JP2019034498A - 印刷装置及び印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット方式での印刷をより適切に行う。【解決手段】インクジェット方式で印刷を行う印刷装置であって、ヘッド部と、走査駆動部とを備え、ヘッド部は、複数のインクジェットヘッド300a〜dで構成される同色ヘッド群である複合ヘッド102を有し、印刷の解像度に対応する副走査方向におけるドット間隔Phに対し、インクジェットヘッド300a〜dにおけるノズル間隔PLは、PL=k・Ph(kは、2以上の自然数)の関係になっており、インクジェットヘッド300a〜dのうち、副走査方向における一端側から1番目のインクジェットヘッドである第1ヘッドと、i番目のインクジェットヘッドである第iヘッドとの副走査方向における位置は、αi・PL+βi・Ph(αiは、1以上の自然数、βiは、1以上、k−1以下の自然数)だけずれている。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷装置及び印刷方法に関する。
従来、インクジェット方式で印刷を行うインクジェットプリンタが広く用いられている(例えば、特許文献1、2参照。)。また、インクジェットプリンタの構成として、インクジェットヘッドに主走査動作(スキャン動作)を行わせるシリアル型の構成が広く用いられている。
特開昭60−107975号公報 特開2008−155399号公報
従来の構成のシリアル方式のインクジェットプリンタで印刷を行う場合、バンディングと称される筋状の斑が発生する場合がある。この場合、バンディングとは、例えば、媒体(メディア)に着弾したインクの液滴の広がり方がインクジェットヘッドの端部やプリント幅(1回の主走査動作でインクを吐出する範囲の幅)の端の近辺とその他の部分との間に差が生じること等により、インクジェットヘッドの端部に対応する位置やプリント幅の単位で発生する筋状の斑のことである。より具体的に、例えば、インクジェットヘッドの端部近傍以外の内部の領域では、通常、印字率が高くなるため、インクのドットが連結しやすい状態になる。これに対し、インクジェットヘッドの端部やプリント幅の端の近辺では、その回の主走査動作ではインクを吐出しない非印字の領域や印字率が小さくなる領域と接することで、インクのドットの連結による広がり方や媒体に対するインクの接触角等について、その他の部分との間に差が生じやすい。また、その結果、バンディングが発生しやすくなる。また、バンディングは、例えば、1〜4パス以下程度の少ないパス数での印刷を行う場合に、特に目立ちやすくなる。
これに対し、従来から、バンディングの影響を軽減するための様々な対策が提案されている。例えば、従来、バンディングの影響を軽減するために、パス数を多くしたマルチパス方式での印刷が広く行われている。この場合、マルチパス方式とは、例えば、媒体における1つの位置に対して複数回の主走査動作を行う方式のことである。また、マルチパス方式については、例えば、インクジェットヘッドの幅(副走査方向における幅)の領域に対して1回の主走査動作のみで印刷を行うのではなく、他数回の主走査動作に分けて印刷を行う方式等と考えることもできる。
このようにして多くのパス数のマルチパス方式で印刷を行う場合、パス数が増えることにより、同一の印刷パスで形成されるインクのドット(プリントドット)が離散的に着弾することになる。また、その結果、プリント幅の影響での斑等が生じにくくなる。しかし、この場合、高画質の印刷を行うためには、通常、パス数について、16パス又は32パス等の大きな数に設定することが必要になる。そして、この場合、パス数にほぼ反比例して、印刷の速度(平均プリント速度)が低下することになる。そのため、従来のマルチパス方式で印刷を行う場合、印刷の高速化と高画質化とを同時に実現することは困難である。
また、バンディングを軽減する方法としては、例えば、印刷パスの境界位置を所定の関数に応じて移動させる方法(境界位置関数型移動方式)を用いること等も考えられる。しかし、この場合も、境界において関数に従って移動する幅(関数型移動幅)の部分に対して重複して主走査動作を行うことが必要になるため、その分だけ印刷の速度が低下することになる。また、この場合も、スジ斑等を十分に低減するためには、通常、マルチパス方式と併用することが必要になる。そして、この場合、パス数に応じて更に印刷の速度が低下することになる。
また、バンディングを軽減する方法としては、印刷パスの境界部分を連続する2回の主走査動作で排他的に印刷する方法(境界排他的プリント方式)等も知られている。この方法は、例えば特許文献1に記載されているように、印刷パスを2にして印刷する場合において、連続する2回の印刷パスであるパスAとパスBとの境界をぼかすために、パスAとパスBとを排他的に入り混ぜて印刷を行う方法である。しかし、この場合も、2回の印刷パスで排他的に印刷を行う領域(境界における排他的プリント幅の部分)に対して重複して主走査動作を行うことが必要になるため、その分だけ印刷の速度が低下することになる。また、この場合も、スジ斑等を十分に低減するためには、通常、マルチパス方式と併用することが必要になる。そして、この場合、パス数に応じて更に印刷の速度が低下することになる。
また、バンディングを軽減する方法としては、例えば特許文献2等に記載されているギザ方式等も知られている。この場合、ギザ方式とは、印刷パスの境界近傍を一定の範囲でギザ状(ギザギザ)に変化させることで境界を視覚的に目立たなくする方式である。しかし、この場合も、境界をギザ状に変化させる部分(ギザ走査幅の部分)に対して重複して主走査動作を行うことが必要になるため、その分だけ印刷の速度が低下することになる。また、この場合も、スジ斑等を十分に低減するためには、通常、マルチパス方式と併用することが必要になる。そして、この場合、パス数に応じて更に印刷の速度が低下することになる。
そのため、従来、シリアル方式のインクジェットプリンタにおいて、より適切に印刷を行い得る構成が望まれていた。そこで、本発明は、上記の課題を解決できる印刷装置及び印刷方法を提供することを目的とする。
本願の発明者は、シリアル方式のインクジェットプリンタでより適切に印刷を行う方法について、鋭意研究を行った。そして、先ず、同一の色のインク用の複数のインクジェットヘッドを用いることで、1回の印刷パスで高解像度の印刷を行うことを考えた。より具体的に、この場合、1つのインクジェットヘッドにおけるノズル列でのノズル間隔PLよりも小さな単位で副走査方向における位置をずらして複数のインクジェットヘッドを並べることにより、1回の主走査動作で形成可能のインクのドットの副走査方向における間隔について、ノズル間隔PLよりも小さくすることができる。また、これにより、例えば1回の印刷パスで実現可能な印刷の解像度を適切に高めることができる。
しかし、この場合において、例えば複数のインクジェットヘッドを単にノズル間隔PLよりも小さな距離だけずらして並べるのみであると、各インクジェットヘッドの端の位置が副走査方向における狭い範囲内に集中することになる。そして、この場合、各インクジェットヘッドにおける端部の影響が重なり、バンディングの影響が大きくなるおそれがある。
これに対し、本願の発明者は、更なる鋭意研究により、同一の色のインク用の複数のインクジェットヘッドの並べ方について、単にノズル間隔PLよりも小さな距離だけずらして並べるのではなく、ノズル間隔PLの整数倍の距離とノズル間隔PLよりも小さな距離との和に相当する距離だけずらして並べることを考えた。また、このような構成により、バンディングの影響を適切に低減して、より適切な印刷を行い得ることを見出した。
より具体的に、このように構成した場合も、1回の主走査動作で形成可能のインクのドットの副走査方向における間隔について、ノズル間隔PLよりも小さくすることができる。また、これにより、例えば1回の印刷パスで実現可能な印刷の解像度を適切に高めることができる。また、この場合、各インクジェットヘッドの端の位置が副走査方向において分散されるため、各インクジェットヘッドにおける端部の影響が重なることを適切に防ぐこともできる。また、これにより、例えば、バンディングの影響が大きくなることを適切に防ぐこともできる。また、この場合、副走査方向における位置をずらして複数のインクジェットヘッドを配設することにより、各回の主走査動作で形成される領域の境界(印刷パスの境界)を目立ちにくくすることもできる。また、この場合、例えば印字率を低下させて重複して主走査動作を行うことやパス数を多くしてのマルチパス方式での動作等を行わなくても高品質な印刷が可能になるため、印刷速度を適切に高速化することもできる。そのため、このように構成すれば、例えば、インクジェット方式での印刷をより適切に行うことができる。
また、本願の発明者は、更なる鋭意研究により、このような効果を得るために必要な特徴を見出し、本発明に至った。上記の課題を解決するために、本発明は、媒体に対してインクジェット方式で印刷を行う印刷装置であって、前記媒体へインクを吐出するヘッド部と、予め設定された主走査方向へ前記媒体に対して相対的に移動しつつインクを吐出する主走査動作と、前記主走査方向と直交する副走査方向へ前記媒体に対して相対的に移動する副走査動作とを前記ヘッド部に行わせる走査駆動部とを備え、前記ヘッド部は、同じ色のインクを吐出する複数のインクジェットヘッドで構成される同色ヘッド群を有し、前記同色ヘッド群における前記複数のインクジェットヘッドのそれぞれは、一定のノズル間隔PLで所定のノズル列方向へ複数のノズルが並ぶノズル列を有し、かつ、前記副走査方向における位置を互いにずらして配設され、前記媒体に対して行う印刷の解像度に対応する前記副走査方向におけるドット間隔Phに対し、前記ノズル間隔PLは、PL=k・Ph(kは、2以上の自然数)の関係になっており、前記同色ヘッド群は、k個以上の前記インクジェットヘッドで構成されており、前記同色ヘッド群における前記複数のインクジェットヘッドのうち、前記副走査方向における位置が前記副走査方向における一端側から1番目の前記インクジェットヘッドである第1ヘッドと、i番目(iは、2以上、k以下自然数)の前記インクジェットヘッドである第iヘッドとの前記副走査方向における位置は、αi・PL+βi・Ph(αiは、1以上の自然数、βiは、1以上、k−1以下の自然数)だけずれていることを特徴とする。
