JP2019021977A - プロファイル調整方法、プロファイル調整プログラム、及び、プロファイル調整装置 - Google Patents
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Abstract
Description
尚、上述のような問題は、インクジェットプリンターを対象としたプロファイルを調整する場合に限らず、種々のカラー機器を対象としたプロファイルを調整する場合にも存在する。
調整の目標を設定する調整点の座標に少なくとも基づいて、該調整点において調整後のプロファイルに前記目標からの誤差が生じる要因を判別する誤差要因判別工程と、
判別された要因と、前記誤差への該判別された要因に対応する対策と、の少なくとも一方の情報を出力する出力工程と、を含む、態様を有する。
まず、図1〜33に示される例を参照して本発明に含まれる技術の概要を説明する。尚、本願の図は模式的に例を示す図であり、これらの図に示される各方向の拡大率は異なることがあり、各図は整合していないことがある。むろん、本技術の各要素は、符号で示される具体例に限定されない。
図23〜33等に例示するように、本技術の一態様に係るプロファイル調整方法は、色空間の座標値の変換に使用するプロファイル500を調整するプロファイル調整方法であって、誤差要因判別工程ST7、及び、出力工程ST8を含む。前記誤差要因判別工程ST7では、調整の目標T0を設定する調整点P0の座標に少なくとも基づいて、該調整点P0において調整後のプロファイル500に前記目標T0からの誤差(例えば色差Er)が生じる要因DA1を判別する。前記出力工程ST8では、判別された要因DA1と、前記誤差(Er)への該判別された要因DA1に対応する対策DA2と、の少なくとも一方の情報を出力する。
情報の出力には、情報を表示すること、情報を表示装置に表示させる(表示データを出力する)こと、情報を印刷すること、情報を印刷装置に印刷させる(印刷データを出力する)こと、情報を音声出力すること、情報を音声出力装置に音声出力させる(音声データを出力する)こと、等が含まれる。
誤差が生じる要因の判別、及び、情報の出力は、プロファイルを調整した後に行うのみならず、プロファイルを調整する前も可能である。プロファイルの調整前は該プロファイルに調整後において生じる誤差が未確定であるため、判別される要因は予測される要因である。
上述した付言は、以下の態様も同様である。
図5〜7等に例示するように、本プロファイル調整方法は、前記調整点P0における調整の目標T0を受け付ける目標受付工程ST4をさらに含んでもよい。また、本プロファイル調整方法は、前記目標受付工程ST4において受け付けられた前記目標T0に基づいて前記プロファイル500を調整するプロファイル調整工程ST5をさらに含んでもよい。前記誤差要因判別工程ST7では、少なくとも前記調整点P0の座標に基づいて、該調整点P0において前記プロファイル調整工程ST5による調整後のプロファイル500に前記目標T0からの誤差(Er)が生じる要因DA1を判別してもよい。本態様は、プロファイルの調整をさらに容易にする技術を提供することができる。
本プロファイル調整方法は、前記調整点P0の座標に基づく色のパッチPAを有するカラーチャートCH1(図12参照)の出力処理を行うカラーチャート出力工程ST2をさらに含んでもよい。また、本プロファイル調整方法は、前記パッチPAの測色値を取得する測色値取得工程ST3をさらに含んでもよい。前記目標受付工程ST4では、前記測色値を基準として前記目標T0を受け付けてもよい。本態様は、プロファイルの調整をさらに容易にする技術を提供することができる。
ここで、カラーチャートの出力処理には、カラーチャートを印刷すること、印刷装置にカラーチャートを印刷させること、等が含まれる。この付言は、以下の態様も同様である。
また、本プロファイル調整方法は、前記調整点P0の座標に基づく複数の色のパッチPAを有するカラーチャートCH1(図13参照)の出力処理を行うカラーチャート出力工程ST2をさらに含んでもよい。前記目標受付工程ST4では、前記複数のパッチPAから選ばれたパッチPA2に対応する色を表す値を前記目標T0として受け付けてもよい。本態様も、プロファイルの調整をさらに容易にする技術を提供することができる。
ところで、図23〜25等に例示するように、本プロファイル調整方法は、前記調整点P0における前記目標T0と、前記調整後のプロファイル500と、に基づいて、前記調整点P0において前記調整後のプロファイル500に生じる前記目標T0からの誤差(例えば色差Er)を求める誤差取得工程ST6をさらに含んでもよい。前記出力工程ST8では、前記誤差取得工程ST6において求められた誤差(Er)を出力してもよい。本態様の場合、ユーザーは、調整点P0において調整後のプロファイル500に生じる目標T0からの誤差(Er)も知ることができる。従って、本態様は、プロファイルの調整をさらに容易にする技術を提供することができる。
図29A等に例示するように、前記出力工程ST8では、前記調整点P0において前記調整後のプロファイル500に生じる前記目標T0からの誤差(例えば色差Er)が許容される判定基準(例えば閾値Erth以下)を満たす場合には、前記情報を出力しなくてもよい。この態様は、調整点P0において調整後のプロファイル500に目標T0からの誤差(Er)が許容される判定基準(Erth以下)を満たすような重要度の低い情報が出力されないので、プロファイルの調整をさらに容易にする技術を提供することができる。
尚、上記態様6には含まれないが、上記判定基準が無く常に誤差要因と対策の少なくとも一方の情報を出力する場合も本技術に含まれる。
ところで、図9A〜9D等に例示するように、本プロファイル調整方法は、第一の色空間CS1(例えばCMYK色空間)の第一座標値(例えばCMYK値)と第二の色空間CS2(例えばcmyk色空間)の第二座標値(例えばcmyk値)との対応関係を規定したリンクプロファイル(例えばデバイスリンクプロファイル630)、前記第一座標値とプロファイル接続空間CS3(例えばLab色空間)の第三座標値(例えばLab値)との対応関係を規定した入力プロファイル610、及び、前記第三座標値と前記第二座標値との対応関係を規定した出力プロファイル620の内の2種類以上のプロファイル500の中からいずれか一つを調整対象の前記プロファイル(550)として受け付ける調整対象プロファイル指定工程ST1をさらに含んでもよい。この態様は、プロファイル500の調整対象をリンクプロファイル(630)、入力プロファイル610、及び、出力プロファイル620の内の2種類以上のプロファイル500の中から指定することができる。従って、本態様は、プロファイルを調整する作業の利便性を向上させるプロファイル調整方法を提供することができる。
第二の色空間には、CMYK色空間、CMY色空間、RGB色空間、等が含まれる。以下述べる実施形態では、第二の色空間がCMYK色空間である場合に第一の色空間のCMYK色空間と区別するため第二の色空間をcmyk色空間と表記している。
プロファイル接続空間には、CIE Lab色空間、CIE XYZ色空間、等といった色空間が含まれる。
尚、調整点の座標は、第一の色空間の第一座標値で表されてもよいし、第二の色空間の第二座標値で表されてもよいし、プロファイル接続空間の第三座標値で表されてもよい。
