JP2019039259A - ドアの気密構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】扉体全閉時の下端の両端部位に遮光、気密、遮音に不利な隙間が形成されることを防止する。【解決手段】扉体2の下端には扉体2の開閉に連動して昇降する下方気密部材9が設けられ、縦枠11、12には、高さ方向に亘って側方気密部材116、126が設けられ、下枠13の上面132には、開口幅方向両端に位置して取付孔が形成されており、前記取付孔には、下方塞ぎ部材15が嵌め込まれ、その上面は第1上面150と第2上面151を備え、側方気密部材116、126の下端は第2上面151に密着しており、扉体2が全閉姿勢となった時に、下方気密部材9が上面132に密着すると共に、下方気密部材9の開口幅方向両端部位は、上面132及び第1上面150に密着する。【選択図】図13
Description
本発明は、ドアの気密構造に関するものである。
ホテルの客室等で採用されるドアにおいて、全閉姿勢にある扉体の下端と下枠(沓摺)の隙間を塞いで気密性能を確保するために、いわゆる気密機構を備えたドアボトムが用いられる場合がある。上記気密機構は、扉体の幅方向に延びる長尺状の気密部材を備えており、扉体が全閉姿勢となる時に、ドアボトム内の気密部材が降下して扉体の下端と下枠(沓摺)の隙間を塞ぐようにしている(特許文献1〜3参照)。
上記気密部材は、全閉姿勢にある扉体の下端に扉体幅方向に亘って気密構造を形成するものではあるが、板バネやリンク機構によって、長尺状の気密部材を沓摺に押し下げるものであることから、気密部材の長さ方向両端に押し下げ力が作用し難く、気密部材の長さ方向両端(開口幅方向両端)おいて隙間が生じ易い傾向にある。
全閉姿勢にある扉体の下端の扉体幅方向両端に隙間が生じることは光漏れの一因となり、また、生じた隙間によって気密性や遮音性が低下することになる。したがって、気密機構を備えたドアボトムを用いたドアにおいて、下端の幅方向両端に生じ得る隙間をいかに塞ぐかが課題となる。
特許文献3は玄関ドアの水密構造に係り、扉体の全閉時に、扉体の下端に設けた下気密材が縦気密材の下端に設けたコーナー気密材に側方から密着することでドア下端と下枠との間の水密性を向上させている。このものでは、水密性能が、下気密材の垂直面とコーナー気密材の垂直面の圧接状態に依存するが、扉体の繰り返しの開閉等によって圧接の程度が低下すると水密性能が低下することになり、一方、圧接の程度をあまり大きくすると、扉体の閉鎖時に抵抗となってしまう。これに対して、扉体の全閉時に、下気密材がコーナー気密材の上面に当接させることが検討されるが、回動する扉体の下端の下気密材がコーナー気密材の上面に摺接するため、この摺接によって、扉体の開閉の都度、下気密材が捲られるような力が作用して、コーナー気密材の劣化が早まったり、離脱したりするおそれがある(特に、コーナー気密材を下枠上に貼り付けたような場合)。
特開2012−184630号
特開2000−192753号
特許第3231615号
特開平10−280825号
本発明は、扉体全閉時の下端の両端部位に遮光、気密、遮音に不利な隙間が形成されることを防止するドアの気密構造を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するべく本発明が採用した技術手段は、
上枠、左右の縦枠、下枠からなるドア枠と、
前記ドア枠に回動可能に設けられ、第1空間と第2空間を仕切る全閉姿勢から第1空間側に回動して開放される扉体と、
を備えたドアの気密構造であって、
扉体の下端には扉体の開閉に連動して昇降する下方気密部材が設けられ、
前記縦枠あるいは前記扉体の幅方向端部には、高さ方向に亘って側方気密部材が設けられ、
前記下枠の上面には、開口幅方向両端に位置して取付孔が形成されており、
前記取付孔には、下方塞ぎ部材が嵌め込まれ、当該下方塞ぎ部材は、前記下枠の上面より上側に位置する上側部位と、下側に位置する下側部位とを有し、
前記側方気密部材の下端は、少なくとも扉体の全閉姿勢時には、前記下方塞ぎ部材の前記上側部位に密着しており、
扉体が全閉姿勢となった時に、前記下方気密部材が前記下枠の上面に密着すると共に、前記下方気密部材の開口幅方向両端部位は、前記下枠の上面及び前記下方塞ぎ部材の上側部位に密着する、
ドアの気密構造、である。
本明細書において、第1空間側、第2空間側という表現は、ある部材の部位間の相対的な位置を規定するものとして用いられ、必ずしも、実際に第1空間、第2空間に位置することを意味するものではない。例えば、第1空間側は室内側、第2空間側は室外側であるが、「室内側に位置する第1部分と室外側に位置する第2部分」において、第1部分が実際に室内側に位置することを意味するものではない。
なお、前記縦枠に高さ方向に亘って側方気密部材が設けられている場合には、前記側方気密部材の下端は前記第2部分に常時密着しており、前記扉体の幅方向端部に高さ方向に亘って側方気密部材が設けられている場合には、前記側方気密部材の下端は当該扉体の全閉姿勢時に前記第2部分に密着する。
上枠、左右の縦枠、下枠からなるドア枠と、
前記ドア枠に回動可能に設けられ、第1空間と第2空間を仕切る全閉姿勢から第1空間側に回動して開放される扉体と、
を備えたドアの気密構造であって、
扉体の下端には扉体の開閉に連動して昇降する下方気密部材が設けられ、
