JP2019039235A - 3枚連動引戸の施錠装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】施錠機構の構造が簡単であるにも係わらず、操作性と信頼性に優れ、外部からの攻撃に対する耐性を備え、しかも引戸の開閉操作がスムーズである3枚連動引戸の施錠装置を提供する。【解決手段】連動機構5は、閉止状態における中間引戸2Bの前側引戸2Aと重なる側の側縁に沿って上下方向のガイド部11を形成し、ガイド部に拘束されて上下に変位する可動体12を有し、可動体に第1連動杆13と第2連動杆14の一端をそれぞれ枢支部15に枢支し、第1連動杆の他端を前側引戸の戸先側の第1枢支部16に枢支し且つ第2連動杆の他端を閉止状態における後側引戸2Cの中間引戸と重なる側の側縁の第2枢支部17に枢支した構造であり、前側引戸の戸先側の端部に設けた施錠具4の施錠操作で駆動されるロック部材18によって、第1枢支部の近傍にて第1連動杆の第1枢支部周りの回動を規制する構成とした。【選択図】図5

Description

本発明は、3枚連動引戸の施錠装置に係わり、更に詳しくはキャビネット等の前面開口部を3枚の引戸が連動して開閉する構造の3枚連動引戸の施錠装置に関するものである。
従来から、筐体の前面開口部に、複数枚の引戸を奥行方向に平行に配置した複数のレールにそれぞれ横方向移動可能に設けて、各引戸を引き違い可能とし、両側端の引戸に引手を設けるとともに、左右何れか端部の引戸に施錠装置の操作部を設けたキャビネットは各種提供されている。
特に、3枚の引戸をその裏面側において連動杆で連係させ、左右どちら側の引戸を開閉しても、中間引戸が連動して開閉する構造の3枚引戸キャビネットも各種提供されている(特許文献1,2参照)。ここで、3枚引戸構造の場合、右引戸(前側引戸)、中間引戸(中間側)、左引戸(後側引戸)とする構造が一般的であり、閉止状態で隣接する引戸の側端部同士は前後に重なるように構成されている。
特許文献1に記載の構造は、2本の連動杆の端部同士を枢着するとともに、該枢着部にローラを設け、該ローラを中間引戸の裏面側縁に沿って形成したガイドに上下方向へ移動可能に支持するとともに、各連動杆の端部を右引戸と左引戸の裏面に枢着し、引戸を開放する際にローラがガイドに沿って上昇する構造である。そして、各引戸が閉止状態で施錠する場合、右引戸に設けた施錠装置の操作部の操作により、前記中間引戸のガイドの溝内に規制軸部が突出して、前記ローラの上昇を規制して、各引戸の移動を規制するというものである。
しかし、特許文献1に記載の構造は、閉止状態の各引戸の重なり部分において、手前側の引戸を手前側へ引き、あるいは奥側の引戸を押し込むことにより、引戸が撓んで前後の引戸間の隙間が大きくなり、その隙間から前記施錠装置のロック機構、つまりローラの上昇を規制する構造部分が攻撃され、ロックを解除される恐れがある。具体的には、特許文献1に記載の構造は、ローラの上昇を規制するため、右引戸に設けたストップバーを回転させて、その先端に屈曲形成した規制軸部を中間引戸とガイドに設けた切欠穴を通してガイド内へ突出させる構造であるので、施錠状態では右引戸と中間引戸の隙間を規制軸部が通過した状態となり、つまり隙間に規制軸部が露出しているので、ピッキング攻撃され易い。更に、ストップバーが中間引戸を貫通して施錠するため、無理に開閉しようとした際に、ストップバーと中間引戸が衝突して、中間引戸が変形したり、施錠装置が壊れる恐れがある。
そこで、前述の問題を改善するために、特許文献2では、手前側から奥側へ前側引戸、中間引戸、後側引戸を順に引き違い可能に配置するとともに、その裏面側において3枚の引戸を連動杆で連係させ、前側引戸と後側引戸のどちら側の引戸を開閉しても、中間引戸が連動して開閉する構造の3枚引戸キャビネットにおいて、前記中間引戸の閉止状態において前記前側引戸と重なる側の側縁に沿って上下方向のガイド溝を形成し、該ガイド溝に拘束されて上下にスライド変位する可動体を有し、該可動体に一端を枢支した2本の連動杆の一方の端部を前側引戸の戸先側に枢支し、他方の連動杆の端部を後側引戸の閉止状態において前記中間引戸と重なる側の側縁に枢支し、前記可動体は、中央部に前記ガイド溝内を転動するコロを有し、該コロの軸部の一端部が前記ガイド溝の外に延びて前記連動杆の端部を枢着するリンク部となり、軸部の他端部は前記ガイド溝に沿って設けたガイド孔を貫通して先端部を前記前側引戸の内部に位置し、前記前側引戸の閉止状態において前記中間引戸と重なる側の裏面側端部にロック用ラッチを、前記コロの軸部と平行な支軸にて回動可能に取付け、施錠操作により回転させたロック用ラッチの係止部を前記可動体の軸部の先端部に係止することによって、該可動体の上昇を規制してなることを特徴とする3枚引戸キャビネットの施錠装置が提供されている。更に、前記前側引戸の内側縁部には、表面板の側縁から裏面側に直角に折曲した端面板を有するとともに、該端面板の後端部に内向きに折曲して前記表面板と平行な折曲板を有し、引戸の閉止状態で前記可動体の軸部の先端部に設けたフランジ部が前記前側引戸の折曲板に係止し、前側引戸と中間引戸の重なり部分における隙間拡大を制限するというものである。