上述した付言は、以下の態様も同様である。
尚、上記態様7には含まれないが、調整対象プロファイル指定工程が無い場合も本技術に含まれる。
図27等に例示するように、前記誤差要因判別工程ST7では、プロファイル接続空間CS3の第三座標値と出力デバイス(例えばプリンター200)に依存する第二の色空間CS2の第二座標値との対応関係を規定した出力プロファイル620と、前記調整点P0の座標と、に基づいて前記調整点P0が前記出力デバイス(200)の色再現域外にあるか否かを判断してもよい。前記出力工程ST8では、前記調整点P0が前記出力デバイス(200)の色再現域外にあると判断された場合に前記要因DA1として前記調整点P0が前記出力デバイス(200)の色再現域外にある旨を出力してもよい。本態様の場合、ユーザーは、調整点P0が出力デバイス(200)の色再現域外にある場合にその旨を誤差の要因DA1として知ることができる。従って、本態様は、プロファイルの調整をさらに容易にする技術を提供することができる。
図27,28等に例示するように、前記誤差要因判別工程ST7では、前記プロファイル500の入力色空間CS4において同じ格子点GD0の出力座標値を調整対象としている複数の前記調整点P0の有無を判断してもよい。前記出力工程ST8では、前記誤差要因判別工程ST7において有と判断された場合に前記要因DA1として調整点P0同士が近傍にある旨を出力してもよい。本態様の場合、ユーザーは、調整点P0同士が近傍にある場合にその旨を誤差の要因DA1として知ることができる。従って、本態様は、プロファイルの調整をさらに容易にする技術を提供することができる。
図12等に例示するように、本プロファイル調整方法は、前記調整点P0の座標に基づく複数の色のパッチPAを有し、該複数のパッチPAが同じ出力色の複数の特定パッチPA0を含むカラーチャートCH1の出力処理を行うカラーチャート出力工程ST2をさらに含んでもよい。また、本プロファイル調整方法は、前記複数の特定パッチPA0のそれぞれの測色値を取得する特定パッチ測色値取得工程ST31をさらに含んでもよい。図27等に示すように、前記誤差要因判別工程ST7では、前記特定パッチ測色値取得工程ST31において取得された複数の測色値のばらつきDが所定の許容範囲(例えば閾値Dth)を超えているか否かを判断してもよい。前記出力工程ST8では、前記ばらつきDが前記許容範囲(Dth)を超えていると判断された場合に前記要因DA1としてパッチPAの測色値のばらつきDが大きい旨を出力してもよい。本態様の場合、ユーザーは、パッチPAの測色値のばらつきDが大きい場合にその旨を誤差の要因DA1として知ることができる。従って、本態様は、プロファイルの調整をさらに容易にする技術を提供することができる。
図23,26,30A〜30C等に例示するように、前記出力工程ST8では、前記誤差要因判別工程ST7による判別対象の要因DA1のそれぞれについて、該要因DA1と、前記誤差への該要因DA1に対応する対策DA2と、を対応付けた情報テーブル(例えば誤差要因対策テーブルTA)から、前記誤差要因判別工程ST7において判別された要因DA1、及び、前記誤差への該判別された要因DA1に対応する対策DA2を読み出して出力してもよい。この態様は、プロファイルの調整を容易にする好適な技術を提供することができる。
ところで、本技術の一態様に係るプロファイル調整プログラムPR0は、態様1の各工程に対応する機能、すなわち、誤差要因判別工程ST7に対応する誤差要因判別機能FU7、及び、出力工程ST8に対応する出力機能FU8をコンピューターに実現させる。本態様は、色空間の座標値の変換に使用するプロファイルの調整を容易にするプロファイル調整プログラムを提供することができる。本プロファイル調整プログラムPR0は、目標受付工程ST4に対応する目標受付機能FU4、プロファイル調整工程ST5に対応するプロファイル調整機能FU5、カラーチャート出力工程ST2に対応するカラーチャート出力機能FU2、測色値取得工程ST3に対応する測色値取得機能FU3、誤差取得工程ST6に対応する誤差取得機能FU6、調整対象プロファイル指定工程ST1に対応する調整対象プロファイル指定機能FU1、及び、特定パッチ測色値取得工程ST31に対応する特定パッチ測色値取得機能FU31をコンピューターに実現させてもよい。
また、本技術の一態様に係るプロファイル調整装置(例えばホスト装置100)は、態様1の各工程に対応するユニット、すなわち、誤差要因判別工程ST7に対応する誤差要因判別部U7、及び、出力工程ST8に対応する出力部U8を含む。本態様は、色空間の座標値の変換に使用するプロファイルの調整を容易にするプロファイル調整装置を提供することができる。本プロファイル調整装置(100)は、目標受付工程ST4に対応する目標受付部U4、プロファイル調整工程ST5に対応するプロファイル調整部U5、カラーチャート出力工程ST2に対応するカラーチャート出力部U2、測色値取得工程ST3に対応する測色値取得部U3、誤差取得工程ST6に対応する誤差取得部U6、調整対象プロファイル指定工程ST1に対応する調整対象プロファイル指定部U1、及び、特定パッチ測色値取得工程ST31に対応する特定パッチ測色値取得部U31を含んでもよい。
図1は、プロファイル調整装置を含むプロファイル調整システムの構成例を模式的に示している。図1に示すホスト装置100(プロファイル調整装置の例)は、CPU(Central Processing Unit)111、ROM(Read Only Memory)112、RAM(Random Access Memory)113、記憶装置114、表示装置115、入力装置116、音声出力装置117、通信I/F(インターフェイス)118、測色装置用I/F 119、等が接続されて互いに情報を入出力可能とされている。尚、ROM112とRAM113と記憶装置114はメモリーであり、少なくともROM112とRAM113は半導体メモリーである。
測色装置120は、カラーチャートが形成される媒体の例である被印刷物(print substrate)に形成された各カラーパッチを測色して測色値を出力可能である。パッチは、色票とも呼ばれる。測色値は、例えば、CIE Lab色空間における明度L及び色度座標a,bを表す値とされる。ホスト装置100は、測色装置120から測色データを取得して各種処理を行う。
次に、図2を参照して、本技術を適用可能なカラーマネジメントシステムの例を説明する。
図2に示すカラーマネジメントシステムは、印刷原稿データD0をRIP(Raster Image Processor)400で印刷色cmykp(シアン、マゼンタ、イエロー、及び、ブラック)を表す出力データに変換してインクジェットプリンター200に印刷物を形成させる。印刷原稿データD0は、色合わせのターゲット装置の例であるターゲット印刷機300のCMYKのインク(色材)で目標とする色(目標色Ct)を再現するためのプロセスカラーCMYKinを表す。印刷原稿データD0には、カラーライブラリーの色名も指定可能である。カラーライブラリーには、例えば、Pantone(登録商標)カラーライブラリー等を使用可能である。