前記縦枠あるいは前記扉体の幅方向端部には、高さ方向に亘って側方気密部材が設けられ、
前記下枠の上面には、開口幅方向両端に位置して取付孔が形成されており、
前記取付孔には、下方塞ぎ部材が嵌め込まれ、当該下方塞ぎ部材は、前記下枠の上面より上側に位置する上側部位と、下側に位置する下側部位とを有し、
前記側方気密部材の下端は、少なくとも扉体の全閉姿勢時には、前記下方塞ぎ部材の前記上側部位に密着しており、
扉体が全閉姿勢となった時に、前記下方気密部材が前記下枠の上面に密着すると共に、前記下方気密部材の開口幅方向両端部位は、前記下枠の上面及び前記下方塞ぎ部材の上側部位に密着する、
ドアの気密構造、である。
本明細書において、第1空間側、第2空間側という表現は、ある部材の部位間の相対的な位置を規定するものとして用いられ、必ずしも、実際に第1空間、第2空間に位置することを意味するものではない。例えば、第1空間側は室内側、第2空間側は室外側であるが、「室内側に位置する第1部分と室外側に位置する第2部分」において、第1部分が実際に室内側に位置することを意味するものではない。
なお、前記縦枠に高さ方向に亘って側方気密部材が設けられている場合には、前記側方気密部材の下端は前記第2部分に常時密着しており、前記扉体の幅方向端部に高さ方向に亘って側方気密部材が設けられている場合には、前記側方気密部材の下端は当該扉体の全閉姿勢時に前記第2部分に密着する。
1つの態様では、前記下方塞ぎ部材の上面は第1空間側に位置する第1部分と第2空間側に位置する第2部分を備え、
前記側方気密部材の下端は前記第2部分に密着し、
扉体が全閉姿勢となった時に、前記下方気密部材の開口幅方向両端部位は、前記下枠の上面及び前記下方塞ぎ部材の上面の第1部分に密着する。
1つの態様では、前記下方塞ぎ部材の上面の第1部分は第1空間側に下向きに傾斜する傾斜面であり、第1部分の第1空間側端縁は前記下枠の上面に一致している。
前記側方気密部材の下端は前記第2部分に密着し、
扉体が全閉姿勢となった時に、前記下方気密部材の開口幅方向両端部位は、前記下枠の上面及び前記下方塞ぎ部材の上面の第1部分に密着する。
1つの態様では、前記下方塞ぎ部材の上面の第1部分は第1空間側に下向きに傾斜する傾斜面であり、第1部分の第1空間側端縁は前記下枠の上面に一致している。
1つの態様では、前記取付孔は、前記下方塞ぎ部材の下面が当接する底面を備えている。
1つの態様では、前記下枠内部には、開口幅方向両端に位置して支持部材が設けてあり、前記底面は、前記支持部材の上面から形成されている。
1つの態様では、前記下枠内部には、開口幅方向両端に位置して支持部材が設けてあり、前記底面は、前記支持部材の上面から形成されている。
1つの態様では、前記取付孔は、前記下枠の上面の第2空間寄りに形成されており、前記取付孔の側面の一部が前記縦枠の部分から形成されている。
1つの態様では、前記取付孔の側面の一部が、前記下枠の開口幅方向両端部を切り欠いてなる切欠縁から形成されている。
1つの態様では、前記取付孔の側面の一部が、前記下枠の開口幅方向両端部を切り欠いてなる切欠縁から形成されている。
1つの態様では、前記下方塞ぎ部材は、弾性体から形成されている。
1つの態様では、前記下方塞ぎ部材は、前記取付孔に着脱可能に嵌め込まれている。
1つの態様では、前記下方塞ぎ部材は、前記取付孔に着脱可能に嵌め込まれている。
本発明では、扉体の全閉時に、前記下方気密部材が前記下枠の上面に密着すると共に、前記下方気密部材の開口幅方向両端部位は、前記下枠の上面及び前記下方塞ぎ部材の上面の第1部分に密着するので、扉体の下端の幅方向両端部位からの光漏れを軽減することができ、かつ、扉体の下端の幅方向両端部位における気密性能、遮音性能を向上させることができる。
扉体の閉鎖時に下方気密部材が下方塞ぎ部材に摺るように接触するが、下方塞ぎ部材(下側部位)が取付孔内に嵌め込まれているので、下方塞ぎ部材(特にゴム製の場合)を下枠上面に貼り付けたような場合に比べて、扉体の開閉の繰り返し等による下方塞ぎ部材の捲れが可及的に防止できる。
現場において、下方塞ぎ部材の上面の高さ位置の調整が必要となった場合には、当該下方塞ぎ部材の下側部位の高さを調整することで、前記上面の高さ位置を調整することができ、下枠上面に下方塞ぎ部材を直接貼り付けたような場合に比べて、下方塞ぎ部材の高さ調整が容易である。
現場において、下方塞ぎ部材の上面の高さ位置の調整が必要となった場合には、当該下方塞ぎ部材の下側部位の高さを調整することで、前記上面の高さ位置を調整することができ、下枠上面に下方塞ぎ部材を直接貼り付けたような場合に比べて、下方塞ぎ部材の高さ調整が容易である。
図1は本実施形態に係るドアを正面から見た図であって、左図は室外側から見た正面図、右図は室内側から見た正面図である。本実施形態に係るドアは、限定されない1つの好ましい実施例ではホテルの客室のドアとして用いられる。ドアは、縦長方形状のドア枠1と、ドア枠1によって形成された開口部を開閉する扉体2とからなる。ドア枠1は、上枠10、戸先側縦枠11、戸尻側縦枠12、下枠13から縦長方形状に形成されている。
