JP2019034071A - 椎体スペーサ - Google Patents

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Abstract

【課題】椎体間に椎体スペーサを配置する際に、椎体スペーサの初期固定性を高めることができる椎体スペーサを提供すること。【解決手段】椎体スペーサ1の本体部21の突出部39、41の頂点51は第1多孔層53で覆われており、この第1多孔層53の開気孔45内には十分に生体活性物質57が充填されているとともに、第1多孔層53の外表面59も十分に生体活性物質57で覆われている。つまり、第1多孔層53の開気孔45内を含む表面の全体にわたって、生体活性物質57が固着している。従って、椎体間に椎体スペーサ1を配置して、椎体スペーサ1の表面の突出部39、41の先端が各椎体に当接した場合でも、突出部39、41の先端近傍の第1多孔層53が潰れにくい。それにより、椎体スペーサ1がずれにくくなるので、椎体スペーサ1の初期固定性が向上する。【選択図】図4

Description

本開示は、隣り合う椎体間に配置される椎体スペーサに関する。
従来、生体内に配置される生体インプラントとして、緻密な実質部とその表面に形成された表面層とを備えた生体インプラントが知られている(特許文献1参照)。この生体インプラントでは、表面層は、実質部を構成する物質を多孔化した多孔部分(即ち開気孔)を備えており、この開気孔の表面(即ち内周面)などに生体活性物質が固定されている。
また、他の生体インプラントとして、エンジニアリングプラスチックからなる基材と、基材の表面に形成されたリン酸カルシウム化合物からなる生体活性被膜とを備えた生体インプラントが知られている(特許文献2参照)。この生体インプラントでは、基材の表面に形成された多孔層の開気孔にリン酸カルシウム化合物が侵入することにより、開気孔の表面(内周面)に生体活性被膜が形成されている。
つまり、上述した生体インプラントに関する従来技術では、図13(a)に示すように、緻密な実質部(P1)の表面に、開気孔(P2)を有する多孔層(P3)を備えており、開気孔の内壁面(P4)や多孔層の外部に露出する外表面(P5)の一部が、微細な生体活性物質(P6)で覆われていた。
特許第5210566号公報 特許第5171090号公報
しかしながら、例えば椎体スペーサの表面に多孔層を設けた場合には、下記現象が生じる可能性があった。
具体的には、図13(b)に示すように、椎体スペーサのうち椎体に面する表面に凹凸(特に突出部(P7))を設けて、椎体の骨組織と椎体スペーサとの結合性を向上させたり、椎体スペーサの初期固定性(即ち最初に配置した際に椎体スペーサの位置がずれにくいという固定性)を向上させることが考えられる。
しかし、椎体スペーサの椎体に面する表面に形成された突出部が、従来のような多孔層で覆われている場合、つまり、前記図13(a)に示すように、単に多孔層の開気孔の内壁面等が生体活性物質によって薄く覆われている場合には、椎間板に椎体スペーサを配置した際に、椎体スペーサの突出部の表面を覆う多孔層が潰れることがあり、それにより、椎体スペーサの初期固定性に影響を与える恐れがあった。
本開示は、前記課題を解決するためになされたものであり、椎体の間に椎体スペーサを配置する際に、突出部の表面を覆う多孔層の潰れを抑制して、椎体スペーサの初期固定性を高めることができる椎体スペーサを提供することを目的とする。
(1)本開示の第1局面は、第1椎体に面する第1面と、第1椎体に隣接する第2椎体に面する第2面と、第1面と第2面との間に位置する側面と、を有する本体部を備えており、本体部が高分子材料から構成されるとともに、本体部の表面が多数の開気孔を有する多孔層で覆われた椎体スペーサに関するものである。
この椎体スペーサは、本体部の第1面及び/又は第2面に、多孔層で覆われた突出部を有しており、この多孔層のうち、少なくとも突出部の頂点を覆う突出側多孔層は、突出側多孔層を厚み方向に破断した断面を断面の垂直方向から見た場合に、生体活性物質が開気孔内の90面積%以上を占め、且つ、突出側多孔層を厚み方向から見た場合に、生体活性物質が突出側多孔層の表面の90面積%以上を占める構成を有する。
このように、本第1局面では、本体部の突出部の頂点は突出側多孔層で覆われており、しかも、少なくとも頂点を覆う突出側多孔層の開気孔内には十分に生体活性物質が充填されているとともに、突出側多孔層の表面も十分に生体活性物質で覆われている。
従って、椎体間に椎体スペーサを配置して、椎体スペーサの表面(即ち第1面や第2面)の突出部の先端側が各椎体に当接した場合でも、突出部の先端近傍の突出側多孔層が潰れにくい。それにより、椎体スペーサがずれにくくなるので、椎体スペーサの初期固定性が向上するという効果がある。
また、突出部の先端近傍の突出側多孔層が潰れにくいことにより、長期間にわたって椎体スペーサがずれにくくなるので、椎体スペーサの長期安定性が向上するという利点もある。
さらに、突出部の先端の表面を覆う突出側多孔層の表面には、広い範囲にわたって十分に生体活性物質が配置されているので、生体活性物質と椎体スペーサの周囲の骨組織との化学的反応により、新たな骨(新生骨)の形成を促進できる。そのため、椎体と椎体スペーサとの結合を早めることができる。
(2)本開示の第2局面では、突出側多孔層の開気孔内を含む表面の全体にわたって、生体活性物質が固着していてもよい。
本第2局面では、生体活性物質と椎体スペーサの周囲の骨組織との化学的反応により、新たな骨(新生骨)の形成を促進できるので、椎体と椎体スペーサとの結合を一層早めることができる。
(3)本開示の第3局面では、本体部を貫通して第1面側及び第2面側に開口する第1貫通孔を有していてもよい。
本第3局面では、第1貫通孔を設けることにより、新たな骨(新生骨)の形成を促進できるので、椎体と椎体スペーサとの結合を一層早めることができる。
(4)本開示の第4局面では、第1貫通孔に連通して、側面に開口する第2貫通孔を有していてもよい。
本第4局面では、第2貫通孔を設けることにより、新たな骨(新生骨)の形成を一層促進できるので、椎体と椎体スペーサとの結合をより一層早めることができる。
