JP2019036491A - 点火プラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】横飛火の発生を抑制する。
【解決手段】点火プラグは、筒状の絶縁体と、後端側が軸孔内に配置され、先端側が絶縁体よりも先端側に突出した中心電極と、絶縁体の外周に配置される主体金具と、主体金具の先端部に接続された接続端部と、中心電極との間に間隙を形成して対向する自由端部と、を備える接地電極と、を備える。中心電極、主体金具の先端部、及び、接地電極の接続端部を軸線に沿って投影した、軸線に垂直な仮想平面において、主体金具の先端部の内周面を示す閉図形の、接続端部の中心と軸線とを通る第1直線上における長さは、閉図形の、軸線を通り第1直線と垂直な第2直線上における長さよりも長い。
【選択図】 図3

Description

本明細書は、内燃機関等において燃料ガスに点火するための点火プラグに関する。
内燃機関に用いられる点火プラグとして、主体金具に接続された接地電極と、中心電極と、の間に電圧が印加されることによって、中心電極の先端部と接地電極の先端部との間に形成されたギャップに、放電を発生させる。
内燃機関の設計の自由度を確保する観点から、点火プラグの小径化が求められている。点火プラグが小径化するほど、主体金具も小径化するため、中心電極と主体金具との間の径方向の距離を確保することが困難になる。このために、点火プラグが小径化するほど、中心電極と、主体金具の先端の近傍と、の間に、絶縁体の表面を介して、放電が発生する不具合(横飛火とも呼ぶ)が発生しやすくなる。このような放電は、本来のギャップにおける放電と比較して、接地電極による消炎作用が大きいので、本来の着火性能を発揮できない。
特許文献1には、横飛火を防止すべく、主体金具と接地電極との接続部分に生じる溶接だれを除去しながら、主体金具の内周面の成形加工を行う技術が開示されている。
特開2014−154462号公報
しかしながら、溶接だれの有無にかかわらずに、主体金具の先端のうち、接地電極との接続部分の近傍は、電界強度が高くなるために、横飛火が発生しやすい。このために、上記技術では、横飛火を十分に防止できない可能性があった。
本明細書は、点火プラグにおいて、上述した横飛火の発生を抑制できる新たな技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]軸線に沿って延びる軸孔を有する筒状の絶縁体と、
前記軸線に沿って延びる棒状体であり、後端側が前記軸孔内に配置され、先端側が前記絶縁体よりも先端側に突出した中心電極と、
前記絶縁体の外周に配置され、前記軸線に沿って貫通する貫通孔を有する主体金具と、
前記主体金具の先端部に接続された接続端部と、前記接続端部とは反対側で、前記中心電極との間に間隙を形成して対向する自由端部と、を備える棒状の接地電極と、
を備える点火プラグであって、
前記中心電極、前記主体金具の前記先端部、及び、前記接地電極の接続端部を前記軸線に沿って投影した、前記軸線に垂直な仮想平面において、
前記主体金具の前記先端部の内周面を示す閉図形の、前記接続端部の中心と前記軸線とを通る第1直線上における長さは、前記閉図形の、前記軸線を通り前記第1直線と垂直な第2直線上における長さよりも長いことを特徴とする点火プラグ。
上記構成によれば、主体金具の先端部の内周面を示す閉図形の、接続端部の中心と軸線とを通る第1直線上における長さは、閉図形の、軸線を通り第1直線と垂直な第2直線上における長さよりも大きい。このために、横飛火が発生しやすい接地電極が配置された周方向の位置において、主体金具と中心電極との間の距離を、他の周方向の位置よりも大きくすることができる。この結果、点火プラグにおいて、横飛火の発生を抑制できる。
[適用例2]適用例1に記載の点火プラグであって、
前記仮想平面において、
前記中心電極の中心から前記接地電極に対して引かれた2本の接線の間の前記接地電極が位置する周方向の範囲を、接地電極範囲とするとき、
前記接地電極範囲内における前記主体金具の前記先端部の厚さは、前記接地電極範囲 外における前記先端部の厚さよりも小さいことを特徴とする、点火プラグ。
上記構成によれば、接地電極範囲外において、主体金具の厚さが小さくなることを抑制できる。この結果、横飛火を抑制しつつ、主体金具の熱容量の低下を抑制できる。
[適用例3]適用例2に記載の点火プラグであって、
前記仮想平面において、
前記閉図形は、自身の前記第2直線に沿う方向の長さが、前記軸線の位置から、前記軸線よりも前記接続端部側で前記第1直線と前記閉図形とが交わる位置まで、連続的に小さくなる部位を備えることを特徴とする、点火プラグ。
上記構成によれば、接地電極範囲内において、主体金具と中心電極との間の距離を大きくしつつ、接地電極範囲外において、主体金具の厚さが小さくなることをさらに抑制できる。この結果、横飛火を抑制しつつ、主体金具の熱容量の低下をさらに抑制できる。
[適用例4]適用例1〜3のいずれかに記載の点火プラグであって、
前記仮想平面において、
前記閉図形の曲率半径は、0.5mm以上であることを特徴とする、点火プラグ。
主体金具の先端部の内周面を示す閉図形に、曲率半径が0.5mm未満である部分が存在すると、該部分の電界強度が高くなるので、該部分において、横飛火が発生しやすくなる可能性がある。上記構成によれば、閉図形の曲率半径は、0.5mm以上であるので、電界強度が局所的に高くなることを抑制できるので、横飛火の発生をさらに抑制できる。
[適用例5]適用例4に記載の点火プラグであって、
前記仮想平面において、
