JP2019026830A - インクジェット捺染用インク及びインクジェット捺染用インクセット - Google Patents

インクジェット捺染用インク及びインクジェット捺染用インクセット Download PDF

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Abstract

【課題】水溶性染料を含むインクジェット捺染用インクであって、インク流路の充填性が良好で気泡排出性及び吐出安定性に優れたインクジェット捺染用インクを提供すること。【解決手段】酸性染料、反応染料及び直接染料から選ばれる一種以上である水溶性染料と、全量に対して0.05質量%以上3.0質量%以下のノニオン系界面活性剤と、全量に対して1質量ppm以上100質量ppm以下のアニオン系界面活性剤と、を含む、インクジェット捺染用インク。【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット捺染用インク及びインクジェット捺染用インクセットに関する。
インクジェット記録方法は、微細なノズルからインクの小滴を吐出して、記録媒体に付着させて記録を行う方法である。この方法は、比較的安価な装置で高解像度かつ高品位な画像を、高速で記録できるという特徴を有する。インクジェット記録方法においては、用いるインクの性質、記録における安定性、得られる画像の品質をはじめとして、非常に多くの検討要素があり、インクジェット記録装置のみならず、用いるインクジェットインクに対する研究も盛んである。
また、インクジェット記録方法を用いて、布帛等を染色(捺染)することも行われている。従来、布帛(織布や不織布)に対する捺染方法としては、スクリーン捺染法、ローラー捺染法等が用いられてきたが、多種少量生産性ならびに即時プリント性等の観点から、インクジェット記録方法を適用することが有利であるため種々検討されている。
インクジェット捺染に用いるインクジェット捺染用インクについても検討されてきており、例えば、発色させたい色、生産性、捺染対象との相性等について検討が行われ、それぞれの特性を向上させるような配合が提案されている。例えば、特許文献1には、反応染料、ジグリセリンに酸化エチレン及び/又は酸化プロピレンが付加重合した構造を有する化合物、ノニオン系界面活性剤、アニオン界面活性剤、及び水を含有するインク組成物が開示され、この組成物が、工業用インクジェットヘッドが搭載されたプリンターで、室温及び低温環境下のいずれにおいても温度変化に関わらず高駆動周波数での連続吐出安定性に優れ、且つセルロース系繊維及びポリアミド系繊維を良好に染色できる旨の記載がある。
国際公開第2001/013503号
一方インクジェットインクには、泡立ちを抑制すること、泡が発生した場合に速やかに消泡すること(消泡性)等の特性も求められる。インクジェットインクにこのような特性を付与するために、界面活性作用を有する化合物の配合が検討される場合がある。界面活性作用を有する化合物は、例えばインクの親水性、疎水性、消泡性、濡れ性等の種々の性質を調節するために用いられ、界面活性化合物の種類の選定や配合の検討が行われる。
さらに、インクジェットインクには、インクジェット装置の吐出ヘッドの流路に気泡を伴うことなく充填できること(充填性)や、吐出ヘッド内で気泡が生じた場合にこれを速やかに排出できること(気泡排出性)によって吐出安定性を確保するということも求められる。例えば上記特許文献1に記載の技術では、特定構造の化合物、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤等を配合することにより、連続吐出安定性の向上を試みている。
しかしながら、ある種の特性を向上させるために界面活性剤の種類や配合を探索する際
には、一定の条件において必要な性能を満足できるようにしたとしても、異なる条件では性能が不十分となる場合が多い。しかもこれらの性能は互いに相関しており、いろいろな条件で特性が総合的に良好なインクジェットインクを得るためには多くの研究が必要であり、単純な設計指針をもって行うことは通常困難である。
例えば、上記特許文献1の技術により吐出安定性を向上できたとしても、アニオン系界面活性剤を大量に配合しているため、気泡の発生や、消泡性の低下が危惧される。さらにインクジェット捺染用インクは、布帛に付着された際の、布帛の内部への浸透力や横方向への濡れ拡がり性をも考慮して設計すべきであり、この場合においても界面活性剤の選定及び配合にはさらに緻密な検討が望まれる。
さらに、インクジェット捺染用インクでは、布帛を良好に染色すること以外にも、吐出ヘッドからの吐出安定性、布帛上で染色される画像の画質の高さ等の特性も求められる。発明者らは、インクジェット捺染用インクの検討を行う中、水溶性染料を用いた場合には、発色性等は比較的良好となるものの、吐出安定性が低下する傾向があることを見出し、この傾向がインクの流路中の気泡の排出しやすさや、インクの流路の充填性に関連していることを見出した。さらに、水溶性染料を用いたインクジェット捺染用インクでは、布帛の横方向への拡がりが大きくなりやすく、画像がにじみやすい傾向があることもわかってきた。
本発明の幾つかの態様に係る目的の一つは、水溶性染料を含むインクジェット捺染用インクであって、インク流路の充填性が良好で気泡排出性及び吐出安定性に優れたインクジェット捺染用インクを提供することにある。また本発明の幾つかの態様に係る目的の一つは、当該インクジェット捺染用インクを含み、インク流路の充填性が良好で気泡排出性及び吐出安定性に優れ、にじみの抑制された捺染物を形成できるインクジェット捺染用インクセットを提供することにある。
本発明は上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することができる。
本発明に係るインクジェット捺染用インクの一態様は、
酸性染料、反応染料及び直接染料から選ばれる一種以上である水溶性染料と、
全量に対して0.05質量%以上3.0質量%以下のノニオン系界面活性剤と、
全量に対して1質量ppm以上100質量ppm以下のアニオン系界面活性剤と、
を含む。
このようなインクジェット捺染用インクは、アニオン系界面活性剤を特定の濃度で含むことにより、インク流路の充填性が良好で気泡排出性及び吐出安定性に優れた捺染を行うことができる。また、ノニオン系界面活性剤とアニオン系界面活性剤との濃度の関係が適切であり、泡立ちが抑制されるとともに捺染対象に対する浸透性が良好である。さらに、水溶性染料を用いたことにより布帛を十分に捺染することができる。
本発明に係るインクジェット捺染用インクにおいて、
前記水溶性染料が、RBk39、RY95、RBk5、ABk172、AY79、DB87、AR138及びAV97から選ばれる一種以上であってもよい。
このようなインクジェット捺染用インクによれば、布帛をより濃く染色することができる。
本発明に係るインクジェット捺染用インクにおいて、
前記アニオン系界面活性剤が、アルキル基を有する芳香族スルホン酸化合物又はその塩であってもよい。
