JP2019036801A - 画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 対象ユーザに利用が許可されていない画像処理が画像処理装置によって実行されることを抑制するための技術を提供すること。【解決手段】 画像処理装置は、登録指示の入力を受け付ける場合に、対象ユーザに対応する第1の処理特定情報を用いて得られる第2の処理特定情報を含む登録要求をサーバに送信する。この結果、サーバでは、第2の処理特定情報が登録される。そして、登録済みの第2の処理特定情報によって特定される1個以上の画像処理のうちの第2の画像処理、即ち、対象ユーザに利用が許可されている第2の画像処理の実行が、対象ユーザからサーバに指示される。この場合、画像処理装置は、サーバから、対象ユーザに利用が許可されている第2の画像処理の実行を要求するための実行要求を受信し、第2の画像処理を実行する。【選択図】図2

Description

本明細書では、サーバを介して画像処理装置に画像処理を実行させる技術を開示する。
特許文献1では、プリンタは、ログイン情報とプリンタ名と当該プリンタが実行可能な印刷条件を示すCapability情報とを格納管理サーバに送信して、これらの情報を格納管理サーバに記憶させる。格納管理サーバは、PCからログインされる場合に、上記のCapability情報に応じた印刷設定画面を表わすデータをPCに送信する。そして、格納管理サーバは、PCから、印刷データと、印刷設定画面で選択された印刷条件を示す条件データと、を受信し、これらの情報をプリンタに送信することによって、プリンタに印刷を実行させる。
特開2012−190337号公報
例えば、プリンタの特定ユーザに対して、プリンタが実行可能な印刷条件のうちの一部のみ(例えばカラー印刷とモノクロ印刷のうちのモノクロ印刷のみ)が許可されている状況を想定する。上記の技術では、プリンタが実行可能な全ての印刷条件を示すCapability情報が格納管理サーバに送信され、そのCapability情報に応じた印刷設定画面がPCに表示される。このために、印刷設定画面において、上記の特定ユーザに許可されていない印刷条件が選択され、その印刷条件に応じた印刷がプリンタで実行される可能性がある。
本明細書は、サーバを介して画像処理装置に画像処理を実行させるシステムにおいて、対象ユーザに利用が許可されていない画像処理が画像処理装置によって実行されることを抑制するための技術を開示する。
本明細書によって開示される画像処理装置は、複数個の画像処理を実行する画像処理実行部と、前記複数個の画像処理のうち、対象ユーザに利用が許可されている第1の画像処理の実行が、前記対象ユーザからサーバを介さずに指示される場合に、前記第1の画像処理を前記画像処理実行部に実行させる第1の画像処理制御部であって、前記複数個の画像処理のうちの前記第1の画像処理は、メモリに基づいて、前記対象ユーザに利用が許可されると特定され、前記メモリは、複数のユーザに対応する複数個の処理特定情報を記憶可能であり、前記複数個の処理特定情報のそれぞれは、前記画像処理実行部が実行可能な前記複数個の画像処理のうち、当該処理特定情報に対応するユーザに利用が許可されている1以上の画像処理を特定する情報である、前記第1の画像処理制御部と、前記サーバを介して前記画像処理装置を利用すべき対象ユーザのための登録指示の入力を受け付ける第1の受付部と、前記登録指示の入力が受け付けられる場合に、前記メモリ内の前記複数個の処理特定情報のうち、前記対象ユーザに対応する第1の処理特定情報を取得する取得部と、取得済みの前記第1の処理特定情報を用いて得られる第2の処理特定情報を含む登録要求を前記サーバに送信する送信部であって、前記第2の処理特定情報は、前記複数個の画像処理のうち、前記対象ユーザに利用が許可されている1個以上の画像処理を特定する情報であり、前記サーバでは、前記画像処理装置から前記登録要求が受信される場合に、前記登録要求に含まれる前記第2の処理特定情報が登録される、前記送信部と、登録済みの前記第2の処理特定情報によって特定される前記1個以上の画像処理のうちの第2の画像処理の実行が、前記対象ユーザから端末装置を介して前記サーバに指示される場合に、前記サーバから前記第2の画像処理の実行要求を受信する受信部と、前記サーバから前記実行要求が受信される場合に、前記第2の画像処理を前記画像処理実行部に実行させる第2の画像処理制御部と、を備える。
上記の構成によると、画像処理装置は、登録指示の入力を受け付ける場合に、対象ユーザに対応する第1の処理特定情報を用いて得られる第2の処理特定情報を含む登録要求をサーバに送信する。この結果、サーバでは、第2の処理特定情報が登録される。そして、登録済みの第2の処理特定情報によって特定される1個以上の画像処理のうちの第2の画像処理、即ち、対象ユーザに利用が許可されている第2の画像処理の実行が、対象ユーザから端末装置を介してサーバに指示される。このために、画像処理装置は、サーバから、対象ユーザに利用が許可されている第2の画像処理の実行要求を受信し、第2の画像処理を実行する。このように、画像処理装置が、サーバから、対象ユーザに利用が許可されていない画像処理の実行要求を受信しないので、対象ユーザに利用が許可されていない画像処理が画像処理装置によって実行されることを抑制することができる。
上記の画像処理装置を実現するための制御方法、コンピュータプログラム、及び、当該コンピュータプログラムを格納するコンピュータ読取可能記録媒体も、新規で有用である。また、上記の画像処理装置と、他の装置(例えば端末装置及び/又はサーバ)と、を備える通信システムも、新規で有用である。
実施例の概略を説明するための説明図を示す。 通信システムの構成を示す。 ユーザ管理テーブルを示す。 通常印刷プロセスのシーケンス図を示す。 登録プロセスのシーケンス図を示す。 図5の続きのシーケンス図を示す。 サーバ印刷プロセスのケースAのシーケンス図を示す。 サーバ印刷プロセスのケースBのシーケンス図を示す。 登録プロセスのフローチャートを示す。 サーバ印刷プロセスのフローチャートを示す。 第2実施例のユーザ管理テーブルを示す。 第2実施例の登録プロセスのシーケンス図を示す。 第3実施例の登録プロセスのシーケンス図を示す。
(第1実施例)
(実施例の概要;図1)
図1を参照して、本実施例の概略を説明する。通信システム2は、多機能機10と、画像処理サーバ50と、PC(Personal Computerの略)90,95と、を備える。以下では、多機能機10のことを「MFP(Multi-Function Peripheralの略)10」と記載し、画像処理サーバ50のことを単に「サーバ50」と記載することがある。
PC95は、MFP10のためのプリンタドライバを備えており、サーバ50を利用せずMFP10に印刷を実行させることができる。従って、処理(0)に示されるように、MFP10は、PC95から、サーバ50を介さずに、印刷対象の画像を表わす印刷データ等を含む印刷指示を受信する。この場合、MFP10は、当該印刷データに従った印刷を実行する。
一方、PC90は、プリンタドライバを備えておらず、サーバ50を利用してMFP10に印刷を実行させる。このような仕組みを実現するためには、MFP10をサーバ50に予め登録しておく必要がある。MFP10をサーバ50に登録するために以下の各処理(1)〜(6)が実行される。
(1)MFP10は、PC90から、MFP10をサーバ50に登録するための登録指示の入力を受け付ける。この場合、(2)MFP10は、登録IDと許可機能情報とを含む登録要求をサーバ50に送信する。登録IDは、MFP10を識別する情報である。許可機能情報は、MFP10が実行可能な複数個の画像処理のうち、MFP10のユーザに利用が許可されている1個以上の画像処理を特定する情報である。
(3)MFP10は、登録要求をサーバ50に送信した後に、サーバ50から、登録IDとは異なる管理IDと登録トークンとを受信する。管理IDは、サーバ50がMFP10を管理するためにMFP10を識別する情報である。次いで、(4)MFP10は、登録トークンをPC90に送信する。この結果、(5)受信済みの登録トークンを含む登録要求がPC90からサーバ50に送信される。(6)MFP10は、登録要求がPC90からサーバ50に送信された後に、サーバ50からアクセストークンを受信する。このような登録プロセスが実行されると、MFP10の情報(登録ID、管理ID、許可機能情報、アクセストークン等)がサーバ50に登録される。これにより、MFP10は、アクセストークンを利用して、サーバ50と印刷データの通信を実行することができる。
上記の登録プロセスが実行されると、PC90のユーザは、印刷対象の画像を表わす画像ファイル等をPC90からサーバ50に送信させることができる。この場合、当該画像ファイルから、MFP10が解釈可能なデータ形式を有する印刷データへの変換がサーバ50によって実行され、当該印刷データがサーバ50からMFP10に送信され、当該印刷データに従った印刷がMFP10によって実行される。このように、ユーザは、PC90がプリンタドライバを備えていなくても、サーバ50を利用してMFP10に印刷を実行させることができる。
(通信システム2の構成)
続いて、図2を参照して、通信システム2の構成を説明する。通信システム2は、MFP10と、画像処理サーバ50と、複数個のPC90,95と、を備える。MFP10及び各PC90,95は、LAN6を介して、インターネット4に接続されている。サーバ50は、インターネット4に接続されている。従って、MFP10及び各PC90,95は、インターネット4を介して、サーバ50と通信可能である。
