JP2019021794A - 機能構造体製造方法及びフォトレジスト処理装置 - Google Patents
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Abstract
Description
フォトリソグラフィにおいて、フォトレジストは、その感光性を利用して形状の作り込みが行われる主要な材料であり、ポジ型とネガ型が知られている。ポジ型は、高分子の結合が感光によって切断され、現像液に対して可溶となることでパターン形成が行われる。ネガ型の場合、モノマーが感光して架橋反応が生じ、重合により現像液に対して不溶となる。これにより、パターン形成が行われる。近年では、露光の際の光エネルギーの少なさを補償するため、露光によって酸を連鎖的に発生させる化学増幅型のフォトレジストも多く使用されるようになってきている。
このような下地層をエッチングする際のマスクとしてのフォトレジストパターンの利用の他に、フォトレジストパターンをマスクとして膜堆積によって機能構造体を形成するプロセスが採用されることがある。このプロセスは、堆積させた膜のうちの不要部分をフォトレジストとともに除去することからリフトオフ法と呼ばれる。
次に、Nメチルピロリドン(NMP)のような剥離液でフォトレジストパターン1を剥離(リフトオフ)する。この際、フォトレジストパターン1の上面に載っている堆積膜20も一緒に除去される。この結果、基板3上に機能層2が形成され、機能構造体が得られる。
上述した従来のリフトオフ法において、機能層用の膜の堆積工程では、基板をホットプレートに載置する等して基板を加熱しながら行うことが好ましい。この理由は、膜の堆積速度(成膜速度)は一般的に温度依存性があり、より温度を高くした方が成膜速度は高くなるからである。
しかしながら、発明者の研究によると、例えば100℃を超える温度まで基板を加熱しながら膜堆積を行うと、図10の(A)(B)で示すようなフォトレジストパターン1の変形が生じ、堆積する膜の形状精度が低下する問題があることが判明した。したがって、従来の方法では、膜堆積時の温度には上限があり、成膜速度を高めることで生産性を向上させることができなかった。
後処理は、特にポジ型のフォトレジストを使用した場合に多く採用される工程であり、フォトレジストパターンに対して紫外線を照射し、架橋反応により重合を進めることで耐熱性を向上させる処理である。この処理はハードニングと呼ばれることもあり、硬化処理と呼ばれることもある。以下、この明細書では、「ハードニング」の用語で総称する。
この出願の発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、ハードニングによってフォトレジストパターンの耐熱性を向上させつつも下地に対する結合が強固にならないようにし、剥離が容易で残渣が生じにくい優れた製造技術を提供することを目的としている。
基板上にフォトレジストパターンを形成するフォトレジストパターン形成工程と、
フォトレジストパターン形成工程の後、フォトレジストパターンに紫外光を照射してフォトレジストパターンを硬化させる向上させるハードニング工程と、
ハードニング工程の後、基板上のフォトレジストパターンに覆われていない部位に対して機能層用の膜を堆積させる膜堆積工程と、
膜堆積工程の後、フォトレジストパターンとフォトレジストパターンの上に載った機能層用の膜を除去するリフトオフ工程とを有しており、
ハードニング工程は、フォトレジストの露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線の積算光量が露光感光波長範囲の光の積算光量に比べて多くなるように当該紫外線を照射する工程であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、前記請求項1の構成において、前記ハードニング工程は、330nmより長い波長の光に比べて330nm以下の紫外線を高い照度で照射する工程であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発明は、前記請求項1又は2の構成において、前記フォトレジストは、前記露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線に対する吸収率が前記露光感光波長範囲の光に対する吸収率に比べて大きいという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、前記請求項1乃至3いずれかの構成において、前記フォトレジストは、ポジ型であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項5記載の発明は、前記請求項1乃至4いずれかの構成において、前記フォトレジストは、0.1重量パーセント以上の重合開始剤を含むという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項6記載の発明は、前記請求項1乃至5いずれかの構成において、前記ハードニング工程では、前記基板の温度を100℃以下とするという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項7記載の発明は、前記請求項1乃至4いずれかの構成において、前記ハードニング工程では、前記基板の温度を30℃以下とするという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項8記載の発明は、前記請求項1乃至5いずれかの構成において、前記ハードニング工程では、前記紫外線照射による加熱以外には前記基板を加熱しないという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項9記載の発明は、前記請求項1乃至8いずれかの構成において、前記ハードニング工程では、前記基板を冷却しながら前記紫外線を照射するという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項10記載の発明は、