前記軸線から前記接続端部の中心に向かう方向を第1方向とするとき、
前記閉図形は、第1の円の弧と、前記第1の円よりも前記第1方向に位置し、前記第1の円の弧とは反対側に張り出した第2の円の弧と、前記第1の円と第2の円とに正接する2本の直線と、によって構成されていることを特徴とする、点火プラグ。
上記構成によれば、閉図形の曲率半径が、0.5mm以上となるような貫通孔を、例えば、ドリルを用いた切削加工によって、容易に形成することができる。
[適用例6]適用例5に記載の点火プラグであって、
前記第2の円の直径は、前記第1の円の直径よりも小さいことを特徴とする、点火プラグ。
上記構成によれば、接地電極が配置された周方向の位置において、主体金具と中心電極との間の距離を大きくしつつ、他の位置において、主体金具の厚さが小さくなることを抑制できるような貫通孔を、例えば、ドリルを用いた切削加工によって、容易に形成することができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、点火プラグや点火プラグを用いた点火装置、その点火プラグを搭載する内燃機関や、その点火プラグを用いた点火装置を搭載する内燃機関、点火プラグの主体金具などの態様で実現することができる。
本実施形態の点火プラグ100の断面図である。 点火プラグ100の先端近傍の拡大断面図である。 第1実施形態の仮想平面VPを示す図である。 第2実施形態の仮想平面VPBを示す図である。 第3実施形態の仮想平面VPCを示す図である。
A.実施形態:
A−1.点火プラグの構成:
図1は本実施形態の点火プラグ100の断面図である。図2は、点火プラグ100の先端近傍の拡大断面図である。図1、図2の一点破線は、点火プラグ100の軸線AXを示している。軸線AXと平行な方向(図1、図2の上下方向)を軸線方向とも呼ぶ。軸線AXを中心とし、軸線AXと垂直な面上の円の径方向を、単に「径方向」とも呼び、当該円の周方向を、単に「周方向」とも呼ぶ。図1における下方向を先端方向FDと呼び、上方向を後端方向BDとも呼ぶ。図1、図2における下側を、点火プラグ100の先端側と呼び、図1、図2における上側を点火プラグ100の後端側と呼ぶ。
点火プラグ100は、内燃機関に取り付けられ、内燃機関の燃焼室内の燃焼ガスに着火するために用いられる。点火プラグ100は、絶縁体10と、中心電極20と、接地電極30と、端子電極40と、主体金具50と、抵抗体70と、導電性のシール部材60、80と、を備える。
絶縁体10は、軸線AXに沿って延び、絶縁体10を貫通する貫通孔である軸孔12を有する略円筒状の部材である。絶縁体10は、例えば、アルミナ等のセラミックスを用いて形成されている。絶縁体10は、鍔部19と、後端側胴部18と、先端側胴部17と、縮外径部15と、脚長部13と、を備えている。
鍔部19は、絶縁体10における軸線方向の略中央に位置する部分である。後端側胴部18は、鍔部19よりも後端側に位置し、鍔部19の外径よりも小さな外径を有している。先端側胴部17は、鍔部19よりも先端側に位置し、後端側胴部18の外径よりも小さな外径を有している。脚長部13は、先端側胴部17よりも先端側に位置し、先端側胴部17の外径よりも小さな外径を有している。脚長部13の外径は、先端側ほど縮径され、点火プラグ100が内燃機関(図示せず)に取り付けられた際には、その燃焼室に曝される。縮外径部15は、脚長部13と先端側胴部17との間に形成され、後端側から先端側に向かって外径が縮径した部分である。
絶縁体10は、内周側の構成の観点でみると、後端側に位置する大内径部12Lと、大内径部12Lよりも先端側に位置し、大内径部12Lよりも内径が小さな小内径部12Sと、縮内径部16と、を備えている。縮内径部16は、大内径部12Lと小内径部12Sとの間に形成され、後端側から先端側に向かって内径が縮径した部分である。縮内径部16の軸線方向の位置は、本実施形態では、先端側胴部17の先端側の部分の位置である。
主体金具50は、導電性の金属材料(例えば、低炭素鋼材)で形成され、内燃機関のエンジンヘッド(図示省略)に点火プラグ100を固定するための円筒状の金具である。主体金具50には、軸線AXに沿って貫通する貫通孔59が形成されている。主体金具50は、絶縁体10の径方向の周囲(すなわち、外周)に配置されている。すなわち、主体金具50の貫通孔59内に、絶縁体10が挿入・保持されている。絶縁体10の先端は、主体金具50の先端よりも先端側に突出している。絶縁体10の後端は、主体金具50の後端よりも後端側に突出している。
主体金具50は、プラグレンチが係合する六角柱形状の工具係合部51と、内燃機関に取り付けるための取付ネジ部52と、工具係合部51と取付ネジ部52との間に形成された鍔状の座部54と、を備えている。取付ネジ部52の呼び径は、例えば、M8〜M14である。
主体金具50の取付ネジ部52と座部54との間には、金属製の環状のガスケット5が嵌挿されている。ガスケット5は、点火プラグ100が内燃機関に取り付けられた際に、点火プラグ100と内燃機関(エンジンヘッド)との隙間を封止する。