(MFP10の構成)
MFP10は、複数個の画像処理を実行可能な周辺機器(即ちPC90等の周辺機器)である。複数個の画像処理は、カラー印刷とモノクロ印刷とカラースキャンとモノクロスキャンとを含む。MFP10は、モデル名「M」とデバイス名「N」とMACアドレス「A」と登録ID「R」とを有する。MFP10は、操作部12と、表示部14と、ネットワークインターフェース16と、印刷実行部18と、スキャン実行部20と、制御部30と、を備える。各部12〜30は、バス線(符号省略)に接続されている。以下では、インターフェースのことを「I/F」と記載する。
操作部12は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部12を操作することによって、様々な指示をMFP10に入力することができる。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。ネットワークI/F16は、LAN6に接続されている。印刷実行部18は、インクジェット方式、レーザ方式等の印刷機構を備える。スキャン実行部20は、CCD、CIS等のスキャン機構を備える。
制御部30は、CPU32とメモリ34とを備える。CPU32は、メモリ34に格納されているプログラム36に従って、様々な処理を実行する。メモリ34は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。メモリ34は、さらに、ユーザ管理テーブル38を格納する。
図3は、ユーザ管理テーブル38の一例を示す。図3の左側は、登録プロセスが実行される前のテーブルを示し、右側は、登録プロセスが実行された後のテーブルを示す。ユーザ管理テーブル38では、MFP10を利用する1以上のユーザのそれぞれについて、登録状態情報と、ログイン状態情報と、ユーザIDと、パスワードと、アカウント情報と、管理IDと、トークンと、画像処理制限情報と、が関連付けられている。なお、以下では、ユーザ管理テーブル38のことを単に「テーブル38」と記載し、画像処理制限情報のことを単に「制限情報」と記載することがある。
ユーザID及びパスワードは、ユーザを識別する情報であり、当該ユーザがMFP10にログインするために利用される。例えば、MFP10の管理者は、ユーザ毎に、ユーザID及びパスワードをテーブル38に記憶させる。アカウント情報は、ユーザによるサーバ50へのログイン操作に利用される情報である。管理IDは、サーバ50がMFP10を管理するためにMFP10を識別する情報であり、サーバ50によって生成される。管理IDは、MFP10の出荷段階から予め決められている登録ID「R」とは異なる。また、トークンは、MFP10がサーバ50との通信を実行するために利用されるアクセストークンである。
登録状態情報は、「登録」及び「未登録」のどちらかを示す情報であり、「登録」は、MFP10がサーバ50に登録済みであることを示し、「未登録」は、MFP10がサーバ50にまだ登録されていないことを示す。ログイン状態情報は、「ログイン」及び「ログアウト」のどちらかを示す情報であり、「ログイン」は、ユーザがMFP10にログインしていることを示し、「ログアウト」は、ユーザがMFP10にログインしていないことを示す。
制限情報は、MFP10が実行可能な複数個の画像処理のうち、ユーザに利用が許可されている1個以上の画像処理を特定する情報、換言すると、ユーザに利用が許可されていない1個以上の画像処理を特定する情報である。「O」は利用が許可されていることを示し、「X」は利用が許可されていないことを示す。例えば、ユーザID「User1」によって識別されるユーザは、モノクロ印刷の利用が許可されているが、カラー印刷とカラースキャンとモノクロスキャンの利用が許可されていない。また、ユーザID「User2」によって識別されるユーザは、全ての画像処理の利用が許可されている。MFP10の管理者は、ユーザ毎に、制限情報をテーブル38に記憶させる。なお、制限情報は、ユーザに利用が許可されている画像処理のみならず、ユーザに利用が許可されている印刷用紙のサイズ(例えばA4)、印刷枚数等に関する情報を含んでいてもよい。
(画像処理サーバ50の構成)
サーバ50は、インターネット上に設置されるサーバであり、例えば、Google(登録商標)によって提供されるGCP(Google Cloud Printの略)サーバである。ただし、変形例では、サーバ50は、例えば、MFP10のベンダによって提供されるサーバであってもよい。サーバ50は、MFP10とPC90との間で印刷の仲介を実行するためのサーバである。即ち、サーバ50は、例えばPC90からサブミットされる画像ファイルを変換して、MFP10が解釈可能なデータ形式を有する印刷データを生成し、当該印刷データをMFP10に送信する。従って、PC90は、画像ファイルを印刷データに変換するためのプリンタドライバを備えていなくても、サーバ50に画像ファイルをサブミットすれば、MFP10に印刷を実行させることができる。MFP10の各ユーザは、当該ユーザのアカウント情報(例えばGoogle Account)をサーバ50に予め登録しておく。
(PC90,95の構成)
PC90は、MFP10に印刷を実行させるためのプリンタドライバを備えておらず、PC95は、当該プリンタドライバを備えている。また、各PC90は、例えば、Google Chrome(登録商標)等のブラウザプログラム(図示省略)を備えている。各PC90,95は、本実施例では、据置型の端末装置(例えばデスクトップPC等)であるが、変形例では、携帯電話(例えばスマートフォン)、PDA、ノートPC、タブレットPC等の可搬型の端末装置であってもよい。
(通常印刷プロセス:図4)
続いて、図4を参照して、MFP10とPC95との間で実行される通常印刷プロセスを説明する。通常印刷プロセスは、PC95がプリンタドライバによって生成される印刷データをMFP10に送信することによって、MFP10に印刷を実行させるプロセスである。即ち、通常印刷プロセスは、サーバ50を介さずに、MFP10に印刷を実行させるプロセスである。なお、以下では、理解の容易化のために、各デバイスのCPU(例えばMFP10のCPU32)が実行する動作を、CPUを主体として記載せずに、各デバイス(例えばMFP10)を主体として記載する。また、MFP10によって実行される全ての通信は、ネットワークI/F16を介して実行される。従って、以下では、「ネットワークI/F16を介して」という記載を省略する。
T3では、ユーザID「User1」(図3参照)によって識別されるユーザ(以下では「第1のユーザ」と呼ぶ)は、印刷操作をPC95に実行する。印刷操作は、印刷対象を表わす画像ファイルの選択と、印刷設定(例えばモノクロ印刷又はカラー印刷)の選択と、印刷ボタンの押下と、を含む。この場合、PC95は、プリンタドライバを利用して、当該印刷設定に応じて当該画像ファイルを変換して、MFP10が解釈可能なデータ形式を有する印刷データを生成する。
T4では、PC95は、ユーザID及びパスワードを入力するための入力画面を表示する。T5では、PC95は、第1のユーザからユーザID「User1」及びパスワード「P1」の入力を受け付ける。そして、T6では、PC95は、印刷指示をMFP10に送信する。印刷指示は、T5で入力されたユーザID「User1」と、T5で入力されたパスワード「P1」と、変換済みの印刷データと、T3で選択された印刷設定(図4のケースでは「モノクロ」)と、を含む。
T6では、MFP10は、PC95から印刷指示を受信する。T7では、MFP10は、印刷指示に含まれる印刷設定に従った画像処理の利用が第1のユーザに許可されているのか否かを判断する。具体的には、MFP10は、まず、印刷指示に含まれるユーザID「User1」及びパスワード「P1」の組み合わせがテーブル38に登録されているのか否かを判断する。MFP10は、当該組み合わせが登録されていない場合には、T7でNOと判断し、印刷を実行しない。また、MFP10は、当該組み合わせが登録されている場合には、テーブル38から、当該組み合わせに関連付けられている制限情報を特定する。次いで、MFP10は、特定済みの制限情報を利用して、印刷指示に含まれる印刷設定「モノクロ」に従った画像処理であるモノクロ印刷が許可されているのか否かを判断する。本実施例では、第1のユーザにモノクロ印刷の利用が許可されているので(図3参照)、MFP10は、モノクロ印刷の利用が許可されていると判断して(T7でYES)、T8において、印刷指示に含まれる印刷データを印刷実行部18に供給すると共に、印刷設定「モノクロ」を印刷実行部18に指示する。これにより、印刷データによって表わされる画像のモノクロ印刷が印刷実行部18によって実行される。一方、MFP10は、印刷指示に含まれる印刷設定に従った画像処理が許可されていないと判断する場合(T7でNO)に、印刷を実行しない。
なお、図示省略しているが、例えば、PC95において、スキャンの実行が第1のユーザによって指示され得る。この場合、MFP10は、PC95から、ユーザID「User1」とパスワード「P1」とスキャン設定(例えばカラースキャン)とを含むスキャン指示を受信する。MFP10は、T7と同様に、ユーザID「User1」及びパスワード「P1」に関連付けられている制限情報を利用して、スキャン指示に含まれるスキャン設定に従った画像処理が許可されているのか否かを判断する。MFP10は、当該画像処理が許可されていない場合には、スキャンを実行せず、当該画像処理が許可されている場合には、スキャン実行部20にスキャンを実行させる。そして、MFP10は、スキャンデータをPC95に送信する。
