JP2019037061A - 超電導コイルの端子接続構造 - Google Patents

超電導コイルの端子接続構造 Download PDF

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Abstract

【課題】超電導性能を低下させることなく超電導コイルと接続端子との電気的接続を確実に維持できる超電導コイルの端子接続構造を提供する。【解決手段】板状の超電導線材を巻回して形成された環状の巻回部11と、巻回部11から外方に延出する口出部12とを有する超電導コイル1と、口出部12を保持する保持部66aを含む導電性の端子部61を有する接続端子6と、を備え、口出部12の少なくとも一方の板面Sと保持部66aとの間には、保持部66aの内部から外部に亘って配置された導電性の材料からなる板状の補助線材7が設けられている。【選択図】図7

Description

本発明は、超電導コイルと超電導コイルに電気的に接続される接続端子とを備えた超電導コイルの端子接続構造に関する。
従来、ティースに超電導コイルが巻回されているステータコアとステータコアの内周側に対向して配置されたロータと、を備えた超電導モータが知られている(例えば、特許文献1参照)。この超電導コイルは、板状の超電導線材を巻回して形成された環状の巻回部と、巻回部から外方に延出する口出部と、を有している。超電導モータは、板状の超電導線材を用いることで、銅線コイルを用いた一般的なモータに比べてステータコア内の磁束密度が高められるので、大きなトルクを発生させることができる。一方、板状の超電導線材は銅線コイルのようにあらゆる方向に屈曲させることができないため、互いに離間する超電導コイルどうしを電気的に接続するために導電性の接続端子が必要となる。
特許文献1に記載の超電導コイルの端子接続構造は、超電導コイルと、ステータコアの外周側から内周側に亘って延設された接続端子とを備え、接続端子には、超電導コイルの口出部を保持する保持部が形成されている。この接続端子どうしを配線で繋げることで、同相(U相、V相、W相)の超電導コイルどうしが直列接続されている。
特開2013−93974号公報
ところで、超電導モータを稼働させるには超電導コイルを室温から電気抵抗がゼロとなる臨界温度以下(例えば、77ケルビン)まで冷却する必要がある。このため、超電導コイルや接続端子が熱収縮するので、双方の熱収縮率の違いによって口出部に大きな曲げ応力や引張応力が作用する。更に、口出部には、超電導コイルへの通電による電磁振動やロータの回転による機械振動が加わる。これら応力や振動が口出部のうち保持部の入口部分に集中し、超電導性能が低下するだけでなく、最終的に断線に至るおそれがある。
そこで、超電導性能を低下させることなく超電導コイルと接続端子との電気的接続を確実に維持できる超電導コイルの端子接続構造が望まれている。
超電導コイルの端子接続構造の特徴構成は、板状の超電導線材を巻回して形成された環状の巻回部と、前記巻回部から外方に延出する口出部とを有する超電導コイルと、前記口出部を保持する保持部を含む導電性の端子部を有する接続端子と、を備え、前記口出部の少なくとも一方の板面と前記保持部との間には、前記保持部の内部から外部に亘って配置された導電性の材料からなる板状の補助線材が設けられている点にある。
上述したように、超電導モータは、超電導コイルを常温から電気抵抗がゼロとなる臨界温度以下まで冷却してから稼動させるので、超電導コイルの口出部のうち保持部の入口付近に大きな曲げ応力や引張応力が集中し易い。これに、超電導コイルへの通電による電磁振動やロータの回転による機械振動が加わる。
そこで、本構成では、口出部の板面と保持部との間に、保持部の内部から外部に亘って配置された板状の補助線材を設けている。その結果、口出部のうち保持部の入口付近に曲げ応力や引張応力が作用したとしても、補助線材によって口出部に直接付与される曲げ応力や引張応力が低減される。また、電磁振動や機械振動が口出部のうち保持部の入口付近に加わった場合でも、補助線材によって口出部に伝播される振動が減衰される。よって、超電導性能の低下や超電導コイルの断線を防止することができる。
このように、超電導性能を低下させることなく超電導コイルと接続端子との電気的接続を確実に維持できる超電導コイルの端子接続構造を提供できた。
他の特徴構成は、前記保持部のうち前記巻回部から遠い方の端部は、前記補助線材がない状態で前記口出部と電気的に接続されている点にある。
