JP2019033591A - アウタロータ型ブラシレスモータ - Google Patents

アウタロータ型ブラシレスモータ Download PDF

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正章 井川
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正章 井川
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Abstract

【課題】ロータケースの内周面に界磁マグネットを接着する構成とした上で、位置ズレなく確実にマグネット片を正規位置に固定して所期のモータ性能を達成できると共に、煩雑な治具によるマグネット片の位置決め作業を省いて生産性を向上でき、界磁マグネットの種別に関係なく適用できるアウタロータ型ブラシレスモータを提供する。【解決手段】磁性体からなる有底円筒状のロータケース8の周面8aに、剛性向上のために段差11を形成する。ロータケース8の内周面に計14枚のマグネット片9aを周方向に列設して接着する。その際には段差11により形成された段差面11aを利用し、この段差面11aと各マグネット片9aとの間に非磁性体からなる環状のスペーサリング12を介在させて、各マグネット片9aを上下方向に位置決めする。【選択図】図2

Description

本発明は、アウタロータ型ブラシレスモータに係り、詳しくはロータケースの内周面に対する界磁マグネットの固定に関する。
この種のアウタロータ型ブラシレスモータでは、ロータケースの内周面に固定される界磁マグネットの位置精度がモータ性能に大きく影響する。特に多数のマグネット片をロータケースの周方向に列設した分割型の界磁マグネットでは、個々のマグネット片の位置ズレがコギングトルクの増加によるモータ性能の低下に直結するため、各マグネット片を正規位置に固定することが非常に重要である。
例えば特許文献1に記載のブラシレスモータは、ロータケースの内周面にマグネット を 固定しており、マグネットは端面をロータケースの端面や段差面に対して空隙を持たせて、ロータケース内周面の正規位置に固定している。
また、例えば特許文献2に記載のブラシレスモータでは、ロータケースの複数箇所に突起を切起し形成し、それらの突起によりロータケースの軸線方向に沿った界磁マグネットの位置決めをしている。
実用新案登録第3097749号明細書 特開昭51−134809号公報
特許文献1の様に機械的に固定する部材を用いない固定の場合は接着剤を用いて固着することが多い。しかしながら、その場合、接着剤が硬化するまではマグネットが固定されない。そして、マグネットは磁力を有していることから、正規位置に配設されたマグネットがロータケースとの磁気的な中性点に向けて位置変位する場合がある。このような現象は、接着剤の塗布によりマグネット片とロータケースとの間に硬化前の接着剤が介在して摩擦が低下していることで助長されてしまう。
そこで、接着剤が硬化するまで治具を使用してマグネットを位置決めする対策を講じている。しかしながら、有底状のロータケースの場合、治具による位置決めでは、底面側の位置がずれる慮があり、マグネットの微小な位置ズレが生じるとコギングトルクが増加し、所期のモータ性能を達成できない場合があった。また、底面側の位置決めを精密にできるようにするには、突き当てて位置を決める以外の方法では治具の構造が複雑になってしまう。さらに、マグネットとして複数の小片を組み合わせて用いる場合、治具によるマグネット片の位置決め作業は煩雑なため、ブラシレスモータの生産性を悪化させる要因にもなった。
また、界磁マグネットを突起で位置決めする特許文献2のブラシレスモータは、治具による位置決めは必要ないものの、ハウジングに多数の切り起しを設けて分割型の多数のマグネット片の位置決めに適用することはハウジングの強度を損ねる上、生産工程が複雑になるため現実的ではなく、その適用対象は、一体型のリングマグネットの位置決めに限られてしまうという問題があった。