(5)本開示の第5局面では、多孔層は、その空隙率が30%以上であってもよい。
本第5局面では、多孔層の空隙率(即ち生体活性物質を除く範囲)が30%以上であるので、多孔層の気孔に新生骨が侵入し易い。そのため、骨結合を一層促進できるという利点がある。
(6)本開示の第6局面では、多孔層は、小径気孔と該小径気孔より大径の大径気孔とを有しており、小径気孔及び大径気孔の一部は、多孔層の表面に開口する開気孔を形成していてもよい。
本第6局面では、小径気孔及び大径気孔の一部は、多孔層の表面に開口する開気孔を形成しているので、多孔層の気孔に新生骨が侵入し易い。そのため、骨結合を一層促進できるという利点がある。
(7)本開示の第7局面では、高分子材料が、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)であってもよい。
本第7局面では、椎体スペーサを構成する高分子材料として好適な材料を例示している。このPEEKは、高い生体適合性(即ち生体内における無害性)を有し、力学的特性が骨と近いという特性を有している。
(8)本開示の第8局面では、高分子材料中に、繊維を含んでいてもよい。
本第8局面では、高分子材料中に、例えばカーボン繊維及び/又はガラス繊維などの繊維を含んでいるので、椎体スペーサの強度が向上する。よって、椎体スペーサを挿入した術部の耐久性が向上する。なお、繊維は、柔軟性がある糸状の物質であり、長さが太さの100倍以上のものを採用できる。
(9)本開示の第9局面では、生体活性物質が、リン酸カルシウムであってもよい。
本第9局面では、生体活性物質として好ましい物質を例示している。このリン酸カルシウムは、生体活性(即ち生体内における化学的反応)が高いので好適である。
(10)本開示の第10局面では、リン酸カルシウムが、水酸アパタイトであってもよい。
本第10局面では、リン酸カルシウムとして好ましい物質を例示している。この水酸アパタイトは、実際の骨と、組成、構造、性質が似ているので、生体環境における安定性が優れており、体内で顕著な溶解性を示さないので好適である。また、生体拒絶反応を起こし難いという利点がある。
<以下、本開示の構成について説明する>
・椎体スペーサの本体部と多孔層とは、同一の高分子材料から形成されていてもよいが、別種の材料から構成されていてもよい。
・生体活性物質とは、椎体スペーサを構成する物質(例えば高分子材料からなる本体部)に比べて、生体との親和性が高く、生体骨を含む骨組織と化学的に反応性を有する物質(又は反応性に優れた物質)である。
第1実施形態の椎体スペーサを示す斜視図である。 第1実施形態の椎体スペーサを厚み方向に破断した断面図(図1のA−A断面図)である。 椎体スペーサの多孔層を厚み方向に破断し開気孔等の状態を示す断面図である。 椎体スペーサの突出部を厚み方向に破断し突出部を覆う多孔層等の状態を示す断面図である。 (a)椎体スペーサの第1多孔層の開気孔等に生体活性物質が付着した状態を示す断面図、(b)は第2多孔層の開気孔等に生体活性物質が付着した状態を示す断面図である。 椎体スペーサの製造工程を示す説明図である。 (a)は第1多孔層を厚み方向に破断した断面を示すSEM画像、(b)は第1多孔層の表面の開気孔等の状態を示すSEM画像、(c)は第1多孔層の表面を生体活性物質が覆った状態を示すSEM画像である。 (a)は第3実施形態の椎体スペーサを示す平面図、(b)は第4実施形態の椎体スペーサを示す正面図である。 (a)は実験例1の第1多孔層の表面を生体活性物質が覆った状態を示すSEM画像(二次電子像)、(b)は前記SEM画像と同じ位置の反射電子像を示す写真である。 実験例2の試料の製造工程の一部を示す説明図である。 実験例2の多孔質の強度を求める方法を示す説明図である。 実験例2の多孔質の強度の実験結果を示すグラフである。 従来技術の説明図である。
以下、本開示が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.第1実施形態]
本第1実施形態の椎体スペーサは、隣り合う椎体間(即ち椎間板)にて所定の挿入方向に挿入されて配置されるスペーサである。
[1−1.椎体スペーサの全体構成]
a)まず、本第1実施形態の椎体スペーサの全体構成について説明する。
図1に示すように、本第1実施形態の椎体スペーサ1は、四角柱の柱材3の長手方向(図2の左右方向)の両端に、平面視(図2の上下方向から見た場合)で三角形状に突出する凸部5、7を有している。また、椎体スペーサ1の平面視における上下の表面(即ち上面9及び下面11)の一部、詳しくは、柱部3における上面9及び下面11に、それぞれ多数の突出部13、15が形成されている。
この突出部13、15は、上面9及び下面11において、長手方向と垂直の方向に沿って、線状となるように平行に多数形成されている。また、突出部13、15は、その断面形状(長手方向及び第1面に垂直なA−A断面の形状)は、外方向(図1の上方又は下方)に突出する三角形である。なお、突出部13、15は、上面9や下面11の一方のみに設けてもよい。
また、図2に示すように、椎体スペーサ1は、高分子材料からなる緻密な本体部21と、同じ高分子材料からなり本体部21の表面の全体を覆う多孔層23とを備えている。つまり、本体部21の表面全体は薄い多孔層23で覆われているので、本体部21の形状は、図1に示す椎体スペーサ1の形状とほぼ同一である。
この本体部21は、例えば気孔の無い緻密な部分であり、多孔層23は多数の気孔が形成された部分である。なお、この多孔層23の空隙率は例えば30%以上である。
なお、本体部21及び多孔層23を構成する高分子材料としては、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を採用でき、高分子材料中に、カーボン繊維及び/又はガラス繊維などの繊維(即ち繊維成分)を含んでいてもよい。
前記本体部21は、椎体スペーサ1の形状と対応するように(即ちほぼ相似形状となるように)、四角柱状の柱部25と、柱部25の長手方向の両端にて、平面視で三角形状に突出する凸部27、29と、を備えている。
