JP2019023360A - 製紙方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率的な乾燥を可能とし、剛度が改善された紙を得ることができる製紙方法を提供する。【解決手段】本発明は、湿紙表面に、微細セルロース繊維を含む分散液をスプレーにより噴霧する工程、及び上記表面に分散液が噴霧された湿紙をプレスにより脱水する工程を備える製紙方法である。上記噴霧を抄紙機のワイヤー上の湿紙に対して行うことが好ましい。上記噴霧工程に供せられる湿紙の固形分濃度が5質量%以上50質量%以下であり、上記分散液の固形分濃度が0.5質量%以上5質量%以下であることが好ましい。上記湿噴霧工程に供せられる湿紙の固形分換算における坪量が20g/m2以上であり、上記分散液の固形分換算における噴霧量が、0.1g/m2以上5g/m2以下であることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、製紙方法に関する。
近年、物質をナノメートルレベルまで微細化し、物質が持つ従来の性状とは異なる新たな物性を得ることを目的としたナノテクノロジーが注目されている。化学処理、粉砕処理等によりセルロース系原料であるパルプから製造されるセルロースナノファイバー(以下、「CNF」ともいう。)等の微細セルロース繊維は、強度、弾性、熱安定性等に優れている。従って、CNF等は各種用途への利用が期待されている。
一方、紙に求められる特性の一つとして剛度がある。紙の剛度を高める手段としては、紙力増強剤等の剛度に寄与する成分を塗工する又は基紙中に内添させる方法が知られているが、微細セルロース繊維を用いて、紙力を高める方法も検討されている。具体的には、微細セルロース繊維を内添する方法(特公昭62−33360号公報参照)、及び微細セルロース繊維を紙表面に塗布する方法(特開平4−194097号公報参照)が知られている。
しかし、微細セルロース繊維を内添させる場合、抄紙の際の微細セルロース繊維の歩留が低く、また、微細セルロース繊維の極めて高い親水性から、ろ水性が低下する。一方、微細セルロース繊維を塗工する場合においても、微細セルロース繊維を含む塗工液の粘性の高さから、塗工性を高めるために微細セルロース繊維の濃度を極めて低くする必要があり、乾燥負荷が増大する。
特公昭62−33360号公報 特開平4−194097号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、効率的な乾燥を可能とし、剛度が改善された紙を得ることができる製紙方法を提供することである。
上記課題を解決するためになされた発明は、湿紙表面に、微細セルロース繊維を含む分散液をスプレーにより噴霧する工程、及び上記表面に分散液が噴霧された湿紙をプレスにより脱水する工程を備える製紙方法である。
当該製紙方法においては、抄紙された湿紙表面に微細セルロース繊維を含む分散液を噴霧する。このとき、湿紙表面に噴霧された分散液中の水分が、相対的に水分率の少ない湿紙へ移行し、その後のプレスによって、効率的に脱水を行うことができる。また、微細セルロース繊維を含む分散液はチキソトロピー性を有する。従って、粘性の高い微細セルロース繊維を含む分散液も、噴霧の際に加圧されることで流動性が高まるスプレー噴霧によって、効率的に微細セルロース繊維を湿紙上に積層させることができる。このように当該製紙方法によれば、効率的な方法によって基紙上に微細セルロース繊維を積層させることができ、剛度が改善された紙を得ることができる。
上記噴霧を抄紙機のワイヤー上の湿紙に対して行うことが好ましい。このように、ワイヤー上に配置された湿紙に対して噴霧を行うことで、当該製紙方法をワイヤーパート、プレスパート等を備える一般的な抄紙機(製紙システム)を用いて行うことができ、生産性を高めることなどができる。
上記微細セルロース繊維が、広葉樹を原料とする微細セルロース繊維を含み、上記広葉樹を原料とする微細セルロース繊維の全微細セルロース繊維に占める含有率が、50%質量以上であることが好ましい。このように、本発明において、広葉樹を原料とする微細セルロース繊維を用いることで、得られる紙の剛度をより高めることができる。
上記噴霧工程に供せられる湿紙の固形分濃度が5質量%以上50質量%以下であり、上記分散液の固形分濃度が0.5質量%以上5質量%以下であることが好ましい。湿紙及び分散液の固形分濃度が上記範囲である場合、分散液中の水分が相対的に水分率の低い湿紙へより効率的に移行し、より効率的な乾燥を行うことができる。
