JP2019025685A - 樹脂製歯車の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】強度低下を抑制することが可能な、はす歯形状を有する樹脂製歯車の製造方法を提供すること。【解決手段】外周部にはす歯形状1aが形成された円環状の樹脂部材1を有する樹脂製歯車10の製造方法であって、短繊維及び樹脂を含む抄造素形体に、水圧加工法によりはす歯形状を形成して、はす歯形状素形体を得るはす歯形状加工工程と、複数の前記はす歯形状素形体を積層して、外周部に実質的に連続したはす歯形状を有するはす歯形状積層体を得る積層工程と、はす歯形状を有する金型内に、前記はす歯形状積層体を配置し、樹脂を硬化させて前記樹脂部材を形成する樹脂部材形成工程と、を備える製造方法。【選択図】図1
Description
本発明は樹脂製歯車の製造方法に関する。
樹脂製歯車は、外周部に歯形形状が形成された円環状の樹脂部材及びその内周部に配置され当該樹脂部材を保持するブッシュを有する。樹脂製歯車は、軽量でありながら耐久性能に優れることから、車両用部品、産業用部品等に好適に用いられている。歯車の形状としては、歯すじが軸に平行な直線である「平歯形状」、歯すじがつるまき線である「はす歯形状」等がある。これらのうち、歯のかみ合いが滑らかであり、且つ強度に優れる観点から「はす歯形状」の歯車が好適に用いられるが、「平歯形状」と比べると加工が難しいという問題がある。
これに対して、特許文献1では、はす歯形状の樹脂製歯車の製造方法として、樹脂粉末と繊維を抄造してなるシート状樹脂を打ち抜いて平歯形状を形成する工程、歯の位置を一致させた状態で、打ち抜いたシート状樹脂を複数枚積層させる工程、加熱乾燥させながら積層方向に加熱加圧して素形体を得る工程、素形体を加熱加圧しながらブッシュに圧入する工程、平歯形状を有する素形体を、はす歯形状を有する成形空間に押し込んではす歯形状を形成する工程、及び樹脂を硬化させて樹脂製歯車を得る工程を有する方法が提案されている。
しかしながら、平歯形状を有する素形体を、はす歯形状を有する成形空間に押し込んではす歯形状を形成した場合には、素形体が成形空間内で押圧されることで素形体に圧縮ひずみが生じるため、製造される樹脂製歯車の強度が低下するおそれがある。
そこで本開示は、強度低下を抑制することが可能な、はす歯形状を有する樹脂製歯車の製造方法を提供することを目的とする。
本開示の一実施形態に係る、外周部にはす歯形状が形成された円環状の樹脂部材を有する樹脂製歯車の製造方法は、短繊維及び樹脂を含む抄造素形体に、水圧加工法によりはす歯形状を形成して、はす歯形状素形体を得るはす歯形状加工工程と、複数のはす歯形状素形体を積層して、外周部に実質的に連続したはす歯形状を有するはす歯形状積層体を得る積層工程と、はす歯形状を有する金型内に、はす歯形状積層体を配置し、樹脂を硬化させて前記樹脂部材を形成する樹脂部材形成工程と、を備える。
本開示の他の実施形態に係る、外周部にはす歯形状が形成された円環状の樹脂部材を有する樹脂製歯車の製造方法は、短繊維を含む抄造素形体に、水圧加工法によりはす歯形状を形成して、はす歯形状素形体を得るはす歯形状加工工程と、複数のはす歯形状素形体を積層して、外周部に実質的に連続したはす歯形状を有するはす歯形状積層体を得る積層工程と、はす歯形状を有する金型内に、はす歯形状積層体を配置し、樹脂を注入及び硬化させて樹脂部材を形成する樹脂部材形成工程と、を備える。
これらの製造方法によれば、金型と積層体の歯形形状が同じはす歯形状なので、平歯形状を有する素形体を、はす歯形状を有する成形空間に押し込んだ場合よりも、圧縮ひずみが小さく、製造される樹脂製歯車の強度の低下を抑制することができる。
本実施形態の樹脂製歯車の製造方法は、上記樹脂部材形成工程後に、上記樹脂部材の歯切加工を行う歯切加工工程を更に備えることが好ましい。これにより、更に精度の高い樹脂製歯車を製造することができる。
上記水圧加工法は、抄造素形体の加工をし易い観点から、ウォータジェット加工法であることが好ましい。
本開示によれば、強度低下を抑制することが可能な、はす歯形状を有する樹脂製歯車の製造方法を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本実施形態について詳細に説明する。以下の説明では、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
本実施形態の樹脂製歯車の製造方法は、はす歯形状加工工程、積層工程及び樹脂部材形成工程を備える。本実施形態の樹脂製歯車の製造方法は、歯切加工工程を更に備えていてもよい。以下、詳細に説明する。
<樹脂製歯車>
