JP2019026455A - 乗客コンベア - Google Patents
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Abstract
【課題】乗客コンベアの運転中に踏段ローラの破損を精度良く検出することが可能な乗客コンベアを提供する。【解決手段】前後方向に配されたトラス12と、トラス12に沿って移動する複数の踏段30と、複数の踏段30を無端状に連結する踏段チェーン28と、踏段30に設けられた後踏段ローラ302と、トラス12に沿って設けられ後踏段ローラ302が走行する案内レール80と、案内レール80に設けた開口部84と、開口部84を通して後踏段ローラ302を撮像して検証画像を取得するカメラ100と、検証画像から踏段ローラ302が破損しているか否か判断する制御部50とを備える。【選択図】 図2
Description
本発明の実施形態は、乗客コンベアに関する。
エスカレータや動く歩道などの乗客コンベアは、トラスと、幅方向両側において無端状の踏段チェーンに取り付けられトラス内を循環移動する複数の踏段と、踏段の幅方向両側に設けられた踏段ローラが走行する案内レールを備え、駆動装置によって複数の踏段を踏段チェーンとともに循環移動させて乗客を搬送する。
乗客コンベアでは、寿命や外的な要因などの何らかの理由により踏段ローラが摩耗したり亀裂や欠けが生じ踏段ローラが破損する。このような踏段ローラの破損を発見する方法として、保守点検時に踏段チェーンから踏段を取外し、保守員が目視で踏段ローラの摩耗状態を確認したり亀裂や欠け等が無いことを確認する方法が一般的である。
しかし、限られたメンテナンス時間内に踏段チェーンから踏段を取外す作業を行うことは困難であり、踏段数が多い乗客コンベアであれば、乗客コンベア1台分の踏段を確認するのに数日間を要することになりメンテナンス期間が長くなる。
下記特許文献1では、踏段ローラの側面を撮影するカメラと、カメラから送信される画像データを記憶するPCとを備え、PCにおいて画像データを読み出し、踏段ローラの良否を判断するローラ良否診断システムが提案されている。
しかしながら、下記特許文献1では、踏段ローラを案内する案内レールに脱輪を防止する突起が設けられているため、踏段ローラの側面全体をカメラで撮影することができず、踏段ローラの破損を精度良く検出することが困難となる。
本実施形態は、上記のような事情を考慮してなされたものであり、乗客コンベアの運転中に踏段ローラの破損を精度良く検出することができる乗客コンベアを提供することを目的とする。
実施形態の乗客コンベアは、前後方向に配されたトラスと、前記トラスに沿って移動する複数の踏段と、複数の前記踏段を無端状に連結する踏段チェーンと、前記踏段に設けられた踏段ローラと、前記トラスに沿って設けられ前記踏段ローラが走行する案内レールと、前記案内レールに設けた開口部と、前記開口部を通して前記踏段ローラを撮影して検証画像を取得するカメラと、前記検証画像から前記踏段ローラが破損しているか否か判断する制御部とを備える。
以下、本発明の一実施形態の乗客コンベアについて、図1〜図6を参照して説明する。本実施形態では、乗客コンベアとして、多数の踏段30が上階側の乗降口と下階側の乗降口との間で循環移動するエスカレータ10について説明する。
(1)エスカレータ10
エスカレータ10の構造について、図1を参照して説明する。図1はエスカレータ10を側面から見た説明図である。
エスカレータ10の構造について、図1を参照して説明する。図1はエスカレータ10を側面から見た説明図である。
エスカレータ10の枠組みである前後方向(踏段30の移動方向)に延びるトラス12が、建屋1の上階と下階に跨がって支持アングル2,3を用いて支持されている。
トラス12の上端部にある上階側の機械室14内部には、踏段30を走行させる駆動装置18、左右一対の駆動スプロケット24,24、及び左右一対の手摺ベルトスプロケットが設けられている。
駆動装置18は、誘導電動機(インダクションモータ)よりなるモータ20と、減速機と、この減速機の出力軸に取り付けられた出力スプロケットと、この出力スプロケットにより駆動する駆動チェーン22と、モータ20の回転を停止させ、かつ、停止状態を保持するディスクブレーキとを有している。駆動スプロケット24は駆動チェーン22により回転する。左右一対の駆動スプロケット24,24と左右一対の手摺ベルトスプロケットとは、不図示の連結ベルトにより連結されて同期して回転する。
