JP2019037775A - 温熱具 - Google Patents

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穂貴 高桑
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Abstract

【課題】コリ、疲れ、痛み等に対する効果感が高く、これらの即効感に優れた温熱具を提供すること。【解決手段】温熱具1は、通気性を有する第一シート11と、第二シート12と、第一シート11及び第二シート12の間に配置された発熱層13と、発熱層13及び第二シート12の間に配置された薬剤層16と、を備え、発熱層13から第一シート11までの通気性が、発熱層13から第二シート12までの通気性よりも高くなるように構成され、薬剤層16は、冷感剤と、分子量が1,000以下の溶剤とを含む薬剤組成物からなり、発熱層13の発熱開始後の冷感剤の揮散量が、1mg/2時間以上、5mg/2時間以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、温熱具に関する。
従来、鉄粉等の被酸化性金属、塩化ナトリウム等の電解質及び水を含んで構成され、被酸化性金属の酸化反応により生じる酸化熱を利用した蒸気温熱具が利用されている。また、このような蒸気温熱具は薬剤成分を着用者に供給する事ができる事を活用し、温熱付与以外の他の機能を併せ持つ技術が開発されつつある。
例えば、特許文献1では、夏場など蒸気温熱具特有の暑熱感を感じる場合があるため、これを緩和する事を目的とした蒸気温熱具が開示されている。すなわち、温感と清涼感を同時に付与することで暑熱感を緩和する観点から、メントールなどの冷感剤が発熱部に含有された発熱具が開示されている。
一方、特許文献2には、メントールなどの薬液を含む温熱具において、薬液が塗工された層と、発熱体が塗工された層との層間剥離を抑制する観点から、薬液の未塗工領域を形成することにより、未塗工領域と発熱層との表面張力を利用して、層間剥離を抑制する技術が開示されている。
特開2010−158507号公報 特開2016−73415号公報
しかしながら、近年の使用者は蒸気温熱具を使用した際の心地よさや効果感への要求が高水準化しており、例えば、蒸気温熱具を適用する部位で感じるコリ、疲れ、痛みが軽くなったように感じたい、このような軽減効果を適用後速やかに感じたい等の要求が強くなっている。
しかし、特許文献1に記載された技術のように暖かい刺激と清涼感を同時に付与するだけでは、使用者のこのような要求を充分に満足させることはできなかった。
また、特許文献2に開示された技術は、層間剥離に着目したものであり、このような使用者の要求に着目したものではなく、また要求に対しても十分応えたものではなかった。
本発明者らが、使用者の高い要求に応えるべく、鋭意検討を行った結果、初期の温熱具の発熱挙動に対する初期の冷感剤の揮散挙動を適切にすることで、コリ、疲れ、及び痛み等に対する効果感と、これらの即効感とが向上することを見出した。そして、これを実現すべくさらに検討を重ねたところ、冷感剤に特定の分子量の溶剤を組み合わせ、かつ温熱具における冷感剤の配置を制御することで、温熱具の使用開始後、早期に冷感剤による心地よい刺激を高められ、さらには、発熱温度の立ち上がりも改善される結果、効果感、即効感が非常に高くなるといった予想外の作用が見出され、本発明が完成された。
本発明は、
通気性を有する第一シートと、
第二シートと、
前記第一シート及び前記第二シートの間に配置された発熱層と、
前記発熱層及び前記第二シートの間に配置された薬剤層と、
を備え、
前記発熱層から前記第一シートまでの通気性が、前記発熱層から前記第二シートまでの通気性よりも高くなるように構成され、
前記薬剤層は、冷感剤と、分子量が1,000以下の溶剤とを含む薬剤組成物からなる、温熱具を提供する。
本発明によれば、コリ、疲れ、及び痛み等に対する効果感が高く、これらの即効感に優れた温熱具が提供される。
本発明の実施形態にかかる温熱具を示す断面図である。 本発明の実施形態にかかる発熱体を示す断面図である。 発熱体を示す斜視図である。 発熱部の一部を示す断面図である。 温熱具を使用者に着用した状態の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同一符号を付し、その詳細な説明は重複しないように適宜省略される。
本実施形態において、通気度は、JIS P8117によって測定される値であり、一定の圧力のもとで100mlの空気が6.45cmの面積を通過する時間で定義される。通気度は、王研式通気度計もしくはそれに準じた測定機で測定することができる。
すなわち、通気度が大きいことは空気の通過に時間がかかること、即ち通気性が低いことを意味している。逆に、通気度が小さいことは通気性が高いことを意味している。このように、通気度の大小と通気性の高低とは逆の関係を示す。
また本実施形態において、坪量とは、発熱層の平面視における面積に対する質量を意味している。
図1は、本発明の実施形態にかかる温熱具を示す断面図である。図2は、本発明の実施形態にかかる発熱体を示す断面図である。
図1に示すように、温熱具1は、通気性を有する第一シート11と、第二シート12と、第一シート11及び第二シート12の間に介在配置され、並列に配置された2つの発熱体18を備える。すなわち、温熱具1は、第一シート11と、第二シート12とからなる外袋を有する。
また、図2に示すように、発熱体18は、第二シート12側から順に、基材層10、薬剤層16、発熱層13、及び保水層19がこの順で積層された発熱部20と、発熱部20を内部に収容する内袋17と、を備える。なお、内袋17は、シート171と、シート172の周縁部を接合することで構成されている。
これにより、温熱具1は、通気性を有する第一シート11と、第二シート12と、第一シート1及び第二シート12の間に配置された発熱層13と、発熱層13及び第二シート12の間に配置された薬剤層16と、を備えることになる。
また、温熱具1は、発熱層13から第一シート11までの通気性が、発熱層13から第二シート12までの通気性よりも高くなるように構成されている。これにより、発熱層13で発生した温熱蒸気は、第二シート12側から外部に放出されにくくなるとともに、第一シート11側から優先的に放出しやすくなる。これにより、使用者の肌へ、効果的に温熱蒸気及び冷感剤を供給することができる。
さらに、第一シート11の外面に、第一粘着層14及び第二粘着層15が形成され、その上に、剥離紙21が設けられている。これにより、温熱具1の使用時に剥離紙21を剥がし、第一粘着層14及び第二粘着層15により温熱具1を使用者の肌に固定することができ、使用者が動いても、温熱具1が使用者から離脱することが抑制され、使用者に安定的に温熱蒸気を供給することができる。
以下、各構成について詳述する。
[発熱部20]
発熱部20は、基材層10、薬剤層16、発熱層13、及び保水層19がこの順で積層された構造を有する。
発熱層13は、発熱した際に蒸気を発生するものであり、少なくとも被酸化性金属と水とを含み、例えば、被酸化性金属、炭素成分、及び水等を含有する発熱組成物で構成されている。
被酸化性金属は、酸化反応熱を発する金属であり、例えば、鉄、アルミニウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム、カルシウム、及びこれらのうち2種以上を混合した混合金属等の粉末や繊維が挙げられる。
被酸化性金属は、酸化反応が効率的に行われるという観点から、粉末状にした場合の平均粒径が好ましくは10μm以上であり、より好ましくは15μm以上であり、さらに好ましくは20μm以上である。同様の観点から、被酸化性金属の平均粒径は好ましくは200μm以下であり、より好ましくは180μm以下であり、さらに好ましくは150μm以下である。
なお、被酸化性金属の粒径は、粉体の形態における最大長さをいい、篩による分級、動的光散乱法、レーザー回折法等により測定することができるが、なかでもレーザー回折法により測定することが好ましい。
発熱層13中における被酸化性金属の含有量は、薬剤層16を備える温熱具1において発熱層13を所望の温度に上昇させることができる観点から、坪量で表して、好ましくは100g/m以上であり、より好ましくは200g/m以上であり、さらに好ましくは300g/m以上であり、さらに好ましくは500g/m以上である。また、同様の観点から、発熱層13中における被酸化性金属の含有量は、好ましくは3,000g/m以下であり、より好ましくは2,000g/m以下であり、さらに好ましくは1,500g/m以下である。
ここで、発熱層13中の被酸化性金属の含有量は、JIS P8128に準じる灰分試験や、熱重量測定器で求めることができる。他に外部磁場を印加すると磁化が生じる性質を利用して振動試料型磁化測定試験等により定量することができる。なかでも、熱重量測定器で求めることが好ましい。