このようなインクジェット捺染用インクによれば、布帛の深さ方向への浸透性がより良好であり、これに付随して布帛の横方向への浸透を抑制しやすいので、にじみをより抑えることができる。
本発明に係るインクジェット捺染用インクにおいて、
前記アルキル基を有する芳香族スルホン酸化合物又はその塩が、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸及びその塩並びにドデシルベンゼンスルホン酸及びその塩から選ばれる一種以上であってもよい。
このようなインクジェット捺染用インクによれば、布帛の深さ方向への浸透性がより良好であり、これに付随して布帛の横方向への浸透を抑制しやすいので、にじみをより抑えることができる。
本発明に係るインクジェット捺染用インクにおいて、
前記ノニオン系界面活性剤が、アセチレングリコール系界面活性剤であってもよい。
このようなインクジェット捺染用インクによれば、アニオン系界面活性剤による作用とノニオン系界面活性剤の作用とのバランスがより良好であり、インク流路の充填性がさらに良好で、捺染対象に対する浸透性がさらに良好である。
本発明に係るインクジェット捺染用インクセットの一態様は、
二種以上のインクからなるインクジェット捺染用インクセットであって、前記インクの一種以上が、上述のインクジェット捺染用インクである。
このようなインクジェット捺染用インクセットによれば、上述のインクジェット捺染用インクを含むので、少なくとも当該インクのインク流路の充填性が良好で気泡排出性及び吐出安定性に優れた捺染を行うことができる。また、当該インクを用いることにより、捺染対象に対する浸透性が良好となり、捺染物の画像のにじみを抑制することができる。
なお、RBk39、RY95、RBk5、ABk172、AY79、DB87、AR138及びAV97は、それぞれC.I.Reactive Black 39、C.I.Reactive Yellow 95、C.I.Reactive Black 5、C.I.Acid Black 172、C.I.Acid Yellow 79、C.I.Direct Blue 87、C.I.Acid Red 138及びC.I.Acid Violet 97のことを指す。
以下に本発明のいくつかの実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、本発明の一例を説明するものである。本発明は以下の実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形形態も含む。なお以下で説明される構成の全てが本発明の必須の構成であるとは限らない。
1.インクジェット捺染用インク
本実施形態のインクジェット捺染用インク(以下、「インクジェット捺染用インク」、あるいは単に「インク」等ともいう)は、インクジェット法により布帛に付着させて使用される。まず、インクジェット捺染用インクについて説明する。
本実施形態のインクジェット捺染用インクは、酸性染料、反応染料及び直接染料から選ばれる一種以上である水溶性染料と、ノニオン系界面活性剤と、アニオン系界面活性剤と、を含む。
1.1.水溶性染料
本実施形態のインクジェット捺染用インクは、酸性染料、反応染料及び直接染料から選ばれる一種以上である水溶性染料を含む。また、本実施形態で用いる水溶性染料は、布帛(繊維)を染色できる染料であるが、染色のメカニズムは特に制限されない。さらにこれらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
酸性染料の具体例としては、
C.I.Acid Red 1、6、8、9、13、14、18、19、24、26、27、28、32、35、37、42、51、52、57、62、75、77、80、82、83、85、87、88、89、92、94、95、97、106、111、114、115、117、118、119、127、128、129、130、131、133、134、138、143、145、149、151、154、155、158、168、180、183、184、186、194、198、199、209、211、215、216、217、219、249、252、254、256、257、260、261、262、263、265、266、274、276、282、283、289、299、301、303、305、315、318、320、321、322、336、337、361、396、397等;
C.I.Acid Violet 5、7、11、15、31、34、35、41、43、47、48、49、51、54、66、68、75、78、90、97、103、106、126等;
C.I.Acid Yellow 1、3、7、11、17、19、23、25、29、36、38、39、40、42、44、49、50、59、61、64、70、72、75、76、78、79、98、99、110、111、112、114、116、118、119、127、128、131、135、141、142、143、151、159、161、162、163、164、165、169、174、184、190、195、196、197、199、207、218、219、222、227、246等;
C.I.Acid Blue 1、7、9、15、22、23、25、27、29、40、41、43、45、49、54、59、60、62、72、74、76、78、80、82、83、87、90、92、93、100、102、103、104、106、112、113、114、117、120、126、127、127:1、128、129、130、131、133、138、140、142、143、151、154、156、158、161、166、167、168、170、171、175、181、182、183、184、185、187、192、193、201、203、204、205、207、209、220、221、224、225、229、230、232、239、247、249、258、260、264、271、277、277:1、278、279、280、284、288、290、296、298、300、317、324、326、333、335、338、342、350等;
C.I.Acid Black 1、2、7、24、26、29、31、44、48、50、51、52、52:1、58、60、62、63、64、67、72、76、77、94、107、108、109、110、112、115、118、119、121、122、131、132、139、140、155、156、157、158、159、172、191、194、234等;
C.I.Acid Orange 1、7、8、10、19、20、24、28、33、41、43、45、51、56、63、64、65、67、74、80、82、85、86、87、88、94、95、122、123、124等;
C.I.Acid Green 3、7、9、12、16、19、20、25、27、28、35、36、40、41、43、44、48、56、57、60、61、65、73、75、76、78、79等;
C.I.Acid Brown 2、4、13、14、19、20、27、28、30、31、39、44、45、46、48、53、100、101、103、104、106、160、161、165、188、224、225、226、231、232、236、247、256、257、266、268、276、277、282、289、294、295、296、297、298、299、300、301、302等が挙げられる。
