JP2019021794A - 機能構造体製造方法及びフォトレジスト処理装置 - Google Patents

機能構造体製造方法及びフォトレジスト処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ハードニングによってフォトレジストパターンの耐熱性を向上させつつも下地に対する結合が強固にならないようにし、剥離が容易で残渣が生じにくい優れた製造技術を提供する。【解決手段】 基板3上に形成されたフォトレジストパターン1に紫外光を照射してフォトレジストパターン1を硬化させるハードニング工程の後、基板3上のフォトレジストパターン1に覆われていない部位に対して機能層用膜20を堆積させる膜堆積工程と、フォトレジストパターン1とその上に載った機能層用膜20を除去するリフトオフ工程とを有する。ハードニング工程は、フォトレジストの露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線の積算光量が露光感光波長範囲の光の積算光量に比べて多くなるように紫外線を照射する工程である。【選択図】 図1

Description

この出願の発明は、各種機能構造体の製造に関するものである。
フォトリソグラフィは、微細構造を作り込むことが必要な各種機能構造体の製造において盛んに利用されている。機能構造体は、微細構造によって特定の機能を果たす製品の総称である。
フォトリソグラフィにおいて、フォトレジストは、その感光性を利用して形状の作り込みが行われる主要な材料であり、ポジ型とネガ型が知られている。ポジ型は、高分子の結合が感光によって切断され、現像液に対して可溶となることでパターン形成が行われる。ネガ型の場合、モノマーが感光して架橋反応が生じ、重合により現像液に対して不溶となる。これにより、パターン形成が行われる。近年では、露光の際の光エネルギーの少なさを補償するため、露光によって酸を連鎖的に発生させる化学増幅型のフォトレジストも多く使用されるようになってきている。
フォトリソグラフィの代表的な利用例である半導体集積回路の製造プロセスでは、導電層上に形成されたフォトレジスト層に対して回路パターンの光が照射されてフォトレジスト層が露光され、現像により回路パターンの形状がフォトレジスト層に作り込まれる。そして、フォトレジスト層のパターンを通して導電層をエッチングし、導電層のパターン(回路パターン)を形成する。尚、所定の形状にパターン化されたフォトレジスト層を、以下、フォトレジストパターンと呼ぶ。
このような下地層をエッチングする際のマスクとしてのフォトレジストパターンの利用の他に、フォトレジストパターンをマスクとして膜堆積によって機能構造体を形成するプロセスが採用されることがある。このプロセスは、堆積させた膜のうちの不要部分をフォトレジストとともに除去することからリフトオフ法と呼ばれる。
図9は、従来の一般的なリフトオフ法を示した概略図である。図9に示すように、リフトオフ法では、基板3上にフォトレジストを塗布してフォトレジスト層10を形成する(図9(1)。そして、マスクMを通した所定のパターンの光Lでフォトレジスト層10を露光する(図9(2))。所定のパターンとは、後で形成する機能層の形状に応じたパターンである。そして、露光後にフォトレジスト層10を現像することで、フォトレジストパターン1を得る(図9(3))。現像は、現像液によるウェットプロセスであるので、基板3の表面に平行な方向にも多少進行する。このため、図9(3)に示すように、フォトレジストパターン1の開口側壁の底部において少しえぐられたような断面形状となる。
このようなフォトレジストパターン1をマスクにして機能層用の膜20を堆積させる。膜堆積は、スパッタリングのようなPVD(物理堆積)である場合が多い。膜20は、フォトレシストパターン1の開口を通して基板3の露出部に堆積する他、フォトレジストパターン1の上面にも堆積する。
次に、Nメチルピロリドン(NMP)のような剥離液でフォトレジストパターン1を剥離(リフトオフ)する。この際、フォトレジストパターン1の上面に載っている堆積膜20も一緒に除去される。この結果、基板3上に機能層2が形成され、機能構造体が得られる。
このようなリフトオフ法は、例えばディスプレイデバイスや照明デバイスにおける電極パターンの形成においてしばしば採用されている。リフトオフ法は、エッチングが不要なことから機能構造体材料の自由度が高く、またエッチングを行わないことからコストや環境負荷低減等の観点で優位性を有している。
特開2000−331910号公報
上記のようなリフトオフ法において、フォトレジストの耐熱性が課題となっている。以下、この点について図10を参照して説明する。図10は、リフトオフ法におけるフォトレジストパターンの耐熱性の問題を示した図である。
上述した従来のリフトオフ法において、機能層用の膜の堆積工程では、基板をホットプレートに載置する等して基板を加熱しながら行うことが好ましい。この理由は、膜の堆積速度(成膜速度)は一般的に温度依存性があり、より温度を高くした方が成膜速度は高くなるからである。
しかしながら、発明者の研究によると、例えば100℃を超える温度まで基板を加熱しながら膜堆積を行うと、図10の(A)(B)で示すようなフォトレジストパターン1の変形が生じ、堆積する膜の形状精度が低下する問題があることが判明した。したがって、従来の方法では、膜堆積時の温度には上限があり、成膜速度を高めることで生産性を向上させることができなかった。
一方、フォトリソグラフィを利用した微細形状の形成プロセスは、LSIを始めとした半導体集積回路の製造において盛んに行われている。この種のプロセスは、機能層用の膜を基板の全面に予め形成した後、その上にフォトリソグラフィによってフォトレジストパターンを形成する。そして、フォトレジストパターンをマスクにして機能層用の膜をエッチングすることで所定のパターンの機能層を得る。