なお、本体部21の内部には、レントゲンで造影可能な例えばステンレス等の金属からなる金属マーキング31が埋め込まれている。
この本体部21は、図2の上方に、平面である上側面(第1面)33を備え、図2の下方に、第1面33と平行で第1面33の反対側の平面である下側面(第2面)35を備えている。なお、第1面33と第2面35との間には、第1面33と第2面35とを繋ぎ、本体部21の外周を構成する側面37を備えている。
さらに、本体部21のうち、第1面33(詳しくは柱部25における第1面33)には、前記図1に示す突出部13と同様な形状の突出部39が、長手方向(図2の左右方向)に沿って多数配列されている。この多数の突出部39は、長手方向と垂直の方向(即ち紙面と垂直の方向)に沿って、平行に延びている。同様に、第2面35(詳しくは柱部25における第2面35)には、前記図1に示す突出部15と同様な形状の突出部41が、長手方向に沿って多数配列されている。この多数の突出部41は、長手方向と垂直の方向(即ち紙面と垂直の方向)に沿って、平行に延びている。
また、図3に示すように(但し図3では後述する生体活性物質を除いて示している)、多孔層23には多数の気孔(空孔)43が形成されており、気孔43の多くは、多孔層23の表面に直接に開口したり、他の気孔43を介して表面に連通する開気孔45となっている。詳しくは、多孔層23は、小径気孔47と小径気孔47より大径の大径気孔49とを有しており、小径気孔47及び大径気孔49の一部は、多孔層23の表面に開口する開気孔45を形成している。例えば、開気孔である大径気孔49に小径気孔47が開口することによって、小径気孔47も開気孔45となっている。
なお、小径気孔47の孔径としては、10μm未満が挙げられ、大径気孔49の孔径としては、10μm〜200μmが挙げられる。なお、多孔層23の厚みとしては、例えば10μm〜1000μmの範囲を採用できる。
本第1実施形態では、図4に模式的に示すように、前記突出部39、41は、その断面(A−A断面)の形状が三角形であり、その突出部39、41を覆うように前記多孔層23が形成されている。なお、本第1実施形態では、突出部39、41の断面形状は直角三角形であるが、ここでは分かり易いように、断面形状を模式的に二等辺三角形で示している。
特に、多孔層23のうち、突出部39、41の頂点51及びその近傍(例えば突出部39、41の高さの10%以内)を覆う第1多孔層(即ち先端側多孔層)53は、それ以外の部分を覆う第2多孔層55とは、その構造が異なっている。
詳しくは、図5(a)に示すように、第1多孔層53は、第1多孔層53を厚み方向に破断した断面を、その断面の垂直方向から見た場合に、生体活性物質57が開気孔45内の90面積%以上を占め、且つ、第1多孔層53を厚み方向から見た場合に、生体活性物質57が第1多孔層53の表面の90面積%以上を占める構成を有している。
つまり、第1多孔層53においては、生体活性物質57が開気孔45内のほぼ全体を占めるように充填に充填されるとともに、開気孔45以外の第1多孔層53の表面(外表面59)の殆どを占めるように、生体活性物質57が配置されている。
すなわち、第1多孔層53の開気孔45内を含む表面の全体にわたって、生体活性物質57が固着している。なお、生体活性物質57としては、水酸アパタイト(HAp)等のリン酸カルシウムを採用できる。
一方、図5(b)に示すように、第2多孔層55に配置された生体活性物質57は、第1多孔層53と比べて少ない。つまり、第2多孔層55では、生体活性物質57は、開気孔45内(詳しくは第2多孔層55を厚み方向に破断した断面)の90面積%未満であり、且つ、第2多孔層55の厚み方向から見た表面の90面積%未満である。
b)ここで、上述した各気孔の径(気孔径)、空隙率、面積%を求める方法について説明する。
<気孔径>
例えば、多孔層23を厚み方向に破断した断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影し、SEM画像(二次電子像)を得る。なお、気孔43の気孔径を精度良く求めるために、ここでは、生体活性物質57を固着させる前の多孔層23のSEM画像を用いる。
次に、そのSEM画像から平均径が約10μm以上の気孔(即ち大径気孔49)の長径と短径とを求め、これらの算術平均を気孔径とする。この操作をSEM画像の所定範囲にて行い、例えば所定個(例えば50個)以上の気孔が観察される範囲にて行い、その平均を大径気孔49の気孔径とする。
同様に、SEM画像から平均径が約10μm未満の気孔(即ち小径気孔47)の長径と短径とを求め、これらの算術平均を気孔径とする。この操作を前記所定個以上が観察される前記所定範囲にて行い、その平均を小径気孔47の気孔径とする。
<空隙率>
空隙率も、前記SEM画像から求めることができる。なお、空隙率を精度良く求めるために、ここでは、生体活性物質57を固着させる前の多孔層23のSEM画像を用いる。
そして、前記SEM画像に対して、解析ソフト(例えばScion社製、Scion Image)を使用して、前記所定範囲における各気孔43の面積を求め、所定領域の面積S1に対する気孔43の合計の面積S2の割合{(S2/S1)×100}から、空隙率を求めることができる。
<面積%>
第1多孔層53を厚み方向に破断した断面を、その断面の垂直方向から見た場合に、生体活性物質57が開気孔45内に占める面積%については、断面をSEMで撮影した場合の反射電子像を用いる。
つまり、後述する図9(b)に示すように、断面等を撮影した反射電子像では、生体活性物質57(詳しくはリン酸カルシウムである水酸アパタイト)の部分は白く表示され、PEEKの部分は黒く表示される。従って、白色部分及び黒色部分の合計の面積に対する白色部分の面積の割合から、生体活性物質57の面積%を求めることができる。
同様に、第1多孔層53を厚み方向から見た場合に、生体活性物質57が第1多孔層53の表面に占める面積%も、前記反射電子像から求めることができる。
つまり、第1多孔層53の表面を撮影した反射電子像を用い、上述したように、白色部分及び黒色部分の合計の面積に対する白色部分の面積の割合から、生体活性物質57の面積%を求めることができる。