上記湿噴霧工程に供せられる湿紙の固形分換算における坪量が20g/m以上であり、上記分散液の固形分換算における噴霧量が、0.1g/m以上5g/m以下であることが好ましい。このように湿紙の坪量を大きくすることで、分散液中の水分の十分な移行がより効率的に生じる。また、分散液の噴霧量を上記範囲とすることで、得られる紙の剛度をより高めることができ、噴霧及び乾燥などの生産性も高まる。
上記脱水工程後に、上記脱水された湿紙を乾燥する工程をさらに備え、上記乾燥工程を経て得られる乾紙の坪量に対する、乾燥工程で除去された1mあたりの水分量の割合が、1.5以下であることが好ましい。一般的に製紙工程においては、脱水による水分の除去に比べて、乾燥による水分の除去の方が、エネルギー負荷が大きく、かつ時間も要する。従って、このように乾燥工程において除去する水分量を少なくすることで、エネルギー面や生産速度などからより効率的な乾燥を行うことができる。
ここで、「微細セルロース繊維」とは、パルプ等の植物原料を解繊して得られる微細なセルロース繊維であって、平均繊維径が1nm以上15μm以下及び/又はフリーネスが100cc以下のものをいう。上記平均繊維径は、電子顕微鏡によって測定することができる。具体的には、以下の方法によって測定することができる。電子顕微鏡の観察画像に二本の対角線を引き、対角線の交点を通過する直線を任意に三本引く。さらに、この三本の直線と交錯する合計100本の繊維の幅を目視で計測する。そして、計測値の中位径を平均繊維径とする。また、フリーネスは、JIS P8121−2:2012に準拠して測定した値である。
本発明によれば、効率的な乾燥を可能とし、剛度が改善された紙を得ることができる製紙方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る製紙方法は、
湿紙表面に、微細セルロース繊維を含む分散液をスプレーにより噴霧する工程(b)、及び
上記表面に分散液が噴霧された湿紙をプレスにより脱水する工程(c)
を備える。当該製紙方法は、上記工程(b)の前に、上記湿紙を得る工程(a)をさらに備えることができる。また、上記工程(c)の後に、上記脱水された湿紙を乾燥する工程(d)をさらに備えることができる。
当該製紙方法は、例えば、ワイヤーパート、プレスパート、及びドライヤーパートをこの順に備える製紙システムによって実施することができる。抄紙機(ワイヤーパート)は、長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、ヤンキー抄紙機、円網抄紙機、円網短網コンビネーション抄紙機などの公知の抄紙機を適宜選択して使用することができる。なお、手抄きによって抄紙してもよい。以下、抄紙機を用いた機械抄きの例を中心に詳説する。
(工程(a))
工程(a)では、抄紙機(ワイヤーパート)において、パルプスラリーがインレット(ヘッドボックス)からワイヤー上に噴射され、ワイヤー上に湿紙が形成される。
上記パルプスラリーは、固形分としてパルプを主成分とするスラリーである。上記パルプとしては、特に限定されず、ケミカルパルプ(CP)、砕木パルプ(GP)、ケミグラウンドパルプ(CGP)、リファイナーグラウンドパルプ(RGP)、サーモメカニカルパルプ(CTMP)、セミケミカルパルプ(SCP)等の各種製造方法で得られたパルプを用いることができる。また、広葉樹パルプ、針葉樹パルプ、晒パルプ、未晒パルプ、脱墨パルプ(DIP)等であってもよい。これらのパルプは、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
上記パルプスラリーには、固形分としてパルプ以外の成分が添加されていてもよい。このような成分としては、填料、紙力増強剤、サイズ剤等、公知の製紙用の添加剤が挙げられる。
上記パルプスラリーにおける固形分濃度は、通常1質量%程度(例えば0.3質量%以上3質量%以下)である。上記ワイヤー上に噴射されたパルプスラリーは、徐々にワイヤー上で脱水され、湿紙が形成される。
なお、この工程(a)における抄紙は、単層抄きであってもよいし、多層抄きであってもよい。但し、単層抄きである場合、剛度を改善する必要性が生じやすいため、本発明を採用する利点が大きい。
(工程(b))
工程(b)では、湿紙表面に、微細セルロース繊維を含む分散液をスプレーにより噴霧する。このように、抄紙された湿紙表面に、微細セルロース繊維を含む分散液を噴霧することによって、湿紙表面に噴霧された分散液中の水分が相対的に水分率の少ない湿紙へ移行する。上記工程(b)は、工程(a)以降であってかつ工程(c)より前であればどのタイミングで行ってもよいが、抄紙機のワイヤー上の湿紙に対して噴霧を行うことが好ましい。具体的には、ワイヤーパートにおける後半段階の湿紙(ワイヤー上で適度に脱水がなされた状態の湿紙)に対してスプレー噴霧することが好ましい。このときの湿紙の好ましい固形分濃度等については後述する。
