JP2019035518A - 熱交換器の製造方法および熱交換器 - Google Patents
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- Details Of Heat-Exchange And Heat-Transfer (AREA)
Abstract
Description
また、条材の両縁部を折り返して、その端部どうしを横断面H字状に接続したものも知られている。これは条材の中間部に仕切用の立上げ部を形成し、その頂部を条材の中間部内面に接続したものである。この条材の外面側には予めろう材が被覆されている。
このようにしてなる偏平チューブは、その外周に整合するチューブ挿通孔を有するヘッダプレートに挿通され、偏平チューブとヘッダプレートとの間が、高温の炉内で一体的にろう付固定される。
このような偏平チューブに対して本発明の発明者による、ろう付不良の原因究明の結果、挿通孔の横断面の偏平チューブに接触する剪断部が図8の如く、僅かに波打っている波打面28が形成される場合に、その部分でろう付不良が生じることが判った。特に、偏平チューブの巻締部等の条材の継目において、チューブ挿通孔の剪断部にスムーズでない波打面28が形成されると、それらにより形成される隙間からろう材が流出してろう付不良が生じていた。
そこで、本発明は特に、ヘッダプレートと偏平チューブの接合部におけるろう付不良を防止することを目的とする。
ヘッダプレート(1)に、前記挿通孔(2)の位置を取り囲むように横断面が内面側に湾曲する細長い第1突条部(5)と、その第1突条部(5)の長手方向の両端部に隣接した両側に、端部が第1突条部(5)内に入り込むように第1突条部(5)に直交して内面側に横断面が湾曲する第2突条部(6)と、を一対ずつ形成して、その第1突条部(5)と第2突条部(6)との接続部に剛性部(7)を形成する前工程と、
次いで、その第1突条部(5)の中心線上で、その外面側から内面側に穿孔して、偏平チューブ(3)の外周に整合する立上げリブ(11)を形成すると共に、前記剛性部(7)に隣接する立上げリブ(11)の内面をヘッダプレート(1)の平面に直交する平坦面(8)に形成する穿孔工程と、
前記巻締接合部(4)を前記剛性部(7)における平坦面(8)に位置して、偏平チューブ(3)と挿通孔(2)との間をろう付するろう付工程と、
を具備することを特徴とする熱交換器の製造方法である。
ヘッダプレート(1)に、前記挿通孔(2)の位置を取り囲むように横断面が内面側に湾曲する細長い第1突条部(5)と、その第1突条部(5)の長手方向の中間に隣接した両側に、端部が第1突条部(5)内に入り込むように第1突条部(5)に直交して内面側に横断面が湾曲する第2突条部(6)と、を一対ずつ形成して、その第1突条部(5)と第2突条部(6)との接続部に剛性部(7)を形成する前工程と、
次いで、その第1突条部(5)の中心線上で、その外面側から内面側に穿孔して、偏平チューブ(3)の外周に整合する立上げリブ(11)を形成すると共に、前記剛性部(7)に隣接した立上げリブ(11)の内面をヘッダプレート(1)の平面に直交する平坦面(8)に形成する穿孔工程と、
前記中間接合部(9)を前記平坦面(8)に位置して、偏平チューブ(3)と挿通孔(2)との間をろう付するろう付工程と、
を具備することを特徴とする熱交換器の製造方法である。
ヘッダプレート(1)は、前記挿通孔(2)の位置を取り囲むように横断面が内面側に湾曲する細長い第1突条部(5)と、その第1突条部(5)の長手方向の両端部又は長手方向の中間に隣接する両側に、端部が第1突条部(5)内に入り込むように第1突条部(5)に直交して内面側に横断面が湾曲する第2突条部(6)と、が一対ずつ形成されており、その第1突条部(5)と第2突条部(6)との接続部に剛性部(7)が形成されており、
前記第1突条部(5)の中心線上には、偏平チューブ(3)の外周に整合する立上げリブ(11)を有する挿通孔(2)が穿孔されていると共に、前記剛性部(7)に隣接した立上げリブ(11)の内面にヘッダプレート(1)の平面に直交する平坦面(8)が形成されている構造を有しており、