しかし、特許文献2に記載のものも、施錠操作によりロック用ラッチを回転させるために、前側引戸の戸先側端部に設けたシリンダー錠から戸尻側端部に設けた前記ロック用ラッチに施錠杆を横設して連動させる構造であるため、この施錠杆が攻撃対象になるばかりでなく、目立たないところではあるが、引戸の裏面側に施錠杆が露出して外観性を損なう、キャビネットの収容物が接触する可能性がある等の問題がある。特に、引戸の中央部分に大きな透光性パネルを配置する場合には、透光性パネルを避けて機構部を配置できるスペースが限られるので、その限られたスペースに連動杆と施錠杆とを互いに干渉しないように配置することが難しいといった設計上の制約もある。
特許第3382877号公報 特開2017−082448号公報
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、キャビネット等の筐体の開口部に設けられ、手前側から奥側へ前側引戸、中間引戸、後側引戸を順に引き違い可能に配置するとともに、その裏面側において3枚の引戸を連動機構で連係させ、前側引戸と後側引戸のどちら側の引戸を開閉しても、中間引戸が連動して開閉する構造の3枚連動引戸の施錠装置において、施錠機構の構造が簡単であるにも係わらず、操作性と信頼性に優れ、外部からの攻撃に対する耐性を備え、しかも引戸の開閉操作がスムーズである3枚連動引戸の施錠装置を提供する点にある。
本発明は、前述の課題解決のために、以下に構成する3枚連動引戸の施錠装置を提供する。
(1)
キャビネット等の筐体の開口部に設けられ、手前側から奥側へ前側引戸、中間引戸、後側引戸を順に引き違い可能に配置するとともに、その裏面側において3枚の引戸を連動機構で連係させ、前側引戸と後側引戸のどちら側の引戸を開閉しても、中間引戸が連動して開閉する構造の3枚連動引戸の施錠装置において、前記連動機構は、閉止状態における前記中間引戸の前記前側引戸と重なる側の側縁に沿って上下方向のガイド部を形成し、該ガイド部に拘束されて上下に変位する可動体を有し、該可動体に第1連動杆と第2連動杆の一端をそれぞれ枢支部に枢支するとともに、第1連動杆の他端を前側引戸の戸先側の第1枢支部に枢支し且つ第2連動杆の他端を閉止状態における後側引戸の前記中間引戸と重なる側の側縁の第2枢支部に枢支した構造であり、適所に設けた施錠具の施錠操作で駆動されるロック部材によって、前記第1連動杆又は第2連動杆を開放操作時の回転方向とは逆方向へ第1枢支部又は第2枢支部周りに強制回転させ、何れかの引戸に開放方向の力が作用しても前記可動体が開放操作時の動作方向へ変位しない位置に該可動体を維持することを特徴とする3枚連動引戸の施錠装置。
(2)
前記連動機構は、引戸の開放操作時に前記可動体が上方へ変位するように第1連動杆と第2連動杆を配置するとともに、前記可動体に第1連動杆と第2連動杆の一端を共通枢支部に枢支し、引戸の閉止状態において、前記第1枢支部と第2枢支部を結ぶ基準線より前記共通枢支部の位置が上位になるように設定して、引戸の開放操作時に前記第1連動杆と第2連動杆の回動を許容し、それによって前記可動体を上動可能とした非施錠状態とし、前記前側引戸の戸先側の端部に設けた前記施錠具の施錠操作で駆動される前記ロック部材の変位で前記第1連動杆を下方へ強制回転させて前記中間引戸に設けたストッパーに前記可動体を当止し、引戸の開放操作時に前記第1連動杆の回動を規制し、それによって前記可動体を上動不能とした施錠状態とする(1)記載の3枚連動引戸の施錠装置。
(3)
引戸の施錠状態において、前記第1枢支部と第2枢支部を結ぶ基準線に対して、前記共通枢支部の位置が一致するか若しくは下位になるように設定し、引戸の開放操作時に前記第1連動杆と第2連動杆の回動を規制してなる(2)記載の3枚連動引戸の施錠装置。
(4)
前記ロック部材は、前記施錠具の施錠操作で下動し、解錠操作で上動するデットボルトに固定され、前記第1連動杆の第1枢支部の近傍位置に突設した操作ピンを、引戸の閉止状態において載支する下側作動部と、施錠操作時に少なくとも前記共通枢支部が前記第1枢支部と第2枢支部を結ぶ基準線に一致するまで前記第1連動杆を下方へ強制回転させるための上側作動部とを備えてなる(2)又は(3)記載の3枚連動引戸の施錠装置。
(5)
前記第1連動杆には、前記第1枢支部の近傍に、該第1枢支部と共通枢支部とを結ぶ直線より下方へ突出した部分を有し、この下方突出部に前記操作ピンを前後方向に突設し、引戸の開閉操作時に、前記第1連動杆の第1枢支部周りの回動の際に前記操作ピンが解錠状態にある前記ロック部材の上側作動部と干渉せず、引戸の閉止状態において前記操作ピンが解錠状態にある前記ロック部材の下側作動部の上縁に当止するとともに、上側作動部の直下に位置するように設定してなる(4)記載の3枚連動引戸の施錠装置。
(6)
前記前側引戸、中間引戸及び後側引戸には、周囲の表面板を除き中央部に透光性パネルを配置し、前記連動機構は該透光性パネルより下方位置に設け、上段キャビネットにあっては引手及び施錠具を下部に設け、下段キャビネットにあっては引手及び施錠具を上部に設けてなる(1)〜(5)何れか1に記載の3枚連動引戸の施錠装置。
(7)