また、印刷原稿データD0に色名が設定されている場合、RIP400は、カラーライブラリー640を参照して色名をLab色空間の色Labpcsに変換することがある。
尚、図2には、測色の代わりに、印刷色cmykpを出力プロファイル620のB2Aテーブルに従ってシミュレーション色彩値Labsに変換することも示している。また、図2には、カラーチャートCH1から目標として選択されたパッチのデバイスカラー値cmykp_tを出力プロファイル620のB2Aテーブルに従って目標色彩値Labp_tに変換することも示している。
理由1.印刷した結果を測色する必要があるので、測定機が必要であり、目視での色合わせに対応することができない。
理由2.入力プロファイル610を修正する場合、色差の計算結果を入力プロファイル610にフィードバックしている。しかし、誤差の原因が出力プロファイル620にあると考えられる場合、他の入力プロファイルについても修正する必要がある。(この場合、計算結果を出力プロファイル620にフィードバックして出力プロファイル620を修正することにより、他の出力プロファイルを修正する必要が無くなる。)
理由3.色差を目安としてプロファイルを調整しようとしても、実際には思い通りに色差を低減させることができない場合がある。この場合、ユーザーは、どのようにプロファイルを調整すればよいのか分からないことがある。
図3は、プロファイル610,620,630の関係を模式的に例示している。
図3に示すように、入力プロファイル610は、ターゲット印刷機300の使用インクに合わせたCMYK色空間(第一の色空間CS1の例)のCMYK値(Ci,Mi,Yi,Ki)と、Lab色空間(PCS(プロファイル接続空間)CS3の例)のLab値(Li,ai,bi)と、の対応関係を規定したデータである。この場合のA2Bテーブルの格子点GD1は、通常、CMYK色空間にC軸方向、M軸方向、Y軸方向、及び、K軸方向へ略等間隔となるように並べられる。尚、ここでの変数iは、CMYK色空間(CS1)に設定された格子点GD1を識別する変数である。CMYK値は、第一座標値の例である。Lab値は、第三座標値の例である。入力プロファイル610において、CMYK色空間(CS1)は入力色空間CS4の例であり、Lab色空間(CS3)は出力色空間CS5の例である。
図5は、図1に示すホスト装置100で行われるプロファイル調整処理の例を示している。尚、この処理の後に行われる誤差要因対策出力処理(図23参照)は、後述する。図6は、図5のステップS102で行われるプロファイル及びパラメーター設定処理の例を示している。むろん、これらの処理は、順番を入れ替える等、適宜、変更可能である。図7は、図6のステップS202で表示されるUI(ユーザーインターフェイス)画面800の例を示している。ホスト装置100は、マルチタスクにより複数の処理を並列して実行している。ここで、図6のステップS212は、調整対象プロファイル指定工程ST1、調整対象プロファイル指定機能FU1、及び、調整対象プロファイル指定部U1に対応している。図6のステップS214は、カラーチャート出力工程ST2、カラーチャート出力機能FU2、カラーチャート出力部U2、測色値取得工程ST3、測色値取得機能FU3、測色値取得部U3、目標受付工程ST4、目標受付機能FU4、及び、目標受付部U4に対応している。図5のステップS104〜S120は、プロファイル調整工程ST5、プロファイル調整機能FU5、及び、プロファイル調整部U5に対応している。以下、「ステップ」の記載を省略する。
(S211)CMYK値からcmyk値への変換に使用するプロファイルの組合せと、CMYK値からcmyk値への変換に使用する調整対象プロファイル550としての一つのプロファイルと、のいずれか一方の選択を受け付ける処理。
(S212)プロファイル610,620,630の中からいずれか一つを調整対象プロファイル550として受け付ける処理。
(S213)CMYK色空間(CS1)、cmyk色空間(CS2)、及び、Lab色空間(CS3)の内の2種類以上の色空間の中からいずれか一つを調整対象色空間CS6として受け付ける処理。
(S214)カラーチャートCH1(図12,13参照)の出力処理、及び、パッチPAの測色値の取得処理を含み、調整点P0(調整対象の色の例)を表す座標における調整の目標T0の入力を受け付ける処理。
(S215)CMYK色空間(CS1)において調整対象プロファイル550のうち目標T0に基づいて調整する調整範囲の指定を受け付ける処理。
(S216)調整対象プロファイル550の対応関係を規定するための複数のレンダリングインテントの中からいずれか一つを指定インテントとして受け付ける処理。
ホスト装置100は、選択欄811〜813への操作を入力装置116により受け付けることにより、記憶装置114に記憶されているプロファイル500の中からプロファイルの選択操作を受け付ける。
出力プロファイル選択欄812では、出力プロファイル620を色変換に使用する場合に記憶装置114に記憶されている出力プロファイル620の中から色変換に使用する出力プロファイルを選択可能である。出力プロファイル620を色変換に使用しない場合、出力プロファイル選択欄812を空欄にしておけばよい。
デバイスリンクプロファイル選択欄813では、デバイスリンクプロファイル630を色変換に使用する場合に記憶装置114に記憶されているデバイスリンクプロファイル630の中から色変換に使用するデバイスリンクプロファイルを選択可能である。デバイスリンクプロファイル630を色変換に使用しない場合、デバイスリンクプロファイル選択欄813を空欄にしておけばよい。
図8Bに示すように出力プロファイル選択欄812のみにおいて出力プロファイル620が選択された場合、図14Bに示すように出力プロファイル620のみ色変換に使用することになり、自動的に出力プロファイル620が調整対象プロファイル550となる。この場合、Lab値が第一座標値に当てはまり、cmyk値が第二座標値に当てはまる。
図8Cに示すようにデバイスリンクプロファイル選択欄813のみにおいてデバイスリンクプロファイル630が選択された場合、図14Cに示すようにデバイスリンクプロファイル630を色変換に使用することになり、自動的にデバイスリンクプロファイル630(具体的には内部のデバイスリンクテーブル)が調整対象プロファイル550となる。この場合、CMYK値が第一座標値に当てはまり、cmyk値が第二座標値に当てはまる。
図8Dに示すように入力プロファイル選択欄811において入力プロファイル610が選択され、さらに、出力プロファイル選択欄812において出力プロファイル620が選択された場合、図14D,14Eに示すように入力プロファイル610と出力プロファイル620とを組み合わせて色変換に使用することになる。この場合、CMYK値が第一座標値に当てはまり、cmyk値が第二座標値に当てはまる。
ホスト装置100は、上述した選択欄811〜813における選択に応じて調整対象プロファイル指定欄820の指定項目を変える処理を行っている。
図8Bに示すように出力プロファイル選択欄812のみにおいて出力プロファイル620が選択された場合、図9Bに示すように調整対象プロファイル指定欄820には調整対象として出力プロファイル620しか指定することができない。