直接染料の具体例としては、
C.I.Direct Red 2、4、9、23、26、31、39、62、63、72、75、76、79、80、81、83、84、89、92、95、111、173、184、207、211、212、214、218、221、223、224、225、226、227、232、233、240、241、242、243、247等;
C.I.Direct Violet 7、9、47、48、51、66、90、93、94、95、98、100、101等;
C.I.Direct Yellow 8、9、11、12、27、28、29、33、35、39、41、44、50、53、58、59、68、86、87、93、95、96、98、100、106、108、109、110、130、132、142、144、161、163等;
C.I.Direct Blue 1、10、15、22、25、41、55、67、68、71、76、77、78、80、84、86、87、90、98、106、108、109、120、151、156、158、159、160、153、168、189、192、193、194、199、200、201、202、203、207、211、213、214、218、225、226、229、236、237、244、248、249、251、252、264、270、280、288、289、291等;
C.I.Direct Black 9、17、19、22、32、51、56、62、69、77、80、91、94、97、108、112、113、114、117、118、121、122、125、132、146、154、166、168、173、195、199等が挙げられる。
反応染料の具体例としては、
C.I.Reactive Yellow 1、2、3、5、11、13、14、15、17、18、20、21、22、23、24、25、26、27、29、35、37、40、41、42、47、51、55、65、67、81、95、116、142、161等;
C.I.Reactive Red 1、3、3:1、4、13、14、17、19、21、22、23、24、24:1、25、26、29、31、32、35、37、40、41、43、44、45、46、49、55、60、66、74、79、96、97、108、141、180、218、226、245等;
C.I.Reactive Violet 1、3、4、5、6、7、8、9、16、17、22、23、24、26、27、33、34等;
C.I.Reactive Blue 1、2、3、5、7、8、10、13、14、15、17、18、19、21、23、25、26、27、28、29、32、35、38、41、49、63、72、75、80、95、190等;
C.I.Reactive Black 1、3、4、5、7、8、11、12、14、17、21、23、26、31、32、34、39等が挙げられる。
水溶性染料のインクジェット捺染用インク全量に対する含有量は、合計で0.1質量%以上30質量%以下程度であり、好ましくは0.5質量%以上25質量%以下、より好ま
しくは1質量%以上20質量%以下、さらに好ましくは3質量%以上20質量%以下である。
本実施形態のインクジェット捺染用インクにおいて、水溶性染料が、酸性染料、反応染料及び直接染料から選ばれる少なくとも一種であることにより、インクジェット捺染用インクによって布帛を濃く染色することができる。
さらに、本実施形態のインクジェット捺染用インクにおいて、水溶性染料は、RBk39(C.I.Reactive Black 39)、RY95(C.I.Reactive Yellow 95)、RBk5(C.I.Reactive Black 5)、ABk172(C.I.Acid Black 172)、AY79(C.I.Acid Yellow 79)、DB87(C.I.Direct Blue 87)、AR138(C.I.Acid Red 138)及びAV97(C.I.Acid Violet 97)から選ばれる一種以上であることがさらに好ましい。
また、本実施形態のインクジェット捺染用インクにおいて、このような染料を選択することにより、インクジェット捺染用インクによって布帛をさらに優れた染色(捺染)結果を得ることができる。
1.2.ノニオン系界面活性剤
本実施形態のインクジェット捺染用インクは、ノニオン系界面活性剤を含む。ノニオン系界面活性剤としては、アセチレングリコール系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、及びフッ素系界面活性剤を挙げることができる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、サーフィノール104、104E、104H、104A、104BC、104DPM、104PA、104PG−50、104S、420、440、465、485、SE、SE−F、504、61、DF37、CT111、CT121、CT131、CT136、TG、GA、DF110D(以上全て商品名、Air Products and Chemicals, Inc.社製)、オルフィンB、Y、P、A、STG、SPC、E1004、E1010、PD−001、PD−002W、PD−003、PD−004、PD−005、EXP.4001、EXP.4036、EXP.4051、AF−103、AF−104、AK−02、SK−14、AE−3(以上全て商品名、日信化学工業社製)、アセチレノールE00、E00P、E40、E100(以上全て商品名、川研ファインケミカル社製)が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、特に限定されないが、ポリシロキサン系化合物が好ましく挙げられる。当該ポリシロキサン系化合物としては、特に限定されないが、例えばポリエーテル変性オルガノシロキサンが挙げられる。当該ポリエーテル変性オルガノシロキサンの市販品としては、例えば、BYK−306、BYK−307、BYK−333、BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−348(以上商品名、ビックケミー・ジャパン社製)、KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−4515、KF−6011、KF−6012、KF−6015、KF−6017(以上商品名、信越化学工業社製)が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、フッ素変性ポリマーを用いることが好ましく、具体例としては、BYK−340(ビックケミー・ジャパン社製)が挙げられる。
さらに、ノニオン性界面活性剤としては、ポリエチレングルコール系エステル、ポリエチレングルコール系エーテル、ポリエチレングルコール系アミン、ポリエチレングルコー