扉体2の外面は、化粧鋼板である薄板鋼板の第1表面材20、第2表面材21から形成されており、内部に補強パネル3が内蔵されている。より詳しくは、図2に示すように、扉体2の四周には、金属製(典型的には鋼製)の上フレーム4、下フレーム5、戸先側縦フレーム6、戸尻側縦フレーム7が四周状に設けてあり、四周状のフレーム4、5、6、7の内側に位置して、4つの縦長の補強パネル3が並行状に配置されている。四周状のフレーム4、5、6、7と4つの補強パネル3がいわば扉体2の芯材となっており、その周りに第1表面材20、第2表面材21が固定されている。
図3、図4に示すように、第1表面材20は、扉体2の室外側見付面を形成する主面部200と、主面部200の周辺部位を折り曲げて形成された上辺201、下辺202、側辺203、204とからなり、第2表面材21は、扉体2の室内側見付面を形成する主面部210と、主面部210の周辺部位を折り曲げて形成された上辺211、下辺212、側辺213、214とからなる。
第1表面材20の上辺201と第2表面材21の上辺211から扉体2の上面が形成されており、第1表面材20の側辺203と第2表面材21の側辺213から扉体2の戸先側見込面が形成されており、第1表面材20の側辺204と第2表面材21の側辺214から扉体2の戸尻側見込面が形成されている。扉体2の下端は開放状となっている。
図1に示すように、扉体2は、戸尻側部位に設けた丁番22によってドア枠1の戸尻側縦枠12に回動可能に支持されている。扉体2の室外側見付面(第1表面材20の主面部200)、室内側見付面(第2表面材21の主面部210)の戸先側部位にはハンドル23が設けてあり、ハンドル23の近傍に錠前(図1では錠前の鍵孔、つまみを代表して示す)24が内蔵されている。扉体2の室内側見付面の戸先側部位と戸先側縦枠11間にはドアガード25が設けてある。扉体2の室内側見付面の戸尻側の上方部位と上枠10との間にはドアクローザ26が設けてある。
図3に示すように、扉体2の上フレーム4は、第1見付面40と、第2見付面41と、上面42とから断面視コ字状に形成されている。第1見付面40には第1表面材20の主面部200の上方部位が固定(例えば、接着剤による接着や両面テープによる接着)され、第2見付面41には第2表面材21の主面部210の上方部位が固定(例えば、接着剤による接着や両面テープによる接着)され、上面42には第1表面材20の上辺201と第2表面材21の上辺211が固定(例えば、リベット等の止着部材による固定、接着剤や両面テープによる接着でもよい)されている。
図3に示すように、扉体2の下フレーム5は、第1見付面50と、第2見付面51と、上面52とから断面視コ字状に形成されている。第1見付面50には第1表面材20の主面部200の下方部位が固定(例えば、接着剤による接着や両面テープによる接着)され、第2見付面51には第2表面材21の主面部210の下方部位が固定(例えば、接着剤による接着や両面テープによる接着)されている。第1表面材20の下辺202は第1見付面50の下端を下方から覆うように延びており、第2表面材21の下辺212は第2見付面51の下端を下方から覆うように延びており、下辺202、212の見込方向の寸法は小さく、扉体2の下面は開放状となっている。
図4に示すように、扉体2の戸先側縦フレーム6は、第1見付面60と、第2見付面61と、見込面62とから断面視コ字状に形成されている。第1見付面60には第1表面材20の主面部200の戸先側部位が固定(例えば、接着剤による接着や両面テープによる接着)されており、第2見付面61には第2表面材21の主面部210の戸先側部位が固定(例えば、接着剤による接着や両面テープによる接着)されている。
図示の態様では、戸先側縦フレーム6の見込面62は扉体2の戸先側端面から遠い側に位置し、第1見付面60、第2見付面61の端部が戸先側端面に近い側に位置している。第1表面材20の側辺203は第1見付面60の端部を覆うように見込方向に延びており、第2表面材21の側辺213は第2見付面61の端部を覆うように見込方向に延びており、側辺203及び側辺213の先端を折り曲げて固定(接着)させている。なお、扉体2の戸先側端部の構成は、図示の態様に限定されるものではなく、例えば、戸先側縦フレーム6を、その見込面62が扉体2の戸先側端面に位置するように配置し、側辺203、213を見込面62に当接させるようにしてもよい。
図4に示すように、扉体2の戸尻側縦フレーム7は、第1見付面70と、第2見付面71と、見込面72とから断面視コ字状に形成されている。第1見付面70には第1表面材20の主面部200の戸尻側部位が固定(例えば、接着剤による接着や両面テープによる接着)されており、第2見付面71には第2表面材21の主面部210の戸尻側部位が固定(例えば、接着剤による接着や両面テープによる接着)されている。
図示の態様では、戸尻側縦フレーム7の見込面72は扉体2の戸尻側端面に近い側に位置し、第1見付面70、第2見付面71の端部が戸尻側端面から遠い側に位置している。戸尻側縦フレーム7の見込面72は、扉体2の戸先側端面から離間しており、第1表面材20の側辺204は見込面72に平行して見込方向に延びており、第2表面材21の側辺214は見込面72に平行して見込方向に延びており、側辺204及び側辺214の先端を折り曲げて固定(接着)している。なお、扉体2の戸尻側端部の構成は、図示の態様に限定されるものではなく、例えば、側辺204、214を見込面72に当接させるようにしてもよい。