このように構成すれば、例えば、1回の主走査動作で形成可能のインクのドットの副走査方向における間隔について、ノズル間隔PLよりも小さくすることができる。また、これにより、例えば、1回の主走査動作(印刷パス)で実現可能な印刷の解像度を適切に高めることができる。また、この場合、同色ヘッド群におけるインクジェットヘッドについて副走査方向における位置をずらして配設することにより、各回の主走査動作で形成される領域の境界を目立ちにくくすることもできる。そのため、このように構成すれば、例えば、高品質な印刷を高速かつ適切に行うことができる。また、これにより、例えば、インクジェット方式での印刷をより適切に行うことができる。
また、この構成において、走査駆動部は、同色ヘッド群におけるそれぞれのインクジェットヘッドが媒体の各位置に対して1回の主走査動作のみを行うように、ヘッド部に主走査動作及び副走査動作を行わせることが好ましい。このように構成すれば、例えば、印刷速度をより適切に高速化することができる。また、この構成において、ヘッド部は、互いに異なる色のインクをそれぞれが吐出する複数の同色ヘッド群を有することが好ましい。このように構成すれば、例えば、複数色のインクを用いたカラー印刷を適切に行うことができる。
また、同色ヘッド群における複数のインクジェットヘッドの並べ方に関し、例えば、同色ヘッド群における複数のインクジェットヘッドのうち、副走査方向における位置が副走査方向における一端側からj番目(jは、2以上、k以下であり、iとは異なる自然数)のインクジェットヘッドである第jヘッドの副走査方向における位置については、第1ヘッドと、αj・PL+βj・Ph(αjは、1以上の自然数、βjは、1以上、k−1以下の自然数)だけずらすことが考えられる。また、この場合、βjについて、βiと異なる自然数にすることが好ましい。また、αjについても、αiと異なる自然数にすることが好ましい。このように構成すれば、例えば、同色ヘッド群における複数のインクジェットヘッドをより適切に並べることができる。また、より具体的に、この場合において、αi、αj、βi、βjについて、αi=(i−1)・A(Aは、1以上の自然数)、αj=(j−1)・Aであり、βi=i−1、βj=j−1を満たすように設定すること等が考えられる。このように構成すれば、例えば、複数のインクジェットヘッドを規則的かつ適切に並べることができる。
また、同色ヘッド群における複数のインクジェットヘッドの並べ方については、同色ヘッド群における同色ノズル列でのノズルの並び方に着目して考えることもできる。この場合、同色ノズル列とは、例えば、同色ヘッド群における全てのインクジェットヘッドのそれぞれが含む複数のノズル(全てのノズル)の並びのことである。また、同色ノズル列については、同色ヘッド群内の全てのノズルの副走査方向における位置に着目した仮想的なノズル列等と考えることもできる。また、この場合、同色ノズル列について、一端側領域、他端側領域、及び中央領域に領域を区別して、それぞれの領域でのノズル密度を設定することが好ましい。この場合、一端側領域とは、副走査方向における一端側の領域である。他端側領域とは、副走査方向における他端側の領域である。中央領域とは、一端側領域と他端側領域との間の領域である。また、ノズル密度とは、例えば、副走査方向においてノズルが並ぶ密度のことである。
また、この場合、一端側領域及び他端側領域のノズル密度について、解像度対応密度よりも小さくすることが考えられる。解像度対応密度とは、例えば、副走査方向における間隔がドット間隔Phと等しい場合のノズル密度のことである。また、この場合、中央領域のノズル密度については、解像度対応密度と等しくすることが好ましい。また、この場合、連続する2回の主走査動作の合間に行う副走査動作において、走査駆動部は、例えば、媒体に対して相対的に、一端側領域と中央領域とを合わせた範囲の副走査方向における長さと等しい送り量(送り幅)だけ、同色ヘッド群における複数のインクジェットヘッドを副走査方向へ移動させる。このように構成すれば、例えば、副走査方向における位置をずらした複数のインクジェットヘッドを有する同色ヘッド群を用いた印刷の動作を適切に行うことができる。
また、この場合において、他端側領域に含まれるノズルの位置と、一端側領域に含まれるノズルの位置との関係については、主走査動作時に各領域でインクを吐出するノズルの位置が相補的になる関係(補集合関係)にすることが考えられる。より具体的に、この場合、例えば、いずれかの回の主走査動作において同色ノズル列における一端側領域及び他端側領域の一方に含まれるノズルがインクを吐出した領域に対し、次の回の主走査動作において、一端側領域及び他端側領域の他方に含まれるノズルがインクを吐出することになる。そして、この場合において、一端側領域に含まれるノズルの位置と、他端側領域に含まれるノズルの位置との関係について、相補的な関係になるように構成することが考えられる。また、この場合、相補的な関係とは、例えば、ノズル密度が解像度対応密度よりも小さいためにいずれかの回の主走査動作で一端側領域及び他端側領域の一方に含まれるノズルではインクを吐出できない位置に対し、次の回の主走査動作で一端側領域及び他端側領域の他方に含まれるノズルがインクを吐出可能になることである。このように構成すれば、例えば、副走査方向における位置をずらした複数のインクジェットヘッドを有する同色ヘッド群を用いた印刷の動作を適切に行うことができる。また、相補的な関係については、例えば、副走査方向における位置を揃えて一端側領域と他端側領域とを重ねた場合に、両領域のノズルを合わせたノズルの並びにおけるノズル密度が解像度対応密度と等しくなる関係等と考えることもできる。
また、この構成においては、副走査方向における位置をずらした複数のインクジェットヘッドを有する同色ヘッド群を用いることにより、各回の主走査動作で、媒体上に高い密度でインクのドットを形成することになる。そのため、インクとしては、媒体への着弾の直後にインクの粘度を十分に高められるインクを用いることが好ましい。また、より具体的に、このようなインクとしては、例えば、紫外線等のエネルギー線の照射により発熱するインク等を好適に用いることができる。この場合、エネルギー線の照射によりインクを直接的に加熱することにより、インク中の溶媒を短時間で蒸発させて、滲みが発生しない粘度にまでインクの粘度を適切に高めることができる。また、この場合、ヘッド部は、例えば、媒体に付着したインクにエネルギー線を照射するエネルギー線照射部を更に有する。また、エネルギー線照射部は、インクにエネルギー線を照射することにより、インク中の溶媒の少なくとも一部を揮発除去する。この場合、例えば、インクの温度が媒体よりも高くなるようにインクを加熱することが好ましい。また、この場合、例えば、インクの溶媒が沸騰する温度にまでインクを加熱してもよい。このように構成すれば、例えば、インクの粘度を短時間で適切に高めることができる。
また、短時間で溶媒を揮発除去できるインクとしては、例えば、沸点が水よりも低い溶媒を含むインクを用いること等も考えられる。この場合、例えば、溶媒としてアルコールを用いたインク等を用いることが考えられる。また、インクとして、紫外線の照射により硬化する紫外線硬化型インク等を用いること等も考えられる。この場合、ヘッド部は、例えば、媒体に付着したインクに紫外線を照射する紫外線光源を更に有する。このように構成した場合も、例えば、インクの着弾の直後に紫外線を照射することにより、滲みが発生することを適切に防ぐことができる。
また、本発明の構成として、上記と同様の特徴を有する印刷方法等を用いることも考えられる。この場合も、例えば、上記と同様の効果を得ることができる。
本発明によれば、例えば、インクジェット方式での印刷をより適切に行うことができる。
本発明の一実施形態に係る印刷装置10の要部に構成の一例を示す図である。 複合ヘッド102c〜kの詳細な構成について説明をする図である。図2(a)は、複合ヘッド102において用いるインクジェットヘッドの構成の一例を示す。図2(b)は、1つの複合ヘッド102が有する複数のインクジェットヘッド300の配置の一例を示す。 1回の主走査動作において1つの複合ヘッド102で形成可能なインクのドットの位置について更に詳しく説明をする図である。図3(a)は、複合ヘッド102におけるインクジェットヘッド300a〜dにおけるノズル304の位置について更に詳しく説明をする図である。図3(b)は、複合ヘッド102における同色ノズル列306について更に詳しく説明をする図である。 本例において行う印刷の動作について更に詳しく説明をする図である。 複合ヘッド102の構成の変形例について説明をする図である。図5(a)〜(c)は、本変形例の様々な特徴について説明をする図である。 複合ヘッド102の構成の変形例について説明をする図である。 複合ヘッド102の構成の更なる変形例について説明をする図である。図7(a)は、複合ヘッド102における複数のインクジェットヘッド300a〜d2の配置の例を示す。図7(b)は、本変形例の複合ヘッド102が含むノズルの位置について説明をする図である。 本変形例の特徴について更に詳しく説明をする図である。図8(a)、(b)は、図3等に示す事項の一部に対応する本変形例の特徴を示す。 図4に示す事項の一部に対応する本変形例の特徴を示す図である。 複合ヘッド102の構成の更なる変形例を示す図である。