トラス12の下端部にある下階側の機械室16内部には、従動スプロケット26が設けられている。上階側の駆動スプロケット24と下階側の従動スプロケット26との間には、左右一対の無端の踏段チェーン28,28が掛け渡されている。左右一対の踏段チェーン28,28には、複数の踏段30の前輪を構成する前踏段ローラ301が等間隔に取り付けられている。この前踏段ローラ301は前案内レール70(図1参照)に沿って走行すると共に、駆動スプロケット24の外周部にある凹部と従動スプロケット26の外周部にある凹部に係合して、踏段30が上下に反転する。
トラス12の左右両側には、左右一対のスカート部44,44と左右一対の欄干36,36が立設されている。左右一対のスカート部44,44は、一方の乗降口から他方の乗降口まで踏段30の幅方向外側に設けられている。スカート部44,44は乗降口の近傍に操作盤52,56及びスピーカ54,58が設けられている。欄干36の上部には手摺レール39が設けられ、この手摺レール39に沿って手摺ベルト38が移動する。手摺ベルト38は、欄干36,36の周縁部を踏段30と同期して循環移動するものであり、乗口側でスカート部44内より外部に現れ、降口側でスカート部44内に入り込みスカート部44内部を通って乗口側へ移動する。
また、上階側の機械室14内部には、ディスクブレーキや、踏段チェーン28に潤滑油を供給する給油装置40や、エスカレータ10を制御する制御装置50が設けられている。
給油装置40は、潤滑油を貯蔵するタンク41と、タンク41内の潤滑油を送り出す不図示のポンプと、ポンプから送り出されたオイルを踏段チェーン28,28に供給する給油管42とを備える。給油管42は途中で2つに分岐し、先端部が左右の踏段チェーン28,28のそれぞれの上方位置まで延びている。給油装置40は、ポンプの動作によってタンク41内の潤滑油を給油管42に送り出し、給油管42の先端より左右の踏段チェーン28,28にそれぞれ潤滑油を供給する。
上階側及び下階側の乗降口には、機械室14,16の上面を覆うように乗降板32が設けられている。図2に示すように、乗降板32の先端にはコム60が設けられ、コム60には複数の櫛歯604が等間隔で突出している。この櫛歯604は、先端に行くほど下方へ屈曲し、端部が丸みをおびて細くなっており、踏段30に設けられたクリート突条306と噛み合うことで、踏段30上の乗客の足や異物等を乗降板32上にすくい上げ、乗客の足や異物等が踏段30と乗降板32との間に挟まれることを防止している。
(2)踏段30
次に、踏段30について図1〜図3に基づいて説明する。
次に、踏段30について図1〜図3に基づいて説明する。
踏段30は、側面形状が略三角形状の左右一対の踏段フレーム303,303と、この踏段フレーム303の上面に形成されたクリート面304と、踏段フレーム303の後面に形成されたライザ面305とを備える。踏段フレーム303とクリート面304とライザ面305とは、アルミダイカストで一体に形成されている。
左右一対の踏段フレーム303の前端部には、踏段30の幅方向外方へ突出する支軸309,309が設けられ、この支軸309,309にベアリングを介して左右一対の前踏段ローラ301,301が設けられている。無端状の踏段チェーン28,28には、複数の踏段30の前踏段ローラ301,301が連結されており、踏段チェーン28,28の移動に伴って前踏段ローラ301,301が前案内レール70を走行することで複数の踏段30を移動させる。
左右一対の踏段フレーム303の後下端部には、踏段フレーム303と一体に形成された取付部307,307が踏段30の移動方向後方に向かって突出している(図3参照)。左右一対の取付部307,307の先端部の外側には、ベアリングを介して左右一対の後踏段ローラ302,302が設けられている。後踏段ローラ302,302は、後案内レール80を走行することで踏段30を移動させる。
クリート面304の上面には、踏段30の移動方向(前後方向)に沿って延びる複数本のクリート突条306が所定間隔をあけて互いに平行に設けられ、隣接するクリート突条306の間にクリート溝308が形成されている。
このような踏段30は、乗客が乗る側(往路側)を走行した後、コム60の下方をほぼ水平方向に移動することで、上階側及び下階側のいずれか一方の機械室(ここでは、上階側の機械室14)へ進入する。