主体金具50は、さらに、工具係合部51の後端側に設けられた薄肉の加締部53と、座部54と工具係合部51との間に設けられた薄肉の圧縮変形部58と、を備えている。主体金具50における工具係合部51から加締部53に至る部位の内周面と、絶縁体10の後端側胴部18の外周面と、の間に形成される環状の領域には、環状の線パッキン6、7が配置されている。当該領域における2つの線パッキン6、7の間には、タルク(滑石)9の粉末が充填されている。加締部53の後端は、径方向内側に折り曲げられて、絶縁体10の外周面に固定されている。主体金具50の圧縮変形部58は、製造時において、絶縁体10の外周面に固定された加締部53が先端側に押圧されることにより、圧縮変形する。圧縮変形部58の圧縮変形によって、線パッキン6、7およびタルク9を介し、絶縁体10が主体金具50内で先端側に向け押圧される。環状の板パッキン8を介して、主体金具50の内周で取付ネジ部52の位置に形成された段部56(金具側段部)によって、絶縁体10の縮外径部15(絶縁体側段部)が押圧される。この結果、内燃機関の燃焼室内のガスが、主体金具50と絶縁体10との隙間から外部に漏れることが、板パッキン8によって防止される。
中心電極20は、軸線AXに沿って延びる棒状の中心電極本体21と、中心電極チップ29と、を備えている。中心電極本体21は、絶縁体10の軸孔12の内部の先端側の部分に保持されている。すなわち、中心電極20の後端側(中心電極本体21の後端側)は、軸孔12内に配置されている。中心電極本体21は、耐腐食性と耐熱性が高い金属、例えば、ニッケル(Ni)またはNiを主成分とする合金(例えば、NCF600、NCF601)を用いて形成されている。中心電極本体21は、NiまたはNi合金で形成された母材と、該母の内部に埋設された芯部と、を含む2層構造を有しても良い。この場合には、芯部は、例えば、母材よりも熱伝導性に優れる銅または銅を主成分とする合金で形成される。
中心電極本体21は、図2に示すように、軸線方向の所定の位置に設けられた鍔部24と、鍔部24よりも後端側の部分である頭部23(電極頭部)と、鍔部24よりも先端側の部分である脚部25(電極脚部)と、を備えている。鍔部24は、絶縁体10の縮内径部16によって、先端側から支持されている。すなわち、中心電極本体21は、縮内径部16に係止されている。脚部25の先端側、すなわち、中心電極本体21の先端側は、絶縁体10の先端10Aよりも先端側に突出している。
中心電極チップ29は、例えば、略円柱形状を有する部材であり、中心電極本体21の先端(脚部25の先端)に、例えば、レーザ溶接を用いて、接合されている。中心電極チップ29の先端面は、後述する接地電極チップ39との間で火花ギャップを形成する第1放電面295である。中心電極チップ29は、例えば、イリジウム(Ir)や白金(Pt)などの高融点の貴金属や、当該貴金属を主成分とする合金が用いて、形成されている。
端子電極40は、軸線方向に延びる棒状の部材である。端子電極40は、絶縁体10の軸孔12に後端側から挿通され、軸孔12内において、中心電極20よりも後端側に位置している。端子電極40は、導電性の金属材料(例えば、低炭素鋼)で形成され、端子電極40の表面には、例えば、防食のために、Niなどのめっきが形成されている。
端子電極40は、軸線方向の所定位置に形成された鍔部42(端子顎部)と、鍔部42よりも後端側に位置するキャップ装着部41と、鍔部42よりも先端側の脚部43(端子脚部)と、を備えている。端子電極40のキャップ装着部41は、絶縁体10よりも後端側に露出している。端子電極40の脚部43は、絶縁体10の軸孔12に挿入されている。キャップ装着部41には、高圧ケーブル(図示外)が接続されたプラグキャップが装着され、放電を発生するための高電圧が印加される。
抵抗体70は、絶縁体10の軸孔12内において、端子電極40の先端と中心電極20の後端との間に、配置されている。抵抗体70は、例えば、1KΩ以上の抵抗値(例えば、5KΩ)を有し、火花発生時の電波ノイズを低減する機能を有する。抵抗体70は、例えば、主成分であるガラス粒子と、ガラス以外のセラミック粒子と、導電性材料と、を含む組成物で形成されている。
軸孔12内における、抵抗体70と中心電極20との隙間は、導電性のシール部材60によって埋められている。抵抗体70と端子電極40との隙間は、シール部材80によって埋められている。すなわち、シール部材60は、中心電極20と抵抗体70とにそれぞれ接触し、中心電極20と抵抗体70とを離間している。シール部材80は、抵抗体70と端子電極40にそれぞれ接触し、抵抗体70と端子電極40とを離間している。このように、シール部材60、80は、中心電極20と端子電極40とを、抵抗体70を介して、電気的、かつ、物理的に、接続している。シール部材60、80は、導電性を有する材料、例えば、例えば、B23−SiO2系等のガラス粒子と金属粒子(Cu、Feなど)とを含む組成物で形成されている。
接地電極30(接地電極本体31)は、図2に示すように、断面が四角形の棒状体である。接地電極本体31は、両端部として、接続端部312と、接続端部312の反対側に位置する自由端部311と、を有している。接続端部312は、主体金具50の先端50tに、例えば、抵抗溶接によって、接合されている。これによって、主体金具50と接地電極本体31とは、電気的および物理的に接続される。接地電極本体31の接続端部312の近傍は、軸線AXの方向に延びており、自由端部311の近傍は、軸線AXと垂直な方向に延びている。棒状の接地電極本体31は、中央部分において、約90度だけ湾曲している。
接地電極本体31は、耐腐食性と耐熱性が高い金属、NiまたはNiを主成分とする合金(例えば、NCF600、NCF601)を用いて形成されている。接地電極本体31は、中心電極本体21と同様に、母材と、母材よりも熱伝導性が高い金属(例えば、銅)を用いて形成され、母材に埋設された芯部と、を含む2層構造を有しても良い。
