JP2019038933A - シリコーンゴム複合材料および防振部材 - Google Patents

シリコーンゴム複合材料および防振部材 Download PDF

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和弘 多田
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Haruhisa Shibata
治久 柴田
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Akira Miyahara
亮 宮原
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Hisazumi Oshima
大島  久純
徹 野口
Toru Noguchi
徹 野口
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    • F16F15/04Suppression of vibrations of non-rotating, e.g. reciprocating systems; Suppression of vibrations of rotating systems by use of members not moving with the rotating systems using elastic means
    • F16F15/08Suppression of vibrations of non-rotating, e.g. reciprocating systems; Suppression of vibrations of rotating systems by use of members not moving with the rotating systems using elastic means with rubber springs ; with springs made of rubber and metal

Abstract

【課題】損失正接と弾性率との温度依存性が小さく、しかも高い耐久性を有するシリコーンゴム複合材料および防振部材を提供する。
【解決手段】シリコーンゴム複合材料は、シリコーンゴムと、平均直径30nm以下の第1CNTと、黒鉛小片または平均直径が30nmより大きく1000nm以下である第2CNTとを含む。黒鉛小片を含む場合、シリコーンゴム100重量部に対して、第1CNTは2.5重量部以上10重量部以下であり、黒鉛小片は、5重量部以上20重量部以下である。第2CNTを含む場合、シリコーンゴム100重量部に対して、第1CNTは2.5重量部以上10重量部以下であり、第2CNTは、5重量部以上15重量部以下である。損失正接と貯蔵せん断弾性率との温度依存性が小さく、しかも高い耐久性を有するシリコーンゴム複合材料が提供される。
【選択図】図15

Description

この明細書における開示は、シリコーンゴム複合材料および防振部材に関する。
特許文献1は、ゴム部材を開示する。この技術では、エチレンプロピレンゴム(EPDM)をベースとしている。その上で、低温領域から高温領域まで損失正接(tanδ)が大きいダンパー用ゴム部材を提供している。
特許文献2−特許文献7は、カーボンナノチューブ又はカーボンファイバーと、エラストマーとを含む複合材料、およびその製造方法を開示している。これらの材料では、物質をナノ化することにより様々な特性が発現することが知られている。このような特性は、特許文献8に記載されるように、ナノサイズ効果と呼ばれる。特許文献9は、ゴム部材の用途の一例を開示している。
従来技術として列挙された先行技術文献の記載内容は、この明細書における技術的要素の説明として、参照により援用される。
特開2007−9073号公報 特許第5844064号 特許第4456576号 特許第4394659号 特許第5670817号 特許第5763991号 特許第5639329号 特開2015−52179号公報 特開2010−138949号公報
従来技術では、弾性率の温度依存性が大きい。すなわち、材料の温度の変化に対して、固有振動数の変化が大きい。これでは、複合材料に期待される少なくともひとつの用途において、要求される特性を満足することができない場合がある。
例えば、シリコーンゴム複合材料には、大きい減衰能力を提供することが求められる場合がある。言い換えると、大きい損失正接を提供することが求められる場合がある。
また、シリコーンゴム複合材料には、耐久性が求められる場合がある。言い換えると、自然環境の中において長期間にわたって性能を維持し続けることが求められる場合がある。
さらに、シリコーンゴム複合材料の温度は、その使用環境、外部からの熱、使用による自己発熱など、多様な要因によって変化する。このため、シリコーンゴム複合材料には、その性能の温度依存性が小さいことが求められる場合がある。特に、主要な性能の要素である弾性率の温度依存性が小さいことが求められる場合がある。
上述の観点において、または言及されていない他の観点において、シリコーンゴム複合材料および防振部材にはさらなる改良が求められている。
