図3および図7に示すように、第1開口部731oの近傍において当該第1開口部731oに近づくにつれてトランスミッションケース22側に傾斜するようにフランジ部72の外周縁部72aまで延びる受容部120aが形成されている。これにより、第1開口部731oから排出される作動油を主に受容部120aによって充塞部100の内部に受容することができる。
そして、底部110には、作動油貯留室65側において、貫通孔110oを介した作動油の流出を許容すると共に作動油の流れにより貫通孔110oを閉鎖するように底部110により回動自在に支持される開閉部材130が設けられている。開閉部材130は、図3および図8に示すように、貫通孔110o(図8における破線参照)を閉鎖するように底部110の表面に当接可能な遮蔽板131と、当該遮蔽板131から延出される受圧板132と、遮蔽板131および受圧板132の基端部から延出されると共に底部110に回動自在に連結される連結部133とを有する。
受圧板132は、図3および図8に示すように、遮蔽板131が底部110に当接した状態において当該遮蔽板131から下方かつ車両後部側(図3における左側)に傾斜するように作動油貯留室65側へと延出される。そして、開閉部材130の連結部133は、貫通孔110oよりも車両前部側(図3における右側)で底部110に形成された支持部110a(図3参照)に、デフリングギヤ45やデファレンシャルギヤ50の軸方向に平行に延びる軸周りに回転自在となるように連結される。これにより、遮蔽板131および受圧板132が支持部110aにより底部110に対して回動自在に支持される。
上述のように構成された動力伝達装置20を搭載した車両の発進時等には、作動油貯留室65内の作動油は、慣性の作用によりその場にとどまろうとするが、車両が前進することにより動力伝達装置20に対して車両後部側へと移動する。また、車両の加速に伴い車両後部が下がると共に車両前部が持ち上がることも相まって、作動油貯留室65内の作動油が車両後部側へと一層移動しようとする。従って、何ら対策を施さなければ、作動油貯留室65内の作動油の油面は、図3において一点鎖線で示す状態から二点鎖線で示す状態へと変動する。これに対して、本実施形態の動力伝達装置20では、区画部材としてのリザーバプレート70に充塞部100が設けられており、当該充塞部100によって筒状部71およびフランジ部72とトランスミッションケース22との間における作動油の流入スペース、すなわち作動油が流入し得る余剰空間を減らす(潰す)ことができる。このように、充塞部100をリザーバプレート70の一部として構成することで、充塞部100に相当する部分をトランスミッションケース22に形成する場合に比して、トランスミッションケース22の構造的な制約に縛られることなく充塞部100を所望の形状に容易に形成することができるため、上記余剰空間を良好に減らすことが可能となる。
これにより、動力伝達装置20を搭載した車両の発進時や旋回時等に作動油貯留室65から筒状部71およびフランジ部72とトランスミッションケース22との間に流入する作動油の量を減らして、作動油貯留室65に貯留される作動油の車両後部側への移動を抑制し、リザーバプレート70よりも車両前部側に配置された図示しないストレーナの吸引口が油面から露出するのをより良好に抑制することができる。この結果、ストレーナの吸引口が油面から露出することでオイルポンプ24が空気を吸引してしまうのをより良好に抑制することが可能となる。
なお、上述のような充塞部100をリザーバプレート70に設ける代わりに、筒状部71およびフランジ部72とトランスミッションケース22との間に画成される空間に作動油が流入するのを規制する遮蔽板をリザーバプレート70に設けることも考えられる。しかしながら、当該遮蔽板とトランスミッションケース22の内周面との間の隙間を完全に無くすことはできず、しかも車両の発進等に伴う作動油の車両後部側への移動速度は比較的速いことから、遮蔽板によって当該隙間から作動油が筒状部71およびフランジ部72とトランスミッションケース22との間に画成される空間に流れ込むのを抑制することは実質的に困難である。従って、本実施形態のように、筒状部71およびフランジ部72とトランスミッションケース22との間に画成される空間を充塞する充塞部100をリザーバプレート70に設けることは、車両の発進時等に作動油貯留室に貯留される作動油を吸引するストレーナの吸引口が油面から露出するのを抑制する上で極めて有効である。