その際、図2及び図3に示すように踏段30は、左右一対のローラを備える位置規制部4によって挟まれ幅方向に位置決めされる。そのため、踏段30のクリート面304に設けられたクリート突条306が、コム60の櫛歯604に衝突することなく櫛歯604の間に形成される隙間を通過する。
機械室14に進入した踏段30は、駆動スプロケット24によって上下反転してから乗客が乗らない側(復路側)を走行し、他方の機械室16で従動スプロケット26によって上下反転してからコム60を通って踏段30が外部へ露出し、再び往路側を走行する。なお、他方の機械室16の踏段30は、不図示の位置規制部によって幅方向に位置決めされた状態でコム60を通過するようになっている。
図2に示すように、複数の踏段30のうち1つの踏段30のみに踏段フレーム303の側方から突出片312が突出している。この突出片312が突出した踏段30を以下「位置確認踏段300」ということがある。
位置確認踏段300は、上階側の機械室14を走行中に突出片312が機械室14に設けられた第1スイッチ31に接触してこれを動作させ、下階側の機械室16を走行中に突出片312が機械室16に設けられた第2スイッチ33に接触してこれを動作させる。
第1スイッチ31及び第2スイッチ33は、位置確認踏段300が通過したときのみ突出片312が当たってオフからオンとなるが、それ以外の踏段30が通過する場合には第1スイッチ31及び第2スイッチ33に接触せず、オフ状態が維持される。
第1スイッチ31及び第2スイッチ33は、踏段30が一定速度で運転している場合に、上昇運転及び下降運転のいずれの運転においても第1スイッチ31を動作させてから第2スイッチ33を動作させるまでに要する時間と、第2スイッチ33を動作させてから第1スイッチ31を動作させるまでに要する時間が同じになるように、トラス12に取り付けられている。
また、本実施形態では、位置確認踏段300の突出片312が第1スイッチ31や第2スイッチ33を動作させた時に、踏段30の後踏段ローラ302が後案内レール80に設けられた開口部84の位置に来るように、第1スイッチ31及び第2スイッチ33がトラス12に取り付けられている。
(3)前案内レール70及び後案内レール80
前案内レール70及び後案内レール80について図1〜図3を参照して説明する。
前案内レール70及び後案内レール80について図1〜図3を参照して説明する。
前案内レール70は、左右一対の前踏段ローラ301,301に対応して踏段30の両側にトラス12に沿って設けられている。
前案内レール70は、前踏段ローラ301が載置され走行する上方に向いた転動面71と、転動面71の上方に配置された規制面72と、前踏段ローラ301の幅方向外側において転動面71と規制面72を連結する連結面73とを備え、断面形状が幅方向内側に開口する略コ字状をなしている。規制面72は、転動面71の上方に前踏段ローラ301が通過できる程度の間隔をあけて配置され、転動面71を走行する前踏段ローラ301の上方移動を規制する。
後案内レール80は、左右一対の後踏段ローラ302,302に対応して踏段30の両側にトラス12に沿って設けられている。
後案内レール80は、後踏段ローラ302が載置され走行する上方に向いた転動面81と、後踏段ローラ302の上方に配置された規制面82と、後踏段ローラ302の幅方向外側において転動面81と規制面82を連結する連結面83とを備え、断面形状が幅方向内側に開口する略コ字状をなしている。規制面82は、転動面81の上方に後踏段ローラ302が通過できる程度の間隔をあけて配置され、転動面81を走行する後踏段ローラ302の上方移動を規制する。
後案内レール80は、連結面83に後踏段ローラ302の側面より大きな開口部84と除去部85とが設けられている。
開口部84は、上階側のコム60を通過する踏段30の後踏段ローラ302に対応して設けられており、位置規制部4によって幅方向に位置決めされた踏段30の後踏段ローラ302の側面全体を、開口部84を通して側方より視認することができるようになっている。
除去部85は、連結面83の幅方向内側に設けられたブラシやスポンジからなり、開口部84の踏段移動方向の前方及び後方にそれぞれ設けられている。除去部85は、走行する後踏段ローラ302の側面と擦れ合い、後踏段ローラ302の側面に付着した油を除去する。
(4)カメラ100
次に、カメラ100について図3を参照して説明する。
次に、カメラ100について図3を参照して説明する。