上記のように、MFP10は、第1のユーザからサーバ50を介さずに画像処理の実行が指示される場合(T6)に、テーブル38内の第1のユーザに対応する制限情報に基づいて、第1のユーザに利用が許可されている画像処理を実行し、第1のユーザに利用が許可されていない画像処理を実行しない。これにより、管理者によって許可された画像処理のみを第1のユーザに利用させることができる。
(登録プロセス:図5及び図6)
続いて、図5及び図6を参照して、MFP10をサーバ50に登録する登録プロセスについて説明する。PC90によって実行される以下の各処理は、ブラウザプログラムに従って実行される。従って、以下では、「ブラウザプログラムに従って」という記載を省略する。T10では、PC90は、第1のユーザから、アカウント情報「AI1」の入力と、サーバ50へのログインの指示と、を受け付けることに応じて、アカウント情報「AI1」を含むログイン要求をサーバ50に送信する。
サーバ50は、T10において、PC90からログイン要求を受信し、当該ログイン要求に含まれるアカウント情報「AI1」が登録済みである場合に、T12において、所定画面データをPC90に送信する。当該所定画面データは、PC90の周囲に存在するプリンタを検索するための検索ボタンを含む所定画面を表わす画面データである。
PC90は、T12において、サーバ50から所定画面データを受信すると、T14において、所定画面データによって表わされる所定画面を表示する。そして、PC90は、T16において、第1のユーザによって所定画面内の検索ボタンが選択される場合に、プリンタを検索するための検索信号をブロードキャストによってLAN6に送信する。検索信号は、所定期間に亘って繰り返し送信される。
一方、T20では、MFP10は、第1のユーザから、操作部12へのユーザID「User1」及びパスワード「P1」の入力を含むログイン操作を受け付ける。この場合、T22では、MFP10は、テーブル38において、ユーザID「User1」及びパスワード「P1」に関連付けられているログイン状態情報を、「ログアウト」から「ログイン」に変更する。これにより、第1のユーザによるMFP10へのログインが完了する。
T32では、MFP10は、PC90から検索信号を受信する。この場合、T33では、MFP10は、MFP10に現在ログインしている第1のユーザの登録状態情報が「未登録」を示すのか否かを判断する。MFP10は、登録状態情報が「未登録」を示すと判断する場合(T33でYES)に、T34において、検索信号の送信元であるPC90にデバイス名「N」を送信する。また、MFP10は、登録状態情報が「登録」を示すと判断する場合(T33でNO)に、デバイス名「N」をPC90に送信せずに、登録プロセスを終了する。このように、MFP10は、登録状態情報が「登録」を示すユーザがMFP10にログインしている状態で、PC90から検索信号を受信しても、デバイス名「N」を送信しない。これにより、MFP10のための複数回の登録プロセスが実行されることを抑制することができる。
T36では、PC90は、MFP10から受信されたデバイス名「N」を含む検索結果を表示する。T40では、PC90は、第1のユーザからデバイス名「N」の選択を受け付ける。この場合、T42では、PC90は、サーバ50に現在ログインしているログイン済みアカウント情報「AI1」を含む登録指示をMFP10に送信する。登録指示は、サーバ50への登録をMFP10に指示するコマンドである。
MFP10は、T42において、PC90からアカウント情報「AI1」を含む登録指示を受信すると、T50において、確認画面を表示部14に表示させる。確認画面は、MFP10をサーバ50に登録することを示すYESボタンと、MFP10をサーバ50に登録しないことを示すNOボタンと、を含む。
MFP10は、T52において、第1のユーザから確認画面内のYESボタンの選択を受け付ける場合に、T60において、登録要求をサーバ50に送信する。当該登録要求は、MFP10の登録をサーバ50に要求するコマンドであり、MFP10において予め決められている登録ID「R」と、MFP10のモデル名「M」と、MFP10にログイン中の第1のユーザの許可機能情報「FN1」と、を含む。許可機能情報「FN1」は、第1のユーザの制限情報のうち、第1のユーザに利用が許可されている印刷に関係する1個以上の画像処理(即ちモノクロ印刷のみ(図3参照))を特定する情報である。
サーバ50は、T60において、MFP10から登録要求を受信すると、T70において、当該登録要求に含まれる登録ID「R」がサーバ50に既に登録されているのか否かを判断する。本ケースでは、サーバ50は、登録ID「R」がまだ登録されていないと判断し、T72以降の処理を実行する。一方、サーバ50は、登録ID「R」が既に登録されていると判断する場合には、T72以降の処理を実行せず、登録プロセスを終了する。
T72では、サーバ50は、管理ID「Printer1」及び登録トークン「X1」を生成する。サーバ50は、過去に生成された管理ID及び登録トークンに重複しないように、ユニークな管理ID「Printer1」及び登録トークン「X1」を生成する。T74では、サーバ50は、デバイス情報を記憶する。デバイス情報は、T60の登録要求に含まれる各情報(即ち、登録ID「R」、モデル名「M」、許可機能情報「FN1」)と、生成済みの管理ID「Printer1」と、生成済みの登録トークン「X1」と、が関連付けられている情報である。そして、T80では、サーバ50は、管理ID「Printer1」及び登録トークン「X1」をMFP10に送信する。
T80では、MFP10は、サーバ50から管理ID「Printer1」及び登録トークン「X1」を受信する。この場合、図6のT100では、MFP10は、登録トークン「X1」をPC90に送信する。なお、MFP10は、T80でサーバ50から管理ID「Printer1」及び登録トークン「X1」を受信することに応じて、アカウント情報「AI1」の登録が完了したのかを確認するための登録確認(後述のT114参照)をサーバ50に定期的に送信する。
PC90は、T100において、MFP10から登録トークン「X1」を受信する場合に、T110において、アカウント情報「AI1」及び登録トークン「X1」を含む登録要求をサーバ50に送信する。当該登録要求は、アカウント情報「AI1」の登録をサーバ50に要求するコマンドである。
サーバ50は、T110において、PC90から登録要求を受信すると、T112において、登録要求に含まれる登録トークン「X1」と、T74で記憶された登録トークン「X1」と、が一致するのか否かを判断する。本ケースでは、サーバ50は、これらの登録トークンが一致すると判断し、デバイス情報を更新する。具体的には、サーバ50は、T74で記憶された各情報に関連付けて、登録要求に含まれるアカウント情報「AI1」をさらに記憶する。なお、以降の処理では登録トークン「X1」が利用されないので、T112に示されるデバイス情報では、登録トークン「X1」を図示省略している。そして、T120では、サーバ50は、MFP10から受信される登録確認に対する応答として、アカウント情報「AI1」を含む登録通知をMFP10に送信する。登録通知は、アカウント情報「AI1」の登録が完了したことをMFP10に通知するための情報である。
MFP10は、T120において、サーバ50から登録通知を受信する場合に、T130において、トークン要求をサーバ50に送信する。トークン要求は、アクセストークンの送信をサーバ50に要求するコマンドである。
サーバ50は、T130において、MFP10からトークン要求を受信する場合に、T140において、ユニークな文字列であるアクセストークン「AT1」を生成する。さらに、サーバ50は、T112で更新された各情報に関連付けて、生成済みのアクセストークン「AT1」をさらに記憶する。そして、T150では、サーバ50は、アクセストークン「AT1」をMFP10に送信する。なお、サーバ50は、アクセストークン「AT1」の有効期限が経過した際に新たなアクセストークンを生成するためのリフレッシュトークンをさらに生成し、当該リフレッシュトークンをMFP10にさらに送信してもよい。一般的に言えば、MFP10を認証可能な情報が送信されればよい。
MFP10は、T150において、サーバ50からアクセストークン「AT1」を受信する場合に、T160において、アクセストークン「AT1」を含む接続要求をサーバ50に送信する。接続要求は、いわゆる常時接続であるXMPP(eXtensible Messaging and Presence Protocolの略)接続の確立をサーバ50に要求するコマンドである。
サーバ50は、T160において、MFP10から接続要求を受信する場合に、接続要求に含まれるアクセストークン「AT1」がデバイス情報として登録済みであると判断し(T140参照)、XMPP接続を確立する。このようにXMPP接続が確立されると、サーバ50は、MFP10から信号を受信しなくても、XMPP接続を利用して、LAN6のファイヤウォールを越えて信号(例えば後述の図7のT290のジョブ通知)をMFP10に送信することができる。
T172では、MFP10は、各情報をテーブル38に記憶させる。具体的には、MFP10にログイン中のユーザID「User1」(図5のT20参照)に関連付けて、図5のT42(又は図6のT120)で受信されたアカウント情報「AI1」と、T80で受信された管理ID「Printer1」と、図6のT150で受信されたアクセストークン「AT1」と、が記憶される。MFP10は、さらに、ユーザID「User1」に関連付けられている登録状態情報を「未登録」から「登録」に変更する。