開示されるひとつの目的は、損失正接と弾性率との温度依存性が小さく、しかも高い耐久性を有するシリコーンゴム複合材料および防振部材を提供することである。
開示される他のひとつの目的は、高い損失正接と高い弾性率とを広い温度範囲で維持でき、しかも高い耐久性を有するシリコーンゴム複合材料および防振部材を提供することである。
ここに開示されたシリコーンゴム複合材料は、シリコーンゴムと、平均直径30nm以下のカーボンナノチューブと、黒鉛小片とを含み、シリコーンゴム100重量部に対して、カーボンナノチューブは、2.5重量部以上10重量部以下であり、黒鉛小片は、5重量部以上である。
ここに開示されたシリコーンゴム複合材料によると、黒鉛小片によって損失正接と弾性率との温度依存性が小さく、しかも高い耐久性を有するシリコーンゴム複合材料が提供される。
ここに開示された防振部材は、25℃での固有振動数が100Hz以下となる形状であり、上記シリコーンゴム複合材料が、シリコーンゴム複合材料を封入する部材を備えることなく、焼き付け、または圧入によって金属部材に固定されている。
ここに開示された防振部材によると、黒鉛小片によって損失正接と弾性率との温度依存性が小さく、しかも高い耐久性を有する防振部材が提供される。
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
検討された材料の組成を示す表である。 検討された材料の組成を示す表である。 検討された材料の組成を示す表である。 検討された材料の組成を示す表である。 検討された材料の組成を示す表である。 検討された材料の組成を示す表である。 複数のサンプルがプロットされたグラフである。 複数のサンプルがプロットされたグラフである。 境界領域を示すグラフである。 損失正接の範囲を示すグラフである。 貯蔵せん断弾性率の範囲を示すグラフである。 振動伝達特性の一例を示すグラフである。 振動伝達特性の一例を示すグラフである。 振動伝達特性を算出するための数式群を示す図である。 適用例1を示す断面図である。 適用例2を示す断面図である。 適用例3を示すブロック図である。 適用例4を示すブロック図である。 適用例5を示すブロック図である。 適用例6を示すブロック図である。
図面を参照しながら、複数の実施例および複数の適用例を説明する。複数の実施例および複数の適用例において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号、または百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分および/または関連付けられる部分については、他の実施例および適用例の説明を参照することができる。
第1実施形態
この実施形態では、シリコーンゴム複合材料は、シリコーンゴムと、平均直径30nm以下のカーボンナノチューブ(以下、CNTと称する)と、黒鉛小片とを含む。シリコーンゴムの一例は、(株)信越化学製の防振用シリコーンゴムKE−5560−Uである。
CNTは、ナノサイズ効果を有する。ナノサイズ効果に関して、特許文献8は、参照により引用されている。ナノサイズ効果を有するCNTは、以下第1CNTと呼ばれる。第1CNTは、ナノサイズ効果を発揮しうる平均直径を有している。第1CNTの平均直径は、1nm以上20nm以下でもよい。第1CNTの一例は、Nanocyl社製NC7000である。
シリコーンゴムと、第1CNTと、黒鉛小片とは、混練されている。これらの混練に関して、特許文献2および特許文献3は、参照により引用されている。これらはロールを用いた弾性混練法であり、CNTを解繊させる。
第1CNTは、シリコーンゴム100重量部に対して、2.5重量部以上10重量部以下である。言い換えると、第1CNTは、2.5phr以上10phr以下である。第1CNTの配合量が低すぎると、補強効果が発現されない。サンプルから、第1CNTの下限は、2.5phr以上である。第1CNTの上限は、セルレーション領域への変化点とすることができる。ここで、パーコレーション領域、およびセルレーション領域に関して、特許文献3、特許文献4、特許文献5、および特許文献6は、参照により引用されている。セルレーション領域が始まる値に関する開発者らの知見から、第1CNTの上限として、10phr以下が導かれる。
黒鉛小片は、シリコーンゴム100重量部に対して、5重量部以上である。黒鉛小片は、シリコーンゴムに混練されており、シリコーンゴム100重量部に対して、30重量部未満である。黒鉛小片は、シリコーンゴム100重量部に対して、20重量部以下とすることができる。
黒鉛小片は、ナノサイズ効果が出ず、表面積を利用した、表面の擦れ(こすれ)効果を期待されている。黒鉛小片は、シリコーンゴムと第1CNTとの物性を変化させず、摩擦だけをあげるために利用される。サンプルから、黒鉛小片の下限は、5phr以上である。黒鉛小片の上限は、シリコーンゴムに混練可能な量として与えられ、例えば、30重量部未満である。サンプルから、黒鉛小片の上限は、20phr以上としてもよい。
