JP2019036439A - モニタセル、及びレドックスフロー電池システム - Google Patents

モニタセル、及びレドックスフロー電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】レドックスフロー電池システムの運転効率の低下を抑制できるモニタセルを提供する。【解決手段】電解液が供給されるメインセルを有するレドックスフロー電池に併設され、前記メインセルと同じ前記電解液が供給されるモニタセルであって、前記モニタセルは、双極板を有する一対のモニタセル用セルフレームと、両モニタセル用セルフレームの間に挟み込まれる隔膜と、を備える。前記モニタセルにおける前記電解液が供給される内部空間の容積が、前記メインセルにおける前記電解液が供給される内部空間の容積よりも小さく、前記モニタセルの前記内部空間に占める前記電解液の体積割合が、前記メインセルの前記内部空間に占める前記電解液の体積割合よりも大きい。【選択図】図3

Description

本発明は、モニタセル、及びレドックスフロー電池システムに関するものである。
特許文献1には、正極電解液及び負極電解液が供給されるメインセルを有するレドックスフロー電池に併設され、メインセルと同じ正極電解液及び負極電解液が供給されるモニタセルが開示されている。
特開2003−142141号公報
モニタセルは充放電に関与しないため、モニタセルに電解液を流通させる負荷の分だけレドックスフロー電池システムの運転効率が低下するという問題がある。また、従来のモニタセルには、経時的にモニタセルの応答性が低下する、即ち測定感度が低下するという問題もある。
本開示は、レドックスフロー電池システムの運転効率の低下を抑制できるモニタセル、及び運転効率に優れるレドックスフロー電池システムを提供することを目的の一つとする。また、本開示は、経時的に応答性が低下し難いモニタセルを提供することを目的の一つとする。
本開示のモニタセルは、
電解液が供給されるメインセルを有するレドックスフロー電池に併設され、前記メインセルと同じ前記電解液が供給されるモニタセルであって、
前記モニタセルは、
双極板を有する一対のモニタセル用セルフレームと、
両モニタセル用セルフレームの間に挟み込まれる隔膜と、を備え、
前記モニタセルにおける前記電解液が供給される内部空間の容積が、前記メインセルにおける前記電解液が供給される内部空間の容積よりも小さく、
前記モニタセルの前記内部空間に占める前記電解液の体積割合が、前記メインセルの前記内部空間に占める前記電解液の体積割合よりも大きい。
本開示のレドックスフロー電池システムは、
本開示のモニタセルを備える。
本開示のモニタセルによれば、レドックスフロー電池システムの運転効率の低下を抑制しつつ、自身の経時的な応答性の低下も抑制することができる。
本開示のレドックスフロー電池システムは、運転効率に優れる。
実施形態に係るレドックスフロー電池の動作原理の説明図である。 実施形態に係るセルスタックの概略構成図である。 実施形態に係るレドックスフロー電池システムの概略構成図である。 実施形態1に係るモニタセルの概略構成図である。 実施形態2に係るモニタセルの概略構成図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。
<1>実施形態に係るモニタセルは、
電解液が供給されるメインセルを有するレドックスフロー電池に併設され、前記メインセルと同じ前記電解液が供給されるモニタセルであって、
前記モニタセルは、
双極板を有する一対のモニタセル用セルフレームと、
両モニタセル用セルフレームの間に挟み込まれる隔膜と、を備え、
前記モニタセルにおける前記電解液が供給される内部空間の容積が、前記メインセルにおける前記電解液が供給される内部空間の容積よりも小さく、
前記モニタセルの前記内部空間に占める前記電解液の体積割合が、前記メインセルの前記内部空間に占める前記電解液の体積割合よりも大きい。
ここで、メインセルおよびモニタセルの内部空間とは、各セルにおける枠体と双極板と隔膜とで囲まれる空間のことである。
メインセルよりもモニタセルにおける内部空間の容積を小さくすることで、モニタセルに流通される電解液の量を少なくすることができる。そのため、モニタセルに電解液を流通させる負荷を低減でき、電解液を循環させるポンプなどの送液装置を含めたレドックスフロー電池システムの運転効率を改善することができる。