図8Cに示すようにデバイスリンクプロファイル選択欄813のみにおいてデバイスリンクプロファイル630が選択された場合、図9Cに示すように調整対象プロファイル指定欄820には調整対象としてデバイスリンクプロファイル630しか指定することができない。
ホスト装置100は、上述した選択欄811〜813における選択に応じて調整対象色空間選択欄830の選択項目を変える処理を行っている。
図8Bに示すように出力プロファイル選択欄812のみにおいて出力プロファイル620が選択された場合、図10Bに示すように調整対象色空間選択欄830において複数の選択項目のうち一つの選択項目を指定可能である。この場合の複数の選択項目には、「PCS値」と「出力データ」が含まれる。「PCS値」は、Lab色空間(PCS CS3及び入力色空間CS4の例)を調整対象色空間CS6(図16C参照)として選択する項目である。「出力データ」は、cmyk色空間(第二の色空間CS2及び出力色空間CS5の例)を調整対象色空間CS6(図16D参照)として選択する項目である。
図8Cに示すようにデバイスリンクプロファイル選択欄813のみにおいてデバイスリンクプロファイル630が選択された場合も、図10Cに示すように調整対象色空間選択欄830において「入力データ」と「出力データ」と「PCS値」からいずれか一つを指定可能である。
ホスト装置100は、上述した欄811〜813,830における選択に応じて目標受付領域840の入力項目を変える処理を行っている。また、ホスト装置100は、調整データ選択欄845への選択に応じて目標受付領域840の入力項目を変える処理を行っている。
調整データ選択欄845において「相対値」が選択されると、図7に示すように、色空間の現在の座標値からの差分としての調整目標T0の座標値(ΔL,Δa,Δb)の入力欄が目標受付領域840に表示される。図7は、調整対象色空間CS6としてLab色空間が選択された場合の例を示している。
また、ホスト装置100は、履歴ロードボタン881の操作を受け付けると、記憶装置114に記憶されている調整履歴を読み出して目標受付領域840に追加する。履歴セーブボタン882の操作が受け付けられると、ホスト装置100は、目標受付領域840の情報を調整履歴として記憶装置114に記憶する。
(選択内容1)調整対象色空間CS6としてCMYK色空間が選択され、調整目標T0の入力に「絶対値」が選択された場合。この場合、調整目標T0の入力は、CMYK値(T_C,T_M,T_Y,T_Kとする。)となる。このCMYK値は、例えば、0〜100%で表現される。
(選択内容2)調整対象色空間CS6としてCMYK色空間が選択され、調整目標T0の入力に「相対値」が選択された場合。この場合、調整目標T0の入力は、CMYK値の現在値(C_C,C_M,C_Y,C_Kとする。)に対する目標値(T_C,T_M,T_Y,T_K)の差分(ΔC,ΔM,ΔY,ΔKとする。)となる。
(選択内容3)調整対象色空間CS6としてLab色空間が選択され、調整目標T0の入力に「絶対値」が選択された場合。この場合、調整目標T0の入力は、Lab値(T_L,T_a,T_bとする。)となる。
(選択内容4)調整対象色空間CS6としてLab色空間が選択され、調整目標T0の入力に「相対値」が選択された場合。この場合、調整目標T0の入力は、Lab値の現在値(C_L,C_a,C_bとする。)に対する目標値(T_L,T_a,T_b)の差分(ΔL,Δa,Δbとする。)となる。
(選択内容5)調整対象色空間CS6としてcmyk色空間が選択され、調整目標T0の入力に「絶対値」が選択された場合。この場合、調整目標T0の入力は、cmyk値(T_c,T_m,T_y,T_kとする。)となる。このcmyk値は、例えば、0〜100%で表現される。
(選択内容6)調整対象色空間CS6としてcmyk色空間が選択され、調整目標T0の入力に「相対値」が選択された場合。この場合、調整目標T0の入力は、cmyk値の現在値(C_c,C_m,C_y,C_kとする。)に対する目標値(T_c,T_m,T_y,T_k)の差分(Δc,Δm,Δy,Δkとする。)となる。
また、上記調整対象色空間CS6がcmyk色空間(CS2)である場合、図13に例示する印刷物PT2のように調整点P0の色を表す現在色パッチPA1を含むカラーパッチPAをcmyk値とともに有する調色カラーチャートCH12を被印刷物ME1に印刷し、選択されたパッチPA2のcmyk値を調整目標T0のLab値T_L,T_a,T_bに反映させてもよい。
尚、カラーチャートCH11,CH12をカラーチャートCH1と総称する。
以上のようにして、測色値を基準として調整目標T0が受け付けられる。
以上のようにして、複数のパッチPAから選ばれたパッチPA2に対応する色を表す値が調整目標T0として受け付けられる。
ホスト装置100は、調整目標T0に基づいて調整する調整範囲A0を色空間全体にするか否かの指定を調整範囲指定欄850において受け付ける。図7に示す調整範囲指定欄850の複数の指定項目には、図示を省略しているが、「入力空間全域」と「半径」とが含まれている。「入力空間全域」が指定された場合、調整範囲A0は色空間全体に設定される。「半径」が指定された場合、ホスト装置100は、図11Bに示すように目標受付領域840の「Radius」の入力欄に調整点P0を基点とした半径の入力を受け付ける。この半径は、例えば、第一の色空間CS1におけるユークリッド距離の相対値0〜100%で表現される。図11Cには、半径(Radius)が指定された場合の調整範囲A0の例が模式的に示されている。
ホスト装置100は、調整対象プロファイル550の対応関係を規定するためのレンダリングインテントの指定をインテント指定欄860において受け付ける。図7に示すインテント指定欄860の複数の指定項目は、図示を省略しているが、「Perceptual」(知覚的)、「Relative Colorimetric」(相対的測色的)、及び、「Saturation」(彩度重視)の3種類である。むろん、指定項目に「Absolute Colorimetric」(絶対的測色的)が含まれてもよいし、「Perceptual」と「Relative Colorimetric」と「Saturation」の内の一部が指定項目に無くてもよい。図7には、指定インテントとして「Perceptual」が指定されている例が示されている。
まず、ホスト装置100は、目標受付領域840に入力された各調整点P0について、プロファイル選択欄811〜813で指定された色変換用のプロファイル(プロファイルの組合せを含む。)に従って現在の出力値CurrentOutを求める(S104)。これは、被印刷物ME1に形成される出力画像IM0の色に対応する出力色cmykpを基準として調整を行うためである。指定インテントに応じた情報がプロファイルにある場合は、指定インテントに応じた情報に従って色変換が行われる。
CurrentOut=ficc(InputProfile,A2B,Input)
上記(a−2)の場合、調整対象プロファイル550は自動的に出力プロファイル620となり、以下の式により現在の出力値CurrentOutを算出することができる(図15参照)。
CurrentOut=ficc(OutputProfile,B2A,Input)