本構成のように、曲げ応力や引張応力が集中し易い保持部の入口付近を除く口出部を、保持部と直接的に電気接続させることで、補助線材による電気抵抗を減少させることができる。よって、超電導コイルと接続端子の端子部との電気的接続を確実に維持しながら、超電導性能をより高めることができる。
他の特徴構成は、前記補助線材は、前記口出部の両方の板面と前記保持部との間に各別に設けられた第一補助線材と第二補助線材とで構成されている点にある。
本構成のように、補助線材を口出部の両方の板面に設けることで、口出部のうち保持部の入口付近に曲げ応力や引張応力があらゆる方向から作用したとしても、これら応力を確実に低減することができる。
他の特徴構成は、前記第一補助線材と前記第二補助線材とは、前記保持部の外部に露出した部分の長さが異なっている点にある。
上述したように、口出部のうち保持部の入口付近に曲げ応力や引張応力が集中し易いが、補助線材を設けることでこれら応力を低減することが可能となる。一方、補助線材のうち保持部の外部に露出した側の端部も補助線材と口出部との接続境界になるため、上記応力が少なからず集中する。そこで、本構成のように、口出部の両方の板面に夫々設けられる第一補助線材と第二補助線材との露出長さを異ならせることで、上記応力が分散される。これによって、超電導コイルと接続端子の端子部との電気的接続を確実に維持することができる。
他の特徴構成は、前記補助線材は超電導材料で構成されている点にある。
補助線材の材料を口出部と同じ超電導材料で構成すれば、補助線材の付加による口出部と接続端子の端子部との間の電気抵抗を抑制することができる。よって、超電導コイルと接続端子の端子部との電気的接続を確実に維持しながら、超電導性能をより高めることができる。
超電導モータの側断面図である。 図1のII−II線矢視図である。 超電導コイルの斜視図である。 超電導コイルの側面図である。 超電導コイルを巻回したステータの拡大斜視図である。 接続端子の配線状態を示す概略平面図である。 超電導コイルの口出部に接続端子を接続した拡大側面図である。 接続端子の平面図である。 接続端子の分解斜視図である。 別実施形態1に係る接続端子の拡大側面図である。 別実施形態2に係る接続端子の拡大側面図である。 別実施形態3に係る接続端子の拡大側面図である。 別実施形態4に係る接続端子の拡大側面図である。
以下に、本発明に係る超電導コイルの端子接続構造の実施形態について、図面に基づいて説明する。本実施形態では、超電導コイルの端子接続構造の一例として、超電導モータMの超電導コイル1に接続端子6を接続する構造を説明する。ただし、以下の実施形態に限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
図1,図2および図5に示すように、超電導モータMは、ケーシング2と、超電導コイル1が巻回されたステータ3と、一対の蓋部4a,4bと、ロータ5と、接続端子6と、を備えている。ケーシング2は、ステータ3の外周を覆う円筒状に形成されている。このケーシング2の内部にステータ3およびロータ5が収容されており、ケーシング2の軸芯X方向の両端開口には、一対の蓋部4a,4bが固定されている。また、ケーシング2の内部には、後述する超電導コイル1を臨界温度以下(例えば、77ケルビン)に冷却させるための極低温状態の液相状または気相状の冷媒(例えば、液体窒素、液体ヘリウム等)が導入される。つまり、超電導モータMの近辺には不図示の極低温冷凍機が搭載されており、この極低温冷凍機からケーシング2の内部に冷媒が導入されるように構成されている。
ステータ3は、ステータコア31と、超電導コイル1と、外周スリーブ33とを有している。ステータコア31は、環状の電磁鋼板を軸芯X方向に積層することにより中空円柱形状に形成されている。ステータコア31には、複数(本実施形態では24箇所)の内側スロット31aと、内側スロット31aの径方向に対応して配置されている複数(本実施形態では24箇所)の外側スロット31bと、を有している。
複数の内側スロット31aは、ステータコア31の内周壁に周方向に沿って一定の間隔を開けて形成されている。この内側スロット31aは、ステータコア31の軸芯X方向における両端面間に亘って延設される凹状溝である。複数の外側スロット31bは、ステータコア31の外周壁に周方向に沿って一定の間隔を開けて形成されている。この外側スロット31bは、ステータコア31の軸芯X方向における両端面間に亘って延設される凹状溝である。隣接する内側スロット31a間に内周ティース31cが形成され、隣接する外側スロット31b間に外周ティース31dが形成されている。
