JP2019024420A - 超音波処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より大きい音圧で超音波を全方位放射可能である超音波発生器を備え、コストが低減され、取扱性に優れた超音波処理装置を提供する。【解決手段】超音波処理装置としての超音波害虫撃退駆除装置1は、超音波振動を発生する振動子2と、振動子2からの超音波振動が付与される放射体6と、を備えており、放射体6は、2個の中実の球体部30と、これらの球体部30を接続する接続部32と、を有しており、各球体部30は、超音波振動が付与されることにより、径方向における呼吸振動を、その位相が互いに同一となるように発生する。【選択図】図1

Description

本発明は、超音波振動する超音波振動子及び超音波放射体を備えた超音波処理装置に関する。
超音波処理装置に用い得る超音波発生器として、特開2016−202053号公報(特許文献1)に記載のものが知られている。
この超音波発生器は、ボルト締めランジュバン型振動子(Bolt−Clamped Langevin Type Transducer,BLT)に、充実した球体を先端部に有する球状ホーンが接続されたものであり、当該球体から超音波が全方位域において放射される。
特開2016−202053号公報
上述の超音波発生器では、超音波が全方位域において放射されるものの、超音波の音圧については向上の余地がある。例えば、上述の超音波発生器を用いた有害昆虫・鳥獣の撃退駆除装置では、効果を最大限に発揮させるために音圧の十分な状態をくまなく確保しようとすると、20m(メートル)ないし30m程度の間隔毎の設置を要しており、効果を維持しつつ装置の設置数を減少して総コストを抑制するために、超音波発生器に係る音圧のより一層の向上が望まれる。
又、超音波発生器におけるホーンは、振動に対する耐久性の確保のために金属製とされるところ、上述の超音波発生器は、充実した球体を有するホーンを備えているため、重量や製造コストが嵩み、取扱性に向上の余地がある。
そこで、本発明の主な目的の一つは、より大きい音圧で超音波を全方位放射可能である超音波発生器を備えた超音波処理装置を提供することである。
又、本発明の主な目的の一つは、コストが低減された超音波処理装置を提供することである。
更に、本発明の主な目的の一つは、取扱性に優れた超音波処理装置を提供することである。
請求項1に記載の発明は、超音波振動を発生する振動子と、前記振動子からの前記超音波振動が付与される放射体と、を備えており、前記放射体は、複数の中実の球体部と、これらの球体部を接続する接続部と、を有しており、各前記球体部は、前記超音波振動が付与されることにより、径方向における呼吸振動を、その位相が互いに同一となるように発生することを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、上記発明において、前記接続部は、その内部における前記超音波振動の音速及び前記超音波振動の周波数から導出される前記超音波振動の半波長の自然数倍の長さを有する棒状体であることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、超音波振動を発生する振動子と、前記振動子からの前記超音波振動が付与される放射体と、を備えており、前記放射体は、中空の球体部を有しており、前記球体部は、前記超音波振動が付与されることにより、径方向における呼吸振動を発生することを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、超音波振動を発生する振動子と、前記振動子からの前記超音波振動が付与される放射体と、を備えており、前記放射体は、少なくとも1個の中空の球体部が含まれる複数の球体部を有しており、各前記球体部は、前記超音波振動が付与されることにより、径方向における呼吸振動を、その位相が互いに同一又は互いに逆となるように発生することを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、上記発明において、中空の前記球体部は、処理液を内部に入れ、あるいは処理液を内部から外に出すための孔を有していることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、上記発明において、中空の前記球体部を通過する処理液の流路が設けられており、前記流路と中空の前記球体部の内面との間に、媒体が配置されていることを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、上記発明において、中空の前記球体部における内面の直径は、前記処理液及び前記媒体の少なくとも一方の内部を通過する前記超音波振動の音速から導出される、前記超音波振動の半波長の自然数倍とされていることを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明は、上記発明において、前記放射体は、複数の前記球体部を接続する接続部を有していることを特徴とするものである。
請求項9に記載の発明は、上記発明において、前記接続部は、その内部における前記超音波振動の音速及び前記超音波振動の周波数から導出される前記超音波振動の半波長の自然数倍の長さを有する棒状体であることを特徴とするものである。
本発明の主な効果の一つは、より大きい音圧で超音波を全方位放射可能である超音波発生器を備えた超音波処理装置が提供されることである。
又、本発明の主な効果の一つは、コストが低減された超音波処理装置が提供されることである。
更に、本発明の主な目的の一つは、取扱性に優れた超音波処理装置が提供されることである。