樹脂製歯車の一態様について、図1及び2に基づいて説明する。図1は樹脂製歯車の斜視図であり、図2(A)は図1の樹脂製歯車におけるIIA−IIA断面図であり、図2(B)は図1の樹脂製歯車における側面図である。樹脂製歯車10は、外周部に、はす歯形状1aが形成された円環状の樹脂部材1と、当該樹脂部材1の内周部に配置されたブッシュ3とを有する。なお、「はす歯形状」とは歯すじがつるまき線であるものをいい、軸方向に対するはす歯の角度θを「ねじれ角」という。
樹脂製歯車の一態様について、図1及び2に基づいて説明する。図1は樹脂製歯車の斜視図であり、図2(A)は図1の樹脂製歯車におけるIIA−IIA断面図であり、図2(B)は図1の樹脂製歯車における側面図である。樹脂製歯車10は、外周部に、はす歯形状1aが形成された円環状の樹脂部材1と、当該樹脂部材1の内周部に配置されたブッシュ3とを有する。なお、「はす歯形状」とは歯すじがつるまき線であるものをいい、軸方向に対するはす歯の角度θを「ねじれ角」という。
樹脂部材1は、本実施形態の樹脂製歯車の製造方法により製造することができる。
ブッシュ3は、ブッシュ3と一体となった複数の突出部3aを有する。複数の突出部3aは、周方向に所定の間隔をあけて形成され、樹脂部材1の抜けを防止する。なお、ブッシュ3は、突出部3a以外の手段により樹脂部材1を固定するものであってもよい。
また、ブッシュ3の中央部には、回転軸(図示せず)を嵌合するための貫通孔4が形成されている。なお、ブッシュ3は回転軸と一体となって形成されたものであってもよい。
ブッシュ3の材質は、特に限定されるものではないが、強度の点から、金属製のものが好ましい。
また、ブッシュ3の中央部には、回転軸(図示せず)を嵌合するための貫通孔4が形成されている。なお、ブッシュ3は回転軸と一体となって形成されたものであってもよい。
ブッシュ3の材質は、特に限定されるものではないが、強度の点から、金属製のものが好ましい。
<はす歯形状加工工程>
はす歯形状加工工程では、抄造素形体に、水圧加工法によりはす歯形状を形成して、はす歯形状素形体を得る。本実施形態の製造方法においては、水圧加工法を適用するので、比較的柔らかく加工が難しい抄造素形体を加工することができる。
抄造素形体は、短繊維のみを含むものであっても、短繊維及び樹脂を含むものであってもよい。また、抄造素形体としては、実施例で説明する板状の抄造ボードを用いてもよく、以下で説明する円環形状を有する抄造素形体を用いてもよい。
はす歯形状加工工程では、抄造素形体に、水圧加工法によりはす歯形状を形成して、はす歯形状素形体を得る。本実施形態の製造方法においては、水圧加工法を適用するので、比較的柔らかく加工が難しい抄造素形体を加工することができる。
抄造素形体は、短繊維のみを含むものであっても、短繊維及び樹脂を含むものであってもよい。また、抄造素形体としては、実施例で説明する板状の抄造ボードを用いてもよく、以下で説明する円環形状を有する抄造素形体を用いてもよい。
図3(A)は抄造素形体の一態様を示す斜視図である。図3(A)に示す抄造素形体5は、円環形状を有する。図3(B)ははす歯形状素形体の一態様を示す斜視図である。図3(B)に示すはす歯形状素形体6は、外周部にはす歯形状6aを有する。
抄造素形体5は、従来公知の方法により準備することができる。例えば、円環形状は、筒状金型を用いることにより形成することができる。抄造素形体は、具体的には例えば、円環状の凹部を有する筒状金型に短繊維、分散媒及び任意の樹脂の分散液を注入し、金型から分散媒を排出した後に、筒状金型内に残った集合体を圧縮することにより形成することができる。
短繊維は、融点、又は分解温度が、250℃以上の短繊維からなるものが好ましい。このような短繊維を用いることで、成形時の成形温度や加工温度、実使用時の雰囲気温度において、短繊維が熱劣化を起こすことなく、耐熱性に優れた樹脂製歯車とすることができる。
このような短繊維としては、パラ系アラミド繊維、メタ系アラミド繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、セラミック繊維、超高強力ポリエチレン繊維、ポリケトン繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、全芳香族ポリエステル繊維、ポリイミド繊維、及びポリビニルアルコール系繊維から選ばれた少なくとも1種以上の短繊維を使用することが好ましい。特に、パラ系アラミド繊維と、メタ系アラミド繊維との混合繊維を短繊維として用いた場合には、耐熱性、強度、樹脂成形後の加工性のバランスが優れている。
このような短繊維としては、パラ系アラミド繊維、メタ系アラミド繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、セラミック繊維、超高強力ポリエチレン繊維、ポリケトン繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、全芳香族ポリエステル繊維、ポリイミド繊維、及びポリビニルアルコール系繊維から選ばれた少なくとも1種以上の短繊維を使用することが好ましい。特に、パラ系アラミド繊維と、メタ系アラミド繊維との混合繊維を短繊維として用いた場合には、耐熱性、強度、樹脂成形後の加工性のバランスが優れている。
