図1は、宿泊手続処理システム5の全体的な構成の例を示す図である。図2は、チェックインユニット34の例を示す図である。図3は、レジ情報管理サーバ1のハードウェア構成の例を示す図である。図4は、タブレットコンピュータ6のハードウェア構成の例を示す図である。図5は、モバイルコンピュータ4のハードウェア構成の例を示す図である。図6は、レジ情報管理サーバ1の機能的構成の例を示す図である。図7は、予約情報管理サーバ2の機能的構成の例を示す図である。図8は、タブレットコンピュータ6およびモバイルコンピュータ4それぞれの機能的構成の例を示す図である。
図1に示す宿泊手続処理システム5は、ホテルまたは旅館などの宿泊施設をユーザが使用するための種々の手続のための処理を行う。例えば、部屋の予約、チェックイン、チェックアウト、および料金の支払いなどの手続のための処理を行う。以下、ある1つの宿泊施設において、これらの手続のための処理を行う場合を例に説明する。
宿泊手続処理システム5は、レジ情報管理サーバ1、予約情報管理サーバ2、宿泊施設ネットワーク3、複数のモバイルコンピュータ4、および通信回線51などによって構成される。
レジ情報管理サーバ1、予約情報管理サーバ2、宿泊施設ネットワーク3、および各モバイルコンピュータ4は、通信回線51を介して通信することができる。通信回線51として、インターネット、公衆回線、または携帯電話回線などが用いられる。
レジ情報管理サーバ1は、主にユーザの個人情報を管理する。そして、個人情報を宿泊施設ネットワーク3からの要求に応じて提供する。宿泊施設の利用者の個人情報および宿泊に関する情報は、「レジ情報」と呼ばれることがある。そこで、以下、これらの情報を「レジ情報」と記載する。レジ情報の詳細は、後述する。
レジ情報管理サーバ1として、いわゆるサーバ機またはクラウドサーバが用いられる。以下、レジ情報管理サーバ1としてサーバ機が用いられる場合を例に説明する。
予約情報管理サーバ2は、宿泊施設に用意され、宿泊施設の部屋の予約に関する情報および部屋の割当てに関する情報などを管理する。これらの情報の詳細は、後述する。なお、予約情報管理サーバ2は、宿泊施設の中の管理室に設置されていてもよいし、ISP(Internet Service Provider)の施設などに設置されていてもよい。または、予約情報管理サーバ2としてクラウドサーバを用いてもよい。以下、予約情報管理サーバ2としてサーバ機が用いられる場合を例に説明する。
宿泊施設ネットワーク3は、宿泊施設に敷設され、主に、ユーザが宿泊施設に到着してから出発するまでの間、宿泊施設の従業員(特に、フロント係)の代わりにチェックインなどの申し出を受け付けるための処理を行う。
宿泊施設ネットワーク3は、ルータ31、自動精算機32、オンプレコンピュータ33、チェックインユニット34、POS(Point of Sales)端末35、および通信回線36などによって構成される。
ルータ31は、宿泊施設ネットワーク3をインターネットなどの他のネットワークに接続する。
自動精算機32は、チェックインの際にユーザが入力する情報および支払う宿泊料金を受け付けるための装置である。自動精算機32として、既存の自動精算機が用いられる。自動精算機32は、クレジットカード会社のコンピュータへ公衆電話回線などを介して接続し、宿泊料金などの決済を行う。
オンプレコンピュータ33は、予約情報管理サーバ2と自動精算機32との間でやり取りされるレジ情報を中継するための処理を主に行う。オンプレコンピュータ33として、例えばパーソナルコンピュータが用いられる。
チェックインユニット34は、チェックインの際にユーザが入力する情報および支払う宿泊料金を受け付けるためのユニットである。つまり、基本的に自動精算機32と同じ役割を有する。
チェックインユニット34は、タブレットコンピュータ6、クレジットカード端末341、マルチカードリーダライタ342、プリンタ343、およびボックス344(図2参照)などによって構成される。
タブレットコンピュータ6は、ユーザが個人情報などを入力するための装置である。タブレットコンピュータ6として、アップル社のiPad(登録商標)が用いられる。または、グーグル社のAndroid(登録商標)またはマイクロソフト社のWindows(登録商標)がインストールされたタブレットコンピュータを用いてもよい。
クレジットカード端末341は、クレジットカードからクレジットカード番号を読み取り、クレジットカード会社または決済代行センタのコンピュータへ公衆電話回線などを介して接続し、宿泊料金などの決済を行うための装置である。クレジットカード端末は、一般に「決済端末機」または「信用照会端末」などと呼ばれることがある。
マルチカードリーダライタ342は、カードなどに記録されている情報を様々な方法で読み取ったりカードに情報を書き込んだりする装置である。マルチカードリーダライタ342として、画像読取装置(例えば、CCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor))、磁気カードリーダ、およびIC(Integrated Circuit)カードリーダライタを備えた装置が用いられる。
プリンタ343は、クレジットカードによる宿泊料金の決済が完了した後、領収書を印刷するための装置である。
クレジットカード端末341およびマルチカードリーダライタ342は、タブレットコンピュータ6と有線または無線によって通信することができる。クレジットカード端末341とプリンタ343とは、有線によって通信することができる。有線によって通信する場合は、例えばUSB(Universal Serial Bus)の規格の技術が用いられる。無線によって通信する場合は、Bluetooth(登録商標)またはIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11などの規格の技術が用いられる。
ボックス344は、図2に示すように、タブレットコンピュータ6、クレジットカード端末341、マルチカードリーダライタ342、およびプリンタ343を収納するためのケースまたはブースである。チェックインユニット34は、宿泊施設のフロントの近傍に設置されている。
また、ボックス344には、窪みがあり、その中にルームキーカード345が1枚または複数枚、置いてある。ルームキーカード345は、ICタグを内蔵した、定期券くらいの大きさのカードであって、部屋の鍵として用いられる。ICタグには、他のICタグと区別するためのユニークなカード識別子が記憶されている。ルームキーカード345として、例えば、FeliCa(登録商標)の規格に対応したカードが用いられる。
なお、タブレットコンピュータ6がクレジットカード端末341およびマルチカードリーダライタ342と無線によって通信する場合は、ユーザは、タブレットコンピュータ6をボックス344から取り外し、ソファまたは椅子などに座ってタブレットコンピュータ6を操作することができる。
POS端末35は、POSシステム用の端末装置であって、宿泊者へ有料のサービスを提供した際に料金などを入力するために用いられる。一般に「POSレジ」と呼ばれることがある。
通信回線36は、ハブ、ツイストペアケーブル、および無線基地局などによって構成される、イーサネット(登録商標)またはIEEE802.11による通信回線である。つまり、いわゆるLAN(Local Area Network)回線である。
自動精算機32、オンプレコンピュータ33、およびタブレットコンピュータ6は、通信回線36を介してルータ31と通信することができる。これにより、自動精算機32、オンプレコンピュータ33、およびタブレットコンピュータ6は、通信回線36、ルータ31、および通信回線51を介してレジ情報管理サーバ1および予約情報管理サーバ2と通信することができる。