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る印刷装置10の要部に構成の一例を示す図であり、上面側から見た印刷装置10の構成の一部と、印刷装置10の機能的な構成の一部とを示す。本例において、印刷装置10は、印刷対象の媒体(メディア)50に対してインクジェット方式で印刷を行うインクジェットプリンタであり、ヘッド部12、ガイドレール14、走査駆動部16、吐出斑検出部18、及び制御部20を備える。尚、以下に説明をする点を除き、印刷装置10は、公知のインクジェットプリンタと同一又は同様の特徴を有してよい。例えば、印刷装置10は、図示した構成以外に、公知のインクジェットプリンタと同様の各種の構成を更に備えてもよい。
ヘッド部12は、媒体50に対してインクを吐出する部分であり、主走査動作を行うことにより、媒体50上へインクを吐出する。この場合、主走査動作とは、予め設定された主走査方向へ媒体50に対して相対的に移動しつつインクを吐出する動作のことである。また、本例において、ヘッド部12は、主走査動作時に、図中のY方向(Y軸方向)と平行な主走査方向へ移動しつつ、互いに異なる複数色のインクを吐出する。また、この場合、互いに異なる複数色のインクとして、シアン(C)色、マゼンタ(M)色、イエロー(Y)色、及びブラック(K)色の各色のインクを吐出する。ヘッド部12の構成については、後に更に詳しく説明をする。
ガイドレール14は、主走査動作時にヘッド部12の移動をガイドするレール部材である。走査駆動部16は、ヘッド部12に主走査動作及び副走査動作を行わせる駆動部である。この場合、副走査動作とは、主走査方向と直交する副走査方向へ媒体50に対して相対的に移動する動作のことである。また、本例において、走査駆動部16は、図中のX方向(X軸方向)と平行な搬送方向へ媒体50を搬送することにより、媒体50に対して相対的に副走査方向へヘッド部12を移動させる。印刷装置10の構成の変形例において、走査駆動部16は、ヘッド部12やガイドレール14等を含むY軸移動機構の側を移動させることで、ヘッド部12に副走査動作を行わせてもよい。この場合、Y軸移動機構とは、ヘッド部12に主走査動作を行わせるための移動機構のことである。
吐出斑検出部18は、ヘッド部12によるインクの吐出特性の調整時に用いるセンサ部(吐出斑検出手段)である。この場合、吐出特性の調整とは、例えば、ヘッド部12においてインクを吐出する各ノズルの吐出特性に対する調整のことである。また、吐出特性の調整時において、吐出斑検出部18は、例えば、ヘッド部12により媒体50上に描かれた吐出斑検出用パターン60を読み取ることにより、吐出特性のずれにより生じる斑(吐出斑)の有無を検知する。また、吐出斑検出用パターン60は、検知結果を制御部20へ伝達することにより、必要な吐出特性の補正(ノズル斑補正)等を制御部20に行わせる。本例において行う吐出特性の調整については、後に更に詳しく説明をする。
制御部20は、印刷装置10の各部の動作を制御するコントローラである。また、本例において、制御部20は、例えば、記録制御及び駆動制御等の制御を行う。この場合、駆動制御とは、例えば、主走査動作時にヘッド部12を移動させる動作や副走査動作時に媒体50を搬送する動作の制御のことである。また、記録制御とは、例えば、印刷すべき画像に応じてヘッド部12の各ノズルにインクを吐出させる制御のことである。また、制御部20は、記録制御の少なくとも一部として、ノズル斑の補正や排他的2パス走査の制御等を行う。この場合、ノズル斑の補正の制御とは、例えば、各ノズルの吐出特性を調整することでノズルの吐出特性のずれで発生する斑を抑える制御のことである。排他的2パス走査の制御とは、後に詳しく説明をする本例における印刷の動作の制御のことである。
尚、吐出特性の補正では対応できない異常ノズル(例えば、不吐出ノズル等)が存在する場合、記録制御として、異常ノズルを使用せずに印刷を行うためのノズルリカバリの制御等を更に行ってもよい。この場合、ヘッド部12における有効プリント幅を減らして、ノズルの代替処理等を行うこと等が考えられる。また、異常ノズルが存在する場合には、異常ノズルを含む構成を交換すること等も考えられる。この場合、例えば、ヘッド部12の一部を構成するユニット単位での交換をすることが考えられる。また、この場合、ユニットとは、例えば、以下において説明をする複合ヘッド又はインクジェットヘッド等のことである。また、これらの制御を行うために、制御部20は、例えば、ノズル斑補正回路、排他的2パス走査制御回路、及びノズルリカバリ回路等を有してもよい。
続いて、ヘッド部12の構成について、更に詳しく説明をする。本例において、ヘッド部12は、複数の複合ヘッド及び紫外線光源104を有する。また、複数の複合ヘッドとして、図中に示すように、複合ヘッド102c、複合ヘッド102m、複合ヘッド102y、及び複合ヘッド102k(以下、複合ヘッド102c〜kという)を有する。複合ヘッド102c〜kのそれぞれは、同色ヘッド群の一例であり、複合ヘッド毎に予め設定された同じ色のインクを吐出する複数のインクジェットヘッドで構成されている。また、より具体的に、複合ヘッド102cは、シアン(C)色のインクを吐出する複数のインクジェットヘッドで構成されている。複合ヘッド102mは、マゼンタ(M)色のインクを吐出する複数のインクジェットヘッドで構成されている。複合ヘッド102yは、イエロー(Y)色のインクを吐出する複数のインクジェットヘッドで構成されている。複合ヘッド102kは、ブラック(K)色のインクを吐出する複数のインクジェットヘッドで構成されている。複合ヘッド102c〜kのそれぞれを構成する複数のインクジェットヘッドの配置等については、後に更に詳しく説明をする。また、複合ヘッド102c〜kは、例えば、図中に示すように、副走査方向における位置を揃えて、主走査方向へ並べて配設される。
ここで、複合ヘッド102c〜kが有するインクジェットヘッドとしては、公知のインクジェットヘッドを好適に用いることができる。より具体的に、インクジェットヘッドとしては、例えば、ピエゾ方式でインクを吐出する公知のインクジェットヘッド等を好適に用いることができる。また、インクジェットヘッドとして、例えば、サーマルジェット方式のインクジェットヘッドを用いてもよい。また、CMYKの各色のインクは、フルカラー印刷用のカラーインク(プロセスカラーインク)の一例である。
また、本例において、複合ヘッド102c〜kのそれぞれは、CMYKの各色のインクとして、紫外線の照射により発熱する蒸発乾燥型のインクを用いる。この場合、紫外線は、インクを発熱させるために用いるエネルギー線の一例である。また、このようなインクについて、紫外線の照射により発熱するとは、例えば、照射される紫外線をインク中の成分が吸収することでインク自体が発熱することである。このようなインクを用いる場合、例えば、紫外線の照射によりインクを直接的に加熱することにより、インク中の溶媒を短時間で蒸発させて、滲みが発生しない粘度にまでインクの粘度を適切に高めることができる。また、これにより、例えば、媒体50への着弾の直後にインクへ紫外線を照射することで、滲みが発生する前にインクの粘度を適切かつ十分に高めることができる。
また、このようなインクについては、例えば、色材と溶媒とを含み、かつ、エネルギー線(紫外線)の照射により発熱する瞬間乾燥型のインクと考えることができる。この場合、瞬間乾燥型のインクとは、紫外線等のエネルギー線の照射により短時間の間に十分に乾燥するインクのことである。また、十分に乾燥するとは、例えば、少なくとも媒体50上で滲みが発生しない粘度にまでインクの粘度が高まることである。また、媒体50上で滲みが発生しないとは、例えば、印刷に求められる精度に応じて、問題となる滲みが実質的に発生しないことである。また、このようなインクとしては、例えば、エネルギー線を吸収するエネルギー線吸収剤を含むインクを用いることが考えられる。例えば、本例のように、エネルギー線として紫外線を用いる場合、紫外線吸収剤を含むインクを用いることが考えられる。また、インクの色や組成等によっては、意図的にエネルギー線吸収剤を添加することなく、インクを発熱させることも可能である。より具体的には、例えば、インクに照射するエネルギー線を十分に吸収する色材を含むインクを用いる場合、色材にエネルギー線を吸収させることでインクを発熱させること等も考えられる。
紫外線光源104は、媒体50に付着したインクに紫外線を照射する紫外線光源である。紫外線光源104としては、例えばUVLEDを用いた光源(UVLED照射器)を好適に用いることができる。また、本例において、紫外線光源104は、エネルギー線照射部の一例であり、紫外線を媒体50上にインクへ照射することにより、インク中の溶媒の少なくとも一部を揮発除去する。また、これにより、インクの粘度について、少なくとも媒体50上で滲みが発生しない粘度にまで高める。
このように構成した場合、例えば、媒体50を加熱することで間接的にインクを加熱するのではなく、インクを直接的に加熱することができる。また、この場合、例えば、インクの温度が媒体50よりも高くなるようにインクを加熱することが好ましい。このように構成すれば、例えば、インクの粘度を短時間で適切に高めることができる。また、この場合、例えば、媒体50上でインクの溶媒が沸騰する温度にまでインクを加熱してもよい。媒体50上でインクが沸騰するとは、例えば、インク中の溶媒が沸騰することである。このように構成すれば、例えば、媒体50上のインクの粘度を短時間でより適切に高めることができる。また、この場合、例えば、インクを効率的に加熱することが可能になるため、例えば、インクを乾燥させるために必要な消費電力を低減すること等も可能になる。