スラリとしては、有機溶媒、有機溶媒と水との混合物、水等を用いることができ、特に経済的で、環境への負荷が少ない、水を使用することが好ましい。
有機溶媒を用いる場合には、安全面に充分注意し、メタノール、エタノール、アセトン、トルエン、ジエチルエーテル等の有機溶媒を使用することも可能である。
有機溶媒を用いる場合には、安全面に充分注意し、メタノール、エタノール、アセトン、トルエン、ジエチルエーテル等の有機溶媒を使用することも可能である。
樹脂は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれであってもよいが、製造される樹脂製歯車の強度を向上させる観点から、熱硬化性樹脂であると好ましい。より具体的には、エポキシ樹脂、ポリアミノアミド樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等から選ばれた1以上の樹脂と、選択された樹脂の種類に応じた硬化剤とを組み合わせたものが使用できる。
これらの中でも、樹脂硬化物の強度、耐熱性等の点からポリアミノアミド樹脂が好ましく、耐熱性、強度が優れる2,2’−(1,3フェニレン)ビス2−オキサゾリンとアミン硬化剤の混合物100質量部に対し、触媒には硬化促進剤として、例えば、n−オクチルブロマイドが5質量部以下からなる樹脂を使用することが好ましい。
これらの中でも、樹脂硬化物の強度、耐熱性等の点からポリアミノアミド樹脂が好ましく、耐熱性、強度が優れる2,2’−(1,3フェニレン)ビス2−オキサゾリンとアミン硬化剤の混合物100質量部に対し、触媒には硬化促進剤として、例えば、n−オクチルブロマイドが5質量部以下からなる樹脂を使用することが好ましい。
水圧加工法としては、例えば、ウォータジェット加工法を採用することができる。ウォータジェット加工法では、図4に示すように、水圧を利用して抄造素形体の外周部の一部を切断除去し、抄造素形体の外周部にはす歯形状を形成する。なお、抄造素形体の一部を切断除去することが可能であれば、水圧を利用した他の方法を採用してもよい。
<積層工程>
積層工程では、複数のはす歯形状素形体を積層して、外周部に実質的に連続したはす歯形状を有するはす歯形状積層体を得る。
積層工程では、複数のはす歯形状素形体を積層して、外周部に実質的に連続したはす歯形状を有するはす歯形状積層体を得る。
図5は、はす歯形状積層体の一態様を示す図である。図5に示すはす歯形状積層体7においては、複数のはす歯形状素形体6におけるはす歯形状6aが連続しており、全体としてはす歯形状を形成している。なお、はす歯形状積層体7におけるはす歯形状は、完全に連続していなくともよい。すなわち、複数のはす歯形状素形体6の間で、多少のずれを生じていてもよい。
なお、はす歯形状積層体7は、樹脂部材形成工程の前に加熱加圧して、複数のはす歯形状素形体6同士を固定してもよい。
また、樹脂部材形成工程の前に、ブッシュ3を、はす歯形状積層体7の孔に圧入することによって、はす歯形状積層体7と一体化してもよい。また、複数のはす歯形状を積層する際に、ブッシュ3を間に挟み、加熱加圧することによって、ブッシュ3とはす歯形状積層体7とを一体化してもよい。
<樹脂部材形成工程>
樹脂部材形成工程では、はす歯形状を有する金型内に、はす歯形状積層体を配置し、樹脂を硬化させて樹脂部材を形成する。抄造素形体形成工程において樹脂を用いなかった場合には、金型内に樹脂を注入してはす歯形状素形体に含浸させた後に、樹脂を硬化させる。金型におけるはす歯形状と、はす歯形状積層体におけるはす歯形状は、強度低下をより抑制する観点から、略同形状であることが好ましい。例えば、両者のはす歯形状におけるねじれ角は、例えば±10度以内であることが好ましく、±5度以内であることがより好ましく、±2度以内であることが更に好ましい。
樹脂部材形成工程では、はす歯形状を有する金型内に、はす歯形状積層体を配置し、樹脂を硬化させて樹脂部材を形成する。抄造素形体形成工程において樹脂を用いなかった場合には、金型内に樹脂を注入してはす歯形状素形体に含浸させた後に、樹脂を硬化させる。金型におけるはす歯形状と、はす歯形状積層体におけるはす歯形状は、強度低下をより抑制する観点から、略同形状であることが好ましい。例えば、両者のはす歯形状におけるねじれ角は、例えば±10度以内であることが好ましく、±5度以内であることがより好ましく、±2度以内であることが更に好ましい。
<歯切加工工程>
歯切加工工程では、樹脂部材の歯切加工を行う。樹脂部材は、樹脂部材形成工程においてはす歯形状を付与されているので、そのまま樹脂製歯車として用いることもできるが、樹脂製歯車の精度を高めるために歯切加工を行うことが好ましい。適用される歯切加工としては、ホブ盤又はシェービング盤による仕上げ加工が挙げられる。ホブ盤としては、例えば三菱重工株式会社製のGE15A(商品名)を用いることができる。なお、ホブ盤による切削量は200μm以上になる。シェービング盤としては、例えば三菱重工株式会社製のFE30A(商品名)を用いることができる。なお、シェービング加工による切削量は少なく、20〜150μm程度になる。