[1−2.椎体スペーサの各構成]
次に、椎体スペーサ1の各構成について詳細に説明する。
椎体スペーサ1の本体部21及び多孔層23を構成する材料としては、椎体である椎骨と同等又は椎骨に近い力学的特性を有する高分子材料が好ましい。前記力学的特性として、弾性率が1〜50GPa、曲げ強度は100MPa以上を挙げることができる。
力学的特性が骨に近い高分子材料(例えばプラスチック)としては、エンジニアリングプラスチック又は繊維強化プラスチック等が挙げられる。
エンジニアリングプラスチックとしては、例えば、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエステル、ポリフェニリンオキサイド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリイミド、フッ素樹脂、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリメチルペンテン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリオキシメチレン、ポリ四フッ化エチレン等が挙げられる。
繊維強化プラスチックのマトリックスとなるプラスチックとしては、前記エンジニアリングプラスチックに加えて、例えば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、EVA樹脂、EEA樹脂、4−メチルペンテン−1樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ACS樹脂、メタクリル酸メチル樹脂、エチレン塩化ビニル共重合体、プロピレン塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセトアセタール、ポリフッ化エチレンプロピレン、ポリ三フッ化塩化エチレン、メタクリル樹脂、ノリル樹脂、ポリアリルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリケトンスルフィド、ポリスチレン、ポリアミノビスマレイミド、ユリア樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、イソフタル酸系樹脂、アニリン樹脂、フラン樹脂、ポリウレタン、アルキルベンゼン樹脂、グアナミン樹脂、ポリジフェニルエーテル等が挙げられる。
繊維強化プラスチックにおける繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、金属繊維、有機繊維等が挙げられる。炭素繊維については、カーボンナノチューブも含まれる。ガラス繊維としては、ホウケイ酸ガラス(Eガラス)、高強度ガラス(Sガラス)、高弾性ガラス(YM−31Aガラス)等の繊維が挙げられる。セラミック繊維としては、炭化ケイ素、窒化ケイ素、アルミナ、チタン酸カリウム、炭化ホウ素、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、ホウ酸アルミニウム、ホウ素の繊維が挙げられる。金属繊維としては、タングステン、モリブデン、ステンレス、スチール、タンタルの繊維が挙げられる。有機繊維としては、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、アラミドの繊維が挙げられる。なお、繊維は1種単独で又は2種以上の混合物を用いることができる。
また、椎体スペーサ1を構成する高分子材料中に、必要に応じて、帯電防止剤、酸化防止剤、ヒンダードアミン系化合物等の光安定剤、滑剤、ブロッキング防止剤、紫外線吸収剤、無機充填剤、顔料等の着色料等の各種添加剤を含有していてもよい。
なお、椎体スペーサ1を構成する高分子材料としては、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)が特に好ましい。PEEKは、生体適合性を有し、高強度低弾性で力学特性が生体骨に近い。従って、PEEKを採用すると、大きな荷重が連続的に長期間かかるような椎体間に椎体スペーサ1を埋設した場合でも、ストレスシールディングが起こりにくい。すなわち、骨に加わる応力の遮蔽によって生じる骨減少及び骨密度の低下等が起こりにくい、高強度の椎体スペーサ1を得ることができる。
上述した椎体スペーサ1は、一般的のプラスチック成形加工方法、例えば、射出成形、押出成形等によって形成できる。
多孔層23は、上述したように、多孔層23よりも緻密な(即ち空隙率が小さな)本体部21の表面を被覆する層、すなわち、多くの開気孔45等の気孔43が形成された空隙率の大きな層である。この多孔層23は、本体部21を構成するのと同様な高分子材料、特にエンジリアニングプラスチック(例えばPEEK)にて構成されるとともに、更に生体活性物質57を含有することができる。
この生体活性物質57は、多孔層23における開気孔45の内壁面61(図3参照)及び/又は外表面59において、独立した状態及び/又は結合して樹枝状に張り巡らされた状態で存在している。生体活性物質57は、具体的には、開気孔45の内壁面61や外表面59に、膜状又は層状に担持されている。このように生体活性物質57が担持されていると、椎体スペーサ1が椎間板内に埋植された後に、生体活性物質57と生体の骨組織との化学的な反応が始まり、新たな骨が速やかに形成され、迅速な骨結合力を発揮する。
生体活性物質57は、生体との親和性が高く、生体骨を含む骨組織等の生体組織と化学的に反応する性質を有する物質であれば特に限定されず、例えば、リン酸カルシウム系材料(化合物)、バイオガラス、結晶化ガラス(ガラスセラミックスとも称する)、炭酸カルシウム等が挙げられる。
リン酸カルシウム系材料としては、リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム水和物、リン酸二水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム水和物、α型リン酸三カルシウム、β型リン酸三カルシウム(βーTCP)、ドロマイト、リン酸四カルシウム、リン酸八カルシウム、水酸アパタイト(HAp)、フッ素アパタイト、炭酸アパタイト、塩素アパタイト等が挙げられる。