複数の外周ティース31dは、外周面に径方向内側に窪んだ凹部31d1が形成された外周ティース31dと凹部31d1が形成されていない外周ティース31dとが交互に配置されている。凹部31d1が形成された外周ティース31dには、凹部31d1の周方向中央付近に突起31d2が形成されている。これら凹部31d1および突起31d2は、積層されたステータコア31を溶接により結合するために使用される。
図3〜図4に示すように、超電導コイル1は、長尺平板状(テープ形状)の超電導線材(例えば厚み0.4mm、幅5mm)を巻回することで該超電導線材が板面Sに垂直な方向に積層された環状の巻回部11と、巻回部11から外方(巻回方向)に延出する口出部12とを有した所謂レーストラック型超電導コイルである。超電導線材は、表面が絶縁被覆された超電導テープ線材であり、ビスマス系線材(Bi2212線材やBi2223線材)、イットリウムを含む希土類系線材(YBCO線材)で構成されており、電気抵抗がゼロとなる臨界温度が高く冷却が容易な高温超電導体である。この超電導線材は、板面Sに平行な方向に折り曲げることができないので、板面Sに垂直な方向に積層して超電導コイル1が形成されている。なお、超電導線材を2ホウ化マグネシウムや鉄系材料で構成しても良く、特に限定されない。
巻回部11は、直線状に形成された第一直線部13と、直線状に形成されるとともに第一直線部13に対向配置された第二直線部14と、円弧状に形成され第一直線部13の一方の端部と第二直線部14の一方の端部とを接続する第一円弧部15と、円弧状に形成され第一直線部13の他方の端部と第二直線部14の他方の端部とを接続するとともに第一円弧部15に対向配置された第二円弧部16とを有している。
また、超電導コイル1は、第一コイル1aと第二コイル1bとで構成されている。つまり、巻回部11は、第一コイル1aの第一巻回部11aと第二コイル1bの第二巻回部11bとで構成されており、口出部12は、第一コイル1aの第一口出部12aと第二コイル1bの第二口出部12bとで構成されている。
第一コイル1aは、第一口出部12aが外周端部として構成されており、第一口出部12aとは反対側の端部に第一内周端部12cが形成されている。第二コイル1bは、第二口出部12bが外周端部として構成されており、第二口出部12bとは反対側の端部に第二内周端部12dが形成されている。これら第一内周端部12cと第二内周端部12dとは、はんだ材料、溶接材料、導電バインダ等の導電性材料で結合して導通接続されている。
超電導コイル1は、以下に示す方法により巻回される。まず、第一コイル1aの超電導線材を、第一内周端部12cから第二直線部14まで図4の紙面で時計回りに約1周巻回する。次に、第二コイル1bの超電導線材を、第二内周端部12dから第二直線部14まで図4の紙面で反時計回りに約1周巻回する。以降、第一コイル1aの超電導線材と第二コイル1bの超電導線材とを交互に1周ずつ巻回を繰り返し、超電導線材を積層する。夫々のコイル1a,1bを最外周まで積層した後、第一コイル1aの外周端部は、最外周側の第一直線部13から第一口出部12aを連続して直線状に延出させて構成され、第二コイル1bの外周端部は、最外周側の第二直線部14から第二口出部12bを連続して直線状に延出させて構成されている。
図5に示すように、上述した方法で、超電導コイル1の超電導線材は、巻回部11の内周側に非磁性の絶縁材料(例えば、ガラス繊維強化プラスチック)で構成される枠体35を配置した状態で、ステータコア31の内側スロット31aと外側スロット31bとに亘って巻回されている。超電導コイル1は、ステータコア31の軸芯Xから径方向に沿って放射状に複数(本実施形態では24組)配置されている。
超電導コイル1の第一円弧部15は、ステータコア31の一方の端面から突出し、超電導コイル1の第二円弧部16は、ステータコア31の他方の端面から突出している。ステータコア31の両端面から突出した第一円弧部15及び第二円弧部16の幅方向(超電導コイル1の巻軸方向、ステータコア31の周方向)における両端面には、強磁性体からなる半円形状のヨーク34が導電性材料で結合されている。
上述したようにステータコア31に巻回された超電導コイル1には、不図示のインバータ回路によって三相(U相、V相、W相)交流が印加される。図2および図6に示すように、本実施形態における超電導コイル1は、U相の超電導コイル1u、V相の超電導コイル1v、W相の超電導コイル1wで構成されており、これらの超電導コイル1u,1v,1wがスター結線されている。具体的には、超電導モータMは、2組のU相の超電導コイル1u、2組のV相の超電導コイル1v、2組のW相の超電導コイル1wが、この順番で時計回りに配置されており、合計24組の超電導コイル1を備えている。そして、同相の超電導コイル1は、後述する接続端子6を介して銅線等で構成される接続導線Cにより互いに直列接続されており、各相の接続導線Cの一端Up,Vp,Wpが夫々インバータ回路に接続され、各相の接続導線Cの他端Un,Vn,Wnがスター結線されている。