カメラ100は、後案内レール80の連結面83に設けられた開口部84の外側に設けられ、開口部84を通して後踏段ローラ302の側面全体を撮影して検証画像を取得する。カメラ100の近傍には、開口部84を通過する後踏段ローラ302を照明する照明装置101が設けられている。なお、カメラ100及び照明装置101は、左右一対の後踏段ローラ302,302に対応して左右一対設けられている。
(5)エスカレータ10の電気的構成
エスカレータ10の電気的構成について図4を参照して説明する。
エスカレータ10の電気的構成について図4を参照して説明する。
制御装置50には、インバータ装置201、電源回生ユニット202、リアクトル203、ノイズフィルタ204が接続されている。不図示の三相交流電源から供給された三相の交流電源は、高周波対策として設けられたノイズフィルタ204及びリアクトル203を経て、電源回生ユニット202に至る。電源回生ユニット202は、エスカレータ10が下降運転した場合に発生するエネルギーを三相交流電源に回生する。電源回生ユニット202に接続されたインバータ装置201は、制御装置50からの駆動信号に基づいて、モータ20をインバータ制御するものであり、運転速度、上昇又は下降の方向を変更する。
また、制御装置50には、操作盤52、操作盤56、スピーカ54、スピーカ58、照明装置101が接続されている。
制御装置50は、制御回路501、画像解析回路502、通信回路503、表示装置504を有している。制御回路501には、第1スイッチ31及び第2スイッチ33と左右一対のカメラ100,100と照明装置101,101が接続されている。画像解析回路502には、左右一対のカメラ100が接続され、カメラ100で撮影した検証画像が入力される。
制御回路501は、第1スイッチ31及び第2スイッチ33のいずれか一方のスイッチが動作してから他方のスイッチが動作するまでの時間(以下、この時間を「動作時間」
ということがある)T1を計時する。
ということがある)T1を計時する。
制御回路501は、予め記憶している第1スイッチ31から第2スイッチ33までの距離Lを、計時した動作時間T1で割って踏段30の走行速度V(=L/T1)を演算するとともに、移動方向に隣接する踏段30の後踏段ローラ302の間隔を走行速度Vで割って、後踏段ローラ302が後案内レール80の開口部84を通過してから次の後踏段ローラ302が開口部84に来るまでの時間(以下、この時間を「間隔時間」ということがある)Tinを演算する。
制御回路501は、第1スイッチ31及び第2スイッチ33のいずれか一方のスイッチが動作すると、照明装置101で照明しながら後案内レール80の開口部84を通してカメラ100で後踏段ローラ302の側面全体を撮影する。その後、制御回路501は、間隔時間Tinが経過する毎に照明装置101で照明しながらカメラ100で後踏段ローラ302の側面全体を撮影して検証画像を取得する。
また、制御回路501は、第1スイッチ31及び第2スイッチ33のいずれか一方のスイッチが動作した時点から間隔時間Tinが経過する毎に数をカウントする。つまり、第1スイッチ31及び第2スイッチ33のいずれか一方のスイッチが動作した時点から後案内レール80の開口部84を通過した後踏段ローラ302をカウントする。なお、開口部84を通過した後踏段ローラ302のカウントを開始してから踏段30が一周し、カウント数がエスカレータ10に設けられた踏段30の設置個数Nに達すると、制御回路501はカウント数をリセットしてから、開口部84を通過した後踏段ローラ302のカウントを再開する。これにより、制御回路501は、カメラ100で撮影した後踏段ローラ302が位置確認踏段300から何番目の踏段30のものであるのかを把握することができ、カメラ100が撮像した踏段30の位置を特定することができる。
画像解析回路502は、カメラ100から検証画像が入力される度に、検証画像を所定の閾値で黒色と白色で2値化して検証2値化画像を生成する。次に、画像解析回路502は、検証2値化画像の白色領域の面積比率を求め、予め記憶している後踏段ローラ302が正常な状態を示す基準2値化画像の白色領域の面積比率と、検証2値化画像の白色領域の面積比率とを比較する。そして、基準2値化画像と検証2値化画像の白色領域の面積比率の差が所定の閾値内であれば後踏段ローラ302は正常であると判断し、閾値を越えて検証2値化画像の白色領域が多い場合には、後踏段ローラ302が破損して白領域が増えたものとして、破損信号を制御回路501に出力する。