バイオガラスとしては、SiO−CaO−NaO−P系ガラス、SiO−CaO−NaO−P−KO−MgO系ガラス、SiO−CaO−Al−P系ガラス等が挙げられる。
結晶化ガラスとしては、SiO−CaO−MgO−P系ガラス(アパタイトウォラストナイト結晶化ガラスとも称する)、CaO−Al−P系ガラス等が挙げられる。
これらのリン酸カルシウム系材料、バイオガラス、結晶化ガラスは、例えば、「化学便覧 応用化学編 第6版」(日本化学会、平成15年1月30日発行、丸善株式会社)、「バイオセラミックスの開発と臨床」(青木秀希ら編著、1987年4月10日、クインテッセンス出版株式会社)等に詳述されている。
生体活性物質57は、これらの中でも生体活性に優れる点でリン酸カルシウム系の材料が好ましい。さらに、生体骨と組成、構造、性質が似ており体内環境における安定性が優れ、体内で顕著な溶解性を示さない点で、水酸アパタイトが特に好ましい。
[1ー3.椎体スペーサの製造方法]
次に、椎体スペーサ1の製造方法について、図6及び図7に基づいて説明する。
(ステップS10)
まず、椎体スペーサ1の元となる基材(図示せず)を作成する。なお、この基材は、前記図1に示す椎体スペーサ1とほぼ同様な形状である。
具体的には、プラスチック材料(例えばPEEK)を椎体スペーサ1の形状になるように切削加工することで、基材を作成する。なお、切削加工に代えて、金型を用いた射出成形等によって基材を作成してもよい。
(ステップS20)
次に、基材の表面に多数の微小な気孔(即ち小径気孔47)を形成する。基材の表面に小径気孔47を形成させる方法としては、公知の方法(例えば特許第5372782号公報に記載の方法)を採用することができる。
例えばプラスチック製の基材を、濃硫酸、濃硝酸、又はクロム酸等の腐食性溶液に所定時間浸漬し、次いで、この基材をプラスチックが溶出しない洗浄用溶液、例えば純水に浸漬させる方法を挙げることができる。
ここで、プラスチックとしてPEEKを採用した場合には、基材を例えば濃度が90%以上の濃硫酸に所定時間(例えば1〜30分間)浸漬させて、基材の表面を柔らかくし、その後、基材を純水に浸漬させることにより、基材の表面に多数の小径気孔47を形成することができる。
(ステップS30)
次に、多数の小径気孔47を有する基材の表面全体、即ち、多数の小径気孔47が形成された基材の表面全体に、発泡剤を付着させて、発泡剤が保持された発泡剤保持基材(図示せず)を作製する。
発泡剤としては、プラスチック製の基材の表面に、上述した多孔層23の多孔質構造を形成させることができる物質であればよく、そのような発泡剤として、炭酸塩、アルミニウム粉末等の無機系発泡剤や、アゾ化合物、イソシアネート化合物等の有機系発泡剤を挙げることができる。発泡剤は、生体に悪影響を与えない物質であるのが好ましく、そのような発泡剤としては炭酸塩が好ましく、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムを挙げることができる。
(ステップS40)
次に、発泡剤保持基材から発泡基材(図示せず)を作製する。具体的には、発泡剤保持基材を、プラスチックを膨潤させ、かつ、発泡剤を発泡させる発泡溶液に所定時間浸漬させて、プラスチックの膨潤と発泡剤の発泡とを同時に進行させる。その後、膨潤したプラスチックを凝固させる凝固溶液に浸漬することにより、発泡基材を作製する。
発泡溶液としては、濃硫酸、塩酸、又は硝酸等の酸性溶液を挙げることができる。発泡剤保持基材を形成する材料がPEEKであり、発泡剤が炭酸塩である場合には、前記発泡
溶液としては濃度が90%以上の濃硫酸が好ましい。例えば濃度90%以上の濃硫酸に1〜15分間漬ける方法が挙げられる。
凝固溶液、すなわちプラスチックが溶出しない溶液としては、水、アセトン、又はエタノールなどの水性溶液を挙げることができる。発泡基材を構成する材料がPEEKである場合には、上記に挙げた他に、濃度が90%未満の硫酸、硝酸、リン酸、又は塩酸等の無機酸水溶液、水溶性有機溶剤が挙げられる。
水溶性有機溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキサイド、テトラヒドロフラン、エチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、トリエトレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、グリセリンエタノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル、ペンタノ−ル、又はヘキサノ−ル等のアルコ−ル及びこれらの水溶液、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリビニルピロリドン等液状高分子またはそれらの水溶液及びこれらの混合物を挙げることができる。
上述したステップS20〜ステップS40の処理により発泡基材を作製することができる。この発泡基材とは、本体部21の表面に、従来と同程度の開気孔45を有する多孔層23を備えたものである。なお、多孔層23の開気孔45の表面等には、まだ生体活性物質57は固定化されていない。
次に、上述したステップS20〜ステップS40の処理で作製した発泡基材の一部、詳しくは本体部21の突出部39、41の先端部分に対して、以下のステップS50〜ステップS70において、再度、同様にして開気孔45を大きくする等の処理を行う。
(ステップS50)
まず、発泡基材に対して、前記突出部39、41の先端部分の多孔層23(即ち第1多孔層53となる部分)の開気孔45を更に拡大する処理を行う。つまり、本体部21を覆う多孔層23のうち、大きな孔径の開気孔45を多数有する第1多孔層53を形成するための処理を行う。
具体的には、前記ステップS20と同様に、上述した公知の方法によって気孔を拡大することができる。