炭素成分は、保水能、酸素供給能、及び触媒能を有するものであり、たとえば、活性炭、カーボンブラック、アセチレンブラック、及び黒鉛からなる群から選ばれる1種又は2種以上の材料を用いることができる。なかでも、湿潤時に酸素を吸着しやすいことから、活性炭が好ましく用いられる。また、椰子殻炭、木粉炭、及びピート炭からなる群から選ばれる1種又は2種以上の微細な粉末状物又は小粒状物がより好ましく用いられる。発熱体18の表面温度を所望の温度に上昇させやすくする観点から、木粉炭がさらに好ましい。
炭素成分は、被酸化性金属と均一に混合される観点から、平均粒径が好ましくは10μm以上であり、より好ましくは12μm以上であり、さらに好ましくは15μm以上である。また、同様の観点から、炭素成分の平均粒径は好ましくは200μm以下であり、より好ましくは150μm以下であり、さらに好ましくは100μm以下である。
なお、炭素成分の平均粒径は、粉体の形態における最大長さをいい、動的光散乱法、レーザー回折法等により測定することができるが、なかでもレーザー回折法により測定することが好ましい。炭素成分は粉体状の形態のものを用いることが好ましいが、粉体状以外の形態のものを用いることもでき、たとえば、繊維状の形態のものを用いることもできる。
発熱層13中における炭素成分の含有量は、発熱層13への水分供給が十分に得られる観点から、被酸化性金属の含有量100質量部に対して、好ましくは1質量部以上であり、より好ましくは3質量部以上であり、さらに好ましくは6質量部以上である。また、発熱層13中における炭素成分の含有量は、発熱層13への酸素供給が十分に得られる観点から、被酸化性金属の含有量100質量部に対して、好ましくは40質量部以下であり、より好ましくは15質量部以下であり、さらに好ましくは12質量部以下である。
なお、発熱層13中における炭素成分の含有量は、坪量で表して、好ましくは10g/m以上であり、より好ましくは20g/m以上であり、さらに好ましくは25g/m以上である。また、炭素成分の含有量は、坪量で表して、好ましくは400g/m以下であり、より好ましくは250g/m以下であり、さらに好ましくは120g/m以下である。
発熱層13中の水の含有量は、被酸化性金属の酸化反応を良好に進行させる観点から、被酸化性金属100質量部に対して、好ましくは20質量部以上であり、より好ましくは30質量部以上であり、さらに好ましくは40質量部以上である。発熱層13中の水の含有量は、最高到達温度を一定温度以上とする観点から、被酸化性金属100質量部に対して、好ましくは100質量部以下であり、より好ましくは90質量部以下であり、さらに好ましくは80質量部以下である。発熱層13中の水は、被酸化性金属の酸化反応による発熱に伴う温度上昇により、その一部が水蒸気となる。
発熱層13中には、水分を保持し、被酸化性金属の酸化反応を効率よく進行させるため、吸水剤を含ませることができる。吸水剤として、吸水性を有するポリマーや、吸水性を有する粉体を用いることができる。
吸水性を有するポリマーとしては、自重の20倍以上の液体を吸収・保持できる架橋構造を有する親水性のポリマーが挙げられ、吸水性を有する粉体としては、バーミキュライト、おがくず、シリカゲル、及びパルプ粉末からなる群から選ばれる1種又は2種以上の粉体が挙げられる。吸水剤を含ませる場合の含有量としては、発熱層13中の水100質量部に対して2質量部以上であることが好ましく、また、20質量部以下であることが好ましく、15質量部以下であることがより好ましい。
発熱層13は、さらに、反応促進剤を含むことができる。反応促進剤を含ませることで、被酸化性金属の酸化反応を持続させやすくすることができる。また、反応促進剤を用いることにより、酸化反応に伴い被酸化性金属に形成される酸化被膜を破壊して、酸化反応を促進することができる。反応促進剤には、例えばアルカリ金属、及びアルカリ土類金属の硫酸塩又は塩化物からなる群から選ばれる1種又は2種以上の材料が挙げられる。中でも、導電性、化学的安定性、生産コストに優れる点から、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化第一鉄、及び塩化第二鉄等の各種塩化物、及び硫酸ナトリウムからなる群から選ばれる1種又は2種以上の材料を用いることが好ましい。
発熱組成物中に増粘剤を含有させると、発熱体18の保管中における発熱特性の低下を抑制することができる。
発熱組成物中に含まれる増粘剤としては主として、水分を吸収して稠度を増大させるか、チキソトロピー性を付与する物質を用いることができ、アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸塩、アラビアゴム、トラガカントゴム、ローカストビーンガム、グアーガム、アラビアガム、カラギーナン、寒天、及びキサンタンガムなどの多糖類系増粘剤;デキストリン、α化澱粉、及び加工用澱粉などの澱粉系増粘剤;カルボキシメチルセルロース、酢酸エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース誘導体系増粘剤;ステアリン酸塩などの金属石鹸系増粘剤;ベントナイトなどの鉱物系増粘剤等から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
発熱組成物中にリン酸塩を含有させると、発熱組成物の流動性を上げる効果があるため、紙等の基材に塗布して発熱層13を製造する場合に製造が容易となる点から好ましい。リン酸塩としては、第一リン酸カリウム塩、第二リン酸カリウム塩、第三リン酸カリウム塩、第一リン酸ナトリウム塩、及び第二リン酸ナトリウム塩から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
発熱層13は、粉体や粉体の成形物であってもシート状であってもよく、本実施形態では、平面視において矩形形状(正方形、長方形)のシート状となっている。
本実施形態においては発熱層13がシート状である態様を示したが、この発熱層13は、粉体状であってもよいし、シート状であってもよい。しかしながら、使用感に優れる点から、シート状であることが好ましい。
発熱層13の製造方法としては、たとえば、発熱組成物を湿式抄造してなるもの、発熱組成物をプレスしてなるもの、発熱組成物を後述する基材層10で挟持してなるもの、発熱組成物を水中に分散させて発熱粉体水分散物として、当該発熱粉体水分散物を基材層10上に塗布してなるもの等が挙げられる。なかでも、使用感に優れる点、容易に製造できる点から、発熱組成物を水中に分散させて発熱粉体水分散物として、当該発熱粉体水分散物を基材層10上に塗布する方法であることが好ましい。
基材層10は、一方の面が水分の吸収保持が可能であり、他方の面が水分不透過性であることが好ましい。基材層10の坪量は、好ましくは10g/m以上200g/m以下であり、より好ましくは35g/m以上150g/m以下である。
図2に示すように、基材層10は、親水層10aと、液不透過層10bと、が積層し、ラミネートされたシートが用いられている。
親水層10aとは、親水性繊維を含む層である。
基材層10に全体に含まれる親水性繊維の割合は、20質量%以上99.9質量%以下であることが好ましく、50質量%以上99.5質量%以下であることがより好ましい。
親水性繊維としては、たとえば、セルロース繊維を用いることが好ましい。セルロース繊維としては、化学繊維(合成繊維)及び天然繊維を用いることができる。セルロースの化学繊維としては、例えば、レーヨン及びアセテートを用いることができる。一方、天然のセルロース繊維としては、各種の植物繊維、例えば、木材パルプ、非木材パルプ、木綿、麻、麦藁、ヘンプ、ジュート、カポック、やし、及びいぐさ等が挙げられる。これらのセルロース繊維のうち、太い繊維を容易に入手できる等の観点から、木材パルプを用いることが好ましい。
液不透過層10bを構成する樹脂としては、ポリエチレン、及びポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ナイロン、ポリ塩化ビニリデン、及びポリエチレン−酢酸ビニル共重合体等の樹脂が挙げられる。
親水層10aと、液不透過層10bとのラミネート方法は、公知のラミネート加工を用いることができる。
なお、基材層10は、発熱層13よりも肌から遠い側に位置することが好ましく、親水層10aが発熱層13に近い側であることが好ましい。
薬剤層16は、冷感剤、及び分子量が1,000以下の溶剤を含む薬剤組成物からなる。すなわち、薬剤組成物を発熱部中に含浸させた従来技術とは異なる。また、薬剤層16は、温熱具1の使用時に、温熱蒸気とともに冷感剤を使用者に供給するものである。温熱具1は、薬剤層16を備えることにより、冷感剤の揮散性を向上させることができる。
薬剤層16は任意の方法により形成されるが、図2のように発熱部20が基材層10を有する場合、薬剤層16は、冷感剤、及び分子量が1,000以下の溶剤を含む薬剤組成物を、基材層10上に、塗工することにより形成されるのが好ましい。これにより、基材層10の表面が薬剤層16により被覆される。なお、被覆とは、連続している場合に限られず、一部が非連続であってもよい。