キャビネット等の筐体の開口部に設けられ、手前側から奥側へ前側引戸、中間引戸、後側引戸を順に引き違い可能に配置するとともに、その裏面側において3枚の引戸を連動機構で連係させ、前側引戸と後側引戸のどちら側の引戸を開閉しても、中間引戸が連動して開閉する構造の3枚連動引戸の施錠装置において、前記連動機構は、閉止状態における前記中間引戸の前記前側引戸と重なる側の側縁に沿って上下方向のガイド部を形成し、該ガイド部に拘束されて上下に変位する可動体を有し、該可動体に第1連動杆と第2連動杆の一端をそれぞれ枢支部に枢支するとともに、第1連動杆の他端を前側引戸の戸先側の第1枢支部に枢支し且つ第2連動杆の他端を閉止状態における後側引戸の前記中間引戸と重なる側の側縁の第2枢支部に枢支した構造であり、前記前側引戸の戸先側の端部に設けた施錠具の施錠操作で駆動されるロック部材によって、前記第1枢支部の近傍にて前記第1連動杆の該第1枢支部周りの回動を規制することを特徴とする3枚連動引戸の施錠装置。
以上にしてなる本発明の3枚連動引戸の施錠装置は、以下に示す効果を奏する。
(1)の構成によれば、適所に設けた施錠具の施錠操作で駆動されるロック部材によって、前記第1連動杆又は第2連動杆を開放操作時の回転方向とは逆方向へ第1枢支部又は第2枢支部周りに強制回転させ、何れかの引戸に開放方向の力が作用しても前記可動体が開放操作時の動作方向へ変位しない位置に該可動体を維持するので、第1連動杆と第2連動杆があたかも突っ張り棒のように作用し、可動体を拘束しなくても変位しないようにすることができ、施錠機構の構造が簡単になり、操作性と信頼性に優れ、外部からの攻撃に対する耐性を備えている。
(2)の構成によれば、解錠状態において、引戸の閉止状態から開放操作により第1連動杆と第2連動杆が容易に共通枢支部で屈曲してガイド部に沿って可動体が上下方向に変位するので、引戸の開閉動作がスムーズである。また、施錠状態においては、引戸の閉止状態から施錠具の施錠操作で駆動されるロック部材の変位で第1連動杆を下方へ強制回転させて中間引戸に設けたストッパーに可動体を当止するので、引戸の開放操作時にも前記第1連動杆の回動を規制することができ、それによって前記可動体を上動不能、つまり引戸をロックすることができるのである。
(3)の構成によれば、引戸の施錠状態において、第1枢支部と第2枢支部を結ぶ基準線に対して、共通枢支部の位置が一致するか若しくは下位になるように設定しているので、引戸の開放操作時に引戸に横方向の開放力が作用しても、第1連動杆と第2連動杆は、回動方向のメーメント力が作用せず、ストッパーに可動体が当止した状態を維持するので、引戸を安定にロックすることができる。
(4)の構成によれば、ロック部材は、施錠具の施錠操作で下動し、解錠操作で上動するデットボルトに固定されているので、動作が単純で信頼性が高く、また引戸の閉止状態でロック部材の下側作動部で第1連動杆の操作ピンを載支しているので、引戸の開放操作時に、第1連動杆と第2連動杆が共通枢支部で屈曲して引戸を開放方向に移動させることができ、また施錠状態においてはロック部材の上側作動部で、第1連動部材の操作ピンを下方に押して、少なくとも共通枢支部が第1枢支部と第2枢支部を結ぶ基準線に一致するまで第1連動杆を下方へ強制回転させるので、第1連動杆の第1枢支部を中心とする上方への回転が規制され、従って引戸を確実にロックすることができる。
(5)の構成によれば、施錠具が解錠状態で、引戸が閉止状態から前側引戸又は後側引戸を引いて中間引戸と連動して開放することができ、また引戸が閉止状態から施錠具を施錠操作すると、全ての引戸がロックする施錠状態となる。
(6)の構成によれば、中央部に透光性パネルを有する引戸であっても、少なくとも引戸の閉止状態においては連動機構や施錠機構が見えないので、外観性の向上が図れ、また上段キャビネットも下段キャビネットも立った状態で引戸の開閉操作及び施錠操作ができ、操作性に優れている。
(7)の構成によれば、前側引戸の戸先側の端部に設けた施錠具の施錠操作で駆動されるロック部材によって、第1枢支部の近傍にて第1連動杆の該第1枢支部周りの回動を規制するので、施錠機構の構造が簡単になり、操作性と信頼性に優れ、しかも前後の引戸の間から施錠機構が見えないので、外部からの攻撃に対する耐性を備えている。
本発明に係るキャビネトの全体斜視図である。 上段キャビネットの全体斜視図である。 上段キャビネットに設けた引戸を内側から見せた縦断背面図である。 同じく3枚の引戸の閉止状態を示す部分縦断背面図である。 同じく3枚の引戸の施錠状態を示す部分縦断背面図である。 3枚の引戸の閉止状態における連動機構と施錠装置の状態を示す省略斜視図である。 3枚の引戸の施錠状態における連動機構と施錠装置の状態を示す省略斜視図である。 (a)は閉止状態における施錠装置と連動機構の関係を示す部分拡大背面図、(b)は施錠状態における施錠装置と連動機構の関係を示す部分拡大背面図である。 外側引戸の戸当り構造を示す一部省略部分斜視図である。 連動機構を構成する連動杆の枢支部の構造を示す分解斜視図である。 (a)は連動機構を構成する連動杆を引戸に枢支する組立途中の状態を示す部分斜視図、(b)は連動機構を構成する連動杆を引戸に枢支した状態を示す部分斜視図である。 下段キャビネットの全体斜視図である。 下段キャビネットに設けた引戸を内側から見せた縦断背面図である。 同じく3枚の引戸の施錠状態における連動機構と施錠装置の状態を示す省略斜視図である。 引戸の外れ防止のための構造を示す部分分解斜視図である。 同じく組立状態における引戸と上レールとの関係を示す部分縦断側面図である。 連動機構を構成する連動杆の枢支部の他の構造を示す部分斜視図である。 同じく連動機構を構成する連動杆を引戸に枢支する組立途中の状態を示す部分斜視図である。 同じく軸受部材を示し、(a)は軸受部材の表面側から見た斜視図、(b)は軸受部材の裏面側から見た斜視図である。 施錠装置の他の実施形態を示す部分斜視図である。 同じく施錠装置の他の実施形態を示し、デットボルトの摺動受部材を外した状態の部分斜視図である。 引戸の外れ防止のための他の構造を示す部分分解斜視図である。