自由端部311には、中心電極20の第1放電面295との間に間隙Gを形成して対向する第2放電面395を有する接地電極チップ39が接合されている。接地電極チップ39は、例えば、円柱形状や四角柱形状を有している。第1放電面295と第2放電面395との間の間隙Gは、放電が発生するいわゆる火花ギャップである。接地電極チップ39は、中心電極チップ29と同様に、例えば、貴金属、または、貴金属を主成分とする合金を用いて形成される。
図3は、第1実施形態の仮想平面VPを示す図である。仮想平面VPは、軸線AXに垂直な仮想的な平面である。仮想平面VPには、中心電極20の脚部25と、主体金具50の先端部50sと、接地電極30の接続端部312と、が軸線AXに沿って投影される。主体金具50の先端部50sは、先端50tを含む部分であり、例えば、取付ネジ部52のネジ山の先端よりも先端側の部分である。
仮想平面VPにおいて、中心電極20の軸線AXから、接地電極30に対して引かれた2本の接線を、接線LT1、LT2とする。2本の接線LT1、LT2に挟まれた周方向の範囲であり、接地電極30(接続端部312)が位置する範囲を、接地電極範囲ERとする。
仮想平面VPにおいて、中心電極20の軸線AX(点火プラグ100の軸線AX)から接地電極30の接続端部312の中心30Cに向かう方向(図3の左方向)を、第1方向D1とする。仮想平面VPにおいて、第1方向D1と垂直な方向(図3の上方向)を第2方向D2とする。
仮想平面VPにおいて、主体金具50の先端部50sの内周面50iを示す閉図形CFは、真円ではない。この閉図形CFは、第1の円C1の弧AC1と、第2の円C2の弧AC2と、2本の直線SL1、SL2と、によって構成されている。第2の円C2の弧AC2は、第1の円C1の外側に位置している。第2の円C2の弧AC2は、第1方向D1に張り出している。第1の円C1の弧AC1は、第1方向D1の反対方向に張り出している。
第1の円C1の中心CC1は、中心電極20の軸線AX(点火プラグ100の軸線AX)と、一致している。第2の円C2の中心CC2は、軸線AX(中心CC1)よりも第1方向D1に位置している。第2の円C2の中心CC2の第2方向D2の位置は、軸線AX(中心CC1)と同じである。第2の円C2の直径は、第1の円C1の直径よりも小さい。換言すれば、第2の円C2の弧AC2の曲率半径は、第1の円C1の弧AC1の曲率半径よりも小さい。第2の円C2の弧AC2の曲率半径は、閉図形CFの曲率半径のうち、最も小さい。第2の円C2の弧AC2の曲率半径は、0.5mm以上である。したがって、閉図形CFの曲率半径は、0.5mm以上である。第2の円C2の弧AC2の曲率半径(閉図形CFの曲率半径の最小値)は、例えば、1.0〜2.5mmである。
2本の直線SL1、SL2は、第1の円C1と第2の円C2とに正接している。すなわち、直線SL1は、第1の円C1と第2の円C2との共通の接線であり、第1の円C1の弧AC1の一端T1と、第2の円C2の弧AC2の一端T2と、を繋いでいる。直線SL2は、第1の円C1と第2の円C2との共通の接線であり、第1の円C1の弧AC1の他端T3と、第2の円C2の弧AC2の他端T4と、を繋いでいる。
ここで、中心電極20の軸線AXと接続端部312の中心30Cとを通る直線を、第1直線L1とする。中心電極20の軸線AXを通り第1直線L1と垂直な直線を、第2直線L2とする。上記のように構成されることで、閉図形CFの第1直線L1上における長さW1は、閉図形CFの第2直線L2上における長さW2よりも長い。
仮想平面VPにおいて、主体金具50の先端部50sの外周面50oを示す円は、真円である。そして、上述の通り、閉図形CFは、真円ではないので、主体金具50の先端部50sの径方向の肉厚は、一定ではなく、周方向の位置によって異なる。具体的には、閉図形CFが第1の円C1の弧AC1で構成される周方向の位置では、先端部50sの厚さは、一定である。閉図形CFが直線SL1、SL2で構成される周方向の位置では、閉図形CFが第1の円C1の弧AC1で構成される周方向の位置よりも、先端部50sの厚さが小さい。閉図形CFが第2の円C2の弧AC2で構成される周方向の位置では、閉図形CFが直線SL1、SL2で構成される周方向の位置よりも、先端部50sの厚さが小さい。
このために、接地電極範囲ER内における先端部50sの厚さは、接地電極範囲ER外における先端部50sの厚さよりも小さい。特に、接地電極範囲ER内のうち、接続端部312の中心30Cを通る周方向の位置では、先端部50sの厚さが最も小さい。
ここで、仮想平面VPにおいて、軸線AXよりも第1方向D1側(すなわち、接続端部312側)で、第1直線L1と閉図形CFとが交わる位置を、位置P1とする。軸線AXよりも、第1方向D1とは反対側で、第1直線L1と閉図形CFとが交わる位置を、位置P3とする。また、仮想平面VPにおいて、閉図形CFと、第2直線L2と、が交わる2つの位置を、位置P2a、P2bとする。そして、閉図形CFのうち、第2直線L2よりも接続端部312側(第1方向D1側)の部位を、すなわち、位置P2aから位置P1を通って位置P2bに至る部位を、接地電極側部位EPとする。仮想平面VPにおいて、閉図形CFのうちの接地電極側部位EPでは、第2直線L2に沿う方向(すなわち、第2方向D2)の長さW3が、軸線AXの位置から位置P1まで、連続的に小さくなっている。
このように構成された結果、本実施形態では、軸線AXから位置P1までの距離は、軸線AXから位置P3までの距離、および、軸線AXから位置P2aまでの距離、および、軸線AXから位置P2bまでの距離よりも長い。この結果、主体金具50と中心電極20との間の位置P1における距離CL1は、他の位置(例えば、位置P2a、P2b、P3)における距離よりも長い。主体金具50と中心電極20との間の距離は、位置P1において最大となる。