このようなエッチング工程を含むフォトリソグラフィ(以下、エッチング法という。)においても、エッチング時にフォトレジストパターンが高温に晒されるため、フォトレジストパターンの耐熱性が問題となり得る。このため、エッチング法では、フォトレジストパターンの耐熱性を向上させる後処理が行われることがある。
後処理は、特にポジ型のフォトレジストを使用した場合に多く採用される工程であり、フォトレジストパターンに対して紫外線を照射し、架橋反応により重合を進めることで耐熱性を向上させる処理である。この処理はハードニングと呼ばれることもあり、硬化処理と呼ばれることもある。以下、この明細書では、「ハードニング」の用語で総称する。
発明者の研究によると、ハードニングを行うと、フォトレジストの重合度が増すため、耐熱性が向上し、より高い温度でその後の処理を行っても、フォトレジストパターンの変形が抑えられる。上記リフトオフ法においても、このようなハードニングを採用することが考えられるが、発明者の研究によると、リフトオフ法においてハードニングを採用した場合、フォトレジストの残渣の問題が生じることが判明した。
ハードニングを行うと、フォトレジストパターンの耐熱性は向上するものの、架橋反応が全体に進行するため、下地層との結合も強固になり易い。例えばエッチング法で配線パターンを形成する場合、基板上に導電膜を作成し、その上にフォトレジストパターンを形成して導電膜をエッチングする。エッチング終了後は、フォトレジストパターンを除去する処理が行われる。フォトレジストパターンは、多くの場合、酸素プラズマ等によりアッシングすることで除去される。ハードニング処理を行った場合、下地である導電膜に対する付着強度が高くなっているので、アッシングをより高いエネルギーで行ったり長時間行ったりすることが必要になる。
一方、リフトオフ法では、酸素プラズマアッシングのような手法は、作成された機能層にダメージを与えるため、一般に採用されず、上述したように剥離液で剥離する手法が採られる。しかしながら、発明者の研究によると、ハードニング処理をしたフォトレジストパターンは、下地との結合が強化されるため、剥離液によっては十分に剥離することができず、残渣が生じ易い。残渣が生じると、機能層の性能に影響を与える場合が多く、製品欠陥の原因となり易い。
この出願の発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、ハードニングによってフォトレジストパターンの耐熱性を向上させつつも下地に対する結合が強固にならないようにし、剥離が容易で残渣が生じにくい優れた製造技術を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、この出願の請求項1記載の発明は、パターン化された機能層を含む機能構造体を製造する機能構造体製造方法であって、
基板上にフォトレジストパターンを形成するフォトレジストパターン形成工程と、
フォトレジストパターン形成工程の後、フォトレジストパターンに紫外光を照射してフォトレジストパターンを硬化させる向上させるハードニング工程と、
ハードニング工程の後、基板上のフォトレジストパターンに覆われていない部位に対して機能層用の膜を堆積させる膜堆積工程と、
膜堆積工程の後、フォトレジストパターンとフォトレジストパターンの上に載った機能層用の膜を除去するリフトオフ工程とを有しており、
ハードニング工程は、フォトレジストの露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線の積算光量が露光感光波長範囲の光の積算光量に比べて多くなるように当該紫外線を照射する工程であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、前記請求項1の構成において、前記ハードニング工程は、330nmより長い波長の光に比べて330nm以下の紫外線を高い照度で照射する工程であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発明は、前記請求項1又は2の構成において、前記フォトレジストは、前記露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線に対する吸収率が前記露光感光波長範囲の光に対する吸収率に比べて大きいという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、前記請求項1乃至3いずれかの構成において、前記フォトレジストは、ポジ型であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項5記載の発明は、前記請求項1乃至4いずれかの構成において、前記フォトレジストは、0.1重量パーセント以上の重合開始剤を含むという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項6記載の発明は、前記請求項1乃至5いずれかの構成において、前記ハードニング工程では、前記基板の温度を100℃以下とするという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項7記載の発明は、前記請求項1乃至4いずれかの構成において、前記ハードニング工程では、前記基板の温度を30℃以下とするという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項8記載の発明は、前記請求項1乃至5いずれかの構成において、前記ハードニング工程では、前記紫外線照射による加熱以外には前記基板を加熱しないという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項9記載の発明は、前記請求項1乃至8いずれかの構成において、前記ハードニング工程では、前記基板を冷却しながら前記紫外線を照射するという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項10記載の発明は、