また、本例において、紫外線光源104は、例えば図中に示すように、副走査方向における位置が複合ヘッド102c〜kと重なるように、複合ヘッド102c〜kと並べて配設される。このように構成すれば、例えば、各回の主走査動作中に複合ヘッド102c〜kにより吐出されたインクの粘度を適切に高めることができる。また、この場合、紫外線光源104については、例えば、主走査動作時に複合ヘッド102c〜kの後方側になるように配設する。そのため、例えば図中に示した矢印の方向(ヘッド記録時移動方向)へヘッド部12が移動するように主走査動作を行う場合、紫外線光源104について、図中に示すように、複合ヘッド102c〜kに対して矢印の方向の後方側になるように紫外線光源104を配設する。また、印刷装置10においては、例えば、主走査方向における一方及び他方の向きの双方向の主走査動作を行うこと等も考えられる。この場合、複合ヘッド102c〜kに対し、主走査方向の一方側及び他方側に紫外線光源104を配設することが好ましい。また、この場合、各回の主走査動作において、複合ヘッド102c〜kの後方側になる紫外線光源104から媒体50上へ紫外線を照射することが考えられる。
続いて、複合ヘッド102c〜kのそれぞれを構成する複数のインクジェットヘッドの配置等について、更に詳しく説明をする。図2は、複合ヘッド102c〜kのそれぞれの詳細な構成について説明をする図である。尚、上記及び以下に説明をする点を除き、本例において、複合ヘッド102c〜kのそれぞれは、同一又は同様の特徴を有する。より具体的に、例えば、使用するインクの色やヘッド部12内での位置等を除き、複合ヘッド102c〜kのそれぞれは、同一又は同様の特徴を有してよい。また、例えば複合ヘッド102c〜kのそれぞれを構成する複数のインクジェットヘッドの構成や配置等について、複合ヘッド102c〜kのそれぞれは、同一又は同様の特徴を有する。そこで、以下、図示及び説明の便宜上、複合ヘッド102c〜kの共通の特徴について、単に、複合ヘッド102の特徴として説明をする。
図2(a)は、複合ヘッド102において用いるインクジェットヘッドの構成の一例を示す図であり、複合ヘッド102における複数のインクジェットヘッドを代表して示すインクジェットヘッド300について、構成を簡略化して示す。インクジェットヘッド300は、所定のノズル列方向へ複数のノズル304が並ぶノズル列302を有する。また、本例において、ノズル列方向は、図中に示すように、副走査方向と平行な方向である。この場合、ノズル列方向が副走査方向と平行であるとは、インクジェットヘッド300が印刷装置10(図1参照)に取り付けられた状態で、ノズル列方向が副走査方向と平行になることである。また、ノズル列302において、複数のノズル304は、一定のノズル間隔PLで並ぶ。
ここで、図2においては、図示の簡略化のため、1つのノズル列302におけるノズル304について、図中にN1〜N8と示した8個のみにして、インクジェットヘッド300の構成の一例を図示している。しかし、実際の印刷装置10においては、より多くのノズル304を有するインクジェットヘッド300を用いることが好ましい。この場合、1つのインクジェットヘッド300が有するノズル304の個数について、数百個以上程度(例えば、100個以上、好ましくは、200個以上)にすることが好ましい。また、本例においては、1つのインクジェットヘッド300が有するノズルの数Nとノズル間隔PLとの積(N×PL)を副走査方向における1つのインクジェットヘッド300の幅Wと考える。また、この場合、インクジェットヘッド300におけるノズルの有効幅については、(N−1)×PLになると考えることができる。この場合、ノズルの有効幅とは、副走査方向におけるノズル列302の長さのことである。
また、本例の複合ヘッド102において、複数のインクジェットヘッド300は、副走査方向における位置をずらして配設される。図2(b)は、1つの複合ヘッド102が有する複数のインクジェットヘッド300の配置の一例を示す図であり、1つの複合ヘッド102が有するインクジェットヘッド300の個数を4個にした場合について、図中にインクジェットヘッド300a〜dとして示す4個のインクジェットヘッド300の配置の一例を示す。また、本例においては、1つの複合ヘッド102を構成する複数のインクジェットヘッド300a〜dについて、副走査方向でのずらし量をノズル間隔PLの整数倍以外の距離にすることで、1回の主走査動作で複合ヘッド102により印刷が可能な解像度を高めている。より具体的に、図中に示す場合において、複数のインクジェットヘッド300a〜dは、ノズル間隔PLの1.25倍(1.25PL)ずつ副走査方向における位置を順次ずらして、主走査方向へ並べて配設されている。
また、この場合、Ph=1/4PLとして、副走査方向における端部付近のノズル304を除き、インクジェットヘッド300aにおけるノズル304の位置と、インクジェットヘッド300bにおけるノズル304の位置とは、副走査方向においてPhだけずれることになる。また、インクジェットヘッド300aにおけるノズル304の位置と、インクジェットヘッド300cにおけるノズル304の位置とは、副走査方向において2Phだけずれることになる。また、インクジェットヘッド300aにおけるノズル304の位置と、インクジェットヘッド300dにおけるノズル304の位置とは、副走査方向において3Phだけずれることになる。そのため、副走査方向における端部付近を除き、インクジェットヘッド300a〜dの各ノズル304の副走査方向における位置(複合ヘッド102における全てのノズルの位置)に着目すると、副走査方向におけるノズル304間の最小の距離は、ノズル間隔PLの0.25倍(1/4)と等しくなる。
また、この場合、複合ヘッド102は、1回の主走査動作において、最大で、インクジェットヘッド300a〜dの全てのノズルを用いてインクを吐出できる。そして、この場合、1回の主走査動作で形成可能なインクのドットについて、副走査方向における最小の間隔は、Phと等しくなる。そのため、以下、距離Phについて、ドット間隔Phという。また、この場合、ドット間隔Phは、例えば、媒体に対して行う印刷の解像度に対応する副走査方向におけるドット間隔(副走査方向における印刷の解像度に対応するドット間隔Ph)と等しくなる。
図3は、1回の主走査動作において1つの複合ヘッド102で形成可能なインクのドットの位置について更に詳しく説明をする図である。図3(a)は、複合ヘッド102におけるインクジェットヘッド300a〜dにおけるノズル304の位置について更に詳しく説明をする図である。図3(a)において、一番左側の図は、1つの複合ヘッド102における複数のインクジェットヘッド300a〜dの配置を示す図であり、図2(b)に示した複合ヘッド102と同じ配置で並ぶインクジェットヘッド300a〜dを示す。また、左から2番目以降の図は、複合ヘッド102における1〜4個のインクジェットヘッドが含むノズルに着目して、副走査方向における各ノズルの位置を示す。また、これらの各ノズルの位置については、例えば、副走査方向へ延伸する1ライン分のプリントパターンと考えることもできる。また、より具体的に、左から2番目の図は、1つインクジェットヘッド300aについて、副走査方向における各ノズルの位置を示す。左から3番目の図は、2つインクジェットヘッド300a、bについて、副走査方向における各ノズルの位置を示す。左から4番目の図は、3つインクジェットヘッド300a〜cについて、副走査方向における各ノズルの位置を示す。左から5番目の図は、4つインクジェットヘッド300a〜dについて、副走査方向における各ノズルの位置を示す。また、これらの図については、インクジェットヘッド300a〜dのうちの1〜4個のノズル列により重ねて印刷を行った結果に対応する図等と考えることもできる。
ここで、図からわかるように、本例においては、複数のインクジェットヘッド300a〜dを有する複合ヘッド102を用いることで、1つのインクジェットヘッドよりも副走査方向におけるノズル密度が高い複合ヘッド(集合高解像度ヘッド)を実現している。また、この場合、1つの複合ヘッド102が含む全てのノズルについて、副走査方向における各ノズルの位置に着目して、仮想的なノズル列を考えることもできる。そこで、以下、このような仮想的なノズル列について、同色ノズル列という。同色ノズル列については、例えば、複合ヘッド102における全てのインクジェットヘッドのそれぞれが含む複数のノズルの並び等と考えることもできる。また、この場合、複合ヘッド102において実現する高い解像度と比べると、インクジェットヘッド300a〜dのそれぞれにおけるノズルの間隔は大きいといえる。そのため、インクジェットヘッド300a〜dのそれぞれについては、同色ノズル列306と比べてノズルの解像度が低い低解像度ヘッド等と考えることもできる。
図3(b)は、複合ヘッド102における同色ノズル列306について更に詳しく説明をする図である。この場合、同色ノズル列306は、図3(a)における左から5番目の図と同じように複数のノズルが並ぶ仮想的なノズル列である。また、上記においても説明をしたように、本例においては、複数のインクジェットヘッド300a〜dについて、副走査方向における位置をノズル間隔PLの1.25倍(1.25PL)ずつ順次ずらしている。そして、この場合、同色ノズル列306におけるノズルの位置は、図中に示すように、中央付近の領域である中央領域402で密になり、中央領域402に対して一端側の領域である一端側領域404及び他端側の領域である他端側領域406で疎になる。この場合、ノズルの位置が疎になるとは、その領域で印刷する場合にインクのドットを形成可能な位置の割合(Duty)が低くなることである。また、インクのドットを形成可能な位置の割合とは、例えば、印刷の解像度に応じて設定される全てのドット位置に対する割合である。
