JP2005186030A - 超音波放射体、超音波放射ユニット、超音波放射装置、及びこれを用いた超音波処理装置 - Google Patents

超音波放射体、超音波放射ユニット、超音波放射装置、及びこれを用いた超音波処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005186030A
JP2005186030A JP2003434225A JP2003434225A JP2005186030A JP 2005186030 A JP2005186030 A JP 2005186030A JP 2003434225 A JP2003434225 A JP 2003434225A JP 2003434225 A JP2003434225 A JP 2003434225A JP 2005186030 A JP2005186030 A JP 2005186030A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic
diameter
radiation
radiator
small
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003434225A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4278095B2 (ja
Inventor
Nobunaga Shibuya
信長 渋谷
Haruo Yamamori
春男 山森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Electronics Co Ltd
Original Assignee
Honda Electronics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Electronics Co Ltd filed Critical Honda Electronics Co Ltd
Priority to JP2003434225A priority Critical patent/JP4278095B2/ja
Publication of JP2005186030A publication Critical patent/JP2005186030A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4278095B2 publication Critical patent/JP4278095B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)

Abstract

【課題】 周囲の広い範囲にわたり強い超音波を放射できる超音波放射体、超音波音場の分布を均一にしやすい超音波放射体を提供する。これに適した放射ユニットを提供する。これらの超音波放射体を用いた、超音波放射装置を提供する。これを用いて、超音波音場分布をより均一に近づけた、あるいは、より多くの流体を処理可能な超音波処理装置を提供する。
【解決手段】 超音波放射体100は、超音波振動子2と超音波発振回路5と処理槽60と超音波放射体10とを備える。この超音波放射体10は、径大放射部21,22,23と径小放射部11,12,13,14とが交互に並ぶ形態であり、超音波放射体10を超音波共振させたとき、軸線AX方向に、径小放射部11,12等を腹とし、径大放射部21,等を節とする共振をするとともに、各径大放射部21等で径方向に一次共振し、かつ、隣り合う径大放射部同士が逆相に振動する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、気中、液中などの流体中において、超音波を放射するための超音波放射体、超音波放射装置、及び、これを用いた超音波処理装置に関する。
従来より、液体等に超音波を照射して、乳化、分散、破砕、化学反応促進等を起こさせたり、固体表面を洗浄するなどの処理を行うことが知られている。
例えば、特許文献1には、攪拌槽内の槽内壁に、超音波発振子が取り付けられ、超音波が槽中心に向けて発信されるものが反応装置が記載されている。
また、特許文献2には、有底円筒状の反応槽の中心に、超音波エネルギーを放射する円柱状または円筒状の放射体を配置し、放射体の側面、又は他端及び側面が放射面として反応槽内に超音波を放射する反応装置が記載されている。
特開2000−202277号公報(第2頁、図1) 特開2003−200042号公報(第2頁、図1)
しかしながら、特許文献1に記載の反応装置では、槽壁面の一部に超音波発振子を配置し、これから超音波を槽中心に向かって放射するものであり、超音波エネルギーの放射面積も小さいため、層内の超音波音場の分布が不均一になる。また、放射される超音波エネルギーも小さいので、反応の処理量が少ない。また槽内に超音波発振子が配置されており、処理する液体が高温あるいは低温などの場合には、発振子の性能劣化等も危惧される。
また、特許文献2に記載の反応装置では、槽の中心から径方向外側に向かった超音波を放射するため、特許文献1よりも超音波の分布は均一に近けることができる。しかしながら、放射体の先端部分(他面)近傍では、放射体の軸線方向及びこれに直交する径方向には超音波が放射されるが、斜め先端方向には超音波が放射されない。従って、やはり、放射体周囲の超音波の音場分布は不均一となる。
さらに、放射体として、直径がλ/3〜λ/4の円柱状放射体あるいは円筒状放射体を用ている。この程度の細い径を持つ円柱などでは、長さをnλ/2となるように調整すると、共振による軸線方向の振動は励起され、軸線方向に大きく振動させることができる。従って、この円柱の先端方向へは強い超音波が放射できる。しかし、この円柱は、径が細いため、径方向には共振しておらず、径方向の振動は励起されにくい。具体的には、径方向には、縦振動による伸縮に伴い、ポアソン比に従って、径方向に伸縮する振動が現れるだけである。従って、この放射体を用いても、径方向(側面方向)への超音波振動の強度はさほど大きくできない。
そこで、径を太くして、径方向振動が共振となる円板状あるいは短円柱状の放射体とすることも考えられる。しかし、これらの形状の放射体では、径方向には大きな振幅が得られるものの、軸線方向に短い形状であるため、この軸線方向について短い範囲しか超音波振動を放射することができない。
そこで、放射体(円柱)の径を大きくかつ長くする、つまり太く長い棒とすることが考えられる。放射体の径を、径方向の共振が起こるほど大きくすると、軸線方向の振動の他に、径方向の振動とが励起される。従って、径方向にも大きく振動するように思われる。
しかしながら、このようにしても、十分に大きな径方向の振動を得ることができないことが判ってきた。このような太くて長い円柱を振動させた場合、軸線方向振動と径方向振動が互いに影響し合うため、径方向振動は、放射体(円柱)の軸線方向について、径方向振動が大きい部分と小さい部分とが交互に並び、しかも、隣り合う径方向振動の大きい部分同士の振動は逆相になる。このため、互いの径方向振動を阻害するためであると考えられる。
また、このようにすると、先端面より先端側、基端面より基端側、及び径方向には超音波放射できても、斜め基端側や斜め先端側には超音波を放射できないため、超音波の音場はやはり不均一になる。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、周囲の広い範囲にわたり強い超音波を放射できる超音波放射体、さらには、超音波音場の分布を均一にしやすい超音波放射体を提供することを目的とする。また、これに適した放射ユニットを提供することを目的とする。さらには、これらの超音波放射体を用いて、超音波を放射する超音波放射装置を提供することを目的とする。さらには、これを用いて、超音波音場分布をより均一に近づけた、あるいは、より多くの流体を処理可能な超音波処理装置を提供することを目的とする。
そして、その解決手段は、軸線方向に延びる形態を有する超音波放射体であって、上記軸線方向に直交する径方向に相対的に大きな径方向寸法を有する径大放射部と、隣接する上記径大放射部よりも相対的に小さな径方向寸法を有する径小放射部とが、上記軸線方向基端側から、上記径小放射部、径大放射部の順に交互に複数並ぶ放射部を備え、上記放射部は、この超音波放射体に所定周波数の超音波振動を加えたとき、上記軸線方向に、上記径小放射部を腹とし、上記径大放射部を節とする共振をするとともに、各々の上記径大放射部で上記径方向に一次共振し、かつ、隣り合う径大放射部同士が逆相に振動する形状を有する超音波放射体である。
本発明の超音波放射体では、径小放射部と径大放射部とが交互に並ぶ放射部を備えており、この放射部は、軸線方向に径小放射部を腹とし径大放射部を節として共振するとともに、この周波数で、径大放射部がそれぞれ径方向に一次共振し、かつ、隣り合う径大放射部同士が逆相に振動する。
このように、軸線方向にも共振させているため、軸線方向寸法として適切な値を選択すれば、径小放射部と径大放射部とを交互に幾つも形成することで、軸線方向に長い超音波放射体を形成することができる。従って、軸線方向に広い範囲に亘って、超音波を放射することができる。
一方、各々の径大放射部では、径方向に一次共振するから、径方向に大きな振動を得ることができ、各径大放射部から径方向に強力な超音波を放射することができる。
つまり、この超音波放射体では、放射部は、径小放射部と径大放射部とが交互に並んでいるから、径大放射部を設けた数だけ、軸線方向に超音波を径方向に放射する部位を作ることができ、径方向の大きな振幅を、軸線方向に長い範囲に渡って得ることができる。
また、この超音波放射体では、径大放射部同士の間に、これらより径小の径小放射部が位置している。この径小放射部では、径小の形態であるため、共振時に、軸線方向の振動は大きく生じるが、径方向の振動はあまり生じない。このため、隣り合う径大放射部同士が互いに逆相に振動しても、径小放射部の存在によって、互いが互いの振動を阻害することがないため、径大放射部において、効率よく径方向振動を励起することができる。かくして、この超音波放射体では、径大放射部から径方向に強力な超音波を放射することができる。
なお、本発明の超音波放射体の形状としては、たとえば、円板(短円柱)形状の径大放射部同士の間に、径小の円板形状の径小放射部を挟んだ形状や、円柱(角柱)形状の径大放射部同士の間に、それにつながる円錐台(角錐台)状の縮径部からなる径小放射部、あるいは縮径部とそれにつながる円板状(角板状)の緩衝部とからなる径小放射部を挟んだ形状などが挙げられる。
さらに、上下の一部を除去した一部切り欠き球同士が、切り欠き部分で接して、あるいは円板状の緩衝部を介して上下に繋がる形状も挙げられる。この形態の超音波放射体では、一部切り欠き球がそれぞれその径が伸縮する呼吸振動を生ずる。なお、この形態の超音波放射体の場合には、径大放射部と径小放射部との境界が明確ではないが、一部切り欠き球のうち、径方向に球の直径とほぼ同程度の寸法を備えている部分が径大放射部であり、一部切り欠き球のうちそれより基端側あるいは先端側の球部分を、あるいはこれに加えて緩衝部を径小放射部と考えればよい。