上記(a−3)の場合、調整対象プロファイル550は自動的にデバイスリンクプロファイル630となり、以下の式により現在の出力値CurrentOutを算出することができる(図15参照)。
CurrentOut=ficc(DLProfile,A2B0,Input)
上記(b−1),(b−2)の場合、調整対象プロファイル550が入力プロファイル610であっても出力プロファイル620であっても、以下の式により現在の出力値CurrentOutを算出することができる(図15参照)。
CurrentOut=ficc(OutputProfile,B2A,ficc(InputProfile,A2B,Input))
上記(a−1−1)の場合、以下の式により目標出力値TargetOutを算出することができる(図18参照)。
TargetOut=ficc(InputProfile,A2B,Input+AdjustData)
上記(a−1−2)の場合、以下の式により目標出力値TargetOutを算出することができる(図18参照)。
TargetOut=ficc(InputProfile,A2B,Input)+AdjustData
上記(a−2−1)の場合、以下の式により目標出力値TargetOutを算出することができる(図18参照)。
TargetOut=ficc(OutputProfile,B2A,Input+AdjustData)
上記(a−2−2)の場合、以下の式により目標出力値TargetOutを算出することができる(図18参照)。
TargetOut=ficc(OutputProfile,B2A,Input)+AdjustData
上記(a−3−1)の場合、以下の式により目標出力値TargetOutを算出することができる(図18参照)。
TargetOut=ficc(DLProfile,A2B0,Input+AdjustData)
上記(a−3−2)の場合、以下の式により目標出力値TargetOutを算出することができる(図18参照)。
TargetOut=ficc(DLProfile,A2B0,Input)+AdjustData
上記(b−1−1)の場合、以下の式により目標出力値TargetOutを算出することができる(図18参照)。
TargetOut
=ficc(OutputProfile,B2A,ficc(InputProfile,A2B,Input+AdjustData))
上記式は、調整対象プロファイル550が出力プロファイル620であっても同じになる。
上記(b−1−2)の場合、以下の式により目標出力値TargetOutを算出することができる(図18参照)。
TargetOut
=ficc(OutputProfile,B2A,ficc(InputProfile,A2B,Input))+AdjustData
上記式は、調整対象プロファイル550が出力プロファイル620であっても同じになる。
上記(b−1−3)の場合、以下の式により目標出力値TargetOutを算出することができる(図18参照)。
TargetOut
=ficc(OutputProfile,B2A,ficc(InputProfile,A2B,Input)+AdjustData)
上記式は、調整対象プロファイル550が出力プロファイル620であっても同じになる。
Input_P=Input
TargetOut_P=TargetOut
CurrentOut_P=CurrentOut
調整目標T0の相対値を調整対象プロファイル550の出力色空間CS5で表すと、TargetOut_P−CurrentOut_Pとなる。
Input_P=Input
TargetOut_P=ficc(OutputProfile,A2B,TargetOut)
調整対象プロファイル550の調整目標値TargetOut_P(Lab値)を目標出力値TargetOut(cmyk値)から求めるのは、出力画像IM0の色に対応する出力色cmykpを基準として調整を行うためである。
CurrentOut_P=ficc(InputProfile,A2B,Input)
調整目標T0の相対値を調整対象プロファイル550の出力色空間CS5で表すと、TargetOut_P−CurrentOut_Pとなる。
Input_P= ficc(InputProfile,A2B,Input)
TargetOut_P=TargetOut
CurrentOut_P=CurrentOut
調整目標T0の相対値を調整対象プロファイル550の出力色空間CS5で表すと、TargetOut_P−CurrentOut_Pとなる。
図7で示した調整範囲指定欄850及び目標受付領域840への入力により、調整量AdjustDataには調整範囲A0が設定される。調整範囲指定欄850に対して「半径」が指定された場合、基本的には、入力値Input_Pに対する出力値の調整量を最大にして調整範囲A0の境界で調整量を0にするようにしている。ただし、実際の調整は調整対象プロファイル550の格子点GD0に対して行われるため、設定された調整範囲A0よりも広い範囲まで調整が影響することがある。
まず、図22Aに示すように、ホスト装置100は、各調整点P0について、調整点P0に最も近い格子点である最近傍格子点GDnearestに対する出力値の調整量AD1を決定する(図5のS110)。図22Aには、入力色空間CS4の或る座標軸上に調整点P0(入力値Input_P)が2点指定された場合の出力値の調整量AD1を決定する例を示している。図22Aの例では、入力値Input_Pに対する調整量AdjustDataをそのまま最近傍格子点GDnearestに対する出力値の調整量AD1にしている。むろん、本技術は、最近傍格子点GDnearestに対する出力値の調整量AD1を調整量AdjustDataにすることに限定されない。
むろん、本技術は、補間演算にスプライン関数を用いることに限定されない。
以上のようにして、第二の色空間CS2において現在の出力値CurrentOutが目標出力値TargetOutに近付くように調整対象プロファイル550の対応関係が調整される。指定インテントに応じた情報が調整対象プロファイル550にある場合は、指定インテントに応じた対応関係において調整対象プロファイル550が調整される。
(手順1)測色機を使わず、目視で色を合わせたいユーザーを対象として、目標となる色を表す色サンプルがあるとする。合わせたい色の周辺の色を配置した調色チャートを表す調色チャートデータがあり、これを入力プロファイルと出力プロファイルとで変換し、調色チャートを印刷する。ユーザーは、この調色チャートの中から目標となる色に最も近いパッチを選び、このパッチを形成したCMYK値を得る。CMYK色空間において前記CMYK値を目標としてプロファイルを調整する。
(手順2)測色機を使わず、目視で色を合わせたいユーザーを対象として、目標となる色を表す色サンプルがあるとする。合わせたい色の入力データ(CMYKin)に対する現在のプロファイルの組合せでの出力データ(cmykp)とその周辺の色を配置した調色チャートを印刷する。ユーザーは、この調色チャートの中から目標となる色に最も近いパッチを選び、このパッチを形成したcmyk値を得る。cmyk色空間において前記cmyk値を目標としてプロファイルを調整する。
(原因1)調整点P0の目標T0の色がプリンター200の色再現域外にあるため、調整後の色を再現することができない。