歯切加工工程では、樹脂部材の歯切加工を行う。樹脂部材は、樹脂部材形成工程においてはす歯形状を付与されているので、そのまま樹脂製歯車として用いることもできるが、樹脂製歯車の精度を高めるために歯切加工を行うことが好ましい。適用される歯切加工としては、ホブ盤又はシェービング盤による仕上げ加工が挙げられる。ホブ盤としては、例えば三菱重工株式会社製のGE15A(商品名)を用いることができる。なお、ホブ盤による切削量は200μm以上になる。シェービング盤としては、例えば三菱重工株式会社製のFE30A(商品名)を用いることができる。なお、シェービング加工による切削量は少なく、20〜150μm程度になる。
[実施例1]
(抄造用スラリの調製)
抄造用スラリを製造するために、投入時の短繊維と粉末状樹脂の濃度が4g/リットルとなる量の水を満たしたタンクを用意した。そしてこのタンク内に、樹脂部材中の短繊維の繊維総量が40体積%となる量の短繊維(パラ型全芳香族ポリアミド繊維、メタ型全芳香族ポリアミド繊維、及びフィブリル化処理した微細繊維との混合物)と、樹脂部材中の樹脂の総量が60体積%となる量の粉末状樹脂を入れた。
本実施例において用いた短繊維は、具体的には、アスペクト比:200、単繊維繊度:1.7detx、繊維長:3mmのパラ型全芳香族ポリアミド繊維(帝人テクノプロダクツ製「テクノーラ(登録商標)」)を50質量%、アスペクト比:200、単繊維繊度:2.2detx、繊維長:3mmのメタ型全芳香族ポリアミド繊維(帝人テクノプロダクツ製「コーネックス(登録商標)」)を45質量%、及びフリーネス値:300mlまでフィブリル化処理した微細繊維(デュポン株式会社製「ケブラー(登録商標)」)を5質量%混合したものである。また、粉末状樹脂としては、粒子径20μmのフェノール樹脂粉末(エア・ウォーター・ベルパール株式会社製「ベルパール(登録商標)」)を用いた。
次に攪拌機でタンク内の水を攪拌し短繊維と樹脂粉末を分散させ、抄造用スラリを得た。
(抄造用スラリの調製)
抄造用スラリを製造するために、投入時の短繊維と粉末状樹脂の濃度が4g/リットルとなる量の水を満たしたタンクを用意した。そしてこのタンク内に、樹脂部材中の短繊維の繊維総量が40体積%となる量の短繊維(パラ型全芳香族ポリアミド繊維、メタ型全芳香族ポリアミド繊維、及びフィブリル化処理した微細繊維との混合物)と、樹脂部材中の樹脂の総量が60体積%となる量の粉末状樹脂を入れた。
本実施例において用いた短繊維は、具体的には、アスペクト比:200、単繊維繊度:1.7detx、繊維長:3mmのパラ型全芳香族ポリアミド繊維(帝人テクノプロダクツ製「テクノーラ(登録商標)」)を50質量%、アスペクト比:200、単繊維繊度:2.2detx、繊維長:3mmのメタ型全芳香族ポリアミド繊維(帝人テクノプロダクツ製「コーネックス(登録商標)」)を45質量%、及びフリーネス値:300mlまでフィブリル化処理した微細繊維(デュポン株式会社製「ケブラー(登録商標)」)を5質量%混合したものである。また、粉末状樹脂としては、粒子径20μmのフェノール樹脂粉末(エア・ウォーター・ベルパール株式会社製「ベルパール(登録商標)」)を用いた。
次に攪拌機でタンク内の水を攪拌し短繊維と樹脂粉末を分散させ、抄造用スラリを得た。
(抄造素形体の形成)
図6(A)〜(E)に示す手順で、抄造装置8を用いて、板状の抄造ボード9を作製した。抄造装置8は外金型11、抄造ボード形状を形成する中金型12、抄造用スラリを脱水、圧縮するための圧縮型13を備える。外金型11の底部にはスラリ中の溶媒を排出するための通液部11Aが設けられている。中金型12底部には開口部12Aが設けられており、短繊維及び樹脂粉末が流出することを防止するための金網14Aを中金型12の底部に設置した状態で抄造用スラリが投入される。なお、金網14Aとしては、20メッシュのものを用いた。
また、抄造ボード9の取り出しには、取出し型15を用いる。取り出し型は、中金型12底部の開口部12Aと同等又は小さいサイズの突起部15Aが設けられている。以下、順を追って説明する。
図6(A)〜(E)に示す手順で、抄造装置8を用いて、板状の抄造ボード9を作製した。抄造装置8は外金型11、抄造ボード形状を形成する中金型12、抄造用スラリを脱水、圧縮するための圧縮型13を備える。外金型11の底部にはスラリ中の溶媒を排出するための通液部11Aが設けられている。中金型12底部には開口部12Aが設けられており、短繊維及び樹脂粉末が流出することを防止するための金網14Aを中金型12の底部に設置した状態で抄造用スラリが投入される。なお、金網14Aとしては、20メッシュのものを用いた。