また、冷感剤の一部は、薬剤層16に隣接する基材層10又は発熱層13の内部に浸透してもよい。この場合、たとえば、発熱層13の薬剤層16に接する面の冷感剤の濃度が最も高い。
薬剤層16は、公知の機器分析法により、反応前の発熱層13中の冷感剤の分布を測定することで確認する事ができる。たとえば、三次元計測X線コンピューター断層撮影(CT)装置を用いて、薬剤層16を含む発熱部20を断面方向で分析し、元素分析を行うことで確認できる。また、発熱部20の両面を赤外線吸収スペクトル法により、冷感剤の存在量が多い面側に薬剤層16があることを確認できる。
冷感剤としては、メントール、1,8−シネオール、乳酸メンチル、酢酸メンチル、コハク酸モノメンチル、3−(l−メントキシ)−1,2−プロパンジオール、及びN−エチル−3−p−メンタンカルボキサミドよりなる群から選ばれる1種又は2種以上の化合物を挙げることができる。これにより、冷感を持続させやすくなったり、香気の組み合わせにより冷感の感覚の改良などができるようになる。冷感剤による心地よい刺激を高め、取扱性を良好にする観点から、メントールであることが好ましい。
冷感剤は、後述する分子量が1,000以下の溶剤に溶解している。
なお、本明細書において、「メントール」はl−メントールのほか、dl−メントールも合わせたものとして、その量などを特定することができる。また、本明細書において、冷感剤とは、使用者の皮膚、粘膜等に作用して使用者に冷たい感覚、すなわち冷感を与えるものである。
分子量が1,000以下の溶剤としては、多価アルコールが好ましく、ポリエチレングリコール(PEG)、グリセリン、及びプロピレングリコールの中から選ばれる1種又は2種以上であることがより好ましい。なかでも、冷感剤の良好な揮散性を保持し、良好な発熱性を得る観点、及び適用部位への効果感の向上と高い即効感を得る観点から、ポリエチレングリコールであることが好ましい。
また、溶剤の分子量は、1,000以下であるが、冷感剤による心地よい刺激を効果的に得つつ、良好な発熱性を得る観点、冷感剤の含有量をできるだけ少なくできる観点、及び冷感剤の良好な揮散性を保持する観点から、600以下であることが好ましく、450以下であることがより好ましい。また、下限値は特に規定しないが、50以上が好ましく、100以上がより好ましい。
なお、本明細書でいう分子量は、ポリエチレングリコールのように分子量に分布が生じる場合には重量平均分子量を意味する。また、発熱体18にPEGが含まれる場合、後述する発熱体18中の溶剤の含有量を求める際に行う溶媒抽出法により、発熱体18中の溶剤を抽出し、その抽出液をGPCで分析することで、重量平均分子量を特定する。
分子量が1,000以下の溶剤の含有量は、使用開始後すぐに良好な温感を付与しつつ、冷感剤による心地よい刺激を効果的に得る観点から、薬剤組成物中の冷感剤と該溶剤の合計量に対して、30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましい。
一方、分子量が1,000以下の溶剤の含有量は、安全性を確保しつつ、冷感剤による心地よい刺激を付与する観点から、薬剤組成物中の冷感剤と該溶剤の合計量に対して、85質量%以下であることが好ましく、70質量%以下であることがより好ましい。
また、発熱部20において、分子量が1,000以下の溶剤の含有量は、使用開始後すぐに良好な温感を付与しつつ、冷感剤による心地よい刺激を効果的に得る観点から、発熱層13の平面視における単位面積当たり、2.0mg/cm以上であることが好ましく、4.0mg/cm以上であることがより好ましい。
一方、発熱部20において、分子量が1,000以下の溶剤の含有量は、安全性を確保しつつ、冷感剤による心地よい刺激を付与する観点から、発熱層13の平面視における単位面積当たり、20mg/cm以下であることが好ましく、15mg/cm以下であることがより好ましい。
なお、分子量が1,000以下の溶剤の含有量は、発熱部20に含まれる分子量が1,000以下の溶剤の質量を発熱層13の平面視における面積で割った値として求められる。
また、発熱体18に含まれる分子量が1,000以下の溶剤の含有量は、溶媒抽出法により得た抽出液をガスクロマトグラフィーにより分析し定量することで求められる。具体的には、発熱体18を温熱具1から取り出し、発熱体18を溶媒(好ましくは、エタノール)に浸し、密封したまま室温で9時間放置したのち、抽出液を得る。その後、得られた抽出液を、ガスクロマトグラフィーで分析する。
冷感剤の発熱層13の平面視における面積に対する含有量は、冷感剤による心地よい刺激を効果的に得る観点から、好ましくは1.0mg/cm以上、より好ましくは1.5mg/cm以上、さらに好ましくは1.7mg/cm以上である。
一方、冷感剤の発熱層13の平面視における面積に対する含有量は、安全性を確保しつつ、冷感剤による心地よい刺激を付与する観点、及び良好な発熱特性を維持する観点から、好ましくは6.0mg/cm以下、より好ましくは4.5mg/cm以下、さらに好ましくは3.2g/cm以下である。
なお、冷感剤の含有量は、発熱部20に含まれる冷感剤の量を発熱層13の平面視における面積で割った値で求められる。
また、発熱体18に含まれる冷感剤の量は、溶媒抽出法により得た抽出液をガスクロマトグラフィーにより分析し定量する。具体的には、発熱体18を温熱具1から取り出し、発熱体18を溶媒(エタノールが好ましい)に浸し、密封して室温で9時間放置する。このようにして得られた抽出液を、ガスクロマトグラフィーで分析する。
また、被酸化性金属と、温熱具1中に含まれる冷感剤の重量比(被酸化性金属/冷感剤)は、5以上55以下が好ましく、10以上50以下であることがより好ましく、10以上40以下であることが更に好ましい。
なかでも、より効果的に効果感および即効感を得る観点から、被酸化性金属と、メントールの重量比が、5以上55以下が好ましく、10以上50以下であることがより好ましく、10以上40以下であることが更に好ましい。
また、冷感剤の揮散量は、例えば1mg/2時間以上、5mg/2時間以下である。冷感剤による痛みへの効果感及び即効性を得る観点とから、好ましくは1.3mg/2時間以上であり、ジンジン感を得る観点から、より好ましくは1.7mg/2時間以上であり、さらに好ましくは1.9mg/2時間以上である。一方、冷感剤の揮散量は、安全性を確保しつつ、冷感剤による心地よい刺激を付与する観点、及び良好な発熱特性を維持し、効果感及び即効感を向上する観点から、好ましくは3.5mg/2時間以下であり、より好ましくは3.0mg/2時間以下であり、さらに好ましくは2.8mg/2時間である。
冷感剤の揮散量は、以下のように測定することができる。
まず、冷感剤を含んだ発熱体18又は温熱具1が酸化反応を行う程度に充分な量の空気が入った15cm×25cmのポリフッ化ビニル樹脂の気体捕集バッグ(テドラー(商標登録)バッグ、デュポン社製)を用意し、気体捕集バッグの一方の端部を空気供給源に接続し、他方の端部の吐出口又は吐出口に連結したチューブの先端をエタノール中に浸漬させる。
次に、冷感剤を含んだ発熱体18又は温熱具1を酸素遮断袋から取り出し、当該気体捕集バッグにいれて、35℃に設定したホットプレート上に2時間載置する。ホットプレート上に載置している間、空気供給源から気体捕集バッグ内に一定スピードで(100mL/min)空気を流入させ、気体捕集バッグの他方の端部の吐出口又は吐出口に連結したチューブの先端から空気を排出させることで、揮散した冷感剤をエタノール中に捕集する。また、気体捕集バッグ内に流入した空気が適切に排出されるよう、気体捕集バッグ上に重りを載せ、気体捕集バッグの周囲は、ホットプレートによる加温が保持されるように、断熱材により断熱する。
2時間の載置後、気体捕集バッグから発熱体18又は温熱具1を取り出し、気体捕集バッグ内をエタノールで洗浄し、洗浄に用いたエタノールも捕集して、メントールの揮散量に合計する。メントールの捕集量の分析は、ガスクロマトグラフィーにより行う。
これらの作業は全て大気圧下で行う。
なお、薬剤組成物は、上述した冷感剤、溶剤のほか、本発明の効果を損なわない範囲で、他の成分を含んでもよい。なお、冷感剤の揮散速度をより向上させる観点から、薬剤組成物には、界面活性剤が実質的に含まれていないことが好ましい。また、上述の冷感剤以外の香料成分を薬剤組成物中に含む場合には、冷感剤に対して少ない量である事が好ましいが、薬剤組成物中に実質的に含まれていない事がより好ましい。
ここで、薬剤組成物中に実質的に含まれていないとは、薬剤層中における対象化合物の含有量が、冷感剤と分子量1,000以下の溶剤との合計量に対して、好ましくは0.1%未満、より好ましくは0.01%未満、更に好ましくは薬剤層中に含有しないことをいう。
保水層19は、水分を含み、これにより、温熱蒸気を供給したり、発熱特性を良好に保持できるようになる。