図1〜図2に戻って、外周スリーブ33は円筒状に形成され、その内周面がステータコア31の外周面に対面接触するように、ステータコア31の外周側に配置されている。外周スリーブ33は、銅等の非磁性の導電材料により形成されている。
ロータ5は、ステータコア31の内周側に、ステータコア31と離間して配置されている。ロータ5は、ロータコア51と、籠形導体52と、回転軸53とを有している。ロータコア51は、環状の電磁鋼板を積層することにより中空円柱形状に形成され、ステータコア31の内周側にステータコア31の軸芯Xと同軸芯の回転軸芯を有している。ロータコア51の軸中心部には、回転軸孔51aが形成されており、この回転軸孔51aに回転軸53が挿入されている。この回転軸53は、ロータコア51と一体的に回転するようにロータコア51に固定されている。
籠形導体52は、対向配置した一対のエンドリング52aと、両エンドリング52aを接続するように、エンドリング52aの周方向に沿って配列された複数のロータバー52bとを有している。一方のエンドリング52aがロータコア51の一方の端面から突き出るように配置され、他方のエンドリング52aがロータコア51の他方の端面から突き出るように配置されている。ロータコア51の外周近傍には、軸方向に貫通する複数の貫通孔51bが、周方向に等間隔に形成されており、それぞれの貫通孔51bにロータバー52bが挿通されている。本実施形態において、一対のエンドリング52a及びロータバー52bは、超電導材料により構成されている。
図5、図7〜図9に示すように、接続端子6は、超電導コイル1の口出部12の端部と接続導線Cの端部とを電気接続する端子である。この接続端子6は、端子部61と、端子台62と、ブラケット63と、取付ベース64とを有している。端子部61は、銅等の導電材料で構成されており、端子台62および取付ベース64は、ガラス繊維強化プラスチック等の非磁性の絶縁材料で構成されており、ブラケット63は、ステンレス等の非磁性の金属材料で構成されている。
端子部61は、一対の第一端子部61aおよび第二端子部61bで構成されており、夫々の端子部61a,61bは側面視L字状に形成されている。夫々の端子部61は、接続導線Cが挿入される貫通孔部65aを有する基部65と、基部65からステータコア31に向かって外側に傾斜しながら延出した延出部66とを有している。この延出部66には、超電導コイル1の口出部12を保持する平面視矩形孔状の保持部66aが延出方向に沿って貫通形成されている。
第一端子部61aの保持部66aには、第一コイル1aの第一口出部12aが保持されており、第二端子部61bの保持部66aには、第二コイル1bの第二口出部12bが保持されている。第一コイル1aと第二コイル1bとがステータコア31の周方向に重ねて配置されているため、ステータコア31の軸芯Xからの径方向視において、第一コイル1aの第一口出部12aと第二コイル1bの第二口出部12bとが重ならない(図5参照)。このため、第一端子部61aの保持部66aと第二端子部61bの保持部66aとは、ステータコア31の径方向視(図8の紙面左右方向視)において重ならないように配置されている。つまり、基部65におけるステータコア31の周方向(図8の紙面上下方向)のうち、第一端子部61aの保持部66aが片側半分の領域に設けられ、第二端子部61bの保持部66aは、第一端子部61aの保持部66aが設けられた領域とは反対側の片側半分の領域に設けられている。また、基部65におけるステータコア31の周方向(図8の紙面上下方向)のうち、第一端子部61aおよび第二端子部61bの保持部66aが設けられた領域とは反対側の外側面に夫々2箇所の取付孔部66bが設けられている。この取付孔部66bに取付ボルトB1が挿入されることにより、第一端子部61aおよび第二端子部61bが端子台62に固定されている。
端子台62は、ステータコア31に向かうに連れて幅が広がる側面視台形状に構成されている。端子台62の外側面には、夫々2箇所の取付孔部62bが設けられており、上述した取付ボルトB1が挿入されている(図9参照)。また、端子台62の中央部分には矩形状の窪み部62aが形成されており、この窪み部62aの2箇所に取付孔部62a1が設けられている。この取付孔部62a1に取付ボルトB2が挿入されることにより、端子台62がブラケット63に固定されている。