T180では、MFP10は、登録完了通知をPC90に送信する。登録完了通知は、サーバ50へのMFP10の登録が完了したことを示す情報である。T190では、MFP10は、第1のユーザから操作部12へのログアウト操作を受け付ける。この場合、T192では、MFP10は、ユーザID「User1」に関連付けられているログイン状態情報を「ログイン」から「ログアウト」に変更する。T192の処理が終了すると、登録プロセスが終了する。
上記の登録プロセスが実行されると、サーバ50ではMFP10のデバイス情報が登録され(T140)、MFP10では、図3の右側のテーブル38に示されるように、ユーザID「User1」に関連付けて各情報が記憶される。なお、登録状態が「未登録」である第1のユーザからの指示に応じて上記の登録プロセスが実行された後に、例えば、ユーザID「User2」によって識別される第2のユーザが上記の登録プロセスを試みる可能性がある。この場合、図5のT10,T20,T42において、アカウント情報「AI2」、ユーザID「User2」、及び、パスワード「P2」が利用される。そして、T60の登録要求は、登録ID「R」とモデル名「M」と許可機能情報「FN2」とを含む。許可機能情報「FN2」は、第2のユーザの制限情報のうち、第2のユーザに利用が許可されている印刷に関係する1個以上の画像処理(即ちモノクロ印刷及びカラー印刷(図3参照))を特定する情報である。この場合、サーバ50は、T70において、登録要求に含まれる登録ID「R」が登録済みであると判断する。この結果、サーバ50は、T72以降の処理を実行せずに、MFP10が登録済みであることを示す通知をMFP10に送信する。このために、サーバ50ではMFP10のデバイス情報がさらに登録されず、MFP10ではユーザID「User2」に関連付けて各情報が記憶されない。
(ケースAのサーバ印刷プロセス:図7)
続いて、図7及び図8を参照して、サーバ50を利用してMFP10に印刷を実行させるサーバ印刷プロセスを説明する。図7及び図8の処理は、第1のユーザが上記の登録プロセスを実行して、MFP10がサーバ50に登録された後に実行される。従って、サーバ50には、第1のユーザの許可機能情報「FN1」を含むデバイス情報が登録済みである。まず、図7を参照して、第1のユーザがPC90からMFP10に印刷を実行させるケースAについて説明する。
T200では、MFP10は、第1のユーザから、ユーザID「User1」及びパスワード「P1」の入力を含むログイン操作を受け付ける。この場合、MFP10は、ユーザID「User1」に関連付けられているログイン状態情報を「ログアウト」から「ログイン」に変更する。
PC90は、第1のユーザからのアカウント情報「AI1」の入力を受け付けることに応じて、T205において、アカウント情報「AI1」を含むログイン要求をサーバ50に送信し、T210において、デバイス選択画面要求をサーバ50に送信する。当該要求は、アカウント情報「AI1」に関連付けられているデバイスを選択する画面を表わすデータの送信をサーバ50に要求するコマンドである。
サーバ50は、T210において、PC90からデバイス選択画面要求を受信する場合に、T212において、アカウント情報「AI1」を含むデバイス情報を特定し、特定済みのデバイス情報に含まれるモデル名「M」及び管理ID「Printer1」を示すデバイス選択画面データをPC90に送信する。なお、第1のユーザがMFP10とは異なるMFPをサーバ50に登録済みである場合には、デバイス選択画面データは、さらに、当該異なるMFPのモデル名及び管理IDを含む。
PC90は、T212において、サーバ50からデバイス選択画面データを受信する場合に、T214において、当該画面データによって表わされるデバイス選択画面を表示する。PC90は、T220において、第1のユーザからデバイス選択画面内のモデル名「M」及び管理ID「Printer1」の組み合わせの選択を受け付ける場合に、T230において、管理ID「Printer1」を含む設定画面要求をサーバ50に送信する。当該要求は、印刷設定を選択する画面を表わすデータの送信をサーバ50に要求するコマンドである。
サーバ50は、T230において、PC90から設定画面要求を受信する場合に、設定画面要求に含まれる管理ID「Printer1」に関連付けられている許可機能情報「FN1」を特定する。サーバ50は、特定済みの許可機能情報「FN1」で許可されている画像処理(即ちモノクロ印刷)を選択可能な設定画面、換言すると、許可機能情報「FN1」で許可されていない画像処理(即ちカラー印刷)を選択不可能な設定画面を表わす設定画面データを生成する。そして、サーバ50は、T240において、生成済みの設定画面データをPC90に送信する。
PC90は、T240において、サーバ50から設定画面データを受信する場合に、T250において、設定画面データによって表わされる設定画面を表示する。当該設定画面は、モノクロ印刷を示すボタンを含み、カラー印刷を示すボタンを含まない。T260では、PC90は、第1のユーザから設定画面内のモノクロを示すボタンの選択を受け付けて、次いで、印刷対象の画像を表わす画像ファイルF1の選択を受け付ける。そして、T262では、PC90は、画像ファイルF1と、モノクロ印刷を示す印刷設定「モノクロ」と、をサーバ50に送信する。
サーバ50は、T262において、PC90から画像ファイルF1及び印刷設定「モノクロ」を受信する場合に、T270において、印刷設定「モノクロ」に従って画像ファイルF1を変換して、印刷データPD1を生成する。次いで、サーバ50は、T230で受信された管理ID「Printer1」と、生成済みの印刷データPD1と、T262で受信された印刷設定「モノクロ」と、を含む印刷ジョブJ1を記憶する。そして、T290では、サーバ50は、XMPP接続(図6のT170参照)を利用して、管理ID「Printer1」を含むジョブ通知をMFP10に送信する。ジョブ通知は、印刷ジョブJ1が記憶されたことをMFP10に通知するための情報である。
MFP10は、T290において、サーバ50からジョブ通知を受信する場合に、テーブル38において、当該ジョブ通知に含まれる管理ID「Printer1」に関連付けられているログイン状態情報が「ログイン」であると判断する(T200参照)。この場合、T300では、MFP10は、印刷ジョブ要求をサーバ50に送信する。印刷ジョブ要求は、印刷ジョブJ1の送信をサーバ50に要求するためのコマンドであり、管理ID「Printer1」と、テーブル38において管理ID「Printer1」に関連付けられているアクセストークン「AT1」と、を含む。
サーバ50は、T300において、MFP10から印刷ジョブ要求を受信する場合に、印刷ジョブ要求内の管理ID「Printer1」を含むデバイス情報を特定し、特定済みのデバイス情報内のアクセストークン「AT1」を特定する。そして、サーバ50は、特定済みのアクセストークン「AT1」と印刷ジョブ要求内のアクセストークン「AT1」とが一致するのか否かを判断する。本ケースでは、これらのアクセストークンが一致するので、サーバ50は、T310において、管理ID「Printer1」を含む印刷ジョブJ1をMFP10に送信する。なお、アクセストークンが一致しない場合には、サーバ50は、印刷ジョブJ1をMFP10に送信しない。
MFP10は、T310において、サーバ50から印刷ジョブJ1を受信する場合に、T320において、印刷ジョブJ1に従った印刷を実行する。具体的には、MFP10は、印刷ジョブJ1内の印刷データPD1を印刷実行部18に供給すると共に、印刷設定「モノクロ」を印刷実行部18に指示する。これにより、印刷データによって表わされる画像のモノクロ印刷が印刷実行部18によって実行される。T320の処理が終了すると、図7のケースAのサーバ印刷プロセスが終了する。
ここで、MFP10が、T200で第1のユーザがログインすることに応じて、管理ID「Printer1」とアクセストークン「AT1」とを含む印刷ジョブ要求をサーバ50に定期的に送信し続ける比較例を想定する。この場合、サーバ50は、管理ID「Printer1」を含む印刷ジョブJ1を記憶した後に、MFP10から印刷ジョブ要求を受信する場合に、印刷ジョブJ1をMFP10に送信する。従って、サーバ50は、印刷ジョブ要求の応答として印刷ジョブJ1をMFP10に送信することができるので、XMPP接続を利用してジョブ通知をMFP10に送信せずに済む。しかしながら、比較例の構成では、第1のユーザがMFP10にログインしてから印刷ジョブJ1がサーバ50に記憶されるまで(即ちT200〜T270の期間)、MFP10からサーバ50への印刷ジョブ要求の送信が定期的に実行されるので、MFP10及びサーバ50の間の通信負荷が大きい。これに対し、本実施例では、MFP10は、サーバ50からジョブ通知を受信することに応じて(T290)、印刷ジョブ要求をサーバ50に送信するので(T300)、印刷ジョブ要求の送信を定期的に実行せずに済む。この結果、MFP10及びサーバ50の間の通信負荷を軽減することができる。なお、変形例では、上記の比較例の構成が採用されてもよい。即ち、図6のT170においてXMPP接続が確立されなくてもよい。
(ケースBのサーバ印刷プロセス;図8)
続いて、図8を参照して、ケースBについて説明する。T400において、MFP10は、第2のユーザから、ユーザID「User2」及びパスワード「P2」の入力を含むログイン操作を受け付ける。この場合、MFP10は、ユーザID「User2」に関連付けられているログイン状態情報を「ログアウト」から「ログイン」に変更する。