黒鉛小片は、炭素6員環網面で構成された積層構造を含有する板状炭素物質である。板状炭素物質は、膨張黒鉛粉、粉砕黒鉛粉、酸化グラフェン、酸化多層グラフェン、および剥離グラフェンの少なくともいずれかひとつを含む。板状炭素物質は、それらの少なくとも2つを含む混合物でもよい。板状炭素物質は、例えば、膨張黒鉛粉である。膨張黒鉛は、東洋炭素(株)製である。
膨張黒鉛粉を始めとする上記板状炭素物質は、表面に官能基を残しているカーボンブラックと違い、グラフェン構造であるため、π電子しかない。そのため、添加しても強度が落ちにくい。なお、膨張黒鉛粉を入れすぎると、ぼそぼその状態になり、加工性が悪い。このため、膨張黒鉛粉の添加量の上限は、シリコーンゴムに混練可能な量として与えられ、例えば、30重量部未満である。
ひとつの観点は、パルス法NMRである。この観点において、シリコーンゴム複合材料は、第1CNTによる微小セルが形成されている。さらに、パルス法NMRを用いたハーンエコー法が用いられる。パルス法NMRを用いたハーンエコー法よって、温度120℃において、観測核が1Hで測定して得られるスピン−スピン緩和時間は、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)と、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)とを含む。第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は、3000μ秒以上であり、かつ、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)を有する成分の成分分率(fnn)は、0.1未満である。スピン−スピン緩和時間に関して、特許文献4、および特許文献7は、参照により引用されている。
パルス法NMRは、無架橋状態で測定されている。すなわち、パルス法NMRは、架橋剤が入っていない状態で測定されている。架橋すると架橋の影響で測定できなくなる。なお、架橋剤は入れているが、架橋していない状態、すなわち未架橋で測定しようとすると、測定のために温度を上げた際に反応してしまう。
第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は、網目鎖成分のスピンースピン緩和時間である。第1のスピン−スピン緩和時間が長く、分子運動性が高いことが望ましい。この観点から、第1のスピン−スピン緩和時間は、3000μ秒以上であることが望ましい。第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)を有する成分の成分分率(fnn)は、非網目鎖の成分分率である。非網目鎖は少ないほど望ましい。この観点から、成分分率は、0.1未満であることが望ましい。
ひとつの観点は、損失正接tanδである。損失正接tanδは、弾性と粘性と評価する指標として知られている。例えば、損失正接に関して、特許文献1は、参照により引用されている。振動の伝達を抑制するダンパとしては、損失正接tanδは、0.3以上が望ましい。しかも、広い温度範囲にわたって安定して、上記値を維持することが望ましい。このような観点から、0℃から80℃における損失正接は、0.3以上とされている。
ひとつの観点は、貯蔵せん断弾性率である。シリコーンゴム複合材料は、広い温度範囲にわたって安定して弾性を発揮することが望ましい。シリコーンゴム複合材料は、0℃における貯蔵せん断弾性率が10MPa以上100MPa以下であることが求められる。シリコーンゴム複合材料は、80℃における貯蔵せん断弾性率が5MPa以上50MPa以下であることが求められる。さらに、シリコーンゴム複合材料は、0℃と80℃との貯蔵せん断弾性率の比が3以下であることが求められる。
ひとつの観点は、疲労耐久性である。この実施形態では、疲労耐久性は、引裂き強度によって評価されている。疲労耐久性は、実験に基づいて評価される。例えば、材料片に、所定の大きさの初期亀裂を形成し、この亀裂を広げる方向に向けて引っ張りを加えて、破断に至るまでの回数が観測される。この実験は、複数の線圧に関して行われる。例えば、数ミリの初期亀裂が形成される。シリコーンゴム複合材料は、1000回以上の引っ張りに耐える強度を備えることが望ましい。
シリコーンゴム複合材料は、防振部材に利用することができる。この場合、防振部材は、25℃での固有振動数が100Hz以下となる形状である。防振部材は、シリコーンゴム複合材料が、シリコーンゴム複合材料を封入する部材を備えることなく、焼き付け、または圧入によって金属部材に固定されている。
この実施形態では、シリコーンゴムと、平均直径30nm以下の第1CNTとを含み、シリコーンゴム100重量部に対して、第1CNTは、2.5重量部以上10重量部以下であるシリコーンゴム複合材料を利用する。第1CNTは、パーコレーション領域と、セルレーション領域との間の境界領域における量である。この境界領域では、高い損失正接tanδを得ながら、貯蔵せん断弾性率の過大な増加がない。さらに、この実施形態は、黒鉛小片を含むシリコーンゴム複合材料である。黒鉛小片は、減衰特性の向上、安定した温度依存性を与える。この結果、高い減衰性能、すなわち高い損失正接tanδをもつシリコーンゴム複合材料が得られる。しかも、高い強度、すなわち高い貯蔵せん断弾性率をもつシリコーンゴム複合材料が得られる。さらに、損失正接tanδと貯蔵せん断弾性率の温度依存性が少ないをもつシリコーンゴム複合材料が得られる。