図2に示すように、補強パネル3は、上フレーム4と下フレーム5間に亘って扉体2の略全高に亘って延びる長尺部材である。図6に示すように、補強パネル3は、幅方向中間が開口状の左右の第1見付面30と、第2見付面31と、左右の見込面32、33とから略長方形状の断面形状を備え、左右の第1見付面30、第2見付面31、左右の見込面32、33で囲まれた内部空間にグラスウール34が充填されている。補強パネル3の第1見付面30と、第2見付面31と、左右の見込面32、33は金属製(典型的には鋼製)の板体から折曲形成されている。補強パネル3の第1見付面30に高さ方向に延びる開口を設けたことで、この開口からグラスウール34を補強パネル3内に挿入することができ、また、開口を設けた分だけ補強パネル3の重量も軽くなるので、扉体2の組立て時における補強パネル3の取り扱いが容易となり、ドア製作時の作業性が向上する。
本実施形態では、補強パネル3の上端、下端は共に開放状となっており、補強パネル3の上端、下端を越えてグラスウール34を設けてもよい。図3、図11に示すように、グラスウール34の上方部位は、補強パネル3の上端と上フレーム4の間の空間に充填されており、下方部位は、補強パネル3の下端と下フレーム5の間の空間に充填されている。
図6〜図8に示すように、左右の第1見付面30間には、その開口を跨ぐようにして連結板35が螺子36で固定されている。連結板35は、その長さ方向両端部が、第1見付面30の内側に当接しており、螺子36の頭部は第1見付面30の外面と面一となっている。連結板35は高さ方向に間隔を存して複数本設けてある。螺子36は、補強パネル3の内部にグラスウール34が充填された状態で第1見付面30を貫通するように螺設される。連結板35を第1見付面30に連結する螺子36の軸部は補強パネル3の内部空間に延びてグラスウール34に嵌入されており、グラスウール34が複数本の螺子36の軸部に支持されることで、グラスウール34が自重で下方に移動することを規制している。高さ方向に複数設けた螺子36によって補強パネル3に充填されたグラスウール34の高さ位置を保持することで、自重によってグラスウール34が下がるように圧縮して扉体内部の上側に空間ができることを防止する。
左右の第1見付面30の外面には、高さ方向に延びる両面テープ37が接着されている。本実施形態では、両面テープ37は、弾性を有し振動吸収性が良好ないわゆる構造用接合テープであり、固定手段(接着手段)及び緩衝材として機能する。図示の態様では、各第1見付面30には、2本の両面テープ37が高さ方向に亘って並設されている。なお、両面テープ37の本数や幅寸法は限定されない。すなわち、本実施形態では、補強パネル3は、第1見付面30、第2見付面31、見込面32、見込面33を備え、内部にグラスウール34が充填され、連結板35を左右の第1見付面30に螺子36で取り付けることで、螺子36が充填されたグラスウール34に嵌入させてなり、左右の第1見付面30にはそれぞれ両面テープ37が高さ方向に亘って設けることで形成されている。このような補強パネル3はユニットとして用意することができる。
4つの補強パネル3の各第1見付面30には、両面テープ37を介して金属製(典型的には鋼製)の補強プレート8が固定されている。図示の態様では、補強プレート8は、扉体2の見付面の略全域(四周状のドアフレームの内側の領域)に亘る高さ寸法、幅寸法を備えている。補強プレート8は、補強パネル3の左右の第1見付面30間の開口を塞ぐように延びることで、扉体2の遮音性能を向上させると共に、薄肉鋼板から形成される第1表面材20が変形する(例えば凹む)ことを防止する。本実施形態では1枚の補強プレート8を用いているが、複数枚の小面積の補強プレートを用いてもよい。図示の態様では、開口を有する第1見付面30は室外側の見付面であり、補強プレート8は扉体2の室外側見付面に固定されているが、開口を有する第1見付面30を室内側の見付面とし、補強プレート8を扉体2の室内側見付面に固定するようにしてもよい。
図4の部分拡大図である図5に示すように、第1表面材20の主面部200は、補強パネル3の各第1見付面30に固定された補強プレート8に対して固定(例えば、接着剤を用いて接着)されており、第2表面材21の主面部210は、補強パネル3の各第2見付面31に固定(例えば、接着剤を用いて接着)されている。なお、第1表面材20の主面部200に補強プレート8を固定した後に、補強プレート8と補強パネル3の第1見付面30を固定してもよい。
補強パネル3の第1見付面30の板厚、第2見付面31の板厚、補強プレート8の板厚は、薄板鋼板からなる第1表面材20、第2表面材21の板厚よりも大きい。各板厚の合計、具体的には、「第1表面材20の板厚+第2表面材21の板厚+第1見付面30の板厚+第2見付面31の板厚+補強プレート8の板厚」が大きければ、その分だけ扉体2の遮音性能は大きくなる。予め決められた肉薄の板厚を備えた第1表面材20、第2表面材21を用いて所定の遮音性能を得るためには、グラスウール34等の吸音材を充填することに加えて、鋼製軽量ドアであるという特徴を減殺しない範囲で「第1見付面30の板厚、第2見付面31の板厚、補強プレート8の板厚(結果として得られる重量)の合計」を大きくすることが有利である。なお、「第1見付面30の板厚+第2見付面31の板厚」で所定の板厚を確保できるような場合には、補強プレート8は必ずしも必要ではない。補強プレート8を用いない場合には、第1見付面30、第2見付面31の少なくともいずれか一方が第1表面材20、第2表面材21に構造用接合テープのような両面テープ等の緩衝材を介して接着される。