また、抄造ボード9の取り出しには、取出し型15を用いる。取り出し型は、中金型12底部の開口部12Aと同等又は小さいサイズの突起部15Aが設けられている。以下、順を追って説明する。
図6(A)に示すように金網14Aを設置した状態の中金型12を外金型11の中に入れる。ここで中金型12の内寸が抄造ボード9と同じ寸法となるようにした。本実施例に使用した中金型12の開口部12Aの寸法は270mm×270mm、中金型12の内寸は300mm×300mmとした。
次に、図6(B)に示すように、中金型12の中に抄造用スラリを投入した。スラリ中の水は外金型11の通液部11A及び外金型11と中金型12の隙間から排水することにより、抄造スラリ中の水を分離して集積体16を得た。
次に、図6(C)に示すように、集積体16の上に金網14Bを設置し、圧縮型13を中金型底部までの距離が10mmとなる位置まで下降させた。なお、金網14Bとしては金網14Aと同様のものを用いた。
次に、図6(D)に示すように、中金型12を外金型11から取外し、取出し型15の上方に移動させる。
次に、図6(E)に示すように、中金型12底部の開口部12Aに取出し型15の突起部15Aを通し、中金型12を下方に移動させることにより抄造ボード9並びに金網14A及びBを取出し型15の突起部15Aの上に乗り上げるようにし、抄造ボード9を取り出した。
次に、図6(B)に示すように、中金型12の中に抄造用スラリを投入した。スラリ中の水は外金型11の通液部11A及び外金型11と中金型12の隙間から排水することにより、抄造スラリ中の水を分離して集積体16を得た。
次に、図6(C)に示すように、集積体16の上に金網14Bを設置し、圧縮型13を中金型底部までの距離が10mmとなる位置まで下降させた。なお、金網14Bとしては金網14Aと同様のものを用いた。
次に、図6(D)に示すように、中金型12を外金型11から取外し、取出し型15の上方に移動させる。
次に、図6(E)に示すように、中金型12底部の開口部12Aに取出し型15の突起部15Aを通し、中金型12を下方に移動させることにより抄造ボード9並びに金網14A及びBを取出し型15の突起部15Aの上に乗り上げるようにし、抄造ボード9を取り出した。
(歯切形状加工)
次に、図7に示すように、板状の抄造ボード9から、直接、はす歯形状6aを有する外周と内周6bを備えるはす歯形状素形体6を切り出した。
まず、抄造ボード9をウォータジェット加工機にセットし、噴射ノズルを抄造ボード9の上面から1mmの位置に調整した。ウォータジェット加工機に、加工形状のデータを入力し、加工開始とともに入力したデータ形状でノズルを可動させ抄造ボード9の一部を切断し、ねじれ角が30度となるはす歯形状6a、及びブッシュ3外径にはめ込むための内周6bを加工し、はす歯形状素形体6を形成した。本実施例では1枚の抄造ボード9から9枚のはす歯形状素形体6を形成した。
この時、ウォータジェット加工機に使用する水には研磨剤等を添加せず、ポンプ圧力やノズル径を適正値することで水圧を上げ、抄造ボード9を切断した。
このはす歯形状素形体6を水分含有率が0.5質量%以下になるまで乾燥した。本実施例では、乾燥によりはす歯形状素形体6の厚みは10〜20mmとなる。
本実施例に使用したブッシュ3の各寸法は、以下のとおりである。
・ブッシュ内径:30mm
・ブッシュ外径:50mm
・ブッシュ全体厚み:13mm
・突出部の外径:54mm
次に、図7に示すように、板状の抄造ボード9から、直接、はす歯形状6aを有する外周と内周6bを備えるはす歯形状素形体6を切り出した。
まず、抄造ボード9をウォータジェット加工機にセットし、噴射ノズルを抄造ボード9の上面から1mmの位置に調整した。ウォータジェット加工機に、加工形状のデータを入力し、加工開始とともに入力したデータ形状でノズルを可動させ抄造ボード9の一部を切断し、ねじれ角が30度となるはす歯形状6a、及びブッシュ3外径にはめ込むための内周6bを加工し、はす歯形状素形体6を形成した。本実施例では1枚の抄造ボード9から9枚のはす歯形状素形体6を形成した。
この時、ウォータジェット加工機に使用する水には研磨剤等を添加せず、ポンプ圧力やノズル径を適正値することで水圧を上げ、抄造ボード9を切断した。
このはす歯形状素形体6を水分含有率が0.5質量%以下になるまで乾燥した。本実施例では、乾燥によりはす歯形状素形体6の厚みは10〜20mmとなる。
本実施例に使用したブッシュ3の各寸法は、以下のとおりである。
・ブッシュ内径:30mm
・ブッシュ外径:50mm
・ブッシュ全体厚み:13mm
・突出部の外径:54mm
(はす歯形状積層体の形成)
次に図8に示すように、はす歯形状素形体6を積層させ、はす歯形状積層体7Aを作製する。はす歯形状素形体6を3枚重ねた上にブッシュ3を乗せ、さらにはす歯形状素形体6を3枚積層させ、80℃に加熱した圧縮上金型17及び圧縮下金型18で挟み込み、圧縮金型の上下間距離が50mmとなる位置まで圧縮金型で加熱加圧し、はす歯形状積層体7を得た。