第2実施形態
この実施形態では、シリコーンゴムと、平均直径30nm以下の第1CNTと、平均直径が30nmより大きく1000nm以下であるCNTとを含む。このCNTは、ナノサイズ効果を有さず、表面積の擦れ(こすれ)の効果を有する。このようなCNTは、以下第2CNTと呼ばれる。第1CNTは、シリコーンゴム100重量部に対して、2.5重量部以上10重量部以下である。第2CNTは、シリコーンゴム100重量部に対して、5重量部以上15重量部以下である。第2CNTの一例は、昭和電工(株)製のVGCF−Hである。
第1実施形態における黒鉛小片も、第2CNTも、フィラーである。これらフィラーは、
シリコーンゴム複合材料の中において、ポリマーとフィラーとの間における摩擦を発生している。ただし、フィラーによる減衰機構、すなわち擦れ方(こすれ方)が異なっている。黒鉛小片、例えば膨張黒鉛は、黒鉛内部の層間摩擦である。これに対して、第1CNTと第2CNTとを含む第2実施形態では、径が異なる2種類以上のCNTの間における摩擦が発生している。
サンプル1
図1において、サンプル1(SMP1)は、シリコーンゴム100phr、第1CNT2.5phr、膨張黒鉛5phrを含むシリコーンゴム複合部材である。
サンプル2
サンプル2(SMP2)は、シリコーンゴム100phr、第1CNT2.5phr、膨張黒鉛10phrを含むシリコーンゴム複合部材である。
サンプル3
サンプル3(SMP3)は、シリコーンゴム100phr、第1CNT5phr、膨張黒鉛2.5phrを含むシリコーンゴム複合部材である。
サンプル3は、80℃において、0.3未満の損失正接tanδを発揮している。しかも、サンプル3は、3000μ秒未満の第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)を発揮している。サンプル3は、0.1以上の成分分率(fnn)を有する。これでは、サンプル3は、求められる性能を満たすことができない。サンプル3は、比較例を提供する。
サンプル4
図2において、サンプル4(SMP4)は、シリコーンゴム100phr、第1CNT5phr、膨張黒鉛5phrを含むシリコーンゴム複合部材である。
サンプル5
サンプル5(SMP5)は、シリコーンゴム100phr、第1CNT5phr、膨張黒鉛10phrを含むシリコーンゴム複合部材である。
サンプル6
サンプル6(SMP6)は、シリコーンゴム100phr、第1CNT5phr、膨張黒鉛20phrを含むシリコーンゴム複合部材である。
サンプル1、2、4、5、6は、0℃と80℃との両方において、0.3以上の損失正接tanδを発揮している。サンプル1、2、4、5、6は、0℃おいて10MPa以上、80℃において5MPa以上のSSMを発揮している。さらに、80℃におけるSSMに対する0℃におけるSSMの比は、3未満である。サンプル1、2、4、5、6は、1000回以上の疲労耐久性を発揮している。サンプル1、2、4、5、6は、3000μ秒以上の第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)を発揮している。サンプル1、2、4、5、6は、0.1未満の成分分率(fnn)を有する。サンプル1、2、4、5、6は、実施例を提供する。
サンプル7
サンプル7(SMP7)は、シリコーンゴム100phr、第1CNT5phr、膨張黒鉛30phrを含むシリコーンゴム複合部材である。このサンプルでは、膨張黒鉛が多すぎて、シリコーンゴムとの混練が困難であるためサンプル片が得られなかった。膨張黒鉛20phrのサンプル6では、サンプル片が得られているので、20phrと30phrとの間に混練可能な限界値が存在するものと考えられる。このような観点から、膨張黒鉛の上限は、30phr未満であって、混練可能な量とすることができる。サンプル7は、比較例を提供する。
サンプル8
図3において、サンプル8(SMP8)は、シリコーンゴム100phr、第1CNT5phr、第2CNT2.5phrを含むシリコーンゴム複合部材である。
サンプル8は、80℃において、0.3未満の損失正接tanδを発揮している。しかも、サンプル8は、3000μ秒未満の第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)を発揮している。サンプル8は、0.1以上の成分分率(fnn)を有する。これでは、サンプル8は、求められる性能を満たすことができない。サンプル8は、比較例を提供する。
サンプル9
サンプル9(SMP9)は、シリコーンゴム100phr、第1CNT5phr、第2CNT5phrを含むシリコーンゴム複合部材である。
サンプル10
サンプル10(SMP10)は、シリコーンゴム100phr、第1CNT5phr、第2CNT10phrを含むシリコーンゴム複合部材である。
サンプル11
図4において、サンプル11(SMP11)は、シリコーンゴム100phr、第1CNT5phr、第2CNT15phrを含むシリコーンゴム複合部材である。