メインセルよりもモニタセル内の内部空間に占める電解液の体積割合が大きいということは、メインセルの内部空間内に比べてモニタセルの内部空間内には電解液の流通を阻害するものが少ないことを示している。モニタセルにおける電解液の流れを阻害するものを少なくすることで、レドックスフロー電池システムの運転効率を改善することができる。また、電解液の流れを阻害するものを少なくすることで、モニタセル内に析出物などの不純物を詰まり難くできる。その結果、不純物の目詰まりによってモニタセル内の電解液の流通が阻害され、モニタセルの応答性が低下することを抑制することができる。ここで、メインセルよりもモニタセル内の内部空間に占める電解液の体積割合を大きくすることができるのは、モニタセルが充放電に関与しないため、所定値以上の体積の電極を配置しなくても良く、モニタセルの内部空間における電解液の体積割合を増やし易いからである。これに対して、メインセルは充放電に関与するため、メインセルの内部空間には所定値以上の体積を持った電極を配置しなければならない。
<2>実施形態に係るモニタセルの一形態として、
前記モニタセルの前記内部空間の容積は、0.1cm以上400cm以下である形態を挙げることができる。
例えば、50kW級のレドックスフロー電池におけるメインセルの内部空間の容積は、1000cm〜1600cm程度とすることが挙げられる。このようなメインセルの内部空間の容積に比べて、上記モニタセルの内部空間の容積は非常に小さく、そのため、モニタセルに電解液を流通させる負荷を大幅に低減できる。
ここで、モニタセルが小型になると、モニタセル内に詰まった不純物が少なくても、モニタセル内の電解液の流通が阻害され、モニタセルの応答性が低下し易い。これに対して、実施形態に係るモニタセルでは電解液の流通を阻害するものが少ないため、そもそも不純物がモニタセル内に詰まり難くなっている。つまり、実施形態に係るモニタセルは小型であっても、応答性が低下し難い。
<3>実施形態に係るモニタセルの一形態として、
前記モニタセルの前記内部空間の容積は、前記メインセルの前記内部空間の容積の1/2000以上1/10以下である形態を挙げることができる。
モニタセルの内部空間の容積をメインセルの内部空間の1/10以下とすることで、モニタセルに電解液を流通させる負荷を大幅に低減できる。また、モニタセルの内部空間の容積をメインセルの内部空間の1/2000以上とすることで、測定に十分な電解液をモニタセルに流通させることができる。
<4>実施形態に係るモニタセルの一形態として、
前記モニタセルの前記内部空間に収納される多孔質体を備え、
前記多孔質体の目付量が400g/m以下である形態を挙げることができる。
内部空間に多孔質体を配置することで、電解液の流通抵抗を調整することができる。その結果、モニタセルの隔膜に作用する電解液の圧力を減じ、隔膜の損傷を抑制することができる。また、多孔質体の目付量が400g/m以下であることで、多孔質体の孔径や孔数を所定値以上とできるため、多孔質体を配置したことによる電解液の流通抵抗の上昇を抑制できる。ここで、目付量とは、多孔質体の単位面積当たりの質量を表す単位で、1m当たりのグラム数である。
<5>前記モニタセルの前記内部空間に前記多孔質体を備える実施形態に係るモニタセルの一形態として、
前記多孔質体の厚さが、前記双極板と前記隔膜との離隔距離よりも薄い形態を挙げることができる。
多孔質体の目付量を少なくすることに加えて多孔質体を薄くすることで、モニタセル内の電解液の流通抵抗をさらに低減することができる。また、多孔質体の厚さが、双極板と隔膜との離隔距離よりも薄いことで、多孔質体が隔膜に圧接されることを抑制でき、多孔質体によって隔膜が損傷することを抑制できる。
<6>実施形態に係るモニタセルの一形態として、
前記モニタセルにおける前記体積割合が1である形態を挙げることができる。
モニタセルの内部空間に占める電解液の体積割合が1ということは、内部空間全体に電解液が満ちる構成である。つまり、モニタセル内に多孔質体が存在しない構成である。モニタセル内に多孔質体が無いことで、モニタセル内の電解液の流通抵抗を大きく低減することができる。
<7>実施形態に係るレドックスフロー電池システムは、
実施形態に係るモニタセルを備える。
実施形態に係るモニタセルは、レドックスフロー電池システムの運転効率を大きく低下させることがない。そのため、実施形態に係るモニタセルを備えるレドックスフロー電池システムは、運転効率に優れる。また、実施形態に係るモニタセルは経時的な応答性の低下が生じ難いため、実施形態に係るモニタセルを備えるレドックスフロー電池システムは、モニタセルによって適切に運転されているかを把握し易い。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、本開示のモニタセル、及びレドックスフロー電池システムの実施形態を説明する。なお、本願発明は実施形態に示される構成に限定されるわけではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内の全ての変更が含まれることを意図する。