(原因2)複数の調整点が近傍にあり、これらの調整点の入力色をプロファイルに従って色変換する際に参照される格子点が重なってしまっており、このような格子点に対して最適な調整量が設定されない場合がある。
(原因3)カラーチャートのパッチの測色値にばらつきがあり、このばらつきが調整目標T0に影響している。
図23は、図5で示したプロファイル調整処理の後に行われる誤差要因対策出力処理の例を示している。図24は、目標色彩値Labt(S302参照)を算出する式を模式的に例示している。図25は、調整後の出力色彩値Labs(S304参照)を算出する式を模式的に例示している。図26は、S312において参照される誤差要因対策テーブルTAを模式的に例示している。図27は、図23のS310で行われる誤差要因判別処理の例を示している。図23,27の処理も、順番を入れ替える等、適宜、変更可能である。ここで、図23のS302〜S308は、誤差取得工程ST6、誤差取得機能FU6、及び、誤差取得部U6に対応している。図23のS310は、誤差要因判別工程ST7、誤差要因判別機能FU7、及び、誤差要因判別部U7に対応している。図23のS312は、出力工程ST8、出力機能FU8、及び、出力部U8に対応している。
図2に示す各目標色Ctのカラーパッチの測色値LabOrを(LOr,aOr,bOr)とし、プリンター200で印刷されたカラーチャートCH1の各パッチの測色値Labpを(Lp,ap,bp)とする。PCS CS3における調整量AdjustDataは、測色値LabOr,Labpで表すことができる。
AdjustData=(LOr−Lp,aOr−ap,bOr−bp)
Labt=ficc(OutputProfile,A2B,ficc(OutputProfile,B2A,
ficc(InputProfile,A2B,Input)+AdjustData))
また、調整後の調整対象プロファイル550を使用して得られるシミュレーション色彩値Labsは、以下の式により算出することができる。
Labs=ficc(OutputProfile,A2B,
ficc(AdOutputProfile,B2A,ficc(InputProfile,A2B,Input)))
ここで、AdOutputProfileは調整後の出力プロファイル620を表す。
図13に示す選択パッチPA2のデバイスカラー値Dcをcmyk値cmykp_t(図2参照)とし、現在色パッチPA1のデバイスカラー値Dcをcmyk値cmykpとする。CMYK色空間(CS2)における調整量AdjustDataは、cmyk値cmykp_tからcmyk値cmykpを差し引いた値で表すことができる。
Labt=ficc(OutputProfile,A2B,ficc(OutputProfile,B2A,
ficc(InputProfile,A2B,Input))+AdjustData)
また、調整後の調整対象プロファイル550を使用して得られるシミュレーション色彩値Labsは、以下の式により算出することができる。
Labs=ficc(OutputProfile,A2B,
ficc(AdOutputProfile,B2A,ficc (InputProfile,A2B,Input)))
Labt=ficc(InputProfile,A2B,Input+AdjustData)
(a−1−2)色変換用に入力プロファイル610のみ指定されて調整対象色空間CS6に出力色空間CS5が指定された場合。
Labt=ficc(InputProfile,A2B,Input)+AdjustData
Labt
=ficc(OutputProfile,A2B,ficc(OutputProfile,B2A,Input+AdjustData))
(a−2−2)色変換用に出力プロファイル620のみ指定されて調整対象色空間CS6に出力色空間CS5が指定された場合。
Labt
=ficc(OutputProfile,A2B,ficc(OutputProfile,B2A,Input)+AdjustData)
Labt
=ficc(OrOutputProfile,A2B,ficc(DLProfile,A2B0,Input+AdjustData))
ここで、OrOutputProfileはデバイスリンクプロファイル630の元の出力プロファイルを表す。
(a−3−2)色変換用にデバイスリンクプロファイル630が指定されて調整対象色空間CS6に出力色空間CS5が指定された場合。
Labt
=ficc(OrOutputProfile,A2B,ficc(DLProfile,A2B0,Input)+AdjustData)
Labt=ficc(OutputProfile,A2B,ficc(OutputProfile,B2A,
ficc(InputProfile,A2B,Input+AdjustData)))
尚、上記式は、調整対象プロファイル550が出力プロファイル620であっても同じになる。
(b−1−2)色変換用にプロファイル610,620の組合せが指定されて調整対象に入力プロファイル610が指定され、調整対象色空間CS6に出力プロファイル620の出力色空間CS5が指定された場合。
Labt=ficc(OutputProfile,A2B,ficc(OutputProfile,B2A,
ficc(InputProfile,A2B,Input))+AdjustData)
尚、上記式は、調整対象プロファイル550が出力プロファイル620であっても同じになる。
(b−1−3)色変換用にプロファイル610,620の組合せが指定されて調整対象に入力プロファイル610が指定され、調整対象色空間CS6にPCS CS3が指定された場合。
Labt=ficc(OutputProfile,A2B,ficc(OutputProfile,B2A,
ficc(InputProfile,A2B,Input)+AdjustData))
尚、上記式は、調整対象プロファイル550が出力プロファイル620であっても同じになる。
Labs=ficc(AdInputProfile,A2B,Input)
ここで、AdInputProfileは調整後の入力プロファイル610を表す。
(a−2)色変換用に出力プロファイル620のみ指定された場合。
Labs=ficc(OutputProfile,A2B,ficc(AdOutputProfile, B2A,Input))
ここで、AdOutputProfileは調整後の出力プロファイル620を表す。
(a−3)色変換用にデバイスリンクプロファイル630が指定された場合。
Labs=ficc(OrOutputProfile,A2B,ficc(AdDLProfile,A2B0,Input))
ここで、AdDLProfileは調整後のデバイスリンクプロファイル630を表す。
Labs=ficc(OutputProfile,A2B,
ficc(OutputProfile,B2A,ficc(AdInputProfile,A2B,Input)))
(b−2)色変換用にプロファイル610,620の組合せが指定されて調整対象に出力プロファイル620が指定された場合。
Labs=ficc(OutputProfile,A2B,
ficc(AdOutputProfile,B2A,ficc(InputProfile,A2B,Input)))