微細セルロース繊維は、通常、植物原料(繊維原料)を公知の方法により解繊することにより得ることができる。この微細セルロース繊維の原料は、植物原料であれば特に限定されないが、パルプが好ましい。具体的なパルプとしては、パルプスラリーに含まれるパルプとして上記したものを挙げることができるが、広葉樹を原料とするパルプが好ましい。広葉樹を原料とする微細セルロースパルプを使用することで、剛度、特に比クラーク剛度を高めることができる。広葉樹を原料とするパルプの中でも、上記効果をより高める点から、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)が好ましい。使用する全微細セルロース繊維に占める広葉樹を原料とする微細セルロース繊維の含有率としては50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80%質量以上がさらに好ましく、90質量%以上がよりさらに好ましいが、100質量%であってもよい。
微細セルロース繊維の製造方法としては、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば水分散状態のパルプを機械的処理による解繊に付してよく、酵素処理、酸処理、TEMPO触媒酸化、リン酸エステル化等の化学的処理を施した後に解繊に付してもよい。
機械的処理による解繊方法としては、例えばパルプを回転する砥石間で磨砕するグラインダー法、高圧ホモジナイザーを用いた対向衝突法、ボールミル、ロールミル、カッターミル等を用いる粉砕法などが挙げられる。
なお、微細セルロース繊維の原料となるパルプは解繊の前に予備叩解に付してもよい。予備叩解(機械的前処理)は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。具体的な方法の例としては、例えば、リファイナーを用いる方法を挙げることができる。
また、微細セルロース繊維の原料となるパルプには、解繊の前に化学的な前処理を施してもよい。この化学的な前処理としては、硫酸等の酸や、酵素などを用いた加水分解処理、オゾンなどの酸化剤を用いた酸化処理などを挙げることができる。このように化学的な前処理を施した後に解繊処理することにより、効率的に微細セルロース繊維を得ることができる。また、前処理として、TEMPO触媒等を用いた酸化や、リン酸エステル化などの処理を行ってもよい。
微細セルロース繊維の保水度は、例えば100%以上500%以下である。このように保水度が高い微細セルロース繊維は脱水が非効率的ため、効果的に脱水を行うことができる本発明を採用する利点が大きい。CNFの保水度(%)はJAPAN TAPPI No.26に準拠して測定した値をいう。
微細セルロース繊維は、水分散状態でレーザー回折法により測定される擬似粒度分布曲線において単一のピークを有することが好ましい。このように、一つのピークを有する微細セルロース繊維は、十分な微細化が進行しており、微細セルロース繊維としての良好な物性を発揮することができ、得られる紙の剛度をより高めることなどができる。なお、上記単一のピークとなる微細セルロース繊維の粒径(最頻値)としては、例えば5μm以上60μm以下が好ましく、15μm以上、さらには25μm以上50μm以下がより好ましい。微細セルロース繊維が上記サイズであることで、得られる紙の剛度をより高めることなどができる。「擬似粒度分布曲線」とは、粒度分布測定装置(例えば堀場製作所の粒度分布測定装置「LA−960S」)を用いて測定される体積基準粒度分布を示す曲線を意味する。
微細セルロース繊維の平均繊維径の下限は、5nmが好ましく、10nmがより好ましく、20nmがさらに好ましい。一方、この上限は、200nmが好ましく、100nmがより好ましく、50nmがさらに好ましい。このような平均繊維径を有する微細セルロースを用いることで、得られる紙の剛度をより改善することなどができる。
上記分散液は、通常、分散媒として水が用いられた微細セルロース繊維の分散液である。上記分散液は、固形分として、微細セルロース繊維以外の成分がさらに含まれていてもよい。他の成分としては、製紙に用いられる公知の外添剤を挙げることができる。但し、上記分散液における固形分中の微細セルロース繊維の含有量の下限は、50質量%が好ましいことがあり、70質量%がより好ましいことがあり、90質量%がさらに好ましいことがあり、95質量%がよりさらに好ましいことがあり、99質量%がよりさらに好ましいことがあり、99.9質量%がよりさらに好ましいことがある。微細セルロース繊維以外の固形分が多い場合、スプレーの噴霧性、乾燥性、剛度等に影響を与える場合がある。