また、マグネットとハウジング底面との間に空間があるとハウジングの強度が低く、ロータに振動が生じやすくなる慮があった。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ロータケースの内周面に界磁マグネットを接着する構成を採用した上で、位置ズレなく確実にマグネット片を正規位置に固定して所期のモータ性能を達成できると共に、ロータハウジングの強度を高めることができ、さらに分割型や一体型等の界磁マグネットの種別に関係なく、複雑な構造の治具を用いることなく生産することができるアウタロータ型ブラシレスモータを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明のアウタロータ型ブラシレスモータは、コアに巻線が巻回されたステータの外周側に磁性体からなる有底円筒状のロータが回転可能に支持され、該ロータの内周面に接着された界磁マグネットが前記コアの外周面に対し相対向して配置されているアウタロータ型ブラシレスモータにおいて、前記ロータケース内の底面に、非磁性体からなる環状のスペーサ部材が該ロータケースの内周面に沿った状態で配設され、該スペーサ部材に前記界磁マグネットの一端が当接して前記ロータケースの軸線方向に位置決めされていることを特徴とする(請求項1)。
このように構成したアウタロータ型ブラシレスモータによれば、同一のロータケース内において底面を基準として界磁マグネットの位置が定まり、両者間に介在するスペーサ部材も厚みが確定しているため、治具の介入に起因する位置決め誤差が排除され、界磁マグネットがロータケースの軸線方向の正規位置で確実に位置決めされる。加えて、ロータケースの底面方向 へと作用する界磁マグネットの磁力により、ロータケースの底面、スペーサ部材及び界磁マグネットが互いに密着することも、界磁マグネットの確実な位置決めに貢献する。
また、ロータの組立工程でロータケース内にスペーサ部材を配置するだけのため、治具を使用した煩雑な界磁マグネットの位置決め作業に比較して容易に実施可能となる。
その他の態様として、前記ロータケースの周面に全周に亘って段差が形成されることにより、前記ロータケース内に前記底面として環状の段差面が形成され、前記スペーサ部材が、前記段差面に配設されて前記界磁マグネットの一端が当接されていることが好ましい(請求項2)。
このように構成したアウタロータ型ブラシレスモータによれば、ロータケースの周面に形成された段差面によって強度が高まるうえに、スペーサ部材の両端に段差面及び界磁マグネットを当接させることで段差面と界磁マグネットの一端との間にスペーサ部材の厚みに相当する間隙が確実に確保される。
その他の態様として、前記界磁マグネットは、前記ロータケースの内周面に接着剤によって固定され、前記スペーサ部材および前記段差面は、前記接着剤によって前記界磁マグネットと一体に固定されていることが好ましい(請求項3)。
このように構成したアウタロータ型ブラシレスモータによれば、界磁マグネットとスペーサ、ロータケースの段差面が一体に固着されるため、ロータケースの強度がより一層高まり、振動を抑制することができる。
その他の態様として、前記界磁マグネットが、複数のマグネット片を前記ロータケースの周方向に列設した分割型として構成され、前記スペーサ部材が、一端面に前記マグネット片と対応する数の位置決めバーが等間隔で前記ロータケースの軸線に沿って一体形成され、前記各マグネット片が、隣り合う前記位置決めバーの間に挟まれて周方向に位置決めされていることが好ましい(請求項4)。
このように構成したアウタロータ型ブラシレスモータによれば、各マグネット片を周方向に位置決めするための治具を使用した位置決め作業が不要になると共に、接着剤の硬化を待つことなくロータの組立作業を完了可能となる。
本発明のアウタロータ型ブラシレスモータによれば、ロータケースの内周面に界磁マグネットを接着する構成を採用した上で、位置ズレなく確実にマグネット片を正規位置に固定して所期のモータ性能を達成できると共に、煩雑な治具によるマグネット片の位置決め作業を省いて生産性を向上でき、さらに分割型や一体型等の界磁マグネットの種別に関係なく適用することができる。
実施形態のアウタロータ型ブラシレスモータを示す側面図である。 ブラシレスモータのロータを示す図1に対応する断面図である。 第1実施形態のブラシレスモータのロータケース、マグネット片及びスペーサリングの関係を示す分解斜視図である。 第2実施形態のブラシレスモータのロータケース、マグネット片及びスペーサリングの関係を示す分解斜視図である。
以下、本発明を具体化したアウタロータ型ブラシレスモータの一実施形態を説明する。
図1は本実施形態のアウタロータ型ブラシレスモータを示す側面図、図2はブラシレスモータのロータを示す図1に対応する断面図、図3はロータケース、マグネット片及びスペーサリングの関係を示す分解斜視図である。以下、説明の便宜上、図1のモータの姿勢に倣って上方及び下方を表現する。
ブラシレスモータ1(以下、単にモータと称する)のベース部2は上方に開口する有底円筒状をなし、その周面には、軽量化のための複数の肉抜き孔2aが形成されている。図示はしないが、ベース部2の下面には複数の雌ネジ孔が形成され、それらの雌ネジ孔を利用してモータ1が図示しない取付対象に固定されるようになっている。
ベース部2上の中心には軸受ホルダ3が立設され、図1中に破線で示すように、軸受ホルダ3の外周にはステータ4が固定されている。周知のようにステータ4は、複数枚の鋼板を積層したコア5にU,V,Wの各相の巻線6を巻回して構成されている。
図示はしないが軸受ホルダ3内には軸受が配設され、この軸受により上下方向に沿った軸線L(本発明のロータケースの軸線に相当)を中心として出力軸7が回転可能に支持されている。出力軸7の上部には、下方に開口する有底円筒状をなすロータケース8の中心が固定されている。ロータケース8は、筒状をなす周面8a及び周面8aの上部を閉塞する平坦な上面8bからなり、出力軸7は上面8bに貫設された軸孔8dを介して上方に突出している。ロータケース8は、以下に述べるロータ10のヨークとして機能するために磁性材料、例えば純鉄、炭素工具鋼(JIS G 4401記載のSK材等)、冷間圧延鋼板(JIS G 3313記載のSECC等)或いはそれらに近似する鉄系の金属を素材とし、例えば切削加工やプレスによる絞り加工により製作されている。
ロータケース8の上面8bには、出力軸7を中心とした等分4箇所(2箇所を示す)に雌ネジ孔8cが形成されている。ブラシレスモータ1の駆動対象は、出力軸7に嵌合して軸線Lを一致した状態で雌ネジ孔8cを利用してロータケース8の上面8bに固定されるようになっている。
ロータケース8の内周面には界磁マグネット9が配設され、このロータケース8と界磁マグネット9によりロータ10が構成されている。本実施形態では界磁マグネット9として、計14枚のマグネット片9aをロータケース8の周方向に、内周側がN極、S極が交互になるように列設した分割型が採用されている。
個々のマグネット片9aは上下方向に長い長方形の平板状をなすと共に、ロータケース8の内周面に沿って円周上に並ぶように、互いに所定間隔をおいて内周面上に接着剤で接着されている。これにより各マグネット片9aは、ステータ4のコアの外周面に対し空隙を介して相対向して配置されている。各マグネット片9aは厚み方向に着磁され、即ち、内周面への固定状態では各マグネット片の中央部分の磁化方向がロータケース8の半径方向となるように着磁されている。
マグネット片9aは曲面板状であってもよい。ロータケース8の内周面が曲面である場合、その内周面の曲率にマグネット片9aの外周面を倣わせると、接着時にロータケース8とマグネット片9aがより密着し、固定強度が高まる。
ステータ4の巻線6には、図示しない駆動回路が接続されている。駆動回路の機能は周知のため詳細は述べないが、誘起電圧を元にセンサレス駆動方式 によって検出されたロータ10の回転角度に基づきステータ4の各相の巻線6を通電し、発生した磁束によりロータ10を回転駆動する。ホール素子等の回転検出器を用いて回転位置を検出して駆動を制御してもよい。
ロータケース8の周面8aの上下方向で上面8b付近の位置には、クランク状の断面形状をなす段差11が全周に亘って形成されている。このため、段差11を境界として周面8aの上側の領域は下側の領域よりも縮径し、ロータケース8内には下方に面した環状の段差面11a(本発明の底面に相当)が形成されている。段差面11aの幅(軸線Lを中心とした半径方向の寸法)はマグネット片9aの厚みとほぼ等しく設定されており、これにより、周面8aの上側の領域に相当するロータケース8の内周面とマグネット片9aの内面(ステータ4への対向面)とがほぼ面一になっている。
このような段差11の形成は、ロータケース8の剛性向上を目的としたものである。即ち、段差11の形成によりロータケース8の剛性、強度が向上し、モータ1が運転されたときの騒音や振動の増加を抑制できる。
本実施形態のブラシレスモータ1は以上のように構成されており、特許文献1の技術と同じく、マグネット片9aをロータケース8の内周面に接着している。そして、[発明が解決しようとする課題]で述べたように、接着剤を用いてマグネットを固定する場合、磁力によるマグネット片9aの位置変位を防止すべく、接着剤が硬化するまで治具等によりマグネット片9aを位置決めするが、ロータケースの構造によっては治具の構造が複雑になり、位置決め作業は生産性を悪化させる要因にもなる。
付言すると、突起で界磁マグネットを位置決めする特許文献2の技術は、本実施形態のような分割型の界磁マグネット9に対しては適用できないため、問題解決にはなり得ない。
以上の問題点を鑑みて本発明者は、接着時のマグネット片9aの位置決めに治具を使用することなく、これに代えてロータケース8に形成されている段差面11aを利用可能なことを見出した。
即ち、上記のように段差11の本来の機能はロータケース8の剛性向上にあるが、段差11の形成により各マグネット片9aの上端に近接して段差面11aが位置している。このロータケース8に形成された段差面11aは、同じくロータケース8内の正規位置でマグネット片9aを位置決めする際の恰好の基準となる。そこで、段差面11aとマグネット片9aとの間にスペーサを介在させれば、段差面11aに対してマグネット片9aをスペーサの厚みに対応する所望の上下位置で位置決めできる。
ロータケース8とは別個の治具によるマグネット片9aの位置決めは、治具が介入することに起因する位置決め誤差を生じるため、言わば間接的な位置決めと見なせる。これに対してロータケース8の段差面11aを利用した位置決めは、同一のロータケース8内において段差面11aを基準としてマグネット片9aの上下位置が定まり、両者11a,9a間に介在するスペーサも厚みが確定しているため誤差 を極めて小さくできる。このため直接的な位置決めと見なせ、治具の介入に起因する位置決め誤差を最小化できる。
また、ロータケース8内にスペーサを配置するだけのため、治具を使用して各マグネット片9aを位置決めする場合に比較して遥かに容易に実施でき、生産性の点でも優れる。
以上の知見に基づき本実施形態では、ロータケース8の段差面11aを基準としてスペーサリング12,21を用いて接着時のマグネット片9aの位置決めを行っており、その詳細を第1及び第2実施形態として以下に説明する。
[第1実施形態]
図3に示すように、マグネット片9aを位置決めするための本実施形態のスペーサリング12(本発明のスペーサ部材に相当)は環状をなし、非磁性材料により製作されている。段差11に対するマグネット片9aの上下位置はスペーサリング12の厚みにより決定されるため、マグネット片9aの位置決め精度を高めたい場合には、黄銅やアルミ等の金属素材を切削加工してスペーサリング12を製作すればよい。また、モータ1の軽量化を図りたい場合には、素材として合成樹脂材料を選択して射出成形によりスペーサリング12を製作すればよい。このとき合成樹脂材料としては接着剤に結合する素材が好ましい。
スペーサリング12の形状についてさらに詳述すると、その外径はロータケース8の段差面11aより下側の領域の内径と一致し、所謂 中間ばめ或いは微小間隙を形成する隙間ばめとなるように寸法公差が設定されている。
またスペーサリング12の内径は、ロータケース8の内周面に固定された各マグネット片9aの内面と面一に設定されている。但し、本実施形態ではスペーサリング12がステータ4よりも上方に位置するため、その内周面が各マグネット片9aの内面より突出してもステータ4と干渉せず、このような寸法設定も可能である。また本実施形態とは異なり、スペーサリング12とステータ4とが上下方向にオーバラップしている場合には、ステータ4との干渉防止のために、スペーサリング12の内周面が各マグネット片9aの内面よりも没入するように寸法設定することが望ましい。
一方、スペーサリング12の厚み(上下寸法)は、以下のように設定されている。
端的に表現するとスペーサリング12の厚みは、各マグネット片9aの上下位置と段差面11aの上下位置とに基づき決定されている。具体的に述べると、最も優先されるのは各マグネット片9aの上下位置であり、ステータ4との上下方向の位置関係に基づき、ロータケース8内での各マグネット片9aの上下位置が定められている。図2に示すように本実施形態では、ロータケース8の開放端から所定領域が各マグネット片9aの上下位置として設定されている。
そして段差面11aには、ロータケース8の剛性向上のために好適な上下位置が存在するものの、段差面11aを介した磁束のショートを防止する必要もある。即ち、マグネット片9aの着磁は厚み方向(ロータケース8に組込時に径方向を向く)であるが、とはいえ長手方向の端部を磁性体である段差面11aに近接させると、隣り合うマグネット片9aの磁束が段差面11aを介してショートを生じて性能低下の要因になる。従って、ショート防止のために、各マグネット片9aの上端との間に所定の間隙を確保することが優先され、無論、非磁性材料でスペーサリング12が製作されているのも、この点の配慮である。そのため、上記のようにステータ4との関係に基づき上下位置が決定された各マグネット片9aの上端を基準とし、まず磁束のショート防止のための間隙を確保した上で、剛性向上についても有効なように段差面11aの上下位置が決定される。
本実施形態では、このような過程を経てスペーサリング12の厚みとして1.0mmが設定されている。また、ロータ10の外径は41.8mmに、軸線Lに沿ったロータ10の長さは18.5mmが設定されている。無論、これらの寸法設定はモータ1の仕様毎に相違するため、これに限定されるものではない。
以上のように構成されたブラシレスモータ1の組立工程では、ベース部2上にステータ4や出力軸7等の各部材を組み込んだ上で、その出力軸7の上部に予め単体で組み立てられたロータ10を固定する。先に出力軸7とロータケース8を組み付けてから、それらをベース部2に組み付けてもよい。
ロータ10の組立作業は、以下の手順で実施される。
まず作業を実施し易くするために、例えばロータケース8を上方に開口する姿勢で固定する。次いで、ロータケース8の内部に接着剤を塗布したスペーサリング12を挿入すると、スペーサリング12は、自ずとロータケース8の内周面に沿うように段差面11a上に配置される。その後、各マグネット片9aの外面に接着剤を塗布した上で、それぞれロータケース8の内周面の正規位置に配置する。
ロータケース8が磁性体であるが故に、各マグネット片9aの磁力は個々のマグネット片9aを磁気的な中性点であるロータケース8の周面中央付近、即ちマグネットの正規位置からロータケースの底部側へと位置変位させるように作用する。
しかし、各マグネット片9aの 上端(図2に示す上端であり,本発明の一端に相当)がスペーサリング12上に当接した状態で、それ以上のマグネット片9aの下方への位置変位が規制される。結果として各マグネット片9aは、段差面11aに対してスペーサリング12の厚みに相当する間隙だけ上方に離間した上下位置に定まる。
即ち、同一のロータケース8内において段差面11aを基準としてマグネット片9aの上下位置が定まり、両者11a,9a間に介在するスペーサリング12も厚みが確定している。このため各マグネット片9aは正規の上下位置、より具体的には、段差面11aに対して磁束のショートを防止可能な所定の間隙を確保し、且つステータ4に対して最適な位置関係となる上下位置で確実に位置決めされる。
以上のように段差面11a及びスペーサリング12の協調により、各マグネット片9aの上下方向の位置決めがなされる。磁力に起因する各マグネット片9aの位置変位は主にロータケース8の底部側へと生じることから、上下方向の位置決めが重要ではあるが、軸線Lを中心とした周方向の位置決めも必要である。そこで本実施形態では各マグネット片9aの周方向の位置決めを、回転方向位置決め治具14 を使用して以下の手順で実施している。
図3に仮想線で示すように、全体として回転方向位置決め治具14はスペーサリング12と同一の内外径を有する環状をなし、そのロータケース8側の端面には、マグネット片9aの数と対応する計14本の位置決めバー14aが周方向に等間隔で且つそれぞれ軸線Lに沿うように一体的に突設されている。各位置決めバー14aの軸線L方向の長さは、マグネット片9aとほぼ等しく設定され、周方向の幅は、隣り合うマグネット片9aの間隙よりも若干狭く設定されている。
回転方向位置決め治具14を用いた各マグネット片9aの周方向の位置決めは、各位置決めバー14aがロータケース8内に挿入されて隣り合うマグネット片9aの間にそれぞれ位置する。これにより各位置決めバー14aに倣った位置、即ち、それぞれ軸線Lに沿い且つ周方向に等間隔となる周方向の正規位置で位置決めされる。
そして、接着剤が硬化するまで待機した後、ロータケース8から回転方向位置決め治具14を離脱させると、ロータ10の組立作業が完了する。
以上のように本実施形態のブラシレスモータ1は、ロータケース8の内周面にマグネット片9aを接着する際に位置決め用の治具を使用することなく、ロータケース8の剛性向上のために元々形成されている段差面11aを利用し、この段差面11aと各マグネット片9aとの間にスペーサリング12を介在させることにより、各マグネット片9aを上下方向に位置決めしている。
結果として、同一のロータケース8内において段差面11aを基準としてマグネット片9aの上下位置が定まり、両者11a,9a間に介在するスペーサリング12も厚みが確定している。このため、治具の介入に起因する位置決め誤差を排除して、各マグネット片9aを正規の上下位置で確実に位置決めすることができる。
よって、位置ズレなく確実にマグネット片9aを正規位置に固定できることから、マグネット片9aの微小な位置ズレに起因するコギングトルクの増加を防止できる。加えて、適切なスペーサリング12の厚み設定により磁束のショートが防止されるため、有効磁束を最大限に利用できる。よって、これらの点の相乗効果により、所期のモータ性能を達成することができる。
また、このようなモータ性能の向上に伴い、ロータケース8にはより高い強度が要求される。しかし、段差11の形成によりロータケース8の強度は十分に確保されており、結果としてモータ1の耐久性や信頼性を高めることができる。
ロータケース8の強度向上に対しては、ロータケース8の内周面、段差面11a、スペーサリング12、マグネット片9aが接着剤によって一体に固着していることも貢献している。ロータケースの周面8aと略直角な段差面11aの間にスペーサリング12とマグネット片9aが挟まれるように固着されることでロータケース8の強度が高まり、振動を抑制することができる。
マグネット片9aの接着にあたっては、互いに接着されるロータケース8の内周面と各マグネット片9aの外面(以下、接着面と称する)との何れか一方或いは双方に微小な凹溝を形成してもよい。この凹溝はロータケース8の底部側に向けて延設されて各マグネット片9aの上端(スペーサリング12の配置位置)に開口するように設けるとよい。
ロータケース8の内周面にマグネット片9aが接着されると、凹溝内を通じて接着剤がロータケース8とマグネット片9aの接着面に広くいきわたると共に、凹溝内の接着剤はマグネット片9aの上端の開口箇所でスペーサリング12側に接着剤が流れやすくなりより強固に接着される。結果としてロータケース8に対して各マグネット片9a及びスペーサリング12が接着剤で強固に接合されることになり、さらにロータケースの段差面11aとスペーサリング12と各マグネット片9aが一体に固定される点もロータケース8の強度向上につながる。
一方、本発明を実施するには、ロータ10の組立工程でロータケース8内にスペーサリング12を配置するだけでよい。このため、治具を使用した煩雑なマグネット片9aの位置決め作業を要する特許文献1の技術に比較すると遥かに容易に実施でき、モータ1の生産性を大幅に向上することができる。
加えて、治具によりマグネット片9aを位置決めする場合、ロータケース8の形状に起因する制限を受ける。本実施形態のロータケース8は有底円筒状であるため、その内部に治具を比較的挿入し易いが、より開口部が狭い袋状をなしている場合、位置決めのためにマグネット片9aの奧まで治具を挿入することが困難になり、その対策として複雑な形状の治具を製作する必要が生じる。 このような治具に関する煩わしい問題を未然に回避することができる。
さらに本実施形態では、分割型の界磁マグネット9を備えたモータ1として説明したが、本発明は一体型の界磁マグネットも何ら問題なく位置決めでき、上記と同様の作用効果が得られる。結果として本発明によれば、分割型や一体型等の界磁マグネットの種別に関係なく適用することができる。
ところで、本実施形態のブラシレスモータ1では、ロータケース8内での各マグネット片9aの周方向の位置決めを回転方向位置決め治具14により行っているため、接着剤の硬化を待たずにロータケース8から回転方向位置決め治具14を離脱させると、磁力の影響により各マグネット片9aに位置ズレが生じる慮がある。このため接着剤の硬化によりマグネット片9が固定されるまで回転方向位置決め治具14で位置決めし続ける必要があり、生産性の点で改善の余地がある。
そこで、回転方向位置決め治具14を使用することなく、これに代えて各マグネット片9aの周方向の位置決め機能をスペーサリング12に付与したブラシレスモータ1を、以下に第2実施形態として説明する。
[第2実施形態]
図4は本実施形態のロータケース8、マグネット片9a及びスペーサリングの関係を示す分解斜視図である。
本実施形態のブラシレスモータ1の基本構成は第1実施形態のものと同一であり、相違点はスペーサリング21(本発明のスペーサ部材に相当)の形状にある。そこで、共通する箇所は同一部材番号を付して説明を省略し、相違点を重点的に説明する。
スペーサリング21の内外径及び厚みは第1実施形態で述べた設定と同一である。スペーサリング21の反ロータケース8側(内部に配置されたときの開口端側)の端面(本発明の一端面に相当)には、マグネット片9aの数と対応する計14本の位置決めバー21aが、周方向に等間隔で且つそれぞれ軸線Lに沿うように一体的に突設されている。各位置決めバー21aの軸線L方向の長さは、マグネット片9aよりも僅かに短く設定され、周方向の幅は、隣り合うマグネット片9aの間隙と一致するように厳密に公差管理されている。但し、位置決めバー21aの寸法設定はこれに限るものではなく、例えば、その長さをマグネット片9aに比してさらに短縮してもよい。
ロータ10の組立作業においては、第1実施形態とほぼ同様の手順が採られる。
まず、上方に開口する姿勢で固定したロータケース8内にスペーサリング21を挿入すると、各位置決めバー21aはロータケース8の内周面上で、それぞれ軸線Lに沿い且つ周方向に等間隔で配置される。その後、各マグネット片9aの外面に接着剤を塗布した上で、それぞれロータケース8の内周面の各位置決めバー21aの間に配置する。
このとき、磁力による各マグネット片9aの位置変位がスペーサリング21により規制される作用、及び磁力によりロータケース8の段差面11a、スペーサリング21及びマグネット片9aが互いに密着される作用は、第1実施形態と全く同様に得られる。従って、各マグネット片9aが正規の上下位置で確実に位置決めされる。
そして各マグネット片9aは、ロータケース8の内周面上の各位置決めバー21aの間に配置されることにより、周方向にも位置決めされる。上記したように各位置決めバー21aは周方向に等間隔で軸線Lに沿っていると共に、それぞれの周方向の幅が隣り合うマグネット片9aの間隙と一致している、このため、各マグネット片9aは隣り合う位置決めバー21aの間に隙間無く挟まれ、それぞれの位置決めバー21aに倣って、軸線Lに沿い且つ周方向に等間隔となる正規位置で位置決めされる。
そして、この時点では未だ接着剤は硬化していないが、本実施形態では第1実施形態のように接着剤の硬化後にロータケース8から回転方向位置決め治具14を離脱させる必要がない。このため接着剤が硬化するまで待機することなく、以上によりロータ10の組立作業が完了する。
以上のように本実施形態のブラシレスモータ1は、ロータケース8の段差面11aを利用してスペーサリング21により各マグネット片9aを上下方向に位置決めしている。このため重複する説明はしないが、第1実施形態と同じく、マグネット片9aの微小な位置ズレを防止して所期のモータ性能を達成できると共に、 他の作用効果についても全く同様に得られる。
そして本実施形態では、各マグネット片9aを周方向に位置決めするために、第1実施形態のように回転方向位置決め治具14を使用することなく、スペーサリング21に一体形成した位置決めバー21aを利用している。このため、各マグネット片9aを周方向の正規位置で位置決め可能とした上で、回転方向位置決め治具14を使用した位置決め作業が不要になると共に、接着剤の硬化を待つことなくロータ10の組立作業を完了できる。結果として第1実施形態に比較して、モータ1の生産性を一層向上することができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記各実施形態では、ロータ10の界磁マグネット9として14極のマグネット片9aを備えたブラシレスモータ1に具体化したが、モータ1の仕様はこれに限るものではなく、アウタロータ型のブラシレスモータであれば任意に変更可能である。
また上記各実施形態では、ステータ4を固定している軸受ホルダ3から軸受及び出力軸7を介してロータ10を回転可能に支持したが、ロータ10の回転支持構造はこれに限るものではない。例えば、ステータ4とは全く別個の独立した軸受ホルダによりロータ10を回転可能に支持してもよい。
また上記各実施形態では、剛性向上のためにロータケース8に形成されている段差面11aを利用し、スペーサリング12,21を介して各マグネット片9aを上下方向に位置決めしたが、必ずしもロータケース8に段差面11aが形成されている必要はない。
例えば、段差11を有しない単純な有底円筒状のロータケース8でも、その底面(図2の上面8bに相当)を利用し、スペーサリング12,21を介して各マグネット片9aを上下方向に位置決めできる。この場合でも、同一のロータケース8内において底面を基準としてマグネット片9aの上下位置が定まり、両者間に介在するスペーサリング12,21も厚みが確定しているため、治具の介入に起因する位置決め誤差を排除して、上記各実施形態と全く同様の作用効果を達成することができる。
1 ブラシレスモータ
4 ステータ
5 コア
9 界磁マグネット
6 巻線
9a マグネット片
10 ロータ
11 段差
11a 段差面(底面)
12,21 スペーサリング(スペーサ部材)
21a 位置決めバー
L 軸線

Claims (4)

  1. コアに巻線が巻回されたステータの外周側に磁性体からなる有底円筒状のロータが回転可能に支持され、該ロータの内周面に接着された界磁マグネットが前記コアの外周面に対し相対向して配置されているアウタロータ型ブラシレスモータにおいて、
    前記ロータケース内の底面に、非磁性体からなる環状のスペーサ部材が該ロータケースの内周面に沿った状態で配設され、該スペーサ部材に前記界磁マグネットの一端が当接して前記ロータケースの軸線方向に位置決めされている
    ことを特徴とするアウタロータ型ブラシレスモータ。
  2. 前記ロータケースの周面に全周に亘って段差が形成されることにより、前記ロータケース内に前記底面として環状の段差面が形成され、
    前記スペーサ部材は、前記段差面に配設されて前記界磁マグネットの一端が当接されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のアウタロータ型ブラシレスモータ。
  3. 前記界磁マグネットは、前記ロータケースの内周面に接着剤によって固定され、
    前記スペーサ部材および前記段差面は、前記接着剤によって前記界磁マグネットと一体に固定されている
    ことを特徴とする前記請求項2に記載のアウタロータ型ブラシレスモータ。
  4. 前記界磁マグネットは、複数のマグネット片を前記ロータケースの周方向に列設した分割型として構成され、
    前記スペーサ部材は、一端面に前記マグネット片と対応する数の位置決めバーが等間隔で前記ロータケースの軸線に沿って一体形成され、
    前記各マグネット片は、隣り合う前記位置決めバーの間に挟まれて周方向に位置決めされている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のアウタロータ型ブラシレスモータ。
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