前記偏平チューブ(3)の巻締接合部(4)又は中間接合部(9)が前記剛性部(7)における平坦面(8)に位置した状態で、偏平チューブ(3)とヘッダプレート(1)の挿通孔(2)との間がろう付固定されていることを特徴とする熱交換器である。
そのために、その第1突条部と第2突条部との接続部に剛性部7を形成する前工程と、続く穿孔で、剛性部7における剪断面14をヘッダプレート1の平面に直交する平坦な面8に形成し、その剛性部7における平坦面8に偏平チューブの巻締接合部4の外面に生じる継目15を配置して、両者間をろう付するものである。
その平坦面8は剛性部7の剛性のため、スムーズな面を形成し、そこに配置される巻締接合部4の継目15との間の隙間を限りなく小さくしたので、そこに配置される巻締接合部4の継目15からのろう材の流出を平坦面8が阻止し、ろう付の信頼性を確保できる。
そして、剛性部7の存在により穿孔に伴う剪断面14をヘッダプレート1の平面に直交する平坦な面8に形成し、その平坦面8に偏平チューブの中間接合部9の外面に生じる継目15を配置して、両者間をろう付するものである。このとき、中間接合部9の継目15が平坦面8に位置することによりそれらの間の隙間を限りなく小さくしているので、ろう付中のろう材の流出を平坦面8が阻止し、ろう付の信頼性を確保できる。
そのために、ヘッダプレート1の平面には第1突条部5と第2突条部6が設けられ、その接続部に剛性部7が形成され、その第1突条部5の中心線上に、偏平チューブ3の外周に整合する立上げリブ11を有する挿通孔2が穿孔され、剛性部7に隣接した立上げリブ11の内面にヘッダプレート1の平面に直交する平坦面8が形成されている構造を有しており、その剛性部7における平坦面8に偏平チューブ3の巻締接合部4又は中間接合部9を配置して、偏平チューブ3とヘッダプレート1の両者間がろう付されている構造を有している。
その平坦面8はその隣接位置に設けられた剛性部7の存在により、滑らかな面に形成されているので、そこに配置される偏平チューブ3の巻締接合部4又は中間接合部9の外面に生じる継目15との間の隙間を小さくすることができる。それ故、そこに配置される継目15からのろう材の流出を防止し、ろう付の信頼性の高い熱交換器となる。
なお、各発明のヘッダプレート1の平面に対する内面側とは、ヘッダプレート1の外周壁の立ち上げ側、図示しないヘッダタンクの内部に向かせる面の側、若しくは平面に対して第1突条部5が突設される側をいう。
図1は、図5に示すような横断面の両端部に巻締接合部4を有する偏平チューブ3とヘッダプレート1とのろう付に最適な熱交換器のヘッダプレート1である。この第1実施形態の熱交換器に用いられる偏平チューブ3は、一対の条材をその両縁部で横断面U字状に嵌着して、その嵌着部を巻締ることによって接続されている。
ヘッダプレート1の平面には、その長手方向に向かって、横断面が内面側に湾曲する多数の細長い第1突条部5が定間隔に並列して突設されている。そして、各第1突条部5の中心線上に偏平チューブ3の外周に整合するように、挿通孔2が穿孔されている。
また、第1突条部5の偏平チューブ3の巻締接合部4に隣接した位置の両側に、第1突条部5に直交して内面側に横断面が湾曲する第2突条部6と、が一対ずつ形成されている。その第2突条部6の端部は第1突条部5内に入り込むように形成されており、その第1突条部5と第2突条部6との接続部には剛性部7が形成されている。
各挿通孔2の孔縁には立上げリブ11が形成されており、剛性部7に隣接した立上げリブ11の内面には、ヘッダプレート1の平面に直交する滑らかな平坦面8が形成されている。
このような特徴を有する熱交換器は、ヘッダプレート1の挿通孔2と巻締接合部4の継目15との間の隙間を限りなく小さくし、そこに配置される巻締接合部4からのろう材の流出を阻止することができる。また、第2突条部6及び剛性部7が偏平チューブ3の巻締接合部4に隣接した位置の両側に存在しているので、各挿通孔2の平坦面8と偏平チューブ3の継目15の位置を確認する必要がない。
ヘッダプレート1の外周壁の内周面には図示しないヘッダタンクの端部が載置され、ヘッダプレートの周壁をカシメることにより(カシメ固定の構造は公知のものを採用できる。)、ヘッダタンクとヘッダプレートを接続する。また、各偏平チューブ3の間には、図示しないアウターフィンが設けられる。