紫外線を発する光源を含む照射ユニットと、
フォトレジストパターンが形成された基板が載置されるステージと
を備えており、
照射ユニットは、前記フォトレジストパターンを形成するフォトレジストの露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線を、露光感光波長範囲の光に比べて多い積算光量となるよう基板に照射するユニットであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項11記載の発明は、前記請求項10の構成において、前記照射ユニットは、前記露光感光波長範囲の光の透過率に比べて前記露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線の透過率が高いフィルタを備えているという構成を有する。
以下に説明する通り、この出願の請求項1記載の方法又は請求項10記載の装置によれば、フォトレジストパターンの耐熱性が高められるので、機能層用の膜の堆積をより高い温度で行うことができる。このため、生産性が高くなる。その一方、リフトオフ後のフォトレジストの残渣が少なくなるので、フォトレジストの残渣が製品の性能に悪影響を与える問題が低減される。
また、請求項3記載の発明によれば、上記効果に加え、フォトレジストの露光感光波長よりも短い波長の紫外線に対する吸収率が露光感光波長範囲の光に対する吸収率に比べて大きいので、フォトレジストの残渣を少なくするのが容易になる。
また、請求項4記載の発明によれば、上記効果に加え、フォトレジストがポジ型であるので、ハードニングによる耐熱性向上の効果が顕著であり、発明の意義がより発揮される。
また、請求項5記載の発明によれば、上記効果に加え、ハードニングの際の基板の温度を100℃以下であるので、ハードニングに要する時間を短くできる。
また、請求項6記載の発明によれば、上記効果に加え、ハードニングの際の基板の温度を30℃以下であるので、ハードニングに要する時間をさらに短くできる。
また、請求項7記載の発明によれば、ハードニング工程において基板は紫外線照射による加熱以外には加熱されないので、ハードニングの処理時間の管理が容易で、このためフォトレジストの残渣を少なくするのがさらに容易になる。
また、請求項8記載の発明によれば、ハードニングの際に基板が冷却されるので、この点でハードニングの時間管理がさらに容易になり、フォトレジストの残渣を少なくするのがさらに容易になる。
また、請求項11記載の装置によれば、上記効果に加え、フィルタより波長制御が行われるので、最適なレジスト処理の結果を得るのが容易である。
実施形態の機能構造体製造方法の概略を示した図である。 あるフォトレジストの紫外線に対する分光透過率を示したグラフである。 フォトレジストパターンのハードニング工程の最適な条件について調べるべく行われた実験の結果を示す図である。 図3に結果を示した実験における波長制御について示した概略図である。 実施形態の方法におけるハードニングのメカニズムについて示した概略図である。 ハードニングの条件について従来と実施形態とを比較して示した図である。 実施形態のフォトレジスト処理装置の正面概略図である。 光源の一例としてのエキシマランプの発光スペクトルを示した概略図である。 従来の一般的なリフトオフ法を示した概略図である。 リフトオフ法におけるフォトレジストパターンの耐熱性の問題を示した図である。
次に、この出願発明を実施するための形態(以下、実施形態)について説明する。
図1は、実施形態の機能構造体製造方法の概略を示した図である。実施形態の機能構造体製造方法は、リフトオフ法を採用している。即ち、図1(1)〜(3)に示すように、基板3上にフォトレジストを塗布してフォトレジスト層10を形成し、所定のパターンの光で露光した後に現像することで、フォトレジストパターン1を得る。
次に、実施形態の方法では、ハードニング工程が行われる。ハードニング工程は、図1(4)に示すように、フォトレジストパターン1に対して紫外線L2を照射し、架橋反応を生じさせて重合度を上げる。この際、後述するように、光源41からの光をフィルタ42を通して照射する波長制御が行われる。そして、その後、図1(5)に示すように、機能層用膜20の堆積工程が行われる。膜堆積は、スパッタリングのようなPVD(物理蒸着)による場合が多いが、反応性ガスを使用したCVD(化学蒸着)を排除するものではない。機能層用膜20は、機能層が導電層である場合、金、銅のような導電材料で形成される。
図1(5)に示すように、膜20は、フォトレジストパターン1で覆われていない下地の露出面に加え、フォトレジストパターン1の上面にも堆積する。その後、リフトオフ工程が行われ、図1(6)に示すようにフォトレジストパターン1が取り除かれた状態となる。リフトオフは、NMPのような剥離液を使用したウェットプロセスであり、上に載っている膜20とともにフォトレジストパターン1が除去される。これにより、基板3上に機能層2が形成され、機能構造体が完成した状態となる。
このような実施形態の機能構造体製造方法において、ハードニング工程は、従来技術の問題を解決すべく最適化されている。即ち、ハードニングによってフォトレジストパターンの耐熱性を向上させつつもリフトオフにおいて残渣が生じないように工夫されている。以下、この点について説明する。
発明者は、ハードニング工程を追加した際に生じるリフトオフ後の残渣の問題を解決するには、フォトレジストパターンをハードニングしつつも、下地に対するフォトレジストパターンの結合が強固にならないようにすることを意図した。その方策として、ハードニングの作用がフォトレジストパターンの深部にまで達しないようにすることが有効ではないかと考えた。これを達成する技術構成について鋭意研究したところ、ハードニングの際の紫外線の波長を工夫すると良いことが判ってきた。