サンプル9、10、11は、0℃と80℃との両方において、0.3以上の損失正接tanδを発揮している。サンプル9、10、11は、0℃おいて10MPa以上、80℃において5MPa以上のSSMを発揮している。さらに、80℃におけるSSMに対する0℃におけるSSMの比は、3未満である。サンプル9、10、11は、1000回以上の疲労耐久性を発揮している。サンプル9、10、11は、3000μ秒以上の第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)を発揮している。サンプル9、10、11は、0.1未満の成分分率(fnn)を有する。サンプル9、10、11は、実施例を提供する。
サンプル12
サンプル12(SMP12)は、シリコーンゴム100phr、第1CNT5phr、第2CNT30phrを含むシリコーンゴム複合部材である。このサンプルでは、第2CNTが多すぎて、シリコーンゴムとの混練が困難であるためサンプル片が得られなかった。第2CNT15phrのサンプル11では、サンプル片が得られているので、15phrと30phrとの間に混練可能な限界値が存在するものと考えられる。このような観点から、第2CNTの上限は、30phr未満であって、混練可能な量とすることができる。サンプル12は、比較例を提供する。
比較例CA
図5において、比較例CA(CMP CA)は、シリコーンゴムだけである。シリコーンゴムだけでは、80℃における損失正接tanδ、0℃におけるSSM、80℃におけるSSM、疲労耐久性、およびを成分分率(fnn)において求められる性能を満たすことができない。
比較例CB
比較例CB(CMP CB)は、シリコーンゴム100phr、第1CNT5phrを含むシリコーンゴム複合部材である。比較例CBでは、80℃における損失正接tanδ、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)、および成分分率(fnn)において求められる性能を満たすことができない。
比較例CC
図6において、比較例CC(CMP CC)は、シリコーンゴム100phr、第1CNT10phrを含むシリコーンゴム複合部材である。比較例CCでは、0℃における損失正接tanδ、80℃における損失正接tanδ、および第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)において求められる性能を満たすことができない。
比較例CBと比較例CCにおいて、第1CNTは、境界領域にあると考えられる。しかし、比較例CBと比較例CCとは、広い温度範囲にわたって安定して高い損失正接tanδを提供することが困難であることを示している。
比較例CD
比較例CD(CMP CD)は、シリコーンゴム100phr、膨張黒鉛10phrを含むシリコーンゴム複合部材である。比較例CDでは、0℃におけるSSM、80℃におけるSSM、疲労耐久性、およびを成分分率(fnn)において求められる性能を満たすことができない。比較例CDは、膨張黒鉛だけでは、求められる性能を満たすことが困難であることを示している。
図7において、上記サンプル1〜サンプル7と、比較例CA〜比較例CDとから、シリコーンゴム複合部材は、第1CNT2.5phr以上、膨張黒鉛5phr以上20phr以下において、求められる性能を満足できると考えられる。
図8において、上記サンプル8〜サンプル12と、比較例CA〜比較例CCとから、シリコーンゴム複合部材は、第1CNT2.5phr以上、第2CNT5phr以上15phr以下において、求められる性能を満足できると考えられる。
図9において、パーコレーション領域(Percolation)、境界領域(Voundary)、およびセルレーション領域(Cellulation)が図示されている。パーコレーション領域は、CNTの添加量が少なすぎるために、SSMが添加量の割に向上しない領域である。その一方で、セルレーション領域は、CNTの添加量が多すぎるために、損失正接tanδが低下する領域である。
損失正接tanδを第1CNTの添加量によって効率的に高くするためには、第1CNTの添加量を境界領域とすることが望ましい。すなわち、第1CNTの添加量を下側閾値THLと、上側閾値THHとの間にすることが望ましい。上記複数のサンプルは、これらの閾値を示している。
図10において、損失正接tanδの評価基準が図示されている。損失正接は、0℃においても、80℃においても、0.3以上であることが望ましい。これらの温度は、シリコーンゴム複合部材の適用例に応じて、やや調節される。
図11において、SSMの評価基準が図示されている。SSMは、0℃において10MPa以上100MPa以下であることが望ましい。SSMは、80℃において5MPa以上50MPa以下であることが望ましい。さらに、SSMの比、すなわちG‘(0℃)/G’(80℃)は、3未満であることが望ましい。
図12は、ひとつの実施例の振動伝達特性を示す。図13は、EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)の振動伝達特性を示す。図14は、これらの振動伝達特性を導くための関係式群を示している。なお、fnは固有振動数、fは振動の周波数、Kはばね定数、mは質量、G’はせん断弾性率、αは、材料の部品形状に応じて設定される係数、およびτは振動伝達率である。各温度におけるせん断弾性率G’および損失正接tanδを代入して、周波数fと振動伝達率τとの関係が描かれる。