このとき、はす歯形状素形体6におけるはす歯形状6aは連続するように配置した。また、加熱加圧したはす歯形状積層体7Aの厚みは20〜50mmである。
次に図8に示すように、はす歯形状素形体6を積層させ、はす歯形状積層体7Aを作製する。はす歯形状素形体6を3枚重ねた上にブッシュ3を乗せ、さらにはす歯形状素形体6を3枚積層させ、80℃に加熱した圧縮上金型17及び圧縮下金型18で挟み込み、圧縮金型の上下間距離が50mmとなる位置まで圧縮金型で加熱加圧し、はす歯形状積層体7を得た。
このとき、はす歯形状素形体6におけるはす歯形状6aは連続するように配置した。また、加熱加圧したはす歯形状積層体7Aの厚みは20〜50mmである。
(樹脂部材の形成)
図9に示す成形金型19を用いて、はす歯形状積層体7Aを加熱加圧成形して、樹脂部材を得た。成形金型19は、固定金型20、固定金型20の中心に配置され、上下方向に変位する移動金型23、はす歯形状積層体7Aを上から押圧するための上金型21、及び固定金型20等を保持する支持部材22を備える。固定金型20は、はす歯形状積層体7Aのはす歯形状と同形状、すなわちねじれ角が30度であるはす歯形状を有する。移動金型23は、移動金型23を加熱するための加熱装置(図示せず)を有する。上金型21は、はす歯形状素形体を押圧するための押圧部21Aを有する。以下、手順について説明する。
まず、はす歯形状積層体7Aを、ブッシュ3が移動金型23に保持され、且つはす歯形状積層体7Aのはす歯形状が固定金型20のはす歯形状と一致するように配置する。次に、移動金型23を200℃に加熱した状態で、上金型21を下げて、押圧部21Aをはす歯形状積層体7Aに接触、押圧することにより、加熱加圧成形した。この時、固定金型20のはす歯形状に沿いながら型込めされる。
加熱加圧成形により、はす歯形状積層体7A中の粉末状樹脂が硬化され、はす歯形状を有する樹脂部材が得られた。樹脂の硬化が不十分な場合は、必要に応じて後加熱工程を付与して、樹脂の硬化を確実に進めるようにしてもよい。本実施例では、厚み20〜50mmであったはす歯形状積層体7Aは、加熱加圧成形により、ブッシュ3とほぼ同厚みの13mmとなった。
図9に示す成形金型19を用いて、はす歯形状積層体7Aを加熱加圧成形して、樹脂部材を得た。成形金型19は、固定金型20、固定金型20の中心に配置され、上下方向に変位する移動金型23、はす歯形状積層体7Aを上から押圧するための上金型21、及び固定金型20等を保持する支持部材22を備える。固定金型20は、はす歯形状積層体7Aのはす歯形状と同形状、すなわちねじれ角が30度であるはす歯形状を有する。移動金型23は、移動金型23を加熱するための加熱装置(図示せず)を有する。上金型21は、はす歯形状素形体を押圧するための押圧部21Aを有する。以下、手順について説明する。
まず、はす歯形状積層体7Aを、ブッシュ3が移動金型23に保持され、且つはす歯形状積層体7Aのはす歯形状が固定金型20のはす歯形状と一致するように配置する。次に、移動金型23を200℃に加熱した状態で、上金型21を下げて、押圧部21Aをはす歯形状積層体7Aに接触、押圧することにより、加熱加圧成形した。この時、固定金型20のはす歯形状に沿いながら型込めされる。
加熱加圧成形により、はす歯形状積層体7A中の粉末状樹脂が硬化され、はす歯形状を有する樹脂部材が得られた。樹脂の硬化が不十分な場合は、必要に応じて後加熱工程を付与して、樹脂の硬化を確実に進めるようにしてもよい。本実施例では、厚み20〜50mmであったはす歯形状積層体7Aは、加熱加圧成形により、ブッシュ3とほぼ同厚みの13mmとなった。
(歯切加工)
樹脂部材の外周を切削加工することにより歯部の精度を高め、樹脂製歯車を得た。
樹脂部材の外周を切削加工することにより歯部の精度を高め、樹脂製歯車を得た。
(樹脂製歯車の評価)
上記製造方法で作製した樹脂製歯車と、従来製法である平歯形状を有する素形体を、はす歯形状を有する成形空間に押し込んで作製した樹脂製歯車(比較例)の歯車強度を相対比較した。具体的には、樹脂製歯車を固定された金属製歯車と噛み合わせた状態で、基準ピッチ円上の周速が毎分0.33mmとなるように樹脂製歯車を回転させて、歯部が破壊する荷重を測定した。比較例における荷重を1とした場合の実施例1の荷重を表1に示す。
上記製造方法で作製した樹脂製歯車と、従来製法である平歯形状を有する素形体を、はす歯形状を有する成形空間に押し込んで作製した樹脂製歯車(比較例)の歯車強度を相対比較した。具体的には、樹脂製歯車を固定された金属製歯車と噛み合わせた状態で、基準ピッチ円上の周速が毎分0.33mmとなるように樹脂製歯車を回転させて、歯部が破壊する荷重を測定した。比較例における荷重を1とした場合の実施例1の荷重を表1に示す。