<実施形態1>
本実施形態では、実施形態に係るモニタセルを備えるレドックスフロー電池システムを説明する。実施形態では、まず初めに図1,2を参照してレドックスフロー電池(以下、RF電池2)の基本構成を説明し、次いで図3,4を参照して本例のレドックスフロー電池システム1と当該システム1に備わるモニタセル3を説明する。
≪RF電池≫
RF電池は、電解液循環型の蓄電池の一つであって、太陽光発電や風力発電といった新エネルギーの蓄電などに利用されている。このRF電池2の動作原理を図1に示す。RF電池2は、正極電解液に含まれる活物質イオンの酸化還元電位と、負極電解液に含まれる活物質イオンの酸化還元電位との差を利用して充放電を行う電池である。RF電池2は、水素イオンを透過させる隔膜101で正極セル102と負極セル103とに分離されたセル100(以降、RF電池2のセルをメインセルと呼ぶ)を備える。
正極セル102には正極電極104が内蔵され、かつ正極電解液を貯留する正極電解液用タンク106が導管108,110を介して接続されている。導管108にはポンプ112が設けられており、これら部材106,108,110,112によって正極電解液を循環させる正極用循環機構100Pが構成されている。同様に、負極セル103には負極電極105が内蔵され、かつ負極電解液を貯留する負極電解液用タンク107が導管109,111を介して接続されている。導管109にはポンプ113が設けられており、これらの部材107,109,111,113によって負極電解液を循環させる負極用循環機構100Nが構成されている。各タンク106,107に貯留される電解液は、充放電の際にポンプ112,113によりセル102,103内に循環される。充放電を行なわない場合、ポンプ112,113は停止され、電解液は循環されない。
[セルスタック]
上記メインセル100は通常、図2に示すような、セルスタック200と呼ばれる構造体の内部に形成される。セルスタック200は、サブスタック200sと呼ばれる積層構造物をその両側から二枚のエンドプレート210,220で挟み込み、締付機構230で締め付けることで構成されている(図2に例示する構成では、複数のサブスタック200sを用いている)。
サブスタック200sは、セルフレーム120、正極電極104、隔膜101、および負極電極105を複数積層し、その積層体を給排板190,190で挟み込んだ構成を備える。セルフレーム120は、貫通窓を有する枠体122と、貫通窓を塞ぐ双極板121と、を有している。つまり、枠体122は、双極板121をその外周側から支持している。双極板121の一面側には正極電極104が接触するように配置され、双極板121の他面側には負極電極105が接触するように配置される。この構成では、隣接する各セルフレーム120に嵌め込まれた双極板121の間に一つのメインセル100が形成されることになる。
給排板190,190を介したメインセル100への電解液の流通は、セルフレーム120に形成される給液用マニホールド123,124と、排液用マニホールド125,126により行われる。正極電解液は、給液用マニホールド123からセルフレーム120の一面側(紙面表側)の下部に形成される入口スリット123sを介して正極電極104に供給され、セルフレーム120の上部に形成される出口スリット125sを介して排液用マニホールド125に排出される。同様に、負極電解液は、給液用マニホールド124からセルフレーム120の他面側(紙面裏側)の下部に形成される入口スリット124sを介して負極電極105に供給され、セルフレーム120の上部に形成される出口スリット126sを介して排液用マニホールド126に排出される。各セルフレーム120間には、Oリングや平パッキンなどの環状シール部材127が配置され、サブスタック200sからの電解液の漏れが抑制されている。
≪レドックスフロー電池システム≫
上記基本構成を備えるRF電池2を用いたレドックスフロー電池システム1の一例を図3に示す。図3では、図1を参照して説明したタンク106,107とポンプ112,113の図示を省略する。