モバイルコンピュータ4は、ユーザごとに与えられており、ユーザが宿泊施設の予約およびチェックアウトなどの手続を行うための装置である。モバイルコンピュータ4として、ノート型パソコン、タブレットコンピュータ、またはスマートフォンなどの可搬型のコンピュータが用いられる。以下、モバイルコンピュータ4としてスマートフォンが用いられる場合を例に説明する。
レジ情報管理サーバ1は、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)10a、RAM(Random Access Memory)10b、ROM(Read Only Memory)10c、補助記憶装置10d、およびNIC(Network Interface Card)10eなどによって構成される。
NIC10eは、予約情報管理サーバ2、タブレットコンピュータ6、またはモバイルコンピュータ4などと通信するための装置である。
ROM10cまたは補助記憶装置10dには、レジ情報管理プログラム1PG(図6参照)がインストールされている。レジ情報管理プログラム1PGは、各ユーザのレジ情報を管理し、必要に応じてタブレットコンピュータ6などに提供するためのプログラムである。
レジ情報管理プログラム1PGは、RAM10bにロードされ、CPU10aによって実行される。補助記憶装置10dとして、ハードディスクまたはSSD(Solid State Drive)などが用いられる。
予約情報管理サーバ2のハードウェアの構成も、レジ情報管理サーバ1のハードウェアの構成と基本的に同様である。ただし、予約情報管理サーバ2のROMまたは補助記憶装置には、予約情報管理プログラム2PG(図7参照)がインストールされている。予約情報管理プログラム2PGは、RAMにロードされCPUによって実行される。
タブレットコンピュータ6は、図4に示すように、CPU60a、RAM60b、ROM60c、フラッシュメモリ60d、タッチパネルディスプレイ60e、操作ボタン群60f、無線LAN通信装置60g、入出力インタフェース60h、近距離無線通信装置60i、およびデジタルカメラ60jなどによって構成される。
タッチパネルディスプレイ60eは、種々の画面を表示し、タッチされた位置を検知してCPU60aにその位置を通知する。
操作ボタン群60fは、いわゆるホーム画面に戻るためのボタン、音量を調整するためのボタン、および電源のオン/オフを切り換えるためのボタンなどによって構成される。
無線LAN通信装置60gは、IEEE802.11の規格に基づいて通信回線36の無線基地局と通信を行う。
入出力インタフェース60hは、周辺機器との間でデータをやり取りするための装置である。入出力インタフェース60hとして、USBボードが用いられる。
近距離無線通信装置60iは、通信距離が数メートル〜数十メートルくらいの無線通信の規格に基づいて他の装置と通信を行う。以下、近距離無線通信装置60iとして、Bluetoothの近距離無線通信装置が用いられる場合を例に説明する。
デジタルカメラ60jは、タブレットコンピュータ6の前面、例えばタッチパネルディスプレイ60eの真横に設けられており、画像を撮影し画像データを生成する。
ROM60cまたはフラッシュメモリ60dには、チェックイン手続プログラム6PG(図8参照)がインストールされている。チェックイン手続プログラム6PGは、ユーザが宿泊施設へチェックインする際の手続を行うためのプログラムである。
チェックイン手続プログラム6PGは、RAM60bにロードされ、CPU60aによって実行される。
モバイルコンピュータ4は、図5に示すように、CPU40a、RAM40b、ROM40c、フラッシュメモリ40d、タッチパネルディスプレイ40e、操作ボタン群40f、無線LAN通信装置40g、携帯電話通信装置40h、近距離無線通信装置40i、およびデジタルカメラ40jなどによって構成される。
タッチパネルディスプレイ40eは、種々の画面を表示し、タッチされた位置を検知してCPU40aにその位置を通知する。
操作ボタン群40fは、いわゆるホーム画面に戻るためのボタン、音量を調整するためのボタン、および電源のオン/オフを切り換えるためのボタンなどによって構成される。
無線LAN通信装置40gは、IEEE802.11の規格に基づいて無線基地局と通信を行う。
携帯電話通信装置40hは、CDMA(Code Division Multiple Access)2000、W−CDMA(Wideband-CDMA)、またはLTE(Long Term Evolution)などの規格に基づいて、携帯電話回線を介して他の装置と通信を行う。
近距離無線通信装置40iは、タブレットコンピュータ6の近距離無線通信装置60iと同じ規格の通信装置である。したがって、近距離無線通信装置40iは、Bluetoothの近距離無線通信装置である。
デジタルカメラ40jは、画像を撮影し画像データを生成する。動画像を撮影し動画像データを生成することもできる。
ROM40cまたはフラッシュメモリ40dには、メーラおよびウェブブラウザのほか、スマートキープログラム4PG(図8参照)が記憶されている。スマートキープログラム4PGは、モバイルコンピュータ4をスマートキーとして機能させるためのプログラムである。「スマートキー」は、部屋のドアにタッチしまたは近づくとロックを解除することができるキー(鍵)である。これらのプログラムは、RAM40bにロードされ、CPU40aによって実行される。
レジ情報管理プログラム1PGによると、図6に示す登録済データ検索部101、電子サイン取得部102、レジデータ登録部103、チェックインコード送信部104、レジデータ提供部105、レジデータ更新部106、サービス使用適否登録部107、サービス案内通知部108、追加料金問合部161、追加料金通知部162、チェックアウト通知部163、レジデータ記憶部171、および電子サインデータ記憶部172などがレジ情報管理サーバ1に実現される。
予約情報管理プログラム2PGによると、図7に示す予約受付処理部201、予約通知部202、チェックイン予定者登録部203、滞在者登録処理部204、追加サービス登録部205、追加サービス回答部206、チェックアウト処理部207、予約データ記憶部271、予定者データ記憶部272、滞在者データ記憶部273、および追加サービスデータ記憶部274などが予約情報管理サーバ2に実現される。
チェックイン手続プログラム6PGによると、図8に示すレジデータ取得部601、レジ画面表示部602、更新データ送信部603、精算処理部604、ルームキー提供処理部605、およびサービス適用処理部606などがタブレットコンピュータ6に実現される。
スマートキープログラム4PGによると、図8に示す識別子送信部401および解錠処理部402などがモバイルコンピュータ4に実現される。
以下、図6〜図8に示す各装置の各部を、あるユーザ5PAが宿泊施設を利用する場合を適宜、例として挙げながら、予約の際の処理、チェックインの際の処理、宿泊中の処理、およびチェックアウトの際の処理に大別して説明する。
〔予約の際の処理〕
図9は、予約データ7Cの例を示す図である。図10は、サービス案内メール7Fの例を示す図である。図11は、登録用ウェブページ8Bの例を示す図である。図12は、レジデータ7Hの例を示す図である。図13は、チェックイン用メール7Jの例を示す図である。
ユーザ5PAは、ユーザ5PA自身のモバイルコンピュータ4(以下、「モバイルコンピュータ4A」と記載する。)のウェブブラウザを操作することによって宿泊施設の予約用のウェブサイトへアクセスする。
すると、予約情報管理サーバ2において、予約受付処理部201は、部屋の予約を受け付けるための処理を次のように実行する。
予約受付処理部201は、予約に関する情報を入力するためのウェブページである予約用ウェブページ8Aを表示するための予約ページデータ7Aをモバイルコンピュータ4へ送信する。すると、モバイルコンピュータ4は、予約ページデータ7Aに基づいて予約用ウェブページ8Aを表示する。