表1に示すように、実施例1の樹脂製歯車は、比較例の樹脂製歯車に対して、歯部強度が15%向上した。これは、はす歯形状加工した歯形状素形体を用いることで金型押圧時のひずみ発生が抑制され、強度が向上したものと考えられる。
[実施例2]
上記実施例1のウォータジェット加工で得られた切削片と水を離解機に投入し、短繊維と樹脂を一度分散させ、分散した水及び短繊維と樹脂を再度タンク内に投入し、抄造用スラリを再調製した。再調製した抄造用スラリを用いて実施例1の方法で樹脂製歯車を作製したところ、切削片を再利用した場合であっても、問題なく樹脂製歯車を作製可能であることが確認できた。
上記実施例1のウォータジェット加工で得られた切削片と水を離解機に投入し、短繊維と樹脂を一度分散させ、分散した水及び短繊維と樹脂を再度タンク内に投入し、抄造用スラリを再調製した。再調製した抄造用スラリを用いて実施例1の方法で樹脂製歯車を作製したところ、切削片を再利用した場合であっても、問題なく樹脂製歯車を作製可能であることが確認できた。
[実施例3]
(抄造用スラリの調製、抄造素形体の形成及び歯切形状加工)
粉末樹脂を投入せず短繊維のみを分散させた抄造用スラリを調製した他は、上記実施例1と同様の工程を通して、抄造素形体の形成、歯切形状加工及び乾燥を行い、短繊維のみからなるはす歯形状積層体を作製した。
なお、本実施例において、乾燥後のはす歯形状素形体6の厚みは10〜15mm、はす歯形状積層体7A形成時の圧縮金型の上下間距離は40mm、となるようにした。加熱加圧したはす歯形状積層体7Aの厚みは20〜40mmである。
(抄造用スラリの調製、抄造素形体の形成及び歯切形状加工)
粉末樹脂を投入せず短繊維のみを分散させた抄造用スラリを調製した他は、上記実施例1と同様の工程を通して、抄造素形体の形成、歯切形状加工及び乾燥を行い、短繊維のみからなるはす歯形状積層体を作製した。
なお、本実施例において、乾燥後のはす歯形状素形体6の厚みは10〜15mm、はす歯形状積層体7A形成時の圧縮金型の上下間距離は40mm、となるようにした。加熱加圧したはす歯形状積層体7Aの厚みは20〜40mmである。
(樹脂部材の形成)
上述の図9に示す成形金型19を用いて、樹脂部材を得た。以下、手順について説明する。
まず、はす歯形状積層体7Aを、ブッシュ3が移動金型23に保持され、且つはす歯形状積層体7Aのはす歯形状が固定金型20のはす歯形状と一致するように配置する。次に、移動金型23を180℃に加熱した状態で、上金型21を下げて、押圧部21Aをはす歯形状積層体7Aに接触、押圧し、固定金型20のはす歯形状に沿いながら型込めされる。
はす歯形状積層体7Aを型込めした後に、上金型21と固定金型20を閉じて完全に塞ぐ。完全に塞いだ後に、成形金型19内に液状樹脂と硬化促進剤を注入してはす歯形状積層体7Aに樹脂を含浸させ、加熱により樹脂は硬化され、はす歯形状を有する樹脂部材が得られた。
液状樹脂を注入する際に、成形金型19内を真空にすることで素早く注入することができる。
本実施例では、厚み20〜40mmであったはす歯形状積層体7Aは、樹脂注入成形により、ブッシュ3とほぼ同厚みの13mmとなった。
はす歯形状積層体7Aに含浸させる樹脂としては、液状ポリアミノアミド樹脂(2,2’−(1,3フェニレン)ビス2−オキサゾリン(三国製薬工業(株)製「1,3−PBO」)69質量%、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(三井化学(株)製「MDA」)31質量%を混合し、140℃で溶融させたもの)を用いた。硬化促進剤としては、オクチルブロマイドを樹脂総質量に対して1質量%分を用い、前期液状ポリアミノアミド樹脂の中に投入し、撹拌したものを成形金型19に注入した。
上述の図9に示す成形金型19を用いて、樹脂部材を得た。以下、手順について説明する。
まず、はす歯形状積層体7Aを、ブッシュ3が移動金型23に保持され、且つはす歯形状積層体7Aのはす歯形状が固定金型20のはす歯形状と一致するように配置する。次に、移動金型23を180℃に加熱した状態で、上金型21を下げて、押圧部21Aをはす歯形状積層体7Aに接触、押圧し、固定金型20のはす歯形状に沿いながら型込めされる。
はす歯形状積層体7Aを型込めした後に、上金型21と固定金型20を閉じて完全に塞ぐ。完全に塞いだ後に、成形金型19内に液状樹脂と硬化促進剤を注入してはす歯形状積層体7Aに樹脂を含浸させ、加熱により樹脂は硬化され、はす歯形状を有する樹脂部材が得られた。
液状樹脂を注入する際に、成形金型19内を真空にすることで素早く注入することができる。
本実施例では、厚み20〜40mmであったはす歯形状積層体7Aは、樹脂注入成形により、ブッシュ3とほぼ同厚みの13mmとなった。