図12と図13とを比較することにより、実施例のシリコーンゴム複合部材と、EPDMとの差が明らかになる。実施例によると、広い温度範囲にわたって高い損失正接tanδが得られる。このため、低周波数領域において、振動の増幅を抑制することができる。実施例によると、広い温度範囲にわたって固有振動数の変化が少ないため、他の構成部品との共振を回避することができる。実施例によると、温度が低下した場合に、固有振動数の増加が少ないため、低温時であっても高周波数領域で振動の減衰が可能である。
適用例1
図15において、防振部材10は、振動状態が異なる2つの部材の間に配置される。2つの部材は、例えば、振動源と、その振動源を支持する支持部材である。2つの部材は、振動源と、その振動源に支持される他の部材でもよい。防振部材10は、2つの部材の間における振動の伝達を抑制する。防振部材10は、伝達される振動を吸収する。防振部材10は、2つの部材のいずれかひとつの振動を抑制する。
防振部材10は、一方の部材に固定される第1固定部11と、他方の部材に固定される第2固定部12とを有する。第1固定部11と第2固定部12とは、アルミニウム系または鉄系の金属製である。防振部材10は、第1固定部11と第2固定部12との間に配置されたシリコーンゴム複合材料13を有する。シリコーンゴム複合材料13は、高減衰材料とも呼ばれる。シリコーンゴム複合材料13は、先行する複数の適用例によって提供される。
ひとつの適用例において、シリコーンゴム複合材料13は、それ自身が自然環境に露出している。すなわち、シリコーンゴム複合材料13は、大気に晒され、雨ざらしである。シリコーンゴム複合材料13は、そのような環境においても、用途ごとに異なる耐久性の要求を満足している。
防振部材10の全体形状は、25℃での固有振動数が100Hz以下となる形状である。これは、振動減衰のために一般的に使用される形状での固有振動数である。
シリコーンゴム複合材料13は、焼き付け、および圧入を含む多様な形態によって固定することができる。シリコーンゴム複合材料13は、シリコーンゴム複合材料13を封入する部材を用いることなく、焼き付け14によって第1固定部11に固定されている。シリコーンゴム複合材料13は、シリコーンゴム複合材料13を封入する部材を用いることなく、圧入15によって第2固定部12に固定されている。シリコーンゴム複合材料13は、圧入15によって、第2固定部12に形成された嵌め合い部16に嵌め込まれる。
適用例2
この適用例は、先行する適用例を基礎的形態とする変形例である。上記適用例では、シリコーンゴム複合材料13は露出している。これに代えて、この適用例の防振部材10は、シリコーンゴム複合材料13は露出していない。
図16において、防振部材10は、表面層217を有する。表面層217は、シリコーンゴム複合材料13を覆っている。表面層217は、シリコーンゴム複合材料13を封入するための容器を提供している。表面層217は、シリコーンゴム複合材料13の形状を保持するための容器でもある。表面層217は、シリコーンゴム複合材料13を保護する保護層でもある。防振部材10は、その防振性能のほとんどをシリコーンゴム複合材料13から得ている。表面層217は、それだけでは、ほとんど防振性能に貢献しない。表面層217は、薄い弾性材料によって提供されている。例えば、表面層217は、ゴム、またはエラストマーによって提供することができる。上述のように、シリコーンゴム複合材料13は、露出していることが望ましいが、この適用例のように、表面層217を有することを妨げない。
適用例3
図17において、この適用例は、防振部材10またはシリコーンゴム複合材料13を、車両用エアコンに適用している。ここでは、振動源がコンプレッサ30であり、しかも、コンプレッサ30がエンジン40に装着されている場合の騒音および/または振動の伝達を説明する。
車両20は、人が乗るためのパッセンジャーコンパートメントとしての乗員室(PSCM)21を有する。車両20は、振動源を含む機器を収容するための機械室(MCCM)22を有する。機械室22には、振動源であるコンプレッサ30が搭載されている。コンプレッサ30は、車両用エアコンのための冷凍サイクルの部品である。コンプレッサ30は、エンジン40によって駆動されている。コンプレッサ30とエンジン40との間には、防振部材10が配置されている。防振部材10は、エンジン40に対してコンプレッサ30を固定している。
コンプレッサ30は、冷媒を吸引して、圧縮し、吐出する。コンプレッサ30は、冷凍サイクルの複数の部品(MEMB)50を介して直接的に、および/または間接的に車両20と接触している。コンプレッサ30は、部品50のひとつである配管を介して直接的に車両20と接している。コンプレッサ30は、流体である冷媒と、部品50とを介して車両20と間接的に接触している。例えば、冷媒の脈動を抑制するマフラ部品50のひとつである。コンプレッサ30は、マフラを介して間接的に車両20と接触している。エンジン40は、エンジン40のための防振機構60を介して車両20に接触している。