図2は、あるフォトレジストの紫外線に対する分光透過率を示したグラフである。図2の例は、ノボラック系のポジ型フォトレジストの分光透過率である。この種のフォトレジストは、露光前と露光後で特性が変化する。このため、露光前の分光透過率と露光後の分光透過率とが示されている。
図2に分光透過率を示したフォトレジストは、i線(365nm)で露光されることが想定されている。即ち、露光感光波長は365nmである。したがって、図2に示すように、フォトレジストは365nmにおいて十分な透過率を有する。そして、365nmより短い波長における透過率は、365nmにおける透過率よりも低くなっている。
ポジ型の場合、フォトレジストパターンは、未露光部分が残留した状態であるが、重合開始剤として機能する成分を含んでいる。例えば、ナフトキノンジアジドのような感光剤は、ノボラック樹脂の架橋反応を生じさせ得る。したがって、未露光部分であるフォトレジストパターンに対して紫外線を照射すると、架橋反応が生じて重合度が高くなり、フォトレジストパターンの耐熱性が向上する。
実施形態の方法では、このハードニングの際、フォトレジストによる吸収が比較的大きい波長の紫外線を多く照射することで、架橋反応が深部にまで到達するのを抑制する。図2に例示するように、フォトレジストは露光感光波長の光について大きな透過率を有するように設計されており、それよりも短い波長の光については透過率が小さい。透過率が小さいということは吸収が大きいことを意味する。発明者の研究によると、露光感光波長範囲の光よりも短い紫外域を用いてハードニングを行うと、フォトレジストの耐熱性を向上させつつリフトオフ後の残渣のない優れたプロセスが実現できる。
露光感光波長範囲とは、露光前のフォトレジストの透過率と露光後のフォトレジストの透過率に差異がある波長範囲をいう。例えば図2に示すようなノボラック系樹脂からなるレジストの場合は、300nm〜480nmの波長範囲を露光感光波長範囲という。
図3は、フォトレジストパターンのハードニング工程の最適な条件について調べるべく行われた実験の結果を示す図である。図3は、本願発明の実施例とその比較例とを示すものでもある。
この実験では、基板上にフォトレジストパターンを形成し、そのフォトレジストパターンの耐熱性を調べるため、ホットプレート上で基板を加熱してフォトレジストパターンの変形が生じているかどうか確認した。ホットプレート上での加熱テストは、100℃、120℃、140℃の三つの条件とし、加熱時間はいずれも5分とした。
尚、この実験では、フォトレジストとしては、ノボラック系であるJSR(株)製のLUMILON(登録商標)LPシリーズが使用され、フォトレジストパターン形成の際の露光波長は365nmを使用した。また、現像液としては、(2.38%、TMAHaq (温度条件;23℃)、60秒)が使用された。
図3において、サンプルAは、フォトレジストパターン形成後、ハードニングを行わないで加熱テストを行ったもの、サンプルBは、波長制御を行わずにハードニングを行った後に加熱テストをしたもの、サンプルC及びサンプルDは、波長制御を行う実施形態の条件でハードニングを行った後に加熱テストをしたものである。
図4は、図3に結果を示した実験における波長制御について示した概略図である。このうち、図4(A)は波長制御をしていない場合の照射スペクトルを示し、図4(B)は、波長制御をした場合の照射スペクトルを示す。この実施形態では、波長制御はフィルタにより行われるから、図4(A)は、光源として用いたランプの発光スペクトルに相当しており、図4(B)はフィルタを透過した後のスペクトルに相当している。
この実験では、光源としては高圧水銀ランプが使用された。波長制御を行う場合、光源と基板との間に、330nmより長い波長の光を遮断するカットフィルタを配置した。したがって、図4(B)に示すように、波長制御を行う場合、実質的に330nm以下の光のみが照射された。
図3には、各加熱テストの後の各サンプルの概略断面形状(電子顕微鏡写真をイラスト化したもの)が示されている。また、図3には、各サンプルにおいてフォトレジストパターンをリフトオフした後の残渣の有無が示されている。○は残渣がないか又はあっても少量であることを意味し、×は多くの残渣ことをそれぞれ意味する。
図3に示すように、ハードニング工程を行わない場合、リフトオフ後の残渣がなかったものの、120℃及び140℃の加熱によりフォトレジストパターンの大きな変形が生じている。この結果は、ハードニングを行わない場合、機能層用の膜堆積の際の温度は100℃程度までしか上げられないことを意味する。
一方、ハードニング工程を行ったサンプルB〜Dでは、問題となるフォトレジストパターンの変形はいずれの加熱温度でも生じていない。したがって、ハードニングによりフォトレジストパターンの耐熱性が向上することが確認された。
図3に示すように、ハードニングを行う場合でも、波長制御を行わない場合は、120℃以上の加熱テストにおいてフォトレジストの残渣が多く発生している。100℃の加熱テストは残渣なしになっているが、これは、ハードニングの温度が従来に比べて低い(従来は100℃を超える程度)ことが原因していると考えられる。
一方、波長制御を行う場合でハードニングの際の温度が30℃であるサンプルCについては、フォトレジストの残渣は発生しても少量であり、好適であった。また、ハードニングにおいて波長制御を行い且つ温度100℃としたサンプルDの場合、140℃の加熱テストの場合には残渣が多く発生するが、100℃や120℃の加熱テストの場合、残渣は少なく実用上採用可能であった。
