(第1の実施形態)
以下、自動倉庫を具体化した第1の実施形態を図1〜図6にしたがって説明する。なお、以下で説明する実施形態の自動倉庫は、自動搬送式納骨堂で用いられる。
図1に示すように、自動倉庫10は、棚11を備えている。棚11は、複数の支柱12及び複数の棚板13により構成されている。複数の支柱12は、図1において矢印X1で示す連方向に所定の間隔を置いて複数配列されるとともに、矢印Y1で示す前後方向に所定の間隔を置いて2列配列されている。複数の支柱12は、矢印Z1で示す上下方向に立設される四角柱状である。複数の支柱12は、それぞれが互いに平行に上下方向に延びている。連方向で隣り合う支柱12同士の距離は、前後方向で隣り合う支柱12同士の距離よりも短い。
各棚板13は、細長板状である。各棚板13の一端部は前後方向で隣り合う支柱12の一方に固定されるとともに、各棚板13の他端部は前後方向で隣り合う支柱12の他方に固定されている。そして、前後方向で隣り合う支柱12には、上下方向に所定の間隔を置いて棚板13が複数架け渡されている。上下方向で隣り合う棚板13は互いに平行に延びている。複数の棚板13は、連方向に複数配列されている。
図2に示すように、棚板13は、連方向で隣り合う支柱12において連方向で対向する側面に固定される細長平板状の固定部13aと、固定部13aに対して直交する方向に延びる細長平板状の載置部13bとから構成されるL字状である。各棚板13は、固定部13aにおける載置部13bとは反対側の面である外面が、連方向で隣り合う支柱12において連方向で対向する側面にそれぞれ固定されることにより、各支柱12に固定されている。各棚板13の載置部13bの上面は水平方向に延びている。
図1に示すように、棚11は、複数の支柱12及び複数の棚板13によって構成される収納部14を複数有している。複数の収納部14は、連方向に複数配列されるとともに上下方向に複数段設けられている。複数の収納部14には、図示しない骨壺が収容された荷である厨子16がそれぞれ収納されている。厨子16は、略立方体形状である四角箱状である。本実施形態において、厨子16は、トレイとしての機能を果たす厨子移載用容器20に載置された状態で収納部14に収納されている。厨子16及び厨子移載用容器20は、収納部14に収納される移載物W1である。よって、収納部14には、厨子16、及び厨子16が載置された厨子移載用容器20が移載物W1として収納されている。厨子移載用容器20は、連方向に複数配列されている棚板13のうち、連方向で隣り合う支柱12において連方向で対向する側面に固定された一対の棚板13の載置部13bの上面に載置されている。
自動倉庫10は、移載物W1を収納部14に対して水平方向にスライド移動させることで出し入れする移載機40を備えている。本実施形態において、移載物W1のスライド移動方向は、前後方向に一致する。移載機40は、棚11に対して連方向に走行可能であるとともに上下方向に昇降可能なスタッカクレーンである。
図2に示すように、移載機40は、一対の駆動ベルト41を有している。一対の駆動ベルト41は帯状である。一対の駆動ベルト41は、駆動ベルト41の面方向が上下方向に一致するとともに、平面視すると、略長四角環状に配置されている。一対の駆動ベルト41は、連方向に並んで配置されるとともに、一対の駆動ベルト41の短手方向が連方向に一致し、一対の駆動ベルト41の長手方向が前後方向に一致する。
移載機40は、各駆動ベルト41の内側で各駆動ベルト41の四隅にそれぞれ配置されるプーリ42a,42b,42c,42dを有している。各プーリ42a,42b,42c,42dの回転軸線は上下方向に延びている。各駆動ベルト41は、各プーリ42a,42b,42c,42dにそれぞれ掛装されている。
移載機40には、引掛部43が二つ設けられている。各引掛部43は、各駆動ベルト41の外周面に取り付けられる取付部43aと、取付部43aから突出する引掛ピン43bと、をそれぞれ有している。引掛ピン43bは、駆動ベルト41よりも上方に突出している。
そして、各プーリ42a,42b,42c,42dのうちの一つが図示しない駆動モータによって駆動すると、各駆動ベルト41が各プーリ42a,42b,42c,42dに掛装された状態で駆動する。この各駆動ベルト41の駆動に伴って、各引掛部43が、水平方向であって、且つ各駆動ベルト41の延設方向(図2に示す矢印R1の方向)へ各駆動ベルト41と一体的に移動する。
また、移載機40は、収納部14に対して出し入れされる移載物W1を載置可能な載置台44を有している。載置台44は平板状であるとともに、各プーリ42a,42b,42c,42dの上方に配置されている。
自動搬送式納骨堂において、参拝者が訪れると、移載機40は、移載物W1を棚11の収納部14から取り出して載置台44に載置した状態で、祭壇又は墓石まで搬送する。そして、参拝者による参拝が終わると、移載物W1を棚11の収納部14へ戻す。
図3及び図4に示すように、厨子移載用容器20は、厨子16が載置される本体部21を備えている。本体部21は、平面視長四角形状の底壁22と、底壁22の両短側縁からそれぞれ立設する一対の短側壁23と、底壁22の両長側縁からそれぞれ立設する一対の長側壁24と、を有している。
底壁22は、薄板平板状である。一対の短側壁23は、薄板平板状であるとともに、底壁22に対して直交する方向に延びている。一対の短側壁23は、互いに平行に延びている。一対の長側壁24は、薄板平板状であるとともに、底壁22に対して直交する方向に延びている。一対の長側壁24は、互いに平行に延びている。