次に、添付図面に示した実施形態に基づき、本発明を更に詳細に説明する。図1は、本発明に係る3枚連動引戸を備えたキャビネットAを示し、図2は上段キャビネットA1、図12は下段キャビネットA2をそれぞれ示し、図3〜図11は本発明の3枚連動引戸の施錠装置の詳細を示し、図中符号1は筐体、2は引戸、3は引手、4は施錠具、5は連動機構、6は施錠機構をそれぞれ示している。
本実施形態のキャビネットAは、上段キャビネットA1と下段キャビネットA2を上下に積層した構成であるが、下段キャビネットA2のみで使用することもある。上段キャビネットA1と下段キャビネットA2は、前記引手3と施錠具4を設ける位置が異なる以外は略同じ構造であるので、主に上段キャビネットA1を用いて構造を説明する。
上段キャビネットA1は、筐体1の前面開口部に、複数枚の引戸2,…を、奥行方向に平行に配置した複数のレールを備えた下レール7と上レール8に、それぞれ横方向移動可能に設けて、各引戸2,…を引き違い可能に配置し、それらが連動機構5によって連動して開閉する構造のものである。本発明では、前述の3枚の引戸2,…は、手前から奥側へ前側引戸2A、中間引戸2B、後側引戸2Cの順に配置した構成である。通常、前側引戸2Aは上段キャビネットA1を正面から見て、向かって右側に配置され、後側引戸2Cは左側に配置されるが、左右逆であっても構わない。
また、本実施形態では、図1〜図3に示すように、前記前側引戸2A、中間引戸2B及び後側引戸2Cには、周囲の表面板9を除き中央部に透光性パネル10を配置し、前記連動機構5は該透光性パネル10より下方位置に設けている。また、図1〜図3に示すように、上段キャビネットA1にあっては、前記引手3及び施錠具4を下部に設け、図1及び図12に示すように、下段キャビネットA2にあっては、前記引手3及び施錠具4を上部に設けている。これら前記引手3と施錠具4の高さは、使用者が立って楽に操作できる位置に設定されている。
本発明の3枚連動引戸の施錠装置は、図3〜8に示すように、キャビネット等の筐体1の開口部に設けられ、手前側から奥側へ前側引戸2A、中間引戸2B、後側引戸2Cを順に引き違い可能に配置するとともに、その裏面側において3枚の引戸を連動機構で連係させ、前側引戸2Aと後側引戸2Cのどちら側の引戸を開閉しても、中間引戸2Bが連動して開閉する構造の3枚連動引戸において、前記連動機構5は、閉止状態における前記中間引戸2Bの前記前側引戸2Aと重なる側の側縁に沿って上下方向のガイド部11を形成し、該ガイド部11に拘束されて上下に変位する可動体12を有し、該可動体12に第1連動杆13と第2連動杆14の一端をそれぞれ枢支部15に枢支するとともに、第1連動杆13の他端を前側引戸2Aの戸先側の第1枢支部16に枢支し且つ第2連動杆14の他端を閉止状態における後側引戸2Cの前記中間引戸2Bと重なる側の側縁の第2枢支部17に枢支した構造であり、適所に設けた施錠具4の施錠操作で駆動されるロック部材18によって、前記第1連動杆13又は第2連動杆14を開放操作時の回転方向とは逆方向へ第1枢支部16又は第2枢支部17周りに強制回転させ、何れかの引戸に開放方向の力が作用しても前記可動体12が開放操作時の動作方向へ変位しない位置に該可動体12を維持することを特徴とする。
また、本発明の3枚連動引戸の施錠装置は、キャビネット等の筐体1の開口部に設けられ、手前側から奥側へ前側引戸2A、中間引戸2B、後側引戸2Cを順に引き違い可能に配置するとともに、その裏面側において3枚の引戸2を連動機構5で連係させ、前側引戸2Aと後側引戸2Cのどちら側の引戸を開閉しても、中間引戸2Bが連動して開閉する構造の3枚連動引戸において、前記連動機構5は、閉止状態における前記中間引戸2Bの前記前側引戸2Aと重なる側の側縁に沿って上下方向のガイド部11を形成し、該ガイド部11に拘束されて上下に変位する可動体12を有し、該可動体12に第1連動杆13と第2連動杆14の一端を共通枢支部15に枢支するとともに、第1連動杆13の他端を前側引戸2Aの戸先側の第1枢支部16に枢支し且つ第2連動杆14の他端を閉止状態における後側引戸2Cの前記中間引戸2Bと重なる側の側縁の第2枢支部17に枢支した構造であり、前記前側引戸2Aの戸先側の端部に設けた施錠具4の施錠操作で駆動されるロック部材18によって、前記第1枢支部16の近傍にて前記第1連動杆13の該第1枢支部16周りの回動を規制することを特徴とする。
ここで、前記ガイド部11と可動体12の関係は特に限定されず、摺動抵抗の少ないリニアガイド機構であれば適宜採用できる。また、前記施錠具4を前側引戸2Aに設けたが、中間引戸2B、後側引戸2Cあるいは筐体1に設けても良い。更に、本実施形態では、前記可動体12に第1連動杆13と第2連動杆14の一端を共通枢支部15に枢支したが、例えば特開2008−050890号公報で開示されるように、可動体12を本実施形態のコロとコロを枢着する金具で構成し、金具にそれぞれ別々の枢支部を設けて第1連動杆13と第2連動杆14の一端を上下位置又は左右位置に枢支することも可能である。