制御回路501は、画像解析回路502から破損信号が入力されると、その時の後踏段ローラ302のカウント数を記憶し、後踏段ローラ302が破損した踏段30の位置を特定する情報として後踏段ローラ302のカウント数を警告信号とともに表示装置504に出力したり、通信回路503を用いて外部の監視盤へ出力する。
(6)後踏段ローラ302が破損しているか否かの判断方法
次に、制御装置50が、後踏段ローラ302が破損しているか否かの判断方法について図5及び図6のフローチャートを参照して説明する。
次に、制御装置50が、後踏段ローラ302が破損しているか否かの判断方法について図5及び図6のフローチャートを参照して説明する。
ステップS1において、操作盤52又は操作盤56の操作によってエスカレータ10の運転を開始し、踏段30の走行速度が定格速度V0に到達すると、制御装置50は、通常運転を開始したとしてステップS2へ進む。なお、制御装置50は、エスカレータ10の運転を開始してから所定時間経過すると定格速度V0に到達したと判断してもよい。
ステップS2において、位置確認踏段300が第1スイッチ31を動作させた場合にはステップS4に進み(Yesの場合)、動作させていない場合にはステップS3に進む(Noの場合)。
ステップS3において、位置確認踏段300が第2スイッチ33を動作させた場合にはステップS4に進み(Yesの場合)、動作させていない場合にはステップS2に戻る(Noの場合)。
ステップS4において、制御装置50の制御回路501は、動作時間T1の計測を開始し、その後、ステップS5に進む。
ステップS5において、位置確認踏段300が第1スイッチ31を動作させた場合にはステップS7に進み(Yesの場合)、動作させていない場合にはステップS6に進む(Noの場合)。
ステップS6において、位置確認踏段300が第2スイッチ33を動作させた場合にはステップS7に進み(Yesの場合)、動作させていない場合にはステップS5に戻る(Noの場合)。
ステップS7において、制御回路501は動作時間T1の計時を終了する。つまり、制御回路501は、ステップS2において第1スイッチ31が動作してからステップS6において第2スイッチ33が動作するまでの時間、又はステップS3において第2スイッチ33が動作してからステップS5において第1スイッチ31が動作するまでの時間を計時し、計時した時間に基づいて間隔時間Tinを演算する。そしてステップS8に進む。
ステップS8において、制御回路501は、間隔時間Tinの演算後に第1スイッチ31及び第2スイッチ33のいずれか一方の動作を検出すると、ステップS9へ進む。
ステップS9において、制御回路501は、照明装置101で照明しながら後案内レール80の開口部84を通してカメラ100で後踏段ローラ302の側面全体を撮影して検証画像を取得し、その後、ステップS10に進む。
ステップS10において、制御回路501は、カメラ100による後踏段ローラ302の撮影を開始した時から、後案内レール80の開口部84を通過した後踏段ローラ302の個数nを「1」にセットしてからカウントを開始する。その後、ステップS11に進む。
ステップS11において、画像解析回路502が、カメラ100から入力された検証画像から検証2値化画像を生成する。そしてステップS12に進む。
ステップS12において、画像解析回路502が、検証2値化画像と基準2値化画像の白色領域の面積比率を比較することで、後踏段ローラ302が破損しているか否かを判断する。具体的には、白色領域の面積比率が閾値以下であれば撮影した後踏段ローラ302は正常であるとしてステップS13へ進み(ステップS12のYesの場合)、白色領域が閾値より多い場合であれば撮影した後踏段ローラ302が破損しているとして破損信号を制御回路501に出力し、ステップS18へ進む(ステップS12のNoの場合)。
ステップS13において、制御回路501は、前回のカメラ100による後踏段ローラ302の撮影から間隔時間Tin経過したか否か判断し、間隔時間Tin経過していればステップS14に進む。
ステップS14において、制御回路501は、前回のカメラ100による後踏段ローラ302の撮影から間隔時間Tin経過した時点で、照明装置101によって後踏段ローラ302を照明しながら後踏段ローラ302の側面全体を撮影し、その後、ステップS15に進む。