また、動力伝達装置20を搭載した車両が前進走行する際には、上述したように、デフリングギヤ45の回転により掻き上げられたデフ室60内の作動油がリザーバプレート70のデフリング覆い部73の第1および第2開口部731o,732oを介してデフ室60外へと排出される。この際、第2開口部732oからデフ室60の外部へと排出された作動油が作動油貯留室65へと直接的に流入する一方で、第1開口部731oからデフ室60の外部へと排出された作動油の一部(主として第1開口部731oのフランジ部72側から排出された作動油)は、充塞部100の内部に受容される。これにより、第1開口部731oから排出された作動油が第2開口部732oを介して再びデフ室60内へと流入するのをより一層良好に抑制することができる。
そして、動力伝達装置20を搭載した車両が平坦路を走行している場合等には、作動油貯留室65に貯留された作動油が車両後部側へと移動し難くなることから、開閉部材130の遮蔽板131および受圧板132は、それぞれの自重により充塞部100の底部110から離間する方向に回動し、底部110に形成された貫通孔110oが開放される。これにより、主に第1開口部731oから排出されて充塞部100により受容された作動油を貫通孔110oから作動油貯留室65へと戻すことができる。
一方、動力伝達装置20が搭載される車両が発進する場合等、作動油貯留室65に貯留された作動油が車両後部側に移動しがちな場合には、当該移動する作動油から受圧板132が受ける力や遮蔽板131,受圧板132に作用する慣性力によって開閉部材130(遮蔽板131)が貫通孔110oを閉鎖するように底部110に対して回動する。この結果、作動油貯留室65に貯留された作動油が貫通孔110oを介して充塞部100内に流入するのを抑制することができるため、作動油が車両の後部側へと移動するのを抑制し、作動油を吸引する図示しないストレーナの吸引口が油面から露出するのをより良好に抑制することが可能となる。
本実施形態において、充塞部100は、筒状部71よりも車両後部側に配置されるが、充塞部100の配置位置はこれに限られるものではない。例えば、図示しないストレーナが作動油貯留室65内においてリザーバプレート70よりも車両後部側に配置される場合には、充塞部100は、筒状部71よりも車両前部側に配置されてもよい。これにより、動力伝達装置20が搭載される車両が急制動した場合等、作動油貯留室65に貯留される作動油が車両前部側に移動しがちな場合に、作動油貯留室65に貯留された作動油を吸引するストレーナの吸引口が油面から露出してオイルポンプ24が空気を吸引するのをより良好に抑制することが可能となる。また、この場合、開閉部材130を支持する支持部110aは、貫通孔110oより車両の後部側に位置するように底部110に形成されればよい。
また、充塞部100の形状は、本実施形態に示すものに限られない。例えば、フランジ部72およびデフリング覆い部73に3つ以上の開口部を形成する場合には、充塞部100は、最も下方に位置する開口部よりも上方に位置する少なくとも一つの開口部から排出される作動油を受容可能に形成されればよい。これにより、充塞部100により受容される開口部から排出された作動油が当該開口部よりも下方に位置する他の開口部を介して再びデフ室60内へと流入するのをより良好に抑制することが可能となる。
更に、充塞部100は、フランジ部72およびデフリング覆い部73に形成された開口部から排出される作動油を受容可能なものでなくてもよい。この場合、必ずしも充塞部100の上部を開口させなくてもよい。また、充塞部100の上部を開口させない場合には、貫通孔110oや開閉機構130を充塞部100から省略してもよいが、何らかの原因で充塞部100内に流入した作動油をドレンするためのドレン孔を充塞部100の何れかの箇所(例えば、底部110や壁部120の下部等)に設けることが好ましい。更に、貫通孔110oや開閉機構130を充塞部100から省略する場合には、充塞部100の底部110は、動力伝達装置20が搭載された車両が平坦路で停車している際の作動油貯留室65に貯留された作動油の油面よりも下方に位置するように形成されてもよいが、上記ドレン孔を介した充塞部100内からの作動油の排出性や、当該ドレン孔を介した充塞部100内への作動油の流入を抑制すべきである点を考慮すると、底部110は、本実施形態のように、上記油面よりも上方に形成されることが好ましい。