厨子移載用容器20は、移載機40の引掛部43の引掛ピン43bが引っ掛けられる被引掛部25(フック)を一対備えている。よって、本実施形態において、被引掛部25は、厨子移載用容器20に設けられている。引掛ピン43bは、被引掛部25に引っ掛けられる。
各被引掛部25は、各短側壁23における底壁22とは反対側の端部に連続するとともに各短側壁23に対して直交する方向に延びる第1延設部25aをそれぞれ有している。一対の第1延設部25aは、薄板平板状であるとともに各短側壁23に対して互いに離れる方向へ延びている。
また、各被引掛部25は、第1延設部25aにおける短側壁23とは反対側の端部に連続するとともに第1延設部25aに対して直交する方向に延びる第2延設部25bをそれぞれ有している。各第2延設部25bは、薄板平板状であるとともに各第1延設部25aに対して底壁22に近づく方向に延びている。各第2延設部25bは、各第1延設部25aの長さ分だけ各短側壁23に対して離間した位置で、各短側壁23に平行に延びている。
さらに、各被引掛部25は、各短側壁23における各第2延設部25b側の面の一部であるとともに底壁22の長手方向において各第2延設部25bと対向する対向面23aをそれぞれ有している。各被引掛部25は、各第1延設部25a、各第2延設部25b、及び各対向面23aにより構成されている。
図1及び図2に示すように、厨子移載用容器20は、一対の被引掛部25の一方が、移載物W1のスライド移動方向における移載機40側に配置されるとともに、一対の被引掛部25の他方が、移載物W1のスライド移動方向における移載機40とは反対側に配置されるように、収納部14に収納されている。したがって、本実施形態において、一対の被引掛部25は、本体部21における移載物W1のスライド移動方向に位置する両端部にそれぞれ設けられている。そして、本体部21は、移載物W1のスライド移動方向に厨子16を二つ並べた状態で載置可能になっている。
厨子移載用容器20が収納部14に収納された状態において、各被引掛部25の第1延設部25aは水平方向にそれぞれ延びており、各被引掛部25の第2延設部25bは上下方向にそれぞれ延びている。
図2に示すように、連方向に複数配列されている棚板13のうち、連方向で隣り合う支柱12において連方向で対向する側面に固定された一対の棚板13の載置部13bには、互いに近づく方向に張り出す張出部13cがそれぞれ形成されている。一対の棚板13の張出部13cは、平面視すると、収納部14(収納部14に収納された厨子移載用容器20)に対して対角配置されている。各張出部13cの大部分は、厨子移載用容器20が各載置部13bに載置された状態において、各被引掛部25の第1延設部25aと上下方向で重なっている。各張出部13cにおける第1延設部25aと上下方向で重なる部分には、張出部13cの厚み方向に貫通する円孔状の貫通孔13hが形成されている。
図5及び図6に示すように、自動倉庫10は、移載物W1における収納部14からの落下を防止する落下防止装置30を備えている。落下防止装置30は、棚板13の貫通孔13hに係合可能な係合部としての円柱状のロックピン31と、ロックピン31と一体的に棚板13に対して変位する変位部材32と、を有している。本実施形態において、落下防止装置30は、一対の被引掛部25にそれぞれ設けられている。よって、ロックピン31及び変位部材32は、一対の被引掛部25にそれぞれ設けられている。
各変位部材32は、ヒンジ部33を介して各被引掛部25の第1延設部25aの下面(内面)に対して揺動可能にそれぞれ支持されている。各変位部材32は、厨子移載用容器20が各載置部13bに載置された状態において、各張出部13cと上下方向で重なる位置に配置されている。よって、各落下防止装置30は、平面視すると、収納部14に対して対角配置されている。
各変位部材32は、ヒンジ部33を介して各被引掛部25の第1延設部25aの下面に支持される平板状の第1延在部32aと、第1延在部32aにおけるヒンジ部33とは反対側の端縁に連続するとともに第1延在部32aの延在方向に対して交差する方向に延びる平板状の第2延在部32bとから構成されている。
ロックピン31は、第2延在部32bの側縁に取り付けられている。ロックピン31は、第2延在部32bの延在方向に対して直交し、且つ被引掛部25の第1延設部25aに対して離間する方向に延びている。そして、図5に示すように、ロックピン31は、変位部材32がヒンジ部33を介して被引掛部25の第1延設部25aから離間する方向に揺動することにより、棚板13の貫通孔13hに挿入されて棚板13に係合する。また、図6に示すように、ロックピン31は、変位部材32がヒンジ部33を介して被引掛部25の第1延設部25aに近づく方向に揺動することにより、棚板13の貫通孔13hから引き抜かれて棚板13に対して係合された状態が解除される。
図5に示すように、ロックピン31が棚板13の貫通孔13hに挿入されて棚板13に係合された状態において、第2延在部32bは、水平方向に延びている。また、ロックピン31が棚板13の貫通孔13hに挿入されて棚板13に係合された状態において、第1延在部32aは、水平方向に対して傾斜している。