この図3に示した結果は、フォトレジストの露光感光波長範囲よりも短い波長を相対的に多く照射する波長制御を行いながらハードニングを行うことが好ましく、ハードニングの際の基板の加熱温度があまり高くない方がより好ましいことを示している。発明者の研究によると、ハードニングの際の基板の加熱温度は100℃以下であることが好ましく、70℃以下又は50℃以下であるとより好ましい。また、基板の加熱温度は、30℃以下(例えば20〜30℃)又は室温であるとさらに好ましい。
このようなハードニング工程において波長制御がリフトオフ後のフォトレジスト残渣の有無に影響を与える理由について、以下に説明する。図5は、実施形態の方法におけるハードニングのメカニズムについて示した概略図である。
上述したように、ハードニングは、フォトレジストパターンを形成するフォトレジストに架橋反応を生じさせて重合度を高める処理である。この場合、図5(A)に示すようなフォトレジストパターン1に対して、従来のように露光感光波長範囲を含む波長域の光を高い照度で照射することによりハードニングを行うと、図5(B)に示すように、パターンの深さ方向の全域において架橋反応が生じて重合度が高められると考えられる(図5において、重合度が高められたフォトレジストパターン1の領域を1’で示す)。このため、フォトレジストパターン1の下地に対する結合が強固となり、リフトオフ後の残渣が多く発生すると考えられる。
一方、実施形態のハードニングでは、比較的吸収の大きい短波長側の光を使用するため、架橋反応は表面の浅い領域でのみ進行し、深い領域、特に下地との境界部分では架橋反応は進行せずに低い重合度のままとなると考えられる(図5において低い重合度のままの領域を1”で示す)。このため、フォトレジストパターン1の下地に対する結合は弱いままとなり、耐熱性を向上させつつも一方でリフトオフにおいて剥離液により容易に剥離するものと考えられる。つまり、フォトレジストパターン1の熱変形に影響を与えるのは表層部分の重合度であるのに対し、リフトオフでの残渣に影響を与えるのは下地との接触部分であるので、下地との接触部分の重合度を表層部分の重合度に比べて低くするという技術思想である。
尚、ハードニングに要する時間であるが、発明者の研究によると、3秒〜7秒程度の短い時間で上記耐熱性の向上の効果が得られる。
次に、実施形態におけるハードニング工程の条件について、従来と比較しつつ説明する。図6は、ハードニングの条件について従来と一実施例とを比較して示した図である。
図6(A)に示すように、従来のハードニング工程は、例えば、基板の温度が100℃程度である状態から紫外線照射を開始し、160℃程度まで70秒間かけて基板を加熱する間、紫外線照射を継続する。
一方、図6(B)に示すように、上記実施形態に属する一実施例では、30℃を少し下回る温度で、10秒間紫外線を照射するのみである。
このように、実施形態の方法では、100℃以下の低い温度でハードニングを行うので、昇温及び降温に要する時間が短くなり、このためハードニングに要する全体の時間が短縮される。したがって、スループットが短くなり、生産性が向上する。そして、副次的に、フォトレジストパターン1の架橋反応が緩和されて下地との接触部分の重合度を表層部の重合度に比べて低くするという効果がより顕著となる。
上述した実施形態の機能構造体製造方法によれば、フォトレジストパターンの耐熱性が高められるので、機能層用の膜の堆積をより高い温度で行うことができる。このため、生産性が高くなる。その一方、リフトオフ後のフォトレジストの残渣が少なくなるので、フォトレジストの残渣が製品の性能に悪影響を与える問題が低減される。
フォトレジストの露光感光波長範囲よりも短い波長を使用してハードニングを行う点は、上述したようにハードニングのフォトレジストの厚み方向における進行を緩やかにし、フォトレジストパターンにおける下地との境界部分の重合度を低いままとするのを容易にする意義を有する。この際、露光感光波長範囲よりも短い波長の光に対する吸収率が露光感光波長範囲の光に対する吸収率に比べて大きいというフォトレジストの特性は、深い部分には光が到達しにくくなるので、下地との境界部分の重合度を低いままとするのをさらに容易にするという意義を有する。
尚、ハードニングは露光工程の後に行われるので、露光感光波長範囲よりも短い波長の光に対する吸収率が露光感光波長範囲の光に対する吸収率に比べて大きいという関係は、露光後のフォトレジストにおいて成立していれば足りる。
尚、フォトレジストは典型的にはポジ型であるが、ネガ型であっても実施され得る。ネガ型の場合、フォトレジストパターンの形成の際の露光により重合度が高められた部分が現像液に対して不溶となって残留したパターンであるものの、未反応の部分が残っていて紫外線照射によりさらに重合度が高められる場合がある。このような場合には、ネガ型のフォトレジストに対して紫外線照射によるハードニングが行われる場合があり、この場合も、実施形態のように下地との境界部分で低い重合度のままとすることが可能である。このため、ネガ型フォトレジストに対して実施されることがあり得る。但し、ポジ型の方が、未露光の部分が残留するポジ型の方がハードニングによる耐熱性向上の効果が顕著であり、より意義が発揮される。
また、フォトレジストによっては特に重合開始剤がなくても紫外線照射により架橋反応が生じるものがあるが、0.1重量パーセント程度以上の割合で重合開始剤を含むことが好ましい。
また、ハードニング工程において、基板は紫外線照射による加熱以外には基板を加熱しないようにすることが好ましい。この点も、架橋反応の進行を緩慢にすることで、下地との境界部分で低い重合度のままとすることを容易にする観点からである。温度が高くなると、架橋反応の進行も速くなるから、下地との境界部分において低い重合度のままとして残渣のないリフトオフを容易にするためには、ハードニング処理の時間管理が重要になる。
次に、フォトレジスト処理装置の発明の実施形態について説明する。図7は、実施形態のフォトレジスト処理装置の正面概略図である。