図3に示すように、本例のレドックスフロー電池システム1は、複数のメインセル100を有するRF電池2と、RF電池2に併設されるモニタセル3と、モニタセル3の開放電圧を測定する電圧計4と、を備える。モニタセル3には、導管108〜111から分岐する分岐管108b〜111bが繋がっており、メインセル100に供給される電解液と同じ電解液が供給される。具体的には、導管108から分岐する分岐管108bからモニタセル3に正極電解液が供給され、導管109から分岐する分岐管109bからモニタセル3に負極電解液が供給される。モニタセル3に供給された正極電解液は、分岐管110bを介して導管110に戻され、負極電解液は、分岐管111bを介して導管111に戻される。
[モニタセル]
次に、図4を参照してモニタセル3の構成を詳細に説明する。モニタセル3は、双極板31を有する一対のモニタセル用セルフレーム30と、両モニタセル用セルフレーム30,30の間に挟み込まれる隔膜33と、を備える。本例では、隔膜33を挟んで紙面左側に正極電解液が供給され、紙面右側に負極電解液が供給される。モニタセル用セルフレーム30,30の間で、隔膜33よりも外方側の位置には環状シール部材37が配置され、両セルフレーム30,30の隙間から電解液が漏れないように構成されている。
モニタセル用セルフレーム30は、メインセル100(図3)のセルフレーム120と同様に、双極板31とその外周を支持する枠体32とを備える。モニタセル用セルフレーム30の外形(即ち、枠体32の外形)や、双極板31の外形は特に限定されず、例えば矩形状としても良いし、多角形状としても良いし、円形状としても良い。また、双極板31と枠体32の材質はそれぞれ、メインセル100のセルフレーム120の双極板121と枠体122と同じものを利用できる。
正極電解液が流通される紙面左側のモニタセル用セルフレーム30には、図3を参照して説明した分岐管108bに繋がる導入路308と、分岐管110bに繋がる排出路310とが形成されている。そのため、紙面左側の双極板31と隔膜33との間の空間に導入路308を介して分岐管108bから正極電解液が導入され、排出路310を介して正極電解液が分岐管110bに排出される。また、負極電解液が流通される紙面右側のモニタセル用セルフレーム30には、図3を参照して説明した分岐管109bに繋がる導入路309と、分岐管111bに繋がる排出路311とが形成されている。そのため、紙面右側の双極板31と隔膜33との間の空間に導入路309を介して分岐管109bから負極電解液が導入され、排出路311を介して負極電解液が分岐管111bに排出される。ここで、導入路308,309と排出路310,311は、電解液を滞りなく流通させることができれば、その構成は特に限定されない。例えば、メインセル100(図3)のセルフレーム120のように、導入路308,309と排出路310,311はマニホールドとスリットとで構成されていても良い。
紙面左側の双極板31の外面と、紙面右側の双極板31の外面にはそれぞれ、電圧計4から伸びるリード線44,45が接続されている。このような構成とすることで、モニタセル3における正極電解液に接触する双極板31と、負極電解液に接触する双極板31との間の電圧、即ち正極電解液と負極電解液との間の開放電圧を測定することができる。開放電圧は、充電状態(State of charge:SOC)と一定の関係にあり、充電末において開放電圧を測定することで調べることができる。開放電圧により充電状態を求める場合、予め充電状態と開放電圧との関係データを得ておく。
本例のモニタセル3の特徴の一つとして、モニタセル3の大きさが、メインセル100(図3)に比べて小型であることを挙げることができる。具体的には、モニタセル3における正極電解液と負極電解液が供給される内部空間の容積が、図3のメインセル100おける正極電解液と負極電解液が供給される内部空間の容積よりも小さくなっている。ここで、モニタセル3の内部空間とは、枠体32と双極板31と隔膜33とで囲まれる正極側空間と負極側空間とを合わせた空間のことで、導入路308,309と排出路310,311の容積は除く。また、メインセル100の内部空間とは、図2に示す枠体122と双極板121と隔膜101とで囲まれる正極側空間と負極側空間とを合わせた空間のことで、マニホールド123〜126とスリット123s〜126sの容積は除く。
モニタセル3における内部空間の容積をメインセル100における内部空間の容積よりも小さくすることで、モニタセル3に流通させる電解液の量を少なくすることができる。そのため、モニタセル3に電解液を流通させる負荷を低減でき、電解液を循環させるポンプなどの送液装置を含めたRF電池システム1(図3)の運転効率を改善することができる。