なお、本実施形態では、主体金具50の段部56よりも先端側の任意の軸線方向の位置における、軸線AXと垂直な主体金具50の断面において、主体金具50の内周面50iを示す閉図形は、上述した図3の閉図形CFである。そして、主体金具50の段部56よりも後端側の任意の軸線方向の位置における、軸線AXと垂直な主体金具50の断面においては、主体金具50の内周面50iを示す閉図形は、図3の閉図形CFではなく、真円である。
以上説明した本実施形態によれば、仮想平面VPにおいて、閉図形CFの第1直線L1上における長さW1は、閉図形CFの第2直線L2上における長さW2よりも長い。このために、横飛火が発生しやすい接地電極30が配置された周方向の位置(例えば、接地電極範囲ER内の位置)において、主体金具50と中心電極20との間の距離を、他の周方向の位置(例えば、接地電極範囲ER外)よりも大きくすることができる。この結果、点火プラグ100において、横飛火の発生を抑制できる。ここで、横飛火は、中心電極20と、接地電極30の接続端部312や主体金具50の先端50tと、の間に、絶縁体10の表面を介して、放電が発生する不具合である。横飛火は、間隙Gよりも後端側にて発生するので、狙いの位置で燃料ガスに点火できないうえに、接地電極本体31や主体金具50などによる消炎作用が大きくなる。この結果、横飛火が発生すると、点火プラグ100の着火性能が低下する。また、横飛火は、絶縁体10の先端部分を局所的に溶かす可能性がある。この場合には、局所的な溶解部分が局所的に高温になるため、プレイグニッション等の不具合を引き起こし得る。
詳しく説明する。横飛火は、図2に示す経路FTを通る横飛火のように、中心電極20から接地電極範囲ER内の方向(例えば、図2、図3の第1方向D1)に向かう経路上で発生しやすい。主体金具50の先端10Aの全周のうちでも、接地電極30の接続端部312が接続されている部分は、特に、電界強度が高いためである。換言すれば、横飛火は、仮想平面VPにおいて、中心電極20の軸線AXから見た周方向の位置によって、発生しやすさが異なる。具体的には、接地電極範囲ER内の位置では、接地電極範囲ER外の位置よりも横飛火が発生しやすい。
本実施形態の点火プラグ100では、上述のように、接地電極範囲ER内における主体金具50と中心電極20との間の距離(例えば、図3のCL1)を、接地電極範囲ER外における主体金具50と中心電極20との間の距離(例えば、図3のCL2)よりも大きくできる。その結果、接地電極範囲ER内における主体金具50と中心電極20との間の絶縁抵抗を、接地電極範囲ER外における主体金具50と中心電極20との間の絶縁抵抗よりも大きくできる。この結果、横飛火が発生しやすい接地電極範囲ER内の位置において、横飛火の発生を抑制できる。
さらに、本実施形態の点火プラグ100では、上述したように、仮想平面VPにおいて、接地電極範囲ER内における先端部50sの径方向の厚さは、接地電極範囲ER外における先端部50sの径方向の厚さよりも小さい。以下では、単に、「厚さ」と言うとき、「径方向の厚さ」を意味する。この結果、接地電極範囲ER外において、主体金具50の厚さが小さくなることを抑制できる。この結果、横飛火を抑制しつつ、主体金具50の熱容量の低下を抑制できる。主体金具50の熱容量が低下すると、熱を受けた場合に、高温になりやすく、例えば、耐久性や、耐プレイグ性が低下する。仮に、主体金具50の厚さを全周に亘って薄くすれば、横飛火の発生を抑制し得るが、主体金具50の熱容量が大幅に低下してしまう。
さらに、本実施形態の点火プラグ100では、上述したように、仮想平面VPの接地電極側部位EPにおいて、閉図形CFの第2方向D2の長さW3が、軸線AXの位置から位置P1まで、連続的に小さくなる。この結果、接地電極範囲ER内において、主体金具50と中心電極20との間の距離を大きくしつつ、接地電極範囲ER外において、主体金具50の厚さが小さくなることをさらに抑制できる。したがって、横飛火を抑制しつつ、主体金具の熱容量の低下をさらに抑制できる。例えば、仮に、接地電極側部位EPが、軸線AXの位置から位置P1までに、長さW3が変化しない部分や長さW3が大きくなる部分を含む場合には、接地電極範囲ER外において、主体金具50の厚さが過度に薄くなる可能性がある。
さらに、本実施形態の点火プラグ100では、仮想平面VPにおいて、閉図形CFの曲率半径は、0.5mm以上である。仮に、閉図形CFに、曲率半径が0.5mm未満である部分が存在すると、当該部分の電界強度が高くなる。一般に、尖った部分では、電界強度が高くなるためである。そうすると、曲率半径が0.5mm未満である部分において、横飛火が発生しやすくなる可能性がある。また、曲率半径が0.5mm未満である尖った部分は、局所的に高温になりやすいために、例えば、プレイグニッションなどの不具合を引き起こし得る。本実施形態では、閉図形CFの曲率半径は、0.5mm以上であるので、電界強度が局所的に高くなることを抑制できる。したがって、横飛火の発生をさらに抑制できる。
さらに、本実施形態の点火プラグ100では、仮想平面VPにおいて、閉図形CFは、第1の円C1の弧AC1と、第1の円C1よりも第1方向D1に位置し、第1の円C1の弧AC1とは反対側に張り出した第2の円C2の弧AC2と、第1の円C1と第2の円C2とに正接する2本の直線SL1、SL2と、によって構成されている。この結果、閉図形CFの曲率半径が、0.5mm以上となるような貫通孔59を、例えば、ドリルを用いた切削加工によって、容易に形成することができる。例えば、第1の円C1の直径と同じ直径を有するドリルで、貫通孔59のうち、第1の円C1の弧AC1で構成される部分が形成される。その後に、第2の円C2の弧AC2の直径と同じ直径を有するドリルで、貫通孔59のうち、第2の円C2の弧AC2および2本の直線SL1、SL2で構成される部分が容易に形成される。