本発明の第1形態に係る超音波害虫撃退駆除装置の模式的な縦中央断面図である。 球体の伸縮振動に係る(a),(b),(c)のモードの模式図である。 図1における放射体に超音波振動が付与された場合のシミュレーションの結果がベクトルで示される模式図である。 図3のシミュレーションの結果が色分けにて示される中央縦断面模式図である。 第1形態が発する超音波の音圧と比較例が発する超音波の音圧とに係るグラフである。 本発明の第2形態に係る超音波害虫撃退駆除装置の模式的な縦中央断面図である。 図6における放射体に超音波振動が付与された場合のシミュレーションの結果が色分けにて示される中央縦断面模式図である。 本発明の第3形態に係る超音波害虫撃退駆除装置の模式的な縦中央断面図である。 図8における放射体に超音波振動が付与された場合のシミュレーションの結果が色分けにて示される中央縦断面模式図であって、振幅最大時の図である。 図9のシミュレーションの結果の、振幅最小時(振幅の絶対値がマイナス側に最大である時)の図である。 本発明の第4形態に係る超音波乳化装置の模式的な縦中央断面図である。 本発明の第5形態に係る超音波乳化装置の模式的な斜視図である。 図12に係る放射体の左半部が切り欠かれた状態の模式的な斜視図である。 図12における放射体及び振動子の模式的な縦中央断面図である。 図14における放射体に超音波振動が付与された場合のシミュレーションの結果が色分けにて示される中央縦断面模式図であって、前後の球体部の振幅が最大で中央の球体部の振幅が最小である時の図である。
以下、本発明に係る実施の形態やその変更例が、適宜図面に基づいて説明される。
尚、本発明は、下記の実施の形態や変更例に限定されない。
[第1形態]
図1は、本発明の第1形態に係る超音波処理装置の一例である、超音波により害虫(野蛾)を撃退しあるいは駆除する超音波害虫撃退駆除装置1の、模式的な縦中央断面図である。
超音波害虫撃退駆除装置1は、振動を発生する振動子2と、両ネジボルト4を介して振動子2に接合された放射体6と、振動子2を保持するホルダー8と、を備えている。
振動子2は、公知のBLTであり、振動発生用の圧電素子ユニット10と、振動振幅拡大用の先細の導体ブロック12と、金属製で厚円筒状の押さえリング14と、締結具としてのボルト16と、を備えている。
尚、以下の説明においては、導体ブロック12側が前側とされ、押さえリング14側が後側とされているが、設置状態等に応じ、前後方向は上下方向や左右方向等の他の方向に変えられても良い。又、振動子2、両ネジボルト4、及び放射体6は、大枠では所定の前後方向の中心軸を中心とした回転体であり、上下方向や左右方向において対称性を有している。
圧電素子ユニット10は、軸方向(振動子2の長手方向)の超音波振動を発生可能である。
超音波領域の周波数における振動である超音波振動の周波数域は、概ね、16kHz(キロヘルツ)以上とされても良いし、20kHz以上とされても良い。尚、16kHzを下回る振動で駆動される振動子を含む振動装置について、本発明が適用されても良い。
圧電素子ユニット10は、それぞれリング状あるいはドーナツ状である2個の圧電素子20を含んでいる。各圧電素子20の残留分極の分極方向は、振動子2の中心軸と平行な方向(肉厚方向)となっている。尚、圧電素子ユニットに含まれる圧電素子20の数は、1個でも良いし、3個以上でも良いが、構成のし易さの観点から好ましくは偶数個とされる。
2個の圧電素子20は、肉厚方向である中心軸を同軸として肉厚方向に並べられている。
導体ブロック12は、前端部に近づくにつれて細くなる(中心軸に直交する断面の面積が次第に小さくなる)テーパ形状を有するように形成される。テーパ形状の種類としては、コニカルホーン形状や、エクスポネンシャルホーン形状、ステップホーン形状が例示される。導体ブロック12の後端部には、ボルト16が入るボルト穴22が形成されている。ボルト穴22は、導体ブロック12の後面から前方へ空けられている。
圧電素子20や押さえリング14の内孔には、ボルト16が進入可能である。
そして、圧電素子20は、導体ブロック12と、金属製の押さえリング14とで挟み込まれている。これらは、押さえリング14の後方からボルト穴22に入るボルト16により、締結されている。かような締結により、一対の圧電素子20は十分な強度で拘束され、超音波振動によっても拘束状態を維持する。
又、一対の圧電素子20には、軸振動発生用の公知の駆動電圧印加手段(発振器,図示略)が、電気的に接続されている。駆動電圧印加手段は、ホルダー8に収容されている。
各圧電素子20に対して交流電圧が印加されると、これら圧電素子20は軸振動(振動子2の中心軸と平行な方向の振動)を発生する。振動子2は、その形状(長さや径の大きさないしその分布等)や重量配分等の構造により、軸振動及びたわみ振動についてそれぞれ所定の共振周波数を有しており、圧電素子20に対する所定の交流電圧の印加により、振動子2に1次の共振モードにおける軸振動が発生する。所定の交流電圧は、発振器の制御手段(図示略)により、精密に制御される。1次の共振モードにおける軸振動は、両端開放で振幅最大となり、振幅最小(ゼロ)となる節(ノード)が1箇所、振動子2上に存在する。又、本形態では圧電素子20によって積極的にたわみ振動を発生させないが、振動子2は、1次の共振モードにおける軸振動の節の部分において、ホルダー8に支持されている。
本形態では、振動子2は、40.206kHzの周波数で振動を発生する。当該周波数における超音波振動は、害虫特に野蛾の撃退ないし駆除に効果を発揮する。尚、振動の周波数は、様々に変更可能である。
超音波発生器としての放射体6は、同じ大きさの2個の中実の球体部30と、これらの間に配置された中実棒状の接続部32と、を有する。放射体6は、全体としてダンベル状である。
接続部32は、球体部30の直径より小さい直径を有する円柱状の棒状体であり、その中心軸の延長線が各球体部30の中心を通る状態で、各球体部30を接続している。尚、接続部32は、他の形状であっても良いし、球体部30に対して他の位置関係において接続されても良い。
放射体6は、接続部32の中心軸が振動子2の中心軸と直線的に連続する状態で、振動子2に接合される。振動子2に接合される部材がホーンと呼ばれることから、放射体6は球状ホーンと呼ぶことができ、更には直列接続球状ホーンと呼ぶことができる。
尚、振動子2と放射体6は、両ネジボルト4により接合されず、一方に一体に形成されたネジ部が他方に形成されたネジ穴に入ることで接合されても良いし、振動子2の導体ブロック12と放射体6が一体とされても良い。
本形態では、放射体6はチタン製で一体であり、全長が302mm(ミリメートル)、各球体部30の直径が120mm、接続部32の直径が20mm、接続部32の長さが62mmとされている。これらの寸法のうち、各球体部30の直径や接続部32の長さは、当該球体部30に具備させたい共振周波数に応じて決定される。当該共振周波数は、放射体6がその振動により放射する超音波の周波数に関係する。振動子2は、当該周波数の振動を生成するように設定される。1個の球体部30の重さは、約4kg(キログラム)である。