上記分散液の固形分濃度又は微細セルロース繊維含有量の下限としては、0.2質量%が好ましく、0.5質量%がより好ましく、1質量%がより好ましいこともあり、1.5質量%がさらに好ましいこともある。分散液の固形分濃度又は微細セルロース繊維含有量を上記下限以上とすることで、より効率的な乾燥を行うことができる。
上記分散液の固形分濃度又は微細セルロース繊維含有量の上限としては、5質量%が好ましく、4質量%がより好ましく、3質量%がさらに好ましい。分散液の固形分濃度又は微細セルロース繊維含有量を上記上限以下とすることで、スプレー噴霧性、すなわち微細セルロース繊維の均一分散性を高めることができ、均質性の高い紙を得ることができる。スプレー噴霧性、均一分散性をより高めるために、上記分散液の固形分濃度又は微細セルロース繊維含有量の上限は、2質量%がより好ましく、1.5質量%がより好ましいこともあり、1質量%がさらに好ましいこともある。このように比較的低濃度の分散液を用いることで、得られる紙の剛度をより高めることができる。
上記分散液の固形分換算における噴霧量の下限としては、0.1g/mが好ましく、0.3g/mがより好ましく、1g/mがさらに好ましく、2g/mがよりさらに好ましこともあり、3g/mがよりさらに好ましいこともある。噴霧量を上記下限以上とすることで、得られる紙の剛度をより高めることができる。一方、この噴霧量の上限としては、5g/mが好ましく、4g/mがより好ましく、3g/mがさらに好ましいこともあり、2g/mがよりさらに好ましいこともある。噴霧量を上記上限以下とすることで、乾燥効率をより高めることができる。また、噴霧量が上記上限を超える場合、剛度の向上効果が頭打ちし、生産性などが低下する場合もある。なお、クラーク剛度に関しては、噴霧量に沿って向上する傾向が高いため、噴霧量を比較的多くすることで、クラーク剛度を高めることができる。一方、ガーレー剛度は、噴霧量に対して頭打ちになる傾向が高く、例えば噴霧量1g/m前後でガーレー剛度が最も高まる。このように、クラーク剛度及びガーレー剛度のどちらの剛度を特に改善するかによって噴霧量を調整することもできる。
上記分散液の微細セルロース繊維換算における噴霧量(微細セルロース繊維の積層量)の下限及び上限も、同様の趣旨で上記分散液の固形分換算における噴霧量の下限及び上限と同様である。
上記噴霧される分散液の温度としては特に限定されないが、下限としては、20℃が好ましく、30℃がより好ましいことがあり、40℃がさらに好ましいことがある。比較的温度の高い分散液を用いることで、粘性が低くなるため、スプレー噴霧性や均一分散性を高めることができる。また、乾燥効率も高まる。なお、この温度の上限としては、例えば80℃であり、60℃であってよい。
上記噴霧に用いられるスプレーとしては特に限定されず、例えば流体ノズルスプレー等の公知のスプレーを用いることができる。
上記工程(b)に供せられる湿紙の固形分濃度の下限としては、5質量%が好ましく、10質量%がより好ましい。湿紙の固形分濃度が上記下限以上であることによって、噴霧された分散液中の水分が湿紙へ十分に移行し、乾燥の効率性が高まる。同様の趣旨で、上記工程(b)に供せられる湿紙の固形分濃度は、上記分散液の固形分濃度以上であることが好ましく、上記分散液の固形分濃度より高いことがより好ましい。すなわち、工程(b)の際、湿紙の含水率は、分散液の含水率以下であることが好ましく、分散液の含水率より低いことがより好ましい。この場合、分散液中の水分が相対的に含水率の低い湿紙へより効率的に移行し、より効率的な乾燥を行うことができる。
上記工程(b)に供せられる湿紙の固形分濃度の上限としては、50質量%が好ましく、30質量%であってもよい。この固形分濃度が上記上限を超える場合、湿紙の均質性や生産性が低下する場合がある。
上記工程(b)に供せられる湿紙の固形分換算における坪量の下限としては、20g/mが好ましく、40g/mがより好ましく、50g/mがさらに好ましい。坪量が上記下限以上であることによって、得られる紙が十分な強度、不透明度等を有することができる。また、坪量が上記下限以上であることで、分散液中の水分の移行がより効率的に生じる。一方、上記坪量の上限としては特に限定されず、例えば200g/mであってよく、100g/mであってもよい。