図9および図10は、他の実施形態に係るリザーバプレート70Bを示す斜視図である。これらの各図に示すリザーバプレート70Bは、上述のリザーバプレート70に含まれる充塞部100とは異なる充塞部100Bを有するものである。充塞部100Bは、図示するように、第1および第2開口部731o,732oをデフリング覆い部73の外側から覆うように形成される壁部120Bを有する。これにより、作動油貯留室65内の作動油が第1および第2開口部731o,732oを介してデフ室60内に流入するのを充塞部100Bによってより良好に抑制することが可能となる。
なお、フランジ部72およびデフリング覆い部73に3つ以上の開口部を形成する場合には、充塞部100Bの壁部120Bは、すべての開口部を覆うように形成されてもよいし、一部の開口部のみを覆うように形成されてもよい。また、上記リザーバプレート70の充塞部100の壁部120は、充塞部100Bの壁部120Bと同様に、第1開口部731oをデフリング覆い部73の外側から覆うように形成されてもよい。これにより、第1開口部731oから排出された作動油が第2開口部732oから再びデフ室60内に流入するのをより一層良好に抑制することが可能となる。また、このように少なくとも第1開口部731oをデフリング覆い部73の外側から覆うように充塞部100,100Bを形成する場合には、充塞部100,100Bの上部を必ずしも開口させなくてもよい。
以上説明したように、本発明による動力伝達装置は、変速機と、前記変速機からの動力が伝達されるドライブピニオンギヤと、前記ドライブピニオンギヤに噛合するデフリングギヤと、前記デフリングギヤに連結されるデファレンシャルギヤと、前記変速機、前記ドライブピニオンギヤ、前記デフリングギヤおよび前記デファレンシャルギヤを収容するケースと、前記ケース内を前記デフリングギヤおよび前記デファレンシャルギヤが配置されるデフ室と作動油を貯留する作動油貯留室とに区画する区画部材とを備え、車両に搭載される動力伝達装置において、前記区画部材は、前記デファレンシャルギヤの一部を覆うように前記デフリングギヤの軸方向に延在する覆い部と、前記覆い部から前記デフリングギヤの側面と対向するように該デフリングギヤの径方向外側に延出されたフランジ部と、前記覆い部および前記フランジ部と前記ケースとの間に画成される空間を充塞するように、該覆い部および該フランジ部から前記作動油貯留室側に延びる充塞部とを含むことを特徴とする。
この動力伝達装置において、変速機、ドライブピニオンギヤ、デフリングギヤおよびデファレンシャルギヤを収容するケース内をデフリングギヤおよびデファレンシャルギヤが配置されるデフ室と作動油を貯留する作動油貯留室とに区画する区画部材は、デファレンシャルギヤの一部を覆うようにデフリングギヤの軸方向に延在する覆い部と、覆い部からデフリングギヤの側面と対向するように当該デフリングギヤの径方向外側に延出されたフランジ部と、作動油貯留室側で覆い部およびフランジ部とケースとの間に画成される空間を充塞するように、当該覆い部およびフランジ部から作動油貯留室側に延びる充塞部とを含む。このように、区画部材に充塞部を設けることで、当該充塞部によって覆い部およびフランジ部とケースとの間における作動油の流入スペースを減らす(余剰空間を潰す)ことができる。これにより、動力伝達装置を搭載した車両の発進時や旋回時等に作動油貯留室から覆い部およびフランジ部とケースとの間に流入する作動油の量を減らして、作動油貯留室に貯留される作動油を吸引するための吸引口が油面から露出するのをより良好に抑制することが可能となる。
また、前記充塞部は、前記覆い部から前記ケースの内周面に向けて延在すると共に貫通孔を有する底部と、前記フランジ部と対向すると共に前記ケースの内周面に沿って延在するように前記底部の周縁部から延出された壁部と、前記貫通孔を介した作動油の流出を許容すると共に前記作動油貯留室に貯留された作動油の流れにより前記貫通孔を閉鎖するように前記底部により回動自在に支持される開閉部材とを含んでもよい。
これにより、動力伝達装置を搭載した車両が平坦路を走行している場合等、作動油貯留室に貯留された作動油が移動し難い場合には、充塞部の底部に形成された貫通孔を介した作動油の流出が開閉部材により許容される。この結果、充塞部内に流入した作動油を貫通孔から作動油貯留室へと戻すことができる。一方、動力伝達装置を搭載した車両の発進時等、作動油貯留室に貯留された作動油が移動しがちな場合には、当該移動する作動油の流れによって開閉部材が貫通孔を閉鎖するように底部に対して回動する。この結果、作動油貯留室に貯留された作動油が貫通孔を介して充塞部内に流入するのを抑制することができるため、作動油を吸引するための吸引口が油面から露出するのをより一層良好に抑制することが可能となる。