尚、放射体6は、チタン合金や鉄や鉄合金等の他の材質であっても良いし、互いに別体に形成された各球体部30と接続部32とが両ネジボルト等により連結されたものであっても良い。又、各種の寸法は他の値であっても良い。
球体部30を含む放射体6の振動や、放射体6の各種寸法と共振周波数との関係等が、以下更に詳述される。
一般に、球体Sの共振周波数における振動には、ねじれ振動と伸縮振動とが存在する。そして、図2に例示されるように、伸縮振動は、更に複数のモードを有している。図2中の長破線は、振動中のある瞬間における球体Sの形状であって、所定部分で最大振幅となっているものを示しており、図2中の短破線は、振動中の別の瞬間における球体Sの形状であって、別の所定部分で最大振幅となっているものを示している。尚、図2では、分かり易くするために、振幅が誇張されて描かれており、実際の振幅は、金属のように剛性のある球体では、裸眼で視認できない程度に僅かである。
伸縮振動のモードは、と表される。ここで、iはモード数であり、nは次数である。図2(a)ではで規定された振動が示され、図2(b)ではで規定された振動が示され、図2(c)ではで規定された振動が示される。図2(a)のようなモードでの振動は、球体表面全体において同様に径方向に伸縮し、動物の呼吸時における胸部や腹部の動きに類似しているため、呼吸振動と呼ばれる。
共振周波数における振動の波長λは、材質毎に固有のヤング率及び密度から一意に定まる材質中の音速vと、振動の共振周波数fとに対し、“λ=v/f”の関係を有している。共振周波数fは、中実の球体部30では、直径に依存して変化し、直径の関数となっている。球体Sは、固体金属が備える程度の剛性を有していれば、超音波振動を与えられると、通常、モードでの振動を行い、即ち呼吸振動を行う。
本形態では、害虫(野蛾)の撃退駆除に効果的な40kHz程度の超音波を空気中に放射するために、放射体6は、振動子2によって、40.206kHzで振動されるように設計され、即ち当該周波数が共振周波数fとなるように球体部30の直径が選択される。
本形態の放射体6は、剛性や耐久性や重量等の観点から、チタン製とされ、チタンに係る所定の音速vを有している。
かように、共振周波数fと音速vが定まるため、放射体6における超音波振動の波長λや、その半分の値である半波長λ/2も、所定の値に定まる。
振動子2に最も近い(接続部32の後の)球体部30は、共振周波数(40.206kHz)に応じて適切な直径を有していれば、その周波数に係る呼吸振動を行う。適切な直径は、概ねλ/2に整合した値となるものの、振動子2との接合や、振動子2における軸振動の球体部30への伝搬といった現実的な構成の影響により、丁度λ/2に整合した値とはならず、その値からある程度前後する。そこで、例えば、実験やシミュレーションにより、λ/2に整合した直径より大きい直径の球体部30(1個のみ)を振動させ、所望の振動(呼吸振動)が得られない場合には、球体部30を切削して直径を僅かに小さくして振動させ、所望の振動が得られるまでかような切削と振動を繰り返すことで、振動子2に最も近い球体部30の直径が調整のうえで決定されるようにする。本形態では、呼吸振動と呼ばれるの振動が、接続部32の長さ(2×2/λ)より極僅かに小さい(即ち略同等の)直径となる120mmにおいて最適に生起された。
又、この球体部30に接続される接続部32の長さがλ/2に整合されていれば、接続部32は、その先の球体部30に所望の振動を伝えられる。よって、本形態では、接続部32の長さは、λ/2に整合した値(λ/2)である62mmとされた。尚、振動子2における前後方向の長さも、λ/2に整合されている。又、接続部32の長さについても、振動子2に最も近い球体部30のように調整されても良い。
更に、接続部32の前の球体部30の直径が、振動子2に最も近い球体部30の直径と揃えられれば、接続部32の前の球体部30においても所望の振動を得ることができる。尚、これらの球体部30のうちの一方について、接続部32や他方の球体部30との接続を加味して、直径が調整されても良く、更に、各球体部30の調整に先立って、接続部32の長さが調整されても良い。又、放射体6全体について、各種寸法を仮定して実験やシミュレーションを開始し、所望の振動が得られるまで各種寸法を変更しても良い。更に、放射体6は、実験やシミュレーションで得られた各種の寸法で製造されても良いし、当該寸法と僅かに異なる寸法で仮形成したものを切削や付着により調整することで製造されても良い。加えて、振動の共振周波数fと併行して球体部30の直径等が調整されても良いし、球体部30の直径等を所定のものに決めて共振周波数fを得てから、振動子2の振動が調整されても良い。加えて、振動子2と放射体6(後の球体部30)との間に、振動振幅を拡大する目的で、半波長λ/2の自然数倍の長さを有する振幅拡大用ホーンが配置されても良い。
図3及び図4に、本形態の放射体6に係るシミュレーションの結果が示される。図3中の各矢印は、振動の振幅をベクトルで表示したものである。各ベクトルの長さは、図3で描かれた放射体6の直径に対して誇張されている。振幅は、10μm(マイクロメートル)程度である。尚、シミュレーションにおいて、有限要素法が用いられている。
放射体6の一端に上述の超音波振動が与えられると、各球体部30が共振して、各球体部30に呼吸振動が発生する。これらの呼吸振動の位相は同一であり、一方の球体部30が膨張しているときに他方の球体部30も同調して膨張し、一方の球体部30が収縮しているときに他方の球体部30も同調して収縮する。
超音波害虫撃退駆除装置1の動作例は、次の通りである。
即ち、圧電素子ユニット10に所定の交流電圧を与えると、振動子2が40.206kHzで軸振動し、これにより導体ブロック12に接合された放射体6が同周波数で振動して、両球体部30が、当該周波数において、互いに同一の位相で呼吸振動する。
各球体部30は、周囲の媒体即ち空気を当該周波数で振動させ、空気中に当該周波数の超音波を放射する。この超音波は、呼吸振動により、各球体部30から全方位(360°空間)へ放射状に発せられる。又、各球体部30からの互いに同調した超音波は、重畳により、同相成分の振動がおよそ2倍に強調されることとなり、周波数を保ったまま音圧レベルが増大した1つの超音波とみなせる。
この音圧レベルの大きい超音波は、1個の球体から放射される超音波に比べてより遠方に伝搬し、50mないし60m先まで、害虫撃退駆除のために十分な音圧で到達する。
図5に、本形態の放射体6に係る超音波の音圧と、比較例としての1個の球体に係る超音波の音圧とに係るグラフが示される。図5中、音圧(アンプ出力)が0V(ボルト)である軸を中心とした、振幅の大きい略正弦波が本形態の音圧のグラフであり、振幅の小さい略正弦波が比較例の音圧のグラフである。
比較例の球体は、本形態の放射体6における1個の球体部30と同じく中実で、同じ大きさであって同じ材質であり、同じ振動子2に同様に接合されて上述の周波数で振動された。音圧は、次のように測定された。即ち、放射体6あるいは球体の中心から5m離れた位置に、上述の周波数及びその付近で高い感度を有する超音波マイクを設置した。超音波マイクには、アンプを介して、電圧計が電気的に接続された。電圧計が示す電圧は、音圧に比例する。そして、当該電圧の経時変化が、電圧計に電気的に接続されたコンピュータにより記録された。
図5によれば、本形態に係る2個の球体部30が直列接続された放射体6により放射される超音波は、比較例に係る1個の球体により放射される超音波の音圧の、2倍程度の音圧を有している、と言える。又、比較例の音圧に照らし、本形態の放射体6の音圧レベルは、比較例に対して6dB(デシベル)以上増加していることが判明した。尚、図5では、放射体6の音圧が比較例の音圧の2倍を僅かに超えており、その理由は厳密には不明であるものの、音圧の増大によって放射体6の超音波が一層減衰し難くなったものと考えられる。
第1形態の超音波害虫撃退駆除装置1は、超音波振動を発生する振動子2と、振動子2からの超音波振動が付与される放射体6と、を備えており、放射体6は、2個の中実の球体部30と、これらの球体部30を接続する接続部32と、を有しており、各球体部30は、超音波振動が付与されることにより、径方向における呼吸振動を、その位相が互いに同一となるように発生する。よって、超音波害虫撃退駆除装置1では、2個の球体部30が同一位相で呼吸振動することとなり、音圧の大きい超音波が放射体6から全方位に放射される。従って、害虫の撃退効果や駆除効果の度合を維持したまま、超音波害虫撃退駆除装置1の設置数が減少可能であり、例えば、従来の20〜30m毎に1台の設置に対して、超音波害虫撃退駆除装置1は、50〜60m毎に1台の設置で足りる。又、1個の振動子2によって2個の球体部30が呼吸振動されるから、振動子2と発振器と球体とのセットが2セット用いられる場合に比べ、低廉で効率的であり、取扱性に優れる。
又、接続部32は、その内部における超音波振動の音速v及び超音波振動の周波数fから導出される超音波振動の半波長λ/2の1倍の長さを有する棒状体である。よって、2個の球体部30が、同一位相で呼吸振動可能な状態で、シンプルに接続される。
尚、第1形態においては、更に次のような変更例が存在する。
振動子2が発する振動は、2次以上の軸振動とされても良く、1次や2次等の複数の振動状態の何れかに切替可能とされても良い。振動子2の各圧電素子20間にスペーサが配置されても良い。
中実の球体部30は、対称性を有しており、又対称的な振動である呼吸振動を行うから、振動子2の中心軸と接続部32の中心軸が角度を有する状態で振動子2に接続された場合においても、全ての球体部30が所望の呼吸振動を行うこととなる。
球体部30は3個以上であっても良い。この場合、好ましくは最前の球体部30の前に新たな球体部が新たな接続部32を介して接続され、適宜これが繰り返される(直列接続)。複数の接続部32は、それら全ての中心軸が仮想的な同一直線に含まれるように直線的に配置されても良いし、一部又は全部の接続部32の中心軸が互いに角度を有するように配置されても良いし、一部又は全部の接続部32の中心軸の仮想的な延長線が球体部30の中心を通過しなくても良い。
接続部32は、中空であっても良い。
第1形態は、超音波害虫撃退駆除装置に代えて、流体に対して別の流体あるいは固体を超音波により分散させる分散装置や、固体(粒子)同士を超音波により加速して高速衝突させ微粒子を得る微粒子化装置等に適用されても良い。拡散装置には、乳化装置が含まれる。
[第2形態]
図6は、本発明の第2形態に係る超音波害虫撃退駆除装置101の模式的な縦中央断面図である。
第2形態は、放射体及び振動子の周波数を除き、第1形態と同様に成る。第1形態と同様に成る部材等には同じ符号が付されて適宜説明が省略される。又、第2形態においても第1形態と同様にホルダー8が設けられるところ、第2形態ではホルダー8の図示は省略される。
第2形態の放射体106は、チタン製で中空の球体部130のみを有している。
球体部130は、中実で肉厚の球殻であり、球状の空間部132を囲んでいる。空間部132は、球体部130と同心である
本形態では、球体部130の外面の直径が90mmとされ、球体部130の内面の直径、即ち空間部132の直径が50mmとされている。球体部130は、径方向において、20mmの厚みを有している。球体部130の重量は、1.43kgである。球体部130は、例えば、半球殻形状に形成された2個のチタン塊が、電気抵抗溶接により溶着されることで製造される。かようなチタン塊の接合部は、チタン塊と同等かそれ以上の引張強度を有することが好ましい。
放射体106は、両ネジボルト4を介して振動子2に接合されている。本形態では、振動子2は、39.7kHzで振動する。
図7に、本形態の放射体106に係るシミュレーションの結果が示される。
放射体106に超音波振動が与えられると、球体部130が共振して、球体部130に呼吸振動が発生する。球体部130は、外面において、又内面において、呼吸振動モードで振動する。これらの面の呼吸振動は、外面が外方に膨張している場合に内面が外方に同調して膨張し(球体部130の径方向において両側とも外方に移動し)、外面が内方に収縮している場合に内面が内方に同調して膨張する(球体部130の径方向において両側とも内方に移動する)ものとなっている。外内面とも外方に最大に膨張している場合の球体部130の厚みより、外内面とも内方に最大に収縮している場合の球体部130の厚みの方が厚い。
放射体106の主に外面における呼吸振動により、全周の空気が共振周波数fで超音波振動され、害虫の撃退駆除に効果的な40kHz程度の超音波が全方向に放射される。
球体部130は、球殻形状であり、有害な振動モードであるスプリアスの発生する可能性が存在するところ、本形態では、球体部130の内面の直径や外面の直径等の設計により、スプリアスが、呼吸振動モードの共振周波数f=39.7kHzから±2kHz以内の周波数域内において存在しないことが確認された。よって、振動子2や放射体106が共振周波数fで振動している限り、スプリアスは発生せず、安定した振動制御が可能である。尚、球体部130における共振周波数fやスプリアスの発生周波数は、球体部130の内面の直径及び外面の直径の少なくとも一方、即ち球体部130の外面の直径及び肉厚の少なくとも一方を調整することで制御することができる。
又、第1形態の球体部30等との比較によれば、同一の音圧では、1個の中実の球体の外径より、第2形態の中空の球体部130の外径の方が小さくなることが分かった。
第2形態の超音波害虫撃退駆除装置101では、超音波振動を発生する振動子2と、振動子2からの超音波振動が付与される放射体106と、を備えており、放射体106は、中空の球体部130を有しており、球体部130は、超音波振動が付与されることにより、径方向における呼吸振動を発生する。よって、超音波害虫撃退駆除装置1では、超音波が放射体6から全方位に放射される。又、超音波害虫撃退駆除装置1では、中空の球体部130の振動により、1個の中実の球体が振動する装置に比べ、球体部130が小径化し又軽量化して、コストが抑制されるし、より取り扱い易くなる。
第2形態においては、第1形態と同様の変更例が適宜存在する他、次のような変更例が存在する。
中空の球体部130の外面の直径や内面の直径は、様々に変更されても良い。
[第3形態]
図8は、本発明の第3形態に係る超音波害虫撃退駆除装置201の模式的な縦中央断面図である。
第3形態は、放射体及び振動子の周波数を除き、第1形態と同様に成る。第1形態と同様に成る部材等には同じ符号が付されて適宜説明が省略される。又、第3形態においても第1形態と同様にホルダー8が設けられるところ、第3形態ではホルダー8の図示は省略される。
第3形態の放射体206は、同じ大きさの2個の中空の球体部230と、これらの間に配置された中実棒状の接続部32と、を有する。
各球体部230は、第2形態の球体部130と同様であり、空間部132と同様の空間部232を有している。各球体部230は、両ネジボルト4と同様の両ネジボルト234によって、接続部32の端部に連結される。尚、各球体部230、接続部32、及び導体ブロック12の少なくとも何れか2つは、一体で形成されていても良い。
本形態では、振動子2は、40.41kHzで振動する。
図8及び図9に、本形態の放射体206に係るシミュレーションの結果が示される。
放射体206に超音波振動が与えられると、各球体部230に呼吸振動が発生する。各球体部230は、外面において又内面において、呼吸振動モードで振動し、これらの面の呼吸振動は、球体部130の径方向において両側とも外方に移動し、あるいは両側とも内方に移動するものとなっている。
放射体206の主に外面における呼吸振動により、害虫の撃退駆除に効果的な40kHz程度の超音波が全方向に放射される。
各球体部230は、その設計により、共振周波数の近傍におけるスプリアスの不発生が確認されたものであって、安定した振動制御が可能であるし、中実の場合より外径が小さくなる。
第3形態の超音波害虫撃退駆除装置201では、超音波振動を発生する振動子2と、振動子2からの超音波振動が付与される放射体206と、を備えており、放射体206は、2個の中空の球体部230と、これらの球体部230を接続する接続部32と、を有しており、各球体部230は、超音波振動が付与されることにより、径方向における呼吸振動を発生する。よって、超音波害虫撃退駆除装置201では、2個の球体部230が同一位相で呼吸振動することとなり、音圧の大きい超音波が放射体206から全方位に放射され、害虫の撃退効果や駆除効果の度合を維持したまま、超音波害虫撃退駆除装置201の設置数が減少可能である。又、1個の振動子2によって2個の球体部230が呼吸振動されるから、低廉で効率的である。更に、中空の各球体部230の振動により、各球体部230が小径化し又軽量化して、コストが抑制され、取扱性が向上する。
又、接続部32は、第1形態と同様、その内部における超音波振動の音速v及び超音波振動の周波数fから導出される超音波振動の半波長λ/2の1倍の長さを有する棒状体であり、2個の球体部230が、同一位相で呼吸振動可能な状態で、シンプルに接続される。
第3形態においては、第1形態や第2形態と同様の変更例が適宜存在する他、次のような変更例が存在する。
放射体206において、中空の球体部230と中実の球体部30とが混在していても良い。
[第4形態]
図11は、本発明の第4形態に係る超音波乳化装置301の模式的な縦中央断面図である。
第2形態は、放射体を除き、第2形態と同様に成る。第2形態と同様に成る部材等には同じ符号が付されて適宜説明が省略される。又、第3形態においても第1形態と同様にホルダー8が設けられるところ、第3形態ではホルダー8の図示は省略される。
第4形態に係る超音波乳化装置301の放射体306は、次の点を除いて、第2形態の放射体106と同様に成る。即ち、放射体306は、中空の球体部130の前部中央に、前後方向の孔308を有している。孔308は、空間部132に通じている。孔308の中心軸の仮想的な延長線は、球体部130(空間部132)の中心を通り、振動子2の中心軸を含んでいる。尚、孔308は、複数設けられても良く、上述の延長線は、球体部130の中心や振動子2の中心軸を含まなくても良い。又、孔308に隣接して、孔308を開閉可能な弁が設けられても良い。更に、孔308は、処理液Pの投入のみに用いられても良いし、処理液Pの取り出しのみに用いられても良い。
空間部132内には、処理液Pが配置されている。処理液Pは、空間部132に充填されており、空間部132の全体に行き渡っている。処理前の処理液Pは、乳化させたい複数の物質が完全に乳化していない状態で含有されたものである。尚、処理液Pは、空間部132に充填されず、空間部132の一部のみを占めていても良い。又、処理液Pは、処理中に密閉されても良いし、処理中において流通されても良い。
そして、空間部132内に配置された処理液Pにおける振動の半波長λ/2に、空間部132の直径D(中空の球体部132の内面の直径D)が整合されている。即ち、空間132は、自然数の何れかNに対して“D=N×λ/2”を満たすような直径Dとされている。ここで、波長λは、処理液Pの材質により定まる処理液P中の音速vと、振動の周波数fとに対し、“λ=v/f”の関係から導かれる。