保水層19に含まれる水の含有量は、保水層19の最大吸水量の10〜45質量%であることが好ましく、12〜40質量%であることがより好ましく、13〜30質量%であることが、発熱部20の製造時、発熱組成物が1つの発熱部20に何らかの理由で多量に充填されたり、特定の箇所に多量に偏在したりする場合でも、異常発熱が防止され、良好な発熱特性が安定して得られる点でさらに好ましい。
同様の観点から、保水層19に含まれる水の含有量は、保水層19の最大吸水量の12質量%以上であることが好ましく、13質量%以上であることがより好ましい。
また、保水層19に含まれる水の含有量は、40質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましい。
なお、最大吸水量は、次のようにして測定することができる。
保水層の最大吸水量(Wmax)は下記のとおり、JIS L1906の記載の測定方法を用いることができる。具体的には、保水層19の質量(W)を測定し、保水層19を5質量%塩化ナトリウム水溶液に5分間浸漬した後、ピンセットで取り出して、1分間空気中に吊り下げ放置して抱えきれない水分をしたたり落とした後、質量(W)を測定し、下記の式より最大吸水量(Wmax)を算出する。
max=W−W
保水層19は、最大吸水量の10〜45質量%の水を吸収保持できる吸水性があることが好ましく、通気性の有無を問わないが、通気性を有するものが好ましい。
最大吸水量の10〜45質量%の水を吸収した状態での保水層19の通気度は、500秒/100ml以下が好ましく、1〜300秒/100mlがより好ましい。このような通気度とすることで、発熱部20の通気性が十分に確保されるため、酸素供給が十分に得られて高い発熱効率が得られ、被酸化性金属の酸化反応が良好となる上、多量の水蒸気を発生することを可能とし得る。また、300秒/100ml以下であることがより好ましく、過度な温度上昇を防止する観点からは、1秒/100ml以上であることがさらに好ましい。
図4には、発熱層13と、保水層19とが積層され、成分(a)繊維材料、及び、成分(b)吸水性ポリマーを含むものを保水層19とした例が示されている。また、保水層19は、吸水シート102から形成されている。図4中、発熱層13には、被酸化性金属(M)と炭素成分(C)とが示されている。
保水層19は、成分(a)を含むシート、例えば、一層の繊維シートから構成されていてもよいし、二層以上が積層されていてもよい。繊維シートとしては、具体的には、後述する繊維材料から製造される紙、不織布、又は紙と不織布の積層したものなどが挙げられる。成分(a)を含むシートとしては、具体的には、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレンシート、ポリプロピレンシートなど吸水性のない素材に繊維材料を積層又はラミネートした紙、不織布などのシート材でもよく、パルプ繊維やレーヨン繊維などの繊維材料に、さらに別の繊維材料を積層又は混合した抄紙、不織布などのシート材でもよい。保水層19に成分(a)を含むシートを用いることで、保水層19に含まれる水の含有量の調整がしやすく、発熱層中の水分量を適切にし、良好な発熱の立ち上がりと温感を良好に持続させる点から好ましい。
保水層19は、さらに成分(b)を含んでいてもよい。保水層19に成分(b)を含む場合、保水層19の形態は、(i)成分(a)及び成分(b)が均一に混合された状態で1枚シートとしたもの、(ii)成分(a)を含む同一の又は異なるシート間に、成分(b)が配置されたもの、(iii)成分(b)を散布してシート状としたものを例示することができる。中でも、発熱層13の含水量のコントロールを容易に行うことができるため保水層19に含まれる水の含有量を保水層19の水分量を容易に調整でき、好ましいものは、(ii)の形態のものである。なお、(ii)の形態の保水層19は、例えば、成分(a)を含むシート上に成分(b)を均一に散布し、その上から200g/mの量の水を噴霧した後、さらにその上に成分(a)を含む同一の又は異なるシートを積層し、100±0.5℃、5kg/cmの圧力にてプレスして、含水率が5質量%以下になるまで乾燥して製造することが可能である。
成分(a)としては、親水性繊維及び疎水性繊維のいずれをも用いることができるが、親水性繊維を用いることが好ましく、中でもセルロース繊維を用いることが保水層19への水分移動を促し、保水層19に含まれる水の含有量の調整がしやすく、発熱層中の水分量を適切にし、良好な発熱の立ち上がりと温感を良好に持続させる点から、より好ましい。セルロース繊維としては、化学繊維(合成繊維)や天然繊維を用いることができる。
セルロース繊維のうち化学繊維としては、例えばレーヨンやアセテートを用いることができる。一方、セルロース繊維のうち天然繊維としては、例えば、各種の植物繊維、木材パルプ繊維、非木材パルプ繊維、木綿繊維、麻繊維、麦藁繊維、ヘンプ繊維、ジュート繊維、カポック繊維、やし繊維、及びいぐさ繊維から選択される1種又は2種以上を用いることができる。これらのセルロース繊維のうち、木材パルプ繊維を用いることが、保水層19に含まれる水の含有量の調整がしやすく、発熱層中の水分量を適切にし、発熱の立ち上がりと温感を良好に持続させる点から好ましい。
各種の繊維材料は、その繊維長が0.5〜6mmであることが好ましく、0.8〜4mmであることがより好ましい。なかでも繊維材料は、繊維長が0.5mm以上であることが好ましく、0.8mm以上であることがより好ましい。また、繊維材料は、繊維長が6mm以下であることが好ましく、4mm以下であることがより好ましい。
保水層19には、親水性繊維に加え、必要に応じて疎水性繊維、中でも熱融着性繊維を含有してもよい。熱融着性繊維の含有量は、保水層19における繊維の全量に対して0.1〜10質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがより好ましい。
また、熱融着性繊維の含有量は、保水層19における繊維の全量に対して0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。また、熱融着性繊維の含有量は、保水層19における繊維の全量に対して10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。
成分(b)として、上述の成分(a)と同様、自重の20倍以上の液体を吸収・保持できる架橋構造を持つ親水性のポリマーを用いることで、保水層19に含まれる水の含有量を適切に調整でき好ましい。
成分(b)の形状としては、球状、塊状、ブドウ房状、繊維状から選択される1種又は2種以上が挙げられる。成分(b)の平均粒径は、1〜1000μmであることが好ましく、10〜500μmであることがより好ましい。成分(b)の平均粒径は、1μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましい。また、成分(b)の平均粒径は、1000μm以下であることが好ましく、500μm以下であることがより好ましい。
なお、成分(b)の平均粒径は、動的光散乱法、レーザー回折法等により測定される。
成分(b)の具体例としては、例えば、デンプン、架橋カルボキシルメチル化セルロース、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合体又は共重合体等、ポリアクリル酸及びその塩並びにポリアクリル酸塩グラフト重合体から選択される1種又は2種以上が挙げられる。中でも、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合体又は共重合体等、ポリアクリル酸及びその塩並びにポリアクリル酸塩グラフト重合体を用いることが、保水層19に含まれる水の含有量の調整がしやすく、発熱層中の水分量を適切にし、良好な発熱の立ち上がりと温感を良好に持続させる点から好ましい。
保水層19に占める成分(b)の割合は、乾燥状態で、10〜70質量%であることが好ましく、さらに20〜65質量%であることが、保水層19への速やかな水分移動を促し、保水層19に含まれる水の含有量の調整がしやすく、発熱層中の水分量を適切にし、良好な発熱の立ち上がりと温感を良好に持続させる点からより好ましい。
同様の観点から、保水層19に占める成分(b)の割合は、乾燥状態で、10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、一方、70質量%以下であることが好ましく、65質量%以下であることがより好ましい。
保水層19は、保水層19に含まれる水の含有の調整がしやすく、発熱層中の水分量を適切にし、良好な発熱の立ち上がりと温感を良好に持続させる点から、乾燥状態でその坪量が20〜200g/mであることが好ましく、35〜150g/mであることがより好ましく、50〜140g/mであることがさらに好ましい。
保水層19に含まれる成分(b)の坪量は、保水層19に含まれる水の含有量の調整がしやすく、発熱層中の水分量を適切にし、良好な発熱の立ち上がりと温感を良好に持続させる点から乾燥状態で5〜150g/mであることが好ましく、10〜100g/mであることがより好ましく、30〜90g/mであることがさらに好ましい。