また、より具体的に、本例において、中央領域402は、副走査方向において複合ヘッド102における全てのインクジェットヘッド300a〜dが重なっている範囲に対応する領域であり、副走査方向において一端側領域404と他端側領域406に挟まれている。また、中央領域402においては、副走査方向における間隔がドット間隔Phと等しくなるようにノズルが並んでいる。そのため、中央領域402については、1回の主走査動作で全ての吐出位置へインクを吐出可能になっているといえる。この場合、1回の主走査動作で全ての吐出位置へインクを吐出可能とは、例えば、1回の主走査動作で全ベタプリントが可能なことである。また、この場合、中央領域402におけるノズル密度について、解像度対応密度と等しくなっていると考えることができる。解像度対応密度とは、例えば、主走査方向における間隔がドット間隔Phと等しい場合のノズル密度のことである。また、ノズル密度とは、例えば、副走査方向においてノズルが並ぶ密度のことである。
また、一端側領域404及び他端側領域406は、同色ノズル列306における中央領域402以外の領域であり、少なくとも一部においてノズルの間隔がドットPhよりも大きくなることで、中央領域402よりも疎にノズルが並んでいる。また、この場合、一端側領域404及び他端側領域406におけるノズル密度について、解像度対応密度よりも小さくなっていると考えることができる。
また、この場合、一端側領域404に含まれるノズルの位置と、他端側領域406に含まれるノズルの位置とは、複数のインクジェットヘッド300a〜dの副走査方向における位置のずれ方に応じて決まることになる。また、その結果、これらの位置は、主走査動作時に各領域でインクを吐出するノズルの位置が相補的になる関係(補集合関係)になる。この場合、相補的な関係とは、例えば、解像度対応密度よりもノズル密度が小さいために一回の主走査動作(いずれかの回の主走査動作)で一端側領域404及び他端側領域406の一方に含まれるノズルではインクを吐出できない位置に対し、他の回(例えば、次の回)の主走査動作で一端側領域404及び他端側領域406の他方に含まれるノズルがインクを吐出可能になることである。より具体的に、本例においては、例えば、いずれかの回の主走査動作において他端側領域406に含まれるノズルがインクを吐出した領域に対し、次の回の主走査動作で一端側領域404に含まれるノズルによりインクを吐出する。また、これにより、一端側領域404及び他端側領域406によりインクを吐出する2回の主走査動作で、解像度対応密度分のインクを吐出する。また、このような相補的な関係については、例えば、副走査方向における位置を揃えて一端側領域404と他端側領域406とを重ねた場合に、両領域のノズルを合わせたノズルの並びにおけるノズル密度が解像度対応密度と等しくなる関係等と考えることもできる。また、この場合、複合ヘッド102について、副走査方向における両端が補集合関係になっている高解像度ヘッド(補集合高解像度ヘッド)と考えることもできる。
また、この場合、中央領域402、一端側領域404、及び他端側領域406の幅(副走査方向になる長さ)についても、複数のインクジェットヘッド300a〜dの副走査方向における位置のずれ方に応じて決まることになる。また、図3(b)においては、中央領域402、一端側領域404、及び他端側領域406のそれぞれの幅について、Zs、Zf、Zbとして図示をしている。そして、この場合、Zb=Zfの関係が成り立つことになる。また、Zb及びZfについては、インクジェットヘッド300の幅Wの1/2以下にすることが好ましい。
また、本例においては、このような複合ヘッド102を用いて、1パスの動作での印刷を行う。この場合、1パスの動作での印刷とは、例えば、複合ヘッド102におけるそれぞれのインクジェットヘッドが媒体の各位置に対して1回の主走査動作のみを行うように印刷を行うことである。1パスの動作については、例えば、インクジェットヘッドにおける全てのノズルを有効にして印刷を行う動作等と考えることもできる。この場合、全てのノズルと有効にするとは、例えば、一部のノズルのみを選択するマスク等を利用せずに、全てのノズルから必要に応じてインクを吐出可能にすることである。
また、この場合、同色ノズル列306の中央領域402が通過する媒体50上の領域に対しては、必要な全てのインクのドットを1回の主走査動作で形成することになる。また、同色ノズル列306の一端側領域404や他端側領域406が通過する媒体50上の領域に対しては、間に副走査動作を挟んで2回の主走査動作を行うことで必要なインクのドットを形成することになる。そして、この場合、インクのドットを形成する各位置に対し、2回のうちのいずれかの主走査動作において、一端側領域404又は他端側領域406のいずれかに含まれるノズルで、インクを吐出する。そのため、本例における印刷の動作については、例えば、一部の領域に対して排他的な2回の主走査動作を行う排他的2パス走査と考えることができる。また、この場合、複合ヘッド102については、例えば、1パスでの印刷が可能な高解像度ヘッド(1パス高解像度シリアルヘッド)と考えることができる。また、同色ノズル列306については、例えば、異なる主走査動作間(パス間)で同じノズルによる主走査方向への重複走査をしないように、副走査方向へノズルが並んでいると考えることができる。
図4は、本例において行う印刷の動作(プリント走査)について更に詳しく説明をする図であり、1色分の複合ヘッドに着目して、連続する2回の主走査動作である第m走査及び第(m+1)走査について、複合ヘッドにおける複数のインクジェットヘッド300a〜dの副走査方向における位置(ヘッド位置)と、形成されるインクのドットの副走査方向における位置(ドット形成位置)との関係の一例を示す。この場合、第m走査及び第(m+1)走査は、間に副走査動作を挟んでヘッド部12に行わせるm回目(mは、1以上の自然数)及び(m+1)回目の主走査動作である。また、図の右側に矢印で示す範囲は、各回の主走査動作時における同色ノズル列306の中央領域402、一端側領域404、及び他端側領域406の範囲である。
上記においても説明をしたように、本例においては、走査駆動部16(図1参照)によりヘッド部12(図1参照)に主走査動作及び副走査動作を行わせることで、媒体50に対する印刷を行う。また、この場合、連続する2回の主走査動作の合間に行う副走査動作において、走査駆動部16は、例えば、副走査方向における1つのインクジェットヘッド300の幅Wと等しい距離だけ、媒体50を搬送する。また、これにより、複数のインクジェットヘッド300a〜dを媒体50に対して相対的に副走査方向へ移動させる。また、本例において、インクジェットヘッド300の幅Wは、同色ノズル列における中央領域402と一端側領域404とを合わせた範囲の副走査方向における長さと等しくなっている。そのため、副走査動作時の送り量については、例えば、中央領域402と一端側領域404とを合わせた範囲の副走査方向における長さと等しい距離等と考えることもできる。
また、この場合、図の右側に示した中央領域402、一端側領域404、及び他端側領域406の範囲からわかるように、第m走査で同色ノズル列306の他端側領域406が通過する範囲は、第(m+1)走査で同色ノズル列306の一端側領域404が通過する範囲と同じになる。そのため、本例によれば、例えば、ノズルの位置が相補的になっている一端側領域404及び他端側領域406を用いて、排他的2パス走査を適切に行うことができる。また、第(m+1)走査を行った後には、前回と同じ送り量での副走査動作をヘッド部12に行わせ、次の回の主走査動作を更にヘッド部12に行わせる。このように構成すれば、例えば、媒体50において印刷をすべき領域の全体に対し、ヘッド部12に主走査動作を行わせることができる。また、これにより、例えば、副走査方向における位置をずらした複数のインクジェットヘッド300a〜dを有する複合ヘッドを用いた印刷の動作を適切に行うことができる。
また、この場合、上記において説明をしたような1パスの動作での印刷を行うことで、高速な印刷を適切に行うことができる。また、この場合において、複合ヘッドにおける複数のインクジェットヘッド300a〜dについて、副走査方向における位置をずらすことで、各インクジェットヘッドの端の位置を副走査方向において分散することができる。また、これにより、例えば、各インクジェットヘッドにおける端部の影響が重なることを防ぎ、バンディングやスジ斑等が目立つこと等を適切に防ぐこともできる。
ここで、本例のように1パスの動作での印刷を行う場合、例えばいずれかのノズルの吐出特性が正常範囲からずれた場合において、通常、代替ノズルの設定等を行うことは困難である。そして、この場合、印刷の品質への影響が大きくなるおそれがある。そのため、1パスの動作での印刷を行う場合には、同色ノズル列306を構成する各ノズルの吐出特性のバラツキ(ノズル自体の吐出バラツキ)について、予め設定された一定の許容範囲内に調整しておくことが好ましい。また、本例においては、上記においても説明をしたように、吐出斑検出部18(図1参照)等を用いて、吐出特性の調整(ノズル毎のノズルバラツキの補正)を行う。
また、より具体的に、この調整においては、例えば図1に示した吐出斑検出用パターン60のような予め設定されたテストパターンを印刷させる。また、テストパターンとしては、例えば、それぞれのノズルにより描かれる直線を含むパターンを用いること等が考えられる。この場合、例えば直線の線幅に基づいてその直線を描いたノズルの吐出量又は吐出量のバラツキを検出する。そして、検出した結果に基づき、必要に応じて、各ノズルの吐出量の補正を行う。また、この補正においては、例えば、各ノズルによるインクの吐出を制御する駆動信号の実効電圧を調整することで行うこと等が考えられる。また、この場合、実効電圧の調整については、例えば、駆動信号として鋸歯状波状のパルス信号を用い、供給するパルス幅をノズル毎に異ならせるように制御すること等が考えられる。また、例えば、電圧値の違う電源回路を複数個用意しておき、各ノズルの特性に応じてノズル毎に印加電圧を変えること等も考えられる。このような吐出特性の補正を行うことにより、例えば、1パスの動作での印刷をより適切に行うことができる。