具体的なモニタセル3の内部空間の容積としては、0.1cm以上400cm以下とすることが挙げられる。50kW級のRF電池2におけるメインセル100の内部空間の容積は、1000cm〜1600cm程度である。このようなメインセル100の内部空間の容積に比べて、0.1cm以上400cm以下としたモニタセル3の内部空間の容積は非常に小さい。つまり、モニタセル3に流通される電解液が、メインセル100に流通される電解液よりも大幅に少なくなる。そのため、モニタセル3に電解液を流通させても、RF電池2の運転効率が大幅に低下することがない。モニタセル3を小型にするほど、RF電池2の運転効率の低下を抑えることができるので、モニタセル3の内部空間の容積は、30cm以下とすることが好ましく、5cm以下とすることがより好ましい。
また、モニタセル3の内部空間の容積は、メインセル100の大きさに応じて決定しても良い。例えば、モニタセル3内部空間の容積を、メインセル100の内部空間の容積の1/2000以上1/10以下とすることが挙げられる。この場合も、メインセル100に比べてモニタセル3で利用される電解液が極めて少なくなるので、モニタセル3に電解液を流通させても、RF電池2の運転効率が大幅に低下することがない。
本例のモニタセル3の特徴の一つして、モニタセル3に配置される電極(多孔質体)34,35の目付量が小さいことを挙げることができる。具体的には、電極34,35の目付量は400g/m以下である。電極34,35の目付量を小さくすることで、電極34,35の空隙が大きく・多くなるため、モニタセル3の電解液の流通抵抗を低く抑えることができる。また、電極34,35の目付量を少なくすることで、モニタセル3内に析出物などの不純物が詰まり難くできる。その結果、不純物の目詰まりによってモニタセル3内の電解液の流通が阻害され、モニタセル3の応答性が低下することを抑制することができる。電極34,35の目付量を小さくするほど、電解液の流通抵抗を低減できるため、当該目付量は200g/m以下とすることが好ましく、100g/m以下とすることがより好ましい。
なお、モニタセル3は充放電に関与しないため、電極34,35の代わりに非導電性の多孔質体を利用することもできる。多孔質体は、電解液の流通抵抗を調整することで、隔膜33に作用する電解液の圧力を減じ、隔膜33の損傷を抑制する機能を持っていれば良い。
一方、メインセル100では、電極104,105(図3)の目付量を大きくすれば、電極104,105と電解液との接触面積が大きくなりRF電池2(図1,2参照)の電池性能が向上する。そのため、メインセル100の電極104,105の目付量は、モニタセル3のそれよりも大きくすることが好ましい。この場合、本例のモニタセル3の内部空間に占める電解液の体積割合を、メインセル100の内部空間に占める電解液の体積割合よりも大きくできる。
また、本例のモニタセル3の特徴の一つとして、モニタセル3に配置される電極34,35の厚さが、双極板31と隔膜33との離隔距離よりも薄いことを挙げることができる。当該離隔距離よりも電極34,35の厚さが小さければ、モニタセル3内に電解液が流れる隙間ができ、電解液の流通抵抗を低く抑えることができる。ここで、電極34,35は多孔質体で、モニタセル3内への電解液の流通に伴って膨張することがある。電極34,35が膨張したときに、電極34,35が隔膜33を押圧し、隔膜33が損傷することがある。しかし、電極34,35が上記離隔距離よりも薄ければ、電極34,35による押圧で隔膜33が損傷することを抑制できる。電極34,35が薄いほど、電解液が流れる隙間が大きくなるし、電極34,35の膨張による圧力も小さくなるので、電極34,35の厚さは、上記離隔距離の70%以下とすることが好ましく、50%以下とすることがより好ましい。
ここで、電極34,35の目付量が十分に小さければ、電解液の流通抵抗を十分に低減できるし、電極34,35が膨張したときに隔膜33を押圧する圧力も小さい。そのため、電極34,35の厚さは、双極板31と隔膜33との離隔距離と同じであっても良い。その場合、モニタセル3内に配置する前の電極34,35の厚さは、上記離隔距離と等しくても良いし、大きくても良い。前者の場合、電極34,35は、双極板31と隔膜33とに接触するが両者31,33の間で圧縮されない。後者の場合、電極34,35は、双極板31と隔膜33との間で圧縮される。
≪効果≫
上記構成を備えるモニタセル3を利用してレドックスフロー電池システム1を構築することで、RF電池2の運転効率を低下させることなく、モニタセル3による測定を行なうことができる。また、本例のモニタセル3は経時的に応答性が低下し難いため、その測定の信頼性が高い。モニタセル3の測定の信頼性が高いと、その測定値を用いてRF電池2を最適な状態で運転することができる。
<実施形態2>
実施形態2では、実施形態1とは異なる構成を備えるモニタセル3を図5に基づいて説明する。