ル系アミド、多価アルコール脂肪酸(部分)エステル等を用いてもよい。そのようなノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、アセチレングリコール、アセチレングリコールのオキシエチレン付加物、脂肪族アルカノールアミド、グリセリンエステル、ソルビタンエステル等が挙げられる。このようなノニオン系界面活性剤の市販品としては、例えば、日油社製:商品名ディスパノールTOC、第一工業製薬社製:商品名アクアロンHS−10、アクアロンKH−05、日本乳化剤社製:商品名ニューコール2308LY等が挙げられる。
上記ノニオン系界面活性剤は、単独又は複数種混合して使用することができる。ノニオン系界面活性剤の含有量は、インクジェット捺染用インク全体に対して、ノニオン系界面活性剤の合計で0.05質量%以上3質量%以下である。ノニオン系界面活性剤の含有量は合計で、好ましくは0.05質量%以上2.5質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以上2質量%以下、特に好ましくは0.2質量%以上1.5質量%以下である。
本実施形態のインクジェット捺染用インクに含まれるノニオン系界面活性剤は、上記の中でもアセチレングリコール系界面活性剤であることがより好ましい。アセチレングリコール系界面活性剤は、後述するアニオン系界面活性剤による作用と、アセチレングリコール系界面活性剤(ノニオン系界面活性剤)の作用と、のバランスをより良好にする(アニオン系界面活性剤と相性がよい。)ことができるので、例えばインク流路の充填性をさらに良好とすることができ、また、捺染対象の布帛に対する浸透性をさらに良好にできる。
インクジェット捺染用インクは、ノニオン系界面活性剤を含有するので、記録ヘッドからインクを吐出する際の安定性が良好である。また、適切な量のノニオン系界面活性剤の使用は、布帛への浸透性を向上させ、例えば、前処理組成物を使用する場合にも前処理組成物との接触を増やすことができる場合がある。
1.3.アニオン系界面活性剤
本実施形態のインクジェット捺染用インクは、アニオン系界面活性剤を含む。アニオン系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、カルボン酸系、スルホン酸系、硫酸エステル系、リン酸エステル系等の任意の親水性基と、脂肪族、芳香族等の任意の疎水性基とを有する化合物が挙げられる。
より具体的には、アニオン系界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸又はその塩類;ジエチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、ジイソトリデシルスルホコハク酸ナトリウム等のジアルキルスルホコハク酸又はその塩類;ジ(ポリオキシエチレン2−エチルヘキシルエーテル)スルホコハク酸ナトリウム、ジ(ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテル)スルホコハク酸ナトリウム等のジポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホコハク酸又はその塩類;ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸又はその塩類;ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸アンモニウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸アンモニウム等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類;ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸アンモニウム等のポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステ
ル塩類;ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコールエーテル硫酸又はその塩類;ラウリル硫酸ナトリウム、高級アルコール硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸又はその塩類;オレイン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、半硬化牛脂脂肪酸ナトリウム等の脂肪酸又はその塩類;ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ジアンモニウム、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸カルシウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム等のアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸又はその塩類;芳香族スルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合物の塩類;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム等の芳香族スルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合物の塩類;ラウロイルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン酸塩、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリッドナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸又はその塩類;及びN−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸モノナトリウム等のN−アシルグルタミン酸又はその塩類;等が挙げられる。
アニオン系界面活性剤は市販品を用いてもよく、例えば、泰光油脂化学工業社製:商品名タイポールNLT−42、タイポールNLL−27、タイポールNOS−35、タイポールNOES−340、花王社製:商品名ネオペレックスG−65、ペレックスSS−H、エマールTD、第一工業製薬社製:商品名アクアロンHS−10、アクアロンKH−05、三洋化成株式会社製:エレミノールMON−2等が挙げられる。
上記アニオン系界面活性剤は、単独又は複数種混合して使用することができる。アニオン系界面活性剤の含有量は、インクジェット捺染用インク全体に対して、合計で1質量ppm以上100質量ppm以下である。すなわち、アニオン系界面活性剤の含有量は、インクジェット捺染用インク全体に対して、合計で0.0001質量%以上0.01質量%以下である。なお質量ppmは、含有されるアニオン系界面活性剤の合計の質量をインクジェット捺染用インク全体の質量で除した場合の単位を表す。アニオン系界面活性剤の含有量は合計で、好ましくは3質量ppm以上80質量ppm以下、さらに好ましくは5質量ppm以上50質量ppm以下、特に好ましくは10質量ppm以上50質量ppm以下である。