紫外線を発する光源を含む照射ユニットと、
フォトレジストパターンが形成された基板が載置されるステージと
を備えており、
照射ユニットは、前記フォトレジストパターンを形成するフォトレジストの露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線を、露光感光波長範囲の光に比べて多い積算光量となるよう基板に照射するユニットであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項11記載の発明は、前記請求項10の構成において、前記照射ユニットは、前記露光感光波長範囲の光の透過率に比べて前記露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線の透過率が高いフィルタを備えているという構成を有する。
また、請求項3記載の発明によれば、上記効果に加え、フォトレジストの露光感光波長よりも短い波長の紫外線に対する吸収率が露光感光波長範囲の光に対する吸収率に比べて大きいので、フォトレジストの残渣を少なくするのが容易になる。
また、請求項4記載の発明によれば、上記効果に加え、フォトレジストがポジ型であるので、ハードニングによる耐熱性向上の効果が顕著であり、発明の意義がより発揮される。
また、請求項5記載の発明によれば、上記効果に加え、ハードニングの際の基板の温度を100℃以下であるので、ハードニングに要する時間を短くできる。
また、請求項6記載の発明によれば、上記効果に加え、ハードニングの際の基板の温度を30℃以下であるので、ハードニングに要する時間をさらに短くできる。
また、請求項7記載の発明によれば、ハードニング工程において基板は紫外線照射による加熱以外には加熱されないので、ハードニングの処理時間の管理が容易で、このためフォトレジストの残渣を少なくするのがさらに容易になる。
また、請求項8記載の発明によれば、ハードニングの際に基板が冷却されるので、この点でハードニングの時間管理がさらに容易になり、フォトレジストの残渣を少なくするのがさらに容易になる。
また、請求項11記載の装置によれば、上記効果に加え、フィルタより波長制御が行われるので、最適なレジスト処理の結果を得るのが容易である。
図1は、実施形態の機能構造体製造方法の概略を示した図である。実施形態の機能構造体製造方法は、リフトオフ法を採用している。即ち、図1(1)〜(3)に示すように、基板3上にフォトレジストを塗布してフォトレジスト層10を形成し、所定のパターンの光で露光した後に現像することで、フォトレジストパターン1を得る。
発明者は、ハードニング工程を追加した際に生じるリフトオフ後の残渣の問題を解決するには、フォトレジストパターンをハードニングしつつも、下地に対するフォトレジストパターンの結合が強固にならないようにすることを意図した。その方策として、ハードニングの作用がフォトレジストパターンの深部にまで達しないようにすることが有効ではないかと考えた。これを達成する技術構成について鋭意研究したところ、ハードニングの際の紫外線の波長を工夫すると良いことが判ってきた。
図2に分光透過率を示したフォトレジストは、i線(365nm)で露光されることが想定されている。即ち、露光感光波長は365nmである。したがって、図2に示すように、フォトレジストは365nmにおいて十分な透過率を有する。そして、365nmより短い波長における透過率は、365nmにおける透過率よりも低くなっている。
露光感光波長範囲とは、露光前のフォトレジストの透過率と露光後のフォトレジストの透過率に差異がある波長範囲をいう。例えば図2に示すようなノボラック系樹脂からなるレジストの場合は、300nm〜480nmの波長範囲を露光感光波長範囲という。
この実験では、基板上にフォトレジストパターンを形成し、そのフォトレジストパターンの耐熱性を調べるため、ホットプレート上で基板を加熱してフォトレジストパターンの変形が生じているかどうか確認した。ホットプレート上での加熱テストは、100℃、120℃、140℃の三つの条件とし、加熱時間はいずれも5分とした。
尚、この実験では、フォトレジストとしては、ノボラック系であるJSR(株)製のLUMILON(登録商標)LPシリーズが使用され、フォトレジストパターン形成の際の露光波長は365nmを使用した。また、現像液としては、(2.38%、TMAHaq (温度条件;23℃)、60秒)が使用された。
図4は、図3に結果を示した実験における波長制御について示した概略図である。このうち、図4(A)は波長制御をしていない場合の照射スペクトルを示し、図4(B)は、波長制御をした場合の照射スペクトルを示す。この実施形態では、波長制御はフィルタにより行われるから、図4(A)は、光源として用いたランプの発光スペクトルに相当しており、図4(B)はフィルタを透過した後のスペクトルに相当している。
図3には、各加熱テストの後の各サンプルの概略断面形状(電子顕微鏡写真をイラスト化したもの)が示されている。また、図3には、各サンプルにおいてフォトレジストパターンをリフトオフした後の残渣の有無が示されている。○は残渣がないか又はあっても少量であることを意味し、×は多くの残渣ことをそれぞれ意味する。
一方、ハードニング工程を行ったサンプルB〜Dでは、問題となるフォトレジストパターンの変形はいずれの加熱温度でも生じていない。したがって、ハードニングによりフォトレジストパターンの耐熱性が向上することが確認された。
一方、波長制御を行う場合でハードニングの際の温度が30℃であるサンプルCについては、フォトレジストの残渣は発生しても少量であり、好適であった。また、ハードニングにおいて波長制御を行い且つ温度100℃としたサンプルDの場合、140℃の加熱テストの場合には残渣が多く発生するが、100℃や120℃の加熱テストの場合、残渣は少なく実用上採用可能であった。
上述したように、ハードニングは、フォトレジストパターンを形成するフォトレジストに架橋反応を生じさせて重合度を高める処理である。この場合、図5(A)に示すようなフォトレジストパターン1に対して、従来のように露光感光波長範囲を含む波長域の光を高い照度で照射することによりハードニングを行うと、図5(B)に示すように、パターンの深さ方向の全域において架橋反応が生じて重合度が高められると考えられる(図5において、重合度が高められたフォトレジストパターン1の領域を1’で示す)。このため、フォトレジストパターン1の下地に対する結合が強固となり、リフトオフ後の残渣が多く発生すると考えられる。
尚、ハードニングに要する時間であるが、発明者の研究によると、3秒〜7秒程度の短い時間で上記耐熱性の向上の効果が得られる。
図6(A)に示すように、従来のハードニング工程は、例えば、基板の温度が100℃程度である状態から紫外線照射を開始し、160℃程度まで70秒間かけて基板を加熱する間、紫外線照射を継続する。
一方、図6(B)に示すように、上記実施形態に属する一実施例では、30℃を少し下回る温度で、10秒間紫外線を照射するのみである。
このように、実施形態の方法では、100℃以下の低い温度でハードニングを行うので、昇温及び降温に要する時間が短くなり、このためハードニングに要する全体の時間が短縮される。したがって、スループットが短くなり、生産性が向上する。そして、副次的に、フォトレジストパターン1の架橋反応が緩和されて下地との接触部分の重合度を表層部の重合度に比べて低くするという効果がより顕著となる。
フォトレジストの露光感光波長範囲よりも短い波長を使用してハードニングを行う点は、上述したようにハードニングのフォトレジストの厚み方向における進行を緩やかにし、フォトレジストパターンにおける下地との境界部分の重合度を低いままとするのを容易にする意義を有する。この際、露光感光波長範囲よりも短い波長の光に対する吸収率が露光感光波長範囲の光に対する吸収率に比べて大きいというフォトレジストの特性は、深い部分には光が到達しにくくなるので、下地との境界部分の重合度を低いままとするのをさらに容易にするという意義を有する。
尚、ハードニングは露光工程の後に行われるので、露光感光波長範囲よりも短い波長の光に対する吸収率が露光感光波長範囲の光に対する吸収率に比べて大きいという関係は、露光後のフォトレジストにおいて成立していれば足りる。
また、フォトレジストによっては特に重合開始剤がなくても紫外線照射により架橋反応が生じるものがあるが、0.1重量パーセント程度以上の割合で重合開始剤を含むことが好ましい。
図7に示す装置は、上記実施形態の機能構造体製造方法に使用される装置であって、ハードニング工程を実施する装置である。この装置は、紫外線を発する光源41を含む照射ユニット4と、ステージ5とを備えている。
照射ユニット4は、処理対象物であるフォトレジストパターン1を形成する際の露光における当該フォトレジストの露光感光波長範囲よりも短い波長の光を、当該露光感光波長範囲の光に比べて高い照度で照射するユニットである。この実施形態では、照射ユニット4は、フィルタ42によってこのような波長制御を行うユニットである。具体的には、光源41としては図4(1)に示すような発光スペクトルの高圧水銀ランプが使用されており、330nmより長い波長の光を遮断するカットフィルタ42が光源1とステージ5との間に配置されている。
この他、装置は、基板3を搬入してステージ5に載置し、処理済みの基板3をステージ5から取り去る不図示の搬送ロボットなどを備えている。
また、装置は、各部を制御する不図示の制御ユニットを備えている。制御ユニットは、ハードニングの処理時間も制御している。照射ユニット4はシャッタ44を備えており、処理時間はシャッタ44が開いている時間である。制御ユニットは、前述したようなハードニングの時間管理のためにシャッタ44を制御する。
図8は、光源の一例としてのエキシマランプの発光スペクトルを示した概略図である。このうち、図8(1)には、XeClを発光ガスとして使用しているエキシマランプの発光スペクトルが示され、図8(2)にはKrClを発光ガスとして使用しているエキシマランプの発光スペクトルが示されている。
尚、任意の波長よりも長い波長をカットするフィルタを得ることは容易であるのに対し、露光感光波長範囲よりも短い波長の光を相対的に多く照射する構成を光源の発光スペクトルのみで実現することは、光源の種類が限られていることから、それほど容易ではない。即ち、フィルタより波長制御を行う実施形態は、最適なレジスト処理の結果を容易に得ることができるという意義を有する。
また、KrFエキシマレーザー(波長248nm)やArFレジストエキシマレーザー(波長193nm)を露光用光源として用いたフォトリソグラフィも実用化されており、これらに用いられるフォトレジストについても、本願発明は実施可能である。例えばKrFエキシマレーザーで露光されるフォトレジストについては、図8(2)に発光スペクトルを示したKrClエキシマランプを使用して上記実施形態のようにハードニングが行える。また、図示は省略するが、Xe2 *エキシマランプは、波長172nmのほぼ単波長のランプであり、ArFエキシマレーザー露光用のフォトレジストのハードニングに使用することができる。尚、KrFエキシマレーザー露光用のフォトレジストやArFエキシマレーザー露光用のフォトレジストについても、ランプとフィルタとを組み合わせた照射ユニットを採用することもでき、ランプとしては高圧水銀ランプの他、低圧水銀ランプ等も使用できる。
まず、フォトレジストとしてJSR株式会社のLUMILON(同社の登録商標)を使用し、二層にフォトレジスト層を形成した。具体的には、下層としてLUMILON LP−0101を1μmの厚さで塗布し、120℃、180秒のベークを行った。その上にLUMILON LP0500を2μmの厚さで塗布し、110℃、180秒のベークを行った。
露光後に2.38重量%のTMAH(テトラメチルアンモニウム=ヒドロキシド)現像液で現像を行った。現像は、パドル現像であり、23℃、60秒の条件とした。
現像後に、純水で60秒のリンスを行い、その後、ハードニング工程を実施した。ハードニングは、図4(B)の波長制御をした状態で30℃、5分間の条件とした。
ハードニングの後、機能層用膜としてマグネトロンスパッタにより金を100nmの厚さで成膜した。スパッタにおける投入電力は400W、スパッタ用ガスとしてのアルゴンの流量は25sccm、成膜時間は1600秒であった。
リフトオフの後、20℃のIPA(イソプロピルアルコール)で600秒の洗浄、及23℃の純水で30秒の洗浄を行った。洗浄後の基板を確認したところ、レジストの残渣は確認されず、良好に機能層の形成が行えたことが確認された。
10 フォトレジスト層
2 機能層
20 機能層用膜
3 基板
4 照射ユニット
41 光源
42 フィルタ
5 ステージ
51 温度制御機構
基板上にフォトレジストパターンを形成するフォトレジストパターン形成工程と、
フォトレジストパターン形成工程の後、フォトレジストパターンに紫外光を照射してフォトレジストパターンを硬化させるハードニング工程と、
ハードニング工程の後、基板上のフォトレジストパターンに覆われていない部位に対して機能層用の膜を堆積させる膜堆積工程と、
膜堆積工程の後、フォトレジストパターンとフォトレジストパターンの上に載った機能層用の膜を除去するリフトオフ工程とを有しており、
ハードニング工程は、フォトレジストの露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線の積算光量が露光感光波長範囲の光の積算光量に比べて多くなるように当該紫外線を照射する工程であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、前記請求項1の構成において、前記ハードニング工程は、330nmより長い波長の光に比べて330nm以下の紫外線を高い照度で照射する工程であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発明は、前記請求項1又は2の構成において、前記フォトレジストは、前記露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線に対する吸収率が前記露光感光波長範囲の光に対する吸収率に比べて大きいという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、前記請求項1乃至3いずれかの構成において、前記フォトレジストは、ポジ型であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項5記載の発明は、前記請求項1乃至4いずれかの構成において、前記フォトレジストは、0.1重量パーセント以上の重合開始剤を含むという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項6記載の発明は、前記請求項1乃至5いずれかの構成において、前記ハードニング工程では、前記基板の温度を100℃以下とするという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項7記載の発明は、前記請求項1乃至4いずれかの構成において、前記ハードニング工程では、前記基板の温度を30℃以下とするという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項8記載の発明は、前記請求項1乃至5いずれかの構成において、前記ハードニング工程では、前記紫外線照射による加熱以外には前記基板を加熱しないという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項9記載の発明は、前記請求項1乃至8いずれかの構成において、前記ハードニング工程では、前記基板を冷却しながら前記紫外線を照射するという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項10記載の発明は、
紫外線を発する光源を含む照射ユニットと、
フォトレジストパターンが形成された基板が載置されるステージと
を備えており、
照射ユニットは、前記フォトレジストパターンを形成するフォトレジストの露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線を、露光感光波長範囲の光に比べて多い積算光量となるよう基板に照射するユニットであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項11記載の発明は、前記請求項10の構成において、前記照射ユニットは、前記露光感光波長範囲の光の透過率に比べて前記露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線の透過率が高いフィルタを備えているという構成を有する。
上述したように、ハードニングは、フォトレジストパターンを形成するフォトレジストに架橋反応を生じさせて重合度を高める処理である。この場合、フォトレジストパターン1に対して、従来のように露光感光波長範囲を含む波長域の光を高い照度で照射することによりハードニングを行うと、図5(A)に示すように、パターンの深さ方向の全域において架橋反応が生じて重合度が高められると考えられる(図5において、重合度が高められたフォトレジストパターン1の領域を1’で示す)。このため、フォトレジストパターン1の下地に対する結合が強固となり、リフトオフ後の残渣が多く発生すると考えられる。
尚、ハードニングに要する時間であるが、発明者の研究によると、3秒〜7秒程度の短い時間で上記耐熱性の向上の効果が得られる。
図7に示す装置は、上記実施形態の機能構造体製造方法に使用される装置であって、ハードニング工程を実施する装置である。この装置は、紫外線を発する光源41を含む照射ユニット4と、ステージ5とを備えている。
照射ユニット4は、処理対象物であるフォトレジストパターン1を形成する際の露光における当該フォトレジストの露光感光波長範囲よりも短い波長の光を、当該露光感光波長範囲の光に比べて高い照度で照射するユニットである。この実施形態では、照射ユニット4は、フィルタ42によってこのような波長制御を行うユニットである。具体的には、光源41としては図4(A)に示すような発光スペクトルの高圧水銀ランプが使用されており、330nmより長い波長の光を遮断するカットフィルタ42が光源41とステージ5との間に配置されている。
Claims (11)
- パターン化された機能層を含む機能構造体を製造する機能構造体製造方法であって、
基板上にフォトレジストパターンを形成するフォトレジストパターン形成工程と、
フォトレジストパターン形成工程の後、フォトレジストパターンに紫外光を照射してフォトレジストパターンを硬化させる向上させるハードニング工程と、
ハードニング工程の後、基板上のフォトレジストパターンに覆われていない部位に対して機能層用の膜を堆積させる膜堆積工程と、
膜堆積工程の後、フォトレジストパターンとフォトレジストパターンの上に載った機能層用の膜を除去するリフトオフ工程とを有しており、
ハードニング工程は、フォトレジストの露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線の積算光量が露光感光波長範囲の光の積算光量に比べて多くなるように当該紫外線を照射する工程であることを特徴とする機能構造体製造方法。 - 前記ハードニング工程は、330nmより長い波長の光に比べて330nm以下の波長の紫外線を高い照度で照射する工程であることを特徴とする請求項1記載の機能構造体製造方法。
- 前記フォトレジストは、前記露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線に対する吸収率が前記露光感光波長範囲の光に対する吸収率に比べて大きいことを特徴とする請求項1又は2記載の機能構造体製造方法。
- 前記フォトレジストは、ポジ型であることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の機能構造体製造方法。
- 前記フォトレジストは、0.1重量パーセント以上の重合開始剤を含むことを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の機能構造体製造方法。
- 前記ハードニング工程では、前記基板の温度を100℃以下とすることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の機能構造体製造方法。
- 前記ハードニング工程では、前記基板の温度を30℃以下とすることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の機能構造体製造方法。
- 前記ハードニング工程では、前記紫外線照射による加熱以外には前記基板を加熱しないことを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の機能構造体製造方法。
- 前記ハードニング工程では、前記基板を冷却しながら前記紫外線を照射することを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載の機能構造体製造方法。
- 紫外線を発する光源を含む照射ユニットと、
フォトレジストパターンが形成された基板が載置されるステージと
を備えており、
照射ユニットは、フォトレジストパターンを形成するフォトレジストの露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線を、露光感光波長範囲の光に比べて多い積算光量となるように基板に照射するユニットであることを特徴するフォトレジスト処理装置。 - 前記照射ユニットは、前記露光感光波長範囲の光の透過率に比べて前記露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線の透過率が高いフィルタを備えていることを特徴とする請求項10記載のフォトレジスト処理装置。
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