各被引掛部25の第1延設部25aの下面と第2延在部32bの上面との間には、付勢ばね34がそれぞれ介在されている。付勢ばね34は、第2延在部32bを第1延設部25aの下面から離間する方向へ付勢する。そして、付勢ばね34の付勢力によって、第2延在部32bが水平方向に延びてロックピン31が棚板13の貫通孔13hに挿入されて棚板13に係合された状態が維持されるようになっている。ロックピン31が貫通孔13hに挿入されている状態では、ロックピン31が貫通孔13hの内周面に接触することにより収納部14に対する厨子移載用容器20の移動が規制される。
また、二つの変位部材32同士は、リンク機構35によって連結されている。リンク機構35は、各変位部材32の揺動に連動して伸縮する一対の伸縮カム部材35aと、各伸縮カム部材35aに連結されるリンクバー35bと、を有している。そして、二つの変位部材32の一方が、例えば、ヒンジ部33を介して被引掛部25の第1延設部25aに近づく方向に揺動すると、ヒンジ部33の揺動に連動して一対の伸縮カム部材35aの一方が伸びてリンクバー35bを押す。すると、リンクバー35bは、一対の伸縮カム部材35aの他方に力を伝達し、一対の伸縮カム部材35aの他方が伸びる。これにより、二つの変位部材32の他方が、ヒンジ部33を介して被引掛部25の第1延設部25aに近づく方向に揺動する。
また、二つの変位部材32の一方が、例えば、ヒンジ部33を介して被引掛部25の第1延設部25aから離間する方向に揺動すると、ヒンジ部33の揺動に連動して一対の伸縮カム部材35aの一方が縮んでリンクバー35bを引き込む。すると、リンクバー35bは、一対の伸縮カム部材35aの他方に力を伝達し、一対の伸縮カム部材35aの他方が縮む。これにより、二つの変位部材32の他方が、ヒンジ部33を介して被引掛部25の第1延設部25aから離間する方向に揺動する。このように、二つの変位部材32の一方が揺動すると、他方の変位部材32もリンク機構35を介して連動して揺動する。
収納部14に移載物W1が収納されている状態では、付勢ばね34の付勢力によって、第2延在部32bが水平方向に延びてロックピン31が棚板13の貫通孔13hに挿入されて棚板13に係合された状態が維持されている。そして、一対の駆動ベルト41が駆動し、一対の引掛ピン43bが、連方向で互いに接近する方向に水平移動すると、一対の引掛ピン43bが一対の被引掛部25の一方の第1延設部25aの下方に位置し、短側壁23と第2延設部25bとの間に対して連方向の両側からそれぞれ挿入され、被引掛部25に引っ掛けられた状態となる。さらに、一対の駆動ベルト41が駆動して、一対の引掛ピン43bが、連方向で互いに接近する方向にさらに水平移動すると、一対の引掛ピン43bの一方が、図6に示すように、第1延在部32aに当接しながら水平方向へ移動する。よって、第1延在部32aは、被引掛部25に引っ掛けられた引掛ピン43bが当接する当接面32cを有している。そして、当接面32cは、図5に示すように、ロックピン31が棚板13に係合されている状態において水平方向に対して傾斜している。
図6に示すように、一対の引掛ピン43bの一方が第2延在部32bの当接面32cに当接しながら水平方向に移動することにより、付勢ばね34の付勢力に抗して、変位部材32をヒンジ部33を介して被引掛部25の第1延設部25aに近づく方向に揺動させる力が変位部材32に作用する。これにより、変位部材32がヒンジ部33を介して被引掛部25の第1延設部25aに近づく方向に揺動し、ロックピン31が棚板13の貫通孔13hから引き抜かれて棚板13に対して係合された状態が解除される。したがって、変位部材32は、一対の引掛ピン43bが当接面32cに当接しながら水平方向へ移動することにより棚板13に対して変位し、ロックピン31が棚板13に対して係合された状態が解除される。
このとき、二つの変位部材32の一方が揺動すると、他方の変位部材32もリンク機構35を介して連動して揺動することから、対角配置されている二つの落下防止装置30において、ロックピン31が棚板13に対して係合された状態が解除される。
そして、一対の駆動ベルト41が駆動して、一対の引掛ピン43bが、移載物W1のスライド移動方向において、棚11に対して離間する方向へ移動すると、一対の引掛ピン43bが第2延設部25bに当接する。さらに、一対の引掛ピン43bが第2延設部25bに当接した状態において、一対の引掛ピン43bが、移載物W1のスライド移動方向において、棚11に対して離間する方向へ移動していくと、一対の引掛ピン43bが厨子移載用容器20を引き込む。よって、一対の引掛ピン43bが被引掛部25に引っ掛けられた状態で、移載機40によって収納部14に対して厨子16が厨子移載用容器20と共に水平方向にスライド移動して、厨子16が収納部14から取り出される。そして、厨子16は、厨子移載用容器20と共に移載機40の載置台44に載置される。
また、厨子16が、厨子移載用容器20と共に移載機40の載置台44に載置されている状態において、一対の駆動ベルト41が駆動して、一対の引掛ピン43bが、移載物W1のスライド移動方向において、棚11に対して接近する方向へ移動すると、一対の引掛ピン43bが短側壁23の対向面23aに当接する。なお、対向面23aの一部分は、第2延設部25bに向けて突出しており、一対の引掛ピン43bは、その対向面23aにおける第2延設部25bに向けて突出している部分に当接する。