(工程(c))
工程(c)においては、表面に分散液が噴霧された湿紙をプレスにより脱水する。この工程(c)は、プレスパートによって行われる。すなわち、工程(c)においては、表面に分散液が噴霧された湿紙が、何組かのロールの間でフェルトと共に加圧吸引され、脱水される。
なお、この工程(c)の際、分散液は湿紙の表面に噴霧された状態となっている。すなわち、当該製紙方法は、複数の紙層の層間に微細セルロース繊維を配置させ、層間強度を高める製造方法などとは異なるものである。
(工程(d))
工程(d)においては、上記工程(c)により脱水された湿紙を乾燥する。この乾燥は、通常、加熱乾燥である。乾燥工程は、ドライヤーパートによって行うことができ、例えば蒸気により過熱した円筒に密着させ、湿紙を蒸発乾燥する。
上記乾燥工程を経て得られる乾紙の坪量(g/m)に対する、乾燥工程で除去された1mあたりの水分量(g/m)の割合(単位面積あたりの除去水分量/乾紙坪量)の上限は、1.5が好ましく、1.2がより好ましく、1.0がさらに好ましい。このように、乾燥工程において除去される水分量が少ないことで、エネルギーや時間の観点からの乾燥効率をより高めることができる。なお、上記割合の下限としては、例えば、0.1であってよく、0.5であってもよい。
(その他の工程等)
当該製紙方法は、工程(d)の後にさらに、塗工工程、カレンダー工程等を備えていてよい。塗工工程を設ける場合、通常、塗工工程後にさらに乾燥工程が設けられる。塗工工程やカレンダー工程を設けることで、微細セルロース繊維の表面の定着性を高めることなどもできる。但し、微細セルロース繊維は、基紙のパルプと強く水素結合可能であるため、これらの工程が無くとも十分に基紙表面に定着し、剛度を高める機能を発揮することができる。
当該製紙方法は、湿紙に対する微細セルロース繊維のスプレー塗布を採用することで、効率的な乾燥を可能としている。また、当該製紙方法によって得られる紙は、表面に微細セルロース繊維を積層させていることで、剛度が改善されている。さらに、当該製紙方法によれば、高濃度の分散液が使用可能となる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<評価方法>
(ガーレー剛度)
JIS L−1085:1998、JIP L−1096:2010に準拠して測定した。なお、表1においては、比ガーレー剛度として、ガーレー剛度を得られた乾紙の米坪(坪量)で除した値を記載した。
(クラーク剛度)
JIS P−8143:2009に準拠して測定した。なお、表1においては、比クラーク剛度として、クラーク剛度を得られた乾紙の米坪(坪量)で除した値を記載した。
(乾燥効率)
乾燥工程を経て最終的に得られる乾紙の坪量(g/m)に対する、乾燥工程で除去された1mあたりの水分量(g/m)の割合(単位面積あたりの除去水分量/乾紙坪量)を乾燥効率とした。
[製造例1](CNF分散液の製造)
原料パルプ(NBKP:針葉樹晒クラフトパルプ)に対し、予備叩解としてリファイナー処理し、次いで高圧ホモジナイザーで解繊(微細化)処理し、微細セルロース繊維(CNF)の分散液(濃度2.0質量%)を得た。なお、リファイナー処理及び高圧ホモジナイザー処理は、いずれも複数回の循環処理を行った。得られたCNF分散液に含まれるCNFは、レーザー回折を用いた粒度分布測定の疑似粒度分布において1つのピークを有し(最頻値45μm)、保水度は343%であった。また、得られたCNFの平均繊維径は、30nmであった。
[実施例1]
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)を用いて、手抄きによって坪量約60g/mの湿紙を得た。なお、手抄きのため各実施例でバラツキが生じることから、正確な秤量を得られた乾紙に対して行った。ワイヤー上に置いたこの湿紙(固形分濃度10質量%)の片面に、上記濃度2.0質量%のCNF分散液をスプレーにて固形分換算で1.2g/m噴霧した。次いで、この湿紙をプレスによって脱水し、さらにシートドライヤーによって乾燥させ、実施例1の紙を得た。得られた紙(乾紙)の米坪(坪量)は、58.8g/mであった。また、この乾燥効率は0.90であった。
[実施例2〜7]
乾紙の米坪、CNFの樹種、CNF分散液の濃度、及びCNF分散液の噴霧量を表1に示すとおりとしたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2〜7の紙を得た。なお、乾紙の米坪は、湿紙の坪量及びCNF分散液の噴霧量にて調整した。これらの乾燥効率は、いずれも0.90であった。