コンプレッサ30が振動源である場合、コンプレッサ30の振動の一部は、エネルギ71として、コンプレッサ30それ自身から車両20の外へ漏れ出す。エネルギ71は、主として騒音として放射される。エネルギ71の一部は、車両20のボディに振動となって現れる。コンプレッサ30の振動は、防振部材10を経由して、エンジン40に伝達される。この結果、コンプレッサ30の振動は、エネルギ72となってエンジン40から車両20の外へ漏れ出す。ここでもエネルギ72は、騒音および/または振動である。
さらに、コンプレッサ30の振動は、エンジン40と防振機構60とを経由して乗員室21に伝達される。このとき、コンプレッサ30の振動は、エネルギ73となって乗員室21に漏れ出す。ここでもエネルギ73は、騒音および/または振動である。エネルギ73は、例えば、乗員室21の中に居る運転者および/または同乗者に、騒音となって感じ取られる。また、エネルギ73は、運転者にステアリングハンドルの振動となって感じ取られる。一方で、コンプレッサ30の振動は、部品50を介して乗員室21にも伝達される。このとき、コンプレッサ30の振動は、エネルギ74となって乗員室21に漏れ出す。ここでもエネルギ74は、騒音および/または振動である。
防振部材10は、シリコーンゴム複合材料13によって、低周波域での振動の増幅を抑える。防振部材10は、シリコーンゴム複合材料13によって、高周波域での振動の減衰を達成する。防振部材10は、両方を達成する。防振部材10は、車両20の外へ放射される騒音および/または振動を低減する。防振部材10は、乗員室21への騒音の増加、および/または乗員室21への振動伝達の増加を抑制する。
適用例4
図18において、この適用例は、防振部材10またはシリコーンゴム複合材料13を、車両用エアコンに適用している。ここでは、振動源がエンジン40である場合の騒音および/または振動の伝達を説明する。
エンジン40が振動源である場合、エンジン40の振動は、騒音および/または振動を含むエネルギ72として車両20の外へ漏れ出す。さらに、エンジン40の振動は、防振部材10を経由して、コンプレッサ30に伝達される。さらに、エンジン40の振動は、防振部材10とコンプレッサ30とを経由して、部品50に伝達される。この結果、エンジン40の振動は、エネルギ71、73、74として漏れ出す。
防振部材10は、シリコーンゴム複合材料13によって、振動の伝達を抑制する。さらに、防振部材10は、シリコーンゴム複合材料13によって、低周波域での振動の増幅を抑える。エンジン40の振動に起因する大きな加速度が加わった場合において、防振部材10は、防振部材10それ自身、コンプレッサ30、および部品50の破壊を抑制する。
適用例5
図19において、この適用例は、防振部材10またはシリコーンゴム複合材料13を、車両用エアコンに適用している。ここでは、振動源がコンプレッサ30であり、しかも、コンプレッサ30が車両20のボディ(BODY)80に設置されている場合の騒音および/または振動の伝達を説明する。この場合、コンプレッサ30の振動は、防振部材10を経由して、ボディ80に伝達され、さらに乗員室21へと伝達される。この場合でも、防振部材10は、上述の適用例と同様の作用効果を提供する。
適用例6
図20において、この適用例は、防振部材10またはシリコーンゴム複合材料13を、車両用または家庭用のエアコンに適用している。ここでは、振動源がコンプレッサ30であり、しかも、コンプレッサ30が地上に定置された支持台(BASE)90に設置されている場合の騒音および/または振動の伝達を説明する。この場合、コンプレッサ30の振動は、部品50と支持台90を経由して伝達される。この場合でも、防振部材10は、上述の適用例と同様の作用効果を提供する。
他の適用例
この明細書における開示は、例示された適用に制限されない。開示は、例示された適用と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、例示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、例示に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、例示の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの例示と他の例示との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、適用例の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
シリコーンゴム複合部材は、上記温度条件、すなわち0℃および80℃において上記評価基準を満たす。これにより、実際の適用においては、耐久性において−40℃から120℃の温度範囲において求められる性能を発揮する。また、減衰特性としては、−20℃から120℃の温度範囲において求められる性能を発揮する。
防振部材10またはシリコーンゴム複合材料13は、低周波域では振動の増幅を抑制し、高周波域では振動を減衰させる技術分野において、適用可能である。防振部材10またはシリコーンゴム複合材料13は、広い用途に適用可能である。