更に詳しくは、前記連動機構5は、図4に示すように、引戸2の開放操作時に前記可動体12が上方へ変位するように第1連動杆13と第2連動杆14を配置し、引戸2の閉止状態において、前記第1枢支部16と第2枢支部17を結ぶ基準線Lより前記共通枢支部15の位置が上位になるように設定して、引戸2の開放操作時に前記第1連動杆13と第2連動杆14の回動を許容し、それによって前記可動体12を上動可能とした非施錠状態とし、前記施錠具4の施錠操作で駆動される前記ロック部材18の変位で前記第1連動杆13を下方へ強制回転させて前記中間引戸2Bに設けたストッパー19に前記可動体12を当止し、引戸2の開放操作時に前記第1連動杆13の回動を規制し、それによって前記可動体12を上動不能とした施錠状態とするのである。尚、前記第1枢支部16、第2枢支部17及び共通枢支部15の位置関係を言う場合、その回動中心が基準となる。尚、施錠状態で、前記可動体12が前記ストッパー19に常時当止されている必要はなく、引戸2の開放しようとしたときに該可動体12が下動し始めるとすぐに前記ストッパー19に当止するようにしても良く、本発明の「当止」とはこれも含むものである。
つまり、3枚の前記前側引戸2A、中間引戸2B及び後側引戸2Cが第1連動杆13と第2連動杆14でリンク連結されているので、中間引戸2Bは前側引戸2A又は後側引戸2Cの略半分の移動量になる。そして、前側引戸2A又は後側引戸2Cの何れかを開くと、前記可動体12がガイド部11に沿って上昇しながら中間引戸2Bを開く方向に移動し、3枚の前記前側引戸2A、中間引戸2B及び後側引戸2Cが前後に重なった状態に開くのである。閉じるときは、前述の逆に動作する。
そして、図5に示すように、引戸2の施錠状態において、前記第1枢支部16と第2枢支部17を結ぶ基準線Lに対して、前記共通枢支部15の位置が一致するか若しくは下位になるように設定し、引戸2の開放操作時に前記第1連動杆13と第2連動杆14の回動を規制するのである。尚、引戸2の施錠状態においては、前記ガイド部11の下端部に設けた前記ストッパー19に前記可動体12が当止している。
更に、前記ロック部材18は、図8に示すように、前記施錠具4の施錠操作で下動し、解錠操作で上動するデットボルト20に固定され、前記第1連動杆13の第1枢支部16の近傍位置に突設した操作ピン21を、引戸2の閉止状態において載支する下側作動部22と、施錠操作時に少なくとも前記共通枢支部15が前記第1枢支部16と第2枢支部17を結ぶ基準線Lに一致するまで前記第1連動杆13を下方へ強制回転させるための上側作動部23とを備えている。
ここで、前記第1連動杆13には、図4及び図8(a)に示すように、前記第1枢支部16の近傍に、該第1枢支部16と共通枢支部15とを結ぶ直線Mより下方へ突出した部分を有し、この下方突出部24に前記操作ピン21を前後方向に突設し、引戸2の開閉操作時に、前記第1連動杆13の第1枢支部16周りの回動の際に前記操作ピン21が解錠状態にある前記ロック部材18の上側作動部23と干渉せず、引戸2の閉止状態において前記操作ピン21が解錠状態にある前記ロック部材18の下側作動部22の上縁に当止するとともに、上側作動部23の直下に位置するように設定している。
更に具体的に説明すれば、前記連動機構5を構成する前記ガイド部11は、本実施形態では断面略C字形のガイド溝であり、前記可動体12はガイド溝内を転動するコロであるが、前記ガイド部11がガイド棒で前記可動体12が摺動部材であっても構わない。摺動部材は摩擦抵抗の少ない合成樹脂製ブロックであっても、接触部にベアリングを配置した精密摺動部材であっても構わない。
前記ガイド部11は、図4及び図6に示すように、中間引戸2Bの右側縁(閉止状態において前側引戸2Aと重なる側の側縁)にガイド溝として形成するが、それには前記表面板9の裏面に、右側縁に沿って案内部材25を固定して形成する。前記案内部材25は、上下方向に延びた長尺部材であり、前記中間引戸2Bの表面板9の裏面にスポット溶接で固着する固定板26の上下中間部の側縁に沿って断面略L字形のガイド片27を略直角に折曲形成している。そして、前記案内部材25の固定板26を中間引戸2Bの右側縁に沿って表面板9の裏面に固定し、該中間引戸2Bの断面略L字形の側縁片28と前記ガイド片27を、隙間を設けて対向させて配置し、断面略C字形のガイド溝を構成している。そして、前記ガイド部11の下端には前記ストッパー19を固定するとともに、上端にもストッパー29を固定し、引戸2,…の全開時に前記可動体12を当止するようにしている。