さらに、上記の超音波放射体であって、複数の前記径小放射部のうち、少なくともいずれかの径小放射部は、隣接する前記径大放射部から離れるほど上記径方向の寸法が徐々に小さくなる形態を有する縮径放射部を含む超音波放射体とすると良い。
本発明の超音波放射体では、縮径放射部において、その表面が軸線方向にも径方向にも斜交する。しかも、放射部では、ある周波数で、軸線方向には径小放射部を腹とする共振が生じ、径方向には、径大放射部で一次共振する。このため、径大放射部に隣接する縮径放射部でもその表面が振動するから、この縮径放射部からも超音波が放射される。しかもその方向は、軸線方向及び径方向に斜交する方向、即ち、斜め基端方向(径方向より基端側に傾いた方向)、あるいは、斜め先端方向(径方向より先端側に傾いた方向)となる。このため、斜め方向に放射される超音波により、容器内などに放射体から放射される超音波で形成される音場の強度を均一になしやすい。
なお、処理槽の形状や欲する超音波の音場分布等に応じて、縮径放射部の位置や数等を変更するとよい。
縮径放射部は、径大放射部から離れるほど径方向寸法が徐々に小さくなる形態ならば良く、一定割合で縮径する場合(円錐台、角錐台形状)の他、なめらかな凹形状や、球面状などなめらかな凸形状などとすることもできる。
なお、縮径放射部における傾斜面の面積をある程度確保するため、縮径放射部のうち径大放射部から最も離れた部分における径方向寸法を、径大放射部の径方向寸法の60%以下とすると良い。
また、縮径放射部を複数備える場合には、処理槽の形状や欲する超音波の音場分布に応じて、各縮径放射部を互いに同じ形状(または対称な形状)とすることも、互いに異なる形状とすることもできる。
さらに、上記の超音波放射体であって、複数の前記径小放射部のうち、最も基端側の径小放射部が、前記縮径放射部を含む超音波放射体とすると良い。
本発明の超音波放射体では、最も基端側の径小放射部が縮径放射部を含む形態となっている。この縮径放射部では、その表面が軸線方向にも径方向にも斜交する一方、その表面が振動するから、この縮径放射部からも超音波が放射される。しかもその方向は、最も基端側の径小放射部においては、軸線方向及び径方向に斜交する斜め基端方向(径方向より基端側に傾いた方向)となる。このため、放射体よりも斜め基端側の方向にも超音波を放射することができるから、放射体から放射される超音波で処理槽内に形成される音場の強度を均一になしやすい。
さらに、上記2項のいずれかに記載の超音波放射体であって、複数の前記径小放射部のうち、最も先端側に位置する径大放射部より先端側に位置する径小放射部が、前記縮径放射部を含む超音波放射体とすると良い。
これに対し、本発明の超音波放射体では、最も先端側の径小放射部が縮径放射部を含む形態となっている。この縮径放射部では、その表面が軸線方向にも径方向にも斜交する一方、その表面が振動するから、この縮径放射部からも超音波が放射される。しかもその方向は、最も先端側の径小放射部においては、軸線方向及び径方向に斜交する斜め先端方向(径方向より先端側に傾いた方向)となる。このため、放射体よりも斜め先端側の方向にも超音波を放射することができるから、放射体から放射される超音波で処理槽内に形成される音場の強度を均一になしやすい。
さらに、上記いずれか1項に記載の超音波放射体であって、この超音波放射体の放射部をなす材質のヤング率E及び密度ρ、前記所定周波数frをを用い、下記式(1)によって得た縦振動の波長λzに対し、
λz=(E/ρ)1/2/fr … (1)
各々の前記径小放射部における最も小さな径方向寸法を、λz/2.6以下としてなる超音波放射体とすると良い。
一般に、縦振動(軸線方向の振動)の波長に比して直径が十分小さな細棒については、縦振動が励起されやすく、径方向振動の大きさは微少であることが知られている。放射部をなす材質のヤング率をE、密度をρ、周波数をfrとすると、縦振動の音速Czは、Cz=√(E/ρ)=(E/ρ)1/2で与えられる。また、その波長λzは、λz=Cz/fr=(E/ρ)1/2/frで与えられる。
しかるに、棒の径が大きくなると、縦振動のみならず、これをに直交する径方向振動(径方向伸縮波)が励起されるようになり、これらの波が相互に結合、影響し合うようになる。
径小放射部と径大放射部が交互に並ぶ超音波放射体において、基端側から軸線方向の超音波振動を超音波放射体に与えて駆動した場合、径小放射部を介して自身より先端側にある径大放射部に軸線方向の超音波振動が伝えられる。この際、径小放射部における最小の径方向寸法が、縦振動の波長λzに対しその半分(λz/2)程度以上の大きさであるとする。すると、径小放射部を通じてそれより先端側の径大放射部に超音波振動を伝えるにあたり、この径小放射部のうち最小の径方向寸法を有する部分において、軸線方向振動だけでなく、径方向への振動が生じ、その大きさが無視できなくなる。このため、この径小放射部のうち最小の径方向寸法を有する部分を通じて、軸線方向の超音波振動を先端側に伝えるに当たって、伝送効率が低下し、結果として、超音波放射体から放射できる超音波エネルギーが低下すると考えられる。
これに対し、λz/2程度よりも小さく、具体的には、本発明の超音波放射体のように、径小放射部のうち最小の径方向寸法をλz/2.6以下とすると、この径小放射部のうち最小の径方向寸法を有する部分では、選択的に軸線方向の振動が主として励起されるので、この部分を通じて、それより先端側の径大放射部へ超音波振動エネルギーを効率よくに伝えることができる。
さらに、上記のいずれか1項に記載の超音波放射体であって、連結部分のない一体の金属塊からなる超音波放射体とすると良い。
本発明の超音波放射体は、連結部分のない一体の金属塊からなるため、連結部分の連結ネジがゆるんだり、連結部分から超音波放射体の一部が脱落するなどの心配が無く、高温下、低温下、あるいは熱サイクル、熱衝撃などがかかる等の厳しい環境下において使用しても、耐久性、信頼性が良好である。
また他の解決手段は、前記のいずれか1項に記載の超音波放射体であって、互いに連結する連結部分が前記径小放射部に位置する形態とした放射ユニットを複数連結してなる超音波放射体である。
本発明の超音波放射体は、複数の放射ユニットを連結して超音波放射体を構成している。このため、超音波放射体の形状の変更、修理などに容易に対応することができる。
しかも、互いに連結する連結部分が径小放射部に位置する形態とした放射ユニットを用いている。前述したように、径小放射部では、径小であるため、主として軸線方向の振動が励起される。このため、この径小放射部が放射ユニット同士の連結部分となるように、放射ユニットを形成することで、一方の放射ユニットから他方の放射ユニットへの超音波エネルギーの伝送が、主として縦振動(軸線方向振動)の伝送によって行われ、効率よく超音波エネルギーを伝送することができる。
また、放射ユニットを形成し、これらを連結して一体化し超音波放射体とする方が、前述のように超音波放射体を連結部分のない一体の金属塊からなるものとし、金属塊から切削等で製造するよりも安価となる。また、各放射ユニット毎に共振周波数を調整することができるなど、超音波放射体の各部及び全体の周波数調整も容易である。
なお、この超音波放射体に用いる複数の放射ユニットは、互いに同種形状であっても異種形状であっても良い。また、1つの放射ユニット内に、1つの径大放射部が含まれている放射ユニットとしても、複数の径大放射部(従ってこれらの間には径小放射部も)が含まれている放射ユニットでもとしても良い。
また、放射ユニット同士の連結は、互いに強固に連結でき、超音波振動を適切に伝送できる手法であれば、いずれの手法でも良い。例えば、互いの連結面にネジ孔を穿設し、連結面同士を突き合わせて、両方のネジ孔に跨るように埋め込んで配置したボルトで締結する手法が挙げられる。また、一方の放射ユニットを他方の放射ユニットにネジ止めする手法を取ることもできる。
さらに、上記の超音波放射体をなす複数の前記放射ユニットのうちの1つとなる放射ユニットとすると良い。
あるいは、少なくとも前記軸線方向の端部に、同種または異種の他の放射ユニットまたは超音波放射源を連結可能とする連結構造を有し、上記他の放射ユニットと連結することにより、請求項7に記載の超音波放射体の一部をなす放射ユニットとするのが好ましい。
本発明の放射ユニットを用いることにより、処理槽の形状や処理槽内の音場分布、超音波振動源から供給される超音波振動エネルギーの多寡などに応じて、適宜の形状のユニットを選択して、適切な性能・特性を持つ超音波放射体を形成することができる。
あるいは、前記のいずれか1項に記載の超音波放射体と、この超音波放射体に固着され、前記軸線方向基端側からこの超音波放射体に超音波振動を与える超音波振動源と、を含む超音波放射装置とすると良い。
本発明の超音波放射装置では、前述の超音波放射体とこれに超音波振動を与える超音波振動源とを含んでいる。この超音波放射装置によれば、広い範囲に亘って、強力な超音波を放射することができる超音波放射装置となし得る。また、超音波音場の分布を均一にしやすく、放射面積の大きな超音波放射装置となし得る。
なお、超音波振動源としては、ボルト締めランジュバン型超音波振動子など公知の超音波振動子や、超音波振動子とこれに接続され超音波エネルギーを伝送するための超音波伝送体とからなるものなどが挙げられる。また、複数の超音波振動子とこれらの振動エネルギーを集積して伝送するためのパワー合成装置とからなる超音波振動源も含まれる。
さらに、流体を収容する処理槽と、上記処理槽内に少なくとも前記放射部を配置してなる請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の超音波放射体と、この超音波放射体に固着され、前記軸線方向基端側からこの超音波放射体に超音波振動を与える超音波振動源と、を含む超音波処理装置とすると良い。
本発明の超音波処理装置では、処理槽と、処理槽内に放射部を配置した前述の超音波放射体と、超音波振動源とを備えている。このため、処理槽内に広い範囲に亘って超音波の音場を作ることができる。あるいは、分布が均一な超音波音場を作ることができ、多くの被処理物を適切に超音波処理することができる。また、放射ユニットを連結して超音波放射体を形成する場合には、放射ユニットを適宜組み合わせることで、処理槽の形状に応じて、各所に適切な超音波を放射して、処理に適切な超音波の音場を形成することができる。
なお、被処理物としては、気体、液体のほか、流動体(流動性のある固体と液体の混合物など)、超臨界流体などの流体や、水や溶剤、洗浄液などの液体中に浸漬された機械部品等の被洗浄物が挙げられる。
また、超音波処理としては、被処理物に対して超音波を照射することによって、所望の変化を被処理物に与えられる処理で有ればいずれの処理をも含む。例えば、超音波の照射による、乳化、分散、破砕、脱泡、化学反応の促進、汚泥の水処理、燃料改質、被洗浄物の洗浄などが挙げられる。
本発明の実施の形態に関する実施例1〜4及び変形例1〜6を、図面を参照して説明する。