適用例は、空調分野の機器を含む。適用例は、例えば、車両用エアコン(輸送用冷凍冷蔵ユニット、バスエアコンなどを含む)、家庭用エアコン、業務用エアコン、空気清浄機、スポットクーラ、または扇風機を含む。適用例は、これら装置の中の部品を含む。適用例は、冷凍サイクルにおいて、冷媒の流れが配管を振動させる部品を含む。適用例は、例えば、コンプレッサ、熱交換器(コンデンサ、ラジエータ、エバポレータ、またはヒータコア)、電磁弁、冷媒配管、レシーバ、アキュムレータ、エジェクタ、および空調ユニットを含む。適用例は、空気を送風するために使用される部品を含む。適用例は、例えば、ファン、またはブロワモータを含む。適用例は、水、例えば不凍液を送るために使用される部品を含む。例えば、ウォーターポンプ、または水配管が適用例である。
適用例は、エンジンで駆動されるコンプレッサ、または電動コンプレッサを含む。防振部材10は、振動源であるコンプレッサに起因する騒音を低減する用途に利用することができる。防振部材10は、コンプレッサに接続されている冷媒配管、または部品の破損および/または干渉を防ぐために利用することができる。これらのコンプレッサは、多くの用途で使用されている。例えば、エアコン、ヒートポンプ式給湯機、ヒートポンプ式温水床暖房装置、冷蔵庫、ヒートポンプ式洗濯乾燥機、自動販売機、冷凍機、および冷凍冷蔵ショーケースで使用されている。
適用例は、車両における動力系統の部品を含む。適用例は、開弁および/または閉弁時の衝突、燃料流れ、電気機器が振動の原因となる部品を含む。適用例は、発電機、車両用発電機、エンジンによって回転させられるオルタネータ、エンジンを始動させるためのスタータを含む。適用例は、インバータ、エンジン冷却用のウォーターポンプ、燃料ポンプ、モータ、ガソリン用のインジェクタ、およびディーゼル用のインジェクタを含む。適用例は、車両のための走行安全に関係する部品を含む。適用例は、例えば、ステアリングホイール、トランスアクスル、トランスミッション、およびボディを含む。
適用例は、車両以外の分野を含む。適用例は、例えば、ヒートポンプ式給湯機、その室外機、そのタンク、ロボット部品、または住宅設備機器を含む。
10 防振部材、 11 第1固定部材、 12 第2固定部材、
13 シリコーンゴム複合部材。

Claims (10)

  1. シリコーンゴムと、平均直径30nm以下のカーボンナノチューブと、黒鉛小片とを含み、
    前記シリコーンゴムの100重量部に対して、
    前記カーボンナノチューブは、2.5重量部以上10重量部以下であり、
    前記黒鉛小片は、5重量部以上であるシリコーンゴム複合材料。
  2. 前記黒鉛小片は、前記シリコーンゴムに混練されており、
    前記シリコーンゴムの100重量部に対して、前記黒鉛小片は、30重量部未満である請求項1に記載のシリコーンゴム複合材料。
  3. 前記シリコーンゴムの100重量部に対して、前記黒鉛小片は、20重量部以下である請求項2に記載のシリコーンゴム複合材料。
  4. 前記カーボンナノチューブによる微小セルが形成されており、
    パルス法NMRを用いたハーンエコー法によって、温度120℃において、観測核が1Hで測定して得られるスピン−スピン緩和時間は、第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)と、第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)とを含み、
    前記第1のスピン−スピン緩和時間(T2n)は、3000μ秒以上であり、かつ、
    前記第2のスピン−スピン緩和時間(T2nn)を有する成分の成分分率(fnn)は、0.1未満である請求項1から請求項3のいずれかに記載のシリコーンゴム複合材料。
  5. 0℃から80℃における損失正接が0.3以上である請求項1から請求項4のいずれかに記載のシリコーンゴム複合材料。
  6. 0℃における貯蔵せん断弾性率が10MPa以上100MPa以下であり、
    80℃における貯蔵せん断弾性率が5MPa以上50MPa以下であり、さらに、
    0℃と80℃との貯蔵せん断弾性率の比が3以下である請求項1から請求項5のいずれかに記載のシリコーンゴム複合材料。
  7. 前記黒鉛小片として、炭素6員環網面で構成された積層構造を含有する板状炭素物質を用いている請求項1から請求項6のいずれかに記載のシリコーンゴム複合材料。
  8. 前記板状炭素物質は、膨張黒鉛粉、粉砕黒鉛粉、酸化グラフェン、酸化多層グラフェン、および剥離グラフェンの少なくともひとつを含む請求項7に記載のシリコーンゴム複合材料。
  9. 前記板状炭素物質は、膨張黒鉛粉であり、前記シリコーンゴムの100重量部に対して、前記膨張黒鉛粉は、5重量部以上20重量部以下である請求項8に記載のシリコーンゴム複合材料。
  10. 25℃での固有振動数が100Hz以下となる形状であり、
    請求項1から請求項9のいずれかに記載のシリコーンゴム複合材料が、前記シリコーンゴム複合材料を封入する部材を備えることなく、焼き付け、または圧入によって金属部材に固定されている防振部材。
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