図7に示す装置は、上記実施形態の機能構造体製造方法に使用される装置であって、ハードニング工程を実施する装置である。この装置は、紫外線を発する光源41を含む照射ユニット4と、ステージ5とを備えている。
照射ユニット4は、処理対象物であるフォトレジストパターン1を形成する際の露光における当該フォトレジストの露光感光波長範囲よりも短い波長の光を、当該露光感光波長範囲の光に比べて高い照度で照射するユニットである。この実施形態では、照射ユニット4は、フィルタ42によってこのような波長制御を行うユニットである。具体的には、光源41としては図4(1)に示すような発光スペクトルの高圧水銀ランプが使用されており、330nmより長い波長の光を遮断するカットフィルタ42が光源1とステージ5との間に配置されている。
ステージ5は、上面に基板3が載置される台状の部材であり、温度制御機構51を内蔵している。ハードニングの際、基板3は紫外線照射によって加熱されるが、ハードニングの際の最適温度は室温〜30℃程度であるので、この実施形態では温度制御機構51は冷却を行うものとなっている。冷媒を流通させることでステージ5を通して基板3を冷却する機構が好適に採用される。基板3をステージ5に真空吸着することも、熱交換効率を高める観点で好適である。
尚、光源41の背後には、光照射効率を高めるためのミラー43が配置されている。光源41は、紙面垂直方向に長い棒状であり、ミラー43は、光源41の長さ方向に延びる樋状であり得る。ミラー43の反射面は、楕円円弧又は放物線を成す場合があり得る。
この他、装置は、基板3を搬入してステージ5に載置し、処理済みの基板3をステージ5から取り去る不図示の搬送ロボットなどを備えている。
また、装置は、各部を制御する不図示の制御ユニットを備えている。制御ユニットは、ハードニングの処理時間も制御している。照射ユニット4はシャッタ44を備えており、処理時間はシャッタ44が開いている時間である。制御ユニットは、前述したようなハードニングの時間管理のためにシャッタ44を制御する。
上述した実施形態の方法及び装置では、露光感光波長範囲よりも短い波長の光を相対的に多く照射する手段としてフィルタ42を使用したが、適宜の発光スペクトルの光源を採用することでフィルタなしで実現することも可能である。一例としては、光源としてエキシマランプを採用することが考えられる。
図8は、光源の一例としてのエキシマランプの発光スペクトルを示した概略図である。このうち、図8(1)には、XeClを発光ガスとして使用しているエキシマランプの発光スペクトルが示され、図8(2)にはKrClを発光ガスとして使用しているエキシマランプの発光スペクトルが示されている。
図8(1)に示すように、XeClエキシマランプは308nm付近に強い発光スペクトルを有するほぼ単波長のランプである。また、KrClエキシマランプは、222nm付近に強い発光スペクトルを有するほぼ単波長のランプである。したがって、これらのエキシマランプは、前述したようなi線(365nm)を露光感光波長とするフォトレジストで形成されたフォトレジストパターン1のハードニング処理に好適に利用することができる。
尚、任意の波長よりも長い波長をカットするフィルタを得ることは容易であるのに対し、露光感光波長範囲よりも短い波長の光を相対的に多く照射する構成を光源の発光スペクトルのみで実現することは、光源の種類が限られていることから、それほど容易ではない。即ち、フィルタより波長制御を行う実施形態は、最適なレジスト処理の結果を容易に得ることができるという意義を有する。
上記実施形態では、露光感光波長がi線(365nm)であり、ハードニングの条件が、330nmを境界としてそれより長い光をそれより短い波長の光に比べて弱くするものであったが、これは一例であり、340nmと境界にしても良く、320nmを境界にしても良い。さらに、300nmや280nmといった波長を境界とすることもできる。
また、KrFエキシマレーザー(波長248nm)やArFレジストエキシマレーザー(波長193nm)を露光用光源として用いたフォトリソグラフィも実用化されており、これらに用いられるフォトレジストについても、本願発明は実施可能である。例えばKrFエキシマレーザーで露光されるフォトレジストについては、図8(2)に発光スペクトルを示したKrClエキシマランプを使用して上記実施形態のようにハードニングが行える。また、図示は省略するが、Xe エキシマランプは、波長172nmのほぼ単波長のランプであり、ArFエキシマレーザー露光用のフォトレジストのハードニングに使用することができる。尚、KrFエキシマレーザー露光用のフォトレジストやArFエキシマレーザー露光用のフォトレジストについても、ランプとフィルタとを組み合わせた照射ユニットを採用することもでき、ランプとしては高圧水銀ランプの他、低圧水銀ランプ等も使用できる。
また、機能層としては、前述したディスプレイデバイスや照明デバイスにおける電極パターンの形成は、機能層における機能が電気的なものである一例であるが、この他、機能層は絶縁作用や電荷蓄積作用等を為すものであっても良く、マイクロマシーンのような機械的作用を為すものであっても良い。さらに、触媒作用のように化学的作用を為すものを機能層として形成する場合もある。
次に、実施例について説明する。以下は、発明者によって確認された本願発明の良好な実施例である。
まず、フォトレジストとしてJSR株式会社のLUMILON(同社の登録商標)を使用し、二層にフォトレジスト層を形成した。具体的には、下層としてLUMILON LP−0101を1μmの厚さで塗布し、120℃、180秒のベークを行った。その上にLUMILON LP0500を2μmの厚さで塗布し、110℃、180秒のベークを行った。
このフォトレジスト層に対してi線で露光を行った。露光における積算光量は120mJ/cmとした。
露光後に2.38重量%のTMAH(テトラメチルアンモニウム=ヒドロキシド)現像液で現像を行った。現像は、パドル現像であり、23℃、60秒の条件とした。