実施形態2のモニタセル3は、内部空間に占める電解液の体積割合が1である構成、即ち、実施形態1のモニタセル3から電極34,35を取り除いた構成を備える。電極を有さないこと以外は、実施形態1のモニタセル3と同様の構成を備える。モニタセル3は、RF電池2(図3)の充放電に関与しないため、電極を有さない本例の構成によっても、正極電解液と負極電解液の開放電圧を測定することができる。また、モニタセル3の内部空間に電解液以外のものが無いため、モニタセル3内の電解液の流通抵抗が非常に低く、モニタセル3を設けたことによるRF電池2の運転効率の低下が生じ難い。
ここで、電極を有さないモニタセル3のセル抵抗は、実施形態1のモニタセル3のセル抵抗よりも高くなってしまうが、そのことはレドックスフロー電池システム1の運用上、問題とならない。既に述べたように、モニタセル3は、RF電池2の充放電に関与しないからである。また、電極(多孔質体)を有さないことで、電解液の圧力がそのまま隔膜33に作用するが、モニタセル3の内部空間の容積を十分に小さくすれば、隔膜33の損傷は生じない。
<用途>
実施形態のモニタセルは、RF電池などの流体流通型の蓄電池を用いた蓄電システムの構築に好適に利用可能である。また、実施形態のモニタセルを用いたレドックスフロー電池システムは、太陽光発電、風力発電などの新エネルギーの発電に対して、発電出力の変動の安定化、発電電力の余剰時の蓄電、負荷平準化などを目的とした蓄電システムとして利用できる他、一般的な発電所に併設されて、瞬低・停電対策や負荷平準化を目的とした大容量の蓄電システムとしても利用することができる。
1 レドックスフロー電池システム
2 RF電池(レドックスフロー電池)
3 モニタセル
30 モニタセル用セルフレーム 31 双極板 32 枠体
33 隔膜 34,35 電極(多孔質体) 37 環状シール部材
308,309 導入路 310,311 排出路
4 電圧計
44,45 リード線
100 メインセル 101 隔膜 102 正極セル 103 負極セル
100P 正極用循環機構 100N 負極用循環機構
104 正極電極 105 負極電極
106 正極電解液用タンク 107 負極電解液用タンク
108,109,110,111 導管
108b,109b,110b,111b 分岐管
112,113 ポンプ
120 セルフレーム
121 双極板 122 枠体
123,124 給液用マニホールド 125,126 排液用マニホールド
123s,124s 入口スリット 125s,126s 出口スリット
127 環状シール部材
200 セルスタック
190 給排板 200s サブスタック
210,220 エンドプレート
230 締付機構

Claims (7)

  1. 電解液が供給されるメインセルを有するレドックスフロー電池に併設され、前記メインセルと同じ前記電解液が供給されるモニタセルであって、
    前記モニタセルは、
    双極板を有する一対のモニタセル用セルフレームと、
    両モニタセル用セルフレームの間に挟み込まれる隔膜と、を備え、
    前記モニタセルにおける前記電解液が供給される内部空間の容積が、前記メインセルにおける前記電解液が供給される内部空間の容積よりも小さく、
    前記モニタセルの前記内部空間に占める前記電解液の体積割合が、前記メインセルの前記内部空間に占める前記電解液の体積割合よりも大きいモニタセル。
  2. 前記モニタセルの前記内部空間の容積は、0.1cm以上400cm以下である請求項1に記載のモニタセル。
  3. 前記モニタセルの前記内部空間の容積は、前記メインセルの前記内部空間の容積の1/2000以上1/10以下である請求項1に記載のモニタセル。
  4. 前記モニタセルの前記内部空間に収納される多孔質体を備え、
    前記多孔質体の目付量が400g/m以下である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のモニタセル。
  5. 前記多孔質体の厚さが、前記双極板と前記隔膜との離隔距離よりも薄い請求項4に記載のモニタセル。
  6. 前記モニタセルにおける前記体積割合が1である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のモニタセル。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のモニタセルを備えるレドックスフロー電池システム。
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