ステップS15において、後踏段ローラ302のカウント数nがエスカレータ10に設けられた踏段30の設置個数Nに達した否か判断し、後踏段ローラ302のカウント数nが踏段30の設置個数Nより小さい場合は、ステップS16へ進んでカウント数nを1つ増やしてからステップS11に戻る。また、後踏段ローラ302のカウント数nが踏段30の設置個数Nと等しくなると、言い換えれば、エスカレータ10に設けられた全ての踏段30について、カメラ100による後踏段ローラ302の撮影(ステップS9及びステップS14)と、撮影した画像による後踏段ローラ302の破損の検出(ステップS12)を行うと、ステップS17へ進んでカウント数nを「1」にリセットしてからステップS11に戻る。
ステップS18において、制御回路501は、画像解析回路502から破損信号が入力されると、破損信号が入力された時の後踏段ローラ302のカウント数nを記憶し、後踏段ローラ302の破損を知らせる警告信号とともに、後踏段ローラ302が破損している踏段30の位置情報として後踏段ローラ302のカウント数nを、表示装置504に出力したり、通信回路503を用いて外部の監視盤へ出力する。そして必要な場合には、エスカレータ10の通常運転を停止する。
なお、上記した後踏段ローラ302が破損しているか否かの判断は、エスカレータ10が運転している間、常に行っても良いが、例えば、所定時間が経過する毎に後踏段ローラ302が破損しているか否かを判断してもよい。
(7)効果
本実施形態によれば、カメラ100が、後案内レール80に設けられた開口部84を通して移動する踏段30の後踏段ローラ302を撮影するため、エスカレータ10の運転中であっても後案内レール80に視野を遮られることなく後踏段ローラ302の広範囲を撮影することができ、精度良く後案内レール80の破損を検出することができる。
本実施形態によれば、カメラ100が、後案内レール80に設けられた開口部84を通して移動する踏段30の後踏段ローラ302を撮影するため、エスカレータ10の運転中であっても後案内レール80に視野を遮られることなく後踏段ローラ302の広範囲を撮影することができ、精度良く後案内レール80の破損を検出することができる。
また、本実施形態では、カメラ100が後踏段ローラ302を撮影する際に踏段30が位置規制部4によって幅方向に位置決めされているため、カメラ100から後踏段ローラ302の側面までの距離を一定にすることができ、精度良く後案内レール80の破損を検出することができる。
また、本実施形態では、後踏段ローラ302の側面に付着した油を除去する除去部85が設けられているため、カメラ100が、給油装置40から供給された潤滑油が付着した状態で後踏段ローラ302を撮影することがなく、精度良く後案内レール80の破損を検出することができる。
また、カメラ100が後踏段ローラ302を撮影する際に照明装置101によって開口部84を通過する後踏段ローラ302を照明するため、外光が入りにくいトラス12や機械室14の内部であっても適切な光量にて後踏段ローラ302を撮影することができ、精度良く後案内レール80の破損を検出することができる。
また、本実施形態では、後踏段ローラ302が後案内レール80の開口部84を通過する度にカメラ100により検証画像を取得するため、全ての踏段30について後踏段ローラ302の破損の有無を調べることができる。
さらに、本実施形態では、第1スイッチ31及び第2スイッチ33のいずれか一方のスイッチが動作した時点から後案内レール80の開口部84を通過した後踏段ローラ302をカウントすることで、カメラ100が撮像した後踏段ローラ302を備える踏段30の位置を特定することができ、後踏段ローラ302の破損を検出した時に破損した後踏段ローラ302を備える踏段30の位置を特定することができる。
(8)変更例
上記実施形態では、検証画像を2値化したが、2値化せずそのままの画像を用いて基準画像と比較したり、あるいは、検証画像から後踏段ローラ302の縁部(エッジ)の位置情報を抽出して検証エッジデータを生成し、予め記憶しておいた正常な状態の後踏段ローラ302の縁部の位置情報を示す基準エッジデータと生成した検証エッジデータとを比較することで、後踏段ローラ302の破損を検出してもよい。
上記実施形態では、検証画像を2値化したが、2値化せずそのままの画像を用いて基準画像と比較したり、あるいは、検証画像から後踏段ローラ302の縁部(エッジ)の位置情報を抽出して検証エッジデータを生成し、予め記憶しておいた正常な状態の後踏段ローラ302の縁部の位置情報を示す基準エッジデータと生成した検証エッジデータとを比較することで、後踏段ローラ302の破損を検出してもよい。