ユーザ5PAは、ユーザ5PA自身の氏名、電子メールアドレス、住所、電話番号、および勤務先のほか、宿泊する期間(宿泊期間)、部屋のタイプ(部屋タイプ)、および宿泊する人数(宿泊人数)などを予約用ウェブページ8Aに入力する。すると、モバイルコンピュータ4は、入力されたこれらの情報を示す予約要求データ7Bを予約情報管理サーバ2へ送信する。なお、勤務先は、入力しなくてもよい。また、一部の情報については、後述するように、チェックインの際に入力することができる。
予約受付処理部201は、予約要求データ7Bを受信すると、ユニークな文字列を予約コードとして発行する。そして、予約要求データ7Bに示される情報を今回の宿泊の料金(宿泊料金)および発行した予約コードとともに示すデータを生成し、図9のように、予約データ7Cとして予約データ記憶部271に記憶させる。
これにより、部屋の予約が完了する。本例では、ユーザ5PAの予約の予約データ7Cとして、予約データ7C3が予約データ記憶部271に記憶される。
予約がなされるごとに、予約データ記憶部271には、その予約の予約データ7Cが予約受付処理部201によって生成され、記憶される。したがって、予約データ記憶部271には、予約データ7Cが次々に蓄積される。
また、ユーザは、電話によって予約を行うこともできる。この場合は、宿泊施設の従業員がユーザから上述の情報を聞き取り、オンプレコンピュータ33を操作するなどして予約情報管理サーバ2に入力する。すると、予約受付処理部201は、入力された情報などを示す予約データ7Cを生成し、予約データ記憶部271に記憶させる。
予約通知部202は、予約データ記憶部271に予約データ7Cが記憶されると、予約通知データ7Dをレジ情報管理サーバ1へ送信することによって、予約が受け付けられたことをレジ情報管理サーバ1へ通知する。
予約通知データ7Dには、この予約データ7Cに示される情報のうちの電子メールアドレス、宿泊期間、氏名、住所、電話番号、および勤務先が示される。本例では、予約データ7C3に示される電子メールアドレスないし勤務先が予約通知データ7Dに示される。ただし、ユーザ5PAが予約用ウェブページ8Aに入力しなかった情報は、示されない。
レジ情報管理サーバ1において、予約情報管理サーバ2から予約通知データ7Dが送信されてくると、登録済データ検索部101、電子サイン取得部102、およびレジデータ登録部103は、レジ情報を登録するための処理を次のように実行する。
登録済データ検索部101は、電子サインデータ記憶部172の中から、予約通知データ7Dに示される電子メールアドレスに対応付けられている電子サインデータ7Eを検索する。電子サインデータ7Eについては、後述する。
登録済データ検索部101による検索の結果、そのような電子サインデータ7Eが見つからなかった場合に、電子サイン取得部102は、電子サインデータ7Eをユーザ5PAから取得するための処理を次のように行う。
電子サイン取得部102は、予約通知データ7Dに示される電子メールアドレス(本例では、ユーザ5PAの電子メールアドレス)に宛てて図10のようなサービス案内メール7Fを送信する。サービス案内メール7Fは、フロントを介さずにチェックインすることができるサービスを案内する電子メールである。以下、このサービスを「フロントレスチェックインサービス」と記載する。
モバイルコンピュータ4Aは、メーラによってサービス案内メール7Fを受信し表示する。ユーザ5PAは、フロントレスチェックインサービスを使用したい場合は、ハイパーリンク7Faをタッチする。
すると、モバイルコンピュータ4Aは、ウェブブラウザによって、図11のような、ハイパーリンク7Faに対応するウェブページである登録用ウェブページ8Bを、レジ情報管理サーバ1へ要求する。
電子サイン取得部102は、モバイルコンピュータ4Aからの要求に従って、登録用ウェブページ8Bを表示するための登録ページデータ7Gをモバイルコンピュータ4Aへ送信する。
モバイルコンピュータ4Aは、登録ページデータ7Gを受信すると、これに基づいて登録用ウェブページ8Bを表示する。ユーザ5PAは、自分の氏名を、描画領域8Baを指でなぞることによって入力する。つまり、自筆で氏名の画像を入力する。以下、このようにして入力された、自筆の氏名の画像を「電子サイン」と記載する。そして、保存ボタン8Bbをタッチする。
すると、モバイルコンピュータ4Aは、電子サインの画像データを電子サインデータ7Eとしてレジ情報管理サーバ1へ送信する。
そして、電子サイン取得部102は、電子サインデータ7Eをモバイルコンピュータ4Aから受信する。
このようにして、電子サイン取得部102は、電子サインデータ7Eを取得する。そして、電子サインデータ7Eを、予約通知データ7Dに示される電子メールアドレス(本例では、ユーザ5PAの電子メールアドレス)と対応付けて電子サインデータ記憶部172に記憶させる。
ユーザがこのように電子サインを入力するごとに、電子サインデータ7Eが生成され、そのユーザの電子メールアドレスと対応付けられて電子サインデータ記憶部172に記憶される。
なお、モバイルコンピュータ4Aとして、タッチパネルディスプレイを有しない装置(例えば、フィーチャフォン)が用いられる場合は、電子サインを入力することができない。そこで、保留ボタン8Bcをタッチすることによって、この時点では入力するのを保留し、後で宿泊施設で入力することができる。
保留ボタン8Bcがタッチされた場合は、モバイルコンピュータ4Aは、その旨をレジ情報管理サーバ1へ通知する。すると、電子サイン取得部102は、電子サインデータ7Eの取得の処理を中止する。
レジデータ登録部103は、登録済データ検索部101および電子サイン取得部102による上述の処理と前後してまたは並行して、レジコードおよびワンタイムパスワードを発行し、レジデータ7Hを生成し、図12のようにレジデータ記憶部171に記憶させる。
レジデータ7Hは、発行したレジコードおよびワンタイムパスワードのほか、使用フラグを予約通知データ7Dに追記したものである。例えば、予約データ7C3(図9参照)に基づいて予約通知データ7Dが送信されてきた場合は、レジデータ7H3がレジデータ7Hとして生成されレジデータ記憶部171に記憶される。なお、レジコードは、ユニークな文字列である。したがって、レジコードによってレジデータ7Hを識別することができる。
ワンタイムパスワードの使用方法は、後述する。使用フラグは、追加料金が発生した場合であってもフロントを介さずにチェックアウトの手続を行うことができるサービスを使用するか否かを示すフラグである。以下、このサービスを「フロントレスチェックアウトサービス」と記載する。使用フラグの初期値として、NULLが示される。
このように、予約情報管理サーバ2から予約通知データ7Dが送信されてくるごとに、レジデータ7Hが生成されレジデータ記憶部171に記憶される。
チェックインコード送信部104は、レジデータ登録部103によってレジデータ7Hがレジデータ記憶部171に記憶されると、そのレジデータ7Hに示される電子メールアドレスに宛てて図13のようなチェックイン用メール7Jを送信する。チェックイン用メール7Jは、チェックインの際に使用する二次元バーコード7Jaを記した電子メールである。コードとして、例えばQR(Quick Response)コードまたはカラーコードのような公知の規格の二次元バーコードが用いられる。本実施形態では、QRコード(登録商標)が用いられる場合を例に説明する。
二次元バーコード7Jaには、ネットワークにおける、そのレジデータ7Hのアドレスと、そのレジデータ7Hに示されるワンタイムパスワードとが示される。これらの情報は、URL(Uniform Resource Locator)によって表わされる。
例えば、レジデータ7H3が記憶され、レジデータ7H3のアドレスが「https://www.reg.example.jp/reg-db/r0003.dat」であり、ワンタイムパスワードが「774afg」である場合は、「https://www.reg.example.jp/reg-db/r0003.dat?pw=774afg」のようなURLを表わす二次元バーコードが二次元バーコード7Jaとしてチェックイン用メール7Jに記される。