例えば発泡基材を、再度、濃硫酸、濃硝酸、又はクロム酸等の腐食性溶液に所定時間浸漬し、次いで、この発泡基材をプラスチックが溶出しない洗浄用溶液、例えば純水に浸漬させる方法を挙げることができる。例えば濃度90%以上の濃硫酸に、1〜10分間浸漬する処理を採用できる。
このステップS50の処理後の状態(即ち再度濃硫酸等に浸漬した後の状態)を図7(a)及び図7(b)に示す。
図7(a)は多孔層23(詳しくは第1多孔層53)を厚み方向に破断した断面のSEM画像(倍率300倍)である。図7(b)は第1多孔層53を表面から撮影したSEM画像(倍率500倍)である。この図7(a)、(b)から明らかなように、第1多孔層53の表面には、互いに連通した開気孔45や孔径が大きな開気孔45が多数形成されていることが分かる。
なお、前記ステップS50の後に、前記ステップS30と同様にして、発泡剤を付着させて、前記ステップS40と同様にして、その発泡剤を発泡させて、更に開気孔45を大きくする処理を実施してもよい。
(ステップS60)
次に、前記開気孔45を拡大した発泡基材の表面全体に、公知の方法(例えば特許第5372782号公報に記載の方法)によって、生体活性物質57の水酸アパタイト(詳しくは水酸化アパタイト粒子)を固定化する。
これにより、多孔層23の開気孔45の内壁面61や多孔層23の外表面59に、水酸アパタイト粒子が固定化される。
固定化の方法としては、例えば以下の方法を採用できる。
まず、水酸アパタイト粒子をエタノール溶液に分散させた懸濁液(即ち分散系溶液)を用意する。なお、懸濁液中の水酸アパタイト粒子の濃度は例えば15g/Lである。
次に、この懸濁液に、発泡基材を例えば15分間浸漬し、浸漬した状態で懸濁液に超音波を付与する。これにより、水酸アパタイト粒子が発泡基材の表面にほぼ均一に薄く付着する(例えば図5(b)参照)。
次に、発泡基材を懸濁液から取り出して、所定条件下(例えば、約230℃の温度で20分間)で乾燥させて、水酸アパタイト粒子を固定化する。
(ステップS70)
次に、突出部39、41の先端部分のみに、再度水酸アパタイト粒子を固定化する。
具体的には、水酸アパタイト粒子をエタノール溶液に分散させた懸濁液(即ち分散系溶液)を用意する。なお、懸濁液中の水酸アパタイト粒子の濃度は例えば100g/L以上である。
そして、この懸濁液に、突出部39、41の先端部分のみを、例えば3時間浸漬する。
その後、前記ステップS60と同様に、発泡基材を懸濁液から取り出して、所定条件下(例えば、約230℃の温度で20分間)で乾燥させて、水酸アパタイト粒子を再度固定化する。
これによって、水酸アパタイト粒子が発泡基材の開気孔45をほぼ埋めるように(即ち断面の90面積%以上を覆うように)充填されるとともに、外表面59もほぼ埋めるように(即ち表面の90面積%以上を占めるように)配置される(例えば図5(a)参照)。
このステップS70の処理後の状態(即ち再度水酸アパタイト粒子を固定化した後の状態)を図7(c)に示す。
図7(c)は多孔層23(詳しくは第1多孔層53)を表面から撮影したSEM画像(倍率500倍)である。この図7(c)から明らかなように、第1多孔層53の表面は、水酸アパタイト粒子によってほぼ覆われていることが分かる。
このように、前記ステップS10〜ステップS70の処理を行うことにより、表面全体に生体活性物質57(即ち水酸アパタイト)を備えるとともに、特に第1多孔層53の開気孔45等をほぼ埋めるように生体活性物質57が配置された椎体スペーサ1を作製することができる。
[1−4.効果]
(1)本第1実施形態では、椎体スペーサ1の本体部21の突出部39、41の頂点51は第1多孔層53で覆われている。そして、この第1多孔層53の開気孔45内には十分に生体活性物質57が充填されているとともに、第1多孔層53の外表面59も十分に生体活性物質57で覆われている。つまり、第1多孔層53の開気孔45内を含む表面の全体にわたって、生体活性物質57が十分に固着している。
従って、椎体間に椎体スペーサ1を配置して、椎体スペーサ1の表面(即ち第1面33側や第2面35側)の突出部13、15の先端が各椎体に当接した場合でも、本体部21の突出部39、41の先端部分を覆う第1多孔層53が潰れにくい。それにより、椎体スペーサ1がずれにくくなるので、椎体スペーサ1の初期固定性が向上するという効果がある。
また、突出部39、41の先端近傍の第1多孔層53が潰れにくいことにより、長期間にわたって椎体スペーサ1がずれにくくなるので、椎体スペーサ1の長期安定性が向上するという利点もある。
さらに、突出部39、41の先端の表面を覆う第1多孔層53の表面には、広い範囲にわたって十分に生体活性物質57が配置されているので、生体活性物質57と椎体スペーサ1の周囲の骨組織との化学的反応により、新たな骨(新生骨)の形成を促進できる。そのため、椎体と椎体スペーサ1との結合を早めにことができる。
(2)本第1実施形態では、多孔層23の空隙率が30%以上であるので、多孔層23の開気孔45に新生骨が侵入し易い。そのため、骨結合を一層促進できるという利点がある。
(3)本第1実施形態では、多孔層23は、小径気孔47と該小径気孔47より大径の大径気孔49とを有しており、小径気孔47及び大径気孔49の一部は、多孔層23の表面に開口する開気孔45を形成している。そのため、多孔層23の開気孔45に新生骨が侵入し易いので、骨結合を一層促進できるという利点がある。
(4)本第1実施形態では、椎体スペーサ1を構成する高分子材料としては、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を用いることができる。この場合、PEEKは、高い生体適合性と力学的特性が骨と近いという特性を有しているので好適である。
(5)本第1実施形態では、生体活性物質57として、水酸アパタイト等のリン酸カルシウムを用いることができる。この水酸アパタイトは、実際の骨と、組成、構造、性質が似ているので、生体環境における安定性が優れており、体内で顕著な溶解性を示さないので好適である。また、生体拒絶反応を起こし難いという利点がある。
[1−5.文言の対応関係]