他方、呼吸振動の共振周波数fは、主に球体部132の外面の直径D及び肉厚(D−D)の少なくとも一方で設定することができる。
本形態の放射体306は、図7で示されるように振動し、球体部130は、外面において又内面において、呼吸振動モードで振動する。
球体部130は、その設計により、共振周波数の近傍におけるスプリアスの不発生が確認されたものであって、安定した振動制御が可能であるし、中実の場合より外径が小さくなる。
又、放射体306の主に内面における呼吸振動により、超音波が共振周波数fにおいて空間部132に放射される。
そして、空間部132の直径Dが、処理液Pの振動の半波長λ/2に整合されているので、空間部132に処理液Pの定在波が発生する。尚、定在波の音圧は、球殻形状の球体部130により、空間部132の中心において極大となる。又、処理液Pが全方位から超音波を受けられるようにしてより効率良く処理されるようにするため、処理液Pは空間部132に充填され、あるいは充填状態を維持するように流通されることが好ましい。
かような超音波の定在波により、処理液Pは、極めて効率良く乳化処理されることとなる。孔308から入れられた原材料としての処理前の処理液Pは、超音波により処理され、きめ細かく十分に乳化した乳化液として、孔308から出される。超音波振動による乳化処理では、その振動の加速度の大きさから、他の機械的な撹拌に比べて格段に粒子が微細化され、処理後の処理液Pは、一旦乳化すると容易に分離しないものとなる。
第4形態の超音波乳化装置301では、超音波振動を発生する振動子2と、振動子2からの超音波振動が付与される放射体306と、を備えており、放射体306は、中空の球体部130を有しており、球体部130は、超音波振動が付与されることにより、径方向における呼吸振動を発生し、中空の球体部130は、処理液Pを内部に入れ、あるいは処理液Pを内部から外に出すための孔308を有している。よって、処理液Pが、超音波振動により、効率的に乳化される。より詳細には、処理液Pは、超音波振動の加速度により、その成分である粒子が互いに高速衝突して、機械的な撹拌では達成できない程度の超微粒子化が行われる。又、処理後の処理液Pの流体中における粒度分布が均質であり、高精度の品質が得られる。更に、処理後の処理液Pにおいて、分散粒子形状が微細であり、再凝集が起こり難く、水と油の乳化を始めとして、長時間放置しても分離せず安定する。
又、中空の球体部130における内面の直径Dは、処理液Pの内部を通過する超音波振動の音速vから導出される、超音波振動の半波長λの自然数N倍とされている。よって、処理液Pに超音波の定在波が発生して、処理液Pがより効率的に乳化される。
第4形態においては、第1形態ないし第3形態の少なくとも何れかと同様の変更例が適宜存在する。
又、処理液Pの材質や成分はどのようなものであっても良く、処理液Pに対して乳化以外の処理が施されても良い。
[第5形態]
図12は、本発明の第5形態に係る超音波乳化装置401の模式的な斜視図であり、図13は、超音波乳化装置401に係る、放射体406の左半部が切り欠かれた状態の模式的な斜視図であり、図14は、超音波乳化装置401における放射体406及び振動子2の模式的な縦中央断面図である。
第5形態は、放射体及び振動子の周波数並びに乳化処理対象としての処理液の流路の設置を除き、第3形態と同様に成る。第3形態と同様に成る部材等には同じ符号が付されて適宜説明が省略される。又、第5形態においても第1形態と同様にホルダー8が設けられるところ、第5形態ではホルダー8の図示は省略される。
第5形態の放射体406は、同じ大きさの3個の中空の球体部430,431,432を後から順に有し、接続部32を有していない。
球体部430〜432は、次に説明される点を除き、第2形態,第4形態の球体部130や、第3形態の球体部230と同様に成る。即ち、後の球体部430は、前部中央において、空間部433に通じる前後方向の孔434を有している。又、中央の球体部431は、前後の中央において、空間部435に通じる前後方向の孔436をそれぞれ有している。更に、前の球体部432は、前後中央において、空間部437に通じる前後方向の孔438を有している。尚、空間部433,435,437は、第2形態の空間部132あるいは第3形態の空間部232と、それぞれ同様である。
球体部430,431は、前後方向の孔を有する孔付き両ネジボルト439によって、互いに連結される。孔付き両ネジボルト439の孔と、孔434と、後の孔436とは、前後方向で連続する。
又、球体部431,432も、前後方向の孔を有する孔付き両ネジボルト439によって、互いに連結される。孔付き両ネジボルト439の孔と、前の孔436と、後の孔438とは、前後方向で連続する。
これらの孔の中心軸と、振動子2の中心軸と、球体部430〜432及び空間部433,435,437の各中心とは、一直線上に並ぶ。
本形態では、球体部430〜432における、外面の直径は、何れも90mmであり、隣との中心間距離は、何れも90mmである。又、球体部430〜432の内面の直径(空間部433,435,437の直径)は、何れも50mmである。尚、後の球体部430の中心から振動子2の後端までの距離は、107.6mmである。
又、振動子2は、38.67kHzで振動する。
超音波乳化装置401は、更に、処理液Pの流路440を備えている。
流路440の一部は、放射体406の内部に配置されており、流路440は、放射体406の内部を通過する。
流路440は、後の球体部430を左右方向で貫通するパイプ441と、中央の球体部431を左右方向で貫通するパイプ442と、前の球体部432を左右方向で貫通するパイプ443と、前後方向のパイプ444,445と、パイプ441の左端部とパイプ444の後端部とを接続するジョイント451と、パイプ444の前端部とパイプ442の左端部とを接続するジョイント452と、パイプ442の右端部とパイプ445の後端部とを接続するジョイント453と、パイプ445の前端部とパイプ443の右端部とを接続するジョイント452と、を有している。パイプ441の右端部は流路440の入口Iとなっており、パイプ443の左端部は流路440の出口Oとなっている。
パイプ441の左部及び右部は、球体部430に開けられた左右方向の孔に対し、弾性体であるパッキン460を介して保持されている。パイプ441は、球体部430(空間部433)の中心を通過している。パイプ442(球体部431),パイプ443(球体部432)についても、パイプ441と同様である。