さらに、本実施形態の点火プラグ100では、第2の円C2の直径は、第1の円C1の直径よりも小さい。これによって、接地電極30が配置された周方向の位置において、主体金具50と中心電極20との間の距離を大きくしつつ、他の位置において主体金具50の厚さが小さくなることを抑制できる。そして、このような貫通孔59を、例えば、ドリルを用いた切削加工によって、容易に形成することができる。
B.第2実施形態
図4は、第2実施形態の仮想平面VPBを示す図である。第2実施形態の点火プラグは、第1実施形態の主体金具50とは異なる主体金具50Bを備える。第2実施形態の点火プラグのその他の構成は、第1実施形態の点火プラグ100と同一である。仮想平面VPBは、図3の仮想平面VPと同様に、軸線AXに垂直な仮想的な平面である。仮想平面VPBには、中心電極20の脚部25と、主体金具50Bの先端部50sBと、接地電極30の接続端部312と、が軸線AXに沿って投影される。
第2実施例の主体金具50Bは、段部56よりも先端側の部分において、貫通孔59の形状が、第1実施例の主体金具50と異なる。すなわち、第2実施例では、仮想平面VPBにおいて、先端部50sBの内周面50iBを示す閉図形CFBの形状が、第1実施例と異なる。主体金具50Bのその他の構成は、第1実施例の主体金具50と同一である。
閉図形CFBは、第1の円C1Bの弧AC1Bと、第2の円C2Bの弧AC2Bと、2本の直線SL1B、SL2Bと、によって構成されている。第1実施形態と同様に、第2の円C2Bの弧AC2Bは、第1の円C1Bの外側に位置している。第2の円C2Bの弧AC2Bは、第1方向D1に張り出している。第1の円C1Bの弧AC1Bは、第1方向D1の反対方向に張り出している。
第1実施形態と同様に、第1の円C1Bの中心CC1Bは、中心電極20の軸線AX(点火プラグ100の軸線AX)と、一致している。第2の円C2Bの中心CC2Bは、軸線AX(中心CC1B)よりも第1方向D1に位置している。第2の円C2Bの中心CC2Bの第2方向D2の位置は、軸線AX(中心CC1B)と同じである。第2の円C2Bの直径は、第1の円C1Bの直径と等しい。したがって、閉図形CFBの曲率半径の最小値は、第1の円C1Bの弧AC1Bと第2の円C2Bの弧AC2Bの曲率半径と等しい。第1の円C1Bの弧AC1Bと第2の円C2Bの弧AC2Bの曲率半径は、0.5mm以上であるので、閉図形CFBの曲率半径は、0.5mm以上である。
2本の直線SL1B、SL2Bは、第1の円C1Bと第2の円C2Bとに正接している。すなわち、直線SL1Bは、第1の円C1Bと第2の円C2Bとの共通の接線であり、第1の円C1Bの弧AC1Bの一端T1Bと、第2の円C2Bの弧AC2Bの一端T2Bと、を繋いでいる。直線SL2Bは、第1の円C1Bと第2の円C2Bとの共通の接線であり、第1の円C1Bの弧AC1Bの他端T3Bと、第2の円C2Bの弧AC2Bの他端T4Bと、を繋いでいる。
第2実施形態では、第1実施形態と同様に、仮想平面VPBにおいて、閉図形CFBの第1直線L1上における長さW1は、閉図形CFBの第2直線L2上における長さW2よりも長い。この結果、接地電極範囲ER内における主体金具50Bと中心電極20との間の距離(例えば、図4のCL1)を、接地電極範囲ER外における主体金具50Bと中心電極20との間の距離(例えば、図4のCL2)よりも大きくできる。この結果、点火プラグにおいて、横飛火の発生を抑制できる。
さらに、第2実施形態では、第1実施形態と同様に、仮想平面VPBにおいて、接地電極範囲ER内における先端部50sBの厚さは、接地電極範囲ER外における先端部50sBの厚さよりも小さい。この結果、接地電極範囲ER外において、主体金具50の厚さが小さくなることを抑制できる。この結果、横飛火を抑制しつつ、主体金具50の熱容量の低下を抑制できる。さらに、閉図形CFBの曲率半径は、0.5mm以上であるので、電界強度が局所的に高くなることを抑制できるので、横飛火の発生をさらに抑制できる。さらに、閉図形CFBは、第1の円C1Bの弧AC1Bと、第2の円C2Bの弧AC2Bと、第1の円C1Bと第2の円C2Bとに正接する2本の直線SL1B、SL2Bと、によって構成されているので、例えば、ドリルを用いた切削加工によって、容易に形成することができる。
C.第3実施形態
図5は、第3実施形態の仮想平面VPCを示す図である。第3実施形態の点火プラグは、第1実施形態の主体金具50とは異なる主体金具50Cを備える。第3実施形態の点火プラグのその他の構成は、第1実施形態の点火プラグ100と同一である。仮想平面VPCは、図3の仮想平面VPと同様に、軸線AXに垂直な仮想的な平面である。仮想平面VPCには、中心電極20の脚部25と、主体金具50Cの先端部50sCと、接地電極30の接続端部312と、が軸線AXに沿って投影される。
第3実施例の主体金具50Cは、段部56よりも先端側の部分において、貫通孔59の形状が、第1実施例の主体金具50と異なる。すなわち、第2実施例では、仮想平面VPCにおいて、先端部50sCの内周面50iCを示す閉図形CFCの形状が、第1実施例と異なる。主体金具50Cのその他の構成は、第1実施例の主体金具50と同一である。