はす歯形状積層体7Aに含浸させる樹脂としては、液状ポリアミノアミド樹脂(2,2’−(1,3フェニレン)ビス2−オキサゾリン(三国製薬工業(株)製「1,3−PBO」)69質量%、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(三井化学(株)製「MDA」)31質量%を混合し、140℃で溶融させたもの)を用いた。硬化促進剤としては、オクチルブロマイドを樹脂総質量に対して1質量%分を用い、前期液状ポリアミノアミド樹脂の中に投入し、撹拌したものを成形金型19に注入した。
(歯切加工)
樹脂部材の外周を切削加工することにより歯部の精度を高め、樹脂製歯車を得た。
樹脂部材の外周を切削加工することにより歯部の精度を高め、樹脂製歯車を得た。
1…樹脂部材、1a,6a…はす歯形状、3…ブッシュ、3a…突出部、4…貫通孔、5…抄造素形体、6…はす歯形状素形体、7,7A…はす歯形状積層体、8…抄造装置、9…抄造ボード、10…樹脂製歯車、11…外金型、12…中金型、13…圧縮型、14A,14B…金網、15…取出し型、16…集積体、17…圧縮上金型、18…圧縮下金型、19…成形金型、20…固定金型、21…上金型、21A…押圧部、22…支持部材、23…移動金型。
Claims (4)
- 外周部にはす歯形状が形成された円環状の樹脂部材を有する樹脂製歯車の製造方法であって、
短繊維及び樹脂を含む抄造素形体に、水圧加工法によりはす歯形状を形成して、はす歯形状素形体を得るはす歯形状加工工程と、
複数の前記はす歯形状素形体を積層して、外周部に実質的に連続したはす歯形状を有するはす歯形状積層体を得る積層工程と、
はす歯形状を有する金型内に、前記はす歯形状積層体を配置し、樹脂を硬化させて前記樹脂部材を形成する樹脂部材形成工程と、
を備える製造方法。 - 外周部にはす歯形状が形成された円環状の樹脂部材を有する樹脂製歯車の製造方法であって、
短繊維を含む抄造素形体に、水圧加工法によりはす歯形状を形成して、はす歯形状素形体を得るはす歯形状加工工程と、
複数の前記はす歯形状素形体を積層して、外周部に実質的に連続したはす歯形状を有するはす歯形状積層体を得る積層工程と、
はす歯形状を有する金型内に、前記はす歯形状積層体を配置し、樹脂を注入及び硬化させて前記樹脂部材を形成する樹脂部材形成工程と、
を備える製造方法。 - 前記樹脂部材形成工程後に、前記樹脂部材の歯切加工を行う歯切加工工程を更に備える、請求項1又は2に記載の樹脂製歯車の製造方法。
- 前記水圧加工法はウォータジェット加工法である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂製歯車の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2017144596A JP2019025685A (ja) | 2017-07-26 | 2017-07-26 | 樹脂製歯車の製造方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021024171A (ja) * | 2019-08-02 | 2021-02-22 | 住友ベークライト株式会社 | 複合成形体の製造方法 |
JP2021024172A (ja) * | 2019-08-02 | 2021-02-22 | 住友ベークライト株式会社 | 複合成形体 |
US11845205B2 (en) | 2020-05-18 | 2023-12-19 | Sumitomo Heavy Industries, Ltd. | Method for producing gear, gear, and bending meshing type gear device |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012180414A (ja) * | 2011-02-28 | 2012-09-20 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 繊維樹脂複合構造体の製造方法および成形体の製造方法 |
JP2012180415A (ja) * | 2011-02-28 | 2012-09-20 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 繊維樹脂複合構造体の製造方法および成形体の製造方法 |
-
2017
- 2017-07-26 JP JP2017144596A patent/JP2019025685A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021024172A (ja) * | 2019-08-02 | 2021-02-22 | 住友ベークライト株式会社 | 複合成形体 |
JP7310421B2 (ja) | 2019-08-02 | 2023-07-19 | 住友ベークライト株式会社 | 複合成形体 |
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