流路440やパッキン460は、再接続可能あるいは再設置可能に分解することができる。
流路440における各種のパイプやジョイントの材質は、どのようなものであっても良く、処理液Pが食品であってその安全性の確保が所望される場合等においては、ステンレス製であることが好ましい。
各球体部430〜432の内部(空間部433,435,437)であって、流路440(パイプ441〜443)の外部には、前の孔438を通じて、水等の媒体Mが充填され、あるいは充填状態を維持して流通している。尚、媒体Mは密閉されても良く、この場合に前の孔438等が省略されても良い。又、媒体Mは、第4形態の処理液Pと同様に、一部充填されても良く、又振動の全方位からの効率的な伝達の確保のためには、流路440外の空間部433,435,437に充填されることが好ましい。
中空の各球体部430〜432の内面(空間部433,435,437)の直径Dは、媒体M中の振動の半波長λ/2に整合されている。即ち、直径Dは、自然数の何れかNに対して“D=N×λ/2”を満たしている。波長λは、媒体Mの材質により定まる媒体M中の音速vと、振動の周波数fとに対し、“λ=v/f”の関係から導かれる。
他方、呼吸振動の共振周波数fは、主に各球体部430〜432の外面の直径D及び肉厚(D−D)の少なくとも一方で設定することができる。
図15に、本形態の放射体406に係るシミュレーションの結果が示される。尚、このシミュレーションにおいて、放射体406は、前の孔438が形成されないものとされている。
放射体406に超音波振動が与えられると、各球体部430〜432に呼吸振動が発生する。各球体部430〜432は、外面において又内面において、呼吸振動モードで振動する。これらの面の呼吸振動は、個別に見れば、径方向において両側とも外方に移動し、あるいは両側とも内方に移動するものとなっている。
又、放射体406を同時に見た場合には、前後の球体部430,432の外面が外側に移動したときに中央の球体部431の外面が内側に移動し、前後の球体部430,432の外面が最も外側に位置したときに中央の球体部431の外面が最も内側に位置し、又前後の球体部430,432の外面が内側に移動したときに中央の球体部431の外面が外側に移動し、前後の球体部430,432の外面が最も内側に位置したときに中央の球体部431の外面が最も外側に位置することとなる。即ち、前後の球体部430,432は互いに同調して呼吸振動し(互いに同じ位相即ち同相での呼吸振動)、中央の球体部431は前後の球体部430,432に対して対称的な位相で呼吸振動する(逆の位相即ち逆相での呼吸振動)。又、中央の球体部431と振動子2とは互いに同位相で振動し、中央の球体部431が収縮している場合、振動子2も軸方向に短くなっている。
各球体部430〜432は、その設計により、共振周波数の近傍におけるスプリアスの不発生が確認されたものであって、安定した振動制御が可能であるし、中実の場合より外径が小さくなる。
又、放射体406の主に内面における呼吸振動により、超音波が各空間部433,435,437に放射される。
空間部433,435,437の直径D(中空の各球体部430〜432の内面の直径D)は、媒体M中の振動の半波長λ/2に整合しているので、空間部433,435,437に媒体Mの定在波が発生する。
かような定在波が媒体Mに発生した場合、定在波の音圧は、球状の各空間部433,435,437の中心部において極大となる。
従って、各空間部433,435,437の中心部を通る、各パイプ441〜443内の処理液Pは、安定した大きな音圧を有する超音波振動した媒体Mによって振動されることとなり、極めて効率良く乳化処理されることとなる。乳化処理においては、振動が作用することが肝要であって、振動の位相は関係なく、処理液Pは各空間部433,435,437において同様に処理される。流路440の入口Iから入った原材料としての処理液Pは、空間部433,435,437の中心部を合計3回通り、きめ細かく十分に乳化した乳化液として出口Oから出される。
尚、パイプ441〜443に固有の共振周波数から振動の周波数fがずれていれば、パイプ441〜443が激しく振動することはない。又、パイプ441〜443は、中の処理液Pに対し、外の媒体Mの超音波振動を伝達する。かような状況は、眼鏡がビーカーを用いて超音波洗浄される場合に類似している。即ち、超音波洗浄装置の水槽に、眼鏡及び水の入ったビーカーが、水槽の水が混入しないように浸されて、超音波振動される水槽の水(媒体M)により、ビーカー(パイプ441〜443)とビーカーの水(処理液P)とを介して、眼鏡が洗浄される場合である。
第5形態の超音波乳化装置401では、超音波振動を発生する振動子2と、振動子2からの超音波振動が付与される放射体406と、を備えており、放射体406は、3個の中空の球体部430〜432を有しており、各球体部430〜432は、超音波振動が付与されることにより、径方向における呼吸振動を、その位相が互いに同一(球体部430,432)又は互いに逆(これらに対する球体部431)となるように発生し、中空の各球体部430〜432を通過する処理液Pの流路440が設けられ、流路440と中空の各球体部430〜432の内面との間に、媒体Mが配置されている。よって、処理液Pが、媒体Mを介して、媒体Mと混じることなく、超音波により、第4形態と同様に効果的に乳化処理される。又、1個の振動子2及びその発振器によって、3個の中空の球体部430〜432が超音波振動し、3本のパイプ441〜443のそれぞれにおいて処理液Pが処理されるので、1個の導体ブロック12(ホーン)を有する1個の振動子2及びその発振器が処理液の流路に複数セット並べられる場合に比べて、超音波乳化装置401は、シンプルで低コストであり、取扱性に優れるし、球殻形状の球体部430〜432の作用も相まって、同等以上の処理効果が得られる。
又、中空の球体部430〜432における内面の直径Dは、媒体Mの内部を通過する超音波振動の音速vから導出される、超音波振動の半波長λ/2の自然数倍とされている。よって、媒体Mに超音波振動の定在波が発生し、処理液Pが一層効果的に乳化処理される。
更に、流路440やパッキン460は、分解可能であり、放射体406から分離可能である。よって、流路440やパッキン460は分離して洗浄することができ、処理液Pが食品等であって、無菌状態等の所定の状態が要求される場合に、超音波乳化装置401は当該要求に容易に対応することができる。