一方、サーバ50及びPC90は第1のユーザからの指示に応じて図7のT205〜T270と同様の処理を実行する。この結果、サーバ50は、印刷ジョブJ1を記憶する。そして、T450では、サーバ50は、XMPP接続(図6のT170参照)を利用して、管理ID「Printer1」を含むジョブ通知をMFP10に送信する。
MFP10は、T460において、サーバ50からジョブ通知を受信する場合に、テーブル38において、当該ジョブ通知に含まれる管理ID「Printer1」に関連付けられているログイン状態情報が「ログアウト」であると判断する。この場合、MFP10は、印刷ジョブ要求をMFP10に送信しない。
その後、T470では、MFP10は、第2のユーザからログアウト操作を受け付ける。この場合、MFP10は、ユーザID「User2」に関連付けられているログイン状態情報を「ログイン」から「ログアウト」に変更する。その後、T480では、MFP10は、第1のユーザから、ユーザID「User1」及びパスワード「P1」の入力を含むログイン操作を受け付けて、ユーザID「User1」に関連付けられているログイン状態情報を「ログアウト」から「ログイン」に変更する。この場合、MFP10は、T500において、印刷ジョブ要求をサーバ50に送信する。このT500の処理及びその後のT510,T520の処理は、図7のT300〜T320と同様である。T520の処理が終了すると、ケースBのサーバ印刷プロセスが終了する。
ケースBでは、MFP10は、テーブル38において、管理ID「Printer1」に関連付けられているログイン状態情報が「ログアウト」である場合(T460)に、印刷ジョブ要求をサーバ50に送信せず、MFP10に印刷を実行させない。このために、サーバ50に印刷ジョブを登録した第1のユーザとは異なる第2のユーザによって、当該印刷ジョブに従って印刷された印刷物が持ち去られてしまうことを抑制することができる。そして、MFP10は、第2のユーザがMFP10からログアウトした後に、第1のユーザがMFP10にログインする場合(T480)に、印刷ジョブ要求をサーバ50に送信して、MFP10に印刷を実行させない。このために、サーバ50に印刷ジョブを登録した第1のユーザに印刷物を適切に提供することができる。
(MFP10の登録プロセス:図9)
続いて、図9を参照して、図5及び図6の登録プロセスを実現するために、MFP10のCPU32によって実行される処理を説明する。CPU32は、PC90からログイン済みアカウント情報を含む登録指示を受信すること(図5のT42参照)に応じて、図9の処理を実行する。なお、図9の破線で囲まれたS10及びS45は、本実施例では実行されず、後述の変形例において実行される。
S15では、CPU32は、MFP10をサーバ50に登録することをユーザに確認するための確認画面を表示部14に表示させる(図5のT50)。S20では、CPU32は、ユーザによって確認画面に含まれるYESボタンが選択されることを監視する。CPU32は、ユーザによってYESボタンが選択される場合(T52)に、S20でYESと判断し、S28に進む。一方、CPU32は、ユーザによってNOボタンが選択される場合に、S20でNOと判断し、図9の処理を終了する。なお、変形例では、CPU32は、PC90から登録指示を受信する場合に、S15及びS20の処理を実行せずに、S28の処理を実行してもよい。
S28では、CPU32は、テーブル38において、ログイン状態情報「ログイン」に関連付けられている制限情報を取得し、取得済みの制限情報で許可されている印刷に関係する画像処理(例えばモノクロ印刷)を示す許可機能情報を生成する。S30では、CPU32は、MFP10において予め決められている登録ID「R」と、S28で特定された許可機能情報と、モデル名「M」と、を含む登録要求をサーバ50に送信する(T60)。
S35では、CPU32は、サーバ50から管理IDと登録トークンを受信して(T80)、当該登録トークンをPC90に送信する(図6のT100)。また、CPU32は、確認要求をサーバ50に定期的に送信することを開始する。S40では、CPU32は、サーバ50からログイン済みアカウント情報を含む登録通知を受信する(T120)。S50では、CPU32は、トークン要求をサーバ50に送信して(T130)、サーバ50からアクセストークンを受信する(T150)。そして、S55では、CPU32は、受信済みのアクセストークンを利用して、XMPP接続をサーバ50と確立する(T170)。
S58では、CPU32は、ログイン状態情報「ログイン」に関連付けて各情報をメモリ34に記憶させる(T172)。具体的には、CPU32は、テーブル38において、S35で受信された管理IDと、図9の処理のトリガである登録指示に含まれるアカウント情報(即ちS40で受信されたアカウント情報)と、S50で受信されたアクセストークンと、登録状態情報「登録」と、を記憶する。S60では、CPU32は、登録完了通知をPC90に送信する(T180)。S60が終了すると、図9の処理が終了する。
(MFP10のサーバ印刷プロセス:図10)
続いて、図10を参照して、図7及び図8のサーバ印刷プロセスを実現するために、MFP10のCPU32によって実行される処理を説明する。CPU32は、MFP10の電源がONされることをトリガとして、図10の処理を開始する。
S100では、CPU32は、サーバ50からジョブ通知を受信することを監視する。CPU32は、ジョブ通知を受信する場合(S100でYES、図7のT290、図8のT450、T490)に、S105に進む。
S105では、CPU32は、受信済みのジョブ通知に含まれる管理IDに対応するユーザ(以下では「対応ユーザ」と呼ぶ)がログインしているのか否かを判断する。具体的には、CPU32は、まず、テーブル38において、ログイン状態情報「ログイン」が存在するのか否かを判断する。CPU32は、ログイン状態情報「ログイン」が存在しない場合には、対応ユーザがログインしていないと判断し(S105でNO)、S107に進む。CPU32は、ログイン状態情報「ログイン」が存在する場合には、ログイン状態情報「ログイン」に関連付けられている管理IDと、ジョブ通知に含まれる管理IDと、が一致するのか否かを判断する。CPU32は、2個の管理IDが一致する場合には、対応ユーザがログインしていると判断し(S105でYES)、S110に進み、2個の管理IDが一致しない場合には、対応ユーザがログインしていないと判断し(S105でNO、図8のT460)、S107に進む。このように、2個の管理IDが一致しない場合には、S110以降の印刷処理が実行されない。このために、対応ユーザとは異なる第三者が、対応ユーザの指示によって印刷された印刷媒体を持ち去ることを抑制することができる。
S107では、CPU32は、対応ユーザからログインされることを監視する。CPU32は、上記のS100で受信されたジョブ通知に含まれる管理IDに関連付けられているユーザID及びパスワードの入力を受け付ける場合(図8のT480)に、対応ユーザからログインされたと判断し(S107でYES)、S110に進む。
S110では、CPU32は、S100で受信されたジョブ通知に含まれる管理IDと、テーブル38において当該管理IDに関連付けられているアクセストークンと、を含む印刷ジョブ要求をサーバ50に送信する(図7のT300、図8のT500)。S115では、CPU32は、サーバ50から印刷ジョブを受信する(図7のT310、図8のT510)。そして、S120では、CPU32は、受信済みの印刷ジョブに含まれる印刷データに従った印刷を印刷実行部18に実行させる(図7のT320、図8のT520)。S120の処理が終了すると、図10の処理が終了する。
(本実施例の効果)
例えば、図5のT60において、MFP10にログインしている第1のユーザに対応する許可機能情報「FN1」を含む登録要求がサーバ50に送信されずに、MFP10が実行可能な印刷に関する全ての画像処理(即ちカラー印刷及びモノクロ印刷)の双方を示す許可機能情報を含む登録要求がサーバ50に送信される比較例の構成を想定する。この場合、T74において、カラー印刷及びモノクロ印刷の双方を示す許可機能情報がサーバ50に登録される。この結果、図7のT250において、カラー印刷及びモノクロ印刷のそれぞれを示すボタンを含む設定画面が表示されるので、第1のユーザによってカラー印刷が選択され得る。従って、T310では、カラー印刷を示す印刷設定を含む印刷ジョブJ1がMFP10に送信されるので、第1のユーザにカラー印刷の利用が許可されていないにも関わらず、カラー印刷が実行され得る。このような事象が発生するのを抑制するために、本実施例では、MFP10は、PC90からアカウント情報「AI1」を含む登録指示を受信する場合(図5のT42)に、第1のユーザに対応する制限情報を用いて得られる許可機能情報「FN1」を含む登録要求をサーバ50に送信する(T60)。この結果、サーバ50では、許可機能情報「FN1」が登録される(T74)。従って、図7のT250において、モノクロ印刷を示すボタンのみを含む設定画面が表示される。このために、第1のユーザによってカラー印刷が選択されることがあり得ず、モノクロ印刷が選択される(T260)。この結果、登録済みの許可機能情報「FN1」によって特定される1個以上の画像処理のうちの第1のユーザに利用が許可されているモノクロ印刷の実行が、第1のユーザからPC90を介してサーバ50に指示される(T262)。このために、MFP10は、サーバ50から、第1のユーザに利用が許可されている印刷設定「モノクロ」を含む印刷ジョブJ1を受信し、モノクロ印刷を実行する(T310、T320)。従って、MFP10は、サーバ50から、第1のユーザに利用が許可されていないカラー印刷の実行を要求するための実行要求を受信しないので、第1のユーザに利用が許可されていないカラー印刷がMFP10によって実行されることを抑制することができる。