以上により、調整目標T0及び調整後の調整対象プロファイル550に基づいて、調整点P0において調整後の調整対象プロファイル550に生じる目標T0からの誤差(Er)が求められ、誤差要因DA1を判別する調整点が抽出される。
(対策1−1)調色カラーチャートCH12(図13参照)を印刷し、このカラーチャートCH12から再現したい色のパッチPA2を選んでデバイスカラー値Dcを調整目標T0として入力すること。
(対策1−2)プロファイルを生成するソフトウェアを別途使用し、被印刷物ME1の単位面積当たりのインク使用量を表すインク打ち込み量制限値を増やしてプロファイルを作り直すこと。
(対策1−3)1ラスターのドットを形成する走査回数を表す印刷パス数を増やすこと。
上記対策1−2があるのは、被印刷物ME1の単位面積当たりのインク使用量が増えることにより色再現域が拡がるためである。
上記対策1−3があるのは、印刷パス数が増えると第一の色のインクドットが乾燥してから第二の色のインクドットを重ねることができ、第一の色のインクと第二の色のインクとが液状で混ざらず、すなわち、減法混色とならず、色再現域が拡がるためである。
(対策2−1)互いに近傍にある調整点の一部を調整対象から外すこと。
(対策2−2)測色をやり直すこと。
(対策2−3)調整対象プロファイル550のデータサイズ(具体的には格子点数)を増やすこと。
上記対策2−2があるのは、互いに近傍にある複数の調整点に対する目標T0を設定する際に生じた測色誤差の影響が少なくなる可能性があるためである。
上記対策2−3があるのは、調整対象プロファイル550の格子点間隔が狭まることにより、複数の調整点の入力色を色変換する際に参照される格子点の重複が少なくなる可能性があるためである。
(対策3)測色をやり直すこと。
尚、上記対策3があるのは、調整点P0の目標T0を設定する際に生じた測色誤差の影響が少なくなる可能性があるためである。
LabPi=ficc(InputProfile,A2B,CMYKPi)
S406の後、ホスト装置100は、判定結果に応じて処理を分岐させる(S408)。Lab値LabPiがプリンター200の色再現域外である場合には、誤差要因ID=1のフラグをセットして(S410)、処理をS412に進める。Lab値LabPiがプリンター200の色再現域内である場合には、S410の処理を行わずに処理をS412に進める。
設定調整点Piが存在する格子に隣接する格子に存在する近傍調整点P2の入力色は、格子点gd2,gd3,gd5,gd6を参照することによりcmyk色空間の出力色に変換される。この場合、格子点gd2,gd5の調整に調整点Pi,P2の調整量AdjustDataが干渉してしまう。
設定調整点Piが存在する格子に角が合った格子に存在する近傍調整点P3の入力色は、格子点gd5,gd6,gd8,gd9を参照することによりcmyk色空間の出力色に変換される。この場合、格子点gd5の調整に調整点Pi,P3の調整量AdjustDataが干渉してしまう。
以上より、設定調整点Piが存在する格子と同じ格子、設定調整点Piが存在する格子に隣接する格子、及び、設定調整点Piが存在する格子に角が合った格子に調整点が存在すれば、調整対象プロファイル550の入力色空間CS4において同じ格子点GD0の出力座標値を調整対象としている調整点があると判断することができる。
|LPi−LPj|<Lth、且つ、
|aPi−aPj|<ath、且つ、
|bPi−bPj|<bth
を満たす場合、設定調整点Piについて同じ格子点GD0の出力座標値を調整対象としている調整点があると判断することができる。ここで、閾値LthはL値LPi,LPjの差に対する正の閾値であり、例えば、L軸方向における格子点間隔の1.0〜2.0倍程度にすることができる。閾値athはa値aPi,aPjの差に対する正の閾値であり、例えば、a軸方向における格子点間隔の1.0〜2.0倍程度にすることができる。閾値bthはb値bPi,bPjの差に対する正の閾値であり、例えば、b軸方向における格子点間隔の1.0〜2.0倍程度にすることができる。
S412の後、ホスト装置100は、判定結果に応じて処理を分岐させる(S414)。設定調整点Piについて同じ格子点GD0の出力座標値を調整対象としている調整点がある場合には、誤差要因ID=2のフラグをセットして(S416)、処理をS418に進める。設定調整点Piについて同じ格子点GD0の出力座標値を調整対象としている調整点が無い場合には、S416の処理を行わずに処理をS418に進める。
むろん、D≧Dthである場合にID=3のフラグをセットし、D<Dthである場合にS426の処理を行わずに誤差要因判別処理を終了させてもよい。
誤差要因判別処理の終了後、ホスト装置100は、図23のS312において誤差要因DA1のリストの出力処理を行い、誤差要因対策出力処理を終了させる。
以上より、調整対象プロファイル550の入力色空間CS4において同じ格子点GD0の出力座標値を調整対象としている複数の調整点P0が有ると判断された場合に誤差要因DA1として調整点P0同士が近傍にある旨が出力され、対応する対策DA2も出力される。前述の表示を見たユーザーは、表示に従って誤差(Er)に対する対策を容易に取ることができ、容易に誤差(Er)を少なくしてプロファイルを調整する精度を向上させることができる。
例えば、誤差要因DA1を誤差要因表示欄715に直接表示してもよいし、対策DA2の表示欄に対策DA2を直接表示してもよい。
また、ホスト装置100が各調整点P0について少なくとも誤差要因DA1、及び、対策DA2を示したリストの印刷データをプリンター200に送信し、前記印刷データを受信したプリンター200が前記リストを被印刷物ME1に印刷してもよい。この場合も、ホスト装置100において誤差要因DA1、及び、対策DA2の出力処理が行われることになる。
さらに、ホスト装置100が各調整点P0について誤差要因DA1、及び、対策DA2を音声出力装置117から音声出力してもよい。この場合も、ホスト装置100において誤差要因DA1、及び、対策DA2の出力処理が行われることになる。
本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、出力デバイスは、インクジェットプリンターに限定されず、レーザープリンターといった電子写真方式のプリンター、3次元プリンター、表示装置、等でもよい。
画像を形成する色材の種類は、C,M,Y,Kに限定されず、C,M,Y,Kに加えて、Lc、Lm、Yよりも高濃度のDy(ダークイエロー)、Or(オレンジ)、Gr(グリーン)、Kよりも低濃度のLk(ライトブラック)、画質向上用の無着色の色材、等を含んでもよい。
むろん、第二の色空間は、cmyk色空間に限定されず、CMY色空間、RGB色空間、等でもよい。
ターゲットデバイスは、ターゲット印刷機に限定されず、表示装置等でもよい。
むろん、第一の色空間は、CMYK色空間に限定されず、CMY色空間、RGB色空間、等でもよい。
また、調整対象色空間として選択可能な色空間は、第一の色空間と第二の色空間とプロファイル接続空間との3種類に限定されず、第一の色空間と第二の色空間との2種類でもよいし、第一の色空間とプロファイル接続空間との2種類でもよいし、第二の色空間とプロファイル接続空間との2種類でもよい。