まず、本発明の第1の実施例について、図1〜図3を参照して説明する。本実施例1に係る超音波処理装置100は、超音波振動源4、超音波発振回路5、処理槽60,及び、超音波放射体10とからなる。このうち、超音波振動源4は、圧電セラミックを用いた公知のボルト締めランジュバン型超音波振動子2と、これによって発生させた超音波振動を超音波放射体10に伝送するための超音波伝送体3とからなる。また、超音波発振回路5は、超音波振動子2を所定周波数(共振周波数fr)で駆動するため公知の駆動回路である。超音波放射体10は、処理槽60内に配置され、超音波振動源4から伝えられた超音波振動により、処理槽60内の被処理流体Pに超音波を放射して、被処理流体Pについて所望の処理(乳化、分散、破砕等)を行う。なお、処理槽60は、処理槽本体61と、この処理槽本体61の側面のうち高さ方向略中央に接続され、被処理流体Pを処理槽本体61内に流入させる流入管62と、処理槽本体61の側面のうち上部と下部に接続され、処理された被処理流体Pを処理槽本体61から排出する2本の排出管63A,63Bとからなる。
上述したように、超音波振動源4は、超音波振動子2及び超音波伝送体3とからなり、軸線AXに沿って同心に配置され、連結ネジ6によって互いに連結されている。また、超音波放射体10は、超音波伝送体30の先端(図1(b)中下端)の連結ネジ7によって連結されている。
この超音波放射体10は、ステンレス鋼(SUS304)の金属塊を削り出しによって作成してなる金属ブロック体であり、図2に示すように、3つの径大放射部21,22,23を有している。また、最も基端側(図1(b)中上方)の径大放射部21の基端側、径大放射部21と22,22と23との間、及び最も先端側(図1(b)中下方)の径大放射部23の先端側に、それぞれ、径大放射部よりも径小の径小放射部11,12,13,14を有している。
本実施例では、超音波を放射する放射部80は、全体である超音波放射体10に等しい。このうち径大放射部21,22,23は、いずれも直径Dmaxの円板状であり、径小放射部11等に比して、軸線AXに直交する径方向(図中左右方向)に最も径大の形態を有している。
一方、径小放射部11は、基端面10B(11B:直径D1)を上底面とし、基端側(図中上方)ほど径方向に縮径する円錐台形状の縮径放射部11をなしている。また、先端放射部14も、先端面10T(14T:直径D4)を上底面とし、先端側(図中下方)ほど径方向に縮径する円錐台形状の縮径放射部14をなしている。また、径小放射部12は、このうち軸線方向中央の仮想最小径面10K1(直径D2)をそれぞれの上底面とし、この仮想最小径面10K1に近づくほど径方向に縮径するように配置された2つの円錐台形状の縮径放射部12A,12Bからなる。さらに、径小放射部13も、このうち軸線方向中央の仮想最小径面10K2(直径D3)をそれぞれの上底面とし、この仮想最小径面10K2に近づくほど径方向に縮径するように配置された2つの円錐台形状の縮径放射部13A,13Bからなる。上述したように、本実施例1の超音波放射体10では、各径小放射部11等の最も小さな径は、いずれも同じ寸法とされている(D1=D2=D3=D4)。
図2を参照すれば容易に理解できるように、この超音波放射体10のうち、径小放射部11,径大放射部21,及び径小放射部12Aからなる第1部分81と、径小放射部12B、径大放射部22,及び径小放射部13Aからなる第2部分82と、径小放射部13B、径大放射部23,及び径小放射部14からなる第3部分83とは、互いに合同の形態を有している。
従って、これらの部分81,82,83の軸線AX方向寸法H1,H2,H3はいずれも同じである。
なお、この超音波放射体10の基端面10Bには、超音波伝送体30との結合のための連結ネジ孔18が穿設されている。
この超音波処理装置100において、超音波発振回路5により超音波振動子2を図1(b)に矢印で示すように、軸線AXに沿う方向に振動(以下、縦振動ともいう。)させると、基端面10Bを通じて、超音波放射体10にも縦振動が伝えられる。
なお、超音波伝送体3のフランジ部3Fは、縦振動の節となって振動しない位置に選択されており、このフランジ部3Fで、図示しない公知の固着手段によって、超音波伝送体3が処理槽本体61に固着され、それによって、超音波振動子2及び超音波放射体10も処理槽本体61に固着されている。
ところで、超音波放射体10をなす材質のヤング率Ez及び密度ρから求められる縦振動の音速Czは、Cz=√(Ez/ρ)となる。従って、周波数frの場合の波長λzは、λz=(Ez/ρ)1/2/frとなる。
そこで本実施例1の超音波放射体10は、超音波放射体10(径大放射部21等)の最大径Dmaxをλz/2.6を越え、さらには、λz/2を越える寸法とし、この超音波放射体10、特に各径大放射部21等において、径方向振動が励起される形態としている。
この超音波放射体10の第1,第2,第3部分81,82,83のような径の大きな(太い)共振体では、縦振動と径方向振動とが相互に作用し結合するため、縦振動については、細棒を伝わる場合の縦振動の音速よりも、見かけの縦振動の音速が遅くなる。また、厚みの薄い円板の径方向振動の音速よりも、見かけの径方向の音速が遅くなる。
そこで、本実施例では、縦振動及び径方向振動の音速と寸法との関係を勘案して、超音波放射体10(第1,第2,第3部分81,82,83)の形状を、基端面10Bから所定周波数frの縦振動が伝えられると、各部分81等において、その中心部分を節とし、軸線方向にも径方向にも一次共振の形態となるようにしてある。従って、超音波放射体10全体では、軸線AX方向に、径小放射部を腹とし、径大放射部を節とする共振をする形状としている。さらに具体的には、図2に矢印で示すように、基端面10B,仮想最小径面10K1,10K2、及び先端面10Tを腹とし、径大放射部21,22,23の中央部分をそれぞれ節とする共振が生じる形態としてある。さらに、各々の径大放射部21,22,23において、その径方向にも、径大放射部の中心(軸線部分)を節とし、側面21S,22S,23Sを腹とした一次共振をする形状としてあり、具体的には、前述の形状としてある。
ついで、図3に、この超音波放射体10を共振させた場合の変形状態を、超音波放射体10のうち、第1部分81について示す。この超音波放射体10は、図3に示すように、実線で示す位相φ=0度の時点での形状に対し、二点鎖線で示す位相φ=90度の時点では、径大放射部21については、その径(Dmax)が大きくなるとともに、この径大放射部21、縮径放射部11,12Aの厚み(H1、図中上下方向寸法)が小さく(薄く)なるように変形する。
なお、図示していないが、位相φ=−90度の時点では、これとは逆に、径大放射部2については、その径が小さくなるとともに、第1部分81の厚みが大きくなるように変形する。また、図3においては、変形の様子を理解しやすくするため、変形量を強調して記載しているが、実際の変形量は、図3に示すより遙かに小さなものである。
超音波放射体10のうち、他の部分、即ち、第2部分82及び第3部分83にも、同様の変形が生じる。
但し、第1部分81と隣り合う第2部分82は、第1部分81とは軸線方向にも径方向にも逆相に振動し、さらに、第2部分82と隣り合う第3部分83は、第2部分82とは逆相に、従って第1部分81と同相に振動、変形する。
つまり、図2に矢印で示すように、径大放射部21,22,23についてみれば、これらはいずれも径方向に共振するが、隣り合う径大放射部同士(例えば、21と22,22と23)は、逆相に振動する。
そして、このような共振を生じた超音波放射体10では、それぞれの径大放射部21,22,23において、径方向の一次共振により、その側面21S,22S,23S(円筒面)が大きく振動して、図2に矢印で示すように、径方向に強力な超音波を放射することができる。また、基端面10B及び先端面10Tにおいても、軸線方向に大きく振動して、軸線方向の基端側及び先端側(図中上方及び図中下方)に強力な超音波を放射することができる。
また、図3における実線と二点鎖線とを比較すれば判るように、第1部分81では、その基端面10Bにおいて、径方向にほとんど変形しないことが判る。つまり、この基端面10Bでは、軸線方向の振動(縦振動)のみが生じることが判る。基端面10Bの径D1を小さく(細く)し、D1≦λz/2.6としてあるからであると考えられる。
このため、超音波振動源4(超音波伝送体3)から伝えられる縦振動を、この基端面10Bで効率よく受け止めて、超音波振動エネルギーを先端側(図中下方)に伝えることができる。
このことは、図3に示す仮想最小径面10K1についても同様である。即ち、基端面10Bから伝えられた超音波振動は、径大放射部21において径方向振動を励起するとともに、仮想最小径面10K1では、縦振動のみを生じさせる。このため、この第1部分81に隣り合う第2部分82に対して、この仮想最小径面10K1を通じて、効率よく超音波振動エネルギーを伝送することができる。
さらに、第2部分82に伝えられた超音波振動エネルギーが同様にして、効率よく第3部分83に伝えられる。
かくして、この超音波放射体10では、基端面10Bから受け入れた超音波振動エネルギーを次々に効率よく先端側に伝送しながら、径方向にも斜め基端側や先端側にも超音波を放射することができる。
さらに、図3における実線と二点鎖線とを比較すれば判るように、本実施例の超音波放射体10では、基端側に向かって縮径する縮径放射部11の傾斜面及び、先端側に向かって縮径する縮径放射部12Aの傾斜面3S及び先端放射部4の傾斜面4Sについても、その傾斜面11S,12ASに直交する方向に振動成分を持つことが判る。つまり、本実施例の超音波放射体10では、縮径放射部11,12Aの傾斜面11S,11ASのそれぞれからも、その傾斜面の直交する方向、つまり軸線AXに斜交する方向、具体的には、斜め基端側あるいは斜め先端側に向かって超音波が放射されることが判る。
これは、第2部分82及び第3部分83についても同様であり、縮径放射部12B,13A,13B,14の傾斜面12BS,13AS,13BS,14Sのそれぞれからも、斜め基端側あるいは斜め先端側に向かって超音波が放射される。
例えば、基端面10Bと同じ径を有する円柱状の超音波放射体を仮想すれば判るように、円柱型の超音波放射体でも、径方向及び軸線方向には超音波を放射することができる。しかし、本実施例1の超音波放射体10とは異なり、斜め基端側あるいは斜め先端側に向かって超音波を放射することはできない。
従って、本実施例1の超音波放射体10を処理槽本体61内に設置して、超音波を放射させれば、径方向及び軸線方向に強力な超音波を放射できるだけでなく、各傾斜面11S〜14Sから、それぞれ超音波放射体1の斜め基端側や斜め先端側にも超音波を放射することができる。かくして、処理槽本体61内において生じる超音波の音場を均一にしやすい。従って、被処理流体Pの処理を均一にしやすくなる。特に、傾斜面11Sからは、放射部80よりも斜め基端側に超音波を放射できる、また、傾斜面14Sからは、放射部80よりも斜め先端側に超音波を放射できるので、円柱状の超音波放射体では届きにくい部分まで超音波を照射することができ、音場をより均一になしやすい。
さらに、この超音波放射体1は、傾斜面11S〜14Sを有しており、斜め基端側や斜め先端側にも超音波を放射することができるから、円柱形状の超音波放射体よりも超音波放射面積が大きい。このため、この超音波放射体10を用いた超音波放射装置1によれば、基端面10Bを通じて伝えた超音波振動のエネルギーを被処理流体Pに向かって効率よく放射することができる。かくして、この超音波放射体10を用いた超音波処理装置100では、多くの被処理流体Pを処理槽60において処理することができる。