また、吐出特性の補正については、上記のような特定の方法には限定されず、様々な他の方法を用いてもよい。また、吐出特性の補正については、例えば、印刷装置10(図1参照)の出荷検査時等に行うことが考えられる。また、本例においては、印刷装置10自体において、吐出斑検出部18等の補正に必要な機能を備えている。そのため、例えば印刷装置10を使用している現場でインクジェットヘッドを交換する場合や、インクジェットヘッドの使用による特性変化が生じた場合等にも、必要な補正等を随時行うことが可能である。
以上のように、本例においては、補集合部分を含む複合ヘッドにおける各ノズルの位置において、主走査方向における全ての吐出位置に対して1パスでの印刷を適切に行うことができる。そのため、本例によれば、例えば主走査動作により印刷を行うシリアル方式の構成において、1パスでの高速な印刷(1パス高速シリアルプリント方式、超高速シリアルプリント技術)を適切に実現できる。また、より具体的に、この場合、複合ヘッドにおける全ノズルを使用し、同一のノズルで媒体上の同じ位置に対して行う主走査動作の数を最小の数である1にすることで、例えば従来のマルチパス方式で印刷を行う場合等と比べ、4〜32倍程度の高速化を実現することができる。また、この場合において、複合ヘッドにおける複数のインクジェットヘッドの副走査方向における位置を互いにずらすことで、1パスでの印刷を行いつつ、バンディングの発生等を適切に抑えることができる。また、これにより、例えば、印刷結果を高画質化して、高い品質の印刷を適切に行うことができる。
また、本例の複合ヘッドのような構成で複数のインクジェットヘッドを用いる場合、例えば従来のスタガ方式で複数のインクジェットヘッドを並べる場合と比べ、副走査方向におけるヘッド部12の幅を大幅に低減できる。例えば、同一の印刷速度を実現するための構成を考えた場合、本例におけるヘッド部12の幅(副走査方向における幅)について、スタガ方式の場合の1/10又はそれ以下に低減することができる。そのため、本例によれば、例えば、印刷装置10を小型化すること等も可能になる。また、この場合、小型化により、印刷装置10のコストを低減して、印刷装置10の低価格化すること等も可能になる。
続いて、印刷装置10の構成や動作の変形例について、説明をする。上記においては、複合ヘッド102における複数のインクジェットヘッドの構成について、主に、4個のインクジェットヘッド300a〜dを用い、ノズル間隔PLの1.25倍(1.25PL)ずつ副走査方向における位置を順次ずらして、主走査方向へ並べて配設する場合について、説明をした。しかし、複合ヘッド102におけるインクジェットヘッドの個数や配置については、様々に変化させることもできる。
図5及び図6は、複合ヘッド102の構成の変形例について説明をする図であり、一つの複合ヘッド102が4個のインクジェットヘッド300a〜dを有する場合について、副走査方向における位置のずらし量をノズル間隔PLの2.25倍(2.25PL)に変化させた場合の構成及び動作の例を示す。尚、以下に説明をする点を除き、図5及び図6において、図1〜4と同じ符号を付した構成は、図1〜4における構成と同一又は同様の特徴を有してよい。
図5(a)〜(c)は、本変形例の様々な特徴について説明をする図であり、図2(b)、図3(a)、(b)を用いて上記において説明をした事項に対応する本変形例の特徴を示す。図6は、図4を用いて上記において説明をした事項に対応する本変形例の特徴を示す。図5及び図6に図示した特徴等からわかるように、本変形例においても、1パスの動作での印刷を行うことで、高速な印刷を適切に行うことができる。また、この場合において、複合ヘッドにおける複数のインクジェットヘッド300a〜dについて副走査方向における位置をずらすことで、バンディングやスジ斑等が目立つこと等を適切に防ぐことができる。また、複合ヘッド102の構成の更なる変形例においては、複数のインクジェットヘッド300a〜dに対する副走査方向における位置のずらし量について、上記以外の距離に設定してもよい。また、複合ヘッド102が有するインクジェットヘッドの個数についても、様々に変更が可能である。
図7〜9は、複合ヘッド102の構成の更なる変形例について説明をする図であり、1つの複合ヘッド102が8個のインクジェットヘッド300a〜d2を有する場合について、複合ヘッド102の構成及び動作の例を示す。尚、以下に説明をする点を除き、図7〜9において、図1〜6と同じ符号を付した構成は、図1〜6における構成と同一又は同様の特徴を有してよい。
図7は、本変形例における複合ヘッド102の構成について説明をする図である。図7(a)は、複合ヘッド102における複数のインクジェットヘッド300a〜d2の配置の例を示す。図7(b)は、本変形例の複合ヘッド102が含むノズルの位置について説明をする図である。本変形例において、複合ヘッド102は、図5(a)に示した場合と同じように並ぶ4個のインクジェットヘッド300a〜dに加え、更に4個のインクジェットヘッド300a2〜d2を有する。また、4個のインクジェットヘッド300a2〜d2は、図中に示すように、4個のインクジェットヘッド300a〜dに対し、1つのインクジェットヘッドの幅Wに相当する距離だけ副走査方向における位置がずれるように配設されている。
この場合、本変形例の複合ヘッド102が含むノズルの位置は、図7(b)に模式的に示すように、副走査方向においてより広い範囲に広がることになる。また、この場合も、複合ヘッド102における仮想的な同色ノズル列について、中央領域、一端側領域、及び他端側領域に分けて考えることができる。
図8及び図9は、本変形例の特徴について更に詳しく説明をする図である。図8(a)、(b)は、図3(a)の右側部分及び図3(b)を用いて上記において説明をした事項に対応する本変形例の特徴を示す。図9は、図4を用いて上記において説明をした事項の一部に対応する本変形例の特徴を示す。図示した特徴等からわかるように、本変形例においても、1パスの動作での印刷を行うことで、高速な印刷を適切に行うことができる。また、この場合において、複合ヘッドにおける複数のインクジェットヘッド300a〜dについて副走査方向における位置をずらすことで、バンディングやスジ斑等が目立つこと等を適切に防ぐことができる。
また、図8(b)に示した同色ノズル列306の特徴等からわかるように、本変形例においては、複合ヘッド102がより多くのインクジェットヘッドを有することにより、中央領域402の幅がより長くなっている。そのため、副走査動作時の送り量についても、中央領域402の幅等に応じて設定することが考えられる。より具体的に、この場合、副走査動作時の送り量は、1つのインクジェットヘッドの幅Wの2倍になる。本変形例によれば、例えば、1回の副走査動作による送り量を多くすることで、より高速な印刷を行うことが可能になる。
続いて、上記において説明をした各構成に関する補足説明や、更なる変形例の説明等を行う。先ず、複合ヘッドの構成に関し、インクジェットヘッドの個数や配置について、より一般化して説明をする。上記においても説明をしたように、複合ヘッドにおけるインクジェットヘッドの個数や配置については、様々に変更することができる。また、この場合、複合ヘッドにおける複数のインクジェットヘッドに対する副走査方向における位置のずらし量についても、上記において説明をした補集合を満たす範囲で、様々に変化させることができる。
そして、複合ヘッドにおける複数のインクジェットヘッドの特徴について、より一般化して考えた場合、それぞれのインクジェットヘッドにおけるノズル間隔PLとドット間隔Phとの関係について、PL=k・Ph(kは、2以上の自然数)の関係になっていると考えることができる。また、この場合、複合ヘッドについて、k個以上のインクジェットヘッドで構成されることになる。また、この場合、複合ヘッドにおける複数のインクジェットヘッドのうち、副走査方向における位置が一端側から1番目のインクジェットヘッドを第1ヘッドとし、i番目(iは、2以上、k以下の自然数)のインクジェットヘッドを第iヘッドとすると、第1ヘッドと第iヘッドとの副走査方向における位置について、αi・PL+βi・Ph(αiは、1以上の自然数、βiは、1以上、k−1以下の自然数)だけずれていると考えることができる。
また、この場合、複合ヘッドにおいて副走査方向における位置が一端側からj番目(jは、2以上、k以下であり、iとは異なる自然数)のインクジェットヘッドを第jヘッドとすると、第jヘッドの副走査方向における位置については、第1ヘッドと、αj・PL+βj・Ph(αjは、1以上の自然数、βjは、1以上、k−1以下の自然数)だけずれていると考えることができる。また、この場合、βjについては、例えば、βiと異なる自然数にすることが考えられる。また、αjについても、αiと異なる自然数にすることが好ましい。また、この場合、αi及びαjについては、k以下にすることが好ましい。
このように構成すれば、例えば、1回の主走査動作で形成可能のインクのドットの副走査方向における間隔について、ノズル間隔PLよりも小さくすることができる。また、これにより、例えば1回の印刷パスで実現可能な印刷の解像度を適切に高めることができる。また、この場合、複合ヘッドにおけるインクジェットヘッドについて副走査方向における位置をずらして配設することにより、上記においても説明をしたように、各回の主走査動作で形成される領域の境界(印刷パスの境界)を目立ちにくくすることができる。そのため、このように構成すれば、例えば、高品質な印刷を高速かつ適切に行うことができる。また、これにより、例えば、インクジェット方式での印刷をより適切に行うことができる。