さらに、一対の引掛ピン43bが短側壁23の対向面23aに当接した状態において、一対の引掛ピン43bが、移載物W1のスライド移動方向において、棚11に対して接近する方向へ移動していくと、一対の引掛ピン43bが厨子移載用容器20を収納部14に対して押し込む。よって、一対の引掛ピン43bが被引掛部25に引っ掛けられた状態で、移載機40によって収納部14に対して厨子16が厨子移載用容器20と共に水平方向にスライド移動して、厨子16が収納部14に収納される。
そして、一対の駆動ベルト41が駆動し、一対の引掛ピン43bが、連方向で互いに離間する方向に水平移動すると、一対の引掛ピン43bが、短側壁23と第2延設部25bとの間に対して連方向の両外側へ抜け出し、一対の引掛ピン43bが被引掛部25に引っ掛けられた状態が解除される。このとき、一対の引掛ピン43bの一方が、第1延在部32aの当接面32cから離間して、付勢ばね34の付勢力によって、変位部材32がヒンジ部33を介して被引掛部25の第1延設部25aから離間する方向に揺動し、ロックピン31が棚板13の貫通孔13hに挿入されて棚板13に係合する。このとき、二つの変位部材32の一方が揺動すると、他方の変位部材32もリンク機構35を介して連動して揺動することから、対角配置されている二つの落下防止装置30において、ロックピン31が棚板13に対して係合された状態となる。このようにして、移載機40による収納部14に対しての厨子16の出し入れが行われる。したがって、移載機40は、被引掛部25に一対の引掛ピン43bを引っ掛けた状態で一対の引掛ピン43bを水平方向に移動させることにより移載物W1を収納部14に対して水平方向にスライド移動させる。
そして、移載機40によって一対の引掛ピン43bが移動して一対の引掛ピン43bが被引掛部25に引っ掛けられた状態が解除されることよりロックピン31が棚板13に対して係合する。また、移載機40によって一対の引掛ピン43bが移動して一対の引掛ピン43bが被引掛部25に引っ掛けられることによりロックピン31が棚板13に対して係合された状態が解除される。
次に、第1の実施形態の作用について説明する。
移載物W1が収納部14に収納されている状態においては、対角配置されている二つの落下防止装置30において、ロックピン31が棚板13に対して係合された状態となっているため、収納部14に収納された移載物W1が振動により収納部14から落下してしまうことが防止される。
また、厨子16を棚11の収納部14に対して出し入れする際には、移載機40の一対の引掛ピン43bが一対の被引掛部25の一方に引っ掛けられた状態で、移載機40によって収納部14に対して厨子16が厨子移載用容器20と共に水平方向にスライド移動する。よって、棚11の一対の棚板13の載置部13b又は移載機40の載置台44に対しては、厨子移載用容器20が直接引き摺られることになり、棚11の一対の棚板13の載置部13b又は移載機40の載置台44に対して厨子16が直接引き摺られることが無くなる。
また、厨子移載用容器20は、移載機40によって搬送されている途中で、移載機40によって水平面内で回転したり、移載機40とは別の回転装置に一旦移載されて回転装置によって水平面内で回転したりすることがある。これにより、厨子移載用容器20は、一対の被引掛部25の一方が、移載物W1のスライド移動方向における移載機40とは反対側に配置されるとともに、一対の被引掛部25の他方が、移載物W1のスライド移動方向における移載機40側に配置されるように、収納部14に収納されることもある。この場合であっても、厨子16を棚11の収納部14に対して出し入れする際には、移載機40の一対の引掛ピン43bが一対の被引掛部25の他方に引っ掛けられた状態で、移載機40によって収納部14に対して厨子16が厨子移載用容器20と共に水平方向にスライド移動する。
第1の実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1−1)一対の引掛ピン43bが被引掛部25に引っ掛けられることによりロックピン31が棚板13に対して係合された状態が解除され、被引掛部25に一対の引掛ピン43bが引っ掛けられた状態で移載機40による一対の引掛ピン43bの水平方向への移動が行われることにより移載物W1が収納部14に対して水平方向にスライド移動される。また、一対の引掛ピン43bが被引掛部25に引っ掛けられた状態が解除されることによりロックピン31が棚板13に対して係合され、収納部14に収納された移載物W1が収納部14から落下してしまうことが防止される。そして、このような落下防止装置30を、収納部14に収納される移載物W1の被引掛部25に設けたため、従来技術のように、各収納部14にそれぞれ落下防止装置30を予め設けておく必要が無く、低コストで移載物W1における収納部14からの落下を防止することができる。
(1−2)変位部材32は、引掛ピン43bが当接面32cに当接しながら水平方向へ移動することにより棚板13に対して変位し、ロックピン31が棚板13に対して係合された状態が解除される。これによれば、引掛ピン43bの移動に連動してロックピン31における棚板13に対する係合を解除させ易くすることができ、移載機40による移載物W1の収納部14に対する出し入れをし易くすることができる。
(1−3)変位部材32は、ヒンジ部33を介して被引掛部25に対して揺動可能に支持されている。これによれば、引掛ピン43bの移動に連動して、変位部材32がヒンジ部33を介して被引掛部25に対して揺動するだけで、ロックピン31における棚板13に対する係合と、ロックピン31における棚板13に対する係合の解除とを行うことができる。
(1−4)収納部14には、厨子16、及び厨子16が載置された厨子移載用容器20が移載物W1として収納されており、被引掛部25は厨子移載用容器20に設けられている。これによれば、厨子16を収納部14に対して出し入れする際には、引掛ピン43bが被引掛部25に引っ掛けられた状態で、移載機40によって収納部14に対して厨子16が厨子移載用容器20と共に水平方向にスライド移動する。よって、棚11又は移載機40に対しては、厨子移載用容器20が直接引き摺られることになり、棚11又は移載機40に対して厨子16が直接引き摺られることが無くなる。したがって、厨子16を大切に扱っているという印象を参拝者に与えることができるとともに厨子16の損傷を抑制することができる。
(1−5)被引掛部25が厨子移載用容器20に設けられているため、厨子16の形状を変更する必要が無い。よって、自動搬送式納骨堂で標準的に使用される厨子16の形状のまま運用することができる。
(1−6)移載物W1の被引掛部25に落下防止装置30が設けられているため、各収納部14にそれぞれ落下防止装置30が予め設けられている構成に比べて、落下防止装置30のメンテナンス作業を容易なものとすることができる。
(1−7)本実施形態の落下防止装置30によれば、移載物W1を棚11の収納部14に対して出し入れする作業を行っている間だけ、ロックピン31が棚板13に対して係合された状態を解除することができ、移載物W1が収納部14に収納されると、ロックピン31を棚板13に対して係合することができる。
(1−8)本実施形態では、移載物W1を収納部14に対して出し入れする際に、例えば、スライドフォークによって移載物W1を掬い上げること無く、移載機40によって収納部14に対して移載物W1を水平方向にスライド移動させることで出し入れする。よって、スライドフォークによって移載物W1を掬い上げて移載物W1を収納部14に対して出し入れする構成のように、移載物W1が棚11に干渉してしまうことを避けるスペースを確保する必要が無く、棚11の収納部14の数を多くすることができる。
(第2の実施形態)
以下、自動倉庫を具体化した第2の実施形態を図7〜図10にしたがって説明する。なお、以下に説明する実施形態では、既に説明した第1の実施形態と同一構成について同一符号を付すなどして、その重複する説明を省略又は簡略する。
図7、図8、図9及び図10に示すように、張出部13cにおける支柱12とは反対側の側縁には、切欠13kが形成されている。切欠13kは、平面視すると、張出部13cにおける支柱12とは反対側の側縁から支柱12に向けて直線状に延びる細長矩形状である。切欠13kは、張出部13cの厚み方向に貫通している。
落下防止装置50は、棚板13に係合可能な係合部51を有している。係合部51は、被引掛部25の第1延設部25aの下面(内面)に対向配置されている。係合部51は、棚板13の張出部13cに形成された切欠13kに対して水平方向にスライドして挿入される平板状の挿入部51aと、棚板13の張出部13cの下面13dに接触可能な平板状の接触部51bと、を有している。挿入部51aは上下方向に延びるとともに厚み方向が前後方向に一致している。接触部51bは水平方向に延びるとともに厚み方向が上下方向に一致している。接触部51bは、挿入部51aの下端縁に連続しており、挿入部51aの下端縁から挿入部51aの延設方向に対して直交する方向に延びている。
挿入部51aにおける接触部51bとは反対側の端縁である上端縁には、一対の引掛ピン43bの一方が当接可能な平板状の当接部51cが設けられている。当接部51cは水平方向に延びるとともに厚み方向が上下方向に一致している。当接部51cは、挿入部51aの上端縁に連続しており、挿入部51aの上端縁から挿入部51aの延設方向に対して直交する方向に延びている。当接部51cの延設方向と接触部51bの延設方向とは水平方向において互いに反対側に延びている。
落下防止装置50は、係合部51を切欠13kに向けて付勢する付勢ばね52を有している。付勢ばね52の一端は当接部51cに接続されるとともに、付勢ばね52の他端は図示しないブラケットを介して被引掛部25に接続されている。よって、落下防止装置50は、図示しないブラケットを介して被引掛部25に設けられている。
挿入部51aが切欠13kに挿入されている状態では、挿入部51aが切欠13kの内縁に接触することにより収納部14に対する厨子移載用容器20の移動が規制される。また、挿入部51aが切欠13kに挿入されている状態では、接触部51bが張出部13cの下面13dに接触することにより収納部14に対する厨子移載用容器20の移動が規制される。
収納部14に移載物W1が収納されている状態では、付勢ばね52の付勢力によって、挿入部51aが切欠13kに挿入されて接触部51bが棚板13の張出部13cの下面13dに接触可能な状態で係合部51が棚板13に係合されている。そして、一対の駆動ベルト41が駆動し、一対の引掛ピン43bが、連方向で互いに接近する方向に水平移動すると、一対の引掛ピン43bが一対の被引掛部25の一方の第1延設部25aの下方に位置し、短側壁23と第2延設部25bとの間に対して連方向の両側からそれぞれ挿入され、被引掛部25に引っ掛けられた状態となる。
さらに、一対の駆動ベルト41が駆動して、一対の引掛ピン43bが、連方向で互いに接近する方向にさらに水平移動すると、一対の引掛ピン43bの一方が、図9に示すように、当接部51cに当接しながら水平方向へ移動する。そして、一対の引掛ピン43bの一方が当接部51cに当接しながら水平方向に移動することにより、付勢ばね34の付勢力に抗して、一対の引掛ピン43bが係合部51を押圧し、挿入部51aが水平方向にスライドして切欠13kから引き抜かれて棚板13に対して係合部51が係合された状態が解除される。
そして、一対の駆動ベルト41が駆動して、一対の引掛ピン43bが、移載物W1のスライド移動方向において、棚11に対して離間する方向へ移動すると、一対の引掛ピン43bが第2延設部25bに当接する。さらに、一対の引掛ピン43bが第2延設部25bに当接した状態において、一対の引掛ピン43bが、移載物W1のスライド移動方向において、棚11に対して離間する方向へ移動していくと、一対の引掛ピン43bが厨子移載用容器20を引き込む。よって、一対の引掛ピン43bが被引掛部25に引っ掛けられた状態で、移載機40によって収納部14に対して厨子16が厨子移載用容器20と共に水平方向にスライド移動して、厨子16が収納部14から取り出される。そして、厨子16は、厨子移載用容器20と共に移載機40の載置台44に載置される。
また、厨子16が、厨子移載用容器20と共に移載機40の載置台44に載置されている状態において、一対の駆動ベルト41が駆動して、一対の引掛ピン43bが、移載物W1のスライド移動方向において、棚11に対して接近する方向へ移動すると、一対の引掛ピン43bが短側壁23の対向面23aに当接する。さらに、一対の引掛ピン43bが短側壁23の対向面23aに当接した状態において、一対の引掛ピン43bが、移載物W1のスライド移動方向において、棚11に対して接近する方向へ移動していくと、一対の引掛ピン43bが厨子移載用容器20を収納部14に対して押し込む。よって、一対の引掛ピン43bが被引掛部25に引っ掛けられた状態で、移載機40によって収納部14に対して厨子16が厨子移載用容器20と共に水平方向にスライド移動して、厨子16が収納部14に収納される。
そして、一対の駆動ベルト41が駆動し、一対の引掛ピン43bが、連方向で互いに離間する方向に水平移動すると、一対の引掛ピン43bが、短側壁23と第2延設部25bとの間に対して連方向の両外側へ抜け出し、一対の引掛ピン43bが被引掛部25に引っ掛けられた状態が解除される。このとき、一対の引掛ピン43bの一方が、当接部51cから離間して、付勢ばね34の付勢力によって、係合部51が切欠13kに向けて押圧される。これにより、挿入部51aが水平方向にスライドして切欠13kに挿入されて接触部51bが棚板13の張出部13cの下面13dに接触可能な状態で係合部51が棚板13に係合する。このようにして、移載機40による収納部14に対しての厨子16の出し入れが行われる。
次に、第2の実施形態の作用について説明する。
移載物W1が収納部14に収納されている状態においては、落下防止装置50において、係合部51が棚板13に対して係合された状態となっているため、収納部14に収納された移載物W1が振動により収納部14から落下してしまうことが防止される。
第2の実施形態では、第1の実施形態の効果(1−1)、(1−4)、(1−5)、(1−6)、(1−7)及び(1−8)と同様の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(2−1)係合部51は、棚板13に形成された切欠13kに対して水平方向にスライドして挿入される挿入部51aと、棚板13の下面13dに接触可能な接触部51bと、を有している。これによれば、一対の引掛ピン43bの移動に連動して、係合部51の挿入部51aが切欠13kに対して水平方向にスライドするだけで、係合部51における棚板13に対する係合と、係合部51における棚板13に対する係合の解除とを行うことができる。さらに、落下防止装置50における棚板13の下面13dからの出っ張りを極力抑えることができ、自動倉庫10全体の体格の小型化を図ることができる。
(第3の実施形態)
以下、自動倉庫を具体化した第3の実施形態を図11及び図12にしたがって説明する。第3の実施形態の落下防止装置60においては、第1の実施形態のように、変位部材32がヒンジ部33を介して被引掛部25の第1延設部25aの下面に支持されていない。
図11及び図12に示すように、変位部材32は、二つの位置決めピン61を介して被引掛部25の第1延設部25aに支持されている。各位置決めピン61は、円柱状の挿通部61aと、挿通部61aの一端部に設けられる円環状の鍔部61bとから構成されている。
第1延設部25aには、各位置決めピン61の挿通部61aがそれぞれ挿通される挿通孔25hがそれぞれ形成されている。挿通孔25hの孔径は、鍔部61bの外径よりも小さい。各位置決めピン61の鍔部61bは、第1延設部25aの上面における各挿通孔25hの周囲に接触可能である。各位置決めピン61における鍔部61bとは反対側の端部は、変位部材32に一体化されている。そして、各位置決めピン61が各挿通孔25hに挿通されていることにより、変位部材32における被引掛部25(第1延設部25a)に対する位置決めがなされている。
第1延設部25aの下面と変位部材32の第2延在部32bとの間には、二つの付勢ばね62が介在されている。各付勢ばね62は、各位置決めピン61の挿通部61aの周囲に設けられるコイルばねである。各付勢ばね62は、第2延在部32bを第1延設部25aの下面から離間する方向へ付勢する。そして、各付勢ばね62の付勢力によって、第2延在部32bが第1延設部25aの下面から離間する方向へ移動することにより、ロックピン31が棚板13の貫通孔13hに挿入されて棚板13に係合された状態が維持されるようになっている。ロックピン31が貫通孔13hに挿入されている状態では、ロックピン31が貫通孔13hの内周面に接触することにより収納部14に対する厨子移載用容器20の移動が規制される。
収納部14に移載物W1が収納されている状態では、各付勢ばね62の付勢力によって、第2延在部32bが第1延設部25aの下面から離間する方向へ移動して、ロックピン31が棚板13の貫通孔13hに挿入されて棚板13に係合された状態が維持されている。そして、一対の駆動ベルト41が駆動し、一対の引掛ピン43bが、連方向で互いに接近する方向に水平移動すると、一対の引掛ピン43bが被引掛部25の第1延設部25aの下方に位置し、短側壁23と第2延設部25bとの間に対して連方向の両側からそれぞれ挿入され、被引掛部25に引っ掛けられた状態となる。さらに、一対の駆動ベルト41が駆動して、一対の引掛ピン43bが、連方向で互いに接近する方向にさらに水平移動すると、一対の引掛ピン43bの一方が、図11に示すように、第1延在部32aの当接面32cに当接しながら水平方向へ移動する。
一対の引掛ピン43bの一方が第1延在部32aの当接面32cに当接しながら水平方向に移動することにより、各付勢ばね62の付勢力に抗して、変位部材32を第1延設部25aに向けて上下方向にスライド移動させる力が変位部材32に作用する。これにより、図12に示すように、変位部材32が被引掛部25の第1延設部25aに向けて上下方向にスライド移動し、ロックピン31が棚板13の貫通孔13hから引き抜かれて棚板13に対して係合された状態が解除される。さらに、一対の駆動ベルト41が駆動し、一対の引掛ピン43bが、連方向で互いに接近する方向に水平移動すると、一対の引掛ピン43bの一方が第2延在部32bの下面に当接しながら水平方向に移動する。これにより、変位部材32が被引掛部25の第1延設部25aに向けて上下方向にスライド移動して、ロックピン31が棚板13の貫通孔13hから引き抜かれた状態が維持される。
そして、一対の駆動ベルト41が駆動して、一対の引掛ピン43bが、移載物W1のスライド移動方向において、棚11に対して離間する方向へ移動すると、一対の引掛ピン43bが第2延設部25bに当接する。さらに、一対の引掛ピン43bが第2延設部25bに当接した状態において、一対の引掛ピン43bが、移載物W1のスライド移動方向において、棚11に対して離間する方向へ移動していくと、一対の引掛ピン43bが厨子移載用容器20を引き込む。よって、一対の引掛ピン43bが被引掛部25に引っ掛けられた状態で、移載機40によって収納部14に対して厨子16が厨子移載用容器20と共に水平方向にスライド移動して、厨子16が収納部14から取り出される。そして、厨子16は、厨子移載用容器20と共に移載機40の載置台44に載置される。
また、厨子16が、厨子移載用容器20と共に移載機40の載置台44に載置されている状態において、一対の駆動ベルト41が駆動して、一対の引掛ピン43bが、移載物W1のスライド移動方向において、棚11に対して接近する方向へ移動すると、一対の引掛ピン43bが短側壁23の対向面23aに当接する。さらに、一対の引掛ピン43bが短側壁23の対向面23aに当接した状態において、一対の引掛ピン43bが、移載物W1のスライド移動方向において、棚11に対して接近する方向へ移動していくと、一対の引掛ピン43bが厨子移載用容器20を収納部14に対して押し込む。よって、一対の引掛ピン43bが被引掛部25に引っ掛けられた状態で、移載機40によって収納部14に対して厨子16が厨子移載用容器20と共に水平方向にスライド移動して、厨子16が収納部14に収納される。
そして、一対の駆動ベルト41が駆動し、一対の引掛ピン43bが、連方向で互いに離間する方向に水平移動すると、一対の引掛ピン43bが、短側壁23と第2延設部25bとの間に対して連方向の両外側へ抜け出し、一対の引掛ピン43bが被引掛部25に引っ掛けられた状態が解除される。このとき、一対の引掛ピン43bの一方が、第1延在部32aの当接面32cから離間して、各付勢ばね62の付勢力によって、第2延在部32bが第1延設部25aの下面から離間する方向へ移動して、ロックピン31が棚板13の貫通孔13hに挿入されて棚板13に係合する。このようにして、移載機40による収納部14に対しての厨子16の出し入れが行われる。
次に、第3の実施形態の作用について説明する。
移載物W1が収納部14に収納されている状態においては、落下防止装置60において、ロックピン31が棚板13に対して係合された状態となっているため、収納部14に収納された移載物W1が振動により収納部14から落下してしまうことが防止される。
第3の実施形態では、第1の実施形態の効果(1−1)、(1−4)、(1−5)、(1−6)、(1−7)及び(1−8)と同様の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
(3−1)変位部材32は、上下方向にスライド移動するため、変位部材32の移動領域を極力少なくすることができる。よって、落下防止装置60の配置スペースを抑えることができ、自動倉庫10の小型化を図ることができる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図13に示すように、連方向に複数配列されている棚板13のうち、連方向で隣り合う支柱12において連方向で対向する側面に固定された一対の棚板13の一方の載置部13bのみに張出部13cが形成されていてもよい。この場合、移載物W1が収納部14に収納されている際には、対角配置されている二つの落下防止装置30のうちの一方のロックピン31が一対の棚板13の一方に係合され、二つの落下防止装置30のうちの他方のロックピン31は一対の棚板13の他方に係合されていない。
また、対角配置されている二つの落下防止装置30において、二つの変位部材32がリンク機構35によって連動して変位しなくてもよく、それぞれを独立して変位させる構成としてもよい。このような構成において、例えば、移載物W1を収納部14に対して取り出す場合を考える。このとき、二つの落下防止装置30のうちの一方のロックピン31における棚板13との係合が解除されており、二つの落下防止装置30のうちの他方の変位部材32が、例えば、ヒンジ部33を介して被引掛部25の第1延設部25aから離間する方向に揺動した状態で維持されていたとする。この場合であっても、一対の棚板13の他方の載置部13bには張出部13cが形成されていないため、移載物W1を収納部14に対して取り出す際に、二つの落下防止装置30のうちの他方のロックピン31が棚板13に干渉しない。このような構成によれば、リンク機構35を設けない分だけ構成が簡素化される。
○ 第1の実施形態において、各被引掛部25の第1延設部25aの下面と第2延在部32bの上面との間に付勢ばね34がそれぞれ介在されていなくてもよい。そして、第2延在部32bは、変位部材32による自重によって、水平方向に延びてロックピン31が棚板13の貫通孔13hに挿入されて棚板13に係合された状態が維持されるようになっていてもよい。
○ 第3の実施形態において、第1延設部25aの下面と変位部材32の第2延在部32bとの間に二つの付勢ばね62が介在されていなくてもよい。そして、第2延在部32bは、変位部材32による自重によって、第1延設部25aの下面から離間する方向へ移動することにより、ロックピン31が棚板13の貫通孔13hに挿入されて棚板13に係合された状態が維持されるようになっていてもよい。
○ 第1及び第3の実施形態において、張出部13cには貫通孔13hに代わって切欠が形成されており、ロックピン31が、張出部13cに形成される切欠に係合可能であってもよい。
○ 上記各実施形態において、本体部21における移載物W1のスライド移動方向に位置する両端部の少なくとも一方に被引掛部25が二つ設けられていてもよい。二つの被引掛部25は、連方向に並んで配置されている。
○ 上記各実施形態において、駆動ベルト41が掛装されているプーリの回転軸線が連方向に延びていてもよい。そして、例えば、短側壁23に、第1延設部25a及び第2延設部25bを有する被引掛部材が取り付けられていてもよい。例えば、被引掛部材は、駆動ベルト41が駆動し、引掛ピン43bが、駆動ベルト41と一体的に駆動ベルト41の延設方向に移動すると、引掛ピン43bが短側壁23と第2延設部25bとの間に対して下方から挿入可能な形状になっている。
○ 上記各実施形態において、被引掛部が、本体部21における移載物W1のスライド移動方向に位置する両端部の少なくとも一方に設けられていればよい。
○ 上記各実施形態において、被引掛部が、本体部21における移載物W1のスライド移動方向に対して交差する方向に位置する両端部の少なくとも一方に設けられていてもよい。
○ 上記各実施形態において、各プーリ42a,42b,42c,42dには、駆動ベルト41ではなく、チェーンが掛装されていてもよい。そして、チェーンに引掛部43が取り付けられていてもよい。
○ 上記各実施形態において、厨子16のスライド移動方向に並べた状態で本体部21に載置される厨子16の数は、三つ以上であってもよい。要は、本体部21は、厨子16のスライド移動方向に厨子16を複数並べた状態で載置可能になっていればよい。
○ 上記各実施形態において、本体部21に厨子16が一つだけ載置可能である厨子移載用容器20であってもよい。要は、厨子移載用容器20の大きさは、本体部21に載置される厨子16の大きさや収納部14の収納スペースの大きさによって適宜変更可能である。
○ 上記各実施形態において、厨子移載用容器20の形状は、特に限定されるものではない。要は、厨子移載用容器20は、本体部21に厨子16が載置された状態で厨子16と共に棚11の収納部14に収納されるものであればよい。
○ 上記各実施形態において、厨子移載用容器20を用いずに、厨子16が棚板13に直接載置された状態で収納部14に収納されていてもよい。この場合、厨子16に被引掛部25が設けられている必要がある。
○ 上記各実施形態において、自動倉庫10は、自動搬送式納骨堂で用いられていたがこれに限らず、工場等に用いられてもよい。要は、荷としては厨子16以外の荷であってもよい。