誤差要因は、上述した3要因に限定されず、さらに別の要因を含んでもよい。また、上述した3要因の一部を判別しない場合も、本技術に含まれる。例えば、図27のS402〜S410における誤差要因ID=1の誤差要因の判別処理を省略してもよいし、図27のS412〜S416における誤差要因ID=2の誤差要因の判別処理を省略してもよいし、図27のS420〜S426における誤差要因ID=3の誤差要因の判別処理を省略してもよい。
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、色空間の座標値の変換に使用するプロファイルの調整を容易にする技術等を提供することができる。むろん、独立請求項に係る構成要件のみからなる技術でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
また、上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術及び上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
Claims (13)
- 色空間の座標値の変換に使用するプロファイルを調整するプロファイル調整方法であって、
調整の目標を設定する調整点の座標に少なくとも基づいて、該調整点において調整後のプロファイルに前記目標からの誤差が生じる要因を判別する誤差要因判別工程と、
判別された要因と、前記誤差への該判別された要因に対応する対策と、の少なくとも一方の情報を出力する出力工程と、を含む、プロファイル調整方法。 - 前記調整点における調整の目標を受け付ける目標受付工程と、
受け付けられた前記目標に基づいて前記プロファイルを調整するプロファイル調整工程と、をさらに含み、
前記誤差要因判別工程では、少なくとも前記調整点の座標に基づいて、該調整点において前記プロファイル調整工程による調整後のプロファイルに前記目標からの誤差が生じる要因を判別する、請求項1に記載のプロファイル調整方法。 - 前記調整点の座標に基づく色のパッチを有するカラーチャートの出力処理を行うカラーチャート出力工程と、
前記パッチの測色値を取得する測色値取得工程と、をさらに含み、
前記目標受付工程では、前記測色値を基準として前記目標を受け付ける、請求項2に記載のプロファイル調整方法。 - 前記調整点の座標に基づく複数の色のパッチを有するカラーチャートの出力処理を行うカラーチャート出力工程をさらに含み、
前記目標受付工程では、前記複数のパッチから選ばれたパッチに対応する色を表す値を前記目標として受け付ける、請求項2に記載のプロファイル調整方法。 - 前記調整点における前記目標と、前記調整後のプロファイルと、に基づいて、前記調整点において前記調整後のプロファイルに生じる前記目標からの誤差を求める誤差取得工程をさらに含み、
前記出力工程では、前記誤差取得工程において求められた誤差を出力する、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のプロファイル調整方法。 - 前記出力工程では、前記調整点において前記調整後のプロファイルに生じる前記目標からの誤差が許容される判定基準を満たす場合には、前記情報を出力しない、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のプロファイル調整方法。
- 第一の色空間の第一座標値と第二の色空間の第二座標値との対応関係を規定したリンクプロファイル、前記第一座標値とプロファイル接続空間の第三座標値との対応関係を規定した入力プロファイル、及び、前記第三座標値と前記第二座標値との対応関係を規定した出力プロファイルの内の2種類以上のプロファイルの中からいずれか一つを調整対象の前記プロファイルとして受け付ける調整対象プロファイル指定工程をさらに含む、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載のプロファイル調整方法。
- 前記誤差要因判別工程では、プロファイル接続空間の第三座標値と出力デバイスに依存する第二の色空間の第二座標値との対応関係を規定した出力プロファイルと、前記調整点の座標と、に基づいて前記調整点が前記出力デバイスの色再現域外にあるか否かを判断し、
前記出力工程では、前記調整点が前記出力デバイスの色再現域外にあると判断された場合に前記要因として前記調整点が前記出力デバイスの色再現域外にある旨を出力する、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のプロファイル調整方法。 - 前記誤差要因判別工程では、前記プロファイルの入力色空間において同じ格子点の出力座標値を調整対象としている複数の前記調整点の有無を判断し、
前記出力工程では、前記誤差要因判別工程において有と判断された場合に前記要因として調整点同士が近傍にある旨を出力する、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載のプロファイル調整方法。 - 前記調整点の座標に基づく複数の色のパッチを有し、該複数のパッチが同じ出力色の複数の特定パッチを含むカラーチャートの出力処理を行うカラーチャート出力工程と、
前記複数の特定パッチのそれぞれの測色値を取得する特定パッチ測色値取得工程と、をさらに含み、
前記誤差要因判別工程では、前記特定パッチ測色値取得工程において取得された複数の測色値のばらつきが所定の許容範囲を超えているか否かを判断し、
前記出力工程では、前記ばらつきが前記許容範囲を超えていると判断された場合に前記要因としてパッチの測色値のばらつきが大きい旨を出力する、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載のプロファイル調整方法。 - 前記出力工程では、前記誤差要因判別工程による判別対象の要因のそれぞれについて、該要因と、前記誤差への該要因に対応する対策と、を対応付けた情報テーブルから、前記誤差要因判別工程において判別された要因、及び、前記誤差への該判別された要因に対応する対策を読み出して出力する、請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載のプロファイル調整方法。
- 色空間の座標値の変換に使用するプロファイルを調整するためのプロファイル調整プログラムであって、
調整の目標を設定する調整点の座標に少なくとも基づいて、該調整点において調整後のプロファイルに前記目標からの誤差が生じる要因を判別する誤差要因判別機能と、
判別された要因と、前記誤差への該判別された要因に対応する対策と、の少なくとも一方の情報を出力する出力機能と、をコンピューターに実現させる、プロファイル調整プログラム。 - 色空間の座標値の変換に使用するプロファイルを調整するプロファイル調整装置であって、
調整の目標を設定する調整点の座標に少なくとも基づいて、該調整点において調整後のプロファイルに前記目標からの誤差が生じる要因を判別する誤差要因判別部と、
判別された要因と、前記誤差への該判別された要因に対応する対策と、の少なくとも一方の情報を出力する出力部と、を含む、プロファイル調整装置。
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