本実施形態のインクジェット捺染用インクに含有されるアニオン系界面活性剤は、上記例示した中でも、アルキル基を有する芳香族スルホン酸化合物又はその塩であることがより好ましい。このようなアニオン系界面活性剤を選択することにより、例えばインク流路の充填性や気泡排出性をさらに良好とすることができる。また、このようなアニオン系界面活性剤を選択することにより、捺染対象の布帛の深さ方向へのインクジェット捺染用インクの浸透性をより良好とすることができ、これに付随して布帛の横方向への浸透を抑制しやすいので、例えば画像のにじみをより抑えることができる。
アニオン系界面活性剤の選択の他の態様として、インクジェット捺染用インクに含有されるアニオン系界面活性剤は、上記例示した中でも、アルキル基を有する芳香族スルホン酸化合物又はその塩が、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸及びその塩、並びに、ドデシルベンゼンスルホン酸及びその塩から選ばれる一種以上であることがさらに好ましい。このようなアニオン系界面活性剤を選択することによっても、例えばインク流路の充填性や気泡排出性をさらに良好とすることができる。また、このようなアニオン系界面活性剤を選択することにより、捺染対象の布帛の深さ方向へのインクジェット捺染用インクの浸透性をより良好とすることができ、これに付随して布帛の横方向への浸透を抑制しやすいので、例えば画像のにじみをより抑えることができる。
1.4.その他の成分
1.4.1.水
本実施形態に係るインクジェット捺染用インクは、水を含んでもよい。水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、及び蒸留水等の純水、並びに超純水のような、イオン性不純物を低減したものが挙げられる。また、紫外線照射又は過酸化水素の添加等によって滅菌した水を用いると、インクジェット捺染用インクを長期保存する場合に細菌類や真菌類の発生を抑制することができる。
水の含有量は、インクジェット捺染用インクの総量に対して、30質量%以上、好ましくは40質量%以上であり、より好ましくは45質量%以上であり、さらに好ましくは50質量%以上である。なおインクジェット捺染用インク中の水というときには、例えば、原料に水が含まれる場合の当該水及び添加する水を含むものとする。水の含有量が30質量%以上であることにより、インクジェット捺染用インクを比較的低粘度とすることができる。また、水の含有量の上限は、インクジェット捺染用インクの総量に対して、好ましくは90質量%以下であり、より好ましくは85質量%以下であり、さらに好ましくは80質量%以下である。
1.4.2.有機溶剤等
本実施形態のインクジェット捺染用インクは、含窒素化合物、アルキルポリオール、グリコールエーテル等の有機溶剤を含んでもよい。
<含窒素化合物>
含窒素化合物としては例えば、ε−カプロラクタム[136℃]、N−メチル−2−ピロリドン[204℃]、N−エチル−2−ピロリドン[212℃]、N−ビニル−2−ピロリドン[193℃]、2−ピロリドン[245℃]、5−メチル−2−ピロリドン[248℃]等の含窒素複素環式化合物や、尿素、ジメチル尿素等が挙げられる。括弧内の数値は標準沸点を表す。これらの含窒素化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。このような含窒素化合物は、上述した染料を溶解させやすく、かつ、インクジェット捺染用インクの固化や乾燥を抑制するという効果を期待できる。
含窒素化合物を用いる場合の合計の含有量は、インクの全質量に対して、1質量%以上30質量%以下、好ましくは2質量%以上20質量%以下、より好ましくは3質量%以上15質量%以下、さらに好ましくは4質量%以上10質量%以下である。
<アルキルポリオール>
アルキルポリオールの具体例としては、1,2−プロパンジオール[188℃]、1,2−ブタンジオール[194℃]、1,2−ペンタンジオール[210℃]、1,2−ヘキサンジオール[224℃]、1,2−ヘプタンジオール[227℃]、1,3−プロパンジオール(プロピレングリコール)[210℃]、1,3−ブタンジオール[230℃]、1,4−ブタンジオール[230℃]、1,5−ペンタンジオール[242℃]、1,6−ヘキサンジオール[250℃]、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール[226℃]、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール[230℃]、2−メチル−1,3−プロパンジオール[214℃]、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール[210℃]、3−メチル−1,3−ブタンジオール[203℃]、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール[244℃]、3−メチル−1,5−ペンタンジオール[250℃]、2−メチルペンタン−2,4−ジオール[197℃]、ジエチレングリコール[245℃]、ジプロピレングリコール[232℃]、トリエチレングリコール[287℃]、グリセリン[290℃]等が挙げられる。なお、括弧内の数値は標準沸点を表す。これらのアルキルポリオールは、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
アルキルポリオールを含有させる場合の含有量は、インクジェット捺染用インクの全質量に対して、5質量%以上であれば効果を奏することができるが、5質量%以上30質量%以下であることが好ましく、8質量%以上27質量%以下であることがより好ましく、10質量%以上25質量%以下であることがさらに好ましい。
<グリコールエーテル>
グリコールエーテルとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールから選択されるグリコールのモノアルキルエーテルが好ましい。より好ましくは、メチルトリグリコール(トリエチレングリコールモノメチルエーテル)、ブチルトリグリコール(トリエチレングリコールモノブチルエーテル)、ブチルジグリコール(ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等が挙げられ、典型例としてジエチレングリコールモノブチルエーテル[230℃]が挙げられる。括弧内の数値は標準沸点を表す。
グリコールエーテルは、複数種を混合して用いてもよい。またグリコールエーテルを用いる場合の配合量は、インクジェット捺染用インクの粘度調整、保湿効果による目詰まり防止の点から、インクジェット捺染用インクの全量に対して合計で、0.2質量%以上30質量%以下、好ましくは0.4質量%以上20質量%以下、より好ましくは1質量%以上15質量%以下、さらに好ましくは2質量%以上10質量%以下である。
<その他の有機溶剤>