更に、前記底部は、前記車両が平坦路で停車している際の前記作動油貯留室に貯留された作動油の油面よりも上方に位置してもよい。これにより、充塞部内に流入した作動油を底部に形成された貫通孔から作動油貯留室へと戻すことができると共に、作動油貯留室内の作動油が貫通孔を介して充塞部内に流入するのをより良好に抑制することができる。
また、前記充塞部は、前記覆い部よりも前記車両の後部側に位置してもよい。これにより、車両が発進する場合に、作動油貯留室に貯留された作動油を吸引するための吸引口が油面から露出するのをより良好に抑制することができる。
更に、前記底部は、前記貫通孔より前記車両の前部側に形成されると共に前記開閉部材を回動自在に支持する支持部を有してもよい。これにより、車両の発進に伴い当該車両の後部側へと移動する作動油貯留室内の作動油の流れによって、貫通孔を閉鎖するように開閉部材を回動させ、作動油が貫通孔を介して充塞部内に流入するのを抑制することができる。
また、前記区画部材は、前記デフリングギヤの一部を覆うように前記フランジ部の周縁部から延出されたデフリング覆い部を含んでもよく、前記フランジ部および前記デフリング覆い部には、前記デフリングギヤの周方向に沿って複数の開口部が配設されてもよく、前記充塞部は、最も下方に位置する前記開口部よりも上方に位置する少なくとも一つの前記開口部から排出される作動油を受容するように形成されてもよい。
このように、デフリングギヤの一部を覆うデフリング覆い部とフランジ部とにデフリングギヤの周方向に沿って複数の開口部を配設することで、デフリングギヤの回転によって掻き上げられるデフ室内の作動油を当該複数の開口部からデフ室外へと排出することができる。そして、最も下方に位置する前記開口部よりも上方に位置する少なくとも一つの前記開口部から排出される作動油を受容するように充塞部を形成することで、充塞部によって作動油が受容される開口部から排出された作動油が当該開口部よりも下方に位置する他の開口部を介して再びデフ室内へと流入するのをより良好に抑制することが可能となる。
また、前記区画部材は、前記デフリングギヤの一部を覆うように前記フランジ部の周縁部から延出されたデフリング覆い部を含んでもよく、前記フランジ部および前記デフリング覆い部には、前記デフリングギヤの周方向に沿って複数の開口部が配設されてもよく、前記充塞部は、前記複数の開口部を覆うように形成されてもよい。
これにより、デフリングギヤの回転によって掻き上げられるデフ室内の作動油を複数の開口部からデフ室外すなわち充塞部内へと排出し、充塞部の底部に形成された貫通孔から作動油貯留室へと導くことができる。また、作動油貯留室内の作動油が当該複数の開口部を介してデフ室内に流入するのを充塞部によってより良好に抑制することが可能となる。
そして、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の外延の範囲内において様々な変更をなし得ることはいうまでもない。更に、上記発明を実施するための形態は、あくまで課題を解決するための手段の欄に記載された発明の具体的な一形態に過ぎず、課題を解決するための手段の欄に記載された発明の要素を限定するものではない。
本発明は、動力伝達装置の製造産業等において利用可能である。
20 動力伝達装置、22 トランスミッションケース、221 コンバータハウジング、222 トランスアクスルケース、222n 内周面、222r リブ部、23 流体伝動装置、23c ロックアップクラッチ、23o ワンウェイクラッチ、23p ポンプインペラ、23s ステータ、23t タービンランナ、24 オイルポンプ、25 自動変速機、26 入力軸、28 ドライブシャフト、30 第1遊星歯車機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、33a,33b ピニオンギヤ、34 プラネタリキャリア、35 第2遊星歯車機構、36a 第1サンギヤ、36b 第2サンギヤ、37 リングギヤ、38a ショートピニオンギヤ、38b ロングピニオンギヤ、39 プラネタリキャリア、40 ギヤ機構、41 