保水層19は、乾燥状態でその坪量が20g/m以上であることが好ましく、35g/m以上であることがより好ましく、50g/m以上であることがさらに好ましい。また、保水層19は、乾燥状態でその坪量が200g/m以下であることが好ましく、150g/m以下であることがより好ましく、140g/m以下であることがさらに好ましい。
保水層19に含まれる成分(b)の坪量は、乾燥状態でその坪量が5g/m以上であることが好ましく、10g/m以上であることがより好ましく、30g/m以上であることがさらに好ましい。また、保水層19は、乾燥状態でその坪量が150g/m以下であることが好ましく、100g/m以下であることがより好ましく、90g/m以下であることがさらに好ましい。
保水層19は、図4に示すように発熱層13が保水層19の片面に形成されたものであってもよく、発熱層13が保水層19の両面に形成されたものであってもよい。
次に、発熱部20の製造方法について説明する。
まず、基材層10を用意し、基材層10上に、冷感剤と分子量が1,000以下の溶剤を含む薬剤組成物を塗工して薬剤層16を形成する。
薬剤組成物の塗工方法は、特に限定されず、ダイコータ、ローラ塗布、スクリーン印刷、ローラグラビア、ナイフコーティング、及びカーテンコーター等を用いてもよい。
また、薬剤組成物の塗工時の温度付近における粘度は、5〜100mPa・sであることが好ましく、10〜50mPa・sであることが塗工のし易さや薬液の拡がり性の観点からより好ましい。たとえば、冷感剤としてメントールを使用する場合には、薬剤組成物として50℃・50RHの条件下での粘度が上述の範囲であることが好ましい。なお、当該粘度の測定は、B型粘度計の4号ローターを用い、ローター回転速度を60rpmで行う。
次に、薬剤層16上に発熱組成物が水中に分散した発熱粉体水分散物を塗工して発熱層13を形成する。すなわち、発熱層13は、発熱組成物の塗工層である。発熱粉体水分散物の塗工方法は、特に限定されず、たとえば、ダイコータ等が挙げられる。
上記の発熱粉体水分散物は、攪拌器により攪拌して、被酸化性金属、炭素成分、水に不溶な成分等をより均一に分散させることで得られる。また、発熱粉体水分散物は、前述した成分を全て一度に混合することで調製されてもよいが、予め、増粘剤を水に溶解したものに反応促進剤を溶解して水溶液を準備し、次に被酸化性金属と炭素成分とをプレ混合したものを水溶液と混合してもよい。
その後、発熱層13上に保水層19を形成することによって、発熱部20が製造される。保水層19の形成方法は、特に限定されないが、たとえば、吸水性ポリマーの粒子を含む層を配してもよい。
これにより、基材層10と発熱層13との間に、薬剤層16が形成された発熱部20を製造できる。
[発熱体18]
発熱体18は、発熱部20と、発熱部20を内部に収容する内袋17とを備える。
内袋17は、シート171と、シート172の周縁部を接合することで構成されている。シート171と、シート172の周縁部以外の領域は非接合領域であり、非接合領域内に発熱層13が配置される。
シート171は、温熱具1を使用者が肌に着用した際、発熱層13よりも肌側に配置される。
シート171は、通気性シートであり、その通気度は、40,000秒/100ml以下であることが好ましく、25,000秒/100ml以下であることがより好ましい。
シート171の通気度を40,000秒/100ml以下とすることで、シート171の通気性を確保し、発熱層13からの蒸気をシート171外部に放出しやすくすることができる。
一方で、シート171の通気度は、10秒/100ml以上であることが好ましく、100秒/100ml以上であることがより好ましい。シート171の通気度を10秒/100ml以上とすることで、発熱温度を制御し、異常発熱を防ぐことができる。
このような通気度を有するシート171としては、例えば、透湿性は有するが透水性を有さない合成樹脂製の多孔性シートを用いることが好適である。具体的には、ポリエチレンに炭酸カルシウム等を含有させ延伸したフィルムを用いることができる。
シート172は、温熱具1を使用者が肌に着用した際、発熱層13よりも肌よりも遠い側に位置する。
シート171の外部に蒸気を放出しやすくする観点から、シート172の通気度は、シート171の通気度よりも高いことが好ましい。
また、シート172の通気度は、酸素を少量ずつ取り込み、良好な発熱特性を保持する観点から、150,000秒/100ml以下が好ましく、100,000秒/100ml以下がより好ましく、85,000秒/100ml以下がさらに好ましい。一方、蒸気を外部に逃がさず、使用者に効率よく蒸気を付与する観点から、50,000秒/100ml以上が好ましく、60,000秒/100ml以上がより好ましい。
このような通気性を有するシート172としては、例えば、透湿性は有するが透水性を有さない合成樹脂製の多孔性シートを用いることが好適である。具体的には、ポリエチレンに炭酸カルシウム等を含有させ延伸したフィルムを用いることができる。
ここで、温熱具1が通気性のシート172を有することで、第二シート12及びシート172で構成されるシート層全体の通気性は、第一シート11、シート171、基材層10で構成されるシート層全体の通気性よりも低くなっている。換言すると、第二シート12を最外層とし、第二シート12から発熱層13に至るまでのシート層全体の通気度は、第一シート11を最外層とし、第一シート11から発熱層13に至るまでのシート層全体の通気度よりも高くなっている。具体的には、第二シート12から発熱層13に至るまでのシート層全体の通気度は、80,000秒/100ml以上であることが好ましい。
また、発熱体18の平面形状は、好ましくは矩形形状であり、より好ましくは正方形形状である。
発熱体18は、第一シート11及び第二シート12で構成される外袋内部に収容される。また、発熱体18のシート172の一部は、ホットメルト系接着剤等の接着剤により、第二シート12に固定されていてもよい。これにより、外袋内で、発熱体20が移動することを抑制できる。
本実施形態の発熱体18の表面最高温度は、使用者に気持ちよい温感と冷感を両立させる観点から、好ましくは36℃以上であり、より好ましくは38℃以上であり、さらに好ましくは41℃以上である。
また、発熱体18の表面最高温度は、使用者に心地よい温感を与える観点から、好ましくは60℃以下であり、より好ましくは55℃以下であり、さらに好ましくは50℃以下である。
表面最高温度は、JIS S4100に準拠した測定機を用いて測定することができる。
[外袋]
つぎに、外袋、すなわち、温熱具1の外郭を構成する第一シート11及び第二シート12について説明する。
本実施形態では、第一シート11及び第二シート12はいずれも同一の大きさであり、同一平面形状である。本実施形態では、温熱具1は、第一シート11側からの平面視において、長手方向Xとこれに直交する幅方向Yを有する横長の形状をしている。
このように、温熱具1を、第一シート11側からの平面視において、横長の扁平形状とすることで、温熱具1を、使用者の左右方向に延在するように、貼り付けることができる。
なお、前述のとおり、第一シート11と第二シート12とを別体のシートで構成し、互いの外周縁を貼り合わせることで、袋体を構成してもよく、また、第一シート11と第二シート12とを一連のシートで構成し、この一連のシートを折って、対向する外周縁同士を貼り合わせることで袋体を構成してもよい。
第一シート11は、温熱具1を使用者が着用した際に、使用者の肌側に位置する。第一シート11は、通気性シートであり、その通気度は、8000秒/100ml以下である。なかでも、発熱層13で発熱した蒸気の通気性を確実に確保する観点から、第一シート11の通気度は、6,000秒/100ml以下であり、1,000秒/100ml以下であることがより好ましい。また、第一シート11の通気度の下限値は特に限定されない。ただし、第一シート11の内側、中でも内側に位置する内袋17が透けて見えてしまうことを防止するための坪量等を考慮すると、1秒/100ml以上であることが好ましい。
第一シート11としては、不織布をはじめとする繊維シートを使用できる。
第二シート12は、本実施形態では、第一シート11と同様の通気性を有するシートで構成されている。ただし、美観の観点から第一シート11と同様、不織布で構成することが好ましい。