ヘッダプレート1は、バーリング加工を施す準備として第1突条部5と第2突条部6を形成する前工程を行う。図2(A)及び図2(B)に示す如く、細長い第1突条部5がヘッダプレート1の平面の長手方向に定間隔に並列されている。第1突条部5はその横断面が内面側に突出する円弧状に形成されている。そして、第1突条部5の両端部に隣接した両側縁に、第1突条部5に直交して、第2突条部6が平面と一体に突設されている。この第2突条部6は、ヘッダプレート1の内面側に湾曲する。そして、第1突条部5と第2突条部6とが隣接する位置に剛性部7が形成される。剛性部7は、偏平チューブ3の巻締接合部4により生じる継目15の位置に整合するように形成される。
この剛性部7は両突条部5、6の境にあるため、機械的剛性が強く、プレス成形による剪断に際して、その位置にある剪断面14が図7に示す如く、滑らかな平坦面8として形成される。
この例では、ヘッダプレート1の第1突条部5の長手方向の中央部に一対の第2突条部6が突設されている。そして、その第1突条部5と第2突条部6との境に剛性部7が形成され、その剛性部7に隣接して立上げ部11の内面に平坦面8が形成されており、その平坦面8の中間接合部9の継目15が配置されている。
立上げ部11の長手方向の中央部における平坦面8の内面は滑らかに形成されているため、偏平チューブ3の外面に生じる中間接合部9の継目15とのろう付を正確に行うことができる。即ち、高温の炉内でろう付中に、ろう材が中間接合部9の継目15の近傍から流れ出すことを平坦面8によって阻止している。
この第2実施形態のヘッダプレート1は、第1実施形態の前行程及び穿孔工程(第2工程)に準じて製造される。
この中間接合部9の形成位置は、偏平チューブの長手方向の中央位置に限られず、偏平チューブ3の長手方向の中間位置にあればよく、複数の位置に設けることもできる。その場合は、剛性部7を中間接合部9の数と位置に整合するように設ければよい。
また、このように、長手方向に互いに離間して3つずつの第2突条部6を形成した場合には、中間接合部9を設けた偏平チューブ3に用いることができるとともに、図5に示す横断面の両端部に巻締接合部4を設けたものにも適用できる。第2突条部6の数は4つ以上とすることもできる。
図3における実施例では、ヘッダプレート1の穿孔に対して補助工程のプレス金型10と主工程のプレス金型13の2つのプレス金型を用いたが、実験によれば、補助工程のプレス金型10を用いず直接主工程のプレス金型13のみをヘッダプレート1の第1突条部5及び第2突条部6に適用しても、剛性部7の存在により、略同様の立上げ部11及び平坦面8を形成することができた。
したがって、図3(A1)及び図3(A2)におけるスリット12の形成工程は任意であり、省くこともできる。
なお、本願の熱交換器は、請求項に記載されている構成を有していれば発明の効果を奏することができ、それ以外の構成要素については、図面及び発明を実施するための形態の説明に記載された内容に限定されるものではない。
2 挿通孔
3 偏平チューブ
4 巻締接合部
5 第1突条部
6 第2突条部
7 剛性部
8 平坦面
9 中間接合部
10 補助工程のプレス金型
10a 先端部
11 立上げ部
12 スリット
13 主工程のプレス金型
14 剪断面
15 継目
22 挿通孔
23 立上げ部
28 波打面
Claims (6)
- ヘッダプレート(1)に設けた偏平な挿通孔(2)に、偏平チューブ(3)の端部が挿通され、その挿通孔(2)と偏平チューブ(3)の端部との間がろう付固定されると共に、その偏平チューブ(3)はその横断面の長軸方向の端部に巻締接合部(4)を有するものであって、
ヘッダプレート(1)に、前記挿通孔(2)の位置を取り囲むように横断面が内面側に湾曲する細長い第1突条部(5)と、その第1突条部(5)の長手方向の両端部に隣接した両側に、端部が第1突条部(5)内に入り込むように第1突条部(5)に直交して内面側に横断面が湾曲する第2突条部(6)と、を一対ずつ形成して、その第1突条部(5)と第2突条部(6)との接続部に剛性部(7)を形成する前工程と、