現像後に、純水で60秒のリンスを行い、その後、ハードニング工程を実施した。ハードニングは、図4(B)の波長制御をした状態で30℃、5分間の条件とした。
ハードニングの後、機能層用膜としてマグネトロンスパッタにより金を100nmの厚さで成膜した。スパッタにおける投入電力は400W、スパッタ用ガスとしてのアルゴンの流量は25sccm、成膜時間は1600秒であった。
その後、NMPを使用し、リフトオフを行った。リフトオフは、23℃のNMP液に300秒間ディップすることで行った。
リフトオフの後、20℃のIPA(イソプロピルアルコール)で600秒の洗浄、及23℃の純水で30秒の洗浄を行った。洗浄後の基板を確認したところ、レジストの残渣は確認されず、良好に機能層の形成が行えたことが確認された。
1 フォトレジストパターン
10 フォトレジスト層
2 機能層
20 機能層用膜
3 基板
4 照射ユニット
41 光源
42 フィルタ
5 ステージ
51 温度制御機構
上記課題を解決するため、この出願の請求項1記載の発明は、パターン化された機能層を含む機能構造体を製造する機能構造体製造方法であって、
基板上にフォトレジストパターンを形成するフォトレジストパターン形成工程と、
フォトレジストパターン形成工程の後、フォトレジストパターンに紫外光を照射してフォトレジストパターンを硬化させるハードニング工程と、
ハードニング工程の後、基板上のフォトレジストパターンに覆われていない部位に対して機能層用の膜を堆積させる膜堆積工程と、
膜堆積工程の後、フォトレジストパターンとフォトレジストパターンの上に載った機能層用の膜を除去するリフトオフ工程とを有しており、
ハードニング工程は、フォトレジストの露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線の積算光量が露光感光波長範囲の光の積算光量に比べて多くなるように当該紫外線を照射する工程であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、前記請求項1の構成において、前記ハードニング工程は、330nmより長い波長の光に比べて330nm以下の紫外線を高い照度で照射する工程であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発明は、前記請求項1又は2の構成において、前記フォトレジストは、前記露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線に対する吸収率が前記露光感光波長範囲の光に対する吸収率に比べて大きいという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、前記請求項1乃至3いずれかの構成において、前記フォトレジストは、ポジ型であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項5記載の発明は、前記請求項1乃至4いずれかの構成において、前記フォトレジストは、0.1重量パーセント以上の重合開始剤を含むという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項6記載の発明は、前記請求項1乃至5いずれかの構成において、前記ハードニング工程では、前記基板の温度を100℃以下とするという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項7記載の発明は、前記請求項1乃至4いずれかの構成において、前記ハードニング工程では、前記基板の温度を30℃以下とするという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項8記載の発明は、前記請求項1乃至5いずれかの構成において、前記ハードニング工程では、前記紫外線照射による加熱以外には前記基板を加熱しないという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項9記載の発明は、前記請求項1乃至8いずれかの構成において、前記ハードニング工程では、前記基板を冷却しながら前記紫外線を照射するという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項10記載の発明は、
紫外線を発する光源を含む照射ユニットと、
フォトレジストパターンが形成された基板が載置されるステージと
を備えており、
照射ユニットは、前記フォトレジストパターンを形成するフォトレジストの露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線を、露光感光波長範囲の光に比べて多い積算光量となるよう基板に照射するユニットであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項11記載の発明は、前記請求項10の構成において、前記照射ユニットは、前記露光感光波長範囲の光の透過率に比べて前記露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線の透過率が高いフィルタを備えているという構成を有する。
このようなハードニング工程において波長制御がリフトオフ後のフォトレジスト残渣の有無に影響を与える理由について、以下に説明する。図5は、実施形態の方法におけるハードニングのメカニズムについて示した概略図である。
上述したように、ハードニングは、フォトレジストパターンを形成するフォトレジストに架橋反応を生じさせて重合度を高める処理である。この場合フォトレジストパターン1に対して、従来のように露光感光波長範囲を含む波長域の光を高い照度で照射することによりハードニングを行うと、図5(A)に示すように、パターンの深さ方向の全域において架橋反応が生じて重合度が高められると考えられる(図5において、重合度が高められたフォトレジストパターン1の領域を1’で示す)。このため、フォトレジストパターン1の下地に対する結合が強固となり、リフトオフ後の残渣が多く発生すると考えられる。