各補強パネル3の基本構成は同じであるが、形状は必ずしも同じでない。図2、図7(A)に示すように、4つの補強パネル3において、戸先側に位置する補強パネル3は、錠前24のライナー240、ドアガード25のライナー250に対応する部位が切り欠かれている。図2に示すように、戸尻側に内蔵される補強パネル3、および、その補強パネル3に隣接する補強パネル3の上方部位は、ドアクローザ26のライナー260に対応する部位が切り欠かれている。図7(B)は、戸先側に位置する補強パネル3に隣接する補強パネル3を示すが、扉体2の構成要素を避けるための切り欠きは無い。扉体2に内蔵される補強パネル3の個数は限定されない。また、複数の補強パネル3の各幅の寸法は同一幅でも、あるいは、一部あるいは全部において異なる幅でもよい。
各補強パネル3と四周状のフレーム4、5、6、7は非接触状態にあり、例えば、10mm程度離れている。各補強パネル3は互いに非接触状態で近接している。すなわち、扉体2の幅方向に隣接する一方の補強パネル3の見込面33と他方の補強パネル3の見込面32は隙間G(例えば、5mm程度)だけ離間している。本実施形態では、各補強パネル3間の隙間にはグラスウール等の吸音材は設けられていない。補強プレート8は、補強パネル3間の隙間Gを塞ぐように延びている。
図9は、他の実施形態に係る補強パネル3´を示す図である。補強パネル3´は、幅方向中間が開口状の左右の第1見付面30´と、第2見付面31と、左右の見込面32、33とから略長方形状の断面形状を備え、左右の第1見付面30´、第2見付面31、左右の見込面32、33で囲まれた内部空間にグラスウール(図示せず)が充填されている。左右の第1見付面30´間には、開口を跨ぐようにして連結板35´が螺子36で固定されている。連結板35´は、補強パネル3´の全高に亘って延びる縦長方形状の板体であり、幅方向両端の連結部位350´を変形させて第1見付面30´の内面に当接させることで、連結板35´は、左右の第1見付面30´と面一となっており、左右の第1見付面30´と共に補強パネル3´の見付面を形成している。螺子36は補強パネル3´の高さ方向に間隔を存して複数箇所に設けてあり、螺子36の軸部がグラスウール(図示せず)に嵌入している。
図10は、他の実施形態に係る補強パネル3´´を示す図である。補強パネル3´´は、第1見付面30´´と、第1見付面30´´の一端側を折曲形成してなる見込面33から断面視L形状の第1部材と、第2見付面31と、第2見付面31の一端側を折曲形成してなる見込面32から断面視L形状の第2部材とから長方形状の断面形状を備え、内部にグラスウール(図示せず)が充填されている。第1見付面30´´の他端側には折曲片300´´が形成されており、折曲片300´´を見込面32の内面に当接させて螺子36で連結されている。第2見付面31の他端側には折曲片310が形成されており、折曲片310を見込面33の内面に当接させて螺子36で連結されている。螺子36は補強パネル3´´の高さ方向に間隔を存して複数箇所に設けてあり、螺子36の軸部がグラスウール(図示せず)に嵌入している。
図11に示すように、上枠10は、第1見付面100と、第1見付面100よりも高さ寸法が小さい第2見付面101と、第1見付面100側の第1下面102と、第1下面102よりも高い位置で延びる第2見付面101側の第2下面103と、第1下面102と第2下面103間に延びる中間見付面104とを備え、中間見付面104に形成された凹部105に開口幅方向に延びる上方気密部材106が設けてある。上枠10内にはロックウールが充填されている。
図13に示すように、戸先側縦枠11は、第1見付面110と、第1見付面110よりも幅狭の第2見付面111と、第1見付面110側の第1見込面112と、第2見付面111側の第2見込面113と、第1見込面112と第2見込面113間に延びる中間見付面114とを備え、中間見付面114に形成された凹部115に開口高方向に延びる側方気密部材116が設けてある。戸先側縦枠11内にはロックウールが充填されている。
図13に示すように、戸尻側縦枠12は、第1見付面120と、第1見付面120よりも幅狭の第2見付面121と、第1見付面120側の第1見込面122と、第2見付面121側の第2見込面123と、第1見込面122と第2見込面123間に延びる中間見付面124とを備え、中間見付面124に形成された凹部125に開口高方向に延びる側方気密部材126が設けてある。戸尻側縦枠12内にはロックウールが充填されている。
図11、図12、図15に示すように、下枠13は、第1見付面130と、第2見付面131と、上面132から断面視略コ字形状を有している。下枠13は沓摺であって、大部分が床面FL内に埋設されており、上面132は、床面FLよりも僅かに上方に位置して水平状に延びている。第1見付面130と第2見付面131の下端間には、長さ方向(開口幅方向)に間隔を存して複数本の連結部材(アンカー)134が設けてある。
下枠13の内部には、下枠13の内面に接触するように、第1見付面140と、第2見付面141と、上面142から断面視略コ字形状に形成された補強枠14が設けてある。なお、下枠13の板厚を大きくすることで所定の強度が得られるような場合には、補強枠14は必ずしも必要ではない。