次いで、その第1突条部(5)の中心線上で、その外面側から内面側に穿孔して、偏平チューブ(3)の外周に整合する立上げリブ(11)を形成すると共に、前記剛性部(7)に隣接する立上げリブ(11)の内面をヘッダプレート(1)の平面に直交する平坦面(8)に形成する穿孔工程と、
前記巻締接合部(4)を前記剛性部(7)における平坦面(8)に位置して、偏平チューブ(3)と挿通孔(2)との間をろう付するろう付工程と、
を具備することを特徴とする熱交換器の製造方法。 - ヘッダプレート(1)に設けた偏平な挿通孔(2)に、偏平チューブ(3)の端部が挿通され、その挿通孔(2)と偏平チューブ(3)の端部との間がろう付固定されると共に、その偏平チューブ(3)はその横断面の長軸方向の中間位置に中間接合部(9)を有するものであって、
ヘッダプレート(1)に、前記挿通孔(2)の位置を取り囲むように横断面が内面側に湾曲する細長い第1突条部(5)と、その第1突条部(5)の長手方向の中間に隣接した両側に、端部が第1突条部(5)内に入り込むように第1突条部(5)に直交して内面側に横断面が湾曲する第2突条部(6)と、を一対ずつ形成して、その第1突条部(5)と第2突条部(6)との接続部に剛性部(7)を形成する前工程と、
次いで、その第1突条部(5)の中心線上で、その外面側から内面側に穿孔して、偏平チューブ(3)の外周に整合する立上げリブ(11)を形成すると共に、前記剛性部(7)に隣接した立上げリブ(11)の内面をヘッダプレート(1)の平面に直交する平坦面(8)に形成する穿孔工程と、
前記中間接合部(9)を前記平坦面(8)に位置して、偏平チューブ(3)と挿通孔(2)との間をろう付するろう付工程と、
を具備することを特徴とする熱交換器の製造方法。 - 前記穿孔に伴い第1突条部(5)の両端部および剛性部(7)の位置に、他の部分に比べて孔縁部をより高く且つ、前記平坦面(8)の高さを他の部分よりも高く形成した請求項1または請求項2に記載の熱交換器の製造方法。
- 前記前工程と穿孔工程との中間に、偏平チューブの幅に比べて狭い幅のスリット(12)を形成する工程を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱交換器の製造方法。
- ヘッダプレートは、第1突条部(5)の長手方向の中間と両端とに隣接した両側の位置で、予めその内面側に湾曲する3本以上の第2突条部(6)および剛性部(7)をそれぞれ形成しておく前工程を有する請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の熱交換器の製造方法。
- ヘッダプレート(1)に設けた偏平な挿通孔(2)に、偏平チューブ(3)の端部が挿通され、その挿通孔(2)と偏平チューブ(3)の端部との間がろう付固定されていると共に、その偏平チューブ(3)はその横断面の長軸方向の端部に巻締接合部(4)又はその横断面の長軸方向の中間位置に中間接合部(9)を有するものであって、
ヘッダプレート(1)は、前記挿通孔(2)の位置を取り囲むように横断面が内面側に湾曲する細長い第1突条部(5)と、その第1突条部(5)の長手方向の両端部又は長手方向の中間に隣接する両側に、端部が第1突条部(5)内に入り込むように第1突条部(5)に直交して内面側に横断面が湾曲する第2突条部(6)と、が一対ずつ形成されており、その第1突条部(5)と第2突条部(6)との接続部に剛性部(7)が形成されており、
前記第1突条部(5)の中心線上には、偏平チューブ(3)の外周に整合する立上げリブ(11)を有する挿通孔(2)が穿孔されていると共に、前記剛性部(7)に隣接した立上げリブ(11)の内面にヘッダプレート(1)の平面に直交する平坦面(8)が形成されている構造を有しており、
前記偏平チューブ(3)の巻締接合部(4)又は中間接合部(9)が前記剛性部(7)における平坦面(8)に位置した状態で、偏平チューブ(3)とヘッダプレート(1)の挿通孔(2)との間がろう付固定されていることを特徴とする熱交換器。
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