(対応関係)
MFP10、画像処理サーバ50、PC90が、それぞれ、「画像処理装置」、「サーバ」、「端末装置」の一例である。図4のT8で実行されるモノクロ印刷、図7のT320及び図8のT520で実行されるモノクロ印刷が、それぞれ、「第1の画像処理」、「第2の画像処理」の一例である。第1のユーザの画像処理制限情報、許可機能情報「FN1」が、それぞれ、「第1の処理特定情報」、「第2の処理特定情報」の一例である。ユーザID及びパスワードが、「ユーザ情報」の一例であり、登録状態情報「登録」及び管理IDが、「完了情報」の一例である。第1のユーザがログインしている状態、第2のユーザがログインしている状態が、それぞれ、「第1のログイン状態」、「第2のログイン状態」の一例である。
図4のT7の処理、図10のS120の処理が、それぞれ、「第1の画像処理制御部」、「第2の画像処理制御部」の一例である。図5のT42の処理が、「第1の受付部」の一例である。図9のS28の処理、S30の処理が、それぞれ、「取得部」、「送信部」の一例である。図10のS115の処理が、「受信部」の一例である。図5のT20の処理が、「第2の受付部」の一例である。図9のS58の処理が、「記憶制御部」の一例である。図10のS105の処理が、「第2の判断部」の一例である。
(第2実施例:図11及び図12)
続いて、図11及び図12を参照して、第2実施例を説明する。第2実施例では、図11に示すように、MFP10の管理者が各ユーザのアカウント情報をテーブル38に予め記憶している点が第1実施例とは異なる。さらに、図5の登録プロセスに代えて、図12の登録プロセスが実行される。
図12のT610〜T642は、図5のT10〜42と同様である。ただし、本実施例では、図5のT20、T22、及び、T33に相当する処理が実行されない。即ち、本実施例では、T642において、MFP10は、第1のユーザがMFP10にログインをしていない状態で、PC90から、サーバ50に現在ログインしているログイン済みアカウント情報「AI1」を含む登録指示を受信する。
T644では、MFP10は、受信済みの登録指示に含まれるログイン済みアカウント情報「AI1」がテーブル38に記憶されているのか否かを判断する。MFP10は、ログイン済みアカウント情報「AI1」がテーブル38に記憶されていると判断する場合(T644でYES)に、T646に進む。一方、MFP10は、ログイン済みアカウント情報「AI1」がテーブル38に記憶されていないと判断する場合(T644でNO)に、MFP10の利用が許可されていないことを示す画面を表示部14に表示させて、登録プロセスを終了する。これにより、登録要求がサーバ50に送信されないので、テーブル38にアカウント情報が記憶されていないユーザ、即ち、MFP10の利用が許可されていないユーザのために、登録プロセスが実行されることを抑制することができる。
T646では、MFP10は、テーブル38においてログイン済みアカウント情報「AI1」に関連付けられている登録状態情報が「未登録」を示すのか否かを判断する。MFP10は、登録状態情報が「未登録」を示すと判断する場合(T646でYES)に、T650において、確認画面を表示部14に表示させる。一方、MFP10は、登録状態情報が「登録」を示すと判断する場合(T646でNO)に、確認画面を表示部14に表示させず、登録プロセスを終了する。これにより、同一のユーザによって複数回の登録プロセスが実行されることを抑制することができる。
T652〜T680は、図5のT52〜T80と同様である。T680の処理が終了すると、図12の処理が終了し、次いで、図6のT100以降の処理が実行される。この結果、サーバ50へのMFP10の登録が完了する。
本実施例によると、ユーザは、登録プロセスにおいて、MFP10にログインせずに済む(即ち図5のT20が必要ない)。ユーザの利便性を向上させることができる。本実施例では、アカウント情報「AI1」が、「対象アカウント情報」の一例である。
(第1及び第2実施例の変形例:図9)
図9を参照して、第1及び第2実施例の変形例を説明する。本変形例では、第2実施例と同様に、MFP10の管理者が各ユーザのアカウント情報をテーブル38に予め記憶している。また、第1実施例と同様に、ユーザは、登録プロセスを実行する前に、MFP10にログインする(図5のT20)。
S10では、CPU32は、PC90から受信された登録指示に含まれるアカウント情報に対応するユーザがMFP10にログイン中であるのか否かを判断する。具体的には、CPU32は、まず、テーブル38において、ログイン状態情報「ログイン」が存在するのか否かを判断する。CPU32は、ログイン状態情報「ログイン」が存在しない場合には、ユーザがログインしていないと判断し(S10でNO)、S15以降を実行せずに、図9の処理を終了する。CPU32は、ログイン状態情報「ログイン」が存在する場合には、テーブル38においてログイン状態情報「ログイン」に関連付けられているアカウント情報と、登録指示に含まれるアカウント情報と、が一致するのか否かを判断する。CPU32は、2個のアカウント情報が一致すると判断する場合(S10でYES)には、S15に進み、2個のアカウント情報が一致しないと判断する場合(S10でNO)には、S15以降を実行せずに、図9の処理を終了する。S15〜S40は、第1実施例と同様である。
S45では、CPU32は、S40で受信された登録通知に含まれるアカウント情報に対応するユーザがMFP10にログイン中であるのか否かを判断する。具体的には、CPU32は、テーブル38においてログイン状態情報「ログイン」に関連付けられているアカウント情報と、登録通知に含まれるアカウント情報と、が一致するのか否かを判断する。CPU32は、2個のアカウント情報が一致すると判断する場合(S45でYES)には、S50に進み、2個のアカウント情報が一致しないと判断する場合(S45でNO)には、S50以降を実行せずに、図9の処理を終了する。S50〜S60は、第1実施例と同様である。
例えば、第1のユーザがサーバ50にログインしており、第2のユーザがMFP10にログインしている状況を想定する。この場合、S10及びS45の処理が実行されないと、例えば、第1のユーザのアカウント情報「AI1」に関連付けて、第2のユーザのための情報がサーバ50に登録されてしまうし(図6のT112参照)、第2のユーザがサーバ50にログインしていないにも関わらず、第2のユーザのユーザID「User2」に関連付けて、サーバ50を利用するための情報がテーブル38に記憶されてしまう(S58)。本変形例では、S10でNOと判断される場合に登録要求がサーバ50に送信されない(即ちS30及びS35が実行されない)ので、或るユーザのアカウント情報に関連付けて、異なるユーザのための情報がサーバ50に登録されることを抑制することができる。また、S45でNOと判断される場合にトークン要求がサーバ50に送信されない(即ちS50〜58が実行されない)ので、或るユーザがサーバ50にログインしていないにも関わらず、当該ユーザのユーザIDに関連付けて、異なるユーザのための情報がテーブル38に記憶されることを抑制することができる。
本変形例では、T20で入力されるユーザID「User1」、当該ユーザID「User1」に関連付けられているアカウント情報「AI1」、T42の登録指示に含まれるアカウント情報「AI1」が、それぞれ、「対象ユーザ情報」、「対象アカウント情報」、「ログイン済みアカウント情報」の一例である。図9のS10の処理が、「第1の判断部」の一例である。
(第3実施例:図13)
続いて、図13を参照して、第3実施例を説明する。本実施例では、MFP10は、いわゆるWEBサーバ機能を備えており、PC等の外部装置から当該サーバに対する指示を受け付けることができる。そして、図5及び図6の登録プロセスに代えて、図13の登録プロセスが実行される。
本実施例の登録プロセスでは、第1のユーザはサーバ50にログインしない(即ち図5のT10が実行されない)。図13のT700では、PC90は、第1のユーザからMFP10のWEBサーバにアクセスしてログインするための指示を受け付ける場合に、ユーザID「User1」及びパスワード「P1」を含むログイン指示をMFP10に送信する。
MFP10は、T700において、PC90からログイン指示を受信する場合に、T710において、テーブル38においてログイン指示に含まれるユーザID「User1」に関連付けられているログイン状態情報を「ログアウト」から「ログイン」に変更する。次いで、T712では、MFP10は、登録ボタンを含む所定画面を表わす所定画面データをPC90に送信する。
PC90は、T712において、MFP10から所定画面データを受信する場合に、T714において、所定画面データによって表わされる所定画面を表示する。そして、PC90は、T716において、第1のユーザによって所定画面内の登録ボタンが選択される場合に、T718において、登録指示をMFP10に送信する。当該登録指示は、第1のユーザのアカウント情報「AI1」を含まない。