また、この場合において、αi、αj、βi、βjについて、例えば、αi=(i−1)・A(Aは、1以上の自然数)、αj=(j−1)・Aであり、βi=i−1、βj=j−1を満たすように設定すること等が考えられる。このように構成すれば、例えば、複数のインクジェットヘッドを規則的かつ適切に並べることができる。また、上記において一般化して説明をした構成については、例えば、低い解像度RLに対応するノズル間隔PLでノズルが並ぶk個のインクジェットヘッドをα・PL+β・Phだけ順次k回ずらしてk列配置する構成等と考えることもできる。この場合、αは、例えば、1以上k以下の自然数である。また、βは、1以上(k−1)以下の自然数である。
また、この場合、各インクジェットヘッドのノズルの位置を副走査方向へ投影すると、同色ノズル列の中央領域に対応する範囲において、複数のノズルは、間隔Ph(=PL/k)で並ぶことになる。そのため、複合ヘッドの全体としてのノズルの解像度については、単独のインクジェットヘッドのノズルの解像度のk倍になると考えることができる。また、より具体的に、この場合、例えばk=4、α=β=1にすると、図2(b)等に示した複合ヘッドの構成になる。そして、この場合において、ノズル間隔PLに対応する解像度RLを150dpiとすると、複合ヘッドにおけるノズルの解像度は、そのk倍(4倍)の600dpiになる。そのため、このように構成すれば、例えば、高い解像度の複合ヘッドを適切に実現できる。
また、上記の各パラメータについては、特定の数に限らず、様々な数に設定することが考えられる。また、この場合、1つの複合ヘッドが含むインクジェットヘッドの数kについては、インクジェットヘッドの使用数が多くなりすぎることや配列の手間等を考慮して、2以上4以下程度にすることが好ましい。また、複合ヘッドが有する複数のインクジェットヘッドについて、副走査方向における位置のずらし量は、上記の各パラメータの値に応じて決まることになる。そして、この場合、位置のずらし量について、例えば、人間の視覚感度を考慮して設定すること等も考えられる。より具体的に、例えば副走査方向における幅が十分に大きなインクジェットヘッドを利用して、位置のずらし量を大きくすることが可能な場合、位置のずらし量については、視覚感度のピークに対応する距離よりも十分に大きくすることが好ましい。この場合、位置のずらし量について、視覚感度のピークに対応する距離に対し、例えば2倍以上、好ましくは3倍以上にすることが考えられる。
また、複合ヘッドが有する複数のインクジェットヘッドの並べ方については、主走査方向におけるインクジェットヘッドの位置(順番)等も、特に限定されず、様々に変更可能である。図10は、複合ヘッド102の構成の更なる変形例を示す。尚、以下に説明をする点を除き、図10において、図1〜9と同じ符号を付した構成は、図1〜9における構成と同一又は同様の特徴を有してよい。
本変形例において、複合ヘッド102は、図2(b)に示した複合ヘッド102に対し、複数のインクジェットヘッド300a〜dの主走査方向における位置を変更した構成を有する。また、より具体的に、本変形例において、複数のインクジェットヘッド300a〜dは、それぞれの端部の位置(副走査方向における位置)がギザ状に変化するように、主走査方向へ並べて配設されている。このように構成した場合も、1パスの動作での印刷を適切に行うことができる。また、この場合も、複数のインクジェットヘッド300a〜dについて副走査方向における位置をずらすことで、バンディングやスジ斑等が目立つこと等を適切に防ぐこともできる。
また、上記においては、主に、物理的に独立した1つのインクジェットヘッドが1つのノズル列を有する場合の構成について、説明をした。しかし、高解像度化製造技術の進歩等を考えた場合、物理的な1つのインクジェットヘッドにおけるノズル列の数(列配置)について、複数にすること等も考えられる。この場合、例えば、1つのノズル列について、論理的なインクジェットヘッドに対応する構成と考えることができる。そのため、この場合、物理的に独立した1つのインクジェットヘッドについて、論理的な複数のインクジェットヘッドを含む構成等と考えることもできる。また、この場合、複合ヘッドにおける全てのノズル列を1つの物理的なインクジェットヘッドに形成すること等も考えられる。この場合、複合ヘッドについて、複数のノズル列に対応する複数の論理的なインクジェットヘッドを含む構成等と考えることができる。また、物理的に独立した1つのインクジェットヘッドが複数のノズル列を含む場合には、物理的に独立した1つのインクジェットヘッドが1つのノズル列を有する場合のインクジェットヘッド間の位置関係について、ノズル列間の位置関係に置き換えて考えることができる。
また、上記においては、主に、紫外線の照射により発熱する瞬間乾燥型のインクを用いて印刷を行う場合の構成や動作について、説明をした。しかし、印刷装置10(図1参照)の構成の更なる変形例においては、その他の様々なインクを用いること等も考えられる。この場合、少ないパス数での印刷を行っても適切に滲みを抑え得るように、乾燥速度の速いインクや印刷装置10の構成(システム)を用いることが好ましい。また、より具体的に、この場合、赤外線に応じて発熱するインク等の、紫外線以外のエネルギー線に応じて発熱する瞬間乾燥型のインクを用いることが考えられる。
また、瞬間乾燥型インク以外に、例えば、紫外線の照射により硬化する紫外線硬化型インク(UVインク)等を用いること等も考えられる。この場合、複合ヘッドにおける紫外線光源104(図1参照)について、インクを硬化させるための構成として用いることが考えられる。このように構成した場合も、例えば、インクの着弾の直後に紫外線を照射することにより、滲みが発生することを適切に防ぐことができる。また、滲みを抑え得る速乾性のインクとしては、例えば、溶剤で希釈した紫外線硬化型インクであるソルベントUVインク(SUVインク)等を用いることも考えられる。この場合、例えば、媒体を加熱することでインク中の溶媒を揮発除去する加熱手段と、インクを硬化させる紫外線光源とを用いて、媒体にインクを定着させることが考えられる。また、短時間で溶媒を揮発除去できるインクとしては、例えば、沸点が水よりも低い溶媒を含むインクを用いること等も考えられる。この場合、例えば、溶媒としてアルコールを用いたインク等を用いることが考えられる。
また、インクの色については、1色以上の色数のインクを用いるのであれば、特定の色に限定されない。例えば、上記において説明をしたCMYKの各色のインクに限らず、その他の色のインクを用いてもよい。この場合、例えば、CMYKの各色に加え、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の各色を加えた7色のインクを用いて、7色分版方式で印刷を行うこと等も考えられる。このように構成すれば、例えば、トータルでのインクの使用量を低減することができる。また、これにより、例えば、印刷の速度をより高速化した場合にも、滲みをより適切に抑えることができる。また、この場合、1次色であるCMYの各色用の複合ヘッド、2次色であるRGBの各色用の複合ヘッド、3次色であるK色用の複合ヘッドに分けて、各色の複合ヘッドを配設することが考えられる。より具体的に、この場合、1次色用の複数の複合ヘッドについて、例えば図1に示したヘッド部12の場合と同様に、副走査方向における位置を揃えて、主走査方向へ並べて配設する。また、2次色用の複数の複合ヘッドについて、1次色用の複数の複合ヘッドと副走査方向における位置が重ならないようにして、副走査方向における位置を揃えて、主走査方向へ並べて配設する。また、3次色用の複合ヘッドについて、1次色用及び2次色用の複数の複合ヘッドと副走査方向における位置が重ならないように配設する。このように構成すれば、例えば、同じ回の主走査動作で媒体上の同じ位置へ吐出されるインクの量をより適切に低減できる。また、これにより、インクの滲みをより確実に抑え、より高精彩な印刷を行うことができる。また、インクとしては、例えば、白色、パール色、メタリック色等の特色や、クリア色のインク等も用いることも考えられる。
また、印刷対象の媒体についても、特定の媒体に限らず、インクジェット方式で印刷が可能な様々な媒体を仕様できる。より具体的に、媒体としては、例えば、プラスチックフィルム、布、木材、皮、セラミック、ガラス、金属、紙等を用いることが考えられる。また、上記において説明をした印刷装置10の構成は、特定の用途に限らず、様々な用途に適用することができる。より具体的に、印刷装置10の構成は、サイングラフィクスプリンタ、テキスタイルプリンタ等に好適に適用できる。また、これらに限らず、様々な産業用プリンタや、各種溶液の塗布機、3Dプリンタ等にも広く適用できる。
また、上記においては、印刷の動作について、主に、1パスの動作で印刷を行う場合について、説明をした。しかし、印刷の用途や求められる品質、又は印刷装置10の状態等によっては、印刷の動作を更に変形すること等も考えられる。例えば、異常ノズルに対する代替処理によりノズルリカバリを行う場合等において、印刷のパス数を増やすことで、媒体上の各位置に対して複数のノズルでインクを吐出可能なように印刷の動作を行うこと等も考えられる。
本発明は、例えば印刷装置に好適に利用できる。
10・・・印刷装置、12・・・ヘッド部、14・・・ガイドレール、16・・・走査駆動部、18・・・吐出斑検出部、20・・・制御部、50・・・媒体、60・・・吐出斑検出用パターン、102・・・複合ヘッド、104・・・紫外線光源、300・・・インクジェットヘッド、302・・・ノズル列、304・・・ノズル、306・・・同色ノズル列、402・・・中央領域、404・・・一端側領域、406・・・他端側領域

Claims (13)

  1. 媒体に対してインクジェット方式で印刷を行う印刷装置であって、
    前記媒体へインクを吐出するヘッド部と、
    予め設定された主走査方向へ前記媒体に対して相対的に移動しつつインクを吐出する主走査動作と、前記主走査方向と直交する副走査方向へ前記媒体に対して相対的に移動する副走査動作とを前記ヘッド部に行わせる走査駆動部と