一方、実施形態のハードニングでは、比較的吸収の大きい短波長側の光を使用するため、架橋反応は表面の浅い領域でのみ進行し、図5(B)に示すように、深い領域、特に下地との境界部分では架橋反応は進行せずに低い重合度のままとなると考えられる(図5において低い重合度のままの領域を1”で示す)。このため、フォトレジストパターン1の下地に対する結合は弱いままとなり、耐熱性を向上させつつも一方でリフトオフにおいて剥離液により容易に剥離するものと考えられる。つまり、フォトレジストパターン1の熱変形に影響を与えるのは表層部分の重合度であるのに対し、リフトオフでの残渣に影響を与えるのは下地との接触部分であるので、下地との接触部分の重合度を表層部分の重合度に比べて低くするという技術思想である。
尚、ハードニングに要する時間であるが、発明者の研究によると、3秒〜7秒程度の短い時間で上記耐熱性の向上の効果が得られる。
次に、フォトレジスト処理装置の発明の実施形態について説明する。図7は、実施形態のフォトレジスト処理装置の正面概略図である。
図7に示す装置は、上記実施形態の機能構造体製造方法に使用される装置であって、ハードニング工程を実施する装置である。この装置は、紫外線を発する光源41を含む照射ユニット4と、ステージ5とを備えている。
照射ユニット4は、処理対象物であるフォトレジストパターン1を形成する際の露光における当該フォトレジストの露光感光波長範囲よりも短い波長の光を、当該露光感光波長範囲の光に比べて高い照度で照射するユニットである。この実施形態では、照射ユニット4は、フィルタ42によってこのような波長制御を行うユニットである。具体的には、光源41としては図4(A)に示すような発光スペクトルの高圧水銀ランプが使用されており、330nmより長い波長の光を遮断するカットフィルタ42が光源41とステージ5との間に配置されている。

Claims (11)

  1. パターン化された機能層を含む機能構造体を製造する機能構造体製造方法であって、
    基板上にフォトレジストパターンを形成するフォトレジストパターン形成工程と、
    フォトレジストパターン形成工程の後、フォトレジストパターンに紫外光を照射してフォトレジストパターンを硬化させる向上させるハードニング工程と、
    ハードニング工程の後、基板上のフォトレジストパターンに覆われていない部位に対して機能層用の膜を堆積させる膜堆積工程と、
    膜堆積工程の後、フォトレジストパターンとフォトレジストパターンの上に載った機能層用の膜を除去するリフトオフ工程とを有しており、
    ハードニング工程は、フォトレジストの露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線の積算光量が露光感光波長範囲の光の積算光量に比べて多くなるように当該紫外線を照射する工程であることを特徴とする機能構造体製造方法。
  2. 前記ハードニング工程は、330nmより長い波長の光に比べて330nm以下の波長の紫外線を高い照度で照射する工程であることを特徴とする請求項1記載の機能構造体製造方法。
  3. 前記フォトレジストは、前記露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線に対する吸収率が前記露光感光波長範囲の光に対する吸収率に比べて大きいことを特徴とする請求項1又は2記載の機能構造体製造方法。
  4. 前記フォトレジストは、ポジ型であることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の機能構造体製造方法。
  5. 前記フォトレジストは、0.1重量パーセント以上の重合開始剤を含むことを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の機能構造体製造方法。
  6. 前記ハードニング工程では、前記基板の温度を100℃以下とすることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の機能構造体製造方法。
  7. 前記ハードニング工程では、前記基板の温度を30℃以下とすることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の機能構造体製造方法。
  8. 前記ハードニング工程では、前記紫外線照射による加熱以外には前記基板を加熱しないことを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の機能構造体製造方法。
  9. 前記ハードニング工程では、前記基板を冷却しながら前記紫外線を照射することを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載の機能構造体製造方法。
  10. 紫外線を発する光源を含む照射ユニットと、
    フォトレジストパターンが形成された基板が載置されるステージと
    を備えており、
    照射ユニットは、フォトレジストパターンを形成するフォトレジストの露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線を、露光感光波長範囲の光に比べて多い積算光量となるように基板に照射するユニットであることを特徴するフォトレジスト処理装置。
  11. 前記照射ユニットは、前記露光感光波長範囲の光の透過率に比べて前記露光感光波長範囲よりも短い波長の紫外線の透過率が高いフィルタを備えていることを特徴とする請求項10記載のフォトレジスト処理装置。
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