T720〜T730は、図5のT50〜T60と同様であり、その後、図5のT70〜T74と同様の処理が実行される。次いで、T740では、サーバ50は、管理ID「Printer1」と、URL(Uniform Resource Locatorの略)「U1」と、をMFP10に送信する。URL「U1」は、サーバ50内の位置を示す位置情報であり、登録トークン「X1」をクエリとして含む。
MFP10は、T740において、サーバ50から、管理ID「Printer1」及びURL「U1」を受信する場合に、T750において、URL「U1」をPC90に送信する。
PC90は、T750において、MFP10からURL「U1」を受信する場合に、T760において、URL「U1」をサーバ50に送信してサーバ50にアクセスする。
サーバ50は、T760において、PC90からURL「U1」を受信する場合に、URL「U1」に含まれる登録トークン「X1」と、T74で記憶されたデバイス情報に含まれる登録トークン「X1」と、が一致するのか否かを判断する。本ケースではこれらの登録トークンが一致するので、サーバ50は、T762において、アカウント情報を入力するための入力画面を表わす入力画面データをPC90に送信する。
PC90は、T762において、サーバ50から入力画面データを受信する場合に、T674において、入力画面を表示する。そして、PC90は、T770において、アカウント情報「AI1」が第1のユーザによって入力画面に入力される場合に、T772において、アカウント情報「AI1」を含む登録要求をサーバ50に送信する。その後、図6のT112〜T192と同様の処理が実行される。この結果、サーバ50へのMFP10の登録が完了する。
本実施例によると、第1のユーザがPC90からMFP10にログインすることに応じて、PC90に表示される所定画面内の登録ボタンが第1のユーザによって選択することによって、PC90からMFP10に登録指示が送信される。これにより、PC90は、MFP10を検索する必要がなく、また、第1のユーザは、検索結果として表示される複数個のデバイス名の中からMFP10のデバイス名「N」を選択する必要がない。従って、ユーザの利便性を向上できる。
(第3実施例の変形例)
続いて、第3実施例の変形例を説明する。本変形例では、第2実施例と同様に、MFP10の管理者が各ユーザのアカウント情報をテーブル38に予め記憶している。また、図13のT700〜T750に相当する処理が、MFP10の管理者の操作によって実行される。この場合、まず、MFP10の管理者が、管理者自身のユーザID及びパスワードをPC90に入力して、PC90からMFP10にログインする。この場合、MFP10は、T700において、PC90からログイン指示を受信し、T712に代えて、テーブル38内の各ユーザIDを含むユーザ選択リストをPC90に送信する。
PC90は、T714に代えて、ユーザ選択リストを表示し、T716に代えて、ユーザ選択リストの中から管理者によってユーザID「User1」の選択を受け付ける。そして、T718において、PC90は、選択済みのユーザID「User1」を含む登録指示をMFP10に送信する。
MFP10は、PC90から登録指示を受信する場合に、T720〜T730を実行する。この場合、図5のT70〜T74と同様の処理が実行される。次いで、MFP10は、T740において、サーバ50から管理ID「Printer1」及びURL「U1」を受信する場合に、テーブル38から、T718で受信された登録指示に含まれる選択済みのユーザID「User1」に関連付けられているアカウント情報「AI1」を取得する。ここで、アカウント情報「AI1」は、第1のユーザのメールアドレスである。そして、MFP10は、T750に代えて、アカウント情報「AI1」を送信先として、URL「U1」を含む電子メールを送信する。この結果、第1のユーザによって利用されるPC(例えばPC90)において電子メールが受信される。第1のユーザが電子メール内のURL「U1」を選択することによって、T760〜T772が実行される。以降の処理は、第3実施例(即ち図6のT112〜T192)と同様である。
本変形例によると、MFP10の登録のための主な操作が管理者によって実行されるので、第1のユーザは、受信済みの電子メール内のURL「U1」を選択してT770でアカウント情報「AI1」を入力すれば、MFP10をサーバ50に登録することができる。従って、ユーザの利便性を向上できる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
(変形例1)上記の各実施例では、MFP10は、PC90から登録指示を受信することによって登録指示を受け付ける(図5のT42、図12のT642、図13のT718)。これに代えて、第1のユーザによって操作部12が操作されることよって登録指示を受け付けてもよい。
(変形例2)上記の各実施例では、MFP10は、第1のユーザに対応する制限情報から得られる許可機能情報「FN1」を含む登録指示をサーバ50に送信する(図5のT60、図12のT660、図13のT730)。これに代えて、MFP10は、第1のユーザに対応する制限情報そのもの(例えば、第1のユーザがモノクロ印刷の利用が許可されているが、カラー印刷とカラースキャンとモノクロスキャンの利用が許可されていないことを示す情報)を含む登録指示をサーバ50に送信してもよい。即ち、本変形例では、「第2の処理特定情報」は「第1の処理特定情報」と同じ情報である。
(変形例3)図4の処理に代えて以下の処理が実行されてもよい。PC95は、まず、第1のユーザによって入力されるユーザID「User1」及びパスワード「P1」を含むログイン指示をMFP10に送信する。MFP10は、PC95からログイン指示を受信することに応じて、テーブル38において、当該ログイン指示に含まれるユーザID「User1」及びパスワード「P1」に関連付けられている制限情報を特定する。次いで、MFP10は、特定済みの制限情報で許可されているモノクロ印刷のみを示す設定画面を表わす設定画面データを生成し、生成済みの設定画面データをPC95に送信する。PC95は、MFP10から設定画面データを受信することに応じて、設定画面を表示する。この場合、第1のユーザは、設定画面において、カラー印刷を選択することができず、モノクロ印刷しか選択することができない。本変形例でも、管理者によって許可された画像処理のみをユーザに利用させることができる。
(変形例4)上記の各実施例では、サーバ50は、MFP10とPC90等との間の印刷の仲介を実行するが、これに代えて、スキャンの仲介を実行してもよい。この場合、図5のT60では、MFP10は、第1のユーザに利用が許可されているスキャン処理を示す許可機能情報「FN1」をサーバ50に送信する。これにより、図7のT250又は図8のT450では、許可機能情報「FN1」によって特定されるスキャン処理を選択可能な設定画面が表示される。サーバ50は、第1のユーザによって利用されるPC90からスキャン設定を受信することに応じて、図7のT270〜T310に代えて、当該スキャン設定を含むスキャン指示をMFP10に送信する。その結果、MFP10は、スキャン指示に含まれるスキャン設定に従ったスキャン処理を実行し、スキャンデータをサーバ50に送信する。この場合、サーバ50は、当該スキャンデータをPC90に送信する。本変形例では、カラースキャン及びモノクロスキャンが「複数個の画像処理」の一例である。
(変形例5)図9のS58において、CPU32は、管理ID「Printer1」を記憶しなくてもよい。この場合、CPU32は、サーバ50からジョブ通知を受信する場合に、図10のS105において、登録状態情報「登録」に関連付けられているログイン状態情報が「ログイン」を示す場合に、S105でYESと判断して、S110に進む。本変形例では、登録状態情報「登録」が、「完了情報」の一例である。また、別の変形例では、図9のS58において、登録状態情報及び管理IDが記憶されなくてもよく、図10のS105及びS107の処理が省略されてもよい。この場合、MFP10は、S100でYESと判断される場合に、S110において、印刷ジョブ要求をサーバ50に送信する。本変形例では、「記憶制御部」及び「第2の判断部」が省略可能である。
(変形例6)MFP10は、メモリ34内にテーブル38を格納していなくてもよい。この場合、通信システム2は、さらに、MFP10とは別体に構成されている格納サーバであって、テーブル38を格納している格納サーバを備えていてもよい。MFP10は、図5のT42において、PC90から登録指示を受信することに応じて、テーブル38を要求するためのテーブル要求を格納サーバに送信して、格納サーバからテーブル38を受信する。そして、MFP10は、受信済みのテーブル38を用いて、許可機能情報「FN1」を生成する。また、MFP10は、図6のT172(図5のS58)において、各情報を格納サーバに送信することによって、各情報を格納サーバに格納してもよい。本変形例では、格納サーバ内のメモリが、「メモリ」の一例である。
(変形例7)「通信装置」は、MFP10に限られず、印刷処理のみを実行可能なプリンタであってもよいし、スキャン処理のみを実行可能なスキャナであってもよいし、印刷処理及びスキャン処理とは異なる処理を実行可能なデバイス(例えばPC、サーバ等)であってもよい。
(変形例8)上記の各実施例では、図4〜図10、図12、及び、図13の各処理がソフトウェア(即ちプログラム36)によって実現されるが、これらの各処理のうちの少なくとも1つが論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:通信システム、4:インターネット、10:多機能機(MFP)、12:操作部、14:表示部、16:ネットワークインターフェース、18:印刷実行部、20:スキャン実行部、30:制御部、34:メモリ、36:プログラム、38:ユーザ管理テーブル、50:画像処理サーバ、90,95:PC