(変形例1)
ついで、実施例1の第1の変形例を、図4を参照して説明する。本変形例1に係る超音波放射体210は、実施例1と同じくステンレス鋼からなる。しかし、実施例1の超音波放射体10(図2参照)と比較すれば容易に理解できるように、径大放射部221,222,223、径小放射部211,212,213,214を含む放射部280は、それぞれ実施例1の径大放射部21,22,23、径小放射部11,12,13,14を含む放射部80とほぼ同様の形状である。
但し、実施例1における、超音波放射体10と超音波伝送体30とを一体に形成したものである点で異なる。即ち、前述した実施例1では、超音波放射体10を超音波伝送体30と連結ネジ7で連結した(図1参照)。これに対し、本変形例1の超音波放射体210は、径大放射部221,222,223、及び径小放射部211,212,213,214を含む放射部280のほか、超音波伝送部231を一体に備えている点で異なる。
なお、この超音波放射体210は、超音波伝送部231において、その連結面231Cに、超音波振動子2との連結のための連結ネジ孔231Nが穿設してある。
従って、実施例1の超音波放射体10及び超音波伝送体30に代えて、本変形例1の超音波放射体210をその連結ネジ孔231Nを用いて超音波振動子2に取り付けて、超音波放射装置とし、これを用いた超音波処理装置とすることができる。この超音波処理装置においても、超音波振動子2を超音波振動させれば、放射部280が軸線AX方向に、径大放射部221,222,223を節とし、径小放射部211,212,213,214を腹として共振する。これとともに、それぞれの径大放射部221,222,223において、その径方向にも一次共振する。従って、この超音波放射体210でも、側面21S,22S,23Sから径方向に、また、上底面211Bから軸線方向基端側に、また、先端面210Tから軸線方向先端側に強力な超音波を放射できる。そのほか、各縮径放射部221,212A,212B,213A,213B,214のそれぞれの傾斜面からも、斜め基端側あるいは斜め先端側に向けて超音波を放射することができる。
かくして、本変形例1の超音波放射体210を用いた超音波放射装置でも、最も基端側の縮径放射部211の斜め基端側や、最も先端側の縮径放射部214の斜め先端側にも超音波を放射することができる。従って、この超音波放射体210を用いた超音波処理装置では、処理槽本体61内において生じる超音波の音場を均一にしやすい。従って、この超音波放射体210を用いた超音波処理装置でも、被処理流体Pの処理を均一にしやすくなる。
さらに、この超音波放射体210でも、径小放射部211等を設けてあるので、斜め基端側や斜め先端側にも超音波を放射することができるから、超音波の放射面積が大きくできる。基端上底面203Bを通じて伝えた超音波振動のエネルギーを被処理流体Pに向かって効率よく放射することができる。従って、この超音波放射体210を用いた超音波処理装置でも、多くの被処理流体Pを処理槽60において処理することができる。
さらに、本変形例1の超音波放射体210においては、超音波振動を伝送する超音波伝送部231と、超音波を放射する放射部280(径大放射部221等、径小放射部211等)とが一体の金属ブロックで形成されている。従って、超音波放射体10と超音波伝送体30とを連結ネジ7で連結した実施例1の超音波処理装置1及び超音波放射装置100と異なり、高温下、高圧下、低温下などでの処理、腐食性の高い液体の処理、清浄性の高い液体の処理、熱サイクル、熱衝撃が掛かる等、厳しい条件下で超音波処理装置を使用する場合にも、使用することができ、連結ネジ7を使用しないため、連結ネジ7のゆるみを生じることがない、クリーニングが容易であるなどの耐久性、信頼性が良好である。
(変形例2)
ついで、実施例1の第2の変形例を、図5を参照して説明する。本変形例2に係る超音波放射体310は、実施例1における第1部分81等と同様な形状の放射ユニット311,312,…,3N1を複数(Nヶ)連結してなる。各放射ユニット311,321,…,3N1は、いずれも、円板形状の径大部312,322,…,3N2と、これに基端側で隣接する円錐台形状の径小部313,323,…,3N3、及び径大部に先端側で隣接する円錐台形状の径小部314,324,…,3N4とを有している。
また、これらの放射ユニット311等は、そのユニット基端面311B,321B,…,3N1B、及びユニット先端面311B,321B,…,3N1Bのうち、最も先端側のユニット先端面3N1Tを除く面に、それぞれ連結ネジ孔318,319,328,329,…,3N8がそれぞれ穿設されている。
従って、各放射ユニット311等は、放射ユニット3N1のユニット先端面3N1Tに連結ネジ孔が無いことを除き、互いに合同の形態をなしている。
各放射ユニット311等は、連結ネジ332等を用いて互いに連結されている。具体的には、例えば、放射ユニット311と321とが、ユニット先端面311Tとユニット基端面321Bとが突き合わせて当接され、連結ネジ孔319,328を用いて、連結ネジ332により連結(締結)されている。かくして、各放射ユニット311等は、全体として、径大部312等を径大放射部312等とし、径小部313等を径小放射部313等とする超音波放射体310(放射部380)を構成している。
なお、放射ユニット311と321とは、隣り合う径小部314と323とで、1つの径小放射部302を構成する。同様にして、径小放射部303,…,30Nが構成されている。また、各放射ユニット311等の径小部313等は、それぞれが円錐台形状の縮径放射部313,314,323,…,3N3,3N4となる。
この超音波放射体310(放射体380)についても、前述した実施例1に係る超音波放射体10と同様に、超音波伝送体3に接続し、超音波振動子2を超音波振動させれば、放射部380が軸線AX方向に、径大放射部321,322,…,3N2を節とし、径小放射部313,302,303,30N,3N4を腹として共振する。これとともに、それぞれの径大放射部312,322,…,3N2において、その径方向にも一次共振する。従って、この超音波放射体310でも、径大放射部321等の側面から径方向に、また、基端面310Bから軸線方向基端側に、また、先端面310Tから軸線方向先端側に、それぞれ強力な超音波を放射できる。そのほか、各縮径放射部313等のそれぞれの傾斜面からも、斜め基端側あるいは斜め先端側に向けて超音波を放射することができる。
かくして、本変形例2の超音波放射体310を用いた超音波放射装置でも、縮径放射部313の斜め基端側や縮径放射部3N4の斜め先端側にも超音波を放射することができる。従って、この超音波放射体310を用いた超音波処理装置では、処理槽本体内において生じる超音波の音場を均一にしやすい。従って、この超音波放射体310を用いた超音波処理装置でも、被処理流体Pの処理を均一にしやすくなる。
さらに、この超音波放射体310でも、径小放射部313,302等を設けてあるので、超音波の放射面積が大きくでき、超音波振動のエネルギーを被処理流体Pに向かって効率よく放射することができる。従って、この超音波放射体310を用いた超音波処理装置でも、多くの被処理流体Pを処理槽において処理することができる。
さらに、本変形例2の超音波放射体310では、放射ユニット311等を用いるので、処理槽の形状(例えば深さ)に合わせ、適数個の放射ユニット311等を組み合わせて、適切な軸線方向長さの超音波放射体を形成したり、処理槽などの変更に合わせて適宜形状を変更することができる利点がある。
また、前述の実施例1及び変形例1に係る超音波放射体10,210に比して、各放射ユニット311等は、製作容易で安価にできる。このため、超音波放射体310全体としても安価にできる。また、超音波放射体の一部について、傷その他の不具合が生じた場合でも、その部分を含む放射ユニットについて、修理、交換等をすれば足りるので、修理や交換も容易で安価にできる。
さらに、各放射ユニット311等について、共振周波数frを調整してから、互いに組み付けて超音波放射体310を構成することができるので、調整が容易で、特性の良好な超音波放射体を得やすい利点もある。
一方、前述の実施例1及び変形例1に係る超音波放射体10,210では、放射部80,280が全体で1つの金属塊から構成されていたため、高温、高圧、低温、熱衝撃、熱サイクル等の掛かる厳しい環境下などにおいても、連結ネジのゆるみ、放射ユニットの脱落等が生じないので、信頼性、耐久性が高い利点がある。
(変形例3)
ついで、実施例1の第3の変形例について、図6を参照して説明する。図1を参照すれば容易に理解できるように、本変形例3の超音波処理装置400において、超音波放射体10は、実施例1に係る超音波放射体10と同じものである。
但し、図1と対比すれば理解できるように、実施例1では、単一の超音波振動子2を用いたのに対し、本変形例3では、超音波放射源404のうち、超音波伝送体3に接続されている超音波振動子409として、2つの超音波振動子402A,402Bの出力をパワー合成装置407で合成したものとしている点で異なる。また、2つの超音波振動子402A,402Bを同時に同位相で駆動するため、出力の大きな超音波発振回路405を用いる点でも異なる。
本変形例3におけるパワー合成装置407のうち、パワー集成板407Aは、略円環板状の金属ブロックであり、その側面のうち、ちょうどその軸線を挟んで対向する位置に、超音波振動子402Aと402Bとが、連結ネジ406A,406Bを用いて連結されている。また、パワー集成板407Aの内周には、略円柱状の変換コラム407Bが締まり嵌め状態で密着して嵌挿されている。
このため、2つの超音波振動子402A,402Bを同相で振動させると、パワー集成板407Aが共振して、径方向振動(図6(b)において水平方向振動)を生じる。すると、このパワー集成板407に嵌挿された変換コラム407Bが、図中矢印で示すように、軸線AX方向に共振する。そこで、この軸線方向の振動(縦振動)を超音波伝送体3を介して超音波放射体10に伝えるのである。
この際、超音波伝送体3から取り出しうる超音波エネルギーは、概略、2つの超音波振動子402A,402Bから出力したエネルギーの和となる。従って、本変形例3の超音波処理装置400では、2つの超音波振動子402A,402Bを用いることで、超音波放射体10から、実施例1の場合よりも強力な超音波を放射させることができ、被処理流体Pをより強力な超音波で処理することができる。
ついで、本発明の実施例2に係る超音波放射体510について、図7,図8を参照して説明する。本実施例2に係る超音波放射体510は、実施例1のそれと同じくステンレス鋼からなる。また、実施例1の超音波放射体10(図2参照)と比較すれば容易に理解できるように、径大放射部521,522,523、縮径放射部511A,512A,512B,513A,513B,514Aは、それぞれ実施例1の径大放射部21,22,23、縮径放射部11,12A,12B,13A,13B,14とほぼ同様の形状である。