[比較例1、2]
CNFを噴霧しないこと以外は実施例1と同様にして、比較例1、2の紙を得た。得られた紙(乾紙)の米坪は、表1に示すとおりである。これらの乾燥効率は、ともに0.90であった。
[比較例3]
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)を用いて、手抄きによって坪量約60g/mの湿紙を得た。この湿紙をプレスによって脱水し、さらにシートドライヤーによって乾燥させ、乾紙を得た。この乾紙の片面に、濃度1.5質量%のCNF分散液を固形分換算で1.2g/mブレード塗工し、乾燥させて比較例3の紙を得た。得られた紙(乾紙)の米坪は、表1に示すとおりである。この乾燥効率は2.09であった。
[評価]
得られた実施例1〜7及び比較例1〜3の各紙について、上記した方法にて、クラーク剛度及びガーレー剛度を測定した。測定結果として、米坪で除したクラーク剛度(比クラーク剛度)及び米坪で除したガーレー剛度(比ガーレー剛度)を表1に示す。また、別途、CNF分散液を噴霧していない実質的に同じ坪量の紙の比クラーク剛度及び比ガーレー剛度と比較した向上率を求めた。すなわち、実施例1、2、4〜7及び比較例3は、比較例1に対する向上率であり、実施例3は、比較例2に対する向上率である。これらも表1に示す。
Figure 2019023360
表1に示されるように、実施例1〜7の製紙方法によれば、剛度に優れる紙が得られることがわかる。なお、実施例1と実施例7とを比べると、LBKPを用いた実施例7の方が剛度に優れることがわかる。LBKPを用いることで剛度が高まるという効果は、CNF分散液の噴霧によりCNFを積層させた場合に初めて生じる予測できない効果であるといえる。
また、同程度の米坪であり、CNFの樹脂種及び噴霧量(塗工量)が同じである実施例1、2と比較例3とを比較すると、米坪で除したクラーク剛度は実施例1、2が高く、米坪で除したガーレー剛度は比較例3が高い。従って、CNF分散液の噴霧による当該製紙方法は、CNF分散液の塗工による従来の製紙方法と比べ、特にクラーク剛度を効果的に改善することができるといえる。また、このようにCNF分散液の噴霧によりCNFを積層させた紙は、ガーレー剛度よりもクラーク剛度の改善が求められる用途に特に好適に用いることができる。
さらに、実施例1〜7の製紙方法は、乾燥効率も良好である。一方、比較例3は、CNFを塗工する前と後とで2回の乾燥工程を要し、乾燥効率が悪かった。また、比較例3はCNF分散液の粘度が高く塗工ムラにならないよう濃度を下げる必要があり、このことからも乾燥効率が悪化した。
本発明は、剛度が改善された紙を効率的に製造する方法として好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. 湿紙表面に、微細セルロース繊維を含む分散液をスプレーにより噴霧する工程、及び
    上記表面に分散液が噴霧された湿紙をプレスにより脱水する工程
    を備える製紙方法。
  2. 上記噴霧を抄紙機のワイヤー上の湿紙に対して行う請求項1に記載の製紙方法。
  3. 上記微細セルロース繊維が、広葉樹を原料とする微細セルロース繊維を含み、
    上記広葉樹を原料とする微細セルロース繊維の全微細セルロース繊維に占める含有率が、50%質量以上である請求項1又は請求項2に記載の製紙方法。
  4. 上記噴霧工程に供せられる湿紙の固形分濃度が5質量%以上50質量%以下であり、
    上記分散液の固形分濃度が0.5質量%以上5質量%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の製紙方法。
  5. 上記噴霧工程に供せられる湿紙の固形分換算における坪量が20g/m以上であり、
    上記分散液の固形分換算における噴霧量が0.1g/m以上5g/m以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の製紙方法。
  6. 上記脱水工程後に、上記脱水された湿紙を乾燥する工程をさらに備え、
    上記乾燥工程を経て得られる乾紙の坪量に対する、乾燥工程で除去された1mあたりの水分量の割合が、1.5以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の製紙方法。
JP2017142265A 2017-07-21 2017-07-21 製紙方法 Active JP7032070B2 (ja)

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