モバイルコンピュータ4Aは、メーラによってチェックイン用メール7Jを受信し表示する。なお、予約の際は、チェックイン用メール7Jを表示しなくてもよい。次に説明するように、チェックインの際に表示すればよい。
〔チェックインの際の処理〕
図14は、チェックイン予定者データ7Kの例を示す図である。図15は、ホーム画面8Cの例を示す図である。図16は、チェックイン画面8Dの例を示す図である。図17は、精算用画面8Eの例を示す図である。図18は、キー発行案内画面8Fの例を示す図である。図19は、滞在者データ7Nの例を示す図である。図20は、案内画面8Gの例を示す図である。図21は、サービス案内メール7Rの例を示す図である。
予約情報管理サーバ2において、チェックイン予定者登録部203は、毎日、チェックインすることができる時刻になる前の所定の時刻(例えば、午前11時)に、当日に宿泊する予定であるユーザ(以下、「チェックイン予定者」と記載する。)ごとのチェックイン予定者データ7Kを次のように生成し、予定者データ記憶部272に記憶させる。
チェックイン予定者登録部203は、チェックイン予定者の予約データ7C(図9参照)を予約データ記憶部271から検索し読み出す。つまり、当日が開始日である宿泊期間を示す予約データ7Cを読み出す。読み出した予約データ7Cそれぞれに部屋タイプに応じて、チェックイン予定者それぞれが使用する部屋を決定する。部屋の決定の処理は、公知の方法によって行われる。または、宿泊施設の従業員が決定し、オンプレコンピュータ33を操作するなどして予約情報管理サーバ2に入力してもよい。
そして、チェックイン予定者登録部203は、各予約データ7Cに支払フラグおよび決定した各部屋の部屋番号を追記することによって、各チェックイン予定者のチェックイン予定者データ7Kを生成し、図14に示すように予定者データ記憶部272に記憶させる。支払フラグの初期値は、未だ宿泊料金を支払っていない旨を示す「0」である。なお、この際に、宿泊期間が過ぎた宿泊者のチェックイン予定者データ7Kを予定者データ記憶部272から削除してもよい。
以上の処理によると、例えば、ユーザ5PAが宿泊する日(予約データ7C3に示される宿泊期間の開始日つまり2016年11月1日)の所定の時刻になると、予約データ7C3が予約データ記憶部271から読み出され、予約データ7C3に示される部屋タイプつまりシングルの部屋(本例では、512号室)がユーザ5PAの部屋に決定する。そして、予約データ7C3に支払フラグおよびその部屋の部屋番号を追記することによって、ユーザ5PAのチェックイン予定者データ7Kとしてチェックイン予定者データ7K3が生成され、予定者データ記憶部272に記憶される。
ユーザ5PAは、宿泊施設に到着したら、フロント、チェックインユニット34(図2参照)、または自動精算機32のいずれかで、チェックインの手続を行うことができる。ただし、チェックインすることができる時刻になっていなければ、この時刻が過ぎるのを待つ。
フロントでチェックインする場合は、宿泊施設の従業員が従来通りにオペレーションを行う。よって、この場合の処理については、説明を省略する。
ユーザ5PAは、チェックインユニット34によってチェックインの手続を行う場合は、チェックインユニット34の正面へ行く。
タブレットコンピュータ6は、誰によっても操作がなされていないとき、つまり、アイドリングの状態であるときに、図15のようなホーム画面8Cを表示している。ホーム画面8Cは、フロントを介さずにチェックインの手続を行う方法を案内する画面である。
ユーザ5PAは、モバイルコンピュータ4Aのメーラを操作することによって、チェックイン用メール7J(図13参照)を開くように指令する。すると、モバイルコンピュータ4Aは、メーラによってチェックイン用メール7Jを表示する。そして、ユーザ5PAは、二次元バーコード7Jaが読み取られるように、モバイルコンピュータ4Aをマルチカードリーダライタ342にかざす。または、二次元バーコード7Jaが印刷された用紙をかざしてもよい。
マルチカードリーダライタ342は、物体が接近したことを検知すると、撮影を開始する。そして、撮影した画像の中から二次元バーコード7Jaを抽出し、タブレットコンピュータ6へ二次元バーコード7Jaの画像データを送信する。
タブレットコンピュータ6において、二次元バーコード7Jaの画像データが送信されてくると、レジデータ取得部601は、チェックインしようとしているユーザ(本例では、ユーザ5PA)のレジデータ7Hを取得するための処理を次のように実行する。
レジデータ取得部601は、二次元バーコード7Jaを解析することによって、二次元バーコード7Jaに示されるURLを検出する。そして、そのURLに基づいてレジ情報管理サーバ1へアクセスし、レジデータ7Hを要求する。この際に、URLに含まれるワンタイムパスワードがレジ情報管理サーバ1へ通知される。
レジ情報管理サーバ1において、レジデータ提供部105は、要求されたレジデータ7Hをタブレットコンピュータ6へ提供する処理を次のように実行する。
レジデータ提供部105は、レジデータ記憶部171からレジデータ7Hを読み出し、通知されたワンタイムパスワードとそのレジデータ7Hに示されるワンタイムパスワードとを照合する。そして、両者が一致する場合は、そのレジデータ7Hをタブレットコンピュータ6へ送信する。なお、ワンタイムパスワードを無効にするために、そのレジデータ7Hからワンタイムパスワードを削除する。
さらに、レジデータ提供部105は、そのレジデータ7Hに示される電子メールアドレスに対応付けられている電子サインデータ7Eを電子サインデータ記憶部172から検索する。そして、その電子サインデータ7Eが見つかれば、その電子サインデータ7Eを電子サインデータ記憶部172から読み出してタブレットコンピュータ6へ送信する。
一方、両者が一致しない場合は、レジデータ提供部105は、不正なアクセスである旨をタブレットコンピュータ6へ通知する。
タブレットコンピュータ6において、レジ画面表示部602は、レジデータ取得部601によってレジデータ7Hが取得されると、図16のような、フロントレスチェックインサービスでチェックインするためのチェックイン画面8Dをタッチパネルディスプレイ60eに表示させる。本例では、レジデータ7H3が受信される。
チェックイン画面8Dには、情報を入力するオブジェクトとして、テキストボックス8Da〜8Ddおよび描画領域8Deが配置されている。テキストボックス8Da〜8Ddは、それぞれ、氏名、住所、電話番号、および勤務先を入力するための領域である。描画領域8Deは、電子サインを入力するための領域である。
テキストボックス8Da〜8Ddには、デフォルトの値として、受信したレジデータ7Hに示される氏名、住所、電話番号、および勤務先が予め入力されている。本例では、レジデータ7Hに示される、ユーザ5PAの住所、電話番号、および勤務先が予め入力されている。
レジデータ7Hとともに電子サインデータ7Eが受信された場合は、さらに、描画領域8Deに、デフォルトの値として、電子サインデータ7Eに示される電子サインが予め入力されている。本例では、ユーザ5PAの電子サインが予め入力されている。
ここで、ユーザ5PAは、デフォルトの値を確認し、誤りがある情報があればそれを修正する。または、空欄があれば、必要に応じて情報を入力する。そして、登録ボタン8Dfを押す。すると、更新データ送信部603および精算処理部604は、次の処理を実行する。
更新データ送信部603は、修正されまたは入力された情報とタブレットコンピュータ6を操作しているユーザ(本例では、ユーザ5PA)の電子メールアドレスとを示す更新データ7Lをレジ情報管理サーバ1へ送信する。なお、情報が更新されなくても、更新データ7Lがレジ情報管理サーバ1へ送信される。
レジ情報管理サーバ1において、レジデータ更新部106は、更新データ7Lを受信すると、更新データ7Lに氏名、住所、電話番号、および勤務先のいずれかが示される場合は、更新データ7Lに示される電子メールアドレスを示すレジデータ7Hをレジデータ記憶部171から検索する。そして、そのレジデータ7Hを、更新データ7Lに合うように更新する。つまり、更新データ7Lに示される情報を示すようにレジデータ7Hを更新する。例えば、更新データ7Lに勤務先として「D県庁」と示される場合は、そのレジデータ7Hの勤務先の値を「D県庁」に書き換える。
更新データ7Lに電子サインが示される場合は、レジデータ更新部106は、その電子サインを示す電子サインデータ7Eを生成しその電子メールアドレスと対応付けて電子サインデータ記憶部172に記憶させる。ただし、既に、その電子メールアドレスと対応付けられている電子サインデータ7Eが電子サインデータ記憶部172に記憶されている場合は、この電子サインデータ7Eを削除した後、生成した電子サインデータ7Eを記憶させる。
なお、登録ボタン8Dfがタッチされる直前の、テキストボックス8Da〜8Ddおよび描画領域8Deそれぞれに入力されている情報のデータは、宿泊施設におけるローカルのレジ情報のデータとして所定のデータベースに保存される。または、これらの情報がプリンタによって印刷され、印刷物として管理される。
タブレットコンピュータ6において、精算処理部604は、更新データ送信部603によって更新データ7Lが送信されたら、宿泊料金の精算のための処理を次のように実行する。
精算処理部604は、図17のような、宿泊料金の精算の仕方を説明する精算用画面8Eをタッチパネルディスプレイ60eに表示させる。すると、ユーザ5PAは、自分のクレジットカードをクレジットカード端末341(図2参照)に挿入し、暗証番号を入力する。
クレジットカード端末341は、クレジットカード会社または決済代行センタのコンピュータへ接続し、宿泊料金の決済を行う。さらに、そのクレジットカードの与信枠のうちの一定の金額分を、後に生じ得る追加料金の支払いのために確保する。つまり、一定の金額の仮売上を行う。仮売上がなされると、この仮売上を識別するための決済ID(identification)が発行され、そのコンピュータからクレジットカード端末341へ送信されてくる。そして、決済が完了したら、宿泊料金の領収書をプリンタ343に印刷させる。これにより、精算が完了する。これらの処理は、公知の方法によって行われる。
また、決済が完了したら、クレジットカード端末341は、タブレットコンピュータ6へその旨を決済IDとともに通知する。
すると、ルームキー提供処理部605およびサービス適用処理部606によって次の処理が行われる。
ルームキー提供処理部605は、タブレットコンピュータ6を操作しているユーザ(本例では、ユーザ5PA)にルームキーを提供するための処理を次のように行う。
ルームキー提供処理部605は、図18のようなキー発行案内画面8Fをタッチパネルディスプレイ60eに表示させる。キー発行案内画面8Fは、ルームキーカード345を1枚取ってマルチカードリーダライタ342にかざすように促す画面である。
ここで、ユーザ5PAは、ルームキーカード345を取り、マルチカードリーダライタ342にかざす。
すると、マルチカードリーダライタ342は、ルームキーカード345のICタグからカード識別子を読み取り、タブレットコンピュータ6へ送信する。
そして、ルームキー提供処理部605は、操作完了通知データ7Mを予約情報管理サーバ2へ送信する。
操作完了通知データ7Mには、マルチカードリーダライタ342から送信されてきたカード識別子、クレジットカード端末341から送信されてきた決済ID、およびタブレットコンピュータ6を操作しているユーザ(本例では、ユーザ5PA)の電子メールアドレスが示されている。この電子メールアドレスは、レジデータ取得部601によって取得されたレジデータ7Hに示されるものである。
または、マルチカードリーダライタ342のカード識別子の代わりに、次のように暗証コードを用いてもよい。ルームキー提供処理部605は、ユニークな暗証コードをランダム関数によって生成する。そして、カード識別子の代わりに暗証コードを示すように操作完了通知データ7Mを生成し、予約情報管理サーバ2へ送信する。さらに、暗証コードをルームキーカード345に記憶させるようにマルチカードリーダライタ342へ指令する。
すると、マルチカードリーダライタ342は、暗証コードをルームキーカード345に書き込む。
予約情報管理サーバ2において、滞在者登録処理部204は、操作完了通知データ7Mを受信すると、滞在者データ7Nを生成し滞在者データ記憶部273へ記憶させる。滞在者データ7Nは、チェックインしたユーザつまり滞在者の部屋および仮支払などの情報を示すデータである。滞在者データ7Nは、次のように生成され滞在者データ記憶部273へ記憶される。
滞在者登録処理部204は、操作完了通知データ7Mに示される電子メールアドレスを示すチェックイン予定者データ7Kを予定者データ記憶部272の中から検索し読み出す。そして、受信した操作完了通知データ7Mに示される決済IDおよびカード識別子と、読み出したチェックイン予定者データ7Kに示される予約コードおよび部屋番号と、チェックアウトフラグとを示すデータを生成し、図19のように滞在者データ7Nとして滞在者データ記憶部273へ記憶させる。
その結果、例えば滞在者がユーザ5PAである場合は、滞在者データ7N3がユーザ5PAの滞在者データ7Nとして生成され滞在者データ記憶部273に記憶される。これにより、ユーザ5PAが取ったルームキーカード345のカード識別子とユーザ5PAが使用される部屋の部屋番号とが対応付けられ、そのルームキーカード345がアクティベートされ、ルームキーカード345がスマートキーとして機能するようになる。カード型のルームキーによるロックの解除の技術として、公知の技術が用いられる。
さらに、滞在者登録処理部204は、そのチェックイン予定者データ7Kの支払フラグを、宿泊料金を支払った旨を示す「1」に更新する。
なお、ユーザ5PAは、ルームキーカード345の代わりにモバイルコンピュータ4Aをルームキーとしてアクティベートさせることができる。この場合は、滞在者登録処理部204は、識別子をモバイルコンピュータ4Aへ要求する。
すると、モバイルコンピュータ4Aの識別子送信部401は、モバイルコンピュータ4A自身の識別子(例えば、Bluetoothアドレス、MAC(Media Access Control)アドレス、またはSSID(Service Set Identifier)をタブレットコンピュータ6へ送信する。なお、フロントレスチェックアウトサービス専用の識別子を予め用意しておき、それを送信してもよい。
そして、ルームキー提供処理部605は、モバイルコンピュータ4Aから送信されてきた識別子をカード識別子の代わりに示すように操作完了通知データ7Mを生成し、予約情報管理サーバ2へ送信する。
部屋の解錠の際に、解錠処理部402は、モバイルコンピュータ4A自身の識別子をBluetoothによって発信する。すると、部屋のドアに設置されたキー装置によって解錠される。このような解錠のシステムとして、例えば、ソフトバンク株式会社のAMADASが用いられる。
以上の処理によって、チェックインの手続および処理が完了し、ユーザ5PAは、自分に割り当てられた部屋へ入ることができるようになる。
さらに、精算の処理が完了したら、タブレットコンピュータ6において、サービス適用処理部606は、フロントレスチェックアウトサービスをユーザ(滞在者)に使用させるための処理を次のように行う。
サービス適用処理部606は、図20のような、フロントレスチェックアウトサービスを勧める案内画面8Gをタッチパネルディスプレイ60eに表示させる。ここで、ユーザは、フロントレスチェックアウトサービスを利用する場合は利用ボタン8Gaをタッチする。利用しない場合は非利用ボタン8Gbをタッチする。
そして、サービス適用処理部606は、利用ボタン8Gaがタッチされた場合は、利用する旨およびタブレットコンピュータ6を操作しているユーザ(本例では、ユーザ5PA)の電子メールアドレスを示す利用通知データ7Q1をレジ情報管理サーバ1へ送信する。一方、非利用ボタン8Gbがタッチされた場合は、利用しない旨およびその電子メールアドレスを示す非利用通知データ7Q2をレジ情報管理サーバ1へ送信する。
レジ情報管理サーバ1において、利用通知データ7Q1または非利用通知データ7Q2を受信すると、サービス使用適否登録部107およびサービス案内通知部108によって次の処理が行われる。
サービス使用適否登録部107は、利用通知データ7Q1を受信すると、利用通知データ7Q1に示される電子メールアドレスを示すレジデータ7Hをレジデータ記憶部171から検索し、そのレジデータ7Hの使用フラグを、フロントレスチェックアウトサービスを利用することを意味する値である「1」に更新する。一方、非利用通知データ7Q2を受信すると、非利用通知データ7Q2に示される電子メールアドレスを示すレジデータ7Hをレジデータ記憶部171から検索し、そのレジデータ7Hの使用フラグを、フロントレスチェックアウトサービスを利用しないことを意味する値である「0」に更新する。
利用通知データ7Q1が受信された場合は、さらに、サービス案内通知部108は、図21のようなサービス案内メール7Rを、利用通知データ7Q1に示される電子メールアドレスに宛てて送信する。サービス案内メール7Rは、フロントレスチェックアウトサービスの詳細およびそれを使用するためのウェブページ(後述するチェックアウトサービスページ8H)を案内する電子メールである。本例では、ユーザ5PAの電子メールアドレスに宛てて送信される。サービス案内メール7Rには、チェックアウトサービスページ8Hへのハイパーリンク7Raが含まれている。
モバイルコンピュータ4Aは、メーラによってサービス案内メール7Rを受信し表示する。
〔宿泊中の処理〕
図22は、追加サービスデータ7Sの例を示す図である。図23は、チェックアウトサービスページ8Hの例を示す図である。
ユーザ5PAは、滞在中、宿泊施設の様々なサービスを受けることができる。有料のサービスを受けることによって生じる料金(以下、「追加料金」と記載する。)の支払いの手続は、従来、チェックアウトの際にフロントで行わなければならない。しかし、フロントレスチェックアウトサービスによると、上述の通り、フロントに立ち寄らなくても手続を行うことができる。以下、この仕組みについて説明する。
宿泊施設の従業員は、ユーザ5PAが有料のサービスを受けると、そのサービスの名称(サービス名)および追加料金の金額をユーザ5PAの部屋番号とともにPOS端末35に入力する。すると、POS端末35は、入力された情報を示す追加サービスデータ7Sを予約情報管理サーバ2へ送信する。
予約情報管理サーバ2において、追加サービス登録部205は、追加サービスデータ7Sを受信すると、図22のように、追加サービスデータ7Sを追加サービスデータ記憶部274に記憶させる。
さらに、ユーザ5PAは、滞在中に受けた有料のサービスをモバイルコンピュータ4Aによって次のように確認することができる。
ユーザ5PAは、モバイルコンピュータ4Aのメーラを操作して、サービス案内メール7R(図21参照)を開くように指令する。すると、モバイルコンピュータ4Aは、メーラによってサービス案内メール7Rを表示する。ユーザ5PAは、サービス案内メール7Rの中のハイパーリンク7Raをタッチする。
モバイルコンピュータ4Aは、ウェブブラウザによって、ハイパーリンク7Raに基づいてチェックアウトサービスページ8Hをレジ情報管理サーバ1へ要求する。この際に、ユーザ5PAを特定するための情報をレジ情報管理サーバ1へ通知する。以下、この情報として電子メールアドレスが用いられる場合を例に説明する。
すると、レジ情報管理サーバ1において、追加料金問合部161は、料金問合データ7Tを予約情報管理サーバ2へ送信することによって、ユーザ5PAに掛かる追加料金を予約情報管理サーバ2へ問い合わせる。料金問合データ7Tには、モバイルコンピュータ4Aから通知された電子メールアドレス(つまり、ユーザ5PAの電子メールアドレス)が示される。
予約情報管理サーバ2において、追加サービス回答部206は、料金問合データ7Tを受信すると、追加料金に関してレジ情報管理サーバ1へ回答する処理を次のように行う。
追加サービス回答部206は、料金問合データ7Tに示される電子メールアドレスを示すチェックイン予定者データ7Kを予定者データ記憶部272(図14参照)の中から検索する。見つかったチェックイン予定者データ7Kに示される部屋番号を示す追加サービスデータ7Sを追加サービスデータ記憶部274(図22参照)の中から検索し読み出す。そして、読み出した追加サービスデータ7Sをレジ情報管理サーバ1へ送信する。
レジ情報管理サーバ1において、追加料金通知部162は、追加サービスデータ7Sを受信すると、図23のようなチェックアウトサービスページ8Hを表示するためのウェブページデータ7Uを、モバイルコンピュータ4Aへ送信する。
モバイルコンピュータ4Aは、ウェブページデータ7Uを受信すると、ウェブページデータ7Uに基づいてウェブブラウザによってチェックアウトサービスページ8Hを表示する。
〔チェックアウトの際の処理〕
図24は、チェックアウト完了ページ8Jの例を示す図である。
ユーザ5PAは、チェックアウトする際も、上述の操作を行うことによって、モバイルコンピュータ4Aにチェックアウトサービスページ8Hを表示させる。そして、チェックアウトボタン8Haをタッチする。
すると、モバイルコンピュータ4Aは、チェックアウトの要求およびユーザ5PAの電子メールアドレスを示すチェックアウト要求データ7Vをレジ情報管理サーバ1へ送信する。
レジ情報管理サーバ1において、チェックアウト通知部163は、チェックアウト要求データ7Vを受信すると、これを予約情報管理サーバ2へ転送する。
予約情報管理サーバ2において、チェックアウト処理部207は、チェックアウト要求データ7Vを受信すると、チェックアウトのための処理を次のように実行する。
チェックアウト処理部207は、チェックアウト要求データ7Vに示される電子メールアドレスを示すチェックイン予定者データ7Kを予定者データ記憶部272(図14参照)の中から検索し、そのチェックイン予定者データ7Kに示される部屋番号を抽出する。抽出した部屋番号を示す滞在者データ7Nを滞在者データ記憶部273(図19参照)の中から検索し、その滞在者データ7Nのチェックアウトフラグを「1」に更新し、カード識別子を削除する。
さらに、チェックアウト処理部207は、その部屋番号を示す追加サービスデータ7Sを追加サービスデータ記憶部274(図22参照)の中から検索し、その追加サービスデータ7Sに示される追加料金の決済をクレジットカード会社または決済代行センタのコンピュータへ要求する。この際に、その滞在者データ7Nに示される決済IDをそのコンピュータへ通知する。そして、その追加サービスデータ7Sを追加サービスデータ記憶部274から削除する。これにより、追加料金の精算が完了する。なお、追加サービスデータ7Sが見つかった場合は、それぞれに示される追加料金について決済を要求する。
また、レジ情報管理サーバ1のチェックアウト通知部163は、チェックアウト要求データ7Vの送信後、図24のような、チェックアウトが完了した旨を示すウェブページであるチェックアウト完了ページ8Jを表示するためのページデータ7Wをモバイルコンピュータ4Aへ送信する。
モバイルコンピュータ4Aは、ページデータ7Wを受信すると、ページデータ7Wに基づいてチェックアウト完了ページ8Jを表示する。なお、チェックアウト通知部163は、追加料金の決済が完了したことを予約情報管理サーバ2へ確認してからページデータ7Wをモバイルコンピュータ4Aへ送信してもよい。
ユーザ5PAは、チェックインユニット34の代わりに自動精算機32を操作することによって、チェックインすることができる。既存の自動精算機には、チェックインユニット34のクレジットカード端末341およびプリンタ343に相当する機能が備わっている。さらに、マルチカードリーダライタ342の機能のうちの光学的に画像を読み取る機能(つまり、CCDまたはCMOS)も備わっていることが多い。しかし、ICタグの読取りまたは読み書きの機能が備わっていない場合がある。
この場合は、ユーザ5PAは、自動精算機32によって発行された領収書をフロントへ持っていく。そして、フロント係が、従来通りにルームキーカード345をアクティベートさせ、ユーザ5PAに渡す。
図25〜図26は、レジ情報管理サーバ1の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。図27は、予約情報管理サーバ2の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。図28は、タブレットコンピュータ6の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
次に、レジ情報管理サーバ1、予約情報管理サーバ2、タブレットコンピュータ6それぞれの全体的な処理の流れを、ユーザ5PAが宿泊施設を利用する場合を例に、フローチャートを参照しながら説明する。
レジ情報管理サーバ1は、レジ情報管理プログラム1PGに基づいて、図25〜図26に示す手順で処理を実行する。
レジ情報管理サーバ1は、ユーザ5PAの予約通知データ7Dを予約情報管理サーバ2から受信した場合は(図25の#701でYes)、ユーザ5PAの電子サインデータ7Eが電子サインデータ記憶部172の中から検索する(#702)。
記憶されていなければ(#703でNo)、レジ情報管理サーバ1は、電子サインデータ7Eを生成し電子サインデータ記憶部172によって記憶するための処理を行う(#704)。記憶されていれば、ステップ#704をスキップする。
さらに、レジ情報管理サーバ1は、予約通知データ7Dに基づいてユーザ5PAのレジデータ7Hを生成しレジデータ記憶部171によって記憶する(#705)。そして、モバイルコンピュータ4Aをチェックイン用メール7Jを送信することによって、ユーザ5PAへ二次元バーコードを発行する(#706)。
または、タブレットコンピュータ6からユーザ5PAのレジデータ7Hを要求された場合は(#707でYes)、そのレジデータ7Hをレジデータ記憶部171から読み出し(#708)、そのレジデータ7Hに示されるワンタイムパスワードと要求の際に通知されたワンタイムパスワードとを照合する(#709)。
そして、両者が一致すれば(#710でYes)、レジ情報管理サーバ1は、そのレジデータ7Hをタブレットコンピュータ6へ送信する(#711)。
または、タブレットコンピュータ6からユーザ5PAの更新データ7Lを受信した場合は(#712でYes)、レジ情報管理サーバ1は、その更新データ7Lに合わせてユーザ5PAのレジデータ7Hを更新する(#713)。
さらに、その更新データ7Lに電子サインが示されていれば、レジ情報管理サーバ1は、その電子サインを示すデータをユーザ5PAの電子サインデータ7Eとして生成し電子サインデータ記憶部172によって記憶する(#714)。なお、ユーザ5PAの古い電子サインデータ7Eがあれば、削除する。
または、タブレットコンピュータ6から利用通知データ7Q1を受信した場合は(#715でYes)、レジ情報管理サーバ1は、ユーザ5PAのレジデータ7Hの使用フラグを「1」に更新するとともに(#716)、サービス案内メール7Rをモバイルコンピュータ4Aへ送信する(#717)。
または、タブレットコンピュータ6から非利用通知データ7Q2を受信した場合は(#718でYes)、レジ情報管理サーバ1は、ユーザ5PAのレジデータ7Hの使用フラグを「0」に更新する(#719)。
または、モバイルコンピュータ4Aからチェックアウトサービスページ8Hを要求された場合は(図26の#720でYes)、レジ情報管理サーバ1は、予約情報管理サーバ2へ追加料金を問い合わせてユーザ5PAの追加サービスデータ7Sを取得する(#721)。そして、取得した追加サービスデータ7Sに基づいてウェブページデータ7Uを生成し、モバイルコンピュータ4Aへ送信する(#722)。
または、モバイルコンピュータ4Aからチェックアウト要求データ7Vを受信した場合は(#723でYes)、レジ情報管理サーバ1は、チェックアウト要求データ7Vを予約情報管理サーバ2へ転送することによって、ユーザ5PAがチェックアウトすることを通知する(#724)。
レジ情報管理サーバ1は、フロントレスチェックインサービスおよびフロントレスチェックアウトサービスを提供している間(#725でYes)、ステップ#702〜#724の処理を適宜、実行する。また、ユーザ5PA以外のユーザのためにも同様に、ステップ#702〜#724の処理を適宜、実行する。
予約情報管理サーバ2は、予約情報管理プログラム2PGに基づいて、図27に示す手順で処理を実行する。
予約情報管理サーバ2は、モバイルコンピュータ4Aから予約用ウェブページ8Aを要求された場合は(図27の#731でYes)、予約ページデータ7Aをモバイルコンピュータ4Aへ送信する(#732)。モバイルコンピュータ4Aから予約要求データ7Bを受信すると(#733)、予約データ7Cを生成して予約データ記憶部271によって記憶するとともに(#734)、予約通知データ7Dをレジ情報管理サーバ1へ送信する(#735)。
または、毎日、所定の時刻になったら(#736でYes)、予約情報管理サーバ2は、その日(当日)のチェックイン予定者の予約データ7Cを検索し(#737)、見つかった予約データ7Cに基づいてチェックイン予定者データ7Kを生成し予定者データ記憶部272によって記憶する(#738)。ユーザ5PAのチェックイン予定者データ7Kは、ユーザ5PAがチェックインする日に生成される。
または、ユーザ5PAの操作完了通知データ7Mを受信した場合は(#739でYes)、ユーザ5PAの滞在者データ7Nを生成し滞在者データ記憶部273によって記憶する(#740)。さらに、ユーザ5PAのチェックイン予定者データ7Kの支払フラグを「1」に更新する(#741)。
または、POS端末35からユーザ5PAの追加サービスデータ7Sを受信した場合は(#742でYes)、予約情報管理サーバ2は、これを追加サービスデータ記憶部274によって記憶する(#743)。
または、レジ情報管理サーバ1からユーザ5PAの料金問合データ7Tを受信した場合は(#744でYes)、予約情報管理サーバ2は、ユーザ5PAの追加サービスデータ7Sを追加サービスデータ記憶部274の中から検索して読み出し(#745)、レジ情報管理サーバ1へ送信する(#746)。
または、レジ情報管理サーバ1からユーザ5PAのチェックアウト要求データ7Vを受信した場合は(#747でYes)、予約情報管理サーバ2は、ユーザ5PAの滞在者データ7Nのチェックアウトフラグを「1」に更新するとともに(#748)、ユーザ5PAの追加サービスデータ7Sに基づいて、ユーザ5PAが追加で受けたサービスの料金(追加料金)の精算の処理を行う(#749)。
予約情報管理サーバ2は、フロントレスチェックインサービスおよびフロントレスチェックアウトサービスを提供している間(#750でYes)、ステップ#731〜#749の処理を適宜、実行する。また、ユーザ5PA以外のユーザのためにも同様に、ステップ#731〜#749の処理を適宜、実行する。
タブレットコンピュータ6は、チェックイン手続プログラム6PGに基づいて、図28に示す手順で処理を実行する。
タブレットコンピュータ6は、マルチカードリーダライタ342からユーザ5PAの二次元バーコード7Jaの画像データを受信すると(図28の#761でYes)、レジ情報管理サーバ1からユーザ5PAのレジデータ7Hを取得し(#762)、それに基づいてチェックイン画面8Dを表示する(#763)。