図3、図11、図12に示すように、扉体2の下端は開放状となっており、下フレーム5内には、下向き断面視コ字状のドアボトム53が設けてあり、ドアボトム53には、下方気密部材9が昇降可能に設けてある。下方気密部材9は、扉体2が開放姿勢にある時には、上側の第1の位置(図示せず)にあり、扉体2が閉鎖姿勢に近づいた時に第1の位置から降下し、扉体2が閉鎖姿勢になった時に下側の第2の位置となって、下枠13の上面132に当接して気密構造を形成する。第2の位置まで降下した下方気密部材9は、扉体2が閉鎖姿勢から開放する時に第1の位置まで上昇する。
扉体2の下方部位には、戸尻側端面から出没可能なロッドR(図11参照)が設けてあり、ロッドは、コイルスプリングによって戸尻側端面から突出する姿勢となるように付勢されており、ロッドが突出した状態では下方気密部材9は第1の位置にあり、扉体2が全閉姿勢に近づいた時にロッドの先端が戸尻側縦枠12の第2見込面123の下方部位に当接することで当該ロッドが戸尻側端面に押し込まれることで下方気密部材9は第1の位置から第2の位置へ下降するようになっている。扉体2の開閉に連動して昇降する下方気密部材9は公知であり、具体的な機構は限定されない。例えば、特許文献1では、水平方向に移動するロッドに連動して変形する板バネを用いて気密部材を昇降させており、特許文献2では、水平方向に移動するロッドに連動するリンク機構を用いて気密部材を昇降させており、本実施形態においても、扉体2の開閉時に、ロッド及びこのようなリンク機構や板バネを用いて下方気密部材9を昇降させることができる。
下方気密部材9の少なくとも下方部位は弾性を備えたゴム製である。下方気密部材9の下方部位は、下向き膨出状の弾性湾曲部90となっており、扉体2の全閉姿勢において、弾性湾曲部90が下枠(沓摺)13の上面132に密着するようになっている。図示の態様では、扉体2の全閉時に、弾性湾曲部90の下端は、下枠13の上面132の見込方向略中央部位に密着するようになっている。下方気密部材9は扉体2の略全幅に亘る長さを備えているが、扉体2の幅方向端面にまでは達していない(図13(B)、(C))。
下枠13の上面132の開口幅方向の両端部には、下方塞ぎ部材15が設けてある。典型的には下方塞ぎ部材15はゴム製であり、本実施形態では、下方塞ぎ部材15はEPDM(エチレン・プロピレン・ジエンゴム)から形成されている。なお、下方塞ぎ部材15には扉体2の全閉時に、下方気密部材9が当接するようになっているが、下方気密部材9の弾性湾曲部90は弾性を備えているので、下方塞ぎ部材15は必ずしもゴム等の弾性部材でなくてもよく、樹脂製、金属製であってもよい。
下枠13の上面132の開口幅方向の両端部には、取付孔が形成されており、下方塞ぎ部材15は、取付孔に着脱可能に嵌め込まれている。本実施形態では、取付孔は有底であり、いわば取付用凹部である。
本実施形態では、下枠13及び補強枠14の開口幅方向の両端部の第1見付面130、140側の略半部を切り欠くことで、切り欠き部Cが形成されており、切り欠き部Cと縦枠11、12とから取付孔が形成されている。図19を参照しつつ、切り欠き部Cについて説明する。下枠13の上面132及び補強枠14の上面142を方形状に切り欠くと共に、当該方形状の切り欠きと同幅で、下枠13の第1見付面130及び補強枠14の第1見付面140の上側部位が方形状に連続して切り欠かれている。
下枠13の上面132には、見付方向に延びる第1切欠縁1320と見込方向に延びる第2切欠縁1321から平面視L字状の縁部が形成されており、補強枠14の上面142には、見付方向に延びる第1切欠縁1420と見込方向に延びる第2切欠縁1421から平面視L字状の縁部が形成されており、下枠13の上面132のL字状の縁部と補強枠14の上面142のL字状の縁部は一致しており、第1切欠縁1320と第1切欠縁1420、第2切欠縁1321と第2切欠縁1421とから、それぞれ垂直面が形成されている。
下枠13の第1見付面130には、垂直方向に延びる第3切欠縁1300と見付方向に水平に延びる第4切欠縁1301から正面視L字状の縁部が形成されており、補強枠14の第1見付面140には、垂直方向に延びる第3切欠縁1400と見付方向に水平に延びる第4切欠縁1401から正面視L字状の縁部が形成されており、下枠13の第1見付面130のL字状の縁部と補強枠14の第1見付面140のL字状の縁部は一致しており、第3切欠縁1300と第3切欠縁1400から垂直面が、第4切欠縁1301と第4切欠縁1401とから、水平面が形成されている。
下枠13、補強枠14の第1切欠縁1320、1420は下枠13の長さ方向の端面133にまで達している。下枠13の第2切欠縁1321は、下枠13の第1見付面130の上端にまで達しており、垂直状の第3切欠縁1300と連続している。補強枠14の第2切欠縁1421は、補強枠14の第1見付面140の上端にまで達しており、垂直状の第3切欠縁1400と連続している。
下枠13の開口幅方向の両端部には、下枠13(補強枠14)内に位置して、支持部材16が設けてある。支持部材16は第1見付面160、第2見付面161、上面162から断面視コ字形状を有しており、第1見付面160を補強枠14の第1見付面140の内側に当接させ、第2見付面161を補強枠14の第2見付面141の内側に当接させ、一方の端縁を下枠13の端面133に一致させて設けてある。図14に示すように、下枠13内には支持部材16の他端に隣接して仕切り板17が設けてあり、下枠13内に注入したモルタルが取付孔にまで及ぶことを防止している。