ここで、温熱具1は、少なくともX軸方向に伸縮可能な構成としてもよい。たとえば、第一シート11及び第二シート12を上述した通気性を有し、かつ、X軸方向に伸縮する伸縮性シートとしてもよい。伸縮性シートとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリアクリル等から選択される合成繊維;セルロース、シルク、コットン、ウール等から選択される天然繊維;又はそれらを複合した繊維等から構成されるシートがあげられる。或いは、伸縮性シートとしては、2種以上の繊維を用いて、エアスルー法、スパンボンド法、ニードルパンチ法、メルトブローン法、カード法、熱融着法、水流交絡法、溶剤接着法から選択される方法により製造された不織布を用いることもできる。また、不織布以外に、編み布等も使用できる。特に、風合いや、弾力性の観点から、伸縮性シートとして伸縮性を有する不織布を用いることが好ましい。伸縮性を有する不織布としては、構成繊維として弾性繊維(例えば、ポリウレタン、ポリエステル)を含むエアスルー不織布やスパンボンド不織布等が好ましく、風合いの観点から不織布をシリコーンや界面活性剤等で表面処理したものを使用することもできる。なお、第一シート11と第二シート12とを同種材料で構成された伸縮性シートとしてもよく、異種材料で構成された伸縮性シートとしてもよい。
次に、第一粘着層14と第二粘着層15について説明する。
第一粘着層14及び第二粘着層15は、第一シート11の外面に設けられている。第一粘着層14及び第二粘着層15は、温熱具1を使用者の肌に取り付けるためのものである。
第一粘着層14は一対からなり、該一対の第一粘着層14は第一シート11の外面に並列して一方向に延在するとともに離間配置され、好ましくは第一シート11のX軸方向の端部にそれぞれ配置されている。第一シート11の外面側からの平面視において、一対の第一粘着層14は、発熱層13と重なっていないことが発熱特性の点で好ましい。
一方で、第二粘着層15は、第一シート11側からの平面視において、一対の第一粘着層14間の領域に配置され、第一粘着層14に倣って同方向に延在している。本実施形態では、第二粘着層15は、第一シート側からの平面視において、矩形形状となっている。
第一粘着層14及び第二粘着層15は、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、オレフィン系樹脂から選択される少なくとも1種以上を含む粘着剤を、第一シート11の外面に塗布することで形成される。
以上のような温熱具1は、酸素遮断性の袋に封入されることが望ましい。
温熱具1を使用する際には、酸素遮断性の袋を開封し、温熱具1を取り出す。その後、剥離紙21を取り外し、第一粘着層14及び第二粘着層15により、温熱具1を使用者の首の後ろ側に貼り付ける。これにより、温熱具1が使用者に固定されることとなる。
発熱層13中の被酸化性金属が、空気と接触することで、被酸化性金属が酸化し、発熱層13が発熱する。発熱層13が発熱することで、発熱層13中の水分が蒸発し、蒸気が発生する。蒸気は、基材層10、シート171、第一シート11を通じて温熱具1の外部に放出される。
なお、発熱体に基材層10が設けられていない場合には、シート171、第一シート11を介して蒸気が外部に放出される。
一方で、内袋17のシート172は非通気層であるため、発熱層13で発生した蒸気は、シート172により遮断されて、第二シート12側から外部へはほとんど放出されない。これにより、シート171から優先的に蒸気を放出させることができ、使用者の肌に確実に蒸気を供給することができる。
つぎに、温熱具1が本発明者らの着想である発熱挙動に対する冷感剤の揮散挙動を適切にすることが実現できた理由及びその効果について説明する。
上述したように、本発明の温熱具1は特許文献1に記載された発熱具のように、溶剤や界面活性剤により冷感剤を発熱部の全体に均一に行きわたらせるものではなく、発熱層13とは別に薬剤層16を備えるものである。これにより、冷感剤による発熱特性への影響を効果的に抑制し、温熱具1の使用開始後すぐに良好な温感を付与できるようになるともに、冷感効果が得られやすくなる。そして、薬剤層16が発熱層13及び第二シート12の間に配置されることにより、冷感剤が第一シート11の通気性を低下させることで十分な発熱が得られなくなることを抑制でき、発熱時の立ち上がりの良さを安定的に得られるようになる。さらに、配置が制御された薬剤層16において、分子量1,000以下の溶剤を含むことによって、冷感剤の揮散速度が向上し、使用開始後すぐの発熱温度の上昇に伴って、冷感剤もスムーズに揮散されるようになり、かつ十分な量の冷感剤を揮散させることができる。これらが総合的に作用した結果、温熱具1においては、上記のような発熱温度の立ち上がりが良好になり、かつ、発熱温度の立ち上がりの早さと冷感剤の初期の揮散速度の速さとが適切に組み合わさったものと考えられる。本発明では、これに加え、さらに冷感剤の揮散量が向上される効果も得られ、これら全てが合わさることで、適用部位のコリや疲れ、痛みに対する効果感が向上し、即効感も高くなるといった、従来にはない効果が得られると推測される。さらには、冷感剤によるジンジン感も得られ、使用者の満足感が高まる。
また、分子量1,000以下の溶剤とすることで冷感剤の揮散挙動を制御できるメカニズムの詳細は明らかではないが、溶剤の分子量が高いほど、溶剤が発熱層13中の被酸化性金属や炭素成分に作用して酸化反応を阻害しやすくなる結果、温熱具1の発熱開始時の立ち上がり温度を低下させるのに対し、溶剤の分子量を1,000以下に小さくすることで、かかる立ち上がり温度の低下、ならびに冷感剤の揮散量及び速度の低下を抑制できると考えられる。
さらに、温熱具1において、薬剤層16が発熱層13及び第二シート12の間に配置されることにより、発熱層13と第一シートの間にある保水層19に冷感剤が吸着することで保水層19の保水性が低下することを抑制できる。その結果、良好な発熱安定的に得られるようになる。
また、薬剤層16が発熱層13及び第二シート12の間に配置されることにより、第一シート11に配置された第一粘着層14及び第二粘着層15の粘着性を良好に保持できる。言い換えると、薬剤層16から染み出した冷感剤が第一粘着層14及び第二粘着層15に作用してその粘着性を低下させることを抑制できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
たとえば、上記実施形態では、シート172が非通気層であるとしたが、たとえば、第二シート12、シート172のうち、いずれか一方を非通気層としてもよく、双方を非通気層としてもよい。
さらには、内袋17内部に、非通気性のシートを配置してもよい。この場合には、発熱層13よりもシート172側に非通気性のシートを配置する。この非通気性のシートは、第二シート12側からの平面視において、発熱層13全体を被覆するものであることが好ましい。この場合、第二シート12、シート172は非通気層であってもよく、通気層であってもよい。
さらには、上記実施形態では、第一シート側からの平面視において、第一粘着層14の両端部、第二粘着層15の両端部は、いずれも第一シート11の外周縁に達していたが、これに限られるものではない。
上記実施形態では、第一シート11の外面に、第一粘着層14及び第二粘着層15が形成されている例について説明したが、第一粘着層14及び第二粘着層15は形成されていなくてもよい。この場合、温熱具1は、温熱具1の両端部に伸縮性の耳かけ部を設置するなど、他の固定部を有していてもよい。
また、上記実施形態では、発熱層13は、内袋17に収容されていたが、内袋17は無くてもよい。この場合には、第一シート11を含むとともに、上記発熱層13に空気を供給するための通気層は、第一シート11一枚で構成されていてもよい。このようにすることで、温熱具の構成を簡素化できる。
また、上記実施形態では、温熱具1を首の後ろ側に貼り付けていたが、これに限らず、使用者の他の部位の肌面に貼り付けてもよい。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の温熱具を開示する。
<1>
通気性を有する第一シートと、
第二シートと、
前記第一シート及び前記第二シートの間に配置された発熱層と、
前記発熱層及び前記第二シートの間に配置された薬剤層と、
を備え、
前記発熱層から前記第一シートまでの通気性が、前記発熱層から前記第二シートまでの通気性よりも高くなるように構成され、
前記薬剤層は、冷感剤と、分子量が1,000以下の溶剤とを含む薬剤組成物からなる温熱具。
<2>
好ましくは、前記発熱層及び前記第一シートの間に保水層を有する、<1>に記載の温熱具。
<3>
前記冷感剤は、好ましくは、メントール、1,8−シネオール、乳酸メンチル、酢酸メンチル、コハク酸モノメンチル、3−(l−メントキシ)−1,2−プロパンジオール、及びN−エチル−3−p−メンタンカルボキサミドよりなる群から選ばれる1種又は2種以上の化合物を含む、<1>又は<2>に記載の温熱具。
<4>
前記溶剤の含有量は、前記薬剤組成物中の前記冷感剤と前記溶剤の合計量に対して、好ましくは、30質量%以上、85質量%以下である、<1>乃至<3>のいずれかに記載の温熱具。
<5>
前記溶剤は、好ましくは、多価アルコールを含む、<1>乃至<4>のいずれかに記載の温熱具。
<6>
前記溶剤は、好ましくは、ポリエチレングリコール、グリセリン、及びプロピレングリコールの中から選ばれる1種又は2種以上である、<1>乃至<5>のいずれかに記載の温熱具。