    を備え、
    前記ヘッド部は、同じ色のインクを吐出する複数のインクジェットヘッドで構成される同色ヘッド群を有し、
    前記同色ヘッド群における前記複数のインクジェットヘッドのそれぞれは、一定のノズル間隔PLで所定のノズル列方向へ複数のノズルが並ぶノズル列を有し、かつ、前記副走査方向における位置を互いにずらして配設され、
    前記媒体に対して行う印刷の解像度に対応する前記副走査方向におけるドット間隔Phに対し、前記ノズル間隔PLは、PL=k・Ph(kは、2以上の自然数)の関係になっており、前記同色ヘッド群は、k個以上の前記インクジェットヘッドで構成されており、
    前記同色ヘッド群における前記複数のインクジェットヘッドのうち、前記副走査方向における位置が前記副走査方向における一端側から1番目の前記インクジェットヘッドである第1ヘッドと、i番目(iは、2以上、k以下の自然数)の前記インクジェットヘッドである第iヘッドとの前記副走査方向における位置は、αi・PL+βi・Ph(αiは、1以上の自然数、βiは、1以上、k−1以下の自然数)だけずれていることを特徴とする印刷装置。
  2. 前記走査駆動部は、前記同色ヘッド群におけるそれぞれの前記インクジェットヘッドが前記媒体の各位置に対して1回の主走査動作のみを行うように、前記ヘッド部に前記主走査動作及び前記副走査動作を行わせることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記同色ヘッド群における前記複数のインクジェットヘッドのうち、前記副走査方向における位置が前記副走査方向における前記一端側からj番目(jは、2以上、k以下であり、iとは異なる自然数)の前記インクジェットヘッドである第jヘッドの前記副走査方向における位置は、前記第1ヘッドと、αj・PL+βj・Ph(αjは、1以上の自然数、βjは、1以上、k−1以下の自然数)だけずれており、βjは、βiと異なる自然数であることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。
  4. αjは、αiと異なる自然数であることを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
  5. αi=(i−1)・A(Aは、1以上の自然数)であり、αj=(j−1)・Aであり、
    βi=i−1であり、βj=j−1であることを特徴とする請求項3又は4に記載の印刷装置。
  6. 前記同色ヘッド群における全ての前記インクジェットヘッドのそれぞれが含む複数のノズルの並びを同色ノズル列と定義し、前記副走査方向においてノズルが並ぶ密度をノズル密度と定義し、前記副走査方向における間隔が前記ドット間隔Phと等しい場合の前記ノズル密度を解像度対応密度と定義した場合、
    前記同色ノズル列は、
    前記副走査方向における一端側の領域であり、前記ノズル密度が前記解像度対応密度よりも小さい一端側領域と、
    前記副走査方向における他端側の領域であり、前記ノズル密度が前記解像度対応密度よりも小さい他端側領域と、
    前記一端側領域と前記他端側領域との間の領域であり、前記ノズル密度が前記解像度対応密度と等しい中央領域と
    を有し、
    連続する2回の前記主走査動作の合間に行う前記副走査動作において、前記走査駆動部は、前記媒体に対して相対的に、前記一端側領域と前記中央領域とを合わせた範囲の前記副走査方向における長さと等しい送り量だけ、前記同色ヘッド群における前記複数のインクジェットヘッドを前記副走査方向へ移動させることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の印刷装置。
  7. いずれかの回の前記主走査動作において前記同色ノズル列における前記一端側領域及び前記他端側領域の一方に含まれる前記ノズルがインクを吐出した領域に対し、次の回の前記主走査動作において、前記一端側領域及び前記他端側領域の他方に含まれる前記ノズルがインクを吐出し、
    前記一端側領域に含まれる前記ノズルの位置と、前記他端側領域に含まれる前記ノズルの位置との関係は、前記ノズル密度が前記解像度対応密度よりも小さいために前記いずれかの回の前記主走査動作で前記一端側領域及び前記他端側領域の一方に含まれる前記ノズルではインクを吐出できない位置へ前記次の回の前記主走査動作で前記一端側領域及び前記他端側領域の他方に含まれる前記ノズルがインクを吐出可能になるような相補的な関係になっていることを特徴とする請求項6に記載の印刷装置。
  8. 前記ヘッド部は、互いに異なる色のインクをそれぞれが吐出する複数の前記同色ヘッド群を有することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の印刷装置。
  9. 前記インクとして、エネルギー線の照射により発熱するインクを用い、
    前記ヘッド部は、前記媒体に付着したインクに前記エネルギー線を照射するエネルギー線照射部を更に有し、
    前記エネルギー線照射部は、前記インクに前記エネルギー線を照射することにより、前記インク中の溶媒の少なくとも一部を揮発除去することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の印刷装置。
  10. 前記インクとして、紫外線の照射により硬化する紫外線硬化型インクを用い、
    前記ヘッド部は、前記媒体に付着したインクに紫外線を照射する紫外線光源を更に有することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の印刷装置。
  11. 媒体に対してインクジェット方式で印刷を行う印刷方法であって、
    前記媒体へインクを吐出するヘッド部に、
    予め設定された主走査方向へ前記媒体に対して相対的に移動しつつインクを吐出する主走査動作と、前記主走査方向と直交する副走査方向へ前記媒体に対して相対的に移動する副走査動作とを行わせ、
    前記ヘッド部は、同じ色のインクを吐出する複数のインクジェットヘッドで構成される同色ヘッド群を有し、
    前記同色ヘッド群における前記複数のインクジェットヘッドのそれぞれは、一定のノズル間隔PLで所定のノズル列方向へ複数のノズルが並ぶノズル列を有し、かつ、前記副走査方向における位置を互いにずらして配設され、
    前記媒体に対して行う印刷の解像度に対応する前記副走査方向におけるドット間隔Phに対し、前記ノズル間隔PLは、PL=k・Ph(kは、2以上の自然数)の関係になっており、前記同色ヘッド群は、k個以上の前記インクジェットヘッドで構成されており、
    前記同色ヘッド群における前記複数のインクジェットヘッドのうち、前記副走査方向における位置が前記副走査方向における一端側から1番目の前記インクジェットヘッドである第1ヘッドと、i番目(iは、2以上、k以下の自然数)の前記インクジェットヘッドである第iヘッドとの前記副走査方向における位置は、αi・PL+βi・Ph(αiは、1以上の自然数、βiは、1以上、k−1以下の自然数)だけずれていることを特徴とする印刷方法。
  12. 媒体に対してインクジェット方式で印刷を行う印刷装置であって、
    前記媒体へインクを吐出するヘッド部と、
    予め設定された主走査方向へ前記媒体に対して相対的に移動しつつインクを吐出する主走査動作と、前記主走査方向と直交する副走査方向へ前記媒体に対して相対的に移動する副走査動作とを前記ヘッド部に行わせる走査駆動部と
    を備え、
    前記ヘッド部は、同じ色のインクを吐出する複数のノズル列を有し、
    前記複数のノズル列のそれぞれは、一定のノズル間隔PLで所定のノズル列方向へ複数のノズルが並ぶノズル列であり、かつ、前記複数のノズル列は、前記副走査方向における位置を互いにずらして配設され、
    前記媒体に対して行う印刷の解像度に対応する前記副走査方向におけるドット間隔Phに対し、前記ノズル間隔PLは、PL=k・Ph(kは、2以上の自然数)の関係になっており、前記ヘッド部は、k個以上の前記ノズル列を有し、
    前記複数のノズル列のうち、前記副走査方向における位置が前記副走査方向における一端側から1番目のノズル列と、i番目(iは、2以上、k以下の自然数)のノズル列との位置は、αi・PL+βi・Ph(αiは、1以上の自然数、βiは、1以上、k−1以下の自然数)だけずれていることを特徴とする印刷装置。
  13. 媒体に対してインクジェット方式で印刷を行う印刷方法であって、
    前記媒体へインクを吐出するヘッド部に、
    予め設定された主走査方向へ前記媒体に対して相対的に移動しつつインクを吐出する主走査動作と、前記主走査方向と直交する副走査方向へ前記媒体に対して相対的に移動する副走査動作とを行わせ、
    前記ヘッド部は、同じ色のインクを吐出する複数のノズル列を有し、
    前記複数のノズル列のそれぞれは、一定のノズル間隔PLで所定のノズル列方向へ複数のノズルが並ぶノズル列であり、かつ、前記複数のノズル列は、前記副走査方向における位置を互いにずらして配設され、
    前記媒体に対して行う印刷の解像度に対応する前記副走査方向におけるドット間隔Phに対し、前記ノズル間隔PLは、PL=k・Ph(kは、2以上の自然数)の関係になっており、前記ヘッド部は、k個以上の前記ノズル列を有し、
    前記複数のノズル列のうち、前記副走査方向における位置が前記副走査方向における一端側から1番目のノズル列と、i番目(iは、2以上、k以下の自然数)のノズル列との位置は、αi・PL+βi・Ph(αiは、1以上の自然数、βiは、1以上、k−1以下の自然数)だけずれていることを特徴とする印刷方法。
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