さらに本実施形態のインクジェット捺染用インクに使用可能な有機溶剤としては、γ−ブチロラクトン等のラクトン類、ベタイン化合物等が挙げられる。これらの有機溶剤を使用すると、濡れ性や浸透速度を制御できる場合があるため、画像の発色性を向上できる場合がある。
1.4.3.界面活性剤
本実施形態に係るインクジェット捺染用インクは、上述したノニオン系界面活性剤及びアニオン系界面活性剤の他に、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤等を含んでもよい。このような界面活性剤は、インクジェット捺染用インクの表面張力を低下させ布帛との濡れ性(布帛への浸透性)を調整、向上させる目的で用いてもよく、上述の界面活性剤の効果を阻害しない範囲で補助的に用いてもよい。
1.4.4.pH調整剤
本実施形態のインクジェット捺染用インクは、pHを調整する等の目的で、pH調整剤を添加することができる。pH調整剤としては、特に限定されないが、酸、塩基、弱酸、弱塩基の適宜の組み合わせが挙げられる。そのような組み合わせに用いる酸、塩基の例としては、無機酸として、硫酸、塩酸、硝酸等、無機塩基として水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア等が挙げられ、有機塩基として、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン(THAM)等が挙げられ、有機酸として、アジピン酸、クエン酸、コハク酸、乳酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸(BES)、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸(HEPES)、モルホリノエタンスルホン酸(MES)、カルバモイルメチルイミノビス酢酸(ADA)、ピペラジン−1,4−ビス(2−エタンスルホン酸)(PIPES)、N−(2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸(ACES)、コラミン塩酸、N−ト
リス(ヒドロキシメチル)メチル−2−アミノエタンスルホン酸(TES)、アセトアミドグリシン、トリシン、グリシンアミド、ビシン等のグッドバッファー、リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、トリス緩衝液等を用いてもよい。さらに、これらのうち、pH調整剤の一部又は全部として、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等の第三級アミン、及び、アジピン酸、クエン酸、コハク酸、乳酸等のカルボキシル基含有有機酸、が含まれることが、pH緩衝効果をより安定に得ることができるため好ましい。
本実施形態のインクジェット捺染用インクにpH調整剤を用いる場合には、pHを見ながら適宜に添加されるが、例えば、インクジェット捺染用インクの全量に対して合計で、0.01質量%以上3質量%以下、好ましくは0.1質量%以上2質量%以下、より好ましくは0.2質量%以上1質量%以下である。
1.4.5.尿素類
また、インクジェット捺染用インクの保湿剤として、あるいは、染料の染着性を向上させる染着助剤等として、尿素類を使用してもよい。尿素類の具体例としては、尿素、エチレン尿素、テトラメチル尿素、チオ尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。尿素類を含有する場合には、その含有量は、インクの全質量に対して、1質量%以上10質量%以下とすることができる。
1.4.6.糖類
インクジェット捺染用インクの固化、乾燥を抑制する等の目的で、適量の糖類を使用してもよい。糖類の具体例としては、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトール(ソルビット)、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、及びマルトトリオース等が挙げられる。
1.4.7.キレート化剤
インクジェット捺染用インク中の不要なイオンを除去する等の目的で、適量のキレート化剤を使用してもよい。キレート化剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸及びそれらの塩類(エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム塩、又は、エチレンジアミンのニトリロトリ酢酸塩、ヘキサメタリン酸塩、ピロリン酸塩、若しくはメタリン酸塩等)等が挙げられる。
1.4.8.防腐剤、防かび剤
インクジェット捺染用インクは、防腐剤、防かび剤を適宜使用してもよい。防腐剤、防かび剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンゾイソチアゾリン−3−オン(ゼネカ社のプロキセルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキセルXL.2、プロキセルTN、プロキセルLV)、4−クロロ−3−メチルフェノール(バイエル社のプリベントールCMK等)等が挙げられる。
1.4.9.その他
さらに上記以外の成分として、例えば、防錆剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、溶解助剤等、インクジェット用のインクにおいて通常用いることができる添加剤を含有してもよい。なお、本実施形態のインクジェット捺染用インクは、水溶性染料であれば、上述した酸性染料、反応染料又は直接染料以外の染料を含有してもよい。
1.5.インクジェット捺染用インクの製造及び物性
本実施形態に係るインクジェット捺染用インクは、上記した各成分を、任意な順序で混
合し、必要に応じて濾過等をして不純物を除去することにより得られる。各成分の混合方法としては、メカニカルスターラー、マグネチックスターラー等の撹拌装置を備えた容器に順次材料を添加して撹拌混合する方法が好適に用いられる。
本実施形態に係るインクジェット捺染用インクは、捺染品質とインクジェット用インクとしての信頼性とのバランスの観点から、20℃における表面張力が20mN/m以上40mN/m以下であることが好ましく、22mN/m以上35mN/m以下であることがより好ましい。また、同様の観点から、インクの20℃における粘度は、1.5mPa・s以上10mPa・s以下であることが好ましく、2mPa・s以上8mPa・s以下であることがより好ましい。表面張力及び粘度を前記範囲内とする、一つの手法としては、上述した有機溶剤や界面活性剤の種類、及びこれらと水の添加量等を適宜調整することが挙げられる。
1.6.捺染対象