<7>
前記溶剤の分子量は、好ましくは、600以下である、<1>乃至<6>のいずれかに記載の温熱具。
<8>
前記冷感剤の前記発熱層の平面視における面積に対する含有量は、好ましくは1.0mg/cm以上である、<1>乃至<7>のいずれかに記載の温熱具。
<9>
前記冷感剤の前記発熱層の平面視における面積に対する含有量は、好ましくは6.0mg/cm以下である、<1>乃至<8>のいずれかに記載の温熱具。
<10>
前記溶剤の含有量は、前記発熱層の平面視における単位面積当たり、好ましくは2.0mg/cm以上である、<1>乃至<9>のいずれかに記載の温熱具。
<11>
前記溶剤の含有量は、前記発熱層の平面視における単位面積当たり、好ましくは20.0mg/cm以下である、<1>乃至<10>のいずれかに記載の温熱具。
<12>
前記薬剤組成物は、好ましくは、界面活性剤を実質的に含まない、<1>乃至<11>のいずれかに記載の温熱具。
<13>
前記発熱層が、好ましくは、被酸化性金属、吸水剤及び水を備える、<1>乃至<12>のいずれかに記載の温熱具。
<14>
前記発熱層が、好ましくは、増粘剤を含む、<1>乃至<13>のいずれかに記載の温熱具。
<15>
前記被酸化性金属が、坪量で表して、好ましくは、100g/m以上、3,000g/m以下である、<13>または<14>に記載の温熱具。
<16>
前記発熱層が、好ましくは、発熱組成物の塗工層である、<1>乃至<15>のいずれかに記載の温熱具。
<17>
前記発熱層から前記第二シートまでの通気度が、好ましくは、80,000秒/100ml以上である、<1>乃至<16>のいずれかに記載の温熱具。
<18>
好ましくは前記発熱部が内袋を有しており、前記内袋を構成するシートの内、発熱層より肌から遠い側に配されるシートの通気度が、発熱層より肌側に配されるシートの通気度の通気度よりも高い、<1>乃至<17>のいずれかに記載の温熱具。
<19>
前記内袋を構成するシートの内、前記発熱層より肌側に配されるシートの通気度が、好ましくは、40,000秒/100ml以下、10秒/100ml以上である、<18>に記載の温熱具。
<20>
前記内袋を構成するシートの内、前記発熱層より肌から遠い側に配されるシートの通気度が、好ましくは、50,000秒/100ml以上、150,000秒/100ml以下である、<18>または<19>に記載の温熱具。
<21>
発熱体が基材層、前記薬剤層、前記発熱層の順に積層されており、前記基材層は発熱層よりも肌から遠い側に位置するように配されている<1>乃至<20>のいずれかに記載の温熱具。
<22>
発熱体が前記基材層、前記薬剤層、前記発熱層、前記保水層の順に積層されており、前記基材層は発熱層よりも肌から遠い側に位置するように配され、前記保水層が発熱層よりも肌側に位置するように配されている<2>乃至<21>のいずれかに記載の温熱具。
<23>
前記発熱層の発熱開始後の前記冷感剤の揮散量が、好ましくは1mg/2時間以上、5mg/2時間以下である<1>乃至<22>のいずれかに記載の温熱具。
<24>
発熱体の表面最高温度が好ましくは38℃以上55℃以下である<1>乃至<23>のいずれかに記載の温熱具。
<25>
前記第一シートの前記発熱層側とは反対側の面に、好ましくは、粘着層を有する、<1>乃至<24>のいずれかに記載の温熱具。
<26>
通気性を有する第一シートと、
第二シートと、
前記第一シート及び前記第二シートの間に配置された発熱層と、
前記発熱層及び前記第二シートの間に配置された薬剤層と、
を備え、
発熱体が基材層、前記薬剤層、前記発熱層の順に積層されており、
前記基材層は前記発熱層よりも肌から遠い側に位置するように配され、
前記発熱層から前記第一シートまでの通気性が、前記発熱層から前記第二シートまでの通気性よりも高くなるように構成され、
前記薬剤層は、冷感剤としてメントールを含有し、メントールと分子量が1,000以下の溶剤とを含む薬剤組成物からなり、
前記溶剤は、前記冷感剤と前記溶剤の合計量に対して、30質量%以上、85質量%以下であり、
前記冷感剤と前記発熱層に含有される被酸化金属との重量比が5以上55以下である温熱具。
<27>
<1>乃至<25>のいずれかに記載の温熱具の使用方法であって、好ましくは、前記第一シートを使用者の肌に適用する、温熱具の使用方法。
<28>
使用者の肌に温熱蒸気を適用するものである<27>に記載に温熱具の使用方法。
<29>
<1>乃至<26>のいずれかに記載の温熱具の、使用者の肌に冷感剤と温熱蒸気を同時に提供するための使用。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。特に断らない限り、「%」及び「部」はそれぞれ「質量%」及び「質量部」を意味する。
図1に示すような構造の温熱具を以下のようにして作製した。
<実施例1>
〔発熱粉体水分散物の調製〕
被酸化性金属100質量部、炭素成分8質量部、水62質量部、反応促進剤11質量部、増粘剤0.2質量部、を用意し、次の手順で調整した。増粘剤を水に溶解し、次いで反応促進剤を溶解して水溶液を用意し、一方で被酸化性金属、炭素成分をプレ混合した粉体を用意し、水溶液にプレ混合粉体を入れ、ディスクタービン型攪拌羽根で150rpm、10分間攪拌してスラリー状の発熱粉体水分散物を得た。
なお、被酸化性金属、炭素成分、水、反応促進剤、及び増粘剤の種類、製品名及び製造元は以下のとおりである。
<原料組成物>
被酸化性金属:鉄粉(鉄粉RKH、平均粒径45μm、DOWA IP クリエイション株式会社製)
炭素成分:活性炭(カルボラフィン、平均粒径40μm、日本エンバイロケミカルズ株式会社製)
水:水道水
反応促進剤:塩化ナトリウム(局方塩化ナトリウム、大塚化学株式会社製)
増粘剤:キサンタンガム(エコーガムBT、DSP五協フード&ケミカル株式会社製)
〔発熱部の作製〕
保水層として、木材パルプ製の紙A(20g/m、伊野紙株式会社製)と吸水性ポリマー(ポリアクリル酸ナトリウム、球状、平均粒子径300μm、50g/m、アクアリックCA、株式会社日本触媒製)と木材パルプ製の紙B(30g/m、伊野紙株式会社製)をこの順に積層して一体化したポリマーシートを使用した。また、基材層としてポリエチレンラミネート紙(大昭和紙工産業株式会社製)を準備した。
25cm(5cm×5cm)のポリエチレンラミネート紙の上に、表1に示す組成で冷感剤を溶解した溶剤を塗布し(塗工量60g/m)、その塗布面上に、上記の発熱粉体水分散物を25cm(5cm×5cm)の範囲に600g/mの量にて塗布した。その後、形成された発熱層上に上述のポリマーシートを配して積層構造体である発熱部を作製した。
〔発熱体の作製〕
第一シート(肌側に配される通気性のあるシート)の通気度が16,000秒/100mlであり、第二シート(非通気性シート)の通気度が80,000秒/100ml以上である内袋内に発熱部を入れて、周縁部を密閉シールした。このとき、基材層側が、第二シート側に位置するように、発熱層を配置した。これにより、発熱体を得た。
〔温熱具の製造〕
第一シートとして、ニードルパンチ不織布(通気度1秒/100ml、坪量80g/m)を使用し、第二シートとして、スパンボンド不織布(通気度1秒/100ml、坪量38g/m)を使用した。そして、第一シート、第二シートの内側に、発熱体を2つ離間配置した。その後、第一シート及び第二シートを重ね、周縁部を密閉シールした。
さらに、第一シート側に、粘着層を配置し、温熱具を得た。
<実施例2〜8>
表1に示す組成の冷感剤及び溶剤とした以外は、実施例1と同様にして、温熱具を得た。
<比較例1、2>
原料組成物の固形分(被酸化性金属、繊維状物及び活性炭の合計)100部に対し、カチオン系凝集剤であるポリアミドエピクロロヒドリン樹脂(星光PMC株式会社製、商品名「WS4020」)0.7部及びアニオン系凝集剤であるカルボキシメチルセルロースナトリウム(第一工業製薬株式会社製、商品名「HE1500F」0.18部を添加した。更に、水(工業用水)を、固形分濃度が12%となるまで添加しスラリーを得た。
なお、原料組成物は、以下のとおりである。
<原料組成物配合>
・被酸化性金属:鉄粉、DOWA IP クリエイション株式会社製、商品名「RKH」:83%
・繊維状物:パルプ繊維(フレッチャー チャレンジ カナダ社製、商品名 NBKP「Mackenzi(CSF200mlに調整)」):8%
・反応促進剤:活性炭(日本エンバイロケミカルズ株式会社製、商品名「カルボラフィン」、平均粒径45μm)9%
前記スラリーを用い、これを抄紙ヘッドの直前で0.3%に水希釈し、傾斜型短網抄紙機によって、ライン速度15m/分にて抄紙して湿潤状態の成形シートを作製した。
成形シートをフェルトで挟持して加圧脱水し、そのまま140℃の加熱ロール間に通し、含水率が5%以下になるまで乾燥した。乾燥後の坪量は450g/m2、厚さは0.45mmであった。このようにして得られた成形シートの組成を熱重量測定装置(セイコーインスツルメンツ社製、TG/DTA6200)を用いて測定した結果、鉄83%、活性炭9%、パルプ8%であった。