第1実施形態の、椎体スペーサ1、本体部21、多孔層23、第1面33、第2面35、側面37、突出部39、41、開気孔45、小径気孔47、大径気孔49、頂点51、第1多孔層53、生体活性物質57は、それぞれ、本開示の、椎体スペーサ、本体部、多孔層、第1面、第2面、側面、突出部、開気孔、小径気孔、大径気孔、頂点、突出側多孔層、生体活性物質の一例に相当する。
[2.第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明するが、第1実施形態と同様な構成については、その説明は省略又は簡略化する。なお、第1実施形態と同様な構成については、同じ番号を用いて説明する。
第2実施形態では、第1実施形態とは、椎体スペーサ1の製造方法が異なるので、異なる部分を中心にして、第2実施形態の椎体スペーサ1の製造方法について説明する。
第2実施形態の椎体スペーサ1の製造方法では、まず、第1実施形態と同様に、ステップS10〜ステップS60の処理を行う。
これにより、開気孔45を拡大した発泡基材の表面全体に、生体活性物質57の水酸アパタイト粒子が薄く固定化される(図5(b)参照)。
次に、突出部39、41以外をマスキングし、前記ステップS70の処理を、1回又は複数回繰り返す。これにより、第1実施形態と同様に、表面全体に生体活性物質57(即ち水酸アパタイト)を備えるとともに、特に第1多孔層53の開気孔45等をほぼ埋めるように生体活性物質57が配置された椎体スペーサ1を作製することができる。
なお、前記ステップS70のように、第1多孔層53の開気孔45等をほぼ埋めるようにする処理としては、突出部39、41以外をマスキングした状態で、突出部39、41を前記懸濁液にディップコートする処理や、突出部39、41に前記懸濁液を塗布する処理等を採用できる。
[3.第3、第4実施形態]
次に、第3、第4実施形態について説明するが、第1実施形態と同様な構成については、その説明は省略又は簡略化する。
図8(a)に示すように、第3実施形態の椎体スペーサ71は、第1実施形態と同様な柱状の形状を有している。また、第1実施形態と同様に、本体部73の表面全体が多孔層75で覆われており、特に、突出部77の頂点79は第1多孔層81で覆われている。
本第3実施形態では、椎体スペーサ71の本体部73を貫通して(従って椎体スペーサ71を紙面と垂直方向に貫通するように)、突出部77の設けられた第1面83側と、第1面83と反対側の第2面側(図示せず)とに開口する第1貫通孔85が形成されている。
上述した構成によって、本第3実施形態の椎体スペーサ71は、第1実施形態と同様な効果を奏する。また、本第3実施形態では、第1貫通孔85が設けられているので、第1実施形態に比べて、新たな骨(新生骨)の形成を一層促進できるので、椎体と椎体スペーサ71との結合を一層早めることができる。
図8(b)に示すように、第4実施形態の椎体スペーサ91は、第1実施形態と同様に、本体部93の表面全体が多孔層95で覆われており、特に、各突出部97、99の各頂点101、103は第1多孔層105で覆われている。
なお、第4実施形態の椎体スペーサ91の形状は、第3実施形態とは多少異なり、椎体スペーサ91の長手方向(同図の左右方向)の両先端は、滑らかに湾曲している。
また、第4実施形態では、第3実施形態と同様に、椎体スペーサ91の本体部93を貫通して(従って椎体スペーサ91を同図の上下方向に貫通するように)、第1貫通孔107が形成されている。
更に、椎体スペーサ91の本体部93を紙面と垂直方向に貫通するように(従って椎体スペーサ91を貫通するように)、一対の第2貫通孔109、111が形成されている。この第2貫通孔109、111は、第1貫通孔107と連通している。
上述した構成によって、本第4実施形態の椎体スペーサ91は、第3実施形態と同様な効果を奏する。また、本第4実施形態では、第1貫通孔107及び第2貫通孔109、111が設けられているので、第3実施形態に比べて、新たな骨(新生骨)の形成を一層促進できるので、椎体と椎体スペーサ91との結合を一層早めることができる。
[4.実験例]
次に、実験例について説明する。
a)実験例1
実験例1では、第1実施形態と同様な椎体スペーサの試料を作製し、その表面の一部、即ち多孔層のうち、第1多孔層の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で撮影した。そのSEM画像を図9に示す。
図9(a)のうちa1の画像は、第1多孔層の表面の倍率3000倍のSEM画像(二次電子像)である。このa1の画像の微細な粒子が水酸アパタイト粒子である。このa1の画像から明らかなように、第1多孔層の表面の殆どが水酸アパタイト粒子で覆われていることが分かる。
なお、a2は、第2多孔層の表面の同様なSEM画像である。
一方、図9(b)の画像は、第1多孔層の表面の倍率1000倍のSEM画像(反射電子像)である。この反射電子像では、水酸アパタイトの部分は白く表示され、PEEKの部分は黒く表示される。
従って、この反射電子像から明らかなように、第1多孔層の表面の殆どが水酸アパタイト粒子で覆われていることが分かる。なお、上述したように、この反射電子像から水酸アパタイトの面積%を求めることができる。
b)実験例2
実験例2は、椎体スペーサの多孔層に荷重を加えることによって、多孔層(従って突出部)の強度を調べたものである。
まず、実験例2に用いる試料を、図10のフローチャートに示す手順で作成した。
具体的には、最初に、第1実施形態と同様に、ステップS10〜ステップS50の処理を行って、開気孔を拡大した発泡基材を作製した。
なお、発泡基材としては、本開示の範囲内の実施例用として1個、それ以外の比較例1、2用の2個作製した。
次に、懸濁液の作製に用いるエタノールを用意した。なお、エタノールに対して遠心力を加える脱泡処理を15分間行った(エタノール脱泡処理)。
次に、懸濁液(HAp懸濁液)の調製を行った。具体的には、所定の濃度となるように、エタノールに水酸アパタイト(HAp)を加え、ホモジナイザーを用いて混合して、懸濁液を調製した。なお、ホモジナイザーの電力は42Wであり、10分間混合した。