カウンタドライブギヤ、42 カウンタシャフト、43 カウンタドリブンギヤ、44 ドライブピニオンギヤ、45 デフリングギヤ、45a 側面、50 デファレンシャルギヤ、51 ピニオンギヤ、52 サイドギヤ、53 ピニオンシャフト、54 デフケース、60 デフ室、65 作動油貯留室、70,70B リザーバプレート、71 筒状部、71s 切欠部、711 固定部、72 フランジ部、72a 外周縁部、72s 切欠部、721〜723 第1〜第3固定部、73 デフリング覆い部、73a 下側縁部、731a,732a 内側突出部、731b,732b 外側突出部、732c 下側突出部、731o 第1開口部、732o 第2開口部、100,100B 充塞部、110 底部、110a 支持部、110o 貫通孔、120 壁部、120a 受容部、130 開閉部材、131 遮蔽板、132 受圧板、133 連結部、B1,B2 ブレーキ、C1,C2,C3,C4 クラッチ、F1 ワンウェイクラッチ。

Claims (7)

  1. 変速機と、前記変速機からの動力が伝達されるドライブピニオンギヤと、前記ドライブピニオンギヤに噛合するデフリングギヤと、前記デフリングギヤに連結されるデファレンシャルギヤと、前記変速機、前記ドライブピニオンギヤ、前記デフリングギヤおよび前記デファレンシャルギヤを収容するケースと、前記ケース内を前記デフリングギヤおよび前記デファレンシャルギヤが配置されるデフ室と作動油を貯留する作動油貯留室とに区画する区画部材とを備え、車両に搭載される動力伝達装置において、
    前記区画部材は、前記デファレンシャルギヤの一部を覆うように前記デフリングギヤの軸方向に延在する覆い部と、前記覆い部から前記デフリングギヤの側面と対向するように該デフリングギヤの径方向外側に延出されたフランジ部と、前記覆い部および前記フランジ部と前記ケースとの間に画成される空間を充塞するように、該覆い部および該フランジ部から前記作動油貯留室側に延びる充塞部とを含むことを特徴とする動力伝達装置。
  2. 請求項1に記載の動力伝達装置において、
    前記充塞部は、
    前記覆い部から前記ケースの内周面に向けて延在すると共に貫通孔を有する底部と、
    前記フランジ部と対向すると共に前記ケースの内周面に沿って延在するように前記底部の周縁部から延出された壁部と、
    前記貫通孔を介した作動油の流出を許容すると共に前記作動油貯留室に貯留された作動油の流れにより前記貫通孔を閉鎖するように前記底部により回動自在に支持される開閉部材とを含むことを特徴とする動力伝達装置。
  3. 請求項2に記載の動力伝達装置において、
    前記底部は、前記車両が平坦路で停車している際の前記作動油貯留室に貯留された作動油の油面よりも上方に位置することを特徴とする動力伝達装置。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載の動力伝達装置において、
    前記充塞部は、前記覆い部よりも前記車両の後部側に位置することを特徴とする動力伝達装置。
  5. 請求項4に記載の動力伝達装置において、
    前記底部は、前記貫通孔より前記車両の前部側に形成されると共に前記開閉部材を回動自在に支持する支持部を有することを特徴とする動力伝達装置。
  6. 請求項2から5の何れか一項に記載の動力伝達装置において、
    前記区画部材は、前記デフリングギヤの一部を覆うように前記フランジ部の周縁部から延出されたデフリング覆い部を含み、
    前記フランジ部および前記デフリング覆い部には、前記デフリングギヤの周方向に沿って複数の開口部が配設されており、
    前記充塞部は、最も下方に位置する前記開口部よりも上方に位置する少なくとも一つの前記開口部から排出される作動油を受容するように形成されていることを特徴とする動力伝達装置。
  7. 請求項2から5の何れか一項に記載の動力伝達装置において、
    前記区画部材は、前記デフリングギヤの一部を覆うように前記フランジ部の周縁部から延出されたデフリング覆い部を含み、
    前記フランジ部および前記デフリング覆い部には、前記デフリングギヤの周方向に沿って複数の開口部が配設されており、
    前記充塞部は、前記複数の開口部を覆うように形成されていることを特徴とする動力伝達装置。
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