得られた成形シートを49mm×49mmに切り取り、3枚を重ね合わせ、該成形シート100部に対し電解液量(5%食塩水)が45部となるように、電解液を注入した。
その後、表1に示す組成で冷感剤を溶解した溶剤を、当該成形シートに注入し、毛管現象を利用して、成形シート全体に浸透させ、発熱部を得た。
得られた発熱部を用いて、実施例1と同様に、発熱体を作製し、温熱具を得た。
<比較例3>
表1に示す組成の冷感剤及び溶剤とし、冷感剤が表1に示す位置となるようにした以外は、実施例1と同様にして、温熱具を得た。
具体的には、25cm(5cm×5cm)のポリエチレンラミネート紙の上に、上記の発熱粉体水分散物を25cm(5cm×5cm)の範囲に600g/mの量にて塗布した後、表1に示す組成で冷感剤を溶解した溶剤を塗布し(塗工量60g/m)、その塗布面上に、上述のポリマーシートを配して積層構造体である発熱部を作製した。
<比較例4>
表1に示す組成の冷感剤及び溶剤とし、冷感剤が表1に示す位置となるようにした以外は、実施例1と同様にして、温熱具を得た。
具体的には、25cm(5cm×5cm)のポリエチレンラミネート紙の上に、上記の発熱粉体水分散物を25cm(5cm×5cm)の範囲に600g/mの量にて塗布した後、その塗布面上に、上述のポリマーシートを配し、その上に、表1に示す組成で冷感剤を溶解した溶剤を塗布し(塗工量60g/m)て積層構造体を作製し、発熱部を作製した。
<比較例5>
表1に示す組成の冷感剤及び溶剤とした以外は、実施例1と同様にして、温熱具を得た。
上記の実施例及び比較例で得られた温熱具を用いて、以下の評価を行った。結果を表1に示す。なお、温熱具は、評価を行う直前まで、酸素遮断性の袋内に密閉しておいた。
(評価)
・発熱特性(適用初期の発熱の立ち上がり)
JIS S4100に準拠した測定機を用いて、温熱具の第一シートの外面のうち、発熱部がある面の中心に、測定機の温度センサーを貼り付けて、室温20℃、絶対湿度50%、酸素存在下で発熱部の発熱を開始させ、心地よい温感を感じる42℃に到達するまでに要する時間(分)を測定した。
・メントール揮散量
まず、発熱体が酸化反応を行う程度に充分な量の空気が入った15cm×25cmのポリフッ化ビニル樹脂の気体捕集バッグ(テドラー(商標登録)バッグ、デュポン社製)を用意し、気体捕集バッグの一方の端部を空気供給源に接続し、他方の端部の吐出口又は吐出口に連結したチューブの先端をエタノール中に浸漬させた。
次に、メントールが保持された発熱体を酸素遮断袋から取り出し、当該気体捕集バッグにいれて、35℃に設定したホットプレート上に2時間載置した。ホットプレート上に載置している間、空気供給源から気体捕集バッグ内に一定スピードで(100mL/min)空気を流入させ、気体捕集バッグの他方の端部の吐出口又は吐出口に連結したチューブの先端から空気を排出させることで、発熱体から揮散したメントールをエタノール中に捕集した。また、気体捕集バッグ内に流入した空気が適切に排出されるよう、気体捕集バッグ上に重りを載せ、気体捕集バッグの周囲は、ホットプレートによる加温が保持されるように、断熱材により断熱した。
2時間の載置後、気体捕集バッグから発熱体を取り出し、気体捕集バッグ内をエタノールで洗浄し、洗浄に用いたエタノールも捕集して、メントールの揮散量に合計した。
メントールの捕集量の分析は、ガスクロマトグラフィー(Agilent 6890N、アジレント・テクノロジー株式会社製)により行った。
これらの作業は全て大気圧下で行った。
なお、温熱具は発熱体を2つ用いているため、温熱具のメントール揮散量は、発熱体一つあたりで測定された量の2倍とした。
・官能評価
〔肩と腰の痛みへの効果感〕
肩又は腰への痛みを感じている被験者5名に各温熱具を適用し、8時間適用した後において、コリや痛みがどの程度改善したのかを、以下の5段階の基準で評価させ、その平均値をとった。
5:痛みが緩和されとても軽くなるような効果感を感じる
4:痛みが緩和され、効果感を感じる。
3:装着時痛みが緩和されるような感覚を感じるが効果感についてはどちらも言えない。
2:痛みに対する効果感をあまり感じない
1:痛みに対する効果感を全く感じない
〔即効感〕
肩又は腰への痛みを感じている被験者5名に各温熱具を適用し、適用後10〜30分経過時点において、コリや痛みが軽減すると感じたかどうかを、以下の5段階の基準で評価させ、その平均値をとった。
5:痛みが軽減する感覚を非常に感じる
4:痛みが軽減する感覚を感じる
3:やや痛みが軽減する感覚を感じる
2:どちらとも言えない
1:痛みが軽減する感じはしない。
〔メントール実感の評価〕
被験者5名に各温熱具を適用し、6時間適用後メントールのジンジンする感覚の強さについて、以下の5段階の基準で評価させ、その平均値をとった。
5:とても優れている(メントールのジンジン感もちょうど良い。メントール感も早期に感じられ、それが持続した。)
4:優れている(メントール感はちょうど良いが、メントールを感じるまでやや時間がかかる或いはメントールの持続時間がやや短い)
3:問題ない(メントール感は感じるがメントールの強さやメントール感の持続時間がやや物足りない。)
2:メントール感が明らかに弱い
1:メントール感が全くしない。
Figure 2019037775
実施例3と、実施例8とを比較すると、実施例3はPEG400を用いているために、PEG1000を用いた実施例8に比べて、42℃立ち上がり時間、及びメントール揮発量がより一層揮発向上し、その結果、痛みへの効果感、即効感、メントール実感がより一層優れたものと考えられる。すなわち、溶剤の分子量を低くすることによって、本発明の効果が得られやすくなるものと推測される。
また、比較例3は、42℃の立ち上がり時間が長いため、即効感が得られず、メントール実感も弱いものであった。また、比較例4は、42℃まで温度が上がらなかったため、痛みへの効果感、即効感、メントール実感すべてにおいて、不十分なものであった。
なお、実施例1の温熱具において、分子量2000のポリエチレングリコールを用いた場合、メントールの揮散量が1mg/2時間に到達せず、効果感、即効感、ジンジン感のいずれにおいても劣るものであった。
1 温熱具
10 基材層
10a 親水層
10b 液不透過層
11 第一シート
12 第二シート
13 発熱層
14 第一粘着層
15 第二粘着層
16 薬剤層
17 内袋
18 発熱体
19 保水層
20 発熱部
21 剥離紙
102 吸水シート
171 シート
172 シート
X 長手方向
Y 幅方向

Claims (9)

  1. 通気性を有する第一シートと、
    第二シートと、
    前記第一シート及び前記第二シートの間に配置された発熱層と、
    前記発熱層及び前記第二シートの間に配置された薬剤層と、
    を備え、
    前記発熱層から前記第一シートまでの通気性が、前記発熱層から前記第二シートまでの通気性よりも高くなるように構成され、
    前記薬剤層は、冷感剤と、分子量が1,000以下の溶剤とを含む薬剤組成物からなる温熱具。
  2. 前記発熱層及び前記第一シートの間に保水層を有する、請求項1に記載の温熱具。
  3. 前記冷感剤は、メントール、1,8−シネオール、乳酸メンチル、酢酸メンチル、コハク酸モノメンチル、3−(l−メントキシ)−1,2−プロパンジオール、及びN−エチル−3−p−メンタンカルボキサミドよりなる群から選ばれる1種又は2種以上の化合物を含む、請求項1又は2に記載の温熱具。
  4. 前記溶剤の含有量は、前記薬剤組成物全量に対して、30質量%以上、85質量%以下である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の温熱具。
  5. 前記溶剤は、ポリエチレングリコール、グリセリン、及びプロピレングリコールの中から選ばれる1種又は2種以上である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の温熱具。
  6. 前記発熱層から前記第二シートまでの通気度が、80,000秒/100ml以上である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の温熱具。
  7. 前記第一シートの前記発熱層側とは反対側の面に、粘着層を有する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の温熱具。
  8. 前記発熱層が被酸化性金属を含み、前記被酸化性金属と、前記温熱具中に含まれる前記冷感剤との重量比(被酸化性金属/冷感剤)が、5以上55以下である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の温熱具。
  9. 請求項1乃至8に記載の温熱具の使用方法であって、前記第一シートを使用者の肌に適用する、温熱具の使用方法。
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