支持部材16の上面162の面積は、下枠13の切り欠き部Cの平面積よりも大きく、かつ、上面162は切り欠き部Cに対応する領域を含んで位置しており、取付孔の底部は、支持部材16の上面162から形成されている。なお、本実施形態では、上面162の高さが第4切欠縁1301と第4切欠縁1401とから形成された水平面よりも僅かに高い位置にあるが(図19(B)、(C)参照)、第4切欠縁1301と第4切欠縁1401とから形成された水平面を上面162と同じ高さとして、上面162と共に、第4切欠縁1301、1401が取付孔の底部を形成するようにしてもよい。底面を備えた有底の取付孔を採用することで、下方塞ぎ部材15の下面152を底面(上面162)に当接するように取付孔に嵌め込むことで、下方塞ぎ部材15の下枠13の上面132からの突出高さを安定させて装着することができる。
取付孔の側部は、下枠13及び補強枠14の切り欠き部Cの切欠縁及び縦枠11、12の面から形成される。具体的には、取付孔の側部を形成する切り欠き部Cの切欠縁は、下枠13の上面132に形成された第1切欠縁1320及び補強枠14の上面142に形成された第1切欠縁1420、下枠13の上面132に形成された第2切欠縁1321及び補強枠14の上面142に形成された第2切欠縁1421、下枠13の第1見付面130に形成された第3切欠縁1300と補強枠14の第1見付面140に形成された第3切欠縁1400である。戸先側縦枠11において、取付孔の側部を形成する面は、中間見付面114、第2見込面113であり、戸尻側縦枠12において、取付孔の側部を形成する面は、中間見付面124、第2見込面123である。
図17に示すように、下方塞ぎ部材15は、傾斜状の第1上面150と、水平状の第2上面151と、水平状の下面152と、第1側面153と、第2側面154と、第3側面155と、第4側面156とを備えたブロック体である。下方塞ぎゴム15は、第1側面153、第2側面154、第3側面155、第4側面156から平面視方形状を有している。取付孔は、平面視において、下方塞ぎ部材15の平面形状に対応する方形であり、下方塞ぎ部材15を着脱可能に嵌着できるようになっている。より具体的には、図16、図19に示すように、第1側面153が第1切欠縁1320、1420に接触し、第2側面154が戸先側縦枠11の中間見付面114、戸尻側縦枠12の中間見付面124に接触し、第3側面155が第2切欠縁1321、1421、第3切欠縁1300、1400に接触し、第4側面156が戸先側縦枠11の第2見込面113、戸尻側縦枠12の第2見込面123に接触する。下方塞ぎ部材15は弾性部材から形成されているので、取付孔に嵌め込まれた下方塞ぎ部材15を弾性変形させることで、当該取付孔から取り外すことができる。下方塞ぎ部材15を着脱可能とすることで、下方塞ぎ部材15の修理交換等のメンテナンス性が良好である。なお、図16、図19は下枠3の戸尻側を示しているが、下方塞ぎ部材15が戸先側の取付孔に設けられる場合には、平面視において左右対称の納まりとなることが当業者に理解される。
下方塞ぎ部材15は、第1上面150の下端の高さよりも下方の下側部位(第1側面153の高さに相当する部位)が取付孔内(上面132よりも下方)に位置するように装着される。このように、下方塞ぎ部材15の下側部位が下枠13内に埋設され、下方塞ぎ部材15の下側部位の側面が取付孔の側部に当接することで、扉体2の開閉の繰り返し等によってゴム製の下方塞ぎ部材15に作用する摩擦力等によって下方塞ぎ部材15が捲れるように変形したり離脱したりすることを防止する。本実施形態では、特に、下方塞ぎ部材15が取付孔に装着された状態において、上面132よりも上側に位置する上側部位の高さ寸法よりも、上面132よりも下側に嵌め込まれている下側部位の深さ寸法が大きいため、上側部位が下方水密部材9と擦れても、安定して、下方塞ぎ部材15が嵌め込まれた状態が維持される。また、下方塞ぎ部材15の第2側面154、第4側面156は、全高において(上側部位及び下側部位)、戸先側縦枠11の中間見付面114、戸尻側縦枠12の中間見付面124、戸先側縦枠11の第2見込面113、戸尻側縦枠12の第2見込面123に当接している。
取付孔に装着された状態で、下方塞ぎ部材15の第2上面151は、下枠13の上面132の見込方向の第1見付面130側に位置しており、第2上面151には側方気密部材116、126の下端が当接し、密着している。左右の側方気密部材116、126の上端部位は上方気密部材106の長さ方向(開口幅方向)の両端部位とそれぞれ密着している。したがって、扉体2の全閉姿勢時には、下降した下方気密部材9の長さ方向(開口幅方向)の両端部がそれぞれ左右の下方塞ぎ部材15に密着することから、上方気密部材106、左右の側方気密部材116、126、左右の下方塞ぎ部材15、下方気密部材9から扉体2の四周には四周状に連続する気密構造が形成される。