閉図形CFCは、第1の円C1Cの弧AC1Cと、第2の円C2Cの弧AC2Cと、第3の円C3Cの弧AC3Cと、3本の直線SL1C、SL2C、SL3Cと、によって構成されている。第2の円C2Cの弧AC2Cは、第1の円C1Cおよび第3の円C3Cの外側に位置している。第3の円C3Cの弧AC3Cは、第1の円C1Cおよび第2の円C2Cの外側に位置している。第2の円C2Cの弧AC2Cおよび第3の円C3Cの弧AC3Cは、第1方向D1に張り出している。第1の円C1Cの弧AC1Cは、第1方向D1の反対方向に張り出している。
第1実施形態と同様に、第1の円C1Cの中心CC1Cは、中心電極20の軸線AX(点火プラグ100の軸線AX)と、一致している。第2の円C2Cの中心CC2Cの第1方向の位置は、軸線AX(中心CC1C)よりも第1方向D1側であり、第2の円C2Cの中心CC2Cの第2方向の位置は、軸線AX(中心CC1C)よりも第2方向D2側である。第3の円C3Cの中心CC3Cの第1方向の位置は、軸線AX(中心CC1C)よりも第1方向D1側であり、第3の円C3Cの中心CC3Cの第2方向の位置は、軸線AX(中心CC1C)よりも第2方向D2の反対側である。
第2の円C2Cおよび第3の円C3Cの直径は、第1の円C1Cよりも小さい。そして、第2の円C2Cの直径と、第3の円C3Cの直径と、は等しい。したがって、閉図形CFCの曲率半径の最小値は、第2の円C2Cの弧AC2Cおよび第3の円C3Cの弧AC3Cの曲率半径と等しい。第2の円C2Cの弧AC2Cおよび第3の円C3Cの弧AC3Cの曲率半径は、0.5mm以上であるので、閉図形CFCの曲率半径は、0.5mm以上である。
直線SL1Cは、第1の円C1Cと第2の円C2Cとに正接している。すなわち、直線SL1Cは、第1の円C1Cと第2の円C2Cとの共通の接線であり、第1の円C1Cの弧AC1Cの一端T1Cと、第2の円C2Cの弧AC2Cの一端T2Cと、を繋いでいる。直線SL2Cは、第1の円C1Cと第3の円C3Cとに正接している。すなわち、直線SL2Cは、第1の円C1Cと第3の円C3Cとの共通の接線であり、第1の円C1Cの弧AC1Cの他端T3Cと、第3の円C3Cの弧AC3Cの一端T4Cと、を繋いでいる。直線SL3Cは、第2の円C2Cと第3の円C3Cとに正接している。すなわち、直線SL3Cは、第2の円C2Cと第3の円C3Cとの共通の接線であり、第2の円C2Cの弧AC2Cの他端T5Cと、第3の円C3Cの弧AC3Cの他端T6Cと、を繋いでいる。
第3実施形態では、第1実施形態と同様に、仮想平面VPCにおいて、閉図形CFCの第1直線L1上における長さW1は、閉図形CFCの第2直線L2上における長さW2よりも長い。この結果、接地電極範囲ER内における主体金具50Cと中心電極20との間の距離(例えば、図5のCL1)を、接地電極範囲ER外における主体金具50Cと中心電極20との間の距離(例えば、図5のCL2)よりも大きくできる。この結果、点火プラグにおいて、横飛火の発生を抑制できる。
さらに、第3実施形態では、第1実施形態と同様に、仮想平面VPCにおいて、接地電極範囲ER内における先端部50sCの厚さは、接地電極範囲ER外における先端部50sCの厚さよりも小さい。この結果、接地電極範囲ER外において、主体金具50の厚さが小さくなることを抑制できる。この結果、横飛火を抑制しつつ、主体金具50の熱容量の低下を抑制できる。さらに、閉図形CFCの曲率半径は、0.5mm以上であるので、電界強度が局所的に高くなることを抑制できるので、横飛火の発生をさらに抑制できる。
ここで、第1実施例と同様に、仮想平面VPCにおいて、軸線AXよりも第1方向D1側(すなわち、接続端部312側)で、第1直線L1と閉図形CFCとが交わる位置を、位置P1とする。また、仮想平面VPにおいて、閉図形CFCと第2直線L2とが交わる2つの位置を、位置P2a、P2bとする。そして、閉図形CFCのうち、第2直線L2よりも接続端部312側(第1方向D1側)の部位を、すなわち、位置P2aから位置P1を通って位置P2bに至る部位を、接地電極側部位EPCとする。第3実施形態では、第1実施形態と同様に、接地電極側部位EPCにおいて、閉図形CFCの第2方向D2の長さW3が、軸線AXの位置から位置P1まで、連続的に小さくなる。この結果、接地電極範囲ER内において、主体金具50と中心電極20との間の距離を大きくしつつ、接地電極範囲ER外において、主体金具50の厚さが小さくなることをさらに抑制できる。したがって、横飛火を抑制しつつ、主体金具の熱容量の低下をさらに抑制できる。
D.変形例:
(1)上記第1実施形態において、例えば、先端部50sの内周面50iを示す閉図形CFは、第1直線L1上における長さW1が、第2直線L2上における長さW2よりも長い楕円であっても良い。この場合にも、接地電極範囲ER内における主体金具50と中心電極20との間の距離を、例えば、第2直線L2上における主体金具50と中心電極20との間の距離よりも大きくできる。この結果、点火プラグにおいて、横飛火の発生を抑制できる。さらに、この場合において、閉図形CFとしての楕円の第1方向D1の中心は、軸線AXよりも第1方向D1にずれていることが好ましい。こうすれば、接地電極範囲ER内における主体金具50と中心電極20との間の距離(例えば、図3のCL1)を、軸線AXから見て接続端部312とは反対側における主体金具50と中心電極20との間の距離(例えば、図3のCL2)よりも大きくすることができる。この結果、点火プラグにおいて、横飛火の発生をより効果的に抑制できる。
(2)上記第1実施形態の閉図形CFにおいて、例えば、直線SL1と、第1の円C1と第2の円C2との少なくとも一方と正接していなくても良い。これによって、例えば、直線SL1と第1の円C1の弧AC1とが接続する位置T1に、角があっても良い。そして、該角の曲率半径は、0.5mm以下であっても良い。