Claims (9)

  1. 画像処理装置であって、
    複数個の画像処理を実行する画像処理実行部と、
    前記複数個の画像処理のうち、対象ユーザに利用が許可されている第1の画像処理の実行が、前記対象ユーザからサーバを介さずに指示される場合に、前記第1の画像処理を前記画像処理実行部に実行させる第1の画像処理制御部であって、前記複数個の画像処理のうちの前記第1の画像処理は、メモリに基づいて、前記対象ユーザに利用が許可されると特定され、前記メモリは、複数のユーザに対応する複数個の処理特定情報を記憶可能であり、前記複数個の処理特定情報のそれぞれは、前記画像処理実行部が実行可能な前記複数個の画像処理のうち、当該処理特定情報に対応するユーザに利用が許可されている1以上の画像処理を特定する情報である、前記第1の画像処理制御部と、
    前記サーバを介して前記画像処理装置を利用すべき対象ユーザのための登録指示の入力を受け付ける第1の受付部と、
    前記登録指示の入力が受け付けられる場合に、前記メモリ内の前記複数個の処理特定情報のうち、前記対象ユーザに対応する第1の処理特定情報を取得する取得部と、
    取得済みの前記第1の処理特定情報を用いて得られる第2の処理特定情報を含む登録要求を前記サーバに送信する送信部であって、前記第2の処理特定情報は、前記複数個の画像処理のうち、前記対象ユーザに利用が許可されている1個以上の画像処理を特定する情報であり、前記サーバでは、前記画像処理装置から前記登録要求が受信される場合に、前記登録要求に含まれる前記第2の処理特定情報が登録される、前記送信部と、
    登録済みの前記第2の処理特定情報によって特定される前記1個以上の画像処理のうちの第2の画像処理の実行が、前記対象ユーザから端末装置を介して前記サーバに指示される場合に、前記サーバから前記第2の画像処理の実行要求を受信する受信部と、
    前記サーバから前記実行要求が受信される場合に、前記第2の画像処理を前記画像処理実行部に実行させる第2の画像処理制御部と、
    を備える、画像処理装置。
  2. 前記メモリは、前記複数のユーザのそれぞれについて、当該ユーザを識別するユーザ情報と、当該ユーザに対応する処理特定情報と、を関連付けて記憶可能であり、
    前記画像処理装置は、さらに、
    前記対象ユーザを識別する対象ユーザ情報の入力を受け付ける第2の受付部を備え、
    前記取得部は、前記対象ユーザ情報の入力が受け付けられることによって、前記画像処理装置の状態が前記対象ユーザ情報を用いたログイン状態である間に、前記登録指示の入力が受け付けられる場合に、前記メモリ内の前記複数個の処理特定情報のうち、前記対象ユーザ情報に関連付けられている前記第1の処理特定情報を取得する、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記メモリは、前記複数のユーザのそれぞれについて、当該ユーザを識別するユーザ情報と、当該ユーザに対応する処理特定情報と、当該ユーザによる前記サーバへのログイン操作に利用されるアカウント情報と、を関連付けて記憶可能であり、
    前記登録指示は、前記サーバに現在ログインしているログイン済みアカウント情報を含み、
    前記画像処理装置は、さらに、
    前記画像処理装置の状態が前記対象ユーザ情報を用いたログイン状態である間に、前記登録指示の入力が受け付けられる場合に、前記メモリにおいて前記対象ユーザ情報に関連付けられている対象アカウント情報と、前記登録指示に含まれる前記ログイン済みアカウント情報と、が一致するのか否かを判断する第1の判断部を備え、
    前記対象アカウント情報と前記ログイン済みアカウント情報とが一致すると判断される場合に、
    前記取得部は、前記対象ユーザ情報に関連付けられている前記第1の処理特定情報を取得し、
    前記送信部は、取得済みの前記第1の処理特定情報を用いて得られる前記第2の処理特定情報を含む前記登録要求を前記サーバに送信し、
    前記対象アカウント情報と前記ログイン済みアカウント情報とが一致しないと判断される場合に、前記第1の処理特定情報は取得されず、前記登録要求は送信されない、請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記メモリは、前記複数のユーザのそれぞれについて、当該ユーザに対応する処理特定情報と、当該ユーザによる前記サーバへのログイン操作に利用されるアカウント情報と、を関連付けて記憶可能であり、
    前記取得部は、前記対象ユーザによる前記サーバへのログイン操作に利用される対象アカウント情報を含む前記登録指示の入力が受け付けられる場合に、前記メモリ内の前記複数個の処理特定情報のうち、前記対象アカウント情報に関連付けられている前記第1の処理特定情報を取得する、請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 前記登録指示の入力は、前記端末装置から送信される前記登録指示の受信を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  6. 前記メモリは、前記複数のユーザのそれぞれについて、当該ユーザを識別するユーザ情報と、当該ユーザに対応する処理特定情報と、を関連付けて記憶可能であり、
    前記画像処理装置は、さらに、
    前記登録要求が前記サーバに送信された後に、前記対象ユーザを識別する対象ユーザ情報に関連付けて、前記サーバへの登録が完了したことを示す完了情報を前記メモリに記憶する記憶制御部と、
    前記サーバから前記実行要求が受信される場合に、前記画像処理装置の状態が、前記メモリ内において前記完了情報に関連付けられている前記対象ユーザ情報を用いた第1のログイン状態であるのか否かを判断する第2の判断部と、を備え、
    前記第2の画像処理制御部は、
    前記画像処理装置の状態が前記第1のログイン状態であると判断される場合に、前記第2の画像処理を前記画像処理実行部に実行させ、
    前記画像処理装置の状態が前記第1のログイン状態でないと判断される場合に、前記第2の画像処理を前記画像処理実行部に実行させない、請求項1から5のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  7. 前記第2の画像処理制御部は、前記画像処理装置の状態が、前記対象ユーザ情報とは異なるユーザ情報を用いた第2のログイン状態であることに起因して、前記画像処理装置の状態が前記第1のログイン状態でないと判断された後に、前記画像処理装置の状態が前記第2のログイン状態から前記第1のログイン状態に変化する場合に、前記第2の画像処理を前記画像処理実行部に実行させる、請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記画像処理装置は、さらに、前記メモリを備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  9. 画像処理装置のためのコンピュータプログラムであって、
    前記画像処理装置のコンピュータを、以下の各部、即ち、
    複数個の画像処理を実行する画像処理実行部と、
    前記複数個の画像処理のうち、対象ユーザに利用が許可されている第1の画像処理の実行が、前記対象ユーザからサーバを介さずに指示される場合に、前記第1の画像処理を前記画像処理実行部に実行させる第1の画像処理制御部であって、前記複数個の画像処理のうちの前記第1の画像処理は、メモリに基づいて、前記対象ユーザに利用が許可されると特定され、前記メモリは、複数のユーザに対応する複数個の処理特定情報を記憶可能であり、前記複数個の処理特定情報のそれぞれは、前記画像処理実行部が実行可能な前記複数個の画像処理のうち、当該処理特定情報に対応するユーザに利用が許可されている1以上の画像処理を特定する情報である、前記第1の画像処理制御部と、
    前記サーバを介して前記画像処理装置を利用すべき対象ユーザのための登録指示の入力を受け付ける第1の受付部と、
    前記登録指示の入力が受け付けられる場合に、前記メモリ内の前記複数個の処理特定情報のうち、前記対象ユーザに対応する第1の処理特定情報を取得する取得部と、
    取得済みの前記第1の処理特定情報を用いて得られる第2の処理特定情報を含む登録要求を前記サーバに送信する送信部であって、前記第2の処理特定情報は、前記複数個の画像処理のうち、前記対象ユーザに利用が許可されている1個以上の画像処理を特定する情報であり、前記サーバでは、前記画像処理装置から前記登録要求が受信される場合に、前記登録要求に含まれる前記第2の処理特定情報が登録される、前記送信部と、
    登録済みの前記第2の処理特定情報によって特定される前記1個以上の画像処理のうちの第2の画像処理の実行が、前記対象ユーザから端末装置を介して前記サーバに指示される場合に、前記サーバから前記第2の画像処理の実行要求を受信する受信部と、
    前記サーバから前記実行要求が受信される場合に、前記第2の画像処理を前記画像処理実行部に実行させる第2の画像処理制御部と、
    として機能させる、コンピュータプログラム。

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