しかし、本実施例2の超音波放射体510においては、各径小放射部511,512,513,514に、それぞれ緩衝部511C,512C,513C,514Cを備えている点で、実施例1の超音波放射体10と異なる。具体的には、最も基端側の縮径放射部511Aの基端側(図中上方)に、円板状の緩衝部511Cを備えている。また、縮径放射部512Aと512Bとの間、及び縮径放射部513Aと513Bとの間に、それぞれ円板状の緩衝部512C,513Cを備えている。さらに、最も先端側の縮径放射部514Aの先端側(図中下方)にも円板状の緩衝部514Cを備えている。このため、径小放射部511は、縮径放射部511Aと緩衝部511Cとからなる。同様に、径小放射部512は、縮径放射部512A,512Bと緩衝部512Cとから、径小放射部513は、縮径放射部513A,513Bと緩衝部513Cとからなり、径小放射部514は、縮径放射部514Aと緩衝部514Cとからなる。
本実施例2の超音波放射体510は、径大放射部521,522,523、径小放射部511,512,513,514からなる放射部580を有し、超音波を放射するこの放射部580が全体である超音波放射体510に等しくなっている。このうち径大放射部521,522,523は、いずれも実施例1と同じく直径Dmaxの円板状であり、径小放射部511等に比して、軸線AXに直交する径方向(図中左右方向)に最も径大の形態を有している。
一方、径小放射部511等は、いずれも円錐台形状の縮径放射部511A等と緩衝部511C等を有しており、このうち最小の径をなす緩衝部511C等は、いずれも実施例1と同径とされている(D1=D2=D3=D4)
また、この超音波放射体510のうち、径小放射部511(緩衝部511C及び縮径放射部511A)と、径大放射部521と、径小放射部512のうち基端側半分(縮径放射部512A及び緩衝部512Cの基端側半分)とからなる第1部分581の軸線方向寸法H1’は、軸線方向に共振するように、実施例1とは若干異なる値にしてある。径小放射部512のうち先端側半分(緩衝部512Cの先端側半分及び縮径放射部512B)と、径大放射部522と、径小放射部513のうち基端側半分(縮径放射部513A及び緩衝部513Cの基端側半分)とからなる第2部分582の軸線方向寸法H2’は、H2’H1’としてある。さらに、径小放射部513の先端側半分(緩衝部513Cの先端側半分と縮径放射部513B)と、径大放射部523、径小放射部514(縮径放射部514A及び緩衝部514C)とからなる第3部分583の軸線方向寸法H3’も、H3’H1’としてなる。
本実施例2の超音波放射体510を、図1に示す実施例1の超音波放射体10に代えて、その連結ネジ孔518を用いて超音波伝送体3に取り付けて超音波振動させれば、軸線AX方向に共振するとともに、径大放射部521等において、その径方向にも一次共振させることができる。
図7に、この超音波放射体510を共振させた場合の変形状態を、超音波放射体510のうち、第1部分581について示す。この超音波放射体510においても、実施例1の場合とほぼ同様に、実線で示す位相φ=0度の時点での形状に対し、二点鎖線で示す位相φ=90度の時点では、径大放射部521については、その径(Dmax)が大きくなるとともに、第1部分581の厚み(H1’)が小さく(薄く)なるように変形する。
従って、この超音波放射体510によっても、各径大放射部の側面から径方向に、また、基端面510Bから軸線方向基端側に、また、先端面510Tから軸線方向先端側に強力な超音波を放射できる。そのほか、各々の縮径放射部511A,512A等から、斜め基端側、あるいは斜め先端側にも超音波を放射することができる。かくしてこの超音波放射体510を用いても、処理槽本体61内の音場を均一になすことができ、また、多くの被処理流体Pを処理槽60において処理することができる。
なお、本実施例2の超音波放射体510では、細い径(D1等)の円板状の緩衝部511C,512C等を設けたため、実施例1の場合に比して、最も径の小さい部分(緩衝部)において、確実に軸線AX方向の振動(縦振動)のみが選択的に励起される。このため、超音波振動エネルギーの伝送効率がさらに向上し、同じ超音波振動子を用いて駆動しても、さらに多くのエネルギーを超音波として放射できる。
(変形例4)
ついで、実施例2の変形例(変形例4)を、図9を参照して説明する。本変形例4に係る超音波放射体610は、実施例2における第1部分581等と同様な形状の放射ユニット611,612,…,6N1を複数(Nヶ)連結してなる。各放射ユニット611,621,…,6N1は、いずれも、円板形状の径大部612,622,…,6N2と、これに基端側で隣接する円錐台形状の径小部613,623,…,6N3、及び径大部に先端側で隣接する円錐台形状の径小部614,624,…,6N4とを有している。
また、径小部613,614等は、円錐台形状の縮径部613A,614A,623A,624A,…,6N3A,6N4Aと、これに続く円板状の緩衝部613C,614C,623C,624C,…,6N3C,6N4Cとを含んでいる。
さらに、これらの放射ユニット611等には、それぞれ連結ネジ孔618,619,628,629,…,6N8がそれぞれ穿設されており、各放射ユニット611等は、放射ユニット6N1の先端側に連結ネジ孔が無いことを除き、互いに合同の形態をなしている。
各放射ユニット611等は、連結ネジ632等を用いて互いに連結されている。具体的には、例えば、放射ユニット611と621とが、連結ネジ孔619,628を用いて、連結ネジ632により連結(締結)されている。かくして、各放射ユニット611等は、全体として、径大部612等を径大放射部612等とし、径小部613等を径小放射部613等とする超音波放射体610(放射部680)を構成している。
なお、放射ユニット611と621とは、隣り合う径小部614と623とで、1つの径小放射部602を構成する。同様にして、径小放射部603,…,60Nが構成されている。
この超音波放射体610(放射体680)についても、前述した実施例2に係る超音波放射体510と同様に、超音波伝送体3に接続し、超音波振動子2を超音波振動させれば、放射部680が軸線AX方向に、径大放射部621,622,…,6N2を節とし、径小放射部613,602,603,60N,6N4を腹として共振する。これとともに、それぞれの径大放射部612,622,…,6N2において、その径方向にも一次共振する。従って、この超音波放射体610でも、径大放射部621等の側面から径方向に、また、基端面610Bから軸線方向基端側に、また、先端面610Tから軸線方向先端側に、それぞれ強力な超音波を放射できる。そのほか、各縮径放射部613等のそれぞれの傾斜面からも、斜め基端側あるいは斜め先端側に向けて超音波を放射することができる。かくしてこの超音波放射体610を用いても、処理槽本体内の音場を均一になすことができ、また、多くの被処理流体Pを処理槽において処理することができる
さらに、本変形例4の超音波放射体610でも、前述した変形例2と同様、放射ユニット611等を用いるので、処理槽の形状(例えば深さ)に合わせ、適数個の放射ユニット611等を組み合わせて、適切な軸線方向長さの超音波放射体を形成したり、処理槽などの変更に合わせて適宜形状を変更することができる利点がある。
また、一体型の超音波放射体に比して、各放射ユニット611等を、安価に製作でき、超音波放射体610全体としても安価となる。また、超音波放射体の修理や交換も容易で安価にできる。各放射ユニット611等について、共振周波数などの調整が容易で、特性の良好な超音波放射体を得やすい。
ついで、本発明の実施例3について、図10〜図12を参照して説明する。本実施例3に係る超音波処理装置700は、実施例1と同様の超音波振動源4及び超音波発振回路5のほか、処理槽760,及び、超音波放射体710からなる。
このうち、超音波放射体710は、処理槽760内に配置され、超音波振動源4から伝えられた超音波振動により、処理槽760内の被処理流体Pに超音波を放射して、被処理流体Pについて所望の処理を行う。なお、本実施例3の処理槽760は、処理槽本体761と、この処理槽本体761の側面のうち上部に接続され、被処理流体Pを処理槽本体761内に流入させる流入管762と、処理槽本体761の側面のうち下部に接続され、処理された被処理流体Pを処理槽本体761から排出する排出管763とからなる。
本実施例3に係る超音波放射体710は、実施例1のそれと同じくステンレス鋼からなる。また、この超音波放射体710は、4つの太く高さの低い(厚みの小さい)円板状の径大放射部721,722,723,724と、これらの間及び径大放射部721の基端側と径大放射部724の先端側に位置し、径大放射部721等よりも径小で円板状の緩衝部711,712,713,714,715とからなり、実施例1の超音波放射体10(図2参照)と比較すれば容易に理解できるように、円錐台形状の縮径放射部を有していない。
各々の径大放射部721等は、いずれも直径Dmax、厚さTmの円板状であり、緩衝部711等は、いずれも直径Dkの円板状である。
なお、この超音波放射体710の基端面710Bには、超音波伝送体30との結合のための連結ネジ孔718が穿設されている。
この超音波処理装置700において、超音波発振回路5により超音波振動子2を図10に矢印で示すように、軸線AX方向に縦振動させると、基端面710Bを通じて、超音波放射体710にも縦振動が伝えられる。
この超音波放射体710のうち、径大放射部721等の軸線方向寸法(厚み)Tmは、λz/2よりかなり小さくされている。このため、このような径の大きく(太く)、これに比して厚みの薄い径大放射部721等(共振体)では、主として径方向振動が励起されるため、径大放射部721等の径Dmaxを、径大放射部721等が径方向について一次共振する寸法に選択しておけば、極めて大きな径方向振動が得られる。
一方、緩衝部711等の径Dkは、λz/2.6以下とされている。このため、緩衝部711のような径の小さい(細い)部分では、主として軸線方向振動(縦振動)が励起されるため、基端側(図中上方)から先端側(図中下方)に向かって、超音波振動エネルギーを次々に伝えることができる。また、図11に矢印で示すように、径大放射部721,722等は、隣り合う径大放射部同士が互いに逆相の径方向振動をする。しかしながら、これらの間には、径方向振動が生じず、縦振動をする緩衝部711等が介在しているため、各径大放射部721等の径方向振動を互いが抑制し合うこともない。このため、各径大放射部721等それぞれを、効率よく、大きく径方向振動させることができる。
図10に示す実施例3の超音波放射体710をその連結ネジ孔718及び連結ネジ7を用いて超音波伝送体3に取り付けて超音波振動させれば、軸線AX方向に共振するとともに、径大放射部721等において、その径方向にも一次共振させることができる。
図12に、この超音波放射体710を共振させた場合の変形状態を、超音波放射体710の一部について示す。この超音波放射体710においても、実施例1の場合とほぼ同様に、実線で示す位相φ=0度の時点での形状に対し、二点鎖線で示す位相φ=90度の時点では、径大放射部721については、その径(Dmax)が大きくなるとともに、径大放射部721及び緩衝部711,712の厚みが小さく(薄く)なるように変形する。