(3)上記第1実施形態では、主体金具50のうち、段部56よりも先端側の部分における貫通孔59の形状が、軸線AXに沿って投影した場合に図3の閉図形CFとなる形状になっている。これに代えて、段部56よりも先端側の部分のうち、先端50tから特定長(例えば、2〜3mm)だけ離れた軸線方向の位置よりも先端側の部分における貫通孔59の形状だけが、軸線AXに沿って投影した場合に図3の閉図形CFとなる形状になっていても良い。この場合には、段部56よりも先端側の部分のうち、先端50tから特定長だけ離れた位置よりも後端側の部分における貫通孔59の形状は、軸線AXに沿って投影した場合に円となる形状であっても良い。
(4)上記各実施形態において、主体金具50、50B、50Cの構成を中心に説明してきたが、他の要素、例えば、中心電極20、端子電極40、接地電極30などの材質や寸法などは、様々に変更可能である。例えば、中心電極20や接地電極30は、貴金属製のチップを備えない構成であっても良い。また、接地電極30は、中心電極の先端部分と軸線方向と垂直な方向に対向して、軸線方向と垂直な方向の火花ギャップを形成しても良い。また、主体金具50、50B、50Cの構成についても、例えば、先端部50sの貫通孔59の形状とは異なる部分の構成、材質について、公知様々な構成を採用可能である。例えば、主体金具50の材質は、亜鉛やニッケルなどでめっきされた低炭素鋼でも良いし、これらのめっきがなされていない低炭素鋼でも良い。
以上、実施形態、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
5…ガスケット、6…線パッキン、8…板パッキン、9…タルク、10…絶縁体、10A…先端、12…軸孔、12L…大内径部、12S…小内径部、13…脚長部、15…縮外径部、16…縮内径部、17…先端側胴部、18…後端側胴部、19…鍔部、20…中心電極、21…中心電極本体、23…頭部、24…鍔部、25…脚部、29…中心電極チップ、30…接地電極、31…接地電極本体、39…接地電極チップ、40…端子電極、41…キャップ装着部、42…鍔部、43…脚部、50、50B、50C…主体金具、50o…外周面、50s…先端部、50i、50iB、50iC…内周面、50s、50sB、50sC…先端部、51…工具係合部、52…取付ネジ部、53…加締部、54…座部、56…段部、58…圧縮変形部、59…貫通孔、60…シール部材、70…抵抗体、80…シール部材、100…点火プラグ、295…第1放電面、311…自由端部、312…接続端部、395…第2放電面、G…間隙、CF、CFB、CFC…閉図形、VP、VPB、VPC…仮想平面、EP、EPC…接地電極側部位、ER…接地電極範囲、AX…軸線

Claims (6)

  1. 軸線に沿って延びる軸孔を有する筒状の絶縁体と、
    前記軸線に沿って延びる棒状体であり、後端側が前記軸孔内に配置され、先端側が前記絶縁体よりも先端側に突出した中心電極と、
    前記絶縁体の外周に配置され、前記軸線に沿って貫通する貫通孔を有する主体金具と、
    前記主体金具の先端部に接続された接続端部と、前記接続端部とは反対側で、前記中心電極との間に間隙を形成して対向する自由端部と、を備える棒状の接地電極と、
    を備える点火プラグであって、
    前記中心電極、前記主体金具の前記先端部、及び、前記接地電極の接続端部を前記軸線に沿って投影した、前記軸線に垂直な仮想平面において、
    前記主体金具の前記先端部の内周面を示す閉図形の、前記接続端部の中心と前記軸線とを通る第1直線上における長さは、前記閉図形の、前記軸線を通り前記第1直線と垂直な第2直線上における長さよりも長いことを特徴とする点火プラグ。
  2. 請求項1に記載の点火プラグであって、
    前記仮想平面において、
    前記中心電極の中心から前記接地電極に対して引かれた2本の接線の間の前記接地電極が位置する周方向の範囲を、接地電極範囲とするとき、
    前記接地電極範囲内における前記主体金具の前記先端部の厚さは、前記接地電極範囲 外における前記先端部の厚さよりも小さいことを特徴とする、点火プラグ。
  3. 請求項2に記載の点火プラグであって、
    前記仮想平面において、
    前記閉図形は、自身の前記第2直線に沿う方向の長さが、前記軸線の位置から、前記軸線よりも前記接続端部側で前記第1直線と前記閉図形とが交わる位置まで、連続的に小さくなる部位を備えることを特徴とする、点火プラグ。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の点火プラグであって、
    前記仮想平面において、
    前記閉図形の曲率半径は、0.5mm以上であることを特徴とする、点火プラグ。
  5. 請求項4に記載の点火プラグであって、
    前記仮想平面において、
    前記軸線から前記接続端部の中心に向かう方向を第1方向とするとき、
    前記閉図形は、第1の円の弧と、前記第1の円よりも前記第1方向に位置し、前記第1の円の弧とは反対側に張り出した第2の円の弧と、前記第1の円と第2の円とに正接する2本の直線と、によって構成されていることを特徴とする、点火プラグ。
  6. 請求項5に記載の点火プラグであって、
    前記第2の円の直径は、前記第1の円の直径よりも小さいことを特徴とする、点火プラグ。
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