又、流路440と放射体406との間に、パッキン460が介装されている。よって、流路440に対する放射体406の振動の影響が緩和され、流路440や放射体406が、傷の発生の防止等により、保護される。
又更に、孔付き両ネジボルト439の孔や、孔434、前後の孔436、前後の孔438が設けられる。よって、中空の球体部430〜432内の媒体Mが交換可能となる。
第5形態においては、第1形態ないし第4形態の少なくとも何れかと同様の変更例が適宜存在する。
例えば、球体部430〜432における共振周波数やスプリアスの発生周波数は、球体部130の内面の直径及び外面の直径の少なくとも一方、即ち球体部130の外面の直径及び肉厚の少なくとも一方を調整することで制御することができる。換言すれば、共振周波数やスプリアスの発生周波数を考慮して、球体部430〜432の設計が行われても良い。
又特に、球体部430〜432は、2個以下でも良いし、4個以上でも良い。又、かような複数の球体部430〜432等は、全方向に均一に振動することから、上記形態のように振動子2の中心軸方向に並べられることは必須ではなく、例えば、振動子2側から数えて2個目の球体部431は、1個目の球体部430に対して、これらの中心を結ぶ仮想的な直線が振動子2の中心軸の延長線に対して直交し、あるいは所定の角度で交わる状態で接続されても良いし、各球体部430〜432等は、隣接する中心同士を結ぶ仮想的な線分が多角形の一部又は全部となる状態で、全体として弧状に接続されても良い。これらの変更例の場合、振動子2の中心軸方向に一列に並べられる上記形態に比べて、前後方向でよりコンパクトになる。
又、複数の中空の球体部は、中空棒状の接続部で接続されても良い。この場合に、接続部の長さがλ/2に整合されていても良い。
更に、半導体関連の処理液Pの処理時のように、処理液Pに対する金属イオンの混入の防止が所望される場合には、流路440の各種パイプやジョイント等は、金属製以外、例えば石英ガラス製や硬質セラミックス製とすることができる。
本発明の超音波処理装置は、例えば次のように、農業分野,化学分野,金属分野,電子分野,電機分野,医薬分野,食品分野,化粧品分野等で利用される。
即ち、本発明の超音波処理装置は、超音波により果樹園や田畑等における害虫の撃退や駆除を行うための装置として利用される。
又、本発明の超音波処理装置は、超音波分散装置、即ち顔料、カーボン、酸化チタン、酸化鉄、水酸化マグネシウム、ウイスカー等の分散(乳化を含む)が行われる装置として利用される。
更に、本発明の超音波処理装置は、製造装置、即ち磁性粉、酸化チタン、トナー、顔料、シリコン、帯電防止剤、UV(紫外線)カット材、複合材料、注射液、大腸菌、バクテリア、澱粉、脂肪乳剤、カルシウム、薬剤のカプセル等の製造が行われる装置として利用される。
1,101,201・・超音波害虫撃退駆除装置(超音波処理装置)、2・・振動子、6,106,206,306,406・・放射体、30,130,230,430,431,432・・球体部、32・・接続部、301,401・・超音波乳化装置(超音波処理装置)、308・・孔、440・・流路、M・・媒体、P・・処理液。

Claims (9)

  1. 超音波振動を発生する振動子と、
    前記振動子からの前記超音波振動が付与される放射体と、
    を備えており、
    前記放射体は、
    複数の中実の球体部と、
    これらの球体部を接続する接続部と、
    を有しており、
    各前記球体部は、前記超音波振動が付与されることにより、径方向における呼吸振動を、その位相が互いに同一となるように発生する
    ことを特徴とする超音波処理装置。
  2. 前記接続部は、その内部における前記超音波振動の音速及び前記超音波振動の周波数から導出される前記超音波振動の半波長の自然数倍の長さを有する棒状体である
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波処理装置。
  3. 超音波振動を発生する振動子と、
    前記振動子からの前記超音波振動が付与される放射体と、
    を備えており、
    前記放射体は、中空の球体部を有しており、
    前記球体部は、前記超音波振動が付与されることにより、径方向における呼吸振動を発生する
    ことを特徴とする超音波処理装置。
  4. 超音波振動を発生する振動子と、
    前記振動子からの前記超音波振動が付与される放射体と、
    を備えており、
    前記放射体は、少なくとも1個の中空の球体部が含まれる複数の球体部を有しており、
    各前記球体部は、前記超音波振動が付与されることにより、径方向における呼吸振動を、その位相が互いに同一又は互いに逆となるように発生する
    ことを特徴とする超音波処理装置。
  5. 中空の前記球体部は、処理液を内部に入れ、あるいは処理液を内部から外に出すための孔を有している
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の超音波処理装置。
  6. 中空の前記球体部を通過する処理液の流路が設けられており、
    前記流路と中空の前記球体部の内面との間に、媒体が配置されている
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の超音波処理装置。
  7. 中空の前記球体部における内面の直径は、前記処理液及び前記媒体の少なくとも一方の内部を通過する前記超音波振動の音速から導出される、前記超音波振動の半波長の自然数倍とされている
    ことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の超音波処理装置。
  8. 前記放射体は、複数の前記球体部を接続する接続部を有している
    ことを特徴とする請求項4ないし請求項7の何れかに記載の超音波処理装置。
  9. 前記接続部は、その内部における前記超音波振動の音速及び前記超音波振動の周波数から導出される前記超音波振動の半波長の自然数倍の長さを有する棒状体である
    ことを特徴とする請求項8に記載の超音波処理装置。
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