従って、この超音波放射体710によっても、各径大放射部の側面から径方向に、また、基端面710B及び径大放射部711の基端側面721Bから軸線方向基端側に、また、先端面710T及び径大放射部714の先端側面724Tから軸線方向先端側に、強力な超音波を放射できる。かくして、この超音波放射体710を用いても、多くの被処理流体Pを処理槽760において処理することができる。
(変形例5)
ついで、実施例3の変形例(変形例5)を、図13を参照して説明する。本変形例5に係る超音波放射体810は、実施例3における径大放射部721及びこれに隣接する緩衝部711,712などと同様な形状の放射ユニット811,812,…,8N1を複数連結してなる。各放射ユニット811,821,…,8N1は、いずれも、円板形状の径大部82,822,…,8N2と、これに基端側で隣接する径小の円板状の径小部813,823,…,8N3、及び径大部82等に先端側で隣接する径小の円板状の径小部814,824,…,8N4とを有している。
さらに、これらの放射ユニット811等には、それぞれ連結ネジ孔818,819,828,829,…,8N8がそれぞれ穿設されており、各放射ユニット811等は、放射ユニット8N1の先端側に連結ネジ孔が無いことを除き、互いに合同の形態をなしている。
各放射ユニット811等は、連結ネジ832等を用いて互いに連結されている。具体的には、例えば、放射ユニット811と821とが、連結ネジ孔819,828を用いて、連結ネジ832により連結(締結)されている。かくして、各放射ユニット811等は、全体として、径大部812等を径大放射部812等とし、径小部813等を径小放射部813等とする超音波放射体810(放射部880)を構成している。
なお、放射ユニット811と821とは、隣り合う径小部814と823とで、1つの径小放射部802を構成する。同様にして、径小放射部803,…,80Nが構成されている。
この超音波放射体810(放射体880)についても、前述した実施例3に係る超音波放射体710と同様に、超音波伝送体3に接続し、超音波振動子2を超音波振動させれば、放射部880が軸線AX方向に、径大放射部821,822,…,8N2を節とし、径小放射部813,802,803,…,80N,8N4を腹として共振する。これとともに、それぞれの径大放射部812,822,…,8N2において、その径方向にも一次共振する。従って、この超音波放射体810でも、径大放射部821等の側面から径方向に、また、基端面810B及び径大放射部812の基端側面812Bから軸線方向基端側に、また、先端面810T及び径大放射部8N2の先端側面8N2Tから軸線方向先端側に、それぞれ強力な超音波を放射できる。かくしてこの超音波放射体810を用いても、多くの被処理流体Pを処理槽において処理することができる
さらに、本変形例5の超音波放射体810では、前述した変形例2,4と同様、放射ユニット811等を用いるので、処理槽の形状(例えば深さ)に合わせ、適数個の放射ユニット811等を組み合わせて、適切な軸線方向長さの超音波放射体を形成したり、処理槽などの変更に合わせて適宜形状を変更することができる利点がある。
また、一体型の超音波放射体に比して、各放射ユニット811等を、安価に製作できる。超音波放射体810全体としても安価となる。また、超音波放射体の修理や交換も容易で安価にできる。各放射ユニット811等について、共振周波数などの調整が容易で、特性の良好な超音波放射体を得やすい。
ついで、本発明の実施例4について、図14〜図16を参照して説明する。本実施例4に係る超音波処理装置900は、実施例1と同様の超音波振動源4及び超音波発振回路5のほか、処理槽960,及び、超音波放射体910からなる。
このうち、超音波放射体910は、処理槽960内に配置され、超音波振動源4から伝えられた超音波振動により、処理槽960内の被処理流体Pに超音波を放射して、被処理流体Pについて所望の処理を行う。なお、本実施例4の処理槽960は、処理槽本体961と、この処理槽本体961の上面のうち軸線AXより図中左方に接続され、被処理流体Pを処理槽本体961内に流入させる流入管962と、処理槽本体961の下面のうち軸線AXより右方に接続され、処理された被処理流体Pを処理槽本体961から排出する排出管963とからなる。
本実施例4に係る超音波放射体910は、実施例1のそれと同じくステンレス鋼からなる。また、この超音波放射体910は、球形から上下を一部除去した一部切り欠き球形状の第1,第2,第3部分981,982,983が切り欠き部分で互いに連なった形状をしている。
第1部分981等は、いずれも直径Dmax、軸線方向寸法(高さ)Tbの一部切り欠き球状である。
この実施例4の超音波放射体910では、径大放射部と径小放射部との境界が明確ではない。しかし、第1,第2,第3部分981,982,983において、それぞれ軸線方向(図中上下方向)の中央部分、つまり、径方向に球の直径とほぼ同程度の寸法を備えている部分を径大放射部921,922,923と考え、これより基端側あるいは先端側の部分を縮径放射部911,912A,912B,913A,913B,914と考える。また、縮径放射部911,914は、径小放射部911,914と、及び縮径放射部912Aと912Bは径小放射部912と、縮径放射部913Aと913Bと径小放射部913と考えることができる。
なお、この超音波放射体910の基端面910Bには、超音波伝送体30との結合のための連結ネジ孔918が穿設されている。
この超音波処理装置900において、超音波発振回路5により超音波振動子2を図14に矢印で示すように、軸線AX方向に縦振動させると、基端面910Bを通じて、超音波放射体910にも縦振動が伝えられる。
すると、この超音波放射体910の第1部分981等では、径方向にも軸線方向にも、さらには、これらの斜交する方向にも一次共振し、図16に示すように、位相φ=0度の時点に対し、位相φ=90度の時点では、第1部分981がその中心部分を節として、全体に膨張する。つまり、この超音波放射体910では、第1部分981等は、共振により大きく膨張と収縮を繰り返す呼吸振動をする。
しかも、図15における矢印を参照すれば容易に理解できるように、第1,第2,第3部分981,982,983は、隣り合う部分と互いに逆位相で呼吸振動をすることが判る。
従って、図14に示す実施例4の超音波放射体910をその連結ネジ孔918及び連結ネジ7を用いて超音波伝送体3に取り付けて超音波振動し2によって超音波振動させれば、軸線AX方向にも、径方向にも、これらに斜交する方向にも共振し、第1,第2,第3部分981,982,983について、それぞれ呼吸振動させることができる。
従って、この超音波放射体910によれば、この基端面910B及び先端面910Tから基端方向及び先端方向に超音波が放射されるのみならず、第1,第2,第3部分981,982,983から、それぞれほぼ全方向にわたって、強力な超音波を放射できる。かくして、この超音波放射体910を用いれば、処理槽本体961内の音場をより均一になすことができる。また、多くの被処理流体Pを処理槽960において処理することができる。
(変形例6)
ついで、実施例4の変形例(変形例6)を、図17を参照して説明する。本変形例6に係る超音波放射体1010は、実施例4における第1部分981などと同様な形状の放射ユニット1011,1012,…,10N1を複数(Nヶ)連結してなる。放射ユニット10N1を除く、各放射ユニット1011,1021,…は、いずれも、球の上下を一部除去した一部切り欠き球状をなしている。また、最も先端側に配置される放射ユニット10N1については、球の上部のみ一部除去した一部切り欠き球形状とされている。
これらの放射ユニットでは、径大部と径小部の境界が明確でない。しかし、各放射ユニット1011,1021等において、それぞれ軸線方向(図中上下方向)の中央部分、つまり、径方向に球の直径とほぼ同程度の寸法を備えている部分を径大部1012,1022,…,10N2と考え、これより基端側あるいは先端側の部分を径小部1013,1014,1023,1024,…,10N3,10N4と考えればよい。
さらに、これらの放射ユニット1011等には、それぞれ連結ネジ孔1018,1019,1028,1029,…,10N8がそれぞれ穿設されており、各放射ユニット1011等は、放射ユニット10N1の先端側に連結ネジ孔が無く、切り欠きもなく球面状にされていることを除き、互いに合同の形態をなしている。
各放射ユニット1011等は、連結ネジ1032等を用いて互いに連結されている。かくして、各放射ユニット1011等は、全体として、径大部1012等を径大放射部1012等とし、径小部1013等を径小放射部1013等とする超音波放射体1010(放射部1080)を構成している。
なお、放射ユニット1011と1021とは、隣り合う径小部1014と1023とで、1つの径小放射部1002を構成する。同様にして、径小放射部1003,…,100Nが構成されている。
この超音波放射体1010(放射体1080)についても、前述した実施例4に係る超音波放射体910と同様に、超音波伝送体3に接続し、超音波振動子2を超音波振動させれば、放射部1080が軸線AX方向に、径大放射部1021,1022,…,10N2を節とし、径小放射部1013,1002,1003,…,100N,10N4を腹として共振する。これとともに、それぞれの径大放射部1012,1022,…,10N2において、その径方向にも一次共振する。さらに、各放射ユニット1011等は軸線方向及び径方向に斜交する方向にも振動し、全体として呼吸振動をする。
従って、この超音波放射体1010によれば、この基端面1010Bから基端方向に超音波が放射されるのみならず、各放射ユニット1011等から、それぞれほぼ全方向にわたって、強力な超音波を放射できる。かくして、この超音波放射体1010を用いれば、処理槽本体961内の音場をより均一になすことができる。また、多くの被処理流体Pを処理槽960において処理することができる。
さらに、本変形例6の超音波放射体1010でも、前述した変形例2,4,5と同様、放射ユニット1011等を用いるので、処理槽の形状(例えば深さ)に合わせ、適数個の放射ユニット1011等を組み合わせて、適切な軸線方向長さの超音波放射体を形成したり、処理槽などの変更に合わせて適宜形状を変更することができる利点がある。
また、一体型の超音波放射体に比して、各放射ユニット1011等を、安価に製作できる。超音波放射体1010全体としても安価となる。また、超音波放射体の修理や交換も容易で安価にできる。各放射ユニット1011等について、共振周波数などの調整が容易で、特性の良好な超音波放射体を得やすい。
また、本変形例6の超音波放射体1010では、先端に配置した放射ユニット1N01を、先端側に連結ネジ孔が無く、切り欠きもなく球面状にしてある。これにより、この超音波放射体1010の先端方向について、まんべんなく超音波を放射することができるのでさらに好ましい。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施例4及び変形例6においては、緩衝部を設けていないが、実施例1に対する実施例2のように、緩衝部を設ける形態の超音波放射体とすることもできる。