第1上面150は、第1見付面130側から第2見付面131側に向かって下向きに傾斜しており、第1上面150の下端は、上面132の略見込方向の中間部位において、上面132と一致しており、上面132上に段差が形成されないようになっている。扉体2の全閉姿勢時には、下方気密部材9の下方の弾性湾曲部90の長さ方向両端部(開口幅方向両端部)が下枠13の上面132と下方塞ぎ部材15の第1上面150に跨って密着することで、扉体2の幅方向両端部の下端に気密構造を形成する。下方気密部材9の下端の弾性湾曲部90の開口幅方向両端部位を、下枠13の上面132と下方塞ぎ部材15の傾斜状の第1上面150に当接させることで、湾曲の弾性湾曲部90が変形しつつ下枠13の上面132と第1上面150に滑らかに当接し隙間がなくなる。
現場において、下方塞ぎ部材15の上面(第1上面150、第2上面151)の高さ位置が高い場合には、下方塞ぎ部材15の下端部位をカッター等で切断することで高さ調整が可能である。現場において、下方塞ぎ部材15の上面(第1上面150、第2上面151)の高さ位置が低い場合には、下方素描部材15の下面152に板ゴム等を貼り付けたり、支持部材16の上面162に板ゴム等を貼り付けたりすることで、高さ調整が可能である。このように、現場において、取付孔内に位置する下方塞ぎ部材15の下側部位の高さを調整することで、下方塞ぎ部材15の上側部位の上面の高さ位置を調整することができる。下方塞ぎ部材を下枠上面に貼り付けたような場合に比べて、下方塞ぎ部材の高さ調整が容易である。
1 ドア枠
10 上枠
11 縦枠
116 側方気密部材
126 側方気密部材
12 縦枠
13 下枠
132 下枠の上面
2 扉体
20 第1表面材
21 第2表面材
3、3´、3´´ 補強パネル
8 補強プレート
9 下方気密部材
30 第1見付面
30´ 第1見付面
30´´ 第1見付面
31 第2見付面
32 見込面(第1見込面)
33 見込面(第2見込面)
34 グラスウール(吸音材)
35 連結板
35´ 連結板(第1見付面)
36 螺子
37 両面テープ(緩衝材)
15 下方塞ぎ部材
150 第1上面(第1部分)
151 第2上面(第2部分)
G 隙間
10 上枠
11 縦枠
116 側方気密部材
126 側方気密部材
12 縦枠
13 下枠
132 下枠の上面
2 扉体
20 第1表面材
21 第2表面材
3、3´、3´´ 補強パネル
8 補強プレート
9 下方気密部材
30 第1見付面
30´ 第1見付面
30´´ 第1見付面
31 第2見付面
32 見込面(第1見込面)
33 見込面(第2見込面)
34 グラスウール(吸音材)
35 連結板
35´ 連結板(第1見付面)
36 螺子
37 両面テープ(緩衝材)
15 下方塞ぎ部材
150 第1上面(第1部分)
151 第2上面(第2部分)
G 隙間
Claims (5)
- 上枠、左右の縦枠、下枠からなるドア枠と、
前記ドア枠に回動可能に設けられ、第1空間と第2空間を仕切る全閉姿勢から第1空間側に回動して開放される扉体と、
を備えたドアの気密構造であって、
扉体の下端には扉体の開閉に連動して昇降する下方気密部材が設けられ、
前記縦枠あるいは前記扉体の幅方向端部には、高さ方向に亘って側方気密部材が設けられ、
前記下枠の上面には、開口幅方向両端に位置して取付孔が形成されており、
前記取付孔には、下方塞ぎ部材が嵌め込まれ、当該下方塞ぎ部材は、前記下枠の上面より上側に位置する上側部位と、下側に位置する下側部位とを有し、
前記側方気密部材の下端は、少なくとも扉体の全閉姿勢時には、前記下方塞ぎ部材の前記上側部位に密着しており、
扉体が全閉姿勢となった時に、前記下方気密部材が前記下枠の上面に密着すると共に、前記下方気密部材の開口幅方向両端部位は、前記下枠の上面及び前記下方塞ぎ部材の上側部位に密着する、
ドアの気密構造。 - 前記下方塞ぎ部材の上面は第1空間側に位置する第1部分と第2空間側に位置する第2部分を備え、
前記側方気密部材の下端は前記第2部分に密着し、
扉体が全閉姿勢となった時に、前記下方気密部材の開口幅方向両端部位は、前記下枠の上面及び前記下方塞ぎ部材の上面の第1部分に密着する、
請求項1に記載のドアの気密構造。 - 前記下方塞ぎ部材の上面の第1部分は第1空間側に下向きに傾斜する傾斜面であり、第1部分の第1空間側端縁は前記下枠の上面に一致している、
請求項2に記載のドアの気密構造。 - 前記取付孔は、前記下方塞ぎ部材の下面が当接する底面を備えている、
請求項1〜3いずれか1項に記載のドアの気密構造。 - 前記取付孔は、前記下枠の上面の第2空間寄りに形成されており、前記取付孔の側面の一部が前記縦枠の部分から形成されている、
請求項1〜4いずれか1項に記載のドアの気密構造。
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JPH09228756A (ja) * | 1996-02-21 | 1997-09-02 | Ykk Architect Prod Kk | 玄関ドアの水密構造 |
JPH1193540A (ja) * | 1997-09-12 | 1999-04-06 | Tateyama Alum Ind Co Ltd | 建築用ドア |
JP2015203236A (ja) * | 2014-04-14 | 2015-11-16 | 三協立山株式会社 | 建具 |
-
2017
- 2017-08-28 JP JP2017163534A patent/JP6905897B2/ja active Active
Patent Citations (3)
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