ブラケット63は、底部63aと、底部63aから屈曲した平板部63bとを有する側面視L字状に構成されている。この底部63aの2箇所に取付孔部63a1が設けられており、取付孔部63a1に取付ボルトB3が挿入されることにより、ブラケット63が取付ベース64に固定されている。また、平板部63bの2箇所に取付孔部63b1が設けられており、上述した取付ボルトB2が挿入されている。取付ベース64は、円環状に構成されており、ステータコア31の上面に不図示のボルトや接着等で固定されている(図5参照)。このように、端子部61が端子台62に固定され、端子台62がブラケット63に固定され、ブラケット63が取付ベース64に固定され、取付ベース64がステータコア31に固定されているので、端子部61は、超電導コイル1の第一円弧部15に干渉しないようにステータコア31から離間した状態で配置されている。
超電導モータMは、超電導コイル1を常温から臨界温度以下まで冷却してから稼動させるので、超電導コイル1や接続端子6が熱収縮し、双方の熱収縮率の違いによって口出部12に大きな曲げ応力や引張応力が作用する。その結果、超電導コイル1の口出部12のうち保持部66aの入口付近に大きな曲げ応力や引張応力が集中し易い。これに、超電導コイル1への通電による電磁振動やロータ5の回転による機械振動が加わる。
そこで、本実施形態では、口出部12の一方の板面Sと保持部66aとの間に、保持部66aの内部から外部に亘って配置された導電性の材料からなる板状の補助線材7を設けている(図7参照)。補助線材7は、銅、銀、金等の導電性材料であっても良いが、好ましくは超電導材料である。この補助線材7は、口出部12と共に保持部66aに挿入された後、はんだ材料、溶接材料、導電バインダ等の導電性材料で結合して、端子部61と導通接続されている。
その結果、口出部12のうち保持部66aの入口付近に曲げ応力や引張応力が作用したとしても、補助線材7によって口出部12に直接付与される曲げ応力や引張応力が低減される。また、電磁振動や機械振動が口出部12のうち保持部66aの入口付近に加わった場合でも、補助線材7によって口出部12に伝播される振動が減衰される。よって、超電導性能の低下や超電導コイル1の断線を防止することができる。しかも、補助線材7の材料を口出部12と同じ超電導材料で構成すれば、補助線材7の付加による口出部12と接続端子6の端子部61との間の電気抵抗を抑制することができる。よって、超電導コイル1と接続端子6の端子部61との電気的接続を確実に維持しながら、超電導性能をより高めることができる。
また、一対の端子部61は、基部65からステータコア31に向かって外側に傾斜しながら延出した延出部66を有しており、この延出部66の保持部66aに口出部12が保持されている。つまり、口出部12が傾斜した状態で保持部66aによって保持されることにより、端子部61とステータコア31との間に露出した口出部12を撓ませることが可能となる。これによって、超電導コイル1を常温から臨界温度以下まで冷却した際に口出部12が熱収縮したとしても、保持部66aの入口付近に作用する曲げ応力や引張応力を低減することができる。
以下、別実施形態について説明する。基本構成は、上述した実施形態と同様であるため、異なる構成についてのみ図面を用いて説明する。なお、図面の理解を容易にするため、上述した実施形態と同じ部材名称及び符号を用いて説明する。
[別実施形態1]
図10に示すように、補助線材7は、口出部12の両方の板面Sと端子部61の保持部66aとの間に各別に設けられた第一補助線材7Aと第二補助線材7Bとで構成されている。
本実施形態のように、補助線材7を口出部12の両方の板面Sに設けることで、口出部12のうち保持部66aの入口付近に曲げ応力や引張応力があらゆる方向から作用したとしても、これら応力を確実に低減することができる。
[別実施形態2]
図11に示すように、第一補助線材7Aと第二補助線材7Bとは、保持部66aの外部に露出した部分の長さが異なっている。つまり、第一補助線材7Aの保持部66aの外部に露出した端部7Aaと第二補助線材7Bの保持部66aの外部に露出した端部7Baとは、口出部12の板面Sに垂直な方向視において、位置ずれしている。