次に、図3〜図8に基づいて、3枚の引戸2,…が閉じた状態でロックするための施錠機構6を詳細に説明する。本実施形態では、前記施錠具4としてシリンダー錠を用い、前記前側引戸2Aの戸先側縁部の下部裏面に保持部材30にて固定し、鍵穴は表面板9から表に露出させている。前記施錠具4からは、上下方向に長尺の前記デットボルト20が延びており、特に上方の引手3の背面側まで延びて先端部は受部材31で摺動可能に支持している。そして、前記保持部材30と受部材31との間に露出した前記デットボルト20に前記ロック部材18を固定している。尚、前記第1連動杆13の第1枢支部16は、前記デットボルト20より表面板9側に位置している。前記ロック部材18は、図8に示すように、ブロック状の部材であり、内側側部には切欠凹部32が形成されており、該切欠凹部32の下側が前記下側作動部22となり、上側が前記上側作動部23となっている。そして、前記第1連動杆13の下方突出部24に後方へ向けて突設した前記操作ピン21を、引戸2の閉止状態で前記ロック部材18の切欠凹部32に受け入れることができるようになっている。ここで、前記保持部材30は、前記施錠具4の固定部分30Aから前記引手3の背後に渡ってアーチ部30Bが形成され、該アーチ部30Bに合成樹脂製の前記受部材31が嵌着されている。また、前記保持部材30の固定部分30Aは、二部材から構成され前記施錠具4を挟み込んだ状態でネジ止めされている。
図4及び図8(a)に示した引戸2の閉止状態において、前記施錠具4は解錠状態にあり、前記操作ピン21は前記ロック部材18の下側作動部22に載支されて、前記第1連動杆13はそれ以上第1枢支部16周りに下方へ回転しないようになっている。つまり、前記第1連動杆13と第2連動杆14は上向きに凸の屈曲状態となっており、前記可動体12は前記ストッパー19よりも高い位置にある。それから、前記施錠具4を施錠操作すると、前記デットボルト20か下動し、前記前記ロック部材18が下動して前記上側作動部23が前記操作ピン21に当たって前記第1連動杆13を前記第1枢支部16周りに下方へ強制的に回転させ、前記ストッパー19に可動体12が当止した状態で静止し、図5及び図8(b)に示す引戸2の施錠状態となる。尚、前記施錠具4の施錠操作時の初期段階では前記下側作動部22の下動につれて前記第1連動杆13と第2連動杆14及び可動体12の自重により若干下方へ下がるが、該可動体12がストッパー19に当止されるまでは下がらない。
ここで、引戸2の閉止状態から施錠状態に移行する間に、前記第1枢支部16と第2枢支部17の間隔は若干広がることになる。つまり、前記前側引戸2Aと後側引戸2Cは下部が外側へ押しやられて若干傾斜する必要がある。そのため、本実施形態では、図3及び図9に示すように、前記筐体1の側框33には、前記前側引戸2Aと後側引戸2Cのそれぞれの戸先側部分を受け入れる凹溝部34を設けており、該凹溝部34の上下中央部に一つの戸当り部材35を設けている。前記戸当り部材35は、ゴム製で凹溝部34の底部からの突出高さは3mmに設定しているが、引戸2の寸法に応じて2〜5mm程度で調整する。通常の引戸2の開閉時には前記前側引戸2Aと後側引戸2Cの戸先側端面の上下中央部が前記戸当り部材35に当接して閉止状態となる。そして、閉止状態から施錠状態へ移行する際に、前記前側引戸2Aと後側引戸2Cの下部がそれぞれ戸当り部材35を支点として外側へ開き、前記第1連動杆13と第2連動杆14による突っ張り動作を許容するのである。
次に、前記第1連動杆13の第1枢支部16の構造を図8〜図11に基づいて説明する。先ず、前記第1連動杆13の端部には軸孔36が形成され、該軸孔36の周りの外縁は同心状の円弧縁37となっている。軸部材38は、前記軸孔36に嵌挿する軸部38Aと、一端部に大径の円板部38Bを有している。前記保持部材30のアーチ部30Bには、前記軸部材38を装着するための切欠孔39が形成されている。前記切欠孔39は、前記軸部材38の軸部38Aを受け入れ、前記円板部38Bを係止可能な軸受孔39Aと、前記円板部38Bが通過可能な挿入孔39Bを略L字状に連通形成したものである。先ず、前記軸部材38の円板部38Bを前記切欠孔39の挿入孔39Bから内部に挿入し、それから軸部38Aを軸受孔39Aへ移動させて配置する。この状態で前記軸部材38は上下方向の変位は規制されている。その状態で前記軸部材38の軸部38Aに、前記第1連動杆13の軸孔36を係合する。あるいは、予め前記軸部材38の軸部38Aを前記第1連動杆13の軸孔36に嵌合しておいても良い。それから、前記保持部材30のアーチ部30Bの外側縁に形成した係合孔40に合成樹脂製の摺動部材41を嵌着し、前記第1連動杆13の円弧縁37を摺接し、前記軸部材38の側方への変位を規制する。
次に、図12〜図14に基づいて下段キャビネットA2を簡単に説明する。尚、基本構成は前記上段キャビネットA1と同じであるので、同一構成には同一符号を付して、その説明は省略する。尚、図13は、引戸2の施錠状態を示している。下段キャビネットA2では、前記引手3と施錠具4は前側引戸2Aと後側引戸2Cの上部に設け、連動機構5は下部に設けているため、前記施錠具4のデットボルト20の下端に長尺の操作杆42を連結するとともに、該操作杆42の下端を摺動案内し、該操作杆42の下部に固定した前記ロック部材18で前記第1連動杆13の操作ピン21を操作している。ここで、前側引戸2Aの下部にも前記保持部材43を設け、該保持部材43に嵌着した前記受部材31によって前記操作杆42の下端を摺動案内している。