タブレットコンピュータ6は、ユーザ5PAがチェックイン画面8Dに情報を入力すると、その情報を受け付ける(#764)。そして、登録ボタン8Dfがタッチされると、更新データ7Lをレジ情報管理サーバ1へ送信する(#765)。さらに、タブレットコンピュータ6は、ユーザ5PAの宿泊料金の精算のための処理を行う(#766)。
精算の処理が終わると、タブレットコンピュータ6は、ユーザ5PAが取ったルームキーカード345をアクティベートすることによってユーザ5PAの部屋のスマートキーを発行するとともに(#767)、フロントレスチェックアウトサービスをユーザ5PAに案内し、使用するか否かの回答を受け付ける(#768)。そして、ユーザ5PAの回答をレジ情報管理サーバ1へ送信する(#769)。
タブレットコンピュータ6は、フロントレスチェックインサービスおよびフロントレスチェックアウトサービスを提供している間(#770でYes)、ステップ#761〜#769の処理を適宜、実行する。また、ユーザ5PA以外のユーザのためにも同様に、ステップ#761〜#769の処理を適宜、実行する。
本実施形態によると、従来はチェックインの際に宿泊施設で記入していた電子サインなどの必要な情報を予めレジ情報管理サーバに登録しておく。そして、チェックインの際にタブレットコンピュータ6がこれをダウンロードして用いる。よって、記入の手間を従来よりも軽減し、チェックインに掛かる時間を短くすることができる。これにより、チェックイン用の装置を増やすことなく、待ち時間を短くすることができる。
また、チェックインユニット34は、従来の専用の自動精算機よりも安価にかつ簡便に構築することができる。ユーザは、専用の自動精算機よりもタブレットコンピュータ6のほうが使い慣れているので、チェックインに掛かる時間を短くすることができる。
図29は、複数のチェックインユニット34の設置の例を示す図である。図30は、チェックインユニット34’の例を示す図である。
本実施形態では、ある1つの宿泊施設における手続のために宿泊手続処理システム5を使用する場合を例に説明したが、複数の宿泊施設それぞれにおける手続のために宿泊手続処理システム5を使用することもできる。このように使用するには、複数の宿泊施設それぞれに予約情報管理サーバ2を設ければよい。そして、レジ情報管理サーバ1およびタブレットコンピュータ6は、上述の種々の処理を、処理に係るユーザの宿泊施設の予約情報管理サーバ2を相手に行えばよい。
本実施形態では、宿泊施設にチェックインユニット34を1組だけ設置した場合を例に説明したが、複数組、設置してもよい。図29に示すように並べて設置してもよいし、数ヶ所に分散して設置してもよい。例えば、フロントの近傍、ロビー、応接室、VIPルーム、喫茶店、およびレストランなどに設置してもよい。そして、ユーザは、タブレットコンピュータ6をチェックインユニット34から取り外し、椅子またはソファに座って操作を行えばよい。
ボックス344の底部に車輪を付け、チェックインユニット34をワゴンのように移動させることができるようにしてもよい。
チェックインユニット34を手に持って運ぶことができるようにしてもよい。例えば、図30に示すチェックインユニット34’のように、タブレットコンピュータ6、クレジットカード端末341、マルチカードリーダライタ342、およびプリンタ343をアタッシュケースのようなカバン346に収納してもよい。
そして、従業員がチェックインユニット34’を持ってユーザを部屋に案内し、部屋の中でユーザにタブレットコンピュータ6を操作してもらってもよい。または、チェックインユニット34’をユーザに貸し出し、任意の場所で使用できるようにしてもよい。
本実施形態では、チェックイン用メール7Jの二次元バーコード7Jaの読取りおよびルームキーカード345のカード識別子の読取りをマルチカードリーダライタ342が行ったが、マルチカードリーダライタ342の代わりにデジタルカメラおよびICタグリーダライタをチェックインユニット34に設け、二次元バーコード7Jaをデジタルカメラに読み取らせ、カード識別子をICタグリーダライタに読み取らせてもよい。または、二次元バーコード7Jaをタブレットコンピュータ6のデジタルカメラ60jに読み取らせてもよい。
本実施形態では、ユーザを識別する情報として電子メールアドレスを用いたが、他の情報を用いてもよい。例えば、ユーザごとにユニークな会員コードを発行し、会員コードを用いてもよい。
本実施形態では、チェックインユニット34は、二次元バーコード7Jaを光学的に読み取ることによって二次元バーコード7Jaの画像データを取得したが、BluetoothまたはNFC(Near Field Communication)などによって取得してもよい。
本実施形態では、予約情報管理サーバ2として、宿泊施設のサーバ機が用いられる場合を例に説明したが、旅行代理店またはISPなどが運営する、いわゆる予約サイトを用いてもよい。
本実施形態では、クレジットカード端末341は、ユーザ5PAがチェックインする際に、ユーザ5PAのクレジットカードに対して発行された決済IDを滞在者データ記憶部273(図19参照)を記憶させるとともに、ユーザ5PAのクレジットカードの与信枠から一定の金額分を、追加料金の支払いのために確保した。
しかし、決済IDを記憶させておくだけでもよい。この場合は、次のように処理を行えばよい。ユーザ5PAが有料のサービスを受けて追加料金が生じるごとに、従業員は、ユーザ5PAの部屋の部屋番号をユーザ5PAから聞き、その部屋番号をPOS端末35へ入力する。この際に、ルームキーカード345をユーザ5PAから受け取り、その部屋番号が正しいか否かを確認してもよい。
すると、POS端末35は、入力された部屋番号に対応する決済IDを予約情報管理サーバ2へ問い合わせる。そして、クレジットカード会社または決済代行センタのコンピュータへ、読み取ったクレジットカード番号、決済ID、および追加料金を通知するとともに、この追加料金の決済を行うように要求する。
ユーザ5PAの決済IDは、ユーザ5PAがチェックアウトしたら、滞在者データ記憶部273から削除するなどして無効にしてもよい。
本実施形態では、レジ情報管理サーバ1を1台のサーバ機によって構成したが、複数台のコンピュータに分散して構成してもよい。予約情報管理サーバ2についても、同様である。
本実施形態では、レジ情報管理サーバ1は、ユーザのレジ情報を、ユーザが宿泊施設を予約する際に取得したが、他のタイミングで取得してもよい。例えば、レジ情報の登録用のウェブサイトを設けておき、ユーザは、予約するまでの任意の時期にこのウェブサイトにレジ情報を入力する。そして、レジ情報管理サーバ1は、入力されたレジ情報を示すデータをレジデータ7Hとして管理する。
ISPなどの事業者は、レジ情報管理プログラム1PGをレジ情報管理サーバ1にインストールすることによって、図6に示す各部を準備することができる。予約情報管理プログラム2PGを予約情報管理サーバ2にインストールすることによって、図7に示す各部を準備することができる。チェックイン手続プログラム6PGをタブレットコンピュータ6にインストールすることによって、図8に示す、タブレットコンピュータ6の各部を準備することができる。スマートキープログラム4PGをモバイルコンピュータ4にインストールすることによって、図8に示す、モバイルコンピュータ4の各部を準備することができる。
予約情報管理プログラム2PGまたはチェックイン手続プログラム6PGをインストールする作業は、宿泊施設の従業員に行ってもらってもよい。スマートキープログラム4PGをインストールする作業は、ユーザに行ってもらってもよい。
その他、宿泊手続処理システム5、レジ情報管理サーバ1、予約情報管理サーバ2、宿泊施設ネットワーク3、チェックインユニット34、タブレットコンピュータ6の全体または各部の構成、処理の内容、処理の順序、データの構成、画面の構成などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。