なお、後述する比較例2に用いる懸濁液の濃度は15g/L、実施例に用いる懸濁液の濃度は100g/Lである。
次に、実施例用の発泡基材の試料を、前記実施例用の懸濁液につけて、15分間超音波振動を付与した。
また、これとは別に、比較例2用の発泡基材の試料を、前記比較例用の懸濁液につけて、同様に超音波振動を付与した。なお、比較例1の多孔層には水酸化アパタイトを固着させないので、懸濁液にはつけない。
次に、実施例及び比較例2の各試料を、220℃にて3時間加熱して、水酸アパタイトの熱固着を行った。
次に、前記各試料を、純水につけて、3秒間超音波洗浄を行った。
次に、前記各試料を、60℃の大気雰囲気下にて、6時間乾燥した。
その後、全試料(実施例、比較例1,2の各試料)の圧縮試験を行った。
ここで、圧縮試験について説明する。
この圧縮試験は、各試料に対して、厚み方向(図2の上下方向)に5000Nまでの荷重を加え、その際に、どの程度のひずみ(厚み方向における寸法の変動)が生じるかを調べたものである。
基材の表面に多孔層が形成されている椎体スペーサでは、多孔層の強度は基材(即ち本体部)に比べて低いので、図11に示すように、僅かに荷重を加えた場合でも、多孔層が潰れて大きなひずみが生じる。そして、多孔層が潰れた後には、荷重が大きくなっても、基材は緻密であるので、ひずみはそれほど増加しない。
そこで、本実験例では、前記荷重を加えた際の、多孔層由来のひずみの変化を一次式で近似し、また、基材由来のひずみを他の一次式で近似し、その交点を、多孔層の強度として算出した。
その結果を、図12に示すが、比較例1の場合(多孔層のみ場合)や、比較例2の場合(濃度15g/Lの懸濁液を使用した場合)には、多孔層の強度は608N以下と小さかった。
一方、実施例の場合(濃度100g/Lの懸濁液を使用した場合)には、開気孔に十分に水酸アパタイトが充填されているので、多孔層の強度は758Nと大きかった。
[5.その他の実施形態]
尚、本開示は、前記実施形態等に何ら限定されるものではなく、本開示の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
(1)椎体スペーサの形状としては、長手方向の先端側が凸となった錐体以外に、先端側が曲面となった凸部の形状を採用できる。また、椎体スペーサの形状としては、先端側が凸となっていないものを採用することもできる。
(2)突出部の断面形状(例えば前記A−A断面)としては、直角三角形や二等辺三角形等の各種の三角形や、三角形の先端側が凸状に湾曲した形状(即ち先が丸くなった形状)を採用できる。また、三角形に限定されるものではなく、柱部から外方向に突出した各種の形状(例えば凸状に湾曲した形状)を採用できる。
(3)椎体スペーサを構成する高分子材料中に、カーボン繊維等の繊維を含んでいてもよい。
(4)なお、上記各実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分担させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に発揮させたりしてもよい。また、上記各実施形態の構成の一部を、省略してもよい。また、上記各実施形態の構成の少なくとも一部を、他の実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
1、71、91…椎体スペーサ
21、73、93、…本体部
23、75、95…多孔層
33、83…第1面
35…第2面
37…側面
39、41、77、97、99…突出部
45…開気孔
47…小径気孔
49…大径気孔
51、79、101、103…頂点
53、81…第1多孔層(突出側多孔層)
57…生体活性物質
85、107…第1貫通孔
109、111…第2貫通孔

Claims (10)

  1. 第1椎体に面する第1面と、前記第1椎体に隣接する第2椎体に面する第2面と、前記第1面と前記第2面との間に位置する側面と、を有する本体部を備えており、
    前記本体部が高分子材料から構成されるとともに、前記本体部の表面が多数の開気孔を有する多孔層で覆われた椎体スペーサにおいて、
    前記本体部の前記第1面及び/又は前記第2面に、前記多孔層で覆われた突出部を有しており、
    前記多孔層のうち、少なくとも前記突出部の頂点を覆う突出側多孔層は、前記突出側多孔層を厚み方向に破断した断面を該断面の垂直方向から見た場合に、生体活性物質が前記開気孔内の90面積%以上を占め、且つ、前記突出側多孔層を前記厚み方向から見た場合に、前記生体活性物質が前記突出側多孔層の表面の90面積%以上を占める構成を有する、
    椎体スペーサ。
  2. 前記突出側多孔層の前記開気孔内を含む表面の全体にわたって、前記生体活性物質が固着している、
    請求項1に記載の椎体スペーサ。
  3. 前記本体部を貫通して前記第1面側及び前記第2面側に開口する第1貫通孔を有する、
    請求項1又は2に記載の椎体スペーサ。
  4. 前記第1貫通孔に連通して、前記側面に開口する第2貫通孔を有する、
    請求項3に記載の椎体スペーサ。
  5. 前記多孔層は、その空隙率が30%以上である、
    請求項1〜4のいずれか1に記載の椎体スペーサ。
  6. 前記多孔層は、小径気孔と該小径気孔より大径の大径気孔とを有しており、
    前記小径気孔及び前記大径気孔の一部は、前記多孔層の表面に開口する開気孔を形成している、
    請求項1〜5のいずれか1に記載の椎体スペーサ。
  7. 前記高分子材料が、ポリエーテルエーテルケトンである、
    請求項1〜6のいずれか1に記載の椎体スペーサ。
  8. 前記高分子材料中に、繊維を含む、
    請求項1〜7のいずれか1に記載の椎体スペーサ。
  9. 前記生体活性物質が、リン酸カルシウムである、
    請求項1〜8のいずれか1に記載の椎体スペーサ。
  10. 前記リン酸カルシウムが、水酸アパタイトである、
    請求項9に記載の椎体スペーサ。
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