次に、前記上段キャビネットA1と下段キャビネットA2に共通する構造であるが、引戸2を下レール7と上レール8に保持する構造を図15及び図16に基づいて説明する。前記引戸2は、上レール8のレール溝44内に上部を挿入した後、下レール7に落とし込んで保持する、いわゆるケンドン式となっている。つまり、前記上レール8のレール溝44は十分に深くなっているが、そのままだと引戸2が容易に外すことが可能である。そのため、引戸2の上端の左右2箇所に脱落防止用の保高部材45,45を取付けるとともに、引戸2の閉止状態からずれた位置、つまり若干開いた位置でレール溝44の底部に逃がし孔46,46を設けている。ここで、引戸2を上レール8のレール溝44に挿入する際に、に前記逃がし孔46,46に保高部材45,45を挿入して、ケンドン式に引戸2を建て込むのである。
ここで、前記下段キャビネットA2の場合、連動機構5は下部に設け、引手3は上部に設けているため、施錠状態において引手3を引くと、前記保高部材45とレール溝44の底部との間のクリアランスのため、前側引戸2Aと後側引戸2Cは内側へ傾斜する。これを防ぐために、図15及び図16に示すように、前記レール溝44の端部の底部に設けた取付孔46に下方から規制部材47を嵌着し、閉止状態で前側引戸2Aと後側引戸2Cの戸先側上端を当止して、引手3を引いても傾かないようにした。尚、上段キャビネットA1では、連動機構5と引手3が共に下部に設けているので、施錠状態で引手3を引いても前側引戸2Aと後側引戸2Cは傾くことがないが、前記規制部材47を上段キャビネットA1に設けておくことも好ましい。
次に、前記第1連動杆13の前側引戸2Aへの枢支構造の他の実施形態を図17〜図19に基づいて説明する。前記第1連動杆13の端部には、予め軸部材48を固定する。前記軸部材48は、軸部48Aの一端部に前記第1連動杆13の軸孔49に嵌合する挿入部48Bと他端部に大径の円板部48Cを備えている。前記保持部材30のアーチ部30Bには、内側面から表面に渡って前記軸部材48の軸部48Aと円板部48Cを内側方から挿入可能な側面視略T字形の導入孔50を形成するとともに、アーチ部30Bの表面、つまり背面側の面に前記導入孔50に連通する開口51を形成している。そして、前記開口51には、合成樹脂製の軸受部材52を嵌着する。前記軸受部材52には、側方へ開放し、前記軸部材48の軸部48Aを受け入れるとともに、前記円板部48Cを係止するU字溝53を有するとともに、該U字溝53の開口側に弾性的に後退して前記軸部48Aが通過し、且つ戻り止めの働きをする係合部54,54を設けている。また、前記軸受部材52の外側には、前記開口51の縁部に弾性的に係合する係合爪55,55を設けている。
前記保持部材30のアーチ部30Bに形成した開口51に、前記軸受部材52を嵌着した状態で、前記第1連動杆13の端部に設けた軸部材48の軸部48Aと円板部48Cを、導入孔50に内側方から挿入し、前記軸受部材52の係合部54,54を乗り越えてU字溝53に軸部48Aを挿入して保持する。前記第1連動杆13には、内向きに引っ張る力はあまり作用しないので、前記U字溝53から軸部48Aが抜けることはない。尚、前記第2連動杆14の第2枢支部17の構造も同様な構造とすることが好ましい。
図20及び図21は、受部材31の他の実施形態を示している。この受部材31は、板状の前記デットボルト20を摺動抵抗が少なく摺動案内する構造になっており、前述のものより小型軽量化を図っている。前記保持部材30のアーチ部30Bに形成した装着孔56に鍔部57の一方に設けた係合部58を係合して装着し、鍔部57の他方にリブ59,59とそれを取り囲むように門形の保持部60を形成した構造である。
最後に、図22は、引戸2の脱落防止及び傾斜防止のための前記保高部材45と規制部材47の代わりとなる他の構造を示す。前記前側引戸2Aと後側引戸2Cの上端の戸尻側には前記同様の保高部材45を取付けるが、戸先側には前記規制部材47と同じ高さの第2保高部材61を取付ける。ここで、前側引戸2Aと後側引戸2Cをケンドン式に上レール8に装着する際に、前記第2保高部材61を逃がすための逃がし孔62を前記レール溝44の底部に設けている。尚、中間引戸2Bは前記同様である。前記第2保高部材61は、前記前側引戸2Aと後側引戸2Cに予め取付けておいても良いが、前記上レール8のレール溝44に装着した状態で、前記逃がし孔62の位置から挿入した第2保高部材61を前側引戸2Aと後側引戸2Cの上端に嵌着しても良い。
A キャビネット、
A1 上段キャビネット、
A2 下段キャビネット、
1 筐体、 2 引戸、
2A 前側引戸、 2B 中間引戸、
2C 後側引戸、 3 引手、
4 施錠具、 5 連動機構、
6 施錠機構、 7 下レール、
8 上レール、 9 表面板、
10 透光性パネル、 11 ガイド部、
12 可動体、 13 第1連動杆、
14 第2連動杆、 15 共通枢支部、
16 第1枢支部、 17 第2枢支部、
18 ロック部材、 19 ストッパー、
20 デットボルト、 21 操作ピン、
22 下側作動部、 23 上側作動部、
24 下方突出部、 25 案内部材、
26 固定板、 27 ガイド片、
28 側縁片、 29 ストッパー、
30 保持部材、 30A 固定部分、
30B アーチ部、 31 受部材、
32 切欠凹部、 33 側框、
34 凹溝部、 35 戸当り部材、
36 軸孔、 37 円弧縁、
38 軸部材、 38A 軸部、
38B 円板部、 39 切欠孔、
39A 軸受孔、 39B 挿入孔、
40 係合孔、 41 摺動部材、