上述したように、口出部12のうち保持部66aの入口付近に曲げ応力や引張応力が集中し易いが、補助線材7を設けることで、これら応力を低減することが可能となる。一方、補助線材7のうち保持部66aの外部に露出した側の端部7Aa,7Baは接続境界となるため、上記応力が少なからず集中する。そこで、本実施形態のように、口出部12の両方の板面Sに夫々設けられる第一補助線材7Aと第二補助線材7Bとの露出長さを異ならせることで、上記応力が分散される。これによって、超電導コイル1と接続端子6の端子部61との電気的接続を確実に維持することができる。
[別実施形態3]
図12に示すように、端子部61の保持部66aのうち巻回部11から遠い方の端部66a1,66a2は、補助線材7A,7Bがない状態で口出部12と電気的に接続されている。本実施形態では、保持部66aのうち口出部12の延出方向に対して2分の1以上が、補助線材7A,7Bがない状態で口出部12と電気的に接続されている。なお、本実施形態では、口出部12の両方の板面Sに第一補助線材7Aと第二補助線材7Bとを設けたが、片方の板面Sに補助線材7を設けても良いし、別実施形態2のように、第一補助線材7Aおよび第二補助線材7Bにおける保持部66aの外部に露出した部分の長さを異ならせても良い。
本実施形態のように、曲げ応力や引張応力が集中し易い保持部66aの入口付近を除く口出部12を保持部66aと直接的に電気接続させることで、補助線材による電気抵抗を減少させることができる。よって、超電導コイル1と接続端子6の端子部61との電気的接続を確実に維持しながら、超電導性能をより高めることができる。
[別実施形態4]
図13に示すように、超電導コイル1を複数(本実施形態では3個)の超電導線材を並列させたものを一組として口出部12を構成し、口出部12の両方の板面Sと端子部61の保持部66aとの間に各別に第一補助線材7Aと第二補助線材7Bとを設けても良い。なお、本実施形態では、別実施形態2のように、第一補助線材7Aと第二補助線材7Bとの保持部66aの外部に露出した部分の長さを異ならせている。また、別実施形態3のように、端子部61の保持部66aのうち巻回部11から遠い方の端部66a1,66a2は、補助線材7A,7Bがない状態で口出部12と電気的に接続されている。なお、口出部12の両方の板面Sに第一補助線材7Aと第二補助線材7Bとを設けたが、片方の板面Sに補助線材7を設けても良いし、別実施形態2や別実施形態3の構成を省略しても良い。
[その他の実施形態]
(1)上述した実施形態では、口出部12の板面Sに対向する補助線材7を単一で構成したが、口出部12の板面Sに対向する補助線材7を複数並列させて良い。この場合、口出部12に作用する引張り応力や曲げ応力をさらに低減することができる。また、上述した実施形態は、適宜組み合わせても良い。
(2)超電導コイル1は、ステータコア31の軸芯Xから放射状に等間隔に複数(本実施形態では24組)配置したが、内周ティース31cに分布巻きしても良く、特に限定されない。
(3)上述した超電導モータMは、三相交流モータに限定されず、超電導コイル1を有するDCモータであっても良いし、発電機に適用しても良い。また、超電導モータMは誘導モータに限定されず、同期モータ等でも良く特に限定されない。
本発明は、超電導コイルと超電導コイルに電気的に接続される接続端子とを備えた超電導コイルの端子接続構造に利用可能である。
1 超電導コイル
11 巻回部
12 口出部
6 接続端子
61 端子部
66a 保持部
7 補助線材
7A 第一補助線材
7B 第二補助線材
S 板面

Claims (5)

  1. 板状の超電導線材を巻回して形成された環状の巻回部と、前記巻回部から外方に延出する口出部とを有する超電導コイルと、
    前記口出部を保持する保持部を含む導電性の端子部を有する接続端子と、を備え、
    前記口出部の少なくとも一方の板面と前記保持部との間には、前記保持部の内部から外部に亘って配置された導電性の材料からなる板状の補助線材が設けられている超電導コイルの端子接続構造。
  2. 前記保持部のうち前記巻回部から遠い方の端部は、前記補助線材がない状態で前記口出部と電気的に接続されている請求項1に記載の超電導コイルの端子接続構造。
  3. 前記補助線材は、前記口出部の両方の板面と前記保持部との間に各別に設けられた第一補助線材と第二補助線材とで構成されている請求項1又は2に記載の超電導コイルの端子接続構造。
  4. 前記第一補助線材と前記第二補助線材とは、前記保持部の外部に露出した部分の長さが異なっている請求項3に記載の超電導コイルの端子接続構造。
  5. 前記補助線材は超電導材料で構成されている請求項1から4のいずれか一項に記載の超電導コイルの端子接続構造。
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