また、後案内レール80に設けた開口部84には、ガラス等の透明な部材が設けられてもよく、これにより、潤滑油によってカメラ100のレンズが汚れるのを防ぐことができる。
また、後案内レール80に設けた開口部84の周囲に縁取る枠部を設けてもよく、これにより、カメラ100が取得した検証画像より後踏段ローラ302の位置を特定しやすくなり、精度良く後案内レール80の破損を検出することができる。
また、上記実施形態では、後案内レール80に設けた開口部84を通して後踏段ローラ302を撮影することで後踏段ローラ302の破損を検出する場合について説明したが、前案内レール70の連結面73に開口部を設け、当該開口部を通して前踏段ローラ301の側面を撮影することで前踏段ローラ301の破損を検出してもよい。
4…位置規制部、10…エスカレータ、12…トラス、28…踏段チェーン、30…踏段、31…第1スイッチ、32…乗降板、33…第2スイッチ、50…制御装置、60…コム、70…前案内レール、71…転動面、72…規制面、73…連結面、80…後案内レール、81…転動面、82…規制面、83…連結面、84…開口部、85…除去部、100…カメラ、101…照明装置、300…位置確認踏段、301…前踏段ローラ、302…後踏段ローラ、312…突出片、501…制御回路、502…画像解析回路、503…通信回路、504…表示装置
Claims (10)
- 前後方向に配されたトラスと、
前記トラスに沿って移動する複数の踏段と、
複数の前記踏段を無端状に連結する踏段チェーンと、
前記踏段に設けられた踏段ローラと、
前記トラスに沿って設けられ前記踏段ローラが走行する案内レールと、
前記案内レールに設けた開口部と、
前記開口部を通して前記踏段ローラを撮像して検証画像を取得するカメラと、
前記検証画像から前記踏段ローラが破損しているか否か判断する制御部と
を備える乗客コンベア。 - 前記カメラが撮像する位置において前記踏段を幅方向に位置決めする位置規制部を備える請求項1に記載の乗客コンベア。
- 乗降口に設けられ前記踏段が進入又は進出する櫛状のコムを備え、
前記位置規制部は、前記コムを通過する前記踏段を幅方向に位置決めする請求項2に記載の乗客コンベア。 - 前記踏段ローラに付着した油を除去する除去部を備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の乗客コンベア。
- 前記ローラを照明する照明装置を備える請求項1〜4のいずれか1項に記載の乗客コンベア。
- 前記カメラは、前記踏段の前記踏段ローラが前記開口部を通過する度に前記検証画像を撮影し、
前記制御部は、前記検証画像が入力する度に、前記踏段ローラが破損しているか否かを判断する請求項1〜5のいずれか1項に記載の乗客コンベア。 - 前記制御部は、
複数の前記踏段の中の一つの特定の踏段が所定距離走行した時間に基づいて、前記踏段ローラが前記開口部を通過してから隣接する前記踏段の前記踏段ローラが前記開口部に到達するまでの間隔時間を演算し、前記カメラを用いて前記間隔時間毎に前記検証画像を撮影する請求項6に記載の乗客コンベア。 - 複数の前記踏段の中の一つの特定の踏段が接触して動作するスイッチを備え、
前記制御部は、前記スイッチの動作した時から前記開口部を通過した前記踏段ローラの個数をカウントし、カウントした個数に基づいて前記カメラが撮像した前記後踏段ローラを備える前記踏段の位置を特定する請求項6又は7に記載の乗客コンベア。 - 前記制御部は、
前記踏段ローラが正常な状態の基準2値化画像を予め記憶しておき、
前記検証画像を2値化して検証2値化画像を生成し、
前記検証2値化画像と前記基準2値化画像とを比較し、前記踏段ローラが破損しているか否かを判断する請求項1〜8のいずれか1項に記載の乗客コンベア。 - 前記制御部は、
前記踏段ローラが正常な状態の基準エッジデータを予め記憶しておき、
前記検証画像から前記踏段ローラのエッジを抽出して検証エッジデータを生成し、
前記検証エッジデータと前記基準エッジデータとを比較し、前記踏段ローラが破損しているか否かを判断する請求項1〜8のいずれか1項に記載の乗客コンベア。
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