また、上述の各実施例及び変形例では、第1部分81等や放射ユニット311等が互いに合同の形状を有するものについて例示した。つまり、同じ形の第1部分等が軸線方向に並ぶ形態とした。しかし、同じ共振周波数で共振する第1部分等、あるいは放射ユニットで有れば、異なる形状を適宜混合しても良く、例えば、実施例1に示す第1部分81径大部722等、図2参照)と、実施例3に示す第2部分(図11参照)と、実施例4に示す第3部分983(図15参照)をが連なった形状の超音波放射体を用いることもできる。同様に、異なる形状の放射ユニットを適宜連結して超音波放射体とすることもできる。
さらに、上述の実施例1,2,3及び変形例1〜5等では、いずれも径大放射部21等を円柱形状としたが、例えば正八角柱などの角柱形状としても良い。これに伴い、縮径放射部も角錐台形状とすることができる。但し、放射される超音波の強度が、軸線AXの周方向について変動する場合があるから、円柱形状とするのが好ましい。
また、上述の実施例1,2及び変形例1〜4では、縮径放射部を円錐台形状とし、傾斜面を錐面とした。しかし、縮径放射部は、基端側あるいは先端側に向かうほど縮径する形態として有れば良く、なめらかな凹形状や、球面状などなめらかな凸形状とすることもできる。さらに、先端放射部については、先端上底面を有さず、錐状(円錐、角錐形状)の他、なめらかな凹形状や、球面状などなめらかな凸形状などとすることもできる。
さらに、上記した変形例2,4,6では、いずれも1つの放射ユニット中に1つの径大部(径大放射部)のみを含むものとしたが、複数の径大部とこの間に位置する径小部とを含む形態とすることもできる。
さらに、処理槽60等の処理槽本体61等は、上述の各実施例では略直方体形状としたしかし、これに限らず、軸線AXを中心軸とする円筒状、その他、処理を行う流体の性状、処理槽内に生させる超音波音場の均一性の程度などに応じて適宜の形状とすることができる。定在波を発生させにくくして、超音波音場の均一性を向上させるため、処理槽本体の壁面を、軸線AXやこれに直交する径方向に対して斜交する平面や曲面とすることができる。また、流入管、流出管の径、本数、位置などは、被処理流体、被処理物の性質に応じて適宜選択すればよい。また、連続処理ではなくバッチ処理を行うべく、流入管や流出管を備えない処理槽を用いることもできる。
また、上述した実施例等では、超音波放射体10等をステンレス鋼で作成した例を示したが、処理する被処理物や処理条件などに応じて適宜の材質を選択すれば良く、例えば、ハステロイ、インコネル、チタン、チタン合金、アルミニウム、ジュラルミンなどの金属や、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素などのセラミックなどを用いることができる。
また、実施例等では、超音波振動子2として、圧電セラミックを用いたボルト締めランジュバン型超音波振動子を用いた例を示したが、超音波振動を発生できる超音波振動子で有れば良く、磁歪材料、電歪材料を用いた超音波振動子などを用いることもできる。
また、実施例等では、処理槽に被処理流体Pを満たし、この被処理流体について、乳化等の処理を行う例を示した。しかし、処理槽に水や洗浄液などと、機械部品その他の被処理物とを入れ、超音波により被処理物の洗浄を行うこともできる。
実施例1にかかる超音波放射体、超音波放射装置、及び超音波処理装置を示す図であり、(a)は処理槽の上面を透視した状態における平面図、(b)は処理槽を破断して示す正面図である。 実施例1に係る超音波放射体の正面図である。 実施例1に係る超音波放射体を共振させたときに生じる振動モードを説明するための説明図であり、位相0°(実線)と位相90°(破線)のときの超音波放射体の形状を示す説明図である。 変形例1に係る超音波放射体の形状を示す正面図である。 変形例2に係る放射ユニット及びこれを連結した超音波放射体の形状を示す正面図である。 変形例3にかかる超音波放射体、超音波放射装置、及び超音波処理装置を示す図であり、(a)は平面図、(b)は処理槽を破断して示す正面図、(c)は処理槽を破断して示す側面図である。 実施例2に係る超音波放射体の正面図である。 実施例2に係る超音波放射体を共振させたときに生じる振動モードを説明するための説明図であり、位相0°(実線)と位相90°(破線)のときの超音波放射体の形状を示す説明図である。 変形例4に係る放射ユニット及びこれを連結した超音波放射体の形状を示す正面図である。 実施例3にかかる超音波放射体、超音波放射装置、及び超音波処理装置を示す図であり、(a)は処理槽の上面を透視した状態における平面図、(b)は処理槽を破断して示す正面図である。 実施例3に係る超音波放射体の正面図である。 実施例3に係る超音波放射体を共振させたときに生じる振動モードを説明するための説明図であり、位相0°(実線)と位相90°(破線)のときの超音波放射体の形状を示す説明図である。 変形例5に係る放射ユニット、及びこれを連結した超音波放射体の形状を示す正面図である。 実施例4にかかる超音波放射体、超音波放射装置、及び超音波処理装置を示す図であり、(a)は処理槽の上面を透視した状態における平面図、(b)は処理槽を破断して示す正面図である。 実施例4に係る超音波放射体の正面図である。 実施例4に係る超音波放射体を共振させたときに生じる振動モードを説明するための説明図であり、位相0°(実線)と位相90°(破線)のときの超音波放射体の形状を示す説明図である。 変形例6に係る放射ユニット、及びこれを連結した超音波放射体の形状を示す正面図である。
符号の説明
AX 軸線
1,401,701,901 超音波放射装置
10,210,310,410,510,610,710,810,910,1010 超音波放射体
100,400,700,900 超音波処理装置
2,402A,402B,409 超音波振動子
3 超音波伝送体
3F フランジ部
4,404 超音波振動源
5,405 超音波発振回路
6,7,406A,406B 連結ネジ
407 パワー合成装置
407A パワー集成板
407B 変換コラム
60,760,960 処理槽
61,761,961 処理槽本体
62,762,962 流入管
63,763,963 流出管
80,280,380,480,580,680,780,880,980,1080 放射部
81,581,981 第1部分
82,582,982 第2部分
83,583,983 第3部分
10B 基端面
10T,210T,310T,510T,610T 先端面
10K1,10K2 仮想最小径面
11,12,12A,12B,13,13A,13B,14 径小放射部(縮径放射部)
11B,14T,211B,214T,3N1T 上底面
11S,12AS,12BS,13AS,13BS,14S 傾斜面
18,518 連結ネジ孔
21,22,23 径大放射部
211,212,212A,212B,213,213A,213B,214 径小放射部(縮径放射部)
221,222,223 径大放射部
231 超音波伝送部
231C 連結面
231F フランジ部
231N 連結ネジ孔
311,321,3N1 放射ユニット
311B,321B,3N1B ユニット基端面
311T,321T,3N1T ユニット先端面
313,314,323,324,3N3,3N4 径小部、径小放射部(縮径放射部)
302,303,30N 径小放射部(縮径放射部)
312,322,3N2 径大部、径大放射部
318,319,328,329,3N8 連結ネジ孔
332,333,33N 連結ネジ
511,512,513,514 径小放射部
511A,512A,512B,513A,513B,514A 縮径放射部
511C,512C,513C,514C 緩衝部
521,522,523 径大放射部
611,621,6N1 放射ユニット
602,603,60N 径小放射部
612,622,6N2 径大部、径大放射部
613,614,623,624,6N3,6N4 径小部、径小放射部
613A,614A,623A,624A,6N3A,6N4A 縮径部、縮径放射部
613C,614C,623C,624C,6N3C,6N4C 緩衝部
618,619,628,629,6N8 連結ネジ孔
632,633,63N 連結ネジ
711,712,713,714,715 径小放射部(緩衝部)
721,722,723,724 径大放射部
811,821,8N1 放射ユニット
802,803,80N 径小放射部
812,822,8N2 径大部、径大放射部
813,814,823,824,8N3,8N4 径小部、径小放射部(緩衝部)
818,819,828,829,8N8 連結ネジ孔
832,833,83N 連結ネジ
911,912,913,914 径小放射部
921,922,923 径大放射部
911,912A,912B,913A,913B,914 縮径放射部
1011,1021,10N1 放射ユニット
1002,1003,100N 径小放射部
1012,1022,10N2 径大部、径大放射部
1013,1014,1023,1024,10N3,10N4 径小部、径小放射部
1018,1019,1028,1029,10N8 連結ネジ孔
1032,1033,103N 連結ネジ

Claims (10)

  1. 軸線方向に延びる形態を有する超音波放射体であって、
    上記軸線方向に直交する径方向に相対的に大きな径方向寸法を有する径大放射部と、
    隣接する上記径大放射部よりも相対的に小さな径方向寸法を有する径小放射部とが、
    上記軸線方向基端側から、上記径小放射部、径大放射部の順に交互に複数並ぶ放射部を備え、
    上記放射部は、
    この超音波放射体に所定周波数の超音波振動を加えたとき、
    上記軸線方向に、上記径小放射部を腹とし、上記径大放射部を節とする共振をするとともに、
    各々の上記径大放射部で上記径方向に一次共振し、かつ、隣り合う径大放射部同士が逆相に振動する
    形状を有する
    超音波放射体。
  2. 請求項1に記載の超音波放射体であって、
    複数の前記径小放射部のうち、少なくともいずれかの径小放射部は、
    隣接する前記径大放射部から離れるほど上記径方向の寸法が徐々に小さくなる形態を有する縮径放射部を含む
    超音波放射体。
  3. 請求項2に記載の超音波放射体であって、
    複数の前記径小放射部のうち、最も基端側の径小放射部が、前記縮径放射部を含む
    超音波放射体。
  4. 請求項2または請求項3に記載の超音波放射体であって、
    複数の前記径小放射部のうち、最も先端側に位置する径大放射部より先端側に位置する径小放射部が、前記縮径放射部を含む
    超音波放射体。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の超音波放射体であって、
    この超音波放射体の放射部をなす材質のヤング率E及び密度ρ、前記所定周波数frをを用い、下記式(1)によって得た縦振動の波長λzに対し、
    λz=(E/ρ)1/2/fr … (1)
    各々の前記径小放射部における最も小さな径方向寸法を、λz/2.6以下としてなる
    超音波放射体。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の超音波放射体であって、