本実施形態のインクジェット捺染用インクは、例えば、捺染対象として、各種の布帛に対して用いることができる。布帛を構成する素材としては、特に限定されず、例えば、綿、麻、羊毛、絹等の天然繊維、ポリプロピレン、ポリエステル、アセテート、トリアセテート、ポリアミド、ポリウレタン等の合成繊維、ポリ乳酸等の生分解性繊維などが挙げられ、これらの混紡繊維であってもよい。布帛としては、上記に挙げた繊維を、織物、編物、不織布等いずれの形態にしたものでもよい。本実施形態で捺染対象とする布帛は、これらのうちポリアミド繊維を含む布帛であることがより好ましい。このような布帛を用いることで、インクジェット捺染用インクのよりすぐれた染着性を得ることができる。また、必要に応じて、布帛にアルカリ剤及びヒドロトロピー剤の少なくとも一方を含有する前処理組成物を付与してもよい。これにより染料の染着性が一層向上する場合がある。
1.7.作用効果等
本実施形態のインクジェット捺染用インクは、アニオン系界面活性剤を特定の濃度で含むことにより、インクジェット装置のインク流路やカートリッジの充填性が良好で気泡排出性及び吐出安定性に優れた捺染を行うことができる。また、ノニオン系界面活性剤とアニオン系界面活性剤との濃度の関係が適切であり、泡立ちが抑制されるとともに捺染対象に対する浸透性が良好である。さらに、水溶性染料を用いたことで布帛を良好に捺染することができる。
発明者らはインクジェット捺染用インクの種々の検討を行う中、水溶性染料を用いた場合には、捺染対象の布帛において、インクジェット捺染用インクが付着した場合に布帛の深さ方向よりも横方向への拡がりが優勢となりやすく、画像のにじみが生じやすいとの知見を得ている。この現象は布帛を構成する繊維の延びる方向に沿ってインクがより移動しやすいことが一因であると考えられる。明確な原因はわかっていないが、染料中に含まれる不純物の種類や量の影響を受けて起こると推測しており、この傾向がインク流路中の充填性や気泡の排出が困難となる事象に起因することを見出した。
このような知見に基づき種々の検討を行った結果、ノニオン系界面活性剤とアニオン系界面活性剤とを用い、かつ、ノニオン系界面活性剤を特定の濃度で配合し、アニオン系界面活性剤を特に低濃度で配合することにより、充填性や気泡の排出が良好となることを見出し、本実施形態のインクジェット捺染用インクに至った。本実施形態のインクジェット捺染用インクにおけるアニオン系界面活性剤の濃度は、一般的なインクに使用する濃度よりも非常に低いが、後述する実施例によりその意外な効果が実証される。
2.インクジェット捺染用インクセット
上述の本実施形態のインクジェット捺染用インクは、他の任意の色の染料を含むインク
ジェット捺染用インクと、任意の組成物数、任意の色数で組み合わせたインクセットを構成することができる。
例えば、本実施形態のインクジェット捺染用インクセットは、少なくとも、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク及びブラックインクを含むインクジェット捺染用インクセットとすることができる。また、例えば、本実施形態のインクジェット捺染用インクセットは、さらに、ブルーインク、オレンジインク、レッドインク及びブラウンインクの少なくとも一種を含んでもよい。そして、これらのインクジェット捺染用インクセットに含まれるインクのうち、少なくとも1つが上述の本実施形態のインクジェット捺染用インクとなっている。
インクセットを構成するシアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインク、ブルーインク、オレンジインク、レッドインク及びブラウンインク等は、上述のインクジェット捺染用インクと同様に、それぞれ上記説明した水、有機溶剤、界面活性剤等の成分をそれぞれ独立して配合することができる。
このようなインクジェット捺染用インクセットによれば、上述のインクジェット捺染用インクを含むので、少なくとも上述のインクのインク流路の充填性が良好で気泡排出性及び吐出安定性に優れた捺染を行うことができる。また、少なくとも上述のインクを用いることにより、捺染対象に対する浸透性が良好となり、捺染物の画像のにじみを抑制することができる。すなわち、本実施形態のインクジェット捺染用インクセットは、上述のインクジェット捺染用インクを含み、当該インクの捺染対象の深さ方向への浸透性が高まる結果、横方向への拡がりが抑制される。そのため、上述のインクジェット捺染用インクに隣り合って捺染対象に付着された他のインクとの間のブリード(にじみ)が抑制されるので、捺染物の画像のにじみを抑制することができる。
3.実施例及び比較例
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
3.1.インクジェット捺染用インクの実施例及び比較例
3.1.1.インクジェット捺染用インクの調製
表1の組成になるように各成分を容器に入れて、マグネチックスターラーで2時間混合及び攪拌した後、孔径5μmのメンブランフィルターで濾過することで、実施例及び比較例に係るインクジェット捺染用インクを得た。また、表1中の数値の単位は、それぞれの欄に示した。
Figure 2019026830
表中、サーフィノール465及び104は、いずれもAir Products and Chemicals
, Inc.社製のノニオン系界面活性剤であり、それぞれ2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール−ジ(ポリオキシエチレン)エーテル及び2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールを指す。また、各アニオン系界面活性剤は、試薬として市販されているものを用いた。
3.1.2.インクジェット捺染用インクの評価方法
<充填性の評価>
Monna Lisa 180 T16(Robustelli社製)のヘッドからインクを排出した状態とし、ヘッドにインクを供給する流路に、実施例及び比較例のインクジェット捺染用インクをそれぞれ導入した。その後、装置のクリーニング動作を行うことにより、インクがヘッドに侵入して、全てのノズルから正常に吐出されるまでのクリーニング動作の回数を調べた。そして以下の基準によってヘッドに対する各例のインクジェット捺染用インクの充填性を評価して、結果を表1に記載した。なお下記基準においてA、B又はCが許容範囲である。
A:3回以内で正常に吐出できた
B:4〜5回で正常に吐出できた
C:6〜7回で正常に吐出できた
D:正常に吐出させるには、8〜9回必要であった
E:10回以上でも正常吐出しない
<気泡排出性の評価>
Monna Lisa 180 T16(Robustelli社製)のヘッドにインクを充満させた状態とし、装置のクリーニング動作を行い当該クリーニング動作中に、ヘッドにインクを供給する流路を閉塞させてインクを供給できないようにした。そしてこの状態でクリーニング用の吸引キャップを開放し、ノズルからヘッド内及び流路に空気を逆流させた。その後、ヘッドにインクを供給する流路を開放して、装置のクリーニング動作を行うことにより、逆流した空気が排出されて、全てのノズルから正常に吐出されるまでのクリーニング動作の回数を調べた。そして以下の基準によってヘッドに対する各例のインクジェット捺染用インクの気泡排出性を評価して、結果を表1に記載した。なお基準においてA、B又はCが許容範囲である。
A:3回以内で正常に吐出できた
B:4〜5回で正常に吐出できた
C:6〜7回で正常に吐出できた
D:正常に吐出させるには、8〜9回必要であった。
E:10回以上でも正常吐出しない
<吐出安定性の評価>
Monna Lisa 180 T16(Robustelli社製)に各例のインクジェット捺染用インクをそれぞれ充填し、それぞれ720×540d.p.i.、3passモードにてロールメディアに連続印字を行い、抜け・曲がり等なく正常に印刷できるかを調べた。抜け・曲がり等が生じたときのメディアの長さを以下の基準で評価し、結果を表1に記載した。なお基準においてA、B又はCが許容範囲である。
A:1000m以上を正常に印刷できた
B:500m以上1000m未満を正常に印刷できた
C:200m以上500m未満を正常に印刷できた
D:200m未満で抜け・曲がりが発生した
3.2.インクジェット捺染用インクセットの実施例及び比較例
3.2.1.インクジェット捺染用インクセット
上述の実施例及び比較例のインクジェット捺染用インクを表2のように組み合わせて、実施例及び比較例のインクジェット捺染用インクセットとした。すなわち、インクセットの実施例及び比較例は、X色のインク及びY色のインクの2色からなるインクセットである。
Figure 2019026830
3.2.2.インクジェット捺染用インクセットの評価方法
<インクセット実施例:S1、S2、及びCS1>
坪量130g/m2の綿布を、下記の前処理剤に浸し、マングルにてピックアップ率20%で絞ったのち、槽内温度を60℃にしたオーブンに10分間入れて乾燥させ、評価用布帛1を作成した。
<前処理剤>
アルギン酸ナトリウム 1.0質量%
グアガム 1.0質量%
硫酸アンモニウム 4.0質量%
尿素 10.0質量%
水 残量
次に、インクジェット捺染機“Monna−Lisa・180 T16”(Robustelli社製)に、各インクセット実施例の2色(X色及びY色)をそれぞれイエロー列とシアン列に充填し、前述の評価用布帛1に、それぞれ540×720d.p.i.、3passモードにて以下のパターンを印刷した。
パターンA:0.5mm幅の細線をX色で描き、その周囲をY色のベタで囲む。
パターンB:0.5mm幅の細線はY色で描き、その周囲をX色のベタで囲む。
印刷後、スチーマー(マチス社製:スチーマーDHe型)を用いて、102℃にて12分間のスチーム処理を行い、その後、水洗して未染着の染料を除去した。更にラッコールSTA(明成化学株式会社製、界面活性剤)を0.2質量%含む水溶液を用いて95℃で10分洗浄し、60℃のオーブンにて乾燥させて印捺サンプルを得た。
<インクセット実施例:S3、S4、S5、S6、及びCS2、CS3>
坪量60g/m2の絹布を前述と同様の方法で前処理を行い、評価用布帛2を作成した。その後、前述と同様の手法にて、評価用布帛2に、各インクセット実施例の組み合わせで印刷を行った。
印刷後、スチーマーDHe型を用いて、100℃にて30分間のスチーム処理を行い、水洗して未染着の染料を除去した。更にラッコールSTAを0.2質量%含む水溶液を用いて55℃30分洗浄し、60℃のオーブンで乾燥させて、印捺サンプルを得た。
得られた各印捺サンプルについて、以下の基準で評価した結果を表2に記載した。なお
、下記基準においてA、B又はCが許容範囲である。
A:細線の輪郭がくっきりと見え、滲みも見られない
B:わずかに細線が太く見えるが、滲みは見られない
C:わずかに細線が細く見えるが、線は認識できて滲みも見られない
D:細線が太く見える
E:細線が太く見える、滲みも見られる
F:細線がベタ色に浸食されて細く見える、又は線が認識できない
3.3.評価結果
表1をみると、水溶性染料と、全量に対して合計で0.05質量%以上3.0質量%以下のノニオン系界面活性剤と、全量に対して合計で1質量ppm以上100質量ppm以下のアニオン系界面活性剤と、を含む、各実施例(A−1〜A−11)のインクジェット捺染用インクは、充填性、気泡排出性、吐出安定性ともに優れることが分かった。
これに対してアニオン系界面活性剤を含まない比較例B−1では、充填性及び気泡排出性が不十分であった。また、ノニオン系界面活性剤を含まない比較例B−2では、充填性及び気泡排出性は許容できるものの吐出安定性が悪かった。
また、アニオン系界面活性剤を0.1質量ppmしか含まない比較例B−3では充填性及び気泡排出性が不十分であった。逆にアニオン系界面活性剤を200質量ppm含む比較例B−5でも充填性及び気泡排出性が不十分であった。これらのことからアニオン系界面活性剤が少なすぎても多すぎても充填性及び気泡排出性が悪いことが分かった。このことは、アニオン系界面活性剤の量がインクの表面張力や濡れ性に非常に強く影響することを示唆しており、充填性及び気泡排出性を向上させるためにアニオン系界面活性剤を用いる場合には、非常に少量かつ非常に狭い範囲の適した添加量が存在することが分かった。
さらに、ノニオン系界面活性剤を0.01質量%しか含まない比較例B−4、ノニオン系界面活性剤を5質量%含む比較例B−6では、いずれも吐出安定性が不十分であった。アニオン系界面活性剤との相性や量比に依存するかもしれないが、吐出安定性に関してノニオン系界面活性剤の適した添加量が存在すると考えられる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。

Claims (6)

  1. 酸性染料、反応染料及び直接染料から選ばれる一種以上である水溶性染料と、
    全量に対して0.05質量%以上3.0質量%以下のノニオン系界面活性剤と、
    全量に対して1質量ppm以上100質量ppm以下のアニオン系界面活性剤と、
    を含む、インクジェット捺染用インク。
  2. 請求項1において、
    前記水溶性染料が、RBk39、RY95、RBk5、ABk172、AY79、DB87、AR138及びAV97から選ばれる一種以上である、インクジェット捺染用インク。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記アニオン系界面活性剤が、アルキル基を有する芳香族スルホン酸化合物又はその塩である、インクジェット捺染用インク。
  4. 請求項3において、
    前記アルキル基を有する芳香族スルホン酸化合物又はその塩が、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸及びその塩並びにドデシルベンゼンスルホン酸及びその塩から選ばれる一種以上である、インクジェット捺染用インク。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項において、
    前記ノニオン系界面活性剤が、アセチレングリコール系界面活性剤である、インクジェット捺染用インク。
  6. 二種以上のインクからなるインクジェット捺染用インクセットであって、前記インクの一種以上が、請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のインクジェット捺染用インクである、インクジェット捺染用インクセット。
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