42 操作杆、 43 保持部材、
44 レール溝、 45 保高部材、
46 取付孔、 46 逃がし孔、
47 規制部材、 48 軸部材、
48A 軸部、 48B 挿入部、
48C 円板部、 49 軸孔、
50 導入孔、 51 開口、
52 軸受部材、 53 U字溝、
54 係合部、 55 係合爪、
56 装着孔、 57 鍔部、
58 係合部、 59 リブ、
60 保持部、 61 第2保高部材、
62 逃がし孔。

Claims (7)

  1. キャビネット等の筐体の開口部に設けられ、手前側から奥側へ前側引戸、中間引戸、後側引戸を順に引き違い可能に配置するとともに、その裏面側において3枚の引戸を連動機構で連係させ、前側引戸と後側引戸のどちら側の引戸を開閉しても、中間引戸が連動して開閉する構造の3枚連動引戸の施錠装置において、前記連動機構は、閉止状態における前記中間引戸の前記前側引戸と重なる側の側縁に沿って上下方向のガイド部を形成し、該ガイド部に拘束されて上下に変位する可動体を有し、該可動体に第1連動杆と第2連動杆の一端をそれぞれ枢支部に枢支するとともに、第1連動杆の他端を前側引戸の戸先側の第1枢支部に枢支し且つ第2連動杆の他端を閉止状態における後側引戸の前記中間引戸と重なる側の側縁の第2枢支部に枢支した構造であり、適所に設けた施錠具の施錠操作で駆動されるロック部材によって、前記第1連動杆又は第2連動杆を開放操作時の回転方向とは逆方向へ第1枢支部又は第2枢支部周りに強制回転させ、何れかの引戸に開放方向の力が作用しても前記可動体が開放操作時の動作方向へ変位しない位置に該可動体を維持することを特徴とする3枚連動引戸の施錠装置。
  2. 前記連動機構は、引戸の開放操作時に前記可動体が上方へ変位するように第1連動杆と第2連動杆を配置するとともに、前記可動体に第1連動杆と第2連動杆の一端を共通枢支部に枢支し、引戸の閉止状態において、前記第1枢支部と第2枢支部を結ぶ基準線より前記共通枢支部の位置が上位になるように設定して、引戸の開放操作時に前記第1連動杆と第2連動杆の回動を許容し、それによって前記可動体を上動可能とした非施錠状態とし、前記前側引戸の戸先側の端部に設けた前記施錠具の施錠操作で駆動される前記ロック部材の変位で前記第1連動杆を下方へ強制回転させて前記中間引戸に設けたストッパーに前記可動体を当止し、引戸の開放操作時に前記第1連動杆の回動を規制し、それによって前記可動体を上動不能とした施錠状態とする請求項1記載の3枚連動引戸の施錠装置。
  3. 引戸の施錠状態において、前記第1枢支部と第2枢支部を結ぶ基準線に対して、前記共通枢支部の位置が一致するか若しくは下位になるように設定し、引戸の開放操作時に前記第1連動杆と第2連動杆の回動を規制してなる請求項2記載の3枚連動引戸の施錠装置。
  4. 前記ロック部材は、前記施錠具の施錠操作で下動し、解錠操作で上動するデットボルトに固定され、前記第1連動杆の第1枢支部の近傍位置に突設した操作ピンを、引戸の閉止状態において載支する下側作動部と、施錠操作時に少なくとも前記共通枢支部が前記第1枢支部と第2枢支部を結ぶ基準線に一致するまで前記第1連動杆を下方へ強制回転させるための上側作動部とを備えてなる請求項2又は3記載の3枚連動引戸の施錠装置。
  5. 前記第1連動杆には、前記第1枢支部の近傍に、該第1枢支部と共通枢支部とを結ぶ直線より下方へ突出した部分を有し、この下方突出部に前記操作ピンを前後方向に突設し、引戸の開閉操作時に、前記第1連動杆の第1枢支部周りの回動の際に前記操作ピンが解錠状態にある前記ロック部材の上側作動部と干渉せず、引戸の閉止状態において前記操作ピンが解錠状態にある前記ロック部材の下側作動部の上縁に当止するとともに、上側作動部の直下に位置するように設定してなる請求項4記載の3枚連動引戸の施錠装置。
  6. 前記前側引戸、中間引戸及び後側引戸には、周囲の表面板を除き中央部に透光性パネルを配置し、前記連動機構は該透光性パネルより下方位置に設け、上段キャビネットにあっては引手及び施錠具を下部に設け、下段キャビネットにあっては引手及び施錠具を上部に設けてなる請求項1〜5何れか1項に記載の3枚連動引戸の施錠装置。
  7. キャビネット等の筐体の開口部に設けられ、手前側から奥側へ前側引戸、中間引戸、後側引戸を順に引き違い可能に配置するとともに、その裏面側において3枚の引戸を連動機構で連係させ、前側引戸と後側引戸のどちら側の引戸を開閉しても、中間引戸が連動して開閉する構造の3枚連動引戸の施錠装置において、前記連動機構は、閉止状態における前記中間引戸の前記前側引戸と重なる側の側縁に沿って上下方向のガイド部を形成し、該ガイド部に拘束されて上下に変位する可動体を有し、該可動体に第1連動杆と第2連動杆の一端をそれぞれ枢支部に枢支するとともに、第1連動杆の他端を前側引戸の戸先側の第1枢支部に枢支し且つ第2連動杆の他端を閉止状態における後側引戸の前記中間引戸と重なる側の側縁の第2枢支部に枢支した構造であり、前記前側引戸の戸先側の端部に設けた施錠具の施錠操作で駆動されるロック部材によって、前記第1枢支部の近傍にて前記第1連動杆の該第1枢支部周りの回動を規制することを特徴とする3枚連動引戸の施錠装置。
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