    連結部分のない一体の金属塊からなる
    超音波放射体。
  7. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の超音波放射体であって、
    互いに連結する連結部分が前記径小放射部に位置する形態とした放射ユニットを複数連結してなる
    超音波放射体。
  8. 請求項7に記載の超音波放射体をなす複数の前記放射ユニットのうちの1つとなる放射ユニット。
  9. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の超音波放射体と、
    この超音波放射体に固着され、前記軸線方向基端側からこの超音波放射体に超音波振動を与える超音波振動源と、
    を含む
    超音波放射装置。
  10. 被処理物である流体または流体と被処理物とを収容する処理槽と、
    上記処理槽内に少なくとも前記放射部を配置してなる請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の超音波放射体と、
    この超音波放射体に固着され、前記軸線方向基端側からこの超音波放射体に超音波振動を与える超音波振動源と、を含む
    超音波処理装置。
JP2003434225A 2003-12-26 2003-12-26 超音波放射体、超音波放射ユニット、超音波放射装置、及びこれを用いた超音波処理装置 Expired - Fee Related JP4278095B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003434225A JP4278095B2 (ja) 2003-12-26 2003-12-26 超音波放射体、超音波放射ユニット、超音波放射装置、及びこれを用いた超音波処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003434225A JP4278095B2 (ja) 2003-12-26 2003-12-26 超音波放射体、超音波放射ユニット、超音波放射装置、及びこれを用いた超音波処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005186030A true JP2005186030A (ja) 2005-07-14
JP4278095B2 JP4278095B2 (ja) 2009-06-10

Family

ID=34791353

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003434225A Expired - Fee Related JP4278095B2 (ja) 2003-12-26 2003-12-26 超音波放射体、超音波放射ユニット、超音波放射装置、及びこれを用いた超音波処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4278095B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100345624C (zh) * 2005-10-31 2007-10-31 四川大学 管式循环超声波化学反应装置
JP2016096508A (ja) * 2014-11-17 2016-05-26 株式会社プレテック 超音波放射器
JP2017524532A (ja) * 2014-06-09 2017-08-31 ブランソン・ウルトラソニックス・コーポレーション 広帯域幅の大表面積の超音波ブロックホーン
JP2019024420A (ja) * 2017-07-31 2019-02-21 多賀電気株式会社 超音波処理装置

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105327844A (zh) * 2015-11-16 2016-02-17 无锡市华能超声电子有限公司 一种超声液体处理的换能方法和装置
RU198119U1 (ru) * 2020-01-17 2020-06-19 Общество с ограниченной ответственностью «Прецессия» Ультразвуковой излучатель

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09122934A (ja) * 1995-08-22 1997-05-13 Arutekusu:Kk 超音波振動接合装置
JP2000202277A (ja) * 1999-01-18 2000-07-25 Sumitomo Heavy Ind Ltd 反応装置
JP2003200042A (ja) * 2001-12-31 2003-07-15 Michiteru Nakahara 反応装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09122934A (ja) * 1995-08-22 1997-05-13 Arutekusu:Kk 超音波振動接合装置
JP2000202277A (ja) * 1999-01-18 2000-07-25 Sumitomo Heavy Ind Ltd 反応装置
JP2003200042A (ja) * 2001-12-31 2003-07-15 Michiteru Nakahara 反応装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100345624C (zh) * 2005-10-31 2007-10-31 四川大学 管式循环超声波化学反应装置
JP2017524532A (ja) * 2014-06-09 2017-08-31 ブランソン・ウルトラソニックス・コーポレーション 広帯域幅の大表面積の超音波ブロックホーン
JP2016096508A (ja) * 2014-11-17 2016-05-26 株式会社プレテック 超音波放射器
JP2019024420A (ja) * 2017-07-31 2019-02-21 多賀電気株式会社 超音波処理装置
JP7006906B2 (ja) 2017-07-31 2022-01-24 多賀電気株式会社 超音波処理装置
JP7204248B2 (ja) 2017-07-31 2023-01-16 多賀電気株式会社 超音波分散装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4278095B2 (ja) 2009-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7504075B2 (en) Ultrasonic reactor and process for ultrasonic treatment of materials
TWI413553B (zh) 產生超音波振動的裝置
US5026167A (en) Ultrasonic fluid processing system
US8439938B2 (en) Variable frequency phacoemulsification handpiece
KR20090094114A (ko) 초음파 처리 챔버 및 방법
CN103028540B (zh) 超声波工具头
WO1999012486A1 (en) Apparatus for applying high-intensity ultrasonic waves to a target volume within a human or animal body
US5384508A (en) Modular unit for a tubular ultrasonic reactor
JP4278095B2 (ja) 超音波放射体、超音波放射ユニット、超音波放射装置、及びこれを用いた超音波処理装置
RU2325959C2 (ru) Гидродинамический генератор акустических колебаний ультразвукового диапазона и способ создания акустических колебаний ультразвукового диапазона
US6429575B1 (en) Device for transmitting ultrasonic energy to a liquid or pasty medium
JP5887588B2 (ja) 超音波放射装置、超音波処理装置
JP4883617B2 (ja) 超音波多周波振動体、超音波振動ユニット、超音波振動装置、超音波処理装置、先端面超音波放射装置、先端面超音波受波装置、及び、超音波加工装置
JP4353518B2 (ja) 超音波放射体、超音波放射装置、及びこれを用いた超音波処理装置
Lebedev et al. Ultrasonic oscillating system for radiators of gas media
US20160136598A1 (en) Ultrasonic system for mixing multiphase media and liquids, and associated method
JP2004337800A (ja) 超音波キャビテーション発生装置
RU2222387C1 (ru) Ультразвуковой пьезоэлектрический преобразователь проходного типа
JP3855624B2 (ja) 水処理装置
Gallego-Juárez High power ultrasonic transducers for use in gases and interphases
RU2284215C1 (ru) Кольцевой магнитострикционный преобразователь
US10562068B2 (en) Ultrasonic device having large radiating area
Zhou et al. A tubular focused sonochemistry reactor
Kubo et al. Visualization of acoustically induced cavitation bubbles and microjets with the aid of a high-speed camera
JP2014171928A (ja) 超音波反応装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081125

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090217

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090306

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4278095

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees